JP2022101342A - 排泄検知装置および排泄検知方法 - Google Patents

排泄検知装置および排泄検知方法 Download PDF

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Masanobu Fujii
信貴 清水
Nobutaka Shimizu
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Abstract

【課題】オムツを開けることなく、寝具に寝ている被介護者の排泄の有無を正確に検知する排泄検知装置および排泄検知方法を提供する。【解決手段】排泄検知装置10は、寝具に寝ている被介護者の排泄を検知するために用いられ、寝具に寝ている被介護者の臀部周辺の空気を吸引する吸引手段20と、吸引手段20により吸引された空気中のガス成分を検出するガスセンサ32と、寝具上の被介護者の重心位置を検出する荷重センサ11と、ガスセンサ32の検出信号および荷重センサ11の検出信号に基づいて被介護者の排泄を判定する排泄判定手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、介護が必要とされる被介護者の排泄を検知する排泄検知装置に関し、より具体的には、寝具に寝ている被介護者の排泄を検知する排泄検知装置および排泄検知方法に関する。
養護老人ホーム等の介護施設では、就寝時間帯において、介護従事者による要介護者(被介護者)のオムツ交換が行われている。具体的には、介護従事者は、決まった時間に要介護者のオムツ交換を行う定時交換、または、排泄によりオムツが汚れたら交換を行う随時交換を行っている。しかしながら、定時交換の場合には、オムツを開けた際に排泄していないことも多い。オムツ交換時に排泄していない場合には、介護従事者にとって不要な作業負担となるだけでなく、要介護者の睡眠を妨げることにもなる。随時交換の場合には、要介護者本人の訴えに頼る場面も多く、要介護者が訴えることができなければ、介護従事者が気付くまでオムツ交換が行われないという危険性がある。
介護従事者にとって、オムツ交換業務は大きな負担となっており、その負担軽減のために、オムツを開けずに要介護者が排泄したか否かを確認できることが望ましい。このような技術としては、オムツ内の空気を吸引してガスセンサに導き、吸引したオムツ内の空気中のガス成分(臭い成分)をガスセンサで検出して排泄を検知する装置が知られている(例えば、特許文献1および2)。
しかしながら、特許文献1および2が開示するような装置では、排泄以外にも、要介護者が布団に出入りした、要介護者が寝返りを打った、要介護者に掛けられていた布団が外れた等の排泄以外のイベントによってもガスセンサの検出信号が変化するため、ガスセンサの検出信号からだけでは、要介護者の排泄を正確に検出することができないという問題があった。
特許第3765439号公報 特開2007-167264号公報
本発明は、上記従来の問題点を鑑みたものであり、その目的は、オムツを開けることなく、寝具に寝ている被介護者の排泄の有無を正確に検知する排泄検知装置および排泄検知方法を提供することにある。
このような目的は、以下の(1)~(11)の本発明により達成される。
(1)寝具に寝ている被介護者の排泄を検知する排泄検知装置であって、
前記寝具に寝ている前記被介護者の臀部周辺の空気を吸引する吸引手段と、
前記吸引手段により吸引された前記空気中のガス成分を検出するガスセンサと、
前記寝具上の前記被介護者の重心位置を検出するための荷重センサと、
前記ガスセンサの検出信号および前記荷重センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する排泄判定手段と、を有することを特徴とする排泄検知装置。
(2)前記第1の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号の変化が所定の基準値を超えた際に、前記寝具上の前記被介護者の前記重心位置の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する上記(1)に記載の排泄検知装置。
(3)前記排泄検知装置は、前記吸引手段により吸引された前記空気の湿度を検出する湿度センサをさらに有し、
前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第2の排泄判定処理をさらに実行する上記(1)または(2)に記載の排泄検知装置。
(4)前記第2の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号が前記所定の基準値を超えた際に、前記湿度センサの前記検出信号の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する上記(3)に記載の排泄検知装置。
(5)前記第2の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの前記検出信号の双方が大きく変化していないときに、前記ガスセンサの前記検出信号の値と前記湿度センサの前記検出信号の値とが略等しくなるように設定された変換式を用いて、前記ガスセンサの前記検出信号の前記値を変換し、さらに、前記ガスセンサの前記検出信号の前記変換された値の変化と、前記湿度センサの前記検出信号の前記値の変化との比較に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定するよう構成されている上記(4)に記載の排泄検知装置。
(6)前記排泄判定手段による判定結果を外部端末に送信する送信手段をさらに有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の排泄検知装置。
(7)前記吸引手段は、
前記寝具に寝ている前記被介護者の前記臀部周辺の前記空気を吸引するための吸引口を備え、前記寝具の前記被介護者の前記臀部に対応する位置に載置される吸引マットと、
前記吸引マットに接続され、前記吸引口から吸引された前記空気を前記ガスセンサに導く吸引チューブと、
前記吸引チューブを通して前記空気を吸引する吸引ブロアと、を有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の排泄検知装置。
(8)前記吸引マット上に載置される防水シーツをさらに有する上記(7)に記載の排泄検知装置。
(9)寝具に寝ている被介護者の排泄を検知する排泄検知方法であって、
吸引手段を用いて、前記寝具に寝ている前記被介護者の臀部周辺の空気を吸引する工程と、
ガスセンサを用いて、前記吸引手段により吸引された前記空気中のガス成分を検出する工程と、
荷重センサを用いて、前記寝具上の前記被介護者の重心位置を検出する工程と、
排泄判定手段を用いて、前記ガスセンサの検出信号および前記荷重センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する工程と、を含むことを特徴とする排泄検知方法。
(10)前記第1の排泄判定処理を実行する工程は、前記ガスセンサの前記検出信号の変化が所定の基準値を超えた際に、前記荷重センサの前記検出信号の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する工程を含む上記(9)に記載の排泄検知方法。
(11)前記排泄検知方法は、湿度センサを用いて、前記吸引手段により吸引された前記空気の湿度を検出する工程と、
前記排泄判定手段を用いて、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第2の排泄判定処理を実行する工程と、をさらに含む上記(10)に記載の排泄検知方法。
本発明によれば、ガスセンサの検出信号の変化に加えて、荷重センサの検出信号の変化を、排泄の有無の判断基準とすることにより、排泄と排泄以外のイベントとを明確に区別することができるため、被介護者の排泄を正確に検知することができる。そのため、本発明の適用により、不要なオムツ交換作業がなくなり、介護従事者の負担軽減を図ることができる。
本発明の好適な実施形態に係る排泄検知装置が適用される状態を概略的に示す図である。 図1に示す排泄検知装置のブロック図である。 図3(a)は、図2に示すガスセンサの抵抗値の時間変化を説明するためのグラフである。図3(b)は、図2に示す湿度センサの検出信号の時間変化を説明するためのグラフである。 図2に示すガスセンサの検出信号の時間変化および荷重センサの検出信号から算出された被介護者の重心位置の時間変化の例を示すグラフである。 図2に示す排泄検知装置が備える制御ユニットのブロック図である。 変換式を用いて変換された図2に示すガスセンサの検出信号と、図2に示す湿度センサの検出信号の例を示すグラフである。 本発明の好適な実施形態に係る排泄検知方法を概略的に示す図である。
以下、本発明の排泄検知装置および排泄検知方法を好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1~図6を参照して、本発明の好適な実施形態に係る排泄検知装置を詳述する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る排泄検知装置が適用される状態を概略的に示す図である。図2は、図1に示す排泄検知装置のブロック図である。図3(a)は、図2に示すガスセンサの抵抗値の時間変化を説明するためのグラフである。図3(b)は、図2に示す湿度センサの検出信号の時間変化を説明するためのグラフである。図4は、図2に示すガスセンサの検出信号の時間変化および荷重センサの検出信号から算出された被介護者の重心位置の時間変化の例を示すグラフである。図5は、図2に示す排泄検知装置が備える制御ユニットのブロック図である。図6は、変換式を用いて変換された図2に示すガスセンサの検出信号と、図2に示す湿度センサの検出信号の例を示すグラフである。
<排泄検知装置10>
図1および図2に示す本実施形態の排泄検知装置10は、ベッド1に寝ている被介護者の排泄を検知するために用いられる。排泄検知装置10は、寝ている状態の被介護者の臀部周辺の空気を吸引する吸引手段20と、吸引手段20により吸引された空気中のガス成分を検出するガスセンサ32、吸引手段20により吸引された空気の湿度を検出する湿度センサ33を備えた装置本体30と、ベッド1の4つの脚の下にそれぞれ配置された4つの荷重センサ11と、を含む。装置本体30は、例えば、ベッド1の下に配置され、装置本体30内のガスセンサ32、湿度センサ33等の各種機器や荷重センサ11に電力を供給する図示しない外部電源と接続される。
排泄検知装置10は、ガスセンサ32の検出信号の変化量が排泄の基準となる所定の基準値141を超えた際に、直ちに排泄があったと判定するのではなく、ガスセンサ32の検出信号の変化量が基準値141を超えた際、または基準値141を超える前後における荷重センサ11の検出信号の変化に基づいて被介護者の排泄の有無を判定する。より具体的には、ガスセンサ32の検出信号の変化量が基準値141を超えた際またはその前後の荷重センサ11の検出信号の変化が小さい(または変化がない)場合には、排泄があったと判定する。一方、ガスセンサ32の検出信号の変化量が基準値141を超えた際またはその前後の荷重センサ11の検出信号の変化が大きい場合には、排泄がないと判定する。背景技術の欄において述べたように、被介護者が排泄した際に加え、被介護者が布団に出入りをした、寝返りを打った、被介護者に掛けられていた布団が外れた等の排泄以外のイベントが生じた際にも、ガスセンサ32の検出信号が変化するため、本発明の排泄検知装置10は、ガスセンサ32の検出信号の変化に加えて、荷重センサ11の検出信号の変化を排泄の有無の判定要素として用いることにより、排泄と排泄以外のイベントとを明確に区別することができ、被介護者の排泄を正確に検知することができる。
(吸引手段20)
図2に示すように、吸引手段20は、被介護者の臀部周辺の空気を吸引するための吸引口210を備え、ベッド1の被介護者の臀部に対応する位置に載置される吸引マット21と、吸引マット21に接続され、吸引口210から吸引された空気を装置本体30内のガスセンサ32および湿度センサ33に導く吸引チューブ22と、装置本体30内に配置され、吸引チューブ22を通して被介護者の臀部周辺の空気を吸引する吸引ブロア23と、を備える。また、吸引マット21上には、オムツから排泄物が漏れ出した際に吸引マット21が汚れないように、ガス透過性の良い防水シーツ24が載置されている。また、吸引ブロア23の吸気口が埃、糸くず等によって閉塞され、被介護者の臀部周辺の空気を吸引できなくなることを防止するために、防塵フィルタ25が、吸引ブロア23の吸気口を覆うように設けられている。
吸引マット21は、通気性を有する素材(布等)から構成された中空のシート(敷布)状部材であって、ベッド1の幅と略同じ長さを有する。吸引マット21は、ベッド1に被介護者が寝た際に、被介護者の臀部の下に吸引マット21が位置するように、ベッド1のマットレスを覆うシーツ上に載置される。したがって、被介護者が寝具上で横たわった際に、吸引マット21の一方の面が被介護者の臀部および臀部付近と接触し、他方の面がベッド1のマットレスを覆うシーツに接触する。この吸引マット21の被介護者の臀部および臀部付近と接触する面の中央付近に吸引口210が設けられており、吸引ブロア23の駆動により、被介護者の臀部周辺の空気が、吸引口210から吸引され、吸引マット21の内部に導かれる。なお、吸引マット21は、ベッド1のマットレスを覆うシーツ上に載置されることが好ましいが、外観上目立たないようにするために、マットレスとシーツとの間に配置されてもよい。
吸引チューブ22は、吸引マット21と吸引ブロア23とを接続し、吸引マット21内の空気を吸引ブロア23に導くために用いられるチューブ状部材である。吸引チューブ22の一端は、吸引マット21内部に通じており、吸引チューブ22の他端は、防塵フィルタ25を介して吸引ブロア23の吸気口に接続されている。吸引チューブ22、吸引口210を介して吸引マット21の内部に導かれた被介護者の臀部周辺の空気が吸引され、防塵フィルタ25を通過して、吸引ブロア23に導かれる。
吸引ブロア23は、吸引チューブ22を介して吸引マット21内の空気を吸引するための吸引器具である。吸引ブロア23は、装置本体30(ハウジング31)内に収容されており、防塵フィルタ25を介して吸引チューブ22の他端が接続され、空気を吸引するための吸引口210と、吸引口210から吸引された空気を排出するための排気口とを有している。吸引ブロア23の駆動により、吸引マット21、吸引チューブ22、および防塵フィルタ25を介して吸引された被介護者の臀部周辺の空気は、吸引ブロア23の排気口から排出される。なお、後述するように、吸引ブロア23の排気口の内部または排気口の前方には、ガスセンサ32および湿度センサ33が設けられており、ガスセンサ32および湿度センサ33は、それぞれ、吸引ブロア23の排気口から排出された空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気のガス成分および湿度を測定することができる。
(装置本体30)
装置本体30は、箱状のハウジング31と、吸引ブロア23と、吸引手段20により吸引された空気のガス成分を検出するガスセンサ32と、吸引手段20により吸引された空気の湿度を検出する湿度センサ33と、吸引ブロア23を駆動させる駆動回路34と、排泄の有無の判定結果を外部端末2に無線通信するための無線通信ユニット35と、排泄検知装置10の制御を実行するための制御ユニット(MPU)100と、を備える。吸引ブロア23、ガスセンサ32、湿度センサ33、駆動回路34、無線通信ユニット35、制御ユニット100は、ハウジング31内に収納されている。また、吸引ブロア23は、ハウジング31の内壁面に取り付けられ、その吸気口がハウジング31に形成された開口から、外部に露出している。そのため、吸引ブロア23の吸気口に設けられた防塵フィルタ25は、ハウジング31の外側に位置しており、装置本体30を分解することなく定期的に新しいフィルタに交換可能である。また、ハウジング31には、吸引ブロア23の排気口から排出された空気をハウジング31の内部から外部に排出するための排気口が形成されており、吸引ブロア23の排気口から排出された空気は、ハウジング31に形成された排気口を介して、ハウジング31の外部に排出される。
ハウジング31は、吸引ブロア23、ガスセンサ32、湿度センサ33、駆動回路34、無線通信ユニット35、および制御ユニット100を内部に収納する機能を有している。なお、図示の形態では、ハウジング31は、箱状の全体形状を有しているが、その全体形状はこれに限られず、例えば、棒型、楕円形、マウス型等であってもよい。また、ハウジング31は、介護従事者または被介護者が誤って踏んでしまった際に変形や壊れたりすることがないよう、十分な強度を持った硬質の樹脂材料または金属材料によって構成されている。
ガスセンサ32は、吸引ブロア23の排気口の内部または排気口の前方に設けられており、吸引手段20により吸引された被介護者の臀部周辺の空気中のガス成分(臭気成分)を検出する機能を有している。また、ガスセンサ32は、制御ユニット100に有線接続されており、制御ユニット100からの制御に応じて、吸引手段20により吸引された被介護者の臀部周辺の空気中のガス成分(臭気成分)を検出する。ガスセンサ32としては、例えば、揮発性有機ガス、一酸化炭素ガス等を検出する金属酸化物半導体ガスセンサや定電位電解法ガスセンサ等の各種ガスセンサが用いられる。ガスセンサ32は、ガスセンサ32の抵抗値が、測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気内のガス成分の濃度が増加すると低下するよう構成されている。したがって、ガスセンサ32の検出信号の値は、抵抗値が低下、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気内のガス成分の濃度が増加するに応じて増加する。ガスセンサ32は、所定のサンプリングレートで測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気内のガス成分の濃度を検出し、検出したガス成分の濃度に応じた検出信号を制御ユニット100にリアルタイムで送信する。例えば、ガスセンサ32は、制御ユニット100からの制御に応じて、100msecのサンプリングレートで、測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気内のガス成分の濃度を検出し、検出したガス成分の濃度に応じた検出信号を制御ユニット100に送信するよう構成されている。また、ガスセンサ32の検出信号は、メモリー130内に一時保存される。
図3(a)は、ベッド1に寝ている被介護者が排泄を行った際のガスセンサ32の抵抗値の変化の一例を示している。図3(a)のグラフは、被介護者がベッド1の布団に入り、寝始めた後、排泄があり、その後、被介護者がベッド1の布団から出るまでのガスセンサ32の抵抗値の変化が示されている。図3(a)のグラフでは、横軸が時間(min)を示し、縦軸がガスセンサ32の抵抗値(kΩ)を示している。図3(a)に示されているように、ガスセンサ32の抵抗値は、ベッド1に寝ている被介護者の排泄前後に大きく減少するが、排泄以外のイベント、例えば、被介護者が布団に出入りする際およびその前後にも変化する。さらに、図3(a)には示されていないが、被介護者がベッド1上において寝返りを打った際や被介護者に掛けられていた布団が外れた際にも、ガスセンサ32の抵抗値が変化する。このように、ガスセンサ32の抵抗値、すなわち、ガスセンサ32の検出信号の値は、被介護者の排泄、被介護者が寝返りを打った、被介護者に掛けられていた布団が外れた等のイベントが生じた際、大きく変化する。
湿度センサ33は、吸引ブロア23の排気口の内部または排気口の前方に設けられており、吸引手段20により吸引された被介護者の臀部周辺の空気の湿度を検出する機能を有している。また、湿度センサ33は、制御ユニット100に有線接続されており、制御ユニット100からの制御に応じて、吸引手段20により吸引された被介護者の臀部周辺の空気の湿度を検出する。湿度センサ33としては、例えば、高分子静電容量式湿度センサ、セラミック静電容量式湿度センサ、高分子抵抗式湿度センサ等の各種静電容量式湿度センサ、抵抗式湿度センサが用いられる。湿度センサ33から送信される検出信号の値は、測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気の湿度に応じて増加する。湿度センサ33は、ガスセンサ32と同じサンプリングレートで、測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気の湿度を検出し、検出した湿度に応じた取得した検出信号を制御ユニット100にリアルタイムで送信する。例えば、湿度センサ33は、ガスセンサ32と同じ100msecのサンプリングレートで、測定対象の空気、すなわち、被介護者の臀部周辺の空気の湿度を検出し、制御ユニット100に送信するよう構成されている。また、湿度センサ33の検出信号は、メモリー130内に一時保存される。
図3(b)は、ベッド1に寝ている被介護者が排泄を行った際の湿度センサ33の検出信号の変化の一例を示している。図3(b)のグラフでは、横軸が時間(min)を示し、縦軸が湿度センサ33によって検出される相対湿度(%)を示している。図3(a)と同様に、図3(b)のグラフは、被介護者がベッド1の布団に入り、寝始めた後、排泄があり、その後、被介護者がベッド1の布団から出るまでの湿度センサ33の検出信号の変化が示されている。図3(b)に示されているように、湿度センサ33により検出される検出信号(相対湿度)は、被介護者が布団に出入りする際およびその前後に大きく変化するが、被介護者の排便前後では大きな変化は見られない。このように、湿度センサ33の検出信号は、ガスセンサ32の検出信号の値が変化する様々なイベント(例えば、被介護者が布団に出入りした、被験者が寝返りを打った等)が生じた際に大きく変化するが、被介護者が排泄した際にはあまり変化しない。そのため、本発明の排泄検知装置10において、湿度センサ33の検出信号の変化は、ガスセンサ32の検出信号の値が大きく変化した際に、ガスセンサ32の検出信号の値の変化が、被介護者の排泄によって生じたのか、被験者の排泄以外のイベントによって生じたのかを判定するために利用される。
図1に示されている荷重センサ11は、ベッド1上の被介護者の動き(被介護者がベッド1に寝ている、ベッド1から離れる、姿勢を変える、寝る位置を変える等)から、被介護者の離着床状態を検出し、ベッド1上の被介護者の重心位置を検出するために用いられる。荷重センサ11としては、例えば、ビーム形のロードセルを用いて荷重を検出する荷重検出器を用いることができる。このような荷重検出器は、例えば、特許第4829020号や特許第4002905号に記載されている。本実施形態の排泄検知装置10では、荷重センサ11により被介護者の離着床状態を検出することができるため、例えば、荷重センサ11により被介護者が着床した状態を検出したタイミングで被介護者の排泄検知を行うように設定することができる。
4つの荷重センサ11のそれぞれは、ベッド1の脚部の下端部に設けられ、さらに、装置本体30内に収納されている制御ユニット100(図2参照)に有線接続されており、制御ユニット100からの制御に応じて、自身に加えられている荷重を測定する機能を有している。4つの荷重センサ11のそれぞれは、所定のサンプリングレートで取得した検出信号を制御ユニット100にリアルタイムで送信する。例えば、荷重センサ11は、100msec毎に、検出信号を取得し、制御ユニット100に送信するよう構成されている。また、荷重センサ11の検出信号は、後述する制御ユニット100内のメモリー130内に一時保存される。制御ユニット100は、荷重センサ11の検出信号を用いてベッド1上での被介護者の重心位置を算出し、制御ユニット100内のメモリー130内に一時保存する。
4つの荷重センサ11の検出信号は、ベッド1上に寝ている被介護者の重心位置を算出するために利用される。4つの荷重センサ11の検出信号を用いて算出されるベッド1上に寝ている被介護者の重心位置の変化から、ベッド1上に寝ている被介護者の姿勢の変化、例えば、被介護者が布団に出入りした、寝返りを打った等のイベントを検出することができる。このように、荷重センサ11の検出信号は、ガスセンサ32の検出信号の値が変化する様々なイベント(例えば、被介護者が布団に出入りした、被験者が寝返りを打った等)が生じた際に大きく変化する。一方、荷重センサ11の検出信号は、ベッド1上に寝ている被介護者が排泄を行ったとしても、ベッド1上に寝ている被介護者の姿勢の変化は非常に小さいまたは変化しないので、湿度センサ33の検出信号の変化と同様に、荷重センサ11の検出信号の変化は、ガスセンサ32の検出信号の値が大きく変化した際に、ガスセンサ32の検出信号の値の変化が、被介護者の排泄によって生じたのか、被験者の排泄以外のイベントによって生じたのかを判定するために利用することができる。
図4は、ベッド1に寝ている被介護者が排泄を行った際のガスセンサ32の検出信号の時間変化および荷重センサ11の検出信号から算出された被介護者の重心位置の時間変化の例を示している。なお、図4のグラフは、被介護者がベッド1に着床した後、寝返り等により姿勢を変えたり、寝る位置を変えており、検出時間中に排泄前の力みおよび排泄があったケースにおけるガスセンサ32の検出信号の時間変化および荷重センサ11の検出信号から算出された被介護者の重心位置(x軸方向の重心位置)の時間変化を示している。図4上側に、荷重センサ11の検出信号から算出された被介護者の重心位置の時間変化が示され、図4下側に、ガスセンサ32の検出信号の時間変化が示されている。また、図4において、横軸が時間(min)を示し、縦軸が、それぞれ、被介護者の重心位置(x軸方向の重心位置)とガスセンサ32の検出信号を示している。
図4に示されているように、ガスセンサ32の検出信号は、被介護者の排泄前後に大きく変化し、被介護者の排泄以外のイベント、例えば、被介護者が姿勢を変える、寝る位置を変える等が生じた際およびその前後にも変化する。一方、荷重センサ11の検出信号から算出される被介護者の重心位置(x軸方向の重心位置)は、被介護者の排泄以外のイベント、例えば、被介護者が姿勢および寝る位置を変えた、排泄前に力んだ等のイベントが生じた際に大きく変化するが、被介護者の排泄した際にはあまり変化しない。
このように、荷重センサ11の検出信号は、ガスセンサ32の検出信号の値が変化する様々なイベント(例えば、被介護者が布団に出入りした、被験者が寝返りを打った等)が生じた際に大きく変化する。一方、ベッド1上に寝ている被介護者が排泄を行ったとしても、ベッド1上に寝ている被介護者の姿勢の変化は非常に小さいまたは変化しないので、荷重センサ11の検出信号は、ベッド1上に寝ている被介護者が排泄を行った際には、あまり変化しない。そのため、本発明の排泄検知装置10において、荷重センサ11の検出信号の変化は、湿度センサ33の検出信号の変化と同様に、ガスセンサ32の検出信号の値が大きく変化した際に、ガスセンサ32の検出信号の値の変化が、被介護者の排泄によって生じたのか、被験者の排泄以外のイベントによって生じたのかを判定するために利用することができる。
図2に戻り、駆動回路34は、制御ユニット100からの制御により、吸引ブロア23の駆動を制御する機能を有している。制御ユニット100からの制御に応じて駆動回路34が、吸引ブロア23の吸引時間、吸引力、吸引量等が調整される。制御ユニット100は、被介護者の就寝時間中、吸引ブロア23が駆動し続けるよう、駆動回路34を制御してもよいし、所定間隔で吸引ブロア23を駆動させるよう、駆動回路34を制御することもできる。制御ユニット100は、吸引ブロア23を所定間隔で駆動させるよう、駆動回路34を制御することにより、吸引ブロア23の消費電量を抑えることができる。また、制御ユニット100は、吸引ブロア23の吸引力を弱めることにより、吸引ブロア23の動作音を抑えることができる。例えば、制御ユニット100は、吸引ブロア23の吸引量が1l/minとなるように、数秒~数十秒間隔で吸引ブロア23を駆動させるよう、駆動回路34を制御することができる。なお、吸引ブロア23の吸引間隔は、ガスセンサ32および湿度センサ33の被介護者の臀部周辺の空気の検出間隔と同じであることが好ましい。
無線通信ユニット35は、詳しくは後述するが、制御ユニット100による被介護者の排泄の有無についての判定結果を無線通信により外部端末2に送信する機能を有している。無線通信ユニット35は、アンテナ、送受信回路、変復調回路等の無線通信を実行するために必要なコンポーネントを備えており、制御ユニット100からの制御に応じて、外部端末2との間の無線通信を実行する。無線通信ユニット35は、例えば、ZigBee(登録商標)やBLE(ブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー)通信、無線LAN等の無線通信分野において既知の任意の近距離無線通信技術を用いて、被介護者の排泄の有無の判定結果を外部端末2にリアルタイムで無線送信する。なお、外部端末2としては、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、ノートパソコン、ワークステーション、タブレット型コンピューター、携帯電話、スマートフォン、PDA、ウェアラブル端末、サーバー等の任意の端末を用いることができる。
(制御ユニット100)
制御ユニット100は、荷重センサ11の駆動、駆動回路34を介した吸引ブロア23の駆動、ガスセンサ32および湿度センサ33の駆動を制御し、さらに、荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33のそれぞれから送信される各検出信号から、被介護者の排泄を判定し、排泄の有無の判定結果を、無線通信ユニット35を用いて、外部端末2に無線送信する。
図5に示されているように、制御ユニット100は、制御ユニット100の制御を実行するための1つ以上のプロセッサー110と、制御ユニット100への入力および制御ユニット100からの出力を実行するためのI/O(インプット/アウトプット)インターフェース120と、制御ユニット100の処理を実行するために用いられるデータ140およびモジュール150を保存している1つ以上のメモリー130と、を備えている。
1つ以上のプロセッサー110は、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、中央演算処理装置(CPU)、メモリーコントロールユニット(MCU)、画像処理用演算処理装置(GPU)、状態機械、論理回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはこれらの組み合わせ等のコンピューター可読命令に基づいて信号操作等の演算処理を実行する演算ユニットである。特に、プロセッサー110は、メモリー130内に保存されているコンピューター可読命令(例えば、データ、プログラム、モジュール等)をフェッチし、演算、信号操作および制御を実行するよう構成されている。
I/Oインターフェース120は、ウェブインターフェース、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)等の様々なソフトウェアインターフェースおよびハードウェアインターフェースを含む。例えば、I/Oインターフェース120は、キーボード、マウス、タッチパネルディスプレイ、外部メモリー、プリンター、ディスプレイのような周辺デバイスのためのインターフェースである。I/Oインターフェース120は、キーボード、マウス、タッチパネルディスプレイのような入力デバイスを用いた制御ユニット100への入力およびディスプレイ、プリンター、外部メモリーへの制御ユニット100からの出力を可能とする。また、I/Oインターフェース120は、制御ユニット100が、インターネット等のネットワークを介して、外部端末2以外の外部に設けられたウェブサーバーやデータサーバーのような任意の外部デバイスと通信を行うことを可能としてもよい。
メモリー130は、揮発性記憶媒体(例えば、RAM、SRAM、DRAM)、不揮発性記憶媒体(例えば、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリー、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、光ディスク、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク)、またはこれらの組み合わせを含むコンピューター可読媒体である。
メモリー(記憶部)130は、プロセッサー110と通信可能に接続され、プロセッサー110により実行可能な複数のモジュール150、および、複数のモジュール150による処理に必要なデータ140を保存している。また、メモリー130は、複数のモジュール150の1つ以上によって受信、処理、生成されたデータや、複数のモジュール150による処理を実行するために必要なデータを一時保存する機能を備えている。
データ140は、ガスセンサ32の検出信号の変化に基づいて被介護者の排泄の有無を判定するために用いられる所定の基準値141と、排泄検知装置10を利用する被介護者のユーザデータ142と、被介護者の過去の排泄記録のデータである排泄記録データ143と、制御ユニット100の処理を実行するために必要なその他データ144と、を含んでいる。ガスセンサ32の検出信号の単位時間(例えば、0.1秒間、1秒間等)当たりの変化量(増加量)が、基準値141を超えると、被介護者の排泄、被介護者が寝返りを打った、被介護者に掛けられていた布団が外れた等のイベントが生じた可能性が高い。そのため、制御ユニット100は、ガスセンサ32の検出信号がデータ140に含まれる基準値141を超えると、荷重センサ11および湿度センサ33のそれぞれの検出信号を参照し、生じたイベントが被介護者の排泄なのか否かを判定する。基準値141は、吸引マット21の通気性、吸引ブロア23の性能、ガスセンサ32の特性、ベッド1の設置環境(換気の状態、温度、湿度等)、被介護者の性別、年齢、身長、体重、食事量等に応じて適宜設定される。被介護者が排泄した際の、被介護者の臀部周辺の空気中のガス成分の濃度変化の様態は、被介護者の状態、周辺環境、排泄検知装置10の使用条件等の様々な要因によって変化し得るので、これら要因に応じて適切に基準値141を設定することにより、被介護者の排泄の有無をより正確に検知することができる。
ユーザデータ142は、例えば、排泄検知装置10を利用する被介護者の氏名、年齢、性別を含む。ユーザデータ142に含まれる情報は、排泄記録データ143と紐付けて使用することができる。ユーザデータ142は、排泄検知装置10を用いた検知を開始する前または開始する際に、制御ユニット100のI/Oインターフェース120を用いて、制御ユニット100に入力され、メモリー130内に保存される。
排泄記録データ143は、制御ユニット100によって判定された被介護者の過去の排泄記録の蓄積データである。制御ユニット100によって被介護者が排泄したと判定されると、被介護者の排泄時間(判定時間)がメモリー130内に自動的に保存され、被介護者の排泄記録として蓄積される。介護従事者は、例えば、数日間分の排泄記録データ143を参照することにより、被介護者の排泄時間および排泄間隔(排泄ローテーション)の傾向を知ることができる。この排泄ローテーションの傾向が分かれば、被介護者が排泄する前にトイレに誘導することができるようになり、オムツの使用量の削減を図ることができる。また、排泄記録データ143は、無線通信ユニット35を介して、外部端末2に無線送信される。
モジュール150は、ルーティーン、アプリケーション、プログラム、アルゴリズム、ライブラリー、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、またはこれらの組み合わせ等のプロセッサー110により実行可能なコンピューター可読命令である。
モジュール150は、荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33を制御することにより、4つの荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33のそれぞれの検出信号を取得するためのセンサ制御モジュール151と、センサ制御モジュール151によって取得された各センサの検出信号に基づいて被介護者の排泄の有無を判定するための排泄判定モジュール152と、制御ユニット100が提供する機能を補うための任意の数のその他モジュール153と、を含んでいる。
プロセッサー110は、メモリー130内に保存されている各種モジュールを用いることにより、所望の機能を提供することができる。例えば、プロセッサー110は、排泄判定モジュール152を用いることにより、センサ制御モジュール151を用いて取得された、4つの荷重センサ11の検出信号、ガスセンサ32の検出信号および湿度センサ33の検出信号に基づいて被介護者の排泄の有無を判定するための処理を実行することができる。
センサ制御モジュール151は、4つの荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33を駆動し、4つの荷重センサ11の検出信号、ガスセンサ32の検出信号および湿度センサ33の検出信号を取得する機能を有している。センサ制御モジュール151によって取得された荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33の検出信号は、メモリー130内に一時保存される。メモリー130内に一時保存された荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33の検出信号は、荷重センサ11、ガスセンサ32および湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量を算出するために利用される。
排泄判定モジュール152は、センサ制御モジュール151によって取得された4つの荷重センサ11の検出信号、ガスセンサ32の検出信号および湿度センサ33の検出信号に基づいて、被介護者の排泄の有無を判定する機能を有している。図3(a)を参照して説明したように、ガスセンサ32の抵抗値、すなわち、ガスセンサ32の検出信号は、被介護者の排泄した際だけでなく、被介護者が寝返りを打った、被介護者に掛けられていた布団が外れた等のイベントが生じた際およびその前後に大きく変化する。そのため、ガスセンサ32の検出信号の変化が、メモリー130内に保存されている基準値141を超えた際に、直ちに被介護者の排泄があったと判定すると、被介護者の排泄がないにもかかわらず、不要なオムツ交換を行わなければならない場合が生じてしまう。そこで、本発明者は、鋭意検討した結果、被介護者の排泄があった際、ガスセンサ32の検出信号は大きく変化する一方、図4を参照して詳述したように、荷重センサ11の検出信号から算出される被介護者の重心位置の変化が小さいことに着目し、ガスセンサ32の検出信号の変化が基準値141を超えた際または基準値141を超える前後における荷重センサ11の検出信号の変化を参照することにより、被介護者の排泄の有無を正確に判定することができる排泄判定モジュール152を構成した。
本実施形態では、排泄判定モジュール152が、荷重センサ11の検出信号およびガスセンサ32の検出信号に基づいて被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する。さらに、第1の排泄判定処理に加え、排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号およびガスセンサ32の検出信号に基づいて被介護者の排泄を判定する第2の排泄判定処理を実行してもよい。
(第1の排泄判定処理)
第1の排泄判定処理に関し、排泄判定モジュール(排泄判定手段)152は、ガスセンサ32から所定のサンプリングレートでリアルタイム送信されてくるガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えたか否かを判定する。ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141以下の場合、排泄判定モジュール152は、被介護者の排泄や寝返り等のガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントは生じていないと判定する。一方、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた場合、排泄判定モジュール152は、被介護者の排泄や寝返り等のガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントが生じたと判定する。ガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントが生じたと判定すると、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号が基準値141を超えた際またはその前後(例えば、数秒間)の荷重センサ11の検出信号から算出される被介護者の重心位置を参照する。
次に、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた際またはその前後の被介護者の重心位置が大きく変化したか否かを判定する。具体的には、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた際またはその前後の被介護者の重心位置の単位時間当たりの変化量が所定のしきい値を超えているか否かを判別する。ガスセンサ32の検出信号の変化量が基準値141を超えた際またはその前後の被介護者の重心位置の単位時間当たりの変化量が所定のしきい値を超えている場合、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントは、被介護者の排泄ではないと判定する。一方、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた際またはその前後の被介護者の重心位置の単位時間当たりの変化量が所定のしきい値以下である場合、排泄判定モジュール152は、被介護者が排泄したと判定する。このように、第1の排泄判定処理において、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の変化に加えて、荷重センサ11の検出信号から算出される被介護者の重心位置の変化を被介護者の排泄の有無の判断基準として利用することにより、排泄と排泄以外のイベントとを明確に区別することができるため、被介護者の排泄を正確に検知することができる。
(第2の排泄判定処理)
前述した第1の排泄判定処理に加え、排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号およびガスセンサ32の検出信号に基づいて被介護者の排泄を判定する第2の排泄判定処理を実行してもよい。第2の排泄判定処理に関し、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32から所定のサンプリングレートでリアルタイム送信されてくるガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量(増加量)が基準値141を超えたか否かを判定する。ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141以下の場合、排泄判定モジュール152は、被介護者の排泄や寝返り等のガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントは生じていないと判定する。一方、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えている場合、排泄判定モジュール152は、被介護者の排泄や寝返り等のガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントが生じたと判定する。ガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントが生じたと判定すると、湿度センサ33の検出信号の変化に基づいて、被介護者の排泄の有無を判定する。排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた際またはその前後(例えば、数秒間)の湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変化の様態と大きく異なっているか否かを判定する。湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変化の様態と似ている場合、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントは、被介護者の排泄ではないと判定する。一方、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変化の様態と大きく異なっている(すなわち、湿度センサ33の検出信号の変化がないまたは小さい)場合、排泄判定モジュール152は、被介護者の排泄があったと判定する。このように、第2の排泄判定処理において、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化と、湿度センサ33の検出信号の値の変化との比較に基づいて、被介護者の排泄の有無を判定する。
より具体的には、排泄判定モジュール152は、最初に、ガスセンサ32から所定のサンプリングレートでリアルタイム送信されてくるガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えたか否かを判定する。ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えている場合、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の変換を行った後、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と、湿度センサ33の検出信号の変化の様態とを比較して、被介護者の排泄の有無を判定する。ガスセンサ32の検出信号の変換に関し、排泄判定モジュール152は、被介護者が布団に入っており特別なイベントが生じておらず、ガスセンサ32の検出信号と湿度センサ33の検出信号の双方が大きく変化しない任意のタイミングにおいて、ガスセンサ32の検出信号の値の大きさと、湿度センサ33の検出信号の値の大きさとが略一致するように、ガスセンサ32の検出信号の値を変換する変換式を設定する。典型的には、このような変換式は、ガスセンサ32の検出信号の値を変数とする高次多項式であり、高次多項式の各項の係数を適切に設定することにより、ガスセンサ32の検出信号と湿度センサ33の検出信号の双方が大きく変化していないときに、ガスセンサ32の検出信号の値と湿度センサ33の検出信号の値とが略一致する。
なお、排泄判定モジュール152は、制御ユニット100がメモリー130内に一時保存されているガスセンサ32の検出信号と湿度センサ33の検出信号の双方を参照し、ガスセンサ32の検出信号と湿度センサ33の検出信号の双方の単位時間当たりの変化量が所定の値以下である場合に、ガスセンサ32の検出信号と湿度センサ33の検出信号の双方が大きく変化しないタイミングであると判断し、ガスセンサ32の検出信号の値を変換する変換式を求める。このような変換式の設定は、本発明の排泄検知装置10による被介護者の排泄の検知が実行される前に少なくとも1回実行される。
図6は、上記条件を満足するように、変換式を用いて変換された図2に示すガスセンサ32の検出信号と、図2に示す湿度センサ33の検出信号との例を示すグラフである。
図6に示されているように、被介護者が布団に入った後のガスセンサ32の検出信号の変換値は、被介護者が布団に入ってから排泄前までは、湿度センサ33の検出信号とほぼ同じ変化挙動をとるが、排泄後には、ガスセンサ32の検出信号の変換値の単位時間当たりの変化量(ガスセンサ32の検出信号の変換値の傾き)は、湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量(湿度センサ33の検出信号の傾き)と大きく異なる。排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の単位時間当たりの変化量が基準値141を超えた場合、湿度センサ33の検出信号の変換値の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と大きく異なっているか否かを判定する。具体的には、排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量(グラフの傾き)と、ガスセンサ32の検出信号の変換値の単位時間当たりの変化量との差や比率を算出し、算出された差や比率が所定の条件を満たすか否かによって、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と大きく異なっているか否かを判定する。例えば、排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量と、ガスセンサ32の検出信号の変換値の単位時間当たりの変化量との差が所定のしきい値を超える場合、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と大きく異なると判別する。代替的に、排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量と、ガスセンサ32の検出信号の変換値の単位時間当たりの変化量との比率(湿度センサ33の検出信号の単位時間当たりの変化量/ガスセンサ32の検出信号の変換値の単位時間当たりの変化量)が所定のしきい値より小さい場合、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と大きく異なると判別する。
排泄判定モジュール152は、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と大きく異なると判定した場合に、被介護者が排泄したと判定する。一方、湿度センサ33の検出信号の変化の様態が、ガスセンサ32の検出信号の変換値の変化の様態と似ていると判定した場合、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号を大きく変化させるイベントは、被介護者の排泄ではないと判定する。このように、第2の排泄判定処理において、排泄判定モジュール152は、ガスセンサ32の検出信号の変化に加えて、湿度センサ33の検出信号の変化を被介護者の排泄の有無の判断基準として利用することにより、排泄と排泄以外のイベントとを明確に区別することができるため、被介護者の排泄を正確に検知することができる。
このように、排泄判定モジュール152が第1の排泄判定処理に加えて、第2の判定処理の双方を実行するよう構成されている場合、排泄判定モジュール152は、第1の排泄判定処理および第2の排泄判定処理を行い、被介護者が排泄したかどうかをダブルチェックすることができる。この場合、排泄判定モジュール152は、第1の排泄判定処理および第2の排泄判定処理の双方において被介護者が排泄したと判定された場合にのみ、被介護者が排泄したと判定する。排泄判定モジュール152は、第1の排泄判定処理および第2の排泄判定処理によるダブルチェックを実行するので、より正確に、被介護者の排泄の有無を判定することができる。
なお、排泄判定モジュール152は、第1の排泄判定処理および第2の排泄判定処理のいずれか一方において被介護者が排泄したと判定された場合にのみ、被介護者が排泄したと判定してもよい。さらに、排泄判定モジュール152は、第2の排泄判定処理のみを実行し、第2の排泄判定処理の判定結果のみに基づいて、被介護者の排泄の有無を判定するよう構成されていてもよい。
なお、上記の排泄検知装置10では、第1の排泄判定処理を実行するために荷重センサ11を用いているが、荷重センサ11の代わりに、ベッド1上の被介護者の動きを検出するモーションセンサを用いることもできる。このようなモーションセンサとしては、カメラ、赤外線センサ、またはこれらを組み合わせたデバイスを用いることができる。
排泄判定モジュール152が、被介護者が排泄したと判定した場合、排泄判定モジュール152の排泄結果は、前述した無線通信ユニット35を用いて、外部端末2に無線送信される。さらに、排泄判定モジュール152が判定した被介護者の排泄の日時が、メモリー130内に排泄記録データ143として蓄積される。
<排泄検知方法S100>
上述した排泄検知装置10を用いて本実施形態の排泄検知方法S100が実行される。以下、図7を参照して、本実施形態の排泄検知方法S100を詳述する。図7は、本発明の第1実施形態に係る排泄検知方法(以下、単に方法S100という)を概略的に示す図である。方法S100の各工程S110~S170は、制御ユニット100のプロセッサー110が、メモリー130内の各モジュールを含む制御ユニット100の各コンポーネントを用いることにより実行される。
方法S100は、被介護者がベッド1の布団に入った状態から開始される。工程S110において、制御ユニット100は、駆動回路34を制御し、吸引ブロア23を駆動させる。次に、工程S120において、吸引ブロア23の駆動により、寝ている状態の被介護者の臀部周辺の空気が吸引マット21の吸引口210を介して吸引マット21内に吸引され、さらに、吸引チューブ22を介して、吸引マット21内から吸引ブロア23に取り込まれ、その後、被介護者の臀部周辺の空気が吸引ブロア23の排気口から排出される。その後、吸引ブロア23の排気口の内部または排気口の前方に設けられたガスセンサ32および湿度センサ33に被介護者の臀部周辺の空気が導かれる。
工程S130において、制御ユニット100は、センサ制御モジュール151を用いて、ガスセンサ32の検出信号を取得する。同様に、工程S140において、制御ユニット100は、センサ制御モジュール151を用いて、湿度センサ33の検出信号を取得する。また、工程S150において、制御ユニット100は、センサ制御モジュール151を用いて、荷重センサ11の検出信号を取得し、取得した荷重センサ11の検出信号からベッド1上の被介護者の重心位置を算出する。工程S130において取得されたガスセンサ32の検出信号、工程S140において取得された湿度センサ33の検出信号、および工程S150において算出されたベッド1上の被介護者の重心位置は、メモリー130内に一時保存され、後の工程で利用される。なお、排泄判定モジュール152が第1の排泄判定処理のみを実行するよう構成されている場合、工程S140は省略可能である。
工程S160において、制御ユニット100は、排泄判定モジュール152を用いて、荷重センサ11の検出信号およびガスセンサ32の検出信号に基づいて、被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する。なお、排泄判定モジュール152が第1の排泄判定処理に加えて、第2の排泄判定処理を実行するよう構成されている場合には、工程S160において、制御ユニット100は、排泄判定モジュール152を用いて、第1の排泄判定処理に加えて、センサ制御モジュール151によって取得されたガスセンサ32の検出信号および湿度センサ33の検出信号に基づいて、被介護者の排泄の有無を判定する第2の排泄判定処理を行う。工程S160において、第1の排泄判定処理と第2の排泄判定処理の双方が実行される場合には、排泄判定モジュール152は、第1の排泄判定処理および第2の排泄判定処理の双方において被介護者が排泄したと判定された場合にのみ、被介護者が排泄したと判定する。
工程S160において、被介護者が排泄したと判別されると、工程S170において、制御ユニット100は、工程S160において取得された被介護者の排泄の有無についての判定結果を、無線通信ユニット35を用いて外部端末2に無線送信し、工程S160において判定された被介護者の排泄の日時が、メモリー130内に排泄記録データ143として蓄積される。その後、処理は工程S120に戻り、工程S120~S170が繰り返し実行される。なお、図7に示す方法S100は、ベッド1に寝ていた被介護者が起床した際や、排泄検知装置10の電源がオフにされた等の任意のタイミングで終了する。また、制御ユニット100からの制御に応じて、任意のタイミングで、所定の時間だけ、方法S100が実行されてもよい。
このように、本実施形態の排泄検知装置10および排泄検知方法S100は、ガスセンサ32の検出信号の変化に加えて、荷重センサ11の検出信号(および湿度センサ33の検出信号)の変化を被介護者の排泄の有無の判断基準として利用することにより、排泄と排泄以外のイベントとを明確に区別することができるため、被介護者の排泄を正確に検知することができる。そのため、不要なオムツ交換作業がなくなり、介護従事者の負担軽減を図ることができる。
例えば、介護従事者が、被介護者の就寝時間(20時~6時)におけるオムツ確認作業を2時間に1回行っていたとすると、就寝時間中に5回のオムツ確認作業を行うことになる。被介護者の就寝時間中の排泄回数が3回である場合には、5回中の2回のオムツ交換作業時には被介護者は排泄していないこととなる。この場合に、本発明の排泄検知装置10および排泄検知方法S100を用いることにより、就寝時間中のオムツ確認作業を2回減らすことができる。
以上、本発明の排泄検知装置および排泄検知方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の各コンポーネントの構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、本発明の構成に任意の構成のものを付加することができる。
本発明の属する分野および技術における当業者であれば、本発明の原理、考え方、および範囲から有意に逸脱することなく、記述された本発明の方法および通信システムの構成の変更を実行可能であろうし、変更された構成を有する方法および通信システムもまた、本発明の範囲内である。
例えば、図1、図2および図5に示された排泄検知装置のコンポーネントの数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意のコンポーネントが追加若しくは組み合わされ、または任意のコンポーネントが削除された態様も、本発明の範囲内である。また、排泄検知装置の各コンポーネントは、ハードウェア的に実現されていてもよいし、ソフトウェア的に実現されていてもよいし、これらの組み合わせによって実現されていてもよい。
また、図7に示された排泄検知方法の工程の数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意の工程が、任意の目的で追加若しくは組み合わされ、または、任意の工程が削除される態様も、本発明の範囲内である。
1…ベッド 2…外部端末 10…排泄検知装置 11…荷重センサ 20…吸引手段 21…吸引マット 210…吸引口 22…吸引チューブ 23…吸引ブロア 24…防水シーツ 25…防塵フィルタ 30…装置本体 31…ハウジング 32…ガスセンサ 33…湿度センサ 34…駆動回路 35…無線通信ユニット 100…制御ユニット 110…プロセッサー 120…I/Oインターフェース 130…メモリー 140…データ 141…基準値 142…ユーザデータ 143…排泄記録データ 144…その他データ 150…モジュール 151…センサ制御モジュール 152…排泄判定モジュール 153…その他モジュール S100…排泄検知方法 S110、S120、S130、S140、S150、S160、S170…工程

Claims (11)

  1. 寝具に寝ている被介護者の排泄を検知する排泄検知装置であって、
    前記寝具に寝ている前記被介護者の臀部周辺の空気を吸引する吸引手段と、
    前記吸引手段により吸引された前記空気中のガス成分を検出するガスセンサと、
    前記寝具上の前記被介護者の重心位置を検出するための荷重センサと、
    前記ガスセンサの検出信号および前記荷重センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する排泄判定手段と、を有することを特徴とする排泄検知装置。
  2. 前記第1の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号の変化が所定の基準値を超えた際に、前記寝具上の前記被介護者の前記重心位置の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する請求項1に記載の排泄検知装置。
  3. 前記排泄検知装置は、前記吸引手段により吸引された前記空気の湿度を検出する湿度センサをさらに有し、
    前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第2の排泄判定処理をさらに実行する請求項1または2に記載の排泄検知装置。
  4. 前記第2の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号が前記所定の基準値を超えた際に、前記湿度センサの前記検出信号の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する請求項3に記載の排泄検知装置。
  5. 前記第2の排泄判定処理において、前記排泄判定手段は、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの前記検出信号の双方が大きく変化していないときに、前記ガスセンサの前記検出信号の値と前記湿度センサの前記検出信号の値とが略等しくなるように設定された変換式を用いて、前記ガスセンサの前記検出信号の前記値を変換し、さらに、前記ガスセンサの前記検出信号の前記変換された値の変化と、前記湿度センサの前記検出信号の前記値の変化との比較に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定するよう構成されている請求項4に記載の排泄検知装置。
  6. 前記排泄判定手段による判定結果を外部端末に送信する送信手段をさらに有する請求項1ないし5のいずれかに記載の排泄検知装置。
  7. 前記吸引手段は、
    前記寝具に寝ている前記被介護者の前記臀部周辺の前記空気を吸引するための吸引口を備え、前記寝具の前記被介護者の前記臀部に対応する位置に載置される吸引マットと、
    前記吸引マットに接続され、前記吸引口から吸引された前記空気を前記ガスセンサに導く吸引チューブと、
    前記吸引チューブを通して前記空気を吸引する吸引ブロアと、を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の排泄検知装置。
  8. 前記吸引マット上に載置される防水シーツをさらに有する請求項7に記載の排泄検知装置。
  9. 寝具に寝ている被介護者の排泄を検知する排泄検知方法であって、
    吸引手段を用いて、前記寝具に寝ている前記被介護者の臀部周辺の空気を吸引する工程と、
    ガスセンサを用いて、前記吸引手段により吸引された前記空気中のガス成分を検出する工程と、
    荷重センサを用いて、前記寝具上の前記被介護者の重心位置を検出する工程と、
    排泄判定手段を用いて、前記ガスセンサの検出信号および前記荷重センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第1の排泄判定処理を実行する工程と、を含むことを特徴とする排泄検知方法。
  10. 前記第1の排泄判定処理を実行する工程は、前記ガスセンサの前記検出信号の変化が所定の基準値を超えた際に、前記荷重センサの前記検出信号の変化に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する工程を含む請求項9に記載の排泄検知方法。
  11. 前記排泄検知方法は、湿度センサを用いて、前記吸引手段により吸引された前記空気の湿度を検出する工程と、
    前記排泄判定手段を用いて、前記ガスセンサの前記検出信号および前記湿度センサの検出信号に基づいて、前記被介護者の排泄の有無を判定する第2の排泄判定処理を実行する工程と、をさらに含む請求項10に記載の排泄検知方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024090020A1 (ja) * 2022-10-26 2024-05-02 新東工業株式会社 判定装置、判定方法、及び判定システム

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