JP2022100201A - 感染性植物ラブドウイルスベクターおよび植物における非トランスジェニックのゲノム部位特異的編集の方法 - Google Patents

感染性植物ラブドウイルスベクターおよび植物における非トランスジェニックのゲノム部位特異的編集の方法 Download PDF

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【課題】植物ラブドウイルスベクターを用いて植物染色体DNAを部位特異的修飾する方法およびウイルスベクターの組成物を提供する。【解決手段】植物ラブドウイルスベクターを用いて植物を全身感染し、配列特異的ヌクレアーゼを発現し、配列特異的ヌクレアーゼが、感染された植物ゲノム標的サイトを標的とし、標的サイトを切断するステップと、植物のDNA修復メカニズムにより標的サイトに対する部位特異的編集を完了するステップを含む。この植物ゲノム目的DNAを部位特異的編集する方法は、選択的マーカー遺伝子を導入する必要がない。植物ラブドウイルス発現ベクターを用いて配列特異的ヌクレアーゼを送達することにより、標的サイトに対する編集効率を向上させるだけでなく、非トランスジェニックの安定に遺伝可能な編集植株を獲得することができる。【選択図】図1

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、植物遺伝子工学技術分野に関し、特に、組換え型ラブドウイルスベクターを用いて植物に対して部位特異的編集を行う方法に関し、具体的には、本発明は、組換え型ラブドウイルスベクターを用いてCRISPRヌクレアーゼ成分を非トランスジェニック送達することで植物に対して部位特異的編集を行う方法に関する。
近年、ゲノム部位特異的編集技術(Targeted Genome Editing)の出現は、作物の精密育種のために新規ルートを開拓し、小麦、水稲、トウモロコシなどの多種の作物の機能ゲノム学研究および性状の遺伝改良において非常に広い応用展望を有する。現在、ゲノム部位特異的編集技術は、主に配列特異的ヌクレアーゼ(site-specific nucleases, SSNs)に依存して完成している。配列特異的ヌクレアーゼとは、部位特異的なDNA結合ドメイン(DNA binging domain)と非特異的のDNA切断ドメイン(DNA cleavage domain)とを組み合わせ、ゲノム特定領域を標的かつ改造可能なドメインである。配列特異的ヌクレアーゼを細胞に導入された後に、ゲノムにおける特異配列を識別し、当該配列を切断してDNAの二重鎖切断(double-stranded breaks、DSBs)を形成することができ、それによって細胞内の非相同末端結合(non-homologous end joining、NHEJ)または相同組換え(homologous recombination、HR)を活性化して修復し、遺伝子機能の欠失(Deletion)或いは置換(Replacement)を引き起こす。現在よく使われる配列特異的ヌクレアーゼは、主にジンクフィンガーヌクレアーゼ(zinc-finger nucleases、ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(transcription activator-like effector nucleases、TALEN)、クラスター化して規則的な短い配列の回文配列リピートおよびCRISPR関連システム(clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR associated proteins、CRISPR/Cas)という3種類を含む。そのうちのCRISPR/Casヌクレアーゼは、操作が簡便で、迅速かつ効率が高い利点があり、ゲノム編集ツールとして現在最も広く応用されている。
現在の植物ゲノム編集のキーテクノロジーの1つは、配列特異的ヌクレアーゼの植物送達技術であり、すなわち、配列特異的ヌクレアーゼを含む核酸分子および/又はタンパク質分子を標的細胞、組織、器官又は植株個体に導入する方法と手段である。理想的な送達技術として、以下の条件を満たさなければならない:(1)完全な配列特異的ヌクレアーゼ核酸やタンパク質分子を植物材料に導入することができる;(2)送達される受容体植物材料が獲得しやすく、導入過程が簡単で操作しやすい;(3)植物材料中に導入した配列特異的ヌクレアーゼは、高効率の編集効率を発揮できる;(4)編集後の突然変異再生植株が獲得しやすい。(5)獲得した編集植株は、外来核酸の統合を含まない。
従来技術では、CRIPSR/Casヌクレアーゼを植物に送達することは、主に遺伝子組換え方法、すなわち、CRIPSR/Casを含む組換え遺伝子を受容体植物細胞に導入して植物のゲノムに統合し、発現産生されたヌクレアーゼがゲノム標的配列に対して予想可能な指向性遺伝的変化を産生することに依存する。現在、植物において最もよく使われている技術は、アグロバクテリウム介在法と遺伝子銃法などを含み、ゲノムに関する外来DNA挿入ということはすべて遺伝子組換えとして見なされる。当該方法は、ヌクレアーゼの植物への送達を実現することができるが、依然として、育種応用において以下の問題が存在する:(1)植物ゲノムにおける外来遺伝子の統合に関し、また、形質転換の過程では抗生物質や除草剤を用いてマーカーをスクリーニングする必要がある;(2)獲得した編集植株に予期できない表現型変異が存在する可能性がある。(3)自配または戻し交配などの手段により組換え遺伝子を分離する過程周期が長く、特に、育種周期が長く、倍数体、および無性生殖の植物である場合;(4)ある国や地区では、組換え遺伝子を除去した編集植株の子の世代およびその製品は、遺伝子組換え製品の監督管理対象となる可能性がある。
遺伝子組換え送達方式に問題が存在する状況に鑑み、非トランスジェニックCRIPSR/Casヌクレアーゼの送達方式を構築する必要がある。植物ウイルスベクターは、もう一つの将来性のあるCRISPR/Casヌクレアーゼ送達方法である。全身感染能力を有するウイルスベクターは、接種された細胞または組織から他の未接種組織および細胞に拡張することができ、かつ植株個体レベルで外来遺伝子の全身送達を達成することができる。全身感染能力を有さないウイルスベクターは、初感染細胞から他の細胞に拡散することができず、したがって、全身送達を達成することができない。全身感染能力を有するウイルスベクター、特に感染性RNAウイルスベクターは、その複製過程がDNA段階に関連しないため、外来核酸が寄主ゲノムに統合される可能性が存在しなく、ヌクレアーゼの非トランスジェニック送達応用において特殊な価値を有する。しかしながら、CRISPR/Casヌクレアーゼ遺伝子分子量が比較的大きく、4.2千塩基対(Kb)に達するため、プロモーターエレメントを加えて5-7 kbに達することが可能性があり、現在のウイルスベクターのパッケージング能力に対して極めて大きな挑戦を提出した。外来遺伝子の長さが感染性ウイルスベクターの限界負荷能力を超えた場合、外来遺伝子フラグメントの紛失、欠失をもたらすか、またはウイルスの全身感染能力を喪失する(Avesaniら、Transgenic Res、2007、16:587-597)。
パッケージング能力の制約のため、一部の感染性植物ウイルスベクターは、長さ約100~200塩基対(bp)のCRISPRガイドRNA(gRNA)などの比較的小さいヌクレアーゼ成分を送達するためにのみ使用され、このようなベクターは、例えば、植物DNAウイルス中のキャベツ葉巻ウイルス(Yinら、Sci Rep、2015、5:14926)、プラスセンスRNAウイルス中のタバコ茎壊疽ウイルス(Aliら、Mol Plant、2015、8:1288-1291;WO 2015189693)、タバコモザイクウイルス(Codyら、Plant Physiol、2017、175:23-35)、エンドウ豆早期褐変ウイルス(Aliら、Virus Res、2018、244:333-337)、テンサイそう根病(Jiangら、Plant Biotechnol J、2019、17:1302-1315)などがある。これらのウイルスベクターは、Cas9遺伝子組換え植株を介してゲノム部位特異的編集を実現するのに必要とされるため、このようにして獲得した編集植株のゲノムにCas9核酸配列の挿入がまだ含まれている。
論文(Meiら、Plant Direct、2019、3:1-16)では、約700bpの緑色蛍光タンパク質遺伝子を持つ場合、感染した上部葉で外来挿入フラグメントが完全欠失し、100~200bpのCRISPR gRNAを発現するためにのみ利用可能となり、遺伝子組換え発現のCas9タンパク質に依存して遺伝子編集を実現可能なプラスセンスRNAウイルスに属するオヒゲシバモザイク ウイルスウイルスベクターが開示される。論文(Zhangら、Funct&Integr Genomics、2020、20:471-477)および中国特許CN 111979262 Aと同様に、当該ウイルスベクターを用いて植物ゲノム編集を行う方法が開示される。パッケージング能力の制約のため、当該がCas9とgRNAをそれぞれ2つのウイルスベクターに挿入し、植物を共同に感染するときに低頻度の遺伝子編集を実現した。
もう1つのプラスセンスRNAウイルスに属するジャガイモXウイルスの外来フラグメントに対する許容能力は、2 kb未満であった(Larsenら、BMC Biotech、2012、12:21;Avesaniら、Transgenic Res、2007、16:587-597)。論文(Arigaら、Plant Cell Physiol、2020、61:1946-1953)では、当該ベクターを用いてCRISPR/Casヌクレアーゼ遺伝子を送達する方法が開示される。当該ウイルスベクターは、接種葉で完全なCRISPR/Casヌクレアーゼを発現し、遺伝子編集を実現することができるが、未接種組織でCRISPR/Cas全身送達と遺伝子編集を実現することができない。
ウイルスレプリコン(Replicon)システムは、ウイルスを複製するために必要とされるエレメントを保留しているが、ウイルスパッケージおよび/または運動に関連するエレメントを除去したベクターである。当該種類のベクターは、効率的に複製できるが、全身感染することができないため、かなり大きい(>10 kb)の外来挿入フラグメントを収容することができる。論文(Baltesら、Plant Cell、2014、151-163)では、一本鎖DNAジェミニウイルス科に属するダイズわい化ウイルスレプリコンを用いてCRISPR/Casヌクレアーゼを送達することが開示されており、論文(Wangら、Mol Plant、2017、10:1007-1010)および中国特許CN 109880846 Aは、ジェミニウイルス科のコムギ萎縮ウイルスレプリコンベクターシステムを用いてCRISPR/CasヌクレアーゼおよびDNA修復テンプレートを送達することが開示される。しかし、ウイルスレプリコンベクターが、実質的に運動欠陥ウイルス(Deconstructed Virus)であり、アグロバクテリウム介在または遺伝子銃などの手法を利用してウイルスベクターを含むDNAコンストラクトを細胞に導入する必要があるので、受容体細胞に外来DNA統合可能性の存在は避けられない。
現在すでに開発された植物ウイルスベクターに欠陥が存在する課題に鑑み、感染性を有し、完全なCRISPR/Casヌクレアーゼを全身に送達できる植物ウイルスベクターシステム、特に、複製過程でDNA段階に関しない感染性RNAウイルスベクターシステムを開発する必要がある。
ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)ウイルスは、非分節一本鎖マイナスセンスRNAウイルスに属する。論文(Wangら、PLoS Pathog、2015、11:e 1005223)および特許CN 105039388 Bは、植物ラブドウイルスに属するノゲシ黄網ウイルス(SYNV)の遺伝操作方法が開示される。特許CN 104962580 Bは、緑色蛍光タンパク質(約700 bp)とβ-ガラクトシダーゼ(1.8 Kb)結合遺伝子を担持できるSYNV発現ベクターおよびその作製方法が開示されるが、より大きな外来遺伝子フラグメント(例えば、Casヌクレアーゼ)の全身送達、および当該ウイルスベクターを用いて非トランスジェニックのゲノム部位特異的編集の方法を実現することができなかった。
論文(Gaoら、New Phytol、2019、223:2120-2133)と特許CN 110511955 Aは、植物ラブドウイルスオオムギ縞萎縮ウイルス(BYSMV)の感染性クローン、発現ベクターおよびその構築方法と使用が開示される。蛍光タンパク質遺伝子とβ-ガラクトシダーゼ遺伝子を挿入するとき、当該ベクターは、麦類植物寄主において外来遺伝子の全身送達と発現を実現することができる。しかし、より大きなCRISPR/Casヌクレアーゼ遺伝子(約5 Kb)を担持するとき、当該ベクターは、アグロバクテリウムT-DNA形質転換法でベンサミアナタバコに導入することしかできず、単細胞でCRISPR/Casヌクレアーゼを発現し、標的遺伝子編集を産生するが、組み換えウイルスはベンサミアナタバコ内で運動することができず、麦類植物の寄主および媒介としてのウンカ体内で全身感染することもできない(Gaoら、New Phytol, 2019, 223: 2120-2133;原文第12ページ「BYSMV-based genome edited systems cannot currently be recovered in cereals and planthoppers, as a result of their extremely large genomes, but this limitation of BYSMV and other rhabdovirus-based expression systems will be addressed by insertions of newly identified small CAS9 proteins in future studies」)。
以上説明したように、従来技術では非トランスジェニックのCRISPR/Casヌクレアーゼの全身送達を実現することができなかった。
現在の植物ウイルスベクターを用いて植物に対して非トランスジェニックのゲノム部位特異的修飾を行う技術的難題を克服するために、本発明は、植物ラブドウイルスを用いて配列特異的ヌクレアーゼを植物に送達する。前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノムの特定核酸配列を標的とし、標的サイトを切断し、植物内因性DNA修復機構を介して前記標的サイトの部位特異的修飾を完成させることができる。さらに、前記植物ラブドウイルスは、全身感染能力を有し、ウイルスの全身感染に伴って、配列特異的ヌクレアーゼに対する全身送達を実現し、外来核酸配列統合を含まない部位特異的編集植物部分を獲得することができ、さらに、外来配列統合を含まない部位特異的編集植物部分(例えば、植物細胞)再生後、非トランスジェニックの安定に遺伝可能な部位特異的編集植物を獲得することができる。
本発明の第1の態様は、修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない植物細胞遺伝物質を修飾する方法を提供する。当該方法は、少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)とを含む。
前記細胞遺伝物質修飾プロセスは、配列特異的ヌクレアーゼによって切断誘導され、植物内因性DNA修復機器によって完成される。
好ましくは、前記方法は、ステップb)の後に、選択マーカーを利用する必要がなく、遺伝物質を含む修飾植物細胞対象を選択するステップc)をさらに含む。
本発明の第2の態様は、修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない遺伝物質が修飾された植物を産生する方法を提供する。当該方法は、少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)と、前記遺伝物質が修飾された細胞から植物を取得するステップc)、選択マーカーを利用する必要がなく、前記遺伝物質を含む修飾植物対象を選択するステップd)とを含む。
好ましくは、前記修飾すべき細胞を感染する方法は、組み換えウイルス未接種細胞自然感染、汁の摩擦接種、接ぎ木、昆虫媒介伝播、または他の任意のウイルスによる感染方法を含む。
好ましくは、前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターは、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)またはナス斑点萎縮ウイルス(eggplant mottled dwarf virus、EMDV)である。
好ましくは、前記ノゲシ黄網ウイルスゲノム核酸配列が、SEQ ID NO:38に示され、前記ナス斑点萎縮ウイルスゲノム核酸配列が、SEQ ID NO:39に示される。
好ましくは、前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターは、一つまたは複数の種類の突然変異および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターを含み、好ましくは、前記誘導ウイルスベクターが、糖タンパク質(Glycoprotein、G)アミノ基末端ドメインが突然変異された、および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターである。
好ましくは、前記糖タンパク質は、糖タンパク質N末端ドメインが欠失されるように変異および/または組み換え修飾される。
好ましくは、前記糖タンパク質は、糖タンパク質N末端ドメインのヌクレオチド配列が異種核酸配列に置換されるように変異および/または組み換え修飾される。
好ましくは、前記細胞遺伝物質修飾は、標的サイトで少なくとも1つの塩基欠失、または1つの塩基挿入、または1つの塩基置換、またはこれらの修飾パターンの組み合わせを含む。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼ、TALENヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、またはすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼであり、好ましくは、前記配列特異的エンドヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼであり、好ましくは、前記CRISPR/Casヌクレアーゼは、化膿レンサ球菌に由来するSpCas9またはラクノスピラに由来するLbCpf1ヌクレアーゼである。
好ましくは、前記配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列は、単一または複数のガイドRNAの核酸配列と、Casヌクレアーゼの核酸配列とを含む。
好ましくは、前記ガイドRNAは、標的遺伝子と対をなす配列と、Casヌクレアーゼと結合して複合体を形成する配列とを含む。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼをコードする核酸配列は、ラブドウイルスのゲノム中に独立した転写ユニットの形態で存在する。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼ配列の転写は、ラブドウイルスメッセンジャーRNA転写に関する調節エレメントによって制御される。
好ましくは、ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、同一の転写ユニットによって制御される。
好ましくは、ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、異なる転写ユニットによって制御される。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を含む。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を取り除くように加工される。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を細胞内因性tRNA加工機器によって取り除かれる。
前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列をCpf1ヌクレアーゼ加工によって取り除かれる、
好ましくは、前記植物は、植物ラブドウイルスの自然または実験寄主である。好ましくは、前記植物は、ノゲシ黄網ウイルスまたはナス斑点萎縮ウイルスの寄主である。
好ましくは、前記植物はベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)である。
好ましくは、前記植物はジャガイモ(Solanum tuberosum)である。
好ましくは、前記植物はトマト(Lycopersicon esculentum)である。
好ましくは、前記植物はタバコ(Nicotiana tabacum)である。
好ましくは、前記植物は、ナス(Solanum melongena)、キュウリ(Cucumis sativus)、アジサイ(Hydrangea macrophylla)、メロン(Cucumis melo)、ニコチアナ・リーブランド(Nicotiana clevelandii)、ニコチアナ・グルチノサ(Nicotiana glutinosa)、ニコチアナ・ルスティカ(Nicotiana rustica)、ニコチアナ・エドワードソニー(Nicotiana edwardsonii)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒユアカザ(Chenopodium amaranticolor)、キノア(Chenopodium quinoa)、チョウセンアサガオ(Datura metel)、扶桑(Hibiscus rosa-sinensis)、スイカズラ(Lonicera)、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、ハルノノゲシ(Sonchus oleraceus)、レタス(Lactuca sativa)、ニコチアナ・グルチノサとニコチアナ・リーブランドとのハイブリッド品種、ヒャクニチソウ(Zinnia elegans)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、キノア(Chenopodium quinoa)などから選択される。
本発明の第3の態様は、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチド配列を含み、前記配列特異的ヌクレアーゼは、ウイルスベクターが感染した細胞内で一過性発現するとともに、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、前記標的配列は、前記ヌクレアーゼによって修飾されることを特徴とする、感染性組み換え植物ラブドウイルスベクターを提供する。
前記組換え型ラブドウイルスは、全身感染能力を有し、好ましくは、前記ラブドウイルスは、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)またはナス斑点萎縮ウイルス(eggplant mottled dwarf virus、EMDV)である。
好ましくは、前記組み換え植物ラブドウイルスベクターは、組み換え核酸コンストラクトであり、ウイルスベクターを含む配列は、プロモーターに作動可能に連結される。
好ましくは、前記ノゲシ黄網ウイルスゲノム核酸配列が、SEQ ID NO:38に示され、前記ナス斑点萎縮ウイルスゲノム核酸配列が、SEQ ID NO:39に示される。
好ましくは、前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターは、一つまたは複数の種類の突然変異および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターを含み、好ましくは、前記誘導ウイルスベクターが、糖タンパク質(Glycoprotein、G)アミノ基末端ドメインが突然変異された、および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターである。
好ましくは、前記糖タンパク質は、糖タンパク質N末端ドメインが欠失されるように変異および/または組み換え修飾される。
好ましくは、前記糖タンパク質は、糖タンパク質N末端ドメインのヌクレオチド配列が異種核酸配列に置換されるように変異および/または組み換え修飾される。
好ましくは、前記細胞遺伝物質修飾は、標的サイトで少なくとも1つの塩基欠失、または1つの塩基挿入、または1つの塩基置換、またはこれらの修飾パターンの組み合わせを含む。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼ、TALENヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、またはすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼであり、好ましくは、前記配列特異的エンドヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼであり、好ましくは、前記CRISPR/Casヌクレアーゼは、化膿レンサ球菌に由来するSpCas9またはラクノスピラに由来するLbCpf1ヌクレアーゼであり、好ましくは、前記SpCas9ヌクレアーゼの核酸配列が、SEQ ID NO:18に示され、LbCpf1ヌクレアーゼの核酸配列が、SEQ ID NO:19に示される。
好ましくは、前記配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列は、単一または複数のガイドRNAの核酸配列と、Casヌクレアーゼの核酸配列とを含む。
好ましくは、前記ガイドRNAは、標的遺伝子と対をなす配列と、Casヌクレアーゼと結合して複合体を形成する配列とを含む。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼをコードする核酸配列は、ラブドウイルスのゲノム中に独立した転写ユニットの形態で存在する。
好ましくは、前記配列特異的ヌクレアーゼ配列の転写は、ラブドウイルスメッセンジャーRNA転写に関する調節エレメントによって制御される。
好ましくは、ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、異なる転写ユニットによって制御される。
好ましくは、ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、同一の転写ユニットによって制御される。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を含む。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を取り除くように加工される。
好ましくは、前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を細胞内因性tRNA加工機器によって取り除かれる。
前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列をCasヌクレアーゼ加工によって取り除かれる、
好ましくは、前記植物は、植物ラブドウイルスの自然または実験寄主である。好ましくは、前記植物は、ノゲシ黄網ウイルスまたはナス斑点萎縮ウイルスの寄主である。
好ましくは、前記植物はベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)である。
好ましくは、前記植物はタバコ(Nicotiana tabacum)である。
好ましくは、前記植物はジャガイモ(Solanum tuberosum)である。
好ましくは、前記植物はトマト(Lycopersicon esculentum)である。
好ましくは、前記植物は、ナス(Solanum melongena)、キュウリ(Cucumis sativus)、アジサイ(Hydrangea macrophylla)、メロン(Cucumis melo)、ニコチアナ・リーブランド(Nicotiana clevelandii)、ニコチアナ・グルチノサ(Nicotiana glutinosa)、ニコチアナ・ルスティカ(Nicotiana rustica)、ニコチアナ・エドワードソニー(Nicotiana edwardsonii)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒユアカザ(Chenopodium amaranticolor)、キノア(Chenopodium quinoa)、チョウセンアサガオ(Datura metel)、扶桑(Hibiscus rosa-sinensis)、スイカズラ(Lonicera)、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、ハルノノゲシ(Sonchus oleraceus)、レタス(Lactuca sativa)、ニコチアナ・グルチノサとニコチアナ・リーブランドとのハイブリッド品種、ヒャクニチソウ(Zinnia elegans)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、キノア(Chenopodium quinoa)などから選択される。
本発明の第5の態様は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターによって産生される遺伝物質が修飾された植物および子の世代を提供する。
本発明の第6の態様は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターにおける感染性組み換えウイルスベクターを提供する。
本発明の第7の態様は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターにおける菌株または組み換えウイルスを提供する。
本発明の第8の態様は、植物ゲノム編集における本明細書に記載の方法または組換え型ラブドウイルスベクター、または組換え型ラブドウイルスベクター、または本明細書に記載の菌株または組み換えウイルスの使用を提供する。
発明詳述
本発明をよりよく定義し、本発明を実施するように当業者に示唆するために、以下の定義および方法を提供し、明確に指定又は限定しない限り、用語が関連する分野の当業者の従来使用法に従って理解されるべきである。
本発明において、用語「植物」は、植物全体および任意の子の世代、および植物を構成する植物部分などを含み、植物部分は、植物細胞、植物細胞培養物、植物組織、植物組織培養物、植物挿し木、植物器官(例えば、花粉、胚、花、果実、芽、葉、根、茎および関連外植体)、植物種子(例えば、成熟種子、未成熟種子、種皮のない未成熟胚)などを含むが、これらに限定されない。植物細胞は、単離された単一細胞または細胞凝集体の形態(例えば、カルスおよび培養細胞)であってもよいし、プロトプラスト、配偶子を産生する細胞、または完全な植物に再生可能な細胞または細胞の集合であってもよい。植物細胞培養物または組織培養物は、当該細胞または組織由来の植物の生理学的または形態学的特徴を有する植物を再生することができ、かつ当該植物と実質的に同じである遺伝子型を有する植物を再生することができる。植物細胞培養物または組織培養物中の再生可能な細胞は、胚、プロトプラスト、分生細胞、カルス、花粉、葉、雄蕊の葯、根、根尖、糸、花、果仁、穂、穂軸、殻、または茎であってもよい。
用語「ラブドウイルス」は、マイナスセンスRNAウイルスラブドウイルス科の一員であり、「マイナスセンスRNAウイルス」は「マイナス鎖RNAウイルス」とも呼ばれ、ウイルス粒子中にパッケージングしたウイルスゲノムがマイナスセンス(mRNAの極性とは逆)であるヒト、動物、植物と真菌などを感染するウイルスであり、ゲノムが非分節型であるモノネガウイルス目(Mononegavirale)を含み、例えば、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、フィロウイルス科(Filoviridae)、ニヤミウイルス科(Nyamiviridae)、ボルナウイルス科(Bornaviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)、Mymonaviridae、NyamiviridaeとSunviridaeなど、ゲノムが分節型であるブニヤウイルス目(Bunyavirales)のブニヤウイルス科(Bunyaviridae)、フェラウイルス科(Feraviridae)、フィモウイルス科(Fimoviridae)、ハンタウイルス科(Hantaviridae)、ジョンウイルス科(Jonviridae)、ナイウイルス科(Naiviridae)、ペリブニヤウイルス科(Peribunyaviridae)、ファシマウイルス科(Phasmaviridae)、フェヌイウイルス科(Phenuiviridae)とトマト黄化えそウイルス科(Tospoviridae)など。ゲノムが分節であり、目的に分類されていないアレナウイルス科(Arenaviridae)、アスピウイルス科(Aspiviridae)とオルソミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)。ここで、ラブドウイルスは、典型的な桿菌状や弾丸状のウイルス粒子を有し、動物に感染するラブドウイルス科および植物を感染するラブドウイルス科を含み、動物に感染するラブドウイルス科は、リッサウイルス属(Lyssavirus)、ベシクロウイルス属(Vesiculovirus)、エファメロウイルス属(Ephemerovirus)、粒外ラブドウイルス属(Novirhabdivirus)などを含むが、これらに限定されない。植物に感染するラブドウイルスは、主に以下の4つの属があり、それぞれヌクレオラブドウイルス属(Nucleorhabdovirus)、サイトラブドウイルス属(Cytorhabdovirus)、二分ラブドウイルス属(Dichorhavirus)、ヴァリコサウイルス属(Varicosavirus)である。細胞核ラブドウイルス属のメンバーは、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)、トウモロコシ条斑ウイルス(maze fine streak virus、MFSV)、トウモロコシイランモザイクウイルス(maiziranian mosaic virus、MIMV)、トウモロコシモザイクウイルス(maze mosaic virus、MMV)、ナスのまだら萎縮ウイルス(egg plant mottled dwarf virus、EMDV)、ジャガイモ黄萎ウイルス(potato yellow dwarf virus, PYDV)、コムギ黄縞ウイルス(wheat yellow striate virus, WYSV)、イネ黄葉ウイルス(rice yellow stunt viurs、RYSV)、芋脈退緑ウイルス(taro vein chlorosis virus、TVCV)、クロスグリ随伴ラブドウイルス(black currant-associated rhabdoviirus、BCARV)、マンダラ黄脈ウイルス(datura yellow vein virus、DYVV)などを含むが、これらに限定されない。細胞質ラブドウイルス属のメンバーは、イネ縞モザイクウイルス(rice stripe mosaic virus、RSMV)、ムギ北地モザイクウイルス(northern cereal mosaic virus、NCMV)、トウモロコシ黄条斑ウイルス(maize yellow striate virus、MYSV)、オオムギ黄条斑モザイクウイルス(barley yellow striate mosaic virus、BYSMV)などを含むが、これらに限定されない。ヴァリコサウイルス属のメンバーは、ノスズメノテッポウバリコサウイルス(alopecurus myosuroides varicosavirus、AMVV)、レタスヴァリコサ随伴ウイルス(lettuce big vein associated virus、LBVaV)、ムラサキツメクサバリコサウイルス(red clover varicosavirus、RCVV)などを含むが、これらに限定されない。二分ラブドウイルス属は、ランえそ斑紋ウイルス(orchid fleck virus、OFV)、カンキツモザイク病ウイルス(cirus leprosis virus、CiLV)、柑橘退緑斑ウイルス(citrus chlorotic spot virus、CCSV)、コーヒー輪斑ウイルス(coffee ringspot virus, CRV)、タイセイ退緑斑点ウイルス(clerodendrum chlorotic spot virus, CLCSV)などを含むが、これらに限定されない。
ラブドウイルス科ウイルスゲノムの構造は保存的であり、ゲノム3’端から5’端までの順に3’-N-P-M-G-L-5’、すなわち、ヌクレオカプシドタンパク質N(Nucleocapsid Protein)、リンタンパク質P(Phosphoprotein)、基質タンパク質M(Matrix Protein)、糖タンパク質G(Glycoprotein)、RNA依存RNAポリメラーゼ大サブユニットL(RNA-dependent RNA polymerase Large Subunit)などの5つの保存構造タンパク質をコードする。ここで、ラブドウイルスの最小感染ユニットリボ核タンパク質複合体(ribonucleoprotein core complex、RNP)は、ウイルスのコアタンパク質によりゲノムRNAを包んで構成され、コアタンパク質が、通常ヌクレオカプシドタンパク質NとLであり、あるウイルスメンバーのコアタンパク質はまた他の種類のタンパク質、例えば、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)のコアタンパク質はリンタンパク質Pを含む。ラブドウイルスは、上述の5つの保存構造タンパク質をコードする以外に、一部のメンバーが付加的な非構造タンパク質をコードし、例えば、SYNVは1つの付加的な非構造タンパク質sc4をコードする。ラブドウイルスゲノムの両端には、3’-leaderと5’-trailer配列をそれぞれ含む。Leader配列とtrailer配列は、いずれも非タンパク質コード配列であるが、ゲノムの複製とmRNA転写に対して重要な制御役割を果たしている。ラブドウイルスの各遺伝子間には、保存的の遺伝子スペーサー配列を含み、例えば、N遺伝子とP遺伝子の間のスペーサーがNPJ(N/P junction)配列であり、遺伝子スペーサー配列の作用は、上流遺伝子の転写終了と下流遺伝子の転写開始であり、上流mRNA転写終結シグナルおよびポリアデニルテンプレートとするエレメント、mRNA合成過程で転写されない配列からなるエレメント(通常連続的なウラシルヌクレオチドUを含む)、下流mRNA転写開始エレメントという3つの部分からなる。
ラブドウイルスの転写は順次転写と極性転写の特徴があり、順次転写とは、ウイルス転写の過程において、各ウイルス遺伝子がゲノム上での相対位置に従ってを順次転写し、極性転写とは、順次転写されたmRNAの生産量がゲノム上での相対位置に従って徐々に減少することである。ラブドウイルスの転写過程は、ウイルスポリメラーゼの作用下で行われ、ウイルスゲノムの3’端から最初にleader mRNAを転写し、次に、ウイルスタンパク質をコードする夫々のmRNAを順次に転写し、転写過程が遺伝子スペーサー配列によって制御され、ウイルスポリメラーゼが各遺伝子間の遺伝子スペーサーに移動するとき、遺伝子スペーサーの上流に位置する遺伝子転写を終了し、ポリメラーゼ複合体によりpoly-A配列を上流遺伝子のmRNAの末端に添加するとともに、5’キャップ構造と3’poly-A構造を有するmRNAを放出し、このとき、ポリメラーゼ複合体は次の遺伝子の転写開始シグナルに出会うまで下流へ移動続けて、次の遺伝子の転写を開始し、最後にtrailer mRNAに転写する。この結果、当該種類のウィルスを利用してベクター改造を行う場合、当該種類のウィルスの転写特徴に従う必要があり、外来核酸配列を添加すると同時に、外来核酸配列を独立転写ユニットにし、ウィルスポリメラーゼの作用下で転写と発現を行うことができるように、転写制御エレメント、すなわち、上述の遺伝子スペーサーを添加する必要がある。
用語「ベクター」は、遺伝子工学技術において外来核酸フラグメントを受容体細胞に転移させる自己複製可能なDNA分子を指し、一般的に、外来コード配列と特定の宿主においてコード配列を発現するために必要とされる適切な核酸配列を含み、プラスミドは例示的なベクターである。「組み換えウイルスベクター」、「組み換えウイルス発現ベクター」、「組み換えウイルスクローン」は、本明細書で交換可能に使用され、ウイルスベクターにより介在する特定の核酸配列を標的細胞、組織、器官または植物に送達することで形成されたコンストラクトである。「感染性ウイルスベクター」、「ウイルス感染性クローン」は、ウイルスベクターにより介在する特定の核酸配列を標的細胞、組織、器官または植物に送達し、かつ活性を有する組み換えウイルスを救い出すことができ、全身感染を実現することで形成されたコンストラクトを指す。
用語「外来」、「異種」は、外来種からの配列を指すか、または同じ種からの場合、意図的な人為的介入によって天然形態から組成および/または遺伝子座の顕著な変化が生じた配列を指す。用語「遺伝物質」は、親の代と子の世代との間で遺伝情報を伝送する物質である。「遺伝物質修飾すべき」は、単一または複数のデオキシリボヌクレオチド置換、欠失、添加、または上記の組み合わせを含むが、これらに限定されない。用語「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」は、交換可能に使用され、DNA分子(例えば、cDNAまたはゲノムDNA)、RNA分子(例えば、mRNA)、天然存在、変異、合成のDNAまたはRNA分子、およびヌクレオチド類似体を用いて生成されたDNAまたはRNAの類似体を含み、一本鎖または二重鎖であってもよい。そのような核酸またはポリヌクレオチドは、構造遺伝子のコード配列、アンチセンス配列、およびmRNAまたはタンパク質産物をコードしない非コード調節配列を含むが、これらに限定されない。用語「遺伝子」、「遺伝子配列」は、生物学的機能に関するDNA核酸を指す。したがって、遺伝子は、ゲノム配列中のイントロンおよびエクソンを含むことができ、またはcDNA中のコード配列のみを含むことができ、および/または調節配列と組み合わせたcDNAを含むことができる。
用語「配列特異的ヌクレアーゼ」(sequence-specific nucleases、SSss)とは、特定のDNA配列を切断し、DNAの二重鎖切断(double-strand break、DSB)を創出できるエンドヌクレアーゼである。現在よく使われる配列特異的ヌクレアーゼは、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(zinc-finger nucleases、ZFN)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(transcription activator-like effector nucleases、TALEN)、クラスター化して規則的な短い配列の回文配列リピートおよびCRISPR関連システム(clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR associated proteins、CRISPR/Cas)を含むが、これらに限定されない。「ジンクフィンガーヌクレアーゼ」とは、ジンクフィンガーDNA結合ドメインをDNA切断ドメインと結合させることによって生成された人工制限酵素を指し、ZFNは、FokI制限エンドヌクレアーゼの切断エレメントと結合した工学的で改造されたジンクフィンガーDNA結合ドメインの合成タンパク質を含み、特定のDNA配列で二重鎖切断を誘導することにより、ゲノム配列の遺伝子座特異的標的操作を達成するために使用することができる。「転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ」とは、ザントモナス(Xanthomonas)を誘導するDNA認識エレメントをヌクレアーゼの触媒エレメントに結合させることによって生成された人工制限酵素を指す。具体的には、TALENシステムは主にTALEタンパク質を含むDNA結合ドメインとFokIエンドヌクレアーゼドメインからなり、TALEタンパク質は33~35個のアミノ酸からなる重複ペプチドフラグメントを複数含み、夫々のペプチドフラグメントは1つの塩基を認識することができる。TALENを機能させるには、二量体の形式でそれぞれ5′から3′方向と3′から5′方向のDNA鎖を認識し、結合したFokIエンドヌクレアーゼを用いて標的配列を切断する必要がある。「クラスター化して規則的な短い配列の回文配列リピートおよびCRISPR関連システム」、「CRISPRヌクレアーゼ」、「CRISPR/Casヌクレアーゼ」、「Casヌクレアーゼ」は、交換可能に使用され、一般に、CRISPRシステムに存在するヌクレアーゼ、およびその突然変異体(例えば、ニック酵素突然変異体、不活化突然変異体など)およびそれらの他の機能性タンパク質と結合する誘導体を指す。当該用語は、CRISPRシステムにおいて細胞内でゲノム編集を達成可能な任意のヌクレアーゼを網羅する。
本発明において、用語「ガイドRNA」、「gRNA」、「sgRNA」は、交換可能に使用され、一般に、CRISPRヌクレアーゼと結合して複合体を形成し、かつ当該複合体を標的サイトに誘導することができるRNA分子を指す。Cas9に基づくゲノム編集システムでは、gRNAはcrRNAとtracrRNA分子からなり、そのうちのcrRNAは標的配列と相補する配列を含み、CRISPR複合体と当該標的配列とを特異的に結合するように指導することができる。また、当技術分野で周知のように、crRNAとtracrRNAとを結合させることにより単一ガイドRNAとして設計することができる。一方、CpF1に基づくゲノム編集システムでは、一般的にgRNAはcrRNAのみを指す。
本発明において、用語「標的」、「標的サイト」、「標的配列」、「標的サイト配列」は、交換可能に使用され、一般に、作用される任意の所望の核酸配列を指し、コードまたは非コード配列、遺伝子、エクソン、イントロン、調節配列、遺伝子スペーサー配列、合成配列、および細胞内寄生生物配列などを含むが、これらに限定されない。
本発明において、用語「送達」は、核酸配列および/またはアミノ酸配列を標的細胞、組織、器官または植物に送達する手段を指し、送達方法は、遺伝子銃法、プロトプラスト形質転換、アグロバクテリウム接種、機械的摩擦、真空浸透、高圧スプレーガン噴射、化学送達などを含むが、これらに限定されない。
本発明において、用語「tRNA」は、アミノ酸を担持して輸送する機能を有する小分子RNAを指し、クローバー状の二次構造に折り畳むことができ、真核生物体において、tRNA遺伝子転写によって産生されたtRNA前駆体は、内因性のRNase PおよびRNase Zによって認識され、成熟したtRNAに加工される。本発明のいくつかの実施形態では、使用されたtRNA配列は、「多元誘導ゲノム編集および他のRNA技術のための方法および組成物」(特許公開番号WO 2016/061481)におけるtRNAGlyコード配列から選択される。
本発明において、用語「組培」、「組織培養」は、交換可能に使用され、植物体から要求にかなう細胞、組織、器官またはプロトプラスト等を分離し、無菌操作により人工制御条件下で培養して再生の完全株を得たり、経済的価値のある他の製品を生産したりする技術である。
本発明において、用語「遺伝子編集」、「ゲノム編集」、「ゲノム部位特異的編集」、「ゲノム指向性編集」、「ゲノム修飾」、「ゲノム部位特異的修飾」、「ゲノム指向性修飾」は、交換可能に使用され、生命体ゲノム中の特定の標的遺伝子を修飾する技術である。一般的に、まず、ゲノム中の特定の位置で遺伝子座特異的二重鎖切断を産生し、生命体を誘導して非相同末端結合または相同組み換えを介して二重鎖切断を修復し、さらに標的修飾を産生する。
また、本明細書で用いられるように、単数形「1つ/1種類」および「前記」という語は、特定の文脈によって他に指示がない限り、複数の指示物を含む。
本発明は、修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない植物細胞遺伝物質を修飾する方法を提供する。当該方法は、少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)とを含む。
前記細胞遺伝物質修飾プロセスは、配列特異的ヌクレアーゼによって切断誘導され、植物内因性DNA修復機器によって完成される。
好ましくは、前記方法は、ステップb)の後に、選択マーカーを利用する必要がなく、遺伝物質を含む修飾植物細胞対象を選択するステップc)をさらに含む。
本発明は、修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない遺伝物質が修飾された植物を産生する方法をさらに提供する。当該方法は、少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)と、選択マーカーを利用する必要がなく、前記遺伝物質を含む修飾植物細胞対象を選択するステップc)とを含む。
本発明は、修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない遺伝物質が修飾された植物カルスを産生する方法をさらに提供する。当該方法は、少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)と、選択マーカーを利用する必要がなく、前記遺伝物質を含む修飾カルス対象を選択するステップc)とを含む。
前記修飾すべき細胞を感染する方法は、組み換えウイルス未接種細胞自然感染、汁の摩擦接種、接ぎ木、昆虫媒介伝播、またはウイルスDNAコンストラクトを介さない他の任意の感染方法を含む。
前記細胞遺伝物質修飾は、標的サイトで少なくとも1つの塩基欠失、または1つの塩基挿入、または1つの塩基置換、またはこれらの修飾パターンの組み合わせを含む。
本発明は、a)ある種類の植物寄主を全身感染させることができる、b)少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断することを特徴とする、感染性組み換え植物ラブドウイルスベクターをさらに提供する。
前記組換え型ラブドウイルスは、全身感染能力を有し、好ましくは、前記ラブドウイルスが、ノゲシ黄網ウイルスであり、本発明の実施形態で使用されたノゲシ黄網ウイルスゲノム核酸配列は、SEQ ID NO:38に示され、上記の配列は、当該ウイルスのノゲシ上の単離物の核酸配列であり、ノゲシに加えて、当該ウイルスは、レタス、チシヤ、キノア、タバコなどの複数種類の植物に感染することができ、他の寄主に由来するウイルス単離物の核酸配列も本発明に記載の方法に適用可能である。当該ウイルスゲノムの全長は13.7 kbであり、各遺伝子をコードする順序は3’-N-P-sc4-M-G-L-5’とし、ラブドウイルス転写方式によれば、異種核酸配列は、ウイルスゲノム中の任意の2つの隣接する遺伝子の間(例えば、N、Pの間、P、sc4の間、sc4、Mの間、M、Gの間またはG、Lの間)、またはleader領域の後(3’-leaderとNタンパク質との間)、trailer領域の前(Lタンパク質と5’-trailerとの間)に挿入することができる。本発明のさらなる実施形態では、異種核酸配列の挿入位置は、3’-leaderとNタンパク質との間である。本発明のいくつかの実施形態では、異種核酸配列の挿入位置は、NとPとの間であり、異種核酸配列の挿入は、ウイルス自身のコードポリシーに従う必要があり、異種核酸配列を添加すると同時に、独立転写ユニットになるために付加的なスペーサーを添加すべきである。SYNVの各遺伝子スペーサーの長さは、100から200 ntの間であり、かつ16個前後の塩基保存配列(5’-TATAAGAAAAACCAAC-3’)を含み、スペーサーを付加的に添加する場合、一般的に、これらの保存配列を含む必要があるが、残りの配列は突然変異、トランケーション、または長くすることができる。本発明の好ましい実施形態として、異種核酸配列を添加すると同時に、完全な遺伝子スペーサーを添加すべきである。
好ましくは、前記組換え型ラブドウイルスが、ナス斑点萎縮ウイルスであり、本発明の実施形態に使用されたナス斑点萎縮ウイルスゲノム核酸配列が、SEQ ID NO:39に示される。上記核酸配列は、当該ウイルスのナス上の単離物の核酸配列であり、ナスに加えて、当該ウイルスは、キュウリ、アジサイ、トマトなど多くの植物に感染することができ、他の寄主に由来するウイルス単離物核酸配列も本発明に記載の方法に適用可能である。当該ウイルスゲノムの全長は約13.2 kbであり、各遺伝子をコードする順序は3’-N-X-P-Y-M-G-L-5’とし、ノゲシ黄網ウイルスSYNVと同様に、異種核酸配列は、ウイルスゲノム中の任意の2つの隣接する遺伝子の間(例えばN、Xの間、X、Pの間、P、Yの間、Y、Mの間、M、Gの間またはG、Lの間)、またはleader領域の後(3’-leaderとNタンパク質の間)、trailer領域の前(Lタンパク質と5’-trailerとの間)に挿入することができる。異種核酸配列の挿入は、同様にウイルスのコードポリシーに従う必要があり、付加的なスペーサーを添加してから正常な転写および発現を行うことができる。EMDVの各遺伝子スペーサーの長さは47から217 ntの間であり、かつ17個前後の塩基保存配列(5’-TTTAATAAAAACCCAAC-3’)を含み、転写ユニットを付加的に添加する場合、一般的に、当該保存配列を保留する必要があるが、残りの配列は突然変異、トランケーション、または長くすることができる。本発明のいくつかの実施形態では、異種核酸配列の挿入位置はLeaderとNとの間であり、本発明のさらなる実施形態では、異種核酸配列挿入位置はNとXとの間である。
前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターは、1つまたは複数の種々の変異および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターをさらに含む。好ましくは、前記修飾後のウイルスベクターが、糖タンパク質(Glycoprotein、G)が変異および/または組み換え修飾されたウイルスベクターである。マイナスセンスRNAウイルスがコードするGタンパク質構造は保存的であり、シグナルペプチド、N末端ドメイン、膜貫通ドメインとC末端ドメインから構成され、かつトリマーの形式でウイルス粒子の表面にモザイクされ、既存の研究結果が、Gタンパク質はウイルスと媒介の識別と伝播過程において重要な役割を果たし、例えば、トマト黄化えそウイルスにおけるGタンパク質の1つの非同義突然変異(C1375A)は、ウイルスの全身感染に影響しないことを明らかにした。しかし、媒介ヒラズハナアザミウマで伝播されることはできないため、組換え型ラブドウイルスベクターのGタンパク質を部分的に欠失、突然変異または置換することにより、当該ウイルスの昆虫媒介の伝播に影響を与え、より高い生物安全性を有する。本発明のいくつかの実施形態では、ノゲシ黄網ウイルスのGタンパク質N末端ドメインを欠失または置換することによって、全身感染能力を有する組み換えウイルスベクターを獲得することができ、かつ植物の部位特異的編集に影響を与えない。
前記配列特異的エンドヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼ、TALENヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、またはすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼであり、好ましくは、前記配列特異的エンドヌクレアーゼが、CRISPR/Casヌクレアーゼである。具体的には、前記ヌクレアーゼは、Cas9(例えば、SpCas9、SaCas9)、Cpf1(AsCpf1、LbCpf1、FnCpf1などのCas12aとも呼ばれる)、CasXまたはCasYなどのすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼ、および前記CRISPRヌクレアーゼに基づく一部のアミノ酸の突然変異、変異体または誘導体、例えば、ハイファイCasヌクレアーゼespCast9、Cas9ニック酵素nCas9、Cas9不活化酵素dCas9、塩基エディタABE、CBE、PBEなどである。
好ましくは、前記ヌクレアーゼが、SEQ ID NO: 18またはSEQ ID NO: 19に示される核酸配列を含むか、または20%あるいはそれより高いの配列同一性を有する化膿レンサ球菌に由来するSpCas9またはラクノスピラに由来するLbCpF1である(例えば、30%あるいはそれより高い、40%あるいはそれより高い、50%あるいはそれより高い、60%あるいはそれより高い、70%あるいはそれより高い、80%あるいはそれより高い、85%あるいはそれより高い、90%あるいはそれより高い、95%あるいはそれより高い、97%あるいはそれより高い、98%あるいはそれより高い、99%あるいはそれより高い、または100%の配列同一性)ヌクレオチド配列である。「同一性」は、配列(例えば、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列)の照合においてポリヌクレオチドまたはタンパク質セグメントの不変の程度を示す。配列の照合は、以下の工程により生成する:2つの配列、例えば、本明細書で提供されるような参照用の配列および別の配列を手動で対比して、個別のヌクレオチドまたはアミノ酸のような最大数目のマッチング要素を生成し、同時に、ニックを任意の配列に導入することを可能にし、参照配列と照合される配列の「同一性点数」は、マッチング要素の数を参照配列の全長で割ったものであり、照合プロセスによって参照配列に導入されるニックを含まない。本明細書で使用されるように、「百分率同一性」は、同一性点数に100を乗算したものである。
当業者であれば、具体的な宿主種に対するコドン最適化の例が実現可能で、既知であり、より効率的なCasヌクレアーゼの発現を獲得するためには、Casヌクレアーゼをコードする配列を具体的な種に応じてコドン最適化することができることが分かるはずである。コドン最適化とは、宿主細胞の遺伝子においてより頻繁に、または最も頻繁に使用されるコドンを介して天然配列の少なくとも1つのコドン、例えば、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、50個以上のコドンを置換するとともに、当該天然アミノ酸を維持し、核酸配列を修飾して関心のある宿主細胞における発現を強化する方法である。本発明のいくつかの実施形態では、ヒトに対するコドン最適化を行うCas9ヌクレアーゼ配列の例を提供し、本発明のさらなる実施形態によれば、ベンサミアナタバコに対するコドン最適化を行うCas9ヌクレアーゼ配列の一例が提供される。
前記配列特異的ヌクレアーゼは、1つまたは複数の細胞レベル下局在化ドメインをさらに含むことができ、当該1つまたは複数の細胞レベル下局在化ドメインは、核局在シグナル、ミトコンドリア標的シグナル、または葉緑体標的シグナルを含むが、これらに限定されない。本発明のいくつかの実施形態では、前記細胞レベル下構造局在化ドメインは、核局在化配列(NLS)である。一般に、NLSは、タンパク質の表面に曝露された正荷電を持つリジンまたはアルギニンの1つまたは複数の短い配列からなるが、他のタイプのNLSも公知である。前記NLS配列は、ヌクレアーゼのN末端および/またはC末端に存在することができ、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれ以上のNLSをN末端に結合してもよく、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれ以上のNLSをC末端に結合してもよく、上述した結合方式の組み合わせを採用してもよい。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、前記NLSは、ヌクレアーゼのN末端およびC末端に同時に結合されたSV40核局在シグナルである。
前記ラブドウイルスベクターは、少なくとも1つの配列特異的ヌクレアーゼをコードする核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼがCasヌクレアーゼである場合、ラブドウイルスベクターが担持する核酸配列は、gRNA(またはcrRNAおよびtracrRNAの両方)およびCasヌクレアーゼをコードする核酸配列である。前記gRNAは、標的配列の相補配列と特異的にハイブリダイズ可能なヌクレオチド配列Nxと、Casヌクレアーゼと結合して複合体を形成する配列とを含み、ここで、NxはX個の連続するヌクレオチドからなるヌクレオチド配列を表し、Nはそれぞれ独立してA、G、T、Cを選択し、式中、Xが18≦X≦35の整数であり、好ましくはX=20である。
現在使用中のCRISPR/Cas9ゲノム編集システムでは、Cas9とgRNAは、一般的に、独立した転写、発現ユニットに構築されており、Cas9タンパク質発現ユニットはPol II型プロモーター、Cas9 ORF、ターミネーターからの順に構成されており、gRNA転写ユニットはPol III型プロモーター(U 6、U 3などの小RNA転写プロモーターを用いることが多い)、gRNAユニット、PolyTターミネーターから順に構成されている。Cas9タンパク質発現ユニットおよびgRNA転写ユニットは、2つの独立ベクター上にそれぞれ構築して共形質転換することができ、2つの独立ユニットとして単一ベクター上に構築して形質転換することもでき、いくつかの結合配列を介してCas9タンパク質発現ユニットおよびgRNA転写ユニットを同一のユニットに置いて単一ベクター上に構築して形質転換することもできる。ここで、Cas9タンパク質の発現は、形質転換目標の特性と実験要求に応じて適切なPol II型プロモーターを選択することができ、例えば、動物細胞に常用のCMV、Hsp70、SV40および植物に常用のCaMV35S、ZmUb1、AtUb10などのプロモーターなど、一般的に、gRNA転写ユニットは、形質転換目標に応じて、標的ゲノム中の特異的なU6、U3などの小RNA転写プロモーターを使用する。しかし、ラブドウイルスベクターの場合、ラブドウイルスの転写特徴により、付加的な発現ユニットに遺伝子スペーサーを添加すればよく、操作が極めて簡単で便利であり、且つガイドRNAとCasヌクレアーゼ配列は同じ転写ユニットによって制御することができ、異なる転写ユニットによって制御することもできる。本発明のさらなる実施形態では、Casヌクレアーゼをコードする核酸配列およびガイドRNAをコードする核酸配列は、同じ転写ユニットによって制御することができ、両者の間には、公知の結合配列によって結合される。具体的には、前記結合配列は5’-AAGCCATGGGATATC-3’(Mikamiらの2017年に報告されている配列を用いる)であり、当該結合配列に加えて、Casヌクレアーゼをコードする核酸配列と、ガイドRNAをコードする核酸配列とを様々な方法で同じ転写ユニットに配置することができることが知られている。例えば、リボザイム(ハンマーヘッド型リボザイム、ヘアピンリボザイム、D型肝炎リボザイム、VSリボザイム、Iクラスイントロン、RNase Pなど)、tRNA配列、Csyh4配列などのRNA加工エレメントを含むが、これらに限定されない。本発明のさらなる実施形態では、ガイドRNAをコードする核酸配列およびCasヌクレアーゼをコードする核酸配列は、それぞれ独立した転写ユニットとなるように付加的な遺伝子スペーサーをそれぞれ結合させる。
ガイドRNAをコードする異種核酸配列が、独立した転写ユニットとして発現される場合、ラブドウイルス自身の転写特性に応じて、転写産物にはウイルスベクターに由来する余分な配列を含み、本発明のいくつかの実施形態では、上記ガイドRNAの核酸配列およびCas9ヌクレアーゼの核酸配列を担持する組換え型ラブドウイルスベクター(SYNV-gGFP2-Cas9)の標的サイトに対する編集効率は20%前後であった。本発明のさらなる実施形態では、比較的精確なガイドRNA転写産物を得るために、ガイドRNAをコードする異種核酸配列の両側にtRNAGly前駆体配列を添加し、当該前駆体配列は、植物内因性tRNA加工機器によって識別され、さらに、より精確なガイドRNA転写産物を切断して加工することができる。上記ガイドRNAの核酸配列およびCas9ヌクレアーゼの核酸配列を担持する組換え型ラブドウイルスベクター(SYNV-tgtGFP2-Cas9)の標的サイトに対する編集効率は90%前後であった。したがって、RNA加工エレメントを有する組み換えウイルスベクターは、本発明の好適なベクターであり、一般的なRNA加工エレメントは、リボザイム(ハンマーヘッド型リボザイム、ヘアピンリボザイム、D型肝炎リボザイム、VSリボザイム、Iクラスイントロン、RNase Pなど)、tRNA配列、Csyh4配列などを含むが、これらに限定されない。
前記ガイドRNAは、2、3、4、5、6、7、8、9または10個およびそれ以上などの単一遺伝子または複数の遺伝子を標的とすることができる。本発明のさらなる実施形態では、前記ガイドRNAは単一遺伝子を標的とする。具体的には、標的された遺伝子はベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子であり、選択された標的はPDS標的1であり、使用された配列特異的ヌクレアーゼはCRISPR/Cas9ヌクレアーゼであり、使用された組換え型ラブドウイルスはSYNVであり、得られた組み換えウイルス発現ベクターはSYNV-tgtPDS1-Cas9であり、当該ベクターの編集効率は79%前後であった。本発明のさらなる実施形態では、前記ガイドRNAは、2つの遺伝子を同時に標的とする。具体的には、複数のtRNA配列とgRNA配列(tRNA-gRNA1-tRNA-gRNA2-tRNA)とを直列接続するポリシーを採用し、tRNA配列が植物内因性加工機構によって識別されて切断されると、2つのガイドRNA転写産物を同時に放出することができ、具体的には、前記遺伝子はベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6とSGS3であり、前記2つの標的サイトはそれぞれRDR6の標的1およびSSG3の標的1である。上記の標的は異種四倍体ベンサミアナタバコにおけるRDR6の2つのコピーおよびSGS3の2つのコピーをそれぞれ標的とすることができる。より具体的には、前記標的サイト配列は、それぞれ5’-AGTTGGGTAAGAGTCAGGAG-3’(SEQ ID NO:22)と5’-ACAAGAGTGGAAGCAGTGCT-3’(SEQ ID NO:23)であり、前記tRNA-RDR6 target1-gRNA scaffold-tRNA-SGS3 target1-gRNA scaffold-tRNAを含む異種核酸配列はSEQ ID NO:1010に示すとおりであり、得られた組換え型ラブドウイルスベクターはSYNV-tgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9であり、当該組換え型ラブドウイルスベクターのRDR6とSGS3に対する標的効率はそれぞれ96%と93%前後であった。本発明のさらなる具体的な実施形態では、SYNV多標的編集ベクターを用いてゲノム染色体フラグメントの部分的欠失を実現した。具体的には、tRNA配列を用いてベンサミアナタバコを標的とする内因性PDS遺伝子の2つの標的サイトを直列接続し、2つのガイドRNA転写産物を放出し、PDSの標的1と標的3をそれぞれ標的とすることができる(この2つの標的は、いずれもベンサミアナタバコを標的とするPDSの2つのコピーを同時に標的することができる)。具体的には、前記標的配列はそれぞれ5’-GCCGTTAATTTGAGAGTCCA-3’(SEQ ID NO:21)と5’-TTAACTGTATTGTCTAGCTCTGG-3’(SEQ ID NO:24)であり、前記tRNA-PDS target1-gRNA scaffold-tRNA-PDS target3-gRNA scaffold-tRNAを含む異種核酸配列は、SEQ ID NO:12に示すとおりであり、得られた組換え型ラブドウイルスベクターはSYNV-tgtPDS1/3-Cas9であり、当該ベクターの染色体フラグメントの部分的欠失の産生効率は48%前後であった。
当業者であれば、上述した実施形態は、多標的編集方式の1つの好ましい形態に過ぎなく、ラブドウイルスの転写方式によれば、複数のガイドRNA転写ユニットが、例えば、複数のガイドRNA転写ユニットの異種核酸配列が遺伝子スペーサーをそれぞれ結合し、それぞれ独立した転写ユニットとなる方式、または、複数のガイドRNAをコードする転写ユニットは、上述した結合配列に従って結合および発現される方式などの他の異なる方式により発現することが可能であり、また、上記の方式は実現可能で、既知であることが分かるはずである。例えば、本発明のさらなる実施形態では、複数のcrRNA異種核酸配列を直列接続することで、植物ゲノムの多標的編集を図ることができる。具体的には、前記crRNAの直列手法は、直接繰り返し配列(direct repeat、DR)-ガイド配列1(Guide 1)-直接繰り返し配列(direct repeat、DR)-ガイド配列2(Guide 2)-直接繰り返し配列(direct repeat、DR)、すなわち、DR-guide1-DR-guide2-DRである。DR配列がCpf1のcrRNA加工機構によって識別されて切断されると、2つのcrRNA転写産物を放出することができ、具体的には、前記2つの目的遺伝子は、16c内因性遺伝子GFPとPDSであり、前記2つの標的サイトは、それぞれGFPの標的1とPDSの標的1であり、上述した標的は、異種四倍体16c株中のGFPの1コピーとPDSの2つのコピーをそれぞれ標的とすることができ、より具体的には、前記標的サイト配列は、それぞれ5’-AAGATACCCAGATCATATGAAGC-3’(SEQ ID NO:25)と5’- TGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAG-3’(SEQ ID NO:27)であり、前記DR-GFP1-DR-PDS1-DRを含む異種核酸配列は、SEQ ID NO:17に示すとおりであり、得られた組換え型ラブドウイルスベクターはpSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1であり、当該ベクターのGFPとPDSに対する標的効率はそれぞれ81%と82%であった。
前記植物は、任意のラブドウイルスの寄主となる可能な植物であり、大部分の単子葉や双子葉植物、イネ科(Graminea)、ナス科(Solanaceae)、マメ科(Fabaceae)、ウリ科(Cucurbitaceae)、キク科(Compositae)、カエデ科(Amaranthaceae)、アカザ科(Chenopodiaceae)、スイカズラ科(Caprifoliaceae)などの植物、例えば、タバコ(Nicotiana tabacum)、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、小麦(Triticum aestivum)、大豆(Glycine max)、トウモロコシ(Zea mays)、水稲(Oryza sativa)、コーヒー(Coffea spp)、トマト(Lycopersicon esculentum)、レタス(Lactuca sativa)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、ヒャクニチソウ(Zinnia elegans)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、キノア(Chenopodium quinoa)、ナス(Solanum melongena)、キュウリ(Cucumis sativus)、アジサイ(Hydrangea macrophylla)、メロン(Cucumis melo)、ニコチアナ・リーブランド(Nicotiana clevelandii)、ニコチアナ・グルチノサ(Nicotiana glutinosa)、ニコチアナ・ルスティカ(Nicotiana rustica)、ニコチアナ・エドワードソニー(Nicotiana edwardsonii)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒユアカザ(Chenopodium amaranticolor)、キノア(Chenopodium quinoa)、チョウセンアサガオ(Datura metel)、扶桑(Hibiscus rosa-sinensis)、スイカズラ(Lonicera)、またはイヌホウズキ(Solanum nigrum)などの植物を含むが、これらに限定されない。
本発明のいくつかの実施形態では、前記植物は、ベンサミアナタバコ、タバコ、ジャガイモ、トマト、ナスなどである。
前記ラブドウイルスを介して植物に感染する方法とは、遺伝子銃法、プロトプラスト形質転換、アグロバクテリウム接種、機械的摩擦、株接ぎ木、真空浸透、高圧スプレーガン噴射などを含むが、これらに限定されない当分野で知られている任意の方法によって感染することである。本発明の好ましい実施形態では、アグロバクテリウム浸潤接種の手法を利用して組換え型ラブドウイルスの全身感染を実現する。本発明のさらなる実施形態では、組換え型ラブドウイルスの感染を開始するために、摩擦接種の手法を利用する。本発明の別の実施形態では、接ぎ木手法を利用してラブドウイルスの全身感染を実現する。
前記非トランスジェニックの安定に遺伝可能な指向性修飾植株を獲得する方法は、編集すべき植物の一部を組織培養し、標的サイトを部位特異的編集かつ安定に遺伝可能な株を得ることを含む。例えば、本発明の一実施形態では、ラブドウイルスベクターを用いてCas9ヌクレアーゼをコードして非トランスジェニックの編集植株を獲得する方法が提供される。前記組換え型ラブドウイルスがノゲシ黄網ウイルスであり、前記配列特異的ヌクレアーゼがCRISPR/Cas9ヌクレアーゼであり、前記遺伝子スペーサーがNとPとの間のスペーサーであり、前記tRNAフランキング配列を含むガイドRNA異種核酸配列と、Cas9を発現するための異種核酸配列とが、NPJ配列をそれぞれ結合して独立した転写ユニットになり、NとPとの間に挿入し、前記目的遺伝子がベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子であり、前記標的サイトが5’-GCCGTTAATTTGAGAGTCCA-3’(SEQ ID NO:21)であり、得られた組換え型ラブドウイルスベクターがpSYNV-tgtPDS1-Cas9である。当該ベクターは、ベンサミアナタバコに浸潤接種した後の全身感染葉の組織培養を経て、M0世代にウイルスを含まない非トランスジェニックの編集植株を獲得することができ、かつ安定に突然変異を子の世代に遺伝することができ、M1世代とM2世代の両方でウイルスを含まない非トランスジェニックの編集植株を獲得することができる。本発明のさらなる実施形態では、ラブドウイルスベクターを用いてLbCpf1ヌクレアーゼをコードして非トランスジェニックの編集植株を獲得する方法が提供される。前記遺伝子スペーサーがN 5’UTRとNPJであり、前記crRNAを転写するための異種核酸配列と、LbCpf1を発現するための異種核酸配列とが、遺伝子スペーサーをそれぞれ結合して2つの独立した転写ユニットになり、両者をN遺伝子転写ユニットの前に挿入し、前記目的遺伝子がベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子であり、前記標的サイトが5’-TGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAG-3’(SEQ ID NO:27)であり、前記crRNAを発現するための異種核酸配列がSEQ ID NO:15に示すとおりである。得られた組換え型ラブドウイルスベクターがSYNV-crPDS1-Cpf1であり、当該ベクターは、ベンサミアナタバコに浸潤接種した後の全身感染葉の組織培養を経て、M0世代でウイルスを含まない非トランスジェニックの編集植株を獲得することができ、かつ安定に突然変異を子の世代に遺伝することができる。
本発明は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターによって産生される遺伝物質が修飾された植物および子の世代をさらに提供する。
本発明は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターにおける感染性組み換えウイルスベクターをさらに提供する。
本発明は、本明細書に記載の方法または感染性組み換えウイルスベクターにおける菌株または組み換えウイルスをさらに提供する。
本発明は、植物ゲノム編集における本明細書に記載の組換え型ラブドウイルスベクター、組換え型ラブドウイルスベクター、菌株または組み換えウイルスの使用をさらに提供する。
本発現は、従来技術に比べて、以下のような有益な効果を有する。
(1)
(2) 前記組換え型ラブドウイルスベクターは、ガイドRNAを転写するための異種核酸配列と、Casヌクレアーゼを発現するための異種核酸配列とを同時に収容することができるより強い外来性フラグメント収容能力を有する。
(3)
(4) 前記組換え型ラブドウイルスベクターを植物に接種した後、ウイルスの複製に伴って大量の配列特異的ヌクレアーゼを産生し、標的遺伝子を編集し、より高い編集効率を得ることができる。
(5)
(6) ガイドRNA転写産物の産生は、ウイルス自身の転写ポリシーに依存するので、標的配列の最初の塩基は、従来のU6プロモーターまたはU3プロモーターに必要とされるGまたはAに限定されない。
(7) 前記組換え型ラブドウイルスベクターは、複数のヌクレアーゼを発現することができるので、複数のPAM配列を識別することができ、標的の範囲を拡大させる。
(8) 前記組換え型ラブドウイルスベクターは、複数の転写ユニットを同時に添加するか、またはtRNA加工の方式を用いて多標的編集を行うことができる。
(9) 前記組換え型ラブドウイルスベクターは、良好な安定性を有し、得られた組換え型ラブドウイルスは、摩擦接種の方式により編集植株を獲得することができる。
(10) 本出願によれば、M0世代で非トランスジェニックの編集植物を直接獲得することができ、編集を子の世代に安定的に遺伝させることができる。
図1はSYNVベクターを構築して2つのレポーター遺伝子を同時に発現するものである。(A)は二重レポーター遺伝子発現ベクターSYNV-GFP-RFP構築模式図であり、Bsu36IおよびNheIはそれぞれNタンパク質およびPタンパク質上に位置する単一酵素切断部位であり、NPJはNP遺伝子スペーサー(NP gene junction)である。(B)は組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-GFPおよびSYNV-GFP-RFPが、ベンサミアナタバコをそれぞれ接種した後の蛍光発現状況である。(C)は組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-GFPおよびSYNV-GFP-RFPが、ベンサミアナタバコをそれぞれ接種した後に産生されたウイルス症状である。(D)はWestern blotによりSYNV構造タンパク質、GFPタンパク質、RFPタンパク質の発現状況を検出したものある 図2はSYNVに基づくCRISPR/Cas9遺伝子編集ベクターの構築を示す図である。(A)はSYNV-Cas9、SYNV-gRNA-Cas9、SYNV-tgtRNA-Cas9のクローン模式図である。Bsu36I、NheI、AhdIはそれぞれNタンパク質、Pタンパク質、Cas9タンパク質上に位置する単一酵素切断部位であり、NPJはNP遺伝子スペーサー(NP gene junction)であり、Bsu36I-NPJはN遺伝子上のBsu36I遺伝子座から下流のNPJまでの配列であり、Cas9はCas9 ORFの配列であり、NPJ-NheIはNPJからP遺伝子上のNheI遺伝子座の間の配列であり、gRNAは20nt標的配列およびgRNA骨格配列であり、NPJ-AhdIはNPJ領域からCas9遺伝子上のAhdIまでの遺伝子座であり、tgtRNAはgRNAの両側結合tRNA前駆体配列であり、上述のフラグメントはクローン構築過程に用いられる。(B)はgRNA放出模式図である。SYNV複製と転写の特徴により、gRNA転写産物の両端にウイルスに由来する非コード領域配列(5’UTR、3’UTR配列およびpolyA尾)を含み。(C)はtRNA加工ポリシーを用いて精確なgRNA転写産物を獲得する模式図であり、gRNAの両端に結合したtRNA配列が、植物内因性RNase PおよびRNase Zの加工を受けた後、ウイルスに由来する非コード領域配列を除去し、精確なgRNA転写産物を放出することができる。 図3はSYNV CRISPR/Cas9編集ベクターがGFP遺伝子組み換え植株を標的とする感染性の分析である。(A)は組み換えウイルスベクターSYNV-Cas9、SYNV-tgtGFP1-Cas9、SYNV-tgtGFP2-Cas9が16c遺伝子組み換えタバコに接種した後に生じる症状である。UV紫外線ランプとレーザー共焦点顕微鏡を用いて組み換えウイルスを接種した植株全身葉のGFP発現を観察すると、Mockは健康対照株を表し、V-Cas9、V-tgtGFP1-Cas9、V-tgtGFP2-Cas9はそれぞれ上記組み換えウイルスベクターを表し、症状図は接種植株全身感染後15日に撮影したものである。(B)はWestern blotによりSYNVウイルス構造タンパク質、Cas9タンパク質、GFPタンパク質の発現状況を検出したものある。(C)は電子顕微鏡で組み換えウイルス粒子の形態構造を観察したものであり、ウイルス粒子の長さは20個のウイルス粒子を測定した後に平均値を算出したものである。 図4はSYNV CRISPR/Cas9編集ベクターがGFPを標的とする遺伝子組換えの突然変異頻度の分析である。(A)はPCR/RE法を用いてGFPの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、+と-はそれぞれ酵素切断反応において対応する制限エンドヌクレアーゼを添加するか否かを表す。Indel(%)は酵素切断できないPCR産物が総PCR産物に占める割合を表す。(B)はSangerシークエンシングを用いてGFPの部位特異的編集状況を検出したものであり、下線で示した配列は対応する制限エンドヌクレアーゼの認識配列であり、WTはシークエンシング配列が野生型配列と一致し、dは塩基欠失、d#は#個の塩基欠失、X#はシークエンシング結果における当該配列の#回の出現を表す。(C)はSangerシークエンシングピーク図である。 図5はSYNV CRISPR/Ca9ベクターにより発現するgRNA加工が編集効率に与える影響の分析である。(A)はループ逆転写PCR(cRT-PCR)の原理を示す図である。(B)はcRT-PCR法を用いて組み換えウイルスベクターSYNV-gGFP2-Cas9、SYNV-tgtGFP2-Cas9によって産生されたgRNA転写産物のサイズを検出したものである。(C)はPCR/RE法を用いて標的遺伝子編集効率を検出したものである。(D)はSangerシークエンシングを用いて不精確なgRNA転写産物によって生成されたGFPの編集状況を分析したものである。 図6はSYNV CRISPR/Cas9編集ベクターがベンサミアナタバコを標的とする内因性PDS遺伝子の突然変異頻度分析図である。(A)はNbPDS遺伝子の構成図である。図中、PDSaとPDSbは異種四倍体ベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子の2つのコピーを表し、縦線は標的配列が所在する位置を表し、gPDS1、gPDS2、gPDS3はPDSの3つの標的配列を表し、上述の標的配列はいずれもPDSaとPDSbを同時に標的することができる。下線は標的配列における対応する制限エンドヌクレアーゼ認識配列を表す。(B)は組み換えウイルスベクターSYNV-tgtRNA-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状である。gPDS1、gPDS2、gPDS3はそれぞれ上記の標的サイトを含む組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後50日の前後生じる症状を表す。(C)はPCR/RE法を用いて、PDSの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、Mはmarkerを表し、WT/UはWT/undigestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応する制限エンドヌクレアーゼ反応を受けなかった結果であり、WT/DはWT/digestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応する制限エンドヌクレアーゼ反応を受けた結果であり、gPDS1、gPDS2、gPDS3はそれぞれ上述の標的サイトを含む編集ベクターがベンサミアナタバコに接種した後にランダムに選択された3株の植株を表す。Indel(%)は酵素切断できないPCR産物が総PCR産物に占める割合を表す。(D)はSangerシークエンシングを用いてPDS標的変異を検証したものである。gPDS1/aとgPDS1/bがPDS1をそれぞれ標的とする組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後のPDSaとPDSbの編集状況を表す。 図7はSYNV CRISPR/Cas9編集ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6を標的とする図である。(A)はNbRDR6遺伝子の構成図である。図中、RDR6aとRDR6bは異種四倍体ベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6の2つのコピーを表し、gR6-1、gR6-4はRDR6の2つの標的配列を表し、上記の標的配列はいずれもRDR6aとRDR6bを同時に標的とすることができる。(B)は組み換えウイルスベクターSYNV-tgtRNA-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状であり、gR6-1、gR6-4はそれぞれ上記標的サイトを含む組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状を表す。(C)はPCR/RE法を用いて、RDR6の部位特異的編集効率を検出したものである。(D)はSangerシークエンシングを用いて、RDR6標的変異を検証したものである。 図8はSYNV CRISPR/Cas9編集ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子SGS3を標的とする図である。(A)はNbSGS3遺伝子の構成図である。図中、SGS3aとSGS3bは異種四倍体ベンサミアナタバコ内因性遺伝子SGS3の2つのコピーを表し、gS3-1、gS3-2はSGS3の2つの標的配列を表し、上記の標的配列はいずれもSGS3aとSGS3bを同時に標的とすることができる。(B)は組み換えウイルスベクターSYNV-tgtRNA-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状であり、gS3-1、gS3-2はそれぞれ上記標的サイトを含む組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状を表す。(C)はPCR/RE法を用いて、SGS3の部位特異的編集効率を検出したものである。(D)はSangerシークエンシングを用いてSGS3標的変異を検証したものである。 図9はSYNV CRISPR/Cas9の二重標的編集ベクターの構築模式図である。tはtRNAを表し、tRNAとgRNAを順次に直列接続する手法(tRNA-gRNA-tRNA-gRNA-tRNA)を使用して、植物内因性tRNA加工機器を用いてtRNA前駆体配列を識別して加工し、さらに2つのgRNA転写産物を放出する。 図10はSYNV CRISPR/Cas9の二重標的編集ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6とSGS3を同時に標的とするものである。(A)は組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-tgtgtRNA-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状である。図中、gR6-1&gS3-1、gR6-4&gS3-2はそれぞれ組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9、SYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9がベンサミアナタバコに接種したことによる生じる症状を表す。(B)はPCR/RE法を用いて二重標的SYNV編集ベクターがRDR6とSGS3を同時に標的とするときの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、gR6-1&gS3-1とgR6-4&gS3-2はそれぞれ二重標的編集ベクターSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9とSYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後、RDR6標的サイト1とSGS3標的サイト1の編集状況およびRDR6標的サイト4とSGS3標的サイト2の編集状況を表す。(C)はSangerシークエンシングを用いて、gR6-4とgS3-2を同時に標的とした場合の編集状況を分析したものである。図中、gR6-4/gS3-2/aはRDR6およびSSG3を同時に標的とした場合RDR6コピーaの編集状況を表し、gR6-4/gS3-2/bはRDR6およびSSG3を同時に標的とした場合RDR6コピーbの編集状況を表す。gR6-4/gS3-2/aはRDR6およびSSG3を同時に標的とした場合SSG3コピーaの編集状況を表し、gR6-4/gS3-2/bはRDR6およびSSG3を同時に標的とした場合SSG3コピーbの編集状況を表す。 図11はSYNV CRISPR/Cas9二重標的編集ベクターがPDSの2つの標的を同時に標的とすることで染色体フラグメント欠失を産生するものである。(A)は組み換えウイルスベクターSYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状である。(B)はPCR/RE法を用いて、組み換えウイルスベクターSYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9がベンサミアナタバコに接種した後の染色体欠失を検出したものである。図中、矢印はgPDS-1とgPDS-3を同時に標的とすることで染色体欠失後のフラグメントを表す。Indel(%)は染色体欠失後のPCR産物が総PCR産物に占める割合を表す。(C)はSangerシークエンシングを用いて、gPDS-1とgPDS-3を同時に標的とした場合の染色体欠失状況を検証したものである。 図12はSYNV CRISPR/Cas9ベクターが感染した植株の葉の再生およびM0世代遺伝子型の分析である。(A)は組み換えウイルスベクターSYNV-tgtPDS1-Cas9がベンサミアナタバコに感染した後、全身葉の組織培養で得られた再生株である。左図は分化培地で得られた再生株であり、中図は発根培地で得られた白子株であり、右図は発根培地で得られた緑色株である。(B)はPCR/RE法を用いて、再生株の編集状況を検出したものであり、図中、Mock/UはMock/undigestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物がHinfI酵素切断を受けなかった結果であり、Mock/DはMock/digestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、レーンAlbinoは組織培養で得られた6株の白子苗のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、レーンNormalは組織培養で得られた24株の緑色苗のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、Mはmarkerである。(C)はRT-PCR法を用いて、組織培養植株のウイルス含有状況を検出したものであり、図中、virusは、使用されたプライマーがウイルスゲノム検出プライマーであることを表し、actinは、使用されたプライマーがベンサミアナタバコ参照プライマーであることを表す。SYNVは野生型SYNV全身感染の植株を表し、陽性対照として、Mockは健康植株を表し、陰性対照として、Mがmarkerである。 図13はCas9が編集した再生株M1世代の表現型遺伝の分析である。左図は代表的なM1世代植株の表現型分離であり、図中のM0-8、M0-22はそれぞれ分離比が3:1または15:1であることを示す。右図はM1代表現型分離統計を示し、図中の観察値は実際の分離比を表し、期待分離比は3:1または15:1であり、P値はカイ二乗検定により計算して得られ、P>0.5である場合、実測分離比が期待分離比に符合することを示している。 図14はCas9が編集したM0-8植株の子の世代遺伝子型の分析である。(A)はM0-8植株の表現型および遺伝子型である。(B)はM0-8株系のM1世代植株PCR/RE分析および遺伝子型判定の結果である。図中、レーンM8-1からM8-10はM0-8の10株のM1世代植株であり、M8-1からM8-5はランダムに選択された5株の白子株であり、M8-6からM8-10はランダムに選択された5株の緑色苗であり、右図はランダムに選択された植株の遺伝子型シークエンシング結果であり、図中のM8-1は白子苗であり、M8-9は緑色苗である。(C)はM0-8-9植株のM2世代植株のPCR/RE分析および遺伝子型判定結果である。図中、レーンM8-9-1からM8-9-10はM0-8-9の10株のM2世代植株であり、M8-9-1からM8-9-5はランダムに選択された5株の白子株であり、M8-9-6からM8-9-10はランダムに選択された5株の緑色苗であり、右図はランダムに選択された植株の遺伝子型シークエンシング結果であり、図中のM8-9-1は白子苗であり、M8-9-10は緑色苗である。 図15はRT-PCR法を用いてCas9が編集したM1世代植株からウイルスベクターを除去したことを検証した結果である。検出された株はM0-8、-18、-22、-29、-42、-6、-7、-34などの株系からランダムに選択された4~5株のM1世代植株とし、CK+レーンはSYNV浸潤接種植株を陽性対照とし、SYNVは使用されたプライマーがウイルスゲノム検出プライマーであることを表し、Actinは使用されたプライマーがベンサミアナタバコ参照プライマーであることを表す。 図16はSYNV CRISPR/Cas9ゲノム編集システムのオフターゲットの分析である。(A)は標的サイトgPDS1の潜在的オフターゲット遺伝子座である。図中、下線配列はHinfIエンドヌクレアーゼの認識配列である。(B)は標的サイトgPDS1の潜在的オフターゲット遺伝子座のPCR/RE分析結果であり、図中、T7E1、HinfIがそれぞれ使用されたエンドヌクレアーゼを表し、OT1-13が13個の潜在的オフターゲット遺伝子座を表す。 図17はSYNV CRISPR/Cas9を摩擦接種した後の子の世代ウイルス編集能力および安定性の分析である。(A)は摩擦接種植株の症状である。V-Cas9とV-tgtGFP1-Cas9はそれぞれ使用されたウイルス源がSYNV-Cas9或いはSYNV-tgtGFP1-Cas9を16cタバコに浸潤接種した後の全身感染の葉を表す。(B)は摩擦接種植株のWestern blot分析である。(C)は摩擦接種植株のRT-PCR分析であり、図中、レーンMockは健康16c植株を表し、V-WT、V-Cas9、V-tgtGFP1-Cas9は摩擦接種後の16c植株を表し、その接種源はそれぞれSYNV、SYNV-Cas9、SYNV-tgtGFP1-Cas9が16cタバコに浸潤接種した後の全身感染の葉とした。gRNA、Cas9、SYNV、Actinはそれぞれ使用された検出プライマーを表す。(D)は摩擦接種植株のPCR/RE分析であり、図中、レーンV-tgtGFP1-Cas9はランダムに採取した3株のSYNV-tgtGFP1-Cas9を摩擦接種した16c株を表す。 図18はSYNVに基づくCRISPR/Cpf1遺伝子編集ベクターの構築を示す図である。(A)はSYNV-Cpf1、SYNV-crRNA-Cpf1のクローン模式図である。PvuI、Bsu36Iはそれぞれleader配列の前に、Nタンパク質上に位置する単一酵素切断部位であり、NPJはNP遺伝子スペーサー(NP gene junction)であり、PvuI-N5’UTRフラグメントはPvuI酵素切断部位からN遺伝子5’非コード領域までの配列であり、NPJ-Bsu36IはNPJ配列からN遺伝子上Bsu36I酵素切断部位までの前の配列であり、NPJ-Cpf1-Bsu36IはNPJ配列からN遺伝子上Bsu36I酵素切断部位までの前の配列であり、ここで、Cpf1配列を含み、上述のフラグメントはクローン構築過程に用いられる。(B)はcrRNA放出模式図である。SYNV複製と転写の特徴により、crRNA転写産物の両端にウイルスに由来する非コード領域配列(5’UTR、3’UTR配列およびpolyA尾)を含む。guideの両端にDR配列を結合して、crRNA転写産物がCpf1加工を受けた後、余分な非コード領域配列を除去し、精確なcrRNAを放出することができる。 図19はSYNV CRISPR/Cpf1編集ベクターがGFP遺伝子組換え植株を標的とする感染性分析である。(A)は組み換えウイルスベクターSYNV-Cpf1、SYNV-crGFP1-Cpf1、SYNV-crGFP2-Cpf1が16c遺伝子組換えタバコに接種した後に生じる症状であり、UV紫外線ランプとレーザー共焦点顕微鏡を用いて組み換えウイルスを接種した植株全身葉のGFP発現を観察すると、Mockは健康対照株を表し、上述の症状図は接種植株の全身感染後15日に撮影したものである。(B)はWestern blotによりSYNVウイルスタンパク質、Cpf1タンパク質、GFPタンパク質の発現状況を検出したものある。 図20はSYNV CRISPR/Cpf1編集ベクターがGFPを標的とする遺伝子組換えの突然変異頻度の分析である。(A)はPCR/RE法を用いてGFPの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、+と-はそれぞれ酵素切断反応において対応する制限エンドヌクレアーゼを添加するか否かを表す。Indel(%)は酵素切断できないPCR産物が総PCR産物に占める割合を表す。(B)はSangerシークエンシングを用いてGFPの部位特異的編集状況を検出したものであり、下線で示した配列はGFP標的配列であり、wtはシークエンシング配列が野生型配列と一致し、dはdelete、d#は#個の塩基欠失、X#はシークエンシング結果における当該配列の#回の出現を表す。(C)はSangerシークエンシングピーク図である。 図21はSYNV CRISPR/Cpf1編集ベクターがベンサミアナタバコを標的とする内因性PDS遺伝子の突然変異頻度分析図である。(A)はNbPDS遺伝子の構成図である。図中、PDSaとPDSbは異種四倍体ベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子の2つのコピーを表し、縦線は標的配列が所在する位置を表し、crPDS1、crPDS2はPDSの2つの標的配列を表し、上述の標的配列はいずれもPDSaとPDSbを同時に標的することができる。下線は標的配列における対応する制限エンドヌクレアーゼ認識配列を表す。(B)は組み換えウイルスベクターSYNV-Cpf1、SYNV-crPDS1-Cpf1、SYNV-crPDS2-Cpf1がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状である。(C)はPCR/RE法を用いてPDSの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、Mはmarkerを表し、Mock/UはMock/undigestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応するエンドヌクレアーゼ酵素切断を受けなかった結果であり、Mock/DはMock/digestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応するエンドヌクレアーゼ酵素切断を受けた結果であり、V-crPDS1-Cpf1、V-crPDS2-Cpf1はそれぞれ上述の標的サイトを含む編集ベクターがベンサミアナタバコに接種した後にランダムに選択された3株の植株を表す。Indel(%)は酵素切断できないPCR産物が総PCR産物に占める割合を表す。(D)はSangerシークエンシングを用いてPDSの部位特異的編集状況を分析したものである。PDSaとPDSbはそれぞれPDS1サイトを標的とする組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後のPDSaとPDSbの編集状況を表す。 図22はSYNV CRISPR/Cpf1の二重標的編集ベクターの構築模式図である。DRとguide配列を順次に直列接続する手法(DR-guide1-DR-guide2-DR)を利用して、Cpf1 crRNA加工メカニズムを用いてCpf1加工を経た後に余分な非コード領域配列を除去し、精確なcrRNAを放出することができる。 図23はSYNV CRISPR/Cpf1二重標的編集ベクターが16c遺伝子組み換えベンサミアナタバコにおけるGFPとPDS遺伝子を同時に標的とする図である。(A)は組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1がベンサミアナタバコに接種した後に生じる症状である。(B)はPCR/RE法を用いて二重標的SYNV編集ベクターがGFPとPDSを同時に標的とするときの部位特異的編集効率を検出したものである。図中、crGFP-1/PDS-1とcrGFP-1/PDS-1はそれぞれ二重標的編集ベクターSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1が16c遺伝子組み換えベンサミアナタバコに接種した後、GFP標的サイト1とPDS標的サイト1の編集状況を表す。 図24はSYNV CRISPR/Cpf1ベクターが感染した植株全身葉の再生およびM0世代遺伝子型の分析である。(A)は組み換えウイルスベクターSYNV-crPDS1-Cpf1がベンサミアナタバコに感染した後、全身葉の組織培養で得られた再生株である。上図は分化培地で得られた再生株であり、下図は発根培地で得られた白子株である。(B)はPCR/RE法を用いて再生株の編集状況を検出したものであり、図中、Mock/UはMock/undigestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物がHinfI酵素切断を受けなかった結果であり、Mock/DはMock/digestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、レーンAlbinoは組織培養で得られた4株の白子苗のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、レーンNormalは組織培養で得られた27株の緑色苗のPCR産物がHinfI酵素切断を受けた結果であり、Mはmarkerである。(C)はRT-PCR法を用いて組織培養植株のウイルス含有状況を検出したものであり、図中、ベンサミアナタバコactinは内部対照とする。 図25はCpf1が編集した再生株M1世代の表現型遺伝の分析である。(A)は代表的なM1世代植株の表現型分離であり、図中のM0-15は白子苗分離無し、M0-11とM0-9はそれぞれ分離比が3:1または15:1であることを示す。(B)はM1代表現型分離統計を示し、図中の観察値は実際の分離比を表し、期待分離比は0、3:1または15:1である。 図26はGタンパク質N末端欠失または置換のSYNV編集ベクター感染性分析である。(A)は組換え型ラブドウイルスSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS1-Cas9-dGとSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gのクローン模式図である。図中、SP、NT、TM、CTはそれぞれシグナルペプチド、N末端ドメイン、膜貫通ドメイン、C末端ドメインを表す。(B)は組換え型ラブドウイルスSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS1-Cas9-dGまたはSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gがベンサミアナタバコに接種した後の全身葉から生じる症状およびmCherry発現状況である。(C)はGタンパク質モノクローナル抗体を用いて組換え型ラブドウイルスSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS1-Cas9-dGまたはSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gの接種株に対してWestern blot分析を行った結果である。(D)はPCR/RE検出であり、図中、Mはmarkerを表し、Mock/UはMock/undigestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応する制限エンドヌクレアーゼ反応を受けなかった結果であり、Mock/DはMock/digestedを表し、すなわち、野生型対照のPCR産物が対応する制限エンドヌクレアーゼ反応を受けた結果であり、レーンSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS1-Cas9-dGとSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gはそれぞれ上記組み換えウイルスがベンサミアナタバコに接種した後の全身感染植株を表す。 図27はCas9に対してベンサミアナタバココドン最適化を行ったSYNV編集ベクターの感染性および編集効率の分析である。(A)は組換え型ラブドウイルスSYNV-tgtPDS2-Cas9とSYNV-tgtPDS2-oCas9のクローン模式図である。図中、oCas9はベンサミアナタバコに対してコドン最適化を行ったCas9ヌクレアーゼ配列である。(B)は組換え型ラブドウイルスSYNV-tgtPDS2-Cas9とSYNV-tgtPDS2-oCas9がベンサミアナタバコに接種した後の全身葉から生じる症状である。(C)はPCR/RE法を用いてPDSの部位特異的編集を検出したものである。図中、レーンSYNV-tgtPDS2-Cas9とSYNV-tgtPDS2-oCas9はそれぞれ上述の組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後に、ランダムに選択された10株の全身感染植株を表す。 図28はSYNV単転写ユニット編集ベクターの感染性および編集効率の分析である。(A)は組換え型ラブドウイルスSYNV-oCas9gPDS2のクローン模式図であり、ここで、oCas9ヌクレアーゼ配列とgRNA配列との間に、図示されている15bpのspacer配列(5’-AAGCCATGGGATATC-3’)を用いて結合されている。(B)は組換え型ラブドウイルスSYNV-oCas9gPDS2とSYNV-tgtPDS2-oCas9がベンサミアナタバコに接種した後の全身葉から生じる症状である。(C)はPCR/RE法を用いてNbPDSの部位特異的編集を検出したものであり、図中、レーンSYNV-oCas9gPDS2とSYNV-tgtPDS2-oCas9はそれぞれ上記の組み換えウイルスベクターがベンサミアナタバコに接種した後に、ランダムに選択された3株の全身感染植株を表す。 図29はEMDV蛍光発現ベクターのベンサミアナタバコに対する感染状況の分析である。(A)はEMDV-GFP緑色蛍光およびEMDV-RFP赤色蛍光発現ベクターの構築過程図である。N3’+N5’はGFP遺伝子とN遺伝子の間がN3’UTR+ggg+N5’UTRからなることであるが、RFP遺伝子の両側遺伝子スペーサーが繰り返し2つのN-X junctionである。(B)はEMDV-GFP組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した発症状況であり、左図はWestern blot検出システムでの発症ベンサミアナタバコ系の葉におけるウイルス構造タンパク質および緑色蛍光タンパク質の発現状況であり、右図はEMDV-GFPがベンサミアナタバコに全身感染した症状である。(C)はEMDV-RFP組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した発症状況であり、左図はWestern blot検出システムでの発症ベンサミアナタバコ系葉におけるウイルス構造タンパク質および赤色蛍光タンパク質の発現状況であり、右図はEMDV-RFPがベンサミアナタバコに全身感染した症状である。 図30はEMDV蛍光発現ベクターのタバコ、ジャガイモ、ナスおよびトマトに対する感染状況の分析である。(A)はEMDV-RFP組み換えウイルスがタバコに全身感染した発症状であり、左図はWestern blot検出システムでの発症タバコ系の葉におけるウイルス構造タンパク質と赤色蛍光タンパク質の発現状況であり、右図はEMDV-RFP組み換えウイルスがタバコに全身感染した症状であり、第1列と第2列はそれぞれEMDV-RFPを持つ全身発症したタバコと健康タバコとの対照の摩擦接種後45日の植株の状態、および対応する全身葉の蛍光状況である。(B)はEMDV-RFPまたはEMDV-GFP組み換えウイルスは、ナス、トマトおよびジャガイモを機械的摩擦の方式によって感染させることができることである。(C)はジャガイモとベンサミアナタバコとの接ぎ木をした後、EMDV-RFP組み換えウイルスによって全身感染させることができることである。左図は接ぎ木植物の模式図であり、ベンサミアナタバコを台木とし、ジャガイモを接ぎ穂とし、右図は接ぎ木植株がベンサミアナタバコ台木に対してEMDV-RFPを機械的摩擦接種し、発症後約14日とき、ベンサミアナタバコ台木およびジャガイモ接ぎ穂の発症時の植株の状態および対応する葉の蛍光発現状況である。 図31はEMDV蛍光発現ベクターによるトウガラシの感染と発現分析である。(A)Western blotにより、トウガラシ全身感染葉組織中のウイルス構造蛋白(upper panel)および赤色蛍光蛋白(middle panel)の発現を測定した。Rub L:Rubisco大サブユニットをローディング・コントロール(loading control)とする.。(B)EMDV-RFPがトウガラシを全身感染して35日後に生じた症状(upper panels)および蛍光イメージング(lower panel)である。Mock:健康汁で接種した対照株である。 図32はEMDV CRISPR/Cas9編集ベクターがGFPを標的とする遺伝子組換えベンサミアナタバコの突然変異頻度の分析である。(A)はEMDV- tgtGFP2-Cas9編集ベクターの構築模式図である。(B)の左図はWestern blotによりEMDV-tgtGFP2-Cas9組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した後のウイルスタンパク質およびCas9タンパク質の発現状況を検出したものであり、右図はEMDV-tgtGFP2-Cas9組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した状況であり、携帯型紫外線ランプ下で、EMDV編集ベクターが高効率に編集された後、植株の緑色蛍光産生は明らかに消退したことがはっきりと見られた。(C)はPCR/RE法を用いてGFP2標的の部位特異的編集効率を検出したものである。図中、+と-はそれぞれ酵素切断反応において対応する制限エンドヌクレアーゼを添加するか否かを表す。Sangerシークエンシング結果において、下線で示した配列は対応する制限エンドヌクレアーゼの認識配列であり、wtはシークエンシング配列が野生型配列と一致し、dは塩基欠失、iは塩基挿入、d#は#個の塩基欠失、i#は#個の塩基挿入、X#はシークエンシング結果における当該配列の#回の出現を表す。(D)図C中のシークエンシング結果のピーク図である。 図33はEMDV CRISPR/Cas9編集ベクターがベンサミアナタバコを標的とするPDS遺伝子の突然変異頻度の分析である。(A)はEMDV-tgtPDS4-Cas9編集ベクターの構築模式図である。(B)はEMDV-tgtPDS4-Cas9がベンサミアナタバコに全身感染した発症状況であり、左図はWestern blotによりEMDV-tgtPDS4-Cas9組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した後のウイルス構造タンパク質の発現状況を検出したものであり、右図はEMDV-tgtPDS4-Cas9組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染し、接種40日後に撮影した図である。(C)はPCR/RE法を用いてPDS4標的の部位特異的編集効率を検出したものであり、左図は当該標的がベンサミアナタバコ、ジャガイモ、トマト、トウガラシおよびタバコPDS遺伝子において、すべて完全に保存されていることを表し、右図はEMDV-tgtPDS4-Cas9組み換えウイルスがベンサミアナタバコに全身感染した内因性PDS遺伝子-aおよびPDS-bに対する編集すべき状況であり、+と-はそれぞれ酵素切断反応において対応する制限エンドヌクレアーゼを添加するか否かを表す。 図34はEMDV CRISPR/Cas 9ベクターが感染した植株葉を再生して得られたM 0植株とその遺伝子型の解析である。(A)EMDV-tgtPDS 4-Cas 9がベンサミアナタバコに感染した後、全身葉組織培養により得られた再生植株である。左図はMS培地が分化したカルスと芽(shoot)であり、右図はMS発根培地で得られた白化植株である。(B)PCR/RE法によりM 0再生株の遺伝子編集を検出した結果であった。Mock/UとMock/Dはそれぞれ野生型対照植株によって増幅されたPCR産物がT 7 EI酵素で切断されていないか、またはT 7 EI酵素で切断されたものであった。Albino:白化苗;Normal:正常緑苗。(C)RT-PCRにより、M 0株におけるEMDVが存在するか否かを検出した結果であった。virusは使用されたプライマーがウイルスゲノム検出プライマーであり、GAPDHは使用されたプライマーがベンサミアナタバコ内部標準プライマーである。EMDVは野生型EMDV全身感染した植株を表し、陽性対照とし、Mockは健康植株を表し、陰性対照とした。 図35はEMDV CRISPR/Cas9編集ベクターがタバコ、トマトおよびジャガイモを標的とするPDS遺伝子の突然変異頻度の分析である。(A)はEMDV-tgtPDS4-Cas9のタバコにおける編集結果シークエンシングピーク図であり、左側はモノクローナルシークエンシング結果のまとめであり、右側は対応するSangerシークエンシングピーク図である。(B)はEMDV-tgtPDS4-Cas9のトマトにおける編集結果シークエンシングピーク図であり、左側はモノクローナルシークエンシング結果のまとめであり、右側は対応するSangerシークエンシングピーク図である。(C)はEMDV-tgtPDS4-Cas9のジャガイモにおける編集結果シークエンシングピーク図であり、左側はモノクローナルシークエンシング結果のまとめであり、右側は対応するSangerシークエンシングピーク図である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに説明するが、そのような実施例が、単に説明的なものであり、限定とみなされるべきではないことに注意されたい。記載の本発明の実施例に基づいて、取得するその他の修正例または改善例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
明確に指定又は限定しない限り、以下の実施例で用いる実験方法は、いずれも常に使用する処理法であり、実験に用いる試薬、材料もすべて常規の生物化学試薬会社から購入してもよい。
用いたベンサミアナタバコ材料、ウイルス材料は、すべて本実験室で保存したもので、用いた各種類の発現ベクターは、すべて本実験室で構築し、保存したものであった。
組換え型ラブドウイルスベクターSYNV、SYNV-GFP、コアタンパク質発現ベクターpGD-NPL、RNAサイレンシング抑制サブタンパク質発現ベクター(pGD-Hc-Pro、pGD-p19、pGD-γb)が、文献「Wang Q, Ma X, Qian S, et al. Rescue of a plant negative-strand RNA virus from cloned cDNA: Insights into enveloped plant virus movement and morphogenesis. PLoS pathogens, 2015, 11: e1005223」に開示されている。
組換え型ラブドウイルスベクターSYNV-RFP、SYNV-RFP-dG、SYNV-RFP-mCherry:Gが、文献「Sun K, Zhou X, Lin W, et al. Matrix-glycoprotein interactions required for budding of a plant nucleorhabdovirus and induction of inner nuclear membrane invagination. Molecular Plant Pathology, 2018, 19:2288-2301」に開示されている。
植物双元発現ベクターpBGK01-gRNA-Cas9が、文献「Fu S, Xu Y, Li C,et al. Rice stripe virus interferes with S-acylation of remorin and induces its autophagic degradation to facilitate virus infection. Molecular Plant, 2018,11:269-287」に開示されている。
プラスミドpYQ230が、文献「Tang, X., Lowder, L.G., Zhang, T., et al. A CRISPR-Cpf1 system for efficient genome editing and transcriptional repression in plants. Nature Plants,2017, 3:17018」に開示されている。
実施例1:SYNVウイルスベクターを用いて二重レポーター遺伝子発現システムの構築
工程一:SYNV二重レポーター遺伝子発現ベクターの構築
GFPとRFPレポーター遺伝子を独立した発現フレームの形式でSYNVゲノムに同時に挿入する工程であって、挿入位置はNとPの間を含むが、これらに限定されない。以下、GFPとRFP発現フレームをNとP遺伝子の間に同時に挿入することを例にして(図1A)、SYNV-GFP-RFPの構築過程を詳述する。上記構築過程は、主に以下のステップを含む。
ステップ(1)において、表6中のN-Bsu36I/FおよびNPJ-GFP/R、GFP/FおよびNPJ-RFP/R、RFP/FおよびP-NheI/Rで、それぞれSYNV、SYNV-GFP、SYNV-RFPをテンプレートとして、Bsu36I-NPJフラグメント、GFPフラグメント、RFP-NheIフラグメントを増幅した。ここで、Bsu36I-NPJフラグメントは、N遺伝子上のBsu36I酵素切断部位から下流までのNPJ領域を含み、RFP-NheIフラグメントは、完全なRFP ORFと、下流のNPJ配列からP遺伝子までのNheI酵素切断部位とを含む。これらのフラグメントは、いずれも隣接するフラグメントと相同する15~20bp配列を含み、相同組換えによって上述の3つのフラグメントを順次に直列接続することができ、フラグメント一N-GFPとフラグメント三RFP-Pは、それぞれ直線化されたSYNVベクター(Bsu36I、NheIダブル酵素切断を経た後直線化)と相同する配列を含み、SYNVベクターとの組換えに用いられる。
ステップ(2)において、制限エンドヌクレアーゼBsu36IとNheIを用いてSYNVベクターを消化し、電気泳動検出後にベクターフラグメントを回収し、直線化ベクターを取得し、精製後に待用とした。
ステップ(3)において、in-fusion組換え方式を用いて、精製されたBsu36I-NPJフラグメント、GFPフラグメント、RFP-NheIフラグメントを直線化SYNVベクターに同時にクローンし、コロニーPCRから陽性クローンSYNV-GFP-RFPをスクリーニングして酵素切断同定を行い、酵素切断同定の誤りなくクローンに対してシークエンシングを行い、3つのフラグメントがSYNVベクターに順次に正確に組み立てられていることを検証した。
工程二:アグロバクテリウム形質転換、培養およびベンサミアナタバコに対する浸潤接種
電撃法を用いてSYNV-GFP-RFPをアグロバクテリウム菌株EHA105に導入した。
同時に、SYNV全身感染に必要とされるコアタンパク質発現ベクターpGD-NPLおよびウイルスRNAサイレンシング抑制サブタンパク質発現ベクター(pGD-Hc-Pro、pGD-p19、pGD-γb)をアグロバクテリウム菌株EHA105に電撃形質転換した。
上記の組み換えウイルス発現ベクターSYNV-GFP-RFP、コアタンパク質発現ベクターpGD-NPLおよびRNAサイレンシング抑制サブタンパク質発現ベクター(pGD-Hc-Pro、pGD-p19、pGD-γb)を含むアグロバクテリウムを4mLのYEP液体培地(50μg/mLカナマイシン+25μg/mLリファンピシンを含む)にそれぞれ接種し、OD600が0.8~1.2になるまで28℃、220rpm振盪、一晩培養し、5500rpm 10分間遠心分離し、上澄み液を捨て、菌体を浸潤緩衝液(10mM MgCl、10mM MES、200mMアセトシリンゴンを含む)で再懸濁し、OD600を1.0前後に調整し、2~3時間静置した。
静置後のウイルス発現ベクター、コアタンパク質発現ベクター、RNAサイレンシング抑制サブタンパク質発現ベクターのアグロバクテリウムを1:1:1の割合で等体積混合してからベンサミアナタバコに浸潤接種し、4~6葉期の株を選択することが望ましく、浸潤接種は針を持たない1mlの使い捨て注射器で葉の背へ浸潤し、1株当たり3~4枚の葉を浸潤させ、接種後、植株を25℃隔離温室に置いて培養し、対照とした。同様の手法を利用して、GFPタンパク質のみを発現する組み換えウイルスベクターSYNV-GFPを浸潤接種した。
工程三:組み換えSYNVウイルスベクターが2つのレポーター遺伝子を同時に発現できるか否かを検出する
組み換えSYNVウイルスベクターSYNV-GFP-RFPがベンサミアナタバコに接種した6日の前後、接種葉には顕著なGFPとRFP蛍光が認められ、接種12日の前後、蛍光レポーター遺伝子が細胞間に拡散移動し、接種30日の前後、上部全身葉の葉脈と葉肉細胞に強いGFPとRFP蛍光が認められたが(図1B)、対照としたSYNV-GFP接種植株にはGFP蛍光のみが認められ、ウイルス全身感染後、全ての接種株は矮化、葉カール、葉脈黄化、萼カールなどの典型的なウイルス感染症状を示し(図1C)、また、赤色蛍光タンパク質RFPの蓄積に伴いSYNV-GFP-RFPを接種した株の花びらは、徐々にピンクの症状を呈した。上述の症状の産生は、SYNVウイルスの感染によるものであることを確認するため、組み換えウイルスベクターSYNV-GFP-RFPを接種した植株の全身葉を採集し、葉の総タンパクを抽出し、それぞれSYNVポリクローナル抗体、GFPモノクローナル抗体、RFPモノクローナル抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、葉の総タンパクからSYNVに対応するウイルスタンパク質バンド、GFPタンパク質バンドおよびRFPタンパク質バンドが検出され、対照としたSYNV-GFPを接種した葉からSYNVのウイルスタンパク質バンドとGFPバンドのみが検出され、RFPバンドがないことが分かった(図1D)。上記の結果が、組み換えSYNVウイルスベクターがGFPおよびRFPという2つの外因性レポーター遺伝子を同時に発現できることを明らかにした。
実施例2:SYNV CRISPR/Cas9編集ベクターの構築
gRNAとCas9を独立した発現フレームの形式でSYNVゲノムに同時に挿入する工程であって、挿入位置はNとPの間を含むが、これらに限定されない。以下、gRNA転写ユニットとCas9発現フレームをNとP遺伝子の間に同時に挿入することを例にして(図2A)、SYNVに基づくCRISPR/Cas9ゲノム編集ベクターの構築過程を詳述し、構築されたクローンは以下のとおりである:
1) SYNV-Cas9:Cas9タンパク質のみを発現するSYNVベクターであり、対照とした。
2) SYNV-gRNA-Cas9:sgRNAを転写するとともにCas9タンパク質を発現するSYNVベクター。
3) SYNV-tgtRNA-Cas9:sgRNAを正確に転写するとともにCas9タンパク質を正確に発現するSYNVベクター。
具体なクローンの構築方法は以下のとおりである:
1)SYNV-Cas9
表6中のプライマーN-Bsu36I-FおよびFlag-NPJ/R、Cas9/FおよびCas9/R、Cas9-NPJ/FおよびP-NheI/Rで、それぞれSYNV、pBGK01-gRNA-Cas9、SYNVをテンプレートとして、Bsu36I-NPJフラグメント、Cas9 ORFフラグメント、NPJ-NheIフラグメント(図2A)を増幅した。ここで、Bsu36I-NPJフラグメントは、N遺伝子上のBsu36I酵素切断部位から下流までのNPJ領域を含み、NPJ-NheIフラグメントは、NPJ配列からP遺伝子までのNheI酵素切断部位を含む。これらのフラグメントは、いずれも隣接するフラグメントと相同する15~20bp配列を含み、フラグメント一Bsu36I-NPJとフラグメント三NPJ-NheIは、それぞれBsu36IとNheIを介してダブル酵素切断後の直線化されたSYNVベクターと相同する配列を含むため、in-fusion結合により上述の3つのフラグメントを順次に結合することで、ベクターSYNV-Cas9を獲得することができる。
2)SYNV-gRNA-Cas9
表6中のプライマーN-Bsu36I/FおよびGFP2-NPJ/R、GFP2-gRNA/FおよびgRNA/R、gRNA-NPJ/FおよびCas9-AhdI/Rで、それぞれSYNV、pBGK01-gRNA-Cas9、SYNV-Cas9をテンプレートとして、Bsu36I-NPJフラグメント、gRNAフラグメント、NPJ-AhdIフラグメント(図2A)を増幅した。Bsu36I-NPJフラグメントは、N遺伝子上のBsu36I酵素切断部位から下流までのNPJ領域を含み、gRNAフラグメントは、GFP target2配列およびgRNA scaffold配列を含み、NPJ-AhdIフラグメントは、NPJ配列からCas9遺伝子までの酵素切断部位を含み、上述のフラグメントがin-fusion組み換えを経た後、ベクターSYNV-gGFP2-Cas9を獲得することができる。
3)SYNV-tgtRNA-Cas9
gRNAの精確な転写を実現するために、gRNAの両端にtRNA前駆体配列、すなわち、tRNA-gRNA-tRNAを結合し、ここで、tRNA配列は植物内因性加工機器によって識別切断された後、相対的に精確なgRNA転写産物を放出することができる(図2B)。SEQ ID 1~9によって提供される配列に従って異なる標的サイトを含む当該配列を合成するとともに、配列の5’および3’末端にそれぞれ15ntのNPJ3’末端に由来する15nt配列(5’-TTATTTGTCTAGGCC-3’)および5’末端の15 nt配列(5’-TAAACTACAGCCACA-3’)を添加し、次のステップの増幅およびクローンの構築を容易にする。選択された標的サイトはGFP、NbPDS、NbRDR6、NbSGS3の2個、3個、2個、2個標的の順であった。これらの標的サイトはいずれも制限エンドヌクレアーゼを含み、PCR/RE法ににより編集効率の検出を容易にし、また、これらの標的サイトはNbPDS、NbRDR6、NbSGS3の2つの相同コピー(aとb)において完全に一致し、選択された標的サイトは上述の遺伝子にて同時に標的されることができる。上記合成された配列をテンプレートとして、表6中のプライマーNPJ-tRNA/FとNPJ-tRNA/Rを用いて増幅し、異なる標的サイトを含むtRNA-gRNA-tRNA配列を獲得し、同時にSYNV-Cas9をテンプレートとして、プライマーを用いてN-Bsu36I/FとNPJ/R、NPJ/FとCas9-AhdI/Rに対して、それぞれBsu36I-NPJフラグメント、NPJ-AhdIフラグメントを増幅し、ここで、Bsu36I-NPJフラグメントはN遺伝子上のBsu36I酵素切断部位から下流までのNPJ領域を含み、NPJ-AhdIフラグメントはNPJ配列からCas9遺伝子までのAhdI酵素切断部位を含み、上記3つのフラグメントをin-fusionクローンすることで、それぞれSYNV-tgtGFP1-Cas9、SYNV-tgtGFP2-Cas9、SYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS2-Cas9、SYNV-tgtPDS3-Cas9、SYNV-tgtRDR6-1-Cas9、SYNV-tgtRDR6-4-Cas9、SYNV-tgtSGS3-1-Cas9、SYNV-tgtSGS3-2-Cas9である異なる標的サイトを含むSYNV-tgtRNA-Cas9ベクターを獲得した。
2つの標的サイトを同時に含むSYNV編集ベクターを構築するために、SEQ ID 10-12に提供された配列に従ってtRNA-gRNA-tRNA-gRNA-tRNAフラグメントを合成し、同上の手法を利用してSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9、SYNV-tgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9、SYNV-tgtPDS1/3-Cas9を構築した。これらのベクターは、NbRDR6の標的1とNbSGS3の標的1、NbRDR6の標的4とNbSGS3の標的2、NbPDSの標的1と標的3をそれぞれ同時に標的とすることができる。
実施例3:SYNV CRISPR/Cas9ベクターが16c遺伝子組み換えタバコにおけるGFP遺伝子を標的とする
工程一:アグロバクテリウム浸潤16c遺伝子組み換えタバコのSYNV CRISPR/Cas 9ベクターの接種
CRISPR-P(http://cbi.hzau.edu.cn/cgi-bin/CRISPR)オンライン設計ソフトウェアにより、16c植株中のGFPを標的とすることができる20nt標的配列(5’-GATACCCAGATCATATGAAG-3’と5’-ACAAGTGTTGGCCATGGAAC-3’、下線部分が対応する酵素切断部位NdeIとNcoIである)を選択し、実施例2に記載の方法に従ってクローンSYNV-tgtGFP1-Cas9とSYNV-tgtGFP2-Cas9を構築した。
実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-Cas9、SYNV-tgtGFP1-Cas9、SYNV-tgtGFP2-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、16c遺伝子組み換えタバコに浸潤接種し、接種後30日の前後、浸潤植株は野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化のウイルス症状を示し、携帯紫外線ラップ下およびレーザー共焦点顕微鏡下でSYNV編集ベクターSYNV-tgtGFP1-Cas9、SYNV-tgtGFP2-Cas9を接種した植株では、GFP緑色蛍光の発現量が明らかに低下し、葉肉細胞にはGFP蛍光の発現がほとんど認められず、緑色の孔辺細胞しか認められなかった。対照としたSYNV-Cas9接種の全身葉では、GFP蛍光輝度は野生型16cと一致した(図3A)。
上述の症状の発生は、SYNV全身感染によるものであることを検証するために、発症植株の全身葉を採集し、葉の総タンパク質を抽出し、それぞれSYNVポリクローナル抗体、Flagタグ抗体、GFPモノクローナル抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、SYNV編集ベクターを接種した夫々の植株から、SYNVに対応するウイルスタンパク質バンドとCas9タンパク質バンドを検出することができ、かつGFPタンパク質の発現量が明らかに減少したことが分かった。対照としたベクターSYNV-Cas9が接種したタバコの葉におけるGFPタンパク質の発現量は野生型16c植株と基本的に一致し(図3B)、上述の結果が、SYNVウイルスベクターがgRNA発現フレームとCas9発現フレームを同時に収容することができ、上述の外因性発現フレームを挿入した組換えウイルスベクターは、依然として全身感染性を有することを明らかにした。
外因性発現フレームがウイルスゲノムに統合できるか否かを探索するために、接種植株中のウイルス粒子を抽出し、電子顕微鏡下でウイルス粒体の形態特徴を観察した結果、組み換えウイルス粒体は典型的な弾状或いは棒状の形態を呈し、野生型SYNVウイルス粒子(247nm前後)に比べ、編集ベクターのウイルス粒体の長さは明らかに長くなり、333nm前後に達することが分かった(図3C)。ウイルス粒体の長さは、組み換えウイルスゲノムの大きさと正割合し、この結果は、長さ4.8 kbの外因性フラグメントがSYNVゲノムに統合され、成熟したウイルス粒体にパッケージされることを示した。
工程二:GFP標的突然変異効率分析
GFP標的の編集効率を検証するために、PCR/RE法(Polymerase Chain Reaction/Restriction digestion)を用いて接種植株の全身葉を測定し、プライマー表7中のプライマーGFP/FとGFP/Rを用いてPCRを行った後、標的配列における対応する制限エンドヌクレアーゼを選択して酵素切断分析を行い、PCR増幅産物が切断できない場合、当該標的サイトに突然変異が発生し、どのくらいバンドが切断できず、編集効率の高さを反映できることを示した。上述のPCR産物に対して酵素切断を行った後、GFP標的1と標的2で、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、かつ突然変異の効率が91%前後に達した(図4A)。GFPの編集タイプを測定するために、上述のPCR増幅産物に対してSangerシークエンシング分析を行い、PCR産物をTベクターに結合し、GFPの2つの標的サイトでそれぞれ10個のモノクローナルを測定した結果、GFP標的1と標的2で突然変異が生み出したモノクローナル数はそれぞれ7と8であり(図4B)、PCR/REの検出結果と基本的に一致し、生成された編集タイプの多くは単一塩基や複数の塩基の欠失であった(図4C)。
実施例4:SYNV CRISPR/Cas9が生み出したgRNA転写産物の精密加工による編集効率の向上
SYNV編集ベクターSYNV-tgtRNA-Cas9が生み出したgRNA転写産物の精確性を測定するために、cRT-PCRの手法を利用してgRNA転写産物のサイズを測定し、同時に組み換えウイルスベクターSYNV-gRNA-Cas9が生み出したgRNA転写産物を対照とした。ウイルス自身の転写パターンによると、組み換えウイルスベクターSYNV-gRNA-Cas9が生み出したgRNA転写産物の両端にはウイルス遺伝子スペーサーNPJの5’UTR配列と3’UTR配列をそれぞれ含み、その転写産物のサイズは208~300 nt前後(208ntの転写産物および長さ不明のpolyA配列)であった。組み換えウイルスベクターSYNV-tgtGFP2-Cas9が生み出したgRNA転写産物の両端にtRNA認識配列を結合し、植物内因性RNase酵素認識加工を経た後、100nt前後のgRNA転写産物を産生すべきであり、認識加工を受けなかった場合、産生されたgRNA転写産物のサイズは362~400 nt前後(362ntの転写産物および長さ不明のpolyA配列)であった(図5A)。
実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスベクターSYNV-gGFP2-Cas9を構築し、SYNV-gGFP2-Cas9およびSYNV-tgtGFP2-Cas9をそれぞれ16c株に接種し、上記ベクター接種株の全身葉の総RNAを抽出してcRT-PCRを行った。試験結果から、組み換えウイルスベクターSYNV-tgtGFP2-Cas9が生み出したgRNA転写産物のサイズはすべて100nt前後(図5B)であり、tRNA配列が植物内因性RNase酵素によって完全に認識され加工されていることが分かった。さらに精確なgRNA転写産物を放出し、gRNA転写産物の両端の残留配列をさらに検証するために、PCR産物をTベクターに結合した後にSangerシークエンシングを行った。試験結果から、生成されたgRNA-scaffold転写産物の5’末端には残留塩基がなく、3’末端には1~3ntが残留し、かつ残留塩基は3’末端に結合したtRNA配列に由来することが分かった(図5D)。組み換えウイルスベクターSYNV-gGFP2-Cas9は、希望サイズ208ntから300ntまでの転写産物を産生するほか、約100ntのサイズの転写産物(図5B)があり、当該小さいフラグメントをシークエンシング分析した結果から、当該小フラグメントは、ウイルスに由来する配列を除去した後のgRNA転写産物であり、その3’末端にウイルス5’UTR領域の1つの塩基またはscaffold配列の4~5塩基を欠失したことが分かった(図5D)。
上述の2種類の組み換えウイルスベクターの編集効率を比較するために、接種後の30日前後、ランダムに2株の発症株を選択し、全身感染葉を採集し、PCR/RE法とSangerシークエンシング法を用いてGFP標的の編集効率を測定した結果、GFP標的の編集効率が11~20%前後であることが分かった(図5C)。
上述の結果が、SYNV編集ベクターがtRNA加工メカニズムを採用していない場合、一つの加工メカニズムを利用して少量の精確なgRNA転写産物を産生し、標的遺伝子に対してある程度の編集(11~20%前後)を産生することができ、植物内因性tRNA加工メカニズムを採用した場合、gRNA初期転写産物は植物内因性RNase酵素によって完全に識別され、精確なgRNA転写産物に切断することができ、それにより当該ベクターの編集効率(90%前後)を著しく高めることができることを明らかにした。したがって、gRNA転写産物の両端にtRNA認識配列を結合するSYNV編集ベクターSYNV-tgtRNA-Cas9が本発明の好適なベクターである。
実施例5:SYNV CRISPR/Cas9ベクターがベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を標的とする
ベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を選択使用して、本発明のウイルスベクター編集システムをさらに検証した。
CRISPR-P(http://cbi.hzau.edu.cn/cgi-bin/CRISPR)オンライン設計ソフトウェアにより、PDSを標的とすることができる20nt標的配列(5’-GCCGTTAATTTGAGAGTCCA-3’、5’-TTGGTAGTAGCGACTCCATGG-3’、5’-TTAACTGTATTGTCTAGCTC-3’、下線部分が対応する酵素切断部位HinfI、NcoI、BfaIである)を選択し、上述の標的は、いずれも異種四倍体ベンサミアナタバコ中のPDSのコピーaとbを同時に標的することができる(図6A)。実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスクローンSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS2-Cas9、SYNV-tgtPDS3-Cas9をそれぞれ構築した。
実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-tgtPDS1-Cas9、SYNV-tgtPDS2-Cas9、SYNV-tgtPDS3-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図6B)。
PCR/RE法を用いてPDSの標的編集効率を測定し、使用されたプライマーはすべて同時にPDSのコピーaとbを増幅することができ、結果から分かるように、PDSの3つの標的サイトで、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、かつ編集効率が最大79%前後(図6C)に達し、標的1を例にして、ランダムに選択された3株の植株において、編集効率はそれぞれ79%、70%、56%であった。異なる株間の編集効率の違いは、gRNA転写産物やCas9タンパク質の発現量に関係している可能性がある。
Sangerシークエンシングを用いてPDS標的サイト1の編集状況を検証し、プライマー表7中のPDS特異的プライマーを用いてそれぞれPDSコピーaとbを増幅し、PCR産物をTベクターに結合し、コピーごとに10個のクローンを測定した結果、PDSコピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ8と7であり、PCR/RE法で測定した編集効率の結果と基本的に一致し、また、編集タイプが、主に単一塩基や複数塩基の欠失および単一塩基の挿入などであった(図6D)。
実施例6:SYNV CRISPR/Cas9ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6を標的とする
ベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6を選択使用して、本発明のウイルスベクター編集システムをさらに検証した。
CRISPR-P(http://cbi.hzau.edu.cn/cgi-bin/CRISPR)オンライン設計ソフトウェアにより、RDR6を標的とすることができる20nt標的配列(5’-AGTTGGGTAAGAGTCAGGAG-3’、5’- ATTCTCAGCTAACCAGCTGA-3’、下線部分が対応する酵素切断部位Hpy188III、PvuIIである)を選択し、上述の標的は、いずれも異種四倍体ベンサミアナタバコ中のRDR6の2つのコピーaとbを同時に標的することができる(図7A)。
実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスクローンSYNV-tgtRDR6-1-Cas9、SYNV-tgtRDR6-4-Cas9をそれぞれ構築し、実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-tgtRDR6-1-Cas9、SYNV-tgtRDR6-4-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図7B)。
PCR/RE法を用いてRDR6の標的編集効率を測定し、使用されたプライマーはすべて同時にRDR6のコピーaとbを増幅することができ、結果から分かるように、RDR6の2つの標的サイトで、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、編集効率は最大91%前後(図7C)に達した。
Sangerシークエンシングを用いてRDR6標的サイト1の編集状況を検証し、プライマー表7中のRDR6特異的プライマーを用いてそれぞれRDR6コピーaとbを増幅し、PCR産物をTベクターに結合し、コピーごとに10個のクローンを測定した結果、RDR6コピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ6と7であり、PCR/RE法で測定した編集効率の結果と基本的に一致し、また、編集タイプが、主に単一塩基や複数塩基の欠失、単一塩基の置換または挿入などであった(図7D)。
実施例7:SYNV CRISPR/Cas9ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子SGS3を標的とする
ベンサミアナタバコ内因性遺伝子SGS3を選択使用して、本発明のウイルスベクター編集システムをさらに検証した。
CRISPR-P(http://cbi.hzau.edu.cn/cgi-bin/CRISPR)オンライン設計ソフトウェアにより、SGS3を標的とすることができる20nt標的配列(5’-ACAAGAGTGGAAGCAGTGCT-3’、5’- TGCCTCAACTGATCCCAAGG-3’、下線部分が対応する酵素切断部位TscAI、Eco130Iである)を選択し、上述の標的は、いずれも異種四倍体ベンサミアナタバコ中のSGS3の2つのコピーaとbを同時に標的することができる(図8A)。
実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスクローンSYNV-tgtSGS3-1-Cas9、SYNV-tgtSGS3-2-Cas9をそれぞれ構築し、実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-tgtSGS3-1-Cas9、SYNV-tgtSGS3-2-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、いずれも野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図8B)。
PCR/RE法を用いてSGS3の標的編集効率を測定し、使用されたプライマーはすべて同時にSGS3のコピーaとbを増幅することができ、結果から分かるように、SGS3の2つの標的サイトで、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、編集効率は最大91%前後(図8C)に達した。
Sangerシークエンシングを用いてSGS3標的サイト2の編集状況を検証し、プライマー表7中のSGS3特異的プライマーを用いてそれぞれSGS3コピーaとbを増幅し、PCR産物をTベクターに結合し、コピーごとに10個のクローンを測定した結果、SGS3コピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ8と6であり、PCR/RE法で測定した編集効率の結果と基本的に一致し、また、編集タイプが、主に単一塩基や複数塩基の欠失、単一塩基の挿入などであった(図8D)。
実施例8:SYNV CRISPR/Cas9多標的ベクターがベンサミアナタバコ内因性遺伝子RDR6とSGS3を同時に標的とする
SYNVベクターに基づくゲノム編集システムが植物ゲノムの多標的編集を行うことができるか否かを検証するために、tRNAがgRNA転写産物を直列接続する手法(tRNA-gRNA1-tRNA-gRNA2-tRNA)を使用して、SYNV二重標的編集ベクターを構築し、産生された一次転写産物は植物内因性RNase酵素によって識別され切断された後、2つの精確なgRNA転写産物を同時に放出することができる(図9)。
実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスクローンSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9、SYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9をそれぞれ構築し、ここで、組み換えウイルスクローンSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9は、RDR6の標的1(実施例6)とSSG3の標的1(実施例7)を同時に標的とすることができ、組み換えウイルスクローンSYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9は、RDR6の標的4(実施例6)とSSG3の標的2(実施例7)を同時に標的とすることができる。実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9、SYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、いずれも野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図10A)。
PCR/RE法を用いて、RDR6とSGS3の標的編集効率を測定し、試験結果から、SYNV二重標的編集ベクターがRDR6とSGS3を同時に標的とする場合に、RDR6またはSGS3の編集効率はSYNV単標的編集ベクター(実施例6または実施例7)と基本的に一致することが分かった。この結果が、SYNVベクターは植物ゲノム多標的の同時編集に利用することができ、かつ単標的の編集効率に影響を与えないことを明らかにした(図10B)。
Sangerシークエンシングを用いてRDR6とSGS3の標的編集効率をさらに検証し、プライマー表7中の特異的プライマーを用いてそれぞれRDR6とSGS3の単一コピーを増幅し、PCR産物をTベクターに結合し、コピーごとに10個のクローンを測定した結果、RDR6コピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ5と5であり、SGS3コピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ7と8であり、PCR/RE法で測定した編集効率の結果と基本的に一致し、また、編集タイプが、主に単一塩基や複数塩基の欠失、単一塩基や複数塩基の置換、単一塩基の挿入などであった(図10C)。
実施例9:SYNV CRISPR/Cas9多標的ベクターがベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を標的とすることにより引き起こされる染色体欠失
SYNV多標的編集ベクターが植物ゲノムの染色体のフラグメントの欠失を引き起こすことができるか否かを検証するために、実施例2に記載の方法に従って組み換えウイルスクローンSYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9を構築し、当該ベクターがPDSの標的1と標的3(実施例5)を同時に標的とすることができ、実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図11A)。
上述の接種植株には染色体フラグメント欠失を産生できるか否かを測定するために、接種植株の総DNAを抽出し、同時に野生型植株の総DNAを対照として抽出し、プライマー表7中のプライマーPDS-1/3/FとPDS-1/3/Rを用いてPCR増幅を行い、上述のプライマーがPDSコピーaとbを同時に増幅することができ、ここで、PDSコピーaの増幅産物のサイズは492 bpであり、PDSコピーbの増幅産物のサイズは486 bpであった。ランダムに3株のSYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9全身感染植株を選択して、試験結果から、上述の植株のPCR増幅産物は野生型バンドのサイズ以外に、200 bp前後の小さいバンドが認められ、このサイズはPDS標的サイト1と標的サイト3の同時編集による染色体フラグメント欠失後のサイズと一致することが分かった(図11B)。
上述のバンドはPDS二重標的の同時編集による生成されたものであることをさらに検証するために、当該フラグメントを回収してSangerシークエンシングを行った。試験結果から、当該バンドは確かにPDS標的サイト1と3の間の染色体フラグメント欠失によることが分かった。この結果をさらに分析すると、PDSコピーaとbで、いずれもフラグメント欠失を産生し(図11C)、そのシークエンシングピーク図は、図11に示すとおりである(図11D)。
実施例10:SYNV CRISPR/Cas9感染の葉組織の再生およびM0世代遺伝子型分析
再生編集植株を得るために、組み換えウイルスベクターSYNV-tgtPDS1-Cas9接種後の全身葉を採集し、無菌水で洗浄した後、表面を70%エタノールで30秒消毒し、表面を0.1%リットルの水銀で1~2分間消毒し、無菌水で3回以上洗浄し、消毒後の葉を取り出し、明らかな主脈と葉のエッジをカットした後、葉を1 x 1 cmの大きさにカットし、抗生物質なしのMS分化培地(1 mg/L6-BAを含む)上で培養し、2~3週間程で、分化した組織培養株が白子苗と緑色苗の2種類の表現型を示し(図12A)、分化芽を生根含有培地に移して培養し、3週間程で、培養瓶に無菌ddHOを加えてラップをかけ、4~5日後、組織培養苗を土壌に移植した。
組織培養植株中のPDS標的サイトの編集状況を検出するために、M0世代の白子苗と緑色苗のDNAを抽出し、PCR/RE分析(図12B)とSangerシークエンシング分析を行った。試験結果から、白子苗植株のPCR産物は完全に切断できなかったが、組織培養緑色苗のPCR産物は酵素切断を受けた後、完全切断、部分切断、完全切断不可という3種類の状況が出現したことが分かった。上記の各タイプの植株の統計結果について、表1に示すように、1)白子株(M0-1、-2、-4、-5、-9、-11)ではPDSコピーaとbが完全に編集された;2)PCR産物が完全にHinfIで切断された組織培養緑色植株(M0-3、-6)ではPDSコピーaとbは編集されなかった;3)PCR生成物がHinfIで部分的に切断可能な組織培養緑色植物(M0-7、-10、-12、-13、-15、-23、-28、-34、-35、39、41)ではPDSコピーaとbは部分的に編集された;4)PCR産物がHinfIで完全に切断できない組織培養緑色植株(M0-8、-18、-21、-22、-27、-29、-31、-32、-33、-36、-42)ではPDSコピーaとbはいずれも編集された。このような植株の表現型は緑色であり、PDS機能が完全に失われていないのは主に突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプが生み出したため、例えば、d3、d6、d9など、ここで、dはdeleteを表す。
組織培養植株のウイルス含有状況を検出するために、M0世代植株の総RNAを抽出し、SYNVのプライマーを用いてRT-PCRを行った。試験結果から、少数の再生苗がすでにウイルスを除去し、M0世代でウイルス除去された非トランスジェニック編集植株、例えば、M0-7とM0-42を獲得することができることが分かった(図12C)。
実施例11:Cas9が生み出した突然変異は子の世代の植株に安定に伝達できることの検証
突然変異がM0世代からM1世代に伝達できるか否かを検出するために、M0世代の緑色苗の種子(M1世代)を採取し、白子植株は開花結種できないため、実施例10における第四タイプの植株、即ちPDSコピーaとbはすべて完全に編集され、突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含むM0世代の植株を選択使用して子の世代の分析を行った。M0-8を含む11個のM0株系の子の世代をMS培地に播種し、結果から分かるように、M1世代植株には、1)M0世代遺伝子型におけるPDSaまたはbが1つの突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含む場合、子の世代の分離比は3:1であった;2)M0世代遺伝子型におけるPDSaとbがそれぞれ1つの突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含む場合、子の世代の分離比は15:1であるという2種類の分離が認められた(図13)。
M0-8を例にして編集タイプの遺伝状況について説明する。当該植株の遺伝子型はd1i1d5d3(図14A)であり、ここで、dはdeleteを表し、iはinsertを表し、d3は突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを表し、M0-8の114株のM1世代植株を検出した結果、84株の緑色苗、30株の白子苗が出現し、基本的に3:1のメンデルの法則に適合し、ランダムに4株の白子苗と6株の緑色苗を選択して、PCR/RE分析およびシークエンシング分析を行った(図14B)。結果から分かるように、M1世代植株におけるPDSの編集タイプは完全にM0世代から由来し、新規の編集タイプは出現せず、ここで、白子苗中のPDS標的サイトは完全に編集され、かつフレームシフトし、例えば、M 8-1、遺伝子型はd1d1d5d5であり、緑色苗に突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプd3を含むため、PDS機能が完全に失われておらず、例えば、M8-9、遺伝子型はd1i1d5d3であった。また、M0-18、M0-22、M0-29、M0-42などの株系を選択し、M1世代遺伝子型および表現型(表2)をさらに検証した結果が、M0世代植株の編集タイプはすべてM1世代に安定に遺伝でき、かつ編集タイプの伝達はメンデルの法則に適合することを明らかにした。
突然変異のM1世代からM2世代への伝達規則を検出するために、M1世代の種子(M2世代)を採取し、M2世代植株の編集状況を検出し、M8-9を例にして、遺伝子型はd1i1d5d3であり、151株のM2世代を検出した結果、116株の緑色苗、35株の白子苗が出現し、基本的に3:1のメンデルの法則に適合し、ランダムに5株の白子苗と5株の緑色苗を選択して、PCR/RE分析およびシークエンシング分析を行った。試験結果から、M2世代植株におけるPDS遺伝子の編集タイプは完全にM1世代から由来し、かつ白子苗の遺伝子型はすべて突然変異かつフレームシフトの編集タイプであり、例えば、M8-9-1、遺伝子型はd1d1d5d5であり、緑色苗の遺伝子型には、突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプd3を含み、例えば、M8-9-6、遺伝子型はi1i1d5d3であることが分かった(図14C)。
編集タイプのM1世代からM2世代への伝達規則をさらに検証するために、M1世代におけるホモ接合型植株を選択し、例えば、M8-3、遺伝子型はi1i1d3d3であり、ランダムに当該株系の10株のM2世代の植株を選択してシークエンシング検証を行った。試験結果から、そのM2世代の植株の遺伝子型はすべてi1i1d3d3であることが分かった。また、M1世代ホモ接合型M18-3、M22-4、M29-5、M42-4を選択して子の世代の遺伝子型分析を行った。試験結果から、上述の株系のM2世代の植株はすべてホモ接合型であり、編集タイプはM1世代からM2世代に安定に遺伝でき、新規の編集タイプは産生しないことが分かった(表3)。
上記の結果が、SYNV編集システムを用いて得られた組織培養再生植株の編集タイプは子の世代に安定に遺伝でき(編集タイプは表4および表5を参照)、遺伝法則はメンデルの法則に従うことを明らかにした。
実施例12:Cas9編集植株M1世代のウイルスベクターの取り除きを検証する
現在、植物ラブドウイルが種子を介して伝播できることに関しては未だ報告がなく、本実施例は、M1世代編集植株にSYNVウイルス感染が存在するか否かをさらに検出した。8つの株系、即ち、M0-8、-18、-22、-19、-42、-6、-7、および-42を選択し、各株はランダムに4~5本のM1世代植株を選択し、総RNAを抽出し、SYNVに対する特異的プライマーを用いてRT-PCR測定を行った。試験結果から、M1世代植株にはすべてSYNVウイルスを含まなく、得られたT1世代植株はすべてウイルス除去した非トランスジェニック編集植株であることが分かった(図15)。
実施例13:SYNV CRISPR/Cas9編集ベクターのオフターゲット分析
SYNV編集システムにオフターゲット効果が存在するか否かを検出するために、PDS標的サイト1を選択してオフターゲット分析を行い、Cas-OFFinderオンラインツール(http://www.rgenome.net/cas-offinder/)を用いてPDS標的サイト1に対して潜在的オフターゲット遺伝子座予測を行った。試験結果から、1つの標的配列と一致しない塩基数が2である潜在的オフターゲット遺伝子座、2つの標的配列と一致しない塩基数が3である潜在的オフターゲット遺伝子座、93個の標的配列と一致しない塩基数が4である潜在的オフターゲット遺伝子座を発見した。CRISPR-Pオンライン設計ツール(http://crispr.hzau.edu.cn/cgi-bin/CRISPR2/CRISPR)を結合し、各潜在的オフターゲット遺伝子座のオフターゲット確率を分析し、計13個の潜在的オフターゲット遺伝子座を選択して分析を行った(図16A)。
T7E1法を用いてPDS標的サイト1のオフターゲット状況を検出し、組織培養世代植株の生長過程で常にウイルスが存在し、より高いオフターゲット確率が存在するおそれがあるため、組織培養白子植株M0-11を選択してオフターゲット測定を行い、表8のプライマーを用いて上述の潜在的オフターゲット遺伝子座に対してPCR増幅をそれぞれ行った。その結果、M0-11のすべての潜在部位のPCR産物はT7E1の酵素切断を受けた後、いずれも対照とした野生型植株のバンドの輝度と一致し、T7E1エンドヌクレアーゼが識別し、切断したバンドは認められなかった。この結果が、上述の潜在的オフターゲット遺伝子座はすべてオフターゲットしないことを明らかにした。この結果をさらに検証するために、HinfIエンドヌクレアーゼを用いて上述の潜在的オフターゲット遺伝子座に対してPCR/RE分析を行い、13個の潜在的オフターゲット遺伝子座のうちの2と3を除いて、残りのサイトはいずれもHinfI酵素切断部位を含むため、上述の11個の潜在的オフターゲット遺伝子座に対してHinFI酵素切断を行った後、すべての部位は完全に酵素切断でき、酵素切断バンドも野生型対照と基本的に一致し、オフターゲットバンドの産生が認められなかった(図16B)。
上記の結果が、SYNVベクターに基づくCRISPR/Cas9ゲノム編集システムは、植物において比較的高い特異的を有することを明らかにした。
実施例14:組み換えSYNV CRISPR/Cas9ベクター摩擦接種継代および子の世代のウイルスの安定性分析
上記の実施例において、いずれもアグロバクテリウム浸潤接種を用いてSYNV CRISPR/Cas9ベクターウイルス感染を開始し、他の接種方式の実現可能性を検証するために、SYNV-tgtGFP1-Cas9感染した株の全身葉をウイルス源として採取し、機械的摩擦の方式を用いて健康の16c遺伝子組み換えタバコに接種し、同時に野生型SYNVおよび組み換えベクターSYNV-Cas9を対照として接種し、接種後の30日の前後、これらの株には、いずれも典型的なSYNV全身感染の症状が認められ、携帯紫外線ランプ下で観察すると、対照植株に比べて、SYNV-tgtGFP1-Cas9編集ベクターを接種した植株では、緑色蛍光タンパク質の発現量は明らかに低下し、植株も葉緑体自発赤色蛍光を呈していた(図17A)。
上述の接種植株の全身葉の総タンパク質を抽出してWestern blot分析を行い、上述の感染した夫々の植株には大量のウイルス構造タンパク質N、P、MとGが存在し、SYNV-Cas9とSYNV-tgtGFP1-Cas9が感染した植株は、Cas9タンパク質を発現した。対照植株に比べて、SYNV-tgtGFP1-Cas9感染植株では、GFPタンパク質の発現量は明らかに低下した(図17B)。これらの接種植株の全身葉の総RNAを抽出してRT-PCR分析を行い、SYNV-tgtGFP1-Cas9が感染した植株では、gRNA転写ユニットとCas9ヌクレアーゼ配列は子の世代ウイルスゲノムに安定に存在し(図17C)、ウイルスが摩擦継代後でも依然として安定であることを示した。
PCR/RE法を用いてGFP標的の編集効率を測定した結果、ランダムに選択した3株のSYNV-tgtGFP1-Cas9を接種した植株では、GFP標的サイトで、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、編集効率は最大83%前後に達することが分かった(図17D)。
実施例15:SYNV CRISPR/Cpf1編集ベクターの構築
crRNAとCpf1を独立した発現フレームの形式でSYNVゲノムに同時に挿入する工程であって、挿入位置はleaderとNの間を含むが、これらに限定されない。以下、crRNA転写ユニットとCpf1発現フレームをleaderとN遺伝子の間に同時に挿入することを例にして(図18A)、SYNVに基づくCRISPR/Cpf1ゲノム編集ベクターの構築過程を詳述し、構築されたクローンは以下のとおりである:
1)SYNV-Cpf1:Cpf1タンパク質のみを発現するSYNVベクターであり、対照とした。
2)SYNV-crRNA-Cpf1:crRNAを正確に転写するとともにCpf1タンパク質を正確に発現するSYNVベクター。
具体なクローンの構築方法は以下のとおりである:
1)SYNV-Cpf1
表6中のプライマーPvuI/FおよびN5’UTR/R、Cpf1/FおよびCpf1/R、NPJ/FおよびN-Bsu36I/Rで、それぞれSYNV-GFPle/N、YQ230、SYNV-GFPle/Nをテンプレートとして、PvuI-N5’UTRフラグメント、Cpf1 ORFフラグメント、NPJ-Bsu36Iフラグメント(図18A)を増幅した。ここで、PvuI-N5’UTRフラグメントは、PvuI酵素切断部位からN遺伝子5’非コード領域までの配列を含み、NPJ-Bsu36Iフラグメントは、NPJ配列からN遺伝子のBsu36I酵素切断部位を含む。これらのフラグメントは、いずれも隣接するフラグメントと相同する15~20bp配列を含み、フラグメント一PvuI-N5’UTRとフラグメント三NPJ-Bsu36Iは、それぞれPvuIとBsu36Iを介してダブル酵素切断後の直線化されたSYNVベクターと相同する配列を含むため、in-fusion結合により上述の3つのフラグメントを順次に結合することで、ベクターSYNV-Cpf1を獲得することができる。
2)SYNV-crRNA-Cpf1
表6中のプライマーN-PvuI/FおよびN5’UTR/R、N5’UTR-GFP1/FおよびNPJ-GFP1/R、NPJ/FおよびN-Bsu36I/Rで、それぞれSYNV-GFPle/N、プライマー自身、SYNV-Cpf1をテンプレートとして、PvuI-N5’UTRフラグメント、crRNAフラグメント、NPJ-Cpf1-Bsu36Iフラグメント(図18A)を増幅した。PvuI-N5’UTRフラグメントは、PvuI酵素切断部位からN遺伝子5’非コード領域までの配列を含み、Cpf1フラグメントは、GFP target1配列を含み、NPJ-Cpf1-Bsu36Iは、NPJ領域からN遺伝子のBsu36Iサイトの間の配列であり、ここで、Cpf1配列を含み、上述のフラグメントがin-fusion組み換えを経た後、ベクターSYNV-crGFP1-Cpf1を獲得することができる。ウイルス自身の転写特徴により、両端にウイルス由来配列を含むcrRNA転写産物を放出し、Cpf1切断を経て、精確なcrRNAを産生することができる(図18B)。
2つの標的サイトを同時に含むSYNV編集ベクターを構築するために、SEQ ID NO:17に提供された配列に従ってDR-guide1-DR-guide2-DRフラグメントを合成し、同上の手法を利用してSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1を構築した。これらのベクターは、GFPの標的1とPDSの標的1をそれぞれ同時に標的とすることができる。
実施例16:SYNV CRISPR/Cpf1ベクターが16c遺伝子組み換えタバコにおけるGFP遺伝子を標的とする
工程一:アグロバクテリウム浸潤16c遺伝子組み換えタバコのSYNV CRIPSR/Cpf1ベクターの接種
CRISPR RGEN Tools(http://www.rgenome.nt)オンライン設計ソフトウェアにより、16c植株中のGFPを標的とすることができる23nt標的配列(5’-AAGATACCCAGATCATATGAAGC-3’と5’-AGGGAGACACCCTCGTCAACAGG-3’、下線部分が対応する酵素切断部位NdeIとHincIIである)を選択し、実施例15の方法を使用してクローンSYNV-crGFP1-Cpf1とSYNV-crGFP2-Cpf1を構築した。
実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-Cpf1、SYNV-crGFP1-Cpf1、SYNV-crGFP2-Cpf1をアグロバクテリウムに電撃して、16c遺伝子組み換えタバコに浸潤接種し、接種後30日の前後、夫々の浸潤植株は野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化のウイルス症状を示し、また、携帯紫外線ラップ下にSYNV編集ベクターSYNV-crGFP1-Cpf1、SYNV-crGFP2-Cpf19を接種した植株では、GFP緑色蛍光の発現量が明らかに低下し、葉肉細胞にはGFP蛍光の発現がほとんど認められず、緑色の孔辺細胞しか認められなかった。対照としたSYNV-Cpf1接種の全身葉では、GFP蛍光輝度は野生型16cと一致した(図19A)。
上述の症状の発生は、SYNV全身感染によるものであることを検証するために、発症植株の全身葉を採集し、葉の総タンパク質を抽出し、それぞれSYNVポリクローナル抗体、Flagタグ抗体、GFPモノクローナル抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、SYNV編集ベクターを接種した植株から、いずれもSYNVに対応するウイルスタンパク質バンドとCpf1タンパク質バンドを検出することができ、かつGFPタンパク質の発現量が明らかに減少したことが分かった。対照としたベクターSYNV-Cpf1が接種したタバコの葉におけるGFPタンパク質の発現量は野生型16c植株と基本的に一致し(図19B)、上述の結果が、SYNVウイルスベクターがcrRNA発現フレームとCpf1発現フレームを同時に収容することができ、上述の外因性発現フレームを挿入した組換えウイルスベクターは、依然として全身感染性を有することを明らかにした。
工程二:GFP標的サイト突然変異効率分析
GFP標的の編集効率を検証するために、PCR/RE法を用いて、接種植株の全身葉におけるGFP遺伝子編集効率を測定し、プライマー表7中のプライマーGFP/FとGFP/Rを用いて標的サイトDNAに対してPCRを行い、標的配列における対応する制限エンドヌクレアーゼNdeIとHincIIを選択して酵素切断分析を行い、GFP標的1と標的2で、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、かつ突然変異の効率が90%前後に達した(図20A)。GFP標的の編集タイプを測定するために、上述のPCR増幅産物をクローンした後、Tベクターに結合し、各標的サイトからそれぞれ10個の陽性モノクローナルを選択してSangerシークエンシングを行った。GFP標的1と標的2で突然変異が生み出したモノクローナル数はそれぞれ7と8であり(図20B)、PCR/REの検出結果と基本的に一致し、生成された編集タイプの多くは単一塩基や複数の塩基の欠失であった(図20C)。
実施例17:SYNV CRISPR/Cpf1ベクターがベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を標的とする
ベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を選択使用して、本発明のSYNV CRISPR/Cpf1ウイルスベクター編集システムをさらに検証した。
CRISPR RGEN Tools(http://www.rgenome.nt)オンライン設計ソフトウェアにより、PDS遺伝子を標的とすることができる23nt標的配列(PDS1:5’-TGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAG-3’、PDS-2:5’- GTAGTAGCGACTCCATGGGGCAT-3’、下線部分が対応する酵素切断部位HinfI、NcoIである)を選択し、上述の標的は、いずれも異種四倍体ベンサミアナタバコ中のPDSのコピーaとbを同時に標的することができる(図21A)。実施例2に記載の方法に従って、上記の標的を標的とすることができる構築組み換えウイルスクローンSYNV-crPDS1-Cpf1、SYNV-crPDS2-Cpf1をそれぞれ構築した。
実施例1の方法を使用して組み換えウイルス発現ベクターSYNV-crPDS1-Cpf1、SYNV-crPDS2-Cpf1をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組み換えウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図21B)。
PCR/RE法を用いて、PDSの標的編集効率を測定し、使用されたプライマーはすべて同時にPDSのコピーaとbを増幅することができ、試験結果から、PDSの2つの標的サイトで、いずれも異なる程度の突然変異が発生し、編集効率が最大79%前後(図21C)に達し、標的1を例にして、ランダムに選択された3株の植株において、編集効率はそれぞれ79%、70%、73%であることが分かった。
Sangerシークエンシングを用いてPDS標的サイト1の編集状況を検証し、プライマー表7中のPDS特異的プライマーを用いてそれぞれPDSコピーaとbを増幅し、PCR産物をTベクターに結合し、コピーごとに10個のクローンを測定した結果、PDSコピーaとbでの突然変異クローン数はそれぞれ8と7であり、PCR/RE法で測定した編集効率の結果と基本的に一致し、また、編集タイプが、主に単一塩基や複数塩基の欠失などであった(図21D)。
実施例18:SYNV CRISPR/Cpf1多標的ベクターがGFPとPDS遺伝子を同時に標的とする
SYNVベクターに基づくCRISPR/Cpf1システムが植物ゲノムの多標的編集を行うことができるか否かを検証するために、DRがguide転写産物を直列接続する手法(DR-guide1-DR-guide2-DR)を使用して、SYNV二重標的編集ベクターを構築し、産生された一次転写産物はCpf1加工を経た後、余分な非コード領域配列を除去し、精確なcrRNAを放出することができる(図22)。
実施例15に記載の方法に従って組換え型ラブドウイルスクローンSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1を構築し、当該ベクターは、GFPの標的1(実施例16)とPDSの標的1(実施例17)を同時に標的とすることができる。実施例1の方法を使用して組換え型ラブドウイルス発現ベクターSYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、上述組換え型ラブドウイルス発現ベクターがベンサミアナタバコに接種した30日の前後、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図23A)。
PCR/RE法を用いて、GFPとPDSの標的編集効率をそれぞれ測定し、試験結果から、SYNV二重標的編集ベクターがGFPとPDSを同時に標的とする場合に、GFPまたはPDSの編集効率はSYNV単標的編集ベクター(実施例16または実施例17)と基本的に一致することが分かった。この結果が、SYNVベクターは植物ゲノム多標的の同時編集に利用することができ、かつ単標的の編集効率に影響を与えないことを明らかにした(図23B)。
実施例19:SYNV CRISPR/Cpf1感染の葉組織の再生およびM0世代遺伝子型分析
再生編集植株を得るために、組み換えウイルスベクターSYNV-crPDS1-Cpf1感染後の全身葉を採集し、実施例10に記載の方法に従って組織培養再生を行った。
組織培養植株中のPDS標的サイトの編集状況を検出するために、M0世代の白子苗と緑色苗のDNAを抽出し、PCR/RE分析(図24B)とSangerシークエンシング分析を行った。試験結果から、白子苗植株のPCR産物は完全に切断できなかったが、組織培養緑色苗のPCR産物は酵素切断を受けた後、完全切断、部分切断、完全切断不可という3種類の状況が出現することが分かった。上記の各タイプの植株に対してSangerシークエンシングを行った結果について、表9および表10に示すように、1)白子株(M0-1、-2、-3、-4)ではPDSコピーaとbが完全に編集された;2)PCR産物が完全にHinfIで切断された組織培養緑色植株(M0-5、-7、-10、-12、-20、-25、-27、-28、-30、-31)ではPDSコピーaとbは編集されなかった;3)PCR生成物がHinfIで部分的に切断可能な組織培養緑色植物(M0-6、-8、-13、-18、-19)ではPDSコピーaとbは部分的に編集された;4)PCR産物がHinfIで完全に切断できない組織培養緑色植株(M0-9、-11、-14、-15、-16、-17、-21、-22、-23、-24、26、-29)ではPDSコピーaとbはいずれも編集された。このような植株の表現型は緑色であり、PDS機能が完全に失われていないのは主に突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプが生み出したため、例えば、d3、d6、d9など、ここで、dはdeleteを表す。
組織培養植株のウイルス含有状況を検出するために、M0世代植株の総RNAを抽出し、SYNVのプライマーを用いてRT-PCRを行った。試験結果から、一部の再生苗がすでにウイルスを除去し、M0世代でウイルス除去された非トランスジェニック編集植株、例えば、M0-6、M0-17、M0-18、M0-22、M0-23、M0-24、M0-27とM0-28を獲得することができることが分かった(図24C)。
実施例20:Cpf1が生み出した突然変異は子の世代の植株に安定に伝達できることの検証
SYNV-crPDS1-Cpf1により編集されたM0世代の緑色苗の種子(M1世代)を採取し、実施例19における第四タイプの植株、即ちPDSコピーaとbはすべて完全に編集され、突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含むM0世代の植株を選択して子の世代の分析を行った。当該タイプM0株系の子の世代をMS培地に播種し、M1世代芽生えた後、1)M0世代PDSaまたはb遺伝子型がホモ接合型のフレームシフトではない編集タイプを含む場合、M0-15子の世代のように白子苗がなかった;2)M0世代遺伝子型におけるPDSaまたはbが1つの突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含む場合、子の世代の分離比は3:1であった;3)M0世代遺伝子型におけるPDSaまたはbがそれぞれ1つの突然変異であるが、フレームシフトではない編集タイプを含む場合、子の世代の分離比は15:1であるという3種類の分離状況が出現した(図25)。
上記の結果が、SYNV編集システムを用いて得られた組織培養再生植株の編集タイプは子の世代に安定に遺伝でき、遺伝法則はメンデルの法則に従うことを明らかにした。
実施例21:Gタンパク質N末端欠失または置換のSYNV編集ベクターは、ベンサミアナタバコのゲノムに対する部位特異的編集の実現
ラブドウイルスがコードするGタンパク質は、シグナルペプチド、N末端ドメイン、膜貫通ドメインとC末端ドメインから構成され、かつトリマーの形式でウイルス粒子の表面にモザイクされ、既存の研究結果が、Gタンパク質はウイルスと媒介の識別と伝播過程において重要な役割を果たし、SYNVのGタンパク質に対して欠失または突然変異を行うと、当該ウイルスの昆虫媒介の認識または伝播に影響を与える可能性があり、より高い生物安全性を有することを明らかした。
SYNVのGタンパク質N末端に(SYNV-RFP-dGN)欠失またはN末端ドメインをレポーター遺伝子mCherry(SYNV-RFP-mCherry:G)に置換したうえで、N上の単酵素切断部位Bsu36IとP上の単酵素切断部位NheI酵素切断SYNV-tgtPDS1-Cas9を用いてBsu36I-NheIフラグメントを回収し、Bsu36IとNheIを介して直線化されたベクターSYNV-RFP-dGとSYNV-RFP-mCherry:Gに結合し、得られたクローンはSYNV-tgtPDS1-Cas9-dGとSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gである(図26A)。
実施例1に記載の方法に従って組み換えウイルス編集ベクターSYNV-tgtPDS1-Cas9-dGとSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:Gをアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤するとともに、対照としてSYNV編集ベクターSYNV-tgtPDS1-Cas9を接種し、接種後30日の前後、夫々の接種株は、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化のようなウイルス症状を示し、かつSYNV-tgtPDS1-Cas9-mCherry:G接種株の全身葉は蛍光顕微鏡下で明らかなmCherry赤色蛍光が認められた(図26B)。発症株の全身葉から抽出した総タンパク質に対してGタンパク質モノクローナル抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、SYNV編集ベクターを接種した株では、野生型SYNVと同じサイズのGタンパク質バンドが検出されたが、Gタンパク質N末端ドメインをレポーター遺伝子mCherryに置き換えると、サイズ36.7 kDのmChery:GN結合タンパク質が検出され、予期のサイズと一致することが分かった(図26C)。上記の結果が、SYNVのGタンパク質N末端ドメインに対して欠失や置換を行った後、組み換えウイルスの全身感染性に影響を与えないことを明らかにした。
上記のベクターがPDSに対する標的編集効率を検証するために、PCR/RE法を用いて接種植株の全身葉を検出し、使用されたプライマーは、いずれもPDSのコピーaとコピーbを同時に増幅することができ、試験結果から、上述の組み換えベクターは、いずれもPDS標的サイト1に対して有効な編集を産生でき、かつ編集効率は既存のSYNV編集ベクターに相当し(図26D)、SYNVのGタンパク質N末端ドメインに対して欠失または置換後、組み換えウイルスの編集効率に影響を与えないことが分かった。
上記の結果が、Gタンパク質N末端欠失または置換のSYNV編集ベクターを用いて、ベンサミアナタバコのゲノムに対する部位特異的編集を実現した。
実施例22:SYNV CRISPR/oCas9ベクターがベンサミアナタバコ内因性PDS遺伝子を標的とする。
具体的な種に対するCasヌクレアーゼコドン最適化の実施方式が実行可能であることを検証するために、Cas9ヌクレアーゼに対してベンサミアナタバコに対するコドン最適化を行い、SYNV CRISPR/oCas9編集ベクターのベンサミアナタバコ内因性PDSに対する標的編集効率を検証した。
既存の編集ベクターSYNV-tgtPDS2-Cas9に基づき、Cas9核酸配列をoCas9配列に置き換え、それをSYNV-tgtPDS2-oCas9(図27A)に改造した。具体的な構築プロセスは以下のとおりである:
まず、oCas9のみを発現するSYNVベクターを構築する。その構築過程は、SEQ ID: 36が提供した配列に従ってベンサミアナタバココドン最適化oCas9配列を合成し、表6中のプライマーN-Bsu36I/FおよびNPJ-oCas9/R、oCas9/FおよびCas9/R、Cas9-NPJ/FおよびP-NheI/Rで、それぞれSYNV、oCas9、SYNVをテンプレートとして、Bsu36I-NPJフラグメント、oCas9 ORFフラグメント、NPJ-NheIフラグメントを増幅した。ここで、Bsu36I-NPJフラグメントは、N遺伝子上のBsu36I酵素切断部位から下流までのNPJ領域を含み、NPJ-NheIフラグメントは、NPJ配列からP遺伝子までのNheI酵素切断部位を含む。これらのフラグメントは、いずれも隣接するフラグメントと相同する15~20bp配列を含み、フラグメント一Bsu36I-NPJとフラグメント三NPJ-NheIは、それぞれBsu36IとNheIダブル酵素切断を経た後直線化されたSYNVベクターと相同する配列を含み、in-fusion結合により上述の3つのフラグメントを順次に結合することで、ベクターSYNV-oCas9を獲得することができる。次に、表6中のプライマーN-Bsu36I/FおよびP2 20nt/R、P2 20nt/FおよびoCas9/Bsu36I/Rで、それぞれSYNV-tgtPDS2-Cas9、SYNV-oCas9をテンプレートとして、N/Bsu36I-PDS2フラグメント、PDS2-oCas9/Bsu36Iフラグメントを増幅し、Bsu36Iで直線化されたSYNV-oCas9ベクターとin-fusion結合を行い、得られたベクターはSYNV-tgtPDS2-oCas9であった。
実施例1に記載の方法に従って組み換えウイルス編集ベクターSYNV-tgtPDS2-oCas9をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、同時に対照としてSYNV-tgtPDS2-Cas9を接種し、接種後の30日の前後、夫々の接種植株は、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化のウイルス症状を示した(図27B)。上述のベクターのPDSに対する標的編集効率を検証するために、それぞれランダムに10株の全身感染した植株を選択し、PCR/RE法を用いて全身葉を検出し、使用されたプライマーはいずれもPDSのコピーaとコピーbを同時に増幅することができる。試験結果から、上述の組み換えベクターはすべてPDS標的サイト1に対して有効な編集を産生でき、かつ編集効率は既存のSYNV編集ベクターに相当することが分かった(図27C)。上述の結果が、Casヌクレアーゼに対して具体的な種のコドン最適化は実行可能性を有することを明らかにした。
実施例23:SYNV単転写ユニット編集ベクターに基づくSYNV CRISPR/Cas 9編集システム
SYNV編集ベクターの中で、sgRNAとCas9が同一の転写ユニットによって制御できることを検証するために、15bpのspacer配列(5’-AAGCCATGGGATATC-3’)を用いてベンサミアナタバココドン最適化のCasヌクレアーゼ配列とsgRNA配列を結合し、単一転写ユニットのSYNV編集ベクターSYNV-oCas9gPDS2(図28A)を構築した。当該クローン構築過程は以下のとおりである:表6中のプライマーoCas9/BstEII/FおよびCas9/R、oCas9/linker P2/FおよびgRNA/R、gRNA/NPJ/FおよびP/NheI/Rで、SYNV-oCas9、SYNV-tgtPDS2-Cas9、SYNVをテンプレートとして、oCas9/BstEII-linker、linker-Scaffold、NPJ-NheIフラグメントを増幅し、BstEIIとNheIで直線化されたSYNV-oCas9ベクターとin-fusion結合を行い、得られたベクターはSYNV-oCas9gPDS2であった。
実施例1に記載の方法に従って単転写ユニット編集ベクターSYNV-oCas9gPDS2をアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、同時に対照として既存のSYNV-tgtPDS2-oCas9クローンを接種し、接種後の30日の前後、上述の夫々の接種植株は、野生型ウイルスと類似する葉カール、葉脈黄化などの症状を示した(図28B)。
PCR/RE法を用いてPDS標的の突然変異効率を検出し、使用されたプライマーはいずれもPDSのコピーaとコピーbを同時に増幅することができる。試験結果から、単転写ユニットSYNV編集ベクターはPDS標的サイト2に対して有効な編集を産生でき、かつ編集効率は既存のダブル転写ユニットSYNV編集ベクターに相当することが分かった(図28C)。上述の結果が、SYNV編集ベクターにおいて、同一の転写ユニットを用いてsgRNAとCas9ヌクレアーゼを発現する方法は実行可能性を有することを明らかにした。
実施例24:EMDV蛍光発現ベクターベンサミアナタバコ感染能力の測定
工程一:EMDV蛍光発現ベクターの構築
GFPまたはRFP蛍光レポーター遺伝子を独立した発現フレームの形式でEMDVゲノムに挿入する工程であって、挿入位置はNとXの間を含むが、これらに限定されない。以下、GFP遺伝子をLeaderとNの間に挿入することと、RFP遺伝子をNとX遺伝子の間に挿入することとを例にして(図29A)、EMDV蛍光発現ベクターの構築過程を詳述し、構築したベクターは、以下のとおりである:
EMDV-GFP:EMDV leaderとN遺伝子の間に緑色蛍光タンパク質遺伝子GFPを担持するEMDV蛍光発現ベクター
EMDV-RFP:EMDV N遺伝子とX遺伝子の間に赤色蛍光タンパク質遺伝子RFPを担持するEMDV蛍光発現ベクター
具体的には、クローンの構築方法は、以下のとおりである:
EMDV-GFPに関しては、表6中のプライマーEMDV-AatII/FおよびEMDV-N3’/R、EMDV-N5’/FおよびEMDV-AatII/Rで、それぞれEMDV MRおよびEMDV-WTをテンプレートとして、両端にEMDV N遺伝子UTRを有するGFP遺伝子を含むAフラグメント、およびN遺伝子5’UTRから2番目のAatII酵素切断部位領域を含むBフラグメントを増幅し、AatII単酵素切断により消化回収したEMDV-WTベクター骨格とともに、多フラグメントin-fusion結合によりEMDV-GFP蛍光発現ベクターを獲得した(図29A)。
EMDV-RFPに関しては、表6中のプライマーEMDV-SpeI/FおよびEMDV-A/R、EMDV-RFP/FおよびEMDV-RFP/R、EMDV-C/FおよびEMDV-SpeI/Rで、それぞれ増幅することで、N遺伝子上のSpeI酵素切断部位付近からN-Xjunctionまでの領域を含む結束Aフラグメント、RFP遺伝子配列を含むBフラグメント、N-X junction領域開始からM遺伝子上のSpeIまでの酵素切断部位付近を含むCフラグメントを獲得し、SpeI単酵素切断により消化回収したEMDV-WTベクター骨格とともに、多フラグメントin-fusion結合によりEMDV-RFP蛍光タグベクターを獲得した(図29A)。
工程二:アグロバクテリウムでベンサミアナタバコを浸潤してEMDV蛍光発現ベクターを接種する
実施例1に記載の方法に従って組換え型ラブドウイルス発現ベクターEMDV-GFPまたはEMDV- RFPをアグロバクテリウムに電撃して、ベンサミアナタバコに浸潤接種し、EMDV-GFPを接種したベンサミアナタバコに関しては、接種後の23日で、発症植株は、全身葉カール、葉脈黄化、植株顕著矮小化などの表現型を示し、蛍光顕微鏡下でウイルスが感染した全身葉全体から比較的強い緑色蛍光を発することができる(図29B)。EMDV-RFPを接種したベンサミアナタバコに関しては、接種後30日前後、浸潤発症株は野生型ウイルスと類似する全身葉カール、植株矮化のようなウイルス症状を示し、また、赤色蛍光タンパク質の大量発現により、植株の茎、上部全身葉および花びらも可視光下で薄い赤色を呈し、蛍光顕微鏡で、これらの植物組織は強い赤色蛍光を発することができる(図29C)。
上述の症状の発生は、EMDV全身感染によるものであることを検証するために、発症植株の全身葉を採集し、葉の総タンパク質を抽出し、それぞれEMDVウイルス粒子抗体、GFPまたはRFPモノクローナル抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、EMDV-GFPを接種した植株はEMDVに対応するウイルス構造タンパク質バンドとGFPタンパク質バンドを検出でき(図29B)、EMDV-RFPを接種した植株はEMDVウイルス構造タンパク質バンドとRFPタンパク質バンドを検出できることが分かった(図29C)。上記の結果が、EMDVはGFPやRFP蛍光タンパク質を担持することで、ベンサミアナタバコに対する全身感染の完成に成功することができ、かつベンサミアナタバコの各組織で蛍光タンパク質を大量に発現し、また、EMDV自身の感染特性に影響せず、後続の多種の作物上にEMDVの接種測定に大きな便利を与える。
実施例25:EMDV蛍光発現ベクターのタバコ、ジャガイモ、ナスおよびトマトに対する感染能力の測定
既存の研究により、自然条件下で、ジャガイモ、タバコ、トマト、ナス、キュウリなどの複数種類の農作物や経済作物において、分離を通じてEMDVウイルスを得た学者がいることが明らかになった。これにより、ベンサミアナタバコから救い出して得られたEMDV-RFPまたはEMDV-GFP組み換えウイルスを用いて、ジャガイモ、タバコ、トマトおよびナスに対して機械的摩擦、茎注射、スプレーガン噴射、接ぎ木などの方式を介して感染測定を行い、具体的な結果は以下のとおりである。
タバコの場合、機械的摩擦によりEMDV-RFP組み換えウイルスを全身感染させることができ、接種後30日前後で全身発症し、発症植株の全身葉に葉脈黄化が発生し、45日前後で葉脈黄化が深刻化し、かつ全身葉にねじ曲がり奇形が出現し、蛍光顕微鏡下で症状が比較的厳重な全身葉とタバコ茎から、いずれも強い赤色蛍光を発することができる。Western blotにより、発症のタバコ全身葉からEMDVウイルス構造タンパク質とRFP赤色蛍光タンパク質バンドを検出することができる(図30A)。
ジャガイモの場合、異種接ぎ木によりウイルス含有のベンサミアナタバコ台木を用いてジャガイモ接ぎ穂に対するウイルス伝送や全身感染を完成することができる。まず、適合苗齢の健康なベンサミアナタバコとジャガイモを選択使用し、ベンサミアナタバコの上部組織を切除し、3~4枚の葉を保留したベンサミアナタバコを台木とし、成長状態が良好かつ若ジャガイモの茎先部分を接ぎ穂とし、台木の円形茎の断面を径方向に沿ってカットし、接ぎ穂を茎の両側に沿って余分な組織を切除し、楔形の形状に最終的に加工した。その後、楔形の接ぎ穂茎を台木の茎に沿って予めカットした切開口にゆっくりと挿入し、固定し、予め濡れた薄いビニール袋で接ぎ木を完成した植株を注意深く完全にカバーし、植株の脱水速度を低下させ、恒温培養箱に27℃/24時間、高光照射で7日間培養した後、保湿用のビニール袋を剥がし、比較的によく成長した植株のベンサミアナタバコ台木部分に対してEMDV組み換えウイルスのアグロバクテリウム浸潤/機械的摩擦接種を行い、24℃/24時間、弱光条件下で約1ケ月培養した後、培養箱から移し、ウイルス感染測定を行った。上記の方法により、EMDV-RFPのジャガイモ接ぎ穂に対する全身感染の実現に成功し、また、台木および接ぎ穂葉から強い赤色蛍光を観察した(図30C)。
また、機械的摩擦によりナス、トマト、ジャガイモに対するEMDVの感染の実現に成功することも可能である(図30B)。
実施例26 EMDV蛍光発現ベクタートウガラシ感染能力測定。
トウガラシに対しては、機械摩擦接種方式を用いて、EMDV-RFP全身感染したベンサミアナタバコの葉を毒源とし、ホモジナイズしてウイルス汁を得て苗齢2週間程度のトウガラシに接種し、23℃、16 h光照/8 h暗の条件下で培養し、接種後7日で接種葉にEMDV-RFPが接種葉にて発生した感染点を観察することができ、接種後25日に全身感染症状が出現した。上部全身葉には、ウイルス感染による葉脈黄化が認められ、蛍光顕微鏡で強い赤色蛍光が認められた(図31 B)。Western blotもトウガラシの全身葉からEMDVウイルス構造蛋白およびRFP赤色蛍光蛋白を検出することができる(図31 A)。
実施例27:EMDV CRISPR/Cas9ベクターが16c遺伝子組み換えタバコにおけるGFP遺伝子を標的とする
工程一:EMDV-tgtGFP2-Cas9編集ベクターの構築
sgRNAとCas9を独立した発現フレームの形式でEMDVゲノムに同時に挿入する工程であって、挿入位置はNとXの間を含むが、これらに限定されない。以下、sgRNA転写ユニットとCas9発現フレームをNとX遺伝子の間に同時に挿入することを例にして(図32A)、EMDVに基づくCRISPR/Cas9ゲノム編集ベクターの構築過程を詳述し、構築されたベクターは以下のとおりである:
EMDV-tgtGFP2-Cas9:ベンサミアナタバコ16c遺伝子組み換え株におけるGFP2標的を標的とするsgRNAおよびCas9タンパク質を発現するEMDVベクターを含む
具体的なクローンの構築方法は以下のとおりである:
EMDV-tgtGFP2-Cas9ベクターは、実施例3と同様の16c植株におけるGFPを標的とする20 nt標的配列(5’-ACAAGTGTTGGCCATGGAAC-3’、SEQ ID NO:20、下線部は対応する酵素切断部位NcoI)を用いて。まず、AarIで酵素切断可能およびプライマーアニールで柔軟に標的を交換できる中間ベクターを構築し、ここで、中間ベクターは2つのEMDV N-X junctionと、2つのAarI酵素切断部位とを含むsgRNAおよびCas9全長配列を含み、AarIにより単一酵素切断可能であり、そして表6中のプライマーPDS4/FとPDS4/Rでアニール後T4により中間ベクターに結合し、このベクターをテンプレートとしてPDS4標的を含むII-PDS4フラグメントを得ることができる。その後、表6中のプライマーEMDV-SpeI/FおよびEMDV-I/R、EMDV-II/FおよびEMDV-II/R、EMDV-III/FおよびEMDV-SpeI/Rを用いてそれぞれ増幅することで、N遺伝子上のSpeI酵素切断部位の付近からN遺伝子までの3’UTRを含むIフラグメント、2つのEMDV N-X junction、tgt-GFP2配列およびCas9 ORFを含むIIフラグメント、1つのEMDV N-X junctionおよびX 5’UTRからM遺伝子上のSpeIまでの酵素切断部位付近を含むIIIフラグメントを獲得し、SpeI単酵素切断により消化回収したEMDV-WTベクター骨格とともに、多フラグメントin-fusion結合によりEMDV-tgtGFP2-Cas9編集ベクターを獲得した
工程二:アグロバクテリウムでベンサミアナタバコを浸潤してEMDV-tgtGFP2-Cas9編集ベクターを接種する
実施例1に記載の方法に従って組換え型ラブドウイルス発現ベクターEMDV-tgtGFP2-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、16c遺伝子組み換えバコに浸潤接種し、接種後の27日で、浸潤発症植株は、野生型ウイルスと類似する全身葉カール、植株矮小化のウイルス症状を示し、また、携帯紫外線ランプ下で植株の全身葉の葉脈中の緑色蛍光が明らかに弱くなり、接種後の35日で、植株上部の全身葉全体の葉の緑色蛍光はすべて明らかな減弱現象が認められたが、健康な16c植株頂部の葉の葉脈或いは葉肉中の緑色蛍光はすべて不変であった(図32B)。
上述の症状の発生は、EMDV全身感染によるものであることを検証するために、発症植株の全身葉を採集し、葉の総タンパク質を抽出し、それぞれEMDVウイルス粒子抗体、Flagタグ抗体を用いてWestern blot分析を行った。試験結果から、EMDV編集ベクターを接種した植株から、EMDVに対応するウイルスタンパク質バンドとCas9タンパク質バンド(図32B)を検出することができ、上述の結果が、EMDVウイルスベクターはSYNV編集ベクターと同様であり、両者もsgRNA発現フレームと長さが4.2kbであるCas9発現フレームを同時に収容することができ、上述の外因性発現フレームを挿入した組換えラブドウイルスベクターは、依然として全身感染性を有することを明らかにした。
工程三:GFP標的突然変異効率分析
GFP標的の編集効率を検証するために、PCR/RE法(Polymerase Chain Reaction/Restriction digestion)を用いて、接種植株の全身葉を測定し、プライマー表7中のプライマーGFP2/FとGFP2/Rを用いてPCRを行った後、標的配列における対応する制限エンドヌクレアーゼNcoIを選択して酵素切断分析を行った結果、選択したGFP2標的は比較的高効率な遺伝子の突然変異を発生させることができ、また、NcoI酵素切断結果から算出された編集効率が90%前後であった。GFPの編集タイプを検出するために、上記のPCR増幅産物をTベクターに結合した後、モノクローナルを採取してSangerシークエンシング分析を行った。試験結果から、発送検出された9個のモノクローナルコロニーのうち8個のモノクローナルには、異なるタイプの塩基変異が出現し、PCR/RE検出結果と基本的に一致し、生成された編集タイプは単一塩基や複数の塩基の欠失が多く、塩基挿入も伴った(図32C)。
実施例28:EMDV CRISPR/Cas9ベクターがベンサミアナタバコにおけるPDS遺伝子を標的とする
工程一:EMDV-tgtPDS4-Cas9編集ベクターの構築
EMDV CRISPR/Cas 9編集ベクターがEMDV蛍光発現ベクターのようにジャガイモ、トマトなどの複数種類の作物に対する感染に成功でき、かつ作物上で対応するタイプの編集を産生することができるるか否かをテストするために、上述の作物のPDS遺伝子におけるすべて保存的の20 nt標的配列(5’-CAATACAGTTAACTATTTGG-3’、SEQ ID NO:37)を選択し、同様に単独転写ユニットの方式でEMDV N遺伝子とX遺伝子の間に挿入し、構築されたベクターは以下の通りである。
EMDV-tgtPDS4-Cas9:複数種類植物PDS遺伝子PDS4標的を標的とするsgRNAとCas9タンパク質を発現するEMDVベクターを含む
EMDV-tgtPDS4-Cas9編集ベクターの構築プロセスは、EMDV-tgtGFP2-Cas9と基本的に同様であり、IIフラグメントをII-PDS4フラグメントに置き換えたにすぎない(図33A)
工程二:EMDV-tgtPDS4-Cas9編集ベクターがベンサミアナタバコPDS遺伝子を編集する
ベクターEMDV-tgtPDS4-Cas9をアグロバクテリウムに電撃して、野生型ベンサミアナタバコに浸潤接種し、接種後の40日で、浸潤発症植株も同様に全身葉葉脈黄化、葉カールおよび植株矮小化のウイルス症状を示し、発症植株の全身葉を採取した後Western blot分析を行うと、対応するウイルス構造タンパク質バンドを同様に検出することができる(図33B)。プライマー表7中のプライマーPDS-4a/FおよびPDS-4a/R、PDS-4b/FおよびPDS-4b/Rという2対のプライマーを用いて、ベンサミアナタバコにおけるPDS-aおよびPDS-bという2つのPD対立遺伝子をそれぞれ増幅し、標的領域フラグメントを含み、T7EI酵素切断後、2本の対立遺伝子はいずれもある程度の遺伝子編集が出現することができる(図33C)。
実施例29 EMDV CRISPR/Cas 9が感染した葉組織再生およびM 0世代遺伝子型解析。
再生編集株を得るために、EMDV-tgtPDS 4-Cas 9が全身感染したベンサミアナタバコ上部幼若葉を外植体とし、実施例10に記載の組織培養方法で再生株を得て、再生幼苗には白化と正常緑色の2種類の表現型が認められた(図34 A)。
再生植株中のPDS標的サイトの編集状況を測定するため、M 0世代幼苗の総DNAを抽出してPCR/RE分析を行い(図34 B)、100 ng野生型PDSフラグメント増幅産物と100 ng M 0世代幼苗PDSフラグメント増幅プライマーを均一に混合した後、アニールし、T 7 EI酵素切断分析を行った。白化苗全数は標的サイトの編集を検出することができ、緑苗中のM 0-19、20、21及び27号植株は標的サイトの編集を検出することができる。
再生株中にEMDV編集ベクターの持続感染が存在するか否かを検出するために、M 0世代株の総RNAを抽出し、EMDVのプライマーを用いてRT-PCR検出を行った。白化苗全数はEMDVベクターを携帯し、一部の再生緑苗、例えばM 0-19と-27は編集を含むが、すでにウイルスを除去し(図34 C)、即ちM 0世代でウイルス除去された非遺伝子組換え編集植株を得ることができる。
実施例30:EMDV-tgtPDS4-Cas9編集ベクターがタバコ、ジャガイモおよびトマトPDS遺伝子を編集する
ベンサミアナタバコから救い出して得られたEMDV-tgtPDS4-Cas9組み換えウイルスを実施例24に記載の方法に従って、タバコ、ジャガイモおよびトマトにそれぞれ接種し、全身発症後にそれぞれプライマーシート中のプライマーPDS-Nt/FおよびPDS-Nt/R、PDS-ST/FおよびPDS-ST/R、PDS-SL/FおよびPDS-SL/Rを用いてタバコ、ジャガイモおよびトマトのPDS遺伝子に対応するフラグメントを増幅し、Tベクターに結合した後、それぞれ6~7個のモノクローナルを採取して検査に送るを行った。測定の結果から、これらの植物のPDS4標的サイトに変異が発生し、変異タイプは主に単一、複数の塩基の欠失や塩基の置換などであった(図35)。
上記の結果が、EMDV編集ベクターはタバコ、ジャガイモ、トマトに対するゲノム部位特異的編集の実現に成功したことを明らかにした。
表1:SYNV CRISPR/Cas9ベクターが植株M0世代を編集する遺伝子型および表現型分析
Figure 2022100201000002
表2:SYNV CRISPR/Cas9ベクターが植株M1世代を編集する遺伝子型および表現型分析
Figure 2022100201000003
表3:SYNV CRISPR/Cas9が植株M2世代を編集する植株遺伝子型分析
Figure 2022100201000004
表4:SYNV CRISPR/Cas9が植株M0世代PDS-1標的を編集する編集タイプの一覧表
Figure 2022100201000005
表5SYNV CRISPR/Cas9が植株M1世代植株PDSを編集する編集タイプの一覧表
Figure 2022100201000006
表6クローン構築プライマーおよびRT-PCR、cRT-PCR検出プライマー
Figure 2022100201000007
Figure 2022100201000008
注:小文字で表記した配列は、相同組み換えのための15~20 ntフラグメント
表7標的遺伝子編集効率検出プライマー
Figure 2022100201000009
注:/はコピーa/コピーbの異なるPCR産物サイズを表す。
表8PDS1潜在的オフターゲット遺伝子座検出プライマー
Figure 2022100201000010
表9SYNV CRISPR/Cpf1ベクターが植株M0世代を編集する遺伝子型および表現型分析
Figure 2022100201000011
表10SYNV CRISPR/Cpf1が植株M0世代PDS-1標的を編集する編集タイプの一覧表
Figure 2022100201000012
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。また、本発明の明細書および図面の内容を用いて、当業者が本発明を各種の簡単な変形をすることができるが、それらの変形は本発明の請求の範囲に含まれることが理解されるはずである。
なお、以上の具体的な実施形態で説明した各具体的な技術的特徴は、矛盾しない場合には、任意の適切な方式により組み合わせることができ、不必要な重複を回避するために、様々な可能な組み合わせ方式についてはここでは説明しない。
本発明に係るヌクレオチド配列の紹介
SEQ ID NO 1: partial sequence of SYNV-tgtGFP1-Cas9(tRNA-GFP target1-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 2: partial sequence of SYNV-tgtGFP2-Cas9(tRNA-GFP target2-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 3: partial sequence of SYNV-tgtPDS1-Cas9(tRNA-PDS target1-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 4: partial sequence of SYNV-tgtPDS2-Cas9(tRNA-PDS target2-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 5: partial sequence of SYNV-tgtPDS3-Cas9(tRNA-PDS target3-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 6: partial sequence of SYNV-tgtRDR6-1-Cas9(tRNA-RDR6 target1-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 7: partial sequence of SYNV-tgtRDR6-4-Cas9(tRNA-RDR6 target4-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 8: partial sequence of SYNV-tgtSGS3-1-Cas9(tRNA-SGS3 target1-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 9: partial sequence of SYNV-tgtSGS3-2-Cas9(tRNA-SGS3 target2-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 10: partial sequence of SYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9
(tRNA-RDR6 target1-scaffold-tRNA-SGS3 target1-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 11: partial sequence of SYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9
(tRNA-RDR6 target4-scaffold-tRNA-SGS3 target2-ffffold-tRNA)
SEQ ID NO 12: partial sequence of SYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9
(tRNA-PDS target1-scaffold-tRNA-PDS target3-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 13: partial sequence of SYNV-crGFP1-Cpf1(DR-GFP target1-DR)
SEQ ID NO 14: partial sequence of SYNV-crGFP2-Cpf1(DR-GFP target2-DR)
SEQ ID NO 15: partial sequence of SYNV-crPDS1-Cpf1(DR-PDS target1-DR)
SEQ ID NO 16: partial sequence of SYNV-crPDS2-Cpf1(DR-PDS target2-DR)
SEQ ID NO 17: partial sequence of SYNV-crGFP-1/PDS-1-Cpf1
(DR-GFP target1-DR-PDS target1-DR)
SEQ ID NO 18: Cas9核酸配列
SEQ ID NO 19: Cpf1核酸配列
SEQ ID NO 20-33: 標的サイト配列
SEQ ID NO 34-35: NPJに由来する配列
SEQ ID NO 36: ヘ゛ンサミアナタハ゛コに対してコト゛ン最適化を行ったoCas9配列
SEQ ID NO 37: partial sequence of EMDV-tgtPDS4-Cas9(tRNA-PDS target4-scaffold-tRNA)
SEQ ID NO 38: SYNVケ゛ノムcDNA配列
SEQ ID NO 39: EMDVケ゛ノムcDNA配列
配列情報:
SEQ ID NO 1: partial sequence of SYNV-tgtGFP1-Cas9
(tRNA-GFP target1-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAGATACCCAGATCATATGAAGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 2: partial sequence of SYNV-tgtGFP2-Cas9
(tRNA-GFP target2-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAACAAGTGTTGGCCATGGAACGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 3: partial sequence of SYNV-tgtPDS1-Cas9
(tRNA-PDS target1-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAGCCGTTAATTTGAGAGTCCAGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 4: partial sequence of SYNV-tgtPDS2-Cas9
(tRNA-PDS target2-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCATTGGTAGTAGCGACTCCATGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 5: partial sequence of SYNV-tgtPDS3-Cas9
(tRNA-PDS target3-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCATTAACTGTATTGTCTAGCTCGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 6: partial sequence of SYNV-tgtRDR6-1-Cas9
(tRNA-RDR6 target1-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAAGTTGGGTAAGAGTCAGGAGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 7: partial sequence of SYNV-tgtRDR6-4-Cas9
(tRNA-RDR6 target4-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAATTCTCAGCTAACCAGCTGAGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 8: partial sequence of SYNV-tgtSGS3-1-Cas9
(tRNA-SGS3 target1-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAACAAGAGTGGAAGCAGTGCTGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 9: partial sequence of SYNV-tgtSGS3-2-Cas9
(tRNA-SGS3 target2-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCATGCCTCAACTGATCCCAAGGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 10: partial sequence of SYNV-tgtgtRDR6-1/SGS3-1-Cas9
(tRNA- RDR6 target1-scaffold-tRNA-SGS3 target1-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAAGTTGGGTAAGAGTCAGGAGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAACAAGAGTGGAAGCAGTGCTGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 11: partial sequence of SYNV-tgtgtRDR6-4/SGS3-2-Cas9
(tRNA-RDR6 target4-scaffold-tRNA-SGS3 target2-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAATTCTCAGCTAACCAGCTGAGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCATGCCTCAACTGATCCCAAGGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 12: partial sequence of SYNV-tgtgtPDS1/3-Cas9
(tRNA-PDS target1-scaffold-tRNA-PDS target3-scaffold-tRNA)
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCAGCCGTTAATTTGAGAGTCCAGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCATTAACTGTATTGTCTAGCTCGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 13: partial sequence of SYNV-crGFP1-Cpf1
(DR-GFP target1-DR)
AATTTCTACTAAGTGTAGATAAGATACCCAGATCATATGAAGCAATTTCTACTAAGTGTAGAT
SEQ ID NO 14: partial sequence of SYNV-crGFP2-Cpf1
(DR-GFP target2-DR)
AATTTCTACTAAGTGTAGATAGGGAGACACCCTCGTCAACAGGAATTTCTACTAAGTGTAGAT
SEQ ID NO 15: partial sequence of SYNV-crPDS1-Cpf1
(DR-PDS target1-DR)
AATTTCTACTAAGTGTAGATTGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAGAATTTCTACTAAGTGTAGAT
SEQ ID NO 16: partial sequence of SYNV-crPDS2-Cpf1
(DR-PDS target1-DR)
AATTTCTACTAAGTGTAGATGTAGTAGCGACTCCATGGGGCATAATTTCTACTAAGTGTAGAT
SEQ ID NO 17: partial sequence of SYNV-crGFP1&PDS1-Cpf1
(DR-GFP target1-DR-PDS target1-DR)
AATTTCTACTAAGTGTAGATAAGATACCCAGATCATATGAAGCAATTTCTACTAAGTGTAGATTGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAGAATTTCTACTAAGTGTAGAT
SEQ ID NO 18: Cpf1 sequence
ATGGCTCCTAAGAAGAAGCGGAAGGTTGGTATTCACGGGGTGCCTGCGGCtTCAAAGCTCGAGAAATTCACCAACTGTTATTCGTTGAGCAAAACACTGCGGTTTAAAGCGATTCCAGTCGGCAAGACTCAAGAGAATATAGACAATAAGCGGCTGTTGGTGGAAGATGAAAAGCGCGCGGAAGACTACAAAGGGGTGAAGAAGTTGTTGGACAGATACTACCTCTCTTTTATCAATGATGTCTTGCACTCAATCAAATTGAAGAATCTGAACAACTACATCTCCCTCTTCAGAAAGAAAACAAGGACAGAAAAGGAGAATAAGGAACTTGAAAATTTGGAGATCAATCTGAGGAAAGAGATCGCGAAAGCCTTTAAAGGCAACGAAGGATACAAAAGTCTGTTCAAGAAGGATATAATTGAGACAATTTTGCCAGAGTTCCTCGATGACAAGGACGAGATTGCGCTGGTCAATTCGTTCAACGGATTCACAACAGCATTCACAGGCTTCTTTGATAATCGGGAAAATATGTTCTCTGAGGAGGCAAAGTCCACTTCTATTGCGTTCAGGTGTATCAATGAGAATCTCACTAGGTACATTTCCAACATGGATATCTTTGAGAAGGTTGACGCAATTTTTGACAAGCACGAAGTTCAGGAGATTAAGGAGAAGATCCTCAATTCCGATTATGACGTTGAGGACTTCTTCGAAGGTGAGTTTTTTAATTTCGTGCTCACTCAAGAGGGTATCGACGTGTATAATGCGATCATCGGTGGGTTCGTGACTGAGTCCGGTGAAAAGATTAAGGGATTGAACGAGTATATCAACCTTTACAACCAAAAGACGAAACAGAAGCTGCCAAAGTTCAAGCCTCTTTACAAACAGGTTCTTTCAGACCGCGAGTCACTCTCGTTCTATGGGGAGGGCTACACTTCGGATGAGGAAGTCCTGGAGGTGTTCAGGAATACTCTCAATAAGAATTCGGAGATTTTCTCTTCTATAAAAAAACTGGAAAAGTTGTTTAAGAATTTTGACGAATACTCTAGCGCCGGCATATTTGTGAAAAACGGCCCGGCCATATCAACGATAAGTAAAGATATCTTCGGCGAATGGAACGTGATCAGAGACAAATGGAACGCGGAGTATGACGATATTCACCTGAAGAAGAAGGCTGTCGTAACGGAGAAGTACGAGGATGATCGCAGGAAAAGCTTCAAAAAGATCGGAAGTTTCAGCCTGGAACAGTTGCAGGAGTATGCTGACGCCGATCTTAGCGTCGTCGAGAAGTTGAAGGAGATAATCATCCAAAAGGTCGACGAGATATATAAAGTCTATGGATCAAGTGAAAAACTGTTCGACGCCGACTTCGTTTTGGAGAAGTCCCTGAAGAAGAACGACGCTGTTGTTGCCATTATGAAGGATCTGCTCGACAGCGTGAAGAGTTTCGAGAACTATATTAAGGCTTTTTTCGGGGAGGGGAAGGAGACTAACAGAGATGAGTCCTTCTACGGAGACTTCGTCCTCGCGTACGATATACTCCTTAAGGTAGACCACATCTACGACGCAATCAGAAATTACGTGACACAAAAGCCGTACAGCAAGGACAAGTTCAAACTCTACTTCCAGAACCCCCAGTTCATGGGCGGCTGGGACAAGGACAAGGAAACGGATTACAGGGCTACGATCCTGAGGTATGGTTCAAAATACTACTTGGCGATTATGGACAAGAAGTACGCCAAGTGTCTCCAGAAGATTGACAAAGACGATGTCAATGGCAATTATGAGAAGATCAACTACAAGCTGCTTCCGGGTCCGAACAAGATGCTCCCAAAGGTTTTCTTCAGCAAGAAATGGATGGCCTACTATAACCCAAGCGAGGACATCCAGAAGATTTATAAGAACGGTACGTTCAAGAAGGGCGACATGTTCAATCTTAACGACTGTCACAAGCTGATCGACTTCTTCAAAGACTCAATTAGCCGGTACCCAAAGTGGTCTAACGCCTATGACTTCAACTTTTCGGAAACCGAGAAGTACAAGGATATAGCCGGATTTTATAGAGAGGTGGAAGAGCAGGGCTACAAGGTGTCATTCGAGTCCGCCAGCAAGAAGGAAGTGGACAAGCTCGTGGAAGAGGGTAAGCTCTACATGTTCCAGATTTATAATAAAGACTTTAGCGATAAGAGCCACGGGACACCTAATCTCCACACAATGTATTTCAAGCTGCTCTTCGACGAGAATAACCACGGCCAAATCAGGTTGTCAGGAGGGGCTGAACTCTTCATGCGGCGCGCTAGCCTTAAGAAGGAGGAGCTTGTAGTCCACCCTGCGAATAGTCCAATTGCGAATAAGAACCCGGACAATCCTAAAAAGACTACAACATTGAGCTACGACGTGTACAAGGATAAGAGGTTTTCCGAGGATCAGTACGAGCTCCACATCCCGATTGCGATCAACAAGTGCCCAAAGAATATTTTCAAGATAAACACAGAGGTGCGTGTACTCCTGAAGCATGACGACAATCCTTACGTCATTGGGATTGATCGGGGCGAGAGGAACCTCCTCTATATTGTGGTGGTGGACGGGAAGGGGAACATAGTCGAACAGTACTCCCTTAACGAAATAATTAACAATTTCAACGGCATCCGTATCAAGACCGACTACCATTCGTTGCTGGACAAGAAGGAGAAGGAGAGATTTGAGGCGCGGCAAAATTGGACAAGTATCGAGAACATCAAGGAACTCAAAGCAGGTTATATCTCTCAAGTTGTGCATAAGATATGCGAGCTGGTTGAGAAGTATGACGCAGTGATCGCTCTTGAGGACCTCAACTCGGGCTTTAAGAATTCTAGAGTTAAAGTGGAGAAGCAGGTCTATCAAAAGTTCGAGAAGATGCTTATAGATAAGCTCAACTACATGGTCGATAAGAAATCGAACCCATGTGCCACCGGCGGCGCACTCAAAGGTTACCAAATAACAAACAAATTCGAGTCCTTCAAATCGATGAGTACTCAGAATGGGTTCATATTTTATATACCGGCGTGGCTTACGTCTAAGATCGACCCGTCAACTGGTTTTGTCAACCTGTTGAAGACGAAATACACGTCCATTGCCGATTCGAAAAAGTTCATATCTAGTTTTGATCGTATTATGTACGTCCCAGAGGAAGATCTTTTCGAGTTTGCTCTCGACTACAAAAACTTTTCGCGGACCGATGCGGATTACATTAAAAAATGGAAACTCTATTCGTACGGCAACAGAATCAGGATTTTTCGCAACCCTAAGAAGAATAACGTCTTTGATTGGGAGGAAGTTTGCTTGACTAGCGCGTACAAGGAGCTCTTTAATAAGTATGGCATTAACTACCAACAGGGTGATATCAGAGCACTGCTTTGCGAACAATCTGACAAGGCTTTCTACTCATCCTTCATGGCTTTGATGAGCCTGATGCTCCAGATGAGAAATTCAATTACAGGCAGAACCGACGTGGATTTCTTGATCTCCCCGGTTAAAAATTCTGATGGCATCTTTTACGATAGCAGGAACTATGAAGCGCAAGAGAATGCGATTCTGCCAAAAAATGCAGACGCCAACGGTGCCTATAACATCGCCAGGAAAGTCCTGTGGGCGATCGGCCAGTTCAAAAAGGCCGAAGACGAAAAATTGGACAAGGTCAAAATCGCTATCAGCAACAAAGAGTGGCTGGAGTATGCTCAGACATCCGTAAAGCATAAGCGTCCTGCTGCCACCAAAAAGGCCGGACAGGCTAAGAAAAAGAAGTGA
SEQ ID NO 19: Cas9 sequence
ATGGACTATAAGGACCACGACGGAGACTACAAGGATCATGATATTGATTACAAAGACGATGACGATAAGATGGCCCCAAAGAAGAAGCGGAAGGTCGGTATCCACGGAGTCCCAGCAGCCGACAAGAAGTACAGCATCGGCCTGGACATCGGCACCAACTCTGTGGGCTGGGCCGTGATCACCGACGAGTACAAGGTGCCCAGCAAGAAATTCAAGGTGCTGGGCAACACCGACCGGCACAGCATCAAGAAGAACCTGATCGGAGCCCTGCTGTTCGACAGCGGCGAAACAGCCGAGGCCACCCGGCTGAAGAGAACCGCCAGAAGAAGATACACCAGACGGAAGAACCGGATCTGCTATCTGCAAGAGATCTTCAGCAACGAGATGGCCAAGGTGGACGACAGCTTCTTCCACAGACTGGAAGAGTCCTTCCTGGTGGAAGAGGATAAGAAGCACGAGCGGCACCCCATCTTCGGCAACATCGTGGACGAGGTGGCCTACCACGAGAAGTACCCCACCATCTACCACCTGAGAAAGAAACTGGTGGACAGCACCGACAAGGCCGACCTGCGGCTGATCTATCTGGCCCTGGCCCACATGATCAAGTTCCGGGGCCACTTCCTGATCGAGGGCGACCTGAACCCCGACAACAGCGACGTGGACAAGCTGTTCATCCAGCTGGTGCAGACCTACAACCAGCTGTTCGAGGAAAACCCCATCAACGCCAGCGGCGTGGACGCCAAGGCCATCCTGTCTGCCAGACTGAGCAAGAGCAGACGGCTGGAAAATCTGATCGCCCAGCTGCCCGGCGAGAAGAAGAATGGCCTGTTCGGCAACCTGATTGCCCTGAGCCTGGGCCTGACCCCCAACTTCAAGAGCAACTTCGACCTGGCCGAGGATGCCAAACTGCAGCTGAGCAAGGACACCTACGACGACGACCTGGACAACCTGCTGGCCCAGATCGGCGACCAGTACGCCGACCTGTTTCTGGCCGCCAAGAACCTGTCCGACGCCATCCTGCTGAGCGACATCCTGAGAGTGAACACCGAGATCACCAAGGCCCCCCTGAGCGCCTCTATGATCAAGAGATACGACGAGCACCACCAGGACCTGACCCTGCTGAAAGCTCTCGTGCGGCAGCAGCTGCCTGAGAAGTACAAAGAGATTTTCTTCGACCAGAGCAAGAACGGCTACGCCGGCTACATTGACGGCGGAGCCAGCCAGGAAGAGTTCTACAAGTTCATCAAGCCCATCCTGGAAAAGATGGACGGCACCGAGGAACTGCTCGTGAAGCTGAACAGAGAGGACCTGCTGCGGAAGCAGCGGACCTTCGACAACGGCAGCATCCCCCACCAGATCCACCTGGGAGAGCTGCACGCCATTCTGCGGCGGCAGGAAGATTTTTACCCATTCCTGAAGGACAACCGGGAAAAGATCGAGAAGATCCTGACCTTCCGCATCCCCTACTACGTGGGCCCTCTGGCCAGGGGAAACAGCAGATTCGCCTGGATGACCAGAAAGAGCGAGGAAACCATCACCCCCTGGAACTTCGAGGAAGTGGTGGACAAGGGCGCTTCCGCCCAGAGCTTCATCGAGCGGATGACCAACTTCGATAAGAACCTGCCCAACGAGAAGGTGCTGCCCAAGCACAGCCTGCTGTACGAGTACTTCACCGTGTATAACGAGCTGACCAAAGTGAAATACGTGACCGAGGGAATGAGAAAGCCCGCCTTCCTGAGCGGCGAGCAGAAAAAGGCCATCGTGGACCTGCTGTTCAAGACCAACCGGAAAGTGACCGTGAAGCAGCTGAAAGAGGACTACTTCAAGAAAATCGAGTGCTTCGACTCCGTGGAAATCTCCGGCGTGGAAGATCGGTTCAACGCCTCCCTGGGCACATACCACGATCTGCTGAAAATTATCAAGGACAAGGACTTCCTGGACAATGAGGAAAACGAGGACAATTCTGGGAAGATAATCGTGCTGACCCTGACACTGTTTGAGGACAGAGAGATGATCGAGGAACGGCTGAAAACCTATGCCCACCTGTTCGACGACAAAGTGATGAAGCAGCTGAAGCGGCGGAGATACACCGGCTGGGGCAGGCTGAGCCGGAAGCTGATCAACGGCATCCGGGACAAGCAGTCCGGCAAGACAATCCTGGATTTCCTGAAGTCCGACGGCTTCGCCAACAGAAACTTCATGCAGCTGATCCACGACGACAGCCTGACCTTTAAAGAGGACATCCAGAAAGCCCAGGTGTCCGGCCAGGGCGATAGCCTGCACGAGCACATTGCCAATCTGGCCGGCAGCCCCGCCATTAAGAAGGGCATCCTGCAGACAGTGAAGGTGGTGGACGAGCTCGTGAAAGTGATGGGCCGGCACAAGCCCGAGAACATCGTGATCGAAATGGCCAGAGAGAACCAGACCACCCAGAAGGGACAGAAGAACAGCCGCGAGAGAATGAAGCGGATCGAAGAGGGCATCAAAGAGCTGGGCAGCCAGATCCTGAAAGAACACCCCGTGGAAAACACCCAGCTGCAGAACGAGAAGCTGTACCTGTACTACCTGCAGAATGGGCGGGATATGTACGTGGACCAGGAACTGGACATCAACCGGCTGTCCGACTACGATGTGGACCATATCGTGCCTCAGAGCTTTCTGAAGGACGACTCCATCGACAACAAGGTGCTGACCAGAAGCGACAAGAACCGGGGCAAGAGCGACAACGTGCCCTCCGAAGAGGTCGTGAAGAAGATGAAGAACTACTGGCGGCAGCTGCTGAACGCCAAGCTGATTACCCAGAGAAAGTTCGACAATCTGACCAAGGCCGAGAGAGGCGGCCTGAGCGAACTGGATAAGGCCGGCTTCATCAAGAGACAGCTGGTGGAAACCCGGCAGATCACAAAGCACGTGGCACAGATCCTGGACTCCCGGATGAACACTAAGTACGACGAGAATGACAAGCTGATCCGGGAAGTGAAAGTGATCACCCTGAAGTCCAAGCTGGTGTCCGATTTCCGGAAGGATTTCCAGTTTTACAAAGTGCGCGAGATCAACAACTACCACCACGCCCACGACGCCTACCTGAACGCCGTCGTGGGAACCGCCCTGATCAAAAAGTACCCTAAGCTGGAAAGCGAGTTCGTGTACGGCGACTACAAGGTGTACGACGTGCGGAAGATGATCGCCAAGAGCGAGCAGGAAATCGGCAAGGCTACCGCCAAGTACTTCTTCTACAGCAACATCATGAACTTTTTCAAGACCGAGATTACCCTGGCCAACGGCGAGATCCGGAAGCGGCCTCTGATCGAGACAAACGGCGAAACCGGGGAGATCGTGTGGGATAAGGGCCGGGATTTTGCCACCGTGCGGAAAGTGCTGAGCATGCCCCAAGTGAATATCGTGAAAAAGACCGAGGTGCAGACAGGCGGCTTCAGCAAAGAGTCTATCCTGCCCAAGAGGAACAGCGATAAGCTGATCGCCAGAAAGAAGGACTGGGACCCTAAGAAGTACGGCGGCTTCGACAGCCCCACCGTGGCCTATTCTGTGCTGGTGGTGGCCAAAGTGGAAAAGGGCAAGTCCAAGAAACTGAAGAGTGTGAAAGAGCTGCTGGGGATCACCATCATGGAAAGAAGCAGCTTCGAGAAGAATCCCATCGACTTTCTGGAAGCCAAGGGCTACAAAGAAGTGAAAAAGGACCTGATCATCAAGCTGCCTAAGTACTCCCTGTTCGAGCTGGAAAACGGCCGGAAGAGAATGCTGGCCTCTGCCGGCGAACTGCAGAAGGGAAACGAACTGGCCCTGCCCTCCAAATATGTGAACTTCCTGTACCTGGCCAGCCACTATGAGAAGCTGAAGGGCTCCCCCGAGGATAATGAGCAGAAACAGCTGTTTGTGGAACAGCACAAGCACTACCTGGACGAGATCATCGAGCAGATCAGCGAGTTCTCCAAGAGAGTGATCCTGGCCGACGCTAATCTGGACAAAGTGCTGTCCGCCTACAACAAGCACCGGGATAAGCCCATCAGAGAGCAGGCCGAGAATATCATCCACCTGTTTACCCTGACCAATCTGGGAGCCCCTGCCGCCTTCAAGTACTTTGACACCACCATCGACCGGAAGAGGTACACCAGCACCAAAGAGGTGCTGGACGCCACCCTGATCCACCAGAGCATCACCGGCCTGTACGAGACACGGATCGACCTGTCTCAGCTGGGAGGCGACAAAAGGCCGGCGGCCACGAAAAAGGCCGGCCAGGCAAAAAAGAAAAAGTAA
SEQ ID NO 20: 5’-ACAAGTGTTGGCCATGGAAC-3’
SEQ ID NO 21: 5’-GCCGTTAATTTGAGAGTCCA-3’
SEQ ID NO 22: 5’-AGTTGGGTAAGAGTCAGGAG-3’
SEQ ID NO 23: 5’-ACAAGAGTGGAAGCAGTGCT-3’
SEQ ID NO 24: 5’-TTAACTGTATTGTCTAGCTCTGG-3’
SEQ ID NO 25: 5’-AAGATACCCAGATCATATGAAGC-3’
SEQ ID NO 26: 5’-AGGGAGACACCCTCGTCAACAGG-3’
SEQ ID NO 27: 5’-TGCCGTTAATTTGAGAGTCCAAG-3’
SEQ ID NO 28: 5’-GTAGTAGCGACTCCATGGGGCAT-3’
SEQ ID NO 29: 5’-GATACCCAGATCATATGAAG-3’
SEQ ID NO 30: 5’-TTGGTAGTAGCGACTCCATGG-3’
SEQ ID NO 31: 5’-TTAACTGTATTGTCTAGCTC-3’
SEQ ID NO 32: 5’- ATTCTCAGCTAACCAGCTGA-3’
SEQ ID NO 33: 5’- TGCCTCAACTGATCCCAAGG-3’
SEQ ID NO 34: 5’-TTATTTGTCTAGGCC-3’
SEQ ID NO 35: 5’-TAAACTACAGCCACA-3’
SEQ ID NO 36: oCas9 sequence
ATGGATTACAAGGATCACGATGGAGATTACAAAGATCACGATATAGATTACAAAGATGATGATGATAAAATGGCACCTAAGAAGAAAAGAAAGGTTGGAATTCATGGTGTGCCTGCTGCAGATAAGAAGTACAGTATAGGACTTGATATCGGTACCAACTCTGTTGGATGGGCTGTGATCACTGATGAATATAAGGTTCCTAGTAAGAAATTCAAGGTGCTCGGTAACACAGATAGACACTCTATTAAGAAGAATCTTATAGGAGCTCTTTTGTTTGATTCAGGTGAAACAGCTGAGGCAACCAGACTTAAAAGGACAGCAAGAAGGAGATACACCAGGAGAAAGAACAGAATTTGTTATTTGCAAGAAATCTTCTCTAATGAGATGGCTAAGGTTGATGATTCATTTTTCCATAGATTAGAAGAGAGTTTTCTTGTGGAAGAGGATAAGAAACATGAAAGACACCCTATATTCGGAAATATTGTTGATGAAGTGGCTTACCATGAGAAATATCCAACAATCTACCACTTGAGAAAGAAACTCGTTGATTCTACCGATAAAGCAGATCTCAGGTTAATCTACCTTGCTTTGGCACATATGATAAAGTTTAGAGGACACTTCTTGATTGAGGGAGATCTTAATCCTGATAACTCAGATGTTGATAAGCTTTTTATTCAACTTGTGCAGACATATAACCAACTTTTCGAAGAGAATCCAATCAACGCTTCAGGAGTTGATGCTAAAGCAATATTGAGTGCAAGACTCTCTAAGTCTAGGAGACTCGAAAATCTTATAGCTCAGTTGCCTGGAGAAAAGAAGAACGGATTATTCGGTAACCTTATCGCACTCTCTCTCGGTCTTACTCCAAACTTCAAGTCAAACTTCGATCTTGCTGAAGATGCAAAATTGCAACTCTCTAAGGATACATACGATGATGATTTGGATAATCTCTTAGCTCAGATTGGAGATCAATATGCAGATCTTTTTCTTGCTGCAAAAAACCTCTCAGATGCTATCCTTTTGAGTGATATACTTAGAGTTAACACTGAAATTACAAAGGCTCCTCTTTCAGCAAGTATGATCAAGAGATACGATGAGCATCACCAGGATTTGACTCTCTTAAAGGCTTTAGTTAGACAACAGCTTCCAGAAAAGTATAAGGAGATTTTCTTTGATCAGTCTAAGAACGGATATGCTGGTTACATCGATGGAGGTGCATCTCAAGAAGAGTTCTACAAGTTCATTAAACCTATCTTGGAAAAGATGGATGGAACCGAAGAGCTTTTGGTTAAACTCAACAGAGAGGATCTCTTAAGAAAGCAGAGGACTTTCGATAACGGATCTATCCCTCATCAAATACACCTTGGTGAATTGCATGCTATTTTGAGGAGACAAGAGGATTTCTACCCATTCCTCAAGGATAACAGAGAAAAGATTGAGAAGATTCTTACCTTTAGGATCCCTTATTACGTTGGACCATTGGCTAGGGGTAACAGTAGGTTCGCATGGATGACTAGAAAATCTGAAGAGACAATTACCCCTTGGAATTTTGAAGAGGTTGTGGATAAGGGTGCTTCTGCACAGTCTTTTATTGAAAGAATGACAAACTTCGATAAGAATTTGCCTAACGAGAAAGTTCTCCCAAAGCATTCTCTTTTGTACGAATACTTCACTGTGTACAATGAGCTTACAAAGGTTAAATATGTGACCGAAGGAATGAGAAAGCCAGCTTTTCTTTCAGGAGAGCAGAAGAAAGCAATCGTTGATCTCTTATTCAAAACTAACAGAAAGGTTACAGTGAAGCAACTTAAGGAAGATTACTTCAAGAAAATCGAGTGCTTCGATTCTGTTGAAATATCAGGAGTGGAGGATAGATTCAATGCTTCTTTGGGTACTTATCATGATCTTTTGAAGATTATCAAGGATAAGGATTTTCTTGATAATGAGGAGAACGAAGATATTCTTGAGGATATCGTTTTGACTCTCACATTATTCGAAGATAGAGAGATGATTGAAGAGAGGTTAAAAACATACGCTCACCTTTTCGATGATAAGGTTATGAAACAACTTAAGAGGAGAAGGTATACCGGATGGGGTAGATTGTCTAGGAAGCTCATCAACGGAATAAGAGATAAACAGTCAGGAAAGACTATCCTCGATTTCTTAAAGAGTGATGGATTCGCTAACAGAAACTTCATGCAATTGATCCATGATGATTCTCTCACTTTTAAAGAAGATATTCAAAAGGCTCAGGTTTCAGGACAGGGAGATAGTTTGCATGAGCACATTGCTAATCTCGCAGGATCACCTGCTATTAAGAAGGGTATATTGCAAACTGTTAAGGTTGTGGATGAACTCGTTAAAGTGATGGGAAGACATAAGCCAGAGAATATAGTGATTGAAATGGCTAGGGAGAACCAAACTACACAGAAAGGTCAAAAGAATTCTAGAGAAAGGATGAAAAGAATCGAAGAGGGAATTAAGGAGTTGGGTTCACAAATTCTCAAAGAACATCCTGTTGAGAATACACAACTTCAGAACGAAAAGCTTTACTTGTATTACTTGCAGAACGGAAGAGATATGTATGTGGATCAAGAGCTCGATATTAATAGGCTTAGTGATTACGATGTTGATCACATCGTGCCTCAGTCTTTTCTCAAGGATGATTCAATAGATAACAAGGTTCTTACTAGATCAGATAAGAATAGGGGAAAGTCTGATAACGTGCCATCAGAAGAGGTTGTTAAGAAGATGAAGAACTACTGGAGACAGCTCCTCAACGCTAAGCTCATAACTCAAAGAAAGTTCGATAATCTCACAAAAGCTGAAAGGGGAGGTCTTTCTGAGTTGGATAAAGCAGGATTCATTAAGAGACAGTTGGTTGAAACTAGGCAAATTACAAAACATGTGGCTCAAATCCTTGATTCAAGGATGAATACTAAGTACGATGAAAACGATAAGTTGATAAGAGAGGTTAAGGTTATTACACTCAAGAGTAAACTTGTTTCTGATTTCAGAAAGGATTTCCAGTTCTACAAGGTGAGGGAGATTAATAACTACCATCACGCTCACGATGCATATCTTAACGCTGTTGTGGGAACAGCATTAATCAAGAAATACCCTAAGCTTGAATCTGAGTTCGTTTACGGAGATTACAAGGTTTACGATGTGAGAAAAATGATTGCTAAGTCAGAACAAGAGATTGGTAAAGCTACTGCAAAGTACTTTTTCTATAGTAACATTATGAACTTTTTCAAAACCGAAATCACTTTGGCTAACGGAGAGATCAGAAAGAGGCCACTCATAGAAACCAACGGAGAAACTGGAGAGATTGTTTGGGATAAAGGTAGAGATTTCGCTACAGTTAGGAAGGTGCTTTCTATGCCTCAGGTTAACATCGTGAAGAAAACAGAAGTTCAAACCGGAGGTTTTAGTAAGGAGTCTATATTGCCAAAGAGAAACTCAGATAAGCTCATTGCTAGGAAGAAAGATTGGGATCCTAAGAAATACGGAGGTTTCGATAGTCCAACAGTTGCTTATTCTGTGTTGGTTGTGGCAAAGGTTGAAAAGGGAAAAAGTAAGAAACTTAAGTCTGTGAAGGAGCTTTTGGGTATCACTATTATGGAAAGATCTTCATTCGAGAAAAACCCTATAGATTTCCTTGAAGCTAAAGGATACAAGGAGGTTAAGAAAGATTTGATAATTAAACTCCCAAAGTATTCACTCTTCGAATTAGAGAATGGTAGAAAAAGGATGTTAGCTAGTGCAGGAGAACTTCAAAAGGGTAACGAGCTCGCTCTCCCTTCTAAGTATGTTAATTTTCTTTACTTGGCATCTCATTATGAGAAGCTTAAAGGTTCACCAGAAGATAATGAGCAAAAACAGCTTTTCGTGGAACAGCATAAGCACTACTTGGATGAAATCATAGAGCAAATTTCAGAATTTTCTAAGAGAGTTATTTTGGCTGATGCAAACTTAGATAAGGTGCTTTCTGCTTACAATAAGCATAGAGATAAGCCTATAAGGGAACAAGCAGAGAACATTATCCACCTTTTTACCTTGACTAATCTCGGAGCTCCAGCTGCTTTTAAGTACTTCGATACCACTATCGATAGAAAAAGGTATACATCTACCAAGGAAGTTTTGGATGCAACTCTCATTCATCAGTCTATCACCGGTCTTTATGAGACTAGAATTGATCTTTCACAACTTGGAGGAGATAAAAGGCCGGCGGCCACGAAAAAGGCCGGCCAGGCAAAAAAGAAAAAGTAA
SEQ ID NO 37: partial sequence of EMDV-tgtPDS4-Cas9
AACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCACAATACAGTTAACTATTTGGGTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAGTTAAAATAAGGCTAGTCCGTTATCAACTTGAAAAAGTGGCACCGAGTCGGTGCAACAAAGCACCAGTGGTCTAGTGGTAGAATAGTACCCTGCCACGGTACAGACCCGGGTTCGATTCCCGGCTGGTGCA
SEQ ID NO 38: SYNV genome cDNA sequence
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SEQ ID NO39: EDMV genome cDNA sequence
ACACACCCACCGAAGCATTATAACCATAATGGATGTATTAGGTGCAGGCACCTTTTTAAGACCCAGAACACAGACTCAGTACCAGGAGAGATGTCTTCATCATAGCAGCCTTGCTGAGGAATATACATTAAACTAAACCCTTTAAATTTAGGGTTTTTATTAAGTACTATAGCTGCCTTGATTGATCAGAGGGGGTATTAGGTTCCAACAATATTGAACCCTCTCCTCTTTTGGGTCTTGAAGTTGATAGATATAAAGACATCTTCCCATGTGGCCCCTATGTTCTGTAATAGGGGGTCTCTGTGCACTTTGAGATACATCAACTTGTAGAATCTCACCATGGCATTGTCCACACTGCAAGTTCTCAGTCTCGGGGTGATTCTCCCTCTGATGGAGTCCAGGTCGGCAGATTTAATCCTCCCTATAGTGTCAGCATCAAAAGGCTCTGCATGGGCAAGTACACTGATGATCAGTCTCATTAAGATGTCCTGTATTCTTTTGGTCTTTCTTCTCAGTCTGCAGAATGAGTCAATGCGGTCAATCTCCTTGAGCCTTCTGGAGAAGACATTAATCATCTCTAGTCTATTCTTGAAAGTGTACAGGCGAATCTGCTGTCTGGTGCTAGAGATGTGCGAGAAGTTATCCCCGGGTCTCGTTGGTCTGGGTGCCTCCGGTCCGATGTGAGCTACCTCTTCATACAGATGATGAAGCGGGGATAGGTTAGTGATGTAATTCTGATTGGTGAATTCCAGAATCATCAGCAGCGCCGGAACTATCACCCTGGGGAACGTGAATACACAGTCAATTCTTCGTCTCATATCGTCACCCATCGTTGACAGGCGAGAGCCTCCCATAGCACAGTACACTCTCCCTCGGTCCTCAAGGATCTCAGATGCTATCTCTTGCCTCCTGGATATAACCAGGCAGTCCCCTTCTGTAATGTCTTCTTCTGAGTAGGACATGATAACTGCACACTGTCCCAATTTATTATCTCTAAATTTCTCAAATATATTGCCTGTCTCCTCATCTGACAATGAGTCAATCATTATATGAATGGGTTTATTGAAGCCTGTCCTCATTCTCACAGCAGCGTAGATAATCTCTGCTGACTCAATCTCTAGGTCCATGACAATGCAGTCAATCTCCACTTCATGTACAAATCTCTGAATGAGATCTGCCCACTCTTGAACTGACGTTTCCTCACCCACTGAGAATATCGGGAGAAGGGTAGGAAGGTCCAGAAGTTCTGATTCATGGGATGTCCTTATCCTACTGATGGCGGGCACATCTTCATAATGATACATGTCGGGGATGTTGGGATCTGGTATCTGAACCAGCTCTTTTAATAGATTATCAGGATGGGCACAAATAATAGGCACTCTCACACTGACAAATTGGTGGGCTGAGCACATACTCATGGACAGAGCATCTTTAGTTCTCATGTTCATAATCTTCTTGAGTATACCCAGACAATCAGGACACCCAACCAACATGGGGTTCTTGCCCAGCTTATGTAGGATTATTTGCAGAGGCAACCAACCCAGTACACTATTAGGGTAGCATAGAATACCTATCGGCTTGTCCTCCTCCCAAGTGTCGGTTATCACAGAGGTGGATACCCCCTCAAGCCTACCTTCTGTTGCCCATCCCAGGGCGGACATTTTTGCGGACATGCCTTGTAGTGTATCGCAGAGAACGTCTAATGATCTGCAACTCTGAATACTCATCGTGGGATCAATGTACCGAAGCAATGTGATCTTCTTCCTAAATGATAACAAGCATGCATCTACATCCACTTTCTCTCGAGCCAGTAGCATAAAGCTTTTGGACATGCCATGTTTTCTTCCTAGAGCCTCAATGACCAATATGGTACTTATACAGTCAATGATTCTGTCCCGAGATGACCCCAAGACAGTGATGTCTTCAAGGATCATCGGGGCAATGCTCTGGCTGTCCTCTATTGCAAGTCTTCGAGTGTAGTCCATCTTTATACTCTCACTTTCTACATAAACCAGAAGATTGTTCGGGAGTGTAGGAAAAGATACCGGCAGTGTGGGAGCGGTGGAGTCTGGTGGAATGGGCTCGATCTCTGTTATGCATGTCGGACAACATTCATGAGCATGATACTCAGTGATAGCGTCAGATATCCTCGATCCCCTCATGTACCTCAGCATGTATCTTACACAAGTTATCATACAAGATTGAAAGTGAATGTATTCATTTTTCCCCGATCTCGAATGCTCCACCCACGTGGAAGTGCACATACTCAAGTGTGTGCTGGCAGTATTCAAGAAATTGGGTATCCCTCCATGCGTGTTGGCATCTGTGTTCCTCCTGTGATCGTAACTACCTCTTATGGTCTCCTCTCTCACCCAGACAGTCTCAGGATCAACATTGGAGACAGCCAACAGAGTAGCCGCGATTATCCTGCCAAATGTGGAGTCTGAAGGGTATCTCCAACCTATCAGCTTCTGAATACTCACAGCCCTCTTCAGTACATCTTCATCCCCATAAGCTGATGCTATGTCAGTTGCCTTGAATCGTTCTTTAGTATATGATCCGAAATAGGGTTTGCACGGTCCCTTGGTTGATAGGATGTCTTGTCCGCCCTGTCTCCCGTCTTGTATGGTGATGTAACCTGACATGCACAGGTGACCATTTCTCGGCACAACATTCAGGTATTCAGCCGGATGAGGCACAGTCACTCCTAGCACTTGCTTTTTATAAGAGAGAGACCTCATTGAATCTGCTGTAAGTCTTGAGCAATCAGAGAACTTTAGATCATGAGGAACCTTATCTCTTACATGCAGGTACCCTATATACTTTTTCTCAGACTCTGCCAGCTCTGACACAACCGACATGGTCTCATTCATTCTGCGTATGGTCCGCGTCTTGTCAATTCGTGAGATGAGGCTGTTGGTCACGCCATATAGAGAAGCTTTAGCAATCTCATGTAACACCTTTGGATCTAGCTTTTCTCCAGAGCATAGTGCAGAATAAAACACTCTTTCATTTTCCTTGCTTGCAACAGAAACAAGATTGACAAAGTCAGGATTGTTATGTTTCGCTACTGAAAGGACGGCCTCCCGTGCATTTTCTCTGAGGGTTGATGTGCTGTGGGATGGGCTGTCATGAGAGATAGCAGCGGGATCTTCAACCAGCTTCTCATAATTGGGGTGCTGACTGAAAGAGATTCCCTTCATTGCACCCACAGCAATACCTAAACCTATGTCTATTTTCATCAATCTCTCATGCAACTTGTTAAGAAACATCACACCTTCTGTCACAGGATCGGGGAACCCCCTCTCAGTCAGGTTAAAGCAATTGGATAAGCCCGGCCCTCCAAAGATCGAAGGGAGGTAAAGTATTTTGGCCCAGAAGTGAACCAGATCCATCTCCTCTAGTGATAGACTCCTCTTTGACCCCTGTCTCATCACATCAAAGGTCCCTGAAACAAGACTTCCTTCCGTAGCGTAGAACAAAGGATTCATTGATCTTGACAGCTCAGCAATATACAGACCCCACAAACACTTCATTGTGATCACACCGACAATAAAATGCTCCTTCTGCATTGCTGCCTTTAGAATAGTACTGACACTGTTGCACATAAGGGCAGTGGACATCACTGAAGAATTGGAGAATGGGAAACACCTGCTGATTTGCTTCATTACAGTCCGTAGCGGTCTGCCTTTATAGTACATGTGCTTGTTATACATGAATAGAGAAGTGCTAGTCCAAGTTTCACTAGCCTTTAGTGGAAGACCACGTCTATCAAAATGCTGCTGCAATTCGGACAAGAAAGCTTTCATCTTATCCCTGATTTTTCTCTTCCCTTCTTGACTTATCTCCCCCCCTTCTAAGATGTCAGATGTTCTGATAGTGACGGTCAACACCTGATTATCTCCTCCCCCAACCAGAGATGCATCCATTCCCAATCGATCCGCAACATACTTTATATCACACACTGTCATGATTGTCCAGCCTTTCTGTCTCAATCCCTCCTTGCCAGACCCATCCCCTGTCCAGGAATTAATACCGTCCACTACCACCCCAGTAATGGGATCCGCGGTTAGAGGTCTCTCGCCAGAACTCAGATAGATTACACACTTCCTTAACATCAAATGGGTCTGATCATACAATCCTTCAGACCCAAATGTTCTCCCTAACTTGGAGAAGACAGGATGACAAATTTCATATCTCATTTGCTGGTTCCATTTCATGAAATCCATATTCACAACATATGTAACCGACCTGCTCTGATCAGACTGATGGCCTGAAAGCTTGCTCATGATCTTTGTCATCTCAAGCAAATTGATCGACATAGTTATCTCTGGGAAATATTTGAGTACCTTATCATTCAACAACCCTTCAGTGGAAGTGACATACAGCCTGAATTCATGTGTCATCAGTGAGAAGAATCTTGGCTTTATTTTTAACTCCCTCTCTTTCGGGTATATGCCGATCATGAGAAATTTATCTTCAAGGCCGTTAGCACCAACTTTCTCAAGGAAATCACGCATGGGGCCAAGTGGAGTCATAATTGTCTTCAATATAACCCGTCTCATATCTTGATTGAACACGTGTCCCCTTGTGATTAAGTTGTGATAGAGCTCTTCTCTGTTAGGAGAAATGGCCTTGTCCTTTACCGTGTGTATGATGTTCCAGGAGGTAGGTATCTCAAAGTTCTGACCAACCACCACCCATTCCCAATCCTGCATGGAATAGCCAATATTGGATGTGGAGAAAATGGTGTTGCCCTTTAGACAATTAAGGAGATATATACTGCTCTCCGCTTTGGCTATATCTATGTGGTCCGGCCTCTCTATATGGTGCAGAGGATAAACCCCATGTTTCTTCCTGAAATTTGAAAAGAACAACTCTAAAAATTTCCTGCCTACTTCATCTCCTAAAGCAAGATCTGTTTCCTTCTCCTGTAAGGACACTGATCTCATCTTTTCCATCCCCCCATCTATGTCTATGATAGGATGACCCCATATCCT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Claims (35)

  1. 修飾すべき細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない植物細胞遺伝物質を修飾する方法であって、
    少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)とを含み、
    前記細胞遺伝物質修飾プロセスは、配列特異的ヌクレアーゼによって切断誘導され、植物内因性DNA修復機器によって完成される、植物細胞遺伝物質を修飾する方法。
  2. 修飾すべき植物細胞ゲノム内に外来遺伝子配列を導入する必要がない遺伝物質が修飾された植物を産生する方法であって、
    少なくとも1つの遺伝物質修飾すべき植物細胞を提供するステップa)と、全身感染能力を有する組み換え植物ラブドウイルスベクターを用いて前記植物細胞を感染するステップであって、前記全身感染能力を有する組換え型ラブドウイルスは、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列を担持し、前記配列特異的ヌクレアーゼは、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、標的サイトを切断するステップb)と、前記遺伝物質が修飾された細胞から植物を取得するステップc)、選択マーカーを利用する必要がなく、前記遺伝物質を含む修飾植物対象を選択するステップd)とを含む、遺伝物質が修飾された植物を産生する方法。
  3. 前記修飾すべき細胞を感染する方法は、組み換えウイルス未接種細胞自然感染、汁の摩擦接種、接ぎ木、昆虫媒介伝播、または他の任意のウイルスによる感染方法を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターが、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)またはナス斑点萎縮ウイルス(eggplant mottled dwarf virus、EMDV)である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記全身感染能力を有するラブドウイルスベクターは、一つまたは複数の種類の突然変異および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記誘導ウイルスベクターが、糖タンパク質(Glycoprotein、G)アミノ基末端ドメインが突然変異された、および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターである、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記細胞遺伝物質修飾は、標的サイトで少なくとも1つの塩基欠失、または1つの塩基挿入、または1つの塩基置換、またはこれらの修飾パターンの組み合わせから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記配列特異的エンドヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼ、TALENヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、またはすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするリボ核酸配列は、単一または複数のガイドRNAの核酸配列と、Casヌクレアーゼの核酸配列とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記配列特異的ヌクレアーゼ配列は、ラブドウイルスのゲノム中に独立した転写ユニットの形態で存在する、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記配列特異的ヌクレアーゼ配列の転写は、ラブドウイルスメッセンジャーRNA転写に関する調節エレメントによって制御される、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、同一の転写ユニットによって制御される、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、異なる転写ユニットによって制御される、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  14. 前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を細胞内因性tRNA加工機器によって取り除かれる、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列をCasヌクレアーゼ加工によって取り除かれる、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  16. 前記植物は、植物ラブドウイルスの自然または実験寄主である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記植物は、ノゲシ黄網ウイルスまたはナス斑点萎縮ウイルスの寄主であり、
    前記植物は、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、トマト(Lycopersicon esculentum)、タバコ(Nicotiana tabacum)、ナス(Solanum melongena)、キュウリ(Cucumis sativus)、アジサイ(Hydrangea macrophylla)、メロン(Cucumis melo)、ニコチアナ・リーブランド(Nicotiana clevelandii)、ニコチアナ・グルチノサ(Nicotiana glutinosa)、ニコチアナ・ルスティカ(Nicotiana rustica)、ニコチアナ・エドワードソニー(Nicotiana edwardsonii)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒユアカザ(Chenopodium amaranticolor)、キノア(Chenopodium quinoa)、チョウセンアサガオ(Datura metel)、扶桑(Hibiscus rosa-sinensis)、スイカズラ(Lonicera)、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、ハルノノゲシ(Sonchus oleraceus)、レタス(Lactuca sativa)、ニコチアナ・グルチノサとニコチアナ・リーブランドとのハイブリッド品種、ヒャクニチソウ(Zinnia elegans)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、キノア(Chenopodium quinoa)の一つまたは複数から選択される、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 感染性組み換え植物ラブドウイルスベクターであって、少なくとも1つの配列特異的エンドヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチド配列を含み、前記配列特異的ヌクレアーゼは、ウイルスベクターが感染した細胞内で一過性発現するとともに、植物ゲノム核酸配列を特異的に標的とし、前記標的配列は、前記ヌクレアーゼによって修飾される、ことを特徴とする感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  19. 前記ラブドウイルスベクターは、ノゲシ黄網ウイルス(sonchus yellow net virus、SYNV)またはナス斑点萎縮ウイルス(eggplant mottled dwarf virus、EMDV)に由来する、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  20. 前記感染性組み換え植物ラブドウイルスベクターは、一つまたは複数の種類の突然変異および/または組み換え修飾後の誘導ウイルスベクターを含む、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  21. 前記修飾後のウイルスベクターが、糖タンパク質(Glycoprotein、G)アミノ基末端ドメインが突然変異された、および/または組み換え修飾後のウイルスベクターである、ことを特徴とする請求項20に記載の誘導ウイルスベクター。
  22. 前記配列特異的エンドヌクレアーゼは、CRISPR/Casヌクレアーゼ、TALENヌクレアーゼ、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、またはすべてのゲノム編集を実現可能なヌクレアーゼである、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  23. 前記ラブドウイルスベクターが担持する配列が、単一または複数のガイドRNAの核酸配列と、Casヌクレアーゼの核酸配列とを転写産生する、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  24. 前記配列特異的ヌクレアーゼ配列は、ラブドウイルスのゲノム中に独立した転写ユニットの形態で存在する、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  25. ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、異なる転写ユニットによって制御される、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  26. ガイドRNAおよびCasヌクレアーゼ配列は、同一の転写ユニットによって制御される、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  27. 前記配列特異的ヌクレアーゼ配列の転写は、ラブドウイルスメッセンジャーRNA転写に関する調節エレメントによって制御される、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  28. 前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列を細胞内因性tRNA加工機器によって取り除かれる、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  29. 前記ガイドRNA転写産物は、ウイルスに由来する末端配列をCasヌクレアーゼ加工によって取り除かれる、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  30. 前記ウイルスベクターは、組み換え核酸コンストラクトであり、ウイルスベクターを含む配列は、プロモーターに作動可能に連結される、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  31. 感染された自然または実験的寄主細胞内で、前記配列特異的ヌクレアーゼを一過性発現する、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  32. 前記植物が、ノゲシ黄網ウイルスまたはナス斑点萎縮ウイルスの寄主であり、
    前記植物寄主は、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、タバコ(Nicotiana tabacum)、トマト(Lycopersicon esculentum)、ナス(Solanum melongena)、キュウリ(Cucumis sativus)、アジサイ(Hydrangea macrophylla)、メロン(Cucumis melo)、ニコチアナ・リーブランド(Nicotiana clevelandii)、ニコチアナ・グルチノサ(Nicotiana glutinosa)、ニコチアナ・ルスティカ(Nicotiana rustica)、ニコチアナ・エドワードソニー(Nicotiana edwardsonii)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ヒユアカザ(Chenopodium amaranticolor)、キノア(Chenopodium quinoa)、チョウセンアサガオ(Datura metel)、扶桑(Hibiscus rosa-sinensis)、スイカズラ(Lonicera)、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、ハルノノゲシ(Sonchus oleraceus)、レタス(Lactuca sativa)、ニコチアナ・グルチノサとニコチアナ・リーブランドとのハイブリッド品種の一つまたは複数から選択される、ことを特徴とする請求項18に記載の感染性組み換え植物ラブドウイルスベクター。
  33. 請求項1~17のいずれか一項に記載の方法または請求項18~32のいずれか一項に記載の感染性組み換えウイルスベクターによって産生される遺伝物質が修飾された植物およびその子の世代。
  34. 請求項18~32のいずれか一項に記載の感染性組み換えウイルスベクターにおける菌株または組み換えウイルス粒子。
  35. 植物ゲノム編集における、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法または請求項18~32のいずれか一項に記載の組み換えウイルスベクターの使用。
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