JP2022080722A - 制御装置、制御システムおよび制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行車両の安全性を高める制御装置を提供する。【解決手段】制御装置10は、飛行可能に設けられた車両の制御装置であって、飛行車両に搭乗するユーザの操作を受け付ける操作部3と、飛行車両の内部情報および外部情報をセンシングする各種センサ5と、ネットワークNを介して、サーバ装置100および通信衛星200との間で情報の送受信を行う通信部11と、車両の飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する判定部13b、とを備える。【選択図】図4

Description

開示の実施形態は、制御装置、制御システムおよび制御方法に関する。
近年、空を飛行可能な「空飛ぶクルマ(Flying Car)」が注目を集めている(たとえば、特許文献1参照)。空飛ぶクルマ(以下、「飛行車両」と言う)は、いわゆる空陸両用車の一種であって、次世代の移動手段として期待されており、多くの企業が開発に当たっている。
特開2017-151839号公報
しかしながら、従来技術は、飛行車両の安全性を高めるうえで、更なる改善の余地がある。
たとえば、飛行車両は現状実用化されていないが、上述した従来技術では、車両の燃料残量を考慮して飛行計画案を作成することが提案されている。これは、言わば車両の内部情報に基づく安全対策を取ることを示すものである。その意味では他にも、飛行車両のシステム異常時は飛行も走行もさせないといった安全対策を取ることが考えられる。
しかしながら、飛行車両の場合、墜落が起きた場合の被害が甚大となる可能性があるため、車両の内部情報だけでなく、車両の外部環境、すなわち外部情報も考慮された総合的な安全対策が取られることが望ましい。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、飛行車両の安全性を高めることができる制御装置、制御システムおよび制御方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る制御装置は、飛行可能に設けられた車両の制御装置であって、判定部を備える。前記判定部は、前記車両の飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する。
実施形態の一態様によれば、飛行車両の安全性を高めることができる。
図1は、実施形態に係る飛行車両の構成例を示す図である。 図2は、制御モードの説明図である。 図3は、実施形態に係る制御方法の概要説明図である。 図4は、実施形態に係る制御システムの構成例を示すブロック図である。 図5は、判定情報の一例を示す図(その1)である。 図6は、判定情報の一例を示す図(その2)である。 図7は、付加機能の一例を示す図(その1)である。 図8は、付加機能の一例を示す図(その2)である。 図9は、実施形態に係る制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート(その1)である。 図10は、実施形態に係る制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート(その2)である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する制御装置、制御システムおよび制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、実施形態に係る制御方法の概要について、図1~図3を用いて説明する。図1は、実施形態に係る飛行車両Vの構成例を示す図である。また、図2は、制御モードの説明図である。また、図3は、実施形態に係る制御方法の概要説明図である。
図1に示すように、飛行車両Vは、空陸両用車の一種であって、飛行部7と、地上走行部9と、制御装置10とを有する。
飛行部7は、飛行用の駆動機構であって、たとえば垂直離着陸が可能に設けられる。地上走行部9は、地上走行用の駆動機構である。制御装置10は、これら飛行部7および地上走行部9を併用しつつ、飛行車両Vを自動操縦する。
図2に示すように、制御装置10は、飛行モードと地上走行モードの、2つの制御モードを有する。制御装置10は、制御モードが飛行モードである場合には、飛行部7を駆動させ、飛行車両Vを飛行させる。また、制御装置10は、制御モードが地上走行モードである場合には、地上走行部9を駆動させ、飛行車両Vを地上走行させる。
なお、飛行部7および地上走行部9それぞれの駆動源は、電動機であってもよいし、燃焼機関であってもよい。また、これらの双方を用いたハイブリッド方式であってもよい。本実施形態では、飛行車両Vは、電動機を駆動源とするものとする。また、飛行車両Vは、有人であってもよいし、無人であってもよい。
そして、このような飛行車両Vの車両制御に関し、実施形態に係る制御方法では、飛行車両Vの飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定することとした。
具体的には、図3に示すように、実施形態に係る制御方法では、制御装置10は、飛行車両Vの飛行時に、飛行車両Vの内部情報および外部情報を含む各種の状況を常時取得する(ステップS1)。
そして、制御装置10は、取得した状況に基づき、進行方向の地形情報に応じて制御モードを判定する(ステップS2)。たとえば図3には、飛行車両Vの進行方向にビルBが存在する場合を表している。
かかる場合、制御装置10は、ビルBを迂回が容易な障害物として判定する。そして、制御装置10は、たとえば道路状況が良好である場合は、地上走行モードへ移行して地上走行へ切り替えた場合の地上走行ルートと、飛行モードを継続してビルBを迂回する場合の飛行ルートとをそれぞれ算出し、比較する。
そして、制御装置10は、比較の結果、目的地までの効率(時間効率や、エネルギー効率等)が良い方の制御モードを判定し、判定結果に基づいて飛行車両Vを飛行または地上走行させる(ステップS3)。
また、制御装置10は、前述の例でたとえば道路状況が混雑していたり悪路であったりする場合は、前述のような比較は行わずに飛行モードを継続し、ビルBを迂回する飛行ルートで飛行車両Vを飛行させる。
このように、飛行時に、進行方向の地形情報に応じて制御モードを常時判定することによって、飛行車両Vの安全性や効率性を高めるのに資することができる。なお、ステップS2に関するより詳細な制御モードの判定例については、図5~図8を用いた説明で後述する。
上述したように、実施形態に係る制御方法は、飛行車両Vの制御方法であって、飛行車両Vの飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する。
したがって、実施形態に係る制御方法によれば、飛行車両Vの安全性を高めることができる。以下、実施形態に係る制御方法を適用した制御システム1の構成例について、より具体的に説明する。
図4は、実施形態に係る制御システム1の構成例を示すブロック図である。なお、図4では、実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
換言すれば、図4に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
また、図4を用いた説明では、既に説明済みの構成要素については、説明を簡略するか、省略する場合がある。
図4に示すように、実施形態に係る制御システム1は、制御装置10と、サーバ装置100と、通信衛星200とを含む。
サーバ装置100および通信衛星200から説明する。サーバ装置100は、制御装置10に対し、外部情報を提供する装置である。サーバ装置100は、公的機関やサービス提供事業者等によって管理・運営され、外部情報として、周辺地形情報や天候情報、道路情報、交通情報等を提供する。なお、サーバ装置100は、たとえばクラウドサーバとして実現されてもよい。
通信衛星200は、たとえば全国瞬時警報システム、いわゆるJ-ALERT用の通信衛星であって、武力攻撃や気象災害の発生時に、これを知らせる緊急情報を瞬時に伝達する。
次に、制御装置10について説明する。制御装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。また、制御装置10は、操作部3と、各種センサ5とが接続される。
操作部3は、飛行車両Vに搭乗するユーザの操作を受け付ける。各種センサ5は、飛行車両Vの内部情報および外部情報をセンシングするセンサ群であって、たとえばカメラ5aや、レーダ5b、加速度センサ5c、バッテリセンサ5d,GPS(Global Positioning System)センサ5e等を含む。
カメラ5aは、飛行車両Vに搭載されるフロントカメラ、リアカメラ、サイドカメラ、室内カメラ等であって、飛行車両Vの内外を撮影する。レーダ5bは、電波や光等の電磁波を放射し、かかる電磁波に対する反射に基づいて飛行車両Vの周辺に存在する物体を検知する。
加速度センサ5cは、飛行車両Vに加わる加速度や車速を測定する。バッテリセンサ5dは、図示略のバッテリの充電残量を測定する。GPSセンサ5eは、GPSを用いた測位センサである。なお、各種センサ5には無論、図4に示す各センサ5a~5e以外のセンサが含まれてよい。
通信部11は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部11は、インターネットや携帯電話回線網といったネットワークNと無線で接続され、ネットワークNを介して、サーバ装置100および通信衛星200との間で情報の送受信を行う。
記憶部12は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子等によって実現され、図4の例では、目的地情報12aと、判定情報12bと、車両制御情報12cとを記憶する。
目的地情報12aは、たとえば操作部3を介して取得される目的地が記憶される。判定情報12bは、「飛行中」または「地上走行中」といったシーン別に、周辺環境に応じて飛行車両Vがとるべき挙動が定義付けられた情報である。その詳細については、後述する判定部13bの説明の際に述べることとする。
車両制御情報12cは、飛行車両Vの車両制御に関する情報であって、たとえば、飛行車両Vの目的地までの経路情報を含む。かかる経路情報は、飛行区間および地上走行区間の少なくともいずれかを含む。
制御部13は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部12に記憶されている図示略の各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。
制御部13は、取得部13aと、判定部13bと、生成部13cと、更新部13dと、車両制御部13eとを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
取得部13aは、操作部3を介して入力される目的地を取得する。また、取得部13aは、各種センサ5からのセンシングデータを常時取得する。また、取得部13aは、ネットワークNを介し、サーバ装置100からの各種の外部情報を常時取得する。
また、取得部13aは、ネットワークNを介し、通信衛星200からのJ-ALERTを取得する。また、取得部13aは取得した各種の情報、すなわち飛行車両Vの内外の各種の状況を、随時判定部13bへ出力する。
判定部13bは、取得部13aによって取得された各種の状況および判定情報12bに基づき、周辺環境に応じて飛行車両Vがとるべき挙動を判定する。
ここで、かかる判定処理について、図5および図6を用いて具体的に説明する。図5は、判定情報12bの一例を示す図(その1)である。また、図6は、判定情報12bの一例を示す図(その2)である。
既に述べたが、図5および図6に示すように、判定情報12bは、「飛行中」または「地上走行中」といったシーン別に、周辺環境に応じて飛行車両Vがとるべき挙動が定義付けられた情報である。
まず、図5を用いて、「飛行中」の場合から説明する。図5に示すように、飛行車両Vが「飛行中」である場合、すなわち制御モードが飛行モードである場合に、まず周辺環境のうち、天候が「通常」であるものとする。かかる場合、判定部13bは、たとえば前方状況としてビルBや山等の「障害物あり」の場合、障害物の種類、道路状況に応じて飛行車両Vのとるべき挙動を判定する。
たとえば、障害物がビルB等で迂回が容易である場合は、道路状況が「良好」であれば、判定部13bは、飛行モードでの迂回ルートおよび地上走行モードでの迂回ルートをそれぞれ算出して比較し、効率の良いモードへ移行するように判定する。同じく、障害物がビルB等で迂回が容易である場合で、道路状況が「混雑または悪路」であれば、判定部13bは、飛行モードを継続させるように判定する。なお、「悪路」は、たとえば積雪や凍結、浸水、地割れ等で地上走行が容易ではない場合を指す。
また、たとえば、障害物が山等で迂回が困難(すなわち、大回りが必要で、迂回が容易ではない)である場合は、道路状況が「良好」および「混雑または悪路」のいずれかに関わらず、判定部13bは、飛行モードでの迂回ルートおよび地上走行モードでの迂回ルートをそれぞれ算出して比較し、効率の良いモードへ移行するように判定する。
また、たとえば、障害物が山等で迂回が困難だが地上走行によりトンネル等でショートカットが可能である場合は、道路状況が「良好」であれば、判定部13bは、地上走行モードへ移行するように判定する。同じく、障害物が山等で迂回が困難だが地上走行によりトンネル等でショートカットが可能である場合で、道路状況が「混雑または悪路」であれば、判定部13bは、飛行モードでの迂回ルートおよび地上走行モードでの迂回ルートをそれぞれ算出して比較し、効率の良いモードへ移行するように判定する。
また、同じく天候が「通常」である場合で、たとえば前方状況が「水上を通るルート」である場合、すなわち海や湖等の上を通るルートである場合、判定部13bは、飛行モードを継続するように判定する。
また、同じく天候が「通常」である場合で、たとえば前方状況が「障害物なし」である場合、判定部13bは、道路状況が「良好」および「混雑または悪路」のいずれかに関わらず、飛行モードを継続するように判定する。
また、たとえば天候が「悪天候」、すなわち豪雨や強風、雷、濃霧等である場合、判定部13bは、前方状況および道路状況を問わず、強制的に地上走行モードへ移行するように判定する。
次に、「地上走行中」の場合について、図6を用いて説明する。図6に示すように、飛行車両Vが「地上走行中」である場合、すなわち制御モードが地上走行モードである場合に、まず周辺環境のうち、道路状況が「混雑」または「悪路」であるものとする。かかる場合、判定部13bは、たとえば飛行した場合の前方状況として「障害物あり」の場合、障害物の種類に応じて飛行車両Vのとるべき挙動を判定する。
たとえば、障害物がビルB等で迂回が容易である場合は、判定部13bは、飛行モードへ移行するように判定する。また、たとえば、障害物が山等で迂回が困難である場合は、判定部13bは、飛行モードでの迂回ルートおよび地上走行モードでの迂回ルートをそれぞれ算出して比較し、効率の良いモードへ移行するように判定する。
また、たとえば、障害物が山等で迂回が困難だが地上走行によりトンネル等でショートカットが可能である場合も、判定部13bは、飛行モードでの迂回ルートおよび地上走行モードでの迂回ルートをそれぞれ算出して比較し、効率の良いモードへ移行するように判定する。
また、同じく道路状況が「混雑」または「悪路」である場合で、たとえば飛行した場合の前方状況が「水上を通るルート」である場合、または、「障害物なし」である場合、判定部13bは、飛行モードへ移行するように判定する。
また、道路状況が「良好」であるものとする。かかる場合、判定部13bは、飛行した場合の前方状況としてたとえば「障害物あり」の場合、障害物の種類に応じて飛行車両Vのとるべき挙動を判定する。
たとえば、障害物がビルB等で迂回が容易である場合は、判定部13bは、飛行モードを推奨するように判定する。かかる場合、判定部13bは、たとえば操作部3を介したユーザ操作により、モードを選択させる。
また、たとえば、障害物が山等で迂回が困難である場合、または、障害物が山等で迂回が困難だが地上走行によりトンネル等でショートカットが可能である場合は、判定部13bは、地上走行モードを継続するように判定する。
また、同じく道路状況が「良好」である場合で、たとえば飛行した場合の前方状況が「水上を通るルート」である場合、判定部13bは、飛行モードを推奨するように判定する。
また、同じく道路状況が「良好」である場合で、たとえば飛行した場合の前方状況が「障害物なし」である場合、判定部13bは、ユーザ操作で任意に飛行モードへ移行するように判定する。
なお、判定情報12bはさらに、図5および図6に当てはまらない特殊な事象が発生した場合に、飛行車両Vがとるべき挙動を定義付けた付加的な内容を含むことができる。判定部13bは、かかる特殊な事象が発生した場合に、判定情報12bに基づいてかかる付加的な内容に対応する付加機能を実現する。
図7は、付加機能の一例を示す図(その1)である。また、図8は、付加機能の一例を示す図(その2)である。
まず、図7を用いて、「飛行中」の場合から説明する。図7に示すように、飛行車両Vが「飛行中」である場合に、たとえば充電残量が10%以下となった場合は、判定部13bは、地上走行モードへ移行するように判定する。
また、たとえば通信途絶状態が5秒以上となった場合や、雷音を検知した場合も、判定部13bは、地上走行モードへ移行するように判定する。
また、たとえば弾道ミサイル等のJ-ALERTを検知した場合や、カメラ5a等の視界不良を検知した場合も、判定部13bは、地上走行モードへ移行するように判定する。
また、たとえば飛行車両Vの車両システム系異常を検知した場合は、判定部13bは、地上走行モードへ移行した後、停車させるように判定する。
これらの事象発生時に、強制的に飛行車両Vを地上走行モードへ移行することによって、墜落等により甚大な被害が発生するのを防止することができる。
また、判定部13bは、たとえば向かい風または追い風を検知した場合に、これら向かい風または追い風に応じて、駆動出力を上げて飛行または下げて飛行するように判定することができる。これにより、風の向きに応じた効率的な駆動出力が可能となり、たとえばバッテリの電力を効率よく利用することができる。
また、判定部13bは、たとえば付近に航空機等の大型飛行体を検知した場合は、高度を下げて飛行モードを継続するように判定する。これにより、たとえば大型飛行体との衝突や、大型飛行体による風の影響等を回避することができる。
また、判定部13bは、たとえば進行方向に鳥の群れを検知した場合は、高度を変更して飛行モードを継続するように判定する。これにより、いわゆるバードストライクによる事故の発生を防止することができる。
次に、「地上走行中」の場合について、図8を用いて説明する。図8に示すように、飛行車両Vが「地上走行中」である場合に、たとえば充電残量が5%以下となった場合は、判定部13bは、最寄りの給電施設を検索し、かかる施設へ移動するように判定する。
また、判定部13bは、たとえばパンク等のタイヤ異常が発生した場合は、路肩等へ飛行車両Vを退避して停車させる退避走行モードへ移行するように判定する。あるいは、判定部13bは、飛行モードを推奨するように判定する。
また、判定部13bは、たとえば周辺に不審車両を検知した場合や、走行予定経路に事故車両がある場合、住宅地等でこの先一定距離、細い道が続く場合は、飛行モードを推奨するように判定する。
また、判定部13bは、たとえば付近に河川の氾濫や津波等の水害をJ-ALERT等により検知した場合、飛行モードへ移行するように判定する。また、判定部13bは、たとえば行き止まりを検知した場合も、飛行モードへ移行するように判定することができる。
図4の説明に戻る。判定部13bは、判定した判定結果を生成部13cまたは更新部13dへ出力する。生成部13cは、取得部13aによって目的地が取得された場合に、判定部13bの判定結果に基づいて、目的地までの経路情報を含む車両制御情報12cを生成する。
更新部13dは、車両制御情報12cに基づいて目的地まで飛行中または地上走行中の間、常時取得される飛行車両Vの内外の状況から判定される判定部13bの判定結果に基づいて、車両制御情報12cを更新する。
車両制御部13eは、判定部13bの判定結果に基づいて生成され、適宜更新される車両制御情報12cに応じて飛行部7または地上走行部9を制御することによって、飛行車両Vを目的地まで飛行または地上走行させる。
次に、実施形態に係る制御装置10が実行する処理手順について、図9および図10を用いて説明する。図9は、実施形態に係る制御装置10が実行する処理手順を示すフローチャート(その1)である。また、図10は、実施形態に係る制御装置10が実行する処理手順を示すフローチャート(その2)である。
図9に示すように、まず、取得部13aが、たとえば操作部3を介し、目的地を取得する(ステップS101)。また、取得部13aは、飛行車両Vの内部情報を取得するとともに(ステップS102)、飛行車両Vの外部情報を取得する(ステップS103)。
そして、判定部13bが、取得された内部情報および外部情報に基づいて制御モードを判定しつつ、生成部13cが判定部13bの判定結果に応じて目的地までの車両制御情報12cを生成する(ステップS104)。なお、既に述べたように、車両制御情報12cは目的地までの経路情報を含み、かかる経路情報は、飛行区間および地上走行区間の少なくともいずれかを含む。
そして、判定部13bは、目的地までに必要な充電残量があるか否かを判定する(ステップS105)。ここで、充電残量がない場合(ステップS105,No)、判定部13bは、車両制御部13eに、飛行車両Vを最寄りの充電施設まで地上走行させ、充電させる(ステップS106)。そして、充電完了後、ステップS105からの処理を繰り返す。
また、充電残量がある場合(ステップS105,Yes)、判定部13bは、車両制御部13eに、生成された車両制御情報12cに基づいて目的地までの飛行または地上走行を開始させる(ステップS107)。
目的地までの飛行または地上走行が開始されると、図10に示すように、取得部13aは、飛行車両Vの内部情報を取得するとともに(ステップS108)、飛行車両Vの外部情報を取得する(ステップS109)。
そして、判定部13bが、取得された内部情報および外部情報に基づいて制御モードを判定する(ステップS110)。そして、更新部13dが判定部13bの判定結果に基づいて車両制御情報12cを適宜更新し、車両制御部13eが車両制御情報12cに基づいて飛行車両Vを飛行または地上走行させる(ステップS111)。
そして、判定部13bは、充電残量が所定の下限閾値、ここでは10%以上であるか否かを判定する(ステップS112)。ここで、充電残量が10%以上である場合(ステップS112,Yes)、判定部13bは、車両制御部13eに制御モードを維持させる(ステップS113)。
一方、充電残量が10%未満である場合(ステップS112,No)、判定部13bは、車両制御部13eに、飛行車両Vを強制的に地上走行モードへ移行させる(ステップS114)。
そして、判定部13bは、目的地に到着したか否かを判定する(ステップS115)。ここで、まだ到着していなければ(ステップS115,No)、ステップS108からの処理を繰り返す。また、到着したならば(ステップS115,Yes)、処理を終了する。
上述してきたように、実施形態に係る制御装置10は、飛行可能に設けられた飛行車両V(「車両」の一例に相当)の制御装置であって、判定部13bを備える。判定部13bは、飛行車両Vの飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、飛行車両Vの安全性を高めることができる。
また、判定部13bは、上記進行方向に物体が存在する場合に、当該物体の種類に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、進行方向に存在する物体の種類に応じて、飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを適切に判定することができる。
また、判定部13bは、上記物体が迂回の容易な種類の物体である場合に、道路状況が混雑または悪路であれば、飛行を継続するように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、ビルB等の迂回の容易な物体が存在する場合は、道路状況が混雑または悪路であれば、かかる物体を迂回して飛行することで、地上における事故を回避し、安全性を確保することができる。
また、判定部13bは、上記物体が迂回の容易な種類の物体である場合に、道路状況が良好であれば、飛行を継続する場合および地上走行へ切り替える場合それぞれの迂回ルートを算出して比較し、比較の結果に応じて効率の良い方を選択するように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、ビルB等の迂回の容易な物体が存在する場合は、道路状況が良好であれば、かかる物体を迂回して飛行または地上走行することで安全性を確保しつつ、効率性も高めることができる。
また、判定部13bは、上記物体が、迂回が容易ではない種類の物体である場合に、道路状況を問わず、飛行を継続する場合および地上走行へ切り替える場合それぞれの迂回ルートを算出して比較し、比較の結果に応じて効率の良い方を選択するように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、山等の迂回が容易ではない物体が存在する場合は、これを迂回するにあたってより効率の良い方法で、安全性を確保しつつ飛行車両Vを目的地へ向けて移動させることができる。
また、判定部13bは、上記物体が、飛行を継続したままであれば迂回が容易ではない種類の物体であるが地上走行においてショートカットが可能である場合に、地上走行へ切り替えるように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、山等の迂回が容易ではない物体が存在する場合でもトンネル等でショートカットが可能であれば、これを利用することで、飛行して迂回する場合のリスクを回避することができる。
また、判定部13bは、上記進行方向が水上を通るルートである場合に、飛行を継続するように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、飛行に適した状況においては、飛行車両Vを目的地へ向けて効率よく移動させることができる。
また、判定部13bは、悪天候である場合に、強制的に地上走行に切り替えるように判定する。
したがって、実施形態に係る制御装置10によれば、悪天候による空中での事故の発生を回避することができる。
また、実施形態に係る制御システム1は、制御装置10と、サーバ装置100または通信衛星200(「外部装置」の一例に相当)とを含む。サーバ装置100または通信衛星200は、制御装置10に対し、飛行車両Vの外部情報を提供する。また、判定部13bは、サーバ装置100または通信衛星200から上記外部情報として空中での危険を示す緊急情報の提供を受けた場合に、強制的に地上走行に切り替えるように判定する。
したがって、実施形態に係る制御システム1によれば、飛行時に、J-ALERT等によって通知される空中での危難の接近に応じて、飛行車両Vを安全に地上に退避させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 制御システム
5 各種センサ
7 飛行部
9 地上走行部
10 制御装置
11 通信部
12 記憶部
12a 目的地情報
12b 判定情報
12c 車両制御情報
13 制御部
13a 取得部
13b 判定部
13c 生成部
13d 更新部
13e 車両制御部
100 サーバ装置
200 通信衛星
V 飛行車両

Claims (10)

  1. 飛行可能に設けられた車両の制御装置であって、
    前記車両の飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する判定部
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記判定部は、
    前記進行方向に物体が存在する場合に、当該物体の種類に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記判定部は、
    前記物体が迂回の容易な種類の物体である場合に、道路状況が混雑または悪路であれば、飛行を継続するように判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記判定部は、
    前記物体が迂回の容易な種類の物体である場合に、道路状況が良好であれば、飛行を継続する場合および地上走行へ切り替える場合それぞれの迂回ルートを算出して比較し、比較の結果に応じて効率の良い方を選択するように判定する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の制御装置。
  5. 前記判定部は、
    前記物体が、迂回が容易ではない種類の物体である場合に、道路状況を問わず、飛行を継続する場合および地上走行へ切り替える場合それぞれの迂回ルートを算出して比較し、比較の結果に応じて効率の良い方を選択するように判定する
    ことを特徴とする請求項2、3または4に記載の制御装置。
  6. 前記判定部は、
    前記物体が、飛行を継続したままであれば迂回が容易ではない種類の物体であるが地上走行においてショートカットが可能である場合に、地上走行へ切り替えるように判定する
    ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一つに記載の制御装置。
  7. 前記判定部は、
    前記進行方向が水上を通るルートである場合に、飛行を継続するように判定する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の制御装置。
  8. 前記判定部は、
    悪天候である場合に、強制的に地上走行に切り替えるように判定する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の制御装置。
  9. 請求項1~8のいずれか一つに記載の制御装置と、
    前記制御装置に対し、前記車両の外部情報を提供する外部装置と
    を備え、
    前記判定部は、
    前記外部装置から前記外部情報として空中での危険を示す緊急情報の提供を受けた場合に、強制的に地上走行に切り替えるように判定する
    ことを特徴とする制御システム。
  10. 飛行可能に設けられた車両の制御装置を用いた制御方法であって、
    前記車両の飛行時に、進行方向の地形情報に応じて飛行を継続するか地上走行に切り替えるかを判定する判定工程
    を含むことを特徴とする制御方法。
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