JP2022089074A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Shota Yoshimura
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Abstract

【課題】ゴム量の増加や排水性能の低下を抑えつつ、ベルトリフトの発生を抑える。【解決手段】本発明の空気入りタイヤTは、ショルダー陸部23に設けられタイヤ周方向CDと交差する方向に延びるショルダー横溝26とを備える。ベルト層6は、最もタイヤ幅方向に長い最大幅ベルト8と、そのタイヤ径方向外側に重ねて設けられた外側ベルト9を備え、ショルダー横溝26は、溝深さが浅くなるように溝底から隆起する底上げ部30を備える。底上げ部30は、溝深さが一定なフラット部31を備える。フラット部31は、最大幅ベルト端8aよりタイヤ幅方向内側であって、外側ベルト端9aのトレッド面の輪郭線に対して垂直な方向の外側に位置するように設けられている。【選択図】 図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいては、タイヤ周方向に延びるショルダー主溝と接地端との間に形成されたショルダー陸部に、タイヤ周方向と交差する方向に延びるショルダー横溝が設けられたものがある。
このような空気入りタイヤでは、ベルト層の幅方向端部(ベルト端)とショルダー横溝とがタイヤ径方向に重なる位置においてゴム厚みが薄くなる。そのため、タイヤ転動時にベルトリフトと呼ばれるベルト端がタイヤ径方向外側へ浮き上がる動きが発生しやすい。そこで、ショルダー横溝のうち、ベルト端に対応する位置に溝底を底上げした底上げ部を設けた空気入りタイヤが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
国際公開2012/026546
しかしながら、ショルダー横溝の溝底に底上げ部を設けると、ゴム量が増加しタイヤ重量が増加したり、ショルダー横溝の溝容積の減少によって排水性能が低下するため、底上げ部を設ける場合、溝底からの突出量を抑えることが好ましい。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、ゴム量の増加や排水性能の低下を抑えつつ、ベルトリフトの発生を抑えることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッドに設けられたトレッドゴムと、前記トレッドゴムのタイヤ径方向内側に設けられた複数のベルトからなるベルト層とを備える空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴムは、タイヤ幅方向外側に形成されたタイヤ周方向に延びる主溝と、前記主溝と接地端との間に形成されたショルダー陸部と、前記ショルダー陸部に設けられタイヤ周方向と交差する方向に延びる横溝とを備え、前記ベルト層は、最もタイヤ幅方向に長い最大幅ベルトと、最大幅ベルトのタイヤ径方向外側に重ねて設けられた外側ベルトを備え、前記横溝は、溝深さが浅くなるように溝底から隆起する底上げ部を備え、前記底上げ部は、溝深さが一定なフラット部を備え、前記フラット部は、前記最大幅ベルトの幅方向端よりタイヤ幅方向内側であって、前記外側ベルトの幅方向端のトレッド面の輪郭線に対して垂直な方向の外側に位置するように設けられている。
上記の空気入りタイヤでは、ゴム量の増加や排水性能の低下を抑えつつ、ベルトリフトの発生を抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの半断面図 図1の空気入りタイヤのトレッド部及びバットレス部の展開図 図1の要部拡大断面図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は空気入りタイヤTのタイヤ子午線断面図、図2は空気入りタイヤTの展開図である。図1では右半分のみを示している。
図中、符号CLは、タイヤ幅方向中心に相当するタイヤ赤道面を示す。この例では、空気入りタイヤTは、タイヤ赤道面CLに関して左右対称である。
ここで、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向であり、図において符号WDに示す。タイヤ幅方向WD内側とはタイヤ赤道面CLに近づく方向であり、タイヤ幅方向WD外側とはタイヤ赤道面CLから離れる方向である。また、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向であり、図において符号RDで示す。タイヤ径方向RD内側とはタイヤ回転軸に近づく方向であり、タイヤ径方向RD外側とはタイヤ回転軸から離れる方向である。タイヤ周方向CDとは、タイヤ回転軸を中心とした円周上の方向である。
本明細書では、特に断らない限り、空気入りタイヤの各部の寸法等は、空気入りタイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷の正規状態でのものである。
また、図1及び図2において、符号Eは、空気入りタイヤを正規リムに装着し、正規内圧を充填した状態で平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えた状態における接地端を示す。
正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば"Design Rim"、ETRTOであれば"MeasuringRim"である。正規内圧とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば"INFLATION PRESSURE"である。
また、正規荷重は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば上記の表に記載の最大値、ETRTOであれば"LOAD CAPACITY"である。
この空気入りタイヤTは、左右一対のビード1と、そのビード1からタイヤ径方向外側に延びる左右一対のサイドウォール2と、サイドウォール2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド3と、トレッド3のタイヤ径方向内側に配置された左右一対のバットレス14とを備えてなる。バットレス14は、サイドウォール2とトレッド3との境界領域であり、サイドウォール2とトレッド3との間を繋ぐように設けられている。
ビード1には、環状のビードコア1aとビードフィラー1bが設けられている。一対のビード1間にはトロイダル状のカーカス4が設けられている。
カーカス4は、トレッド3からバットレス14及びサイドウォール2を経て、ビード1にてビードコア1aにより係止されており、ビード1、サイドウォール2、バットレス14及びトレッド3を補強する。カーカス4は、この例では、両端部がビードコア1aの周りをタイヤ幅方向内側から外側に折り返すことにより係止されている。カーカス4の内側には、空気圧を保持するためのインナーライナーが配設されている。
カーカス4は、有機繊維やスチールのコードをタイヤ周方向CDに対して所定の角度(例えば、70°~90°)で配列し、トッピングゴムで被覆してなる少なくとも1枚のプライを有している。この例では2プライで構成されている。カーカス4を構成する有機繊維コードとしては、例えば、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維等が好ましく用いられる。
サイドウォール2においてカーカス4の外側(即ち、タイヤ外面側)にはサイドウォールゴム5が設けられている。
トレッド3には、カーカス4のタイヤ径方向RD外側にベルト層6が設けられるとともに、ベルト層6のタイヤ径方向RD外側にトレッドゴム7が積層されている。
ベルト層6は、トレッドゴム7のタイヤ径方向RD内側に設けられた複数のベルト8,9から構成されている。ベルト8,9は、スチールコード等のベルトコードをタイヤ周方向CDに対して例えば10°~35°の傾斜した角度で配列しゴムで被覆してなる。この例では、ベルト層6は、タイヤ径方向RD内側から順に、第1ベルト8及び第2ベルト9の2枚のベルトを持つ二層構造である。なお、ベルト層6は、2枚の場合に限定されるものではなく、3枚以上のものであってもよい。
第1ベルト8は、タイヤ径方向RDにおいて最も内側に配される最内ベルトである。第1ベルト8は、2枚のベルトのうち、幅(ベルト幅、即ちベルトのタイヤ幅方向WDにおける寸法)が最大である最大幅ベルト(以下、第1ベルト8を「最大幅ベルト8」ということもある。)である。第2ベルト9は、タイヤ径方向RDにおいて最も外側に配される最外ベルト(以下、第2ベルト9を「外側ベルト9」ということもある。)である。
最大幅ベルト8とカーカス4との間には、最大幅ベルト8のタイヤ幅方向端(以下、「最大幅ベルト端8a」ということもある)に行くに従ってカーカス4から次第に離隔するように、有機繊維やスチールのコード等のコード補強材を含まないベルト下ゴム層10が設けられている。
外側ベルト9は、タイヤ幅方向WD全体にわたって最大幅ベルト8のタイヤ径方向外側に重ねられており、外側ベルト9のタイヤ幅方向端9a(以下、「外側ベルト端9a」ということもある)も最大幅ベルト8のタイヤ径方向外側に重ねられている。
トレッドゴム7は、路面と接触するトレッド面を備えるキャップゴム層12と、該キャップゴム層12のタイヤ径方向RD内側に配されたベースゴム層13とからなる二層構造をなす。トレッドゴム7は、サイドウォールゴム5のタイヤ径方向外端部を覆っている。
キャップゴム層12は、そのタイヤ幅方向外端部が、ベースゴム層13のタイヤ幅方向外端部を覆い、かつ、当該ベースゴム層13のタイヤ幅方向外端よりもタイヤ径方向RD内側で終端している。すなわち、キャップゴム層12のタイヤ幅方向外端は、ベースゴム層13のタイヤ幅方向外端よりも、タイヤ幅方向WD外側かつタイヤ径方向RD内側に位置している。これにより、ベースゴム層13は、その全幅がキャップゴム層12により覆われており、タイヤ外側面に露出していない。
キャップゴム層12には、タイヤ周方向CDに沿って延びる複数の主溝20A,20A,20B,20Bがタイヤ幅方向WDに間隔をあけて形成されている。この例では、タイヤ赤道面CLの両側に設けられた一対のセンター主溝20A,20Aと、その外側にそれぞれ配された一対のショルダー主溝20B,20Bである。4本の主溝20A,20A,20B,20Bは、タイヤ幅方向WDに振幅を持って屈曲しながらタイヤ周方向CDに延びるジグザグ状の溝である。
キャップゴム層12には主溝20A,20A,20B,20Bによって複数の陸部がタイヤ幅方向WDに区画形成されている。詳細には、一対のセンター主溝20A,20A間に挟まれたセンター陸部21と、センター主溝20Aとショルダー主溝20Bの間に挟まれた左右一対の中間陸部22と、ショルダー主溝20Bと接地端Eとの間に形成された左右一対のショルダー陸部23とが設けられている。
センター陸部21には、センター主溝20Aに対して交差して延びるセンター横溝24がタイヤ周方向CDに間隔をおいて複数設けられている。センター横溝24は、センター陸部21を横断するように設けられており、複数のブロックをタイヤ周方向CDに配設したブロック列をセンター陸部21に形成する。
中間陸部22には、センター主溝20A及びショルダー主溝20Bに対して交差して延びる中間横溝25がタイヤ周方向CDに間隔をおいて複数設けられている。中間横溝25は、中間陸部22を横断するように設けられており、複数のブロックをタイヤ周方向CDに配設したブロック列を中間陸部22に形成する。
ショルダー陸部23には、ショルダー主溝20Bに対して交差して延びるショルダー横溝26がタイヤ周方向CDに間隔をおいて複数設けられている。ショルダー横溝26は、タイヤ幅方向外側が接地端Eにおいて開口し、タイヤ幅方向内側がショルダー主溝20Bに開口することなくショルダー陸部23内で終端する。
ショルダー横溝26は、ショルダー主溝20B側(タイヤ幅方向内側)に第1横溝部27と、第1横溝部27のタイヤ幅方向外側に第1横溝部27より溝幅が幅広に設けられた第2横溝部28と、第1横溝部27と第2横溝部28を繋ぐ連結部29とを備える。第2横溝部28は、最大幅ベルト端8a及び外側ベルト端9aとタイヤ径方向RDに重なるように、外側ベルト端9aよりタイヤ幅方向内側まで延びている。
ショルダー横溝26には、ショルダー横溝26を形成するショルダー陸部23の横側面23a,23aを連結するように溝深さが浅くなるように溝底から隆起する底上げ部30が設けられている。
具体的には、図3に示すように、底上げ部30は、溝深さが浅くなるようにショルダー横溝26の溝底26aから隆起するフラット部31と、横溝26のタイヤ幅方向内側端部の溝底26a(ここでは、第1横溝部27の溝底)とフラット部31を繋ぐ付け根部32aと、横溝26のタイヤ幅方向外側端部の溝底26a(ここでは、第2横溝部28の溝底)とフラット部31を繋ぐ付け根部32aを備える。
フラット部31は、トレッド面の輪郭線(プロファイルライン)と平行に設けられ、フラット部31における溝深さHが一定となっている。フラット部31における溝深さHは、第1横溝部27の溝底における溝深さH1や第2横溝部28の溝底における溝深さH2より浅くなっており、ショルダー横溝26のタイヤ幅方向内側端部における溝深さH1の %以上70%以下であることが好ましい。フラット部31における溝深さH0が %以上であることにより、十分な溝容積を確保して排水性の低下を抑えることができる。また、70%以下であることにより、外側ベルト端9aの近傍においてゴム厚みを確保してベルトリフトの抑制効果を高めることができる。
フラット部31が、最大幅ベルト端8aよりタイヤ幅方向内側に位置し、かつ、外側ベルト端9aのトレッド面の輪郭線に対して垂直な方向の外側に位置するように、底上げ部30はショルダー横溝26の溝底26aに設けられている。言い換えれば、最大幅ベルト端8aのタイヤ径方向外側にフラット部31が存在せず、外側ベルト端9aからトレッド面の輪郭線に対して垂直な方向の外側へ行ったところにフラット部31が存在するように、底上げ部30がショルダー横溝26に設けられている。
このような底上げ部30は、図2及び図3に示すように、ショルダー陸部23において横側面23a,23aの間隔が大きい第2横溝部28の溝底に設けられ、第2横溝部28を区画する横側面23a,23aを連結することが好ましい。
また、このような空気入りタイヤTにおいて、底上げ部30とベルト層6との間には、補強ゴム層50が設けられていることが好ましい。
具体的には、図3に示すように、補強ゴム層50は、タイヤ周方向CDに沿って延びる細幅の帯状の部材である。補強ゴム層50は、底上げ部30のタイヤ幅方向内側の付け根部32aとタイヤ径方向に重なるように外側ベルト9の径方向外側に重ねて設けられ、トレッドゴム7のベースゴム層13に埋設されている。
この例では、補強ゴム層50のタイヤ幅方向外側端50aが外側ベルト端9aと一致するように、補強ゴム層50が外側ベルト9に重ねて設けられている。
ここで、補強ゴム層50には、キャップゴム層12よりもゴム硬度の高いゴムが用いられる。また、補強ゴム層50には、ベースゴム層13よりもゴム硬度の高いゴムが用いられてもよく、ベルト下ゴム層10よりもゴム硬度の高いゴムが用いられてもよい。
例えば、補強ゴム層50にはゴム硬度が75~85の範囲内のゴムを用いてもよく、キャップゴム層12にはゴム硬度が50~74の範囲内のゴムを用いてもよい。また、ベースゴム層36にはゴム硬度が50~70の範囲内のゴムを用いてもよく、ベルト下ゴム層10には、ゴム硬度が40~55の範囲内のゴムを用いてもよい。
なお、本明細書において、ゴム硬度は、JIS K6253-1-2012 3.2デュロメータ硬さ(durometer hardness)であり、一般ゴム(中硬さ)用のタイプAデュロメータを用いて、23℃の雰囲気下で測定される。
また、補強ゴム層50の厚みは、補強ゴム層50のタイヤ径方向外側におけるトレッドゴム7の厚み(つまり、ベースゴム層13とキャップゴム層12とを合わせた厚み)より薄いことが好ましい。例えば、補強ゴム層50の厚みを0.2~1.2mmの範囲内に設け、トレッドゴム7の厚みを1.0~5.0mmの範囲内に設けてもよい。
以上のような本実施形態の空気入りタイヤTでは、ショルダー陸部23の溝底から隆起する底上げ部30のフラット部31が、外側ベルト端9aのタイヤ径方向外側に設けられているため、タイヤ転動時に歪みが生じやすい外側ベルト端9aの近傍においてゴム厚みを確保することができ、ベルトリフトを抑えることができる。
また、空気入りタイヤTでは、底上げ部30のフラット部31が、最大幅ベルト端8aよりタイヤ幅方向内側において終端しているため、ゴム量の増加やショルダー横溝26の排水性能の低下を抑えることができる。しかも、最大幅ベルト端8aの近傍では、ベルト層6のタイヤ内面側(カーカス4側)が外面側(トレッドゴム側)に比べてタイヤ径方向内側に向かって大きく湾曲しており、最大幅ベルト端8aの近傍においてトレッドゴム7の厚みを確保しやすいため、最大幅ベルト端8aのタイヤ径方向外側にフラット部31がなくてもベルトリフトを抑えることができる。
また、空気入りタイヤTでは、第1横溝部27とこれより幅広に設けた第2横溝部28とを備えるショルダー陸部23,23を設け、第2横溝部28を区画する横側面23a,23aを連結するように底上げ部30を第2横溝部28の溝底に設けているため、ショルダー陸部23の溝容積を確保して排水性能を向上しつつ、底上げ部30によって第2横溝部28近傍の陸部剛性の低下を抑えることができる。
また、空気入りタイヤTでは、最大幅ベルト8の幅方向端部とカーカス4との間にベルト下ゴム層10が配置されており、最大幅ベルト端8aが、有機繊維やスチールのコード等を含むカーカス4と直接接触することがないため、タイヤ転動時に最大幅ベルト端8a近傍に生じる歪みを緩和することができ、ベルトリフトを抑えることができる。
また、空気入りタイヤTでは、底上げ部30のタイヤ幅方向内側の付け根部32aとタイヤ径方向RDに重なる位置に、キャップゴム層12よりゴム硬度の高い補強ゴム層50が設けられているため、タイヤ転動時に底上げ部30の付け根部32の近傍で発生する歪みを抑制することができ、底上げ部30の付け根部32において発生するクラックを抑えることができる。
また、空気入りタイヤTでは、外側ベルト端9aからタイヤ幅方向内側に外側ベルト9に重ねて設けられているため、グリーンタイヤの製造時に、外側ベルト9を成型ドラムに巻き付ける前に、予め補強ゴム層50を外側ベルト9の所定位置に位置決めして貼り付けておくことができ、補強ゴム層50を位置精度良く貼り付けることができるとともに、効率よくグリーンタイヤを製造することができる。
また、空気入りタイヤTでは、補強ゴム層50が、補強ゴム層50のタイヤ径方向外側に設けられたトレッドゴム7より薄いため、トレッドゴム7の厚みが薄くなりやすい
ショルダー横溝26の溝底部分においてトレッドゴム7の厚み確保することができ、ショルダー横溝26の溝底から底上げ部30の付け根部32までの領域においてクラックの発生を抑えることができる。
上記の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
T…タイヤ、1…ビード、2…サイドウォール、3…トレッド、4…カーカス、5…サイドウォールゴム、6…ベルト層、7…トレッドゴム、8…最大幅ベルト、8a…最大幅ベルト端、9…外側ベルト、9a…外側ベルト端、10…ベルト下ゴム層、12…キャップゴム層、13…ベースゴム層、14…バットレス、20A…センター主溝、20B…ショルダー主溝、21…センター陸部、22…中間陸部、23…ショルダー陸部、24…センター横溝、25…中間横溝、26…ショルダー横溝、27…第1横溝部、28…第2横溝部、29…連結部、30…底上げ部、31…フラット部、32a…付け根部、32b…付け根部、50…補強ゴム層

Claims (4)

  1. トレッドに設けられたトレッドゴムと、前記トレッドゴムのタイヤ半径方向内側に設けられた複数のベルトからなるベルト層とを備える空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッドゴムは、タイヤ幅方向外側に形成されたタイヤ周方向に延びる主溝と、前記主溝と接地端との間に形成されたショルダー陸部と、前記ショルダー陸部に設けられタイヤ周方向と交差する方向に延びる横溝とを備え、
    前記ベルト層は、最もタイヤ幅方向に長い最大幅ベルトと、最大幅ベルトのタイヤ径方向外側に重ねて設けられた外側ベルトを備え、
    前記横溝は、溝深さが浅くなるように溝底から隆起する底上げ部を備え、
    前記底上げ部は、溝深さが一定なフラット部を備え、
    前記フラット部は、前記最大幅ベルトの幅方向端よりタイヤ幅方向内側であって、前記外側ベルトの幅方向端のトレッド面の輪郭線に対して垂直な方向の外側に位置するように設けられている空気入りタイヤ。
  2. 前記横溝は、前記主溝側に第1横溝部と、前記第1横溝部のタイヤ幅方向外側に前記第1横溝部より幅広に設けられた第2横溝部とを備え、前記第2横溝部に前記フラット部が設けられている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記最大幅ベルトの幅方向端部とカーカスとの間にゴム層が配置されている請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 底上げ部の溝深さが、前記横溝のタイヤ幅方向内側端部における溝深さの70%以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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