JP2022102753A - 電磁式ガス燃料噴射弁 - Google Patents

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Hajime Kato
稔 藤井
Minoru Fujii
貴裕 佐々木
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Abstract

【課題】ガス燃料及びこれに含まれるオイルを横向き通路から摺動クリアランス部へと流れ易くして、可動コアの摺動性を高めて摩耗を低減すると共に、横向き通路でのオイルの蓄積滞留を抑制してシート部材のオイルに因る劣化を抑え、ガス燃料噴射弁の寿命向上を図る。【解決手段】弁ハウジング2に嵌装される可動コア15と、コイル25bの内側に配置され且つ弁ハウジング2に固定されて可動コア15の他端面15bに対向する固定コア30と、固定コア30に対し接離可能として可動コア15の他端面15bに固着されるシート部材24とを備え、可動コア15は、これの外周の摺動面15eと弁ハウジング2の内周面との間に形成される摺動クリアランス部45に外端が開口し且つ可動コア中心部の燃料供給縦通路20に内端が開口する横向き通路22を有し、横向き通路22は、可動コア15の軸方向でノズル部材11に向かって可動コア15の外周側に傾斜して延びる。【選択図】 図2

Description

本発明は、PNG,LPG等の天然ガスを燃料として内燃機関に供給する電磁式ガス燃料噴射弁に関し、特に、弁ハウジングと、平坦な弁座と該弁座の中心部を貫通するノズル孔とを有して弁ハウジングの一端部に固設される金属製のノズル部材と、弁座と協働してノズル孔を開閉するゴム製の着座部材を一端面に有して弁ハウジングに摺動自在に嵌装される、弁体を兼ねる可動コアと、弁ハウジングに支持されるコイルと、弁ハウジングに固定されて可動コアの他端面に対向する固定コアと、固定コアに対し接離可能として可動コアの他端面に固着されるシート部材と、可動コアを弁座側に付勢する戻しばねとを備えており、可動コアが、これの外周面の少なくとも一部に、弁ハウジングの内周面に摺動可能な摺動面を有し、且つガス燃料をノズル孔側に導く燃料供給縦通路を可動コアの中心部に有しており、コイルの励磁時に固定コアが可動コアを吸引して着座部材を弁座から離座させるようにしたものの改良に関する。
このような電磁式燃料ガス噴射弁は、例えば下記特許文献1に開示されているように、既に知られている。
特開2007-40245号公報 特開2004-293367号公報
特許文献1に示されるような従来の電磁式ガス燃料噴射弁では、弁ハウジング内をガス燃料が流れる関係で、可動コア外周の上記摺動面と弁ハウジングの内周面との間の摺動クリアランス部への液状燃料の供給が不十分であり、可動コアが弁ハウジングに対してドライ摺動となり易い。そのため、可動コアの摺動面の摩耗が早期に進み易く、燃料噴射弁の耐久性を低下させる等の問題があった。
一方、ガス燃料噴射弁ではないが、電磁式燃料噴射弁において、可動コアの摺動面の摩耗低減のために、可動コアに、可動コア内の燃料供給縦通路と直交し且つ連通する横向き通路を設け、この横向き通路を通して可動コアの摺動クリアランス部へ燃料を供給する技術が従来より知られている(例えば特許文献2を参照)。
そこで前記問題を解決するために、特許文献1の電磁式ガス燃料噴射弁の可動コアに、仮に特許文献2の可動コアの横向き通路構成をそのまま適用した場合には、ガス燃料噴射弁に特有の、次のような別の問題が生じる。即ち、天然ガス等のガス燃料には、これをガス燃料噴射弁に供給するガス燃料供給系統の各種機器に由来する潤滑用オイルやガス圧縮に由来するコンプレッサオイルが多少とも混入しているが、特許文献2に開示の横向き通路は、可動コア内の燃料供給縦通路(可動コアの軸線)に対して直交する向きに延びるため、燃料噴射弁の長期の作動に伴い横向き通路の下部に前記潤滑用オイルやコンプレッサオイルが付着して蓄積し、横向き通路内に多量に滞留する可能性がある。そして、この横向き通路内で増え続けた滞留オイルが、遂には可動コアの、固定コアとの対向端面に固定のシート部材に付着して、シート部材の早期劣化を生じさせる懸念がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来構造の上記問題を一挙に解決可能な電磁式ガス燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁ハウジングと、平坦な弁座と該弁座の中心部を貫通するノズル孔とを有して前記弁ハウジングの一端部に固設される金属製のノズル部材と、前記弁座と協働して前記ノズル孔を開閉するゴム製の着座部材を一端面に有して前記弁ハウジングに摺動自在に嵌装される、弁体を兼ねる可動コアと、前記弁ハウジングに支持されるコイルと、前記コイルの内側に配置され且つ前記弁ハウジングに固定されて前記可動コアの他端面に対向する固定コアと、前記固定コアに対し接離可能として前記可動コアの他端面に固着されるシート部材と、前記可動コアを前記弁座側に付勢する戻しばねと、を備えており、前記可動コアは、これの外周面の少なくとも一部に、前記弁ハウジングの内周面に摺動可能な摺動面を有し、且つ前記弁ハウジング内に供給されたガス燃料を前記ノズル孔側に導く燃料供給縦通路を該可動コアの中心部に有しており、前記コイルの励磁時に前記固定コアが前記可動コアを吸引して前記着座部材を前記弁座から離座させるようにした電磁式ガス燃料噴射弁において、前記可動コアは、これの前記摺動面と前記弁ハウジングの内周面との間に形成される摺動クリアランス部に外端が開口し且つ前記燃料供給縦通路に内端が開口する少なくとも1つの横向き通路を有しており、前記横向き通路は、前記可動コアの軸方向で前記ノズル部材の方向に向かって該可動コアの外周側に傾斜して延びることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記横向き通路は、前記可動コアの軸方向で異なる複数の位置に配置されることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、電磁式ガス燃料噴射弁において、可動コアは、これの摺動面と弁ハウジングの内周面との間に形成される摺動クリアランス部に外端が開口し且つ可動コア中心部の燃料供給縦通路に内端が開口する横向き通路を有し、その横向き通路は、可動コアの軸方向でノズル部材の方向に向かって可動コアの外周側に傾斜して延びるので、横向き通路から摺動クリアランス部にガス燃料を効率よくスムーズに流入させて、可動コアの摺動性が高められ、これにより、可動コアの摺動面の摩耗低減、延いてはガス燃料噴射弁の寿命向上に寄与することができる。その上、この横向き通路の前記傾斜により、同通路を通過して摺動クリアランス部に向かうガス燃料に含まれる潤滑用オイル等のオイルが横向き通路外端から、該外端よりもノズル部材側(即ちシート部材とは反対側)の摺動クリアランス部へと流出させ易くなるため、横向き通路内でのオイルの蓄積、滞留を効果的に抑制できて、その滞留オイルがシート部材に付着して早期に劣化させるのを抑えることができ、従って、シート部材は、良好なシート性能を長く維持可能となる。
また第2の特徴によれば、前記横向き通路は、可動コアの軸方向で異なる複数の位置に配置されるので、横向き通路の設置部位を無理なく増やすことができ、これにより、その個々の横向き通路から摺動クリアランス部にガス燃料をより多く且つ広範囲に流入させることができるから、可動コアの摺動性が更に高められて、可動コアの一層の摩耗低減、延いてはガス燃料噴射弁の寿命向上に寄与することができる。また、このように横向き通路の設置部位を増やしても、個々の横向き通路の前記傾斜効果により、個々の横向き通路でのオイルの蓄積、滞留を抑制でき、その滞留オイルがシート部材に付着して早期に劣化させる不都合を効果的に回避可能である。
本発明の第一の実施形態の電磁式ガス燃料用噴射弁の全体縦断面図 前記ガス燃料噴射弁における可動コア及びその周辺を示す要部拡大図(図1の二点鎖線で囲む領域の部分拡大図) 本発明の第二の実施形態の電磁式ガス燃料用噴射弁の要部縦断面図(図2対応図)
本発明の一実施形態を、図1および図2に基づいて以下説明する。なお、本明細書では、電磁式ガス燃料噴射弁1において、燃料噴射側を前方、燃料入り口側を後方という。また、本明細書において、「軸方向」、「径方向」、「周方向」は、電磁式ガス燃料噴射弁1の中心軸線Xを基準とするものであって、例えば、中心軸線Xに沿って後方から前方に向かう方向が軸方向であり、中心軸線Xを中心とした半径が径方向であり、中心軸線Xを中心とした円周方向が周方向である。
本発明の電磁式ガス燃料噴射弁1は、図1に示されるように、内燃機関50の吸気管51に形成された取付孔51aにその前端部1aが嵌着される。電磁式ガス燃料噴射弁1は、内燃機関50の吸気行程のタイミングでガス燃料を吸気管51内に噴射する。
電磁式ガス燃料噴射弁1は、弁ハウジング2と、該弁ハウジング2内に収容され軸方向に摺動する弁体としての可動コア15と、弁ハウジング2および可動コア15の内部を通過したガス燃料を先端から噴射するノズル孔14が形成されたノズル部材11と、可動コア15をノズル部材11に向かって常時付勢する戻しばね33と、通電により電磁式ガス燃料噴射弁1を開弁するコイル組立体25とを具備している。
弁ハウジング2は、円筒状であって後端にフランジ部3bが形成された第一ハウジング部3と、第一ハウジング部3より大径の円筒状に形成され、第一ハウジング部3のフランジ部3bがカシメ付けられる第二ハウジング部4と、第二ハウジング部4の後端壁部4bに連なるように形成され、第二ハウジング部4より小径の円筒状の第三ハウジング部5を具備している。第一ハウジング部3、第二ハウジング部4および第三ハウジング部5は、磁性材で構成されている。
第一ハウジング部3の内部には、第一ハウジング部3の前端部3aに開口する取り付け孔8と、後端に開口し取り付け孔8と連通する案内孔9とが、軸方向に沿って同軸に形成されている。取り付け孔8は案内孔9より大径にされている。
取り付け孔8の内部には、環状シム10、ノズル部材11が順次嵌合され、第一ハウジング部3の前端部3aのかしめにより固着される。ノズル部材11の外周面11aに周方向に亘って形成された溝部11bにシール部材12が装着されており、該シール部材12と取り付け孔8の内周面とは密接している。ノズル部材11の後端面11cは、可動コア15が着座する弁座13となっている。
第一ハウジング部3の案内孔9の内部には、図2に示されるように、弁体としての可動コア15が軸方向に摺動自在に収容・保持される。可動コア15は、プランジャ16と、プランジャ16の前端16aに固着される着座部材23を具備している。
プランジャ16は、フランジ部17、軸部18およびジャーナル部19を備えており、その前端16aからフランジ部17、短軸部181 、第一ジャーナル部191 、長軸部182 および第二ジャーナル部192 を同軸上に連ねてなり、可動コア15を兼ねるべく磁性材製とされている。着座部材23は、例えばゴム製であって、フランジ部17の前端面17aに焼き付けて結合され、ノズル部材11の弁座13に着座・離座することでノズル孔14を開閉する。
可動コア15は、第一ハウジング部3の案内孔9内に収容され、第一ジャーナル部191 の外周面15cおよび第二ジャーナル部192 の外周面15dは、第一ハウジング部3に形成された案内孔9の内周面9aと摺動する摺動面15eとなっている。これらの摺動面15eと案内孔9の内周面9aとの間の僅かな隙間は、可動コア15のスムーズな摺動を許容する摺動クリアランス部45を構成している。
プランジャ16内には、ノズル孔14に燃料を供給する燃料供給通路として、軸方向に沿った燃料供給縦通路20と、燃料供給縦通路20に連通して、燃料供給縦通路20に直交する方向に形成された燃料供給横通路21が形成されている。
燃料供給縦通路20は、プランジャ16の後端部16bの後端面16cからフランジ部17の手前で終わるように軸方向に沿って形成されている。燃料供給縦通路20は、その前端側は小径部20aとなっており、後端側は小径部20aより拡径された大径部20bとなっている。小径部20aと大径部20bの段差部20cが、固定コア30側を向いた環状のばね座32となっている。
燃料供給横通路21は、短軸部181 に、燃料供給縦通路20に直交する方向に放射状に複数形成されている。燃料供給横通路21は、燃料供給縦通路20の内部と、短軸部181 の外周面と第一ハウジング部3の案内孔9の内周面9aで構成される空間とを連通している。
さらに、プランジャ16の第二ジャーナル部192 には、燃料供給縦通路20と、第二ジャーナル部192 の外周面15d(即ち摺動面15e)と第一ハウジング部3の案内孔9の内周面9aとの間の摺動クリアランス部45とを連通するように、横向き通路22が形成されている。即ち、横向き通路22の内端は、燃料供給縦通路20(即ちプランジャ19の内周面)に開口し、また外端は、摺動クリアランス部45(即ち摺動面15e)横に開口する。
また横向き通路22は、可動コア15の軸線方向(ガス燃料噴射弁1の中心軸線Xと一致)で前方側、即ちノズル部材11側に向かって可動コア15の外周側に傾斜して形成されている。横向き通路22は、本実施形態では可動コア15の周方向で4個が等間隔に形成されているが、1個でも他の個数でもよい。
プランジャ16の後端面16cには、固定コア30の前端面30aに接離可能に対向するように、環状のゴム製のシート部材24が焼き付けにより接合されている。
図1に示されるように、第二ハウジング部4は円筒状に形成されており、第二ハウジング部4の周壁部4aの内部には、円筒状の固定コア30が同心に配設され、固定コア30は第二ハウジング部4の後端壁部4bに連設され、第二ハウジング部4と固定コア30とは一体に形成されている。
第二ハウジング部4の周壁部4aおよび後端壁部4bと、固定コア30で囲まれた周方向に亘る凹部4cの内部には、コイル組立体25が嵌合される。コイル組立体25はボビン25aと、該ボビン25aの外周に巻装されるコイル25bと、このコイル25bをボビン25aに埋封する樹脂モールド部25cとを備えている。樹脂モールド部25cと固定コア30の間には、シール部材28が介装される。
コイル組立体25が嵌合された第二ハウジング部4と、第一ハウジング部3のフランジ部3bとは、フランジ部3bとボビン25aとの間にシール部材29が介装されてカシメ付けられ、第一ハウジング部3と第二ハウジング部4とは液密に結合される。
第一ハウジング部3の案内孔9に保持された可動コア15のプランジャ16の後端部16bは、固定コア30の前端面30aに対向するように、ボビン25a内に突入されている。
固定コア30から第三ハウジング部5の前半部にわたって、それらの中心部には、第一ハウジング部3の燃料供給縦通路20に連通する支持孔35が形成されており、第三ハウジング部5の後半部には、支持孔35に連なり、支持孔35より大径にされた入口孔36が設けられている。支持孔35内に、可動コア15を前方に付勢する戻しばね33が挿入され、戻しばね33の前端をばね座32に当接させ、戻しばね33の後方から管状のリテーナ37を挿入し、その挿入深さを加減して戻しばね33のセット荷重を調整したのち、リテーナ37は、第三ハウジング部5の外周からのかしめにより第三ハウジング部5に固着される。符号38は、カシメ部を示している。入口孔36には、燃料フィルタ39が装着される。
第二ハウジング部4の後端壁部4bから、第三ハウジング部5の前半部にわたって外周面を覆うとともに、一側にカプラ40が一体に設けられた樹脂モールド部41が形成され、該カプラ40は、コイル25bに接続される通電用端子42を保持する。
第一ハウジング部3の前端部の外周には、一対の合成樹脂製のリング部材46,46が所定の間隔をもって取り付けられ、リング部材46,46で構成される環状溝47にシール部材48が装着される。シール部材48は、電磁式ガス燃料噴射弁1が吸気管51に取り付けられた際に、吸気管51の取付孔51aの内周面に密接する。
第三ハウジング部5の後端部5aの外周面には環状溝5bが形成されており、この環状溝5bにシール部材6が取り付けられる。シール部材6は、第三ハウジング部5の後端部5aが燃料分配管52に挿入されると、燃料分配管(不図示)の内周面に密接する。
次に第一の実施形態の作用について説明する。
コイル25bに通電がされていない消磁状態の場合には、可動コア15は、圧縮して挿入されている戻しばね33により前方に付勢され、可動コア15の前端に固着されている着座部材23は弁座13に着座している。図示されないガス燃料タンクから燃料分配管を通って送られるガス燃料は、燃料フィルタ39を通過して濾過され、リテーナ37を通過して、燃料供給縦通路20から燃料供給横通路21を通って、案内孔9内に待機する。
コイル25bに通電がされた励起状態になると、通電により生じる磁束が、可動コア15、第二ハウジング部4、フランジ部3bおよびプランジャ16を順次走り、その磁力により、可動コア15が戻しばね33の付勢力に抗って固定コア30に吸引される。吸引された可動コア15のシート部材24が、固定コア30の前端面30aに当接して、着座部材23の開き限界が規制される。すると案内孔9に待機していたガス燃料が、弁座13と着座部材23との隙間を通過し、ノズル孔14から内燃機関50の吸気管51内に噴射される。電磁式ガス燃料噴射弁1の燃料噴射量は、弁体としての可動コア15の開弁時間により制御される。
而して、本実施形態のガス燃料噴射弁1において、可動コア15は、その外周の摺動面15eと弁ハウジング2の内周面との間に形成される摺動クリアランス部45に外端が開口し且つ可動コア15中心部の燃料供給縦通路20に内端が開口する横向き通路22を有しており、その横向き通路22は、可動コア15の軸方向で前方側(ノズル部材11側)に向かって可動コア15の外周側に傾斜して延びている。
そして、この横向き通路22の特設(特に前記傾斜)によれば、横向き通路22から摺動クリアランス部45にガス燃料を効率よくスムーズに流入させて、可動コア15の摺動性を高めることができる。これにより、可動コア15の作動が安定するばかりか、摺動面15eの摩耗低減も達成されるから、電磁式ガス燃料噴射弁1の作動安定と寿命向上に寄与することができる。
ところで天然ガス等のガス燃料は、内燃機関50の燃料供給システム中の燃料タンクに充填されており、ガス燃料供給源の各種機器に由来する潤滑用オイルやガス圧縮に由来するコンプレッサオイルが多少とも混入している。そのため、電磁式ガス燃料噴射弁1に供給されるガス燃料にも、それらオイルが僅かながら混入しており、そのオイルが横向き通路22の内面に付着蓄積し、滞留する懸念がある。
しかしながら実施形態の電磁式ガス燃料噴射弁1では、横向き通路22を前述のように傾斜させたことにより、同通路22を通過して摺動クリアランス部45に向かうガス燃料に含まれるオイルが、横向き通路22の外端から、該外端よりもノズル部材11側(即ちシート部材24とは反対側)の摺動クリアランス部45へと流出し易くなる。これにより、横向き通路22内でのオイルの蓄積、滞留を効果的に抑制できるため、その滞留オイルがシート部材24に付着して早期に劣化させるのを効果的に抑えることができ、シート部材24は、良好なシート性能を長期に亘り維持可能となる。
次に、第3図に示す本発明の第二の実施形態の電磁式ガス燃料噴射弁60について説明する。
第二の実施形態の電磁式ガス燃料噴射弁60では、プランジャ16の第一ジャーナル部191 に、内端が燃料供給縦通路20に開口する第一横向き通路61が形成され、この第一横向き通路61の外端は、第一ジャーナル部191 の外周面15c(即ち摺動面15e)と第一ハウジング部3の案内孔9の内周面9aとの間の摺動クリアランス部45に開口している。
更に第二ジャーナル部192 には、第一の実施形態の横向き通路22と同じように、内端が燃料供給縦通路20に開口する第二横向き通路62が形成され、この第二横向き通路62の外端は、第二ジャーナル部192 の外周面15d(即ち摺動面15e)と第一ハウジング部3の案内孔9の内周面9aとの間の摺動クリアランス部45に開口している。
第一横向き通路61および第二横向き通路62は、可動コア15の軸方向で前方側(ノズル部材11側)に向かって可動コア15の径方向外方側に傾斜するように形成される。尚、第二の実施形態で横向き通路61,62は、各々4個が周方向で等間隔に形成されているが、1個でも他の個数でもよい。
而して、第二の実施形態において、第一,第二横向き通路61,62は、可動コア15の軸方向で異なる位置に配置されるので、横向き通路61,62の設置部位を無理なく増やすことができる。これにより、その各々の横向き通路61,62から摺動クリアランス部45にガス燃料をより多く且つ広範囲に流入させることができるから、可動コア15の摺動性が更に高められて、可動コア15の一層の摩耗低減が図られ、電磁式ガス燃料噴射弁1の更なる作動安定と寿命向上に寄与することができる。
また、このように横向き通路61,62の設置部位を増やしても、個々の横向き通路61,62の前記傾斜効果により、個々の横向き通路61,62でのオイル類の蓄積、滞留を抑制できるため、その滞留オイルがシート部材24に付着して早期に劣化させる不都合を効果的に回避可能である。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、電磁式ガス燃料噴射弁1を内燃機関50の吸気管51に取付けて、ガス燃料を吸気管51内に噴射するものを示したが、電磁式ガス燃料噴射弁1を内燃機関50の機関本体に取付けて機関燃焼室にガス燃料を直接噴射するようにしてもよい。
また前記第二の実施形態では、横向き通路61,62を可動コア15の軸方向で異なる前後二カ所に配置したものを示したが、横向き通路61,62を可動コア15の軸方向で異なる三カ所以上に配置してもよい。
1・・・・・電磁式ガス燃料噴射弁
2・・・・・弁ハウジング
11・・・・ノズル部材
13・・・・弁座
14・・・・ノズル孔
15・・・・可動コア
20・・・・燃料供給縦通路
21・・・・燃料供給横通路
22・・・・横向き通路
23・・・・着座部材
24・・・・シート部材
25b・・・コイル
30・・・・固定コア
33・・・・戻しばね
45・・・・摺動クリアランス部
60・・・・電磁式ガス燃料噴射弁
61・・・・第一横向き通路
62・・・・第二横向き通路

Claims (2)

  1. 弁ハウジング(2)と、
    平坦な弁座(13)と該弁座(13)の中心部を貫通するノズル孔(14)とを有して前記弁ハウジング(2)の一端部に固設される金属製のノズル部材(11)と、
    前記弁座(13)と協働して前記ノズル孔(14)を開閉するゴム製の着座部材(23)を一端面(15a)に有して前記弁ハウジング(2)に摺動自在に嵌装される、弁体を兼ねる可動コア(15)と、
    前記弁ハウジング(2)に支持されるコイル(25b)と、
    前記コイル(25b)の内側に配置され且つ前記弁ハウジング(2)に固定されて前記可動コア(15)の他端面(15b)に対向する固定コア(30)と、
    前記固定コア(30)に対し接離可能として前記可動コア(15)の他端面(15b)に固着されるシート部材(24)と、
    前記可動コア(15)を前記弁座(13)側に付勢する戻しばね(33)と、
    を備えており、
    前記可動コア(15)は、これの外周面の少なくとも一部に、前記弁ハウジング(2)の内周面に摺動可能な摺動面(15e)を有し、且つ前記弁ハウジング(2)内に供給されたガス燃料を前記ノズル孔(14)側に導く燃料供給縦通路(20)を該可動コア(15)の中心部に有しており、
    前記コイル(26)の励磁時に前記固定コア(30)が前記可動コア(15)を吸引して前記着座部材(23)を前記弁座(13)から離座させるようにした電磁式ガス燃料噴射弁において、
    前記可動コア(15)は、これの前記摺動面(15e)と前記弁ハウジング(2)の内周面との間に形成される摺動クリアランス部(45)に外端が開口し且つ前記燃料供給縦通路(20)に内端が開口する少なくとも1つの横向き通路(22,61,62)を有しており、
    前記横向き通路(22,61,62)は、前記可動コア(15)の軸方向で前記ノズル部材(11)の方向に向かって該可動コア(15)の外周側に傾斜して延びることを特徴とする電磁式ガス燃料噴射弁。
  2. 前記横向き通路(61,62)は、前記可動コア(15)の軸方向で異なる複数の位置に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の電磁式ガス燃料噴射弁。
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