JP2022105867A - 植物の栽培方法及び植物の栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】植物の栽培を効率化することができる植物の栽培方法及び植物の栽培装置を提供する。【解決手段】植物の栽培装置1は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を一定間隔で根付かせ、養液循環槽6に蓄えられた液肥4を前記培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4の少なくとも一部を、前記ガター2に内貼りされた濾過布7を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流し、当該通液溝8に流れる液肥4を、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記養液循環槽6に返送する植物の栽培装置1であって、前記養液循環槽6に蓄えられた液肥4を、前記通液溝8に給液する給液手段(給液管10、液肥給液ポンプ15、給液パイプ23)を備え、前記給液手段は、前記通液溝8に給液した液肥4を、前記濾過布7を介して前記ガター2内の前記培地3に冠液させることが可能になっている。【選択図】図1

Description

本発明は、トマト、メロン等の植物の栽培する植物の栽培方法及び植物の栽培装置に関するものである。
トマトの栽培方法には、温床に苗を仕立ててこれを露地に植え付ける土耕から、植物工場的な生産が可能な水耕まであり、例えば水耕として養液栽培方法が提案されている。
この養液栽培方法として、特許文献1には、水平断面形状が略D字形に形成される溝を長手方向に2列に配列してなる栽培用トレイの前記各溝に、250ml前後の培地(土、ヤシガラ、ロックウール他)を入れ、トマトの苗を植付けた各培地に潅水チューブから潅水養液を供給する技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術において、従来の培地(土、ヤシガラ、ロックウール他)は、比較的保水性がよいため、潅水養液を植物が必要な潅水量より10~20%多めに潅水して、余剰液は雑菌が繁殖しやすいので廃液として処分するのが一般的であった。また弱酸性土壌の方が植物の生育にはよいとされているため潅水養液は弱酸性のPH調整を行っていた。
また、特許文献1に記載の技術では、栽培トレイ(栽培ベッド)を傾斜させて、潅水余剰液を排水受けシート(シートにより形成される底部溝)より排液させていた。
特開2007-306849号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、潅水チューブの孔にゴミ等が詰まった場合、培地が一部乾燥状態になり、その部分の栽培に影響がでて、均一な栽培が出来なくなっていた。また、栽培ベッドが長い場合、傾斜勾配が少ないと排液に時間がかかっていた。さらに、栽培ベッドに勾配を付ける必要があるため、施工に時間がかかっていた。
本発明は、植物の栽培を効率化することができる植物の栽培方法及び植物の栽培装置を提供することである。
請求項1に記載の発明の植物の栽培方法は、容器の内側に培地を敷き詰め、前記培地に植物を根付かせ、液肥を前記培地に給液する植物の栽培方法であって、前記培地の上側及び下側の両方から前記液肥を給液することが可能であるとともに、前記培地の上側及び下側のいずか一方を選択して前記液肥を給液することが可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明の植物の栽培方法は、容器の内側に培地を敷き詰め、前記培地に植物を根付かせ、液肥を前記培地に給液する植物の栽培方法であって、前記培地の下側から前記液肥を給液することを特徴とする。
請求項3に記載の発明の植物の栽培装置は、水平に置かれた帯状のガターに培地を敷き詰め、前記培地に植物を一定間隔で根付かせ、養液循環槽に蓄えられた液肥を前記培地に給液し、当該給液により余剰となった液肥の少なくとも一部を、前記ガターに内貼りされた濾過布を通して前記ガターに形成された通液溝に流し、当該通液溝に流れる液肥を、当該通液溝に接続する排液管を介して前記養液循環槽に返送する植物の栽培装置であって、前記養液循環槽に蓄えられた液肥を、前記通液溝に給液する給液手段を備え、前記給液手段は、前記通液溝に給液した液肥を、前記濾過布を介して前記ガター内の前記培地に冠液させることが可能になっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の植物の栽培装置は、水平に置かれた帯状のガターに培地を敷き詰め、前記培地に植物を一定間隔で根付かせ、養液循環槽に蓄えられた液肥を前記培地に給液し、当該給液により余剰となった液肥の少なくとも一部を、前記ガターに内貼りされた濾過布を通して前記ガターに形成された通液溝に流し、当該通液溝に流れる液肥を、当該通液溝に接続する排液管を介して前記養液循環槽に返送する植物の栽培装置であって、
前記培地から溢れた液体が流入するオーバーフロー管を備え、前記ガターの洗浄を行う際に、前記排液管を閉塞し、前記培地が敷き詰められた前記ガターに前記培地の下側から水を給水し、前記ガターに水を貯めて不純物を攪拌し、当該不純物が撹拌された水を、前記オーバーフロー管に流して捨てることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の植物の栽培装置は、請求項3または4に記載の植物の栽培装置であって、前記濾過布と前記通液溝の間に設けられ、前記濾過布が前記通液溝に入り込まないように支える支持部材を更に備えることを特徴とする。
本発明における植物の栽培方法及び植物の栽培装置によって植物の栽培にかかる費用を低減することが可能となった。
本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培方法の概要を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培方法に用いられる栽培ベッドを示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置を用いた施設全体を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置を用いた施設を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置の栽培ベッドを示す前方から見た断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置の供液時の栽培ベッドを示す側方から見た断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培装置の排液時の栽培ベッドを示す側方から見た断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る植物の栽培方法に用いられる栽培ベッドを示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る植物の栽培方法に用いられる栽培ベッドを示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る植物の栽培装置の栽培ベッド及び設置台を示す前方から見た断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る植物の栽培装置のブロック図である。
[第1の実施形態]
以下、図1乃至図8を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。
<第1の実施形態の構成>
図1乃至図8は本発明の第1の実施形態に係り、図1は植物の栽培方法の概要を示す説明図である。図2は植物の栽培方法に用いられる栽培ベッドを示す斜視図である。図3は植物の栽培装置を用いた施設全体を示す平面図である。図4は植物の栽培装置を用いた施設を示す断面図である。図5は植物の栽培装置のブロック図である。図6は植物の栽培装置の栽培ベッドを示す前方から見た断面図である。図7は植物の栽培装置の供液時の栽培ベッドを示す側方から見た断面図である。図8は植物の栽培装置の排液時の栽培ベッドを示す側方から見た断面図である。
図1において、本発明の第1の実施形態に係る植物の栽培方法は、植物の栽培装置1を構成する容器(ガター2)の内側にサンゴ砂礫、グラスウール、砂等の培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を根付かせ、液肥4を前記培地3の下側から給液し、前記培地3に浸した後の前記液肥4を前記培地3に再度給液するものである。
さらに詳しく説明すると、図1に示す植物の栽培方法は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、培地3にトマト100を一定間隔で根付かせ、培地3の上部に潅水チューブ5を配置し、養液循環槽6に蓄えられた液肥4を、潅水チューブ5を介して培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4を、ガター2に内貼りされた濾過布7を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流し、当該通液溝8に流れる液肥4bを、当該通液溝8に接続する排液管9、パイプ16及び排液槽17を介して前記養液循環槽6に返送する。
<植物の栽培装置>
図1において、以下、植物の栽培装置1について詳細に説明する。
植物の栽培装置1は、ガター2、培地(サンゴ砂礫)3、液肥4、潅水チューブ5、養液循環槽6、濾過布7、排液管9、給液管10、液肥調整槽11、液路12、液肥移送ポンプ13、液路14、液肥給液ポンプ15、パイプ16、排液槽17、液肥返送ポンプ18、液肥返送パイプ19、タイマ20、21、ECセンサ(肥料濃度センサ)22、給液パイプ23、潅水パイプ24、及び水分計78を備えている。
液肥調整槽11は、A液槽(第1の原料液槽)からのA液(第1の原料液)と、B液槽(第2の原料液槽)からのB液(第2の原料液)とが注入されるとともに、貯水タンクからの水が注入され、混合された液肥4aを蓄えるようになっている。
液肥調整槽11は、液路12を介して液肥移送ポンプ13に接続されている。
液肥移送ポンプ13は、タイマ20または後述の制御盤70(図5参照)による指示で、液肥調整槽11に蓄えられた液肥4aを、液路14を介して養液循環槽6に移送する。
一方、ガター2側の排液管9は、パイプ16に接続されている。パイプ16の一端側は、下方に向けており折り曲げられ、排液槽17の上側に配置する。
パイプ16は、排液管9側から一端側に向けて傾斜して配置しており、排液管9からの液肥4bを排液槽17に排液できるようになっている。
尚、パイプ16を一端側に向けて傾斜して配置する代わりに、パイプ16にポンプを設け、排液管9からの液肥4bを排液槽17に排液できるように構成することも可能である。
液肥返送ポンプ18は、後述の制御盤70(図5参照)による指示で、排液槽17に蓄えられた液肥4bまたは水を、液肥返送パイプ19を介して養液循環槽6に返送する。
排液槽17には、縁部に切欠き17aが形成されている。切欠き17aから溢れ出した液肥4bまたは水は、液肥調整槽6に返送される。
液肥給液ポンプ15は、パイプ15aを介して給液パイプ23に接続される。給液パイプ23は、潅水パイプ24を介して前記潅水チューブ5に接続されるとともに、給液管10に接続される。
液肥給液ポンプ15は、タイマ21または後述の制御盤70(図5参照)による指示で、養液循環槽6に蓄えられた液肥4(排液槽17から養液循環槽6に返送された液肥4bを含む)または水を、パイプ15a及び給液パイプ23を介し、さらに潅水パイプ24と潅水チューブ5、または給液管10を介して培地3に給液する。
液肥給液ポンプ15の出力は、液肥返送ポンプ18の出力よりも高くなっている。
培地3には、水分計78が設置されている。
ここで、第1の実施形態の植物の栽培装置1は、栽培が終わった後等に、培地3が敷き詰められたガター2に水を貯めて、ごみ、根の切れ端、枯れた葉っぱ等を水に攪拌する。排液管9は、この際に、不純物が撹拌された水を、一端側の端部から管内に流入させ、当該管内を介してパイプ16に流して捨てるようになっている。
養液循環槽6には、内部の液体を破棄するための弁が設けられている。
<栽培ベッド>
以下、図2を用いて、ガター2と濾過布7を詳細に説明する。
図2において、ガター2、濾過布7、波板28及びPOフィルム29は、図5に示す栽培ベッド61を構成している。
ガター2は、発泡スチロールを金型によって上面が開放した帯状の容器の形状に形成したものである。
ガター2に内貼りされた濾過布7は、下から順に、不織布(透水性)25、ネット26及び不織布(透水性)27を重ね合わせたものである。不織布25及び不織布27は、ガター2の上側全体を覆うように形成されている。ネット26は、ガター2の内側底面と同じサイズに形成されている。濾過布7の下には、波板28が設けられている。波板28は、ガター2の内側底面より少し小さいサイズに形成されている。波板28の下には、POフィルム(水耕用黒ポリプラスチックシート、防水性)29が設けられている。POフィルム29は、ガター2の上側全体を覆うように形成されている。POフィルム29は、波板28の下で、ガター2の防水を行う目的のものである。
POフィルム29には、排液管9(図1参照)につながる開孔と、給液管10(図1参照)を通す開孔と、オーバーフロー管90を通す開孔が形成されている。
<栽培施設>
図3において、トマトの栽培施設(プラント)30では、前後2列、左右4列に並べられた第1乃至第8の栽培ゾーン31、32、33、34、35、36、37、38を有している。
第1乃至第8の栽培ゾーン31、32、33、34、35、36、37、38は、一つの植物の栽培装置1から構成されている。植物の栽培装置1は、一つの養液循環装置40と、図1に示した複数のガター2、培地3、潅水チューブ5、濾過布7、排液管9及び給液管10等から構成されている。
植物の栽培装置1は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、前記培地に植物を一定間隔で根付かせ、前記培地の上部に潅水チューブ5(図1参照)を配置し、養液循環槽6(図1参照)に蓄えられた液肥4(図6参照)を、前記潅水チューブ5を介して前記培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4の少なくとも一部を、前記ガター2に内貼りされた濾過布7(図2参照)及び波板28(図2参照)を通して前記ガター2に形成された通液溝8(図2参照)に流し、当該通液溝8に流れる液肥4bを、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記排液槽17(図1参照)に返送する。
また、トマトの栽培施設(プラント)30では、第2及び第4の栽培ゾーン32、34と、第5及び第7の栽培ゾーン32、34の間に出荷調整室41を設けている。
また、トマトの栽培施設(プラント)30は、4基の真水タンク42、42、42、42、ボイラー棟43、重油タンク44、管理棟45、試験棟46、駐車場47、及びCO2タンク48が設けられている。
図4において、栽培施設(プラント)30では、温室51の地面52に、栽培ベッド61、防除ロボット62、収穫台車63、高所作業車64、温湯管65を設置し、温室51の屋根53の下に、遮光・保温兼用シェードとなる上層カーテン66と、保温シェードとなる下層カーテン67と、循環扇68と、ミストノズル69とが設けられている。
温室51の屋根53は、強化ガラスで形成され、千鳥方式の天窓54を有している。天窓54には、防虫網55が取り付けられている。
温室51の壁56は、独立基礎57の上に強化ガラス58を取り付けたものである。
<植物の栽培装置の詳細な構成>
以下、植物の栽培装置1についてさらに詳細に説明する。
図5において、植物の栽培装置1の栽培ベッド61は、図2に示したガター2、濾過布7、波板28及びPOフィルム29を組み合わせたものである。
栽培ベッド61には、栽培する植物(トマト100)の品種に合わせた培地3が敷き詰められている。
植物の栽培装置1は、制御盤70と、A液(第1の原料液)を蓄えるA液槽(第1の原料液槽)71と、B液(第2の原料液)を蓄えるB液槽(第2の原料液槽)72と、液肥混合ポンプ73と、アルカリ性溶液(PHUP剤)を蓄えるアルカリ性溶液槽74と、ミネラル溶液を蓄えるミネラル溶液槽75と、アルカリ性溶液移送ポンプ76と、ミネラル溶液移送ポンプ77と、複数のガター2と、培地3(図1参照)と、液肥4と、潅水チューブ5と、養液循環槽6と、濾過布7(図2参照)と、排液管9と、給液管10と、液肥調整槽11と、液路12(図1参照)と、液肥移送ポンプ13と、液路14と、液肥給液ポンプ15と、パイプ16と、排液槽17と、液肥返送ポンプ18、液肥返送パイプ19、タイマ20、21(図1参照)と、及びECセンサ(肥料濃度センサ)22と、給液パイプ23と、潅水パイプ24と、培地3に設置した水分計78と、レベルセンサ79、80と、液量計81とを備える。
養液循環装置40は、制御盤70と、A液槽71と、B液槽(第2の原料液槽)72と、液肥混合ポンプ73と、アルカリ性溶液槽74と、ミネラル溶液槽75と、アルカリ性溶液移送ポンプ76と、ミネラル溶液移送ポンプ77と、養液循環槽6と、液肥調整槽11と、液路12(図1参照)と、液肥移送ポンプ13と、液路14と、液肥給液ポンプ15と、パイプ16と、排液槽17と、液肥返送ポンプ18、液肥返送パイプ19、タイマ20、21(図1参照)と、及びECセンサ(肥料濃度センサ)22と、給液パイプ23と、潅水パイプ24と、培地3に設置した水分計78(図1参照)と、レベルセンサ79、80と、液量計81とを備える。
養液循環装置40は、液肥調整槽11にECセンサ22を設けて、液肥調整槽11の液肥4aを適正EC濃度にするように液肥混合ポンプ73の制御を行うようにしている。
液肥調整槽11には、アルカリ性溶液槽74に蓄えられたアルカリ性溶液がアルカリ性溶液移送ポンプ76によって移送されるとともに、ミネラル溶液槽75に蓄えられたアルカリ性溶液がミネラル溶液移送ポンプ77によって移送される。これら溶液の移送により、栽培装置1は、液肥調整槽11の液肥4aを弱酸性に保つとともに、液肥4aにミネラルを添加する。
これにより、培地3にグラスウール、砂等のPH調整効果やミネラル溶出効果が無いまたは少ないものを用いた場合にも、液肥4aを弱酸性に保つとともに、液肥4aにミネラルを添加することができる。
養液循環槽6は、液路12(図1参照)、液肥移送ポンプ13及び液路14を介して液肥調整槽11と液体の流通が可能になっており、液肥調整槽11からの液肥4aが流入するようになっている。
A液槽71及びB液槽72には、内部の液体を破棄するための弁が設けられている。
養液循環槽6には、内部の液体を破棄するための排液ポンプが設けられている。養液循環槽6は、排液ポンプで外部に不純物を排出する。
養液循環装置40では、前記養液循環槽6内の液肥4が一定量消費されたら、レベルセンサ79の指示と制御盤70の制御により、前記液肥調整槽11の肥液4aが、液路12、液肥移送ポンプ13及び液路14を介して養液循環槽6に流入する。これにより、前記養液循環槽6内の液肥4が適切な量に保たれる。
また、前記養液循環装置40の制御盤70は、液肥調整槽11の水位が低下したら、レベルセンサ80の指示と制御盤70による制御バルブの制御により、液肥調整槽11に清水を所定位置まで供給し、前記液肥調整槽11の液肥4を適正EC濃度にするため、前記ECセンサ22の指示と制御盤70の制御により、前記液肥混合ポンプ73を用いて前記A液(第1の原料液)と前記B液(第2の原料液)を混合して、前記液肥調整槽11に蓄えられた液肥4が適正EC濃度になるまで供給する。
制御盤70は、水分計78(図1参照)が示す水分量の低下に基づいて液肥給液ポンプ15に指示を行い、養液循環槽6の液肥4を、潅水チューブ5または給液管10を介して栽培ベッド61の前記培地3に給液する。液肥給液ポンプ15は、タイマ21の指示に基づいて、潅水チューブ5または給液管10を介して栽培ベッド61の前記培地3に給液することも可能である。
また、植物の栽培装置1は、前記養液循環装置40に設置された制御装置(制御盤70)にて、前記養液制御を行い、前記養液循環槽6から前記培地3に給液される液肥4の供給量を図示しない流量センサの検出結果に基づいて、図示しない表示装置に表示する。
ガター2で余剰となった液肥4は、排液管9、パイプ16及び排液槽17を介して前記養液循環槽6に返送される。
液肥返送ポンプ18は、制御盤70(図5参照)による指示で、排液槽17に蓄えられた液肥4bまたは水を、前記液肥返送パイプ19を介して前記養液循環槽6に返送する。
排液槽17には、切欠き17aから溢れ出した液肥4bまたは水は、前記液肥調整槽6に返送される。
<栽培ベッドの詳細な構成>
図6に示すように、栽培ベッド61において、前記培地3及び潅水チューブ5の上側は、トマト100の茎を通過する孔が形成された遮光シート81によって覆われている。
給液管10の一端側は、T字状(図7参照)に形成され、ガター2の通液溝8に挿入される。給液管10の他端側は、地面52を潜り給液パイプ23に接続される。
また、給液管10の地上側(地面52より上側)には、給液バルブ10aが設けられている。給液バルブ10aは、つまみ10bが操作されることで、給液管10の液肥4の流れの開閉や流量の調整を行う。
潅水パイプ24の一端側は、前記潅水チューブ5に接続される。潅水パイプ24の他端は、給液パイプ23に接続される。
また、潅水パイプ24の地上側には、潅水バルブ24aが設けられている。潅水バルブ24aは、つまみ24bが操作されることで、潅水パイプ24の液肥4の流れの開閉や流量の調整を行う。
図7に示すように、排液管9の一端側は、ガター2の通液溝8に接続する。排液管9の他端側は、栽培室地面52の下に潜り、パイプ16に接続している。パイプ16には、液肥4bや水を排液槽17に返すことなく廃棄するための弁も設けられている。
また、排液管9の地上側には、排液バルブ9aが設けられている。排液バルブ9aは、つまみ9bが操作されることで、排液管9の液肥4bの流れの開閉や流量の調整を行う。
ここで、第1の実施形態の植物の栽培装置1は、栽培が終わった後等に、培地3が敷き詰められたガター2に水を貯めて、ごみ、根の切れ端、枯れた葉っぱ等を水に攪拌する。オーバーフロー管90は、この際に、不純物が撹拌された水を、一端側の端部90aから管内に流入させ、当該管内を介してパイプ16の弁に流して捨てるためのものである。
<第1の実施形態の動作>
以下、図7及び図8を参照して植物の栽培装置1の動作を説明する。
<植物の栽培装置の基本動作>
培地3の液肥4を冠水させる際には、図7に示すように、排液管9の排液バルブ9aを半開きにし、給液バルブ10aと潅水バルブ24a(図1参照)を全開にし、液肥給液ポンプ15(図1参照)を作動させ、液肥4(液路14から養液循環槽6に返送された液肥4bを含む)または水を、前記潅水チューブ5及び給液管10に供給する。これにより、培地3の上側には、潅水チューブ5により液肥4が灌水される。また、給液管10に供給された液肥4は、給液管10の一端側から図中Aに示す様に通液溝8に流れ込む。ここで、排液バルブ9aを半開きとなるため、図中Bに示す排液管9に流れ込む液肥4は、給液管10から流れ出す液肥4より少なく、液肥4は、通液溝8から溢れ、波板28及び濾過布7を通過して、培地3の下側に供給され、培地3を下側から冠水する。
これにより培地3に液肥4がまんべんなく染み込むことになる。培地3で余剰となった液肥4は、排液管9に流れ込む、パイプ16を介して排液槽17に返送される。
培地3から液肥4を抜く際には、図8に示すように、排液管9の排液バルブ9aを全開にし、液肥給液ポンプ15を停止させ、給液バルブ10aと潅水バルブ24aを閉塞する。
これにより培地3の液肥4は、濾過布7及び波板28を通過し、通液溝8を介して排液管9に流れ込み、パイプ16を介して排液槽17に返送される。
<栽培準備作業>
トマトの栽培準備作業を行う場合、まず、栽培ベッド61内に培地3を敷き詰めた後、排液バルブ9aを閉じて、排液管9を閉塞する。
次に、制御盤70を操作して、液肥調整槽11に、貯水タンクからの水(清水)のみを注入し、液肥移送ポンプ13により液肥調整槽11の水を養液循環槽6に移送する。
次に、制御盤70を操作して、養液循環槽6に蓄えられた水を液肥給液ポンプ15により汲み上げ、潅水チューブ5及び給液管10を介して培地3に水を流して栽培ベッド61内を満水にして、不純物や微粒子を攪拌して、オーバーフロー管90より除去する。オーバーフロー管90からの排水は、パイプ16を介して、排液槽17に設けられた排液ポンプにより破棄される。
この後、排液バルブ9aを開いて、栽培ベッド61内の水をガター2に内貼りされた濾過布7及び波板28を通して、前記ガター2に形成された通液溝8に流す。当該通液溝8に流れる水は、パイプ16を介して、排液槽17に設けられた排液ポンプにより破棄される。
このような栽培準備作業を終了した後にトマトの栽培作業を行う。
<栽培作業>
トマトの栽培作業を行う場合、まず、栽培ベッド61内の培地3にトマト100を一定間隔で根付かせる。
次に、制御盤70を操作して、液肥調整槽11に、A液槽71からのA液と、B液槽72からのB液とが注入するとともに、貯水タンクからの水を注入し、混合された液肥4aを蓄える。制御盤70は、ECセンサ22の検出結果に基づいて、液肥調整槽11の液肥4を適正EC濃度にするように液肥混合ポンプ73の制御を行う。これにより、液肥調整槽11には、適正EC濃度の液肥4aが蓄えられる。
液肥移送ポンプ13は、タイマ20(図1参照)または制御盤70(図5参照)による指示で、液肥調整槽11に蓄えられた液肥4を、液路14を介して養液循環槽6に移送する。
液肥給液ポンプ15は、タイマ21、または培地3に設置した水分計78が示す水分量の低下に基づく制御盤70(図5参照)による指示で、養液循環槽6に蓄えられた液肥4(養液循環槽6に返送された液肥4bを含む)を、潅水チューブ5または給液管10を介して培地3に給液する。
図8に示すように、潅水チューブ5または給液管10の給液により余剰となった液肥4bの少なくとも一部は、前記ガター2に内貼りされた濾過布7及び波板28を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流れ、当該通液溝8に流れる液肥4bは、当該通液溝8に接続する排液管9及びパイプ16を介して排液槽17に返送される。
これにより、トマト100を栽培することが可能になる。
このようなトマト100の栽培において、図5に示す制御盤70は、温度、湿、日射量、培地(サンゴ砂礫)3の水分状況を管理し、定期的に、液肥4による灌水を行う。
また、年一回程度、トマトの栽培を終了して次の苗を植える前には、栽培準備作業と同様に、潅水チューブ5または給液管10を介して培地3に水を流して栽培ベッド61内を満水にして、不純物(ごみ、根の切れ端、枯れた葉っぱ等)や微粒子を攪拌して、給液管10より除去する。
この際、養液循環槽6に貯められた液肥、水、不純物や微粒子、液肥調整槽11の液肥4、A液槽71のA液、B液槽72のB液は、排液槽17の液肥、水は、それぞれに設けせれた弁を開放することで破棄され、養液循環槽6、液肥調整槽11、A液槽71及びB液槽72の洗浄が行われる。
<第1の実施形態の構成及び動作の纏め>
本発明に係る第1の実施形態を纏めて説明すると、第1の実施形態の植物の栽培方法は、容器(栽培ベッド61)の内側に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を根付かせ、液肥4を前記培地3に給液する植物の栽培方法であって、前記培地3の上側及び下側の両方から前記液肥4を給液することが可能であるとともに、前記培地3の上側及び下側のいずか一方を選択して前記液肥4を給液することが可能である。
また、第1の実施形態の植物の栽培方法は、容器(栽培ベッド61)の内側に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を根付かせ、液肥4を前記培地3に給液する植物の栽培方法であって、前記培地3の下側から前記液肥4を給液する。
さらに、栽培装置1は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を一定間隔で根付かせ、養液循環槽6に蓄えられた液肥4を前記培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4の少なくとも一部を、前記ガター2に内貼りされた濾過布7を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流し、当該通液溝8に流れる液肥4を、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記養液循環槽6に返送する植物の栽培装置1であって、前記養液循環槽6に蓄えられた液肥4を、前記通液溝8に給液する給液手段(給液管10、液肥給液ポンプ15、給液パイプ23)を備え、前記給液手段は、前記通液溝8に給液した液肥4を、前記濾過布7を介して前記ガター2内の前記培地3に冠液させることが可能になっている。
さらに、植物の栽培装置1は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を一定間隔で根付かせ、養液循環槽6に蓄えられた液肥4を前記培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4の少なくとも一部を、前記ガター2に内貼りされた濾過布7を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流し、当該通液溝8に流れる液肥4を、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記養液循環槽6に返送する植物の栽培装置1であって、前記培地3から溢れた液体が流入するオーバーフロー管90を備え、前記ガター2の洗浄を行う際に、前記排液管9を閉塞し、前記培地3が敷き詰められた前記ガター2に前記培地3の下側から水を給水し、前記ガター2に水を貯めて不純物を攪拌し、当該不純物が撹拌された水を、前記オーバーフロー管90に流して捨てる。
さらに、植物の栽培装置1は、前記濾過布7と前記通液溝8の間に設けられ、前記濾過布7が前記通液溝8に入り込まないように支える支持部材(波板28)を備える。
さらに、植物の栽培装置1は、水平に置かれた帯状のガター2に培地3を敷き詰め、前記培地3に植物(トマト100)を一定間隔で根付かせ、液肥給液ポンプ15が養液循環槽6に蓄えられた液肥4を前記培地3に給液し、当該給液により余剰となった液肥4の少なくとも一部を、前記ガター2に内貼りされた濾過布7を通して前記ガター2に形成された通液溝8に流す植物の栽培装置1であって、排液槽17を備え、前記通液溝8に流れる液肥4を、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記排液槽17に排液し、当該排液槽17から溢れ出した液肥4bを前記養液循環槽6に返送する。
さらに、植物の栽培装置1は、前記排液槽17の液肥4を前記養液循環槽6に返送する液肥返送ポンプ18を更に備え、前記液肥給液ポンプ15の出力は、前記液肥返送ポンプ18の出力よりも高くなっている。
さらに、植物の栽培装置1は、液肥調整槽11と、第1の原料液を蓄える第1の原料液槽(A液槽71)と、第2の原料液を蓄える第2の原料液槽(B液槽72)と、液肥混合ポンプ73と、液肥移送ポンプ13と、液肥給液ポンプ15と、ECセンサ22とで構成された養液循環装置40を備え、前記液肥調整槽11、前記養液循環槽6、及び前記排液槽17の少なくとも一つは、雑菌が繁殖しづらい特性の物質を収納し、前記養液装置は、前記養液循環槽6内の液肥4が一定量消費されたら、前記液肥調整槽11から前記液肥移送ポンプ13にて、前記養液循環槽6に液肥4を適正量供給し、前記液肥調整槽11の水位が低下したら、前記液肥調整槽11に水を所定位置まで供給し、前記液肥調整槽11の液肥4を適正EC濃度にするため、前記ECセンサ22の検出結果に基づいて、前記液肥混合ポンプ73を用いて前記第1の原料液と前記第2の原料液を混合して、前記液肥調整槽11に蓄えられた液肥4が適正EC濃度になるまで供給する養液制御を行う。
さらに、植物の栽培装置1は、アルカリ性溶液を蓄えるアルカリ性溶液槽74と、ミネラル溶液を蓄えるミネラル溶液槽75とを更に備え、前記アルカリ性溶液槽74に蓄えられた前記アルカリ性溶液、及び前記ミネラル溶液槽75に蓄えられた前記ミネラル性溶液を液肥調整槽11の液肥4aに添加することで、当該液肥を弱酸性に保つとともに、当該液肥にミネラルを添加する。
<第1の実施形態の作用及び効果>
第1の実施形態に係る植物の栽培方法及び植物の栽培装置1では、培地3の下側から液肥4を給液することで、潅水チューブ5の孔にゴミ等が詰まった場合でも、培地3に液肥4を均等に給液でき、均一な栽培が出来る。また、容器(栽培ベッド61)の通液溝8に流れる液肥4を、通液溝8に接続する排液管9を介して養液循環槽6に返送するので、容器(栽培ベッド61)に勾配を付ける必要がなく、排液や施工の時間を縮小できる。
また、給液バルブ10a、排液バルブ9aの調整を行う事により、培地3に対する潅水時間及び排液時間の調節が可能になる。
さらに、植物の栽培装置1では、養液循環槽6に蓄えられた液肥4を潅水チューブ5により培地3の上側から液肥4を給液するとともに、排液溝(通液溝8)を利用して培地3の下側から液肥4を給液することで、短時間で培地3の潅水を行い、容器(栽培ベッド61)で液肥4が所定の水位に達すると、液肥給液ポンプ15を停止することで、排液管9より容器(栽培ベッド61)の液肥4が徐々に排液され、容器(栽培ベッド61)で液肥4の水位が下がり、液肥4が養液循環槽11に返送される。
液肥4の一部は、容器(栽培ベッド61)内の培地3の間隙に保水された状態になる。
さらに、給液管10の給液バルブ10aと、潅水パイプ24の潅水バルブ24aの調整を行うことで、培地3の上側及び下側のどちらからでも液肥4を給液できる。
さらに、第1の実施形態に係る植物の栽培装置1では、排液槽17を備え、通液溝8に流れる液肥4を、当該通液溝8に接続する排液管9を介して前記排液槽17に排液し、当該排液槽17から溢れ出した液肥4bを前記養液循環槽6に返送することで、潅水余剰液となる液肥4bを再利用する際に、作業員の手間を減らし、液肥4bを再利用するための機材の設置場所を縮小できる。
ここで、液肥4を容器(栽培ベッド61)に潅水して、液肥4を自然流下で直接養液循環槽11に流入させた場合、潅水終了時、養液循環槽11に排液(液肥4)の水位が上昇し栽培ベッドからの排液管9に常時溜まったままの状態になる。これを防ぐため、第1の実施形態に係る植物の栽培装置1では、排液槽17を設け、潅水終了時、養液循環槽11の水位が下限にし、排液管9内の液肥4bを無くすようにしている。
また、植物の栽培装置1では、排液槽17に設けた液肥給液ポンプ15の出力を、養液循環槽11に設けた液肥返送ポンプ18の出力よりも高くしている。
この理由は、養液循環槽6に蓄えられた液肥4または水を、潅水チューブ5または給液管10を介して培地3に給液する際の負荷が、排液槽17に蓄えられた液肥4または水を、前記液肥返送パイプ19を介して前記養液循環槽6に返送する際の負荷よりも大きいためである。
また、肥給液ポンプ15の出力を、液肥返送ポンプ18の出力よりも高くすることで、養液循環槽11から液肥4が溢れないようにしている。
さらに、当該排液槽17から溢れ出した液肥4bを前記養液循環槽6に返送するので、排液槽17に設けた液肥給液ポンプ15の出力を、養液循環槽11に設けた液肥返送ポンプ18の出力よりも高くしている。
このように、第1の実施形態に係る植物の栽培方法及び植物の栽培装置1は、植物の栽培を効率化することができる。
[第1の実施形態の第1の変形例]
第2の実施形態の第1の変形例の栽培ベッドは、図2に示した不織布(透水性)27を、ネット26と波板28の間に入れず、波板28の下(波板28とPOフィルム29の間)に入れる。
このような第1の実施形態の第1の変形例においても、図1乃至図8に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第1の実施形態の第2の変形例]
第2の実施形態の第2の変形例の栽培ベッドは、図2に示した不織布(透水性)27を、ネット26と波板28の間に入れるとともに、波板28の下(波板28とPOフィルム29の間)に入れる。
このような第1の実施形態の第1の変形例においても、図1乃至図8に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施形態]
以下、図9を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。
<第2の実施形態の構成>
図9は本発明の第2の実施形態に係る植物の栽培方法に用いられるガターを示す斜視図である。
図9において、第2の実施形態の栽培ベッド91は、ガター2、濾過布7、パンチングメッシュ92及びPOフィルム29から構成されている。
第2の実施形態の栽培ベッド91は、第1の実施形態の波板28の代わりに、パンチングメッシュ92を用いている。パンチングメッシュ92は、ステンレス板93に複数の貫通孔を等間隔に並べて形成したものである。第2の実施形態の図9以外の構成は、第1の実施形態と同様になっている。
パンチングメッシュ92は、前記濾過布7と前記通液溝8の間に設けられ、前記濾過布7が培地3の重さにより通液溝8に入り込まないように支える支持部材となっている。
このような第2の実施形態でも、図1乃至図8に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施形態の第1の変形例]
第2の実施形態の第1の変形例の栽培ベッドは、図9に示した不織布(透水性)27を、ネット26とパンチングメッシュ92の間に入れず、パンチングメッシュ92の下(パンチングメッシュ92とPOフィルム29の間)に入れる。
このような第2の実施形態の第1の変形例においても、図1乃至図8に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施形態の第2の変形例]
第2の実施形態の第2の変形例の栽培ベッドは、図9に示した不織布(透水性)27を、ネット26とパンチングメッシュ92の間に入れるとともに、パンチングメッシュ92の下(パンチングメッシュ92とPOフィルム29の間)に入れる。
このような第2の実施形態の第2の変形例においても、図1乃至図8に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第3の実施形態]
以下、図10及び図11を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。
<第3の実施形態の構成>
図10及び図11は本発明の第3の実施形態に係り、図10は植物の栽培方法に用いられる栽培ベッドを示す斜視図である。図11は植物の栽培装置の栽培ベッド及び設置台を示す前方から見た断面図である。
図10において、第3の実施形態の栽培ベッド91は、ガター2、濾過布7、ネトロンパイプ102及びPOフィルム29から構成されている。
第3の実施形態の栽培ベッド101は、第1の実施形態の波板28の代わりに、ネトロンパイプ102を用いている。ネトロンパイプ102は、合成樹脂による網をパイプ状に形成したものであり、通液溝8に挿入される。
ネトロンパイプ102は、濾過布7と通液溝8の間に設けられ、濾過布7が培地3の重さにより通液溝8に入り込まないように支える支持部材となっている。
図11に示すように、栽培ベッド101は、設置台110に載置されている。
栽培ベッド101において、前記培地3及び潅水チューブ5の上側は、トマト100の茎を通過する孔が形成された遮光シート81によって覆われている。
設置台110は、板状の天板111と、天板111を支える複数の脚部112、113から構成されている。
脚部112、113は伸縮可能になっている。図5に示す脚部112、113の状態では、天板111、複数の脚部112、113及び栽培室地面52で囲まれる領域Sの高さが温風ダクト121、122の直径と同程度の状態になり、領域Sの横幅が2つの温風ダクト121、122を並べた横幅より少し短い状態になる。
ネトロンパイプ102は、合成樹脂による網をパイプ状に形成したものであり、通液溝8に挿入された状態で濾過布7と培地3を支える。
このような第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第4の実施形態]
以下、図12を用いて本発明の第4の実施形態について説明する。
<第4の実施形態の構成>
図12は本発明の第4の実施形態に係る植物の栽培装置のブロック図である。
図12において、植物の栽培装置131の栽培ベッド61は、図2に示したガター2、濾過布7、波板28及びPOフィルム29を組み合わせたものである。
栽培ベッド61には、栽培する植物(トマト100)の品種に合わせた培地3が敷き詰められている。
養液循環装置140は、制御盤170と、A液(第1の原料液)を蓄えるA液槽(第1の原料液槽)71と、B液(第2の原料液)を蓄えるB液槽(第2の原料液槽)72と、液肥混合ポンプ73と、養液循環槽6と、濾過布7と、排液管9と、給液管10と、液肥調整槽11と、液路12と、液肥移送ポンプ13と、液路14と、液肥給液ポンプ15と、パイプ16と、図1乃至図8に示した排液槽17と、液肥返送ポンプ18と、液肥返送パイプ19と、タイマ20、21(図1参照)と、及びECセンサ(肥料濃度センサ)22と、給液パイプ23と、潅水パイプ24と、培地3に設置した水分計78とを備える。
第4の実施形態の養液循環装置140は、図5に示した第1の実施形態のアルカリ性溶液槽74、ミネラル溶液槽75、アルカリ性溶液移送ポンプ76及びミネラル溶液移送ポンプ77の代わりに、養液循環槽6、液肥調整槽1、1及び排液槽17の少なくとも一つに、雑菌が繁殖しづらく、PH調整効果やミネラル溶出効果が得られる特性の物質(例えばサンゴ砂礫)を収納している。
このような第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
尚、本発明の、構造、システム、プログラム、材料、各部材の連結、科学物質、などは、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
材質も、金属、プラスチック、FRP、木材、コンクリート等を自由に選択することが可能である。
例えば、2つ以上の部材を1つにすることも可能であるし、逆に、1つの部材を2つ以上の別の部材から構成して接続することも可能である。
また、上記第1の実施形態は、あくまでも、現在のところの最良またはそれに近い形態の1つにすぎない。
また、制御などは、より上位の制御部分によって制御されても良いし、より末端の制御部分によって制御されても良い。
また、制御の順序なども、所定の効果を有するのであれば、適宜変更可能である。
また、第4の実施形態では、液肥4を雑菌が繁殖しづらい特性にするために浸す物質として、サンゴ砂礫を用いたが、このような液肥を浸す物質としては、ホタテ貝の貝殻を砕いたもの、カキの貝殻を砕いたもの、石灰岩を砕いた礫等、各種適用可能でする。
<定義等>
本発明における栽培する植物としては、トマト以外にも、ナス、キュウリ、イチゴ等、各種適用可能である。また、トマトの品種として、ミニトマト以外にも、フルーツルビー、シシリアンルージュ、桃太郎等、各種適用可能である。
1…植物の栽培装置
2…ガター
3…培地
4…液肥
5…潅水チューブ
6…養液循環槽
7…濾過布
8…通液溝
9…排液管
10…給液管
11…液肥調整槽
12…液路
13…液肥移送ポンプ
14…液路
15…液肥給液ポンプ
16…パイプ
17…排液槽
18…返液ポンプ
19…返液パイプ
20、21…タイマ
22…ECセンサ
23…給液パイプ
24…潅水パイプ
78…水分計
100…トマト

Claims (5)

  1. 容器の内側に培地を敷き詰め、前記培地に植物を根付かせ、液肥を前記培地に給液する植物の栽培方法であって、
    前記培地の上側及び下側の両方から前記液肥を給液することが可能であるとともに、
    前記培地の上側及び下側のいずか一方を選択して前記液肥を給液することが可能であることを特徴とする植物の栽培方法。
  2. 容器の内側に培地を敷き詰め、前記培地に植物を根付かせ、液肥を前記培地に給液する植物の栽培方法であって、
    前記培地の下側から前記液肥を給液することを特徴とする植物の栽培方法。
  3. 水平に置かれた帯状のガターに培地を敷き詰め、前記培地に植物を一定間隔で根付かせ、養液循環槽に蓄えられた液肥を前記培地に給液し、当該給液により余剰となった液肥の少なくとも一部を、前記ガターに内貼りされた濾過布を通して前記ガターに形成された通液溝に流し、当該通液溝に流れる液肥を、当該通液溝に接続する排液管を介して前記養液循環槽に返送する植物の栽培装置であって、
    前記養液循環槽に蓄えられた液肥を、前記通液溝に給液する給液手段を備え、
    前記給液手段は、前記通液溝に給液した液肥を、前記濾過布を介して前記ガター内の前記培地に冠液させることが可能になっていることを特徴とする植物の栽培装置。
  4. 水平に置かれた帯状のガターに培地を敷き詰め、前記培地に植物を一定間隔で根付かせ、養液循環槽に蓄えられた液肥を前記培地に給液し、当該給液により余剰となった液肥の少なくとも一部を、前記ガターに内貼りされた濾過布を通して前記ガターに形成された通液溝に流し、当該通液溝に流れる液肥を、当該通液溝に接続する排液管を介して前記養液循環槽に返送する植物の栽培装置であって、
    前記培地から溢れた液体が流入するオーバーフロー管を備え、
    前記ガターの洗浄を行う際に、前記排液管を閉塞し、前記培地が敷き詰められた前記ガターに前記培地の下側から水を給水し、前記ガターに水を貯めて不純物を攪拌し、当該不純物が撹拌された水を、前記オーバーフロー管に流して捨てることを特徴とする植物の栽培装置。
  5. 前記濾過布と前記通液溝の間に設けられ、前記濾過布が前記通液溝に入り込まないように支える支持部材を更に備えることを特徴とする請求項3または4に記載の植物の栽培装置。
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