JP2022110482A - 周波数逓倍器 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ノッチフィルタを使用する必要のない周波数逓倍器を提供する。【解決手段】周波数逓倍器は、第1連続光を第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第1変調光と、第2連続光を前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第2変調光と、第3連続光と、を含む光信号を生成する第1生成手段と、前記光信号に含まれる前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3連続光の四光波混合により第4変調光を生成する第2生成手段と、前記第4変調光を光電変換する光電変換手段と、を備え、前記第1変調光の側波帯の位相と前記第2変調光の側波帯の位相は、π/2だけ異なる。【選択図】図1
Description
本発明は、周波数逓倍器に関する。
非特許文献1は、光学部材を利用して、無線周波数帯の正弦波信号の周波数を逓倍する構成を開示している。具体的には、非特許文献1は、四光波混合(Four Wave Mixing)と呼ばれる光ファイバの非線形性を利用して周波数を6倍にする構成を開示している。
Andreas Wiberg,et.al.,"Microwave-Photonic Frequency Multiplication Utilizing Optical Four-Wave Mixing and Fiber Bragg Grating",J. Lightwave Technol.24,329,2006年
非特許文献1の構成では、処理の過程において生じる4つの周波数成分の内の外側の2つの周波数成分を利用するため、光ノッチフィルタを使用して内側の2つの周波数成分を除去している。この様な光ノッチフィルタで阻止できる周波数は固定的であるため、非特許文献1の構成では、生成する周波数(入力信号の6倍の周波数)に応じて、光ノッチフィルタを交換する必要がある。
本発明は、光ノッチフィルタを使用する必要のない周波数逓倍器を提供するものである。
本発明の一態様によると、周波数逓倍器は、第1連続光を第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第1変調光と、第2連続光を前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第2変調光と、第3連続光と、を含む光信号を生成する第1生成手段と、前記光信号に含まれる前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3連続光の四光波混合により第4変調光を生成する第2生成手段と、前記第4変調光を光電変換する光電変換手段と、を備え、前記第1変調光の側波帯の位相と前記第2変調光の側波帯の位相は、π/2だけ異なることを特徴とする。
本発明によると、光ノッチフィルタを使用する必要のない周波数逓倍器を提供することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
本発明は、四光波混合(FWM)と呼ばれる現象を利用する。四光波混合とは、周波数f1、周波数f2及び周波数f3の3つの入力光信号から、周波数f4=f1+f2-f3の新たな光信号が発生する現象を意味する。周波数f1、周波数f2及び周波数f3の入力光信号の電界成分を、それぞれ、E1、E2及びE3とすると、四光波混合により生じる周波数f4=f1+f2-f3の光信号の電界成分E4は、E4=E1E2E*
3となる。なお、E*
3は、E3の複素共役である。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による周波数逓倍器の構成図である。光源10、光源11及び光源12は、それぞれ、周波数f1、周波数f2及び周波数f3の連続光を生成する。なお、周波数f1、周波数f2及び周波数f3は互いに異なり、図1の例では、f1<f2<f3であるものとする。発振器22は、周波数fsの電気信号(正弦波信号)を生成する。強度変調部20は、発振器22が生成した周波数fsの電気信号により、周波数f1の連続光の搬送波抑圧振幅変調を行って、上側波帯及び下側波帯を有する変調光40を生成する。図2に示す様に、変調光40の中心周波数は連続光の周波数に等しいf1であり、上側波帯及び下側波帯は、連続光の周波数f1から電気信号の周波数fsだけ離れた位置に生じるため、上側波帯と下側波帯との周波数差は、2fsとなる。なお、強度変調部20には、例えば、マハツェンダ変調器を使用することができる。具体的には、電気信号の振幅が0のときに連続光が出力されない様に、マハツェンダ変調器に印加するバイアス電圧を調整することで連続光の搬送波抑圧振幅変調を行うことができる。
図1は、本実施形態による周波数逓倍器の構成図である。光源10、光源11及び光源12は、それぞれ、周波数f1、周波数f2及び周波数f3の連続光を生成する。なお、周波数f1、周波数f2及び周波数f3は互いに異なり、図1の例では、f1<f2<f3であるものとする。発振器22は、周波数fsの電気信号(正弦波信号)を生成する。強度変調部20は、発振器22が生成した周波数fsの電気信号により、周波数f1の連続光の搬送波抑圧振幅変調を行って、上側波帯及び下側波帯を有する変調光40を生成する。図2に示す様に、変調光40の中心周波数は連続光の周波数に等しいf1であり、上側波帯及び下側波帯は、連続光の周波数f1から電気信号の周波数fsだけ離れた位置に生じるため、上側波帯と下側波帯との周波数差は、2fsとなる。なお、強度変調部20には、例えば、マハツェンダ変調器を使用することができる。具体的には、電気信号の振幅が0のときに連続光が出力されない様に、マハツェンダ変調器に印加するバイアス電圧を調整することで連続光の搬送波抑圧振幅変調を行うことができる。
位相器23は、発振器22が生成した周波数fsの電気信号の位相をπ/2だけシフトさせ、位相シフト後の電気信号を強度変調部21に出力する。強度変調部21は、強度変調部20と同様に、周波数f2の連続光の搬送波抑圧振幅変調を行って、上側波帯及び下側波帯を有する変調光41を生成する。カップラ30は、強度変調部20からの変調光40と、強度変調部21からの変調光41と、光源12からの連続光42と、を合波して、変調光40、変調光41及び連続光42を含む光信号を四光波混合(FWM)部31に出力する。図2(A)は、カップラ30が出力する光信号の周波数成分を示している。
FWM部31は、変調光40、変調光41及び連続光42の四光波混合を生じさせ、これにより、中心周波数がf4=f1+f2-f3の変調光50(図2(B))を生成する。ここで、強度変調部20が連続光の変調に使用した電気信号と、強度変調部21が連続光の変調に使用した電気信号の位相はπ/2だけ異なる。したがって、変調光40の電界成分E1を、E1=cоs(2ωst)と表記すると、変調光41の電界成分E2は、E2=sin(2ωst)になる。なお、ωs=2πfsである。
連続光42は無変調であるため、四光波混合により生じる変調光50の中心周波数の値に寄与するのみであり、四光波混合により生じる変調光50の側波帯には影響しない。したがって、四光波混合により生じる変調光50の電界成分は、cоs(2ωst)×sin(2ωst)=-(1/2)×sin(4ωst)となる。つまり、四光波混合により生じる変調光50は、その中心周波数がf4=f1+f2-f3であり、かつ、その上側波帯と下側波帯との周波数差はfsの4倍となる。図2(B)は、FWM部31が出力する変調光40、変調光41、連続光42及び変調光50を含む光信号の周波数成分を示している。
図1に戻り、フィルタ部32は、FWM部31からの光信号をフィルタリングすることで、変調光50を通過させ、変調光40、変調光41及び連続光42を減衰させて阻止する。つまり、フィルタ部32の通過帯域は、変調光50の帯域を含み、フィルタ部32の阻止帯域は、変調光40、変調光41及び連続光42を含む帯域を含む。
フォトダイオード(PD)33は、光電変換部であり変調光50を光電変換して電気信号を出力する。この電気信号の周波数は、変調光50の上側波帯と下側波帯との周波数差に等しく、よって、4fsとなる。したがって、発振器22が出力する電気信号の周波数fsを、4倍にして出力することができる。
続いて、周波数f1、f2、f3及びf4の関係について説明する。周波数f1と周波数f2との周波数差をX1とし、周波数f2と周波数f3との周波数差をX2とする。この場合、周波数f4は、f4=f1+f2-f3=f1+(f1+X1)-(f1+X1+X2)=f1-X2となる。したがって、変調光50の上側波帯の周波数を変調光40の下側波帯の周波数より低くするためには、X2>3fsとする必要がある。また、変調光40の上側波帯の周波数を変調光41の下側波帯の周波数より低くするためには、X1>2fsとする必要がある。つまり、周波数f1と周波数f2との周波数差X1を2fsより大きくし、かつ、周波数f2と周波数f3との周波数差X2を3fsより大きくすれば良い。
なお、四光波混合により、周波数fy1=f1+f3-f2の変調光と、周波数fy2=f2+f3-f1の変調光も生じ得る。周波数fy1=f1+f3-f2=f1+(f1+X1+X2)-(f1+X1)=f1+X2であり、周波数fy2=f2+f3-f1=(f1+X1)+(f1+X1+X2)-f1=f1+2X1+X2=f3+X1であり、いずれも、変調光40より高周波側に生じるため、変調光50に影響はない。したがって、例えば、フィルタ部32には、低域通過フィルタ又は帯域通過フィルタを使用することができ、光ノッチフィルタは必要ではない。なお、FWM部31においては、入力される変調光40、変調光41及び連続光42の内の2つの光による一部縮退四光波混合による新たな光も生じ得るが、この新たな光もフィルタ部32で除去可能である。また、変調光50は、変調光40、変調光41及び連続光42より低域側に生じ、変調光50の中心周波数については、周波数f1、f2及びf3により調整できるため、出力する電気信号の周波数に拘わらず同じフィルタ部32を使用することができる。
なお、連続光42の周波数f3を、変調光40及び変調光41の周波数よりも低くすることもできる。この場合、変調光50は、変調光40及び変調光41よりも高周波側に生じるが、3つの周波数の関係は上述した通りである。なお、この場合、フィルタ部32には、高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタを使用する。
FWM部31は、例えば、分散シフトファイバ等の光ファイバにより構成することができる。四光波混合は、入力光信号の周波数(波長)における光ファイバの波長分散値が零近傍である場合に強く発生する。より詳しくは、変調光50は、変調光40と変調光41との間の周波数において、光ファイバの波長分散値が零になる場合に強く生じる。したがって、光ファイバの波長分散値が零となる周波数が周波数f1以上、かつ、周波数f2以下となる様に、周波数f1及び周波数f2を設定することで変調光50を効率よく生じさせることができる。例えば、周波数f1と周波数f2との中心周波数において波長分散値が零となる様に周波数f1及び周波数f2を設定することができる。
また、FWM部31は、半導体光増幅器で構成することができる。半導体光増幅器の非線形性により、四光波混合を生じさせることができる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、発振器22が生成する電気信号の周波数fsを6倍にして出力する。図3は、本実施形態による周波数逓倍器の構成図である。図1に示す第一実施形態との相違点は、位相器23での位相シフト量がπ/3になることと、光源12が出力する周波数f3の連続光についても搬送波抑圧振幅変調を行うため、強度変調部24と、位相器25を追加したことである。
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、発振器22が生成する電気信号の周波数fsを6倍にして出力する。図3は、本実施形態による周波数逓倍器の構成図である。図1に示す第一実施形態との相違点は、位相器23での位相シフト量がπ/3になることと、光源12が出力する周波数f3の連続光についても搬送波抑圧振幅変調を行うため、強度変調部24と、位相器25を追加したことである。
位相器25は、発振器22が生成した周波数fsの電気信号の位相を2π/3だけシフトさせ、位相シフト後の電気信号を強度変調部24に出力する。強度変調部24は、強度変調部20と同様に、周波数f3の連続光の搬送波抑圧振幅変調を行って、上側波帯及び下側波帯を有する変調光47を生成する。なお、本実施形態においては、強度変調部20が出力する変調光を変調光45と表記し、強度変調部21が出力する変調光を変調光46と表記する。したがって、カップラ30が出力する光信号の周波数成分は図4(A)の通りとなる。
変調光45の電界成分E1を、E1=cоs(2ωst)と表記すると、変調光46の電界成分E2は、E2=cоs(2ωst+π/3)であり、変調光47の電界成分E3は、E3=cоs(2ωst+2π/3)になる。したがって、FWM部31において四光波混合により生じる変調光51の電界成分E4は、cоs(2ωst)×cоs(2ωst+π/3)×cоs(2ωst+2π/3)=-(1/4)cоs(6ωst)となる。つまり、四光波混合により生じる変調光51は、その中心周波数がf4=f1+f2-f3であり、かつ、その上側波帯と下側波帯との周波数差はfsの6倍となる。図4(B)は、FWM部31が出力する変調光45、変調光46、変調光47及び変調光51を含む光信号の周波数成分を示している。
続いて、周波数f1、f2、f3及びf4の関係について説明する。上述した様に、周波数f4は、f4=f1-X2である。したがって、変調光51の上側波帯の周波数を変調光45の下側波帯の周波数より低くするためには、X2>4fsとする必要がある。また、変調光45の上側波帯の周波数を変調光46の下側波帯の周波数より低くするためには、X1>2fsとする必要がある。つまり、周波数f1と周波数f2との周波数差X1を2fsより大きくし、かつ、周波数f2と周波数f3との周波数差X2を4fsより大きくすれば良い。
なお、本実施形態では、f1<f2<f3としたが、f1>f2>f3とすることもできる。この場合、変調光51の中心周波数は、f1+X2となり、変調光51は、変調光45、変調光46及び変調光47より高域側に生じる。また、FWM部31を光ファイバにより構成する場合の、分散値が零となる周波数は、第一実施形態と同様である。
<変形形態>
続いて、第一実施形態及び第二実施形態の変形形態について説明する。第一実施形態では、変調光40及び41を生成するために2つの強度変調部20及び21を使用し、かつ、変調光41の側波帯の位相を変調光40の側波帯の位相に対してπ/2だけシフトさせるために位相器23を使用していた。また、第二実施形態では、変調光45、46及び47を生成するために3つの強度変調部20、21及び24を使用し、かつ、変調光46及び47の側波帯の位相を変調光40の側波帯の位相に対して、それぞれ、π/3及び2π/3だけシフトさせるために位相器23及び25を使用していた。本実施形態では、必要な強度変調部の数を1とし、かつ、位相器を使用しない構成とする。
続いて、第一実施形態及び第二実施形態の変形形態について説明する。第一実施形態では、変調光40及び41を生成するために2つの強度変調部20及び21を使用し、かつ、変調光41の側波帯の位相を変調光40の側波帯の位相に対してπ/2だけシフトさせるために位相器23を使用していた。また、第二実施形態では、変調光45、46及び47を生成するために3つの強度変調部20、21及び24を使用し、かつ、変調光46及び47の側波帯の位相を変調光40の側波帯の位相に対して、それぞれ、π/3及び2π/3だけシフトさせるために位相器23及び25を使用していた。本実施形態では、必要な強度変調部の数を1とし、かつ、位相器を使用しない構成とする。
図5は、第一実施形態の変形形態を示す図であり、変調光40及び41並びに連続光42を生成するための部分のみを示している。カップラ50は、光源10及び11が生成する周波数f1及びf2の連続光を合波した信号光を強度変調部51に出力する。強度変調部51は、カップラ50からの信号光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行う。つまり、強度変調部51は、周波数fsの電気信号により周波数f1及びf2の連続光それぞれを搬送波抑圧振幅変調する。カップラ53は、強度変調部51が出力する搬送波抑圧振幅変調された信号光の周波数分離を行い、周波数f1の連続光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調した変調光と、周波数f2の連続光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調した変調光と、をそれぞれ出力する。これら変調光の側波帯の位相は、第一実施形態における変調光40に対応する。遅延器55は、周波数f2の連続光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調した変調光に対して遅延を与える。なお、遅延器55が与える遅延量は、当該変調光の側波帯の位相が、変調光40の側波帯に対してπ/2だけシフトすることになる量とする。したがって、遅延器55が出力する変調光は、第一実施形態の変調光41と同じになる。
なお、図5の構成においては、カップラ53が出力する2つの変調光の内の1つの変調光に対して遅延器55により遅延を与えていたが、カップラ53が出力する2つの変調光それぞれに対して遅延器により遅延を与える構成とすることもできる。いずれにしても、カップラ53が出力する2つの変調光の内の一方の変調光の側波帯に対して、他方の変調光の側波帯の位相がπ/2だけ異なる様に遅延量を調整する。
図6は、第二実施形態の変形形態を示す図であり、変調光45~47を生成するための部分のみを示している。カップラ50は、光源10~12が生成する周波数f1~f3の連続光を合波した信号光を強度変調部51に出力する。強度変調部51は、カップラ50からの信号光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行う。つまり、強度変調部51は、周波数fsの電気信号により周波数f1、f2及びf3の連続光それぞれを搬送波抑圧振幅変調する。カップラ53は、強度変調部51が出力する搬送波抑圧振幅変調された信号光の周波数分離を行い、周波数f1~f3の連続光を、それぞれ、周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調した変調光を出力する。これら変調光の側波帯の位相は、第二実施形態における変調光45に対応する。遅延器55は、周波数f2の連続光を周波数fsの電気信号により搬送波抑圧振幅変調した変調光に対して遅延を与える。なお、遅延器55が与える遅延量は、当該変調光の側波帯の位相が、変調光45の側波帯に対してπ/3だけシフトすることになる量とする。したがって、遅延器55が出力する変調光は、第二実施形態の変調光46と同じになる。同様に、遅延器56が与える遅延量は、当該変調光の側波帯の位相が、変調光45の側波帯に対して2π/3だけシフトすることになる量とする。したがって、遅延器56が出力する変調光は、第二実施形態の変調光47と同じになる。なお、本実施形態においても、カップラ53が出力する3つの変調光それぞれに対して遅延を与える構成とすることもできる。いずれにしても、カップラ53が出力する3つの変調光の内の任意の2つの変調光の側波帯の位相差がπ/3となる様にすれば良い。
<その他の実施形態>
上記各実施形態において、周波数逓倍器は、発振器22を有し、この発振器22が生成する電気信号の周波数を逓倍していた。しかしながら、本発明の周波数逓倍器は、発振器22を有さないものであっても良い。この場合、周波数逓倍器は、外部から周波数fsの電気信号を受信し、この電気信号の周波数を逓倍して出力することになる。また、第一実施形態において、強度変調部20は、発振器22が生成した電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行い、強度変調部21は、発振器22が生成した電気信号の位相をπ/2だけシフトさせた電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行っていた。しかしながら、強度変調部20が変調に使用する電気信号と、強度変調部21が変調に使用する電気信号との位相差がπ/2であれば良く、強度変調部20が変調に使用する電気信号と、強度変調部21が変調に使用する電気信号の生成方法は図1の形態に限定されない。第二実施形態についても同様であり、強度変調部20、強度変調部21及び強度変調部24それぞれが変調に使用する3つの電気信号の内の任意の2つの電気信号の位相差がπ/3であれば良い。
上記各実施形態において、周波数逓倍器は、発振器22を有し、この発振器22が生成する電気信号の周波数を逓倍していた。しかしながら、本発明の周波数逓倍器は、発振器22を有さないものであっても良い。この場合、周波数逓倍器は、外部から周波数fsの電気信号を受信し、この電気信号の周波数を逓倍して出力することになる。また、第一実施形態において、強度変調部20は、発振器22が生成した電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行い、強度変調部21は、発振器22が生成した電気信号の位相をπ/2だけシフトさせた電気信号により搬送波抑圧振幅変調を行っていた。しかしながら、強度変調部20が変調に使用する電気信号と、強度変調部21が変調に使用する電気信号との位相差がπ/2であれば良く、強度変調部20が変調に使用する電気信号と、強度変調部21が変調に使用する電気信号の生成方法は図1の形態に限定されない。第二実施形態についても同様であり、強度変調部20、強度変調部21及び強度変調部24それぞれが変調に使用する3つの電気信号の内の任意の2つの電気信号の位相差がπ/3であれば良い。
以上の構成により、例えば、光ノッチフィルタを使用する必要のない周波数逓倍器を提供することができる。したがって、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
10、11、12:光源、22:発振器、20、21、24、51:強度変調部、23、25:位相器、30、50、53:カップラ、54、55:遅延器、31:FWM部、32:フィルタ部、33:PD
Claims (11)
- 第1連続光を第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第1変調光と、第2連続光を前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第2変調光と、第3連続光と、を含む光信号を生成する第1生成手段と、
前記光信号に含まれる前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3連続光の四光波混合により第4変調光を生成する第2生成手段と、
前記第4変調光を光電変換する光電変換手段と、
を備え、
前記第1変調光の側波帯の位相と前記第2変調光の側波帯の位相は、π/2だけ異なることを特徴とする周波数逓倍器。 - 前記第1生成手段は、
前記第1周波数の第1電気信号と、前記第1周波数の第2電気信号であって、前記第1電気信号とは位相がπ/2だけ異なる前記第2電気信号を生成する第3生成手段と、
前記第1連続光を前記第1電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで前記第1変調光を生成する第1変調手段と、
前記第2連続光を前記第2電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで前記第2変調光を生成する第2変調手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の周波数逓倍器。 - 前記第1生成手段は、
前記第1連続光及び前記第2連続光それぞれを前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで第5変調光及び第6変調光を生成する変調手段と、
前記第5変調光及び前記第6変調光の内の少なくとも1つに遅延を与えることで、前記第1変調光及び前記第2変調光を生成する遅延手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の周波数逓倍器。 - 周波数軸上において、前記第2連続光は、前記第1連続光と前記第3連続光との間であり、
前記第1連続光の周波数と前記第2連続光の周波数差は、前記第1周波数の2倍より大きく、
前記第2連続光の周波数と前記第3連続光の周波数差は、前記第1周波数の3倍より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の周波数逓倍器。 - 第1連続光を第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第1変調光と、第2連続光を前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第2変調光と、第3連続光を前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調した第3変調光と、を含む光信号を生成する第1生成手段と、
前記光信号に含まれる前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3変調光の四光波混合により、第4変調光を生成する第2生成手段と、
前記第4変調光を光電変換する光電変換手段と、
を備え、
前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3変調光の内の任意の2つの変調光の側波帯の位相差はπ/3であることを特徴とする周波数逓倍器。 - 前記第1生成手段は、
前記第1周波数の第1電気信号と、前記第1周波数の第2電気信号と、前記第1周波数の第3電気信号を生成する第3生成手段であって、前記第1電気信号、前記第2電気信号及び前記第3電気信号の内の任意の2つの電気信号の位相差はπ/3である、前記第3生成手段と、
前記第1連続光を前記第1電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで前記第1変調光を生成する第1変調手段と、
前記第2連続光を前記第2電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで前記第2変調光を生成する第2変調手段と、
前記第3連続光を前記第3電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで前記第3変調光を生成する第3変調手段と、
を備えていることを特徴とする請求項5に記載の周波数逓倍器。 - 前記第1生成手段は、
前記第1連続光、前記第2連続光及び前記第3連続光それぞれを前記第1周波数の電気信号で搬送波抑圧振幅変調することで第5変調光、第6変調光及び第7変調光を生成する変調手段と、
前記第5変調光、前記第6変調光及び第7変調光の内の少なくとも2つに遅延を与えることで、前記第1変調光、前記第2変調光及び前記第3変調光を生成する遅延手段と、
を備えていることを特徴とする請求項5に記載の周波数逓倍器。 - 周波数軸上において、前記第2連続光は、前記第1連続光と前記第3連続光との間であり、
前記第1連続光の周波数と前記第2連続光の周波数差は、前記第1周波数の2倍より大きく、
前記第2連続光の周波数と前記第3連続光の周波数差は、前記第1周波数の4倍より大きいことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の周波数逓倍器。 - 前記第2生成手段は、光ファイバであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の周波数逓倍器。
- 前記光ファイバの分散値は、前記第1連続光の周波数において零である、前記第2連続光の周波数において零である、或いは、前記第1連続光の周波数と前記第2連続光の周波数との間において零であることを特徴とする請求項9に記載の周波数逓倍器。
- 前記第2生成手段は、光半導体増幅器であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の周波数逓倍器。
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