JP2022101905A - 逆止弁 - Google Patents

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卓磨 加島
Takuma Kashima
直星 小塚
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Abstract

【課題】流通方向の上流側から下流側に向かって流通する流体の圧力損失を抑制可能であるとともに、耐久性の低下を抑制可能な逆止弁を提供する。【解決手段】逆止弁7は、弁座部材35及び弁部材30等を備えている。弁部材30は、ケース31及びスプール33を有している。スプール33は、弁体41及び第1~4連結柱43~44を有している。第1~4連結柱43~44は、弁体41の周方向に配置されている。弁体41の周方向に隣り合う第1~4連結柱43~44同士の間には、第1~4流通開口51が形成されている。弁体41の周方向における第1~4連結柱43~44の幅は、第1~4連結柱43~44の長手方向で異なっている。第1~4流通開口51には、弁体41の周方向における第1~4連結柱43~44の距離が長手方向において、ケース31側に対して弁体41側が大きい領域が設けられている。【選択図】図10

Description

本発明は逆止弁に関する。
特許文献1に従来の逆止弁が開示されている。この逆止弁は、圧縮機に採用されており、流体通路の内部に設けられている。同文献において、流体通路とは、具体的には圧縮機の吸入口である。吸入口は、圧縮機の内部に形成された吸入室と連通しているとともに、配管を通じて蒸発器と接続している。これにより、吸入口の内部には、流体としての冷媒が流通可能となっている。
逆止弁は、弁座部材と、弁部材と、付勢部材とを備えている。弁座部材は、周壁部と、周壁部の内側に形成され、冷媒を流通させる弁孔とを有している。
弁部材は、弁体と、頭部とを有している。弁部材は、吸入口の内部で冷媒の流通方向に移動可能である。弁体は、頭部よりも冷媒の流通方向の下流側に配置されている。弁体は、頭部とともに吸入口の内部を冷媒の流通方向に移動することによって、弁孔を開閉する。頭部は、弁座部材を間に挟んで弁体に連結される。付勢部材は、弁座部材と弁部材との間に配置され、弁体が弁孔を閉塞する流通方向に弁部材を弁座部材に対して付勢する。
また、弁部材は、4本の柱状部を有している。各柱状部は、弁体に対して一体に形成されているとともに、頭部に係合されている。また、各柱状部は、弁体の周方向に等間隔で配置されている。これにより、弁体の周方向で隣り合う連結柱同士の間には流路が形成されている。つまり、この逆止弁では、弁体の周方向に4つの流路が形成されており、各流路では、冷媒が弁体の径方向内側から弁体の径方向外側へ流通するようになっている。また、各柱状部は、4つの頂部と、4つの面を有する略矩形状をなしている。これにより、弁体の周方向における各柱状部の幅は、各柱状部の長手方向で一定となっている。このため、各流路における弁体の周方向における各流路の幅の長さは、各柱状部の長手方向で一定となっている。
この逆止弁では、吸入口の内部を冷媒が流通していない場合を含め、吸入口の内部を流通方向の上流側から下流側、すなわち、配管側から吸入室側に向かって吸入口の内部を流通する冷媒の圧力が所定値よりも低い場合には、付勢部材の付勢力によって弁部材が冷媒の流通方向で弁座部材から離隔する。一方、このような弁部材の移動により、弁体が冷媒の流通方向で弁座部材に接近する。そして、弁体と弁座部材とが当接することで、弁体は吸入口を閉塞する。こうして、この逆止弁は、冷媒が配管側から吸入室側に向かって吸入口の内部を流通することを禁止する。また、弁体が吸入口を閉塞することにより、この逆止弁では、冷媒が吸入室側から配管側に向かって吸入口の内部を流通することも禁止する。
これに対し、この逆止弁では、配管側から吸入室側に向かって吸入口の内部を流通する冷媒の圧力が所定値よりも高くなれば、冷媒が弁体を冷媒の流通方向に押圧する。これにより、付勢部材の付勢力に抗して弁部材が冷媒の流通方向で弁座部材に接近する一方、弁体が冷媒の流通方向で弁座部材から離隔する。これにより、弁体が吸入口を開放することで、この逆止弁は、冷媒が配管側から吸入室側に向かって吸入口の内部を流通することを許容する。これにより、冷媒は、流路を流通することにより、弁体の径方向内側から弁体の径方向外側へと流れることになる。こうして、配管を経て吸入口の内部に流入した冷媒は、吸入室に向かって流通可能となる。
特開2017-115686号公報
この種の逆止弁は、採用された圧縮機等の性能向上を図るため、流体を流通方向の上流側から流通方向の下流側に向かって流通させるに当たって、流体の圧力損失を可及的に抑制することが要求される。
ここで、上記従来の逆止弁では、弁体が弁孔を開放した際には、冷媒は、柱状部同士の間に形成された流路を流通しつつ、弁体の径方向内側から弁体の径方向外側に向かって流通する。そこで、この逆止弁において、弁体の周方向における流路の幅を大きくして流体が流路を流通し易くすることにより、流路を流通する際の流体の圧力損失を低減させることが考えられる。
しかし、弁体の周方向における流路の幅を大きくするに当たって各柱状部を細くすれば、その分、各柱状部の剛性が低下する。この結果、各柱状部の耐久性、ひいては逆止弁の耐久性の低下を招くことになる。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、流通方向の上流側から下流側に向かって流通する流体の圧力損失を抑制可能であるとともに、耐久性の低下を抑制可能な逆止弁を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の逆止弁は、周壁部と、前記周壁部の内側に形成され、流体を流通させる弁孔とを有する弁座部材と、
前記弁孔を開閉する円盤状の弁体と、前記弁座部材を間に挟んで前記弁体に連結される頭部とを有する弁部材と、
前記弁座部材と前記弁部材との間に配置され、前記弁体が前記弁孔を閉塞する方向に前記弁部材を前記弁座部材に対して付勢する付勢部材と、を備える逆止弁であって、
前記弁部材は、前記弁体の周方向に配置されるとともに前記弁孔に挿通される複数の柱状部を有し、
前記各柱状部は、前記弁体に一体的に連結されるとともに前記頭部に係合され、
前記弁体の前記周方向に隣り合う前記柱状部同士の間には、前記流体が前記弁体の径方向内側から前記弁体の径方向外側へ流通する流路が形成され、
前記弁体の前記周方向における前記各柱状部の幅は、前記各柱状部の長手方向で異なり、
前記流路には、前記弁体の前記周方向における前記柱状部同士の距離が前記長手方向において、前記頭部側に対して前記弁体側が大きい領域が設けられていることを特徴とする。
本発明の逆止弁では、各柱状部が弁体の周方向に配置されており、弁体の周方向に隣り合う連結柱は流路を形成している。この流路は、流体が弁体の径方向内側から弁体の径方向外側へ流通可能である。そして、流路には、弁体の周方向における柱状部同士の距離が長手方向において、頭部側に対して弁体側が大きい領域が設けられている。
ここで、この逆止弁において、弁体が弁孔を開放し始めることにより、流路は弁体に近い側から開き始める。このため、上記のように流路に対して弁体側に大きい領域が設けられていることにより、この逆止弁では、弁体が弁孔を開放した直後から流体が流路を流通し易い。この結果、この逆止弁では、流通を流通する際に流体の圧力損失が生じ難い。
また、この逆止弁では、弁体の周方向における各柱状部の幅が各柱状部の長手方向で異なっている。つまり、各柱状部は、周方向における幅が小さい部分と大きい部分とを有している。これにより、この逆止弁では、流路において弁体側に大きい領域を設けるに当たって、周方向における各柱状部の幅を一律に小さくする必要がない。すなわち、この逆止弁では、各柱状部において弁体の周方向の幅が小さい部分によって流路に対して弁体側に大きい領域を設けつつも、各柱状部において弁体の周方向の幅が大きい部分によって、各柱状部の剛性を確保することができる。
したがって、本発明の逆止弁によれば、流通方向の上流側から下流側に向かって流通する流体の圧力損失を抑制可能であるとともに、耐久性の低下を抑制できる。
各柱状部は、弁体の径方向内側に位置し、流体が弁体の径方向内側から流路を経て弁体の径方向外側へ流通するように案内する内側部を有し得る。そして、柱状部の長手方向に直交する方向における内側部の断面形状は、弁体の径方向内側に向うにつれて弁体の周方向における幅が漸次狭くなっていることが好ましい。この場合には、内側部によって流体が流路を好適に流通可能となるため、流体の圧力損失を好適に抑制できる。
内側部は、流体を案内する一対の案内面を有し得る。また、各案内面がなす内角は、長手方向において弁体側に対して頭部側が大きくなるよう漸次変化し得る。そして、弁体の周方向における各柱状部同士の距離は、長手方向において頭部側に対して弁体側が大きくなるように漸次変化することが好ましい。
この場合、各案内面は、長手方向において弁体の径方向に捩じれた状態となる。これにより、各柱状部の形状の複雑化を抑制しつつ、弁体の周方向における各柱状部の幅を各柱状部の長手方向で異ならせることが可能となる。また、弁体の周方向における各柱状部同士の距離が長手方向において頭部側に対して弁体側が大きくなるように漸次変化することにより、流路の弁体側に対して、各柱状部同士の距離が大きい領域を好適に設けることが可能となる。
本発明の逆止弁によれば、流通方向の上流側から下流側に向かって流通する流体の圧力損失を抑制可能であるとともに、耐久性の低下を抑制できる。
図1は、実施例の圧縮機を示す部分断面図である。 図2は、実施例の圧縮機に係り、逆止弁等を示す要部拡大断面図である。 図3は、実施例の圧縮機に係り、逆止弁等を示す要部拡大断面図である。 図4は、実施例の圧縮機に係り、逆止弁を示す分解斜視図である。 図5は、実施例の圧縮機に係り、弁体及び連結柱を示す側面図である。 図6は、実施例の圧縮機に係り、図5のA-A断面を示す断面図である。 図7は、実施例の圧縮機に係り、連結柱における図5のA-A断面を示す拡大模式図である。 図8は、実施例の圧縮機に係り、図5のB-B断面を示す断面図である。 図9は、実施例の圧縮機に係り、連結柱における図5のB-B断面を示す拡大模式図である。 図10は、実施例の圧縮機に係り、図3のD1方向から見た逆止弁を示す側面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例の圧縮機は、ハウジング1と、駆動軸3と、圧縮機構5と、逆止弁7とを備えている。逆止弁7は、本発明における「逆止弁」の一例である。実施例の圧縮機は、図示しない車両に搭載されており、車両の冷凍回路を構成している。
本実施例では、図1に示す実線矢印によって、圧縮機の前後方向及び上下方向を規定している。そして、図2以降では、図1に対応して圧縮機の前後方向及び上下方向を規定している。前後方向及び上下方向は互いに直交する関係にある。なお、これらの各方向は説明の便宜上のための一例であり、圧縮機は、搭載される車両に対応して、その姿勢が適宜変更される。
ハウジング1は、第1ハウジング11と、第2ハウジング13とを有している。第1ハウジング11は、圧縮機の前方に配置されている。第1ハウジング11は、後方が開口する有底の略筒状に形成されている。また、第1ハウジング11には、圧縮機の前方に向かって突出するボス11aが設けられている。
第2ハウジング13は、圧縮機の後方に配置されている。第2ハウジング13は、前方が開口する有底の略筒状に形成されており、第1ハウジング11と接合されている。また、第2ハウジング13には、吸入口15と、吐出口17とが形成されている。吸入口15及び吐出口17は、流体通路である。吸入口15には、配管21を通じて蒸発器101が接続されている。一方、吐出口17には、配管22を通じて凝縮器102が接続されている。蒸発器101と凝縮器102とは、配管23によって接続されている。また、配管23には、膨張弁103が設けられている。
駆動軸3は、ハウジング1の内部に挿通されており、ハウジング1の内部で回転可能となっている。駆動軸3は、プーリ等の動力伝達機構を介して車両の動力装置と接続されている。なお、動力伝達機構及びエンジンの図示は省略する。また、駆動軸3は、電動モータと接続される構成であっても良い。つまり、実施例の圧縮機は電動圧縮機であっても良い。
圧縮機構5は、ハウジング1内に設けられている。詳細な図示を省略するものの、圧縮機構5は公知のベーン型圧縮機構である。圧縮機構5は、ハウジング1の内部、より具体的には、第2ハウジング13の内部に吸入室19を形成している。また、圧縮機構5は、第2ハウジング13の内部に吐出室(図示略)を形成している。吸入室19は吸入口15と連通している。吐出室は吐出口17と連通している。なお、圧縮機構5は、斜板式圧縮機構の他、スクロール型圧縮機構や遠心式圧縮機構等であっても良い。
圧縮機構5は、駆動軸3が動力装置によって回転することで作動する。これにより、圧縮機構5は、吸入室19内の冷媒を吸入して圧縮する。冷媒は、本発明における「流体」の一例である。このように圧縮機構5が作動することによって、吸入口15の内部では、図2及び図3の白色矢印で示すように、蒸発器101から配管21を経た冷媒が吸入室19に向かって圧縮機の上方から下方に流通する。このように、吸入口15における冷媒の流通方向は、圧縮機の上方から下方に向かう方向となる。この圧縮機では、吸入口15に対して冷媒の流通方向の上流側に配管21及び蒸発器101が存在しており、吸入口15に対して冷媒の流通方向の下流側に吸入室19が存在している。
また、圧縮機構5は、圧縮した冷媒を吐出室に吐出する。詳細な図示を省略するものの、吐出室に吐出された冷媒は、図1に示す吐出口17から配管22、ひいては凝縮器102に向かって流通する。つまり、吸入口15の内部と、吐出口17の内部とでは、冷媒の流通方向が反対となる。
図2及び図3に示すように、逆止弁7は、吸入口15の内部に設けられている。図2~図4に示すように、逆止弁7は、弁座部材35と、弁部材30と、コイルばね37とを備えている。コイルばね37は、本発明における「付勢部材」の一例である。
弁座部材35は金属製である。弁座部材35は、周壁部35aと、周壁部35aの内側に形成され、冷媒を流通させる弁孔35bとを有している。周壁部35aは、弁孔35bによって、後述する弁体41の中心線Cと同軸をなす円環状に形成されている。これにより、周壁部35aでは、内部を冷媒が流通可能となっている。周壁部35aの外径は、吸入口15の内径よりも僅かに大径に形成されている。一方、周壁部35aの内径は、弁体41の外径よりも小径に形成されている。また、弁座部材35には、弁孔35bと連通するばね室35cが形成されている。
弁部材30は、ケース31と、スプール33とを有している。ケース31は、本発明における「頭部」の一例である。ケース31は、逆止弁7において最も上方、つまり、冷媒の流通方向の上流側に位置している。ケース31は樹脂製である。ケース31には、貫通孔31a及び第1ばね室31bが形成されている。貫通孔31aは、ケース31を冷媒の流通方向、つまりケース31の軸方向に貫通しており、第1ばね室31bと連通している。貫通孔31aは、中心線Cと同軸をなしている。
第1ばね室31bは、ケース31の下部に位置している、第1ばね室31bは、ケース31の下端から貫通孔31aに向かって、貫通孔31aと同軸で凹設されている。第1ばね室31bは、貫通孔31aよりも大径に形成されている。これらの貫通孔31a及び第1ばね室31bにより、ケース31は、円筒状をなしている。ここで、ケース31の外径は、吸入口15の内径よりも小さく形成されている。貫通孔31a及び第1ばね室31bは、内部を冷媒が流通可能となっている他、後述する第1~4連結柱43~46が挿通されるようになっている。
また、図4に示すように、ケース31の上部には、第1係合溝311と、第2係合溝312と、第3係合溝313と、第4係合溝314とが形成されている。第1~4係合溝311~314は、同一の構成であり、それぞれケース31の上端から下方に向かって凹設されている。第1~4係合溝311~314は、それぞれケース31の周方向に等間隔で配置されており、貫通孔31aに臨んでいる。なお、第1~4係合溝311~314に換えて、貫通孔31aと連通しつつ、ケース31の周方向に1周する一つの係合溝をケース31に形成しても良い。
スプール33は、逆止弁7において、冷媒の流通方向でケース31よりも下流側に位置している。スプール33は樹脂製である。スプール33は、弁体41と、第1連結柱43と、第2連結柱44と、第3連結柱45と、第4連結柱46と、連結ブリッジ47とによって構成されている。第1~4連結柱43~46は、本発明における「柱状部」の一例である。
図5に示すように、弁体41は、スプール33の下端に位置している。これにより、弁体41は、逆止弁7において、冷媒の流通方向で最も下流側に位置している。弁体41は、吸入口15の内径よりも小径であって、弁孔35bよりも大径の円盤状に形成されており、表面41aと裏面41bとを有している。表面41aは弁体41の上方に面している。裏面41bは、表面41aの反対側に位置しており、弁体41の下方に面している。
また、弁体41には、中心線Cが規定されている。中心線Cは、弁体41の中心を通って弁体41の上下方向、すなわち冷媒の流通方向に延びている。中心線Cは、ケース31、弁座部材35及びコイルばね37の各軸方向と同軸をなしている。さらに、表面41aの中心には、案内部41cが形成されている。案内部41cは、中心線Cと同軸をなしつつ、弁体41の上方、すなわちケース31に向かって上方に円錐状に隆起している。
図4、図6及び図8に示すように、第1~4連結柱43~46は、弁体41の周方向に等間隔で配置されている。これにより、第1~4連結柱43~46は、中心線Cから弁体41の径方向に離隔しつつ、中心線Cを囲んでいる。
図4に示すように、第1連結柱43は、第1柱本体43aと、第1接続部位43bと、第1係合部43cとを有している。同様に、第2~4連結柱44~46は、それぞれ第2~4柱本体44a~46aと、第2~4接続部位44b~46bと、第2~4係合部44c~46cとを有している。また、図7及び図9に示すように、第1柱本体43a~46aは、それぞれ一つの内側部91と、一対の外側部92、93とを有している。第1~4柱本体43a~46a、第1~4接続部位43b~46b、第1~4係合部43c~46c、内側部91及び外側部92、93の各形状を含め、第1~4連結柱43~46は同一の形状である。以下、第1柱本体43a、第1接続部位43b及び第1係合部43cを基に構成を説明する。
第1柱本体43aは、冷媒の流通方向に所定の長さで延びている。ここで、冷媒の流通方向、すなわち圧縮機の上下方向は、第1柱本体43aの長手方向、ひいては、第1~4連結柱43~46の長手方向に相当する。図6~図9に示すように、第1柱本体43aは、第1頂部401と、第2頂部402と、第3頂部403と、第1面404と、第2面405と、第3面406とを有している。第1面404及び第2面405は、本発明における「案内面」の一例である。これらの第1~3頂部401~403及び第1~3面404~406により、第1柱本体43aは、冷媒の流通方向に直交する方向の断面、つまり、長手方向に直交する方向の断面が略三角形状をなしている(以下、長手方向に直交する方向の断面を特定断面という。)。ここで、第1柱本体43aが冷媒の流通方向に延びていることから、これらの第1~3頂部401~403及び第1~3面404~406についても、冷媒の流通方向に延びている。こうして、第1柱本体43aは、冷媒の流通方向に延びる略三角柱をなしている。
また、図5に示すように、第1柱本体43aには、第1地点P1と、第2地点P2とが規定されている。第2地点P2は、第1地点P1よりも冷媒の流通方向の下流側に位置している。より具体的には、第1地点P1は、第1柱本体43aにおいて、連結ブリッジ47よりも冷媒の流通方向の上流側に位置している。一方、第2地点P2は、第1柱本体43aにおいて、連結ブリッジ47よりも冷媒の流通方向の下流側に位置している。
図7及び図8に示すように、内側部91は、第1頂部401を含んでいる他、第1面404及び第2面405の各一部を含んでいる。図6及び図8に示すように、第1柱本体43aの特定断面において、第1頂部401は、第1~3頂部401~403のうちで最も弁体41の中心側に位置している。つまり、第1柱本体43aの特定断面において、第1頂部401は中心線Cに近い位置に配置されており、中心線Cに臨んでいる。これにより、図6に示すように、内側部91は、第1柱本体43aにおいて、弁体41の径方向内側に位置している。また、第1頂部401を含め内側部91は、連結ブリッジ47の内周面よりも弁体41の径方向内側、すなわち中心線Cに近い位置に配置されている。これにより、第1柱本体43aは、連結ブリッジ47よりも中心線Cに向かって突出する形状となっている。
図7に示すように、外側部92は、第2頂部402を含んでいる他、第1面404及び第3面406の各一部を含んでいる。そして、外側部93は、第3頂部403を含んでいる他、第2面405及び第3面406の各一部を含んでいる。第2、3頂部402、403は、第1頂部401よりも弁体41の径方向外側に配置されている。第2頂部402と第3頂部403とは、弁体41の周方向で互いに対向している。第2頂部402と第3頂部403とは互いに異なる位置に配置されている。これにより、外側部92及び外側部93は、互いに異なる位置に配置されているとともに、内側部91よりも弁体41の径方向外側に位置している。また、外側部92と外側部93とは、弁体41の周方向で互いに対向している。
第1面404は、弁体41の径方向の一端で第1頂部401と繋がっている。そして、第1面404は、第1頂部401から弁体41の径方向の外側に向かって延びており、弁体41の径方向の他端で第2頂部402と繋がっている。第2面405は、第1頂部401を挟んで第1面404の反対側に位置している。つまり、第2面405は、弁体41の周方向で第1面404の反対側に位置している。第2面405は、弁体41の径方向の一端で第1頂部401と繋がっている。そして、第2面405は、第1頂部401から弁体41の径方向の外側に向かって延びており、弁体41の径方向の他端で第3頂部403と繋がっている。
ここで、図7に示すように、第1地点P1及び第1地点P1よりも第1柱本体43aにおける冷媒の流通方向の上流側、つまり、第1柱本体43aにおける長手方向のケース31側では、第1面404及び第2面405は、弁体41の径方向の一端から他端に向かって直線状に延びている。これに対し、図9に示すように、第2地点P2を含め、第1地点P1よりも第1柱本体43aにおける冷媒の流通方向の下流側、つまり、第1柱本体43aにおける長手方向の弁体41側では、第1面404は、弁体41の径方向の一端から他端に向かって第2面405に近づくように湾曲している。同様に、第2面405は、弁体41の径方向の一端から他端に向かって第1面404に近づくように湾曲している。
第3面406は、第1~3面404~406のうち、弁体の径方向で最も外側に配置されている。第3面406は、弁体41の周方向の一端側で第2頂部402と接続しており、弁体41の周方向の他端側で第3頂部403と接続している。
そして、図7に示すように、第1柱本体43aの特定断面において、第1面404と第2面405とがなす第1内角407は、第1地点P1では第1角度θ1であるのに対し、図9に示すように、第2地点P2では、この第1内角407の角度が第2角度θ2となっている。第1内角407は、本発明における「内角」の一例である。ここで、第1角度θ1は、第2角度θ2に比べて大きくなっている。そして、第1柱本体43aでは、第1地点P1から第2地点P2に向かうにつれて、第1角度θ1から第2角度θ2に漸次変化している。このように、第1柱本体43aは、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、すなわち冷媒の流通方向の下流側から上流側に向かうにつれて(第1柱本体43aにおける長手方向において弁体41側からケース31側に向かうにつれて)、第1内角407が第2角度θ2から第1角度θ1まで徐々に大きくなっている。
また、第1柱本体43aは、図7に示すように、特定断面において、第1面404と第3面406とがなす第2内角408と、第2面405と第3面406とがなす第3内角409とについて、第1地点P1では、ともに第3角度θ3となっている。第3角度θ3は、第1角度θ1よりも小さくされている。そして、第2内角408及び第3内角409は、第2地点P2では、ともに第3角度θ3よりも大きい第4角度θ4となっている。第4角度θ4は、第2角度θ2に比べて大きくされている。このように、第2内角408及び第3内角409は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、第4角度θ4から第3角度θ3まで徐々に小さくなっている。
このように、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、第1内角407が第2角度θ2から第1角度θ1となり、第2内角408及び第3内角409が第4角度θ4から第3角度θ3となることにより、第1柱本体43aでは、特定断面の形状が変化している。つまり、特定断面の形状は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、図9に示すように、五角形に近い略三角形状から、より三角形に近い略三角形状(図7参照)に変化する。これにより、弁体41の周方向における第1本体部43aの幅、ひいては弁体41の周方向における第1連結柱43の幅が第1本体部43aの長手方向で異なっている。つまり、弁体41の周方向における第1本体部43aの幅は、冷媒の流通方向の上流側(長手方向におけるケース31側)から冷媒の流通方向の下流側(長手方向における弁体41側)に向かうにつれて、漸次狭くなっている。
そして、このように、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、第1内角407等が変化し、特定断面の形状が変化することにより、図5及び図10に示すように、第1面404及び第2面405は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、弁体41の径方向に捩じれるように変化する。つまり、第1柱本体43aにおいて、第1面404及び第2面405は、弁体41の周方向における第1本体部43aの幅が冷媒の流通方向の上流側から冷媒の流通方向の下流側に向かうにつれて漸次狭くなるように、弁体の径方向に捩じれた状態となっている。換言すれば、第1面404及び第2面405は、後述する第1~4流通開口51~54における下流側の幅が上流側の幅に比べて大きくなるように、弁体の径方向に捩じれた状態となっている。
また、このように、第1柱本体43aの特定断面の形状が五角形に近い略三角形状から、より三角形に近い略三角形状に変化することに伴い、内側部91における特定断面の形状も変化する。しかしながら、第1柱本体43aの長手方向のいずれの個所であっても、内側部91における特定断面は、弁体41径方向内側に向うにつれて弁体41の周方向における幅が漸次狭くなる形状である。
図5に示すように、第1接続部位43bは、第1柱本体43aと弁体41との間に位置している。第1接続部位43bは、第1柱本体43aの下端、つまり第1柱本体43aにおける冷媒の流通方向の下流側と接続しており、第1柱本体43aと一体をなしている。図8に示すように、第1接続部位43bは、第1柱本体43aにおける第2地点P2での特定断面の形状に倣った形状に形成されている。そして、第1接続部位43bは、冷媒の流通方向で弁体41に近づくにつれて、第1柱本体43aよりも大きく広がりながら弁体41の表面41aと接続している。
図5に示すように、第1係合部43cは、第1柱本体43aの上端と接続しており、第1柱本体43aと一体をなしている。つまり、第1係合部43cは、冷媒の流通方向の上流側で第1柱本体43aと一体をなしている。第1係合部43cは、第1柱本体43aから弁体41の径方向の外側に向かって爪状に突出している。
図4に示すように、連結ブリッジ47は、中心線Cと同軸をなす円環状に形成されており、弁体41の周方向に延びている。連結ブリッジ47は、第1~4連結柱43~46にそれぞれ接続している。より具体的には、連結ブリッジ47は、冷媒の流通方向で第1地点P1よりも下流側であって、第2地点P2よりも上流側となる位置で第1~4連結柱43~46とそれぞれ接続している。こうして、連結ブリッジ47は、弁体41の周方向に第1~4連結柱43~46を連結している。
コイルばね37は、ケース31の第1ばね室31bと、弁座部材35の第2ばね室35cとの間に配置されている。コイルばね37は、第1ばね室31b内においてケース31と当接しているとともに、第2ばね室35c内において弁座部材35と当接している。これにより、コイルばね37は、自己の付勢力によって、ケース31と弁座部材35とを冷媒の流通方向に離隔させている。ここで、コイルばね37の付勢力は、逆止弁7が吸入口15を開放するために必要な冷媒の圧力に基づいて設定されている。
弁部材30、すなわち、ケース31と、スプール33と、弁座部材35と、コイルばね37と組付けるに当たっては、スプール33の弁体41と、弁座部材35の弁孔35bとを冷媒の流通方向で対向させつつ、弁孔35bに第1~4連結柱43~46及び連結ブリッジ47を挿通させる。また、この状態で、第1~4連結柱43~46及び連結ブリッジ47をコイルばね37に挿通しつつ、弁座部材35の第2ばね室35c内にコイルばね37を配置する。
さらに、弁座部材35とケース31とを冷媒の流通方向で対向させる。この際、ケース31では、第1ばね室31bをコイルばね37及び第2ばね室35cに対向させる。そして、この状態で弁座部材35とケース31とを冷媒の流通方向で接近させ、第1ばね室31b内にコイルばね37を進入させることによって、第2ばね室35cとの間にコイルばね37を配置する。また、同時に、ケース31の貫通孔31aに第1~4連結柱43~46を挿通する。そして、ケース31の第1~4係合溝311~314に対し、第1~4連結柱43~46の第1~4係合部43c~46cをそれぞれ係合させる。つまり、第1係合溝311に対して第1係合部43cを係合させる。第2係合溝312に対して第2係合部44cを係合させる。第3係合溝313に対して第3係合部45cを係合させる。第4係合溝314に対して第4係合部46cを係合させる。この際、第1~4係合部43c~46cは、第1~4係合溝311~314に対して冷媒の流通方向で係合する。こうして、弁部材30では、ケース31とスプール33とが冷媒の流通方向で一体化されている。つまり、第1~4連結柱43~46を通じて、ケース31と弁体41とが一体化されている。また、弁座部材35は、ケース31と弁体41との間に配置されている。
そして、逆止弁7を圧縮機に組み付けるに当たっては、吸入口15における冷媒に流通方向の下流側、つまり、吸入室19側に弁体41を向けた状態としつつ、逆止弁7を冷媒の流通方向で吸入口15の内部に進入させる。そして、弁座部材35を吸入口15に圧入することにより、逆止弁7を吸入口15の内壁、つまり、第2ハウジング13に固定する。こうして、圧縮機に逆止弁7が組み付けられる。
ここで、図2に示すように、この逆止弁7では、コイルばね37の付勢力によって、ケース31が冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔する。この際、ケース31とスプール33とが一体化されているため、ケース31が冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔することにより、スプール33では、弁体41が冷媒の流通方向で弁座部材35に接近する。反対に、コイルばね37の付勢力に抗しつつ、ケース31が冷媒の流通方向で弁座部材35に接近すれば、弁体41は冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔する。
このように、弁体41が冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔することにより、図10に示すように、この逆止弁7では、弁体41の周方向で隣り合う第1連結柱43と第2連結柱44とは、弁座部材35と弁体41との間に第1流通開口51を形成する。より具体的には、第1柱本体43aにおける第1面404と、第2柱本体44aにおける第2面405とは、弁座部材35の下端と、弁体41の表面41aとの間に第1流通開口51を形成する。第1流通開口51は、本発明における「流路」の一例である。
第1流通開口51は、弁座部材35によって形成される第1辺501と、弁体41の表面41aによって形成される第2辺502と、第1面404によって形成される第3辺503と、第2面405によって形成される第4辺504とを有している。第1辺501は、第1流通開口51において冷媒の流通方向の最も上流側、つまり、第1本体部43aの長手方向のケース31側に位置している。一方、第2辺502は、第1流通開口51において冷媒の流通方向の最も下流側、つまり、第1本体部43aの長手方向の弁体41側に位置している。また、第1辺501と第2辺502とは、弁体41の周方向に平行に延びている。第3辺503及び第4辺504は、第1辺501と第2辺502との間に位置している。第3辺503及び第4辺504は、冷媒の流通方向に延びつつ、それぞれ第1辺501と第2辺502とに接続している。
ここで、第1柱本体43a及び第2柱本体44a、ひいては第1連結柱43及び第2連結柱44では、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、第1面404と第2面405とがなす内角、つまり第1内角407が第2角度θ2から第1角度θ1に徐々大きくなっている。また、このような第1内角407の変化に対応して、第1面404及び第2面405は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、弁体41の径方向に捩じれた状態となっている。これらのため、第1流通開口51において、第3辺503及び第4辺504は、冷媒の流通方向の上流側から下流側、つまり、第1辺501側から第2辺502側に向かうにつれて、徐々に大きく離隔する。このため、第2辺502は、第1辺501に比べて、弁体の周方向に長く延びている。
こうして、第1流通開口51は、弁体の周方向における幅の長さが冷媒の流通方向の上流側と下流側とで異なっている。具体的には、第1流通開口51では、第1辺501を含め、冷媒の流通方向の上流側の幅の長さ、すなわちケース31側の幅の長さが第1長さW1となっているのに対し、第2辺502を含め、冷媒の流通方向の下流側の幅の長さ、すなわち弁体41側の幅の長さは、第1長さW1よりも長い第2長さW2となっている。そして、第1流通開口51は、冷媒の流通方向の上流側から下流側に向かうにつれて(ケース31側から弁体41側に向かうにつれて)、幅の長さが第1長さW1から第2長さW2に徐々に大きくなっている。こうして、第1流通開口51は、冷媒の流通方向の上流側から下流側に向かうにつれて、幅の長さ、すなわち弁体41の周方向における長さが徐々に大きくなる台形をなしている。
換言すれば、逆止弁7では、第1流通開口51を構成する第1連結柱43及び第2連結柱44同士における弁体41の周方向の距離は、第1、2連結柱43、44の長手方向において、ケース側31から弁体41側に向かうにつれて、徐々に大きくなっている。こうして、第1流通開口51には、第1連結柱43及び第2連結柱44同士における弁体41の周方向の距離が、第1、2連結柱43、44の長手方向において、ケース側31に対して弁体41側が大きい領域が設けられている。
また、図6及び図8に示すように、弁体41の周方向で隣り合う第2連結柱44と第3連結柱45とは、弁座部材35と弁体41との間に第2流通開口52を形成している。同様に、弁体41の周方向で隣り合う第3連結柱45と第4連結柱46とは、弁座部材35と弁体41との間に第3流通開口53を形成している。そして、弁体41の周方向で隣り合う第4連結柱46と第1連結柱43とは、弁座部材35と弁体41との間に第4流通開口54を形成している。これらの第2~4流通開口52~54も、本発明における「流路」の一例である。
そして、これらの第1~4流通開口51~54は、弁体41の周方向に等間隔で配置されている。詳細な図示を省略するものの、第2~4流通開口52~54は、第1流通開口51と同様の構成である。つまり、第2~4流通開口52~54についても、冷媒の流通方向の上流側から下流側に向かうにつれて幅の長さが徐々に長くなる台形をなしている。
以上のように構成されたこの圧縮機では、図2に示すように、吸入口15の内部において逆止弁7では、コイルばね37の付勢力によってケース31が冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔する。これにより、スプール33では、弁体41が冷媒の流通方向で弁座部材35に接近する。この際、案内部41cは弁孔35b内に進入する。そして、弁体41の表面41aが弁座部材35に当接することにより、第1~4流通開口51~54が閉塞される。こうして、弁体41、ひいては逆止弁7は、吸入口15の内部で吸入口15を閉塞し、配管21と吸入室19とを非連通とする。これにより、この圧縮機では、圧縮機構5の作動が停止している場合を含め、吸入口15の内部に存在する冷媒の圧力がコイルばね37の付勢力を下回っている状態では、冷媒が吸入室19へ向かって流通することが不可能となる。また、このように、弁体41が吸入口15を閉塞している状態では、吸入室19内に存在する冷媒が配管21に向かって吸入口15の内部を流通することも不可能となる。こうして、この圧縮機では、圧縮機構5の作動が停止している際に、吸入室19から蒸発器101への冷媒の逆流を防止することができる。
一方、この圧縮機では、圧縮機構5が作動することにより、配管21から吸入口15の内部に冷媒が流入し、この冷媒が吸入室19に向かって吸入口15の内部を流通し始める。これにより、吸入口15の内部を流通する冷媒は、ケース31の貫通孔31a内及び弁座部材35の弁孔35b内を流通しつつ、弁体41と弁座部材35とを離隔させるように弁体41を押圧する。そして、吸入口15の内部を流通する冷媒の流量が増大し、冷媒の圧力がコイルばね37の付勢力を上回ることにより、図3に示すように、逆止弁7では、ケース31がコイルばね37の付勢力に抗しつつ、冷媒の流通方向で弁座部材35に接近する。これにより、スプール33では、弁体41が冷媒の流通方向で弁座部材35から離隔する。つまり、弁体41の表面41aが弁孔35bから離隔する。この際、弁体41は吸入室19内に進入する。
このように、弁体41の表面41aが弁孔35bから離隔することにより、第1~4流通開口51~54が開放され始める。こうして、弁体41が吸入口15を開放し始める。ここで、弁体41が吸入室19内に進入していることから、第1~4流通開口51~54は吸入室19内に開口する。こうして、吸入口15の内部において、逆止弁7は配管21と吸入室19とを連通させる。これにより、吸入口15の内部を流通する冷媒は、ケース31の貫通孔31a内及び弁座部材35の弁孔35b内を流通しつつ、第1~4流通開口51~54を経て、吸入室19まで流通することになる。この際、貫通孔31a内及び弁孔35b内を流通する冷媒は、第1~4連結柱43~46の内側部91及び弁体41の案内部41cによって、第1~4流通開口51~54に案内される。こうして、第1~4流通開口51~54に案内された冷媒は、第1~4流通開口51~54を経て弁体41の径方向外側に向かって流通し、吸入室19に至ることになる。
そして、吸入口15の内部を流通する冷媒の流量がさらに増大し、冷媒の圧力が増大することにより、弁体41の表面41aが弁孔35bからより遠くに離隔する。このため、第1~4流通開口51~54がより大きく開放されるため、吸入室19に流通する冷媒の流量が増大する。こうして、この圧縮機では、圧縮機構5が吸入室19内の冷媒を吸入しつつ圧縮する。また、圧縮機構5は、圧縮した冷媒を吐出室から吐出口17を通じて配管22、ひいては凝縮器102に吐出する。
ここで、逆止弁7では、第1~4連結柱43~46が、それぞれ第1~4柱本体43a~46aを有している。そして、第1~4柱本体43a~46aでは、第1地点P1における第1内角407が第1角度θ1とされており、第2地点P2における第1内角407は、第2角度θ2とされている。つまり、第1地点P1から第2地点P2に向かうにつれて、第1内角407の角度が変化している。ここで、第1角度θ1は、第1~4流通開口51~54における下流側の幅が上流側の幅に比べて大きくなるように、第2角度θ2に比べて大きくされている。また、第1~4柱本体43a~46aにおいて、第1面404及び第2面405は、第1~4流通開口51~54における下流側の幅の長さが上流側の幅に比べて大きくなるように、弁体41の径方向に捩じれた状態となっている。この結果、第1~4流通開口51~54では、冷媒の流通方向の上流側の幅の長さ、すなわちケース31側の幅の長さが第1長さW1となっているのに対し、下流側の幅の長さ、すなわち弁体41側の幅の長さは第1長さW1よりも長い第2長さW2となっている。
この逆止弁7では、弁体41が弁孔35bを開放し始めることにより、第1~4流通開口51~54は、弁体41側から開き始める。このため、第1~4流通開口51~54において、弁体41側の幅がケース31側の幅に比べて大きくなることにより、換言すれば、第1~4流通開口51~54において、弁体41の周方向における第1~4本体部43a~46a同士の距離が長手方向でケース31側に対して弁体41側が大きい領域が設けられていることにより、この逆止弁7では、弁体41が吸入口15を開放した直後から冷媒が第1~4流通開口51~54を流通し易くなっている。この結果、この逆止弁7では、第1~4流通開口51~54を流通する際に冷媒の圧力損失が生じ難くなっている。
また、第1~4本体部43a~46aの特定断面の形状は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、五角形に近い略三角形状から、より三角形に近い略三角形状に変化している。これにより、弁体41の周方向における第1~4本体部43a~46aの幅、ひいては、弁体41の周方向における第1~4連結柱43~46の幅は、冷媒の流通方向の上流側(長手方向におけるケース31側)から冷媒の流通方向の下流側(長手方向における弁体41側)に向かうにつれて、漸次狭くなっている。
これにより、この逆止弁7では、第1~4流通開口51~54において、上記のような弁体41側が大きい領域を設けるに当たって、周方向における第1~4連結柱43~46の幅を一律に小さくする必要がない。すなわち、この逆止弁7では、第1~4連結柱43~46において弁体41の周方向の幅が小さい部分(第1~4連結柱43~46の長手方向において弁体41に近い部分)によって、第1~4流通開口51~54に対して弁体41側に大きい領域を設けつつも、各第1~4連結柱43~46において弁体41の周方向の幅が大きい部分(第1~4連結柱43~46の長手方向においてケース31に近い部分)によって、第1~4連結柱43~46の剛性を確保することが可能となっている。
したがって、逆止弁7を備えた実施例の圧縮機によれば、流通方向の上流側から下流側に向かって流通する冷媒の圧力損失を抑制可能であるとともに、耐久性の低下を抑制できる。
特に、逆止弁7では、第1~4流通開口51~54がそれぞれ第1辺501と、第2辺502と、第3辺503と、第4辺504とを有しており、冷媒の流通方向に延びる台形をなしている。これにより、第1~4流通開口51~54では、冷媒の流通方向の上流側における幅方向の長さを第1長さW1とすることが可能となっている。このため、この逆止弁7では、第1~4流通開口51~54における上流側についても、幅方向の長さを好適に確保できるため、第1~4流通開口51~54における上流側を冷媒が流通する際の圧力損失についても抑制することが可能となっている。
また、第1~4柱本体43a~46a、すなわち第1~4連結柱43~46は内側部91を有している。そして、内側部91における特定断面の形状は、弁体41径方向内側に向うにつれて弁体41の周方向における幅が漸次狭くなっている。これにより、内側部91によって冷媒が案内されることにより、冷媒は第1~4流通開口51~54を好適に流通可能となっている。この点においても、逆止弁7では、冷媒の圧力損失を好適に抑制可能となっている。
さらに、内側部91では、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、第1内角407が第2角度θ2から第1角度θ1に徐々大きくなっている。このため、第1面404及び第2面405は、第2地点P2から第1地点P1に向かうにつれて、弁体41の径方向に捩じれた状態となっている。これにより、第1~4柱本体43a~46aの形状の複雑化を抑制しつつ、弁体41の周方向における第1~4連結柱43~46の幅について、冷媒の流通方向の上流側から冷媒の流通方向の下流側に向かうにつれて漸次狭くすることが可能となっている。この結果、逆止弁7では、第1~4流通開口51~54の形状について、冷媒の流通方向の上流側から下流側に向かうにつれて幅の長さが徐々に長くなる台形に好適に形成することが可能となっている。これにより、上記の作用効果を好適に奏しつつ、逆止弁7、ひいては圧縮機の製造も容易化することが可能となっている。
また、弁体41の表面41aには、円錐状に隆起する案内部41cが形成されている。これにより、逆止弁7では、貫通孔31a内及び弁孔35b内を経た冷媒を案内部41cによって、第1~4流通開口51~54に好適に案内することが可能となっている。これにより、貫通孔31a内及び弁孔35b内を経た冷媒が弁体41の表面41aに衝突することを可及的に抑制できることから、この点においても、逆止弁7では、冷媒の圧力損失を抑制することが可能となっている。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例の圧縮機では、吸入口15の内部に逆止弁7を設けているが、これに限らず、吐出口17の内部に逆止弁7を設けても良い。この場合、吐出口17の内部において逆止弁7は、吐出室側にケース31を向けるとともに、配管22側に弁体41を向けた状態で配置される。また、吸入口15の内部及び吐出口17の内部にそれぞれ逆止弁7を設けても良い。
また、逆止弁7では、スプール33が第1~4連結柱43~46の4本の連結柱を有しているが、これに限らず、連結柱の本数は適宜設計可能である。
さらに、逆止弁7では、第1~4柱本体43a~46aの特定断面の形状を略三角形としている。しかし、これに限らず、第1~4柱本体43a~46aの特定断面の形状は、菱形等であっても良い。
また、逆止弁7では、第1内角407について、第1地点P1から第2地点P2に向かうにつれて、第1角度θ1から第2角度θ2に徐々に変化している。しかし、これに限らず、第1地点P1と第2地点P2との間に所定の地点を設定し、この地点を境に、第1内角407が第1角度θ1から第2角度θ2に変化しても良い。
また、実施例では、本発明における流体として冷媒を挙げているが、これに限らず、流体は、燃料電池へ圧送するための空気や水素等であっても良い。つまり、本発明の逆止弁は、燃料電池の水素ポンプ等に採用されても良い。
本発明は圧縮機及び水素ポンプ等に利用可能である。
7…逆止弁
30…弁部材
31…ケース
35…弁座部材
37…コイルばね(付勢部材)
41…弁体
43~46…第1~4連結柱(柱状部)
51~54…第1~4流通開口(流路)
91…内側部
404…第1面(案内面)
405…第2面(案内面)
407…第1内角(内角)

Claims (3)

  1. 周壁部と、前記周壁部の内側に形成され、流体を流通させる弁孔とを有する弁座部材と、
    前記弁孔を開閉する円盤状の弁体と、前記弁座部材を間に挟んで前記弁体に連結される頭部とを有する弁部材と、
    前記弁座部材と前記弁部材との間に配置され、前記弁体が前記弁孔を閉塞する方向に前記弁部材を前記弁座部材に対して付勢する付勢部材と、を備える逆止弁であって、
    前記弁部材は、前記弁体の周方向に配置されるとともに前記弁孔に挿通される複数の柱状部を有し、
    前記各柱状部は、前記弁体に一体的に連結されるとともに前記頭部に係合され、
    前記弁体の前記周方向に隣り合う前記柱状部同士の間には、前記流体が前記弁体の径方向内側から前記弁体の径方向外側へ流通する流路が形成され、
    前記弁体の前記周方向における前記各柱状部の幅は、前記各柱状部の長手方向で異なり、
    前記流路には、前記弁体の前記周方向における前記各柱状部同士の距離が前記長手方向において、前記頭部側に対して前記弁体側が大きい領域が設けられていることを特徴とする逆止弁。
  2. 前記各柱状部は、前記弁体の径方向内側に位置し、前記流体が前記弁体の径方向内側から前記流路を経て弁体の径方向外側へ流通するように案内する内側部を有し、
    前記柱状部の前記長手方向に直交する方向における前記内側部の断面形状は、前記弁体の径方向内側に向うにつれて前記弁体の周方向における幅が漸次狭くなっている請求項1記載の逆止弁。
  3. 前記内側部は、前記流体を案内する一対の案内面を有し、
    前記各案内面がなす内角は、前記長手方向において前記弁体側に対して前記頭部側が大きくなるよう漸次変化し、
    前記弁体の前記周方向における前記各柱状部同士の前記距離は、前記長手方向において前記頭部側に対して前記弁体側が大きくなるように漸次変化する請求項2記載の逆止弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2812544C1 (ru) * 2023-09-07 2024-01-30 Публичное акционерное общество "Татнефть" имени В.Д. Шашина Клапан золотниковый

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