JP2022084397A - Ecrイオン源 - Google Patents

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哲彦 依田
Tetsuhiko Yoda
浩樹 神田
Hiroki Kanda
光宏 福田
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Abstract

【課題】小型化が可能なECRイオン源を提供すること。【解決手段】ECRイオン源(1)は、真空チャンバー(20)と、真空チャンバーを外側から覆い、径方向における断面形状が略コ字状となるよう凹部(35)が形成される鉄ヨーク(30)と、真空チャンバーを外側から覆い、鉄ヨークの凹部内に収容される電磁石(40)と、真空チャンバー内に電磁波を供給する電磁波供給源(50)と、を具備し、真空チャンバー内の電子(P)を、電磁波で加速させることでイオンを生成する。【選択図】 図1

Description

本出願において開示された技術は、ECRイオン源に関する。
従来から、電子サイクロトロン共鳴現象を利用してイオンを生成する、ECR(Electron Cyclotron Resonance)イオン源が知られている。
従来から知られるECRイオン源は、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、チャンバー内の軸方向にミラー磁場を形成するソレノイドコイル又は永久磁石と、チャンバー内の径方向に多極磁場を形成する多重極(例えば6極)磁石とを含み、ミラー磁場と多重極磁場との合成磁場内に電子(プラズマ)を閉じ込める。閉じ込められた電子は、チャンバー内に別途入射されるマイクロ波等の高周波の電磁波によって、サイクロトロン共鳴により加速されチェンバー内部のガスをイオン化しプラズマを形成する。この際、生成されたイオンを引き出し電極によって引き出すことによりイオン源とされる。
昨今、ECRイオン源は、放射性同位体を生成させる加速器のイオン源として注目されている。具体的には、ECRイオン源で生成したイオンを加速器に入射し、その加速器から出射されるビームを所定のターゲットに照射して放射性同位体を生成し、生成された放射性同位体を人体に生じた癌の診断や治療等に応用することが提案されている。
また、ECRイオン源で生成したイオンを加速器に入射し、その加速器から出射されるビームを所定のターゲットに照射することでパイ中間子(二次粒子)を生成し、当該パイ中間子が崩壊することで、正電荷を有するミューオン(三次粒子)を生成して、当該ミューオンを新しい物質の磁性研究や材料の非破壊検査・評価等に応用することが提案されている。さらにまた、正電荷又は負電荷を有するミューオンは、半導体デバイスを通過する際にデバイス内部で原子核反応を起こすことが知られており、当該原子核反応に基づいて、半導体デバイス内でソフトエラーが発生することも知られていることから、宇宙線中性子由来のソフトエラー対策として、ミューオンを用いたソフトエラー評価・実験も提案されている。
特開2003-257329号公報 特開2004-281202号公報
特許文献1及び特許文献2に開示される技術は、ミラー磁場の形成のために、複数のソレノイドコイル又は永久磁石が用いられるため、ECRイオン源が大型化してしまうという課題がある。
そこで、様々な実施形態により、小型化が可能なECRイオン源を提供する。
一態様に係るECRイオン源は、真空チャンバーと、前記真空チャンバーを外側から覆い、径方向における断面形状が略コ字状となるよう凹部が形成される鉄ヨークと前記真空チャンバーを外側から覆い、前記鉄ヨークの前記凹部内に収容される電磁石と、前記真空チャンバー内に電磁波を供給する電磁波供給源と、を具備し、前記真空チャンバー内の電子を、前記電磁波で加速させることでイオンを生成する。
この構成によれば、1組の鉄ヨークと電磁石のみで真空チャンバー内にミラー磁場を形成することができるため、ECRイオン源を小型化することが可能となる。
また、一態様に係る前記ECRイオン源において、前記電磁石は、超電導線材によって形成される。
また、一態様に係る前記ECRイオン源において、前記鉄ヨーク及び前記電磁石は、略円環状である。
様々な実施形態によれば、小型化が可能なECRイオン源を提供することができる。
図1は、一実施形態に係るECRイオン源の構成を示す概略図である。 図2は、図1に示されたECRイオン源における鉄ヨーク及び電磁石を拡大して示す概略図である。 図3は、図1に示されたECRイオン源における鉄ヨーク及び電磁石近傍に形成される磁場を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要件には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.ECRイオン源の構成
一実施形態に係るECRイオン源1の全体構成の概要について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、一実施形態に係るECRイオン源1の構成を示す概略図である。図2は、図1に示されたECRイオン源1における鉄ヨーク30及び電磁石40を拡大して示す概略図である。なお、本明細書において、「軸方向」とは、ECRイオン源1(又は真空チャンバー20)の長手方向に平行する方向であって、図1においては、紙面左右方向を意味する。また、本明細書において、「径方向」とは、軸方向に直交し真空チャンバー20の断面を形成する方向であって、図1においては、例えば紙面上下方向を意味する。「周方向」とは、「軸方向」を中心にして周回する方向を示す。
図1に示すように、一実施形態に係るECRイオン源1は、内部が真空に保持される真空チャンバー20と、真空チャンバー20を外側から覆うように配置される鉄ヨーク30と、真空チャンバー20を外側から覆い且つ鉄ヨーク30に包囲されるように配置される電磁石40と、真空チャンバー20内に電磁波を供給する電磁波供給源50と、を主に具備する。
一実施形態に係るECRイオン源1は、さらに、真空チャンバー20内に材料ガスを供給するガス導入管(図示せず)、電磁波供給源50と真空チャンバー20とを接続する導波管60、及び真空チャンバー20内にて生成されるイオンを引き出すための引き出し電極70等を含むことができる。
1-1.真空チャンバー20
真空チャンバー20は、従来と同様、円筒形状のものを用いることができるが、これに限定されず、様々な形状のものを用いることができる。また、真空チャンバー20内を真空状態に維持する方法は、従来から知られる方法を採用することができる。
1-2.鉄ヨーク30
鉄ヨーク30は、一般的に用いられる材質のものを用いることができる。鉄ヨーク30の形状は、真空チャンバー20の形状に対応するものである。例えば、真空チャンバー20が円筒形状である場合、鉄ヨーク30は、図2に示すように、当該真空チャンバー20を外側から覆うように、略円環状の形状を有することができるが、これに限定されない。換言すれば、鉄ヨーク30の形状は、真空チャンバー20を外側から覆うループ形状であればよく、略円環状の形状を所定程度蛇行させた形状、略多角形状であってもよい。
鉄ヨーク30は、図2に示すように、径方向における断面形状が略コ字状となるよう凹部35が形成されている。凹部35には、後述する電磁石40が収容される。
1-3.電磁石40
電磁石40は、例えば、一般的な電線コイルを用いることもできるが、冷却の観点で臨海温度が高いMgBを線材とするコイルを用いることが好ましい。
電磁石40は、真空チャンバー20を外側から覆うように巻回され、図2に示すように、鉄ヨーク30に設けられる凹部35内に収容されるように配置される。電磁石40の形状は、鉄ヨーク30の形状と同様に形成されることが好ましく、例えば、略円環状のものを用いることができる。また、鉄ヨーク30と同様に、略円環状の形状を所定程度蛇行させた形状、略多角形状であってもよい。
1-4.電磁波供給源50
電磁波供給源50は、例えば、2.45MHz~28MHzの高周波の電磁波を発振することができる一般的なものを使用することができる。
電磁波供給源50から発振された電磁波は、導波管60内を伝播して、真空チャンバー20内へと供給される。
1-5.他の構成要素
以上のとおり説明した主要な構成要素の他に、ECRイオン源1には、真空チャンバー20内に材料ガスを供給するガス導入管(図示せず)が設けられる。ガス導入管からは、例えば、メタンやヘリウム等の材料ガスが真空チャンバー20内へと供給される。ガス導入管から供給される材料ガスが真空チャンバー20内に供給されることで、材料ガス中の電子Pが真空チャンバー20内で電離される。電離された電子Pは、後述するとおり加速される。
また、ECRイオン源1には、真空チャンバー20内にて生成されるイオンを引き出すための引き出し電極70が、真空チャンバー20の出口100付近に設けられる。これにより、ECRイオン源1を加速器(粒子線加速器)等に供することができる。
さらにまた、ECRイオン源1には、鉄ヨーク30及び電磁石40を冷却するための冷却手段(図示せず)を鉄ヨーク30の外側に設けてもよい。
2.ECRイオン源1において形成される磁場
次に、一実施形態におけるECRイオン源1において、真空チャンバー20内に形成される磁場について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。図3は、図1に示されたECRイオン源1における鉄ヨーク30及び電磁石40近傍に形成される磁場を示す概略図である。
前述のとおり説明した電磁石40に所定の大きさの電流が供給されると、真空チャンバー20内に所定の強さの磁場が形成される。当該磁場は、鉄ヨーク30によって磁束密度分布が成型される。つまり、鉄ヨーク30の一方の端30Aの近傍の領域R1と、他方の端30Bの近傍の領域R2において、磁束密度が大きくなる。他方、鉄ヨーク30の一方の端30Aと他方の端30Bとの間の領域R3における磁束密度は小さくなる。このような磁束密度の強弱は、鉄ヨーク30(及び電磁石40)のいずれの径方向から見た断面においても同じであり、換言すれば、周方向において一様に、磁束密度の強弱が形成されている(図1参照)。
このように、真空チャンバー20内には、軸方向にみて領域R1及び領域R2のミラー磁場が形成される。
このように形成される磁場内に電子Pが生成されると(電離されると)、電子Pには当該磁場に起因するローレンツ力が作用する。これにより、電子Pは、軸方向の進行速度を有している場合においては、常に径方向のローレンツ力が作用することによって、結果として、真空チャンバー20内を螺旋状に円運動(サイクロトロン運動)することとなる。
真空チャンバー20内において生成された電子Pがミラー磁場内を進行する場合であって、当該電子Pの進行方向(この場合においては軸方向であって、図1においては紙面左方向)に対して磁場の強さ(磁束密度)が次第に弱くなる場合(図1においては、領域R2から領域R3に遷移する場合)においては、ミラー効果に基づいて、円運動する電子Pは、磁束に沿って磁束密度の弱い方に向かう力(つまり、領域R2からR3に向かう力であって、電子Pの進行方向のベクトルの力)を受けることとなる。これにより、電子Pは、領域R2からR3へと移動することができる。
逆に、電子Pの進行方向に対して磁場の強さ(磁束密度)が次第に強くなる場合(図1においては、領域R3から領域R1に遷移する場合)においては、ミラー効果に基づいて、円運動する電子Pは、磁束に沿って磁束密度の弱い方に向かう力(つまり、領域R1からR3に向かう力であって、電子Pの進行方向とは反対のベクトルの力)を受けることとなる。これにより、電子Pは、領域R3において閉じ込められることとなる。なお、領域R1、領域R2、及び領域R3は、鉄ヨーク30及び電磁石40の形状と同様の形状となる。したがって、例えば、鉄ヨーク30及び電磁石40が、ともに略円環状の形状である場合、領域R1、領域R2、及び領域R3も略円環状に各々平行に形成される(図1参照)。したがって、領域R3に閉じ込められる電子Pは、領域R3内で逃げ場を失うこととなる。なお、この現象は、鉄ヨーク30及び電磁石40がループ形状である限り同様に生じる。
他方、真空チャンバー20内には、電磁波供給源50から、電磁波が供給されるため、電子Pは、領域R1及びR2において、電子Pのサイクロトロン運動の周波数と電磁波の周波数が一致することにより、電子サイクロトロン共鳴現象によって加速され、サイクロトロン運動のエネルギーが維持される。
このようにして、電子Pが電子サイクロトロン共鳴現象によって高いエネルギーを持ち、またミラー効果によって領域R3に閉じ込められることにより、領域R3中の材料ガスを電離する。さらに、材料ガスから電離した別の電子Pが、同様の運動を始めることによって、領域R3中の材料ガスをさらに電離させることで、領域R3においてプラズマ状態が形成される。
前述のとおり、一実施形態に係るECRイオン源1においては、径方向における断面形状が略コ字状となるよう凹部35が形成される鉄ヨーク30と、当該凹部35内に収容される電磁石40とを組み合わせた簡便な構成とすることで、真空チャンバー20内に効率的にミラー磁場を形成することができる。これにより、ECRイオン源1を小型化することが可能となる。
以上、様々な実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数等は適宜変更して実施することができる。
1 ECRイオン源
20 真空チャンバー
30 鉄ヨーク
35 凹部
40 電磁石
50 電磁波供給源
P 電子

Claims (3)

  1. 真空チャンバーと、
    前記真空チャンバーを外側から覆い、径方向における断面形状が略コ字状となるよう凹部が形成される鉄ヨークと
    前記真空チャンバーを外側から覆い、前記鉄ヨークの前記凹部内に収容される電磁石と、
    前記真空チャンバー内に電磁波を供給する電磁波供給源と、
    を具備し、
    前記真空チャンバー内の電子を、前記電磁波で加速させることでイオンを生成するECRイオン源。
  2. 前記電磁石は、超電導線材によって形成される、請求項1に記載のECRイオン源。
  3. 前記鉄ヨーク及び前記電磁石は、略円環状である、請求項1又は2に記載のECRイオン源。
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