JP2022109098A - 電源装置 - Google Patents

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Naoyoshi Takamatsu
弘嗣 大畠
Hiroshi Ohata
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Abstract

【課題】蓄電池側の電圧が高くても充電することが可能な電源装置を提供すること。【解決手段】蓄電池と、蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されたコンデンサ部と、3レベルインバータが蓄電池と並列に接続された電力変換器と、各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、3相のいずれか1相の第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と接続される第1接続端子と、他の1相の第3スイッチング素子と第4スイッチング素子との間にて、DC充電器のN端子と接続される第2接続端子と、を備えた電源装置であって、制御装置は、第1コンデンサが充電される第1モード及び第2コンデンサが充電される第2モードと、第1コンデンサと第2コンデンサとが充電される第3モードとを、交互に切り替えるように各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、電源装置に関する。
特許文献1には、モータジェネレータ駆動用のインバータに、充電器としての機能の一部を兼ねるようにする構成が開示されている。
特開2007-252074号公報
特許文献1に開示された技術においては、AC充電を想定しており、DC充電に関して何ら考慮されていない。一方で、現存するDC充電器においては、最大電圧が400[V]と800[V]とのものが存在するため、車両側としてはどちらの電圧にも対応していることが好ましい。しかしながら、車両側の電池電圧が充電器の最大電圧よりも高い場合には、充電ができず、電池を並列化することによって対応は可能であるが、その分、充電時間が延びてしまうため改善の余地があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、蓄電池側の電圧が高くても充電することが可能な電源装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、蓄電池と、前記蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されたコンデンサ部と、直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを接続する配線にカソード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にアノード側が接続された第1ダイオードと、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを接続する配線にアノード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にカソード側が接続された第2ダイオードと、を有し、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子のそれぞれのオンとオフとを切り替えることによって、3つの異なる電圧値のうちのいずれかの電圧値の電圧を選択的にモータジェネレータに出力可能な3レベルインバータが、U相、V相、及びW相の3相分、前記蓄電池と並列に接続された電力変換器と、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、前記U相と前記V相と前記W相とのうち、いずれか1相の前記3レベルインバータにおける前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と電気的に接続される第1接続端子と、前記U相と前記V相と前記W相とのうち、他の1相の前記3レベルインバータにおける前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との間にて、前記DC充電器のN端子と電気的に接続される第2接続端子と、を備えた電源装置であって、前記制御装置は、前記第1コンデンサが充電される第1モード及び前記第2コンデンサが充電される第2モードと、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとが充電される第3モードとを、交互に切り替えるように各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することを特徴とするものである。
本発明に係る電源装置は、充電器側の電圧を任意に昇圧比を得ることができるため、蓄電池側の電圧が高くても、充電することが可能になるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る電力システムの構成図である。 図2は、実施形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。 図3は、直結モードによってDC充電器によりバッテリを充電する際の回路状態を示した図である。 図4は、昇圧モードによってDC充電器によりバッテリを充電する際における第1充電モードでの回路状態を示した図である。 図5は、昇圧モードによってDC充電器によりバッテリを充電する際における第2充電モードでの回路状態を示した図である。 図6は、昇圧モードによってDC充電器によりバッテリを充電する際における第3充電モードでの回路状態を示した図である。 図7は、昇圧モード時における、各電圧、各電流、及び、各スイッチング素子のオンとオフ、の時間変化を波形で示したグラフである。
以下に、本発明に係る電源装置の実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る電力システムの構成図である。実施形態に係る電力システムは、電気自動車や、ハイブリッド車両、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)やREEV(Range Extended Electric Vehicle)等の電力を利用した走行が可能な電動車両に適用される。
実施形態に係る電力システムは、電源装置10とモータジェネレータ20とDC充電器30などによって構成されている。なお、実施形態に係る電力システムのうち、電源装置10及びモータジェネレータ20は前記電動車両に搭載されており、DC充電器30は前記電動車両の外部に設置された外部充電設備などに設けられている。
電源装置10は、バッテリ12、コンデンサ部16、電力変換器18、充電リレー装置40、及び、ECU(Electronic Control Unit)60などを備えている。電源装置10は、モータジェネレータ20と電気的に接続されている。
バッテリ12は、高電圧バッテリとして充放電可能な蓄電池である。バッテリ12としては、例えば、リチウムイオン組電池、ニッケル水素組電池の他、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等を用いることができる。
コンデンサ部16は、バッテリ12の正極側端子(正母線22)とバッテリ12の負極側端子(負母線24)との間に、互いに直列に接続された、第1コンデンサであるコンデンサC1と第2コンデンサであるコンデンサC2とによって構成されている。コンデンサC1とコンデンサC2とは、中性点NP1で互いに接続されている。つまり、コンデンサC1は、一方側の端子が正母線22に接続され、他方側の端子が中性点NP1に接続されている。また、コンデンサC2は、一方側の端子が中性点NP1に接続され、他方側の端子が負母線24に接続されている。したがって、コンデンサC1,C2が同じように充放電を行って常に同じ電荷を蓄積しているとすれば、中性点NP1と負母線24との間の電圧である中性点電圧は、バッテリ12の電圧の半分の電圧にクランプされることになる。なお、中性点電圧は、コンデンサC2の端子間電圧である電圧VC2に相当する。また、図1中のVC1は、コンデンサC1の端子間電圧である。
電力変換器18は、正母線22と中性点NP1との間の電圧である正側電圧が供給される上アーム、及び、中性点NP1と負母線24との間の電圧である負側電圧が供給される下アームで構成されている。電力変換器18では、上アームと下アームとが、正母線22と負母線24との間に直列に多重化されて配置されており、3レベルの3相AC電圧をモータジェネレータ20に出力することが可能となっている。
また、電力変換器18は、U相電圧をモータジェネレータ20に出力するU相アームと、V相電圧をモータジェネレータ20に出力するV相アームと、W相電圧をモータジェネレータ20に出力するW相アームとを備えている。
U相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SU1、第2スイッチング素子SU2、第3スイッチング素子SU3、第4スイッチング素子SU4が、この順に直列に接続されている。各スイッチング素子SU1,SU2,SU3,SU4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列された構成となっている。なお、逆接続とは、例えば、半導体素子のコレクタ端子にダイオードのカソード端子が接続され、半導体素子のエミッタ端子にダイオードのアノード端子が接続されるものである。第1スイッチング素子SU1と第2スイッチング素子SU2とを接続する配線にある接続部としての中間点PU1(第1中間点)、及び第3スイッチング素子SU3と第4スイッチング素子SU4とを接続する配線にある接続部としての中間点PU2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDU1,DU2のアノード側が中間点PU2と接続し、カソード側が中間点PU1と接続するように、ダイオードDU1,DU2によって接続されている。この2つのダイオードDU1,DU2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDU1は、中間点PU1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDU2は、中間点PU2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SU2と第3スイッチング素子SU3との間にある接続点からモータジェネレータ20にU相電圧が出力される。
V相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SV1、第2スイッチング素子SV2、第3スイッチング素子SV3、第4スイッチング素子SV4が、この順に直列に接続されている。各スイッチング素子SV1,SV2,SV3,SV4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列された構成となっている。第1スイッチング素子SV1と第2スイッチング素子SV2とを接続する配線にある接続部としての中間点PV1(第1中間点)、及び第3スイッチング素子SV3と第4スイッチング素子SV4とを接続する配線にある接続部としての中間点PV2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDV1,DV2のアノード側が中間点PV2と接続し、カソード側が中間点PV1と接続するように、ダイオードDV1,DV2によって接続されている。この2つのダイオードDV1,DV2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDV1は、中間点PV1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDV2は、中間点PV2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SV2と第3スイッチング素子SV3との間にある接続点からモータジェネレータ20にV相電圧が出力される。
W相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、第3スイッチング素子SW3、第4スイッチング素子SW4が、この順に直列に接続されている。各スイッチング素子SW1,SW2,SW3,SW4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列されて構成されている。第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2とを接続する配線にある接続部としての中間点PW1(第1中間点)、及び第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4とを接続する配線にある接続部としての中間点PW2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDW1,DW2のアノード側が中間点PW2と接続し、カソード側が中間点PW1と接続するように、ダイオードDW1,DW2によって接続されている。この2つのダイオードDW1,DW2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDW1は、中間点PW1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDW2は、中間点PW2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SW2と第3スイッチング素子SW3との間にある接続点からモータジェネレータ20にW相電圧が出力される。
本実施形態において、電力変換器18の各スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などを用いることができる。
モータジェネレータ20は、前記電動車両に搭載される回転電機であり、バッテリ12から出力されたDC電圧が、電力変換器18によって三相AC電圧に変換されて供給されるときにモータとして作用し、車両を走行させるための駆動力を発生する。一方、モータジェネレータ20は、車両が制動されるときに発電機として作用し、制動エネルギーを回収して三相AC電圧として出力する。そして、この三相AC電圧が電力変換器18によってDC電圧に変換されてバッテリ12に供給されることにより、バッテリ12が充電される。
DC充電器30は、バッテリ12を充電するために車両外部に設けられた外部充電器である。DC充電器30は、DC充電器30の不図示のプラグと車両側の不図示のコネクタとを接続するための充電器接続部50にて、電源装置10側と電気的に接続される2つの端子であるP端子(正極端子)32P及びN端子(負極端子)32Nを有している。充電器接続部50と電力変換器18との間には、充電リレー42Pと充電リレー42Nとを有する充電リレー装置40、及び、リアクトル44Pが設けられている。
図1に示すように、DC充電器30のP端子32Pは、充電リレー42P及びリアクトル44Pを介して、U相アームにおけるスイッチング素子SU1とスイッチング素子SU2との中間点PU1と電気的に接続されている。また、DC充電器30のN端子32Nは、充電リレー42Nを介して、V相アームにおけるスイッチング素子SV3とスイッチング素子SV4との中間点PV2と電気的に接続されている。
なお、実施形態に係る電源装置10では、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1中間点である中間点PU1,PV1,PW1と、DC充電器30のP端子32Pとを接続し、他の1相の3レベルインバータにおける第2中間点である中間点PU2,PV2,PW2と、DC充電器30のN端子32Nとを接続すればよい。
このように、実施形態に係る電源装置10では、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1中間点が、DC充電器30のP端子32Pと電気的に接続される第1接続端子として用いられている。また、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、他の1相の3レベルインバータにおける第2中間点が、DC充電器30のN端子32Nと電気的に接続される第2接続端子として用いられている。
そして、実施形態に係る電源装置10は、電力変換器18におけるU相、V相、及びW相のうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間(第1中間点)にてDC充電器30のP端子32Pを電気的に接続し、他の1相の3レベルインバータにおける第3スイッチング素子と第4スイッチング素子との間(第2中間点)にてDC充電器30のN端子32Nを電気的に接続することにより、複数の電圧規格に対応して、DC充電器30によりバッテリ12を充電することができる構成となっている。
図2は、実施形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。ECU60は、電源装置10などの動作を制御する電子制御装置である。ECU60は、充電制御部62及びゲート信号生成部64などを備えている。なお、図2中、「VB」はバッテリ電圧であり、「VH]は充電電圧である。
充電制御部62には、図示されていないシステム制御部から出力された充電電力指令信号、電力変換器18に設けられた不図示の電圧計から出力された電圧位相信号、コンデンサ部16に設けられた不図示の電圧計から出力されたコンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2の信号、及び、DC充電器30から出力された充電器情報信号などの各種信号が入力される。また、充電制御部62は、例えば、充電電力指令信号、電圧位相信号、及び、電圧VC1,VC2の信号などに基づいて求めたduty(U相duty及びV相duty)などを、ゲート信号生成部64に出力する。ゲート信号生成部64は、電力変換器18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるためのゲート信号を生成し、その生成したゲート信号を各スイッチング素子に出力する。
実施形態に係る電源装置10においては、ECU60の制御モードとして、DC充電器30によってバッテリ12を充電する際に、DC充電器30の最大電圧がバッテリ電圧VB以上の場合に適用する直結モードと、DC充電器30の最大電圧がバッテリ電圧VBよりも低い場合に適用する昇圧モードとを有している。直結モードでは、DC充電器30からの電力を昇圧せずにバッテリ12を充電する。昇圧モードでは、DC充電器30からの電力を昇圧してバッテリ12を充電する。なお、実施形態に係る電源装置10では、直結モードと昇圧モードともに、DC充電器30からモータジェネレータ20に電流を流すことなくバッテリ12の充電を行う。
充電制御部62は、DC充電器30からの充電器情報信号に基づいて、DC充電器30の最大電圧とバッテリ電圧VBとを比較する。そして、DC充電器30の最大電圧がバッテリ電圧VB以上の場合には、直結モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する。一方、DC充電器30の最大電圧がバッテリ電圧VBよりも低い場合には、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する。
なお、直結モードと昇圧モードとの選択は、例えば、電源装置10が搭載された前記電動車両に設けられたスイッチなどを、運転手などの作業者が、DC充電器30の仕様(最大電圧)に基づいて操作することにより行うようにしてもよい。
図3は、直結モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際の回路状態を示した図である。なお、図3では、DC充電器30の最大電圧が400[V]であり、バッテリ電圧VBが600[V]である。また、図3において、オンの状態にしているスイッチング素子は、丸で囲んである。
図3に示すように、直結モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際には、まず、ECU60が、U相アームの第1スイッチング素子SU1とV相アームの第4スイッチング素子SW4とをオフからオンに切り替え、その他のスイッチング素子をオフにした状態とする。次に、ECU60は、充電リレー装置40の充電リレー42P,42Nをオフからオンに切り替えて、DC充電器30から電力変換器18を介してバッテリ12にDC電圧を供給し、バッテリ12の充電を行う。
なお、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とは、それぞれの還流ダイオードに電流が流れるためオフにしてもよい。これにより、電力変換器18の全てのスイッチング素子がオフの状態となるため、電力変換器18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるスイッチング動作を行わずに済み、充電効率を高くできるとともに、充電のためのインバータ素子や冷却機構の追加を抑制することができる。一方、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とをオンにすることによって、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とに電流が流れた際の耐久性を確保することが可能となる。
また、直結モードでの充電中には、電力変換器18の各スイッチング素子のオンとオフとが固定されるため、スイッチング損失を低減させることができる。また、通電電流に無関係なスイッチング素子の切替はオンとオフとのどちらでもよい。
図4は、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際における第1充電モードでの回路状態を示した図である。図5は、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際における第2充電モードでの回路状態を示した図である。図6は、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際における第3充電モードでの回路状態を示した図である。なお、図4、図5及び図6において、オンの状態にしているスイッチング素子は、丸で囲んである。図7は、コンデンサC1の充電がオンの状態とコンデンサC2の充電がオンの状態との切り替えのタイミングの一例を示した図である。図7は、昇圧モード時における、各電圧、各電流、及び、各スイッチング素子のオンとオフ、の時間変化を波形で示したグラフである。
本実施形態では、図4に示すように、昇圧モードにおいて、DC充電器30からコンデンサC1に電流が流れてコンデンサC1の充電がなされるようにした状態を、「コンデンサC1の充電がオンの状態」と言い、第1充電モードとする。また、本実施形態では、図5に示すように、昇圧モードにおいて、DC充電器30からコンデンサC2に電流が流れてコンデンサC2の充電がなされるようにした状態を、「コンデンサC2の充電がオンの状態」と言い、第2充電モードとする。また、本実施形態では、図6に示すように、昇圧モードにおいて、DC充電器30からコンデンサC1,C2に電流が流れてコンデンサC1,C2の充電がなされるようにした状態を、「コンデンサC1,C2の充電がオンの状態」と言い、第3充電モードとする。
また、昇圧モードでは、コンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2が均等になるように、充電制御部62がフィードバック制御(PI制御)を行う。このフィードバック制御(PI制御)では、コンデンサC1の充電がオンの状態とコンデンサC2の充電がオンの状態とのduty(U相duty及びV相duty)を、下記数式(1)及び数式(2)を用いて算出する。
U相duty=(2×Vcha-VB)/VB)+{Kp(VC1-VC2)+Ki∫(VC1-VC2)dt}・・・(1)
V相duty=(2×Vcha-VB)/VB)-{Kp(VC1-VC2)+Ki∫(VC1-VC2)dt}・・・(2)
なお、上記数式(1)及び(2)中、「Vcha」はDC充電器30の最大電圧であり、「Kp」は比例ゲインであり、「Ki」は積分ゲインである。
また、上記数式(1)及び(2)の「(2×Vcha-VB)/VB)」は、任意の昇圧比の演算項を表したものである。また、上記数式(1)及び(2)の「{Kp(VC1-VC2)+Ki∫(VC1-VC2)dt}」は、コンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2を均等にする補正項を表したものである。
このようにして算出された前記duty(U相duty及びV相duty)の情報は、充電制御部62からゲート信号生成部64に出力される。
ゲート信号生成部64は、昇圧モード時に、前記duty(U相duty及びV相duty)及びキャリア周期Tなどに基づいて、コンデンサC1の充電がオンの状態またはコンデンサC2の充電がオンの状態となるように、電力変換器18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるためのゲート信号を生成し、その生成したゲート信号を各スイッチング素子に出力する。
昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際には、コンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2をバッテリ電圧VBの1/2になるように制御し、バッテリ電圧VBはDC充電器30の電圧の1~2倍の任意の昇圧比をとるようにする。
図4に示したコンデンサC1の充電をオンの状態にする第1充電モードでは、ECU60が、U相アームにおける第1スイッチング素子SU1と、V相アームにおける第2スイッチング素子SV2及び第2スイッチング素子SV3とをオフからオンに切り替えて、その他のスイッチング素子をオフの状態にする。これにより、DC充電器30のP端子32PからU相アームの中間点PU1に出力された電流は、U相アームの第1スイッチング素子SU1と、コンデンサC1と、V相アームの第2スイッチング素子SV2及び第3スイッチング素子SV3とを通って、V相アームの中間点PV2からDC充電器30のN端子32Nに入力される。これにより、コンデンサC1の充電がオンの状態では、DC充電器30からの電力によってコンデンサC1が充電されて電圧VC1が高くなる。
なお、第1スイッチング素子SU1は、還流ダイオードに電流が流れるためオフにしてもよい。一方、第1スイッチング素子SU1をオンにすることによって、電流が流れた際の第1スイッチング素子SU1の耐久性を確保することが可能となる。
図5に示したコンデンサC2の充電をオンの状態にする第2充電モードでは、ECU60が、U相アームにおける第2スイッチング素子SU2及び第3スイッチング素子SU3と、V相アームにおける第4スイッチング素子SV4とをオフからオンに切り替えて、その他のスイッチング素子をオフの状態にする。これにより、DC充電器30のP端子32PからU相アームの中間点PU1に出力された電流が、U相アームにおける第2スイッチング素子SU2及び第3スイッチング素子SU3と、コンデンサC2と、V相アームにおける第4スイッチング素子SV4とを通って、V相アームの中間点PV2からDC充電器30のN端子32Nに入力される。これにより、コンデンサC2の充電がオンの状態では、DC充電器30からの電力によってコンデンサC2が充電されて電圧VC2が高くなる。
なお、第4スイッチング素子SV4は、還流ダイオードに電流が流れるためオフにしてもよい。一方、第4スイッチング素子SV4をオンにすることによって、電流が流れた際の第4スイッチング素子SU4の耐久性を確保することが可能となる。
図6に示したコンデンサC1,C2の充電をオンの状態にする第3充電モードでは、ECU60が、U相アームにおける第1スイッチング素子SU1と、V相アームにおける第4スイッチング素子SV4とをオフからオンに切り替えて、その他のスイッチング素子をオフの状態にする。これにより、DC充電器30のP端子32PからU相アームの中間点PU1に出力された電流が、U相アームにおける第1スイッチング素子SU1と、コンデンサC1と、コンデンサC2と、V相アームにおける第4スイッチング素子SV4とを通って、V相アームの中間点PV2からDC充電器30のN端子32Nに入力される。これにより、コンデンサC1,C2の充電がオンの状態では、DC充電器30からの電力によってコンデンサC1,C2が充電されて電圧VC1,VC2が高くなる。
なお、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とは、それぞれの還流ダイオードに電流が流れるためオフにしてもよい。一方、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とをオンにすることによって、第1スイッチング素子SU1と第4スイッチング素子SV4とに電流が流れた際の耐久性を確保することが可能となる。
そして、実施形態に係る電源装置10においては、ECU60が、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際に、第1充電モード及び第2充電モードとの一方と、第3充電モードとを、交互に切り替えるように各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する。すなわち、例えば、図7に示すように、昇圧モードによってDC充電器30によりバッテリ12を充電する際に、第1充電モード、第3充電モード、第2充電モード、第3充電モード、第1充電モード、第3充電モード、第2充電モード、・・・、となるように、U相アームにおける各スイッチング素子SU1,SU2,SU3,SU4と、V相アームにおける各スイッチング素子SV1,SV2,SV3,SV4との、オンとオフとの切り替えを制御する。
これにより、実施形態に係る電源装置10においては、第1充電モードと第2充電モードとによってコンデンサC1とコンデンサC2とを交互に充電する期間の間に、第3充電モードによってコンデンサC1,C2を直列で充電する期間を挟むことによって、1~2倍の任意の昇圧比での昇圧動作を行うことができる。よって、実施形態に係る電源装置10は、DC充電器30側の電圧を任意に昇圧比を得ることができるため、バッテリ12の電圧が高くても、充電することが可能になる。また、昇圧比を任意に設定できるため、バッテリ電圧の設計自由度が高まる。
また、昇圧モードでは、モータジェネレータ20に電力を供給しないので、モータジェネレータ20のコイルをリアクトルとして用いて昇圧を行わない。そのため、昇圧モードでの充電時には、モータジェネレータ20が回転しないため、電源装置10とモータジェネレータ20との間での電力供給を遮断可能なリレーを設ける必要が無く、電源装置10の低コスト化や小型化を図ることが可能となる。
また、昇圧モードでは、コンデンサC1,C2とDC充電器30との間の電圧差が0[V]に近くなるため、前記電圧差による電流リプルを低減させることができる。これにより、DC充電器30と電力変換器18との間に設けるリアクトルを小さくできたり、DC充電器30と電力変換器18との間からリアクトルを無くしたりすることができるため、電源装置10の小型化、低コスト化、及び、高効率化を図ることができる。
また、実施形態に係る電源装置10では、電力変換器18を3レベルインバータよりも多レベルのインバータを用いて構成してもよい。この場合には、電力変換器18からモータジェネレータ20に電力を出力するスイッチング素子間とは別のスイッチング素子間に、DC充電器30のP端子32PとN端子32Nとを電気的に接続すればよい。
10 電源装置
12 バッテリ
16 コンデンサ部
18 電力変換器
20 モータジェネレータ
22 正母線
24 負母線
30 DC充電器
32N N端子
32P P端子
40 充電リレー装置
42N,42P 充電リレー
44P リアクトル
50 充電器接続部
60 ECU
62 充電制御部
64 ゲート信号生成部
C1,C2 コンデンサ
DU1,DU2,DV1,DV2,DW1,DW2 ダイオード
SU1,SV1,SW1 スイッチング素子
SU2,SV2,SW2 スイッチング素子
SU3,SV3,SW3 スイッチング素子
SU4,SV4,SW4 スイッチング素子

Claims (1)

  1. 蓄電池と、
    前記蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されたコンデンサ部と、
    直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを接続する配線にカソード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にアノード側が接続された第1ダイオードと、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを接続する配線にアノード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にカソード側が接続された第2ダイオードと、を有し、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子のそれぞれのオンとオフとを切り替えることによって、3つの異なる電圧値のうちのいずれかの電圧値の電圧を選択的にモータジェネレータに出力可能な3レベルインバータが、U相、V相、及びW相の3相分、前記蓄電池と並列に接続された電力変換器と、
    前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、
    前記U相と前記V相と前記W相とのうち、いずれか1相の前記3レベルインバータにおける前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と電気的に接続される第1接続端子と、
    前記U相と前記V相と前記W相とのうち、他の1相の前記3レベルインバータにおける前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との間にて、前記DC充電器のN端子と電気的に接続される第2接続端子と、
    を備えた電源装置であって、
    前記制御装置は、
    前記第1コンデンサが充電される第1モード及び前記第2コンデンサが充電される第2モードと、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとが充電される第3モードとを、交互に切り替えるように各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することを特徴とする電源装置。
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