JP2022091518A - 洗浄システムおよび洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022091518000001
【課題】容器の内部を良好に洗浄でき、かつ、洗浄に用いる流体の残留を生じさせにくい洗浄システムおよび洗浄方法を実現する。
【解決手段】ノズル2と、ノズル2を前後に移動させることができる移動装置3と、第一流体供給装置4と、第二流体供給装置5と、容器10を、口部11を下側に配置して支持可能な支持部材6と、を備え、ノズル2の先端部分2aを容器10の内部に進入させる進入工程と、第一流体を先端部分2aから射出する第一洗浄工程と、進入工程より後に、第二流体を先端部分2aから射出する第二洗浄工程と、第二洗浄工程より後に、先端部分2aを容器10の内部から退出させる退出工程と、を実行可能に構成されている
【選択図】図3

Description

本発明は、口部、胴部、および底部をこの順に備える容器を、洗浄するための洗浄システムおよび洗浄方法に関する。
容器に充填された液体製品の製造工程において、液体製品の充填に供する前の容器を洗浄する段階を設けることが一般的である。この洗浄は、容器を製造する際などに容器の内部に付着した異物を除去することを目的とする。典型的には、容器の内部に流体を射出し、当該流体とともに異物を容器の外部に排出する方法が用いられる。
たとえば、特開2019-108134号公報(特許文献1)には、ボトルを、アルカリ水および炭酸ガスで順次洗浄するボトル洗浄システムが開示されている。特開2015-6670号公報(特許文献2)には、容器の内部をエアーなどの気体噴射によりリンスする容器リンサが開示されている。国際公開第2007/141882号(特許文献3)には、微細流化した殺菌流体または洗浄流体を容器内部にジェット噴射する容器洗浄または殺菌用のノズルが開示されている。
特開2019-108134号公報 特開2015-6670号公報 国際公開第2007/141882号
上記に例示した従来技術に代表されるように、容器の内部から異物を排出するために流体(気体、液体、またはこれらの混合物)を容器の内部に噴射する技術が汎用されるが、ここで、当該流体自身が異物となりうることについては考慮されていなかった。たとえば、洗浄後の容器の内部に洗浄のための流体として容器の内部に噴射した液体が残留していると、この容器に液体製品を充填した際に、当該液体製品の成分濃度が意図せず低下するおそれがある。この場合、液体製品の成分濃度に係る表示品質を担保できない可能性があった。
そこで、容器の内部を良好に洗浄でき、かつ、洗浄に用いる流体の残留を生じさせにくい洗浄システムおよび洗浄方法の実現が求められる。
本発明に係る洗浄システムは、口部、胴部、および底部をこの順に備える容器を、洗浄するための洗浄システムであって、その先端部分から流体を射出可能な少なくとも一つのノズルと、前記ノズルをその延在方向に沿って前後に移動させることができる移動装置と、前記ノズルに対して、液体を含む第一流体を供給可能な第一流体供給装置と、前記ノズルに対して、気体を含む第二流体を供給可能な第二流体供給装置と、前記容器を、前記口部を下側に配置して支持可能な支持部材と、を備え、前記移動装置の作用によって、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部に進入させる進入工程と、前記第一流体供給装置から前記ノズルに供給した前記第一流体を、前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第一洗浄工程と、前記進入工程より後に、前記第二流体供給装置から前記ノズルに供給した前記第二流体を、前記容器の内部に進入させた前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第二洗浄工程と、前記第二洗浄工程より後に、前記移動装置の作用によって、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部から退出させる退出工程と、を実行可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る洗浄方法は、口部、胴部、および底部をこの順に備える容器を、洗浄するための洗浄方法であって、その先端部分から流体を射出可能なノズルの前記先端部分を前記容器の内部に進入させる進入工程と、液体を含む第一流体を、前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第一洗浄工程と、前記進入工程より後に、気体を含む第二流体を、前記容器の内部に進入させた前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第二洗浄工程と、前記第二洗浄工程より後に、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部から退出させる退出工程と、を有することを特徴とする。
これらの構成によれば、第一流体を容器内部に射出して異物を除去するための第一洗浄工程の後に、気体を含む第二流体を容器内部に射出して容器の内部に付着した第一流体を容器から排出するための第二洗浄工程を有するので、第一洗浄工程によって異物を良好に除去するとともに、第二洗浄工程によって第一流体が容器の内部に残留することを防ぎうる。また、第二洗浄工程を、ノズルの先端部分を容器の内部に進入させた状態で行うので、ノズルから射出された第二流体の流れが、容器から流出する第一流体の流れを妨げにくい。これによって、容器の内部を良好に洗浄でき、かつ、洗浄に用いる流体の残留が生じにくい。また、洗浄後の容器に充填される液体製品の品質を担保しやすい。
以下、本発明の好適な態様について説明する。ただし、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定されるわけではない。
本発明に係る洗浄システムは、一態様として、前記容器は、前記口部と前記胴部との間に設けられた首部を備え、前記進入工程において、前記ノズルの前記先端部分を、前記容器の前記胴部の内部まで進入させることができるように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、容器の主たる部分である胴部に近い位置から第二流体を射出できるので、容器内部に付着した第一流体を容器から排出する効果が一層得られやすい。
本発明に係る洗浄システムは、一態様として、前前記進入工程を前記第一洗浄工程に先立って、または前記第一洗浄工程と同時に、実行するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、容器の内部に近い位置から第一流体を射出できるので、容器内部に付着した異物を取り除く効果が一層得られやすい。
本発明に係る洗浄システムは、一態様として、前記第一流体は水を含み、前記第一流体供給装置は、前記ノズルに対して、温度が30℃以上の前記第一流体を供給可能に構成されていることが好ましい。
この構成によれば、第一流体を室温で供給する場合に比べて第一流体の粘度が低下するので、第一流体を容器から排出しやすくなる。
本発明に係る洗浄システムは、一態様として、前記容器は、前記口部と前記胴部との間に設けられた首部を備え、前記首部の長さは、前記口部に設けられた開口の幅の1.5倍以上であることが好ましい。
この構成によれば、ノズルから射出された第二流体の流れが、容器から流出する第一流体の流れを妨げる課題が生じやすい形状の容器(首部を備える容器)であっても、好適に第一流体を排出しうる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
本発明において洗浄対象とするボトルの例を示す図である。 洗浄システムの概要を示す図である。 洗浄システムにおいてノズルが前進した状態を示す図である。 洗浄システムにおいてノズルの位置が変更される態様を示す図である。 洗浄システムの制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態におけるボトル内部での空気の流れを示す図である。 従来技術におけるボトル内部での空気の流れを示す図である。
本発明に係る洗浄システムおよび洗浄方法の実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、本発明に係る洗浄システムを、ウイスキーボトル10(以下、単に「ボトル10」と称する。)を洗浄するための洗浄システム1に適用した例について説明する。
〔ボトルの構成〕
図1に示すように、ボトル10は、口部11、首部12、胴部13、および底部14をこの順に備えるガラス製の瓶である。ボトル10は、製品(ウイスキー)700mLを充填してこれを市場で取引する用途に用いられる。
なお、ボトル10の形状に係る以下の説明における上下方向(または垂直方向)および左右方向(または水平方向)についての記載は、特記しない限り、図1に図示した状態における上下方向(または垂直方向)および左右方向(または水平方向)を指すものとする。また、内外に関する記載については、特記しない限り、製品を収容可能な空間の側を「内」(内側、内部など。)といい、ボトル10の実態部分(ガラス)を隔てて上記の製品を収容可能な空間と区分される他の空間の側を「外」(外側、外部など。)という。
口部11は直径18.5mmの円形の開口部分11aを有する。すなわち、開口部分11aの開口の幅は18.5mmである。開口部分11aを通じて、ボトル10の内外に流体が流通可能である。
首部12は、口部11から連続する直径18.5mm、長さ56mmの円筒状に形成されている。すなわち、首部12の長さは、口部11の開口部分11aの開口の幅の3.0倍である。ただし首部12は、胴部13に連続する部分において、胴部13の形状に合わせた形状に拡げられている。すなわち、首部12の口部11側の第一端部分12aは、胴部13側の第二端部分12bより狭くなるように構成されている。
胴部13は、その大部分が、直径80mm、長さ220mmの円筒状に形成されている。ただし、胴部13の首部12から連続する部分では、ボトル10の実体部分が略水平方向に急峻に拡がる肩部13aが形成されている。肩部13aから底部14にわたる部分は、前述のように円筒状に形成されている。
底部14は、ボトル10を、液体を収容可能な瓶状容器たらしめるための底として機能する部分である。底部14の外側部分は平坦に形成されており、底部14を接地面としてボトル10を机などの平面状に置いたときに、ボトル10が安定に自立するようになっている。なお、本実施形態に係るボトル10では、底部14の内側も平坦に形成されているが、底部14の内側の形状は収容される製品の性質などに応じて適宜変更されうる。
〔洗浄システムの構成〕
本実施形態に係る洗浄システム1は、ノズル2と、移動装置3と、洗浄水供給装置4(第一流体供給装置の例)と、圧縮空気供給装置5(第二流体供給装置)と、支持部材6と、制御装置7と、を備える(図2~4)。
ノズル2は、その先端部分2aから流体を射出可能な単管状の部材である。ノズル2は、後述する洗浄水供給装置4および圧縮空気供給装置5と流体連通して設けられており、洗浄水供給装置4から供給される洗浄水(第一流体の例)または圧縮空気供給装置5から供給される圧縮空気(第二流体の例)を先端部分2aから射出可能である。ノズル2を形成する材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂材料や、ステンレスなどの金属材料などを用いうる。なお、ノズル2を樹脂材料により形成すると、ノズル2がボトル10に衝突したとしてもボトル10を傷つけにくいという点で好ましい。また、ノズル2は、たとえば、その内径が3~4mm、外径が5~6mmの単管でありうる。
移動装置3は、ノズル2を移動させることができる装置である。具体的には、移動装置3は、ノズル2が延在する方向Lに沿って、ノズル2を前後に移動させることができるように構成されている。なお、ノズル2の移動方向について、ノズル2を移動装置3の側から延出させる方向を「前」(前方、前側、前進など。)といい、ノズル2を移動装置3の側に引退させる方向を「後」(後方、後ろ側、後退など。)という。移動装置3は、ノズル2を移動させるための駆動力を提供するモーターなどの動力源(不図示)を有する。
図2では、ノズル2が最も後退した状態を模式的に示している。この状態において、先端部分2aを含むノズル2の全体は、ボトル10の外側に配置されている。一方、図3ではノズル2が最も前進した状態を模式的に示している。この状態において、ノズル2の先端部分2aは、開口部分11aを通じてボトル10の内部に進入している。より具体的には、先端部分2aはボトル10の胴部13の内部に至る程度に進入しており、さらに具体的には、先端部分2aはボトル10の開口部分11aから100mmの位置まで進入している。移動装置3は、ノズル2を、図2に示した状態(位置)と図3に示した状態(位置)とにわたって移動させることができる。
洗浄水供給装置4は、ノズル2に対して洗浄水を供給できるように構成された装置である。洗浄水供給装置4は、ポンプ41、タンク42、およびヒーター43を有する。ポンプ41が起動されると、タンク42内の洗浄水がノズル2に供給され、ノズル2の先端部分2aから射出される。ポンプ41は、制御装置7からの電気信号に従って起動または停止される。タンク42から送出される洗浄水は、ノズル2に至る経路の途中でヒーター43によって加熱され、温度30℃以上でノズル2に供給される。なお、本実施形態において、洗浄水は蒸留水である。洗浄水をボトル10の内部に射出することによって、ボトル10の内部に付着した紙粉、毛髪、塗料、ビニールなどを洗い流すことができる。
圧縮空気供給装置5は、ノズル2に対して圧縮空気を供給できるように構成された装置である。圧縮空気供給装置5は、制御弁51と、コンプレッサー52とを有する。コンプレッサー52は公知のコンプレッサーであり、圧縮空気の圧力は0.1~0.6MPaでありうる。制御弁51を開放すると、コンプレッサー52において加圧された空気(圧縮空気)がノズル2に供給され、ノズル2の先端部分2aから射出される。制御弁51は、制御装置7からの電気信号に従って開放または閉鎖される。圧縮空気をボトル10の内部に射出することによって、ボトル10の内部に付着した洗浄水を、ボトル10から流出させることができる。
図2および図3に示すように、本実施形態では、洗浄水供給装置4と圧縮空気供給装置5とは、ノズル2に至る経路を一部共有している。洗浄水供給装置4から延びる配管21と、圧縮空気供給装置5から延びる配管22が、合流地点23において合流しており、当該合流地点23からノズル2に至る共通配管24が設けられている。
支持部材6は、ボトル10を支持可能に構成された部材である。図2および図4に示すように、支持部材6は、ボトル10を、口部11を下側に配置して支持する。本実施形態に係る支持部材6は、ボトル10の胴部13を挟む態様でボトル10を支持するように構成されている。
支持部材6は、搬送経路に沿ってボトル10を搬送可能に構成された搬送設備(不図示)の一部として設けられている。ボトル10は、支持部材6によって支持された状態で当該搬送経路を進行しながら、洗浄水による洗浄および圧縮空気による洗浄を受ける。図4では、ボトル10が搬送経路に沿って搬送される様子を模式的に示している。まず、上流工程(不図示)から支持部材6に受け渡された時点のボトル10(図4では「10A」の符号で示している。以下同じ。)に対しては、ノズル2の先端部分2aは進入していない。次に、搬送経路に沿って搬送される途中において、ボトル10(図4では「10B」)の内部にノズル2の先端部分2aが進入し、洗浄水による洗浄および圧縮空気による洗浄が行われる。最後に、搬送経路のさらに下流側において、ボトル10(図4では「10C」)からノズル2が退出する。なお、図4では図示を省略しているが、ノズル2の移動は、前述のように移動装置3によって行われる。
制御装置7は、移動装置3、ポンプ41(洗浄水供給装置4)、および制御弁51(圧縮空気供給装置5)を制御する電気信号を発信できるように構成された装置である(図5)。制御装置7は、具体的には、演算装置としてのCPUを有するコンピュータなどとして実装される。
〔洗浄システムの制御〕
制御装置7は、第一に、ノズル2を前進させる制御を行う。すなわち、ノズル2の先端部分2aをボトル10の内部に進入させるべく移動装置3を駆動させる電気信号を発する制御を行う(進入工程の例)。この制御は、図4のボトル10Aの位置とボトル10Bの位置との間において行われる。
制御装置7は、第二に、洗浄水による洗浄に係る制御を行う。すなわち、ポンプ41を起動させる電気信号を発する制御を行い、これによってポンプ41を起動して、タンク42内の洗浄水がノズル2に供給されるようにする。この制御は、図4のボトル10Bの位置において行われる。したがって、ノズル2の先端部分2aがボトル10の内部に進入している状態において、ノズル2の先端部分2aから、ボトル10の内部に洗浄水が射出される(第一洗浄工程の例)。
制御装置7は、第三に、圧縮空気による洗浄に係る制御を行う。すなわち、制御弁51を解放させる電気信号を発する制御を行い、これによって制御弁51を解放して、コンプレッサー52の圧縮空気がノズル2に供給されるようにする。この制御は、上述の洗浄水による洗浄に係る制御に続いて、図4のボトル10Bの位置において行われる。したがって、ノズル2の先端部分2aがボトル10の内部に進入している状態において、ノズル2の先端部分2aから、ボトル10の内部に圧縮空気が射出される(第二洗浄工程の例)。
制御装置7は、第四に、ノズル2を後退させる制御を行う。すなわち、ノズル2の先端部分2aをボトル10の内部から退出させるべく移動装置3を駆動させる電気信号を発する制御を行う(退出工程の例)。この制御は、上記の圧縮空気による洗浄に係る制御より後に、より後に、図4のボトル10Bの位置とボトル10Cの位置との間において行われる。
〔本実施形態の作用効果〕
本実施形態に係る洗浄システム1によれば、ボトル10の内部に圧縮空気を射出するときに、ノズル2の先端部分2aがボトル10の内部(胴部13の内部)まで進入している(図6)。そのため、ノズル2の先端部分2aから射出された圧縮空気の空気流F1は、まずボトル10の肩部13a付近から上向きに進み、底部14に当たったのちに下方に戻る経路を辿る(空気流F1a)。その後、空気流F1は、ボトル10の首部12を下向きに進んで、ボトル10の外に流出する(空気流F2)。このように、本実施形態に係る洗浄システム1では、ボトル10の内部に射出された圧縮空気が首部12において下向きに進行するが、この向きは、ボトル10の内部に付着している洗浄水の液滴が空気流F1の作用によってボトル10の外側に排出される流れの向きと一致する。したがって、空気流Fの存在が、洗浄水の液滴の流出を妨げにくい。これによって、本実施形態に係る洗浄システム1では、洗浄水の液滴をボトル10の内部から除去しやすい。
一方、ボトル10の内部に圧縮空気を射出するときに、ノズル2の先端部分2aがボトル10の外部に配置されている場合、ノズル2の先端部分2aから射出された圧縮空気の空気流F2は、まずボトル10の首部12を上向きに進む(図7、従来技術)。このように、従来技術に係る洗浄システムでは、ボトル10の内部に射出された圧縮空気が首部12において上向きに進行するので、空気流F2の作用によってボトル10の外側に排出される洗浄水の液滴の流れが空気流F2によって妨げられることになる。そのため、従来技術に係る洗浄システムでは、洗浄水の液滴をボトル10の内部から十分に除去できない場合があった。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明に係る洗浄システムおよび洗浄方法のその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
上記の実施形態では、ノズル2が単管状の部材として構成されている例について説明した。しかし、ノズルの構造は、その先端から第一流体および第二流体を射出可能である限りにおいて、特に限定されない。たとえば、二重構造のノズルを用いて、当該二重構造の外側部分および内側部分を、それぞれ異なる流体(第一流体および第二流体)の供給源と別々に流体連通させてもよい。また、第一流体を射出可能なノズルと、第二流体を射出可能なノズルとを別々に設けてもよい。さらに、ノズルの先端部分を霧吹状の構造にするなど、洗浄対象に流体を射出して洗浄を行う場合に採用される公知の変形を適用しうる。
上記の実施形態では、移動装置3が動力源を有する構成を例として説明した。しかし、移動装置は、駆動力を有さなくてもよい。たとえば、ノズルが搬送装置と一体になって水平方向に移動するように構成されている場合に、その水平方向移動の経路に沿って、ノズルを上下方向に案内するガイド部材(移動装置の他の例)を設けておくと、ノズルの水平方向の移動(搬送装置による。)に連動して、ノズルを上下方向(ノズルの延在方向に沿って前後の方向)に移動させることができる。
上記の実施形態では、移動装置3が、先端部分2aをボトル10の胴部13の内部まで進入させることができるように構成されている例について説明した。しかし、ノズルの先端部分を容器の内部に進入させる程度は特に限定されない。たとえば、容器が首部を有する場合、ノズルの先端部分を、首部の途中に至る程度に進入させる態様であってもよい。また、容器が首部を有さない場合、ノズルの先端部分を、口部からわずかに進入させる態様であってもよい。ただし、先端部分を胴部の内部に進入させることができる構成では、第二流体の射出によって第一流体を容器から排出する際に、第二流体の流れが第一流体の流れを妨げることが生じにくい。
上記の実施形態では、洗浄水供給装置4がポンプ41およびタンク42を有し、ポンプ41を運転してタンク42内に貯留された洗浄水をノズル2に供給する構成を例として説明した。しかし、第一流体供給装置がノズルに対して第一流体を供給する態様は、そのような構成に限定されず、たとえば、空気圧によって第一流体を圧送してノズルに供給する態様などであってもよい。
上記の実施形態では、洗浄水供給装置4がヒーター43を有し、当該ヒーター43がタンク42からノズル2に至る経路の途中に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一流体供給装置に加熱装置を設けず、第一流体を室温で供給するように構成されていてもよい。また、第一流体供給装置に加熱装置を設ける場合、その位置は特に限定されない。たとえば上記の実施形態において、タンク42に加熱装置を設け、タンク42に貯留されている洗浄水を加熱できる構成にしてもよい。なお、第一流体が水を含むとき、第一流体供給装置が、ノズルに対して温度が30℃以上の第一流体を供給可能であると、第一流体を室温で供給する場合に比べて第一流体の粘度が下がり、これによって第一流体が流出しやすくなるので、好ましい。
上記の実施形態では、圧縮空気供給装置5が、コンプレッサー52によって加圧した空気を、制御弁51を開放することによってノズル2に供給するように構成されている例について説明した。しかし、第二流体供給装置がノズルに対して第二流体を供給する態様は、そのような構成に限定されず、たとえば、ボンベに加圧充填された第二流体の供給を弁の開閉によって制御する態様などでありうる。
上記の実施形態では、第一流体として洗浄水を用いる構成について説明した。しかし第一流体は、液体を含む流体である限りにおいて特に限定されず、アルコール、充填液、市水、などでありうる。
上記の実施形態では、第二流体として空気(圧縮空気)を用いる構成について説明した。しかし第二流体は、気体を含む流体である限りにいて特に限定されず、窒素、二酸化炭素などでありうる。なお、第二流体の圧力が0.1~0.6MPaであると、第一流体を除去しやすい。
上記の実施形態では、洗浄システム1が、進入工程、第一洗浄工程、第二洗浄工程、退出工程の順に動作する構成を例として説明した。しかし、進入工程と第一洗浄工程との順序は逆転しうる。すなわち、ノズルの先端部分が容器の外部に配置された状態で、第一洗浄工程を実施するように、洗浄システムを構成してもよい。
上記の実施形態では、口部11、首部12、胴部13、および底部14を備えるウイスキーボトル10を洗浄対象とする例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、本発明に係る洗浄システムおよび洗浄方法は、瓶、ペットボトル、ボトル缶などの容器の洗浄に適用しうる。すなわち、本発明の洗浄対象は、口部、胴部、および底部をこの順に備える容器である限りにおいて、材質、形状、容量などの諸特性について特に限定されない。たとえば、口部と胴部とが直接に連設されている有底筒状の容器(首部を備えない容器)も、本発明に係る洗浄システムおよび洗浄方法の洗浄対象でありうる。
なお、口部と胴部との間に首部を備える形状の容器を洗浄対象とする場合、第一流体を容器外に排出するときに首部を排出経路とする必要があることから、第一流体を排出させるために射出する第二流体の流れが、容器外に流出しようとする第一流体の流れを妨げてしまう課題が生じやすい。そのため、首部を備える容器に対しては、本発明に係る洗浄システムおよび洗浄方法が特に有効である。なお、本発明は、首部の長さが口部に設けられた開口の幅の1.5倍以上の容器を洗浄対象とすると、殊更に有効である。これは、口部の開口の大きさに比して首部が比較的長く設けられた構造の容器について、上記の課題が特に顕著であるからである。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
以下では、実施例を示して本発明をさらに説明する。ただし、以下の実施例は例示であって、本発明を限定する意図を有さない。
〔試験方法〕
(実施例)
上記の実施形態に即した形状のボトル10について、ノズル2の先端部分2aをボトル10の開口部分11aから100mmの位置まで進入させた姿勢(図3)において、洗浄水の射出および圧縮空気の射出を順次行った。その後、ボトル10を支持部材6から取り外し、ボトル10の内部に残っている洗浄水の体積(mL)を測定した。
(比較例1)
上記の実施形態に即した形状のボトル10について、図2に示す姿勢(ノズル2の先端部分2aとボトル10の開口部分11aとの離間距離を10mmとした。)において、洗浄水の射出を行った。なお、圧縮空気の射出は行わなかった。その後、ボトル10を支持部材6から取り外し、ボトル10の内部に残っている洗浄水の体積(mL)を測定した。
(比較例2)
上記の実施形態に即した形状のボトル10について、図2に示す姿勢(ノズル2の先端部分2aとボトル10の開口部分11aとの離間距離を10mmとした。)において、洗浄水の射出および圧縮空気の射出を順次行った。その後、ボトル10を支持部材6から取り外し、ボトル10の内部に残っている洗浄水の体積(mL)を測定した。
〔試験結果〕
実施例および比較例の各例について、姿勢(図2または図3)、ノズル2の内径、圧縮空気の圧力、および洗浄水の温度の試験条件とともに、ボトル10の内部に残っていた洗浄水の体積を、表1に示す。表1に示すように、ボトル10とノズル2との姿勢を図3に示す姿勢とした実施例1~12のいずれにおいても、圧縮空気の射出を行わなかった比較例1、および、図2に示す姿勢において圧縮空気の射出を行った比較例2に比べて、ボトル10の内部に残る洗浄水の体積が少なかった。すなわち、圧縮空気を射出する際にノズル2をボトル10の内部に侵入させることによって、洗浄水を良好に除去しうることがわかった。
Figure 2022091518000002
本発明は、たとえば瓶やペットボトルなどを洗浄するための洗浄システムおよび洗浄方法に利用できる。
1 :洗浄システム
2 :ノズル
2a :ノズルの先端部分
21 :配管
22 :配管
23 :合流地点
24 :共通配管
3 :移動装置
4 :洗浄水供給装置
41 :ポンプ
42 :タンク
43 :ヒーター
5 :圧縮空気供給装置
51 :制御弁
52 :コンプレッサー
6 :支持部材
7 :制御装置
10 :ウイスキーボトル(ボトル)
11 :口部
11a :開口部分
12 :首部
12a :首部の第一端部分
12b :首部の第二端部分
13 :胴部
13a :肩部
14 :底部
F :空気流

Claims (6)

  1. 口部、胴部、および底部をこの順に備える容器を、洗浄するための洗浄システムであって、
    その先端部分から流体を射出可能な少なくとも一つのノズルと、
    前記ノズルをその延在方向に沿って前後に移動させることができる移動装置と、
    前記ノズルに対して、液体を含む第一流体を供給可能な第一流体供給装置と、
    前記ノズルに対して、気体を含む第二流体を供給可能な第二流体供給装置と、
    前記容器を、前記口部を下側に配置して支持可能な支持部材と、を備え、
    前記移動装置の作用によって、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部に進入させる進入工程と、
    前記第一流体供給装置から前記ノズルに供給した前記第一流体を、前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第一洗浄工程と、
    前記進入工程より後に、前記第二流体供給装置から前記ノズルに供給した前記第二流体を、前記容器の内部に進入させた前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第二洗浄工程と、
    前記第二洗浄工程より後に、前記移動装置の作用によって、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部から退出させる退出工程と、を実行可能に構成されている洗浄システム。
  2. 前記容器は、前記口部と前記胴部との間に設けられた首部を備え、
    前記進入工程において、前記ノズルの前記先端部分を、前記容器の前記胴部の内部まで進入させることができるように構成されている請求項1に記載の洗浄システム。
  3. 前記進入工程を前記第一洗浄工程に先立って、または前記第一洗浄工程と同時に、実行するように構成されている請求項1または2に記載の洗浄システム。
  4. 前記第一流体は水を含み、
    前記第一流体供給装置は、前記ノズルに対して、温度が30℃以上の前記第一流体を供給可能に構成されている請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄システム。
  5. 前記容器は、前記口部と前記胴部との間に設けられた首部を備え、前記首部の長さは、前記口部に設けられた開口の幅の1.5倍以上である請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄システム。
  6. 口部、胴部、および底部をこの順に備える容器を、洗浄するための洗浄方法であって、
    その先端部分から流体を射出可能なノズルの前記先端部分を前記容器の内部に進入させる進入工程と、
    液体を含む第一流体を、前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第一洗浄工程と、
    前記進入工程より後に、気体を含む第二流体を、前記容器の内部に進入させた前記ノズルの前記先端部分から前記容器の内部に射出する第二洗浄工程と、
    前記第二洗浄工程より後に、前記ノズルの前記先端部分を前記容器の内部から退出させる退出工程と、を有する洗浄方法。
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