JP2023056365A - 充電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサの過充電による充電完了前の充電動作を停止せずに、蓄電池の充電を継続することができる充電装置を提供すること。【解決手段】蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されるコンデンサ部と、3レベルインバータが蓄電池と並列に接続される電力変換器と、各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、3相のうちのいずれか1相の第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間にて、充電器のP端子と接続される第1接続端子と、他の1相の第3スイッチング素子と第4スイッチング素子との間にて、充電器のN端子と接続される第2接続端子と、を備えた充電装置であって、DC充電器による蓄電池の充電中に、一方のコンデンサの電圧が、予め設定された閾値を超えたときに、一方のコンデンサからモータジェネレータに電流を流す。【選択図】図5

Description

本発明は、充電装置に関する。
特許文献1には、3相のうちのいずれか1相の第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と接続される第1接続端子と、他の1相の第3スイッチング素子と第4スイッチング素子との間にて、DC充電器のN端子と接続される第2接続端子と、を備え、DC充電器によって蓄電池を充電可能な充電装置としても機能する電源装置が開示されている。
特開2021-048759号公報
DC充電器による蓄電池の充電中に、蓄電池に並列接続されている、直列構成の2つの平滑コンデンサの電圧がアンバランス状態となると、コンデンサが過充電の状態になるおそれがあり、蓄電池の充電が完了する前に充電動作を停止する必要があるため、改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンデンサの過充電による充電完了前の充電動作を停止せずに、蓄電池の充電を継続することができる充電装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る充電装置は、蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されるコンデンサ部と、直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを接続する配線にカソード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にアノード側が接続された第1ダイオードと、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを接続する配線にアノード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にカソード側が接続された第2ダイオードと、を有し、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子をそれぞれオン・オフさせることによって、3つの異なる電圧値のうちのいずれかの電圧値の電圧を選択的にモータジェネレータに出力可能な3レベルインバータが、U相、V相、及びW相の3相分、前記蓄電池と並列に接続される電力変換器と、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、前記U相と前記V相と前記W相とのうち、いずれか1相の前記3レベルインバータにおける前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と電気的に接続される第1接続端子と、前記U相と前記V相と前記W相とのうち、他の1相の前記3レベルインバータにおける前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との間にて、前記DC充電器のN端子と電気的に接続される第2接続端子と、を備えた充電装置であって、前記制御装置は、前記DC充電器による前記蓄電池の充電中に、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとのうちの一方のコンデンサの電圧が、予め設定された閾値を超えたときに、前記一方のコンデンサから前記モータジェネレータに電流を流すように、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することを特徴とするものである。
これにより、本発明に係る充電装置においては、DC充電器による蓄電池の充電中に、前記閾値を超えた一方のコンデンサからモータジェネレータへ電流を流すことにより、前記一方のコンデンサの電圧を低下させることができる。よって、本発明に係る充電装置においては、前記一方のコンデンサの電圧がコンデンサ上限電圧に到達することを抑制し、
コンデンサの過充電による充電完了前の充電動作を停止せずに、蓄電池の充電を継続することができる。
また、上記において、前記制御装置は、前記DC充電器による前記蓄電池の充電中に、前記一方のコンデンサから前記モータジェネレータに電流を流す際、前記モータジェネレータに対してd軸電流のみを流すように、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御するようにしてもよい。
これにより、前記一方のコンデンサからモータジェネレータに電流を流す際、モータジェネレータの回転を防止することができる。
本発明に係る充電装置においては、コンデンサの過充電による充電完了前の充電動作を停止せずに、蓄電池の充電を継続することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る電力システムの構成図である。 図2は、実施形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。 図3は、DC充電器によってバッテリを充電する際の回路状態を示した図である。 図4は、充電中に電圧不均衡が発生した場合に、第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータに電流を流したときの電圧波形を示した図である。 図5は、充電中に電圧不均衡が発生した場合に、第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータに電流を流したときの電圧波形を示した図である。 図6は、d軸電流を流すためのベクトル合成の一例を示したベクトル図である。 図7は、(1)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。 図8は、(2)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。 図9は、(3)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。 図10は、(4)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。 図11は、(5)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。 図12は、(6)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサ及び第2コンデンサからモータジェネレータへの電流の流し方を示した図である。
以下に、本発明に係る充電装置の実施形態に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る電力システムの構成図である。実施形態に係る電力システムは、電気自動車や、ハイブリッド車両、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)やREEV(Range Extended Electric Vehicle)等の電力を利用した走行が可能な電動車両に適用される。
実施形態に係る電力システムは、充電装置10とモータジェネレータ20とDC充電器30などによって構成されている。なお、実施形態に係る電力システムのうち、充電装置10及びモータジェネレータ20は前記電動車両に搭載されており、DC充電器30は前記電動車両の外部に設置された外部充電設備などに設けられている。
充電装置10は、バッテリ12、コンデンサ部16、インバータ18、充電リレー装置40、及び、ECU(Electronic Control Unit)60などを備えている。なお、充電装置10は、モータジェネレータ20と電気的に接続されており、モータジェネレータ20にバッテリ12から電力を供給する電源装置としても機能する。
バッテリ12は、高電圧バッテリとして充放電可能な蓄電池である。バッテリ12としては、例えば、リチウムイオン組電池、ニッケル水素組電池の他、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等を用いることができる。なお、図1中、「VB」はバッテリ電圧である。バッテリ12のバッテリ電圧としては、例えば、400[V]以上とすることが望ましい。
コンデンサ部16は、バッテリ12の正極側端子(正母線22)とバッテリ12の負極側端子(負母線24)との間に、互いに直列に接続された、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2とによって構成されている。第1コンデンサC1と第2コンデンサC2とは、中性点NP1で互いに接続されている。つまり、第1コンデンサC1は、一方側の端子が正母線22に接続され、他方側の端子が中性点NP1に接続されている。また、第2コンデンサC2は、一方側の端子が中性点NP1に接続され、他方側の端子が負母線24に接続されている。したがって、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2が同じように充放電を行って常に同じ電荷を蓄積しているとすれば、中性点NP1と負母線24との間の電圧である中性点電圧は、バッテリ12の電圧の半分の電圧にクランプされることになる。なお、中性点電圧は、第2コンデンサC2の端子間電圧である電圧VC2に相当する。また、図1中のVC1は、第1コンデンサC1の端子間電圧である。
インバータ18は、正母線22と中性点NP1との間の電圧である正側電圧が供給される上アーム、及び、中性点NP1と負母線24との間の電圧である負側電圧が供給される下アームで構成されている。インバータ18では、上アームと下アームとが、正母線22と負母線24との間に直列に多重化されて配置されており、3レベルの3相AC電圧をモータジェネレータ20に出力することが可能となっている。
また、インバータ18は、U相電圧をモータジェネレータ20に出力するU相アームと、V相電圧をモータジェネレータ20に出力するV相アームと、W相電圧をモータジェネレータ20に出力するW相アームとを備えている。
U相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SU1、第2スイッチング素子SU2、第3スイッチング素子SU3、第4スイッチング素子SU4が、この順に直列に接続されている。第1スイッチング素子SU1、第2スイッチング素子SU2、第3スイッチング素子SU3、及び、第4スイッチング素子SU4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列された構成となっている。なお、逆接続とは、例えば、半導体素子のコレクタ端子にダイオードのカソード端子が接続され、半導体素子のエミッタ端子にダイオードのアノード端子が接続されるものである。第1スイッチング素子SU1と第2スイッチング素子SU2とを接続する配線にある接続部としての中間点PU1(第1中間点)、及び、第3スイッチング素子SU3と第4スイッチング素子SU4とを接続する配線にある接続部としての中間点PU2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDU1,DU2のアノード側が中間点PU2と接続し、カソード側が中間点PU1と接続するように、ダイオードDU1,DU2によって接続されている。この2つのダイオードDU1,DU2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDU1は、中間点PU1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDU2は、中間点PU2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SU2と第3スイッチング素子SU3との間にある接続点からモータジェネレータ20にU相電圧が出力される。
V相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SV1、第2スイッチング素子SV2、第3スイッチング素子SV3、第4スイッチング素子SV4が、この順に直列に接続されている。第1スイッチング素子SV1、第2スイッチング素子SV2、第3スイッチング素子SV3、及び、第4スイッチング素子SV4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列された構成となっている。第1スイッチング素子SV1と第2スイッチング素子SV2とを接続する配線にある接続部としての中間点PV1(第1中間点)、及び、第3スイッチング素子SV3と第4スイッチング素子SV4とを接続する配線にある接続部としての中間点PV2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDV1,DV2のアノード側が中間点PV2と接続し、カソード側が中間点PV1と接続するように、ダイオードDV1,DV2によって接続されている。この2つのダイオードDV1,DV2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDV1は、中間点PV1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDV2は、中間点PV2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SV2と第3スイッチング素子SV3との間にある接続点からモータジェネレータ20にV相電圧が出力される。
W相アームでは、正母線22から負母線24に向かって、第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、第3スイッチング素子SW3、第4スイッチング素子SW4が、この順に直列に接続されている。第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、第3スイッチング素子SW3、及び、第4スイッチング素子SW4は、半導体素子に対して還流ダイオードが逆並列されて構成されている。第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2とを接続する配線にある接続部としての中間点PW1(第1中間点)、及び、第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4とを接続する配線にある接続部としての中間点PW2(第2中間点)は、直列に接続された2つのダイオードDW1,DW2のアノード側が中間点PW2と接続し、カソード側が中間点PW1と接続するように、ダイオードDW1,DW2によって接続されている。この2つのダイオードDW1,DW2を接続する配線にある接続点は、コンデンサ部16の中性点NP1に接続されている。言い換えると、ダイオードDW1は、中間点PW1にカソード側が接続され、中性点NP1にアノード側が接続されている。また、ダイオードDW2は、中間点PW2にアノード側が接続され、中性点NP1にカソード側が接続されている。かかる構成において、第2スイッチング素子SW2と第3スイッチング素子SW3との間にある接続点からモータジェネレータ20にW相電圧が出力される。
本実施形態において、インバータ18の各スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などを用いることができる。
モータジェネレータ20は、前記電動車両に搭載される回転電機であり、バッテリ12から出力されたDC電圧が、インバータ18によって三相AC電圧に変換されて供給されるときにモータとして作用し、車両を走行させるための駆動力を発生する。一方、モータジェネレータ20は、車両が制動されるときに発電機として作用し、制動エネルギーを回収して三相AC電圧として出力する。そして、この三相AC電圧がインバータ18によってDC電圧に変換されてバッテリ12に供給されることにより、バッテリ12が充電される。
DC充電器30は、バッテリ12を充電するために車両外部に設けられた外部充電器である。DC充電器30は、DC充電器30の不図示のプラグと車両側の不図示のコネクタとを接続するための充電器接続部50にて、充電装置10側と電気的に接続される2つの端子であるP端子(正極端子)32P及びN端子(負極端子)32Nを有している。充電器接続部50とインバータ18との間には、充電リレー42Pと充電リレー42Nとを有する充電リレー装置40、及び、リアクトル44Pが設けられている。なお、図1中のVchgは、充電器電圧である。
図1に示すように、DC充電器30のP端子32Pは、充電リレー42P及びリアクトル44Pを介して、V相アームにおける第1スイッチング素子SV1と第2スイッチング素子SV2との中間点PV1と電気的に接続されている。また、DC充電器30のN端子32Nは、充電リレー42Nを介して、U相アームにおける第3スイッチング素子SU3と第4スイッチング素子SU4との中間点PU2と電気的に接続されている。
なお、実施形態に係る充電装置10では、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1中間点である中間点PU1,PV1,PW1と、DC充電器30のP端子32Pとを接続し、他の1相の3レベルインバータにおける第2中間点である中間点PU2,PV2,PW2と、DC充電器30のN端子32Nとを接続すればよい。
このように、実施形態に係る充電装置10では、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1中間点が、DC充電器30のP端子32Pと電気的に接続される第1接続端子として用いられている。また、U相アームとV相アームとW相アームとのうち、他の1相の3レベルインバータにおける第2中間点が、DC充電器30のN端子32Nと電気的に接続される第2接続端子として用いられている。
そして、実施形態に係る充電装置10は、インバータ18におけるU相、V相、及びW相のうち、いずれか1相の3レベルインバータにおける第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間(第1中間点)にてDC充電器30のP端子32Pを電気的に接続し、他の1相の3レベルインバータにおける第3スイッチング素子と第4スイッチング素子との間(第2中間点)にてDC充電器30のN端子32Nを電気的に接続することにより、複数の電圧規格に対応して、DC充電器30によりバッテリ12を充電することができる構成となっている。また、実施形態に係る充電装置10においては、モータジェネレータ20とインバータ18とを接続する既存の端子にDC充電器30を接続する方式のため、分圧コンデンサを有する既存の3レベルインバータに対してインバータ18の加工や内部配線の追加なく実現可能であるため、コストを抑えることが可能となる。また、耐圧の高いコンデンサや追加部品を必要としないため、コストや部品サイズを抑えることが可能となる。
図2は、実施形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。ECU60は、充電装置10などの動作を制御する電子制御装置である。ECU60は、充電制御部62及びゲート信号生成部64などを備えている。
充電制御部62には、図示されていないシステム制御部から出力された充電電力指令信号、インバータ18に設けられた不図示の電圧計から出力された電圧位相信号、コンデンサ部16に設けられた不図示の電圧計から出力された第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2の電圧VC1,VC2の信号、及び、DC充電器30から出力された充電器情報信号などの各種信号が入力される。また、充電制御部62は、例えば、充電電力指令信号、電圧位相信号、及び、電圧VC1,VC2の信号などに基づいて求めたdutyなどを、ゲート信号生成部64に出力する。ゲート信号生成部64は、インバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるためのゲート信号を生成し、その生成したゲート信号を各スイッチング素子に出力する。また、ゲート信号生成部64は、バランサ回路26の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるためのゲート信号を生成し、その生成したゲート信号を各スイッチング素子に出力する。
図3は、DC充電器30によってバッテリ12を充電する際の回路状態を示した図である。なお、図3において、オン(ON)の状態にしているスイッチング素子は、丸で囲んでおり、オフ(OFF)の状態にしているスイッチング素子は、丸で囲んでいない。
図3に示すように、DC充電器30によってバッテリ12を充電する際には、まず、ECU60が、U相アームの第4スイッチング素子SU4とW相アームの第1スイッチング素子SW1とをオフからオンに切り替え、その他のスイッチング素子をオフにした状態する。次に、ECU60は、充電リレー装置40の充電リレー42P,42Nをオフからオンに切り替えて、DC充電器30からインバータ18を介してバッテリ12にDC電圧を供給し、バッテリ12の充電を行う。
なお、第4スイッチング素子SU4と第1スイッチング素子SV1とは、それぞれの還流ダイオードに電流が流れるためオフにしてもよい。これにより、インバータ18の全てのスイッチング素子がオフの状態となるため、インバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えるスイッチング動作を行わずに済み、充電効率を高くできるとともに、充電のためのインバータ素子や冷却機構の追加を抑制することができる。一方、第4スイッチング素子SU4と第1スイッチング素子SV1とをオンにすることによって、第4スイッチング素子SU4と第1スイッチング素子SV1とに電流が流れた際の耐久性を確保することが可能となる。また、充電中には、インバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとが固定されるため、スイッチング損失を低減させることができる。
図4は、充電中に電圧不均衡が発生した場合に、第1コンデンサC1からモータジェネレータ20に電流を流したときの電圧波形を示した図である。
単にDC充電器30によってバッテリ12を充電した場合には、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との電圧不均衡によって、一方のコンデンサの電圧がコンデンサ上限電圧に到達することがある。このように一方のコンデンサの電圧がコンデンサ上限電圧に到達すると、バッテリ12の充電が完了していないにも関わらず、充電を停止する必要がある。
図5は、充電中に電圧不均衡が発生した場合に、第1コンデンサC1からモータジェネレータ20に電流を流したときの電圧波形を示した図である。
実施形態に係る充電装置10においては、DC充電器30によるバッテリ12の充電中に、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との電圧不均衡によって、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2とのうちの一方のコンデンサの電圧が予め設定された閾値を超えると、ECU60によってインバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えて、前記一方のコンデンサからモータジェネレータ20に電流を流す制御を実施する。なお、前記閾値は、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2が壊れないために予め設定されたコンデンサ上限電圧よりも低い電圧に設定されている。
図5では、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との電圧不均衡によって、第1コンデンサC1が前記閾値を超えたときに、ECU60によってインバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えて、第1コンデンサC1からモータジェネレータ20に電流を流すことにより、第1コンデンサC1を放電させて電圧を下げて、第1コンデンサC1の電圧がバッテリ上限電圧に到達しないようにしている。なお、第1コンデンサC1を放電させて電圧を下げた後、バッテリ12によって第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2が充電される。
実施形態に係る充電装置10においては、DC充電器30によるバッテリ12の充電中に、第1コンデンサC1が前記閾値を超えたときに、第1コンデンサC1からモータジェネレータ20に電流を流すことによって、第1コンデンサC1の過充電によるバッテリ12の充電完了前の充電動作を停止せずに、バッテリ12の充電を継続することができる。
また、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との電圧不均衡によって、第2コンデンサC2が前記閾値を超えたときには、ECU60によってインバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えて、第2コンデンサC2からモータジェネレータ20に電流を流すことにより、第2コンデンサC2を放電させて電圧を下げて、第2コンデンサC2の電圧がバッテリ上限電圧に到達しないようにする。なお、第2コンデンサC2を放電させて電圧を下げた後、バッテリ12によって第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2が充電される。
実施形態に係る充電装置10においては、DC充電器30によるバッテリ12の充電中に、第2コンデンサC2が前記閾値を超えたときに、第2コンデンサC2からモータジェネレータ20に電流を流すことによって、第2コンデンサC2の過充電によるバッテリ12の充電完了前の充電動作を停止せずに、バッテリ12の充電を継続することができる。
また、実施形態に係る充電装置10においては、図5に示すように、バッテリ12の充電完了後に第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2を放電させる。
ここで、実施形態に係る充電装置10では、DC充電器30によるバッテリ12の充電中に、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20へ電流を流す際、モータジェネレータ20の回転を防止するため、モータジェネレータ20にd軸電流のみが流れるように制御する。
次に、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2から、それぞれモータジェネレータ20にd軸電流のみが流れるように制御する方法について説明する。
図6は、d軸電流を流すためのベクトル合成の一例を示したベクトル図である。図6において、(1)、(3)、(5)の向きは、それぞれ、+U軸方向、+V軸方向、+W軸方向に相当し、(4)、(6)、(2)の向きは、それぞれ、-U軸方向、-V軸方向、-W軸方向に相当する。そして、図6に示した例では、一般的なPWMの考え方と同じで、(1)の向きの電流ベクトルと、(2)の向きの電流ベクトルとを組み合わせて、d軸電流を流す。
図7は、(1)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。図8は、(2)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。図9は、(3)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。図10は、(4)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。図11は、(5)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。図12は、(6)の向きの電流ベクトルとなる第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20への電流の流し方を示した図である。
実施形態に係る充電装置10では、図7~図12に示すように、インバータ18の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することによって、モータジェネレータ20の任意の位相、言い換えれば、図中の(1)~(6)の任意の向きに電流を流すことができる。そのため、実施形態に係る充電装置10では、DC充電器30によるバッテリ12の充電中に、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20のコイルに電流を流す際、モータジェネレータ20のトルクが発生しないよう、上記(1)~(6)の任意の向きの電流ベクトルを組み合わせて、モータジェネレータ20に対してq軸電流は流さずにd軸電流のみを流すことができる。これにより、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2からモータジェネレータ20に電流を流す際、モータジェネレータ20の回転を防止することができる。
10 充電装置
12 バッテリ
16 コンデンサ部
18 インバータ
20 モータジェネレータ
22 正母線
24 負母線
30 DC充電器
32N N端子
32P P端子
40 充電リレー装置
42N,42P 充電リレー
44P リアクトル
50 充電器接続部
60 ECU
62 充電制御部
64 ゲート信号生成部
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
DU1,DU2,DV1,DV2,DW1,DW2 ダイオード
SU1,SV1,SW1 第1スイッチング素子
SU2,SV2,SW2 第2スイッチング素子
SU3,SV3,SW3 第3スイッチング素子
SU4,SV4,SW4 第4スイッチング素子

Claims (2)

  1. 蓄電池の正極側端子と負極側端子との間に、第1コンデンサ及び第2コンデンサが直列に接続されるコンデンサ部と、
    直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを接続する配線にカソード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にアノード側が接続された第1ダイオードと、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを接続する配線にアノード側が接続され、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを接続する配線にカソード側が接続された第2ダイオードと、を有し、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子をそれぞれオン・オフさせることによって、3つの異なる電圧値のうちのいずれかの電圧値の電圧を選択的にモータジェネレータに出力可能な3レベルインバータが、U相、V相、及びW相の3相分、前記蓄電池と並列に接続される電力変換器と、
    前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御する制御装置と、
    前記U相と前記V相と前記W相とのうち、いずれか1相の前記3レベルインバータにおける前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間にて、DC充電器のP端子と電気的に接続される第1接続端子と、
    前記U相と前記V相と前記W相とのうち、他の1相の前記3レベルインバータにおける前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との間にて、前記DC充電器のN端子と電気的に接続される第2接続端子と、
    を備えた充電装置であって、
    前記制御装置は、前記DC充電器による前記蓄電池の充電中に、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとのうちの一方のコンデンサの電圧が、予め設定された閾値を超えたときに、前記一方のコンデンサから前記モータジェネレータに電流を流すように、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することを特徴とする充電装置。
  2. 前記制御装置は、前記DC充電器による前記蓄電池の充電中に、前記一方のコンデンサから前記モータジェネレータに電流を流す際、前記モータジェネレータに対してd軸電流のみを流すように、前記電力変換器の各スイッチング素子のオンとオフとの切り替えを制御することを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
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