JP2022095017A - ファン装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kato
智之 鈴木
Tomoyuki Suzuki
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Abstract

【課題】モータの出力と発熱とのバランスを従来に比して一段と改善したファン装置を提供する。【解決手段】本発明のファン装置10は、ステータ31およびロータ33を有するモータ30と、モータ30を駆動する駆動制御回路を構成する電子部品72を実装した回路基板部70と、モータ30を収容するケーシング20と、を備え、ケーシング20は、ケース本体210の側壁部を有し、当該側壁部の外側の側壁面215に回路基板部70が配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、ファン装置に関する。
従来、サーバーや通信機器の高性能化、高密度化に伴って、冷却用のファン装置についても高風量化、高静圧化が求められており、モータの出力を上げる必要がある。しかしながら、ファン装置のモータの高出力化に伴ってコイルの巻線や駆動回路の発熱が増大し、特に、比較的小さいサイズ(例えば、40mm×40mm)のファン装置では、コイルや駆動回路に発熱が集中してファンモータの出力に制限がかかるという問題が発生する。
また、従来、モータのステータとモータベース部との間、すなわちモータの下部に回路基板を配置する構造のファンモータが採用されている(例えば、特許文献1参照。)。このようなファン装置において、小型の軸流ファンモータは外形サイズ(例えば、40mm×40mm)が標準化されているため、決められた外形サイズを維持しつつ、モータの出力と発熱のバランスを改善する方法が求められている。
特開2020―092486号公報
この特許文献1のファンモータにおいては、モータの下部に回路基板を配置するスペース、さらに、回路基板の両面に電子部品を配置する実装スペース、外部機器と回路基板とを接続するリードワイヤのための実装スペース、および、回路基板と接続するコイルの引出線用の実装スペースを確保する必要がある。
したがって、このファンモータでは、軸方向におけるモータのサイズに制約が生じており、モータのサイズを変えることなく当該モータの出力アップを図ろうとすると、コイルの銅損が増大し、ひいては、コイルの発熱の増大に繋がって、モータの出力を上げることが難しいという問題があった。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、モータの出力と発熱とのバランスを従来に比して一段と改善し、外径サイズを変更することなくモータの出力を向上し得るファン装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により解決される。即ち、本発明のファン装置は、ステータおよびロータを有するモータと、前記モータを駆動する駆動制御回路を構成する電子部品を実装した回路基板部と、前記モータを収容するケーシングと、を備え、前記ケーシングは、側壁部を有し、当該側壁部の外側の側壁面に前記回路基板部が配置されている。
前記ケーシングは、その外周側が多角形状を有していることが好ましい。
前記ケーシングは、その外周側が円形状を有していることが好ましい。
前記回路基板部を構成する回路基板は、前記側壁部の外側の側壁面のうち少なくとも2面に配置され、それぞれの面の前記回路基板は電気的接続部材によって互いに電気的に接続されていることが好ましい。
前記ケーシングは、前記側壁部の少なくとも1ケ所に平面部分を有し、当該平面部分の面に前記回路基板部が配置されていることが好ましい。
前記回路基板部と前記側壁部の外側の側壁面との間には放熱部材が配置され、前記回路基板部の前記側壁部と対向する面に前記電子部品が実装されていることが好ましい。
前記回路基板部は、フレキシブル基板および当該フレキシブル基板に実装された位置検出センサを含むセンサ基板を有し、前記位置検出センサは、前記ロータのマグネットの近傍に配置されていることが好ましい。
前記回路基板部を外側から覆う保護カバーをさらに備えることが好ましい。
本発明によれば、モータの出力アップと発熱とのバランスを従来に比して一段と改善し、外径サイズを変更することなくモータの出力を向上し得るファン装置を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の全体構成(1)を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の全体構成(2)を示す上面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の上面図およびA-A線で切断したときの断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の外観構成を示す上面図、側面図および底面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の側面図およびファン装置をB-B線で切断したときの断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置のケーシング、放熱シートおよび回路基板部の構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置の保護カバーを取り除いた状態の外観構成を示す上面図、側面図および底面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置の上面図およびC-C線で切断したときの断面図、および、D-D線で切断したときの断面図である。 本発明の他の実施の形態にかかるファン装置のケーシングの構成を示す略線図である。
1.実施の形態の概要
まず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。なお、以下の説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を括弧を付して記載している。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態にかかるファン装置(10)は、ステータ(31)およびロータ(33)を有するモータ(30)と、前記モータ(30)を駆動する駆動制御回路を構成する電子部品(72)を実装した回路基板部(70)と、前記モータ(30)を収容するケーシング(20)と、を備え、前記ケーシング(20)は、側壁部を有し、当該側壁部の外側の側壁面(215、216)に前記回路基板部(70)が配置されている。
〔2〕〔1〕の上記ファン装置(10)において、前記ケーシング(20)は、その外周側が多角形状を有していることが好ましい。
〔3〕〔1〕の上記ファン装置(10)において、前記ケーシング(20)は、その外周側が円形状を有していることが好ましい。
〔4〕〔2〕の上記ファン装置(10)において、前記回路基板部(70)を構成する回路基板(70a、70b)は、前記側壁部の外側の側壁面のうち少なくとも2面(215、216)に配置され、それぞれの面(215、216)の前記回路基板(70a、70b)は電気的接続部材(70c)によって互いに電気的に接続されていることが好ましい。
〔5〕〔3〕の上記ファン装置(10)において、前記ケーシング(20)は、前記側壁部の少なくとも1ケ所に平面部分(298)を有し、当該平面部分の面に前記回路基板部(70)が配置されていることが好ましい。
〔6〕〔1〕の上記ファン装置(10)において、前記回路基板部(70、170)と前記側壁部の外側の側壁面(215、216、260a~260f、298、299)との間には放熱部材(60、160)が配置され、前記回路基板部(70、170)の前記側壁部と対向する面に前記電子部品(72)が実装されていることが好ましい。
〔7〕〔1〕の上記ファン装置(10)において、前記回路基板部(70、170)は、フレキシブル基板(77)および当該フレキシブル基板(77)に実装された位置検出センサ(77h)を含むセンサ基板(78)を有し、前記位置検出センサ(77h)は、前記ロータのマグネット(333)の近傍に配置されていることが好ましい。
〔8〕〔1〕の上記ファン装置(10)において、前記回路基板部(70、170)を外側から覆う保護カバー(80)をさらに備えることが好ましい。
2.第1の実施の形態の具体例
以下、本発明の第1の実施の形態について図1乃至図5を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の全体構成(1)を示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の全体構成(2)を示す上面図である。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の上面図およびA-A線で切断したときの断面図である。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の外観構成を示す上面図、側面図および底面図である。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかるファン装置の側面図およびファン装置をB-B線で切断したときの断面図である。
なお、第1の実施の形態の説明において、上側及び下側と云う時は、図1乃至図5における上下方向を意味し、重力方向における上下方向とは、必ずしも一致しない。ここで、説明の便宜上、軸線Xに沿った矢印a方向を上側または吸気口側とし、矢印b方向を下側または排気口側とする。また、軸線Xから離れる矢印c方向を外周側または外側とし、軸線Xに近づく矢印d方向を内周側または内側とする。
本実施の形態におけるファン装置10は、後述するインペラ40を回転させることによってケーシング20における風洞部20aの上側端に形成された吸気口201から空気を吸気し、当該ケーシング20における風洞部20aの下側端に形成された排気口203から空気を排気するものである。このファン装置10は、例えば軸流ファンであり、ケーシング20、モータ30、インペラ40、および、回路基板搭載部50を備えている。
ケーシング20は、具体例として、40mm×40mmの平面視略正方形からなり、上下方向に所定の幅(高さ)を有する中空円筒形状の風洞部20aが形成されたケース本体210を備えている。ケース本体210の風洞部20aは、円筒形状の内周面を有するとともに、軸線X方向の上側端に形成された吸気口201と、軸線X方向の下側端に形成された排気口203とを有している。なお、ケーシング20のサイズとしては、40mm×40mmに限るものではなく、120mm×120mmや、その他種々の大きさであってもよい。また、ケーシング20の形状としても平面視略正方形に限るものではなく、標準化されたサイズ以下であれば円形等その他種々の形状であってもよい。
ケース本体210は、上側の角部に4個の上側フランジ部211a乃至211dを有すると共に、下側の角部に4個の下側フランジ部212a乃至212dを有している。これらの上側フランジ部211a乃至211dおよび下側フランジ部212a乃至212dには、図4に示すように、所定の機器や筐体に取り付けるためのボルト(図示せず)を挿通する貫通孔211ah乃至211dh、貫通孔212ah乃至212dhが設けられている。
図3に示すように、ケーシング20においては、風洞部20aにおける軸線X方向の下側端に形成された排気口203の側に、モータ30を配置するためのモータベース部220と、図4(C)に示す複数の固定翼221(この場合、7枚)とを備えている。この場合、ケーシング20のケース本体210は、アルミニウム合金によって形成されており、ケース本体210、モータベース部220および固定翼221は、一体に形成されている。なお、ケース本体210は、アルミニウム合金だけではなく、熱伝導性を有する他の種々の金属や部材で形成されていてもよい。
モータベース部220は、円盤形状のベース部220aと、ベース部220aの外周側の端部から軸線Xに沿って上側へ所定の長さだけ延在する円筒形状の外周壁220bと、ベース部220aの内周側の端部から軸線Xに沿って上側へ所定の長さだけ突出したボス部220cとによって形成されている。
ボス部220cはベース部220aの中央に配置され、ボス部220cの内周面には金属製(例えば、真鍮)からなる中空円筒形状の軸受ハウジング226が圧入されている。なお、軸受ハウジング226は、モータベース部220のボス部220cに圧入されているが、これに限らず、軸受ハウジング226をボス部220cにインサートした状態でモータベース部220と一体に形成されていてもよい。
複数の固定翼221は、モータベース部220の外周壁220bの外周面と、ケーシング20において風洞部20aを形成しているケース本体210の内周面との間を結合している。この場合、複数の固定翼221は、十分な強度を確保できれば、枚数や形状等は問わない。
ケース本体210における風洞部20aの内側には、モータ30およびインペラ40が外側にはみ出すことがなく、かつ、ケース本体210の何れの部分にも接触しないように収容されている。なお、ケーシング20のケース本体210は、モータ30およびインペラ40を保護するガード部としても機能する。
モータ30は、例えば3相のブラシレスDCモータであり、ステータ31およびロータ33を有している。ステータ31は、ステータコア311と、そのステータコア311に装着された絶縁体からなるインシュレータ313を介して巻回されたコイル312とによって構成されている。なお、モータ30は、3相のブラシレスDCモータに限るものではなく、例えば単相のブラシレスDCモータ、ステッピングモータ等、その他種々の構成のモータを用いることができる。
ステータコア311は、軟磁性材からなる電磁鋼板のコアを複数枚積層された積層体によって形成されている。ステータコア311は、内周側に配置された環状のコアバックと、そのコアバックの外周面から径方向外周側へ向かって放射状に延びるように形成された複数の突極(ティース)とからなる。
コイル312は、ステータコア311の突極(ティース)にインシュレータ313を介して銅線が巻回されることにより形成される。コイル312は、電流が供給されるタイミングによってU相、V相、W相の3相に分けられる。
また、ステータコア311においては、コアバックに形成された円形状の開口部の内周面に対して軸受ハウジング226の外周面が嵌着されている。すなわち、ステータコア311は軸受ハウジング226に取り付けられている。但し、これに限るものではなく、接着剤を併用して、ステータコア311が軸受ハウジング226に固着されるようにしてもよい。
ロータ33は、軟磁性材からなり有底中空円筒形状からなるロータヨーク331と、そのロータヨーク331の内周面に配置された環状のロータマグネット333とを有している。なお、ロータヨーク331の上側端部においては、ロータヨーク331およびロータマグネット333と同軸上に配置された回転軸としてのシャフト335が一体に固定されている。なお、シャフト335はロータヨーク331の上側端部から上側へ突出しないように両者が結合されている。
シャフト335と一体化されたロータヨーク331は、当該ロータヨーク331を上側から覆うように配置されたインペラ40のハブ部401と一体に固定されている。この場合、ロータヨーク331の上側端部の外周面と、ハブ部401の上側端部の内周面とが密着した状態でネジまたは接着剤等により一体に固定されている。
軸受ハウジング226の内周面には、軸線X方向の上側および下側に段差部が設けられており、上側および下側の段差部に対して軸受230、232が嵌着されている。軸受230および軸受232は、例えばボールベアリングである。
軸受230は、シャフト335の軸線X方向の上側を回転可能に支持し、軸受232はシャフト335の軸線X方向の下側を回転可能に支持する。なお、軸受230および軸受232は、ボールベアリングに限るものではなく、例えばスリーブベアリング等、その他種々のベアリングを用いるようにしてもよい。
インペラ40は、有底断面略逆U字状のカップ形状を有するハブ部401と、そのハブ部401の外周面に対して周方向に沿って設けられた複数の羽根402(この場合、5枚)と、を備えている。ハブ部401および複数の羽根402は、合成樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(含むガラス繊維入り))の射出成形により一体に形成されている。
ハブ部401は、有底中空円筒形状のロータヨーク331における上側端部の外周面に対して当該ハブ部401の上側端部の内周面を接触させた状態で一体に固定されている。但し、これに限るものではなく、ロータヨーク331をハブ部401にインサートし、当該ハブ部401の上側端部の内周面とロータヨーク331の上側端部の外周面とを一体に形成するようにしてもよい。すなわち、ハブ部401とロータヨーク331とが一体化されていればよい。
したがって、ロータ33は、ロータヨーク331と一体に固定されたハブ部401によってインペラ40と一体となり回転体として機能する。
インペラ40のハブ部401と軸線X方向の上側に嵌着された軸受230との間には、軸受230に予圧を付与するためのコイルばね234が介装されているとともに、軸線X方向の下側に嵌着された軸受232には止め輪であるEリング236が装着されている。
したがって、ステータ31とロータ33との電磁気的作用によってロータ33がシャフト335を中心に当該シャフト335と共に回転すると、ロータ33とともにインペラ40が回転し、モータ30は、アウターロータ型モータを構成する。但し、モータ30は、アウターロータ型モータに限るものではなく、インナーロータ型モータを構成するようにしてもよい。
ところで、図1及び図2に示すように、ケーシング20のケース本体210は、平面視略正方形であり、互いに接する面同士の角度が90度となる4つの側壁部を有している。また、ケーシング20のケース本体210は、その外周側が平面視正方形状である一方、その内周側の風洞部20aが円筒面となっている。
ケース本体210では、4つの側壁部のうち2つの側壁部の外側の面であり、互いに隣接する2つの側壁面215、216に対して、後述する回路基板部70の第1回路基板70aおよび第2回路基板70bが配置される。
ケース本体210における一つの側壁部の外側の面である側壁面215については、上側フランジ部211aと上側フランジ部211bとを繋ぐ上側壁部217uの上側面217us、および、下側フランジ部212aと下側フランジ部212bとを繋ぐ下側壁部217dの下側面217dsよりも内側に凹んだ位置に形成されている。この側壁面215は、上側面217usおよび下側面217dsと平行であり、当該側壁面215の対角線上の2ヶ所に凸状に突出した雌ネジ部215m(図1では1個のみ図示されている)が一体に設けられている。
また、ケース本体210における1つの側壁部の外側の面である側壁面216(図1では隠れている)についても、側壁面215と同様に、上側フランジ部211aと上側フランジ部211dとを繋ぐ上側壁部218uの上側面218us、および、下側フランジ部212aと下側フランジ部212dとを繋ぐ下側壁部218dの下側面218dsよりも内側に凹んだ位置に形成されている。この側壁面216は、上側面218usおよび下側面218dsと平行であり、当該側壁面216の対角線上にある2ヶ所の部分に凸状に突出した雌ネジ部(図示せず)が一体に設けられている。
側壁面215および側壁面216は、互いに90度の角度で隣接する面同士である。側壁面215および側壁面216は、側壁面215および側壁面216の双方に対して約45度の角度で形成された角壁面219によって接続されている。すなわち、側壁面215、角壁面219、側壁面216がケース本体210の半分において繋がった状態にある。なお、角壁面219と側壁面215および216との接合部には、エッジを除去すべく面取部分が形成されている。
この場合、ケーシング20のケース本体210は、側壁面215、216が当該ケース本体210の最外側の位置よりも内側に凹んだ位置に形成されているため、風洞部20aに収容可能なインペラ40の羽根402のサイズがその分だけ僅かに小さくなる。
そのため、ケース本体210の全体の中心と、インペラ40と一体化されたシャフト335の軸心とは僅かにずれる。
上側フランジ部211bと下側フランジ部212bとの間には、略半円柱状の支柱222が設けられており、上側フランジ部211b、下側フランジ部212bおよび支柱222が軸線X方向に沿って一体に形成されている。
また、上側フランジ部211cと下側フランジ部212cとの間にも、略半円柱状の支柱223が設けられており、上側フランジ部211c、下側フランジ部212cおよび支柱223が軸線X方向に沿って一体に形成されている。
さらに、上側フランジ部211dと下側フランジ部212dとの間にも、略半円柱状の支柱224が設けられており、上側フランジ部211d、下側フランジ部212dおよび支柱224が軸線X方向に沿って一体に形成されている。ただし、上側フランジ部211aと下側フランジ部212aとの間には角壁面219が存在するだけであり支柱は設けられていない。
また、図1、図4及び図5に示すように、下側フランジ部212bと、下側側壁部217dとの間であって、下側側壁部217dの下側フランジ部212b近傍の位置には、平面視略矩形状の切欠部225が設けられている。
この切欠部225は、後述する回路基板部70の第1回路基板70aから延びたフレキシブル基板77が挿通される部分である。このフレキシブル基板77の先端には、後述するホールセンサ77hが取り付けられている。フレキシブル基板77およびホールセンサ77hによってセンサ基板78が形成されている。
ケース本体210の側壁面215および側壁面216は、モータ30を回転駆動するための電子部品72が実装された回路基板部70を搭載する面として用いられる。実際には、ケース本体210の側壁面215および側壁面216の上から放熱シート(放熱部材の一例である)60を取り付け、その放熱シート60に対して回路基板部70が取り付けられる。すなわち、回路基板部70は、放熱シート60を介してケース本体210の側壁面215および側壁面216に取り付けられている。
放熱シート60は、絶縁性および伝熱性を有する薄板状の弾性部材であり、柔軟性・密着性を利用して発熱素子へ追従させることにより高い熱伝導性を有している。
この放熱シート60は、ケース本体210の側壁面215、角壁面219、側壁面216の角度に合わせて折り曲げられ、基板接触シート部60a、FPC基板接触シート部60c、および、基板接触シート部60bが一体となって形成されている。
放熱シート60の基板接触シート部60aは、ケース本体210の側壁部における側壁面215と同一サイズまたは僅かに小さいサイズであり、当該側壁面215において形成された雌ネジ部215mと対応する位置に2つの貫通孔60amが形成されている。貫通孔60amの直径は、雌ネジ部215mの直径と同一もしくは僅かに大きく形成されている。
同様に、放熱シート60の基板接触シート部60bについても、ケース本体210の側壁部における側壁面216と同一サイズまたは僅かに小さいサイズであり、当該側壁面216において形成された雌ネジ部と対応する位置に2つの貫通孔60bmが形成されている。貫通孔60bmの直径は、側壁面216における雌ネジ部の直径と同一もしくは僅かに大きく形成されている。
放熱シート60のFPC基板接触シート部60cは、基板接触シート部60aと基板接触シート部60bとの間に配置され、角壁面219と同一サイズである。因みに、このFPC基板接触シート部60cに貫通孔は形成されていない。
FPC基板接触シート部60cと基板接触シート部60aおよび基板接触シート部60bとの接合部には、エッジを除去すべく面取部分が形成されている。すなわち、放熱シート60の基板接触シート部60a、FPC基板接触シート部60c、および、基板接触シート部60bは、ケース本体210の側壁面215、角壁面219、側壁面216に対して密着した状態で配置されている。
なお、放熱シート60を用いる代わりに、ポッティング材を放熱部材として用いるようにしてもよい。この場合、ケース本体210の側壁面215、216と回路基板部70との間にウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の絶縁性および伝熱性を有するポッティング材を流し込み、その後ポッティング材を硬化させて固めればよい。
放熱シート60の外側の面には回路基板部70が配置される。回路基板部70は、第1回路基板70aと、第2回路基板70bと、両者を物理的および電気的に接続するフレキシブル基板(電気的接続部材の一例である)70cとを有している。
すなわち回路基板部70は、ケース本体210の側壁面215、側壁面216に取り付けるために設けられた複数の配線層を有する第1回路基板70a、第2回路基板70b、および、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの双方を接続するフレキシブル基板70cが一体的に構成された多層フレキシブル基板である。なお、第1回路基板70aと第2回路基板70bは、それぞれ、個別のリジット基板であってもよい。また、電気的接続部材は、フレキシブル基板に限定されず、例えば、リードワイヤなどであってもよい。
第1回路基板70aおよび第2回路基板70bは、モータ30を回転駆動させるモータ駆動制御回路(図示せず)を構成する複数の電子部品72が実装された略長方形状の薄型のリジット基板である。ただし、これに限るものではなく、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bは、正方形状、円形状、楕円形状、その他の種々の形状であってもよく、また、フレキシブル基板であってもよい。
モータ駆動制御回路は、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bに各種の電子部品72が実装され、モータ30と電気的に接続されることにより実現される。モータ駆動制御回路は、例えば、モータ30の回転を制御するための制御信号を生成する制御回路と、当該制御信号に基づいてモータ30を駆動するインバータ回路等を含む。
回路基板部70の第1回路基板70aは、平面視略長方形状の薄板状のリジット基板であり、ケース本体210の側壁面215における2つの雌ネジ部215mと対応する位置に2つの貫通孔70amが形成されている。
回路基板部70の第2回路基板70bについても同様に、平面視略長方形状の薄板状のリジット基板であり、ケース本体210の側壁面216における2つの雌ネジ部216mと対応する位置に2つの貫通孔70bmが形成されている。
なお、回路基板部70の第1回路基板70aは、基板接触シート部60aと同じサイズまたは僅かに小さく又は僅かに大きく形成されている。同様に、回路基板部70の第2回路基板70bについても、基板接触シート部60bと同じサイズまたは僅かに小さく又は僅かに大きく形成されている。
ここで、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bに電子部品72が実装される際には、ケース本体210における側壁部の側壁面215および側壁面216と対向する第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの面に電子部品72が配置されている。すなわち、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bにおいて、ケース本体210における側壁面215および側壁面216と対向する面に対して複数の電子部品72が実装されている。
この場合、電子部品72は放熱シート60の基板接触シート部60aおよび基板接触シート部60bの表面を僅かに凹ませた状態で密着される。ただし、これに限るものではなく、電子部品72が側壁面215および側壁面216と対向しない側、すなわち第1回路基板70aおよび第2回路基板70bにおける外周側の面に実装されていてもよく、また、双方の面に実装されていてもよい。
ただし、薄型化の観点からは、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの何れか一方の面にのみ電子部品72が実装されることが好ましい。なお、薄型化の観点から電子部品72は従来よりも薄型化されたものを用いることが好ましい。
更には、側壁面215および側壁面216と対向する第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの面にのみ電子部品72が実装されることが放熱性、薄型化、および、電子部品72の保護の観点から最も好ましい。この場合、電子部品72は、放熱シート60の基板接触シート部60aおよび基板接触シート部60bと、回路基板部70の第1回路基板70aおよび第2回路基板70bとの間に挟まれると共に、放熱シート60の弾性力によって保護された実装形態となる。そして、側壁面215および側壁面216と対向する第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの面に電子部品72が実装された場合、電子部品72に発生した熱が放熱シート60を介してケース本体210に伝達されるため、効率的に放熱することができる。
なお、回路基板部70の第2回路基板70bにおける下側端部において、側壁面216と対向する内側の面には、外部の機器(図示せず)と接続するためのリードワイヤ79が物理的および電気的に接続されている。因みに、リードワイヤ79は、電源供給ライン(電源およびグランド)、回転速度指令値入力ライン、および、回転速度信号出力ラインの4本で構成されている。
このリードワイヤ79は、一端側が第2回路基板70bにおけるケース本体210の側壁面215と対向する側の面に接続された後に、第2回路基板70bの端部で約90度に折り曲げられ、他端側が外部に導出されるように配置されており、図2に示すように、外部への導出部分を除いて、ケース本体210における風洞部20a(図1参照)の領域内、および、上側面218usと下側側面218ds(図1参照)とを結ぶラインで規定される領域外には突出しない。
また、第1回路基板70aにおけるフレキシブル基板70cとは反対側の端部において、ケース本体210の側壁面215と対向する側の面には、センサ基板78を構成するフレキシブル基板77が物理的及び電気的に接続されている。このフレキシブル基板77の先端には、シャフト35の回転位置を検出する位置検出センサとしてのホールセンサ77hが取り付けられている。フレキシブル基板77は、第1回路基板70aの下側端部において折り曲げられ、下側側壁部217dの切欠部225を介してモータ30の下方に導出される。
このとき、ホールセンサ77hは、ロータ33のロータマグネット333の下方に対向するように配置される。ホールセンサ77hとしては、例えばホール素子、ホールICの何れについても用いることができる。
センサ基板78のフレキシブル基板77およびホールセンサ77hは、非常に薄い部材であってスペースを要しないため、ケース本体210の内部においてモータ30の軸線X方向への大型化に寄与することができる。なお、ファン装置10では、位置センサレス方式とする場合、センサ基板78(フレキシブル基板77およびホールセンサ77h)を用いない構造とすることもできる。
さらに、第1回路基板70aの下側端縁部には、コイル312の巻き線と当該第1回路基板70aとを電気的に接続する3個のスリットから形成されたスリット部75が設けられている。スリット部75における3個のスリットは、コイル312のU相、V相、W相にそれぞれ対応しており、当該コイル312の引出線がスリットに挿入された状態ではんだ付けされる部分である。
このように、第1回路基板70aの下側端縁部にスリット部75を設けたことにより、ケーシング20のケース本体210の側壁面215、216に回路基板部70を取り付けた後であっても、はんだ付けによりコイル312の引出線との接続を可能としている。
因みに、コイル312の引出線と第1回路基板70aとの接続は、これに限るものではなく、ソケットやコネクタを用いて脱着可能に接続するようにしてもよい。この場合、さらに一段と容易に回路基板部70とコイル312の引出線とを接続することができる。
放熱シート60の外周側の面に回路基板部70が配置されると、ケース本体210の側壁面215に設けられた2つの雌ネジ部215mと、放熱シート60の基板接触シート部60aにおける2つの貫通孔60amと、第1回路基板70aにおける2つの貫通孔70amとが互いに対向した状態となる。この状態において第1回路基板70aは、貫通孔70am、貫通孔60amおよび雌ネジ部215mを介して例えば皿ネジにより取り付けられる。
同様に、放熱シート60の外周側に回路基板部70が配置されると、ケース本体210の側壁面216に設けられた2つの雌ネジ部216mと、放熱シート60の基板接触シート部60bにおける2つの貫通孔60bmと、第2回路基板70bにおける2つの貫通孔70bmとが互いに対向した状態となる。この状態において第2回路基板70bは、貫通孔70bm、貫通孔60bmおよび雌ネジ部216mを介して例えば皿ネジにより取り付けられる。
なお、この場合、第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの取り付けに皿ネジが用いられたことにより、当該皿ネジが第1回路基板70aおよび第2回路基板70bの表面から突出することなく面一となり、薄型化に寄与することになる。ただし、これに限るものではなく、他の小型のネジや接着等の他の手段により放熱シート60の基板接触シート部60a、60bに対して回路基板部70の第1回路基板70a、第2回路基板70bが取り付けられるようにしてもよい。
回路基板部70の外周側には、当該回路基板部70を外周側から覆う保護カバー80が取り付けられる。保護カバー80は、略L字状に折り曲げられた樹脂等からなる部材であり、回路基板部70の第1回路基板70aを覆う第1カバー部分80a、第2回路基板70bを覆う第2カバー部分80b、および、フレキシブル基板70cを覆う第3カバー部分80cを有している。
さらに、保護カバー80は、ケース本体210の支柱222に係合可能かつ当該支柱222を覆う支柱カバー部分80d、および、ケース本体210の支柱224に係合可能かつ当該支柱224を覆う支柱カバー部分80eを有している。
すなわち、保護カバー80では、これらの第1カバー部分80a、第2カバー部分80b、第3カバー部分80c、支柱カバー部分80d、および、支柱カバー部分80eが一体に形成されている。この場合、保護カバー80の第1カバー部分80a、第2カバー部分80bおよび第3カバー部分80cは、回路基板部70の第1回路基板70a、第2回路基板70b、および、フレキシブル基板70cと必ずしも密着している必要はないが、密着していても構わない。
支柱カバー部分80d、80eは、ケース本体210の支柱222、224と同じ直径または僅かに大きな直径の半円筒状に形成されている。したがって、保護カバー80は、支柱カバー部分80d、80eが支柱222、224に係合されることにより当該ケース本体210に着脱自在に取り付けられる。
第2カバー部分80bの下側端部における支柱カバー部分80eの近傍には、切欠部80bkが形成されている。この第2カバー部分80bの切欠部80bkは、上述したリードワイヤ79が挿通される部分である。
保護カバー80における第1カバー部分80a、第2カバー部分80b、第3カバー部分80、支柱カバー部分80d、および、支柱カバー部分80eの厚さは、回路基板部70を覆った状態において、ケーシング20のケース本体210における上側面217us218us、および、下側面217ds、218dsよりも外周側へ突出することのないように設定されている。これは、ファン装置10の外径寸法が標準化により規定されているため、保護カバー80が外径寸法を超えないためである。
因みに、保護カバー80は、樹脂等からなる部材に限るものではなく、例えば熱収縮テープを回路基板部70の外周面に巻き付けることにより、当該回路基板部70を保護するようにしてもよい。この場合も、熱収縮テープが回路基板部70と密着するため、ファン装置10の外径寸法を超えることはない。
また、保護カバー80に代えてポッティング材を用いることもできる。すなわち、回路基板部70を外力、液体、電気的接触から保護できる、他の種々の手段を用いてもよい。回路基板部70を保護する必要のない環境であれば、保護カバー80を装着しなくてもよい。
ケーシング20のケース本体210に対する回路基板部70の組み立て時には、最初に放熱シート60の基板接触シート部60a、基板接触シート部60bおよびFPC基板接触シート部60cをケース本体210の側壁面215、216および角壁面219に合わせて密着した状態で配置する。
その後、放熱シート60の外側の面に対して回路基板部70の第1回路基板70a、第2回路基板70bに実装された電子部品72を押し付けるように当該回路基板部70を配置する。このとき、ケース本体210の側壁面215、216にそれぞれ設けられた2つの雌ネジ部215m、216mと、放熱シート60の基板接触シート部60a、60bにおけるそれぞれの2つの貫通孔60am、60bmと、第1回路基板70a、第2回路基板70bにおけるそれぞれの2つの貫通孔70am、70bmとが互いに対向した状態となる。この状態において、ケース本体210の側壁面215、216に対して放熱シート60を介在した状態で回路基板部70が皿ネジにより一体に取り付けられる。
その後、回路基板部70を覆うように保護カバー80を配置し、当該保護カバー80の支柱カバー部分80d、80eをケース本体210の支柱222、224に係合することにより当該保護カバー80が取り付けられる。
以上の構成においてファン装置10では、ケース本体210の内側空間、特にステータ31とモータベース部220との間の空間から回路基板を取り除き、ケース本体210の側壁面215、216に対して放熱シート60を介して回路基板部70を取り付けるようにしたことにより、放熱シート60を介して金属のケース本体210から回路基板部70の熱を効率的に外部へ放熱することができる。
このとき、ファン装置10は、インペラ40の羽根402の回転により生じる風によってケーシング20のケース本体210を冷却することになるので、回路基板部70の発熱を、ケース本体210を介して間接的でありながらも効率的に放熱することができる。かくして、モータ30の出力と発熱とのバランスを従来に比して一段と改善し、外径サイズを変更することなくモータ30の出力を向上し得るファン装置10を実現することができる。
また、ファン装置10は、従来、ステータ31とモータベース部220との間に配置していた回路基板を無くした分だけ、軸線X方向に沿ってモータ30のサイズを大きくすることができるので、モータの出力向上に対してコイル312の最適な巻き線の太さや巻き数に調整することができる。かくしてファン装置10では、モータ30を回転駆動するに当たり従来よりもコイル損失を低減し、かつ、モータ30自体の発熱についても抑制することができる。
さらに、従来のファン装置では、ステータとモータベース部との間に配置していた回路基板が軸受ハウジングをモータベース部に固定するための孔を円板形状の中心部分に設けたドーナツ形状であったのに対し、ファン装置10では、回路基板部の形状にそのような制約が無いため、ケーシング20の側壁面215、216に対して、例えば長方形状の第1回路基板70a、第2回路基板70bとして、自由な形状で配置することができる。
これによりファン装置10では、長方形状の第1回路基板70a、第2回路基板70bを用いて基板実装面積を増大することができるので、従来よりも実装すべき電子部品72の数を増大することができ、かつ、電子部品72の配置の自由度についても向上することができる。
なお、上述した第1の実施の形態におけるファン装置10では、ケース本体210の側壁面215、216の2面に対して放熱シート60を介して回路基板部70を取り付けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ケース本体210の1つの側壁面215にのみ第1回路基板70aだけを取り付けるようにしてもよく、また、4つの側壁面の全てに回路基板部70を取り付けるようにしてもよい。この場合、回路基板部70の第1回路基板~第4回路基板は互いにフレキシブル基板あるいはリードワイヤなどの電気的接続部材によって物理的および電気的に接続すればよい。
3.第2の実施の形態の具体例
以下、本発明の第2の実施の形態について図6乃至図8を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置のケーシング、放熱シートおよび回路基板部の構成を示す斜視図である。図7は、本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置の保護カバーを取り除いた状態の外観構成を示す上面図、側面図および底面図である。図8は、本発明の第2の実施の形態にかかるファン装置の上面図およびC-C線で切断したときの断面図、および、D-D線で切断したときの断面図である。
第2の実施の形態におけるファン装置100は、第1の実施の形態におけるファン装置10と同様に軸流ファンである。図1との対応部分に同一符号を付したファン装置100においては、保護カバー(図示せず)が取り外された状態が示されており、ケーシング120、放熱シート160および回路基板部170を有している。なお、ファン装置100は、第1の実施の形態におけるファン装置10のモータ30およびインペラ40を有しているが、その構成は同じであるため、ここでは、説明の便宜上、モータ30およびインペラ40の構成については説明を省略する。
ファン装置100のケーシング120は、断面正6角形状のケース本体260と、当該ケース本体260の軸線X方向に沿った両側端部に一体に設けられたリング状のフランジ部270、280とを有している。
ケース本体260は、上下方向に所定の幅(高さ)を有する平面視6角形状のアルミニウム合金からなる部材であり、その円筒形状の内周面がケーシング120の風洞部120aを形成しており、モータ30およびインペラ40を収納している。このケース本体260についても、アルミニウム合金だけではなく、熱伝導性を有する他の種々の金属や部材で形成されていてもよい。
ケース本体260は、風洞部120aを形成している側壁部の外周側に6個のケース平面部(側壁面の一例である)260a乃至260fが6角形状に配置されている。ケース平面部260a乃至260fは、互いに隣接する接合部分にR状の面取部が形成されている。また、ケース本体260のそれぞれのケース平面部260a乃至260fには、対角線上となる位置に2個の雌ネジ部260am乃至260fmが設けられている。
フランジ部270は、当該フランジ部270の内周面がケース本体260の内周面と面一で繋がっており、フランジ部270の内周面とケース本体260の内周面とによってケーシング120の風洞部120aが形成されている。
このフランジ部270は、ケース本体260と着脱自在に取り付けられている。この場合、フランジ部270とケース本体260とは、ネジにより取り付けられるが、はめ込み式や接着によって取り付けられるようにしてもよい。なお、フランジ部280についてもフランジ部270と同一の構成であるため、その説明を省略する。
ケース本体260の外周側を覆う放熱シート160は、絶縁性および伝熱性を有する薄板状部材である。放熱シート160の内径は、ケース本体260の外径と同一もしくは僅かに大きくまたは僅かに小さく形成されている。放熱シート160は、柔軟性を有しているため、ケース本体260の外径よりも僅かに小さい場合であっても装着することが可能である。実際上、フランジ部270がケース本体260に取り付けられる前に放熱シート160をケース本体260に装着する必要がある。
放熱シート160は、ケース本体260のケース平面部260a乃至260fに対応した大きさの平面シート部160a乃至160fを有し、互いに隣接する平面シート部160a乃至160f同志が曲面部161a乃至161fを介して接続されている。これら曲面部161a乃至161fは、ケース本体260の面取部に対応する部分である。
放熱シート160の平面シート部160a乃至160fには、ケース本体260のケース平面部260a乃至260fにそれぞれ設けられた2個の雌ネジ部260am乃至260fmと対応する位置に2個の貫通孔160am乃至160fmが形成されている。
回路基板部170は、略正方形状の第1回路基板170a乃至第6回路基板170fと、互いに隣接する第1回路基板170a乃至第6回路基板170f同志を電気的に接続するフレキシブル基板171a乃至171eとを有している。すなわち回路基板部170は、第1回路基板70a乃至第6回路基板170f、および、フレキシブル基板170a乃至170eによって構成された多層フレキシブル基板である。この場合も第1回路基板170a乃至第6回路基板170fは略正方形状のリジット基板であるが、これに限るものではなく、その他種々の形状であってもよく、またフレキシブル基板であってもよい。
これらの第1回路基板170a乃至第6回路基板170fは、放熱シート160の平面シート部160a乃至160fに設けられた貫通孔160am乃至160fmと対応する位置に2個の貫通孔170am乃至170fmがそれぞれ形成されている。
なお、第2回路基板170bの下側端部であって、ケース本体260のケース平面部260bおよび放熱シート160の平面シート部160bと対向する面には、リードワイヤ79が接続されている。
また、第3回路基板170cの下側端部には、センサ基板78のフレキシブル基板77が接続されており、当該フレキシブル基板77の先端にはホールセンサ77hが取り付けられている。ただし、これに限るものではなく、位置センサレス方式とする場合、センサ基板78(フレキシブル基板77およびホールセンサ77h)を用いない構造とすることもできる。
なお、ケーシング120のケース本体260、放熱シート160、および、回路基板部170のその他の構成については、第1の実施の形態におけるファン装置10のケース本体210、放熱シート60および回路基板部70の構成に準じるものとする。すなわち、ケース本体260のケース平面部260a乃至260fに対し放熱シート160の平面シート部160a乃至160fを介して回路基板部170の第1回路基板170a乃至第6回路基板170fが密着した状態で皿ネジにより一体に取り付けられている。
第2の実施の形態におけるファン装置100においても、回路基板部170をケース本体260の内側空間ではなく、ケース本体260のケース平面部260a乃至260fに対して放熱シート160を介して取り付けるようにしたことにより、放熱シート160を介して金属のケース本体260から回路基板部170の熱を効率的に放熱することができる。
このとき、ファン装置100は、インペラ40の羽根402の回転により生じる風によってケーシング120のケース本体260を冷却することになるので、回路基板部170の発熱をケース本体260を介して間接的でありながらも効率的に放熱することができる。
また、ファン装置100は、ステータ31とモータベース部220との間に配置していた回路基板を無くしてケース本体260の外側の面に移動した分だけ、軸線X方向に沿ってモータ30のサイズを大きくすることができるので、モータ30の出力向上に対してコイル312の最適な巻き線の太さや巻き数に調整することができる。かくしてファン装置100においても、モータ30を回転駆動するに当たり従来よりもコイル損失を低減し、かつ、モータ30自体の発熱についても抑制することができる。
さらに、従来のファン装置では、ステータとモータベース部との間に配置していた回路基板が上述したようにドーナツ形状であったのに対し、ファン装置100ではケーシング120のケース本体260に形成された6個のケース平面部260a乃至260fに対して略正方形状の第1回路基板170a乃至第6回路基板170fとして配置することができる。
これによりファン装置100では、基板実装面積を従来および第1の実施の形態のファン装置10よりも大幅に増大することができるので、従来よりも実装すべき電子部品72の数を飛躍的に増大することができ、かつ、電子部品72の配置の自由度についても大幅に向上することができる。
なお、上述した第2の実施の形態におけるファン装置100では、ケース本体260の6個のケース平面部260a乃至260fの全てに対して回路基板部170の第1回路基板170a乃至第6回路基板170fを取り付けるようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、ケース本体260のうち1つのケース平面部260aにのみ第1回路基板170aを取り付けるようにしてもよく、また、任意の数のケース平面部にそれぞれ回路基板を取り付けるようにしてもよい。
また、上述した第2の実施の形態においては、断面正6角形状のケース本体260を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限るものではない。図9は、本発明の他の実施の形態にかかるファン装置のケーシングの構成を示す略線図である。図9(A)に示すように、円筒形状のケース本体261を用い、そのケース本体261における側壁部の一部に平坦なケース平面部(側壁面の一例である)298を形成し、そのケース平面部298に対して放熱シートを介して回路基板部70の第1回路基板70aを取り付けるようにしてもよい。
また図9(B)に示すように、円筒形状のケース本体262における側壁部の一部に平坦なケース平面部(側壁面の一例である)298、299を形成し、そのケース平面部298、299に対して放熱シートを介して回路基板部70の第1回路基板70aおよび第2回路基板70bを取り付けるようにしてもよい。なお、円筒形状のケース本体262における側壁部に平坦なケース平面部を任意の数だけ形成し、それぞれのケース平面部に対して放熱シートを介して回路基板を取り付けるようにしてもよい。
4.他の実施の形態
なお、上述した第1および第2の実施の形態においては、平面視正方形状のケース本体210や平面視6角形状のケース本体260を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、平面視多角形状、平面視楕円形状等その他種々の形状のケース本体を用いるようにしてもよい。
10,100……ファン装置、20,120……ケーシング、20a,120a……風洞部、30……モータ、31…ステータ、33……ロータ、40……インペラ、50……回路基板搭載部、60,160……放熱シート(放熱部材の一例である)、60a,60b……基板接触シート部、60c……FPC基板接触シート部、60am,60bm……貫通孔、70,170……回路基板部、70a……第1回路基板、70b……第2回路基板、70c……フレキシブル基板(電気的接続部材の一例である)、70am,70bm……貫通孔、72……電子部品、75……スリット部、77……フレキシブル基板、77h……ホールセンサ、78……センサ基板、79……リードワイヤ、80……保護カバー、80a……第1カバー部分、80b……第2カバー部分、80c……第3カバー部分、80bk……切欠部、80d,80e……支柱カバー部分、160a~160f……平面シート部、160am~160fm……貫通孔、161a~161f……曲面部、170a……第1回路基板、170b……第2回路基板、170c……第3回路基板、170d……第4回路基板、170e……第5回路基板、170f……第6回路基板、170am~170fm……貫通孔、171a~171f……フレキシブル基板、201……吸気口、203……排気口、210,260,261,262……ケース本体、211a~211d……上側フランジ部、212a~212d……下側フランジ部、211ah~211dh、212ah~212dh……貫通孔、215,216……側壁面、215m,216m……雌ネジ部、217d,218d……下側壁部、217ds,218ds……下側面、217u,218u……上側壁部、217us,218us……上側面、219……角壁面、220……モータベース部、220a……ベース部、220b……外周壁、220c……ボス部、221……固定翼、222~224……支柱、225……切欠部、226……軸受ハウジング、230、232……軸受、234……コイルばね、236……Eリング、260a~260f……ケース平面部(側壁面の一例である)、260am~260fm……雌ネジ部、270,280……フランジ部、298,299……ケース平面部(側壁面の一例である)、270,280……フランジ部、298,299……ケース平面部(側壁面の一例である)、311……ステータコア、312……コイル、313……インシュレータ、331……ロータヨーク、333……ロータマグネット、335……シャフト、401……ハブ部、402……羽根。

Claims (8)

  1. ステータおよびロータを有するモータと、
    前記モータを駆動する駆動制御回路を構成する電子部品を実装した回路基板部と、
    前記モータを収容するケーシングと、
    を備え、
    前記ケーシングは、側壁部を有し、当該側壁部の外側の側壁面に前記回路基板部が配置されている
    ファン装置。
  2. 前記ケーシングは、その外周側が多角形状を有している
    請求項1に記載のファン装置。
  3. 前記ケーシングは、その外周側が円形状を有している
    請求項1に記載のファン装置。
  4. 前記回路基板部を構成する回路基板は、前記側壁部の外側の側壁面のうち少なくとも2面に配置され、それぞれの面の前記回路基板は電気的接続部材によって互いに電気的に接続されている
    請求項2に記載のファン装置。
  5. 前記ケーシングは、前記側壁部の少なくとも1ケ所に平面部分を有し、当該平面部分の面に前記回路基板部が配置されている
    請求項3に記載のファン装置。
  6. 前記回路基板部と前記側壁部の外側の側壁面との間には放熱部材が配置され、前記回路基板部の前記側壁部と対向する面に前記電子部品が実装されている
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のファン装置。
  7. 前記回路基板部は、フレキシブル基板および当該フレキシブル基板に実装された位置検出センサを含むセンサ基板を有し、
    前記位置検出センサは、前記ロータのマグネットの近傍に配置されている
    請求項1乃至6の何れか一項に記載のファン装置。
  8. 前記回路基板部を外側から覆う保護カバー
    をさらに備える、請求項1乃至7の何れか一項に記載のファン装置。
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