JP2022110914A - 部品搭載装置および部品搭載方法 - Google Patents

部品搭載装置および部品搭載方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022110914A
JP2022110914A JP2021006640A JP2021006640A JP2022110914A JP 2022110914 A JP2022110914 A JP 2022110914A JP 2021006640 A JP2021006640 A JP 2021006640A JP 2021006640 A JP2021006640 A JP 2021006640A JP 2022110914 A JP2022110914 A JP 2022110914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting
component
height
nozzle
point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021006640A
Other languages
English (en)
Inventor
憲一郎 石本
Kenichiro Ishimoto
忠士 遠藤
Tadashi Endo
昭博 秋山
Akihiro Akiyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2021006640A priority Critical patent/JP2022110914A/ja
Publication of JP2022110914A publication Critical patent/JP2022110914A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】構成の簡素化を図りながら、作業効率を向上させることができる部品搭載装置および部品搭載方法を提供すること。【解決手段】作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載装置は、搭載ノズルと、モータと、搭載ノズル高さ検出部と、制御部と、を備え、制御部は、実装点の高さを計測する実装点高さ計測部と、実装点高さ計測部が計測した複数の実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出する実装点高さ推定部と、実装点の推定高さと実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した搭載ノズルを実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出する目標位置演算部と、目標高さに基づいてモータを制御するモータ制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、部品搭載装置および部品搭載方法に関する。
例えば、電子部品などの部品を基板に搭載する部品搭載装置がある(例えば、特許文献1)。
特開第2019-61989号公報
昨今、部品搭載装置および部品搭載方法において、構成の簡素化を図りながら、作業効率を向上させることが求められる。
従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、構成の簡素化を図りながら、作業効率を向上させることができる部品搭載装置および部品搭載方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の部品搭載装置は、作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載装置であって、部品を保持して基板に搭載する搭載ノズルと、前記搭載ノズルを昇降させるモータと、前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部と、制御部と、を備え、前記制御部は、部品を保持した前記搭載ノズルが実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル検出部が検出する前記搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測する実装点高さ計測部と、前記実装点高さ計測部が計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出する実装点高さ推定部と、前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出する目標位置演算部と、前記目標高さに基づいて前記モータを制御するモータ制御部と、を備える。
また、本発明の部品搭載方法は、作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載方法であって、制御部により、部品を保持した搭載ノズルを制御して、基板の実装点に部品を搭載し、前記制御部により、前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部を用いて、前記搭載ノズルが前記実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測し、前記制御部により、計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、前記制御部により、前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出し、前記制御部により、前記目標高さに基づいて、前記搭載ノズルを昇降させるモータを制御して、前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる。
本発明によれば、構成の簡素化を図りながら、作業効率を向上させることができる。
実施形態1の部品搭載装置の概略平面図 実施形態1の取出ヘッドの下方斜視図 実施形態1の搭載ヘッドの下方斜視図 実施形態1の取出ノズルの先端部を示す概略図 実施形態1の取出ノズルの先端部を示す概略断面図 実施形態1の搭載ノズルの先端部を示す概略斜視図 実施形態1の搭載ノズルの先端部を示す概略斜視図 実施形態1の搭載ヘッドの本体部の内部構造を示す縦断面図 実施形態1の搭載ヘッドの本体部の内部構造を示す横断面図 実施形態1の取出ヘッドの本体部の内部構造を示す縦断面図 実施形態1の中継ステージの概略斜視図 実施形態1の中継ステージの概略縦断面図 実施形態1の中継ステージの概略平面図 実施形態1のブラシ駆動機構の周辺構成を示す概略図 実施形態1のブラシ駆動機構の周辺構成を示す概略断面図 実施形態1の基板を上昇させる前の状態の基板搬送ユニットの概略縦断面図 実施形態1の基板を上昇させた後の状態の基板搬送ユニットの概略縦断面図 実施形態1の部品搭載装置の制御系に関するブロック図 実施形態1のヘッドユニット制御部の内部構成を示すブロック図 実施形態1の搭載プログラムの一例を示す図 実施形態1の第1基準高さ設定処理を示すフローチャート 搭載ノズルの下端面が載置面に接触した状態を示す図 搭載ノズルが載置面から上昇する状態を示す図 実施形態1の第2基準高さ設定処理を示すフローチャート 図23のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 図23のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 実施形態1の目標位置演算部による目標位置の演算方法を説明するための図 実施形態1の部品搭載装置による一連の部品搭載作業の流れを示す図 実施形態1の部品ピックアップ処理に関するフローチャート 図27のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 図27のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 図27のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 動作司令部の指令に応じて搭載ノズルを下降させたときに、高さ検出部の出力値が変化する様子を示すグラフ 実施形態1の部品搭載処理に関するフローチャート 図29のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 図29のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 図29のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図 実施形態1の実装点高さ推定処理に関するフローチャート 実施形態1の基板における複数の実装点の中から9つの指定実装点が指定されている状態を示す概略平面図 実施形態1の基板が複数の分割基板を有する例を示す概略平面図 実施形態1の部品搭載装置が狭隣接実装を実行する状態を示す断面図 実施形態1の部品搭載装置が狭隣接実装を実行する状態を示す断面図 実施形態2の部品搭載処理に関するフローチャート 実施形態2の実装点高さ推定処理に関するフローチャート 変形例に係る部品搭載装置の概略平面図 別の変形例に係る部品搭載装置の概略平面図 さらに別の変形例に係る部品搭載装置の概略平面図 さらに別の変形例にかかる搭載ヘッドを示す下方斜視図 さらに別の変形例にかかる中継ステージを示す概略縦断面図
本発明の第1態様によれば、作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載装置であって、部品を保持して基板に搭載する搭載ノズルと、前記搭載ノズルを昇降させるモータと、前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部と、制御部と、を備え、前記制御部は、部品を保持した前記搭載ノズルが実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル検出部が検出する前記搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測する実装点高さ計測部と、前記実装点高さ計測部が計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出する実装点高さ推定部と、前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出する目標位置演算部と、前記目標高さに基づいて前記モータを制御するモータ制御部と、を備える、部品搭載装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、基準面を有するステージをさらに備え、前記制御部はさらに、前記基準面に前記搭載ノズルの下端面を接触させたときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて基準高さを設定する基準高さ設定部と、前記基準面と前記搭載ノズルの前記下端面との間に部品を挟み込んだときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さと前記基準高さとに基づいて、部品の厚さを計測する部品厚さ計測部と、を備え、前記実装点高さ計測部は、前記部品厚さ計測部で計測した部品の厚さを用いて前記実装点の高さを計測する、第1態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記部品厚さ計測部は、前記基準面に載置された部品を前記搭載ノズルでピックアップするときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて、部品の厚さを算出する、第2態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記部品厚さ計測部は、部品をピックアップした前記搭載ノズルが記基準面から離れる直前の所定期間に前記搭載ノズル高さ検出部が検出した値のうち最下点を示す値に基づいて、部品の厚さを計測する、第3態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記基準面に載置されている部品を撮像するカメラをさらに備え、前記制御部は、前記カメラで撮像した画像を用いて部品を認識する部品認識部をさらに有し、前記制御部は、前記搭載ノズルを制御して、前記部品認識部が認識した部品の中心に向けて前記搭載ノズルの前記下端面の中心を位置合わせして部品をピックアップする、第3態様又は第4態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、実装点のうちの一部は、前記実装点高さ推定部が前記推定高さを算出するための複数の指定実装点に設定されており、前記実装点高さ推定部は、複数の前記指定実装点から得られた高さに基づいて、部品が搭載されていない前記実装点の推定高さを算出する、第1態様から第5態様のいずれか1つに記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記モータ制御部は、実装点に部品あるいは前記搭載ノズルが接触したことを検出する接触検出部を有し、前記制御部は、前記指定実装点に設定されている実装点に部品を搭載する場合は、前記接触検出部が接触を検出するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御し、前記指定実装点以外の実装点に部品を搭載する場合は、前記目標位置演算部で算出した前記目標高さに到達するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御する、第6態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、基板は複数の分割基板を含み、複数の指定実装点は前記分割基板毎に設定される、第6態様又は第7態様に記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記指定実装点は、9以上の実装点に設定されている、第6態様から第8態様のいずれか1つに記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、前記実装点高さ推定部は、前記実装点高さ計測部で得られた新たな実装点の高さを用いて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、既に算出している前記実装点の推定高さを更新する、第1態様から第9態様のいずれか1つに記載の部品搭載装置を提供する。
本発明の第11様によれば、作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載方法であって、制御部により、部品を保持した搭載ノズルを制御して、基板の実装点に部品を搭載し、前記制御部により、前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部を用いて、前記搭載ノズルが前記実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測し、前記制御部により、計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、前記制御部により、前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出し、前記制御部により、前記目標高さに基づいて、前記搭載ノズルを昇降させるモータを制御して、前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる、部品搭載方法を提供する。
本発明の第12態様によれば、基準面を有するステージが設けられており、さらに、前記制御部により、前記基準面に前記搭載ノズルの下端面を接触させたときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて基準高さを設定し、前記制御部により、前記基準面と前記搭載ノズルの前記下端面との間に部品を挟み込んだときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さと前記基準高さとに基づいて、部品の厚さを計測し、計測した部品の厚さに基づいて、前記実装点の高さを計測する、第11態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第13態様によれば、前記基準面に載置された部品を前記搭載ノズルでピックアップするときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて、部品の厚さを算出する、第12態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第14態様によれば、部品をピックアップした前記搭載ノズルが記基準面から離れる直前の所定期間に前記搭載ノズル高さ検出部が検出した値のうち最下点を示す値に基づいて、部品の厚さを計測する、第13態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第15態様によれば、前記基準面に載置されている部品を撮像するカメラがさらに設けられており、さらに、前記制御部により、前記カメラで撮像した画像を用いて部品を認識し、前記制御部により、前記搭載ノズルを制御して、認識した部品の中心に向けて前記搭載ノズルの中心を位置合わせして部品をピックアップする、第13態様又は第14態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第16様によれば、実装点のうちの一部を、前記推定高さを算出するための複数の指定実装点に設定し、複数の前記指定実装点から得られた高さに基づいて、部品が搭載されていない前記実装点の推定高さを算出する、第11態様から第15態様のいずれか1つに記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第17態様によれば、前記制御部として、実装点に部品が接触したことを検出する接触検出部を有する制御部を用い、前記指定実装点に設定されている実装点に部品を搭載する場合は、前記接触検出部が接触を検出するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御し、前記指定実装点以外の実装点に部品を搭載する場合は、前記目標高さに到達するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御する、第16態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第18態様によれば、基板には複数の分割基板が設けられており、複数の指定実装点を前記分割基板毎に設定した、第16態様又は第17態様に記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第19態様によれば、前記指定実装点を9以上の実装点に設定した、第16態様から第18態様のいずれか1つに記載の部品搭載方法を提供する。
本発明の第20態様によれば、さらに、前記制御部により、新たに計測した実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、既に算出している前記実装点の推定高さを更新する、第11態様から第19態様のいずれか1つに記載の部品搭載方法を提供する。
以下、本発明に係る部品搭載装置およびそれを用いた部品搭載方法の例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の実施形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本発明に含まれる。
(実施形態1)
まず、図1を参照して部品搭載装置1の構成を説明する。図1は、実施形態1の部品搭載装置1の概略平面図である。
実施形態1の部品搭載装置1は、作業エリアAに位置決めされた基板2に電子部品などの部品を搭載・実装するための装置である。
図1に示す部品搭載装置1は、基板搬送ユニット4と、第1部品供給ユニット6と、第2部品供給ユニット8と、第3部品供給ユニット10と、取出ヘッド12と、搭載ヘッド14と、ヘッドカメラ16と、XYテーブル17(X軸ビーム18、20およびY軸テーブル22、24)と、中継ステージ26と、中継ステージカメラ28と、第1部品廃棄ボックス30と、部品カメラ32と、第2部品廃棄ボックス34と、制御部35とを備える。
基板搬送ユニット4は、基板2を保持・搬送して作業エリアAに位置決めするためのユニットである。基板搬送ユニット4は、基板2をX方向に搬送する搬送コンベア5を有し、図1では主に搬送コンベア5を図示している。作業エリアAは、基板2に対して部品の搭載作業を実行するための領域であり、搬送コンベア5上に設定される。
部品供給ユニット6、8、10はそれぞれ、電子部品などの部品を供給するためのユニットである。実施形態1の部品供給ユニット6、8、10はテープフィーダでそれぞれ構成されており、部品を収容したキャリアテープを所定の部品取り出し位置まで搬送する機能を有する。
図1に示すように、第1部品供給ユニット6は作業エリアAに対して一方側(FRONT)に配置されており、第2部品供給ユニット8および第3部品供給ユニット10は他方側(REAR)に配置されている。
実施形態1の部品供給ユニット6、8、10は、それぞれ異なる大きさの部品を供給する。具体的には、第1部品供給ユニット6は微小部品を供給し、第2部品供給ユニット8は小型部品を供給し、第3部品供給ユニット10は中型部品を供給する。微小部品のサイズは例えば、平面視における縦横の寸法が0.4mm×0.2mm以下であり、小型部品のサイズは例えば、0.6mm×0.3mm~1.0mm×0.5mmである。中型部品は例えば、縦横の寸法が1.6mm×0.8mm以上であって、8mm~32mm幅のキャリアテープに収容されてテープフィーダから供給される部品である。
取出ヘッド12は、第1部品供給ユニット6が供給する微小部品を取り出して、中継ステージ26に移送するための部品移送部(第1の部品移送部)である。取出ヘッド12は、第1部品供給ユニット6に対応して設けられており、第2部品供給ユニット8および第3部品供給ユニット10には対応しない。すなわち、取出ヘッド12は、第2部品供給ユニット8および第3部品供給ユニット10が供給する部品の取り出しを行わないように制御される。
搭載ヘッド14は、部品をピックアップして基板2に移送・搭載するための部品移送部(第2の部品移送部)である。搭載ヘッド14は、部品供給ユニット6、8、10のいずれにも対応して設けられており、中継ステージ26に載置された微小部品をピックアップして基板2に搭載する機能と、部品供給ユニット8、10から小型部品あるいは中型部品を直接ピックアップして基板2に搭載する機能とを有する。
ヘッドカメラ16は、搭載ヘッド14に設けられたカメラである。ヘッドカメラ16は、撮像方向が下方に向けられた状態で搭載ヘッド14に取り付けられており、搭載ヘッド14の移動に伴って一体的に移動する。ヘッドカメラ16は、作業エリアAに配置された基板2などを撮像するように制御される。
XYテーブル17は、取出ヘッド12および搭載ヘッド14のそれぞれをXY方向に移動可能に支持する部材である。XYテーブル17は、第1X軸ビーム18と、第2X軸ビーム20と、Y軸ビーム22、24とを備える。
第1X軸ビーム18は、Y軸ビーム22、24の間にX方向に沿って延びた状態で設けられ、取出ヘッド12をX方向に移動可能に支持する。同様に、第2X軸ビーム20は、Y軸ビーム22、24の間にX方向に沿って延びた状態で設けられ、搭載ヘッド14をX方向に移動可能に支持する。Y軸ビーム22、24はそれぞれ、第1X軸ビーム18および第2X軸ビーム20をY方向に移動可能に支持する。
中継ステージ26は、第1部品供給ユニット6から供給される微小部品を仮置きするためのステージである。中継ステージ26には中継ステージカメラ28が設けられる。
中継ステージカメラ28は、中継ステージ26に載置された微小部品を撮像するためのカメラである。中継ステージカメラ28が撮像する画像に基づいて、微小部品の位置や向きを認識し、搭載ヘッド14がピックアップする際にノズルと部品の位置合わせを行うことができる。位置合わせを行うことで、部品が微小部品であっても精度良くピックアップして保持することができ、基板2に対する搭載精度が向上する。さらには、部品同士を狭い間隔で基板2に搭載する「狭隣接実装」にも適している(図34A、図34B参照)。
第1部品廃棄ボックス30は、中継ステージ26に隣接して設けられた部品廃棄用のボックスである。中継ステージ26に載置された微小部品の一部が、第1部品廃棄ボックス30に選択的に廃棄される。
部品カメラ32は、搭載ヘッド14が保持する部品を撮像するためのカメラである。部品カメラ32は、撮像方向が上方に向けられた状態で固定されている。
第2部品廃棄ボックス34は、第1部品廃棄ボックス30と同様の部品廃棄用のボックスである。搭載ヘッド14が保持する小型部品あるいは中型部品の一部が、第2部品廃棄ボックス34に選択的に廃棄される。
図2~図8を用いて、取出ヘッド12および搭載ヘッド14の構成・機能について説明する。図2は、取出ヘッド12の下方斜視図であり、図3は、搭載ヘッド14の下方斜視図である。
図2に示すように、取出ヘッド12は、複数の取出ノズル36と、本体部38とを備える。
取出ノズル36は、前述した微小部品を移送するための保持ノズルである。取出ノズル36はX方向およびY方向に規則的に間隔を空けて配置されている。取出ノズル36のピッチは、X方向がピッチX1、Y方向がピッチY1で等間隔に設定されている。実施形態1ではX方向に4本ずつ、Y方向に4本ずつの計16本の取出ノズル36を設けている。
本体部38は、複数の取出ノズル36を支持する部材である。本体部38は、複数の取出ノズル36を支持するとともに、複数の取出ノズル36を駆動するための駆動機構を内部に備えている。当該駆動機構は、取出ノズル36の昇降動作や、取出ノズル36による部品の吸着動作を実行する。詳細については後述する。
図3に示すように、搭載ヘッド14は、ヘッドカメラ16と、複数の搭載ノズル40と、複数のシャフト42と、本体部44とを備える。
搭載ノズル40は、前述した微小部品、小型部品あるいは中型部品を移送するための保持ノズルである。搭載ノズル40はX方向およびY方向に規則的に間隔を空けて配置されている。搭載ノズル40のピッチは、X方向がピッチX2、Y方向がピッチY2で等間隔に設定されている。実施形態1ではX方向に4本ずつ、Y方向に2本ずつの合計8本の搭載ノズル40を設けている。すなわち、搭載ノズル40の本数に対して、取出ノズル36の本数を2倍にしている。
実施形態1では、取出ノズル36のX方向のピッチX1と、搭載ノズル40のX方向のピッチX2を同じに設定し、取出ノズル36のY方向のピッチY1を、搭載ノズル40のY方向のピッチY2の1/2に設定している。Y方向のピッチY1、Y2の関係は1/2に設定する場合に限らず、1/n(nは1以上の整数)に設定してもよい。
シャフト42は、搭載ノズル40を交換可能に取り付けるための部材である。図3に示すように1つのシャフト42に1つの搭載ノズル40が取り付けられる。
本体部44は、ヘッドカメラ16および複数のシャフト42を支持する部材である。本体部44の内部には、複数のシャフト42を駆動するための駆動機構が設けられている。当該駆動機構は、シャフト42およびシャフト42に取り付けられた搭載ノズル40の一体的な昇降動作や、搭載ノズル40による部品の吸着動作を実行する。詳細については後述する。
図4、図5は、取出ノズル36の先端部を示す概略図である。
図4では、(a)に取出ノズル36の先端部の拡大断面図を示し、(b)に取出ノズル36の先端部の底面図を示す。
図4に示すように、取出ノズル36の先端部には通気性を有する多孔質部材46が配置されている。多孔質部材46は、取出ノズル36の先端部に設けられた凹部に嵌め込まれるとともに、内部の吸引孔48に面するように配置される。吸引孔48は図示しない吸引源に接続されており、部品を吸着するための負圧を発生させる。多孔質部材46は吸引孔48が発生させる負圧によって、その底面46Aに部品を吸着する。多孔質部材46の底面46Aは、取出ノズル36の下端面に相当する。多孔質部材46の材質は、吸引孔48が発生させる負圧を底面46Aに伝えるものであれば任意の材質であってもよい。
図5では、(a)に取出ノズル36によって部品Pをピックアップする直前の状態を示し、(b)に部品Pをピックアップした直後の状態を示す。
図5の(a)に示すように、第1部品供給ユニット6が有するキャリアテープ50のポケット52には、微小部品としての部品Pが収容されている。取出ノズル36の多孔質部材46を介して負圧を発生させた状態で、取出ノズル36の先端部を部品Pに近付けて部品Pを吸着する。図5の(b)に示すように取出ノズル36を上昇させることで、キャリアテープ50のポケット52から部品Pが取り出される。
図6、図7は、搭載ノズル40の先端部を示す下方斜視図である。
図6に示すように、搭載ノズル40はその下端面に吸引孔54を形成している。吸引孔54は図示しない吸引源に接続されており、部品Pを吸着するための負圧を発生させる。吸引孔54の形状は図6に示すような形状に限らず、任意の形状であってもよい。図7に示すように、搭載ノズル40の下端面を部品P(微小部品、小型部品あるいは中型部品)に近付けて部品Pを吸着する。
次に、搭載ノズル40および取出ノズル36の駆動機構について、図8A、図8B、図9を用いて説明する。
図8A、図8Bはそれぞれ、搭載ヘッド14の本体部44の内部構造を示す縦断面図、横断面図である。
図8A、図8Bに示すように、搭載ノズル40の駆動機構として、複数のサーボモータ56と、複数のプーリ57と、歯付きベルト58と、θ軸モータ59と、プーリ60とを備える。
サーボモータ56は、シャフト42および搭載ノズル40をZ方向に上下動させるモータである。サーボモータ56は、シャフト42および搭載ノズル40の組合せに対して1つ設けられており、図8A、図8Bに示す例では計8個のサーボモータ56が設けられている。それぞれのサーボモータ56は、リニアモータ61と、エンコーダ62とを備える。
リニアモータ61は、上下方向に挿通したシャフト42を昇降させるモータ部である。エンコーダ62は、シャフト42の移動に伴ってシャフト42の移動距離と方向を示すエンコーダパルス(位置信号)を出力する部材である。エンコーダ62が出力するエンコーダパルスは、搭載ノズル40の高さ情報として利用される。
プーリ57は、シャフト42を囲むように配置されるプーリである。プーリ57とシャフト42は回転方向R1への回転力が伝達されるように噛み合いながら、シャフト42の上下動はプーリ57に伝達されないように接続される。実施形態1では、サーボモータ56と同様に計8個のプーリ57が設けられており、複数のプーリ57はいずれも歯付きベルト58に噛み合っている。
歯付きベルト58は、複数のプーリ57を同期して回転させるためのベルトである。歯付きベルト58は、θ軸モータ59に対してプーリ60を介して接続されている。
θ軸モータ59は、歯付きベルト58を回転させるためのモータである。θ軸モータ59は出力軸59Aを有し、出力軸59Aはプーリ60に係合する。θ軸モータ59の回転力は、出力軸59Aを介してプーリ60および歯付きベルト58に伝達される。
上述した搭載ノズル40の駆動機構によれば、θ軸モータ59による駆動によって、複数の搭載ノズル40を回転方向R1に一体的に回転駆動可能であり、且つ、それぞれのサーボモータ56による駆動によって搭載ノズル40を上下方向D1に個別に昇降駆動可能である。
搭載ノズル40の上記動作は、取出ヘッド12の取出ノズル36についても同様である。取出ノズル36の駆動機構について、図9を用いて説明する。図9は、取出ヘッド12の本体部38の内部構造を示す平面図である。
図9に示すように、取出ノズル36の駆動機構として、複数のサーボモータ63と、複数のプーリ64と、歯付きベルト65と、出力軸66Aを有するθ軸モータ66と、プーリ67とを備える。それぞれのサーボモータ63は、リニアモータ68と、エンコーダ69とを備える。これらの構成の機能や接続関係については、図8A、図8Bで説明した搭載ノズル40の駆動機構と同様であるため、説明を省略する。
図9に示した取出ノズル36の駆動機構によれば、θ軸モータ66による駆動によって複数の取出ノズル36を回転方向R2に一体的に回転駆動可能であり、且つ、それぞれのサーボモータ63による駆動によって取出ノズル36を上下方向D2に個々に昇降駆動可能である。
次に、中継ステージ26の構成について、図10~図16を用いて説明する。
図10は、中継ステージ26の概略斜視図であり、図11は、中継ステージ26の概略縦断面図であり、図12は、中継ステージ26の概略平面図である。
図10~図12に示すように、中継ステージ26は、中継ステージカメラ28と、第1部品廃棄ボックス30と、仮置部70と、筐体74と、部品除去ブラシ76と、ブラシ駆動機構78とを備える。
仮置部70は、微小部品としての部品Pを仮置きするための部材である。仮置部70の上面は、部品Pを載置するための載置面71である。載置面71は、複数の部品Pを載置可能な広さを有し、実施形態1では、前述した取出ヘッド12あるいは搭載ヘッド14が複数の部品Pを一括して移送する際に全ての部品Pを配置可能な広さを有する。図10、図11では、載置面71に計16個の部品Pが載置された状態を例示する。
図11に示すように、載置面71の高さ位置は、中継ステージ26に関する基準高さ(第1基準高さH1)に設定される。仮置部70は、第1基準高さH1を設定するための基準部材(第1基準部材)として用いられる。
実施形態1の仮置部70は透明な板状の部材で構成されている。仮置部70の下方に設けられた中継ステージカメラ28によって仮置部70を厚み方向に透視可能である。
中継ステージカメラ28は、仮置部70に載置された複数の部品Pを撮像する。中継ステージカメラ28は、仮置部70の下方において撮像方向が上方に向けられた状態で筐体74に囲まれた空間に配置されている。実施形態1では2台の中継ステージカメラ28を設けている。
図11、図12の点線で示すように、中継ステージカメラ28は所定の撮像範囲Bを有する。撮像範囲Bは、載置面71に載置された複数(計16個)の部品Pを撮像可能な範囲に設定される。
筐体74は、中継ステージ26の筐体部分であって、仮置部70や中継ステージカメラ28などの部材を支持する。筐体74の内部には、複数の照明80および複数の拡散板82が設けられる。照明80は、中継ステージカメラ28の撮像範囲Bに向けて光を照射する部材であり、拡散板82は、照明80が照射する光を拡散させる部材である。
部品除去ブラシ76は、載置面71に残存する部品Pを除去するためのブラシである。図10などに示すように、部品除去ブラシ76は下方に突出した多数のブラシで構成される。部品除去ブラシ76はX方向に直線移動可能に構成されており、載置面71に取り残された部品Pを第1部品除去ボックス30に向けて押し出して部品Pを廃棄する。第1部品除去ボックス30に廃棄された部品Pは、廃棄部品Pz(図11、図12)となる。
ブラシ駆動機構78は、部品除去ブラシ76を駆動するための機構である。ブラシ駆動機構78は、モータ84と、ベルトカバー86とを含んで構成される。
ブラシ駆動機構78の詳細な構成について、図13、図14とあわせて説明する。図13、図14は、ブラシ駆動機構78の周辺構成を示す概略断面図である。
図13、図14に示すように、ブラシ駆動機構78は、モータ84およびベルトカバー86に加えて、ベルト88と、連結部90と、スライダー92と、ガイド94とを備える。
モータ84は、ベルト88を回転駆動する。モータ84およびベルト88は、ベルトカバー86の内部に収容されている。ベルト88には連結部90が取り付けられており、連結部90によってベルト88がスライダー92に連結される。スライダー92はガイド94に沿ってX方向に直線移動する部材であり、前述した部品除去ブラシ76が一体的に取り付けられている。ガイド94は、筐体74の側面に水平な姿勢で装着されており、X方向に沿って延在する。
上述したブラシ駆動機構78によれば、モータ84の駆動によってベルト88を回転させて、部品除去ブラシ76をX方向に移動させることで、載置面71に載置された部品Pを第1部品廃棄ボックス30に押し出して仮置部70から除去することができる。
次に、基板搬送ユニット4の構成および機能について、図15、図16を用いて説明する。図15は、基板2を上昇させる前の状態の基板搬送ユニット4の概略縦断面図であり、図16は、基板2を上昇させた後の状態の基板搬送ユニット4の概略縦断面図である。
図15に示すように、基板搬送ユニット4は、一対の搬送コンベア5と、バックアップピン98とを備える。さらに各々の搬送コンベア5は、基板押さえ部材95と、基板ガイド96と、搬送ベルト97を有している。
基板押さえ部材95は、基板2を上方から押さえるための板状の部材であり、搬送ベルト97の上方に一対設けられる。基板ガイド96は、搬送ベルト97および基板押さえ部材95などを支持する部材である。バックアップピン98は、作業エリアAの下方で上下動可能に構成された棒状の部材であり、基板2の下面に当接可能に複数本設けられている。
図15に示す状態から、複数のバックアップピン98を一体的に上昇させると、搬送ベルト97に支持されている基板2が、図16に示すようにバックアップピン98によって持ち上げられる。持ち上げられた基板2は基板押さえ部材95の下面95Bに接触し、基板押さえ部材95によって上方から押さえられる。これにより、基板2が作業エリアAに位置決めされる。バックアップピン98および搬送コンベア5は、基板2を保持する基板保持部99を構成している。
各々の基板押さえ部材95の上面95Aには、作業エリアAに関する基準高さ(第2基準高さH2)を設定するための第1計測点95M(図1参照)が少なくとも1か所設定されている。実施形態1では、第1計測点95Mを1つの基板押さえ部材95に2か所、合計4か所設けている。基板押さえ部材95は、第2基準高さH2を設定するための基準部材(第2基準部材)として用いられる。
基板2は、その上面を基板押さえ部材95の下面に押さえつけられるとともにバックアップピン98によって下から支持され、水平な状態で作業エリアAに保持される。このため、作業エリアAに関する基準高さ(第2基準高さH2)は、基板押さえ部材95の下面95B(図15)の高さ位置に一致するよう設定される。よって、基準高さ(第2基準高さH2)は、第1計測点95Mの高さ位置と基板押さえ部材95の既知の寸法(厚さ)から設定することができる。
図1に戻ると、制御部35は、部品搭載装置1の全体を制御する部材である。制御部35は例えば、マイクロコンピュータを含んで構成される。制御部35の詳細構成について、図17を用いて説明する。
図17は、部品搭載装置1の制御系に関するブロック図である。図17に示すように、制御部35は、ヘッドユニット制御部100と、本体制御部102とを有する。
ヘッドユニット制御部100は、取出ヘッド12の取出ノズル36の昇降動作・吸着動作、および、搭載ヘッド14の搭載ノズル40の昇降動作・吸着動作などを制御する機能を有する。一方、本体制御部102は、部品搭載装置1における基板2の搬送や、カメラによる撮像動作などを制御するとともに、ヘッドユニット制御部100に対して制御指令を送信する機能を有している。ヘッドユニット制御部100と本体制御部102は、配線コネクタ(図示せず)等を介して電気的に接続されている。
ヘッドユニット制御部100は、取出ヘッド12を制御するための取出ヘッド制御部104と、搭載ヘッド14を制御するための搭載ヘッド制御部106とを有する。
取出ヘッド制御部104および搭載ヘッド制御部106を含むヘッドユニット制御部100の内部構成を図18に示す。
図18に示すように、搭載ヘッド制御部106には、搭載ヘッド14に配置された複数基(ここでは8基)の搭載ノズル40毎に、当該搭載ノズル40のサーボモータ56(#1~#8)を制御するモータ制御部112が設けられている(#1~#8)。搭載ヘッド制御部106にはさらに、搭載ヘッド14に配置されたθ軸モータ59を制御するθ軸モータ制御部114が設けられている。
モータ制御部112のそれぞれは、モータドライバ116と、接触検出部118と、高さ検出部120(搭載ノズル高さ検出部)と、最下点記憶部122と、動作司令部124とを備える。
モータドライバ116は、動作司令部124からの動作司令に従ってサーボモータ56に電力を供給して駆動する。具体的には、モータドライバ116は、動作司令部124からの位置指令や速度指令による位置や速度等の目標値とエンコーダ62から送られるパルス信号によって検出した位置や速度等の現在値との偏差をフィードバックするサーボ制御によってサーボータ56を駆動する。
接触検出部118は、搭載ノズル40が中継ステージ26や部品等の物体に接触したこと、あるいは搭載ノズル40に保持された部品Pが基板26の実装点に着地(接触)したことを検出する。当該検出は、モータドライバ116が出力するトルク(電流)またはエンコーダ62からのエンコーダパルスに基づいて行われる。トルクを利用する場合は、搭載ノズル40が物体に接触して下降できなくなって目標値からの偏差が増大すると、モータドライバ116からサーボモータ56へ供給されるトルク(電流)が大きくなる。トルクを利用する場合はこのトルク(電流)の増加を検出して接触したことを検出する。またエンコーダパルスに基づいて接触を検出する場合は、エンコーダパルスの周期が長くなるあるいは検出されなくなる、あるいは下降から上昇を示すエンコーダパルスを受信することで接触したことを検出する。
高さ検出部120は、サーボモータ56のエンコーダ62からのエンコーダパルスをカウントする。このカウント値は、搭載ノズル40の高さ方向の位置を示す高さ情報となる。すなわち、高さ検出部120は、サーボモータ56からの位置信号に基づいて搭載ノズル40の高さを検出する高さ検出機能を有する(取出ノズル高さ検出部)。後述する実装点高さ計測は、高さ検出部120の高さ検出機能を用いて行われる。
最下点記憶部122は、接触検出部118により搭載ノズル40の接触を検出したときの所定期間に高さ検出部120が出力する値の最小値、すなわち所定期間に搭載ノズル40が最も下降した高さ(最下点)を示す値を一時記憶する。なお、本実施形態では搭載ノズル40の位置が低くなるにつれて高さ検出部120が出力する値も小さくなるので、最下点を示す値として「最小値」を最下点記憶部122に記憶しているが、搭載ノズル40の位置が低くなるにつれて高さ検出部120が出力する値が大きくなる場合は「最大値」を最下点記憶部122に記憶してもよい。最下点記憶部122に記憶された値は、搭載ノズル40の高さ情報として用いられる。
動作司令部124は、搭載ノズル40を昇降動作させるための動作司令を行う。具体的には、動作司令部124は、予め設定された動作パターンに基づく位置指令や速度指令としての信号をモータドライバ116に送信する。
それぞれのモータ制御部112およびθ軸モータ制御部114は、例えば処理回路がコンピュータプログラムを実行することによって、または、処理回路単独で、またはメモリ単独で実現される。その他の制御部についても同様である。
取出ヘッド制御部104にも同様に、取出ヘッド12に配置された複数基(ここでは16基)の取出ノズル36毎に、当該取出ノズル36のサーボモータ63(#1~#16)を制御するモータ制御部108が設けられている(#1~#16)。取出ヘッド制御部104にはさらに、取出ヘッド12に配置されたθ軸モータ66を制御するθ軸モータ制御部110が設けられている。
モータ制御部108のそれぞれは、モータドライバ160と、動作司令部168を備える。モータドライバ160および動作司令部168のそれぞれは、前述したモータドライバ116および動作司令部124と同様の機能を有するため、説明を省略する。
図17に戻ると、本体制御部102は、部品搭載装置1の各構成要素に接続されている。具体的には、本体制御部102は例えば、ヘッドカメラ16、XYテーブル17、基板搬送ユニット4、部品カメラ32、2台の中継ステージカメラ28、モータ84、第1部品供給ユニット6、第2部品供給ユニット8、第3部品供給ユニット10に接続されている。
本体制御部102は、内部の処理部101としての、実装作業実行部126と、部品厚さ計測部128と、基準高さ設定部130と、実装点高さ計測部132と、実装点高さ計測部134と、目標位置演算部136とを有する。
実装作業実行部126は、後述する搭載プログラム138等に基づき、XYテーブル17、基板搬送ユニット4、部品供給部6、8、10、取出ヘッド12、搭載ヘッド14、ヘッドカメラ16、部品カメラ32、中継ステージカメラ28などを制御する。これにより、基板2に部品Pを搭載するための一連の作業が実行される。実装作業実行部126は、搭載ヘッド14を部品供給ユニット6、8、10または中継ステージ26から作業エリアAへ移動させる動作(以下、この動作を「ターン」と称する)を複数回繰り返して部品Pを基板2へ搭載する作業を実行させる。また、実装作業実行部126は、前述のターンが開始される前やターンとターンの合間に取出ヘッド12によって部品供給ユニット6から供給された微小部品を取り出して中継ステージ26へ移送する作業を実行させる。
部品厚さ計測部128は、搭載ヘッド14を制御して、中継ステージ26に載置された部品Pをピックアップする際に、高さ検出部120が出力する搭載ノズル40の高さ情報に基づいて部品Pの厚さを計測する。部品Pの厚さを計測するために、中継ステージ26の基準面に関する第1基準高さH1が用いられる。
基準高さ設定部130は、搭載ヘッド14を制御して、中継ステージ26の基準面である載置面71に搭載ノズル40の下端面を接触させたときに、高さ検出部120が出力する搭載ノズル40の高さ情報に基づいて、中継ステージ26に関する第1基準高さH1を設定する。基準高さ設定部130はさらに、搭載ヘッド14を制御して、作業エリアAの基板押さえ部材95の上面95Aに搭載ノズル40の下端面を接触させたときに、高さ検出部120が出力する搭載ノズル40の高さ情報に基づいて、作業エリアAに関する第2基準高さH2を設定する。
実装点高さ計測部132は、搭載ヘッド14を制御して、部品Pを基板2の実装点に実装したときに、高さ検出部120が出力する搭載ノズル40の高さ情報に基づいて実装点の高さを計測する。実装点の高さを計測するために、作業エリアAの第2基準高さH2と、部品の厚さ情報とが用いられる。
実装点高さ推定部134は、実装点高さ計測部132による複数の実装点の高さデータに基づいて、高さが計測されていない他の実装点の推定高さを算出する。実施形態1の実装点他推定部134は、実装点高さの推定処理のために「面補正」を用いる。
目標位置演算部136は、基板2に部品Pを搭載する際に部品Pを保持した搭載ノズル40を移動させる目標位置を演算する。具体的な演算方法については、図20などを用いて後述する。
本体制御部102はさらに、内部記憶部としての、搭載プログラム138と、目標位置140と、部品データ142と、基板データ144と、基準高さデータ146と、実装点データ148と、部品厚さ(計測値)150と、実装点高さ(計測値)152とを有する。
搭載プログラム138は、部品Pの搭載順序や搭載位置を定めたプログラムである。搭載プログラム138の一例を図19に示す。
図19に示す搭載プログラム138は、複数種類の情報として、「搭載No」、「ターンNo」、「部品種類」、「実装点」、「X」、「Y」、「θ」、「Z」「取出ノズル」、「搭載ノズル」、「中継」、「指定実装点」のそれぞれに関する情報を記憶している。
「搭載No」は、部品Pの搭載順序を示す識別情報である。「ターンNo」は、部品Pを何回目のターンで基板2に搭載するかを示す識別情報である。「部品」は、搭載対象の部品Pを示す識別情報である。「実装点」は、搭載対象の部品Pを実装すべき実装点を示す識別情報である。「X」、「Y」はそれぞれ、対象の部品Pを実装する実装点のX座標、Y座標を示す数値情報である。「θ」は、基板2における搭載対象の部品Pの向きを示す数値情報である。「Z」は、理想的な状態で基板保持部99に保持された基板2の実装点の高さを第2基準高さH2からの高低差で示した数値情報である。「取出ノズル」は、搭載対象の部品Pをどの取出ノズル36で保持するかを示す識別情報である。「搭載ノズル」は、搭載対象の部品Pをどの搭載ノズル40で保持するかを示す識別情報である。「中継」は、搭載対象の部品Pが中継ステージ26を経由するか否かを示す識別情報である。図19の例では、「中継」の識別情報が「1」である場合は中継ステージ26を経由することを示し、「0」である場合は中継ステージ26を経由しないことを示す。「指定実装点」は、複数の実装点のうち、どの実装点が他の実装点の高さの推定処理を行うための「指定実装点」に指定されているかを示す識別情報である。図19の例では、「指定実装点」の識別情報が「1」である場合は実装点が指定実装点に指定されていることを示し、「0」である場合は実装点が指定実装点に指定されていないことを示す。
図17に戻ると、目標位置140は、基板2に部品Pを搭載する際に部品Pを保持した搭載ノズル40を移動させる目標位置を示す情報である。目標位置140は、目標位置演算部136によって計算される。
部品データ142は、部品Pに関するデータである。部品データ142は例えば、部品Pに関する寸法、形状、種類などの情報(例えばカタログデータ)を含む。
基板データ144は、基板2に関するデータである。基板データ144は例えば、基板2の位置を認識するための基準マーク(図32の基準マーク174参照)と各実装点との相対的な位置関係などの情報を含む。
基準高さデータ146は、基準高さ設定部130によって設定される第1基準高さH1と第2基準高さH2とを含むデータである。
実装点データ148は、搬入された基板2の実装点に関するデータである。実装点データ148は例えば、実装点のX座標、Y座標、Z座標と、その実装点に実装される部品Pの向きθとを含む。実装点データ148は、実装点の高さを記憶する実装点高さ記憶部である。
部品厚さ(計測値)150は、部品厚さ計測部128によって計測される部品Pの厚さを記憶する。
実装点高さ(計測値)152は、実装点高さ計測部132によって計測される実装点の高さを記憶する。
本体制御部102はさらに、第1の認識部154と、第2の認識部156と、第3の認識部158とを備える。
第1の認識部154は、ヘッドカメラ16の撮像画像を用いて基板2を認識する基板認識部である。第2の認識部156は、中継ステージカメラ28の撮像画像を用いて、中継ステージ26に載置された部品Pを認識する部品認識部である。第3の部品認識部158は、部品カメラ32の撮像画像を用いて、搭載ヘッド14に保持された部品Pを認識する部品認識部である。
上述した構成を有する実施形態1の部品搭載装置1の動作について、図20~図34Bを用いて説明する。実施形態1の部品搭載装置1は、基板2への部品搭載作業に先立ち、中継ステージ26と基板保持部99のそれぞれの基準高さを計測して記憶する基準高さの設定処理(基準高さH1、H2の設定処理)を実行する。
まず、基準高さH1、H2の設定処理について、図20~図24Bを用いて説明する。
図20は、第1基準高さH1の設定処理を示すフローチャートである。図20に示すフローの各処理は、基準高さ設定部130を含む制御部35により実行される。
まず、制御部35は、搭載ノズル40を中継ステージ26へ移動させる(S1)。具体的には、本体制御部102の基準高さ設定部130により、搭載ヘッド14を支持するXYテーブル7を制御して、部品Pを保持していない状態の複数の搭載ノズル40を有する搭載ヘッド14を、中継ステージ26の上方へ移動させる。なお、中継ステージ26の載置面71には部品Pが載置されていない状態で本フローを実行する。
制御部35は、搭載ノズル40の下降を開始する(S2)。具体的には、搭載ヘッド制御部106の動作司令部124の指令に応じて、モータドライバ116により、複数の搭載ノズル40のうちの1つの搭載ノズル40に対応するサーボモータ56を制御して、搭載ノズル40を載置面71に向けて下降させる。
制御部35は、搭載ノズル40が載置面71に接触したことを接触検出部118が検出するのを待つ(S3)。
図21は、搭載ノズル40の下端面が載置面71に接触した状態を示す。図21に示すように、搭載ノズル40の下端面が載置面71に接触したことが検出されると(S3でYES)、ステップS4に移行する。
制御部35は、サーボモータ56を制御して搭載ノズル40の下降を停止し(S4)、基準高さ設定部130により第1基準高さH1を設定する(S5)。基準高さ設定部130は、載置面71に接触した搭載ノズル40の高さ情報を高さ検出部120または最下点記憶部122から取得する。そして、基準高さ設定部130は、取得した高さ情報を基準高さH1、すなわち基準高さデータ146として記憶部103に記憶する。これにより、この搭載ノズル40についての基準高さH1の設定が完了する。なお、同じ搭載ノズル40の下端面を載置面71の同じ場所に複数回接触させた場合、基準高さ設定部130は取得した複数の高さ情報の平均値を基準高さH1として設定する。また、同じ搭載ノズル40の下端面を載置面71の複数個所に接触させた場合、基準高さ設定部130は取得した複数の高さ情報より得られる面の関数を基準高さH1として設定する。
制御部35は、サーボモータ56を制御して、図22に示すように搭載ノズル40を上昇させる(S6)。上昇した搭載ノズル40は、他の搭載ノズル40と同じ高さ位置へ戻される。
制御部35は、全ての搭載ノズル40で完了したか否かを判定する(S7)。ステップS7において、制御部35は、搭載ヘッド14に設けられた複数基(#1~#8)の搭載ノズル40の全てに対してステップS1~S6の処理を実行したか否かを判定する。ステップS1~S6の処理を実行していない搭載ノズル40が残っている場合、全ての搭載ノズル40で完了していないと判定し(S7でNO)、他の搭載ノズル40に対してもステップS1~S6の処理を実行する。すなわち、複数の搭載ノズル40のそれぞれにステップS1~S6の処理を実行し、搭載ノズル40別に第1基準高さH1を設定する。これにより、複数の搭載ノズル40の個体差の影響を受けることなく、第1基準高さH1を設定できる。
実施形態1では、搭載ノズル40のそれぞれがシャフト42に交換可能に装着されており、搭載ノズル40とシャフト42の組合せのそれぞれに対して第1基準高さH1を設定することができる。これにより、第1基準高さH1をより精度良く設定することができる。
全ての搭載ノズル40に対するステップS1~S6の処理が完了すると、全ての搭載ノズル40で完了したと判定され(ステップS7でYES)、第1基準高さH1の設定処理を終了する。
図23は、第2基準高さH2の設定処理を示すフローチャートであり、図24A、図24Bは、図23のフローチャートによる処理の流れを説明するための概略図である。図23のフローチャートによる各処理は、基準高さ設定部130を含む制御部35により実行される。前述した第1基準高さ設定処理と重複する内容については適宜、記載を省略する。
まず、制御部35は、搭載ノズル40を作業エリアAに移動させる(S8)。具体的には、本体制御部102の基準高さ設定部130により、搭載ヘッド14を支持するXYテーブル7を制御して、部品Pを保持していない状態の複数の搭載ノズル40を有する搭載ヘッド14を、作業エリアAにおける基板搬送ユニット4の上方へ移動させる。作業エリアAには基板2が配置されていない状態で本フローを実行する。
制御部35は、搭載ノズル40の下降を開始する(S9)。具体的には、搭載ヘッド制御部106の動作司令部124の指令に応じて、モータドライバ116により、複数の搭載ノズル40のうちの1つの搭載ノズル40に対応するサーボモータ56を制御して、図24Aに示すように、搭載ノズル40を基板搬送ユニット4の基板押さえ部材95に向けて下降させる。実施形態1では、基板押さえ部材95が一対設けられており、そのうちの一方(紙面左側)の基板押さえ部材95に向けて搭載ノズル40を下降させる。
制御部35は、搭載ノズル40が基板押え部材95の上面95A(第1計測点95M)に接触したことを接触検出部118が検出するのを待つ(S10)。
図24Aに示すように搭載ノズル40が基板押さえ部材95に接触したことを検出した場合(S10でYES)、搭載ノズル40の下降を停止し(S11)、高さ検出部120で得られた搭載ノズル40の高さ情報または最下点記憶部122に記憶された高さ情報を取得して記憶する(S12)。これにより、上面95A(第1計測点95M)の高さが計測される。
制御部35は、搭載ノズル40を上昇させて(S13)、全ての計測点で高さ計測が完了したか否かを判定する(S14)。実施形態1では、第1計測点95Mが4か所存在するため、全ての計測点の高さ計測が完了していない場合(S14でNO)は、ステップS8~S14を再度実行する。
図24Aに示すように、一方の基板押さえ部材95の第1計測点95Mの高さ計測が完了すると、図24Bに示すように、搭載ノズル40をもう一方の基板押さえ部材95の上面に向けて下降させ(S8~S9)、残りの第1計測点95Mの計測を行う(S10~S13)。
そして、全ての第1計測点95Mの高さ計測が完了すると(S14でYES)、第2基準高さH2を設定する(S15)。実施形態1では、4か所の第1計測点95Mの高さの平均値を第2基準高さH2としている。
なお、4か所の計測点を設定する場合に限らず、1か所、3か所又は5か所以上の計測点を設定する場合であってもよい。また、第2基準高さH2として、基板搬送ユニット4の上下方向の傾きを考慮する場合は、その傾きを定義した関数としてもよい。
部品搭載装置1は、基準高さH1、H2の設定処理を含む準備作業が終わると基板2への部品搭載作業を開始する。次に、基板2への部品搭載作業を図25~図34Bを用いて説明する。図25は、目標位置演算部136による目標位置の演算方法を説明するためのブロック図である。図26は、部品搭載装置1による一連の部品搭載作業の流れを示す図である。
(基板搬入)
図26に示すように、まず、基板2を作業エリアAに搬入する。具体的には、基板搬送ユニット4の搬送コンベア5により基板2を搬送して作業エリアAに位置決めする。
(基板認識)
作業エリアAに位置決めされた基板2の認識を行う。具体的には、ヘッドカメラ16を有する搭載ヘッド14をXY方向に移動させて、ヘッドカメラ16を基板2の上方に配置して基板2を撮像する。ヘッドカメラ16の撮像画像に基づいて、第1の認識部154が基板2の位置を認識する。第1の認識部154による基板2の認識結果は、目標位置演算部136に送信される。
(実装データの設定)
図25の(2)に示すように、目標位置演算部136は、部品搭載装置1で予定されている全ての実装点の情報を搭載プログラム138から読み取る。読み取る情報は、図19に示す搭載プログラム138におけるX、Y、θ、Zの情報である。
図25の(3)に示すように、目標位置演算部136は、第1の認識部154による基板認識結果に基づいて、読み取ったX、Y、θを補正することで、補正後の実装点データ148(X1、Y1、θ1)を計算して記憶部103に記憶する。目標位置演算部136は、当該実装点について実装点高さ推定部134による推定値があればその値をZ1として記憶するが、推定値がない場合は搭載プログラム138のZをZ1として記憶する。第1ターン開始時点では、当該実装点について実装点高さ推定部134による推定値は存在しないので搭載プログラム138のZがZ1として設定される。実装点データ148のうち(X1,Y1,θ1)は、部品搭載処理における各搭載ノズル40の仮の目標位置となる。
(部品取り出し)
上述した基板搬入および基板認識と並行して、図26に示すように、取出ヘッド12による部品Pの取出しおよび中継ステージ26への載置を行う。取出ヘッド12による部品Pの取出しは、図1に示す第1部品供給部6の上方へ取出ヘッド12が移動し、取出ヘッド12の取出ノズル36により、第1部品供給部6のキャリアテープに収容されている部品Pを吸着して取り出す。取出ノズル36の昇降動作は個別に行われ、取出ノズル36毎に部品Pの吸着動作を順次行う。実施形態1では、計16本の取出ノズル36を設けており、最大16本の取出ノズル36が部品Pを吸着するまで部品Pの取り出しを行う。
(部品載置)
複数の取出ノズル36が部品Pを保持した状態で取出ヘッド12を中継ステージ26へ移動させる。これにより、複数の部品Pを第1部品供給ユニット6から中継ステージ26へ一括搬送する。その後、取出ノズル36が保持する部品Pを中継ステージ26の仮置部70に載置する。具体的には、複数の取出ノズル36を同時に下降させて仮置部70の載置面71の間近で部品Pの吸着を解除し、載置面71に部品Pを配置する。これにより、図10に示すように載置面71に複数(例えば16個)の部品Pが配置された状態となる。実施形態1では、取出ノズル36は第1ターンと第2ターンで基板2に搭載される16個の部品P、言い換えれば複数ターン分の複数の部品Pを中継ステージ26に一括搬送する。
部品Pの載置が完了すると、取出ヘッド12は部品供給ユニット6へ戻る。
(部品認識)
その後、中継ステージ26に配置された部品Pに対して部品認識を行う。具体的には、図10などに示した中継ステージカメラ28を用いて、仮置部70に配置された部品Pを下方から撮像する。実施形態1では2台の中継ステージカメラ28を設け、仮置部70に配置された16個の部品Pを同時に撮像することができる。その撮像画像(第1の画像)に基づいて、制御部35の第2の認識部156により、それぞれの部品Pを認識する。このタイミングでの部品Pの認識は、搭載ヘッド14による部品Pのピックアップ前に行う「ピックアップ前部品認識」(第1部品認識)である。実施形態1では、仮置部70に配置された全ての部品Pに対してピックアップ前部品認識が実行される。
このピックアップ前部品認識を利用して、搭載ヘッド14による部品Pのピックアップ処理を行う。なお、ピックアップ前部品認識中に搭載ヘッド14は作業エリアAから中継ステージ26へ移動する(図26)。また本体制御部102は、搭載ヘッド14の移動中にピックアップ前部品認識が終わると部品ピックアップ処理を開始する。
部品ピックアップ処理のフローを図27に示す。図27に示すフローチャートの各処理は、制御部35の実装作業実行部126により実行される。
実装作業実行部126は、ピックアップ前部品認識の結果を取得する(S16)。具体的には、本体制御部102の実装作業実行部126により、ピックアップ前部品認識の結果として第2の認識部156に一時的に記憶されているデータを読み出す。ピックアップ前部品認識の結果には、中継ステージ26に載置されている部品Pのそれぞれの位置情報が含まれる。実施形態1では、実装作業実行部126が、開始されたターンで基板2への搭載が予定されている1個または複数個(最大8個)の部品Pの位置情報を第2の認識部156から取得する。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40を部品Pに対して位置合わせする(S17)。具体的には、実装作業実行部126により、ピックアップ前部品認識で認識した複数の部品Pのうちの1つの部品Pに対して搭載プログラム138で割り当てられている搭載ノズル40をXY方向に位置合わせする。実施形態1では、図28Aに示すように、部品PのXY方向の中心に対して搭載ノズル40の下端面のXY方向の中心を一致させるように位置合わせを行う。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40の位置合わせと並行して搭載ノズル40の下降を開始する(S18)。具体的には、実装作業実行部126がモータ制御部112へ指令を送信し、モータ制御部112がサーボモータ56を制御して、搭載ノズル40を下降させる。これにより、図28Aに示すように部品Pを斜め下方に移動させることができ、作業時間を短縮して生産性を高めることができる。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40の下降を開始させてから所定タイミング後に搭載ノズル40による吸引を開始させる(S19)。具体的には、搭載ノズル40の吸引孔54(図6参照)に配管を通じて接続された図示しないバルブを駆動して吸引孔54と負圧源を接続し、吸引孔54に負圧を発生させた状態とする。この状態で搭載ノズル40が下降を継続すると、中継ステージ26に載置されている部品Pに接触する(図28B)。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40が接触したか否かを判定する(S20)。具体的な方法を、図28Dを用いて説明する。
図28Dは、動作司令部124の指令に応じて搭載ノズル40を下降させたときに、高さ検出部120の出力値が変化する様子を示すグラフである。
図28DのA部に示すように、搭載ノズル40の下端面が載置面71に接触すると、高さ検出部120の出力値の変動が生じる。高さ検出部120の出力値に関して、このような動作司令部124の指令に比例しない変動を検出したとき、接触検出部118は搭載ノズル40の下端面が載置面71に接触したと判断する。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40の下端面が部品Pに接触したことを検出すると(S20でYES)、搭載ノズル40の高さの最小値を記憶する(S21)。具体的には、搭載ノズル40の下端面が部品Pに接触した後の所定期間の間における高さ検出部120の出力値の最小値を最下点記憶部122に記憶する。
図28Dに示すように、搭載ノズル40の接触を検出してから搭載ノズル40の上昇を開始するまでの「バッファ期間」を定めており、当該バッファ期間の後半の所定範囲を「最小値取得期間」に定めている。これにより、接触を検出した直後の不安定な期間の高さ検出部120の出力値を採用せず、出力値が安定している期間の最小値を取得することができる。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40を上昇させる(S22)。具体的には、実装作業実行部126がモータ制御部112へ指令を送信し、モータ制御部112がサーボモータ56を制御して、搭載ノズル40を上昇させる。実施形態1では、図28Cに示すように、搭載ノズル40を斜め上方に移動させる。
実装作業実行部126は、ピックアップ後部品認識を指令する(S23)。具体的には、実装作業実行部126が中継ステージカメラ28に指令を送信し、搭載ノズル40に保持されている部品Pを撮像して第2の認識部156へ出力する。図28Cに示すように、斜め上方に移動して仮置部70から持ち上げられた部品Pに対して、下方に配置された中継ステージカメラ28を用いて撮像する。その撮像画像(第2の画像)に基づいて、制御部35の第2の認識部156により、部品Pを認識する。このタイミングでの部品Pの認識は、搭載ヘッド14による部品Pのピックアップ後に行う「ピックアップ後部品認識(第2部品認識)」である。第2の認識部156は、搭載ノズル40に保持された部品Pと搭載ノズル40の位置ずれを認識する。具体的には、周知の画像認識技術を利用して搭載ノズル40の中心と部品Pの中心との偏差(ΔX、ΔY)並びに搭載ノズル40の向きと部品Pの向きの角度差(Δθ)を求める。これらの偏差および角度差をピックアップ後部品認識結果として目標位置演算部136へ出力する(図25の矢印(B))。
部品厚さ計測部128は、搭載ノズル40の高さの最小値を取得する(S24)。具体的には、本体制御部102の部品厚さ計測部128が、ステップS21によってモータ制御部112の最下点記憶部122に記憶されている搭載ノズル40の高さの最小値を読み出して取得する。
部品厚さ計測部128は、部品Pの厚さを計算する(S25)。具体的には、部品厚さ計測部128が、ステップS24で取得した搭載ノズル40の高さの最小値と、基準高さ記憶部146に記憶されている中継ステージ26の第1基準高さH1とに基づいて、部品Pの厚さを計算する。搭載ノズル40の高さの最小値は、図28Bに示すように搭載ノズル40が部品Pに接触したときの搭載ノズル40の下端面の高さに相当するため、中継ステージ26の第1基準高さH1との差分を求めることで、部品Pの厚さを計算することができる。計算された部品Pの厚さは、部品厚さ(計測値)150として本体制御部102の記憶部に記憶される。
実装作業実行部126は、部品Pのピックアップを終えていない未完了の搭載ノズル40があるか否かを判定する(S26)。
1ターン分の複数の搭載ノズル40のうち、ステップS17~S25を実行していない搭載ノズル40が存在する場合、未完了の搭載ノズル40があると判定し(S26でYES)、ステップS17~S26を再度実行する。すなわち、搭載ヘッド14に設けられている複数基(#1~#8)の搭載ノズル40毎に部品Pのピックアップ処理および部品Pの厚さの計算を実行する。
1ターン分の複数の搭載ノズル40の全てに対してステップS17~S25を実行すると、未完了の搭載ノズル40がないと判定し(S26でNO)、図27に示すフローチャートの処理を終了する。
実施形態1の部品搭載装置1は、図27に示すフローチャートの処理を1ターン毎に繰り返し実行する。これにより、搭載プログラム138の搭載順序に従って、1ターン毎に、搭載ノズル40による部品Pのピックアップ処理および厚さ計算を順次行う。
図26に戻ると、搭載ヘッド14は、複数の搭載ノズル40が部品Pをピックアップした状態で、作業エリアAに移動する。これにより、複数の部品Pを一括搬送する。この一括搬送中に目標位置演算部136は、部品Pを基板2に搭載する際の各搭載ノズル40の目標位置(X2、Y2、θ2、Z2)を求める。
目標位置演算部136による目標位置(X2、Y2、θ2、Z2)の算出方法について、図25で説明する。
図25に示すように、目標位置演算部136の第1演算部136Aは、(A)実装点データ148(X1、Y1、θ1)と、(B)ピックアップ後部品認識結果とに基づいて、目標位置(X2、Y2、θ2)を算出する。具体的には、ピックアップ後部品認識結果(ΔX、ΔY、Δθ)を用いて、実装点データ148(X1、Y1、θ1)で示される仮の目標位置を補正して、目標位置(X2、Y2、θ2)を算出する。
なお、実施形態1の第7ターン、第8ターンのように、搭載ヘッド14が部品供給ユニット8、10から部品を直接ピックアップする場合(部品Pが微小部品以外である場合)、部品Pの認識は、部品カメラ32(図1)で撮像した画像を第3の認識部158で処理する部品認識により実行される。この場合、(B)ピックアップ後部品認識結果に代えて、(C)第3の認識部158による部品認識結果を用いて、実装点データ148(X1、Y1、θ1)を補正して目標位置(X2、Y2、θ2)を演算する。第3の認識部158による部品認識結果は、搭載ヘッド14に吸着されている部品P(微小部品以外)を部品カメラ32により撮像し、その撮像画像に基づいて第3の部品認識部158が部品Pを認識することで得られる。
目標位置演算部136の第2演算部136Bは、(D)実装点データ148(Z1)と、(E)部品厚さ(計測値)150と、(H)第2基準高さH2とに基づいて、目標高さ(Z2)を算出する。具体的には、実装点データ148に含まれる基準高さ(Z1)にステップS25の計測によって得られた部品厚さ(計測値)150を加算することで、部品Pを保持する搭載ノズル40を移動させる目標高さ(Z2)を算出することができる。
(4)第1演算部136Aによって演算された目標位置(X2、Y2、θ2)と、(5)第2演算部136Bによって演算された目標高さ(Z2)は、目標位置140として本体制御部102の記憶部103に記憶される。
次に、図29を参照しながら部品搭載処理について説明を行う。搭載ヘッド14による部品Pの搭載処理のフローを図29に示す。図29に示すフローチャートの各処理は、実装作業実行部126により実行される。
実装作業実行部126は、目標位置(X2、Y2、θ2、Z2)を取得する(S27)。具体的には、実装作業実行部126により、目標位置演算部136によって演算された目標位置(X2、Y2、θ2、Z2)を取得する。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40を実装点に位置決めする(S28)。具体的には、実装作業実行部126による制御により、搭載プログラム138の搭載順序に従って、基板2に搭載すべき部品Pを保持した搭載ノズル40をXY方向およびθ方向に位置決めする。位置決めの際には、ステップS27で取得した目標位置(X2、Y2、θ2)に向けて搭載ノズル40を移動させる。実施形態1では、図30Aに示すように、搭載ノズル40をZ方向に下降させながら斜め下方に移動させて搭載ノズル40を位置決めする。
実装作業実行部126は、実装点が指定実装点であるか否かを判定する(S29)。具体的には、実装作業実行部126により、部品Pを搭載すべき基板2の実装点が、搭載プログラム138において指定実装点に指定されているか否かに基づいて判定する。図19に示す搭載プログラム138の例では、部品Pの搭載順序が1番目から9番目の部品Pに対応する実装点が指定実装点に指定されており、10番目以降の実装点は指定実装点に指定されていない。よって、第1ターンで部品が搭載される実装点は全て指定実装点となる。
実装点が指定実装点であると判定した場合(S29でYES)、制御部35は、搭載ノズル40の下降を開始し(S30)、接触を検出したか否かを判定する(S31)。ステップS31では、前述したステップS20と同様の接触検出方法を利用して、部品Pを保持した搭載ノズル40が基板2の実装点に接触したか否かを判定する。
搭載ノズル40の接触を検出しない場合(S31でNO)、搭載ノズル40の下降を継続する。一方、図30Bに示すように、搭載ノズル40が保持する部品Pが基板2の上面に接触すると、搭載ノズル40の接触が検出される(S31でYES)。
実装作業実行部126は、搭載ノズル40の接触が検出されたら、搭載ノズル40による吸引を解除(真空破壊)するとともに搭載ノズル40を上昇させる(S34)。実施形態1では、図30Cに示すように、搭載ノズル40を上方に移動させながら斜め方向に上昇させる。
実装作業実行部126は、最小値を取得する(S35)。具体的には、前述したステップS21と同様の方法により、接触を検出(S31でYES)してから搭載ノズル40を上昇させる直前の所定期間の出力値に関して最下点記憶部122に記憶されている搭載ノズル40の高さの最小値を読み出して取得する。この最小値は、部品Pを基板2に搭載したときの搭載ノズル40の高さ位置である。
実装作業実行部126は、実装点高さの計算を実装点高さ計測部132へ指令する(S36)。この指令を受けた実装点高さ計測部132は実装点の高さを計算する。具体的には、ステップS35で取得した搭載ノズル40の最小値が、図30Bに示すように基板2の実装点に接触した部品Pを保持する搭載ノズル40の高さZ3に相当するため、部品厚さ(計測値)150を減算することで、基板2の実装点の高さである実装点高さZ4を計算することができる。計算された実装点高さZ4は、実装点高さ(計測値)152として本体制御部102の記憶部103に記憶される。このように実施形態1では、実装点高さを計算する際に使用する部品厚さに、カタログ値ではなく、実際にその実装点に搭載される部品Pについて計測された正確な値を使用しているので、正確な実装点高さを得ることができる。
実装作業実行部126は、未完了の搭載ノズル40があるか否かを判定する(S37)。具体的には、搭載プログラム138の搭載順序に従って、1ターン分の複数の搭載ノズル40のうち、ステップS28~S36を実行していない搭載ノズル40が存在するか否かに基づいて判定を行う。
1ターン分の複数の搭載ノズル40のうち、ステップS28~S36を実行していない搭載ノズル40が存在する場合、未完了の搭載ノズル40があると判定し(S37でYES)、ステップS28~S37を再度実行する。
1ターン分の複数の搭載ノズル40の全てに対してステップS28~S36を実行した場合、未完了の搭載ノズル40がないと判定し(S37でNO)、部品搭載処理を終了する。これで第1ターンの部品搭載処理が完了することになる。部品搭載装置1は、目標位置演算部136による実装データ148の設定から部品搭載処理(図29)までの一連の処理を1ターン毎に繰り返し実行することで、搭載プログラム138の搭載順序に従って、第2ターン以降の搭載ノズル40による部品Pの搭載、および、部品Pを搭載した基板2の実装点高さZ4の計算を順次行う。
図19に示す搭載プログラム138の例では、搭載順序が1番目から9番目の部品Pに対応する実装点が指定実装点に指定されている。このうち、搭載順序が1番目から6番目の部品Pが第1ターンで、搭載順序が7番目から9番目の部品Pが第2ターンで搭載されるようにプログラムされている。このため、1ターン目および2ターン目の部品Pに対して図29に示すフローが実行されると、全ての実装点(搭載順序が1番目から9番目)が指定実装点であると判定され(S29でYES)、ステップS30、S31、S34~S36の各処理が実装点のそれぞれに実行される。これにより、計9個の全ての指定実装点に関して実装点高さH4が計算される。
全ての指定実装点に関して実装点高さH4が計算されると、実装点高さ推定部134は、指定実装点以外の実装点の高さの推定処理を行う。
実装点高さの推定処理のフローを図31に示す。図31に示すフローチャートの各処理は、実装点高さ推定部134により実行される。
実装点高さ推定部134は、ターンが終了したか否かを判定する(S38)。具体的には、部品搭載処理(図29)が終了したか否かを判定する。
実装点高さ推定部134は、ターンが終了したと判定(S38でYes)したら、全ての指定実装点の高さを取得したか否かを判定する(S39)。図19に示す例では、搭載順序が1番目~9番目の実装点に関する実装点高さ(計測値)152が取得されたときに、全ての実装点の高さを取得したと判定し(S39でYes)、ステップS40に移行する。
本実施形態では、第1ターンが終了した時点では1番目~6番目の実装点高さ(計測値)152を取得した状態であるため、図31のフローにおいて1ターン目が終了したと判定されても、全ての指定実装点の高さを取得していないと判定されるので(S39でNO)、S40以降の処理は実行されない。その後、第2ターンが終了して1番目~9番目の実装点高さ(計測値)152が取得された状態となると(S39でYES)、S40以降の処理が実行される。
実装点高さ推定部134は、基板形状を演算する(S40)。具体的には、複数の指定実装点に関する実装点高さ(計測値)152を取得(図25の矢印(G))し、取得した実装点高さ(計測値)152に基づいて、基板2の全体の形状を演算する。実施形態1では、基板形状を演算する際に「面補正」を用いる。面補正の方法については例えば、特開2019-61989などの方法を用いてもよい。面補正に限らず、基板2の全体形状を演算可能な任意の演算手法を用いてもよい。基板2の全体の形状を演算することで、基板2の任意の位置における高さを演算することができる。
図32は、基板2における複数の実装点170の中から9つの指定実装点172が指定されている状態を示す概略正面図である。図32に示すように、基板2の角部には複数の基準マーク174が設けられており、前述したヘッドカメラ16による撮像画像に基づいて第1の認識部154が基板2の位置を認識するために利用される。
図32に示す例では、複数の指定実装点172を均等に分散させて配置している。これにより、基板形状を面補正で演算する際の演算精度を向上させることができる。指定実装点172の数が増えるほど、基板形状の演算精度が向上するため、計9つの指定実装点172を設けることで演算精度をさらに向上させることができる。
図33は、基板176が複数の分割基板178を有する例を示す概略正面図である。図33に示す例では、基板176は4つの分割基板178を備えており、分割基板178のそれぞれに9つの指定実装点180が指定されている。このような場合、分割基板178のそれぞれで基板形状を演算することで、基板176の全体形状をより精度良く演算することができる。
実装点高さ推定部134は、他の実装点の高さを演算する(S41)。具体的には、実装点高さ推定部134により、ステップS40で演算した基板2の形状に基づいて、指定実装点に指定されていない他の実装点の推定高さを演算する。すなわち、部品Pが搭載されていない実装点の高さを推定する。
実装点高さ推定部134は、実装点データ(Z1)を更新する(S42)。具体的には、実装点高さ推定部134により、ステップS41で演算した実装点の推定高さに基づいて、実装点データ148のZ1の値を更新する(図25の矢印(6))。その後、図31に示すフローを終了する。実施形態1では、第2ターン終了後に実装点高さ推定部134によって指定実装点以外の実装点の高さ推定処理が実行され、実装点データ(Z1)が更新される。すなわち、実際の基板2の変形を反映した値に更新される。従って、第3ターン以降については、更新された実装点データ(Z1)を使用して目標高さ(Z2)を算出するので、部品搭載時における搭載ノズル40の高さを適切に制御して、部品Pの搭載ミスや搭載後の位置ずれの少ない高品質な部品搭載を実現することができる。
次に、全ての指定実装点に部品Pが搭載された後の部品搭載処理について、図29を参照しながら説明する。実施形態1では、第3ターン(搭載順序が10番目以降)から指定実装点以外の実装点への部品搭載が開始する。図29に示すフローにおいて、実装点は指定実装点でないと判定され(S29でNO)、ステップS32に移行する。実装作業実行部126は、搭載ノズル40を下降させ(S32)、搭載ノズル40が目標高さ(Z2)に到達したか否かを判定する(S33)。
ステップS32、S33を経由する場合は、指定実装点と判定されたときのように部品Pの接触検出(S31)を行わないため、搭載ノズル40を目標高さ(Z2)に向けて高速で下降させることができる。すなわち、実装点高さの推定処理を行った以降は、搭載ノズル40を高速で下降させて部品Pの搭載を行うことができ、生産性を向上させることができる。
実装点が指定実装点である場合(S29でYES)、部品Pと基板2との接触検出を行うため(S31)、搭載ノズル40を低速で下降させる(S30)。一方、実装点が指定実装点でない場合(S29でNO)、実装点高さの推定処理によって実装点の目標高さ(Z2)が算出されているため、目標高さ(Z2)に向けて搭載ノズル40を高速で下降させることができる(S32、S33)。いずれの場合であっても、図30Bに示すように部品Pが基板2に接触する位置まで搭載ノズル40を下降させて、基板2の実装点に部品Pを搭載することができる。
図26に戻ると、作業エリアAにおいて、搭載ヘッド14による基板2への部品Pの搭載をターン毎に実行している。前述したように、1ターン目、2ターン目においては接触検出を伴う部品Pの搭載を行うため、搭載ノズル40を低速で下降させるのに対し、3ターン目以降においては実装点の高さ推定に基づく目標高さに下降させるため、搭載ノズル40を高速で下降させて処理速度を向上させることができる。
前述した目標位置演算部136による目標位置(X2、Y2、Z2、θ2)の演算は、搭載ヘッド14が中継ステージ26上の部品Pをピックアップしてから作業エリアAに移動する間に行うことができる。これにより、作業効率を向上させることができる。
図26に示すように、取出ヘッド12は、第1部品供給ユニット6から微小部品を取り出す取出動作と、取り出した微小部品を中継ステージ26へ一括搬送する搬送動作と、微小部品を中継ステージ26に載置する載置動作と、第1部品供給ユニット6へ戻る戻り動作とを繰り返し実行する。
搭載ヘッド14も同様に、作業エリアAから中継ステージ26へ移動する移動動作と、中継ステージ26に載置された微小部品をピックアップするピックアップ動作と、ピックアップした微小部品を作業エリアAに一括搬送する搬送動作と、作業エリアAの基板2に微小部品を搭載する搭載動作とを、1ターン毎に繰り返し実行する。
実施形態1では、取出ヘッド12における取出ノズル36の本数を、搭載ヘッド14における搭載ノズル40の本数よりも多く設けており、中継ステージ26へ一括搬送できる微小部品の数も多くすることができる。実施形態1では特に、取出ノズル36の本数(16本)を搭載ノズル40の本数(8本)の2倍としており、例えば図26に示すように、取出ヘッド12が1ターン分の作業を実行する間に、搭載ヘッド14が2ターン分の作業を実行するように制御することができる。これにより、作業効率を向上させることができる。
図26に示す例では、搭載ヘッド14の6ターン目以降において、FRONT側の第1部品供給ユニット6に代えて、REAR側の第2部品供給ユニット8あるいは第3部品供給ユニット10から部品P(小型部品あるいは中型部品)をピックアップして基板2に搭載するターンを含む。搭載ヘッド14は、部品供給ユニット8、10から部品Pをピックアップし、部品カメラ32の上方に移動して部品カメラ32による部品Pの撮像および部品認識を行った後、作業エリアAに移動する。作業エリアAでは微小部品の場合と同様に、部品Pを基板2の実装点に搭載する搭載動作を搭載ノズル40別に順次実行する。搭載動作における搭載ノズル40の目標位置は、搭載プログラム138の初期値に基づく実装点データ148の値などを用いて、搭載ノズル40を高速で下降させて部品Pを基板2に搭載する。
上記の通り、部品Pを供給する部品供給ユニット6、8、10をターン単位で切り替えながら部品搭載を行うことができる。
(作用・効果1)
上述したように、実施形態1の部品搭載装置1は、第1部品供給ユニット6から部品Pを取り出して基板2に搭載する部品搭載装置であって、複数の部品Pを載置可能な中継ステージ26と、第1部品供給ユニット6から部品Pを取り出して中継ステージ26に移送する取出ヘッド12(第1の部品移送部)と、中継ステージ26上の複数の部品Pを撮像して第1の画像を取得する中継ステージカメラ28と、部品Pを保持する搭載ノズル40を複数有し、中継ステージ26上の部品Pを搭載ノズル40でピックアップして基板2に搭載する搭載ヘッド14(第2の部品移送部)と、制御部35と、を備える。制御部35は、第1の画像を用いて中継ステージ26上の複数の部品Pを認識するピックアップ前部品認識(第1部品認識)を実行し、搭載ヘッド14を制御して、ピックアップ前部品認識の結果を利用して搭載ノズル40を中継ステージ26上の部品Pに位置合わせして部品Pをピックアップするピックアップ動作を、搭載ノズル40別に順次実行し、部品Pをピックアップした搭載ノズル40を基板2の上方に移動させる搬送動作を実行し、搭載ノズル40が保持する部品Pを基板2の実装点に搭載する搭載動作を、搭載ノズル40別に順次実行する。
また、実施形態1の部品搭載方法は、第1部品供給ユニット6から部品Pを取り出して基板2に搭載する部品搭載方法であって、制御部35により、取出ヘッド12を制御して、第1部品供給ユニット6から部品Pを取り出して中継ステージ26に移送し、制御部35により、中継ステージカメラ28を制御して、中継ステージ26上の複数の部品Pを撮像して第1の画像を取得し、制御部35により、第1の画像を用いて、中継ステージ26上の複数の部品Pを認識するピックアップ前部品認識を実行し、制御部35により、複数の搭載ノズル40を有する搭載ヘッド14を制御して、ピックアップ前部品認識の結果を利用して搭載ノズル40を中継ステージ26上の部品Pに位置合わせして部品Pをピックアップするピックアップ動作を、搭載ノズル40別に順次実行し、部品Pをピックアップした搭載ノズル40を基板2の上方に移動させる搬送動作を実行し、搭載ノズル40が保持する部品Pを基板2の実装点に搭載する搭載動作を、搭載ノズル40別に順次実行する。
このような装置/方法によれば、搭載ノズル40を中継ステージ26上の部品Pに位置合わせした上で部品Pを保持することで、部品Pの姿勢を安定させた状態で基板2に実装することができ、より質の高い部品搭載を実現することができる。はまた、部品Pとして微小部品を保持する場合でも、搭載ノズル40の保持面から部品Pがはみ出る面積を小さくすることができるので、図34A、図34Bに示すような部品Pどうしの間隔を詰めて基板2に搭載する「狭隣接実装」に適している。さらに、中継ステージ26上の複数の部品Pを一括して撮像・認識するので、複数の搭載ノズル40による部品Pのピックアップ動作を効率よく実行できる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、制御部35は、中継ステージカメラ28で撮像した画像に基づいて部品Pを認識する第2の認識部156(部品認識部)をさらに有し、制御部35は、搭載ノズル40を制御して、第2の認識部156で認識された部品Pの中心に向けて搭載ノズル40の下端面の中心を位置合わせして部品Pをピックアップする。これにより、部品Pの中心に搭載ノズル40の下端面の中心を位置合わせして部品Pをピックアップするので、部品Pを搭載ノズル40で安定した姿勢で保持することができ、搭載ノズル40の移動によって部品Pの姿勢が乱れることを抑制し、実装点に適切な姿勢で部品Pを搭載することができる。特に微小部品の搭載時に顕著な効果を発揮する。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、中継ステージ26は、部品Pが載置される仮置部70を有し、仮置部70は下方から部品Pを透視可能であり、中継ステージカメラ28は仮置部70の下方に配置される。これにより、中継ステージカメラ28を仮置部70の下方に配置して、取出ヘッド12の移動を妨げることなく部品Pの撮像を行うことができる。また、取出ヘッド12によって部品Pの撮像が妨げられることもない。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、中継ステージカメラ28は複数設けられ、複数の中継ステージカメラ28によって第1の画像を取得する。これにより、仮置部70の面積を広くとり、多くの部品Pの搭載作業を効率よく行うことができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、制御部35はさらに、中継ステージカメラ28を制御して、搭載ノズル40に保持されている部品Pを撮像して第2の画像を取得する。これにより、同じ中継ステージカメラ28を使用してピックアップ後の部品Pを撮像することで、中継ステージカメラ28とは別の部品認識カメラでピックアップ後の部品Pを撮影する必要がなく、搭載ノズル40が部品カメラ32の上空へ移動する必要がない。これにより、動作の無駄を省いて生産性の高い部品搭載を実現することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、制御部35はさらに、第2の画像を用いて、搭載ノズル40に保持されている部品Pを認識するピックアップ後部品認識を実行し、ピックアップ後部品認識の結果を利用して、搭載動作において実装点に部品Pを搭載する際の目標位置を算出する。これにより、部品Pの搭載精度を高めることができ、搭載ミスの少ない部品搭載や狭隣接実装を実現できる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、制御部35は、搬送動作において、部品Pをそれぞれ保持した複数の搭載ノズル40を基板2の上方に移動させて複数の部品Pを一括搬送する。これにより、中継ステージ26から基板2の上方まで複数の部品Pを一括搬送することにより、部品搭載の作業効率を向上させることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、取出ヘッド12は、複数の取出ノズル36を備え、制御部35は、取出ヘッド12を制御して、取出ノズル36で第1部品供給ユニット6から部品Pを取り出す取出動作を、取出ノズル36別に順次実行し、複数の取出ノズル36によって複数の部品Pを保持した状態で、複数の取出ノズル36を中継ステージ26の上方へ搬送する搬送動作を実行し、取出ノズル36が保持する部品Pを中継ステージ26に載置する載置動作を、取出ノズル36別に順次実行する。これにより、第1部品供給ユニット6から中継ステージ26まで複数の部品Pを一括搬送することにより、部品搭載の作業効率を向上させることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、取出ヘッド12における取出ノズル36の本数は、搭載ヘッド14における搭載ノズル40の本数よりも多い。これにより、取出ヘッド12の1回の一括搬送で、搭載ヘッド14の1回の一括搬送よりも多い数の部品Pを中継ステージ26に移送することができ、部品搭載の作業効率を向上させることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、取出ヘッド12における取出ノズル36の配列ピッチは、搭載ヘッド14における搭載ノズル40の配列ピッチと同じまたは1/n(nは1以上の整数)である。これにより、部品搭載の作業効率を向上させることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、取出ヘッド12における取出ノズル36の本数(16本)は、搭載ヘッド14における搭載ノズル40の本数(8本)の2倍である。これにより、例えば取出ヘッド12の1回の一括搬送で、搭載ヘッドの2回分以上の一括搬送による部品Pを中継ステージ26に移送できるので、部品搭載の作業効率を向上させることができる。なお、取出ノズル36の本数は搭載ノズル40の本数に対して2倍に限らず、2倍以上にしてもよい。
(作用・効果2)
上述したように、実施形態1の部品搭載装置1は、基板2の実装点に部品Pを搭載する部品搭載装置であって、部品Pを保持して基板2に搭載する搭載ノズル40と、搭載ノズル40を昇降させるサーボモータ56(モータ)と、搭載ノズル40の高さを検出する高さ検出部120(搭載ノズル高さ検出部)と、載置面71(第1基準面)を有する中継ステージ26と、作業エリアAに搬入された基板2を保持するバックアップピン98(基板保持部99)と、作業エリアAに設けられ、上面95A(第2基準面)を有する基板押さえ部材95と、制御部35と、を備える。制御部35は、中継ステージ26の載置面71に搭載ノズル40の下端面を接触させたときに高さ検出部120が検出する高さに基づいて第1基準高さH1を設定し、基板押さえ部材95の上面95Aに搭載ノズル40の下端面を接触させたときに高さ検出部120が検出する高さに基づいて第2基準高さH2を設定する基準高さ設定部130と、載置面71と搭載ノズル40の下端面との間に部品Pを挟んだときに高さ検出部120が検出する高さと第1基準高さH1とに基づいて、部品Pの厚さを計測する部品厚さ計測部128と、作業エリアAに保持された基板2の実装点の高さを記憶する実装点データ148(実装点高さ記憶部)と、実装点データ148に記憶されている実装点の高さと、部品厚さ計測部128で計測した部品Pの厚さと、第2基準高さH2とに基づいて、部品Pを保持した搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる際の目標高さ(Z2)を算出する目標位置演算部136と、目標高さ(Z2)に基づいてサーボモータ56を制御するモータ制御部112と、を備える。
また、実施形態1の部品搭載方法は、基板2の実装点に部品Pを搭載する部品搭載方法であって、制御部35により、部品Pを保持する搭載ノズル40を制御して、中継ステージ26の載置面71に搭載ノズル40の下端面を接触させて、搭載ノズル40の高さを検出可能な高さ検出部120が検出する高さから第1基準高さH1を設定し、制御部35により、搭載ノズル40を制御して、基板2の作業エリアAに設けられた基板押さえ部材95の上面95Aに搭載ノズル40の下端面を接触させて、高さ検出部120が検出する高さから第2基準高さH2を設定し、制御部35により、搭載ノズル40を制御して、載置面71と搭載ノズル40の下端面との間に部品Pを挟み込んで、高さ検出部120が検出する高さと第1基準高さH1とに基づいて、部品Pの厚さを算出し、制御部35により、算出した部品Pの厚さと、実装点データ138に記憶されている実装点の高さと、第2基準高さH2とに基づいて、部品Pを保持した搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる際の目標高さ(Z2)を算出し、制御部35により、目標高さ(Z2)に基づいて、搭載ノズル40を昇降させるサーボモータ56を制御して、搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる。
このような装置/方法によれば、搭載ノズル40の高さ検出機能を利用して部品Pの厚さを計測できるため、部品厚さ計測用の専用の計測装置が不要になり、搭載ヘッド40の小型化・軽量化を図ることができ、生産性の高い部品搭載装置1を実現することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、搭載ノズル40は、サーボモータ56によって昇降駆動されるシャフト42に交換可能に装着され、基準高さ設定部130は、搭載ノズル40別に第1基準高さH1と第2基準高さH2を設定する。これにより、搭載ノズル40別に第1基準高さH1と第2基準高さH2を設定することで、搭載ノズル40の個体差の影響を受けることなく部品厚さ計測と部品搭載を実施することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、搭載ノズル40は複数設けられるとともに、サーボモータ56によって昇降駆動される複数のシャフト42の各々に交換可能に装着され、基準高さ設定部130は、搭載ノズル40とシャフト42の組み合わせ別に第1基準高さH1と第2基準高さH2を設定する。これにより、搭載ノズル40とシャフト42の組み合わせ別に第1基準高さH1と第2基準高さH2を設定することで、搭載ノズル40やシャフト42の個体差に影響を受けることなく部品厚み計測と部品搭載を実施することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、部品厚さ計測部128は、載置面71に載置された部品Pを搭載ノズル40でピックアップするときに高さ検出部120が検出する高さに基づいて部品Pの厚さを計測し、目標位置演算部136は、搭載ノズル40が部品Pをピックアップしてから作業エリアAへ移動する間に目標高さ(Z2)を算出する。これにより、部品Pのピックアップから搭載の一連の作業の中で部品厚さの計測と目標高さ(Z2)の計算を実行することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、部品厚さ計測部128は、部品Pをピックアップした搭載ノズル40が載置面71から離れる直前の所定期間に高さ検出部120が検出した値のうち最下点を示す値(最小値)に基づいて、部品Pの厚さを計測する。これにより、ピックアップ時の衝撃の影響を受けにくい期間の最小値を用いることで、部品Pの厚さをより正確に計測できる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、載置面71に載置されている部品Pを撮像する中継ステージカメラ28をさらに備え、制御部35は、中継ステージカメラ28で撮像した画像に基づいて部品Pを認識する第2の認識部156(部品認識部)をさらに有し、制御部35は、搭載ノズル40を制御して、第2の認識部156で認識された部品Pの中心に向けて搭載ノズル40の下端面の中心を位置合わせして部品Pをピックアップする。これにより、部品Pの中心に搭載ノズル40の下端面の中心を位置合わせして部品Pをピックアップするので、部品Pの厚さをより正確に計測することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、第1基準面を有する第1基準部材は、第1部品供給ユニット6から供給される部品Pを一時的に載置する中継ステージ26である。これにより、中継ステージ26を設けることで、基板2への搭載前に部品Pを仮置きすることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、第2基準面を有する第2基準部材は、バックアップピン98によって下方から支持される基板2を上方から押さえて位置決めする基板押さえ部材95である。これにより、第2基準高さH2を設定するための基準部材として基板押さえ部材95を利用することができる。
(作用・効果3)
上述したように、実施形態1の部品搭載装置1は、作業エリアAに搬入された基板2の実装点に部品Pを搭載する部品搭載装置であって、部品Pを保持して基板2に搭載する搭載ノズル40と、搭載ノズル40を昇降させるサーボモータ56と、搭載ノズル40の高さを検出する高さ検出部120(搭載ノズル高さ検出部)と、制御部35と、を備える。制御部35は、部品Pを保持した搭載ノズル40が実装点に部品Pを搭載したときに高さ検出部120が検出する搭載ノズル40の高さと、部品Pの厚さとに基づいて、実装点の高さを計測する実装点高さ計測部132と、実装点高さ計測部132が計測した複数の実装点の高さに基づいて、部品Pが搭載されていない実装点の推定高さを算出する実装点高さ推定部134と、実装点の推定高さと実装点に搭載される部品Pの厚さとに基づいて、部品Pを保持した搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる際の目標高さ(Z2)を算出する目標位置演算部と、目標高さ(Z2)に基づいてサーボモータ56を制御するモータ制御部112と、を備える。
また、実施形態1の部品搭載方法は、作業エリアAに搬入された基板2の実装点に部品Pを搭載する部品搭載方法であって、制御部35により、部品Pを保持した搭載ノズル40を制御して、基板2の実装点に部品Pを搭載し、制御部35により、搭載ノズル40の高さを検出する高さ検出部120を用いて、搭載ノズル40が実装点に部品Pを搭載したときに高さ検出部120が検出する搭載ノズル40の高さと、部品Pの厚さとに基づいて、実装点の高さを計測し、制御部35により、計測した複数の実装点の高さに基づいて、部品Pが搭載されていない実装点の推定高さを算出し、制御部35により、実装点の推定高さと実装点に搭載される部品Pの厚さとに基づいて、部品Pを保持した搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる際の目標高さ(Z2)を算出し、制御部35により、目標高さ(Z2)に基づいて、搭載ノズル40を昇降させるサーボモータ56を制御して、搭載ノズル40を実装点に向けて下降させる。
このような装置/方法によれば、搭載ノズル40が実装点に部品Pを実装する際に計測される実装点の高さ情報を用いて、部品Pが搭載されていない他の実装点の高さを推定することで、推定高さを用いて部品搭載を行うことができるとともに、実装点の高さを計測する専用の計測装置も不要となる。これにより、部品搭載装置1の簡素化を図りながら、作業効率を向上させることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、基準面としての載置面71を有する中継ステージ26をさらに備える。制御部35はさらに、載置面71に搭載ノズル40の下端面を接触させたときに高さ検出部120が検出する高さに基づいて第1基準高さH1を設定する基準高さ設定部130と、載置面71と搭載ノズル40の下端面との間に部品Pを挟み込んだときに高さ検出部120が検出する高さと基準高さとに基づいて、部品Pの厚さを計測する部品厚さ計測部128と、を備え、実装点高さ計測部132は、部品厚さ計測部128で計測した部品Pの厚さを用いて実装点の高さを計測する。これにより、第1基準高さH1が設定される中継ステージ26を用いて部品Pの厚さを計測することで、部品Pの厚さにばらつきがある場合でも実装点の高さを精度良く計測できる。これにより、実装点高さ推定部134で算出する実装点の推定高さの信頼性が向上し、信頼性の高い部品搭載を実現できる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、部品厚さ計測部128は、載置面71に載置された部品Pを搭載ノズル40でピックアップするときに高さ検出部120が検出する高さに基づいて、部品Pの厚さを算出する。これにより、部品Pのピックアップから搭載の一連の作業の中で部品厚さ計測と目標高さ計算を実行することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、実装点170のうちの一部は、実装点高さ推定部134が推定高さを算出するための複数の指定実装点172に設定されており、実装点高さ推定部134は、複数の指定実装点172から得られた高さに基づいて、部品Pが搭載されていない実装点170の推定高さを算出する。これにより、指定実装点172を予め設定しておくことで、最適な実装点170を指定実装点172に設定することができ、実装点高さ推定部134で算出する実装点170の推定高さの信頼性が向上する。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、モータ制御部112は、実装点170に部品Pあるいは搭載ノズル40が接触したことを検出する接触検出部118を有し、制御部35は、指定実装点172に設定されている実装点170に部品Pを搭載する場合は、接触検出部118が接触を検出するまで搭載ノズル40を下降させるように制御し、指定実装点172以外の実装点170に部品Pを搭載する場合は、目標位置演算部136で算出した目標高さ(Z2)に到達するまで搭載ノズル40を下降させるように制御する。これにより、指定実装点172以外の実装点170には接触検出を伴わない部品Pの装着を行うので、部品Pの搭載時間を短縮して生産性を高めることができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、基板176は複数の分割基板178を含み、複数の指定実装点180は分割基板178毎に設定される。これにより、基板176が複数の分割基板178を含む場合でも、分割基板178毎に複数の指定実装点180を設定することで、基板176の全体において実装点の推定高さを精度良く算出することができる。
また、実施形態1の部品搭載装置/部品搭載方法によれば、指定実装点172、204は、9以上の実装点に設定されている。これにより、実装点の推定高さを精度良く算出することができる。
(実施形態2)
本発明に係る実施形態2の部品搭載装置およびそれを用いた部品搭載方法について説明する。なお、実施形態2では、主に実施形態1と異なる点について説明し、実施形態1と重複する記載は省略する。
実施形態2では、指定実装点以外の実装点についても高さ計測を行い、新しく得られた実装点の高さ情報を用いて基板2の推定高さを更新する点が、実施形態1と異なる。
図35は、実施形態2の部品搭載処理に関するフローチャートである。
図35に示すように、実施形態1と同様にステップS27、S28を実行した後、実装点が指定実装点であるか否かの判定(S29)を行わず、接触検出を伴う部品搭載を行う(S130、S131)。制御部35は、実装点が指定実装点か否かに関わらず、搭載ノズル40の下降を開始し(S130)、搭載ノズル40の接触を検出したか否かを判定する(S131)。ステップS130、S131はそれぞれ、実施形態1のステップS30、31と同様の処理である。
上記方法によれば、指定実装点に指定されていない実装点についても接触検出による実装点高さの計算を行うことができ(S36)、実装点高さの推定結果を更新していくことが可能となる。
図36は、実施形態2の実装点高さ推定処理に関するフローチャートである。
図36に示すように、実施形態1と同様のステップS38~S42を実行した後、ステップS143を実行する。具体的には、制御部35は、次ターンも更新するか否かを判定する(S143)。次ターンも更新すると判定した場合(S143でYES)、ステップS38~S42を再度実行し、実装点データ148(Z1)の更新を次ターンに関しても行う(S42)。
ステップS143における更新するか否かの判定は例えば、更新回数に閾値を設け、更新回数が閾値以下の場合は次ターンも更新すると判定し(S143でYES)、更新回数が閾値より多くなった場合は次ターンも更新しないと判定してもよい(S143でNO)。あるいは、部品搭載装置1が担当する全ての実装点に部品Pを搭載していない場合は、次ターンも更新すると判定し(S143でYES)、部品搭載装置1が担当する全ての実装点に部品Pを搭載した場合は、次ターンも更新しないと判定してもよい(S143でNO)。
上記フローによれば、ステップS143において次ターンも更新すると判定される限り、ターン毎に、図35のステップS36によって新たに得られる実装点高さを用いて、他の実装点の推定高さを演算することができ(S41)、実装点データ(Z1)を更新し続けることができる(S42)。搭載済みの部品Pの数が増えていくほど、実装点高さを推定するための元データが増えるため、実装点の推定高さを再計算することで、実装点の推定高さの精度を向上させることができる。
一方、次ターンも更新しないと判定した場合(S143でNO)、図36に示すフローを終了する。図36に示すフローを終了した場合、図35に示すフローにおいて、ステップS130、S131による処理に代えて、図29に示すフローのステップS32、S33と同様の処理を行ってもよい。これにより、より精度の高い実装点の推定高さに基づいて目標高さ(Z2)を算出しながら、目標高さ(Z2)に向けて搭載ノズル40を高速で下降させることができ、部品搭載処理を精度良くかつ高速で行うことができる。
実施形態2においては、図17に示すブロック図において、実装点高さ計測部132は、指定実装点以外の実装点の高さも計測し、実装点高さ推定部134は、指定実装点の高さと、新たに計測された実装点の高さとを用いて、他の実装点の推定高さを算出する。実装点高さ(計測値)152は、指定実装点の高さの計測値に加えて、指定実装点以外の実装点の高さの計測値を含む。
また、図25に示す目標位置演算部136によるデータ処理の流れにおいて、実装点高さ推定部134は、指定実装点の高さを取得できたら、(6)ターン毎に実装点の高さ推定処理を行って、(5)実装点データ148(Z1)を更新することができる。
上述したように、実施形態2の部品搭載装置/部品実装方法によれば、実装点高さ推定部134は、実装点高さ計測部132で得られた新たな実装点の高さを用いて、部品Pが搭載されていない実装点の推定高さを算出し、既に算出している実装点の推定高さを更新する。これにより、推定高さの精度を向上させることができる。
次に、各種変形例について、図37~図41を用いて説明する。
図37は、変形例に係る部品搭載装置200の概略平面図である。図37に示す部品搭載装置200は、2つの中継ステージ228A、228Bと、2つの取出ヘッド212A、212Bと、2つの搭載ヘッド214A、214Bとを備える点が、実施形態1、2と主に異なる。図37に示すように、XYテーブル217は、第1X軸ビーム218Aと、第2X軸ビーム218Bと、第3X軸ビーム220Aと、第4X軸ビーム220Bとを備える。第1X軸ビーム218Aは第1取出ヘッド212Aを支持し、第2X軸ビーム218Bは第2取出ヘッド212Bを支持し、第3X軸ビーム220Aは第1搭載ヘッド214Aを支持し、第4X軸ビーム220Bは第2搭載ヘッド214Bを支持する。
第1取出ヘッド212A、第1中継ステージ228Aおよび第1搭載ヘッド214Aは、第1部品供給ユニット6に対応して設けられている。同様に、第2取出ヘッド212B、第2中継ステージ228Bおよび第2搭載ヘッド214Bは、第2部品供給ユニット8に対応して設けられている。このような構成によれば、第2部品供給ユニット8が第1部品供給ユニット6と同様に微小部品を供給する場合にも対応することができる。
図38は、別の変形例に係る部品搭載装置300の概略平面図である。図38に示す部品搭載装置300は、搭載ヘッド314を1つのみ備える点が、図37に示す変形例と主に異なる。図38に示すように、XYテーブル317は、第1X軸ビーム218Aと、第2X軸ビーム218Bと、搭載ヘッド314を支持する第3X軸ビーム320とを備える。
第1取出ヘッド212A、第1中継ステージ228Aおよび搭載ヘッド314は、第1部品供給ユニット6に対応して設けられており、第2取出ヘッド212B、第2中継ステージ228Bおよび搭載ヘッド314は、第2部品供給ユニット8に対応して設けられている。2つの部品供給部6、8に対して搭載ヘッド314を兼用して使用することができる。
図39は、さらに別の変形例に係る部品搭載装置400の概略平面図である。図39に示す部品搭載装置400は、取出ヘッドを備えずに、搭載ヘッド314を1つのみ備える点が、図38に示す変形例と主に異なる。図39に示すように、XYテーブル417は、搭載ヘッド314を支持する第3X軸ビーム320を備える。
図39に示す部品搭載装置400では、1つの搭載ヘッド314により、部品供給部6、8からの部品Pの取り出し、中継ステージ228A、228Bへの部品Pの載置、中継ステージ228A、228Bからの部品Pのピックアップ、基板2への部品Pの搭載を全て行う。これにより、部品搭載装置400の構造を簡素化することができる。
図40は、さらに別の変形例にかかる搭載ヘッド514を示す斜視図である。図40に示す搭載ヘッド514は、ヘッドカメラ516と、複数の搭載ノズル540と、複数のシャフト542と、本体部544とを備える。
図40に示すように、複数の搭載ノズル540および複数のシャフト542はそれぞれ円環状に配置されており、Z方向に延びる回転軸Gを中心に回転可能に構成されている。このように、複数の搭載ノズル540を環状に配置したロータリー型の搭載ヘッド514を、搭載ヘッド14に代用して適用してもよい。取出ヘッド12も同様にロータリー型にしてもよい。
図41は、さらに別の変形例にかかる中継ステージ626を示す概略縦断面図である。図41に示す中継ステージ626は、中継ステージカメラ628と、仮置部670と、筐体674と、照明680と、拡散板682とを備える。
図41に示す変形例では、中継ステージカメラ628は仮置部670の下方ではなく、仮置670の上方に設けられている。中継ステージカメラ628は、撮像方向を下方に向けて固定されている。仮置部670は透明な板で構成されており、照明680が照射する光が拡散板682で拡散されて仮置部670を通過し、部品Pを照らすことができる。中継ステージカメラ628は、取出ヘッド12あるいは搭載ヘッド14が仮置部670の上方にいないタイミングで、下方に位置する仮置部670の部品Pを撮像する。
以上、上述の実施形態1、2を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態1、2に限定されない。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
なお、前記実施形態の様々な変形例のうち、任意の変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、部品搭載装置および部品搭載方法であれば適用可能である。
1 部品搭載装置
2 基板
4 基板搬送ユニット
5 搬送コンベア
6 第1部品供給ユニット
8 第2部品供給ユニット
10 第3部品供給ユニット
12 取出ヘッド
14 搭載ヘッド
16 ヘッドカメラ
17 XYテーブル
18、20 X軸ビーム
22、24 Y軸テーブル
26 中継ステージ
28 中継ステージカメラ
30 第1部品廃棄ボックス
32 部品カメラ
34 第2部品廃棄ボックス
35 制御部
36 取出ノズル
38 本体部
40 搭載ノズル
42 シャフト
44 本体部
46 多孔質部材
46A 底面
48 吸引孔
50 キャリアテープ
52 ポケット
54 吸引孔
56サーボモータ
57 プーリ
58 歯付きベルト
59 θ軸モータ
60 プーリ
61 リニアモータ
62 エンコーダ
63 サーボモータ
64 プーリ
65 歯付きベルト
66 θ軸モータ
66A 出力軸
67 プーリ
68 リニアモータ
69 エンコーダ
70 仮置部
71 載置面
74 筐体
76 部品除去ブラシ
78 ブラシ駆動機構
80 照明
82 拡散板
84 モータ
86 ベルトカバー
88 ベルト
90 連結部
92 スライダー
94 ガイド
95 基板押さえ部材
95A 上面
95B 下面
95M 第1計測点
96 基板ガイド
97 搬送ベルト
98 バックアップピン
99 基板保持部
100 ヘッドユニット制御部
101 処理部
102 本体制御部
103 記憶部
104 取出ヘッド制御部
106 搭載ヘッド制御部
108 モータ制御部
110 θ軸モータ制御部
112 モータ制御部
114 θ軸モータ制御部
116 モータドライバ
118 接触検出部
120 高さ検出部(搭載ノズル高さ検出部)
122 最下点記憶部
124 動作司令部
126 実装作業実行部
128 部品厚さ計測部
130 基準高さ設定部
132 実装点高さ計測部
134 実装点高さ計測部
136 目標位置演算部
136A 第1演算部
136B 第2演算部
138 搭載プログラム
140 目標位置
142 部品データ
144 基板データ
146 基準高さデータ
148 実装点データ
150 部品厚さ(計測値)
152 実装点高さ(計測値)
154 第1の認識部
156 第2の認識部
158 第3の認識部
160 モータドライバ
168 動作司令部
170 実装点
172 指定実装点
174 基準マーク
176 基板
178 分割基板
180 指定実装点
200 部品搭載装置
212A 第1取出ヘッド
212B 第2取出ヘッド
214A 第1搭載ヘッド
214B 第2搭載ヘッド
217 XYテーブル
218A 第1X軸ビーム
218B 第2X軸ビーム
220A 第3X軸ビーム
220B 第4X軸ビーム
228A 第1中継ステージ
228B 第2中継ステージ
300 部品搭載装置
314 搭載ヘッド
317 XYテーブル
320 第3X軸ビーム
400 部品搭載装置
417 XYテーブル
514 搭載ヘッド
516 ヘッドカメラ
540 搭載ノズル
542 シャフト
544 本体部
626 中継ステージ
628 中継ステージカメラ
670 仮置部
674 筐体
680 照明
682 拡散板

Claims (20)

  1. 作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載装置であって、
    部品を保持して基板に搭載する搭載ノズルと、
    前記搭載ノズルを昇降させるモータと、
    前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    部品を保持した前記搭載ノズルが実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル検出部が検出する前記搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測する実装点高さ計測部と、
    前記実装点高さ計測部が計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出する実装点高さ推定部と、
    前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出する目標位置演算部と、
    前記目標高さに基づいて前記モータを制御するモータ制御部と、を備える、
    部品搭載装置。
  2. 基準面を有するステージをさらに備え、
    前記制御部はさらに、
    前記基準面に前記搭載ノズルの下端面を接触させたときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて基準高さを設定する基準高さ設定部と、
    前記基準面と前記搭載ノズルの前記下端面との間に部品を挟み込んだときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さと前記基準高さとに基づいて、部品の厚さを計測する部品厚さ計測部と、を備え、
    前記実装点高さ計測部は、前記部品厚さ計測部で計測した部品の厚さを用いて前記実装点の高さを計測する、
    請求項1に記載の部品搭載装置。
  3. 前記部品厚さ計測部は、前記基準面に載置された部品を前記搭載ノズルでピックアップするときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて、部品の厚さを算出する、
    請求項2に記載の部品搭載装置。
  4. 前記部品厚さ計測部は、部品をピックアップした前記搭載ノズルが記基準面から離れる直前の所定期間に前記搭載ノズル高さ検出部が検出した値のうち最下点を示す値に基づいて、部品の厚さを計測する、
    請求項3に記載の部品搭載装置。
  5. 前記基準面に載置されている部品を撮像するカメラをさらに備え、
    前記制御部は、前記カメラで撮像した画像を用いて部品を認識する部品認識部をさらに有し、
    前記制御部は、前記搭載ノズルを制御して、前記部品認識部が認識した部品の中心に向けて前記搭載ノズルの前記下端面の中心を位置合わせして部品をピックアップする、
    請求項3又は4に記載の部品搭載装置。
  6. 実装点のうちの一部は、前記実装点高さ推定部が前記推定高さを算出するための複数の指定実装点に設定されており、
    前記実装点高さ推定部は、複数の前記指定実装点から得られた高さに基づいて、部品が搭載されていない前記実装点の推定高さを算出する、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の部品搭載装置。
  7. 前記モータ制御部は、実装点に部品あるいは前記搭載ノズルが接触したことを検出する接触検出部を有し、
    前記制御部は、前記指定実装点に設定されている実装点に部品を搭載する場合は、前記接触検出部が接触を検出するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御し、前記指定実装点以外の実装点に部品を搭載する場合は、前記目標位置演算部で算出した前記目標高さに到達するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御する、
    請求項6に記載の部品搭載装置。
  8. 基板は複数の分割基板を含み、複数の指定実装点は前記分割基板毎に設定される、
    請求項6又は7に記載の部品搭載装置。
  9. 前記指定実装点は、9以上の実装点に設定されている、
    請求項6から8のいずれか1つに記載の部品搭載装置。
  10. 前記実装点高さ推定部は、前記実装点高さ計測部で得られた新たな実装点の高さを用いて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、既に算出している前記実装点の推定高さを更新する、
    請求項1から9のいずれか1つに記載の部品搭載装置。
  11. 作業エリアに搬入された基板の実装点に部品を搭載する部品搭載方法であって、
    制御部により、部品を保持した搭載ノズルを制御して、基板の実装点に部品を搭載し、
    前記制御部により、前記搭載ノズルの高さを検出する搭載ノズル高さ検出部を用いて、前記搭載ノズルが前記実装点に部品を搭載したときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する搭載ノズルの高さと、部品の厚さとに基づいて、前記実装点の高さを計測し、
    前記制御部により、計測した複数の前記実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、
    前記制御部により、前記実装点の推定高さと前記実装点に搭載される部品の厚さとに基づいて、部品を保持した前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる際の目標高さを算出し、
    前記制御部により、前記目標高さに基づいて、前記搭載ノズルを昇降させるモータを制御して、前記搭載ノズルを前記実装点に向けて下降させる、
    部品搭載方法。
  12. 基準面を有するステージが設けられており、
    さらに、
    前記制御部により、前記基準面に前記搭載ノズルの下端面を接触させたときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて基準高さを設定し、
    前記制御部により、前記基準面と前記搭載ノズルの前記下端面との間に部品を挟み込んだときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さと前記基準高さとに基づいて、部品の厚さを計測し、
    計測した部品の厚さに基づいて、前記実装点の高さを計測する、
    請求項11に記載の部品搭載方法。
  13. 前記基準面に載置された部品を前記搭載ノズルでピックアップするときに前記搭載ノズル高さ検出部が検出する高さに基づいて、部品の厚さを算出する、
    請求項12に記載の部品搭載方法。
  14. 部品をピックアップした前記搭載ノズルが記基準面から離れる直前の所定期間に前記搭載ノズル高さ検出部が検出した値のうち最下点を示す値に基づいて、部品の厚さを計測する、
    請求項13に記載の部品搭載方法。
  15. 前記基準面に載置されている部品を撮像するカメラがさらに設けられており、
    さらに、
    前記制御部により、前記カメラで撮像した画像を用いて部品を認識し、
    前記制御部により、前記搭載ノズルを制御して、認識した部品の中心に向けて前記搭載ノズルの中心を位置合わせして部品をピックアップする、
    請求項13又は14に記載の部品搭載方法。
  16. 実装点のうちの一部を、前記推定高さを算出するための複数の指定実装点に設定し、
    複数の前記指定実装点から得られた高さに基づいて、部品が搭載されていない前記実装点の推定高さを算出する、
    請求項11から15のいずれか1つに記載の部品搭載方法。
  17. 前記制御部として、実装点に部品が接触したことを検出する接触検出部を有する制御部を用い、
    前記指定実装点に設定されている実装点に部品を搭載する場合は、前記接触検出部が接触を検出するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御し、前記指定実装点以外の実装点に部品を搭載する場合は、前記目標高さに到達するまで前記搭載ノズルを下降させるように制御する、
    請求項16に記載の部品搭載方法。
  18. 基板には複数の分割基板が設けられており、複数の指定実装点を前記分割基板毎に設定した、
    請求項16又は17に記載の部品搭載方法。
  19. 前記指定実装点を9以上の実装点に設定した、
    請求項16から18のいずれか1つに記載の部品搭載方法。
  20. さらに、
    前記制御部により、新たに計測した実装点の高さに基づいて、部品が搭載されていない実装点の推定高さを算出し、既に算出している前記実装点の推定高さを更新する、
    請求項11から19のいずれか1つに記載の部品搭載方法。
JP2021006640A 2021-01-19 2021-01-19 部品搭載装置および部品搭載方法 Pending JP2022110914A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021006640A JP2022110914A (ja) 2021-01-19 2021-01-19 部品搭載装置および部品搭載方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021006640A JP2022110914A (ja) 2021-01-19 2021-01-19 部品搭載装置および部品搭載方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022110914A true JP2022110914A (ja) 2022-07-29

Family

ID=82570773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021006640A Pending JP2022110914A (ja) 2021-01-19 2021-01-19 部品搭載装置および部品搭載方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022110914A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107852849B (zh) 元件安装机
WO2015186530A1 (ja) 部品装着装置
JP6293454B2 (ja) 電子部品装着装置
JP6154915B2 (ja) 部品実装装置
JP4712623B2 (ja) 部品搬送方法、部品搬送装置および表面実装機
JP2010135574A (ja) 移載装置
JP4824641B2 (ja) 部品移載装置
JP2008060249A (ja) 部品実装方法および表面実装機
JPH0816787A (ja) 実装機の位置補正方法及び装置
JP4781945B2 (ja) 基板処理方法および部品実装システム
WO2022158076A1 (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
KR20110023330A (ko) 기준값을 응용한 작업위치 자동 조정방법 및 이를 위한 자동화 장비
JP2022110914A (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
JP2022110913A (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
WO2019180954A1 (ja) 部品装着装置
CN109691257B (zh) 元件安装机
US11317551B2 (en) Component mounter
JP2007287838A (ja) 部品移載装置、実装機および部品検査機用部品移載装置
JP4467776B2 (ja) 電子部品の実装方法および表面実装機
JP2006073959A (ja) 部品認識装置及び表面実装機並びに部品試験装置
JP6307278B2 (ja) 表面実装機および位置ズレ検出方法
JP3971216B2 (ja) 部品試験装置
JP2653114B2 (ja) 電子部品の実装方法
JP4397696B2 (ja) 部品搬送装置、表面実装機および部品試験装置
JP5855866B2 (ja) ダミーチップおよびそれを用いた部品装着精度検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231109