JP2022089762A - 浮遊分離装置、改質フライアッシュスラリーの製造方法、および改質フライアッシュを利用した製品の製造方法 - Google Patents

浮遊分離装置、改質フライアッシュスラリーの製造方法、および改質フライアッシュを利用した製品の製造方法 Download PDF

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Koji Takasu
裕樹 陶山
Hiroki Toyama
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Abstract

Figure 2022089762000001
【課題】改質フライアッシュスラリーを得るための処理時間を短縮可能な浮遊分離装置を提供する。
【解決手段】浮遊分離装置は、下向きに縮小した底部40aを有し、未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散したフライアッシュスラリーを収容する処理槽40と、底部40aの下端に取り付けられる旋回流発生装置45と、処理槽40内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーを旋回流発生装置45を介して底部40aに戻すことでフライアッシュスラリーの循環流を形成する循環機構39と、処理槽40内のフライアッシュスラリーに気泡を供給する気泡発生装置51と、を備える。旋回流発生装置45によって形成されたフライアッシュスラリーの旋回流が、底部40aの下端から処理槽40に導入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、フライアッシュの改質に好適な浮遊分離装置に関し、特に、未燃カーボンなどの不純物の含有量が所定量以下に低減された改質フライアッシュを短時間で製造することが可能な浮遊分離装置に関する。さらに、本発明は、改質フライアッシュスラリーの製造方法に関する。さらに、本発明は、改質フライアッシュを利用した製品の製造方法に関する。
火力発電設備などで石炭またはバイオマス燃料を燃焼させると、大量のフライアッシュ(石炭灰またはバイオマス灰)が副生成物として生成される。近年、このフライアッシュを資源として有効活用することが検討されている。ところが、未燃カーボンなどの不純物を多く含むフライアッシュは、そのままでは、利用価値が小さい。例えば、フライアッシュは、コンクリートの混和剤として有用性が認められつつあるが、フライアッシュをコンクリートの混和剤として使用するには、該フライアッシュに含まれる未燃カーボンの量を所定量以下(例えば、3%以下)に低減させる必要がある。なお、本明細書では、未燃カーボンなどの不純物の含有量を所定量以下に低減させたフライアッシュを、「改質フライアッシュ」と称する。また、フライアッシュに含まれる不純物を「未燃カーボン」と総称することがある。
従来は、短時間かつ低コストで改質フライアッシュを製造する装置がなかったために、多量に未燃カーボンを含むフライアッシュは、産業廃棄物して処理されていた。ところが、最近になって、比較的短時間かつ低コストで改質フライアッシュを得るための浮遊分離装置が開発された(特許文献1参照)。特許文献1に記載の浮遊分離装置は、下向きに縮小する底部を有し、フライアッシュと捕集剤とを含むフライアッシュスラリーを収容する処理槽と、該処理槽内の液面よりも低い位置からフライアッシュスラリーを取り出して、該フライアッシュスラリーを処理槽の底部に帰還させる循環手段と、フライアッシュスラリーに気泡を供給する気泡発生装置と、を備えている。下向きに縮小する処理槽の底部は、処理後の改質フライアッシュスラリーの取り出しを容易にすることを目的として設けられている。
循環手段は、フライアッシュスラリーを処理槽の底部の内周面に沿って該処理槽に供給し、これにより、処理槽内にフライアッシュスラリーの旋回流(渦流)を形成させる。フライアッシュスラリーに含まれる捕集剤は、未燃カーボンに吸着されている。フライアッシュスラリーの旋回流が形成された処理槽に気泡を供給すると、該気泡が効率よく未燃カーボンに吸着した捕集剤に付着することができる。すると、捕集剤に付着した気泡の浮力で未燃カーボンがフライアッシュから引き剥がされ、改質フライアッシュスラリーが短時間かつ低コストで得られる。
なお、本明細書では、浮遊分離装置の処理槽に導入されるフライアッシュを含むスラリーを「フライアッシュスラリー」と称し、浮遊分離装置で得られる改質フライアッシュを含むスラリーを「改質フライアッシュスラリー」と称する。
特許第4802305号公報
しかしながら、特許文献1に記載の浮遊分離装置では、処理槽にフライアッシュスラリーを投入する工程(第1工程)、処理槽内でフライアッシュスラリーと未燃カーボンを分離する工程(第2工程)、処理槽から改質フライアッシュスラリーを取り出す工程(第3工程)を順に施す必要がある。特許文献1に記載の浮遊分離装置は、これら3つの工程を1つの処理槽で同時に実施することができず、改質フライアッシュスラリーを得るための処理時間の短縮に関して未だ改良の余地がある。
そこで、本発明は、上記3つの工程を1つの処理槽で同時に実施することで、改質フライアッシュスラリーを得るための処理時間を短縮可能な浮遊分離装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような浮遊分離装置を用いることで、処理時間を短縮可能な改質フライアッシュスラリーの製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、改質フライアッシュを利用した製品の製造方法を提供することを目的とする。
一態様では、下向きに縮小した底部を有し、未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散したフライアッシュスラリーを収容する処理槽と、前記底部の下端に取り付けられる旋回流発生装置と、前記処理槽内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーを前記旋回流発生装置を介して前記処理槽の底部に戻すことでフライアッシュスラリーの循環流を形成する循環機構と、前記処理槽内のフライアッシュスラリーに気泡を供給する気泡発生装置と、を備え、前記旋回流発生装置によって形成されたフライアッシュスラリーの旋回流を、前記底部の下端から前記処理槽に導入する、浮遊分離装置が提供される。この浮遊分離装置において、下向きに縮小する底部を処理槽に設ける目的の1つは、処理中のフライアッシュスラリーが該底部に沈殿することを防止することである。
一態様では、前記浮遊分離装置は、前記処理槽から改質フライアッシュスラリーを取り出す回収機構をさらに備え、前記回収機構は、前記処理槽の内部から該処理槽の外部まで延びる回収ラインと、前記回収ラインに配置される排出ポンプを備えており、前記回収ラインの先端に形成された回収口は、前記処理槽側面の下部近傍に開口している。
一態様では、前記回収ラインは、前記処理槽の前記回収口から該処理槽の接線方向で、かつ前記旋回流の順方向に延びる。
一態様では、前記浮遊分離装置は、前記処理槽に前記フライアッシュスラリーを供給するための供給機構をさらに備え、前記処理槽は、前記気泡が付着して、前記フライアッシュスラリーの液面に浮上した前記未燃カーボンの集合体であるフロスを排出させる排出機構を備えており、前記回収機構によって改質フライアッシュスラリーを回収しつつ、前記供給機構によって、前記回収された改質フライアッシュスラリーの量、および前記排出されたフロスの量に応じたフライアッシュスラリーを処理槽に供給することで連続して改質フライアッシュスラリーを製造する。
一態様では、前記循環機構は、前記処理槽の上部から前記処理槽の底部に延びる循環ラインと、前記循環ラインに配置された循環ポンプと、を備えており、前記供給機構は、前記フライアッシュスラリーを前記循環ラインに供給する供給ラインを備えている。
一態様では、前記気泡発生装置は、前記旋回流発生装置と一体化されている。この構成により、気泡発生装置は、自吸した空気を、旋回流発生装置によって生じた旋回流の剪断力を利用して微細化することができる。
一態様では、未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散したフライアッシュスラリーを、下向きに縮小した底部を有する処理槽に収容し、前記処理槽内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーに旋回流を付与して前記処理槽の底部に戻すことで、前記処理槽内でフライアッシュスラリーの旋回流を形成しつつ、フライアッシュスラリーの循環流を形成し、前記フライアッシュスラリーの循環流に気泡を供給することで、前記気泡が付着した前記未燃カーボンの集合体であるフロスを前記フライアッシュスラリーの液面に浮上させる、改質フライアッシュスラリーの製造方法が提供される。
一態様では、前記フロスを前記処理槽から排出し、前記底部の下端近傍から前記改質フライアッシュスラリーを回収し、前記回収された改質フライアッシュスラリーの量、および前記排出されたフロスの量に応じたフライアッシュスラリーを処理槽に供給することで連続して改質フライアッシュスラリーを製造する。
一態様では、上記改質フライアッシュスラリーの製造方法により得られた改質フライアッシュスラリーを脱水・濃縮処理することで改質フライアッシュを入手し、前記改質フライアッシュを少なくとも水およびセメントと混練処理する、改質フライアッシュを利用した製品の製造方法が提供される。
一態様では、前記改質フライアッシュが所望の平均粒径を有するように、前記混練処理の前に分級処理を行う。
一態様では、前記混練処理は、前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、前記骨材に少なくとも前記水および前記セメントを混練することでセメント組成物を製造する処理である。
一態様では、前記混練処理は、前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、前記骨材に少なくとも前記水、前記セメント、および砂を混練することでフライアッシュモルタルを製造する処理である。
一態様では、前記混練処理は、前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、前記骨材に少なくとも前記水、前記セメント、砂、および砂利を混練することでフライアッシュコンクリートを製造する処理である。
本発明は、以下の4つの顕著に有利な効果を奏することができる。
(1)特許文献1に記載の浮遊分離装置では、フライアッシュスラリーに気泡を供給した後に処理槽内に旋回流形成する機構を採用しているが、本発明では、これに代えて、フライアッシュスラリーの旋回流を形成した後に該旋回流を利用して気泡を供給する機構を採用している。この構成により、未燃カーボンをフライアッシュから分離する能力を向上させることができる。
(2)処理槽の底部が下向きに縮小しているため、処理中のフライアッシュスラリーの沈殿を防ぐことができる。その結果、処理槽にフライアッシュスラリーを投入する工程(第1工程)、処理槽内でフライアッシュスラリーと未燃カーボンを分離する工程(第2工程)、処理槽から改質フライアッシュスラリーを取り出す工程(第3工程)を1つの処理槽で同時に実施することができる。したがって、短時間でフライアッシュスラリーを得ることができる。
(3)改質フライアッシュスラリーの回収口を前記処理槽側面の下部近傍に設ける実施形態によれば、未燃カーボン含有量を低減させた成分を選択的に取り出すことができる。
(4)改質フライアッシュを利用した製品の製造方法によれば、環境負荷の観点から好ましい利用形態である、フライアッシュコンクリートや、フライアッシュモルタルなどの改質フライアッシュを利用した製品を簡単に効率よく製造することができる。
図1は、一実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。 図2(a)は、図1に示す旋回流発生装置を模式的に示す側面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す旋回流発生装置の上面図である。 図3(a)乃至図3(d)は、フライアッシュスラリーから未燃カーボンが除去される様子をそれぞれ示す模式図である。 図4は、他の実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。 図5は、処理槽下部からその接線方向に延びる改質フライアッシュスラリー排出管を模式的に示す断面図である。 図6は、さらに他の実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。図1に示す浮遊分離装置は、未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散されたフライアッシュスラリーから未燃カーボンが除去された改質フライアッシュを得るための装置である。浮遊分離装置に導入されるフライアッシュスラリーは、例えば、未燃カーボンを含むフライアッシュに水と捕集剤とを加えて、ミキサーで攪拌することより製造することができる。一実施形態では、フライアッシュスラリーに、一つ、または複数の液体添加剤をさらに加えてもよい。液体添加剤の例としては、気泡保護剤としてのパイン油があげられる。
図1に示す浮遊分離装置は、フライアッシュスラリーを収容する処理槽40と、処理槽40の下端に取り付けられる旋回流発生装置45と、処理槽40内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーを旋回流発生装置45を介して処理槽40の底部に戻すことでフライアッシュスラリーの循環流を形成する循環機構39と、処理槽40内のフライアッシュスラリーに気泡を供給する気泡発生装置51と、を備える。
図1に示す処理槽40は、処理槽下部(底部)40a、処理槽中央部40b、処理槽上部40c、およびフロス回収枠部40dの四分割体よりなる組立構造体である。処理槽下部40aは、下向きに縮径する円錐部を有するホッパー形状である。処理槽中央部40bは、フライアッシュスラリーを貯留し旋回流を生じさせ得る縦円筒槽壁部を有する円筒形状である。処理槽上部40cは、上向きに縮径する円錐部を有する逆さホッパー形状である。フロス回収枠部40dは、処理槽上部40cの上面周囲を、後述するバブル付着未燃カーボンの集合体であるフロスを回収するためのフロス回収空間SFとして区画している。なお、処理槽40は、上記構成に限定されるものでなく、フライアッシュスラリーを貯留し旋回流を維持または生じさせ得る縦円筒槽壁部を有していればよい。
本実施形態では、循環機構39は、処理槽中央部40cの側壁に形成された循環液入口43から旋回流発生装置45まで延びる循環ライン49と、該循環ライン49に配置された循環ポンプ50とから構成される。循環液入口43は、処理槽中央部40bの上部に設けられている。処理槽40にフライアッシュスラリーを貯留した後で、循環ポンプ50を起動すると、処理槽40に収容されたフライアッシュスラリーが循環液入口43から循環ライン49に吸い込まれる。循環ライン49を流れるフライアッシュスラリーは、循環ライン49の循環液出口42が接続される旋回流発生装置45を介して処理槽下部40aの下端から処理槽40に導入される。このように、循環ポンプ50を駆動することで、処理槽40、循環液入口43、循環ライン49、循環液出口42、旋回流発生装置45、および処理槽40をこの順に流れるフライアッシュスラリーの循環流が形成される。
さらに、処理槽40は、処理槽上部40cの上端開口であるフロス溢流口41と、フロ
ス回収枠部40dの側壁に形成されたフロス回収口47と、処理槽中央部40bの側壁に形成された水入口44、フライアッシュスラリー供給口60、および処理槽底部40aに形成された改質フライアッシュ排出口65と、を有する。
バブル付着未燃カーボンの集合体であるフロスは、フロス溢流口41からフロス回収枠部40dによって区画されたフロス回収空間SFに溢流する。フロス溢流口41は、フロス回収空間SFの中央に位置している。フロス溢流口41を溢流したフロスは、フロス回収枠部40dの側壁に設けられたフロス回収口47を通って、フロス回収管52に流れ込み、フロス回収管52を介して図示しない容器に回収される。
水入口44は、給水源(図示せず)に給水管55を介して連結される。給水源は、例えば、浮遊分離装置200が設置される工場の水道管であり、給水管55は、水道管に設けられた蛇口に連結される。水入口44は、フロスをフロス溢流口41から溢流させるための水を処理槽40に供給するために設けられる。この水入口44は、フロス溢流口41よりも低い位置に配置されていればよい。改質フライアッシュスラリーを連続して製造する場合は、水入口44および給水管55を省略してもよい。
フライアッシュスラリー供給口60には、フライアッシュスラリー供給管61が接続されている。処理槽40にフライアッシュスラリーを収容するときは、フライアッシュスラリー供給管61に配置された供給バルブ(図示せず)を開く。この動作によって、フライアッシュスラリーがフライアッシュスラリー供給管61を介してフライアッシュスラリー供給口60から処理槽中央部40bに供給される。フライアッシュスラリー供給管61は、フライアッシュスラリーの供給ラインとして機能する。本実施形態では、フライアッシュスラリー供給配管61および供給バルブによって、処理槽40にフライアッシュスラリーを供給するための供給機構が構成される。
改質フライアッシュスラリー排出口65には、改質フライアッシュスラリー排出管66が接続されている。改質フライアッシュを回収するときは、改質フライアッシュスラリー排出管66に配置された排出バルブ(図示せず)を開く。この動作によって、改質フライアッシュスラリーが自然流下で改質フライアッシュスラリー排出管66に流れ込むので、改質フライアッシュスラリーを改質フライアッシュスラリー排出管66を介して図示しない回収容器に回収することができる。本実施形態では、改質フライアッシュスラリー排出口65は改質フライアッシュスラリーの回収口として機能する。改質フライアッシュスラリー排出管66は、改質フライアッシュスラリーの回収ラインとして機能する。本実施形態では、改質フライアッシュスラリー排出管66および排出バルブによって、処理槽40から改質フライアッシュスラリーを取り出す回収機構が構成される。
図2(a)は、図1に示す旋回流発生装置を模式的に示す側面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す旋回流発生装置の上面図である。図2(a)に示す旋回流発生装置45は、円筒形状を有する本体45aと、本体45aの上端に接続される円錐コーン部45bと、を備える。上記した循環ライン49は、本体45aの側壁に接続される。円錐コーン部45bは、上向きに縮径するコーン形状を有している。
循環ライン49は、旋回流発生装置45の本体45aの接続点において、該本体45aの内周面の接線方向に延びている。この構成により、円筒形状を有する本体45aにフライアッシュスラリーの旋回流を形成することができる。本体45a内に形成されたフライアッシュスラリーの旋回流は、円錐コーン部45bを通過して処理槽40の処理槽下部40aの下端に導入される。フライアッシュスラリーの旋回流が円錐コーン部45bを通過すると、旋回流の速度が増加する。旋回流の速度は、円錐コーン部45bに対する旋回流の角速度の大きさである。
循環ライン49を流れてきたフライアッシュスラリーは、旋回流発生装置45で形成された旋回流の形態で処理槽下部40aの下端から処理槽40に導入される。これにより、処理槽40内に収容されるフライアッシュスラリー全体を旋回させることができる。
なお、旋回流発生装置45の形状および構成は、所望の角速度を有するフライアッシュスラリーの旋回流を処理槽40に導入可能である限り任意である。例えば、上記円錐コーン部45bを省略してもよい。
気泡発生装置51は、処理槽40に貯留されたフライアッシュスラリーに大量のバブルを注入するための装置である。気泡発生装置51は、例えば、マイクロバブル発生器(図示せず)を含んでいる。本実施形態では、気泡発生装置51は、気泡が処理槽40内のフライアッシュスラリー全体の流れに乗って未燃カーボンと十分に接触するように、旋回流発生装置45と一体化されている。この場合、気泡発生装置51は、該気泡発生装置51を流れるフライアッシュスラリーを利用して空気を吸い込むことが可能な自吸機構を備えているのが好ましい。この場合、気泡発生装置は、自吸した空気を、旋回流発生装置によって生じた旋回流の剪断力を利用して微細化することができる。このような構成により、旋回流発生装置45から処理槽40に導入されるフライアッシュスラリーの旋回流に予め気泡を供給しておくことができ、さらに、浮遊分離装置のコンパクト化を達成することができる。一実施形態では、気泡発生装置51を旋回流発生装置45と一体化させずに、循環ライン49に配置してもよい(図1の点線参照)。この場合でも、旋回流発生装置45から処理槽40に導入されるフライアッシュスラリーの旋回流に予め気泡を供給しておくことができる。
このように構成される浮遊分離装置では、処理槽40に貯留したフライアッシュスラリーを循環ポンプ50で循環させるとともに、旋回流発生装置45で形成されたフライアッシュスラリーの旋回流を処理槽40に導入することで、処理槽40内のフライアッシュスラリー全体に旋回流を生じさせる。さらに、気泡発生装置51によって、フライアッシュスラリーに気泡を注入する。注入された気泡は、フライアッシュスラリーに含まれる未燃カーボンに捕集剤を介して付着し、気泡が付着した未燃カーボンがフロスとしてフロス溢流口41から溢れ出す。フロス溢流口41から溢れ出したフロスは、フロス回収口47を通って容器(図示しない)に回収される。浮遊分離装置は、捕集剤とフライアッシュとの表面濡れ性の差を利用して、未燃カーボンに付着する捕集剤にバブルを付着させ、さらに捕集剤を介してバブルが付着した未燃カーボンを浮選処理する装置である。未燃カーボンが除去された改質フライアッシュスラリーは、改質フライアッシュスラリー排出管66を通って図示しない回収容器に回収(排出)される。
図3(a)乃至図3(d)は、フライアッシュスラリーから未燃カーボンが除去される様子をそれぞれ示す模式図である。図3(a)は、フライアッシュFAに未燃カーボンUCが付着している様子を示す模式図である。図3(a)に示すように、未燃カーボンUCは、フライアッシュFAの表面に付着している。
図3(b)は、フライアッシュスラリー内のフライアッシュFAを示す模式図である。未燃カーボンUCは親油性を有しており、フライアッシュFAは親水性を有している。そのため、フライアッシュと捕集剤(例えば、灯油)とが水に均一に分散されたフライアッシュスラリーを生成すると、図3(b)に示すように、未燃カーボンUCに捕集剤Kが付着する。
図3(c)は、捕集剤KにバブルBが付着した様子を示す模式図である。フライアッシュスラリーを導入した浮遊分離装置を稼働すると、気泡発生装置51によって注入された気泡が未燃カーボンUCに付着した捕集剤Kに付着する。捕集剤Kに付着したバブルBには、浮力が働くので、このバブルBの浮力によって、未燃カーボンUCが捕集剤KとともにフライアッシュFAから引きはがされる。
図3(d)は、バブル付着未燃カーボンFがフライアッシュFAから引きはがされた様子を示す模式図である。フライアッシュFAから引きはがされた、バブルBが付着した捕集剤Kと未燃カーボンUCは、バブル付着未燃カーボンFを構成する。図3(d)に示すバブル付着未燃カーボンFの集合体が上記フロスであり、このフロスがフロス溢流口41から排出される。
次に、浮遊分離装置の運転方法の一例を説明する。
最初に、フライアッシュスラリーをフライアッシュスラリー供給管61を介してフライアッシュ供給口60から処理槽40に供給する。このとき、処理槽40におけるフライアッシュスラリーの液面レベルが循環液入口43よりも高くなる(例えば、数cm高くなる)ように、フライアッシュスラリーを処理槽40に貯留する。処理槽40に貯留されたフライアッシュスラリーの液面レベルが循環液入口43よりも低いときは、水入口44から水を供給して液面レベルを循環液入口43よりも高くする。処理槽上部40cの内部空間は、バブル付着未燃カーボンF(図3(d)参照)が浮上堆積するための空間となる。
処理槽40にフライアッシュスラリーを貯留した後で、循環ポンプ50を稼動する。上述したように、循環ポンプ50を駆動すると、処理槽40、循環液入口43、循環ライン49、循環液出口42、旋回流発生装置45、および処理槽40をこの順に流れるフライアッシュスラリーの循環流が形成される。このとき、旋回流発生装置45で形成されたフライアッシュスラリーの旋回流が処理槽40に導入され、その結果、処理槽40内のフライアッシュスラリー全体が旋回する。
さらに、フライアッシュスラリーの旋回流が導入される処理槽下部40aが下向きに縮小する形状を有しているため、処理中のフライアッシュスラリーの沈殿を防止することができる。
循循環ポンプ50は、フライアッシュスラリーの循環量を変更可能であるように構成されるのが好ましい。この循環量は、特に限定は無いが、例えば、1分間で処理槽40内のフライアッシュスラリーの0.5~15倍の容量のフライアッシュスラリーが循環する量である。
循環ポンプ50の稼動と同期して、気泡発生装置51を稼働させる。気泡発生装置51は、例えば、気泡径最頻値が10μm~200μmであるマイクロバブルを大量にフライアッシュスラリーの循環流に連続して注入する。マイクロバブルは、内圧が高くフライアッシュスラリー中に長く滞留することができ、フライアッシュスラリー中に分散するバブル数、合計表面積、捕集剤との接触割合が通常のバブルに比べてはるかに大きい。このため、処理槽40内のフライアッシュスラリー全体の旋回流に乗ったマイクロバブルは、容易に未燃カーボンに付着した捕集剤に付着する。バブル付着未燃カーボンF(図3(d)参照)は、マイクロバブルの浮力によって上昇しながら渦流の中心に集まり、処理槽40におけるフライアッシュスラリーの液面に到達する。フライアッシュスラリーの液面に到達したバブル付着未燃カーボンFは、遅れて液面に到達する後続のバブル付着未燃カーボンFにより押し上げられる。このようにしてバブル付着未燃カーボンの集合体であるフロスは、処理槽上部40cのフロス溢流口41から溢流する。処理槽40に最後に残るフロスについては、水入口44から処理槽30に水を供給することにより、液面レベルを上げて、フロス溢流口41を溢流させる。
フロス溢流口41から、フロス回収枠部40dによって区画されたフロス回収空間SFに溢れ出たフロスは、フロス回収枠部40dの側壁に設けられたフロス回収口47、およびフロス回収口47に接続されたフロス回収管52を介して図示しない容器に回収される。処理槽40内に残るスラリーは、未燃カーボンが低減された改質フライアッシュスラリーである。改質フライアッシュスラリー排出管66に配置された排出バルブ(図示せず)を開くと、改質フライアッシュスラリーは、改質フライアッシュスラリー排出管66を通って図示しない回収容器に回収(排出)される。本実施形態の浮遊分離装置を用いることで、非常に短い処理時間で未燃カーボン含有量が低い(例えば、2%以下)改質フライアッシュスラリーを得ることができる。
上述したように、処理槽下部40aが下向きに縮小する形状を有しているため、処理中のフライアッシュスラリーが処理槽下部40aに沈殿することが防止される。その結果、処理槽40にフライアッシュスラリーを投入する工程(第1工程)、処理槽40内でフライアッシュスラリーと未燃カーボンを分離する工程(第2工程)、処理槽40から改質フライアッシュスラリーを取り出す工程(第3工程)を1つの処理槽40で同時に実施することができる。処理槽40から取り出された改質フライアッシュスラリーの量に対応する量のフライアッシュスラリーをフライアッシュスラリー供給管61を介して処理槽40に供給することにより、改質フライアッシュスラリーを連続して製造することができる。
浮遊分離装置で得られた改質フライアッシュスラリーは、他の装置で脱水され、濃縮される。これらの処理により改質フライアッシュが得られる。一実施形態では、脱水・濃縮処理の前に、またはその後で改質フライアッシュを分級処理してもよい。
このようにして得られた改質フライアッシュを、少なくとも水およびセメントと混練処理することで様々な製品を製造することができる。例えば、改質フライアッシュを骨材少なくとも一部として、該骨材に少なくとも水およびセメントを混練することでセメント組成物を製造することができる。さらに、改質フライアッシュを骨材少なくとも一部として、該骨材に少なくとも水、セメント、および砂を混練することでフライアッシュモルタルを製造してもよい。さらに、改質フライアッシュを骨材少なくとも一部として、該骨材に少なくとも水、セメント、砂、および砂利を混練することでフライアッシュコンクリートを製造してもよい。
これら改質フライアッシュを利用した製品の使用は、環境負荷の観点から好適である。例えば、上記方法で製造されたフライアッシュコンクリートは、空気中のCOがフライアッシュに起因する塩基性中和に大量に消費されるので、電力を必要とし、かつCOを多量に排出するキルンにより製造されるフライアッシュセメントを用いたフライアッシュコンクリートに比べて環境負荷が小さい。そのため、全国の生コン工場(約3900工場)が上記浮遊分離装置を設備し、上記製造方法でフライアッシュコンクリートを製造することで、これまで使用されていたフライアッシュセメントの使用量が減じられれば、環境負荷を小さくする上で非常に有用である。また、フライアッシュコンクリートは、通常のコンクリートの製造におけるセメントの使用量と同等でありながら、フライアッシュを含んでいることに起因して高強度になる。フライアッシュコンクリートが、通常のコンクリートに比べてセメントの使用量が約2倍である高強度コンクリートに替えて使用され、高強度コンクリートの使用量が減じれば、セメントの使用量を削減できるので、環境負荷を小さくする上で非常に有用である。
図4は、他の実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
図4に示す浮遊分離装置では、フライアッシュスラリー供給管(供給ライン)61は、処理槽40ではなく、循環ライン49に接続される。フライアッシュスラリーは、循環ライン49および旋回流発生装置45を介して処理槽40に供給される。フライアッシュスラリー供給管61には、フライアッシュスラリーの流量を測定しかつ調整可能なフライアッシュスラリー流量調整器63が配置されている。本実施形態では、処理槽40にフライアッシュスラリーを供給するための供給機構は、フライアッシュスラリー供給配管61およびフライアッシュスラリー流量調整器63を少なくとも含んでいる。
図4に示すように、改質フライアッシュスラリー排出管(回収ライン)66は、処理槽40の処理槽下部40aの側壁を貫通して、該処理槽40の内部まで延びている。改質フライアッシュスラリー排出管66の先端に形成された開口66aは、改質フライアッシュスラリーの回収口として機能し、処理槽下部40aの下端部近傍に位置している。さらに、改質フライアッシュスラリー排出管66には、処理槽40内の改質フライアッシュスラリーを吸引する排出ポンプ67と、該改質フライアッシュスラリー排出管66を流れる改質フライアッシュスラリーの流量を測定可能な改質フライアッシュスラリー流量測定器68とが配置されている。一実施形態では、図1に示すように、改質フライアッシュスラリー排出管66は、処理槽底部40aに形成された改質フライアッシュ排出口65に接続されてもよい。
改質フライアッシュスラリー排出管66が改質フライアッシュ排出口65に接続される場合、改質フライアッシュ排出管66は、該改質フライアッシュ排出管66が水平断面視で処理槽40の処理槽下部40aの接線方向で、かつフライアッシュスラリーの旋回流の順方向に延びるように、改質フライアッシュ排出口65に接続されてもよい。図5は、処理槽下部40aからその接線方向に延びる改質フライアッシュスラリー排出管66を模式的に示す断面図である。なお、旋回流の順方向とは、処理槽40の内部でフライアッシュスラリーが旋回している方向であり、図5では、太い二点鎖線で示されている。
上述したように、バブル付着未燃カーボンF(図3(d)参照)は、マイクロバブルの浮力によって渦流の中心、すなわち、処理槽40の中心に集まっており、その一方で、処理槽40の内壁面近傍には改質フライアッシュスラリーが集まっている。そのため、改質フライアッシュ排出管66が処理槽40の処理槽下部40aの接線方向で、かつフライアッシュスラリーの旋回流の順方向に延びる場合、処理槽40の内部に形成されたフライアッシュスラリーの旋回流を利用して、改質フライアッシュスラリーを効率よく改質フライアッシュスラリー排出管66に導入することができる。
図5に示した例では、改質フライアッシュ排出口65は、処理槽40の処理槽下部40aに形成されている。一実施形態では、図1に示す改質フライアッシュ排出口65を処理槽40の処理槽中央部40bに形成し、改質フライアッシュ排出管66が処理槽中央部40bの接線方向で、かつフライアッシュスラリーの旋回流の順方向に延びるように、改質フライアッシュ排出管66を改質フライアッシュ排出口65に接続してもよい。
さらに、フロス回収管52には、該フロス回収管52を流れるフロスの流量を測定可能なフロス流量測定器53が配置されている。
図4に示す浮遊分離装置でも、循環ポンプ50を駆動することにより、フライアッシュスラリーの循環流を形成しつつ、旋回流発生装置45で形成されたフライアッシュスラリーの旋回流を処理槽40に導入する。この際、処理槽40の下端部、すなわち、処理槽下部(底部)40aの下端部近傍のフライアッシュスラリーは、ほぼ改質フライアッシュスラリーに改質されている。そこで、本実施形態では、循環ポンプ50の駆動中にさらに排出ポンプ67を駆動するとともに、フライアッシュスラリーをフライアッシュスラリー供給管61から処理槽40に供給することで、連続して改質フライアッシュスラリーを製造する。
この場合、回収された改質フライアッシュスラリーの量、および排出されたフロスの量に応じたフライアッシュスラリーが処理槽40に供給される。本実施形態では、改質フライアッシュスラリー流量測定器68の測定値とフロス流量測定器53の合計値に応じて、フライアッシュスラリー流量調整器63が処理槽40に供給されるフライアッシュスラリーの流量を調整する。図示はしないが、処理槽40内のフライアッシュスラリーの液面を検知可能なセンサの出力値に応じて、フライアッシュスラリー流量調整器63が処理槽40に供給されるフライアッシュスラリーの流量を調整してもよい。
処理槽40のメンテナンスおよび/または清掃を実施するときは、循環ポンプ50の運転を停止し、排出ポンプ67を運転する。この動作により、処理槽40に貯留されるフライアッシュスラリーおよび/または改質フライアッシュスラリーの略全量を、改質フライアッシュスラリー排出管66を介して処理槽40から排出することができる。
図6は、さらに別の実施形態に係る浮遊分離装置を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
図6に示す浮遊分離装置は、循環ライン49が処理槽40の処理槽下部40aに形成された循環液出口42に接続される。循環液出口42は、処理槽下部40aの円錐部におけるフライアッシュスラリーの流入を処理槽下部40aの内周面に沿わせるように備えられている。循環液出口42は、処理槽下部40aの円錐部の下部にその接線方向に備えられるのが好ましい。
本実施形態でも、循環ポンプ50を稼働することによって、処理槽40、循環液入口43、循環路49、循環液出口42、および処理槽40をこの順に流れるフライアッシュスラリーの循環流が形成される。循環ポンプ50によるフライアッシュスラリーの循環流によって、処理槽40内にフライアッシュスラリーの旋回流を生じさせることができる。
気泡発生装置51は、循環ライン49に配置されている。気泡発生装置51によって発生された気泡は、循環ライン49から処理槽40のフライアッシュスラリーに供給される。処理槽40内にはフライアッシュスラリーの旋回流が生じているので、気泡は効率よく未燃カーボンに付着した捕集剤に付着することができる。その結果、短時間で改質フライアッシュスラリーを製造することができる。
本実施形態では、フライアッシュスラリーは、フロス溢流口41から処理槽40に供給される。フライアッシュの改質処理が完了すると、排出ポンプ67が駆動され、改質フライアッシュスラリーが改質フライアッシュスラリー排出管66を介して図示しない回収容器に回収される。
図6に示す改質フライアッシュスラリー排出管66は、処理槽中央部40bの側壁を半通して、処理槽下部40aの下端部近傍まで延びている。このような構成でも、改質フライアッシュスラリーを効率よく回収することができる。一実施形態では、改質フライアッシュスラリー排出管66は、図1に示すように、処理槽底部40aに形成された改質フライアッシュ排出口65に接続されてもよいし、図4に示すように、処理槽底部40aの側壁を貫通して、処理槽40の内部で該処理槽40の下部近傍まで延びていてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
39 循環機構
40 処理槽
41 フロス溢流口
42 循環液出口
43 循環液入口
44 水入口
45 旋回流発生装置
47 フロス回収口
49 循環ライン
50 循環ポンプ
51 気泡発生装置
52 フロス回収管
53 フロス流量測定器
55 給水管
56 給水流量調整器
60 フライアッシュスラリー供給口
61 フライアッシュスラリー供給管
63 フライアッシュスラリー流量調整器
65 改質フライアッシュ排出口
66 改質フライアッシュスラリー排出管
67 排出ポンプ
68 改質フライアッシュスラリー流量測定器

Claims (13)

  1. 下向きに縮小した底部を有し、未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散したフライアッシュスラリーを収容する処理槽と、
    前記底部の下端に取り付けられる旋回流発生装置と、
    前記処理槽内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーを前記旋回流発生装置を介して前記処理槽の底部に戻すことでフライアッシュスラリーの循環流を形成する循環機構と、
    前記処理槽内のフライアッシュスラリーに気泡を供給する気泡発生装置と、を備え、
    前記旋回流発生装置によって形成されたフライアッシュスラリーの旋回流を、前記底部の下端から前記処理槽に導入する、浮遊分離装置。
  2. 前記処理槽から改質フライアッシュスラリーを取り出す回収機構をさらに備え、
    前記回収機構は、前記処理槽の内部から該処理槽の外部まで延びる回収ラインと、前記回収ラインに配置される排出ポンプを備えており、
    前記回収ラインの先端に形成された回収口は、前記処理槽側面の下部近傍に開口している、請求項1に記載の浮遊分離装置。
  3. 前記回収ラインは、前記処理槽の前記回収口から該処理槽の接線方向で、かつ前記旋回流の順方向に延びる、請求項2に記載の浮遊分離装置。
  4. 前記処理槽に前記フライアッシュスラリーを供給するための供給機構をさらに備え、
    前記処理槽は、前記気泡が付着して、前記フライアッシュスラリーの液面に浮上した前記未燃カーボンの集合体であるフロスを排出させる排出機構を備えており、
    前記回収機構によって改質フライアッシュスラリーを回収しつつ、前記供給機構によって、前記回収された改質フライアッシュスラリーの量、および前記排出されたフロスの量に応じたフライアッシュスラリーを処理槽に供給することで連続して改質フライアッシュスラリーを製造する、請求項2または3に記載の浮遊分離装置。
  5. 前記循環機構は、前記処理槽の上部から前記処理槽の底部に延びる循環ラインと、前記循環ラインに配置された循環ポンプと、を備えており、
    前記供給機構は、前記フライアッシュスラリーを前記循環ラインに供給する供給ラインを備えている、請求項4に記載の浮遊分離装置。
  6. 前記気泡発生装置は、前記旋回流発生装置と一体化されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の浮遊分離装置。
  7. 未燃カーボンを含むフライアッシュと捕集剤とが分散したフライアッシュスラリーを、下向きに縮小した底部を有する処理槽に収容し、
    前記処理槽内のフライアッシュスラリーを取り出し、該フライアッシュスラリーに旋回流を付与して前記処理槽の底部に戻すことで、前記処理槽内でフライアッシュスラリーの旋回流を形成しつつ、フライアッシュスラリーの循環流を形成し、
    前記フライアッシュスラリーの循環流に気泡を供給することで、前記気泡が付着した前記未燃カーボンの集合体であるフロスを前記フライアッシュスラリーの液面に浮上させる、改質フライアッシュスラリーの製造方法。
  8. 前記フロスを前記処理槽から排出し、
    前記底部の下端近傍から前記改質フライアッシュスラリーを回収し、
    前記回収された改質フライアッシュスラリーの量、および前記排出されたフロスの量に応じたフライアッシュスラリーを処理槽に供給することで連続して改質フライアッシュスラリーを製造する、請求項7に記載の改質フライアッシュスラリーの製造方法。
  9. 請求項7または8に記載の改質フライアッシュスラリーの製造方法により得られた改質フライアッシュスラリーを脱水・濃縮処理することで改質フライアッシュを入手し、
    前記改質フライアッシュを少なくとも水およびセメントと混練処理する、改質フライアッシュを利用した製品の製造方法。
  10. 前記改質フライアッシュが所望の平均粒径を有するように、前記混練処理の前に分級処理を行う、請求項9に記載の改質フライアッシュを利用した製品の製造方法。
  11. 前記混練処理は、
    前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、
    前記骨材に少なくとも前記水および前記セメントを混練することでセメント組成物を製造する処理である、請求項9または10に記載の改質フライアッシュを利用した製品の製造方法。
  12. 前記混練処理は、
    前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、
    前記骨材に少なくとも前記水、前記セメント、および砂を混練することでフライアッシュモルタルを製造する処理である、請求項9または10に記載の改質フライアッシュを利用した製品の製造方法。
  13. 前記混練処理は、
    前記改質フライアッシュを骨材の少なくとも一部とし、
    前記骨材に少なくとも前記水、前記セメント、砂、および砂利を混練することでフライアッシュコンクリートを製造する処理である、請求項9または10に記載の改質フライアッシュを利用した製品の製造方法。
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