JP2022091267A - 電気機器ボックスの換気装置 - Google Patents

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哲 宮坂
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Abstract

【課題】電気機器ボックス内部への雨水の浸入を確実に防止すると共に、電気機器ボックス内の換気を的確に行うことのできる電気機器ボックスの換気装置を提供する。【解決手段】電気機器ボックスの取付け開口に固定されるベース枠60と、ベース枠の外面を覆う第1ルーバー体10と、第1ルーバー体とベース枠との間に配置される内部ルーバー部Aと、を備えた電気機器ボックスの換気装置1において、前記第1ルーバー体10と内部ルーバー部Aとの間に、金属製あるいは合成樹脂製のフィルター体20、30を配置し、前記フィルター体20、30によって異物を除去した換気空気を、内部ルーバー部Aに導入することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、電気機器ボックスの換気装置に関し、例えば、屋外に配置される分電盤や配電盤などの電気機器ボックスに適用され、電気機器ボックス内の換気を行うと共に、雨水の浸入を防止する電気機器ボックスの換気装置に関する。
従来、電気機器ボックス内の換気を行うと共に雨水の浸入を防止する、電気機器ボックスの換気装置としては、例えば、特許文献1に示されている。
この特許文献1に示された電気機器ボックスの換気装置100は、図8に示すように、ベース枠101と、ベース枠101の外面を覆う第1ルーバー体102と、ベース枠101と第1ルーバー体102との間に配置される第2ルーバー体103および第3ルーバー体104と、フィルター(ろ過体)105とで構成されている。
前記第1ルーバー体102には、下向きに開口する第1ルーバー壁102aと仕切壁102bとが、交互に位置する状態で多段状に形成され、第1ルーバー壁102aの下開口が換気通路110の入口111となる。換気通路110の出口112は第3ルーバー体104に形成されている。
また、前記第2ルーバー体103の第1ルーバー体102との対向面に、立体構造の第2ルーバー壁103aが多段状に形成されている。第2ルーバー壁103aは、第1ルーバー壁102aへ向かって下り傾斜する排水壁103a1と、排水壁103a1の外端に連続して内向きに延びる変向壁103a2と、変向壁103a2の内端に連続して下向きに延びる止水壁103a3が形成されている。
前記排水壁103a1と第1ルーバー壁102aとの間には、所定の隙間寸法を有する排水隙間113が形成されている。
そして、図8に示すように、各ルーバー体102、103、104をベース枠101に固定することにより、第1ルーバー体102の入口111から第3ルーバー体104の出口112に至る間に間に換気通路110が形成される。
前記換気通路110における換気空気の流動線Rは、換気空気を下向きに変向案内する第1変向部R1と、止水壁103a3を迂回して換気空気を上向きに変向案内する第2変向部R2と、第3ルーバー壁104aを迂回して換気空気を内向きに変向案内する第3変向部R3とを含んだ波形に形成される。
また、第3変向部R3を、第1変向部R1および第2変向部R2より上方に位置させて、第2変向部R2と第3変向部R3との間に、換気空気を上向きに流動案内する縦通路部114を設けている。縦通路部114は、内外に対向する第2ルーバー壁103の止水壁103a3と第3ルーバー壁104aとの間に直線状に形成される。
上記のように構成した換気通路110においては、入口111から斜め上向きに吹き込んだ雨風は、概ね連続波形の流動線Rに沿って移動することになる。しかし、空気に比べて質量の大きな雨滴は、換気空気の向きの変化に追随できずに、自身の運動慣性力で直進しようとする。そのため、雨滴は第1変向部R1において変向壁103a2および止水壁103a3に衝突して空気から分離される。
また、第1変向部R1を通過した雨滴は、第2変向部R2において排水壁103a1および第3ルーバー壁104aに衝突して空気から分離される。
さらに、各変向部R1、R2において空気の流動する向きが逆向きにされることで、吹き込んだ風の勢いが大きく削がれる。そのため、雨滴の殆どは、第1変向部R1と第2変向部R2を通過する間に換気空気から分離される。
そして、排水壁103a1の上面に沿って流下する雨滴Wは、基本的に排水壁103a1の下り傾斜に沿って排水隙間113へ向かって流動して、排水隙間113から下段側の第1ルーバー壁21の外面に落下して排水される。
一方、換気空気は、第3変向部R3を通過した後、フィルター(ろ過体)105を通過し、電気機器ボックス内に導入される。
特開2013-221708号公報
ところで、特許文献1に示す電気機器ボックスの換気装置100にあっては、ベース枠101と第1ルーバー体102との間に、第2ルーバー体103および第3ルーバー体104が配置され、その第3ルーバー体104とベース枠101との間にフィルター(ろ過体)105が配置されている。
即ち、入口111から斜め上向きに吹き込んだ雨風は、変向壁103a2、止水壁103a3、排水壁103a1、第3ルーバー壁104aに衝突し、雨滴Wが換気空気から分離される。その後、換気空気がフィルター(ろ過体)105に導入され、電気機器ボックス内に導入される。
これは、フィルター(ろ過体)105の導入前に、換気空気から、予め雨滴(雨水)を除去し、雨滴(雨水)を含んだ換気空気がフィルター(ろ過体)105に導入しないようにするためである。
このように構成されているため、従来の電気機器ボックスの換気装置1にあっては、第2ルーバー体103および第3ルーバー体104等に、塵埃、虫、砂、小石などの異物が侵入し、雨水の排水の障害になることがあった。
特に、排水隙間113に異物が侵入すると、雨水の排水ができず、電気機器ボックス内に雨水が侵入する虞があった。
また、特許文献1に示す電気機器ボックスの換気装置にあっては、排水壁103a1の上面に沿って流下する雨滴Wが、図8に示すように、排水壁103の下り傾斜に沿って排水隙間113へ向かって流動して、排水隙間113から下段側の第1ルーバー壁102aの外面に落下して排水される。この排水隙間113から落下する雨滴Wは、第1ルーバー壁102の入口111を通過するため、前記水滴は斜め上向きに吹き込んだ雨風と共に、再び、流動線Rに沿って移動する。
また、第1ルーバー壁102の入口111から流入した換気空気には、流動線Rに沿って移動するほか、排水隙間113へ向かう空気の流れPも存在する。この排水隙間113へ向かう空気の流れPは、排水隙間113から侵入し、排水壁103a1の上面に沿って流れる。そのため、排水壁103a1の上面に沿って流下する水滴Wは、排水壁103a1の上面に沿って流れる空気によって、その流れが阻害され、排水壁103の下り傾斜に沿って排水隙間113へ向かって流動し難く、排水が困難である。
その結果、フィルター(ろ過体)105の導入前に、換気空気から雨滴(雨水)を十分に除去することができず、雨滴(雨水)を含んだ換気空気がフィルター(ろ過体)105に導入されることがあった。
一方、雨滴(雨水)を含んだ換気空気が導入されるフィルター(ろ過体)105の材質が、例えば、不織布、スポンジのような素材である場合、雨水によって膨潤し、流入する空気の抵抗となり、十分な換気を行うことができないという弊害が生ずる虞があった。
本発明者らは、空気から雨水を除去した換気空気を、フィルター(ろ過体)105に導入するのではなく、雨水を含んだ換気空気から、まず、塵埃、虫、砂、小石などの異物をフィルターで除去し、その後、ルーバー体によって、換気空気から雨水を除去することを前提に、換気装置を鋭意研究し、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、電気機器ボックス内部への塵埃、虫、砂、小石などの異物の侵入、及び雨水の浸入を確実に防止すると共に、電気機器ボックス内の換気を的確に行うことのできる電気機器ボックスの換気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明に係る電気機器ボックスの換気装置は、電気機器ボックスの取付け開口に固定されるベース枠と、ベース枠の外面を覆う第1ルーバー体と、第1ルーバー体とベース枠との間に配置される内部ルーバー部と、を備えた電気機器ボックスの換気装置において、前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間に、金属製あるいは合成樹脂製のフィルター体を配置し、前記フィルター体によって異物を除去した換気空気を、内部ルーバー部に導入することを特徴とする。
このように構成されているため、雨水を含んだ換気空気から、まず、塵埃、虫、砂、小石などの異物をフィルター体で除去し、その後、内部ルーバー部によって、換気空気から雨水を除去する。尚、フィルター体でも雨水の一部も除去される。
その結果、内部ルーバー部の目詰まりを抑制でき、良好な排水を維持でき、電気機器ボックスの雨水の浸入を確実に防止すると共に、電気機器ボックス内の換気を的確に行うことができる。
特に、フィルター体は金属製あるいは合成樹脂製で構成されているため、不織布、スポンジのような素材と異なり、侵入する雨水による膨潤が抑制される。その結果、流入する空気に対する抵抗が少なく、換気を効率的に行うことができる。
ここで、前記フィルター体が、前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間の第1ルーバー体側に配置される第1のフィルター体と、前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間の内部ルーバー部側に配置される第2のフィルター体と、とからなり、第1のフィルター体は金属製の金網あるいは合成樹脂製のネットであり、かつ第2のフィルター体は、合成樹脂製のネットであり、第1のフィルター体が大きな異物を除去し、第2のフィルター体が第1のフィルター体で除去される異物よりも小さな異物を除去することが望ましい。
このように、前記フィルター体を、第1のフィルター体と第2のフィルターで構成し、第1のフィルター体で、雨水、虫、小石、砂などの大きな異物を除去し、第2のフィルター体で塵埃などの小さな異物を除去するのが望ましい。
即ち、第1のフィルター体は、虫、小石、砂などの異物を除去するほか、雨水の侵入を抑制する機能を備えるのが好ましい。同様に、第2のフィルター体は塵埃などの異物のほか、粒径の小さな雨滴の侵入を抑制する機能を備えるのが好ましい。
また、前記第1のフィルター体は金属製の金網であり、かつ前記第2のフィルター体は立体形状に織られた合成樹脂製のネットであることが望ましい。この立体形状に織られたネットとしては、蜂の巣織に織られたネットであることが望ましい。
このように第1のフィルター体が金属製の金網であるため、侵入する雨水による膨潤が抑制され、流入する空気に対する抵抗が少なく、換気を効率的に行うことができる。また、第1のフィルター体が金属製の金網であるため、腐食し難く、雨水、虫、小石、砂などの大きな異物を除去するのに適している。
また、第2のフィルター体は合成樹脂製のネットであって、立体形状(蜂の巣織)に織られたネットであるため、侵入する雨水による膨潤が抑制され、流入する空気に対する抵抗が少なく、換気を効率的に行うことができる。また、腐食し難く、雨水、塵埃などの小さな異物を除去するのに適している。
また、第1のフィルター体の目の内のりが、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法に形成されていることが望ましい。
前記直径相当dが0.5mm未満の場合には、雨水、虫、小石、砂などで目詰まりを起こしやすく、直径相当dが1.1mmを超える場合には、雨水、虫、小石、砂などを除去できず、フィルターとして機能し難い。そのため、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法であることが好ましい。
本発明によれば、電気機器ボックス内部への雨水の侵入を確実に防止すると共に、電気機器ボックス内の換気を的確に行うことのできる電気機器ボックスの換気装置を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気機器ボックスの換気装置の分解斜視図である。 図2は、図1の電気機器ボックスの換気装置の要部を一部切断した、分解斜視図である。 図3は、図2の電気機器ボックスの換気装置を組み立てた状態を示す、一部切断した斜視図である。 図4は、図2の電気機器ボックスの換気装置の断面図である。 図5は、第1のフィルター体のフィルターを示す概略正面図である。 図6は、第1のフィルター体の他のフィルターを示す概略正面図である。 図7は、第2のフィルター体のフィルターを示す概略正面である。 図8は、従来の電気機器ボックスの換気装置の断面図である。
本発明にかかる一実施形態に係る電気機器ボックスの換気装置について、図1乃至図7に基づいて説明する。尚、図の見やすさの観点から、図2にあっては第1のフィルター20と第2のフィルター30の枠のみ図示し、フィルターについては図示を省略している。また、図3にあっては、第1のフィルター20と第2のフィルター30の図示を省略している。
図1、図2に示すように、電気機器ボックスの換気装置1は、電気機器ボックスの取付け開口(図示せず)に固定されるベース枠60と、ベース枠60の外面を覆う第1ルーバー体10と、第1ルーバー体10とベース枠60との間に配置される内部ルーバー部Aと、第1のフィルター20と第2のフィルター30と、を備えている。
尚、図1中、符号70は、ベース枠60の背面に取り付けられるパッキンであって、取付け開口(図示せず)にパッキン70を挟んでベース枠60が取り付けられる。
(第1ルーバー体10)
前記第1ルーバー体10は、図2、図3に示すように、第1フィルター体20、第2フィルター体30、第2ルーバー体40、第3ルーバー体50を覆い、ベース枠60に取り付けられることにより、第1ルーバー体10とベース枠60との間に、第1フィルター体20、第2フィルター体30、第2ルーバー体40、第3ルーバー体50が収容される。
図2乃至図4に示すように、前記第1ルーバー体10は、基体10aと、前記基体10aに多段状に、外方に突出して形成された第1ルーバー壁11と、基体10aの表面から断面円弧状に突出した形状に形成され、下向きに開口する空気導入口12とを備えている。
そして、このように、下向きに開口した空気導入口12が設けられているため、第1ルーバー体10に当たる雨水が、電気機器ボックスの換気装置1内に侵入するのを抑制できる。
(ベース枠60)
図2乃至図4に示すように、ベース枠60は、取付け開口(図示せず)に外面側から差込み装着される本体部61と、本体部61の外端周縁に張り出されるフランジ部62とを備えた、金属製の部材である。
前記本体部61はフランジ部62から後方に突出し、本体部61内部には、第1フィルター体20、第2フィルター体30、第2ルーバー体40、第3ルーバー体50を収容する空間が形成されている。
前記本体部61の底面部には通気窓63が開口され、通気窓63を介して、電気機器ボックス内に空気が流入し、電気機器ボックス内の換気がなされる。
(第1フィルター体20)
前記第1フィルター体20は、図1に示すように、フィルター20aを備えフィルター体であって、フィルター20aを保持する枠20bは金属あるいは合成樹脂によって形成されている。尚、図1では、枠20bの中央部に補強部20cを設けた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、補強部20cを省略しても良い。また、第1フィルター体20に一枚のフィルターの場合を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、左右に一枚ずつフィルター20aを設けても良い。
第1フィルター体20は、虫等の侵入、砂、ゴミや小石などの比較的大きな異物の侵入を防止するために設けられている。したがって、前記フィルター20aの目(穴)も、これら侵入を阻止できる寸法、形状のものであれば良い。
前記フィルター20aの一例を図5、図6示す。
図5に示した前記フィルター20aは、金属製の金網であり、図6に示した前記フィルター20aは、合成樹脂製のネットであり、一例を示せば、目(穴)の内のり(内径寸法)が、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法に形成されているフィルターを好適に用いることができる。この目(穴)の内のり(内径寸法)は穴径ゲージにより測定することができる。
ここで、直径相当dが0.5mm未満の場合には、換気空気の流入抵抗になり易く、一方、直径相当dが1.1mm超える場合には、比較的大きな異物の侵入の防止が困難なため、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法が好ましい。
尚、前記フィルター20aは、必ずしも、金網である必要はなく、エッチングで形成した穴を有する金属板、パンチングで形成した穴を有する金属板、レーザ加工で形成した穴を有する金属板等であっても良い。
また、フィルター20aの目(穴)の内のり(内径寸法)が、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法に形成されている場合について説明したが、前記内のり(内径寸法)はこれに限定されるものではなく、必要に応じて、0.5mm未満、1.1mmを超える場合であっても良い。
また、第1フィルター体20には雨水が侵入するため、第1フィルター体20は、この侵入する雨水によって膨潤する素材は適さない。例えば、不織布、スポンジのような素材を第1フィルター体20に用いると、雨水によって膨潤し、流入する空気の抵抗となり、十分な換気を行うことができないという弊害が生ずる虞がある。
そのため、第1フィルター体20は、金属製あるいは合成樹脂製であることが好ましい。
(第2フィルター体30)
第2フィルター体30は、図1に示すように、フィルター30aを備えフィルター体であって、フィルター30aを保持する枠30bは合成樹脂によって形成されている。
尚、図1では、枠30bの中央部に補強部30cを設けた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、補強部30cを省略しても良い。
また、第2フィルター体30に一枚のフィルターの場合を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、左右に一枚ずつフィルター30aを設けても良い。
第2フィルター体30は、砂、埃等の比較的小さな異物の侵入を防止するために設けられている。即ち、第2のフィルター体30は、第1のフィルター体で除去される異物よりも小さな異物を除去する。
したがって、第2フィルター体30は、比較的小さな異物の侵入を阻止できるものであれば良い。
一例を示せば、フィルター30aは合成樹脂製のネットであって、ネットの形状は立体形状(蜂の巣織)を用いることができる。
このフィルターは、立体形状(蜂の巣織)に形成されており、塵埃等の比較的小さな異物を捕捉するのに適している。
具体的には、旭化成アドバンス株式会社が製造する製品名:サランハニカム(品番9600または9600-6)を好適に用いることができる。この旭化成アドバンス株式会社が製造する製品名サランハニカムを図7に示す。
尚、フィルター30aは、このサランハニカムに限定されるものではなく、別社製品であっても同等品であれば、用いることができる。
第2フィルター体30にも雨水が侵入するため、第1フィルター体20と同様に、第2フィルター体30は、この侵入する雨水によって膨潤する素材は適さない。
例えば、不織布、スポンジのような素材を第2フィルター体30に用いると、雨水によって膨潤し、流入する空気の抵抗となり、十分な換気を行うことができないという弊害が生ずる虞がある。そのため、第2フィルター体30は、合成樹脂製であることが好ましい。
(内部ルーバー部A)
内部ルーバー部Aは、換気空気の流れをルーバーによって変えることにより、雨水(雨滴)を除去できるものであれば、本発明においてその構成は特に限定されない。
以下に、内部ルーバー部Aの一例を示す。
前記内部ルーバー部Aは、第1ルーバー体10とベース枠60との間に配置される第2ルーバー体40及び第3ルーバー体50とからなる。この第2ルーバー体40と第3ルーバー体50とを組み合わせることにより、前記内部ルーバー部Aが形成される。
また、第1ルーバー体10と第2ルーバー体40との間には、前記した第1のフィルター20と第2のフィルター30が配置され、虫、砂、小石、塵埃の侵入を抑制し、また雨水(水滴)の侵入を抑制する。
尚、前記第1のフィルター体20は第1ルーバー体10側に配置され、第2のフィルター30は、内部ルーバー部A側(第2ルーバー体40側に)配置される。
前記内部ルーバー部Aは、図2乃至図4に示すように、前記第1ルーバー壁11に対応して多段状に形成された、第2ルーバー壁41と、前記第2ルーバー壁41の上方に配置された空気流通口42とを備えている。
この実施形態にあっては、図2乃至図4に示すように、8段の第2ルーバー壁41と、8個の空気流通口42を形成した場合を示しているが、本発明はこれ限定されるものではない。
また、前記内部ルーバー部Aは、前記空気流通口42に対向して配置され、空気流通口42の位置よりも下方に延設された止水板52と、前記止水板52の下方向に形成され、止水板52から落下する雨水を受け止める樋部Bとを備えている。
この止水板52は、空気流通口42から侵入する雨水を衝突させ、その水滴Wを桶部Bに落下させる機能を備えている。
また桶部Bの底面は傾斜面に形成され、樋部Bの雨水(水滴W)は桶部Bの底面に沿って流れ、外部に排出される。
更に、前記内部ルーバー部Aは、前記第2ルーバー壁41に対応して多段状に形成された、第3ルーバー壁51を備えている。前記第3ルーバー壁51の上方に配置された空気導出口53を備えている。
この実施形態にあっては、図2乃至図4に示すように、8段の第3ルーバー壁51と、8個の空気導出口42を形成した場合を示しているが、本発明はこれ限定されるものではない。また、前記第2ルーバー体40と第3ルーバー体50とを別体の部材として形成し、それを組み合わせることにより、前記内部ルーバー部Aが形成される場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、予め、第2ルーバー体40と第3ルーバー体50とを一体の部材として形成し、その内部に内部ルーバー部Aが形成されているものであっても良い。
(換気装置の取付け)
上記のように構成した換気装置にあっては、取付け開口(図示せず)にパッキン70を挟んでベース枠60を取り付ける。その後、第2ルーバー体40及び第3ルーバー体50を組み合わせ、内部ルーバー部Aを形成する。
そして、ベース枠60の本体部61内に、第1フィルター体20、第2フィルター体30、第2ルーバー体40と第3ルーバー体50を組み合わせた内部ルーバー部Aを収容する。
その後、ベース枠60の外周を覆うように、第1フィルター体20の前方に、第1のルーバー体10を取り付ける。このようにして、電気機器ボックスの取付け開口に、換気装置1を取り付けることができる。
即ち、この換気装置1にあっては、第2ルーバー体40、第3ルーバー体50の前方に、第1フィルター体20、第2フィルター体30が配置される。
(換気装置のフィルター作用、排水作用)
空気導入口12から侵入した雨水を含む換気空気は、図4の矢印Rに示すように、第1、第2のフィルター体20、30を通過した後、第2ルーバー壁41、止水板52、第3ルーバー壁53によって蛇行し、電気機器ボックス1内に導入される。
まず、図4に示すように、空気導入口12から斜め上向きに吹き込んだ雨水を含む換気空気は、第1のフィルター体20と、第2のフィルター体30に当たる。
これにより、雨水、虫、砂、小石などの比較的大きな異物が第1のフィルター体20によって取り除かれ、また、雨水、砂、塵埃の比較的小さな異物が第2のフィルター体30によって取り除かれる。
このとき、第1のフィルター体20は金属製あるいは合成樹脂製であり、第2フィルター体30は、合成樹脂製であるため、雨水によって膨潤することもなく、膨潤によって流入する空気の抵抗となることもなく、換気を効率的に行うことができる。
その後、換気空気中に残った雨水(水滴)Wは、止水板52によっても受け止められ(止水板52に衝突し)、止水板52の下方に設けられた樋部Bに、水滴として落下する。
この桶部Bの底面は傾斜面に形成されているため、樋部Bの雨水(水滴)は桶部Bの底面に沿って左右両側に流れ、外部に排出される。この桶部に収容された雨水は、内部ルーバー部を流れる空気の流れの影響を受けることなく、外部に確実に排出される。
したがって、電気機器ボックス内部への塵埃、虫、砂、小石などの異物の侵入、及び雨水の浸入を確実に防止すると共に、電気機器ボックス内の換気を的確に行うことのできる
尚、上記実施形態では、前記第1ルーバー体10と内部ルーバー部Aとの間に、フィルター体(第1、第2のフィルター体20、30)を配置した場合を示したが、これ以外に、内部ルーバー部Aの後方に(内部ルーバー部Aとベース枠60の間に)、例えば、塩分を除去するフィルター体(第3のフィルター体)を設けても良い。
内部ルーバー部Aの後方に(内部ルーバー部Aとベース枠60の間に)、設けられるフィルター体(第3のフィルター体)は、フィルター体(第1、第2のフィルター体20、30)及び内部ルーバー部Aによって、雨水(雨滴)が除去されるため、例えば、不織布、スポンジのような素材であっても、用いることができる。
1 電気機器ボックスの換気装置
10 第1ルーバー体
11 第1ルーバー壁
12 空気導入口
20 第1フィルター体
30 第2フィルター体
40 第2ルーバー体(内部ルーバー体)
41 第2ルーバー壁
42 空気流通口
50 第3ルーバー体(内部ルーバー体)
51 第3ルーバー壁
52 止水板
53 空気導出路
60 ベース枠
A 内部ルーバー体
B 樋部

Claims (5)

  1. 電気機器ボックスの取付け開口に固定されるベース枠と、ベース枠の外面を覆う第1ルーバー体と、第1ルーバー体とベース枠との間に配置される内部ルーバー部と、を備えた電気機器ボックスの換気装置において、
    前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間に、金属製あるいは合成樹脂製のフィルター体を配置し、
    前記フィルター体によって異物を除去した換気空気を、内部ルーバー部に導入することを特徴とする電気機器ボックスの換気装置。
  2. 前記フィルター体が、
    前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間の第1ルーバー体側に配置される第1のフィルター体と、
    前記第1ルーバー体と内部ルーバー部との間の内部ルーバー部側に配置される第2のフィルター体と、とからなり、
    第1のフィルター体は金属製の金網あるいは合成樹脂製のネットであり、かつ第2のフィルター体は、合成樹脂製のネットであり、
    第1のフィルター体が大きな異物を除去し、第2のフィルター体が第1のフィルター体で除去される異物よりも小さな異物を除去することを特徴とする請求項1記載の電気機器ボックスの換気装置。
  3. 前記第1のフィルター体は金属製の金網であり、かつ前記第2のフィルター体は立体形状に織られた合成樹脂製のネットであることを特徴とする請求項2に記載の電気機器ボックスの換気装置。
  4. 第1のフィルター体の目の内のりが、直径相当dが0.5mm以上1.1mm以下の寸法に形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電気機器ボックスの換気装置。
  5. 前記内部ルーバー部とベース枠の間に、第3のフィルター体を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気機器ボックスの換気装置。
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