JP2022102113A - 咬合力センサシート - Google Patents

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哲司 上野
Tetsuji Ueno
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Wataru Takahashi
芳知 田中
Yoshitomo Tanaka
忠優 近藤
Tadamasa Kondo
浩彦 平野
Hirohiko Hirano
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Abstract

【課題】口腔に挿入されて歯の咬合力を電気信号として検出する柔軟な咬合力センサシートにおいて、咬合力の作用による導電線の損傷や断線のリスクを軽減することのできる、新規な構造の咬合力センサシートを提供する。【解決手段】口腔に挿入されて歯の咬合力を検出する柔軟な咬合力センサシート12であって、口腔に差し入れられる測定シート部分16と、測定シート部分16から口腔外へ延び出される接続シート部分18とを有しており、測定シート部分16には、咬合力を電気信号として検出する一対の電極20,22がシート厚さ方向で対向配置された感圧部19が設けられていると共に、測定シート部分16において各電極20,22に導通されて接続シート部分18に延びる導電線26,28が配された配線部30には、導電線26,28に対して重ね合わされた補強材24,47,52が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、口腔内で咬合力を検出するために用いられる咬合力センサシートに関するものである。
食物を十分に咀嚼可能な強い咬合力を維持することが、健康を維持する上で重要であると考えられており、昨今では、咬合力の低下によるオーラルフレイルや口腔機能低下症の予防乃至は改善が注目されている。
そこで、マイクロカプセル化した発色剤を塗布した感圧シートを患者に噛ませ、咬合力の大きさに応じた発色状態に基づいて咬合力の強度や分布を検出することが、従来から実用化されている(例えば特開平6-189980号公報(特許文献1)参照)。
ところが、かかる感圧シートによる咬合力の検出には、専用のスキャナで読み取った画像をコンピュータで解析する必要があることから、多くの労力や処理時間が必要であると共に、特別な設備も必要であった。しかも、感圧シートの最終的な発色状態から咬合力を検出することから、最大の咬合力しか検出できず、咬合の過程を把握ができなかった。また、適切な咬合に失敗した場合にやり直しができず、失敗した感圧シートを廃棄して新しい感圧シートを提供する必要があり、環境的にも好ましくなかった。
そこで、口腔に差し入れられるシートに及ぼされる咬合力を電気信号として検出する咬合力センサシートを用いた咬合力の検出が提案されている。かかる咬合力センサシートは、例えば本出願人が特開2020-68892号(特許文献2)で提案したように、口腔に差し入れられる測定シート部分において咬合力を電気信号として検出する一対の電極がシート厚さ方向で対向配置された感圧部を備えている。
特開平6-189980号公報 特開2020-68892号公報
ところで、前述のように咬合力を電気信号として検出する咬合力センサシートは、口腔に差し入れられる測定シート部分と、該測定用部分から口腔外へ延び出される接続シート部分とを有しており、測定シート部分に設けられた電極で検出された電気信号を取り出すために、各電極に導通された導電線が、測定シート部分から接続シート部分に延び出して形成されている。
そして、咬合力の検査に際しては、測定シート部分において電極の配された領域(感圧部)を患者の歯列に位置合わせすることで、感圧部を噛むようにされる。
ところが、位置合わせ完了前に患者が咬合力センサシートを噛んでしまう場合があり、また、口腔内の目視が困難で歯列も一様でないことから、口腔内での位置合わせが適切でない状態で測定が行われる場合もある。そのような場合には、測定シート部分において電極の配された感圧部を外れた位置に咬合力が及ぼされるおそれがある。
測定に際しての咬合力は非常に大きいものであり、かかる咬合力が、感圧部を外れて、電極よりも小さな幅寸法を有する導電線の配された領域(配線部)に作用すると、導電線が損傷や断線するおそれがあった。導電線の損傷や断線は、咬合力センサシートによる咬合力の測定精度に大きな悪影響を及ぼす。
特に咬合力センサシートは繰り返しの使用にも対応できるように柔軟なシート状とされることから、咬合力の作用による導電線の損傷や断線のリスクは更に大きなものとなる。
本発明は、本発明者による上述の如き従来技術の検討結果に基づいて為されたものであって、その解決課題は、口腔に挿入されて歯の咬合力を電気信号として検出する柔軟な咬合力センサシートにおいて、咬合力の作用による導電線の損傷や断線のリスクを軽減することのできる、新規な構造の咬合力センサシートを提供することにある。
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
第一の態様は、口腔に挿入されて歯の咬合力を検出する柔軟な咬合力センサシートであって、口腔に差し入れられる測定シート部分と、該測定シート部分から口腔外へ延び出される接続シート部分とを有しており、該測定シート部分には、咬合力を電気信号として検出する一対の電極がシート厚さ方向で対向配置された感圧部が設けられていると共に、該測定シート部分において該各電極に導通されて前記接続シート部分に延びる導電線が配された配線部には、該導電線に対して重ね合わされた補強材が設けられているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、口腔に差し入れられる測定シート部分において導電線が配された配線部に補強材が重ね合わされて設けられていることから、咬合力測定に際して仮に感圧部を外れて咬合力が及ぼされた場合でも、配線部の変形が補強材で抑えられて、配線部の損傷や断線のリスクが軽減され得る。
なお、本態様が適用される咬合力センサシートは、柔軟なシート状とされて咬合力を電気信号として検出し得る感圧部を備えるものであれば良く、後述するように一対の電極の対向面間に弾性変形可能な誘電層が配されて静電容量の変化に基づく電気信号として咬合力を検出する静電容量タイプの他、例えば一対の電極の対向面間に圧電層が配されて電圧の変化に基づく電気信号として咬合力を検出する圧電タイプや、一対の電極の対向面間に導電性ゴム等の弾性変形可能な抵抗層が配されて電気抵抗の変化に基づく電気信号として咬合力を検出する抵抗タイプなど、公知の各種タイプの感圧部を備えた咬合力センサシートに対して、本発明を適用することができる。
また、本態様における補強材は、シート厚さ方向において導電線に対して直接に重ね合わされる他、他部材を挟んで間接的に重ね合わされていても良い。
第二の態様は、前記第一の態様に係る咬合力センサシートであって、前記接続シート部分においても、前記測定シート部分における前記配線部から延びた前記導電線に対して重ね合わされた補強材が設けられているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、接続シート部分においても導電線の損傷や断線などのリスクが補強材によって軽減される。即ち、接続シート部分は、咬合力測定の際にも口腔から外へ延び出していることから咬合力が作用することはないが、口腔外で変形制限されることがないが故に、外力作用で折れ曲がりや引張りなどが生ずることがある。本態様によれば、そのような折れ曲がりや引張りに起因する導電線の損傷や断線のリスクが軽減され得る。
また、本態様の咬合力センサシートでは、接続シート部分における折れ曲がりなどが補強材で抑えられることから、例えば接続シート部分において測定シート部分と反対側である先端側を支持して測定シート部分を口腔へ差し入れる際にも、測定シート部分の屈曲や湾曲が抑えられて、作業性の向上が図られ得る。
第三の態様は、前記第二の態様に係る咬合力センサシートであって、前記第一の態様に記載された前記測定シート部分における前記補強材と、第二の態様に記載された前記接続シート部分における前記補強材とが、連続して一体的に設けられているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、測定シート部分から接続シート部分に跨がって配線された導電線が、同様に測定シート部分から接続シート部分に跨がって設けられた補強材によって補強されることから、測定シート部分と接続シート部分とにおける導電線に対する補強の程度も略同様とされ得る。特に測定シート部分と接続シート部分との境界付近における導電線の損傷や断線のリスク軽減に有効となる。
第四の態様は、前記第一~三の何れかの態様に係る咬合力センサシートであって、前記測定シート部分において、前記補強材が、前記配線部からつながって前記感圧部にまで設けられているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、配線部からつながって感圧部にも補強材が設けられて、感圧部と配線部が同程度に連続的に補強され得る。特に感圧部と配線部の境界付近は、誤って噛まれやすいだけでなく、感圧部から伝達される咬合力も大きいが、感圧部と配線部を連続的に補強することで、境界付近における配線部への応力や変形の集中が緩和されて、導電線の損傷や断線のリスク軽減が図られ得る。
第五の態様は、前記第一~四の何れかの態様に係る咬合力センサシートにおいて、前記一対の電極の対向面間にシート厚さ方向で弾性変形可能とされた誘電層が配されており、該一対の電極の対向方向に及ぼされる咬合力が該一対の電極の対向距離の変化による静電容量の変化に基づいて検出されるようになっているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、静電容量タイプの感圧部を採用することで、咬合力の作用部分が咬合力の大きさに応じて局所的にシート厚さ方向に変化することとなり、患者が噛みしめる感触が良好になるだけでなく、咬合力の大きさに応じて咬合力の作用領域の変化も検出することが可能になり、且つ咬合力の経時的変化を電気信号として連続的に検出することも可能になる。一方、静電容量タイプの感圧部は、咬合力の作用部分が局所的に厚さ変化することから、配線部に及ぼされる変化量も大きくなって、導電線の損傷や断線のリスクも大きくなる。ここにおいて、本態様では、静電容量タイプの感圧部を備えた咬合力センサシートに本発明を適用することで、上述の如き静電容量タイプの感圧部によるメリットを維持しつつ、導電線の損傷や断線のリスクを抑えることが可能になる。
第六の態様は、前記第五の態様に係る咬合力センサシートにおいて、前記一対の電極の一方および該電極に導通された前記導電線が形成された柔軟な第一の電極シートと、該一対の電極の他方および該電極に導通された前記導電線が形成された柔軟な第二の電極シートとが、前記誘電層を挟んでシート厚さ方向に重ね合わされていると共に、該第一の電極シートと該第二の電極シートの少なくとも一方には、該電極と該導電線を覆うようにレジスト層が形成されており、該レジスト層によって前記補強材が構成されているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、電極シートにおいて電極と導電線を覆って被覆するレジスト層を設けることで、電極と導電線に対する絶縁機能等を付与するレジスト層を巧く利用して、電極から導電線に跨がる補強作用を発揮する補強材を実現することが可能になる。
なお、レジスト層としては、電極シートに対して電極や導電線を覆うようにレジスト材を塗布する印刷形成等によって形成される狭義のものの他、例えば公知の印刷カバーレイやフィルムカバーレイ,感光性カバーレイなど、電極や導電線を覆って電気的,機械的,化学的,熱的などに関してレジスト力を及ぼして電極や導電線の保護作用を発揮する各種の公知のカバー層が採用され得る。尤も、本態様におけるレジスト層としては、一般的なソルダーレジスト層よりも柔軟性の高いものが望ましい。
第七の態様は、前記第五又は第六の態様に係る咬合力センサシートにおいて、前記誘電層によって前記補強材が構成されているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、静電容量タイプの感圧部を構成する誘電層を巧く利用して、感圧部の電極から導線部に跨がる補強作用を発揮する補強材を実現することが可能になる。なお、本態様において誘電層によって構成される補強材は、第六の態様においてレジスト層によって構成される補強材と適宜に組み合わせて、例えば両方の補強材をシート厚さ方向で重ね合わせて、或いは両方の補強材をシートの面方向で互いに異なる位置に設けて(部分的に重なる態様を含む)、採用することも可能である。
第八の態様は、前記第一~七の何れかの態様に係る咬合力センサシートであって、前記接続シート部分には、前記測定シート部分から延びた前記導電線の接続端部が位置せしめられて、外部の電気回路に接続されるコネクタ部が設けられており、該コネクタ部にも前記補強材が設けられているものである。
咬合力センサシートでは、例えば当該コネクタ部を外部の電気回路に接続するに際して、外部の部材や装置等で拘束状態とされることで、コネクタ部における拘束部分と非拘束部分との境界付近において導電線に応力や変形の集中が発生するおそれがある。本態様の咬合力センサシートでは、測定シート部分における導電線においてコネクタ部にまで補強材が設けられていることから、コネクタ部が外部の部材や装置等で拘束されて変形を阻止された固定状態とされた場合でも、コネクタ部における拘束部分と非拘束部分との境界付近における導電線の損傷や断線のリスクが軽減され得る。
第九の態様は、前記第一~八の何れかの態様に係る咬合力センサシートにおいて、前記測定シート部分には、口腔内における位置決め用のガイドが設けられているものである。
本態様の咬合力センサシートでは、位置決め用のガイドによって、測定シート部分の感圧部を患者の歯列に対して精度良く位置合わせすることが容易となる。それ故、咬合力測定に際して、感圧部を外れた位置への咬合力の作用を回避することが容易となり、前述の如き補強材による作用効果と相俟って、導電線の損傷や断線のリスクの軽減が一層有効に図られ得る。特に本態様では、位置決め用のガイドが、咬合力センサシートの測定シート部分に対して直接に設けられることから、別部材にガイドを設ける場合等に比して、優れた位置決め精度が実現可能になる。
なお、本態様における位置決め用のガイドは、咬合力測定者が目視等で認識可能なものであっても良いし、咬合力被測定者が触覚等で認識可能なものであっても良い。具体的には、例えば測定シート部分の上側表面において、前歯が当接されるべきセンター位置を示す目印を印刷などで表示しても良いし、或いは測定シート部分の上側表面や下側表面において特定の歯や歯列などの位置を触覚で示す凹凸などを設けても良い。
尤も、本態様における位置決め用ガイドによる作用効果は、第一~八の態様に係る咬合力センサにおける補強材に基づく作用効果から独立して把握することも可能である。即ち、測定シート部分において口腔内における位置決め用のガイドを設けた咬合力センサシートは、前述の補強材を必要とすることなく独立した発明として認識することも可能であり、かかる発明においても、位置決め用のガイドによる導電線の損傷や断線のリスク軽減効果は有効に発揮され得る。
本発明によれば、口腔に挿入されて歯の咬合力を電気信号として検出する柔軟な咬合力センサシートにおいて、咬合力の作用による導電線の損傷や断線のリスクを軽減することが可能になる。
本発明の第一の実施形態としての咬合力センサシートを装着した咬合力検出装置の一例を示す平面図 図1におけるII-II断面の要部を拡大して示す縦断面図であって、(a)は測定シート部分における感圧部を示す図であって、(b)は接続シート部分を示す図 図1に示された咬合力センサシートを構成する第一の電極シートを示す平面図 図1に示された咬合力センサシートを構成する第二の電極シートを示す平面図 図1に示された咬合力センサシートを構成する誘電層を示す平面図 図1に示された咬合力センサシートを構成するガード電極層を示す平面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、咬合力検出装置10の一例が示されている。かかる咬合力検出装置10は、本発明の第一の実施形態としての咬合力センサシート12と制御装置14を備えており、咬合力センサシート12によって、検出対象者(患者)の上下の歯の噛み合わせによる咬合力が検出される。なお、以下の説明では、原則として、上下方向とはセンサ厚さ方向であって後述する第一の電極20と第二の電極22の対向方向である図1中の紙面直交方向を言う。また、同様に、前後方向とは測定時における患者の略前後方向となる図1中の上下方向を言い、左右方向とは測定時における患者の略右左方向となる図1中の左右方向を言う。
より詳細には、咬合力センサシート12は、全体として柔軟で薄肉のシート状とされており、本実施形態では全体が略一定の厚さで平面的に広がった形状とされている。そして、かかる咬合力センサシート12は、検出対象者の口腔に差し入れられる測定シート部分16と、該測定シート部分16から口腔外へ延び出される接続シート部分18とを、備えている。
測定シート部分16は、口腔に差し入れられて平面状に広がって配置されるように、口腔の平面形状に略対応した略弓形乃至は略幅広馬蹄形の如き平面形状とされている。一方、接続シート部分18は、患者の口先から前方外部へ突出するように、測定シート部分16の後側の湾曲頂部から所定幅で外方に延びだした略短冊形状とされている。
そして、測定シート部分16は、口腔に差し入れられて上下の歯間で噛み合わされることにより、噛み合わせによって及ぼされる圧力を咬合力として、電気信号をもって検出する領域としての感圧部19を有している。かかる感圧部19は、図2に示すように、一対の電極である第一の電極20と第二の電極22とが、シート厚さ方向で、誘電体からなる誘電層24を挟んで対向配置されている。なお、図2では、見易さのために、厚さを誇張して図示してある。即ち、本態様において感圧部19は、図1中にグレーの網かけで示す領域であり、後述するセル状の検出素子56の配列領域をいい、隣り合う検出素子56,56間の隙間を含む。
測定シート部分16において、感圧部19の周りには、第一の電極20と第二の電極22が対向配置されていない周辺領域があり、かかる周辺領域は、第一の電極20に導通された導電線としての第一の導電線26や第二の電極22に導通された導電線としての第二の導電線28が設けられた配線部30とされている。
測定シート部分16に設けられた第一及び第二の導電線26,28は、測定シート部分16から接続シート部分18にまで連続して延びている。接続シート部分18は、前後に延びる長さ方向の一方の端部において、測定シート部分16につながっていると共に、長さ方向の他方の端部には、制御装置14側の電気回路に接続されるコネクタ部32が設けられている。要するに、接続シート部分18は、コネクタ部32と、測定シート部分16とコネクタ部32とを接続する接続部33とを有しており、コネクタ部32は接続部33に比べて、幅広に形成されている。
すなわち、接続シート部分18には、第一及び第二の導電線26,28が、長さ方向の略全長に亘って延びて設けられている。そして、コネクタ部32では、測定シート部分16から延びる第一及び第二の導電線26,28の接続端部が露出されており、制御装置14側のコネクタ部に対して着脱可能に接続されることで、外部の電気回路である制御装置14の側の電気回路に導通されて電気接続されるようになっている。
ここにおいて、本実施形態では、上述の測定シート部分16および接続シート部分18は、全体に亘って、複数の積層構造とされている。具体的には、第一の電極シート34(図3参照)と、第二の電極シート36(図4参照)と、誘電層24(図5参照)と、ガード電極層38(図6参照)とを、互いにシート厚さ方向で重ね合わせて一体化した積層シート構造をもって、咬合力センサシート12が形成されている。なお、本実施形態では、第一の電極シート34や第二の電極シート36において、後述する第一の基体40や第二の基体48が透明な部材とされており、例えば図1や図4においては、第一及び第二の電極20,22や第一及び第二の導電線26,28が第二の基体48を透過して示されている。したがって、第一の電極シート34と第二の電極シート36とを、シート厚さ方向で重ね合わせる際には、第一及び第二の電極シート34,36は、それぞれ図3,4に示される向きで重ね合わされる。第一の電極シート34と第二の電極シート36とは、例えばそれぞれシルクスクリーン印刷等の従来公知の印刷方法により形成される。
第一の電極シート34は、図3に示すように、電気絶縁性を有する第一の基体40の上面に一対の電極(第一及び第二の電極20,22)の一方である第一の電極20が形成された構造を有している。
第一の基体40は、ゴムや合成樹脂、エラストマなどで形成された柔軟なシート状であって、測定シート部分16を構成する前側部分41aが平面視において歯列に応じた弓形乃至は馬蹄形とされていると共に、接続シート部分18を構成する後側部分41bが前側部分41aの左右中央において、所定幅でストレートに後方へ延び出した構造を有している。
第一の電極20は、ゴム材料や合成樹脂材料にカーボンや銀などの導電性材料を混合した導電性塗料などによって第一の基体40の表面に形成されており、第一の基体40の変形に追従して変形可能な柔軟性を有している。また、第一の電極20は、平面視で略長方形とされて、左右方向に長手となるように配されている。本実施形態では、第一の電極20が複数設けられており、9個の第一の電極20が前後方向で並列的に配されている。以下の説明では、第一の電極20を後側から順に20a,20b・・・20iと称するが、特に区別する必要がない場合には、単に第一の電極20と称する。
前側の5列の第一の電極20e~20iは、それぞれ第一の基体40の前端に設けられた凹部42を挟んだ左右両側において幅寸法が略一定とされた部分を有していると共に、これら左右両側において幅寸法が略一定とされた部分は、幅寸法が小さくされた連結部44によって連結されている。各連結部44は、凹部42を迂回するように設けられている。これにより、前側の5列の第一の電極20e~20iは、左右両側に略長方形とされた部分を分かれて有しつつも、左右両側の部分が連結部44によって連結されることで、何れも一つの電極として形成されている。また、後側の4列の第一の電極20a~20dは、連結部44が設けられることなく、一定幅で左右方向に略ストレートに延びている。
第一の電極20(第一の電極20e~20iについては左右両側において略長方形とされた部分)の幅寸法は、特に限定されないが、例えば一般的な歯の咬合面の大きさなどに基づいて設定されており、幅寸法が2mm以上且つ30mm以下であることが望ましい。更に、幅方向で隣り合う第一の電極20,20の間隔は、測定誤差や製造誤差等を考慮してできるだけ小さくすることが好ましく、例えば0.025mm以上且つ5mm以下とされることが望ましい。
さらに、第一の電極20には、第一の導電線26が電気的に接続されている。第一の導電線26は、導電性塗料などによって第一の基体40に重ねて積層状態で形成されており、第一の電極20よりも狭幅とされている。かかる第一の導電線26は、第一の電極20の幅方向略中央を実質的に全長に亘って延びていることで第一の電極20に電気的に接続されている。また、第一の導電線26は、第一の電極20と同様の柔軟性を有しており、第一の基体40の変形に追従可能とされている。なお、第一の電極20の幾つかにおいては、第一の導電線26が引き出された方向に向かって、第一の電極20の外周縁から外方に向かって延び出す突出部が先細状に形成されており、第一の電極20の端縁部における第一の導電線26への応力集中の軽減等が図られている。また、図2にも示されるように、本実施形態では、第一の導電線26がそれぞれ第一の電極20の下面に設けられているが、第一の電極20の上面に形成してもよい。
各第一の導電線26は、第一の電極20の長さ方向一方の端部から長さ方向他方の端部まで連続して延びており、長さ方向他方の端部において後側に折れ曲がり、第一の電極シート34において測定シート部分16を構成する前側部分41aの側縁部に沿って、湾曲しつつ後方に延びている。特に、第一の電極20e~20iの長さ方向中間部分には連結部44が設けられており、第一の導電線26は、第一の電極20e~20iにおける長さ方向一方の端部から長さ方向他方の端部まで、連結部44上を通過して延びている。各第一の導電線26は、第一の電極シート34において接続シート部分18を構成する後側部分41bでは後方に略ストレートに延びており、接続端部である後端部において第一の端子46に接続されている。即ち、本実施形態では、一つの第一の電極20に対して、それぞれ一つの第一の導電線26が設けられており、それら複数本の第一の導電線26が、各第一の電極20から各第一の端子46に至るまで、略並列的に並んで延びるように形成されている。
各第一の端子46は、接続シート部分18のコネクタ部32において外部に露出しており、咬合力センサシート12を制御装置14に接続した際に、制御装置14の側の電気回路に導通接続されるようになっている。なお、各第一の電極20a~20iから第一の導電線26が延び出す側は、前後方向に並んだ第一の電極20a~20iにおいて、左右交互に設定されている。これにより、左右両側において、感圧部19の周囲に設けられて第一の導電線26が配線された周辺領域である配線部30において隣り合う第一の導電線26の配線間距離を確保しつつ、配線部30の幅寸法を小さく設定できるようになっている。また、第一の端子46の外部への露出は、例えば第一の基体40の上面に露出させてもよいし、第一の基体40に設けた貫通孔を通じて露出させることもできる。
第一の電極20と第一の導電線26は、同一の材料で形成されていても良いが、本実施形態では、第一の電極20がカーボンフィラーを用いた導電性塗料で形成されていると共に、第一の導電線26が銀ペーストを用いた導電性塗料で形成されている。これにより、幅広とされた第一の電極20が安価な材料で形成されていると共に、幅狭とされた第一の導電線26がより電気抵抗の小さい材料で形成されている。
また、第一の電極シート34の表面(上面)には、絶縁性を有する合成樹脂からなるレジスト層47が設けられている。このレジスト層47は、第一の電極20と第一の導電線26を覆うように設けられており、例えば第一の電極シート34において測定シート部分16を構成する前側部分41aの全面に亘って設けられてもよいし、第一の電極シート34の全面に亘って設けられてもよい。本実施形態では、第一の電極シート34の上面において、全面に亘ってレジスト層47が設けられている。レジスト層47は、例えば透明又は不透明な層として形成され得る。このレジスト層47としては、例えば一般にプリント基板に設けられるソルダーレジストを採用することができる。特に、第一の電極シート34は柔軟で変形可能であることから、レジスト層47も柔軟に形成されて第一の電極シート34の変形に追従して変形可能である。
本実施形態では、レジスト層47が、第一の電極シート34の全面に亘って設けられることから、第一の電極シート34において測定シート部分16における配線部30を構成する部分にもレジスト層47が設けられる。レジスト層47はある程度の強度を有していることから、配線部30に配される第一の導電線26を補強することができる。即ち、本実施形態では、配線部30において第一の導電線26に重ね合わされて、第一の導電線26を補強する補強材がレジスト層47によって構成されている。この補強材(レジスト層47)は、配線部30から感圧部19にまでつながって設けられている。特に、本実施形態では、測定シート部分16だけでなく、接続シート部分18においても補強材(レジスト層47)が設けられており、補強材(レジスト層47)がコネクタ部32にも設けられている。そして、レジスト層47により、測定シート部分16における補強材と接続シート部分18における補強材とが、連続して一体的に設けられている。
一方、第二の電極シート36は、図4に示すように、ゴムや合成樹脂、エラストマなどで形成された電気絶縁性を有する柔軟な第二の基体48の下面に、一対の電極(第一及び第二の電極20,22)の他方である第二の電極22が配された構造を有している。
第二の基体48は、全体として第一の基体40と略同じ形状とされており、測定シート部分16を構成する前側部分49aが平面視において歯列に応じた弓形乃至は馬蹄形とされていると共に、接続シート部分18を構成する後側部分49bが前側部分49aの左右中央において後方へ延び出した構造を有している。
第二の電極22は、第一の電極20と同様に、ゴム材料や合成樹脂材料にカーボンや銀などの導電性材料を混合した導電性塗料などによって第二の基体48の表面に形成されており、第二の基体48の変形に追従可能な柔軟性を備えている。更に、第二の電極22は、平面視で略長方形とされて、前後方向に長手となるように配されている。本実施形態では、第二の電極22が複数設けられており、10個の第二の電極22が左右方向で並列的に配されている。以下の説明では、第二の電極22を左側から順に22a,22b・・・22jと称するが、特に区別する必要がない場合には、単に第二の電極22と称する。なお、第二の電極22の幅寸法や間隔は、例えば、第一の電極20と同様に設定される。
さらに、第二の電極22には、第二の導電線28が電気的に接続されている。第二の導電線28は、第一の導電線26と同様に、導電性塗料などによって第二の基体48の表面に形成されており、第二の基体48の変形に追従可能な柔軟性を備えている。本実施形態の第二の導電線28は、第二の電極22よりも狭幅とされていると共に、第二の電極22に重ねて積層状態で延びていることで第二の電極22に電気的に接続されている。本実施形態では、第二の電極22が第一の電極20と同様にカーボンフィラーを用いた導電性塗料で形成されていると共に、第二の導電線28が第一の導電線26と同様に銀ペーストを用いた導電性塗料で形成されている。特に、本実施形態では、第二の導電線28がそれぞれ第二の電極22の上面に設けられているが、第二の電極22の下面に形成してもよい。
本実施形態では、合計10本の第二の電極22a~22jが、略一定の幅寸法をもって前後方向に延びる態様で、隣り合う左右方向で互いに所定距離を隔てて並列的に設けられている。なお、左右両側の4個ずつの第二の電極22a~22d,22g~22jは、中央の凹部42を左右に避けるようにして、第二の電極シート36において測定シート部分16を構成する前側部分49aの側縁部に沿って、後方になるにつれて左右方向中央側に傾斜していると共に、左右方向中央の2個の第二の電極22e,22fが後方にストレートに延びている。第二の導電線28は、各第二の電極22a~22jの幅方向(左右方向)の略中央に位置して長さ方向の全長に亘って延びており、各第二の電極22の前端から後方に延び出し、周辺部を外周縁に沿って接続シート部分18を構成する後側部分49bに延びている。かかる接続シート部分18を構成する後側部分49bでは、複数本の第二の導電線28が互いに平行とされて後方にストレートに延びている。各第二の導電線28の接続端部である後端部には、第二の端子50が接続されており、接続シート部分18のコネクタ部32において外部に露出している。また、第二の端子50の外部への露出は、例えば第二の基体48の下面に露出させてもよいし、第二の基体48に設けた貫通孔を通じて露出させることもできる。これにより、咬合力センサシート12を制御装置14に接続した際に、各第二の端子50が、制御装置14側の電気回路に導通接続されるようになっている。
また、第二の電極シート36の表面(下面)には、絶縁性を有する合成樹脂からなるレジスト層52が設けられている。このレジスト層52は、第一の電極シート34におけるレジスト層47と同様に、第二の電極22と第二の導電線28を覆うように設けられており、本実施形態では、第二の電極シート36の下面において、全面に亘ってレジスト層52が設けられている。レジスト層52は、例えば透明又は不透明な層として形成され得る。
すなわち、本実施形態では、配線部30において第二の導電線28に重ね合わされて、第二の導電線28を補強する補強材がレジスト層52によって構成されている。この補強材(レジスト層52)は、配線部30から感圧部19にまでつながって設けられている。特に、本実施形態では、測定シート部分16だけでなく、接続シート部分18においても補強材(レジスト層52)が設けられており、補強材(レジスト層52)がコネクタ部32にも設けられている。そして、レジスト層52により、測定シート部分16における補強材と接続シート部分18における補強材とが、連続して一体的に設けられている。
さらに、本実施形態では、咬合力センサシート12の測定シート部分16において、口腔内で咬合力センサシート12を位置決めするためのガイド54が設けられている。このガイド54は、例えば咬合力センサシート12の外面から上下方向の少なくとも一方で外方に突出して設けられており、本実施形態では、第二の電極シート36の上面から上方に突出している。特に、本実施形態では、ガイド54が、第二の電極シート36の左右方向中央において、第二の電極22よりも後方に設けられている。ガイド54の形状は限定されるものではないが、例えばある程度の高さ寸法を有するブロック状に形成される。このようなガイド54が設けられることで、咬合力センサシート12を患者の口腔内に差し入れた際に、患者の上側の前歯、又は上唇とガイド54とが当接して、それ以上の咬合力センサシート12の挿入が制限されると共に、略中央位置が触覚や視覚を通じて認識可能となる。その結果、患者が自覚的に又は測定者などによって他覚的に、咬合力センサシート12を口腔において適切な位置に位置合わせすることが可能となる。かかる状態から、患者が咬合力センサシート12を噛むことで、感圧部19から外れることなく噛みしめて、感圧部19に対して安定して咬合力を及ぼすことができる。
上記の如き第一の電極シート34と第二の電極シート36の対向面間には、図2に示されるように誘電層24が配されており、第一の電極シート34と第二の電極シート36とが、誘電層24を挟んでシート厚さ方向に重ね合わされている。誘電層24は、ゴムや合成樹脂などの電気絶縁性の材料で形成されたシート状とされており、厚さ方向である上下方向において弾性的な圧縮変形が許容されている。本実施形態の誘電層24は、図5に示されるように、平面視において第一の電極シート34や第二の電極シート36と略対応した外周形状と大きさを有しており、測定シート部分16を構成する前側部分55aが弓形乃至は馬蹄形とされていると共に、接続シート部分18を構成する後側部分55bが前側部分55aの左右中央において後方へ延び出した構造を有している。
特に、本実施形態では、第一の電極シート34および第二の電極シート36と誘電層24とが、測定シート部分16を構成する前側部分41a,49a,55aにおいてそれぞれ略全面に亘って重ね合わされている。即ち、誘電層24は、測定シート部分16における感圧部19だけでなく、測定シート部分16における配線部30にも、全体的につながって連続して広がる状態で重ね合わされている。誘電層24はある程度の強度を有していることから、誘電層24により、配線部30に配された第一及び/又は第二の導電線26,28を補強することができる。したがって、本実施形態では、配線部30に配された第一及び第二の導電線26,28を補強する補強材が、誘電層24によっても構成されている。更に、この補強材(誘電層24)は、配線部30からつながって感圧部19にまで設けられていると把握することができる。
また、誘電層24の後端は、測定シート部分16よりも後方、具体的には接続シート部分18における接続部33の前後方向中間部分であるコネクタ部32の近くに位置している。したがって、本実施形態では、接続シート部分18においても、第一及び第二の導電線26,28が、補強材としての誘電層24により補強されている。要するに、誘電層24により、測定シート部分16における補強材と接続シート部分18における補強材とが、連続して一体的に設けられている。なお、図2(b)において、誘電層24よりも後方の部分では、第一の電極シート34と第二の電極シート36とが、上下方向で相互に離隔しているが、図2は咬合力センサシート12の縦断面をモデル的に示すものであり、例えば第一の電極シート34と第二の電極シート36とが後端部において相互に固着されることで、第一の電極シート34と第二の電極シート36とは相互に離隔していなくてもよい。
誘電層24は、好適には、多数の気泡を有する多孔質の弾性体とされており、後述する検出素子56における静電容量を大きく得ることが可能とされていると共に、厚さ方向のヤング率が小さくされている。誘電層24は、具体的には、例えば、ポリウレタンやポリエチレン、ポリプロピレンなどの各種合成樹脂の発泡体によって形成される。
そして、第一の電極シート34と第二の電極シート36とが誘電層24を挟んで相互に重ね合わされることにより、図1,2に示すように、第一の電極20と第二の電極22が誘電層24を挟んで交差対向するように配されており、それら第一の電極20(第一の電極20e~20iは、連結部44を除く左右両側部分)と第二の電極22の各交差対向部分が検出素子56とされている。本実施形態では、各第一の電極20a~20iが略左右方向に延びると共に、各第二の電極22a~22jが略前後方向に延びており、且つ各第一の電極20a~20iと各第二の電極22a~22jがそれぞれ略等しい幅寸法とされていることから、検出素子56が、平面視において略正方形や略菱形の形状をもって複数形成されている。
各検出素子56は、何れも、導電体である第一の電極20と第二の電極22の対向間に誘電率の大きな誘電層24が配されて、それぞれコンデンサを構成している。また、誘電層24の厚さ方向両面に第一の電極20と第二の電極22の各一方が重ね合わされていることから、誘電層24が第一の電極20と第二の電極22の対向方向において弾性的な圧縮変形を許容されている。そして、検出素子56において、第一の電極20と第二の電極22の間に検出用電圧を印加した状態で第一の電極20と第二の電極22の対向間距離が変化することにより、検出素子56の静電容量が変化せしめられるようになっている。本実施形態では、複数の検出素子56が、歯列に略対応する略幅広のU字状に配されている。
好適には、検出素子56は、前後寸法と左右寸法がそれぞれ4mm~10mmとされていることが望ましい。また、検出素子56は、好適には全体として4~256個が設けられる。さらに、歯列直交方向において特に中央の前歯対応部分における前後方向と両側の奥歯対応部分における左右方向とにおいては、検出素子56が、それぞれ4つ以上並んで配されることが好ましく、検出素子56が配置された検出領域の有効幅寸法が、それら中央の前後方向と両側の左右方向において何れも20mm以上とされることが好ましい。
また、第一の電極シート34における誘電層24への重ね合わせ面と反対側の面(下面)には、ガード電極層38が重ね合わされている。ガード電極層38は、図6に示されるように、第一及び第二の基体40,48と同様の形状、且つ同様の材料で形成された柔軟な第三の基体58の上面にガード電極60が形成された構造を有している。ガード電極60は、第一及び第二の電極20,22と同様に導電性材料で形成されて柔軟性を備えており、上下方向の投影において複数の検出素子56の略全体を覆う形状とされている。すなわち、本実施形態では、ガード電極60が略U字状である。
さらに、ガード電極層38には、ガード電極60に接続される接地配線62が重ね合わされた積層状態で形成されている。この接地配線62は、ガード電極60に電気的に接続されていると共に、ガード電極60から後方へ延び出しており、第三の基体58の後端部に設けられた接地端子64に接続されている。なお、接地配線62は、好適には、ガード電極60よりも電気抵抗が小さい材料で形成されて、ガード電極60上にも形成されている。本実施形態では、ガード電極層38上にもレジスト層65が設けられており、特に本実施形態では、ガード電極層38の表面(上面)の全面に亘ってレジスト層65が設けられている。レジスト層65は、例えば透明又は不透明な層として形成され得る。
更にまた、咬合力センサシート12のコネクタ部32には、補強シート66が重ね合わされて固着されている。本実施形態では、図2に示されるように、補強シート66が、第二の基体48の後端部における外面(上面)に重ね合わされて固着されており、平面視において第一の端子46、第二の端子50、接地端子64をそれぞれ覆うと共に、誘電層24と前後方向で部分的に重なっている。補強シート66は、第一及び第二の電極シート34,36の後端部と略同様の形状とされており、好適には、第一及び第二の基体40,48等よりも大きな強度を有する硬質の合成樹脂により形成される。本実施形態では、コネクタ部32に制御装置14が接続されることから、補強シート66が絶縁性を有する合成樹脂により形成されている。
かかる補強シート66が設けられることにより、接続シート部分18のコネクタ部32において、第二の電極シート36に設けられた第二の導電線28を補強することができる。また、補強シート66は、前後方向において誘電層24とオーバーラップしており、補強シート66は、誘電層24を介して、第一の電極シート34に設けられた第一の導電線26を補強している。即ち、接続シート部分18のコネクタ部32から接続部33にかけて、第一及び/又は第二の導電線26,28を補強する補強材が、補強シート66によっても構成されている。
特に、本実施形態では、誘電層24が、咬合力センサシート12における測定シート部分16から接続シート部分18における接続部33の前後方向中間部分にかけて設けられていると共に、補強シート66が、接続部33の前後方向中間部分からコネクタ部32にかけて設けられており、且つ誘電層24と補強シート66が相互にオーバーラップしている。それ故、誘電層24と補強シート66によっても、咬合力センサシート12の全長に亘って第一及び第二の導電線26,28を補強することができる。また、誘電層24と補強シート66との境界部分における歪や応力の集中緩和も図られている。
上記の如き第一の電極シート34、第二の電極シート36、誘電層24、ガード電極層38、補強シート66が重ね合わされて固着されることで、本実施形態の咬合力センサシート12が構成されている。なお、第一の電極シート34、第二の電極シート36、誘電層24、ガード電極層38、補強シート66は、接着や溶着等、従来公知の方法で固着され得る。本実施形態では、例えば、咬合力センサシート12の後端部において、第一の電極シート34、第二の電極シート36、ガード電極層38、補強シート66を上下両側から挟み込んで固着する硬質の保持部材67が取り付けられ得る。この保持部材67を制御装置14に接続することによって、コネクタ部32における第一の端子46、第二の端子50、接地端子64が制御装置14に対して電気的に接続されるようになっている。例えば、図2(b)において上下のレジスト層47,52の対向面間に形成された内部空間を、コネクタ部32において後方に開口させると共に、各レジスト層47,52に設けた貫通窓を通じて当該内部空間へ第一及び第二の導電線26,28を露出させることにより、制御装置14側のコネクタ部分に形成された接続端子を当該内部空間へ差し入れて、第一及び第二の導電線26,28へ導通させるようにしてもよい。
なお、咬合力センサシート12の測定シート部分16は、例えば防水カバー68によって覆われる。防水カバー68は、水の通過を防ぐ耐水性や口腔内環境に対する耐食性などを有するとともに口腔内に入れても人体に害がない合成樹脂材料などで形成されている。具体的には、例えば、防水カバー68は、略四角形とされた上下のプラスチックフィルムを外周の3辺において相互に溶着して袋状としたものであって、測定シート部分16に前側から着脱可能に被せられるようになっている。本実施形態の防水カバー68は、第一及び第二の電極20,22を備える測定シート部分16の全体を覆うようになっているが、例えば、測定シート部分16だけでなく、接続シート部分18の略全体まで覆う構造としても良い。また、防水カバー68は、測定シート部分16に対して容易に着脱可能とされており、例えば、防水カバー68で覆われた測定シート部分16を検出対象者の口腔から取り出した後で、防水カバー68を新しいものと交換すれば、測定シート部分16の清潔さを保ちながら咬合力センサシート12を簡単に再使用することができる。
また、咬合力センサシート12におけるコネクタ部32は、図1に示すように、制御装置14に接続される。制御装置14には、例えばコネクタ部32に位置する第一の端子46、第二の端子50、接地端子64が接続される。接地端子64が制御装置14に接続されることで、ガード電極60が接地されて、ガード電極60が基準電位に保たれるようになっていてもよい。更に、制御装置14は、第一及び第二の導電線26,28によって第一及び第二の電極20,22と接続されており、第一の電極20と第二の電極22の間に静電容量測定用の電圧を印加する電源装置と、各検出素子56における静電容量の変化量を検出する検出手段と、検出手段による静電容量の検出結果に基づいて咬合力を算出する咬合力算出手段とを、備えていてもよい。
以下に、本実施形態の咬合力センサシート12を備える咬合力検出装置10を用いた検出対象者における咬合力の検出方法の具体的な一例について説明する。なお、咬合力の検出方法は、以下に記載の方法に限定されるものではない。
まず、咬合力センサシート12の第一及び第二の端子46,50と接地端子64とを制御装置14に接続すると共に、測定シート部分16に対して防水カバー68を装着する。次に、制御装置14の電源を入れて、制御装置14の電源装置による第一及び第二の電極20,22間への検出用電圧の印加を開始すると共に、制御装置14の検出手段による各検出素子56の静電容量の検出と、検出手段が検出した静電容量値に基づいた咬合力算出手段による咬合力の算出とを、開始する。
そして、咬合力センサシート12の測定シート部分16を検出対象者の口腔内における上下の歯の間に差し入れて、U字状に配された複数の検出素子56を検出対象者の歯列に対応する位置に保持する。かかる咬合力センサシート12の位置決めは、例えば測定シート部分16に設けられたガイド54によって達成される。なお、ガイド54は、前述のような咬合力センサシート12の外方に突出する突部の他、例えば第二の基体48の上面に印刷される目盛やマーク等によって構成されてもよい。
咬合力センサシート12は、ガード電極層38が第一及び第二の電極シート34,36よりも検出対象者の舌側となる向きで検出対象者の口腔内に差し入れられる。これにより、検出対象者の舌が測定シート部分16に接触することによるノイズが、ガード電極60によって低減されて、検出精度の向上が図られる。
次に、検出対象者に咬合力センサシート12を噛むように指示をして、検出対象者の咬合力を咬合力センサシート12の感圧部19に作用させる。そして、検出対象者が咬合力センサシート12の感圧部19を噛むことにより、感圧部19の誘電層24が検出対象者の上下の歯の間で上下に圧縮されると共に、誘電層24を挟んで上下各一方側に設けられた第一の電極20と第二の電極22が、作用した咬合力に応じて相互に接近変位せしめられる。これにより、咬合力が作用した検出素子56において、静電容量が大きくなる。
かかる静電容量の変化を制御装置14における検出手段によって検出すると共に、検出手段によって検出された静電容量の変化を、制御装置14における咬合力算出手段により、各検出素子56に作用した咬合力として算出する。このように算出された咬合力を、例えば制御装置14に接続されたモニタ等に表示することで、咬合力検出装置10により咬合力を検出することができる。即ち、一対の電極(第一及び第二の電極20,22)の対向方向に及ぼされる咬合力が、一対の電極(第一及び第二の電極20,22)の対向距離の変化による静電容量の変化に基づいて検出されるようになっている。
以上の如き構造とされた本実施形態の咬合力センサシート12によれば、測定シート部分16において第一及び第二の導電線26,28が配される配線部30には、第一及び第二の導電線26,28を補強する補強材が設けられており、この補強材が、第一の電極20と第二の電極22との間に配される誘電層24や、第一の電極シート34や第二の電極シート36に設けられるレジスト層47,52によって構成されている。このように、配線部30に補強材が設けられることで、例えば咬合力を検出する際に、感圧部19を外れて配線部30を噛んでしまったとしても、配線部30が大きく変形することが回避されて、第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線のおそれが低減され得る。
また、上記のような補強材は、測定シート部分16だけでなく接続シート部分18にも設けられており、接続シート部分18における補強材が、誘電層24やレジスト層47,52だけでなく補強シート66によっても構成されている。これにより、接続シート部分18が大きく折れ曲がったり引っ張られたりする場合にも、第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が防止され得る。特に、本実施形態では、接続シート部分18のコネクタ部32を補強する補強シート66が設けられており、コネクタ部32を制御装置14に接続する前や接続した後において、第一及び第二の導電線26,28が損傷したり断線することが回避され得る。
さらに、本実施形態では、レジスト層47,52が、第一及び第二の電極シート34,36の略全体に亘って設けられていることから、測定シート部分16における補強材と接続シート部分18における補強材とが、連続して一体的に設けられている。また、誘電層24は、測定シート部分16と接続シート部分18に跨って設けられており、これによっても、測定シート部分16における補強材と接続シート部分18における補強材とが連続して一体的に設けられていると把握することができる。この結果、測定シート部分16と接続シート部分18との境界部分において補強材が連続して設けられて、当該境界部分における第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が防止され得る。
更にまた、補強材がレジスト層47,52や誘電層24によって構成されていることから、測定シート部分16において、補強材が、配線部30からつながって感圧部19にまで設けられている。これにより、配線部30と感圧部19との境界部分において補強材が連続して設けられて、当該境界部分における第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が防止され得る。
また、本実施形態の咬合力センサシート12は、誘電層24と、その両側に位置する一対の電極(第一及び第二の電極20,22)とを備えており、静電容量型のセンサを採用している。これにより、咬合力センサシート12を噛むことに伴う第一及び第二の電極20,22の対向距離の変化を咬合力として検出することができる。特に、静電容量型の咬合力センサシートに補強材を設けることで、噛むことに伴う第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が抑制されることから、咬合力を安定して検出することができる。
そして、かかる補強材は、上記のようにレジスト層47,52によって構成することができる。レジスト層は、一般に導電線や電極を保護する目的で設けられるが、補強材として咬合力センサシートに設けることで、第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が抑制されて、咬合力を安定して検出することができる。
また、補強材は、上記のように誘電層24によっても構成することができる。静電容量型のセンサを採用するに際して必要となる誘電層24を補強材として巧く利用することで、別途補強材を設ける必要がなく、部品点数やコストの向上も回避される。そして、補強材としてレジスト層47,52と誘電層24とを組み合わせて採用することも可能であり、これにより、複雑な構成を採用することなく第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線の防止の効果をより確実に発揮することができる。
さらに、本実施形態では、咬合力センサシート12において制御装置14に接続されるコネクタ部32にも補強材としての補強シート66が設けられている。例えば、コネクタ部と制御装置とが接続された状態において第一及び第二の導電線に大きな外力が加えられると第一及び第二の導電線が損傷したり断線したりするおそれがあることから、コネクタ部32に補強材(補強シート66)を設けることで、第一及び第二の導電線26,28の損傷や断線が回避されて、咬合力を安定して検出することができる。また、コネクタ部32に補強材(補強シート66)を設けることで、コネクタ部32の形状が保持され易くなることから、コネクタ部32と制御装置14との接続作業の効率を向上させることができる。
更にまた、本実施形態では、第二の電極シート36に、口腔内における位置決め用のガイド54が設けられている。これにより、患者の歯と咬合力センサシート12における感圧部19とを相互に位置合わせすることができて、例えば感圧部19から外れた配線部30を噛んで第一及び第二の導電線26,28が損傷したり断線したりするおそれが低減され得る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。
配線部に設けられる補強材は、前記実施形態において例示したレジスト層47,52や誘電層24に限定されるものではなく、例えば前記実施形態における補強シート66のような別体の補強材を配線部に対して咬合力センサシートの外部から固着してもよいし、第一の基体や第二の基体において配線部に相当する部分を厚肉に形成する等してもよい。すなわち、前記実施形態において配線部30に設けられる補強材(レジスト層47,52や誘電層24)は、咬合力センサシート12の内部に設けられていたが、補強材は、咬合力センサシートの外部に設けられてもよい。このような場合、補強材を感圧部には設けず、配線部のみに設けることで、患者の噛むという動作に支障が出たり、咬合力の検出精度が悪化することも回避される。また、このような補強材は、例えば測定シート部分の左右両側縁部に設けることができて、この補強材を口腔内の位置決め用のガイドとして利用することもできる。
また、前記実施形態では、誘電層24及び/又はレジスト層47,52が補強材とされて、この補強材が第一及び第二の電極20,22を介して間接的に第一及び第二の導電線26,28に重ね合わされていたが、第一及び第二の導電線に対して直接的に補強材(例えば、誘電層やレジスト層)を重ね合わせてもよい。
さらに、前記実施形態では、第一の導電線26と第二の導電線28の両方が補強材(誘電層24及び/又はレジスト層47,52)により補強されていたが、第一の導電線と第二の導電線の少なくとも一方が補強材により補強されればよい。
更にまた、前記実施形態では、第一の電極シート34と第二の電極シート36の両方にレジスト層47,52が設けられていたが、何れか一方の電極シートにレジスト層が設けられるだけでもよい。
また、前記実施形態では、咬合力センサシート12が静電容量型とされていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、本発明に係る咬合力センサシートは、柔軟なシート状とされて咬合力を電気信号として検出し得る感圧部を備えるものであればよく、前記実施形態の如き静電容量型の他、例えば一対の電極の対向面間に圧電層が配されて電圧の変化に基づく電気信号として咬合力を検出する圧電型や、一対の電極の対向面間に導電性ゴム等の弾性変形可能な抵抗層が配されて電気抵抗の変化に基づく電気信号として咬合力を検出する抵抗型とされてもよい。静電容量型以外の咬合力センサシートとされる場合、誘電層は必須なものではなく、その際には補強材がレジスト層のみによって構成されてもよいし、弾性材からなる圧電層や抵抗層を利用して補強材を構成することも可能である。また、前記実施形態のように静電容量型とされる場合には、レジスト層は必須なものではなく、補強材が誘電層によって構成されてもよい。
さらに、前記実施形態では、咬合力センサシート12を口腔内において位置決めするガイド54が第二の電極シート36から上方に突出して設けられて、例えば上側の前歯や上唇に当接することで位置決め効果が発揮されていたが、第一の電極シートから下方に突出して設けられて、例えば下側の前歯や下唇に当接することで位置決め効果が発揮されるようになっていてもよい。なお、このようなガイドは、上下方向外方に突出するものに限定されず、口腔内における咬合力センサシートの位置を示す目盛や目印、印刷等であってもよい。また、ガイドは咬合力センサシートの上下両側に設けられてもよく、例えば上記に例示したガイドのうちの二つを組み合わせて採用してもよい。
第一の電極や第二の電極の配設態様は、前記実施形態に例示のものに限定されない。例えば、咬合力の分布などを把握する必要がなければ、感圧部に設けられる検出素子は一つだけでもよい。これによって、特定の歯における咬合力を一つの検出素子によって選択的に検出することもできる。この場合には、第一及び第二の基体は、例えばストレートな帯状などでも良く、第一及び第二の電極は各一つだけが設けられる。尤も、歯列に対応する湾曲形状の第一及び第二の電極を各一つ設けることにより、歯列全体の咬合力を一つの検出素子によって検出することも可能である。
また、複数の第一の電極が設けられる場合に、それら複数の第一の電極は、必ずしも同じ幅寸法でなくても良く、例えば、当接が予定される歯の大きさなどに応じて幅寸法が異なっていてもよい。更に、第二の電極についても同様に、幅寸法が異なる複数種類が採用され得る。加えて、第一の電極と第二の電極は、必ずしも同じ幅寸法である必要はない。
更にまた、第一の電極と第二の電極は、例えば、平面視においてスポット的に設けられる円形や正方形などであってもよい。同様に、検出素子の形状も前記実施形態に例示の正方形や菱形などに限定されない。
前記実施形態では、第一の電極20e~20iにおいて、左右方向中間部分に連結部44が設けられて左右方向両側部分が連結部44により連結されており、これにより第一の電極20e~20iが何れも一つの電極として形成されていたが、かかる態様に限定されるものではない。即ち、第一の電極20e~20iにおいて連結部44を設けることなく、左右両側部分を第一の電極20e~20i上に設けられる第一の導電線26によって接続することで、第一の電極20e~20iが一つの電極として形成されるようになっていてもよい。この場合、左右両側部分の電極を接続する第一の導電線26についても、補強材であるレジスト層47,52や誘電層24が重ね合わされることで補強効果を得ることができる。
10 咬合力検出装置
12 咬合力センサシート
14 制御装置
16 測定シート部分
18 接続シート部分
19 感圧部
20,20a~20i 第一の電極
22,22a~22j 第二の電極
24 誘電層(補強材)
26 第一の導電線(導電線)
28 第二の導電線(導電線)
30 配線部
32 コネクタ部
33 接続部
34 第一の電極シート
36 第二の電極シート
38 ガード電極層
40 第一の基体
41a 前側部分
41b 後側部分
42 凹部
44 連結部
46 第一の端子
47 レジスト層(補強材)
48 第二の基体
49a 前側部分
49b 後側部分
50 第二の端子
52 レジスト層(補強材)
54 ガイド
55a 前側部分
55b 後側部分
56 検出素子
58 第三の基体
60 ガード電極
62 接地配線
64 接地端子
65 レジスト層
66 補強シート(補強材)
67 保持部材
68 防水カバー

Claims (9)

  1. 口腔に挿入されて歯の咬合力を検出する柔軟な咬合力センサシートであって、
    口腔に差し入れられる測定シート部分と、該測定シート部分から口腔外へ延び出される接続シート部分とを有しており、
    該測定シート部分には、咬合力を電気信号として検出する一対の電極がシート厚さ方向で対向配置された感圧部が設けられていると共に、
    該測定シート部分において該各電極に導通されて前記接続シート部分に延びる導電線が配された配線部には、該導電線に対して重ね合わされた補強材が設けられている咬合力センサシート。
  2. 前記接続シート部分においても、
    前記測定シート部分における前記配線部から延びた前記導電線に対して重ね合わされた補強材が設けられている請求項1に記載の咬合力センサシート。
  3. 請求項1に記載された前記測定シート部分における前記補強材と、請求項2に記載された前記接続シート部分における前記補強材とが、連続して一体的に設けられている請求項2に記載の咬合力センサシート。
  4. 前記測定シート部分において、
    前記補強材が、前記配線部からつながって前記感圧部にまで設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の咬合力センサシート。
  5. 前記一対の電極の対向面間にシート厚さ方向で弾性変形可能とされた誘電層が配されており、該一対の電極の対向方向に及ぼされる咬合力が該一対の電極の対向距離の変化による静電容量の変化に基づいて検出されるようになっている請求項1~4の何れか一項に記載の咬合力センサシート。
  6. 前記一対の電極の一方および該電極に導通された前記導電線が形成された柔軟な第一の電極シートと、
    該一対の電極の他方および該電極に導通された前記導電線が形成された柔軟な第二の電極シートとが、
    前記誘電層を挟んでシート厚さ方向に重ね合わされていると共に、
    該第一の電極シートと該第二の電極シートの少なくとも一方には、該電極と該導電線を覆うようにレジスト層が形成されており、
    該レジスト層によって前記補強材が構成されている請求項5に記載の咬合力センサシート。
  7. 前記誘電層によって前記補強材が構成されている請求項5又は6に記載の咬合力センサシート。
  8. 前記接続シート部分には、
    前記測定シート部分から延びた前記導電線の接続端部が位置せしめられて、外部の電気回路に接続されるコネクタ部が設けられており、
    該コネクタ部にも前記補強材が設けられている請求項1~7の何れか一項に記載の咬合力センサシート。
  9. 前記測定シート部分には、口腔内における位置決め用のガイドが設けられている請求項1~8の何れか一項に記載の咬合力センサシート。
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