JP2022083440A - 鋸歯構成を有する電極対及びそれを含む人工筋肉 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋸歯構成を有する電極対及びそれを含む人工筋肉を提供すること。【解決手段】第1の電極及び第2の電極を含む電極対が提供される。第1の電極及び第2の電極のそれぞれは、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び第1の端部から外側に延びるリードを有する。リードは第1の端部に第1の幅を有する。第1の電極及び第2の電極の少なくとも一つの第2の端部は、第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有する。第2の幅は凹部の第1の末端と第2の末端との間を延びる。凹部は鋸歯パターンにより規定される。第1の電極が第2の電極の上に位置する場合、第1の電極の少なくとも一つの凹部は他方の電極のリードと隣接する。【選択図】図1
Description
本明細書は、概して電極対を作動する装置及び方法に関し、より具体的には、短絡することなく増加した電圧入力を受けるように構成された電極対を用いる装置及び方法に関する。
電極対を含む装置の力出力は、電極対に運ばれる電圧の量に直接関係する。しかしながら、電極対に運ばれる電圧の量が最大動作電圧を上回ると、電極対は電圧破壊を示し、短絡が起こる。よって、電極対により動作される装置に運ばれる電圧の量は、短絡すること又は電圧破壊を示すことなく電極対が受けることができる電圧の量により制限される。結果として、装置の力出力を増加するためには、電極対の最大動作電圧を増加させることが望ましい。
さらに、現在のロボット技術は、しばしば構造化された環境において、タスクを実行するサーボモータなどの剛性構成要素に依存している。この剛性は、多くのロボット工学の応用において、少なくとも一部がサーボモータ及び他の剛性ロボット装置の出力重量比に起因する制限を生じさせる。人工筋肉及び他の柔らかいアクチュエータを用いることにより、柔らかいロボット工学の分野がこれらの制限を改善する。人工筋肉は、生物の筋肉の多用途性、性能、及び信頼性を模倣しようと試みている。いくつかの人工筋肉は流体アクチュエータに依存しているが、流体アクチュエータは加圧ガス又は加圧液体の供給を必要とし、チャネル及びチューブのシステムを介して流体輸送を起こさなければならず、人工筋肉の速度及び効率を制限してしまう。他の人工筋肉は熱活性ポリマー繊維を用いているが、これらは低効率で制御及び動作するのが困難である。
ある特定の人工筋肉の設計が、E. Acome, S. K. Mitchell, T. G. Morrissey, M. B. Emmett, C. Benjamin, M. King, M. Radakovitz, and C. Keplingerによる『Hydraulically amplified self-healing electrostatic actuators with muscle-like performance』と題された論文(Science 05 Jan 2018: Vol. 359, Issue 6371, pp. 61-65)に記載されている。これらの油圧増幅自己修復静電(HASEL)アクチュエータは、静電力及び油圧力を用いさまざまな作動モードを達成する。しかしながら、HASELアクチュエータ人工筋肉には、単位体積当たりのアクチュエータ電力に限りがある。
その結果、短絡することなく増加した電圧入力を受けることができ、増加した単位体積当たりのアクチュエータ電力を提供することができる、改良された電極対及びそれを含む人工筋肉の必要性がある。
一つの実施形態において、電極対は、それぞれが外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有する第1の電極及び第2の電極を含む。前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有する。前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有する。第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延びる。前記凹部は鋸歯パターンにより規定される。前記第2の幅は前記第1の幅より大きい。前記第1の電極が前記第2の電極の上に位置する場合、前記第1の電極及び前記第2の電極の前記少なくとも一つの前記凹部は他方の電極の前記リードと隣接する。
他の実施形態において、人工筋肉は、電極領域及び膨張可能な流体領域を含むハウジングと、前記ハウジングの前記電極領域に位置した電極対と、前記ハウジング内に収容された誘電性流体と、を含む。前記電極対は、前記ハウジングの第1の面に固定された第1の電極及び前記ハウジングの第2の面に固定された第2の電極を含む。前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有する。前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有する。前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有する。第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延びる。前記凹部は鋸歯パターンにより規定される。前記第2の幅は前記第1の幅より大きい。前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つは、前記膨張可能な流体領域を取り囲む中央開口部を含む。前記第1の電極が前記第2の電極の上に位置する場合、前記第1の電極及び前記第2の電極の前記少なくとも一つの前記凹部は他方の電極の前記リードと隣接する。非作動状態から作動状態への作動により前記誘電性流体が前記膨張可能な流体領域に移動する(direct)ように、前記電極対が前記非作動状態と前記作動状態との間で作動可能である。
さらに他の実施形態において、人工筋肉を作動する方法は、人工筋肉の電極対に電気的に連結した電源を用いて電圧を発生することを含む。前記人工筋肉は、電極領域及び膨張可能な流体領域を含むハウジングと、前記ハウジングの前記電極領域に位置した前記電極対と、前記ハウジング内に収容された誘電性流体と、を含む。前記電極対は、前記ハウジングの第1の面に固定された第1の電極及び前記ハウジングの第2の面に固定された第2の電極を含む。前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有する。前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有する。前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有する。第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延びる。前記凹部は鋸歯パターンを規定する。前記第2の幅は前記第1の幅より大きい。前記第1の電極及び前記第2の電極の前記少なくとも一つの前記凹部が他方の電極の前記リードと隣接するように前記第1の電極は前記第2の電極の上に位置することができる。前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つは、前記膨張可能な流体領域を取り囲む中央開口部を含む。前記電圧を前記人工筋肉の前記電極対に印加し、それにより、前記誘電性流体を前記ハウジングの前記膨張可能な流体領域に移動させ前記膨張可能な流体領域を膨張させるように、前記電極対を非作動状態から作動状態へ作動する。
本明細書に記載の実施形態により提供されたこれらの及び付加的な特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することでより充分に理解されよう。
図面に記載された実施形態は、本質的に例示的かつ模範的なものであり、特許請求の範囲によって規定される主題を限定することを意図するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号で示されている以下の図面と併せて読むと理解することができる。
本明細書に記載の実施形態は、電極対、電極対を含む人工筋肉、複数の人工筋肉を含む人工筋肉集合体、及びそれを用いる方法を対象とする。本明細書に記載の電極対は、電圧が印加された及び断たれた時に互いに選択的に係合及び係脱するように作動可能である、少なくとも第1の電極及び第2の電極を含む。第1の電極及び第2の電極はそれぞれ、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び第1の端部から外側に延びるリードを有する。リードは第1の端部に第1の幅を有する。第1の電極及び第2の電極の少なくとも一つの第2の端部は、第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有する。凹部は第1の末端と第2の末端との間を延びる第2の幅を有する。凹部は鋸歯パターンにより規定される。凹部の第2の幅はリードの第1の幅より大きい。組み立てられた状態の場合、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一つの凹部が他方の電極のリードと隣接するように、第1の電極は第2の電極の上に位置する。この凹部を連結した電極に隣接して設けることで、短絡を最小限にし、動作可能な電圧の増加を促進する。人工筋肉及び人工筋肉の動作の様々な実施形態が本明細書により詳細に記載される。可能な限り、図面全体を通して同じ又は同様の部分を言及するのに同じ参照番号を用いる。
ここで図1及び図2を参照すると、電極対10が示される。電極対10は、第1の電極12及び第2の電極14を含む。例示しやすくするために第1の電極12及び第2の電極14のみを示すが、本明細書で論じられ図3~図10に例示するように、電極対10を中間絶縁層、ハウジング、電気部品などの任意の適切な構成要素と組み合わせても、共に用いてもよいことを理解すべきである。そのため、電極対10は、例えば、ロボット工学、医療機器、道具などのいくつもの応用に用いてもよく、本明細書でより詳細に論じられるように、人工筋肉に組み込まれてもよい。その際に、電極対12は、第1の電極12及び第2の電極14が互いに作動できるようにするための任意の適切な支持構造物を含んでもよい。
第1の電極12は、内面16、外面18、第1の端部20、及び反対側の第2の端部22を含む。いくつかの実施形態において、第1の電極12は、第1の端部20と第2の端部22との間を延び本体27を規定する一対の対辺(opposite sides)24、26を含む。図示のように、第1の電極12の本体27は、第1の端部20、第2の端部22、及び一対の辺(sides)24、26により規定される矩形形状を有する。しかしながら、第1の電極12の形状は本明細書に例示のものに限定されないことを理解すべきである。例えば、第1の電極12の本体27は、正方形の形状、円形の形状、星形の形状、又は他の任意の適切な形状を有してもよい。
第1の電極12は、電荷を第1の電極12に運ぶために端子が取り付けられ、第1の電極12の第1の端部20から外側に延びるリード28を含む。いくつかの実施形態において、リード28は、第1の電極12の第1の端部20から垂直に延びる。第1の電極12が一体のモノリシック構造を形成するように、リード28は第1の電極12と一体形成される。リード28は、リード28の幅W1を規定するリード接続点P1、P2での第1の電極12の第1の端部20から延びる。第1の電極12の第2の端部22は変形し、第1の電極12の第1の端部20に向かって延びる凹部30を設ける。凹部30は、凹部30の幅W2を規定する第1の末端T1及び第2の末端T2を有する。凹部30の幅W2はリード28の幅W1より大きい。いくつかの実施形態において、凹部30は、第1の電極12の第1の端部20に向かって延びるくぼんだ円弧に沿って第1の電極12の第2の端部22に形成された鋸歯パターン32により規定される。第1の電極12の第2の端部22に形成された鋸歯パターン32は、第1の電極12の辺24、26の間を延びる複数の歯34を含む。歯34の数はそれぞれの歯34の角度A1によって決まる。それぞれの歯34の角度A1が大きくなると、鋸歯パターン32は、より少ない歯34を含む。それぞれの歯34の角度A1が小さくなると、鋸歯パターン32は、より多くの歯34を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの歯34の角度A1は、20°~90°である。いくつかの実施形態において、それぞれの歯34の角度A1は、30°~60°である。それぞれの歯34は、同じ角度A1を有する必要がない。そのため、鋸歯パターン32のいくつかの歯34が、鋸歯パターン32の他の歯34よりも狭くてもよい。しかしながら、第1の電極12の第2の端部22に形成された特定のパターンは、本明細書に例示の鋸歯パターン32に限定されない。いくつかの実施形態において、第1の電極12の第2の端部22は、第1の電極12の第1の端部20に向かって延び、第1の電極12の第2の端部22に形成された湾曲したくぼみ、V字形のくぼみ、又は他の任意の適切な形を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、第2の電極14は第1の電極12と同一である。そのため、第2の電極14は、内面36、外面38、第1の端部40、及び反対側の第2の端部42を含む。いくつかの実施形態において、第2の電極14は、第1の端部40と第2の端部42との間を延び本体47を規定する一対の対辺44、46を含む。図示のように、第2の電極14の本体47は、第1の端部40、第2の端部42、及び一対の辺44、46により規定される矩形形状を有する。しかしながら、第2の電極14の形状は本明細書に例示のものに限定されないことを理解すべきである。例えば、本体47は、正方形の形状、円形の形状、星形の形状、又は他の任意の適切な形状を有してもよい。
第2の電極14は、電荷を第2の電極14に運ぶために端子が取り付けられ、第2の電極14の第1の端部40から外側に延びるリード48を含む。いくつかの実施形態において、リード48は、第2の電極14の第1の端部40から垂直に延びる。第2の電極14が一体のモノリシック構造を形成するように、リード48は第2の電極14と一体形成される。リード48は、リード48の幅W3を規定するリード接続点P3、P4での第2の電極14の第1の端部40から延びる。第2の電極14の第2の端部42は変形し、第2の電極14の第1の端部40に向かって延びる凹部50を設ける。凹部50は、凹部50の幅W4を規定する第1の末端T3及び第2の末端T4を有する。凹部50の幅W4はリード48の幅W3より大きい。いくつかの実施形態において、凹部50は、第2の電極14の第1の端部40に向かって延びるくぼんだ円弧に沿って第2の電極14の第2の端部42に形成された鋸歯パターン52により規定される。第2の電極14の第2の端部42に形成された鋸歯パターン52は、第2の電極14の辺44、46の間を延びる複数の歯54を含む。歯54の数はそれぞれの歯54の角度A2によって決まる。それぞれの歯54の角度A2が大きくなると、鋸歯パターン52は、より少ない歯54を含む。それぞれの歯54の角度A2が小さくなると、鋸歯パターン52は、より多くの歯54を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの歯54の角度A2は、20°~90°である。いくつかの実施形態において、それぞれの歯54の角度A2は、30°~60°である。それぞれの歯54は、同じ角度A2を有する必要がない。そのため、鋸歯パターン52のいくつかの歯54が、鋸歯パターン52の他の歯54よりも狭くてもよい。しかしながら、第2の電極14の第2の端部42に形成された特定のパターンは、本明細書に例示の鋸歯パターン52に限定されない。いくつかの実施形態において、第2の電極14の第2の端部42は、第2の電極14の第1の端部40に向かって延び、第2の電極14の第2の端部42に形成された湾曲したくぼみ、V字形のくぼみ、又は他の任意の適切な形を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、第1の電極12と第2の電極14は同一でなくてもよい。非限定例として、第1の電極12は矩形形状を有してもよく、第2の電極14は円形形状を有してもよい。さらに、鋸歯パターン32、52及びリード28、48は、第1の電極12及び第2の電極14のそれぞれの両端に位置しているとは限らない。いくつかの実施形態において、鋸歯パターン32、52は、第1の電極12及び第2の電極14のリード28、48に隣接した第1の電極12及び第2の電極14の他の任意の適切な辺、エッジ、端部、又は他の部分に形成されてもよい。しかしながら、本明細書でより詳細に論じられ、図1及び図2に示すように、組み立てられた状態の場合、第1の電極12の鋸歯パターン32は第2の電極14のリード48の上に配置され、第2の電極14の鋸歯パターン52は第1の電極12のリード28の上に配置される。第1の電極12及び第2の電極14の両方が凹部30、50を有するものとして示されているが、第1の電極12及び第2の電極14の一つのみが凹部を有する実施形態が考えられる。
図1及び図2に示すように、第1の電極12及び第2の電極14はそれぞれ、矩形形状を有する。図1に示すように、第1の電極12の内面16が第2の電極14の内面36に面し、第1の電極12のリード28が第2の電極14のリード48とは反対方向に延びている分解された状態では、第1の電極12及び第2の電極14は互いに間隔を空けている。
図2に示すように、第1の電極12の内面16が第2の電極14の内面36に隣接するように、第1の電極12及び第2の電極14は組み立てられた状態にあり互いに接触する。この配置において、第2の端部42に形成された鋸歯パターン52を有する第2の電極14の第2の端部42は第1の電極12の第1の端部20及びリード28に隣接し、第2の端部22に形成された鋸歯パターン23を有する第1の電極12の第2の端部22は第2の電極14の第1の端部40及びリード48に隣接する。特に、リード28は凹部50の第1の末端T3と第2の末端T4との間で横方向に位置し、リード48は凹部30の第1の末端T1と第2の末端T2との間で横方向に位置する。
第2の電極14の第2の端部42に形成された凹部50がなければ、第2の電極14の第2の端部42(破線で示す)とリード接続点P1、P2での第1の電極12のリード28との間に垂直交差が形成されるだろう。同様に、第1の電極11の第2の端部22に形成された凹部30がなければ、第1の電極12の第2の端部22(破線で示す)とリード接続点P3、P4での第2の電極14のリード48との間に垂直交差が形成されるだろう。第1の電極12と第2の電極14との間のこれらの潜在的な垂直交差は、過剰電圧を受けた場合に短絡又は電圧破壊の影響を受けやすい。第1の電極12及び第2の電極14のそれぞれに鋸歯パターン32、52を設けることにより、これらの垂直交差が取り除かれる。結果として、第1の電極12のリード28及び第2の電極14のリード48で短絡すること又は電圧破壊を示すことなく、電極対10はより高い電圧を受けることができる。従来の電極は、約8キロボルト(kV)で短絡し、電圧破壊を示す。いくつかの実施形態において、電極対10は、短絡することなく8kVを超える電圧を受けることができる。いくつかの実施形態において、電極対10は、短絡することなく少なくとも9kVの電圧を受けることができる。いくつかの実施形態において、電極対10は、短絡することなく少なくとも10kVの電圧を受けることができる。使用時、連結した端子を介して電荷がリード28、48に運ばれ、第1の電極12と第2の電極14を互いに引きつける引力をもたらす。電荷が断たれると、第1の電極12と第2の電極14との間の引力が取り除かれる。本明細書でより詳細に論じられるように、他方の電極12、14のリード28、48を覆う鋸歯パターン32、52を含む第1の電極12及び第2の電極14の上述の開示を人工筋肉で用いることができ、電極対10を短絡することなく人工筋肉が耐えることができる電圧の量を改善する。
ここで図3及び図4を参照すると、人工筋肉100が示される。人工筋肉100は、ハウジング102、第1の電極106及び第2の電極108を含みハウジング102の向かい合った面に固定された電極対104、第1の電極106に固定された第1の電気絶縁体層110、及び第2の電極108に固定された第2の電気絶縁体層112を含む。いくつかの実施形態において、ハウジング102は、第1の内面114及び第2の内面116などの一対の向かい合った内面並びに第1の外面118及び第2の外面120などの一対の向かい合った外面を含む一体のモノリシック層である。いくつかの実施形態において、ハウジング102の第1の内面114及び第2の内面116は少なくとも部分的にヒートシール可能である。他の実施形態において、ハウジング102は、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124などの一対の個別に製造されたフィルム層であってもよい。よって、第1のフィルム層122は第1の内面114及び第1の外面118を含み、第2のフィルム層124は第2の内面116及び第2の外面120を含む。
その後の説明を通じて、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124を含むハウジング102を、一体のハウジング102とは反対であるとして言及するかもしれない。しかしながら、どちらの配置も考えられることを理解すべきである。いくつかの実施形態において、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124は概して同じ構造及び構成を含む。例えば、いくつかの実施形態において、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124はそれぞれ、二軸延伸ポリプロピレンを含む。
第1の電極106及び第2の電極108はそれぞれ、第1のフィルム層122と第2のフィルム層124との間に位置する。いくつかの実施形態において、第1の電極106及び第2の電極108はそれぞれ、例えば、マイラー(登録商標)などのアルミニウム被覆ポリエステルである。さらに、第1の電極106及び第2の電極108の一つは負に帯電した電極であり、第1の電極106及び第2の電極108の他方は正に帯電した電極である。本明細書で論じられる目的のため、人工筋肉100の他方の電極106、108が負に帯電している限り、電極106、108のどちらが正に帯電してもよい。
第1の電極106は、フィルムを向いた面126及び反対側の内面128を有する。第1の電極106は、第1のフィルム層122、特に第1のフィルム層122の第1の内面114に対して位置する。さらに、第1の電極106は第1のリード130を含み、第1のリード130は、第1のリード130を電源に接続し第1の電極106を作動できるように、第1の電極106から第1のフィルム層122のエッジを超えて延びる。特に、図10に示すように、リード130は作動システム400の電源及びコントローラと端子を介して直接又は直列に連結する。リード130は、リード130の幅W5を規定するリード接続点P5、P6での第1の電極106から延びる。同様に、第2の電極108は、フィルムを向いた面148及び反対側の内面150を有する。第2の電極108は、第2のフィルム層124、特に第2のフィルム層124の第2の内面116に対して位置する。第2の電極108はリード152を含み、リード152は、リード152を作動システム400の電源及びコントローラに端子を介して接続し第2の電極108を作動できるように、第2の電極108から第2のフィルム層124のエッジを超えて延びる。リード152は、リード152の幅W7を規定するリード接続点P7、P8での第2の電極108から延びる。
第1の電極106は、二つ以上のタブ部132及び二つ以上の橋部140を含む。各橋部140は隣接するタブ部132の間に位置し、隣接するタブ部132を相互に接続する。各タブ部132は、第1の端部134を有し、第1の電極106の重心軸Cからタブ部132の反対側の第2の端部136へ放射状に延び、第2の端部136は第1の電極106の外周138の部分を規定する。本明細書で論じられる電極対10の第1の電極12と同様に、第1の電極106のタブ部132の少なくとも一つは、タブ部132の第2の端部136に形成された凹部133を有する。凹部133は、凹部133の幅W6を規定する第1の末端T5及び第2の末端T6を有する。凹部133の幅W6はリード130の幅W5より大きい。いくつかの実施形態において、凹部133は、鋸歯パターン137により規定される。各橋部140は、第1の端部142を有し、第1の電極106の重心軸Cから橋部140の反対側の第2の端部144へ放射状に延び、第2の端部144は第1の電極106の外周138の他の部分を規定する。各タブ部132はタブ長さL1を、各橋部140は橋長さL2を有し、タブ長さL1及び橋長さL2は、第1の電極106の重心軸Cから径方向に延びる。タブ長さL1は、タブ部132の第1の端部134から第2の端部136までの距離であり、橋長さL2は、橋部140の第1の端部142から第2の端部144までの距離である。各タブ部132のタブ長さL1は、各橋部140の橋長さL2より長い。いくつかの実施形態において、橋長さL2は、例えばタブ長さL1の30%~40%など、タブ長さL1の20%~50%である。
いくつかの実施形態において、二つ以上のタブ部132は、タブ部132の一つ以上の対で配置される。タブ部132の各対は、互いに対極に配置された二つのタブ部132を含む。いくつかの実施形態において、第1の電極106は、第1の電極106の反対側又は両端に位置する二つのタブ部132のみを含んでもよい。いくつかの実施形態において、図1及び図2に示すように、第1の電極106は、四つのタブ部132及び隣接するタブ部132を相互に接続する四つの橋部140を含む。この実施形態において、四つのタブ部132は、互いに対極な二対のタブ部132として配置される。さらに、図示のように、第1のリード130はタブ部132の一つの第2の端部136から延び、タブ部132と一体形成される。図示のように、第1のリード130は、鋸歯パターン137が形成されたタブ部132の反対側のタブ部132の第2の端部136から延びる。しかしながら、本明細書で論じられるように、鋸歯パターン137は、例えば、第1のリード130が延びるタブ部132に隣接するタブ部132などの任意の適切なタブ部132に形成されてもよい。
第1の電極106と同様に、第2の電極108は、少なくとも一対のタブ部154及び二つ以上の橋部162を含む。各橋部162は隣接するタブ部154の間に位置し、隣接するタブ部154を相互に接続する。各タブ部154は、第1の端部156を有し、第2の電極108の重心軸Cからタブ部154の反対側の第2の端部158へ放射状に延び、第2の端部158は第2の電極108の外周160の部分を規定する。本明細書で論じられる電極対10の第2の電極14と同様に、第2の電極108のタブ部154の少なくとも一つは、タブ部154の第2の端部158に形成された凹部135を有する。凹部135は、凹部135の幅W8を規定する第1の末端T7及び第2の末端T8を有する。凹部135の幅W8はリード152の幅W7より大きい。いくつかの実施形態において、凹部135は、鋸歯パターン139により規定される。第1の電極106及び第2の電極108の両方が凹部133、135を有するものとして示されているが、第1の電極106及び第2の電極108の一つのみが凹部を有する実施形態が考えられる。第1の電極106と第2の電極108が互いに同軸であることから、第1の電極106と第2の電極108の重心軸Cは同じである。各橋部162は、第1の端部164を有し、第2の電極の重心軸Cから橋部162の反対側の第2の端部166へ放射状に延び、第2の端部166は第2の電極108の外周160の他の部分を規定する。各タブ部154はタブ長さL3を、各橋部162は橋長さL4を有し、タブ長さL3及び橋長さL4は、第2の電極108の重心軸Cから径方向に延びる。タブ長さL3は、タブ部154の第1の端部156から第2の端部158までの距離であり、橋長さL4は、橋部162の第1の端部164から第2の端部166までの距離である。タブ長さL3は、各橋部162の橋長さL4より長い。いくつかの実施形態において、橋長さL4は、例えばタブ長さL3の30%~40%など、タブ長さL3の20%~50%である。
いくつかの実施形態において、二つ以上のタブ部154は、タブ部154の一つ以上の対で配置される。タブ部154の各対は、互いに対極に配置された二つのタブ部154を含む。いくつかの実施形態において、第2の電極108は、第1の電極106の反対側又は両端に位置する二つのタブ部154のみを含んでもよい。いくつかの実施形態において、図1及び図2に示すように、第2の電極108は、四つのタブ部154及び隣接するタブ部154を相互に接続する四つの橋部162を含む。この実施形態において、四つのタブ部154は、互いに対極な二対のタブ部154として配置される。さらに、図示のように、第2のリード152はタブ部154の一つの第2の端部158から延び、タブ部154と一体形成される。図示のように、第2のリード152は、鋸歯パターン139が形成されたタブ部154の反対側のタブ部154の第2の端部158から延びる。しかしながら、本明細書で論じられるように、鋸歯パターン139は、例えば、第2のリード152が延びるタブ部154に隣接するタブ部154などの任意の適切なタブ部154に形成されてもよい。
ここで図3~図8を参照すると、第1の電極106及び第2の電極108の少なくとも一つは中央開口部を有する。図3及び図4において、第1の電極106は、タブ部132の第1の端部134と橋部140の第1の端部142との間でその中に形成された中央開口部146を有し、第2の電極108は、タブ部154の第1の端部156と橋部162の第1の端部164との間でその中に形成された中央開口部168を有する。しかしながら、図5及び図6に示すように中央開口部168も第2の電極108内に設けられた場合、第1の電極106は中央開口部146を含む必要がないことを理解すべきである。あるいは、中央開口部146も第1の電極106内に設けられた場合、第2の電極108は中央開口部168を含む必要がない。
さらに図2~図8を参照すると、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112はそれぞれ、概して第1の電極106及び第2の電極108に対応する形状を有する。よって、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112はそれぞれ、第1の電極106及び第2の電極108上の同様の部分に対応するタブ部170、172及び橋部174、176を有する。さらに、第1の電極106及び第2の電極108上に位置した場合、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112はそれぞれ、第1の電極106の外周138及び第2の電極108の外周160に対応する外周178、180を有する。第1の電気絶縁体層110が第1の電極106に対応する形状を有するため、第1の電極106に形成された鋸歯パターン137に対応する第1の電気絶縁体層110のタブ部170の一つの外周178に鋸歯パターン141により規定された凹部が形成される。同様に、第2の電気絶縁体層112が第2の電極108に対応する形状を有するため、第2の電極108に形成された鋸歯パターン139に対応する第2の電気絶縁体層112のタブ部172の一つの外周180に鋸歯パターン143により規定された凹部が形成される。本明細書に記載されるように、電極対10の鋸歯パターン32、52の構造及び特徴は、人工筋肉100の鋸歯パターン137、139、141、143のそれぞれに同じように適用できる。
いくつかの実施形態において、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112は概して同じ構造及び構成を含むことを理解すべきである。そのため、いくつかの実施形態において、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112はそれぞれ、接着面182、184及び反対側のシール不可能な面186、188を含む。よって、いくつかの実施形態において、第1の電気絶縁体層110及び第2の電気絶縁体層112はそれぞれ、第1の電極106の内面128及び第2の電極108の内面150にポリマーテープで接着される。
ここで図4~図8を参照すると、人工筋肉100は、ハウジング102の外周、すなわち、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124を超えて延びる第1の電極106の第1のリード130及び第2の電極108の第2のリード152を有する組み立てられた状態で示される。図4に示すように、第2の電極108は第1の電極106の上部に積み重ねられる、したがって、第1の電極106及び第2の電気絶縁体層112は示さない。第1の電極106から延びる第1のリード130に接近して第1の電気絶縁体層110の一部のみが示される。さらに、第1のリード130は第2の電極108の凹部135の第1の末端T7と第2の末端T8との間で横方向に位置する。同様に、図示しないが、第2のリード152は第1の電極108の凹部133の第1の末端T5と第2の末端T6との間で横方向に位置する。組み立てられた状態では、第1の電極106、第2の電極108、第1の電気絶縁体層110、及び第2の電気絶縁体層112は、第1のフィルム層122と第2のフィルム層124との間に挟まれる。第1のフィルム層122は、第1の電極106の外周138及び第2の電極108の外周160を取り囲む領域で、第2のフィルム層124に対して部分的にシールされる。いくつかの実施形態において、第1のフィルム層122は、第2のフィルム層124に対して部分的にシールされる。特に、いくつかの実施形態において、第1のフィルム層122は、第2のフィルム層124に対してシールされ、第1の電極106及び第2の電極108を取り囲むシール部190を規定する。第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124は、例えば、接着剤、ヒートシーリング又は同種のものを用いた任意の適切な方法でシールしてもよい。
第1の電極106、第2の電極108、第1の電気絶縁体層110、及び第2の電気絶縁体層112は、第1のフィルム層122が第2のフィルム層124に完全にシールされるのを防ぐ障壁を提供し、それにより、非シール部192を形成する。ハウジング102の非シール部192は、電極対104が設けられた電極領域194及び電極領域194に取り囲まれた膨張可能な流体領域196を含む。第1の電極106及び第2の電極108の中央開口部146、168は、膨張可能な流体領域196を形成し、互いに軸方向に積み重なり膨張可能な流体領域196を規定するよう配置される。図示しないが、ハウジング102は、電極対104の形状に一致するようカットしてもよく、人工筋肉100の大きさ、すなわち、シール部190の大きさを縮小してもよい。
誘電性流体198は、非シール部192内に設けられ、第1の電極106と第2の電極108との間を自由に流れる。本明細書で使用する『誘電性』流体は、伝導することなく電気の力を伝達する媒質又は材料であり、そのため、電気伝導度が低い。誘電性流体の非限定例として、ペルフルオロアルカン、変圧器油、及び脱イオン水が挙げられる。誘電性流体198は、針又は他の適切な注入装置を用いて人工筋肉100の非シール部192に注入されてもよいことを理解すべきである。
ここで図5及び図6を参照すると、人工筋肉100は、非作動状態と作動状態との間で作動可能である。図5に示すように非作動状態では、第1の電極106及び第2の電極108は、その中央開口部146、168及びタブ部132、154の第1の端部134、156に接近して互いに部分的に間隔を空けている。タブ部132、154の第2の端部136、158は、第1の電極106の外周138及び第2の電極108の外周160でシールされたハウジング102が原因で、互いにその位置にとどまる。そのため、第1の電極106の鋸歯パターン137及び第1の電気絶縁体層112の鋸歯パターン141は、第2の電極108の外周160及び第2のリード152に隣接して設けられる。同様に、第2の電極108の鋸歯パターン139及び第2の電気絶縁体層112の鋸歯パターン143は、第1の電極106の外周138及び第1のリード130に隣接して設けられる。図6に示すように作動状態では、第1の電極106及び第2の電極108は、互いに接触し平行に配向し、誘電性流体198を膨張可能な流体領域196に送り込む。これにより、誘電性流体198は、第1の電極106及び第2の電極108の中央開口部146、168を流れ、膨張可能な流体領域196を膨張させる。
ここで図5を参照すると、人工筋肉100は非作動状態で示される。電極対104は、ハウジング102の非シール部192の電極領域194内に設けられる。第1の電極106の中央開口部146及び第2の電極108の中央開口部168は、膨張可能な流体領域196内で同軸上に配列される。非作動状態では、第1の電極106及び第2の電極108は、互いに部分的に間隔を空け互いに非平行である。電極対104の周りで第2のフィルム層124にシールされた第1のフィルム層122が原因で、タブ部132、154の第2の端部136、158は、互いに接触する。よって、誘電性流体198は、第1の電極106と第2の電極108との間に設けられ、それにより、膨張可能な流体領域196に接近してタブ部132、154の第1の端部134、156が離される。別の言い方をすれば、第1の電極106のタブ部132の第1の端部134と第2の電極108のタブ部154の第1の端部156の距離は、第1の電極106のタブ部132の第2の端部136と第2の電極108のタブ部154の第2の端部158の距離より大きい。これにより、作動すると、膨張可能な流体領域196に対して電極対104が締まる(zipper)ことになる。いくつかの実施形態において、第1の電極106及び第2の電極108は柔軟であってもよい。よって、図5に示すように、第1の電極106及び第2の電極108は、そのタブ部132、154の第2の端部136、158が互いに近接したままであるが中央開口部146、168に接近して互いに間隔を空けてもよいように、互いに凸状である。非作動状態では、膨張可能な流体領域196は第1の高さH1を有する。
作動すると、図6に示すように、第1の電極106及び第2の電極108は、そのタブ部132、154の第2の端部144、158から互いに向かって締まり、それにより、誘電性流体198を膨張可能な流体領域196へ押しやる。図示のように、作動状態の場合、第1の電極106及び第2の電極108は互いに平行である。作動状態では、誘電性流体198は膨張可能な流体領域196に流れ込み、膨張可能な流体領域196を膨張させる。そのため、第1のフィルム層122及び第2のフィルム層124は反対方向に膨張する。作動状態では、膨張可能な流体領域196は、非作動状態の場合の膨張可能な流体領域196の第1の高さH1より大きい第2の高さH2を有する。図示しないが、電極対104が非作動状態と作動状態との間の位置まで部分的に作動してもよいことに留意すべきである。これにより、必要に応じて、膨張可能な流体領域196の部分的な膨張と調整が可能になるであろう。
第1の電極106及び第2の電極108を互いに向かって移動するため、電源により電圧を印加する。いくつかの実施形態において、電源からは10kVまでの電圧が提供されてもよく、誘電性流体198の中に電界を生じさせる。結果として生じた第1の電極106と第2の電極108との間の引力は、誘電性流体198を膨張可能な流体領域196へ押しやる。膨張可能な流体領域196内の誘電性流体198からの圧力により、第1のフィルム層122及び第1の電気絶縁体層110が第1の電極106の重心軸Cに沿った第1の軸方向に変形し、第2のフィルム層124及び第2の電気絶縁体層112が第2の電極108の重心軸Cに沿った反対の第2の軸方向に変形する。第1の電極106及び第2の電極108に供給される電圧が一旦断たれると、第1の電極106及び第2の電極108は、非作動状態での初期の非平行な位置に戻る。
本明細書に開示の本実施形態、特に、タブ部132、154に形成された鋸歯パターン137、139を有するタブ部132、154が、鋸歯パターン137、139を有するタブ部132、154を含まない、HASELアクチュエータなどのアクチュエータに対して多数の改善点を提供することを理解すべきである。第1の電極106及び第2の電極108のそれぞれに二対のタブ部132、154を含む人工筋肉100の実施形態は、均一かつ放射状に延びる幅を有するドーナツ型の電極を含む公知のHASELアクチュエータと比較して、作動後に結果として得られる力の量を減らすことなく人工筋肉100の全体の質量及び厚さを減らし、作動中に必要な電圧の量を減らし、人工筋肉100の全体積を減らす。より詳しくは、人工筋肉100のタブ部132、154は、ドーナツ型の電極を含むHASELアクチュエータと比較して、人工筋肉100の局所的かつ均一な油圧作動を提供することにより作動電力の増加をもたらす締められた前面を提供する。特に、ドーナツ型のHASELアクチュエータと比較して、一対のタブ部132、154は、二倍量の単位体積当たりのアクチュエータ電力を提供する一方で、二対のタブ部132、154は、四倍量の単位体積当たりのアクチュエータ電力を提供する。タブ部132、154を相互に接続する橋部174、176はまた、作動中、隣接するタブ部132、154の間の距離を保つことによりタブ部132、154の座屈を制限する。橋部174、176はタブ部132、154と一体形成されるため、橋部174、176はまた、破壊リスクの増加をもたらす付着位置を取り除くことによりタブ部132、154の間の漏れを防ぐ。その上、本明細書で論じられるように、鋸歯パターン137、139はタブ部132、154とリード130、152との間の垂直交差の点を取り除く。これにより、人工筋肉100は、短絡及び電圧破壊のリスクを低下させつつより高い電圧を受けることができるようになる。
動作中、人工筋肉100を作動させると、膨張可能な流体領域196の膨張は、例えば、アクチュエータの体積の1立方センチメートル(cm3)当たり3ニュートンミリメートル(N.mm)以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり4N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり5N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり6N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり7N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり8N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり9N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり10N.mm以上、アクチュエータの体積の1cm3当たり11N.mm以上、及びアクチュエータの体積の1cm3当たり12N.mm以上の力を生み出す。一つの例において、9.5キロボルト(kV)の電圧により人工筋肉100を作動させると、人工筋肉100は結果として5Nの力を提供する。他の例において、10kVの電圧により人工筋肉100を作動させると、人工筋肉100は500グラムの負荷の下で440%の張力を提供する。
さらに、第1の電極106及び第2の電極108の大きさは、誘電性流体198の変位量に比例する。したがって、膨張可能な流体領域196内の大きな変位が望ましい場合、膨張可能な流体領域196の大きさに対して電極対104の大きさを増す。膨張可能な流体領域196の大きさは、第1の電極106及び第2の電極108の中央開口部146、168により規定されることを理解すべきである。よって、あるいは又はさらに、膨張可能な流体領域196内の変位の度合いは、中央開口部146、168の大きさを増すこと又は縮小することにより制御してもよい。
図7及び図8に示すように、人工筋肉200の他の実施形態を例示する。人工筋肉200は、実質的には人工筋肉100と同様である。そのため、同様の構造が同様の参照番号で示されている。しかしながら、図示のように、第1の電極106は中央開口部146を含まない。よって、第2の電極108のみがその中に形成された中央開口部168を含む。図7に示すように、人工筋肉200は、第1の電極106が平面であり第2の電極108が第1の電極106に対して凸状である、非作動状態にある。非作動状態では、膨張可能な流体領域196は第1の高さH3を有する。図8に示すように作動状態では、膨張可能な流体領域196は、第1の高さH3より大きい第2の高さH4を有する。第1の電極106及び第2の電極108の両方とは反対であるとして第2の電極108のみに中央開口部168を設けることにより、全体の変形が人工筋肉200の片側に形成されてもよいことを理解すべきである。さらに、全体の変形が人工筋肉200の片側のみに形成されるため、人工筋肉200の膨張可能な流体領域196の第2の高さH4は、誘電性流体の他の寸法、配向、及び体積が全て同じである場合の人工筋肉100の膨張可能な流体領域196の第2の高さH2よりも、人工筋肉200の重心軸Cに対して垂直な長手方向軸からさらに延びる。
ここで図9を参照すると、人工筋肉集合体300が、複数の人工筋肉100などの人工筋肉を含んで示される。しかしながら、複数の人工筋肉200が、同様に、積層形態で配置されてもよいことを理解すべきである。それぞれの人工筋肉100の膨張可能な流体領域196が隣接する人工筋肉100の膨張可能な流体領域196を覆うように、それぞれの人工筋肉100は構造が同一で積層して配置されてもよい。人工筋肉100が非作動状態と作動状態との間で同時に作動できるように、それぞれの人工筋肉100のリード130、152は互いに電気的に接続する。人工筋肉100を積層構成で配置することにより、人工筋肉集合体300の全体の変形は、それぞれの人工筋肉100の膨張可能な流体領域196内の変形の和となる。そのため、人工筋肉集合体300から結果として得られる変形の度合いは、人工筋肉100単独によりもたらされるであろう変形の度合いよりも大きい。
ここで図10を参照すると、作動システム400は、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300などの電極対、人工筋肉、又は人工筋肉集合体を非作動状態と作動状態との間で動作するため設けられてもよい。よって、作動システム400は、コントローラ402、動作装置404、電源406、及び通信経路408を含んでもよい。作動システム400の様々な構成要素をここで説明する。
コントローラ402は、様々な構成要素が通信するように連結したプロセッサ410及び非一時的電子メモリ412を含む。いくつかの実施形態において、プロセッサ410及び非一時的電子メモリ412、及び/又は他の構成要素は、単一装置内に含まれる。他の実施形態において、プロセッサ410及び非一時的電子メモリ412、及び/又は他の構成要素は、通信するように連結した複数の装置の間で分散されてもよい。コントローラ402は、一連の機械可読命令を格納する非一時的電子メモリ412を含む。プロセッサ410は、非一時的電子メモリ412に格納された機械可読命令を実行する。非一時的電子メモリ412は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、又は機械可読命令がプロセッサ410によりアクセスできるように機械可読命令を格納できるどのような装置を備えてもよい。その結果、本明細書に記載の作動システム400を前もってプログラムされたハードウェア要素として、又はハードウェア及びソフトウェア構成要素の組み合わせとして、どのような従来のコンピュータプログラミング言語で実装してもよい。非一時的電子メモリ412を一つのメモリモジュールとして、又は複数のメモリモジュールとして実装してもよい。
いくつかの実施形態において、非一時的電子メモリ412は、作動システム400の機能を実行するための命令を含む。命令は、ユーザコマンドに基づき電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300を動作するための命令を含んでもよい。
プロセッサ410は、機械可読命令を実行できるどのような装置であってもよい。例えば、プロセッサ410は、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、又はその他の計算装置であってもよい。非一時的電子メモリ412及びプロセッサ410は、作動システム400の様々な構成要素及び/又はモジュール間の信号の相互接続性をもたらす通信経路408に連結している。その結果、通信経路408は、いくつものプロセッサを互いに通信するように連結してもよく、通信経路408に連結したモジュールが分散コンピューティング環境で動作できるようになる。特に、各モジュールは、データを送信及び/又は受信してもよいノードとして動作してもよい。本明細書で使用する『通信するように連結した』という用語は、例えば、導電媒質を介した電気信号、空気を介した電磁信号、光導波路を介した光信号などのように、連結した構成要素がデータ信号を互いに交換できることを意味する。
図10に概略的に示すように、通信経路408は、コントローラ402のプロセッサ410及び非一時的電子メモリ412を作動システム400の複数の他の構成要素に通信するように連結する。例えば、図10に示す作動システム400は、動作装置404及び電源406に通信するように連結したプロセッサ410及び非一時的電子メモリ412を含む。
動作装置404により、ユーザが電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300の動作を制御できるようになる。いくつかの実施形態において、動作装置404は、スイッチ、トグル、ボタン、又はユーザの動作をもたらす制御の任意の組み合わせであってもよい。非限定例として、動作装置404の制御をアクティブにし第1の位置にすることにより、ユーザは電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300を作動状態へ作動してもよい。第1の位置の間、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300は作動状態のままでいるであろう。動作装置404の制御を動作し第1の位置から第2の位置にすることにより、ユーザは電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300を非作動状態へ切り替えてもよい。
動作装置404は、通信経路408が動作装置404を作動システム400の他のモジュールに通信するように連結するよう、通信経路408に連結する。動作装置404は、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300の特定の動作構成に応じてユーザの命令を受け取るためのユーザインターフェースを設けてもよい。さらに、ユーザの命令は、一定の条件でのみ電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300を動作するための命令を含んでもよい。
電源406(例えば、バッテリー)は、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300に電力を提供する。いくつかの実施形態において、電源406は、充電式直流電源である。電源406は、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300に電力を提供するための単一電源又はバッテリーであってもよいことを理解すべきである。電源406を介して電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300に電力を提供するため電源アダプタ(図示せず)を設け、ワイヤハーネス又は同種のものを介して電気的に連結してもよい。
いくつかの実施形態において、作動システム400はまた、表示装置414を含む。表示装置414は、通信経路408が表示装置414を作動システム400の他のモジュールに通信するように連結するよう、通信経路408に連結する。表示装置414は、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300の作動状態、又は電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300の作動状態における変化の兆候に反応して通知を出力してもよい。さらに、表示装置414は、光情報を提供することに加え、表示装置414の表面上の又は表示装置414に隣接した触覚入力の存在及び位置を検出するタッチスクリーンでもよい。その結果、表示装置414は、動作装置404を含み、表示装置414に提供された光出力上で機械的入力を直接受けてもよい。
いくつかの実施形態において、作動システム400は、作動システム400を携帯機器418にネットワーク420を介して通信するように連結するためのネットワークインターフェースハードウェア416を含む。携帯機器418は、制限されるものではないが、スマートフォン、タブレット、パーソナルメディアプレーヤー、又はその他の無線通信機能性を含む電気装置を含んでもよい。携帯機器418は、設けられた場合、動作装置404の代わりにユーザコマンドをコントローラ402に提供する働きをしてもよいことを理解すべきである。そのため、ユーザは、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300を制御するためのプログラムを動作装置404の制御を用いることなく制御又は設定できるであろう。よって、電極対10、人工筋肉100、200、又は人工筋肉集合体300をコントローラ402とネットワーク420を介して無線で通信する携帯機器418を介して遠隔で制御してもよい。
以上により、人工筋肉を選択的に作動しその領域を上げ下げすることにより、物体の表面を膨張又は変形させるための人工筋肉が本明細書で規定されたことを理解すべきである。これにより、要求に応じて動作できる薄型の膨張部材が提供される。
本明細書では、『実質的に』及び『約』という用語は、あらゆる量的比較、値、測定、又は他の表現に起因しうる不確実性の固有の程度を表すために用いられうることに留意されたい。本明細書では、これらの用語はまた、量的表現が、問題の主題の基本機能が結果的に変化することなく、記載された基準から変わりうる程度を表すためにも用いられる。
本明細書では特定の実施形態を例示し記載してきたが、特許請求の範囲に記載された主題の範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び改良を行ってもよいことを理解すべきである。さらに、本明細書では特許請求の範囲に記載された主題の様々な側面を記載してきたが、そのような側面を組み合わせて用いる必要はない。したがって、添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲に記載された主題の範囲内である全てのそのような変更及び改良を包含することが意図される。
Claims (20)
- それぞれが外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有する第1の電極及び第2の電極を備える電極対であって、
前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極のそれぞれの少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有し、第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延び、前記凹部は鋸歯パターンにより規定され、前記第2の幅は前記第1の幅より大きく、
前記第1の電極が前記第2の電極の上に位置する場合、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記凹部は他方の電極の前記リードと隣接する、
電極対。 - 前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、前記第1の電極及び前記第2の電極それぞれの前記第2の端部に形成された凹部を有し、前記第1の電極が前記第2の電極の上に位置する場合、前記第1の電極の前記リードは前記第2の電極の前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間で横方向に位置し、前記第2の電極の前記リードは前記第1の電極の前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間で横方向に位置した、請求項1に記載の電極対。
- 前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、前記第1の端部、前記第2の端部、第1の辺、及び反対側の第2の辺により規定される本体を有し、前記第1の辺及び前記第2の辺は前記第1の端部と前記第2の端部との間を延び、前記リードは前記本体から垂直に延びる、請求項1に記載の電極対。
- 前記第1の電極及び前記第2の電極のそれぞれの前記第1の端部が前記第1の電極及び前記第2の電極それぞれの前記第2の端部と向かい合うように、前記第1の電極及び前記第2の電極の前記本体は矩形である、請求項3に記載の電極対。
- 前記凹部の鋸歯パターンは、複数の歯を備える、請求項1に記載の電極対。
- 前記鋸歯パターンの隣接する歯の間の角度は、10°~100°である、請求項5に記載の電極対。
- 前記鋸歯パターンの隣接する歯の間の角度は、30°~60°である、請求項6に記載の電極対。
- 前記鋸歯パターンは、くぼんだ円弧に沿って延びる、請求項1に記載の電極対。
- 電極領域及び膨張可能な流体領域を備えるハウジングと、
前記ハウジングの前記電極領域に位置した、前記ハウジングの第1の面に固定された第1の電極及び前記ハウジングの第2の面に固定された第2の電極を備える電極対と、
前記ハウジング内に収容された誘電性流体と、を備える人工筋肉であって、
前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有し、前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有し、第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延び、前記凹部は鋸歯パターンにより規定され、前記第2の幅は前記第1の幅より大きく、
前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つは、前記膨張可能な流体領域を取り囲む中央開口部を備え、
前記第1の電極が前記第2の電極の上に位置する場合、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記凹部は、他方の電極の前記リードと隣接し、
非作動状態から作動状態への作動により前記誘電性流体が前記膨張可能な流体領域に移動するように、前記電極対が前記非作動状態と前記作動状態との間で作動可能である、
人工筋肉。 - 前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、少なくとも二つのタブ部及び少なくとも二つの橋部を備え、前記少なくとも二つのタブ部は前記第1の端部及び前記第2の端部により規定され、前記少なくとも二つの橋部のそれぞれは隣接するタブ部を相互に接続する、請求項9に記載の人工筋肉。
- 前記鋸歯パターンは、前記第1の電極及び前記第2の電極のそれぞれの前記少なくとも二つのタブ部の第1のタブ部に形成され、前記リードは、前記第1の電極及び前記第2の電極のそれぞれの前記少なくとも二つのタブ部の第2のタブ部から垂直に延び、前記第1のタブ部は前記第2のタブ部と向かい合う、請求項10に記載の人工筋肉。
- 前記鋸歯パターンは、複数の歯を備える、請求項9に記載の人工筋肉。
- 前記鋸歯パターンの隣接する歯の間の角度は、30°~60°である、請求項12に記載の人工筋肉。
- 前記鋸歯パターンは、くぼんだ円弧に沿って延びる、請求項9に記載の人工筋肉。
- 前記電極対が前記非作動状態の場合、前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに非平行であり、
前記非作動状態から前記作動状態に作動した場合、前記第1の電極及び前記第2の電極は、互いに向かってかつ前記中央開口部に向かって締まるように構成されるよう、前記電極対が前記作動状態の場合、前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに平行である、
請求項9に記載の人工筋肉。 - 人工筋肉を作動する方法であって、該方法は、
人工筋肉の電極対に電気的に連結した電源を用いて電圧を発生することであって、
前記人工筋肉は、電極領域及び膨張可能な流体領域を有するハウジングと、前記ハウジングの前記電極領域に位置した、前記ハウジングの第1の面に固定された第1の電極及び前記ハウジングの第2の面に固定された第2の電極を備える前記電極対と、前記ハウジング内に収容された誘電性流体とを備え、
前記第1の電極及び前記第2の電極はそれぞれ、外面、内面、第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部から外側に延びるリードを有し、前記リードは前記第1の端部に第1の幅を有し、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記第2の端部は、前記第2の端部に形成され第1の末端及び第2の末端を有する凹部を有し、第2の幅は前記凹部の前記第1の末端と前記第2の末端との間を延び、前記凹部は鋸歯パターンにより規定され、前記第2の幅は前記第1の幅より大きく、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つの前記凹部が他方の電極の前記リードと隣接するように前記第1の電極は前記第2の電極の上に位置することができ、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一つは、前記膨張可能な流体領域を取り囲む中央開口部を備える、ことと、
前記電圧を前記人工筋肉の前記電極対に印加し、それにより、前記誘電性流体を前記ハウジングの前記膨張可能な流体領域に移動させ前記膨張可能な流体領域を膨張させるように、前記電極対を非作動状態から作動状態へ作動することと、
を含む、方法。 - 前記ハウジングは、第1のフィルム層及び第2のフィルム層を備え、前記第1のフィルム層と前記第2のフィルム層を互いに部分的にヒートシールし前記ハウジングのシール部を規定し、前記ハウジングはさらに前記シール部に取り囲まれた非シール部を備え、前記ハウジングの前記電極領域及び前記膨張可能な流体領域が前記非シール部に配置された、請求項16に記載の方法。
- コントローラは、前記電極対に通信するように連結し、前記コントローラは、前記電圧を前記電源から前記第1の電極及び前記第2の電極にわたって移動させ、前記人工筋肉を前記非作動状態から前記作動状態へ作動する、請求項16に記載の方法。
- 前記鋸歯パターンは、くぼんだ円弧に沿って延びる複数の歯を備え、前記鋸歯パターンの隣接する歯の間の角度は、30°~60°である、請求項16に記載の方法。
- 前記人工筋肉に印加された電圧は、9kVより大きい、請求項16に記載の方法。
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