JP2022083182A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッドが固定される固定板を備えた定着装置において、固定板を座面に適切に沿わせることができる装置を提供することを目的とする。【解決手段】定着装置8は、ヒータによって加熱される回転体120と、回転体120との間で無端ベルト130を挟むパッドP1と、パッドP1が固定される第1面F11を有する固定板B1と、固定板B1をパッドP1と反対側から支持するホルダ140と、無端ベルト130の幅方向における固定板B1の端部の被押圧部BAを回転体120から離れる方向に押圧する押圧部材(バネSP)を備える。ホルダ140は、固定板B1の第2面F12と接触する座面F1であって、幅方向の中央部が端部よりも回転体120に向けて凸となる座面F1と、座面F1よりも回転体120から離れた位置に位置した退避面F3であって、幅方向において、少なくとも一部が被押圧部BAと座面F1の間に配置される退避面F3を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、シートに現像剤像を定着させる定着装置に関する。
従来、定着装置として、加熱ローラと、ベルトと、加熱ローラとの間でベルトを挟むパッドと、パッドが固定される固定板と、固定板を保持するホルダと、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。
特開2019-128583号公報
ところで、加熱ローラとパッド間のニップ圧を、ベルトの幅方向において適切に設定することが望まれる。
そこで、本発明は、パッドが固定される固定板を備えた定着装置において、ニップ圧を適切に設定するため、固定板を座面に適切に沿わせることができる装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る定着装置は、ヒータと、前記ヒータによって加熱される回転体と、無端ベルトと、前記回転体との間で前記無端ベルトを挟むパッドと、前記パッドが固定される第1面を有する固定板と、前記固定板を前記パッドと反対側から支持するホルダと、前記無端ベルトの幅方向における前記固定板の端部の被押圧部を前記回転体から離れる方向に押圧する押圧部材と、前記ホルダを前記回転体と反対側から支持するステイと、を備える。
前記ホルダは、前記固定板の第2面と接触する座面であって、前記幅方向の中央部が端部よりも前記回転体に向けて凸となる座面と、前記座面よりも前記回転体から離れた位置に位置した退避面であって、前記幅方向において、少なくとも一部が、前記被押圧部と前記座面との間に配置される退避面と、を有する。
この構成によれば、固定板の被押圧部と座面との間に退避面を設けることで、押圧部材によって固定板を座面に押し付ける際において固定板がホルダと干渉するのを抑制することができるので、凸形状の座面に固定板を良好に沿わせることができる。
また、前記座面は、前記パッドの前記幅方向の端面よりも前記幅方向に突出していてもよい。
この構成によれば、座面によってパッド全体を良好に支持することができる。
また、前記被押圧部は、前記退避面から前記幅方向の外側にずれていてもよい。
この構成によれば、押圧部材の押圧力を適正に発揮させることができる。
また、前記固定板は、前記無端ベルトの周方向の端縁から凹んだ凹部を有し、前記固定板の前記凹部と周方向で並ぶ幅狭部は、前記退避面に対向していてもよい。
この構成によれば、凹部と周方向で並ぶ幅狭部を設けた場合であっても、押圧部材の押圧力を座面に有効に作用させることができる。
また、前記ステイは、前記ホルダのうち前記幅方向における前記座面の範囲内の部分を支持していてもよい。
この構成によれば、退避面にステイからの荷重が加わらないので、退避面が変形して固定板と接触するのを抑制することができる。
また、前記ホルダは、前記座面とは反対側に位置する裏面と、前記裏面から突出する複数のリブと、を有し、前記ステイは、複数の前記リブを支持していてもよい。
この構成によれば、例えばホルダに形成した平面をステイで支持する構造と比べ、各リブのステイとの接触面の精度を向上することができるので、ホルダからの荷重をステイで適切に受けることができる。
また、前記パッドの前記幅方向の端面は、前記幅方向において、前記複数のリブのうち1つのリブの範囲内に位置していてもよい。
この構成によれば、パッドの端部をリブで支持することができるので、パッドの端部の荷重を適切に維持することができる。
また、前記ホルダは、前記座面に対して前記無端ベルトの周方向にずれた位置から前記回転体に向けて突出して前記幅方向に延びる壁を有し、前記壁は、前記座面よりも前記幅方向に突出していてもよい。
この構成によれば、座面の幅方向の端縁周りの剛性を調整することができる。
また、前記壁は、前記無端ベルトの周方向において、前記座面の両側に配置されていてもよい。
この構成によれば、座面の幅方向の端縁周りの剛性を調整することができる。
また、前記ホルダは、前記被押圧部より前記幅方向外側において、前記第1面を覆うカバー部を有していてもよい。
この構成によれば、カバー部によって固定板がホルダから外れるのを抑えることができる。
本発明によれば、パッドが固定される固定板を備えた定着装置において、固定板を座面に適切に沿わせることができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタを示す図である。 定着装置を示す断面図である。 無端ベルトの内側に配置される各部材を示す分解斜視図である。 ニップ形成部材、ホルダおよびバネを拡大して示す分解斜視図(a)と、取付ボス周りの構造を示す断面図(b)である。 ニップ形成部材およびバネが取り付けられた状態のホルダを回転体側から見た平面図である。 係合部周りの構造を示す斜視図(a)、平面図(b)および側面図(c)である。 ニップ形成部材、ホルダおよびステイを、回転体とは反対側から見た分解斜視図である。 ホルダの座面周りの構造を誇張して示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体2と、当該本体筐体2の内部に配置された供給部3、画像形成部4、定着装置8および搬送部9とを備えている。
本体筐体2は、上面に排出トレイ21を有している。
供給部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、シートSを収容する供給トレイ31と、供給トレイ31内のシートSを画像形成部4に供給する供給機構32とを備えている。
画像形成部4は、シートSにトナー像を転写して画像を形成する機能を有し、露光装置5と、4つのプロセスカートリッジ6と、転写ユニット7とを備えている。
露光装置5は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しない光源やポリゴンミラーなどを備えている。露光装置5は、一点鎖線で示す、画像データに基づく光ビームを感光体ドラム61の表面で高速走査することで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、現像ローラ63とを備えている。4つのプロセスカートリッジ6内には、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナーが収容されている。
転写ユニット7は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。搬送ベルト73は、無端状のベルトであり、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設されている。搬送ベルト73の内側には、転写ローラ74が対応する感光体ドラム61との間で搬送ベルト73を挟持するように配置されている。
帯電器62は、感光体ドラム61の表面を帯電する。その後、露光装置5は、感光体ドラム61の表面を露光して、感光体ドラム61の表面に画像データに基づく静電潜像を形成する。
現像ローラ63は、感光体ドラム61上に形成された静電潜像にトナーを供給する。これにより、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、搬送ベルト73によってシートSが、感光体ドラム61と転写ローラ74の間に搬送されると、感光体ドラム61上のトナー像がシートSに転写される。
定着装置8は、シートSにトナー像を熱定着させる装置である。定着装置8の詳細については後述する。
搬送部9は、定着装置8から排出されたシートSを本体筐体2外または再び画像形成部4に向けて搬送するように構成されている。搬送部9は、第1搬送経路91と、第2搬送経路92と、再搬送経路93と、第1搬送ローラ94と、第2搬送ローラ95と、第1スイッチバックローラSR1と、第2スイッチバックローラSR2と、複数の再搬送ローラ96と、回動可能な第1フラッパFL1および第2フラッパFL2とを備えている。
搬送部9では、第2搬送ローラ95、第1スイッチバックローラSR1および第2スイッチバックローラSR2の回転方向と、第1フラッパFL1と第2フラッパFL2の位置とを適宜切り替え可能となっている。これにより、搬送部9では、シートSを定着装置8から第1搬送経路91または第2搬送経路92に向けて搬送したり、シートSを第1搬送経路91または第2搬送経路92から再搬送経路93に搬送することが可能となっている。
図2に示すように、定着装置8は、加熱ユニット81と、加圧ユニット82とを備えている。加圧ユニット82は、図示せぬ押圧機構によって加熱ユニット81に向けて付勢されている。なお、以下の説明では、加圧ユニット82を加熱ユニット81に付勢する方向を、「所定方向」と称する。本実施形態では、所定方向は、後述する幅方向および移動方向と直交する方向であり、加熱ユニット81と加圧ユニット82が向かい合う方向である。
加熱ユニット81は、ヒータ110と、回転体120とを備えている。また、加圧ユニット82は、無端ベルト130と、ニップ形成部材Nと、ホルダ140と、ステイ200と、ベルトガイドGと、摺動シート150とを備えている。なお、以下の説明では、無端ベルト130の幅方向を単に「幅方向」という。幅方向は、回転体120の回転軸線が延びる方向である。幅方向は、所定方向に直交している。
ヒータ110は、ハロゲンランプであり、通電によって発光するとともに発熱し、輻射熱によって回転体120を加熱する。ヒータ110は、回転体120の回転軸線に沿って回転体120の内側を通るように配置されている。
回転体120は、幅方向に長い筒状のローラであり、ヒータ110によって加熱される。回転体120は、金属などからなる素管121と、素管121の外周面を覆う弾性層122とを有している。弾性層122は、シリコンゴムなどのゴムからなる。回転体120の外周面は、圧力が加わっていない状態において円筒面となっている。詳しくは、圧力が加わっていない状態の回転体120の外周面は、幅方向中央部が端縁部より凹む凹形状となっている。
回転体120は、定着装置8の筐体に回転可能に支持されており、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が入力されることで図2の反時計回りに回転駆動する。
無端ベルト130は、長尺筒状の部材であり、可撓性を有している。図示は省略するが、無端ベルト130は、金属や樹脂などからなる基材と、基材の外周面を覆う離型層とを有している。無端ベルト130は、回転体120が回転したときに回転体120またはシートSとの摩擦によって図2の時計回りに従動回転する。無端ベルト130の内周面には、グリスなどの潤滑剤が付けられている。無端ベルト130の内側には、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150が配置されている。
つまり、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150は、無端ベルト130に覆われている。図3に示すように、ニップ形成部材N、ホルダ140、ステイ200、ベルトガイドGおよび摺動シート150は、幅方向の寸法が、幅方向に直交する各方向における寸法よりも大きくなるように形成されている。
図2および図3に示すように、ニップ形成部材Nは、回転体120との間で無端ベルト130を挟んでニップ部NPを形成する部材である。ニップ形成部材Nは、上流ニップ形成部材N1と、下流ニップ形成部材N2とを備えている。
上流ニップ形成部材N1は、上流パッドP1と、上流固定板B1とを有している。
上流パッドP1は、直方体状の部材である。上流パッドP1は、シリコンゴムなどのゴムからなる。上流パッドP1は、回転体120との間で無端ベルト130を挟んで上流ニップ部NP1を形成する。
なお、以下の説明では、上流ニップ部NP1および後で詳述するニップ部NPにおける無端ベルト130の移動方向を単に「移動方向」という。なお、本実施形態において、移動方向は、回転体120の外周面に沿った方向であるが、この方向は、おおよそ所定方向と幅方向に直交する方向に沿った方向であるため、所定方向と幅方向に直交する方向として図示することとする。なお、移動方向は、ニップ部NPでのシートSの搬送方向と同じ方向である。
上流パッドP1は、上流固定板B1の回転体120側の第1面F11に固定されている。詳しくは、上流パッドP1は、接着剤により上流固定板B1の第1面F11に接着されている。上流パッドP1は、上流固定板B1の上流端よりも移動方向の上流側に僅かに突出している。
上流固定板B1は、上流パッドP1よりも硬い部材、例えば金属などからなる。上流固定板B1は、幅方向における長さが上流パッドP1よりも長い。そして、上流固定板B1の幅方向の各端部B11,B12は、幅方向において、上流パッドP1の各端部よりも外側に位置している。
下流ニップ形成部材N2は、上流ニップ形成部材N1に対して移動方向の下流側に間隔を空けて配置されている。下流ニップ形成部材N2は、下流パッドP2と、下流固定板B2とを有している。
下流パッドP2は、直方体状の部材である。下流パッドP2は、シリコンゴムなどのゴムからなる。下流パッドP2は、回転体120との間で無端ベルト130を挟んで下流ニップ部NP2を形成する。下流パッドP2は、移動方向において、上流パッドP1から離れている。
このため、上流ニップ部NP1と下流ニップ部NP2との間には、加圧ユニット82からの圧力が直接作用しない中間ニップ部NP3が存在する。この中間ニップ部NP3では、無端ベルト130は回転体120に接触するものの、回転体120との間で無端ベルト130を挟む部材が存在しないため、圧力はほとんど加わらない。従って、シートSは、回転体120によって加熱されつつ、ほぼ加圧されることなく中間ニップ部NP3を通過する。本実施形態では、上流ニップ部NP1の上流端から下流ニップ部NP2の下流端までの領域、即ち、無端ベルト130の外周面と回転体120とが接触する全ての領域をニップ部NPと称する。つまり、本実施形態では、ニップ部NPは、上流パッドP1および下流パッドP2からの押圧力が加わらない部分を含む。
下流パッドP2は、下流固定板B2の回転体120側の第1面F21に固定されている。詳しくは、下流パッドP2は、接着剤により下流固定板B2の第1面F21に接着されている。下流パッドP2は、下流固定板B2の下流端よりも移動方向の下流側に僅かに突出している。
下流固定板B2は、下流パッドP2よりも硬い部材、例えば金属などからなる。下流固定板B2は、幅方向における長さが下流パッドP2よりも長い。そして、下流固定板B2の幅方向の各端部B21,B22は、幅方向において、下流パッドP2の各端部よりも外側に位置している。
なお、上流パッドP1の硬さは、回転体120の弾性層122の硬さよりも大きい。また、下流パッドP2の硬さは、上流パッドP1の硬さよりも大きい。
ここで、硬さとは、ISO7619-1に規定されているデュロメータ硬さのことである。デュロメータ硬さは,規定した条件下で試験片に規定の押針を押し込んだときの押針の押込み深さから得られる値である。例えば、弾性層122のデュロメータ硬さが5の場合、上流パッドP1のデュロメータ硬さは6~10、下流パッドP2のデュロメータ硬さは70~90であることが好ましい。
なお、シリコンゴムの硬さは、製造時に添加する添加物(シリカ系充填剤やカーボン系充填剤)の比率を変えることで調整することができる。具体的には、添加物の比率を大きくすると、ゴムの硬さが大きくなる。また、シリコン系のオイルを添加することで、硬さを小さくすることもできる。ゴムの製法としては、液状射出成型や押出成型を採用することができる。一般的には、低硬度ゴムは、液状射出成型が適しており、高硬度ゴムは、押出成形が適している。
ホルダ140は、ニップ形成部材Nを保持する部材である。詳しくは、ホルダ140は、固定板B1,B2をパッドP1,P2と反対側から支持している。ホルダ140は、耐熱性を有する樹脂などからなる。ホルダ140は、ホルダ本体141と、2つの係合部142,143とを有している。
ホルダ本体141は、ニップ形成部材Nを保持する部位である。ホルダ本体141の大部分は、幅方向において、無端ベルト130の範囲内に配置されている。詳しくは、図5に示すように、ホルダ本体141のうち、後述するカバー部W10,W11よりも幅方向内側の部分が、無端ベルト130の幅WD内に配置され、各カバー部W10,W11を含む部分が、無端ベルト130の幅WD外に配置されている。なお、後述するバネSPは、無端ベルト130の幅WD内に配置されている。図2および図3に示すように、ホルダ本体141は、ステイ200(後述する第1ステイ210および第2ステイ220)で支持されている。
各係合部142,143は、ホルダ本体141の幅方向の各端部から延出している。各係合部142,143は、幅方向において、無端ベルト130と異なる位置に配置されている。詳しくは、図5に示すように、各係合部142,143は、無端ベルト130の幅WD外に配置されている。図3に示すように、各係合部142,143は、後述する第1ステイ210の幅方向の各端部に係合する。
ステイ200は、ホルダ140に対してニップ形成部材Nと反対側に位置してホルダ140を支持する部材である。言い換えると、ステイ200は、ホルダ140を回転体120と反対側から支持している。ステイ200は、第1ステイ210と、第2ステイ220とを備えている。
第1ステイ210は、ホルダ140のホルダ本体141を支持する部材である。第1ステイ210は、金属などからなる。第1ステイ210は、ベース部211と、ヘミング曲げ部HBとを有している。
ベース部211は、ホルダ140側の一端部に、ホルダ140のホルダ本体141に接触する接触面Ftを有している。接触面Ftは、第1ステイ210に圧力が加わっていない状態において、所定方向と垂直な平面となっている。詳しくは、圧力が加わっていない状態の第1ステイ210の接触面Ftは、移動方向に直交する面で切った断面において、幅方向に平行な直線状となっている。ベース部211は、ヘミング曲げ部HBに対して移動方向の下流側に配置される下流壁として構成されている。
ヘミング曲げ部HBは、ヘミング加工により曲げられた部分である。ヘミング曲げ部HBは、ベース部211の他端部から屈曲してベース部211の一端部に向けて延びている。ヘミング曲げ部HBは、ベース部211から屈曲する屈曲部212と、屈曲部212からホルダ本体141側に延出する上流壁213とを有している。上流壁213は、下流壁であるベース部211の移動方向の上流側に配置されている。上流壁213は、ベース部211と平行に配置されている。上流壁213は、第1ステイ210の板厚よりも小さな間隔を空けてベース部211と移動方向で対面している。
ヘミング曲げ部HBは、幅方向における長さがベース部211よりも短い。ベース部211の幅方向の各端部は、幅方向において、ヘミング曲げ部HBの各端部よりも外側に位置している。
ベース部211は、幅方向の両端部に、図示せぬ押圧機構から力を受ける荷重入力部211Aをそれぞれ有している。荷重入力部211Aは、所定方向においてニップ形成部材Nとは反対側に開口する凹部であり、所定方向においてベース部211のニップ形成部材Nとは反対側の端部に形成されている。
荷重入力部211Aには、樹脂などからなる緩衝部材BFが取り付けられ、図示せぬ押圧機構からの力が緩衝部材BFを介して入力されるようになっている。緩衝部材BFは、荷重入力部211Aに嵌合する嵌合部BF1と、ベース部211の幅方向の端部に対して移動方向の上流側と下流側に配置される一対の脚部BF2とを有している。
第2ステイ220は、ホルダ140のホルダ本体141を支持する部材である。第2ステイ220は、金属などからなる。第2ステイ220は、移動方向において、第1ステイ210の上流側に配置されている。第2ステイ220は、第1ステイ210の上流壁213と平行に配置されるベース部221と、ベース部221のニップ形成部材Nとは反対側の端部から第1ステイ210に向けて延びる延出部222とを有している。
ベース部221は、幅方向の長さが延出部222および第1ステイ210のヘミング曲げ部HBよりも長い。ベース部221の幅方向の各端部は、幅方向において、延出部222およびヘミング曲げ部HBの各端部よりも外側に位置している。そして、第1ステイ210のベース部211の幅方向の各端部と、第2ステイ220のベース部221の幅方向の各端部は、連結部材CMによって連結されている。
ベース部221は、ホルダ140側の端部に、複数の凸部CVを有している。各凸部CVは、第2ステイ220のベース部221のホルダ140側の端部から突出している。各凸部CVは、第2ステイ220の幅方向の中央に対して、幅方向に対称に配置されている。
各凸部CVの回転体120側の面は、第2ステイ220に圧力が加わっていない状態において、所定方向と垂直な平面であり、幅方向に沿った直線上に間隔を空けて並んでいる。
図2および図3に示すように、ベルトガイドGは、無端ベルト130の内周面131をガイドする部材である。ベルトガイドGは、耐熱性を有する樹脂などからなる。ベルトガイドGは、上流ガイドG1と、下流ガイドG2とを有している。
上流ガイドG1は、ニップ部NPにおける無端ベルト130の移動方向において、ニップ形成部材Nの上流側で無端ベルト130の内周面131をガイドする上流ガイド面Fuを有している。詳しくは、上流ガイド面Fuは、摺動シート150を介して無端ベルト130の内周面131をガイドしている。上流ガイドG1は、移動方向において、上流パッドP1から離れている。
下流ガイドG2は、移動方向において、ニップ形成部材Nの下流側で無端ベルト130をガイドする下流ガイド面Fdを有している。詳しくは、下流ガイド面Fdは、摺動シート150を介して無端ベルト130の内周面131をガイドしている。下流ガイドG2は、移動方向において、下流パッドP2から離れている。下流ガイドG2は、所定方向において、下流パッドP2よりも回転体120の回転中心X1から離れている。
摺動シート150は、各パッドP1,P2と無端ベルト130との摩擦抵抗を低減するための矩形のシートである。摺動シート150は、ニップ部NPにおいて、無端ベルト130の内周面131と各パッドP1,P2との間で挟まれている。摺動シート150は、弾性変形可能な材料からなる。なお、摺動シート150の材料は、どのようなものであってもよいが、本実施形態では、ポリイミドを含有した樹脂シートを採用している。
摺動シート150の上流端部は、上流ガイドG1に固定されている。摺動シート150の下流端部は、下流ガイドG2に固定されている。
図4(a)に示すように、ホルダ本体141は、支持壁W1と、上流壁W2と、中央壁W3と、下流壁W4と、一対の側壁W5とを有している。なお、ホルダ本体141は、幅方向に略対称な構造となっている。以下の説明では、ホルダ本体141の幅方向の端部の構造については、一方側(図示右側)を代表して説明し、他方側については説明を適宜省略する。
支持壁W1は、ニップ形成部材Nを支持する壁であり、ニップ形成部材Nに対して回転体120と反対側に位置している。支持壁W1は、上流固定板B1の第2面F12と接触する上流座面F1と、下流固定板B2の第2面F22と接触する下流座面F2と、一対の上流退避面F3と、一対の下流退避面F4とを有している。一対の上流退避面F3は、上流座面F1の幅方向の両側にそれぞれ配置されている。一対の下流退避面F4は、下流座面F2の幅方向の両側にそれぞれ配置されている。
幅方向に直交する断面において、上流座面F1および下流座面F2は、所定方向に対して垂直となっている。上流座面F1および下流座面F2は、所定方向において同じ位置に配置されている。また、移動方向と直交する断面において、上流座面F1および下流座面F2は、幅方向の両端よりも幅方向の中央の方が回転体120の回転中心X1に近い湾曲形状を有している(図8参照)。言い換えると、上流座面F1および下流座面F2は、幅方向の中央部が端部よりも回転体120に向けて凸となる断面視円弧状の面となっている。また、上流座面F1と下流座面F2の回転体120に向けた突出量は、ほぼ同じである。また、上流座面F1と下流座面F2の回転体120に向けた突出量は、回転体120の幅方向中央部の凹み量と比較して大きい。
固定板B1,B2は、それぞれ幅方向の両端部B11,B12,B21,B22が、座面F1,F2よりも幅方向外側に延びている。そして、固定板B1,B2の幅方向の両端部B11,B12,B21,B22が、押圧部材の一例としてのバネSPによって回転体120から離れる方向に押圧されることで、固定板B1,B2が座面F1,F2に押し付けられている。
各座面F1,F2および各退避面F3,F4の構造は、略同様であるため、以下においては、上流座面F1および上流退避面F3の構造を代表して説明し、下流座面F2および下流退避面F4の構造については説明を省略する。また、各固定板B1,B2とバネSPとの関係は略同様であるため、以下においては、上流固定板B1とバネSPとの関係を代表して説明し、下流固定板B2とバネSPとの関係については説明を省略する。
図8に誇張して示すように、上流座面F1は、上流パッドP1の幅方向の各端面よりも幅方向に突出している。なお、幅方向において、無端ベルト130の寸法は上流パッドP1の寸法よりも大きく、回転体120の寸法は無端ベルト130の寸法よりも大きい。各上流退避面F3は、上流座面F1よりも回転体120から離れた位置に位置している。
上流座面F1と各上流退避面F3との間には、所定方向に延びる段差面F5が設けられている。各上流退避面F3、各段差面F5および上流座面F1は、連続した面となっている。
バネSPの付勢力は、上流固定板B1の弾性力よりも大きい。これにより、バネSPで上流固定板B1の幅方向の両端部B11,B12を押圧すると、上流固定板B1が上流座面F1に倣って湾曲し、上流固定板B1に固定された上流パッドP1も幅方向の中央部が端部よりも凸となるように湾曲する。なお、各上流退避面F3は、湾曲した上流固定板B1と接触しない位置に配置されている。
上流固定板B1は、幅方向における各端部B11,B12に、バネSPで押圧される被押圧部BAを有している。各被押圧部BAは、各退避面F3から幅方向の外側にずれている。つまり、本実施形態では、退避面F3のすべてが、幅方向において、上流座面F1と被押圧部BAとの間に配置されている。
図4に示すように、支持壁W1の幅方向の両端部には、取付ボスW6(図6(a)も参照)がそれぞれ設けられている。取付ボスW6は、バネSPが取り付けられる部位である。図4(b)に示すように、取付ボスW6は、所定方向において、上流固定板B1および下流固定板B2よりも回転体120から遠い位置に位置している。図4(a)および図5に示すように、取付ボスW6は、支持壁W1の幅方向の各端部から幅方向外側に向けて突出している。取付ボスW6は、移動方向において、上流固定板B1の一端部B11と下流固定板B2の一端部B21との間、および、上流固定板B1の他端部B12と下流固定板B2の他端部B22との間に位置している。
バネSPは、上流ニップ形成部材N1および下流ニップ形成部材N2を互いに離れる方向に付勢する部材である。詳しくは、バネSPは、移動方向において、上流ニップ形成部材N1を上流壁W2に向けて付勢するとともに、下流ニップ形成部材N2を下流壁W4に向けて付勢している。また、バネSPは、所定方向において、上流ニップ形成部材N1を支持壁W1の上流座面F1に向けて付勢するとともに、下流ニップ形成部材N2を支持壁W1の下流座面F2に向けて付勢している。
バネSPは、コイル部S1と、第1アーム部S2と、第2アーム部S3とを有している。コイル部S1は、線材が一巻き以上に巻回された部分である。取付ボスW6は、コイル部S1に入った状態で、バネSPを支持している。
第1アーム部S2は、コイル部S1の一端から移動方向上流側および回転体120側に斜めに延びて上流固定板B1の一端部B11に接触する部分である。詳しくは、上流固定板B1の一端部B11の下流端には、上流側に向けて凹む凹部B13が形成されている。第1アーム部S2は、凹部B13内に入って、凹部B13の底に接触している。つまり、凹部B13の底は、前述した被押圧部BAとなっている。
第2アーム部S3は、コイル部S1の他端から移動方向下流側および回転体120側に斜めに延びて下流固定板B2の一端部B21に接触する部分である。つまり、下流固定板B2の一端部B21のうち第2アーム部S3と接触する部位は、前述した被押圧部BAとなっている。下流固定板B2の一端部B21は、下流固定板B2の幅方向の中央部よりも幅(移動方向の長さ)が小さく形成されている。下流固定板B2の一端部B21の上流端は、中央部の上流端よりも下流側に位置している。そして、上流固定板B1の一端部B11に形成される凹部B13の底と下流固定板B2の一端部B21との移動方向における間隔は、コイル部S1の外径よりも大きい。
ここで、本実施形態では、ホルダ140の幅方向の一端側(図示右側)に配置されるバネSPと、他端側に配置されるバネSPは、同一形状のものが用いられている。そのため、図5に示すように、ホルダ140の幅方向の一端側(図示下側)に配置されるバネSPでは、上流固定板B1を付勢する第1アーム部S2が第2アーム部S3よりも幅方向内側に配置される。一方、ホルダ140の幅方向の他端側に配置されるバネSPでは、下流固定板B2を付勢する第2アーム部S3が第1アーム部S2よりも幅方向内側に配置される。
上流固定板B1の他端部B12は、上流固定板B1の幅方向の中央部よりも幅が小さく形成されている。他端部B12の下流端は、一端部B11の凹部B13の底と、移動方向において、同じ位置に配置される。他端側に配置されるバネSPの第1アーム部S2は、上流固定板B1の他端部B12に接触している。つまり、上流固定板B1の他端部B12のうち第1アーム部S2と接触する部位は、前述した被押圧部BAとなっている。
下流固定板B2の他端部B22の上流端には、下流側に向けて凹む凹部B23が形成されている。凹部B23の底は、下流固定板B2の一端部B21の上流端と、移動方向において、同じ位置に配置される。他端側に配置されるバネSPの第2アーム部S3は、凹部B23内に入って、凹部B23の底に接触している。つまり、凹部B23の底は、前述した被押圧部BAとなっている。
各固定板B1,B2の各凹部B13,B23は、それぞれ幅方向内側に位置するアーム部S2,S3と係合する位置に配置されている。ここで、幅方向外側に配置されるアーム部に対応して凹部を形成した場合には、固定板の端部の強度を確保すべく、固定板の幅方向の端を凹部から所定距離離す必要があるため、固定板の幅方向の長さが大きくなるおそれがある。これに対し、本実施形態では、各凹部B13,B23が、幅方向内側に位置するアーム部S2,S3と係合する位置に配置されるため、各固定板B1,B2が幅方向に大型化することが抑制されている。
図4に戻って、第1アーム部S2の先端および第2アーム部S3の先端は、屈曲部S4をそれぞれ有している。屈曲部S4は、環状に形成されている。第1アーム部S2の屈曲部S4は、第1アーム部S2から第2アーム部S3に向けて突出している。また、第2アーム部S3の屈曲部S4は、第2アーム部S3から第1アーム部S2に向けて突出している。
なお、バネSPは、定着装置8の状態が図2に示すニップ状態である場合において、摺動シート150と干渉しない大きさとなっている。具体的には、バネSPは、ホルダ140に取り付けられた状態において、回転体120側の端部が、上流壁W2や下流壁W4の回転体120側の端部と略同じ位置(もしくは端部よりも回転体120から離れた位置)に位置している。
上流壁W2、中央壁W3および下流壁W4は、支持壁W1から回転体120に向けて突出している。詳しくは、上流壁W2、中央壁W3および下流壁W4は、座面F1,F2に対して移動方向(無端ベルト130の周方向)にずれた位置から回転体120に向けて突出して幅方向に延びている。上流壁W2、中央壁W3および下流壁W4は、座面F1,F2よりも幅方向に突出している。
上流壁W2は、上流ニップ形成部材N1の上流パッドP1と接触することで、移動方向において、上流ニップ形成部材N1の上流側への移動を規制している。上流壁W2は、支持壁W1の上流端に配置されている。上流壁W2は、幅方向において、支持壁W1よりも外側に延出し、幅方向外側の端部が回転体120から所定方向に離れる方向に延出している。
下流壁W4は、下流ニップ形成部材N2の下流パッドP2と接触することで、移動方向において、下流ニップ形成部材N2の下流側への移動を規制している。下流壁W4は、支持壁W1の下流端に配置されている。下流壁W4は、幅方向において、支持壁W1よりも外側に延出し、幅方向外側の端部が回転体120から所定方向に離れる方向に延出している。
中央壁W3は、移動方向において、上流壁W2と下流壁W4との間であって、上流壁W2および下流壁W4から離れた位置に配置されている。
そして、上流壁W2と中央壁W3の間に、前述した上流座面F1が配置されている。また、中央壁W3と下流壁W4の間に、前述した下流座面F2が配置されている。つまり、上流壁W2および中央壁W3は、移動方向において、上流座面F1の両側に配置されている。中央壁W3および下流壁W4は、移動方向において、下流座面F2の両側に配置されている。なお、上流パッドP1は、中央壁W3から離れた位置に配置されている(図5参照)。また、下流パッドP2は、中央壁W3から離れた位置に配置されている(図5参照)。
側壁W5は、幅方向において、支持壁W1と係合部142,143の間に配置されている。側壁W5は、幅方向と交差する方向、詳しくは直交する方向に延びている。側壁W5は、上流壁W2の幅方向の端部と下流壁W4の幅方向の端部を連結している。側壁W5は、幅方向において、支持壁W1から離れている。
側壁W5は、回転体120側の端部に、回転体120から離れる方向に凹む切欠部W7を有している。切欠部W7は、移動方向において、取付ボスW6に対応する位置に位置している。言い換えると、取付ボスW6は、移動方向において、切欠部W7の範囲内に位置している。切欠部W7は、幅方向において、取付ボスW6と対向している。
側壁W5は、切欠部W7の移動方向上流側に位置する第1部位W8と、切欠部W7の移動方向下流側に位置する第2部位W9とを有している。第2部位W9は、移動方向において、第1部位W8から下流側に離れて配置されている。
取付ボスW6は、移動方向において、第1部位W8と第2部位W9との間に位置している。第1部位W8と第2部位W9との移動方向における間隔、つまり前述した切欠部W7の移動方向における長さは、バネSPのコイル部S1の外径よりも大きい。
側壁W5は、第1部位W8の回転体120側の端部から幅方向内側に突出する第1カバー部W10と、第2部位W9の回転体120側の端部から幅方向内側に突出する第2カバー部W11とをさらに有している。第1カバー部W10は、側壁W5から上流パッドP1に向けて幅方向に突出している。図4および図5に示すように、第1カバー部W10は、上流固定板B1の一端部B11の被押圧部BAより幅方向外側において、上流固定板B1の第1面F11を覆っており、上流固定板B1が回転体120側に移動するのを規制している。第2カバー部W11は、側壁W5から下流パッドP2に向けて幅方向に突出している。第2カバー部W11は、下流固定板B2の一端部B21の被押圧部BAより幅方向外側において、下流固定板B2の第1面F21を覆っており、下流固定板B2が回転体120側に移動するのを規制している。
図5に示すように、第1カバー部W10の一部は、移動方向において、第1アーム部S2と同じ位置に配置されている。言い換えると、第1アーム部S2の一部は、移動方向において、第1カバー部W10の範囲内に位置している。さらに、言い換えると、第1アーム部S2の一部を幅方向に投影すると、第1カバー部W10と重なるようになっている。そして、第1カバー部W10は、バネSPがわずかに傾いたり、幅方向にわずかに移動した場合に、第1アーム部S2と接触して、傾きや移動を規制することが可能となっている。
また、第2カバー部W11の一部は、移動方向において、第2アーム部S3と同じ位置に配置されている。言い換えると、第2アーム部S3の一部は、移動方向において、第2カバー部W11の範囲内に位置している。さらに、言い換えると、第2アーム部S3の一部を幅方向に投影すると、第2カバー部W11と重なるようになっている。そして、第2カバー部W11は、バネSPがわずかに傾いたり、幅方向にわずかに移動した場合に、第2アーム部S3と接触して、傾きや移動を規制することが可能となっている。
なお、第1カバー部W10と第1アーム部S2の幅方向における間隔や、第2カバー部W11と第2アーム部S3の幅方向における間隔は、小さいほど好ましい。例えば、前述した間隔は、バネSPの線径の3倍以下の大きさが好ましい。
取付ボスW6は、幅方向において、第1カバー部W10および第2カバー部W11と重なる位置まで延びている。言い換えると、取付ボスW6は、各カバー部W10,W11の幅方向内側の端部よりも幅方向外側に突出している。
図4および図5に示すように、上流固定板B1の他端部B12は、移動方向において、上流壁W2から遠ざかる方向に凹む規制凹部B14を有している。規制凹部B14は、他端部B12の移動方向(無端ベルト130の周方向)の上流側の端縁から凹んでいる。また、下流固定板B2の他端部B22は、移動方向において、下流壁W4から遠ざかる方向に凹む規制凹部B24を有している。規制凹部B24は、他端部B22の移動方向の下流側の端縁から凹んでいる。
上流壁W2は、規制凹部B14に嵌まり、上流固定板B1の幅方向への移動を規制する規制突起W21を有している。下流壁W4は、規制凹部B24に嵌まり、下流固定板B2の幅方向への移動を規制する規制突起W41を有している。
規制凹部B14,B24および規制突起W21,W41は、幅方向において、上流パッドP1および下流パッドP2と取付ボスW6との間に位置している。
図6(b)に示すように、上流固定板B1の規制凹部B14と移動方向(無端ベルト130の周方向)で並ぶ部位であり、上流パッドP1が固定される部分よりも移動方向の幅が狭い幅狭部BBは、上流退避面F3に直交する所定方向に投影した場合に上流退避面F3と重なっている。下流固定板B2の規制凹部B24と移動方向で並ぶ部位であり、下流パッドP2が固定される部分よりも移動方向の幅が狭い幅狭部BBは、下流退避面F4に直交する所定方向に投影した場合に下流退避面F4と重なっている。
図6(a),(b)に示すように、規制突起W21,W41は、所定方向に沿って延びている。支持壁W1は、規制突起W21,W41が通る貫通孔Hj,Hkを有している。ここで、例えば規制突起を支持壁W1の回転体120側の面から突出させる場合には、ホルダ140を成型するための金型の関係上、規制突起と支持壁W1の面の間の隅に曲面や傾斜面が残ってしまう。そのため、この場合には、固定板B1,B2が支持壁W1から浮いてしまったり、あるいは、浮きを抑制するために規制凹部の大きさを大きくすると固定板B1,B2が幅方向にがたつくおそれがある。
本実施形態では、上流壁W2や下流壁W4に形成した規制突起W21,W41を、支持壁W1に形成した貫通孔Hj,Hkを通過するように形成しているので、前述したような問題が生じるのを抑制することができる。なお、本実施形態では、貫通孔Hj,Hkを例示しているが、本発明はこれに限定されず、支持壁W1の回転体120側の面に、回転体120から遠ざかる方向に凹む凹部を形成し、凹部の底から規制突起を突出させてもよい。つまり、支持壁W1の回転体120側の面のうち、規制突起の周囲の面を、その他の面よりも回転体120から遠い位置に配置すればよい。
図6(a)~(c)に示すように、幅方向の他端側の係合部143は、一対の挟持壁W12と、一対の挟持壁W12を連結する第1連結壁W13とを有している。各挟持壁W12は、移動方向において、第1ステイ210のベース部211の幅方向の端部を挟んでいる。各挟持壁W12は、側壁W5から幅方向外側に延びている。
第1連結壁W13は、ベース部211の幅方向の端部に対して回転体120と反対側に位置し、ベース部211の幅方向の端部と接触している。第1連結壁W13は、各挟持壁W12の幅方向外側の端部同士を連結している。第1連結壁W13は、側壁W5から幅方向に離れている。これにより、第1連結壁W13と側壁W5の間に隙間ができるので、この隙間を通して、前述した第1ステイ210の荷重入力部211A(図7参照)を下方に露出させることができる。そして、下方に露出した荷重入力部211Aに、前述した緩衝部材BF(図7参照)を取り付けることが可能となっている。
また、ホルダ140は、一対の挟持壁W12を連結する第2連結壁W14と、挟持壁W12と側壁W5とを連結する補強部WAとをさらに有している。第2連結壁W14は、ベース部211の幅方向の端部に対して第1連結壁W13と反対側に位置している。第2連結壁W14は、ベース部211から所定方向に離れている。また、第2連結壁W14は、第1連結壁W13から幅方向に離れており、側壁W5に接続されている。
補強部WAは、挟持壁W12を補強するための部位であり、各挟持壁W12に対して1つずつ設けられている。2つの補強部WAは、移動方向において対称な構造であるため、以下に一方側の補強部WAのみを説明し、他方側については説明を省略する。
補強部WAは、一方の挟持壁W12と平行に配置され、側壁W5に連結される第1壁W15と、側壁W5と平行に配置され、第1壁W15と一方の挟持壁W12とを連結する第2壁W16とを有している。第1壁W15、第2壁W16、挟持壁W12および側壁W5は、矩形の筒状部を形成しており、これらの壁の内側には、所定方向に貫通する孔W17が形成されている。この孔W17は、前述した緩衝部材BFの脚部BF2(図7参照)が係合する孔となっている。
図6(c)に示すように、第1部位W8と取付ボスW6との移動方向における間隔D1は、前述したバネSP(図4参照)の線径よりも大きい。また、第2部位W9と取付ボスW6との移動方向における間隔D2も、バネSPの線径よりも大きい。
なお、幅方向の一端側の係合部142は、他端側の係合部143と略同様の構造となっている。
図7に示すように、ホルダ本体141は、複数(16個)のリブW30をさらに有している。複数のリブW30は、ホルダ本体141の座面F1,F2とは反対側に位置する裏面Frから突出している。
複数のリブW30は、移動方向に延び、幅方向に間隔を空けて配置されている。各リブW30は、幅方向において対称に配置されている。複数のリブW30は、第1ステイ210と第2ステイ220に支持されている。
詳しくは、第1ステイ210のベース部211は、すべてのリブW30に接触する。第2ステイ220の複数の凸部CVは、複数のリブW30のうち一部(4つ)のリブW30と接触する。
図8に示すように、複数のリブW30のすべては、幅方向において、上流座面F1の範囲内に位置している。そのため、ステイ200は、ホルダ140のうち幅方向における上流座面F1の範囲内の部分を支持している。
上流パッドP1の幅方向の各端面は、幅方向において、複数のリブW30のうち1つのリブW301の範囲RA内に位置している。詳しくは、上流パッドP1の幅方向の各端縁は、幅方向の最も外側に位置する1つのリブW301の範囲RA内に位置している。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
固定板B1,B2の被押圧部BAと座面F1,F2との間に退避面F3,F4を設けることで、バネSPによって固定板B1,B2を座面F1,F2に押し付ける際において固定板B1,B2の端部がホルダ140と干渉するのを抑制することができるので、凸形状の座面F1,F2に固定板B1,B2を良好に沿わせることができ、パッドP1,P2の幅方向の圧力分布を適正な状態に維持することができる。
座面F1,F2をパッドP1,P2の幅方向の端面よりも幅方向に突出させることで、座面F1,F2によってパッドP1,P2全体を良好に支持することができるので、適正な圧力分布とすることができる。
被押圧部BAが退避面F3,F4から幅方向の外側にずれているので、固定板B1,B2の端部がホルダ140と干渉するのをより抑制することができ、バネSPの押圧力を適正に発揮させることができる。
固定板B1,B2の規制凹部B14,B24と移動方向で並ぶ幅狭部BBを設けた場合であっても、バネSPの押圧力を座面F1,F2に有効に作用させることができる。
ステイ200がホルダ140のうち幅方向における座面F1,F2の範囲内の部分を支持することで、退避面F3,F4にステイ200からの荷重が加わらないので、退避面F3,F4が変形して固定板B1,B2と接触するのを抑制することができる。
ホルダ140の複数のリブW30をステイ200で支持することで、例えばホルダに形成した平面をステイで支持する構造と比べ、各リブW30のステイ200との接触面の精度を向上することができるので、ホルダ140からの荷重をステイ200で適切に受けることができる。
パッドP1,P2の幅方向の端面を、幅方向において、1つのリブW301の範囲内に配置することで、パッドP1,P2の端部をリブW301で支持することができるので、パッドP1,P2の端部の荷重を適切に維持することができる。
上流壁W2、中央壁W3および下流壁W4が座面F1,F2よりも幅方向に突出しているので、座面F1,F2の幅方向の端縁周りの剛性を調整し、ホルダ140がステイ200から受ける押圧力を、幅方向において適切に設定することができる。
移動方向における座面F1,F2の両側に壁(W2~W4)が配置されているので、座面F1,F2の幅方向の端縁周りの剛性を調整し、ホルダ140がステイ200から受ける押圧力を、端縁周りにおいて適切に設定することができる。
ホルダ140が、被押圧部BAより幅方向外側において、固定板B1,B2の第1面F11,F21を覆うカバー部W10,W11を有するので、カバー部W10,W11によって固定板B1,B2がホルダ140から外れるのを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、退避面のすべてが、幅方向において、座面と被押圧部との間に配置される構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、幅方向において、退避面の一部が座面と被押圧部との間に配置され、他部が被押圧部と所定方向で対向していてもよい。
前記実施形態では、座面を断面視円弧状の面としたが、本発明はこれに限定されず、座面は、幅方向の中央部が端部よりも回転体に向けて凸になっていればどのような形状であってもよく、例えば階段形状であってもよい。
前記実施形態では、回転体120の外周面を、幅方向中央部が端縁部よりも凹む凹形状としたが、本発明はこれに限定されず、回転体120の外周面は、幅方向に沿った断面において幅方向と平行であってもよいし、幅方向中央部が端縁部よりも突出する凸形状であってもよい。
前記実施形態では、段差面F5を所定方向に沿った平面としたが、本発明はこれに限定されず、段差面は、例えば、所定方向に対して傾斜した面であってもよい。
前記実施形態では、ヒータとしてハロゲンランプを例示したが、ヒータは、例えばカーボンヒータなどであってもよい。
前記実施形態では、回転体として、ヒータ110を内蔵した円筒状のローラを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ヒータによって内周面が加熱される無端状のベルトであってもよい。また、ヒータを回転体の外部に配置し、回転体の外周面を加熱する外部加熱方式や、IH(Induction Heating)方式でもよい。また、無端ベルトの内部にヒータを配置し、無端ベルトの外周面に接触する回転体を間接的に加熱してもよい。また、回転体と無端ベルトがそれぞれヒータを内蔵していてもよい。
前記実施形態では、無端ベルト130と各ニップ形成部材Nとの間に摺動シート150を設けたが、本発明はこれに限定されず、無端ベルトの内周面にニップ形成部材を接触させてもよい。また、無端ベルトとニップ形成部材との間に、フックを有さない摺動シートを設けてもよい。また、摺動シートの下流端部は、いずれの部材にも固定されない自由端としてもよい。
前記実施形態では、2つのニップ形成部材N1,N2を設ける構成としたが、本発明はこれに限定されず、ニップ形成部材は1つであってもよい。
前記実施形態では、押圧部材として各アーム部S2,S3に屈曲部S4を有するバネSPを例示したが、本発明はこれに限定されず、押圧部材は、屈曲部を有さないバネであってもよく、また、一方のアーム部のみに屈曲部を設けたバネであってもよい。また、押圧部材は、線バネ、板バネなどであってもよい。
前記実施形態では、ステイ200を2つのステイ210,220で構成したが、本発明はこれに限定されず、ステイは、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
8 定着装置
110 ヒータ
120 回転体
130 無端ベルト
140 ホルダ
200 ステイ
B1 上流固定板
B2 下流固定板
B11 一端部
B12 他端部
B21 一端部
B22 他端部
BA 被押圧部
F1 上流座面
F2 下流座面
F3 上流退避面
F4 下流退避面
F11 第1面
F12 第2面
F21 第1面
F22 第2面
P1 上流パッド
P2 下流パッド
SP バネ

Claims (10)

  1. ヒータと、
    前記ヒータによって加熱される回転体と、
    無端ベルトと、
    前記回転体との間で前記無端ベルトを挟むパッドと、
    前記パッドが固定される第1面を有する固定板と、
    前記固定板を前記パッドと反対側から支持するホルダと、
    前記無端ベルトの幅方向における前記固定板の端部の被押圧部を前記回転体から離れる方向に押圧する押圧部材と、
    前記ホルダを前記回転体と反対側から支持するステイと、を備え、
    前記ホルダは、
    前記固定板の第2面と接触する座面であって、前記幅方向の中央部が端部よりも前記回転体に向けて凸となる座面と、
    前記座面よりも前記回転体から離れた位置に位置した退避面であって、前記幅方向において、少なくとも一部が、前記被押圧部と前記座面との間に配置される退避面と、を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記座面は、前記パッドの前記幅方向の端面よりも前記幅方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記被押圧部は、前記退避面から前記幅方向の外側にずれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記固定板は、前記無端ベルトの周方向の端縁から凹んだ凹部を有し、
    前記固定板の前記凹部と周方向で並ぶ幅狭部は、前記退避面に対向することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記ステイは、前記ホルダのうち前記幅方向における前記座面の範囲内の部分を支持することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記ホルダは、
    前記座面とは反対側に位置する裏面と、
    前記裏面から突出する複数のリブと、を有し、
    前記ステイは、複数の前記リブを支持することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記パッドの前記幅方向の端面は、前記幅方向において、前記複数のリブのうち1つのリブの範囲内に位置することを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記ホルダは、前記座面に対して前記無端ベルトの周方向にずれた位置から前記回転体に向けて突出して前記幅方向に延びる壁を有し、
    前記壁は、前記座面よりも前記幅方向に突出していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記壁は、前記無端ベルトの周方向において、前記座面の両側に配置されることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記ホルダは、前記被押圧部より前記幅方向外側において、前記第1面を覆うカバー部を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の定着装置。
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