JP2022091516A - 噴射ノズルおよび微粒化方法 - Google Patents

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剛 千本
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Shoichi Shimose
武志 斉藤
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Abstract

【課題】小さな粒子径でホロコーン状に噴射可能なノズルを提供する。【解決手段】吐出口2から流体をホロコーン状に噴射するためのホロコーンノズル1において、前記ホロコーンノズル1が、ノズル中心軸Cに対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、ノズル中心軸Cに沿って延び、かつ前記旋回手段で生成した旋回流を下流側の前記吐出口2に導くための旋回流路3とを備え、前記旋回流路3が、下流側に向かって流路が狭まるテーパー状流路3aを含み、このテーパー状流路3aを形成するテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に、少なくとも一部の旋回流の乱れを促進するための凹凸部を形成する。前記凹凸部は、ノズル中心軸Cへいくにつれて上流側に延びる返し部を備えていてもよい。また、前記凹凸部は、ノズル中心軸Cに対して対称に形成されていてもよい。さらに、前記凹凸部は、ノズル中心軸Cに対して同心円状または放射状に延びて形成されていてもよい。【選択図】図2

Description

本発明は、流体をホロコーン状(空円錐状(中空円錐状)または(断面)円環状)に噴射(または噴霧)するための噴射ノズル(ホロコーンノズルまたはスプレーノズル)、および前記ノズルから噴射される流体を微粒化する方法(または微粒化された流体で形成された噴射パターン(ホロコーン状パターン)を形成する方法)に関する。
ホロコーンノズルは、流体をホロコーン状に噴射(または噴霧)可能な1流体ノズルであり、例えば、ノズル(または吐出口)中心軸上にコア(旋回子、中子、ベーン、ディフレクターなど)などを配置してホロコーン状に噴射するノズルが知られている。特に、旋回子を備えたホロコーンノズルなどでは、ノズル内部の流路における最小径(最小流路径)が小さいため、流体の粒子径を小さく調整しやすい反面、目詰まりが生じ易い。そのため、このような目詰まりを抑制するために、ノズル内部にコアなどの障害物が無く、最小流路径を大きく調整できるホロコーンノズル(コアレスホロコーンノズルまたは渦巻ノズル)が知られている。
例えば、排ガス処理装置について開示された特許第5998915号公報(特許文献1)には、気体と液体とを接触させてガス吸収を行う際に液体(吸収液)を噴霧するスプレーノズルとして、空円錐ノズルが好ましいことが記載されている。この文献の図5に記載の空円錐ノズルでは、流入孔から略直交して連通する旋流室に供給した吸収液を旋回流とするため、旋流室の軸線まわりに空気芯が生じ、噴口から旋回されて噴射される吸収液は空円錐状となることが記載され、このような空円錐ノズルは空気芯があるため異物通過径が大きく、異物に起因するノズルのつまりを防止できることが記載されている。
また、特公昭50-31966号公報(特許文献2)には、ノズル先端に設けた噴射孔と、この噴射孔に連通し略円筒形状の渦巻室と、この渦巻室に供給する圧力液体に渦巻室軸心を中心とした旋回運動を与えるように、所定の方向に開口させた圧力液体供給接線通路とを有するノズルを備えた渦巻噴射弁について開示されている。この文献の第1図において、円筒状の渦巻室には、導入される圧力液体が軸心を中心として旋回するように、渦巻室内周円の接線方向に開口して液体供給接線通路が形成され、渦巻室の下端部には、旋回運動する圧力液体を噴射するために軸心と同心的に噴射孔が形成されている。渦巻室に導入された圧力液体は、半径が縮まる方向に螺旋を描きながら旋回し、噴射孔の半径に達すると一部が噴射孔から流出し始め、所定の半径で全ての液体が流出するため、渦巻室の中心部には外気で満たされた空洞が発生する。そのため、噴出された圧力液体は中空の液膜を形成して、噴射圧力が増すにつれて微粒化されて、液粒となって噴霧状態となることが記載されている。
なお、実用新案登録第3074176号公報(特許文献3)には、ホロコーン状のスプレーパターンではなく、水滴を水束の中央と外周とにおいて均一に散開落下させて実心式の均一分布を形成するようにした中空式ノズルについて記載されている。この文献の図1~3には、内部が中空で、かつ偏心入水口および出水口を有するノズルと、この出水口に接続され、かつ軸方向下流側に向かって半径外方向に延びる導流板面とを備え、この導流板面上に、水の噴出方向と略直角な止水面を有する各止水片が形成されたノズルが記載されている。このようなノズルでは、水顆粒の一部が各止水片による撃砕効果によって小さな顆粒になるとともに、水束の中央は散開落下するため、実心式の均一分布を呈することが記載されている。
また、特開2009-101266号公報(特許文献4)にもホロコーン状ではなくフルコーン状のスプレーパターンを形成するノズルとして、乱流室の底壁に所定の乱流手段を備えた広角ベーンレスフルコーンスプレーノズルについて開示されている。図1A~2Bには、円筒状の液導入口と、この液導入口の端面から第1の軸線上に延びる連通路と、この連通路の他端で連通し、かつ第1の軸線と偏位して直交する第2の軸線を中心軸とする略円筒状で、第2の軸線上の一方の端部が開口された乱流室と、この乱流室の他方の端部側に位置する閉鎖された底壁に形成された乱流手段とを備えたノズルボディと;乱流室の開口された端部に螺合され、第2の軸線に沿って延びるノズル口を備えたノズルキャップとを有するスプレーノズルが記載されている。前記乱流手段として、乱流室の底壁には、第2の軸線を中心として周方向に等間隔で放射状に延びる6本の溝(互いに等間隔に交差する3本の直線状の溝)が形成されている。また、前記ノズル口の内周面は、第2の軸線方向の下端部(ノズルボディ側)で乱流室の周壁に接続しており、第2の軸線上をノズルボディ側からノズルキャップ側へいくにつれて、半径内方向に直線的に傾斜する斜面部と、この斜面部に連なる喉部と、この喉部から半径外方向に湾曲して傾斜するラッパ部とで形成されている。このようなノズルでは、連通路から流入したスプレー液が乱流室の周壁に当たることで旋回流が発生し、この旋回流が乱流室の底壁側で乱流手段に衝突することで一部がノズル口に向けて方向付けられた軸流となるため、この軸流が旋回流に干渉し全体として複雑な乱流が形成されて円形ラッパ状に開くノズル口から広角なフルコーン状のスプレーパターンで拡散噴霧できることが記載されている。
特許第5998915号公報 特公昭50-31966号公報 実用新案登録第3074176号公報 特開2009-101266号公報
しかし、従来の最小流路径が大きなホロコーンノズルは、異物などが詰まり難いものの、噴射(噴霧)パターンにおける粒子径が粗くなる傾向にあり、目詰まりの抑制と微粒化とは両立困難であった。
この点に関して、特許文献1には、空円錐(ホロコーン)ノズルは他のスプレーノズルに比べて、異物に起因するつまりを防止でき、同一条件下で液滴径が最も小さくなることが記載されている。しかし、扇形(フラット)ノズルや充円錐(フルコーン)ノズルなどの噴射パターン(スプレーパターン)がホロコーンノズルとは全く異なるノズルに対する優位性が記載されているに過ぎず、ホロコーンノズルにおいて微粒化できること(特に、異物通過径を小さくしなくても微粒化できること)については何ら記載も示唆もされていない。
特許文献2には、渦巻室の直径di、渦巻室の高さh、および噴射孔の直径deが所定の関係式を満たすようにノズルを製造することにより、微粒化特性が良好で、噴射圧力が低圧であっても微細な噴霧粒が得られることなどが記載されている。しかし、仮に微粒化できたとしてもノズルの寸法(または設計の自由度)が大きく制限される。
なお、特許文献3に記載のノズルは、中空式ノズルと同様に詰まり難いだけでなく、水顆粒の一部を各止水片に衝突させることにより小さな顆粒とできることが記載されているものの、各止水片での衝突によって水束の中央および外周において均一に散開落下して実心式となるため、ホロコーン状の噴射パターンを形成できない。
特許文献4に記載のノズルも、乱流室の底壁側の乱流手段によって乱流が形成されるためか、得られる噴射パターンはフルコーン状となり、ホロコーン状に噴射することができない。また、特許文献4に記載のノズルは、流れを乱して広角にスプレーするためのものであって、微粒化を目的としたものではない。
従って、本発明の目的は、小さな(細かい)粒子径でホロコーン状に噴射(または噴霧)可能なノズル、およびホロコーンノズルにおける微粒化方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ホロコーンノズルの流路を形成する内壁の所定の位置に凹凸部を形成すると、意外にも噴射パターンをホロコーン状に保持しつつ、細かい粒子径で噴射できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、吐出口から流体をホロコーン状に噴射するためのホロコーンノズルであって、
前記ホロコーンノズルが、ノズル中心軸(旋回流路中心軸または旋回室中心軸)に対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、ノズル中心軸に沿って延び、かつ前記旋回手段で生成した旋回流を下流側の前記吐出口に導くための旋回流路とを備え、
前記旋回流路が、下流側に向かって流路が狭まるテーパー状流路を含み、このテーパー状流路を形成するテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に、少なくとも一部の旋回流の乱れを促進する(または乱流の程度を大きくする)ための凹凸部が形成されている。
前記凹凸部は、凹凸部表面(テーパー状内壁壁面)をノズル中心軸に対して半径内方向へいくにつれて(ノズル中心軸に近づくにつれて)、少なくとも上流側に延びる返し部を備えていてもよい。また、前記凹凸部は、ノズル中心軸に対して対称に形成されていてもよい。さらに、前記凹凸部は、ノズル中心軸に対して同心円状および/または放射状に延びて形成されていてもよい。前記凹凸部は、凹状(特に凹溝状)であってもよい。なお、前記凹凸部は、1または複数備えていてもよい。
前記凹凸部は、ノズル中心軸に対して同心円状に延びる環状溝であってもよく、前記環状溝は、ノズル中心軸に沿って下流方向に延びる溝(深さ方向がノズル中心軸に略平行な方向である溝)であってもよい。前記環状溝の溝深さは、溝幅に対して0.5~10倍程度であってもよい。前記環状溝の溝幅は、テーパー状流路半径方向の流路絞り幅(テーパー状流路上流端の半径とテーパー状流路下流端の半径との差)に対して0.1~0.8倍程度であってもよい。
前記凹凸部は、ノズル中心軸に対して放射状に延びる放射状溝(線状溝)であってもよく、前記放射状溝(線状溝)は、周方向に等間隔に形成されていてもよい。前記線状溝の数は、2~20程度であってもよい。前記放射状溝(線状溝)の溝深さは、溝幅に対して0.1~5倍程度であってもよい。
前記テーパー状流路のテーパー角θ1は、30~150°程度であってもよい。
前記旋回流路は、下流側に向かって同じ流路径で延びるストレート状流路、および下流側に向かって流路(流路径)が広がる拡大流路から選択される少なくとも1つの非絞り流路をさらに含んでいてもよく、この非絞り流路を形成する非絞り内壁に凹凸部が形成されていなくてもよい。
前記旋回手段は、周壁(ノズル中心軸に対して周方向に延びて形成された旋回室内壁)を有する旋回室と、この旋回室に流体をノズル中心軸から半径方向に位置ずれ(周壁側に偏心)させて流入可能な流入路とを備えていてもよい。
また、本発明は、前記ホロコーンノズルを用いて流体を噴射して、微粒化された流体で形成されたホロコーン状パターンを形成する方法を包含する。
さらに、本発明は、ホロコーンノズルの吐出口からホロコーン状に噴射される流体を微粒化する方法であって、
前記ホロコーンノズルが、ノズル中心軸に対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、ノズル中心軸に沿って延び、かつ前記旋回手段で生成した旋回流を下流側の前記吐出口に導くための旋回流路とを備え、
前記旋回流路が、下流側に向かって流路が狭まるテーパー状流路を含み、このテーパー状流路を形成するテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に、少なくとも一部の旋回流の乱れを促進する(または乱流の程度を大きくする)ための凹凸部を形成する方法も包含する。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、「ノズル中心軸」(旋回流路中心軸または旋回室中心軸)とは、吐出口(旋回流路または旋回室)の中心を通り、噴射方向(またはホロコーン状パターン(円錐)の軸線方向)に延びる軸線を意味し、このノズル中心軸上において、ノズル内部から吐出口側(外界側)へ向かう方向を「下流」、「下流方向」または「下流側」などという場合があり、その逆方向を「上流」、「上流方向」または「上流側」などという場合がある。
本発明のホロコーンノズルは、流路を形成する内壁の所定の位置に凹凸部が形成されているため、細かい粒子径でホロコーン状に噴射することができる(またはホロコーン状パターンを保持しつつ微粒化できる)。また、最小流路径が大きくても(または最小流路径のサイズに依存することなく)細かい粒子径でホロコーン状に噴射可能なため、ノズルの目詰まり抑制と微粒化とを両立できる。
図1は、本発明のホロコーンノズルの一例を示す概略正面図である。 図2は、図1記載のノズル1のA-A線概略断面図である。 図3は、図2(図1)記載のノズル1のB-B線概略断面図である。 図4は、図1記載のノズルキャップ4の概略背面図(ノズル中心軸C上流側からみた図)である。 図5は、図4記載のノズルキャップ4(旋回流路3)のD-D線概略断面図である。 図6は、図5記載のノズルキャップ4(旋回流路3)におけるテーパー状内壁(テーパー状流路3a)の部分拡大概略断面図である。 図7は、本発明のホロコーンノズルの他の例におけるノズルキャップ14を示す概略背面図(ノズル中心軸C上流側からみた図)である。 図8は、図7記載のノズルキャップ14(旋回流路3)におけるテーパー状内壁(テーパー状流路3a)の部分拡大概略背面図である。 図9は、図7記載のノズルキャップ14(旋回流路3)のE-E線概略断面図である。 図10は、図7記載のノズルキャップ14(旋回流路3)におけるテーパー状内壁(テーパー状流路3a)の部分拡大概略断面図である。 図11は、拡大流路3c(拡大内壁)の一例の詳細な形状を説明するための部分拡大概略断面図である。 図12は、拡大流路3c(拡大内壁)の他の例の詳細な形状を説明するための部分拡大概略断面図である。 図13は、実施例12~13および比較例5で用いたホロコーンノズルのノズル本体に形成された2つの流入路について説明するための概略断面図である。
以下、必要に応じて添付図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一のまたは機能が共通する要素(または部材)には同じ符号を付す場合がある。
図1~図6は本発明のノズル(ホロコーンノズル)の一例を示す図面である。詳しくは、図1は、本発明のホロコーンノズルの一例を示す概略正面図であり、図2は、図1記載のノズルのA-A線概略断面図であり、図3は、図2(図1)記載のノズルのB-B線概略断面図であり、図4は、図1記載のノズルキャップ4の概略背面図(ノズル中心軸Cの上流側から見た図)であり、図5は、図4記載のノズルキャップ4(旋回流路3)のD-D線概略断面図であり、図6は、図5記載のノズルキャップ4(旋回流路3)におけるテーパー状内壁(テーパー状流路3a)の部分拡大概略断面図である。
ホロコーンノズル1は、流体(液体)を供給するための流体(液体)供給ライン(図示せず)に接続(または取付)可能であり、かつこの流体を供給(導入)するための円筒状の供給室(前室または導入室)7と、この供給室7に一方の端部(第1の流入口6a)で接続(開口)し、供給室7の内径よりも小さな流路径で、他方の端部(第2の流入口6b)に至るまで略円筒状に延びて形成され、かつ供給室7からの流体を所定方向に流入(誘導または案内)可能な流入路6と、前記第2の流入口6bと周壁5aで接続し、かつ第2の流入口6b(流入路6)からの流体の流入(導入)方向(または流入路6の中心軸方向)に対して、直交する方向または垂直な方向[すなわち、ノズル中心軸(ノズル軸心または旋回室中心軸)C方向]に略円筒状に延びる旋回室5とを備えたノズル本体(ノズル本体部)8と;このノズル本体8(旋回室5)の下流端に装着または接続されたノズルキャップ4とで形成されており、このノズルキャップ4は、旋回室5で生成した旋回流(周壁5aに沿って旋回する流体)をノズル中心軸(旋回流路中心軸または旋回室中心軸)Cに沿って下流側(吐出口2側)に導くための旋回流路3と、この旋回流路3の下流端に形成され、流体をホロコーン状に噴射するための吐出口(噴射口またはオリフィス)2とを備えている。
前記供給室(前室または導入室)7は、ノズル中心軸(ノズル軸心)Cに直交する方向に延び、かつ両端面が少なくとも開口(開放)した円筒状に形成されている。すなわち、供給室7のノズル中心軸(ノズル軸心)Cから遠い端面には、前記流体供給ラインと接続するための供給口が形成されており、ノズル中心軸Cに近い端面には、流入路6に流体を供給するための(流入路6に接続するための)前記第1の流入口6aが形成されている。
前記流入路6は、供給室7(第1の流入口6a)からの流体を、旋回室5(周壁5aに形成(開口または接続)された第2の流入口6b)において所定方向に流入(誘導または案内)可能に連通された略円筒状の流路であり、図3に示すように、流入路6の中心軸は、円筒状供給室7の中心軸に平行で、かつノズル中心軸Cに対して交わることなく垂直な方向に延びている。すなわち、流入路6の中心軸は、ノズル中心軸Cから半径方向に位置ずれ(周壁5a側に偏心または偏移)した方向(周壁5aの接線方向)に延びており、流入路6の内壁面が周壁5aの接線方向に延びて形成されている。このように流入路6の中心軸がノズル中心軸Cと交わらないように形成することで、第2の流入口6bでは供給室7からの流体を、ノズル中心軸から半径方向に位置ずれ(周壁側に偏心)させて旋回室5に流入(誘導または案内)できるため、周壁5aに沿って旋回する旋回流を生成できる。
前記旋回室5は、ノズル中心軸Cに対して周方向に延び、かつ前記第2の流入口6bが形成された周壁5a(旋回室5の内壁)と、この周壁5aの下流端でノズルキャップ4(または旋回流路3)と接続するために開放または開口された開口部(開口端)と、周壁5aの上流端で閉じられた閉鎖壁5bと、この閉鎖壁5bにおいて、周壁5aの内径(旋回室径)よりも小さな径(流路径)でノズル中心軸Cを中心に上流側に延びる略円筒状に形成されたくぼみ部5cとを備えている。なお、旋回室5上流側の角部(または隅部)、すなわち、周壁5aの上流端(周壁5aと閉鎖壁5bとの接続部)、くぼみ部5cの上流端および下流端に位置する角部(または隅部)は、角丸状(または隅丸状)にR加工(曲面加工)されている。
このように、旋回室5は一方の端部が閉鎖壁5bで閉じられているため、他方の開口部から下流側、すなわち、ノズルキャップ4(旋回流路3)側に向かって、旋回流を流入(誘導または案内)できる。また、閉鎖壁5bに形成されたくぼみ部5cによって、生成した旋回流がより安定化されるためか、ホロコーン状のスプレーパターンをより均一に(周方向に均質に)、またはより広角に噴射できるようである。
前記旋回流路3は、前記ノズル本体8(旋回室5の開口部)に接続または装着された前記ノズルキャップ4の内部(内壁)にノズル中心軸Cに沿って形成された略円筒状の流路であり、旋回室5の開口部に連通(接続)し、かつ下流側に向かって流路(流路径)が狭まるテーパー状流路(絞り流路)3aと、このテーパー状流路3aから下流方向に同じ流路径で延びるストレート状流路3bと、このストレート状流路3bから下流側に向かって流路が広がる拡大流路3cとを備えており、下流端で吐出口2(噴射口またはオリフィス)が形成されている。この旋回流路3には、旋回室5からの旋回流が流入し、この旋回流は、テーパー状流路3aで流路が絞られることにより接線方向に加速され、ストレート状流路3bを経由して、拡大流路3cで広角に拡散または解放されて吐出口2からホロコーン状パターンとして噴射される。
なお、テーパー状流路(絞り流路)3aはテーパー状内壁(絞り内壁または絞り部)に、ストレート状流路3bはストレート状内壁に、拡大流路3cは拡大内壁によってそれぞれ対応して形成されていることから、本明細書および特許請求の範囲において、「テーパー状流路」と「テーパー状内壁」、「ストレート状流路」と「ストレート状内壁」、「拡大流路」と「拡大内壁」とは、それぞれ互いに同義に用いる場合がある。
本発明のホロコーンノズル1では、前記テーパー状流路3aを形成するテーパー状内壁に、ノズル中心軸Cに対して同心円状に延びる環状溝(円溝または円状溝)9が周設されている。この環状溝9は、ノズル中心軸に沿って下流方向に延びて凹設された溝[深さ方向(凹設方向または切削方向)がノズル中心軸に略平行な方向である溝]であり、断面略コ字状に形成されている。このような環状溝9(凹凸部)がテーパー状内壁に形成されていると、通過する少なくとも一部の旋回流の乱れ(乱れの程度)が促進されるためか、効率よく流体(噴霧粒子径)を微粒化でき、特にノズルの最小流路径を小さく設計しなくても微粒化できることから、微粒化と目詰まりの抑制とを両立できる。
このように、ホロコーン状のスプレーパターンを微粒化するには、ノズル内部のどの位置で旋回流の乱れを促進するかが重要なようである。詳しくは、旋回流を利用して噴射(噴霧)するホロコーンノズルでは、旋回流の中心部(ノズル中心軸C)近傍に流体がほとんど存在しない(外気で満たされた)空洞部が形成されており、この空洞部の存在と旋回流の遠心力とでスプレーパターンがホロコーン状(中空状)に形成されるが、前述の特許文献3、4のように(例えば、導流板面上や乱流室の底壁において凹凸部を設けて)旋回流の流れを阻害(または乱れの程度を促進)した場合には、旋回流が乱れ過ぎて不安定になり、前記空洞部が形成され難くなるためか、ホロコーン状ではなくフルコーン状のスプレーパターンとなると考えられる。また、本発明者らがホロコーン状パターンの微粒化の検討を進める中で、ストレート状流路や拡大流路などの非絞り流路において凹凸部を形成した場合について検証したところ、ストレート状流路に凹凸部を形成した場合では、スプレーパターンが途切れて周方向に均質に噴霧できなくなること、拡大流路に凹凸部を形成した場合では、粒子径が粗くなり微粒化できないことが分かった。しかし、意外なことに、テーパー状流路において凹凸部を形成すると、乱れの程度を促進しても旋回流が安定化し易く、均質なホロコーン状パターンを維持でき、かつ微粒化できるようである。これらの結果から、前記凹凸部(環状溝9)を旋回流が加速される領域(テーパー状流路(絞り流路)3a)に形成して、旋回流を乱すことが重要であると推測される。
また、前記環状溝9は、環状溝9の表面(凹凸部表面またはテーパー状内壁壁面)をノズル中心軸Cに対して半径内方向へいくにつれて(ノズル中心軸Cに近づくにつれて)、少なくとも上流側に延びる返し部(障壁部または戻り部)9aを有している。このような返し部9aを有する凹凸部(環状溝9)は、少なくとも下流側に向かって袋状(またはポケット状)に延びる閉塞流路(行き止まり流路または袋状流路)を形成できるため、この閉塞流路によって少なくとも一部の旋回流の進行(下流側への進行)を妨害して、旋回流の乱れを効率よく促進し微粒化できるようである。すなわち、旋回流がテーパー状流路3aを内壁に沿って下流側に流れる際に、一部が環状溝9(閉塞流路(行き止まり流路))に進入し、この進入した旋回流が返し部9aを越えて吐出口2側へ向かうには、一旦上流側に向かう(戻る)必要が生じるため、微粒化がより効率よく促進されるものと推測される。
また、この例では、環状溝9はテーパー状内壁(テーパー部またはテーパー面)の中央部(中流部)、すなわち、テーパー状内壁上流側の第1のテーパー部10aおよび下流側の第2のテーパー部10bの間に形成されている。このように環状溝9の下流側に第2のテーパー部10bを備えているため、前記凹凸部(環状溝9)を非絞り流路であるストレート状流路3bと連なることなく(共有することなく)形成でき、周方向により均質に(パターン中の筋の発生などを有効に抑制しつつ)ホロコーン状パターンで噴射できる。
なお、この例では、前記2つのテーパー部10a,10bのテーパー角度θ1は同一であり(2つのテーパー部10a,10bは同一テーパー面(円錐面)上にあり)、成形性(生産性)に優れている。また、テーパー角度θ1は30~150°程度(この例では約90°)に調整されている。
また、環状溝9は、所定の溝幅W1および溝深さD1で断面略コ字状に形成されており、溝深さD1は、溝幅W1に対して0.5~10倍程度(この例では1.5~2倍)に調整されている。このような溝深さD1を有する環状溝9では、より効率よく微粒化できる。また、環状溝9の溝幅W1は、テーパー状流路3aの半径方向の流路絞り幅(テーパー状流路3aの上流端および下流端間における流路半径の差)WTに対して0.1~0.8倍程度(この例では0.3~0.4倍)に調整されている。このような溝幅W1を有する環状溝9では、より効率よく微粒化できる。
なお、環状溝9のノズル中心軸C半径方向の位置、すなわち、テーパー状流路3aの下流端から環状溝9の溝幅W1方向の中心部までの半径方向の距離W2は、テーパー状流路3aの流路絞り幅WTに対して0.1~0.9倍程度(この例では約0.5倍)に調整されている。
図7~10は、本発明のホロコーンノズルの他の例におけるノズルキャップ14を示す図面である。なお、特に言及しない限り、図1~6に示すホロコーンノズルと同様の形態を有している。
この例では、テーパー状内壁に形成された凹凸部としての前記環状溝9に代えて、ノズル中心軸Cに対して放射状に延びる複数(この例では8本)の線状溝(放射状溝)19が周方向に等間隔に形成されている点で、図1~6に示す態様と異なっている。凹凸部がこのような放射状溝(線状溝)19であっても、ホロコーン状パターンを保持しつつ噴霧粒子径を効率よく微粒化できる。
各放射状溝(線状溝)19は、テーパー状内壁(テーパー面)の垂直方向に溝深さD3で、テーパー状内壁に沿って母線方向(または放射状溝19の長さL3方向)に延び、かつ溝幅W3で細幅状に形成されており、この例では、エンドミルを母線方向に走らせて各放射状溝19を形成するため、両端部が丸みを帯びている。すなわち、各放射状溝19の両端部は隅丸状に両端部(隅部)が面取りされている。
なお、この例では、各放射状溝(状溝)19は、互いに同一な形状である。
また、放射状溝(線状溝)19は、線状溝表面をノズル中心軸Cに対して半径内方向へいくにつれて(ノズル中心軸に近づくにつれて)、少なくとも上流側に延びる返し部(または戻り部)19aを下流端側に有している。そのため、この返し部19aを利用して閉塞流路(行き止まり流路または袋状流路)を形成でき、効率よく微粒化(または旋回流の乱れを促進)できると考えられる。
放射状溝19の溝深さD3は、溝幅W3に対して0.1~5倍程度(この例では0.5~3倍)に調整されている。このような溝深さD3を有する放射状溝19では、より効率よく微粒化できる。
なお、放射状溝19の下流端(テーパー面上の下流端)は、テーパー状内壁の下流端より少なくとも上流側の途中部に位置している。すなわち、前記凹凸部(放射状溝19)を非絞り流路であるストレート状流路3bと共有することなく形成されているため、周方向により均質に(パターン中の筋の発生などを有効に抑制しつつ)ホロコーン状パターンで噴射できる。そのため、テーパー状流路3aの下流端から放射状溝19下流端(テーパー面上の下流端)までの半径方向の距離W4は、テーパー状流路3aの流路絞り幅WTに対して0.01~0.8倍程度(この例では0.1~0.25倍)に調整されている。
一方、この例では、放射状溝19の上流端は、テーパー状流路3aの上流端に位置しており、図7~10(特に図7,8)に示すように、テーパー状流路3aの上流端面において、放射状溝19の上流端はテーパー状内壁の上流端よりも半径外方向に切り欠かれた形態で形成されている。このような切り欠かれた形態では、放射状溝19の長さL3を所定長さ以上に容易に調整できる。
なお、テーパー状内壁(テーパー面)のテーパー角度θ1は30~150°程度(この例では約90°)に調整されている。
[ホロコーンノズル]
本発明のホロコーンノズルは、ノズル中心軸(旋回流路中心軸)に対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、その下流側の旋回流路とを備え、この旋回流路の少なくとも一部を形成するテーパー状流路(テーパー状内壁)において凹凸部が形成され、流体をホロコーン状に噴射可能であればよい。
前記旋回手段としては、例えば、ノズル(または吐出口)中心軸上に配置されたコア(旋回子、中子、ベーン、ディフレクター、ワーラーなど)、具体的には、特許第674959号公報に記載の円板状隔壁部(中子)などであってもよいが、最小流路径を大きく設計でき、目詰まりを抑制できる点から、ノズル中心軸に対して周方向に延びて形成され、流体を壁面に沿って旋回させて旋回流を生成可能な周壁を有する旋回室と、この旋回室に対して、流体をノズル中心軸から半径方向に位置ずれ(周壁側に偏心)させて流入可能な流入路(好ましくは前記周壁に開口し、接線方向に延びる流入路)とからなる旋回手段が好ましい。すなわち、ホロコーンノズルとしては、旋回手段としてのコアを有しない渦巻ノズル(ノンコアホロコーンノズルまたはコアレスホロコーンノズル)であるのが好ましい。
また、ホロコーンノズルは、前記旋回手段および旋回流路を有していればよく、ノズルの外部形状は、特に限定されない。ホロコーンノズルは、ノズル本体が旋回手段および旋回流路の双方を備えるよう一体的に成形されていてもよいが、成形性(生産性)やメンテナンス性などの観点から、旋回手段を備えたノズル本体と、このノズル本体に装着(接続)可能で、かつ旋回流路を備えたノズルキャップとで構成されるのが好ましい。
なお、ホロコーンノズル(ノズル本体およびノズルキャップ)の材質は特に制限されず、金属または合金(例えば、SUS303などのステンレス鋼、黄銅、ニッケル合金など)、セラミックス、樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリ塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂など)などであってもよい。
[ノズル本体]
ノズル本体は、流体を供給するための流体供給ラインに接続可能な供給口(導入口)と、この供給口から供給された流体を旋回可能な前記旋回手段(好ましくは旋回室および流入路)とを少なくとも備えている。
前記供給口は、例えば、後述する流入路の第1の流入口としてもよい(流体供給ラインを第1の流入口に接続してもよい)が、接続性の点から、流体供給ラインから供給(導入)された流体を旋回手段(特に流入路)に供給するための供給室(前室または導入室)に形成(開口)されているのが好ましい。
(供給室(前室または導入室))
供給室の形状は特に制限されず、ノズル中心軸と平行に延びて形成されていてもよいが、好ましくはノズル中心軸に交差する方向、特にノズル中心軸に直交する方向(垂直方向)に延びて形成されるのが好ましい。供給室の断面形状は、例えば、略円形状(真円形状など)、楕円形状、長円形状、多角形状、異方形状などであってもよく、略円形状(特に真円形状)が好ましい。そのため、供給室は、ノズル中心軸に直交する方向(垂直方向)に延びる円筒状に形成されるのが好ましい。
前記供給口は、供給室のいずれの位置に形成(開口)してもよいが、流体を効率よく流入する点から、ノズル中心軸から半径方向に最も離れた壁面(特に、前記最も離れた壁面上における供給室の中心軸近傍)に形成するのが好ましい。
なお、供給口と前記流体供給ラインとの接続手段は特に制限されず、例えば、溶接式、ネジ式またはフランジ式などであってもよい。そのため、供給室の内壁または外壁などには、ネジ溝やフランジ部が形成されていてもよい。これらの接続手段のうち、溶接式であるのが好ましい。
また、供給室には、前記流入路に流体を流入するための第1の流入口が形成(開口)されているのが好ましい。第1の流入口の形成位置も特に制限されないが、供給口からの流体を効率よく流入する点から、供給口と対向して形成するのが好ましく、特に、ノズル中心軸から半径方向に近い壁面(特に、前記最も近い壁面上における供給室の中心軸近傍)に形成するのが好ましい。
(流入路)
流入路は、一方の端部である第1の流入口で供給室と連通(開口)し、他方の端部である第2の流入口で旋回室と連通(開口)し、供給室からの流体を、ノズル中心軸から半径方向に位置ずれ(周壁側に偏心)させて旋回室に流入(誘導または案内)可能な流路であればよく、好ましくは周壁の接線方向に流入可能であればよい。そのため、第2の流入口は、旋回室の周壁に沿って形成(開口)されるのが好ましく、特に、流入路の内壁(ノズル中心軸から遠い側)が、周壁に接するように形成されるのが好ましい。
流入口は、屈曲および/または湾曲して形成されていてもよいが、第1の流入口(供給室)から第2の流入口(旋回室)に向かって直線的に延びて形成されているのが好ましい。直線状流入路の中心軸は、ノズル中心軸に対して垂直かつ偏心した方向であるのが好ましい。そのため、直線状流入路の内壁面が周壁の接線方向に延びて(特に、ノズル中心軸から遠い側の流入路の内壁が、周壁に接するように)形成されるのが好ましい。なお、直線状流入路の中心軸は、供給室の中心軸に対して平行な方向である(特に、供給室の中心軸と一致する)場合もある。
また、流入路の断面形状(流入路の中心軸に垂直な断面形状)は、例えば、略円形状(真円形状など)、楕円形状、長円形状(例えば、ノズル中心軸方向に沿って延びる長円形状など)、多角形状(例えば、ノズル中心軸方向に沿って延びる長方形状など)、異方形状などであってもよく、円形状または長円形状が好ましく、円形状(特に真円形状)がさらに好ましい。
流入口(流入路)の流路径(平均流路径)は、例えば1~200mm程度であってもよく、好ましくは3.5~80mm、さらに好ましくは5~50mm(例えば8~40mm)である。旋回手段としての流入路を有するホロコーンノズルでは、流入路の流路径がノズルの最小流路径(最小通路径または異物通過径)となる場合が多く、目詰まり抑制の観点からは、流入路の流路径を大きめに設定するのが好ましい。通常、特許文献2の図7Aのように、最小流路径を大きくすると噴霧される粒子径も大きくなる傾向にあるが、本発明のホロコーンノズルでは、最小流路径が大きくても有効に微粒化可能なため、目詰まり抑制と微粒化とを両立できる。
また、流入路の長さ(流路長)は、例えば3~100mm程度であってもよく、好ましくは5~70mmである。
流入路の数は、1または複数であってもよく、好ましくは1または2であり、高い生産性でより効率よく微粒化できる点から、特に1であるのが好ましい。なお、複数の流入路を備える場合、互いに同一方向(同一の回転方向)に流体を旋回可能な流入路であるのが好ましい。
(旋回室)
旋回室は、前記流入路(第2の流入口)と連通(開口)し、かつ全体としてノズル中心軸方向(旋回流路または旋回室の中心軸方向)に延びる略筒状に形成されており、ノズル中心軸の周方向に周設された周壁(旋回室の内壁)と、この周壁の上流端で周壁を閉じるための閉鎖壁と、周壁の下流端で旋回流路に接続するために開口(開放)された開口部(開口端)とを少なくとも備えていればよい。
周壁の断面形状は、壁面(内壁面)で流体を旋回可能な形状であればよく、例えば、略円形状(真円形状、楕円形状など)、多角形状(正多角形状など)、異方形状などであってもよいが、円滑に旋回できる点で略円形状(特に真円形状)が好ましい。
周壁の内径(または旋回室径)は、例えば10~300mm(例えば15~200mm)程度であってもよく、好ましくは10~100mmである。また、周壁(または旋回室)の高さ(ノズル中心軸方向の長さ)は、例えば5~300mm(例えば10~100mm)程度であってもよく、好ましくは5~50mmである。周壁(または旋回室)の高さが小さすぎると、微粒化し難くなるおそれがある。
前記閉鎖壁は、ノズル中心軸に垂直な平面状(周壁の上流端から半径内方向(ノズル中心軸)に向かって延びる面状)に形成されていてもよいが、この平面状の閉鎖壁の少なくとも一部の領域(特にノズル中心軸近傍)にくぼみ部を有するのが好ましい。このようなくぼみ部を備えていると、旋回流がより安定化されるためか、ホロコーン状のスプレーパターンをより均一に(周方向に均質に)、またはより広角に噴射できるようである。
くぼみ部はノズル中心軸を軸心として、上流側に延びる略筒状、または上流側に向かって先細な略錐状(円錐状、多角錐状)もしくは略錐台状などであってもよく、略筒状であるのが好ましい。くぼみ部の断面形状(ノズル中心軸に垂直な断面形状)は、例えば、略円形状(真円形状、楕円形状など)、多角形状(正多角形状など)、異方形状などであってもよいが、略円形状(特に真円形状)が好ましい。
くぼみ部の深さ(ノズル中心軸方向の長さ)は、周壁(または旋回室)の高さに対して、例えば0.01~0.8倍程度であってもよく、好ましくは0.05~0.5倍、さらに好ましくは0.1~0.3倍である。具体的なくぼみ部の深さ(ノズル中心軸方向の長さ)としては、例えば0.1~240mm程度であってもよく、好ましくは0.5~50mm(例えば1~30mm)、さらに好ましくは1.5~15mm(特に2~10mm)である。くぼみ部の深さが前記範囲内であると、旋回流を安定化し易い傾向がある。
くぼみ部の内径(平均内径)は、周壁の内径(または旋回室径)に対して、例えば0.05~0.95倍程度であってもよく、好ましくは0.1~0.9倍、さらに好ましくは0.2~0.8倍(例えば0.3~0.6倍)である。具体的なくぼみ部の内径としては、例えば1~270mm程度であってもよく、好ましくは3~180mm(例えば5~100mm)、さらに好ましくは8~50mm(特に10~35mm)である。くぼみ部の内径が前記範囲にあると、パターンをより均一または広角に噴射し易いようである。
なお、旋回室上流側に位置する角部(または隅部)、すなわち、周壁の上流端(周壁と閉鎖壁との接続部)、くぼみ部の上流端および下流端に位置する角部(または隅部)は、角丸状(または隅丸状)にR加工(曲面加工)されていなくてもよいが、R加工されているのが好ましい。
[ノズルキャップ]
前記ノズルキャップは、前記ノズル本体の旋回室(周壁)下流端の開口部に対して、旋回流路を連通可能に(旋回流を誘導可能に)装着または取付(接続)可能であればよく、装着手段は特に制限されないが、螺合(螺着)または溶接されているのが好ましく、溶接されているのが特に好ましい。
(旋回流路)
旋回流路は、旋回室からの旋回流を下流端の吐出口(オリフィス)まで案内または誘導するための流路であり、内壁(ノズルキャップ内壁)によって、ノズル中心軸方向に延びる略筒状に形成されていればよい。
旋回流路の断面形状(ただし凹凸部は除く)は、壁面(内壁面)で流体を旋回可能な形状であればよく、例えば、略円形状(真円形状、楕円形状など)、多角形状(正多角形状など)、異方形状などであってもよいが、旋回流を安定して(円滑にまたは効率よく)誘導できる点で略円形状(特に真円形状)が好ましい。
旋回流路の流路長(またはノズルキャップの高さ)は、例えば5~200mm(例えば10~100mm)程度であってもよく、好ましくは5~70mmである。
旋回流路における最小流路径(またはオリフィス径)は、ノズルの流量などに応じて適宜選択してもよいが、目詰まり抑制の観点から、前記流入路の流路径よりも大きいのが好ましい。また、オリフィス径は、旋回室径に対して、例えば0.1~0.9倍程度であってもよく、好ましくは0.2~0.8倍(例えば0.3~0.7倍)、さらに好ましくは0.4~0.6倍である。具体的なオリフィス径としては、例えば1~270mm程度であってもよく、好ましくは5~100mm、さらに好ましくは5~70mm(例えば10~50mm)である。
(テーパー状流路(絞り流路)および凹凸部)
旋回流路は、下流側に向かって流路(流路径)が狭まるテーパー状流路(絞り流路)を少なくとも有しており、このテーパー状流路(絞り流路)は、下流側へいくにつれて半径内方向に直線的にまたは湾曲して(好ましくは直線的に)傾斜するテーパー状内壁(絞り内壁または絞り部)によって形成される。
テーパー状流路(テーパー状内壁)のテーパー角θ1は少なくとも傾斜していればよく、例えば30~150°、好ましくは45~135°(例えば60~120°)、さらに好ましくは80~100°(例えば85~95°、特に略90°(直角))である。
また、テーパー状流路における前記流路絞り幅(テーパー状流路の上流端および下流端間における流路半径(平均流路半径)の差、すなわち、図6,10におけるWT)は、例えば0.1~50mm程度、好ましくは1~20mm、さらに好ましくは2~10mmであってもよい。
テーパー状内壁には、凹凸部が形成されており、この凹凸部によって流体(旋回流)をより乱す(または乱流の程度を大きくする)ことができるためか、ノズルの最小流路径を狭めなくても(目詰まりを抑えつつ)、細かい粒子径で効率よく噴射(噴霧)できる。しかも、凹凸部が、流体(旋回流)が加速されるテーパー状内壁に形成されることにより、流体の乱れを促進しても、ホロコーン状に(フルコーン状となることなく)噴射できる。
凹凸部は、少なくとも一部の旋回流を乱す(または乱流の程度を大きくする)ことができるように形成される限り、その形状は特に制限されず、テーパー面よりも窪んだ(陥没した)凹状、例えば、穴状、すり鉢状、溝状(谷状)などであってもよく、テーパー状内壁の壁面(テーパー面)から突出または膨出した凸状、例えば、山状、壁状、筋状(畝状または突条)などであってもよい。なお、前記凹凸部は、旋回流を乱して微粒子化し易くする観点から、流体を旋回するための(旋回流を形成するための)凹凸部、例えば、下流側に向かうにつれて所定の旋回方向(回転方向)に流体を誘導または案内するための凹凸部(例えば、旋回溝、螺旋状に形成された凹凸部など)を含まないのが好ましい。
凹凸部のなかでも、効果や成形性(生産性)などの点から、所定方向[例えば、ノズル中心軸の周方向、テーパー面に沿った方向(母線方向など)]に延びて形成された溝状(谷状)、筋状(畝状または突条)などの凹凸部が好ましく、なかでも、細幅に形成されるのがさらに好ましい。
このような所定方向に延びる凹凸部の断面形状(延びる方向に垂直な断面形状)としては、例えば、異方形状などであってもよいが、成形性(生産性)の点から略コ字状、略U字状、略V字状などであるのが好ましい。このような凹凸部として代表的には、前述した図5などで示した環状溝、図9などで示した線状溝(放射状溝)などの凹状(溝状)の凹凸部;図5の環状溝とは逆に、テーパー状内壁から上流側に環状に突出または膨出した環状筋(環状畝)、図9の線状溝(放射状溝)とは逆に、テーパー状内壁から放射状に(線状または細幅状に)突出または膨出した放射状筋(放射状畝)などの凸状(筋状、畝状または突条)の凹凸部であってもよい。
凹凸部は、単独でまたは2種以上組み合わせて形成することもできる。例えば、環状溝と放射状溝とを組み合わせて備えていてもよい。成形性(生産性)や耐久性などの点から、凹凸部は凹状であるのが好ましく、特に溝状(谷状)であるのが好ましい。
また、凹凸部は、凹凸部表面(またはテーパー状内壁壁面)上をノズル中心軸に対して半径内方向へいくにつれて(ノズル中心軸に近づくにつれて)、少なくとも上流側に延びる返し部(障壁部または戻り部)を有するように形成されているのが好ましい。換言すると、凹凸部はこの返し部によって、下流方向(特にノズル中心軸に略平行な方向)に向かって袋状(またはポケット状)に少なくとも延びる閉塞流路(行き止まり流路または袋状流路)を形成できるのが好ましい。このような閉塞流路(行き止まり流路)が形成できると、少なくとも一部の旋回流の進行(下流側への進行)を阻害(妨害または制限)でき、より効率よく微粒化(または旋回流の乱れを促進)できる。
凹凸部はテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に形成されていればよいが、凹凸部よりも下流側に少なくともテーパー部(例えば、図5における第2のテーパー部10bなど)が存在するように(テーパー部よりも少なくとも上流側に)形成されるのが好ましい。このような位置で凹凸部を形成すると、テーパー状流路下流側に他の流路(後述する非絞り流路)を有していても、この下流側の流路と凹凸部が連なることなく(凹凸部を共有することなく)形成できるため、周方向により均質に(パターン中の筋の発生などを有効に抑制しつつ)、または安定してホロコーン状に噴射でき、かつ微粒化できる。
また、周方向により均質に噴射する観点から、凹凸部は、ノズル中心軸に対して対称に形成されているのが好ましく、ノズル中心軸に対して同心円状または放射状に延びて形成されているのがさらに好ましく、なかでも、効率よく微粒化しつつ、安定してホロコーン状に噴射でき、かつ成形性にも優れる点から、同心円状の環状溝(円溝または円状溝)、または放射状の線状溝(放射状溝)が特に好ましい。
(環状溝(円溝または円状溝))
環状溝は、ノズル中心軸の周方向に同心円状に周設または凹設された溝(谷)であればよく、その深さ方向(凹設方向または切削方向)は、ノズル中心軸の半径方向(垂直方向)、またはテーパー状内壁(テーパー面)に対して垂直方向などであってもよいが、成形性(生産性)などの点で、ノズル中心軸に略平行な方向(図6の溝深さD1の方向)で下流側へ向かって凹設されているのが好ましい。また、環状溝の断面形状(半径方向に切った断面形状)は、異方形状であってもよいが、略コ字状、略U字状、略V字状などが好ましく、略コ字状がさらに好ましい。
環状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.5~10倍程度、好ましくは1~9倍(例えば1.5~8倍)、さらに好ましくは1.5~8倍に調整してもよい。また、環状溝の溝深さはノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、(A)0.3MPaにおける流量が50L/分未満(例えば10L/分以上50L/分未満、好ましくは20~40L/分)のノズル[以下、単に、態様(A)のノズルともいう]では、環状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.8~5倍、好ましくは1.2~3倍、さらに好ましくは1.5~2倍程度であってもよく;(B)0.3MPaにおける流量が50L/分以上100L/分未満(例えば60~90L/分、好ましくは65~85L/分)のノズル[以下、単に、態様(B)のノズルともいう]では、環状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば2~10倍(例えば4~10倍)、好ましくは5~9倍、さらに好ましくは6~8倍程度であってもよく;(C)0.3MPaにおける流量が100L/分以上[例えば100~1000L/分(例えば110~700L/分)、好ましくは120~250L/分(例えば130~200L/分)、さらに好ましくは140~160L/分]のノズル[以下、単に、態様(C)のノズルともいう]では、環状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.8~5倍、好ましくは1.2~3倍、さらに好ましくは1.5~2倍程度であってもよい。溝幅に対する溝深さをこのような範囲に調整した環状溝では、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
環状溝の代表的な溝深さは、例えば0.1~50mm程度、好ましくは0.5~20mm、さらに好ましくは1~10mm(例えば2~5mm)であってもよい。また、環状溝の代表的な溝幅は、例えば0.1~30mm(例えば0.3~10mm)程度、好ましくは0.5~5mm(例えば0.5~3mm)であってもよい。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、環状溝の「溝深さ」は、深さ方向(凹設方向または切削方向)における溝最奥部と、テーパー面上の溝開口部との最大距離を意味し、環状溝の「溝幅」は、深さ方向の垂直方向(幅方向)における溝開口部の最大幅(開口幅)を意味する。
また、環状溝の溝幅は、テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(テーパー状流路の上流端および下流端間における流路半径の差、図6におけるWT)に対して、例えば0.1~0.8倍程度、好ましくは0.2~0.6倍、さらに好ましくは0.25~0.6倍に調整してもよい。また、環状溝の溝幅は、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、環状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.1~0.5倍、好ましくは0.2~0.4倍、さらに好ましくは0.25~0.35倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、環状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.1~0.7倍、好ましくは0.25~0.6倍、さらに好ましくは0.3~0.55倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、環状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.2~0.6倍、好ましくは0.3~0.5倍、さらに好ましくは0.35~0.45倍程度であってもよい。流路絞り幅に対する溝幅をこのような範囲に調整した環状溝では、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
なお、環状溝の位置(テーパー状流路の下流端に対する位置)、すなわち、テーパー状流路下流端と溝開口部の中心とのノズル半径方向の距離(図6におけるW2)は、テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(図6におけるWT)に対して、例えば0.1~0.9倍(例えば0.2~0.8倍)程度、好ましくは0.3~0.7倍(例えば0.4~0.6倍)に調整してもよい。
また、テーパー状内壁には、1または複数の環状溝が形成されていてもよく、1つの環状溝が形成されているのが好ましい。
(放射状溝(線状溝))
放射状溝は、テーパー面に沿って、ノズル中心軸に対して放射状に延びて凹設された溝(谷)であればよく、より均一に噴射し易い点から、周方向に等間隔に形成されているのが好ましい。放射状溝の数は、例えば2~20程度、好ましくは3~15(例えば4~12、好ましくは5~8)、さらに好ましくは6~10(例えば7~9、特に8)であってもよい。このような範囲に放射状溝の数を調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。放射状溝の数が多すぎると、十分にまたは効率よく微粒化できないおそれがある。なお、各放射状溝の形状は異なっていてもよいが、ノズル中心軸を回転軸として互いに同一であるのが好ましい。
また、各放射状溝は、テーパー面に沿って直線的に延びていてもよく、屈曲または湾曲して延びていてもよく、1本の放射状溝が異なる延び方を組み合わせて備えていてもよい。好ましい放射状溝としては、テーパー面の母線方向に直線的に延びて形成された溝である。
また、放射状溝の断面形状(延びる方向に垂直な断面形状)は、異方形状であってもよいが、略コ字状、略U字状、略V字状などが好ましく、略コ字状がさらに好ましい。なお、放射状溝の溝深さは、一定でなくてもよいが、略一定であるのが好ましい。また、放射状溝は細幅状であるのが好ましく、溝幅は略一定であってもよく、両端部が先細状であってもよい。
放射状溝の溝深さ(テーパー面に対する垂直方向の最大深さ)は、溝幅(溝開口部における周方向の最大幅)に対して、例えば0.1~5倍程度、好ましくは0.3~3倍(例えば0.5~2倍)、さらに好ましくは0.5~1.5倍(例えば0.8~1.2倍)である。また、放射状溝の溝深さは、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.5~4倍、好ましくは1~3倍、さらに好ましくは1.5~2.5倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.3~3倍、好ましくは0.5~1倍、さらに好ましくは0.6~0.8倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、溝幅に対して、例えば0.3~2.5倍、好ましくは0.4~2倍、さらに好ましくは0.5~1.5倍程度であってもよい。放射状溝の溝幅に対する溝深さをこのような範囲に調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
放射状溝の代表的な溝深さは、例えば0.1~50mm程度、好ましくは0.3~10mm(例えば0.5~5mm)、さらに好ましくは1~3mm(例えば1.5~2.5mm)であってもよい。また、放射状溝の代表的な溝幅は、例えば0.1~50mm程度、好ましくは0.3~10mm(例えば0.5~5mm)、さらに好ましくは0.8~3mm(例えば1~2.5mm)であってもよい。
放射状溝の溝深さ(テーパー面に対する垂直方向の最大深さ)は、テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(図10におけるWT)に対して、例えば0.1~3倍程度、好ましくは0.3~2倍、さらに好ましくは0.4~1.5倍である。また、放射状溝の溝深さは、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、前記流路絞り幅に対して、例えば0.3~1.5倍、好ましくは0.6~1.2倍、さらに好ましくは0.8~1倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、前記流路絞り幅に対して、例えば0.3~1.5倍、好ましくは0.5~1倍、さらに好ましくは0.6~0.8倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、放射状溝の溝深さは、前記流路絞り幅に対して、例えば0.1~1.5倍、好ましくは0.2~1倍、さらに好ましくは0.3~0.5倍程度であってもよい。このような範囲に調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
放射状溝の溝幅(溝開口部における周方向の最大幅)は、テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(図10におけるWT)に対して、例えば0.1~2倍程度、好ましくは0.3~1.5倍、さらに好ましくは0.4~1倍である。また、放射状溝の溝幅は、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、放射状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.2~0.7倍、好ましくは0.3~0.6倍、さらに好ましくは0.4~0.5倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、放射状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.3~1.5倍、好ましくは0.5~1.3倍、さらに好ましくは0.9~1.1倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、放射状溝の溝幅は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.1~1倍、好ましくは0.2~0.7倍、さらに好ましくは0.3~0.5倍程度であってもよい。このような範囲に調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
放射状溝の長さ(母線方向の最大長さ)は、例えば溝幅よりも大きければよく、溝幅に対して、例えば1.01~10倍程度、好ましくは1.1~8倍、さらに好ましくは1.2~5倍である。また、放射状溝の長さは、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、放射状溝の長さは、溝幅に対して、例えば1.5~5倍、好ましくは2~4倍、さらに好ましくは2.5~3.5倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、放射状溝の長さは、溝幅に対して、例えば1.1~4倍、好ましくは1.2~3倍、さらに好ましくは1.3~1.5倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、放射状溝の長さは、溝幅に対して、例えば1.5~6倍、好ましくは2~5.5倍、さらに好ましくは3~5倍程度であってもよい。このような範囲に調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
放射状溝の代表的な長さは、例えば0.2~100mm程度、好ましくは1~20mm、さらに好ましくは2~10mmであってもよい。
なお、放射状溝の下流端の位置、すなわち、テーパー状流路の下流端から放射状溝下流端(テーパー面上の下流端)までの半径方向の距離(図10の距離W4)は、テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(図10におけるWT)に対して、例えば0.01~0.8倍程度、好ましくは0.1~0.5倍、さらに好ましくは0.15~0.3倍であってもよい。また、放射状溝の下流端までの前記半径方向の距離は、ノズル流量(またはノズルのサイズ)などに応じて調整してもよく、例えば、態様(A)のノズルでは、放射状溝の下流端までの前記半径方向の距離は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.05~0.4倍、好ましくは0.1~0.3倍、さらに好ましくは0.15~0.25倍程度であってもよく;態様(B)のノズルでは、放射状溝の下流端までの前記半径方向の距離は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.05~0.3倍、好ましくは0.1~0.25倍、さらに好ましくは0.15~0.2倍程度であってもよく;態様(C)のノズルでは、放射状溝の下流端までの前記半径方向の距離は、前記流路絞り幅に対して、例えば0.03~0.25倍、好ましくは0.05~0.2倍、さらに好ましくは0.1~0.15倍程度であってもよい。このような範囲に調整すると、より小さくまたは効率よく微粒化できる。
一方、放射状溝の上流端の位置は特に制限されず、例えば、テーパー状内壁の上流端に至るまで延出してもよい。すなわち、テーパー状内壁を上流側から見たとき(例えば、図7,8)、テーパー面上流端よりもノズル半径外方向に切り欠かれた形態に形成されていてもよく、このような形態では放射状溝の長さを所定の長さ以上に確保し易い。
なお、凹凸部は、上述した環状溝および放射状溝を組み合わせて備えていてもよい。
旋回流路は、凹凸部が形成されたテーパー状流路を少なくとも1つ備えていればよく、複数のテーパー状流路を備えていてもよい。複数のテーパー状流路を有する場合、少なくとも1つのテーパー状流路が凹凸部を有していればよく、凹凸部が形成されていないテーパー状流路を有していてもよい。また、複数のテーパー状流路のテーパー角θ1は、互いに同一または異なっていてもよい。
また、テーパー状流路の流路長(またはノズル中心軸方向の長さ、複数のテーパー状流路を備える場合は合計流路長)は、旋回流路の流路長(ノズルキャップの高さ)に対して、例えば0.01~1倍程度、好ましくは0.05~0.5倍(例えば0.1~0.2倍)であってもよい。
(非絞り流路)
旋回流路は、テーパー状流路(絞り流路)のみで構成してもよいが、さらに、テーパー状流路(絞り流路)とは異なる流路、すなわち、下流方向に略同じ流路径で延びるストレート状流路、および下流側に向かって流路が広がる拡大流路から選択される少なくとも1つの非絞り流路を含んでいてもよい。この非絞り流路を形成する非絞り内壁(ストレート状内壁、拡大内壁)には、前記凹凸部が形成されていないのが好ましい。非絞り内壁に前記凹凸部が形成されていると、周方向に均一に噴射できなかったり、安定してホロコーン状に噴射できなくなるおそれや、粒子径が粗くなり、微粒化できなくなるおそれがある。
旋回流路が、複数の流路で構成される場合、隣り合う流路が互いに連通する限り、その順序(または配列)は特に制限されないが、旋回流路の上流端から下流端(吐出口またはオリフィス)へいくにつれて、流路径が一旦狭まった後、下流端で流路が広がる順序で構成されるのが好ましく、特に、上流端から下流端へいくにつれて、テーパー状流路、ストレート状流路、拡大流路がこの順序で連通して下流端の吐出口に接続するのが好ましい。
ストレート状流路は、ストレート状内壁に対応して形成されており、ストレート状流路の流路径は、旋回流路の最小流路径(オリフィス径)であるのが好ましく、前述したように、目詰まりを抑制する点から、前記流入口の流路径以上であるのが好ましい。旋回流路がストレート状流路を備えていると、噴霧パターンをより安定化できる傾向にある。また、ストレート状流路の流路径により、ノズルの流量を調節してもよい。
ストレート状流路を備える場合、その流路長(またはノズル中心軸方向の長さ、複数のストレート状流路を備える場合は合計流路長)は、旋回流路の流路長(ノズルキャップの高さ)に対して、例えば0.1~0.95倍(例えば0.45~0.93倍)程度、好ましくは0.7~0.9倍(例えば0.75~0.85倍)であってもよい。
一方、拡大流路は、下流側へいくにつれて半径外方向に直線的にまたは湾曲して傾斜する(すなわち、下流側に向かって流路が拡がる)拡大内壁に対応して形成されており、この拡大流路の下流端を吐出口とすると、拡大流路の傾斜または形状によって、噴射されるホロコーン状パターンの噴射角度(テーパー角度)を調節できる。そのため、拡大流路の形状は噴射角度に応じて適宜調整すればよく、代表的な形状としては、下流側へいくにつれて、半径外方向に拡がるように湾曲して(湾曲面が吐出口側に向かって凸となるように)傾斜するラッパ状(例えば、図11に示すように、ストレート状流路の下流端から、下流側に向かって曲率半径Rで半径外方向に傾斜する湾曲面を備え、必要に応じてこの湾曲面をカット幅zでノズル中心軸の垂直方向に切り取って吐出口を形成した形状など);下流側へいくにつれて半径外方向に直線的に傾斜する逆テーパー状(例えば、図12に示すように、ストレート状流路の下流端から、下流側に向かってテーパー角度θ2で半径外方向に直線的に傾斜して吐出口を形成する形状など)などが挙げられる。
なお、前記図11(ラッパ状)における曲率半径Rおよびカット幅z、ならびに前記図12(逆テーパー状)におけるテーパー角度θ2はいずれも特に制限されず、噴射角度に応じて適宜設定すればよく、曲率半径Rは、例えば1~20mm程度であってもよく、カット幅zは、例えば0~10mm程度であってもよく、テーパー角度θ2は例えば、45~120°程度であってもよい。
拡大流路を備える場合、その流路長(またはノズル中心軸方向の長さ、複数の拡大流路を備える場合は合計流路長)は、旋回流路の流路長(ノズルキャップの高さ)に対して、例えば0.01~0.5倍(例えば0.02~0.2倍)程度、好ましくは0.03~0.4倍(例えば0.04~0.1倍)であってもよい。
[噴射パターンおよびその形成方法(噴射方法)]
本発明は、前記ホロコーンノズルにより流体を噴射して、ホロコーン状パターンを形成する方法(前記凹凸部によって、ホロコーン状パターンを微粒化する方法)も包含する。
前記流体(流体供給ラインから供給される流体)としては、流動可能な限り特に制限されず、用途に応じて選択でき、液状の流体(液体、例えば、水、海水、薬液、ガス吸収液など)であるのが好ましい。
また、流体の圧力は、用途などに応じて、例えば0.01~10MPa程度の範囲から選択してもよく、好ましくは0.03~1MPa(例えば0.05~0.5MPa)、さらに好ましくは0.1~0.3MPaであってもよい。
ホロコーンノズルの流量は、圧力や用途などに応じて適宜調整でき、0.3MPaにおいて、例えば1~2000L/分(例えば4~700L/分)程度であってもよく、好ましくは10~350L/分(例えば15~250L/分)、さらに好ましくは20~200L/分(例えば25~150L/分)であってもよい。
また、ホロコーン状パターンの噴射角度(ホロコーン状パターン(円錐)におけるテーパー角度(頂角))としては、圧力や用途などに応じて適宜調整でき、0.2MPaにおいて、例えば30~150°(例えば45~135°)程度であってもよく、好ましくは60~120°(例えば70~110°、好ましくは80~100°)であってもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。以下に、評価方法の詳細などについて示す。
[評価方法]
(ザウター平均粒子径(SMD))
ノズルから流体としての水を圧力0.2MPa(スプレーパターンの噴霧角度90°)で垂直(鉛直)方向下向きに噴霧し、ノズルを起点(0地点)として噴霧距離500mmでの噴霧パターンを測定してザウター平均粒子径(SMD)を比較した。なお、液滴径の測定には、PDPA(位相レーザードップラー粒子分析計、TSI社製「FSA4000」)を用い、粗い粒子を捕捉するために大きめのレンズを使用した。
また、各例で作製したノズルの拡大流路の形状を調整することにより、スプレーパターンの0.2MPaにおける噴射(噴霧)角度が90°となるように設計した。
[実施例1]
図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表1の通りである。
(流入路)
流入口径:φ8.8mm
流入路の長さ(流路長):9.6mm
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ18.6mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):12mm
くぼみ部の内径:φ10mm
くぼみ部の深さ:3mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ15mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):2.20mm
テーパー状流路の流路長(La):2.20mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ10.6mm
ストレート状流路の流路長(Lb):10.75mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):3mm
拡大流路のカット幅(z):1.3mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):1.7mm
拡大流路下流端の内径:φ11.56mm。
[実施例2]
図7~10に示す放射状溝(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の8本の放射状溝)が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、表1に示す放射状溝の形状、ならびに以下に示すテーパー状流路、ストレート状流路および拡大流路の形状以外は、実施例1と同様の形状である。
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ15mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):2.25mm
テーパー状流路の流路長(La):2.25mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ10.5mm
ストレート状流路の流路長(Lb):10.75mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):3mm
カット幅(z):1.2mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):1.8mm
拡大流路下流端の内径:φ11.7mm。
[比較例1]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと、ならびにテーパー状流路、ストレート状流路および拡大流路の形状を以下に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ15mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):2.25mm
テーパー状流路の流路長(La):2.25mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ10.5mm
ストレート状流路の流路長(Lb):10.75mm
(拡大流路)
形状:図12(逆テーパー状)
拡大流路のテーパー角度(θ2):90°
拡大流路の流路長(Lc):1mm
拡大流路下流端の内径:φ12.5mm。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000002
表1に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が28L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、いずれも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表1の結果から明らかなように、実施例1の環状溝を形成したノズルでは、SMDが約91%に、実施例2の放射状溝を形成したノズルでは、SMDが約87%にまで微粒化できた。
[実施例3]
図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表2の通りである。
(流入路)
流入口径:φ21.0mm
流入路の長さ(流路長):53.4mm
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ48.5mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):35.0mm
くぼみ部の内径:φ26mm
くぼみ部の深さ:8mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ33.8mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):5mm
テーパー状流路の流路長(La):5mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ23.8mm
ストレート状流路の流路長(Lb):28mm
(拡大流路)
形状:図12(逆テーパー状)
拡大流路のテーパー角度(θ2):90°
拡大流路の流路長(Lc):1mm
拡大流路下流端の内径:φ25.8mm。
[実施例4]
表2に示すように環状溝の溝深さ(D1)を変更したこと、および拡大流路の形状を以下に示すように変更したこと以外は、実施例3と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):9mm
カット幅(z):4mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):5mm
拡大流路下流端の内径:φ26.8mm。
[実施例5]
図7~10に示す放射状溝(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の8本の放射状溝)が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、表2に示す放射状溝の形状以外は、実施例3と同様の形状である。
[実施例6]
表2に示すように放射状溝の溝深さ(D3)を変更したこと、および拡大流路の形状を以下に示すように変更したこと以外は、実施例5と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):9mm
カット幅(z):3mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):6mm
拡大流路下流端の内径:φ28.4mm。
[実施例7]
表2に示すように放射状溝の溝長さ(L3)および拡大流路の形状を以下に示すように変更したことを変更したこと以外は、実施例5と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):9mm
カット幅(z):4mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):5mm
拡大流路下流端の内径:φ26.8mm。
[実施例8]
表2に示すように放射状溝の本数を変更したこと(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の4本の放射状溝に変更したこと)、および拡大流路の形状を以下に示すように変更したこと以外は、実施例5と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):9mm
カット幅(z):4mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):5mm
拡大流路下流端の内径:φ26.8mm。
[比較例2]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと以外は、実施例3と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000003
表2に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が147L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、いずれも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表2の結果から明らかなように、実施例3~8の環状溝または放射状溝を形成したノズルでは、対応する溝なしの比較例2よりも微粒化できた。
実施例4は、実施例3に対して環状溝の溝深さ(D1)を変えた例であるが、実施例3が最も優れており、溝深さ(D1)が浅くなるにつれて微粒化効果が向上した。
実施例5~6は、放射状溝の溝深さ(D3)の違いを比較した例であるが、実施例5の方が優れており、溝深さ(D3)が浅くなるにつれて微粒化効果が向上した。
また、実施例7は、実施例5に対して放射状溝の溝長さ(L3)を変えた例であるが、溝長さ(L3)が長い実施例5の方が微粒化効果が大きかった。
実施例8は、実施例5に対して放射状溝の本数を変えた例であるが、8本の実施例5が最も優れていた。また、放射状溝の本数が少なくなるまたは多くなるにつれて微粒化効果がやや低下することが分かった。
[実施例9]
図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表3の通りである。
(流入路)
流入口径:φ21.0mm
流入路の長さ(流路長):53.4mm
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ78.0mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):35.0mm
くぼみ部の内径:φ26mm
くぼみ部の深さ:8mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ42.0mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):5mm
テーパー状流路の流路長(La):5mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ32.0mm
ストレート状流路の流路長(Lb):16mm
(拡大流路)
形状:図12(逆テーパー状)
拡大流路のテーパー角度(θ2):70°
拡大流路の流路長(Lc):13mm
拡大流路下流端の内径:φ50.2mm。
[実施例10]
図7~10に示す放射状溝(周方向に等間隔に形成された8本の放射状溝)が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、表3に示した以外の形状は、実施例9と同様である。
[比較例3]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと以外は、実施例9と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000004
表3に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が147L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、表2に記載のノズルに対して、旋回室径およびオリフィス径を主に変更した例である。いずれのノズルも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表3の結果から明らかなように、実施例9~10の環状溝または放射状溝を形成したノズルにおいても、対応する溝なしの比較例3よりも微粒化できた。
[実施例11]
図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表4の通りである。
(流入路)
流入口径:φ21.0mm
流入路の長さ(流路長):53.4mm
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ48.5mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):58.0mm
くぼみ部の内径:φ26mm
くぼみ部の深さ:8mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ31.5mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):5mm
テーパー状流路の流路長(La):5mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ21.5mm
ストレート状流路の流路長(Lb):23.5mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):9mm
カット幅(z):3.5mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):5.5mm
拡大流路下流端の内径:φ25.3mm。
[比較例4]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと以外は、実施例11と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000005
表4に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が147L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、表2に記載のノズルに対して、旋回室高さおよびオリフィス径を主に変更した例である。いずれのノズルも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表4の結果から明らかなように、実施例11の環状溝を形成したノズルにおいても、対応する溝なしの比較例4よりも微粒化できた。
[実施例12]
流入路を2つ形成すること以外は、図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルと同様のノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表5の通りであり、前記流入路としては、図2~3に示す流入路6に代えて、図13に示す2つの流入路16を形成した。2つの流入路16は、ノズル中心軸C方向に間隔をおいて互いに同一形状に形成された流入路であって、それぞれの第1の流入口16aが、円筒状の供給室7の上端面で開口し、この第1の流入口16aから供給室7の中心軸に平行で、かつ周壁5aの接線方向に延び、周壁5aと第2の流入口16bで連通するように形成されている。
(流入路)
流入口径:φ14mm×2つ
流入路の長さ(流路長):53.4mm×2つ
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ48.5mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):35.0mm
くぼみ部の内径:φ26mm
くぼみ部の深さ:8mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ33.8mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):5mm
テーパー状流路の流路長(La):5mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ23.8mm
ストレート状流路の流路長(Lb):28mm
(拡大流路)
形状:図12(逆テーパー状)
拡大流路のテーパー角度(θ2):90°
拡大流路の流路長(Lc):1mm
拡大流路下流端の内径:φ25.8mm。
[実施例13]
図7~10に示す放射状溝(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の8本の放射状溝)が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、表5に示した以外の形状は、実施例12と同様である。
[比較例5]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと以外は、実施例12と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000006
表5に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が147L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、表2に記載のノズルに対して、流入口径および流入路の数を変更した例である。いずれのノズルも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表5の結果から明らかなように、実施例12~13の環状溝または放射状溝を形成したノズルにおいても、対応する溝なしの比較例5よりも微粒化できた。
[実施例14]
図1~6に示す環状溝が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、詳細な形状は、以下および表6の通りである。
(流入路)
流入口径:φ13.8mm
流入路の長さ(流路長):31.8mm
(旋回室)
旋回室径(周壁の内径):φ33.0mm
旋回室高さ(くぼみ部を除く周壁の高さ):22.0mm
くぼみ部の内径:φ18mm
くぼみ部の深さ:5mm
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ24.0mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):3mm
テーパー状流路の流路長(La):3mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ18.0mm
ストレート状流路の流路長(Lb):mm19.0mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):7.0mm
拡大流路のカット幅(z):4.0mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):3.0mm
拡大流路下流端の内径:φ20.5mm。
[実施例15]
表6に示すように環状溝の溝深さ(D1)を変更したこと、および以下に示すように拡大流路の形状を変更したこと以外は、実施例14と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):7.0mm
拡大流路のカット幅(z):3.5mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):3.5mm
拡大流路下流端の内径:φ19.9mm。
[実施例16]
表6に示すように環状溝の溝深さ(D1)および溝幅(W1)を変更したこと以外は、実施例15と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
[実施例17]
図7~10に示す放射状溝(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の8本の放射状溝)が形成されたホロコーンノズルを用いた。なお、表6に示す放射状溝の形状としたこと、および以下に示すように拡大流路の形状を変更したこと以外は、実施例14と同様の形状である。
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):7.0mm
拡大流路のカット幅(z):3.5mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):3.5mm
拡大流路下流端の内径:φ19.4mm。
[実施例18]
表6に示すように放射状溝の溝深さ(D3)を変更したこと以外は、実施例17と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
[実施例19]
表6に示すように放射状溝の溝深さ(W3)、位置(W4)および本数(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の4本の放射状溝)を変更したこと、ならびにテーパー状流路、ストレート状流路および拡大流路の形状を以下のように変更したこと以外は、実施例17と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ23.5mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):3mm
テーパー状流路の流路長(La):3mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ17.5mm
ストレート状流路の流路長(Lb):mm18.0mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):7.0mm
拡大流路のカット幅(z):2.5mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):4.5mm
拡大流路下流端の内径:φ20.8mm。
[実施例20]
表6に示すように放射状溝の本数を変更したこと(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の4本の放射状溝に変更したこと)以外は、実施例17と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
[実施例21]
表6に示すように放射状溝の本数を変更したこと(周方向に等間隔に形成され、かつ互いに同一形状の16本の放射状溝に変更したこと)、ならびにテーパー状流路、ストレート状流路および拡大流路の形状を以下のように変更したこと以外は、実施例17と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ23.5mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):3mm
テーパー状流路の流路長(La):3mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ17.5mm
ストレート状流路の流路長(Lb):mm18.0mm
(拡大流路)
形状:図11(ラッパ状)
拡大流路の曲率半径(R):7.0mm
拡大流路のカット幅(z):3.0mm
拡大流路の流路長(Lc=R-z):4.0mm
拡大流路下流端の内径:φ20.0mm。
[比較例6]
テーパー状流路に凹凸部(環状溝)を形成しないこと、ならびにテーパー状流路、ストレート状流路および拡大流路の形状を以下のように変更したこと以外は、実施例14と同様の形状のホロコーンノズルを用いた。
(テーパー状流路)
テーパー状流路のテーパー角度(θ1):90°
テーパー状流路上流端側の内径:φ23.6mm
テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅(WT):3mm
テーパー状流路の流路長(La):3mm
(ストレート状流路)
ストレート状流路の内径(オリフィス径):φ17.6mm
ストレート状流路の流路長(Lb):19.0mm
(拡大流路)
形状:図12(逆テーパー状)
拡大流路のテーパー角度(θ2):90°
拡大流路の流路長(Lc):2mm
拡大流路下流端の内径:φ21.6mm。
結果を以下の表に示す。
Figure 2022091516000007
表6に記載の各ノズルは、0.3MPaにおける流量が73L/分、0.2MPaにおける噴霧角度が90°のホロコーンノズルであり、いずれも周方向に均一なホロコーン状の噴霧パターンを形成できた。表6の結果から明らかなように、実施例14~21の環状溝または放射状溝を形成したノズルにおいても、対応する溝なしの比較例6よりも微粒化できた。
実施例15は、実施例14に対して環状溝の溝深さ(D1)を深く変更した例であり、実施例14よりも微粒化できた。また、実施例14に対して環状溝の溝幅(W1)を広く変更した実施例16においても、実施例15と同程度に微粒化できた。
実施例18は、実施例17に対して放射状溝の溝深さ(D3)を深く変更した例であり、実施例17に比べてやや微粒化できた。
実施例20、21は、実施例17に対して放射状溝の本数を4本または16本に変更した例であり、これらのうち、本数が8本である実施例17の微粒化効果が優れていた。
実施例19では、放射状溝の本数が4本であっても、溝幅(W3)が広く、位置(W4)も異なるためか微粒化効果が最も優れていた。
本発明のホロコーンノズルは、ホロコーン状パターンで液体を噴射させる用途であれば特に限定されず、幅広い用途に使用でき、例えば、発電用のボイラー、ガスタービン、エンジンなどにおいて、化石燃料を噴霧するためのスプレーノズルの他、加湿または冷却用ノズル(ガスの加湿冷却用ノズルなど)、防塵用ノズル、消泡用ノズル、霜取用ノズル、洗浄用ノズル、消毒殺菌用または薬剤散布用ノズル、塗油用ノズル、ガス吸収用ノズル(排煙脱硫装置などの排ガス処理装置におけるガス吸収液噴霧ノズルなど)、スプレードライヤ用ノズル[例えば、微粒子(例えば医薬品など)を製造するためのスプレードライヤ用ノズルなど]などにも利用できる。
1…ホロコーンノズル
2…吐出口(オリフィス)
3…旋回流路
3a…テーパー状流路
3b…ストレート状流路
3c…拡大流路
4,14…ノズルキャップ
5…旋回室
5a…周壁
5b…閉鎖壁
5c…くぼみ部
6,16…流入路
6a,16a…第1の流入口
6b,16b…第2の流入口
7…供給室(前室)
8…ノズル本体
9…環状溝(円溝)
19…放射状溝(線状溝)
9a,19a…返し部
10a…第1のテーパー部
10b…第2のテーパー部
θ1…テーパー状流路のテーパー角度
θ2…拡大流路のテーパー角度
C…ノズル中心軸
W1…環状溝の溝幅
W2…環状溝の溝開口部の中心(幅方向の中心)からテーパー状流路下流端までの半径方向の距離
W3…放射状溝の溝幅
W4…放射状溝(溝開口部)の下流端からテーパー状流路下流端までの半径方向の距離
WT…テーパー状流路の半径方向の流路絞り幅
D1…環状溝の溝深さ
D3…放射状溝の溝深さ
L3…放射状溝の溝長さ

Claims (14)

  1. 吐出口から流体をホロコーン状に噴射するためのホロコーンノズルであって、
    ノズル中心軸に対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、ノズル中心軸に沿って延び、かつ前記旋回手段で生成した旋回流を下流側の前記吐出口に導くための旋回流路とを備え、
    前記旋回流路が、下流側に向かって流路が狭まるテーパー状流路を含み、このテーパー状流路を形成するテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に、少なくとも一部の旋回流の乱れを促進するための凹凸部が形成されているホロコーンノズル。
  2. 前記凹凸部が、凹凸部表面をノズル中心軸に対して半径内方向へいくにつれて、少なくとも上流側に延びる返し部を備えている請求項1記載のホロコーンノズル。
  3. 前記凹凸部が、ノズル中心軸に対して対称に形成されている請求項1または2記載のホロコーンノズル。
  4. 前記凹凸部が、ノズル中心軸に対して同心円状および/または放射状に延びて形成されている請求項1~3のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  5. 前記凹凸部が、凹状である請求項1~4のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  6. 前記凹凸部が、ノズル中心軸に対して同心円状に延びる環状溝であり、前記環状溝が、ノズル中心軸に沿って下流方向に延びて形成されている請求項1~5のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  7. 前記環状溝の溝深さが、溝幅に対して0.5~10倍である請求項6記載のホロコーンノズル。
  8. 前記凹凸部が、ノズル中心軸に対して放射状に延びる放射状溝であり、前記放射状溝が、周方向に等間隔に形成されている請求項1~5のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  9. 前記放射状溝の数が2~20である請求項8記載のホロコーンノズル。
  10. 前記放射状溝の溝深さが、溝幅に対して0.1~5倍である請求項8または9記載のホロコーンノズル。
  11. 前記テーパー状流路のテーパー角θ1が30~150°である請求項1~10のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  12. 前記旋回流路が、下流側に向かって同じ流路径で延びるストレート状流路、および下流側に向かって流路が広がる拡大流路から選択される少なくとも1つの非絞り流路をさらに含み、この非絞り流路を形成する非絞り内壁に凹凸部が形成されていない請求項1~11のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  13. 前記旋回手段が、周壁を有する旋回室と、この旋回室に流体をノズル中心軸から半径方向に位置ずれさせて流入可能な流入路とを備えている請求項1~12のいずれか一項に記載のホロコーンノズル。
  14. ホロコーンノズルの吐出口からホロコーン状に噴射される流体を微粒化する方法であって、
    前記ホロコーンノズルが、ノズル中心軸に対して周方向に流体を旋回可能な旋回手段と、ノズル中心軸に沿って延び、かつ前記旋回手段で生成した旋回流を下流側の前記吐出口に導くための旋回流路とを備え、
    前記旋回流路が、下流側に向かって流路が狭まるテーパー状流路を含み、このテーパー状流路を形成するテーパー状内壁の少なくとも一部の領域に、少なくとも一部の旋回流の乱れを促進するための凹凸部を形成する、方法。
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