JP2022081620A - 電子装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の無線機の各々が設置されている位置を効率的に推定することが可能な電子装置、方法及びプログラムを提供することにある。【解決手段】実施形態に係る電子装置は、第1取得手段と、受信手段と、推定手段とを具備する。第1取得手段は、第1乃至第n(nは2以上の整数)の機器が設置されているn個の設置位置を取得する。受信手段は、第1乃至第nの機器に関する伝搬特性を受信する。推定手段は、第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて、第1乃至第nの機器と、n個の設置位置の各々との組み合わせをアルゴリズムにより推定する。アルゴリズムの初期値は、n個の設置位置間の並びと、第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて定められる第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成される。前記アルゴリズムは、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる第1アルゴリズムを含む。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は、電子装置、方法及びプログラムに関する。
近年では、複数の無線機間の伝搬特性(例えば、RSSI等)を測定し、当該複数の無線機の各々が設置されている位置を推定することが知られている。
しかしながら、無線機の数が多くなると、複数の無線機の各々が設置されている位置を推定するための計算量が膨大となり、効率的な推定を行うことができない。
特願2017-181287号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数の無線機の各々が設置されている位置を効率的に推定することが可能な電子装置、方法及びプログラムを提供することにある。
実施形態に係る電子装置は、第1取得手段と、受信手段と、推定手段とを具備する。前記第1取得手段は、第1乃至第n(nは2以上の整数)の機器が設置されているn個の設置位置を取得する。前記受信手段は、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性を取得する。前記推定手段は、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との組み合わせをアルゴリズムにより推定する。前記アルゴリズムの初期値は、前記n個の設置位置の並びと、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて定められる前記第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成される。前記アルゴリズムは、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる第1アルゴリズムを含む。
図1は、第1実施形態に係る電子装置の使用態様の一例について具体的に説明するための図である。 図2は、太陽光パネルに設置されている計算機ユニットの構成の一例を示す図である。 図3は、太陽光発電システムのネットワーク構成の一例を示す図である。 図4は、太陽光パネルの各々の状態が表示された際の作業用端末または表示端末の画面の一例を示す図である。 図5は、電子装置の使用態様の他の例について具体的に説明するための図である。 図6は、電子装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7は、無線機及び電子装置の機能構成の一例を示す図ブロック図である。 図8は、複数の設置位置の各々と複数の無線機の各々との組み合わせを推定する際の複数の無線機及び電子装置の処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。 図9は、1つの無線機において取得される特性情報のデータ構造の一例を示す図である。 図10は、電子装置において取得される特性情報のデータ構造の一例を示す図である。 図11は、複数の設置位置を示す位置情報について説明するための図である。 図12は、位置情報のデータ構造の一例を示す図である。 図13は、複数の設置位置の各々の座標値が定義されたファイルの一例を示す図である。 図14は、位置情報を入力するための入力画面の一例を示す図である。 図15は、遺伝的アルゴリズムの概要を表す図である。 図16は、推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図17は、遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子について具体的に説明するための図である。 図18は、RSSIの類似性について説明するための図である。 図19は、RSSIの類似性について説明するための図である。 図20は、本実施形態において生成された初期遺伝子を用いた場合の処理が収束するまでの計算量の一例を示す図である。 図21は、ランダムに生成された初期遺伝子を用いた場合の処理が収束するまでの計算量の一例を示す図である。 図22は、第2実施形態に係る電子装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図23は、仮組み合わせを入力するための作業用端末の画面の一例を示す図である。 図24は、第3実施形態に係る電子装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図25は、複数の無線機で使用するチャネルを切り替える処理の一例について説明するための図である。 図26は、第4実施形態に係る電子装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態に係る電子装置は、例えば複数の無線機が予め定められている複数の設置位置に設置されている場合において、当該複数の設置位置の中から当該複数の無線機の各々が設置されている位置(つまり、複数の設置位置の各々と複数の無線機の各々との組み合わせ)を推定するために用いられる。
以下、図1を参照して、本実施形態に係る電子装置の使用態様の一例について具体的に説明する。ここでは、本実施形態に係る電子装置を太陽光発電システムに用いる場合について説明する。
図1に示す例では、太陽光発電システムは、複数の太陽光パネル1a~1hを備える。太陽光発電システムにおいて、太陽光パネル1a~1hの各々は、太陽光(光エネルギー)を電力に変換(つまり、発電)し、例えばマイクロインバータを介して当該電力を外部に供給する。なお、太陽光パネル1a~1hの各々の背面には、計算機ユニットが設置されている。
図2は、太陽光パネル1aの背面に設置されている計算機ユニットの構成の一例を示す。図2に示すように、計算機ユニットには、計算機資源2、センサ3及び無線機4が設置されている。
計算機資源2は、例えばCPU及び記憶装置(メモリ)等を含む。センサ3は、例えば太陽光パネル1aにおける発電量を取得する発電量取得センサを含む。なお、センサ3には、照度センサ及び温度センサ等が更に含まれていてもよい。無線機4は、例えばセンサ3によって取得されたセンシング情報(例えば、発電量等)を外部のサーバ装置等に送信する。
なお、計算機ユニットは例えば筐体を有し、計算機資源2、センサ3及び無線機4は、当該筐体内に配置される。また、この筐体(計算機ユニット)の内部には、上記したマイクロインバータ等が更に配置されていてもよい。
ここでは太陽光パネル1aに設置されている計算機ユニットについて説明したが、他の太陽光パネル1b~1hに設置されている計算機ユニットについても同様の構成を有する。なお、図1に示す位置P1~P8は、上記した太陽光パネル1a~1h(の各々に設置されている計算機ユニット)の位置を示している。
次に、図3は、太陽光発電システムのネットワーク構成の一例を示す。図3に示すネットワーク構成によれば、例えばサーバ装置5は、複数の太陽光パネル1a~1hの各々に設置されている計算機ユニット(無線機4)の各々からセンシング情報として例えば発電量を収集し、当該収集された発電量に基づいて複数の太陽光パネル1a~1hの各々の状態(稼働状況または故障等)を監視することができる。なお、図3には示されていないが、サーバ装置5における太陽光パネル1a~1hの各々における発電量の収集は、例えば複数の無線機4とサーバ装置5との間に配置される集約装置等を介して行われても構わない。
なお、サーバ装置5は、例えば現場で作業を行う作業員によって用いられる作業用端末6または太陽光発電システムの利用者によって用いられる表示端末7等と通信可能に接続されている。これによれば、上記した太陽光パネル1a~1hの各々の状態は、作業用端末6または表示端末7等に表示することも可能である。
図4は、太陽光パネル1a~1hの各々の状態が表示された際の作業用端末6または表示端末7の画面の一例である。作業員または利用者は、図4に示すような画面を閲覧することによって、太陽光パネル1a~1hの各々の状態(例えば、発電量)を確認することができる。
ところで、上記したように複数の太陽光パネル1a~1hの各々から収集された発電量に基づいて当該複数の太陽光パネル1a~1hの各々の状態を監視する(図4に示す画面を表示する)場合には、各無線機4から送信された発電量がいずれの太陽光パネルの発電量であるかを判別する必要がある。
ここで、各無線機4には当該無線機4を識別するための識別子(以下、無線機IDと表記)が割り当てられており、発電量とともに当該無線機IDが無線機4から送信された場合には、当該発電量を送信した無線機4を特定することは可能である。
しかしながら、複数の太陽光パネル1a~1h(の位置P1~P8)と複数の無線機4(に割り当てられている無線機ID)との対応関係が不明である場合には、無線機IDを受信したとしても、当該無線機IDが割り当てられている無線機4によって送信された発電量に対応する太陽光パネル(つまり、当該無線機4が設置されている太陽光パネル)を特定することはできない。
このため、太陽光パネルと無線機IDとの対応関係(組み合わせ)を予め登録しておくことが考えられるが、多数の太陽光パネルが配置されるような環境において、例えば作業員が無線機4に割り当てられている無線機IDを登録しながら当該無線機4の設置作業を行うことは非常に煩雑である。また、複数の太陽光パネル1a~1hの各々に無線機4が設置された後に、当該無線機4に割り当てられている無線機IDを確認して登録することも困難である。
そこで、本実施形態に係る電子装置は、上記したように太陽光パネル1a~1h(複数の無線機4)が設置されている位置P1~P8は判明しているが、当該位置P1~P8の各々に対していずれの無線機4が設置されているか(つまり、位置P1~P8と複数の無線機4との対応関係)が不明である状況において、当該複数の位置P1~P8の各々と当該複数の無線機4の各々との組み合わせ(つまり、位置P1~P8の各々に設置されている無線機4)を推定するために用いられる。
ここでは、本実施形態に係る電子装置が太陽光発電システムに用いられる例について説明したが、本実施形態に係る電子装置は、例えば照明機器システムに用いられてもよい。
図5は、複数の部屋8a~8cと当該部屋8a~8cの各々に配置されている照明機器の位置P1~P9とを示している。図5に示す例では、部屋8aの位置P1~P3の各々に照明機器が配置されており、部屋8bの位置P4~P6の各々に照明機器が配置されており、部屋8cの位置P7~P9の各々に照明機器が配置されている。
また、照明機器システムにおいては、例えば各部屋8a~8cの各々に配置されている照明機器に上記した無線機4(図示せず)が設置されているものとする。これによれば、無線機4を介して当該無線機4が設置されている照明機器の電源のオン/オフ等を制御(遠隔操作)することができる。
ここで、例えば部屋8aに設置されている照明機器のみを制御する場合には、当該部屋8aの位置P1~P3に設置されている無線機4に対して制御信号を送信する必要がある。他の部屋8bまたは8cに設置されている照明機器を制御する場合も同様である。
しかしながら、上記したように照明機器(が配置されている位置P1~P9)と無線機4(に割り当てられている無線機ID)との対応関係が不明である場合には、特定の照明機器を制御する際に制御信号を送信すべき無線機4を判別することができない。
本実施形態に係る電子装置は、このような照明機器システムにおいて複数の位置P1~P9の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせを推定するために用いることもできる。
なお、本実施形態は、上記した以外にも、例えば空調システムにおいて複数の空調機に無線機4を設置する場合または電車等の各種設備(空調機、モータ、インバータ等)に無線機4を設置する場合等にも適用可能である。
以下、本実施形態に係る電子装置について詳細に説明する。なお、本実施形態に係る電子装置は、上記したサーバ装置5及び作業用端末6等とは別個の装置であるものとして説明するが、当該サーバ装置5または作業用端末6に組み込まれていてもよい。
図6は、本実施形態に係る電子装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図6に示すように、電子装置10は、CPU11、不揮発性メモリ12、主メモリ13及び通信デバイス14等を備える。
CPU11は、電子装置10内の各コンポーネントの動作を制御するハードウェアプロセッサである。CPU11は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ12から主メモリ13にロードされるプログラムを実行する。
通信デバイス14は、例えば複数の無線機4等の外部装置との無線通信を実行するように構成されたデバイスである。
なお、図6においては不揮発性メモリ12及び主メモリ13のみが示されているが、電子装置10は、例えばHDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の他の記憶装置を備えていてもよい。
また、図6においては省略されているが、電子装置10は、例えばマウスまたはキーボードのような入力デバイス及びディスプレイのような表示デバイスを更に備えていてもよい。また、電子装置10は、入力デバイス及び表示デバイスとして、タッチスクリーンディスプレイ等を備えていてもよい。
図7は、無線機4及び電子装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、無線機4及び電子装置10は、通信可能に接続されている。
無線機4は、伝搬特性蓄積部401、伝搬特性取得部402及び通信部403を含む。伝搬特性蓄積部401は、無線機4において測定される他の無線機4との間の伝搬特性を蓄積する。伝搬特性取得部402は、伝搬特性蓄積部401に蓄積された伝搬特性を含む特性情報を取得する。伝搬特性取得部402によって取得された特性情報は、通信部403によって電子装置10に送信される。
なお、図7においては、1つの無線機4についてのみ示されているが、他の無線機4についても同様の機能構成を有する。
電子装置10は、伝搬特性取得部101、設置位置取得部102、推定部103及び出力部104を含む。
本実施形態において、これらの各部101~104の一部または全ては、上記したCPU11にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、これらの各部101~104の一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されていてもよい。
伝搬特性取得部101は、複数の無線機4の各々から送信された特性情報(複数の無線機4の各々に関する伝搬特性)を取得(受信)する。
設置位置取得部102は、複数の無線機4が設置されている複数の設置位置(つまり、複数の無線機4と同数の複数の設置位置)を示す位置情報を取得する。なお、例えば複数の無線機4の数がn(nは2以上の整数)個である(つまり、第1乃至第nの無線機4が存在する)場合、設置位置取得部102は、n個の設置位置を示す位置情報を取得する。
推定部103は、伝搬特性取得部101によって取得された特性情報によって示される伝搬特性(複数の無線機4の各々において測定された伝搬特性)と、設置位置取得部102によって取得された位置情報によって示される複数の設置位置とに基づいて、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(対応関係)を推定する。この推定部103の処理によれば、各設置位置に対して、当該設置位置に設置されている無線機4(に割り当てられている無線機ID)を推定することができる。
出力部104は、推定部103による推定結果(つまり、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ)を出力する。
次に、図8のシーケンスチャートを参照して、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせを推定する際の複数の無線機4及び電子装置10の処理手順の一例について説明する。図8においては、複数の無線機4のうちの1つの無線機(以下、対象無線機と表記)4の処理について主に説明するが、他の無線機4についても同様の処理が実行される。
まず、対象無線機4は、伝搬特性の測定を開始する(ステップS1)。なお、ステップS1の処理は、例えば電子装置10からの指示によって実行されるが、当該電子装置10以外のサーバ装置5または作業用端末6等からの指示によって実行されてもよいし、予め定められた時間帯に実行されてもよい。
ステップS1において伝搬特性の測定が開始されると、対象無線機4は、伝搬特性を測定するための信号(以下、測定信号と表記)をランダムなタイミングで他の複数の無線機4に対してブロードキャストにより送信する(ステップS2)。なお、測定信号(測定用パケット)には、対象無線機4に割り当てられている無線機ID(つまり、測定信号の送信元の無線機ID)が含まれている。
ここで、測定信号は、対象無線機4以外の他の複数の無線機4からも同様にブロードキャストにより送信される。このため、対象無線機4は、他の複数の無線機4の各々から送信された測定信号を受信する。対象無線機4において測定信号が受信された場合、当該対象無線機4は、当該測定信号に基づいて対象無線機4に関する伝搬特性を測定する(ステップS3)。
なお、対象無線機4においては他の複数の無線機4の各々から送信された測定信号(当該他の無線機4に割り当てられている無線機IDを含む測定信号)が受信されるが、ステップS3においては、対象無線機4において受信された測定信号に基づいて、当該対象無線機4と当該測定信号に含まれる無線機IDが割り当てられている他の無線機4との間の伝搬特性が測定される。すなわち、ステップS3において測定される対象無線機4に関する伝搬特性には、他の複数の無線機4の各々から送信された測定信号に基づいて測定される、当該他の無線機4毎の伝搬特性が含まれる。
また、本実施形態における伝搬特性は無線機4間の無線通信環境に関する特性を表すものであればよいが、本実施形態においては、例えば受信信号強度インジケータ(RSSI:Received Signal Strength Indicator)が伝搬特性として測定されるものとする。
この場合、ステップS3においては、例えばRFC6026のTrickleアルゴリズムを活用して無線機4間のRSSIを測定する方法や、IEEE802.11のManagementFrameを用いたSSID毎のRSSIを測定する方法等が適用可能である。
ステップS3において測定された伝搬特性は、当該伝搬特性の測定に用いられた測定信号に含まれる無線機IDに対応づけて上記した伝搬特性蓄積部401に蓄積される。
なお、上記したステップS2及びS3の処理は複数回実行されてもよい。この場合には、測定信号が受信される度に伝搬特性(及び無線機ID)が伝搬特性蓄積部401に蓄積されればよい。
また、図8においては便宜的にステップS2の処理が実行された後にステップS3の処理が実行されているが、当該ステップS2及びS3の処理は、適宜入れ替えられても構わない。
次に、対象無線機4は、伝搬特性の測定を終了する(ステップS4)。ステップS4の処理は、例えば電子装置10からの指示によって実行されるが、当該電子装置10以外のサーバ装置5または作業用端末6等からの指示によって実行されてもよいし、ステップS1の処理が実行されてから予め定められた期間が経過した際に実行されてもよい。
ステップS4の処理が実行されると、伝搬特性取得部402は、伝搬特性蓄積部401に蓄積されている伝搬特性を含む特性情報を取得する(ステップS5)。なお、ステップS5において取得される特性情報には、他の複数の無線機4の各々から送信された測定信号に基づいて測定された他の無線機4毎の伝搬特性(当該他の無線機4との間の伝搬特性)が含まれる。
なお、上記したステップS3の処理が複数回実行されることによって、1つの他の無線機4との間の伝搬特性が複数回測定されている場合、ステップS5において取得される特性情報には、当該複数回測定された伝搬特性(RSSI)のうちの最大値が含まれる。ここでは、複数回測定された伝搬特性のうちの最大値が特性情報に含まれるものとして説明したが、当該特性情報には、最大値の代わりに例えば平均値、中央値、最頻値及び標準偏差のうちの少なくとも1つが含まれていてもよい。
ここで、図9は、ステップS5において取得される特性情報のデータ構造の一例を示す。図9においては、複数の無線機4が無線機ID「D1」~「D8」がそれぞれ割り当てられている8つの無線機(以下、無線機D1~D8と表記)であり、当該8つの無線機D1~D8のうちの無線機D1が対象無線機4である場合を想定している。
この場合にステップS5において取得される特性情報は、無線機D1に割り当てられている無線機ID「D1」に対応づけて、無線機ID「D2」~「D8」が割り当てられている他の無線機D2~D8の各々から送信された測定信号に基づいて測定された伝搬特性(つまり、無線機D1と他の無線機D2~D8の各々との間の伝搬特性)及び当該他の無線機D2~D8の各々に割り当てられているID「D2」~「D8」を含む。
図9に示す例では、特性情報には、無線機ID「D1」に対応づけて伝搬特性「-50」及び無線機ID「D2」が含まれている。これによれば、無線機D2から送信された測定信号に基づいて無線機D1において測定された伝搬特性(RSSI)が-50であることが示されている。
また、特性情報には、無線機ID「D1」に対応づけて伝搬特性「-51」及び無線機ID「D3」が含まれている。これによれば、無線機D3から送信された測定信号に基づいて無線機D1において測定された伝搬特性(RSSI)が-51であることが示されている。
ここでは、無線機D1と無線機D2及びD3の各々との間の伝搬特性について説明したが、無線機D1と他の無線機D4~D8の各々との間の伝搬特性についても同様である。
再び図8に戻ると、通信部403は、ステップS5において取得された特性情報を電子装置10に送信する(ステップS6)。
ここで、上記したステップS1~S6の処理は、複数の無線機4の各々において実行される。このため、複数の無線機4の各々においてステップS6の処理が実行された場合、電子装置10は、当該複数の無線機4の各々から送信された特性情報を受信する。なお、電子装置10において受信された特性情報は、例えば電子装置10に含まれる格納部(図示せず)等に格納されてもよい。
次に、電子装置10に含まれる伝搬特性取得部101は、電子装置10において受信された特性情報を取得する(ステップS7)。なお、図10は、伝搬特性取得部101によって取得された特性情報のデータ構造の一例を示す。上記したように複数の無線機4が無線機D1~D8であるものとすると、伝搬特性取得部101は、当該無線機D1~D8の各々から受信された特性情報101a~101hを取得する。
再び図8に戻ると、設置位置取得部102は、上記したように複数の無線機4の設置位置(つまり、複数の設置位置)を示す位置情報を取得する(ステップS8)。
ステップS8において取得される位置情報(によって示される複数の設置位置)は、例えば作業用端末6を介して作業員によって入力されるが、予め登録されていてもよい。
以下、複数の設置位置を示す位置情報について説明する。位置情報が作業員によって入力される場合、作業員は、例えば作業用端末6を操作することによって、図11に示すように複数の無線機4(例えば、無線機D1~D8)の設置位置P1~P8のX座標及びY座標を入力(指定)するものとする。
上記したように設置位置P1~P8のX座標及びY座標が作業員によって入力された場合、設置位置取得部102は、例えば図12に示すような位置情報を取得することができる。
ここで、設置位置P1~P8の各々に割り当てられている識別情報(以下、設置位置IDと表記)が「P1」~「P8」であるものとすると、位置情報には、当該設置位置ID「P1」~「P8」の各々に対応づけてX座標及びY座標が含まれる。なお、X座標は、対応づけられている設置位置IDが割り当てられている設置位置のX座標値である。また、Y座標は、対応づけられている設置位置IDが割り当てられている設置位置のY座標値である。位置情報においては、このX座標値及びY座標値により、1つの無線機4が設置されている位置(設置位置)を表している。
図12に示す例では、位置情報には、設置位置ID「P1」に対応づけてX座標「1」及びY座標「2」が含まれている。これによれば、X座標値が1であり、Y座標値が2である設置位置P1(設置位置ID「P1」が割り当てられた設置位置)に複数の無線機4の中の1つの無線機4が設置されていることが示されている。
また、位置情報には、設置位置ID「P2」に対応づけてX座標「1」及びY座標「1」が含まれている。これによれば、X座標値が1であり、Y座標値が1である設置位置P2(設置位置ID「P2」が割り当てられた設置位置)に複数の無線機4の中の1つの無線機4が設置されていることが示されている。
ここでは、設置位置P1及びP2についてのみ説明したが、他の設置位置P3~P8についても同様である。
図12に示す位置情報によれば、無線機D1~D8が設置されている設置位置P1~P8(のX座標及びY座標)を特定することは可能であるが、当該設置位置P1~P8の各々に無線機D1~D8のうちのいずれの無線機が設置されているかを判別することはできない。
なお、図12に示す例では、設置位置がX座標及びY座標で表されるものとして説明したが、当該設置位置は、X座標、Y座標及びZ座標で表されてもよいし、他の値で表されていてもよい。
ここでは、設置位置P1~P8の各々を表すX座標及びY座標が作業員によって入力されるものとして説明したが、例えば図13に示すような設置位置P1~P8の各々の座標値(X座標値及びY座標値)が上から順に定義されたファイル等を位置情報として利用してもよい。
更に、例えば図14に示すような無線機D1~D8が設置される領域を模式的に表した図面(位置情報を入力するための入力画面)を作業用端末6に表示し、作業員が当該図面上で無線機D1~D8(が設置されている太陽光パネル1a~1h)を配置することによって、位置情報を取得する構成としてもよい。
また、設置位置取得部102は、例えば太陽光パネル1a~1h(無線機D1~D8)の配置を示す図面等から自動的に位置情報を抽出するように構成されていてもよい。
再び図8に戻ると、推定部103は、ステップS7において取得された特性情報に含まれる伝搬特性と、ステップS8において取得された位置情報によって示される複数の設置位置とに基づいて、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせを推定する処理(以下、推定処理と表記)を実行する(ステップS9)。
なお、本実施形態において複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせには、1つの設置位置と当該設置位置に設置されている1つの無線機4との1対1の対応関係(組み合わせ)が設置位置毎に含まれる。
具体的には、上記したように複数の設置位置が設置位置P1~P8であり、複数の無線機4が無線機D1~D8である場合、設置位置P1~P8の各々と無線機D1~D8の各々との組み合わせとは、例えば「P1-D2、P2-D3、P3-D4、P4-D5、P5-D6、P6-D7、P7-D8、P8-D1」等である。なお、「P1-D2、P2-D3、P3-D4、P4-D5、P5-D6、P6-D7、P7-D8、P8-D1」は、設置位置P1に無線機D2が設置されており、設置位置P2に無線機D3が設置されており、設置位置P3に無線機D4が設置されており、設置位置P4に無線機D5が設置されており、設置位置P5に無線機D6が設置されており、設置位置P6に無線機D7が設置されており、設置位置P8に無線機D1が設置されていることを意味する。
上記した複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせとしては様々なものが考えられるが、本実施形態においては、当該様々な組み合わせの中から、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々とが適切に対応づけられた組み合わせ(最適な組み合わせ)を推定する。なお、この最適な組み合わせは、所定のアルゴリズム(例えば、最適化アルゴリズム)を用いて推定するものとする。
一般的に、最適化アルゴリズムにおいては、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(設置位置及び無線機4の数の階乗通りの組み合わせ)の全てに対して評価値を計算する処理が実行されるが、設置位置及び無線機4の数が多い場合には、推定処理における計算量が膨大となる。
これに対して、最適化アルゴリズムとして例えば遺伝的アルゴリズムを用いた場合には、初期遺伝子(初期値)の数を削減し、推定処理における計算量を抑制することができる。
ここで、図15は、遺伝的アルゴリズムの概要を表す図である。まず、遺伝的アルゴリズムにおいては、上記した複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせをランダムに複数生成し、当該生成された複数の組み合わせを初期遺伝子として用いる。
次に、初期遺伝子(複数の組み合わせ)を用いて、「評価」、「選択」、「交叉」及び「突然変異」と称される遺伝的操作を実行する処理(フェーズ)が選択的に繰り返し実行される。
なお、「評価」とは、組み合わせ(遺伝子)の各々に対する評価値を算出する処理を含む。評価値は、例えば複数の設置位置間の距離と複数の無線機4の各々の伝搬特性との相関関係に基づいて算出される。
「選択」とは、優れた遺伝子を選択することに相当し、評価値の高い組み合わせを選択する処理を含む。伝搬特性としてRSSIが測定されている場合、設置位置間の距離が大きいほどRSSIが小さくなる(減衰する)ため、上記した相関関係を表す指標である相関係数(評価値)が-1に近い組み合わせが選択される。
「交叉」とは、遺伝子同士の交叉に相当し、「選択」において選択された組み合わせに類似する組み合わせを作成する処理を含む。
「突然変異」とは、遺伝子の突然変異に相当し、「選択」において選択された組み合わせにおける設置位置と無線機4との任意の数の対応関係を変更する処理を含む。
遺伝的アルゴリズムにおいては、上記した「評価」、「選択」、「交叉」及び「突然変異」が繰り返し実行されることにより、最終的に収束し、最適解(最適な組み合わせ)を得ることができる。
ここで、遺伝的アルゴリズムに基づく処理(評価値)が収束するために必要な計算量は、初期遺伝子に大きく左右される。具体的には、例えば上記した初期遺伝子として用いられる組み合わせの中に、推定すべき最適な組み合わせ(正解)と少なくとも一部分が一致する組み合わせが含まれていれば、遺伝的アルゴリズムに基づく処理は早期に収束する。
しかしながら、上記した遺伝的アルゴリズムのようなヒューリスティックな最適化アルゴリズムでは初期遺伝子がランダムに生成されるため、当該初期遺伝子は正解(現実)と乖離している可能性が高く、当該遺伝的アルゴリズムに基づく処理(評価値)が効率的に収束しない場合がある。
そこで、本実施形態においては、上記したRSSI(伝搬特性)が距離に応じて減衰するという知識を上記した初期遺伝子として用いられる組み合わせに反映することによって、効率的に最適な組み合わせを推定する(つまり、遺伝的アルゴリズムに基づく処理を効率的に収束させる)ことを実現する。具体的には、本実施形態においては、複数の設置位置間の距離に基づく当該複数の設置位置の並びと、複数の無線機4の各々の伝搬特性に基づく当該複数の無線機4の並びとに基づいて、遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子を生成する。なお、ステップS9における推定処理の詳細については後述する。
ステップS9の処理が実行されると、出力部104は、当該ステップS9における推定処理によって推定された最適な組み合わせを推定結果として出力する(ステップS10)。なお、推定結果は、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との対応関係(組み合わせ)を示すことができる態様で出力されればよい。具体的には、推定結果は、例えば設置位置を表す座標(X座標及びY座標)と当該設置位置に設置されていると推定された無線機4に割り当てられている無線機IDとが設置位置毎に記述されたファイル形式で出力されてもよいし、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との対応関係を表す表または図面等の形式で出力されてもよい。
ステップS10によって出力された推定結果は、例えば図1に示す太陽光パネル1a~1hの各々の状態を監視するために用いることができる。また、推定結果を利用することによって、上記した図4に示すような画面を表示することも可能である。
以下、図16のフローチャートを参照して、上記した推定処理(図8に示すステップS9の処理)の処理手順の一例について説明する。
まず、推定部103は、図8に示すステップS8において設置位置取得部102によって取得された位置情報によって示される複数の設置位置間の距離を算出する(ステップS21)。ステップS21においては、複数の設置位置のうちの2つの設置位置の組毎に当該2つの設置位置間の距離が算出される。なお、2つの設置位置間の距離は、例えばユークリッド距離であり、当該2つの設置位置の各々に割り当てられている設置位置IDに対応づけて位置情報に含まれるX座標及びY座標を用いて算出される。
ステップS21の処理が実行されると、推定部103は、当該ステップS21において2つの設置位置の組毎に算出された距離に基づいて、上記した遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子を生成するための複数の設置位置の並びの起点(基準)となる設置位置(以下、起点設置位置と表記)を決定する(ステップS22)。
なお、ステップS22においては、複数の設置位置のうち端に位置する設置位置を起点設置位置として決定する。この場合、ステップS21において2つの設置位置の組毎に算出された距離のうち距離が最も長い2つの設置位置のうちの一方を起点設置位置とする。
ステップS22の処理が実行されると、推定部103は、ステップS22において決定された起点設置位置を起点とし、ステップS21において算出された当該起点設置位置と他の設置位置との間の距離が短い順に複数の設置位置を並べることにより、当該複数の設置位置の順番(並び)を決定する(ステップS23)。端を起点にすることにより、距離に対してRSSIが減衰するという傾向を初期遺伝子に反映しやすくなる。一方、起点を中央の設置位置にし、距離の短い順に設置位置を並べた場合、中央から左右に広がる設置位置順となる。つまり中央を起点とした場合、左右で似た距離の設置位置が多くなるため、距離に対してRSSIが減衰するという傾向を初期遺伝子へ反映することが困難となる。
次に、複数の無線機4の各々についてステップS24及びS25の処理が実行される。なお、図16の説明においては、ステップS24及びS25の処理の対象となる無線機4を対象無線機4と称する。
ここで、伝搬特性として測定されるRSSIは2つの無線機4間の距離が大きいほど減衰するため、上記したように図8に示すステップS7において伝搬特性取得部101によって取得された特性情報によって示される複数の無線機4の各々で測定されたRSSI(伝搬特性)によれば、複数の無線機4のうちの2つの無線機4の組毎の距離を推定することができる。
この場合、推定部103は、対象無線機4を起点とし、上記したようにRSSIに基づいて推定された当該対象無線機4と他の無線機4との間の距離が短い順に複数の無線機4を並べることにより、当該複数の無線機4の順番(並び)を決定する(ステップS24)。
ステップS24の処理が実行されると、推定部103は、ステップS23において決定された複数の設置位置の順番とステップS24において決定された複数の無線機の順番とに基づいて遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子(初期値)のうちの1つを生成する(ステップS25)。なお、ステップS25において生成される初期遺伝子は、上記したように複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせである。
ここで、図17を参照して、ステップS25において生成される遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子について具体的に説明する。ここでは、複数の設置位置が設置位置P1~P8であり、複数の無線機4が無線機D1~D8であるものとする。また、ステップS22において決定された起点設置位置は設置位置P1であるものとする。更に、対象無線機4は無線機D1であるものとする。
この場合において、ステップS23において決定された設置位置P1~P8の順番は、図17に示すように設置位置P1、P2、P3、P5、P4、P8、P7、P6であるものとする。
一方、ステップS24において決定された無線機D1~D8の順番は、図17に示すように無線機D1、D3、D2、D4、D5、D7、D6、D8であるものとする。
この場合、推定部103は、起点とした設置位置P1と無線機D1とを対応づけるとともに、当該設置位置P1及び当該無線機D1からの順番(並び)が同一の設置位置と無線機とをそれぞれ対応づけることによって初期遺伝子を生成する。
これによれば、図17に示すように、設置位置P1及び無線機D1(P1-D1)、設置位置P2及び無線機D3(P2-D3)、設置位置P3及び無線機D2(P3-D2)、設置位置P5及び無線機D4(P5-D4)、設置位置P4及び無線機D5(P4-D5)、設置位置P8及び無線機D7(P8-D7)、設置位置P7及び無線機D6(P7-D6)、設置位置P6及び無線機D8(P6-D8)がそれぞれ対応づけられた複数の設置位置P1~P8の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせが初期遺伝子として生成される。
なお、上記したように生成される初期遺伝子は、例えば設置位置(設置位置ID)をインデクスに持ち、無線機IDを値とする配列で表現することができる。
再び図16に戻ると、全ての無線機4についてステップS24及びS25の処理が実行されたか否かが判定される(ステップS26)。
全ての無線機4について処理が実行されていないと判定された場合(ステップS26のNO)、上記したステップS24に戻って処理が繰り返される。この場合、ステップS24及びS25の処理が実行されていない無線機4を対象無線機4として当該処理が実行される。
一方、全ての無線機4について処理が実行されたと判定された場合(ステップS26のYES)、推定部103は、ステップS25において生成された初期遺伝子を用いて遺伝的アルゴリズム(に基づく処理)を実行し、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との最適な組み合わせを推定する(ステップS27)。
すなわち、本実施形態においては、ステップS23において決定された複数の設置位置の順番と、起点となる無線機4を変更することによってステップS24において順次決定される複数の無線機の順番とをそれぞれ対応づけることによって、複数の初期遺伝子を生成することができる。本実施形態においては、このように生成された複数の初期遺伝子を用いて最適な組み合わせが推定される。
なお、図16に示す処理においては、複数の設置位置のうちの端に位置する設置位置を起点とした場合の当該複数の設置位置の順番に基づいて遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子を生成するものとして説明したが、当該複数の設置位置の順番は、例えば複数の設置位置のうちの任意の設置位置を起点として決定されてもよい。
また、図16に示す処理においては、複数の設置位置の順番を固定して初期遺伝子を生成するものとして説明したが、例えば複数の設置位置側においても起点となる設置位置を順次変更して初期遺伝子を生成するようにしてもよい。この場合には、起点となる設置位置及び起点となる無線機の組毎に初期値が生成されればよい。
更に、例えば複数の設置位置のうちの少なくとも1つと複数の無線機のうちの少なくとも1つとの対応関係が既に判明している(既知である)場合には、当該対応関係が判明している設置位置及び無線機をそれぞれ起点として生成された初期遺伝子を用いて最適な組み合わせを推定するようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、複数の無線機(第1乃至第nの機器)が設置されている複数の設置位置(n個の設置位置)を取得し、当該複数の無線機に関する伝搬特性(RSSI)を取得し、当該伝搬特性に基づいて複数の無線機の各々と複数の設置位置の各々との最適な組み合わせ遺伝的アルゴリズムによりを推定する。また、本実施形態において、遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子(初期値)は、複数の設置位置の並び(順番)と、複数の無線機の各々の伝搬特性に基づいて定められる複数の無線機の並び(順番)とに基づいて生成される。
上記した初期遺伝子を生成する際の複数の設置位置の並びは、複数の設置位置のうちの第1設置位置(起点設置位置)を起点とした場合の当該第1設置位置と当該第1設置位置以外の第2設置位置との間の距離によって決定される。また、第1設置位置は、例えば複数の設置位置のうちの端に位置する設置位置であり、複数の設置位置間の距離のうち距離が最も長い2つの設置位置のうちの1つとする。
上記した初期遺伝子を生成する際の複数の無線機の並びは、複数の無線機の各々の伝搬特性に基づく複数の無線機間の距離によって決定される。具体的には、この複数の無線機の並びは、複数の無線機のうちの第1無線機を起点とした場合の当該第1無線機と当該第1無線機以外の第2無線機との間の距離によって決定される並びと、複数の無線機のうちの第3無線機を起点とした場合の当該第3無線機と当該第3無線機以外の第4無線機との間の距離によって決定される並びとを含む。
なお、上記した複数の無線機の各々の伝搬特性(RSSI)に基づく複数の無線機間の距離は、単に複数の無線機間におけるRSSIに基づいて推定されるものであってもよいが、例えば第三者から見たRSSIの類似性を考慮して推定することも可能である。
第三者から見たRSSIの類似性とは、例えば近傍に設置されている2つの無線機のうちの一方の無線機との間のRSSIと他方の無線機との間のRSSIとは別の無線機(第三者)から見たときに類似することをいう。
ここで、図18に示すように無線機D1、D2、D7及びD8が設置されており、無線機D1において無線機D2、D7及びD8の各々との間におけるRSSIが測定され、無線機D2において無線機D1、D7及びD8の各々との間におけるRSSIが測定される場合を想定する。なお、無線機D7及びD8は、互いに近傍に設置されているものとする。
この場合、図19に示すように、無線機D1において測定される無線機D7との間におけるRSSIと、無線機D1において測定される無線機D8との間におけるRSSIとの差は小さくなる。同様に、無線機D2において測定される無線機D7との間におけるRSSIと、無線機D2において測定される無線機D8との間におけるRSSIとの差も小さくなる。
このような第三者から見たRSSIの類似性を考慮した場合には、RSSIから推定される複数の無線機間の距離の精度を向上させることができるため、適切な複数の無線機の順番に基づいて遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子を生成することが可能となる。
ここで、上記したように生成された初期遺伝子にはRSSIが距離に応じて減衰するという知識が反映されているため、当該初期遺伝子は、例えばランダムに生成される初期遺伝子と比較して、少なくとも一部が正解となる組み合わせ(最適な組み合わせ)と一致している可能性が高い。
このため、本実施形態においては、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との最適な組み合わせを推定する際に遺伝的アルゴリズムに基づく処理が早期に収束することが期待でき、複数の無線機の各々が設置されている位置を効率的に推定することが可能となる。なお、本実施形態において、複数の無線機の各々が設置されている位置とは、上記した太陽光パネル及び照明機器等を含む当該複数の無線機の各々が設置されている各種機器の設置位置に相当する。
なお、図20は、本実施形態において生成された初期遺伝子を用いて最適な組み合わせを推定した場合における遺伝的アルゴリズムに基づく処理が収束するまでの計算量を示している。一方、図21は、ランダムに生成された初期遺伝子を用いて最適な組み合わせを推定した場合における遺伝的アルゴリズムに基づく処理が収束するまでの計算量を示している。
図20と図21とを比較すると、本実施形態において生成された初期遺伝子を用いた場合には、初期段階から高い評価値(-1に近い値)が算出されており、収束するまでの計算量(世代数)はランダムに生成された初期遺伝子を用いた場合の1/4程度となっている。このように本実施形態においては、遺伝的アルゴリズムに基づく処理における計算量を削減することが可能となるため、最適な組み合わせを効率的に推定することができる。
ここで、本実施形態においては、複数の設置位置の順番と複数の無線機の順番とを対応づけることによって初期遺伝子(組み合わせ)を生成するが、この場合、複数の無線機のうちの起点となる無線機によっては、複数の設置位置の順番に対して複数の無線機の順番が正解となる組み合わせ(最適な組み合わせ)の逆となっている場合がある。
簡単な例として、複数の設置位置が設置位置P1~P8であり、複数の無線機が無線機D1~D8であり、正解となる組み合わせが「P1-D1、P2-D2、P3-D3、P4-D4、P5-D5、P6-D6、P7-D7、P8-D8」である場合を想定する。この場合において、上記した「複数の無線機の順番が正解となる組み合わせの逆となっている」とは、図16に示すステップS23において決定された設置位置P1~P8の順番が設置位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8であるのに対して、当該図16に示すステップS24において決定された無線機D1~D8の順番が無線機D8、D7、D6、D5、D4、D3、D2、D1であるような状態をいう。
本実施形態においては遺伝的アルゴリズムに基づく処理においてこのような遺伝子が存在する可能性を考慮し、当該遺伝的アルゴリズムにおける「突然変異」において、複数の無線機(無線機D1~D8)の順番を反転させる(つまり、無線機D8、D7、D6、D5、D4、D3、D2、D1の順番を無線機D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8に変更する)処理が実行されるものとする。このような処理によれば、遺伝的アルゴリズムに基づく処理をより早期に収束させる可能性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては最適化アルゴリズムの一例として遺伝的アルゴリズムを用いるものとして説明したが、本実施形態は、遺伝的アルゴリズム以外の最適化アルゴリズムに適用されてもよい。また、本実施形態は、例えば準最適な組み合わせを推定するような他のアルゴリズムに適用されても構わない。
また、本実施形態においては複数の無線機の各々の伝搬特性としてRSSIが用いられるものとして説明したが、当該伝搬特性としては例えばパケット誤り率(PER:Packet Error Rate)等が用いられても構わない。
更に、本実施形態においては、図7に示す各部101~104が1つの装置に含まれるものとして説明したが、当該各部101~104は、複数の装置に配置されても構わない。すなわち、本実施形態に係る電子装置10は、複数の装置によって実現される構成であってもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態の説明で用いた図面と同様の部分には同一参照符号を付して説明するものとする。また、以下の説明では、前述した第1実施形態と異なる部分について主に述べる。
本実施形態においては、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(対応関係)が予め作業員によって入力される点で、前述した第1実施形態と異なる。
図22は、本実施形態に係る電子装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態において、電子装置10は、仮組み合わせ取得部105及び比較部106を含む。
なお、本実施形態において各部105及び106の一部または全ては、前述した図6に示すCPU11にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。また、これらの各部105及び106の一部または全ては、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されていてもよい。
仮組み合わせ取得部105は、例えば複数の無線機4を設置する現場の作業員によって入力(作成)された複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(以下、仮組み合わせと表記)を取得する。
なお、この仮組み合わせは、前述した第1実施形態において説明した位置情報(設置位置)と同様に作業用端末6において作業員が入力することができるものとする。具体的には、前述した図14に示すような図面が作業用端末6に表示される場合には、当該図面上で、例えば図23に示すように設置位置と当該設置位置に設置された無線機4(に割り当てられている無線機ID)との対応関係が設置位置毎に入力されればよい。なお、作業用端末6において入力された仮組み合わせは、電子装置10に送信される。
比較部106は、前述した第1実施形態において説明したように推定部103によって推定された最適な組み合わせと、仮組み合わせ取得部105によって取得された仮組み合わせ(つまり、作業員によって入力された組み合わせ)とを比較する。
比較部106による比較結果は、出力部104によって例えば作業用端末6に出力される。
なお、複数の無線機4の各々及び電子装置10の動作の詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、例えば前述した第1実施形態において説明した図8に示すステップS10の処理が実行された後に、上記した仮組み合わせ取得部105による仮組み合わせを取得する処理及び比較部106による比較処理が実行されればよい。
上記したように本実施形態においては、作業員によって入力された仮組み合わせを取得することを想定しているが、当該仮組み合わせは例えば現場で作業員が入力するため、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせの一部に誤りが含まれている可能性がある。
このため、本実施形態においては、作業員によって入力された仮組み合わせを推定部103による推定結果と比較し、当該比較結果を出力する構成により、当該仮組み合わせに誤りが含まれているか否かをチェックする用途に電子装置10を使用することができる。
なお、比較結果は、例えば図23に示されている設置位置と無線機4との複数の組み合わせのうち、対応関係に誤りがある設置位置と無線機4との組み合わせを強調表示するような態様で作業用端末6に表示(出力)されればよい。強調表示には、例えば対応関係に誤りがある設置位置と無線機4(に割り当てられている無線機ID)との組み合わせを太字で表示するまたは他とは異なる色で表示すること等が含まれる。
また、本実施形態において取得される仮組み合わせは、複数の無線機4を設置した作業員によって入力されるため、上記したように一部に誤りが含まれている可能性はあるが、少なくとも当該仮組み合わせの大部分は正確と一致している場合が多く、また、当該仮組み合わせに含まれる全ての設置位置と無線機と対応関係が正しい可能性もある。
このため、本実施形態においては、作業員によって入力された仮組み合わせを遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子として用いるものとする。これによれば、第1実施形態と比較して、最適な組み合わせをより効率的に推定することが期待できる。この場合、仮組み合わせ取得部105による仮組み合わせを取得する処理は、前述した図8に示すステップS9の処理が実行される前に実行されればよい。
なお、本実施形態においては、作業用端末6において入力された仮組み合わせが電子装置10において取得されるものとして説明したが、当該仮組み合わせは、例えば電子装置10に備えられている入力装置等を用いて電子装置10に直接入力されても構わない。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態の説明で用いた図面と同様の部分には同一参照符号を付して説明するものとする。また、以下の説明では、前述した第1実施形態と異なる部分について主に述べる。
ここで、電波の反射が多い環境では、直接波と反射波とが互いに干渉し合うマルチパスフェージングと称される現象が発生し、2つの無線機4間の距離が同じであっても、当該2つの無線機4の設置位置(環境)によってはRSSIが大きく落ち込む場合がある。このため、例えば1つのチャネルを用いて測定されたRSSI(伝搬特性)に基づいて複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との最適な組み合わせを推定する処理(推定処理)を実行した場合には、推定精度が低い場合がある。
しかしながら、特定のチャネルではマルチパスフェージングによりRSSIが落ち込むような場合であっても、波長の異なる他のチャネルではマルチパスフェージングの影響を受けることなくRSSIを測定することができる場合がある。
そこで、本実施形態は、複数のチャネルを用いて測定されたRSSIに基づいて、当該チャネル毎に最適な組み合わせを推定する点で、前述した第1実施形態とは異なる。
図24は、本実施形態に係る電子装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態において、電子装置10は、推定結果格納部107を含む。なお、本実施形態において、推定結果格納部107は、前述した図6に示す不揮発性メモリ12または他の記憶装置等によって実現される。
本実施形態において、伝搬特性取得部101は、複数のチャネルの各々を用いて複数の無線機4で測定された伝搬特性を含む特性情報(以下、チャネル毎の特性情報と表記)を取得する。
また、本実施形態において、推定部103は、伝搬特性取得部101によって取得されたチャネル毎の特性情報に基づいて、チャネル毎に前述した第1実施形態において説明した推定処理を実行する。
ここで、2つのチャネル(以下、第1及び第2チャネルと表記)の各々について推定処理が実行される場合について説明する。
この場合、第1チャネルを用いて複数の無線機4で測定された伝搬特性(以下、第1伝搬特性と表記)を含む特性情報及び第2チャネルを用いて複数の無線機4で測定された伝搬特性(以下、第2伝搬特性と表記)を含む特性情報が伝搬特性取得部101によって取得される。
まず、推定部103は、第1チャネルについて推定処理を実行する。具体的には、複数の設置位置間の距離に基づく当該複数の設置位置の並びと第1伝搬特性に基づく複数の無線機4の並びとに基づいて生成された複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(第1初期値)を初期遺伝子として用いて、最適な組み合わせ(第1組み合わせ)を推定する。
なお、本実施形態において、上記した第1チャネルについて実行された推定処理の結果(推定結果)は、推定結果格納部107に格納(蓄積)される。
次に、推定部103は、第2チャネルについて推定処理を実行する。具体的には、推定部103は、複数の設置位置間の距離に基づく当該複数の設置位置の並びと第2伝搬特性に基づく複数の無線機4の並びとに基づいて生成された複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ(第2初期値)と、推定結果格納部107に格納された推定結果(第1チャネルについて実行された推定処理の結果)とを初期遺伝子として用いて、最適な組み合わせ(第2組み合わせ)を推定する。
ここでは、2つのチャネル(第1及び第2チャネル)の各々について推定処理が実行される場合について説明したが、3つ以上のチャネルの各々について推定処理が実行される場合も同様である。
なお、複数の無線機4の各々及び電子装置10の動作の詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、前述した第1実施形態において説明した図8に示す処理が複数のチャネルの各々について実行されればよい。
ここで、本実施形態においては複数の無線機4が複数のチャネルを用いてRSSI(伝搬特性)を測定する必要があるが、当該RSSIを測定する際には、複数の無線機4で同一のチャネルを使用する(つまり、同一のチャネルを用いて複数の無線機4間で測定信号を送受信する)ように、当該複数の無線機4の各々で使用するチャネルを切り替える必要がある。
以下、図25を参照して、本実施形態において複数の無線機4で使用するチャネルを切り替える処理の一例について説明する。
なお、本実施形態においては、通信プロトコルとしてTrickleアルゴリズムを利用する例について説明する。Trickleアルゴリズムは全ての無線機4(機器)が共通の状態を持つことができるように設計された通信プロトコルである。このTrickleアルゴリズムにおいては、全ての無線機4間で共通したインターバルが設定されている。
また、ここでは複数の無線機4のうちの無線機D1及びD2で使用するチャネルを切り替える場合について主に説明するが、他の無線機4についても同様に切り替えることが可能である。
まず、RSSIを測定する複数の無線機4以外の親機は、チャネルの変更を指示するためのチャネル変更通知を無線機D1に送信する(ステップS31)。このチャネル変更通知には、例えばRSSIの測定の際に変更すべきチャネル(つまり、RSSIの測定に用いられるチャネル)を示すチャネル番号等が含まれる。なお、チャネル変更通知を送信する親機は、電子装置10または作業用端末6であってもよいし、当該電子装置10及び作業用端末6とは別の機器であってもよい。
無線機D1は、親機から送信されたチャネル変更通知を受信する。無線機D1は、Tickleアルゴリズムにおいて設定されているインターバルに従って、当該チャネル変更通知を無線機D2に送信する(ステップS32)。
また、無線機D1は、ステップS32においてチャネル変更通知を送信したインターバルの次に設定されているインターバルにおいて、チャネル変更通知に含まれるチャネル番号に基づいて、当該無線機D1で使用するチャネルを変更する(ステップS33)。
一方、無線機D2は、無線機D1から送信されたチャネル変更通知を受信する。無線機D2は、Tickleアルゴリズムにおいて設定されているインターバルに従って、当該チャネル変更通知を更に別の無線機4(例えば、無線機D3)に送信する(ステップS34)。
また、無線機D2は、ステップS34においてチャネル変更通知を送信したインターバルの次に設定されているインターバルにおいて、チャネル変更通知に含まれるチャネル番号に基づいて、当該無線機D2で使用するチャネルを変更する(ステップS35)。
本実施形態においては、このような処理が実行されることによって、複数の無線機4の各々で使用されるチャネルを同一のチャネル(チャネル番号によって示されるチャネル)に切り替え、当該同一のチャネルを用いて複数の無線機4間で測定信号を送受信する(つまり、当該チャネルを用いてRSSIを測定する)ことが可能となる。
なお、図25においてはチャネル変更通知が複数の無線機4の各々に順次送信されるものとして説明したが、当該チャネル変更通知は、ブロードキャストにより複数の無線機4に送信されても構わない。
上記したように本実施形態においては、例えば第1及び第2チャネルの各々について最適な組み合わせの推定処理が実行される場合において、第2チャネルについて推定処理が実行される際の遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子として、第1チャネルについて実行された推定処理の結果(つまり、推定結果)を用いる構成により、例えば第1実施形態において生成された初期遺伝子のみを用いる場合よりも第2チャネルについての推定処理の効率を向上させることが期待できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、前述した第1実施形態の説明で用いた図面と同様の部分には同一参照符号を付して説明するものとする。また、以下の説明では、前述した第1実施形態と異なる部分について主に述べる。
本実施形態においては、複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせのうち、例えば作業員によって確認された少なくとも1つの設置位置と無線機4との対応関係(組み合わせ)を示す情報(以下、確認情報と表記)が作業員によって入力される点で、前述した第1実施形態とは異なる。
図26は、本実施形態に係る電子装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態において、電子装置10は、確認情報取得部108を含む。
なお、本実施形態において確認情報取得部108は、前述した図6に示すCPU11にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。また、確認情報取得部108は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
本実施形態においては、例えば作業員が少なくとも1つの設置位置に設置された1つの無線機4に割り当てられている無線機IDを現場で確認した場合、当該設置位置(に割り当てられている設置位置ID)と当該設置位置に設置されている無線機4(に割り当てられている無線機ID)との対応関係を示す確認情報を作業用端末6において入力する。なお、作業用端末6において入力された確認情報は、電子装置10に送信される。
これにより、確認情報取得部108は、作業用端末6において入力された確認情報を取得(受信)する。
推定部103は、前述した第1実施形態において説明したように生成された遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子に対して確認情報取得部108によって取得された確認情報を反映することによって、当該初期遺伝子とは異なる初期遺伝子を生成する。
ここで、推定部103によって生成された初期遺伝子の1つが「P1-D2、P2-D3、P3-D1、P4-D5、P5-D4」の組み合わせ(以下、対象初期遺伝子と表記)であり、作業員が設置位置P1に無線機D5が設置されていることを確認した(つまり、設置位置P5と無線機D1との対応関係を示す確認情報が作業用端末6に入力された)場合を想定する。
この場合、推定部103は、確認情報を対象初期遺伝子に反映することによって、当該対象初期遺伝子の書き換えを実施する。具体的には、確認情報によれば設置位置P1に無線機D1が設置されているため、対象初期遺伝子における設置位置P1と無線機D2との対応関係を設置位置P1と無線機D5との対応関係に変更するとともに、設置位置P4と無線機D5との対応関係を設置位置P4と無線機D2との対応関係に変更する(つまり、対象初期遺伝子における無線機D2とD4を入れ替える)。
これによれば、対象初期遺伝子は、「P1-D2、P2-D3、P3-D1、P4-D5、P5-D4」から「P1-D5、P2-D3、P3-D1、P4-D2、P5-D4」に書き換えられる。
本実施形態においては、このような書き換え処理が全ての初期遺伝子に対して実施される。なお、確認情報によって示される設置位置と無線機との対応関係を既に含む(満たす)初期遺伝子については、書き換え処理は実行されなくてもよい。また、確認情報によって示される設置位置と無線機との対応関係は確定した組み合わせ(確定情報)として扱い、遺伝的アルゴリズムに基づく処理において変更されないものとする(つまり、「交叉」及び「突然変異」の対象から外れる)。
本実施形態における複数の無線機4の各々及び電子装置10の動作は、上記したように推定部103による推定処理(初期遺伝子を生成する処理)の前に確認情報を取得し、遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子に当該確認情報を反映する点以外は前述した第1実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
上記したように本実施形態においては、複数の設置位置のうちの少なくとも1つと複数の無線機4のうちの少なくとも1つとの組み合わせを示す確認情報を取得し、当該確認情報を遺伝的アルゴリズムの初期遺伝子に反映する(つまり、当該確認情報に基づいて初期遺伝子を生成する)構成により、推定すべき最適な組み合わせ(正解)とより一致する初期遺伝子を用いて遺伝的アルゴリズムに基づく処理を実行することができるため、最適な組み合わせをより効率的に推定することができる。
なお、本実施形態においては推定部103による推定処理(初期遺伝子の生成処理)の前に確認情報を取得するものとして説明したが、当該確認情報は、遺伝的アルゴリズムに基づく処理が実行されている間(つまり、推定中)に取得されてもよい。この場合には、遺伝的アルゴリズムに基づく処理の実行中に保持されている遺伝子(複数の設置位置の各々と複数の無線機4の各々との組み合わせ)に対して確認情報が反映されればよい。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、複数の無線機の各々が設置されている位置を効率的に推定することが可能な電子装置及び方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1a~1h…太陽光パネル、2…計算機資源、3…センサ、4…無線機、6…作業用端末、7…表示端末、10…電子装置、11…CPU、12…不揮発性メモリ、13…主メモリ、14…通信デバイス、101…伝搬特性取得部、102…設置位置取得部、103…推定部、104…出力部、105…仮組み合わせ取得部、106…比較部、107…推定結果格納部、108…確認情報取得部、401…伝搬特性蓄積部、402…伝搬特性取得部、403…通信部。

Claims (15)

  1. 第1乃至第n(nは2以上の整数)の機器が設置されているn個の設置位置を取得する第1取得手段と、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性を受信する受信手段と、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との組み合わせをアルゴリズムにより推定する推定手段と
    を具備し、
    前記アルゴリズムの初期値は、前記n個の設置位置の並びと、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて定められる前記第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成され、
    前記アルゴリズムは、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる第1アルゴリズムを含む、
    電子装置。
  2. 前記n個の設置位置の並びは、前記n個の設置位置のうちの第1設置位置を起点とした場合の前記第1設置位置と当該第1設置位置以外の第2設置位置との間の距離によって決定される請求項1記載の電子装置。
  3. 前記第1設置位置は、前記n個の設置位置のうちの端に位置する請求項2記載の電子装置。
  4. 前記第1設置位置は、前記n個の設置位置間の距離のうち距離が最も長い2つの設置位置のうちの1つである請求項3記載の電子装置。
  5. 前記第1乃至第nの機器の並びは、前記第1乃至第nの機器の各々の伝搬特性に基づく前記第1乃至第nの機器間の距離によって決定される請求項1記載の電子装置。
  6. 前記第1乃至第nの機器の並びは、前記第1乃至第nの機器のうちの第1機器を起点とした場合の当該第1機器と当該第1機器以外の第2機器の各々との間の距離によって決定される並びと、前記第1乃至第nの機器のうちの第3機器を起点とした場合の当該第3機器と当該第3機器以外の第4機器の各々との間の距離によって決定される並びとを含む請求項5記載の電子装置。
  7. 前記伝搬特性は、前記第1乃至第nの機器間で送受信される信号に基づいて測定される受信信号強度インジケータを含む請求項1~6のいずれか一項に記載の電子装置。
  8. 前記アルゴリズムは、前記初期値を用いて評価、選択、交叉及び突然変異を選択的に実行する遺伝的アルゴリズムを含む請求項1記載の電子装置。
  9. 前記遺伝的アルゴリズムは前記第1アルゴリズムを含み、
    前記第1アルゴリズムにおいて実行される突然変異は、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる請求項8記載の電子装置。
  10. 前記n個の設置位置の各々と前記第1乃至第nの機器の各々との組み合わせを予め取得する第2取得手段と、
    前記取得された組み合わせを前記推定された組み合わせと比較する比較手段と、
    前記比較された結果を出力する出力手段と
    を更に具備する請求項1記載の電子装置。
  11. 前記取得された組み合わせは、前記アルゴリズムの初期値として用いられる請求項10記載の電子装置。
  12. 前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性は、第1チャネルを用いて測定された第1伝搬特性と第2チャネルを用いて測定された第2伝搬特性とを含み、
    前記推定手段は、
    前記n個の設置位置の並びと前記第1伝搬特性に基づいて定められる前記第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成された第1初期値を用いて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との第1組み合わせを推定し、
    前記n個の設置位置の並びと前記第2伝搬特性に基づいて定められる当該第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成された第2初期値及び前記推定された第1組み合わせを用いて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との第2組み合わせを推定する
    請求項1記載の電子装置。
  13. 前記n個の設置位置のうちの少なくとも1つと前記第1乃至第nの機器のうちの少なくとも1つとの組み合わせを取得する第2取得手段を更に具備し、
    前記アルゴリズムの初期値は、前記取得された組み合わせに基づいて生成される
    請求項1記載の電子装置。
  14. 第1乃至第n(nは2以上の整数)の機器が設置されているn個の設置位置を取得することと、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性を受信することと、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との組み合わせをアルゴリズムにより推定することと
    を具備し、
    前記アルゴリズムの初期値は、前記n個の設置位置の並びと、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて定められる前記第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成され、
    前記アルゴリズムは、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる第1アルゴリズムを含む、
    方法。
  15. コンピュータに、
    第1乃至第n(nは2以上の整数)の機器が設置されているn個の設置位置を取得することと、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性を受信することと、
    前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて、前記第1乃至第nの機器と、前記n個の設置位置の各々との組み合わせをアルゴリズムにより推定することと
    を実行させ、
    前記アルゴリズムの初期値は、前記n個の設置位置の並びと、前記第1乃至第nの機器に関する伝搬特性に基づいて定められる前記第1乃至第nの機器の並びとに基づいて生成され、
    前記アルゴリズムは、前記第1乃至第nの機器の並びを反転させる第1アルゴリズムを含む、
    プログラム。
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