JP2022096000A - 生体情報処理システムおよび生体情報取得方法 - Google Patents

生体情報処理システムおよび生体情報取得方法 Download PDF

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将樹 濱本
Masaki Hamamoto
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Azusa Nakano
俊介 島村
Shunsuke Shimamura
照雅 嶋田
Terumasa Shimada
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Abstract

Figure 2022096000000001
【課題】より正確に拍動タイミングを特定することのできる生体情報処理システムを提供する。
【解決手段】生体情報処理システムの制御部は、検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する。(1)第1のピークの時点を含む第1の期間内に、第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定する。(2)第1ピークの時点を含む第1の期間よりも短い第2の期間内に、3つ以上ピークのうちの第1ピークと反対方向のピークが、第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、第1ピークを拍動タイミングと特定する。
【選択図】図9

Description

以下の開示は、生物の精神的状態または肉体的状態を取得するための技術に関する。
従来から、生物の精神的または肉体的な状態を取得するための技術が知られている。例えば、特開2016-54877号公報(特許文献1)には、生体情報測定装置が開示されている。特許文献1によると、生体の心拍間隔を測定可能で生体に着用可能な生体情報測定装置であって、生体に接触する複数の電極と、心電図信号を作成する信号処理手段と、心電図信号から該心電図信号中の一のR波及び該一のR波と隣り合う他のR波の間隔若しくは一のS波及び該一のS波と隣り合う他のS波の間隔から心拍間隔を測定する心拍間隔測定手段と、三軸加速度測定手段と、温度測定手段とを備え、前記心拍間隔測定手段によって得られた心拍間隔と前記三軸加速測定手段によって得られた三軸加速度と前記温度測定手段によって得られた温度とを、同時に無線で送信する無線送信手段を備える。
また、特開2017-29628号公報(特許文献2)には、心拍検出方法および心拍検出装置が開示されている。特許文献2によると、心拍検出装置は、心電図波形のサンプリングデータの時間差分値を算出する時間差分値算出部と、時間差分値が閾値を超えているかどうかを判定する時間差分値判定部と、想定される心拍時刻の手前の第一の時間間隔の範囲と時間差分値のピークを含む第二の時間間隔の範囲と時間差分値のピークの後の第三の時間間隔の範囲を求める時間判定部と、第一、第二、第三の時間間隔の範囲における時間差分値の最小値Min1,Min2,Min3を保持する最小値保持部と、最小値Min1,Min2,Min3の関係が心拍時刻確定条件を満たすとき、時間差分値が閾値を超えた時刻または最小値Min2が得られた時刻を心拍時刻とする心拍時刻決定部を備える。
特開2016-54877号公報 特開2017-29628号公報
本開示の目的は、より正確に拍動タイミングを特定するための技術を提供することにある。
本開示の一態様に従うと、複数の電極と、複数の電極間の電位差を計測する計測部と、計測部の計測結果に基づいて、心電に由来する成分のピークを検出することによって、拍動タイミングを決定する制御部とを備える生体情報処理システムが提供される。制御部は、検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する。(1)第1のピークの時点を含む第1の期間内に、第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定する。(2)第1ピークの時点を含む第1の期間よりも短い第2の期間内に、3つ以上ピークのうちの第1ピークと反対方向のピークが、第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、第1ピークを拍動タイミングと特定する。
以上のように、本開示によれば、より正確に拍動タイミングを特定するための技術が提供される。
第1の実施の形態にかかる生体情報処理システム1の全体構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる生体情報処理システム1の機能構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる信号取得装置500の処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる心電データと拍動間隔を示す図面である。 第1の実施の形態にかかる拍動タイミングの送信データを示す図である。 第1の実施の形態にかかる心電データと拍動タイミングを示す図面である。 第1の実施の形態にかかるタイミング取得部512の機能構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる拍動タイミング決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる対象となるピークの近傍の心電データの拡大図である。 第1の実施の形態にかかる生体情報処理システム1の第1の自律神経バランスを算出するための処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる拍動間隔テーブルを示す図である。 第1の実施の形態にかかる拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)との拍動間隔テーブルからY=X方向とそれに垂直な方向の軸への変換を示すイメージ図である。 第1の実施の形態にかかる犬の精神的状態または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差との目安を示す表である。 第1の実施の形態にかかる犬の興奮状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の通常状態で呼吸が安定している状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の通常状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の安静状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる生体情報処理システム1の第2の自律神経バランスを算出するための処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる犬の精神的または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差と、第2の自律神経バランスとしての標準偏差の積と、標準偏差の比との目安を示す表である。 第2の実施の形態にかかる対象となるピークの近傍の心電データの拡大図である。 第2の実施の形態にかかるタイミング取得部512Bの機能構成を示す図である。 第2の実施の形態にかかる所定時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる、好ましい所定時間に基づいて特定された拍動タイミングのヒストグラムを示す図面である。 第2の実施の形態にかかる、心電信号と、好ましい所定時間に基づいて特定された拍動タイミングとを示す図面である。 第2の実施の形態にかかる、短すぎる所定時間に基づいて特定された拍動タイミングのヒストグラムを示す図面である。 第2の実施の形態にかかる、心電信号と、短すぎる所定時間に基づいて特定された拍動タイミングとを示す図面である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<生体情報処理システムの全体構成>
まず、図1および図2を参照して、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1の全体構成を示す図である。図2は、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1の機能構成を示す図である。本実施の形態にかかる生体情報処理システム1は、呼吸性の不整脈を有する動物にも適用することができる。なお、以下では、呼吸性の不整脈を有する動物を代表して犬の状態を判断する場合について説明する。
本実施の形態にかかる生体情報処理システム1は、主に、犬の胸部に取り付けられる心電取得用の電極401,402,403と、心電信号を処理するための状態取得装置としての信号取得装置500と、信号取得装置500と通信可能な状態処理装置としての通信端末300とを含む。
心電取得用の電極401,402,403は、胸部等において、心臓部を挟むような位置に取り付けることが望ましく、例えば、両前足(または、前足と後ろ足)の肉球部など毛の生えていない場所であってもよい。また、毛を刈った状態であるか、ゲルなどが付着した電極、あるいは、突起状の構造を持ち、毛があっても皮膚と接触する構成であることが望ましい。あるいは、毛がある状態で、非接触で容量性材料を介して心電を誘導する形態が望ましい。それにより、犬等の表皮が毛に覆われた生物であっても心電を取得することが可能となる。本実施の形態においては、3個の電極401,402,403を使用する構成としているが、電極は、2個以上であればよく、さらに、多くの電極を使用する構成としてもよい。
<信号取得装置500の構成>
次に、図2および図3を参照して、信号取得装置500の構成と処理とについて説明する。なお、図3は、本実施の形態にかかる信号取得装置500が実行する全体処理を示すフローチャートである。信号取得装置500は、心電前処理部511と拍動タイミング取得部512と送信部560を含む。
心電前処理部511は、フィルタや増幅器を含む。心電前処理部511は、電極401,402,403から送られている信号を、図4に示すような心電信号データに変換して、拍動タイミング取得部512に受け渡す(ステップS002)。
より詳細には、心電前処理部511には、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタなどのフィルタ装置、オペアンプなどから構成される増幅装置、心電のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換装置等が含まれる(ステップS004)。尚、フィルタ装置、増幅装置などは、ソフトウェアにより実装される形態であってもよい。また、A/D変換装置においては、拍動間隔のゆらぎ量の差異が判別できる周期と精度でのサンプリングを行うことが望ましい。すなわち、A/D変換の周波数が、25Hz以上の周波数で取得することが望ましい。例えば、本実施の形態においては、100Hzでの心電信号のサンプリングを行っている。サンプリングの周波数を高めることにより、拍動間隔の揺らぎ量を正確に把握することが可能となる。
拍動タイミング取得部512は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)510やメモリを含む制御部によって実現される。より詳細には、CPU510が、メモリに格納されているプログラムを実行することによって、後述する判断方法により、心電のピーク信号のうち、R波と判断できるピークを特定する(ステップS006)。拍動タイミング取得部512は、R波と判断できるピークに対して拍動タイミングとしての時刻情報を付与したり、拍動タイミングから拍動タイミングまでの時間を拍動間隔として特定したりする(ステップS008)。なお、拍動間隔の算出方法としては、自己相関関数を用いた周期の導出や、矩形波相関トリガを用いる方法、特徴点を複数検出する方法などによるピーク検出で行ってもよい。
本実施の形態においては、拍動タイミング取得部512は、連続して入力される心電信号に対して連続して拍動タイミングの特定を実行する。拍動タイミング取得部512は、拍動毎に、拍動タイミングを示す時刻を、記憶部520に記憶したり、送信部560を介して通信端末300に送信したりする(ステップS010)。例えば、CPU510は、図5に示すように、所定の時間帯毎に、当該所定の時間帯の基準時刻を示すタイムスタンプと、当該所定の時間帯に含まれる拍動タイミング毎の、所定の時間帯の基準時刻からの詳細な経過時間とを記憶部520に記憶させたり、送信部560を介して通信端末300に送信したりする。本実施の形態においては、所定の時間帯の長さは1秒間であって、所定の時間帯の基準時刻からの詳細な経過時間はmsecで示される。
なお、記憶部520は、一例として、SDカードやUSBメモリなどによって実現される。送信部560は、アンテナやコネクタなどを含む通信インターフェイスによって実現される。
<拍動タイミングの特定方法>
次に、信号取得装置500における拍動タイミングを特定するための構成について説明する。信号取得装置500の拍動タイミング取得部512は、図5に示すようなノイズが少ない心電データや図6に示すようなノイズの多い心電データが得られた場合に、複数のピークから拍動タイミングに対応するピークを特定したり抽出したりする。なお、図6に示す心電信号aに関しては、犬などの動物への取り付けが上手くいかなかったり、動物が動いてしまったりすることなどによって、拍動タイミングが特定しにくいエリアcが生じている場合を示す。このような場合などにおいても、本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512は、下記の構成や処理によって、正確な拍動タイミングbを特定できる可能性が高い。
図7は、本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512の機能構成を示すブロック図である。図7および図2に示すように、本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512は、CPU510やメモリを含む制御部によって実現される。より詳細には、CPU510が、メモリに格納されているプログラムを実行することによって、ピーク検出部5122やピーク比較部5124や拍動タイミング決定部5125などを実現し、記憶部520がピーク記憶部5123や拍動タイミング記憶部5126などを実現する。
ピーク検出部5122は、心電データから対象となるピークを選択したり、当該ピークを基準とした所定の期間内の複数のピークを抽出したりする。ピーク記憶部5123は、それらのピークを特定するための時間情報などを記憶する。ピーク比較部514は、抽出された複数のピークを、所定のルールに従って比較する。拍動タイミング決定部5125は、比較結果に基づいて、所定の条件を満たすピークを拍動タイミングとして決定する。拍動タイミング記憶部5126は、拍動タイミングの時間情報を蓄積する。
次に、図8と図9とを参照して、拍動タイミング取得部512の処理について説明する。なお、図8は、本実施の形態にかかる拍動タイミング特定処理の処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512は、心電データを取得すると以下の処理を実行することによって、マイナス方向またはプラス方向に心電ピークが大きく出ている波形に対して当該ピークを検出して拍動のタイミングを認識する。
なお、フィルタを通過した後のAD変換後の心電信号は、図9に示すように歪を生じた形状になっていることが多い。図9は、本実施の形態にかかる、拍動タイミングであるか否かの判断の対象となるピークの近辺に関する心電データの拡大図である。
以下では、マイナス方向に突出するピークに関して、拍動タイミングであるか否かを判断する場合の処理について説明するが、拍動タイミング取得部512は、同様の処理をプラス方向に突出するピークに関しても実行することによって、両方に突出したピークに関して拍動タイミングを検知できるように構成されている。なお、拍動タイミングがマイナス方向とプラス方向のどちらのピークに該当するかは、犬に取り付けられた電極の向きに依存する。
拍動タイミング取得部512は、ある時点における心電波形に関して、マイナス方向の閾値V1、例えば-0.2V、以下まで突出しており、その時点の前後の微分値の積がマイナスであって、直前のピークとの時間間隔が10msよりも大きいか否かを判断する(ステップS102)。ステップS102にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、当該時点にピークが存在すると判断する。以下、拍動タイミング取得部512は、当該ピークP1に関して、拍動タイミングの可能性が高いか否かを判断する。
拍動タイミング取得部512は、当該ピークP1の時点を含む第1の期間T1において、マイナス方向の閾値V1以下まで突出し、振幅の大きな順に4つのピークPm1、Pm2、Pm3、Pm4と、プラス方向の閾値V2、例えば0.2V、以上まで突出し、振幅の大きな順に4つのピークPp1、Pp2、Pp3、Pp4とを特定して、メモリに記憶する(ステップS104)。ここで、第1の期間T1は、例えば、当該ピークの時点の前後に200ms~400ms、すなわち400ms~800msとすることが好ましい。第1の期間T1が400ms未満の場合、測定の対象が犬の場合、ノイズをピークとして検出し、心拍数が大きく算出される恐れがある。一方で、第1の期間T1が800msを超える場合、隣接する拍動を検出期間に含んでしまい、当該拍動と隣接する拍動のそれぞれの拍動タイミングを検出するべきところを、どちらか一方のみを検出する恐れがある。
拍動タイミング取得部512は、今回対象としているピークPm1が、前回の拍動タイミングと判断されたピークから所定時間、例えば200msなど、以上10000ms以下経過しているものであるか否かを判断する(ステップS106)。
ステップS106にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、当該ピークの信号値Pm1が、第1の期間T1において、最小点であるか否かを判断する(ステップS108)。
ステップS108にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、第1の期間T1よりも短く、当該ピークPm1を含む第2の期間T2の間において、4つのピークPp1、Pp2、Pp3、Pp4のうち当該ピークPm1の前後にそれぞれ1つずつピークが存在するか否かを判断する。例えば、図9では、第2の期間T2の間において、当該ピークPm1の前のピークPp1が存在し、当該ピークPm1の後ろにピークPp2が存在する。さらに好ましくは、第2の期間T2において、プラス側の最大のピークと2番から4番の少なくともいずれかのピークが存在する、または、プラス側の2番目のピークと3番から4番の少なくともいずれかのピークが存在する、か否かを判断する(ステップS110)。このとき、第2の期間T2は、当該ピークPm1の前後50ms以内、好ましくは45ms以内であることが好ましい。
より好ましくは、第2の期間T2よりも短く、当該ピークPm1を含む第3の期間T3の期間には、4つのピークPp1、Pp2、Pp3、Pp4が存在するか否かも判断してもよい。例えば、第3の期間T3は、当該ピークPm1の前後20ms以内であることが好ましい。
より詳細には、今回対象としている当該ピークPm1よりも前か後の一方において、当該ピークPm1の時間差が20msから45msの範囲に、プラス側の最大のピークPp1が存在し、今回対象としているピークPm1よりも前か後の他方において、時間差が20msから45msの範囲に、Pp2~Pp4の少なくともいずれかのピークが存在するか否かを判断する。当てはまらない場合は、今回対象としているピークPp1よりも前か後の一方において、時間差が20msから45msの範囲に、プラス側の2番目のピークPp2が存在し、今回対象としているピークPm1よりも前か後の他方において、時間差が20msから45msの範囲に、プラス側のPp3かPp4の少なくともいずれかのピークが存在するか否かを判断する。
ステップS110にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、当該ピークPm1の振幅が、プラス側の1番または2番のピークPp1、Pp2よりも大きいか否かを判断する(ステップS112)。
CPU110は、ステップS112にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、当該ピークのタイミングを拍動タイミングと判断して、当該タイミングを示す時間情報を記憶部520に記憶する(ステップS114)。
本実施の形態においては、1秒毎のタイムスタンプからの差分(ms)を拍動時刻として記録する。信号取得装置500は、所定の期間分の拍動タイミングを示す情報を通信端末300に送信する。
以上の通り、本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512は、ステップS106、ステップS108、ステップS110、ステップS112などの判断を行うことによって、正確なR波を特定するものである。すなわち、他の種類のピークや体動、電磁波、物理的な衝撃によるノイズを、拍動タイミングであると特定してしまう可能性を低減することができるものである。
<通信端末300の構成>
次に、図2および図10を参照して、通信端末300の構成と処理について説明する。なお、図10は、本実施の形態にかかる通信端末300が実行する処理を示すフローチャートである。通信端末300は、受信部361、拍動間隔取得部321、解析部311と、グラフ作成部312と、結果出力部313と、ディスプレイ330と、データ記憶部322と、送信部362とを含む。
まず、受信部361と送信部362は、例えば、アンテナやコネクタなどを含む通信インターフェイス360によって実現される。受信部361は、信号取得装置500からの拍動タイミングを示すデータを受信する(ステップS100)。
拍動間隔取得部321は各種のメモリ320などによって構成され、信号取得装置500から受信したデータを格納する。本実施の形態においては、CPU310が、通信インターフェイス360を介して受信した拍動タイミングに基づいて拍動と拍動の間の時間を計算する(ステップS102)。CPU310は、拍動間隔を拍動間隔テーブル(図11参照。)として逐次メモリ320に蓄積していく(ステップS104)。本実施の形態においては、拍動間隔は、例えば、図11に示すようにmsec(ミリセック)の単位で計算される。ただし、これらのデータは、通信端末300のメモリ320に記憶されてもよいし、通信端末300からアクセス可能な他の装置に記憶されてもよい。なお、図11において拍動時刻1及び2に9が記入されている時刻の行は、もともと拍動が検出されていない時間帯示すものである。これは、拍動が無い時間帯を仮に9の数値を入力して示すものであり、その他の数値や記号であってもよい。
なお、本実施の形態においては、CPU310は、何らかの原因によって信号取得装置500からの拍動タイミングを示すデータが欠損した場合、後述する通り、拍動間隔が計算できない期間に関しては各種のプロットを行わず、当該期間を経過したところから各種のプロットを再開する。より詳細には、欠損データの取り扱い方法として後述する。
解析部311と、グラフ作成部312と、結果出力部313とは、例えばCPU310がメモリ320のプログラムを実行することによって実現される。解析部311は、一定時間単位、例えば、1分、10分、1時間など、状態を判定するために必要な時間単位で、拍動間隔取得部321から拍動間隔データを読み出して、拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)との拍動間隔テーブルを作成する(ステップS106)。
解析部311は、図12に示すように、拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)との拍動間隔テーブルからY=X方向とそれに垂直な方向の軸への変換を行う(ステップS108)。
解析部311は、軸の変換を行った後のそれぞれの軸を構成する数値列に関する標準偏差を算出する(ステップS110)。なお、解析部311は、Y=X軸に関する標準偏差だけを算出してもよいし、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差だけを算出してもよいし、両方を算出してもよい。図13は、犬の精神状態または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差との目安を示す表である。
なお、解析部311は、主成分分析などの方法により分散が最大になる軸を特定し、当該軸と当該軸に垂直な軸に関する標準偏差を算出してもよい。さらには、解析部311は、軸変換を行わずに、X軸とY軸に関する標準偏差を算出するものであってもよい。分散の大きい方向がX軸方向とY軸方向である場合には、軸変換を行わなくとも、X軸とY軸の標準偏差を算出することで、ポアンカレプロットした拍動間隔のばらつき状態を評価できる。この場合、軸変換を行う必要が無いために、計算量を低減することができる。
結果出力部313は、例えば、自身の、あるいは外部の、ディスプレイ330やスピーカなどの出力装置に、標準偏差を表示させたり、音声メッセージを出力させたりする(ステップS114)。より詳細には、結果出力部313は、Y=X軸に関する標準偏差だけを出力させてもよいし、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差だけを出力させてもよいし、両方を出力させてもよいし、大きい方だけを出力させてもよいし、小さい方だけを出力させてもよい。
標準偏差を計算することにより、拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)とをそれぞれ軸としてポアンカレプロットした拍動間隔のばらつき状態が評価できる。
なお、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1は、通信端末300が通信可能なサーバを含む形態であってもよい。その場合、結果出力部313としてのCPU310は、標準偏差や関係テーブルなどデータ記憶部322に蓄積したり、送信部362を利用することによって、インターネットなどを介してサーバに送信したりする。これによって、今回の出力結果を観察対象の短期または長期のストレス状態の把握などに利用することができる。
本実施の形態においては、ステップS108とは別に、同時にグラフ作成部312は、図11の拍動間隔テーブルから、標準偏差の計算に使用した範囲の拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)とのデータを取得して、図14~図17に示すようなポアンカレプロット図を作成する。
そして、結果出力部313は、作成されたポアンカレプロット図を、自身の、または外部の、ディスプレイなどの出力装置に表示させる。なお、グラフ作成部312は、ステップS108の結果を利用して、軸変換後のポアンカレプロット図を作成して出力してもよい。
ここで、ポアンカレプロット図に関して説明する。図14は、本実施の形態にかかる犬の興奮状態におけるポアンカレプロット図である。図15は、本実施の形態にかかる犬の通常状態で呼吸が安定している状態におけるポアンカレプロット図である。図16は、本実施の形態にかかる犬の通常状態におけるポアンカレプロット図である。図17は、本実施の形態にかかる犬の安静状態におけるポアンカレプロット図である。
まず、例えば犬などの呼吸性の不整脈を有する生物の場合、図14のような興奮状態においては、心拍数が上昇し(拍動間隔は短くなる)、拍動間隔の揺らぎは小さくなり、プロットの点が一定の場所に集まるような状態になる。
そして、図15のような呼吸が安定している通常の状態においては、心拍数が安静状態ほどは少なくない(プロットの点の広がりが安静状態ほど大きくない)が、プロット点の分布の中心にプロットが少ない(穴の空白)領域が存在する。このような形状になるのは、犬の心拍が呼吸の影響を大きく受けるため、拍動変動が周期的に変化することが原因と考えられる(呼吸性不整脈)。そのため、リラックスした緩やかな拍動ではないが、呼吸が安定して行われているため、空白の存在する状態になると考えられる。
そして、図16のような通常状態においては、拍動に揺らぎがみられ、ばらつきは大きくなる(プロット点が広がる)が、プロット点が散乱している状態となる。
そして、図17の安静状態においては、犬がリラックスしているために拍動の間隔が大きくなり、さらに呼吸性不整脈の影響を大きく受けるために、プロット点の広がりが大きくなると共に、円形や四角形に近い形状や、三角形に近い形状となる。そのいずれの形状においても、安静状態ではポアンカレプロットのプロット点の分布の中心部に空白部分が見られる形状となる。
このように、本実施の形態においては、算出結果に基づいて間接的に、ポアンカレプロットのプロット点の分布の広がりの大きさや形状、中心部にプロットが多くみられるか少なくみられるかを予想することができ、その結果、生物の精神的状態または肉体的状態を予想することができる。そして、上述した通り、解析部311は、自律神経バランスを示す数値として、ポアンカレプロットのバラツキ具合すなわち拍動間隔の標準偏差を算出するものである。
<自律神経バランスの数値に関する別の形態>
上記の実施の形態においては、通信端末300が、ポアンカレプロットのY=Xの軸に沿った標準偏差またはY=Xと垂直な軸に沿った標準偏差を出力するものであった。しかしながら、自律神経バランスを示す数値として、それら2つの標準偏差の積を算出してもよい。以下では、図18を参照して、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1の処理手順について説明する。
図18は、本実施の形態にかかる生体情報処理システム1の処理手順を示すフローチャートである。ステップS100~ステップS108は、図10のものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
解析部311としてのCPU310は、軸の変換を行った後のそれぞれの軸に関する標準偏差を算出する(ステップS110)。なお、解析部311は、分散が最大になる軸を特定し、当該軸と当該軸に垂直な軸に関する標準偏差を算出してもよい。
そして、解析部311は、自律神経バランスを示す数値として、それらの2つの標準偏差の積や積の平方根などを計算する(ステップS112)。
結果出力部313は、例えば、通信端末300の、または外部の、ディスプレイやスピーカなどの出力装置に、標準偏差の積や積の平方根などを表示させたり、音声メッセージを出力させたりする(ステップS114)。より詳細には、結果出力部313は、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=-Xの軸に関する標準偏差と、両者の積や積の平方根などとを出力させてもよい。
図19は、犬の精神状態または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差と、自律神経バランスを示す数値としての標準偏差の積や積の平方根などと、標準偏差の比との目安を示す表である。
標準偏差の積を計算することにより、拍動間隔R-R(n)とその次の拍動間隔R-R(n+1)とをそれぞれ軸としてポアンカレプロットした拍動間隔の分布の広がりの大きさや形状、一様に分散している、中心に空白がある等のばらつき状態が評価できる。また、縦横比が同じで大きさのみ変化している状態や分布の広がり面積が同じで中心部のばらつき状態が異なる場合などに有効にばらつき状態を評価できる。
この場合も、結果出力部313は、標準偏差や標準偏差の積や積の平方根や拍動間隔テーブルなどをデータ記憶部322に蓄積したり、送信部362を利用することによって、インターネットなどを介してサーバ100に送信したりする。これによって、今回の出力結果を観察対象の短期または長期のストレス状態の把握などに利用することができる。
解析部311は、2つの軸の標準偏差の積や積の平方根などを計算するものであるが、3つ以上の軸の標準偏差の積やその累乗根などを計算するものであってもよい。
CPU310は、所定の期間、例えば数分間、毎に上記の計算を行い、当該計算結果を後述する診断グラフ作成のためにメモリ320のデータベースに蓄積していく。
<第2の実施の形態>
心電信号の取得や拍動間隔の取得においては、様々な要因により、図20に示すように、拍動タイミング以外の時点で、拍動タイミングのピークと同様に大きいピークが検出されてしまう場合がある。このような場合は、両者を拍動タイミングであると認識してしまう可能性が高い。このような不具合が生じる可能性をさらに低減するために、ステップS106の所定時間やステップS104の第1の所定期間が、自動的に調整されることが好ましい。
例えば、本実施の形態にかかる拍動タイミング取得部512Bに関しては、図21に示すように、CPU510は、メモリのプログラムを実行することによって、ピーク検出部5122やピーク記憶部5123やピーク比較部5124や拍動タイミング決定部5125や拍動タイミング記憶部5126などに加えて、拍動間隔解析部5127や、経過時間設定部5128などを実現することが好ましい。なお、ピーク検出部5122やピーク記憶部5123やピーク比較部5124や拍動タイミング決定部5125や拍動タイミング記憶部5126は、上記の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
拍動間隔解析部5127は、拍動タイミングと判断したピーク同士がステップS106の所定時間よりも少しだけ長い程度の間隔をあけて存在することが頻繁に生じているか否かを判断する。経過時間設定部5128は、拍動タイミングと判断したピーク同士が所定時間よりも少しだけ長い程度の間隔に存在することが頻繁に生じている場合に、所定期間を長めに設定し直す。
具体的には、拍動タイミング取得部512は、所定の期間、例えば1分など、が経過するたびに以下のような処理を実行する。図22を参照して、拍動タイミング取得部512は、所定の期間分の、拍動タイミング間の時間を示す拍動間隔のヒストグラムを生成する(ステップS132)。
例えば、拍動タイミングの近傍において、拍動タイミングのピークと同様に大きいピークが検出されてしまうことが少ない状況に関しては、図23や図24に示すように、200ms~400msの範囲の拍動間隔が検出されることが少ない。なお、図23は、所定の期間における拍動間隔のヒストグラムである。図24は、所定の期間における、心電信号の波形と、拍動タイミングと判断されたピーク毎の直前の拍動タイミングからの拍動間隔と、を示すグラフである。
逆に、拍動タイミングの近傍において、拍動タイミングのピークと同様に大きいピークが検出されてしまうことが多い状況に関しては、図25や図26に示すように、200ms~400msの範囲の拍動間隔が多く検出される。例えば、拍動間隔の最頻値が200ms~400msの範囲にあったり、200ms~400msの拍動間隔の頻度が上位3番目以内であったりする。
このようにして、拍動タイミング取得部512は、200ms~400msの範囲にヒストグラムの大きなピークが存在するか否かを判断する(ステップS134)。ステップS134にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、400msを上限として、ステップS106の所定時間を20msだけ長くする(ステップS136)。
なお、ステップS134にてYESである場合、拍動タイミング取得部512は、200msを下限として、第2の所定時間を20msだけ短くしてもよい。
<第3の実施の形態>
上記の実施の形態にかかる生体情報処理システム1は、電極401,402,403からの心電信号に基づいて信号取得装置500が拍動タイミングや拍動間隔を取得し、通信端末300が拍動間隔から生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果の情報を算出して出力するものであった。しかしながら、それらの1つの装置の全部または一部の役割が、別の装置によって担われてもよいし、複数の装置によって分担されてもよい。逆に、それら複数の装置の全部または一部の役割を、1つの装置が担ってもよいし、別の装置が担ってもよい。
例えば、通信端末300の役割をサーバ100が担ってもよい。例えば、通信端末300が信号取得装置500からの拍動タイミングや拍動間隔などの必要な情報をルータやキャリア網やインターネットなどを介してサーバ100に送信する。そして、サーバ100が生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果を示す情報を算出し、当該情報を通信端末300に送信し、通信端末300が最終的な結果の情報をディスプレイやスピーカに出力する。
あるいは、信号取得装置500の機能を通信端末300やサーバ100が実現しても良い。例えば、通信端末300やサーバ100が、信号取得装置500から心電信号を受信して、複数のピークから拍動タイミングを特定したり、拍動間隔を計算したりしてもよい。
<まとめ>
上記の実施の形態においては、複数の電極と、複数の電極間の電位差を計測する計測部と、計測部の計測結果に基づいて、心電に由来する成分のピークを検出することによって、拍動タイミングを決定する制御部とを備える生体情報処理システムが提供される。制御部は、検出部で検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する。(1)第1のピークの時点を含む第1の期間内に、第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定する。(2)第1ピークの時点を含む第1の期間よりも短い第2の期間内に、3つ以上ピークのうちの第1ピークと反対方向のピークが、第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、第1ピークを拍動タイミングと特定する。
好ましくは、制御部は、(2)の処理において、3つ以上ピークのうちの第1ピークと反対方向のピークが、第2の期間に含まれる第3の期間外に、第1のピークの前後にそれぞれ1つずつ存在することを特定した時に、第1ピークを拍動タイミングと決定する。第3の期間は0ms以上30ms以下である。第2の期間は30ms以上100ms以下である。
好ましくは、第1の期間は、400ms以上800ms以下である。
好ましくは、制御部は、1つ前の拍動タイミングと決定された第1のピークから所定の時間以上が経過した時点のピークから対象とする第1のピークを選択する。
好ましくは、制御部は、1つ前の拍動タイミングと決定された第1のピークから200ms以上10000ms以下の時間が経過した時点のピークから対象とする第1ピークを選択する。
好ましくは、制御部は、拍動タイミングの間隔に関するヒストグラムを生成し、当該ヒストグラムに基づいて、所定の時間を変更する。
好ましくは、制御部は、所定の時間を200ms以上400ms以下に変更する。
上記の実施の形態においては、生体の心電波形を取得し、心電波形を取得するときに検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する生体情報取得方法が提供される。
(1)第1のピークの時点を含む第1の期間内に、第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定し、
(2)第1ピークの時点を含む第1の期間よりも短い第2の期間内に、3つ以上ピークのうちの第1ピークと反対方向のピークが、第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、第1ピークを拍動タイミングと特定する。
好ましくは、生体は、呼吸性の不整脈を有する動物である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :生体情報処理システム
100 :サーバ
110 :CPU
300 :通信端末
310 :CPU
311 :解析部
312 :グラフ作成部
313 :結果出力部
320 :メモリ
321 :拍動間隔取得部
322 :データ記憶部
330 :ディスプレイ
360 :通信インターフェイス
361 :受信部
362 :送信部
401 :電極
402 :電極
403 :電極
500 :信号取得装置
510 :CPU
511 :心電前処理部
512 :拍動タイミング取得部
512B :拍動タイミング取得部
514 :ピーク比較部
520 :記憶部
560 :送信部
5122 :ピーク検出部
5123 :ピーク記憶部
5124 :ピーク比較部
5125 :拍動タイミング決定部
5126 :拍動タイミング記憶部
5127 :拍動間隔解析部
5128 :経過時間設定部

Claims (9)

  1. 複数の電極と、
    前記複数の電極間の電位差を計測する計測部と、
    前記計測部の計測結果に基づいて、心電に由来する成分のピークを検出することによって、拍動タイミングを決定する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する、
    (1)前記第1のピークの時点を含む第1の期間内に、前記第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定し、
    (2)前記第1ピークの時点を含む前記第1の期間よりも短い第2の期間内に、前記3つ以上ピークのうちの前記第1ピークと反対方向のピークが、前記第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、前記第1ピークを前記拍動タイミングと特定する、生体情報処理システム。
  2. 前記制御部は、前記(2)の処理において、
    前記3つ以上ピークのうちの前記第1ピークと反対方向のピークが、前記第2の期間に含まれる第3の期間外に、前記第1のピークの前後にそれぞれ1つずつ存在することを特定した時に、前記第1ピークを前記拍動タイミングと決定し、
    前記第3の期間は0ms以上30ms以下であって、
    前記第2の期間は30ms以上100ms以下である、請求項1に記載の生体情報処理システム。
  3. 前記第1の期間は、400ms以上800ms以下である、請求項1または2に記載の生体情報処理システム。
  4. 前記制御部は、1つ前の拍動タイミングと決定された第1のピークから所定の時間以上が経過した時点のピークから対象とする前記第1のピークを選択する、請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報処理システム。
  5. 前記制御部は、1つ前の拍動タイミングと決定された第1のピークから200ms以上10000ms以下の時間が経過した時点のピークから対象とする前記第1ピークを選択する、請求項4に記載の生体情報処理システム。
  6. 前記制御部は、拍動タイミングの間隔に関するヒストグラムを生成し、当該ヒストグラムに基づいて、前記所定の時間を変更する、請求項4または5に記載の生体情報処理システム。
  7. 前記制御部は、前記所定の時間を200ms以上400ms以下に変更する、請求項6に記載の生体情報システム。
  8. 生体の心電波形を取得し、
    前記心電波形を取得するときに検出された複数のピークのうち、所定の閾値よりも振幅の大きい第1ピークに関して次の処理を実行する
    (1)前記第1のピークの時点を含む第1の期間内に、前記第1ピークを含み、かつ、正の方向および負の方向に振幅の大きい順にそれぞれ3つ以上のピークを特定し、
    (2)前記第1ピークの時点を含む前記第1の期間よりも短い第2の期間内に、前記3つ以上ピークのうちの前記第1ピークと反対方向のピークが、前記第1ピークの前後にそれぞれ1つずつ存在すると判断したときに、前記第1ピークを前記拍動タイミングと特定する、生体情報取得方法。
  9. 前記生体は、呼吸性の不整脈を有する動物である、ことを特徴とする請求項8に記載の生体情報取得方法。
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