JP2022086780A - 重ねすみ肉溶接継手、自動車部品、及び重ねすみ肉溶接継手の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)本発明の一態様に係る重ねすみ肉溶接継手は、厚さtHの上板と、前記上板に重ねられた、厚さtLの下板と、前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とを接合する溶接金属と、を備える重ねすみ肉溶接継手であって、溶接線に垂直な断面で測定される止端角度が、0度超30度未満であり、前記溶接線に垂直な前記断面で測定される溶け込み幅が、2.50×tL以上であり、前記上板と前記下板との重ね面が、前記下板の端部において未溶着部を有し、前記溶接線に垂直な前記断面で測定されるルートと前記溶接金属の表面との間の最短距離が、tH以上である。
(2)上記(1)に記載の重ねすみ肉溶接継手では、前記上板の前記厚さtH、及び前記下板の前記厚さtLの一方又は両方が、0.8~4.0mmであってもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載の重ねすみ肉溶接継手では、前記溶接線に垂直な前記断面で測定される前記未溶着部の幅が、0.3×tL以上であってもよい。
(4)本発明の別の態様に係る自動車部品は、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の重ねすみ肉溶接継手を備える。
(5)本発明の別の態様に係る重ねすみ肉溶接継手の製造方法は、厚さtHの上板と、厚さtLの下板とを重ね合わせる工程と、前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とをレーザ溶接する工程と、前記レーザ溶接の後に、前記上板の前記端面と、前記下板の前記上板側の前記表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、を備え、前記レーザ溶接におけるレーザ入射角を10~30度とし、前記ガスシールドアーク溶接におけるトーチの傾斜角を45~70度とし、前記レーザ溶接におけるレーザ溶接出力P(W)及びレーザ溶接速度VL(mm/s)、前記ガスシールドアーク溶接における電流値I(A)、電圧値E(V)及びアーク溶接速度VA(mm/s)、並びに前記下板の前記厚さtL(mm)から算出される(I×E)/(VA×tL)+P/(VL×tL)を0.100~0.250kJ/mm2とし、前記ガスシールドアーク溶接の入熱量に対する前記レーザ溶接の入熱量の比P/(I×E)を0.8~4.5とし、前記上板と前記下板との重ね面における、前記下板の端部に未溶着部を設ける。
(6)上記(5)に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法では、前記レーザ溶接及び前記ガスシールドアーク溶接を、レーザ先行のレーザ・アークハイブリッド溶接としてもよい。
(7)上記(6)に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法では、前記ガスシールドアーク溶接における前記トーチの前進角を20度以下とし、前記レーザ溶接におけるレーザ溶接ヘッドの後退角を30度以下としてもよい。
(8)上記(6)又は(7)に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法では、前記レーザ溶接の狙い位置を、前記上板の前記端面における、板厚中心と、前記下板側の端との間の領域としてもよい。
(9)本発明の別の態様に係る重ねすみ肉溶接継手の製造方法では、厚さtHの上板と、厚さtLの下板とを重ね合わせる工程と、前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、を備える重ねすみ肉溶接継手の製造方法であって、前記ガスシールドアーク溶接の電流値I(A)、電圧値E(V)、及びアーク溶接速度VA(mm/s)、並びに前記上板の前記厚さtH(mm)から算出される(I×E)/(VA×tH)を0.200~0.300(kJ/mm2)とし、溶接線に垂直な断面における前記下板の前記上板側の表面に沿う方向において、前記上板から離れる方向を正の値とした、前記ガスシールドアーク溶接の狙い位置と、前記上板の前記端面の前記下板側の端との間隔を、-0.20×tH~-0.70×tHの範囲内とし、前記上板と前記下板との重ね面における、前記下板の端部に未溶着部を設ける。
まず、重ねすみ肉溶接継手1の、下板12側の止端131をなだらかな形状にする必要がある。これにより、下板12側の止端131における応力集中を緩和し、その疲労強度を高めることができる。
しかしながら、上板11と下板12との重ね面14を開くような応力が重ねすみ肉溶接継手1に作用した際には、止端131の形状をなだらかにした場合であっても、ルート132に応力集中が生じるので、ルート132からの疲労亀裂の発生の恐れがある。そこで本発明者らはさらなる検討を重ね、溶け込み幅Wを通常よりも大きくすることにより、ルート132に生じる応力を低減させられることを見出した。
ただし、本発明者らが一層の検討を重ねたところ、大きい溶け込み幅Wを有する重ねすみ肉溶接継手1においてもルート132における疲労亀裂が発生しうることが判明した。そして本発明者らは、図2に示されるように下板12の端部を超えて溶接金属13が形成された場合に、ルート132からの疲労亀裂が発生しやすいことを知見した。そして、上板11と下板12との重ね面14において、下板12の端部に未溶着部141を設けることで、ルート132からの疲労亀裂を一層効果的に抑制可能であることを本発明者らは知見した。
また、止端131の形状、溶け込み幅W、及び未溶着部141を好ましく制御することに加え、十分な量の溶着金属を溶接部に供給して、のど厚を確保することが必要である。のど厚が不足した場合、溶接金属13に生じる応力が増加し、静的強度及び疲労強度が共に低下する恐れがある。
本実施形態に係る重ねすみ肉溶接継手1では、溶接線に垂直な断面で測定される止端角度θWTが、0度超30度未満とされる。止端角度θWTが30度以上になると、止端131における応力集中が過剰となり、止端131の疲労強度が不足する。そのため、止端角度θWTを30度未満とする。止端角度θWTを28度以下、25度以下、22度以下、または20度以下としても良い。
本実施形態に係る重ねすみ肉溶接継手1では、溶接線に垂直な断面で測定される溶け込み幅Wが、2.50×tL以上とされる。上板11と下板12との重ね面14を開くような応力が重ねすみ肉溶接継手1に作用した際には、ルート132に応力集中が生じるので、ルート132からの疲労亀裂の発生の恐れがある。ここで、溶け込み幅Wを大きくすること、具体的には下板の厚さtLの2.50倍以上とすることにより、ルート132に生じる応力を低減し、疲労亀裂の発生を抑制することができる。溶け込み幅Wを、下板の厚さtLの2.80倍以上、3.00倍以上、又は3.50倍以上としても良い。
本実施形態に係る重ねすみ肉溶接継手1では、上板11と下板12との重ね面14が、下板12の端部において未溶着部141を有する。これにより、ルート132からの疲労亀裂を一層効果的に抑制可能である。未溶着部141がルート132からの疲労亀裂を一層効果的に抑制可能である理由は上述したように、未溶着部141を設けることによりルート132における応力範囲が減少し(図5参照)、繰り返し応力印加環境におけるルート132への負荷が抑制されるからであると推定される。
本実施形態に係る重ねすみ肉溶接継手1では、溶接線に垂直な断面で測定されるルート132と溶接金属13の表面との間の最短距離(のど厚)が、tH以上である。tHは、上述したように、上板11の厚さである。図1には、ルート132を中心とした、半径tHの円弧が記載されている。溶接金属13の表面全てがこの円弧の外側にある重ねすみ肉溶接継手1では、tH以上ののど厚が確保されている。
(a)レーザ溶接におけるレーザ溶接出力P(W)及びレーザ溶接速度VL(mm/s)、ガスシールドアーク溶接における電流値I(A)、電圧値E(V)及びアーク溶接速度VA(mm/s)、並びに下板12の厚さtLから算出される(I×E)/(VA×tL)+P/(VL×tL)を0.100~0.250kJ/mm2とする。
(b)ガスシールドアーク溶接の入熱量に対するレーザ溶接の入熱量の比P/(I×E)を0.8~4.5とする。
上板と、下板とを重ね合わせる工程と、上板の端面と、下板の上板側の表面とをレーザ溶接する工程と、上板の端面と、下板の上板側の表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、を有する重ねすみ肉溶接継手の製造方法によって、種々の重ねすみ肉溶接継手を製造した。ここでは、レーザ溶接及びガスシールドアーク溶接を、レーザ先行のレーザ・アークハイブリッド溶接とした。従って、レーザ溶接速度及びアーク溶接速度は同一の値であった。
・上板及び下板の種類:980MPa級薄鋼板
・上板の厚さtH:2.9mm
・下板の厚さtL:2.9mm
・溶加材の種類:JIS Z 3312 YGW16相当
・レーザ入射角θb:30度
・トーチ傾斜角θa:60度
・レーザ溶接ヘッドの後退角ψb:30度
・トーチの前進角ψa:15度
・レーザ溶接の狙い位置:上板の板厚中心
・ガスシールドアーク溶接におけるシールドガス:Ar+20%CO2
条件2は、ガスシールドアーク溶接の入熱量に対するレーザ溶接の入熱量の比P/(I×E)が不足したもの、即ちレーザ溶接の入熱量が不足したものである。そのため、条件2によって得られた重ねすみ肉溶接継手では、溶け込み幅が不足し、疲労強度が不足した。
条件7は、(I×E)/(VA×tL)+P/(VA×tL)が不足したもの、即ち合計入熱量が不足したものである。そのため、条件7によって得られた重ねすみ肉溶接継では、溶け込み幅が不足し、疲労強度が不足した。
条件9は、上板と下板との重ね面における、下板の端部に未溶着部が設けられなかったものである。そのため、条件9によって得られた重ねすみ肉溶接継では、疲労強度が不足した。
条件10は、ガスシールドアーク溶接の入熱量に対するレーザ溶接の入熱量の比P/(I×E)が過剰であったもの、即ちガスシールドアーク溶接の入熱量が不足したものである。そのため、条件10によって得られた重ねすみ肉溶接継では、のど厚が不足し、疲労強度が不足した。
一方、適切な溶接条件によって得られた重ねすみ肉溶接継手は、溶接金属の形状が適切であり、そのため高い疲労強度比を示した。即ち、本発明による重ねすみ肉溶接継手及びその製造方法は、止端の疲労強度に優れ、さらにルートからの疲労亀裂発生を抑制できることが確認された。
上板と、下板とを重ね合わせる工程と、上板の端面と、下板の上板側の表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、を有する重ねすみ肉溶接継手の製造方法によって、種々の重ねすみ肉溶接継手を製造した。表3に、溶接条件を示す。なお、ガスシールドアーク溶接の狙い位置と上板の端面の下板側の端との間隔を、上板の厚さtHで割った値を、表3の「狙い位置/tH」列に記載した。条件1は、通常のガスシールドアーク溶接とした。
・上板及び下板の種類:980MPa級薄鋼板
・上板の厚さtH:2.9mm
・下板の厚さtL:2.9mm
・溶加材の種類:JIS Z 3312 YGW16相当
・トーチ傾斜角θa:60度
・トーチの前進角ψa:0度
・ガスシールドアーク溶接におけるシールドガス:Ar+20%CO2
条件2~5は、ガスシールドアーク溶接の狙い位置が条件1と同じであり、入熱量が不足したものである。これらの条件によって得られた重ねすみ肉溶接継手では、溶け込み幅が不足しており、疲労強度が不足した。
条件6及び7は、入熱量が不足したものである。これらの条件によって得られた重ねすみ肉溶接継手では、溶け込み幅が不足しており、疲労強度が不足した。
条件11は、入熱量が十分であるが、ガスシールドアーク溶接の狙い位置が条件1と同じであったものである。この条件11の溶接では、下板から溶融金属が溶け落ち、のど厚が不足し、疲労強度が不足した。さらに、条件11によって得られた重ねすみ肉溶接継手では、溶け込み幅も不足した。
条件12は、ガスシールドアーク溶接の狙い位置が上板側に寄りすぎていたものである。この条件12の溶接では、溶接金属が盛り上がることにより止端形状を滑らかにすることができず、疲労強度が不足した。
一方、適切な溶接条件によって得られた重ねすみ肉溶接継手は、溶接金属の形状が適切であり、そのため高い疲労強度比を示した。即ち、本発明による重ねすみ肉溶接継手及びその製造方法は、止端の疲労強度に優れ、さらにルートからの疲労亀裂発生を抑制できることが確認された。
上板と、下板とを重ね合わせる工程と、上板の端面と、下板の上板側の表面とをレーザ溶接する工程と、上板の端面と、下板の上板側の表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、を有する重ねすみ肉溶接継手の製造方法によって、種々の重ねすみ肉溶接継手を製造した。ここでは、レーザ溶接及びガスシールドアーク溶接を、レーザ先行のレーザ・アークハイブリッド溶接とした。ここで、トーチ傾斜角θa、及びレーザ傾斜角θbを適宜変更した。一方、その他の溶接条件は、表1及び表2に記載の条件8のものと同一とした。
各溶接条件におけるトーチ傾斜角θa、レーザ傾斜角θb、及び評価結果を表5に示す。
条件8-5は、トーチ傾斜角が小さすぎたものである。そのため、条件8-5によって得られた重ねすみ肉溶接継手では、止端角度が過剰となり、疲労強度が不足した。
一方、適切な溶接角度によって得られた重ねすみ肉溶接継手は、溶接金属の形状が適切であり、そのため高い疲労強度比を示した。
11 上板
12 下板
13 溶接金属
131 止端
132 ルート
14 重ね面
141 未溶着部
2 レーザ溶接ヘッド
21 レーザ光
3 トーチ
31 溶加材
32 ガスシールドアーク溶接の狙い位置
tH 上板の厚さ
tL 下板の厚さ
W 溶け込み幅
w 未溶着部の幅
θWT 止端角度
θa トーチの傾斜角
ψa トーチの前進角
θb レーザの入射角
ψb レーザ溶接ヘッドの後退角
Claims (9)
- 厚さtHの上板と、
前記上板に重ねられた、厚さtLの下板と、
前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とを接合する溶接金属と、
を備える重ねすみ肉溶接継手であって、
溶接線に垂直な断面で測定される止端角度が、0度超30度未満であり、
前記溶接線に垂直な前記断面で測定される溶け込み幅が、2.50×tL以上であり、
前記上板と前記下板との重ね面が、前記下板の端部において未溶着部を有し、
前記溶接線に垂直な前記断面で測定されるルートと前記溶接金属の表面との間の最短距離が、tH以上である
重ねすみ肉溶接継手。 - 前記上板の前記厚さtH、及び前記下板の前記厚さtLの一方又は両方が、0.8~4.0mmである
ことを特徴とする請求項1に記載の重ねすみ肉溶接継手。 - 前記溶接線に垂直な前記断面で測定される前記未溶着部の幅が、0.3×tL以上である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の重ねすみ肉溶接継手。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の重ねすみ肉溶接継手を備える自動車部品。
- 厚さtHの上板と、厚さtLの下板とを重ね合わせる工程と、
前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とをレーザ溶接する工程と、
前記レーザ溶接の後に、前記上板の前記端面と、前記下板の前記上板側の前記表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、
を備える重ねすみ肉溶接継手の製造方法であって、
前記レーザ溶接におけるレーザ入射角を10~30度とし、
前記ガスシールドアーク溶接におけるトーチの傾斜角を45~70度とし、
前記レーザ溶接におけるレーザ溶接出力P(W)及びレーザ溶接速度VL(mm/s)、前記ガスシールドアーク溶接における電流値I(A)、電圧値E(V)及びアーク溶接速度VA(mm/s)、並びに前記下板の前記厚さtL(mm)から算出される(I×E)/(VA×tL)+P/(VL×tL)を0.100~0.250kJ/mm2とし、
前記ガスシールドアーク溶接の入熱量に対する前記レーザ溶接の入熱量の比P/(I×E)を0.8~4.5とし、
前記上板と前記下板との重ね面における、前記下板の端部に未溶着部を設ける
重ねすみ肉溶接継手の製造方法。 - 前記レーザ溶接及び前記ガスシールドアーク溶接を、レーザ先行のレーザ・アークハイブリッド溶接とする
ことを特徴とする請求項5に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法。 - 前記ガスシールドアーク溶接における前記トーチの前進角を20度以下とし、
前記レーザ溶接におけるレーザ溶接ヘッドの後退角を30度以下とする
ことを特徴とする請求項6に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法。 - 前記レーザ溶接の狙い位置を、前記上板の前記端面における、板厚中心と、前記下板側の端との間の領域とする
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の重ねすみ肉溶接継手の製造方法。 - 厚さtHの上板と、厚さtLの下板とを重ね合わせる工程と、
前記上板の端面と、前記下板の前記上板側の表面とをガスシールドアーク溶接する工程と、
を備える重ねすみ肉溶接継手の製造方法であって、
前記ガスシールドアーク溶接の電流値I(A)、電圧値E(V)、及びアーク溶接速度VA(mm/s)、並びに前記上板の前記厚さtH(mm)から算出される(I×E)/(VA×tH)を0.200~0.300(kJ/mm2)とし、
溶接線に垂直な断面における前記下板の前記上板側の表面に沿う方向において、前記上板から離れる方向を正の値とした、前記ガスシールドアーク溶接の狙い位置と、前記上板の前記端面の前記下板側の端との間隔を、-0.20×tH~-0.70×tHの範囲内とし、
前記上板と前記下板との重ね面における、前記下板の端部に未溶着部を設ける
重ねすみ肉溶接継手の製造方法。
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