JP2022080067A - 飛沫防護パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザーの口から吐出され、パネル面に衝突した飛沫の拡散を防止する飛沫防護パネルを提供する。【解決手段】所定の縦および横寸法を有し、立設状態において飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体11と、該パネル本体を立設状態に支持する支持台12とを備えてなる飛沫防護パネル1であって、パネル本体の上端部を下方に向けて曲成すると共に、該曲成部11bより下方のフラットなパネル面がユーザーの口の位置に対応するように設置し、ユーザーの口から吐き出され、曲成部より下方のパネル面に衝突したのち上方に流れる飛沫流を、曲成部で下方にUターンさせることによって、飛沫の拡散を防止するようにした。【選択図】図3

Description

本願発明は、飛沫感染の回避に用いられる飛沫防護パネルの構成に関するものである。
新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの各種感染症ウイルスによる感染は人から人への飛沫感染が主原因とされている。人が咳やくしゃみをすると、口から細かい水滴が飛び散る。この細かい水滴が飛沫であり、飛沫中に感染症の原因となるウイルスや細菌が含まれていた場合、それを吸い込んだ相手が感染してしまう。これが飛沫感染である。
そこで、これまでオフィスのデスクや会議室のテーブル、銀行や郵便局、病院の受付、飲食店のテーブルやカウンターなどでは、デスクやテーブル、カウンター上に透明なアクリル板よりなる飛沫防護パネルを設置して、対面者側への飛沫の拡散(飛散)を回避することが行われている。
しかし、これまで採用されている飛沫防護パネルは、多くがフラット、かつ透明な矩形の合成樹脂パネルであり、同フラット、かつ透明な矩形の合成樹脂パネルを単にパーテーションとしてテーブル上に立設しただけのものである(たとえば特許文献1の図6の構成および段落〔0040〕の記載を参照)。もちろん、このような構成の場合にも、咳等により吐き出された飛沫がパネル面に当るので、直接対面する相手に吐きかけられることは回避される。したがって、一定の感染防止効果は期待できる。
しかし、このような単なるフラットな構成の飛沫防護パネル50の場合、たとえば図24に示すように、人の口から吐き出された飛沫がパネル本体51のパネル面に当った後に上下左右に飛散し、やがては対面する相手方に届いてしまう問題がある。飛沫の飛ぶ距離は、たとえば咳の場合で正面方向に2m、くしゃみの場合で3mと言われていたが、最近の「スパコン富岳」による飛沫拡散シミュレーションによると、それ以上との結果が出ている。これは、咳やくしゃみの場合、相当な吐き出し圧、吐き出し速度で飛沫が吐き出されることを示しており、噴流状態でパネル本体51のパネル面に衝突した後、相当な流速の飛沫流となってパネル面上を上下左右方向に流れてゆくことを示している。したがって、パネル本体51のパネル面に衝突した後の拡散度合が非常に高い。
飛沫を構成する水滴は一般に直径5μmよりも大きいとされているが、中には、小型の飛沫の水分が空気中で蒸発(乾燥)し、直径5μm以下の小粒子となったマイクロ飛沫(飛沫核)と呼ばれるものがある。このような飛沫の場合には、さらに拡散距離が大きくなる。マイクロ飛沫は、湿度が低くなる冬季ほど生じやすくなる。
これらの事実を前提として飛沫の拡散状態を分析すると、上記図24のようなフラットな構造の飛沫防護パネル50で飛沫の拡散防止機能を高めようとすると、必然的にパネル本体51自体の寸法を拡大するしかない。しかし、パネル本体51の寸法を拡大する場合、スタンド式の支持構造を前提とすると、横方向の寸法はともかく、高さ方向の寸法を所定寸法以上に大きくすると安定性が低下し、倒れやすくなる。また、縦および横両方の寸法が大きくなると製品コストが高くなるし、使用者に圧迫感を与え、ストレスの原因となる。オフィスなどで、大きな飛沫防護パネルが林立する姿は、室内景観上からも歓迎できるものではない。
一方、たとえば図25に示すように、銀行や病院などの受付カウンターに適した飛沫防護パネル60として、上記同様のフラットで透明なパネル本体(正面板)61の左右に一対の側板(垂直縁部)62a,62a、上端側に上面板(水平縁部)62bを設けたものも提案されている(たとえば特許文献1の図1の構成および段落〔0024〕~〔0029〕の記載を参照)。
このような構成の場合、人の口から吐き出され、パネル本体(正面板)61に衝突し、上下左右方向に飛散する飛沫が、左右一対の側板62a,62a、上端側の上面板62bによって阻止されるので、パネル本体(正面板)61を超えて反対側に回り込もうとする飛沫の拡散を抑制することが可能となる。
実用新案登録第3152493号公報
上記図25の飛沫防護パネル60の構成(特許文献1の後者の構成)の場合、左右に一対の側板(垂直縁部)62a,62a、上端側に上面板(水平縁部)62bがあるので、パネル本体(正面板)61に衝突し、上下および左右方向に飛散する飛沫が側板(垂直縁部)62a,62aおよび上面板(水平縁部)62bで一旦阻止され、その後、後方側に押し出されるので、そのまま対面者(来客)側に拡散するのが抑制される。
しかし、図25の構成の場合、同図中に仮想線で示しているように、左右一対の側板(垂直縁部)62a,62aおよび上端側の上面板(水平縁部)62b部分で阻止された飛沫流は、その後それら側板(垂直縁部)62a,62aおよび上面板(水平縁部)62bに沿って後方に押し流され、咳やくしゃみをしたユーザー本人の方に戻されてしまう。そして、それらがユーザー本人に衝突し、再び左右及び上方へ拡散してしまうことになる。特に上方へ拡散した飛沫は、上面板(水平縁部)62bを超えて飛沫防護パネル60の上方に拡散してしまう。また、同構成の場合、上面板(水平縁部)62bの端部から後方に流出する飛沫流に後流(剥離流)が発生し、同後流(剥離流)によっても上面板(水平縁部)62b位置上方への飛沫の拡散が生じる。したがって、必ずしも有効な飛沫防護対策とはなり得ていない。また、同構成の場合、対面者(来客)側からの飛沫は、上面板(水平縁部)62bよりも高い位置から飛散してくることになるので、接客者(受付者)側への飛沫防護機能が実現されていない。
さらに、図25の構成の場合、有効な飛沫防護機能を実現しようとすると、側板(垂直縁部)62a,62aおよび上面板(水平縁部)62bの幅をそれ相当に大きくせざるを得ないので、飛沫防護プレート60全体がフード構造になってしまう。したがって、銀行や病院などの受付カウンターでの設置には対応できるものの、一般の対面型デスクや会議室のテーブル、飲食店のテーブル、飲食店のカウンターなどには、適さない。また、デザイン性にも欠けたものとなる。さらに、フード内に二酸化炭素が溜まりやすい欠点がある。
この出願の発明は、このような問題を解決するためになされたもので、飛沫防護壁を形成するパネル本体の上端部を下方に向けて曲成すると共に、該曲成部より下方のフラットなパネル面がユーザーの口の位置に対応するように設置し、ユーザーの口から吐き出され、上記フラットなパネル面に衝突したのち上方に流れる飛沫流を上記曲成部で下方にUターンさせることによって飛沫の拡散を防止するようにした飛沫防護パネルを提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、所定の縦および横寸法を有し、立設状態において飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体と、該パネル本体を立設状態に支持する支持台とを備えてなる飛沫防護パネルであって、上記パネル本体の上端部を下方に向けて曲成すると共に、該曲成部より下方のフラットなパネル面がユーザーの口の位置に対応するように設置し、ユーザーの口から吐き出され、上記フラットなパネル面に衝突したのち上方に流れる飛沫流を、上記曲成部で下方にUターンさせることによって、飛沫の拡散を防止するようにしたことを特徴としている。
この発明の課題解決手段における飛沫防護パネルは、所定の縦および横寸法を有し、立設状態において飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体と、該パネル本体を立設状態に支持する支持台とからなり、上記パネル本体の上端部を下方に向けて曲成して構成されている。そして、同飛沫防護パネルは、例えばオフィス等におけるユーザーのビジネスデスク上の正面奥に比較的至近距離で設置される。そして、その前にはたとえばPC等のビジネスツールが置かれる。
この状態において、上記飛沫防護パネルの飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体の高さは、たとえば日本人ユーザーの標準的な身長差を想定して、高低いずれの場合にも上記透明板の曲成部より下方のフラットなパネル面の中央位置がユーザーの口の位置に対応する寸法に設定されている。より具体的には、たとえば日本人ユーザーの標準身長(平均身長)を基準として、適切な椅子の高さ(座面高)、デスクの高さを計算し、同条件の下において、上記パネル本体の曲成部より下方のフラットなパネル面の中央位置付近がユーザーの口の位置に対応する高さ寸法としている。
したがって、同構成によれば、仮にユーザーに相当の身長差があっても(高低いずれの場合にも)、当該ユーザーの口部を上記パネル本体の上端側曲成部より下方の位置でパネル面に対応させることができる。
このような飛沫防護パネル設置状態において、ユーザーが咳やくしゃみをしたとすると、それによる飛沫流(噴流)が比較的高圧、高流速で当該パネル本体の上端側の曲成部より下方のフラットなパネル面中央に向けて吐き出され、同パネル面に略直角に衝突する。この衝突時において、飛沫流がパネル面正面に及ぼす力は、飛沫流の単位時間の運動量の変化に等しい。したがって、衝突後も、余り流速を低下させることなく、同パネル面正面部分で上下左右各直交方向に分流される。
これら上下左右各直交方向に分流された飛沫流の内、下方側への飛沫流はそのままデスク上に流れ落ちるので対面側ユーザーの方に拡散する恐れはない。また、左右両端側へ分流した飛沫流は、パネル本体の横方向の寸法を大きくすることにより対応することができる。
一方、上方に分流された飛沫流は、そのまま透明板に沿って高流速で上昇するが、この発明の課題解決手段の場合には、当該パネル本体の上端部に曲成部が設けられており、高流速で上昇する飛沫流が該曲成部によりガイドされて流速を落とすことなく、そのまま下方側に効率良くUターンして流れるようになる。したがって、その後は、そのままデスク上に流下せしめられる。
その結果、従来のフラットな矩形の透明板よりなる飛沫防護パネルのように、上昇した飛沫流がそのまま防護パネルの上端を超えて対面側のユーザー上に拡散したり、また従来の水平方向に所定幅の上面板を設けたフード構造の飛沫防護パネルのように、上昇した飛沫流が水平方向の上面板に衝突し、そのまま咳やくしゃみをしたユーザーの上部にリターンしたり、リターンした飛沫流が再び上方に拡散して対面側ユーザーの方向に拡散したりする恐れが確実に解消される。
しかも、上記飛沫流の上方から下方へのUターン機能を実現する曲成部は、少なくともパネル本体フラット面のユーザーの口に対応する位置よりも所定寸法上方にありさえすれば良いので、矩形形状のパネル本体の高さ寸法を必要以上に大きくする必要はない。その結果、パネル本体のコンパクト化が可能になる。したがって、従来のようなパネル本体大型化によるコストアップ、設置状態の圧迫感、景観不良の問題も解決される。また、全体として、矩形パネルの上端を逆U字状に曲成するだけで足りるので、デザイン的な自由度も向上する。
さらに、同構成では、上述したように、飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体の高さを、日本人ユーザーの標準的な身長差を想定して、高低いずれの場合にも対応できるように、上記パネル本体の曲成部より下方のパネル面中央位置が標準的な身長の日本人ユーザーの口の位置に対応する寸法に設定している。したがって、実際に使用するユーザーに身長の差があっても、それが通常想定される身長の差である限り、何の問題もなく使用することができ、上述した有効な飛沫防護効果を実現することができる。
なお、上記パネル本体には、たとえば光透過性の高い透明なアクリル板やポリカーボネート板、メタクリル樹脂板などが採用される。
(2)請求項2の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段において、飛沫防護壁を形成するパネル本体の表面には、ウイルス等を不活性化する所定の抗菌加工が施されていることを特徴としている。
このような構成によると、ユーザーの口から吐出され、曲成部より下方のフラットなパネル面に衝突したのち上下左右に分かれて流れる飛沫流および曲成部を経て下方にUターンする飛沫流中のウイルス等(ウイルスや細菌)が飛沫防護壁を形成するパネル本体表面の抗菌加工部によって不活性化されて、感染機能を喪失する。したがって、感染症対策として有効になる。
上記抗菌加工部の抗菌加工に使用される抗菌剤としては、現在市場に提供されている各種の抗菌剤の採用が可能であるが、一例として、可視光型の光触媒が採用される。
可視光型の光触媒は、たとえば白色蛍光灯等の可視光に反応して有効に活性化し、ウイルスや細菌を、効果的に酸化、分解して、感染機能を喪失させる。したがって、感染症対策として非常に有効になる。
また、光触媒は、一般に高いイオン導電性を有する。そのため、コーティングされたパネル面で有効な帯電防止機能を発揮(パネル本体表面の抵抗率を低減)し、パネル面は荷電を与えても帯電しなくなる。その結果、パネル本体表面への飛沫や埃の付着が生じにくくなる。
したがって、パネル本体の表面に光触媒による抗菌加工が施されていると、不活性化されたウイルスや細菌がパネル本体表面に蓄積することなく、デスク上にスムーズに落下する。そのため、飛沫防護壁を形成するパネル本体そのものの自動的な防曇効果、パネル本体表面のクリーニング効果(防汚効果)が実現され、メンテナンス性も向上する。
(3)請求項3の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段において、飛沫防護壁を形成するパネル本体には電気的な荷電手段が設けられており、パネル本体の表面を流れる飛沫の静電吸着が可能となっていることを特徴としている。
飛沫防護壁を形成するパネル本体の表面を電気的な荷電手段により所定の極性に帯電させておくと、ユーザーの口から吐き出され、曲成部より下方のフラットなパネル面に衝突したのち上下左右に分かれて流れる飛沫および曲成部を経て下方にUターンしようとする飛沫成分がパネル面で有効に捕捉されるので、拡散される飛沫量が大きく減少する。特に、同構成では、直径5μm以下のマイクロ飛沫をも有効に吸着、捕捉することができるので、感染対策として有効となる。
この電気的な荷電手段には、たとえば既にフラットパネルディスプレイ(FDP)などに実用化されている透明導電膜(ITO蒸着膜など)が採用される。透明導電膜は、ガラスなどの透明体のみでなく、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透明合成樹脂材表面にも容易に設置することができ、その表面に透明な反射防止膜をコーティングすることによって、高光透過性の荷電パネルを実現することができる。
このような構成の場合、電気的な荷電手段をOFFにすれば、吸着した飛沫を容易に消毒除去することが可能で、メンテナンスも容易である。
(4)請求項4の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段において、支持台には、ユーザーの存在を検知する人感センサおよびパネル本体に紫外線を照射する紫外線照射手段が設けられており、人感センサがユーザーが居なくなったことを検出したときに、紫外線照射手段がパネル本体に紫外線を照射するようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、飛沫防護パネル使用状態において、所定の時間間隔で飛沫防護壁を形成するパネル本体表面の紫外線による確実な殺菌が可能となる。飛沫防護壁を形成するパネル本体表面の殺菌は、請求項2の発明の課題解決手段による各種抗菌剤、光触媒などでも実現することができる。しかし、それらの手段の場合、比較的殺菌効果が緩やかである。したがって、請求項3の発明の課題解決手段のような飛沫吸着機能を備えた構成の場合などには必ずしも十分ではない。
それに対して、紫外線、特に265nmレベルの波長の短い深紫外線は非常に殺菌効果が高い。したがって、パネル本体を支持する支持台の所定位置に深紫外線のような紫外線を照射する紫外線照射手段を設けてパネル本体の表面を殺菌することが有効である。しかし、深紫外線(UV-C)はもちろん、一般に紫外線(UV-A,UV-B)は人体に対して直接作用することは好ましくない。
そこで、上記のように、人感センサを設けてユーザーの存在を検知するようにし、人感センサがユーザーの不在(離席)を検出したときにのみ(居ない状態でのみ)紫外線照射手段を作動させて殺菌を行うようにする。また、殺菌中でも、ユーザーが戻ってきた場合には、直ちに紫外線照射手段の作動を停止させる。このような構成にすると、安全性を確保した上での深紫外線による効果的なパネル面の殺菌が可能となる。
この場合、上記人感センサには赤外線センサが採用され、たとえば支持台のユーザーに対向する前面部位置に設けられる。また、紫外線照射手段は、たとえば支持台内のパネル本体の下端に対応する位置、または支持台のパネル本体の前部位置に設けられる。
(5)請求項5の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1又は4の発明の課題解決手段において、パネル本体の表面に帯電防止膜を形成したことを特徴としている。
このように、飛沫防護壁を形成するパネル本体の表面に帯電防止膜を形成すると、パネル本体の表面抵抗率が低くなり、荷電を与えても帯電しなくなる。その結果、埃やごみが付着しなくなり、飛沫も付着しにくくなる。
特に、請求項4の発明の課題解決手段のように、紫外線照射による殺菌機能を備えている場合にも、殺菌されたウイルスや細菌がパネル本体表面に蓄積することなく、デスク上にスムーズに落下する。そのため、飛沫防護壁を形成するパネル本体そのものの自動的な防曇効果、パネル本体表面のクリーニング効果(自浄効果)が実現され、メンテナンス性が向上する。
(6)請求項6の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3又は5の発明の課題解決手段において、支持台のパネル本体下端に対応する部分には、パネル本体全体を所定の色に発光させる複数の発光ダイオードが設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、支持台のパネル本体下端に対応する部分に設けられている所定の色の複数の発光ダイオードを発光させると、当該パネル本体の全体が所定の色に美しく発光する。したがって、同構成の飛沫防護パネルは、例えばクラスター発生の可能性が高いスナックやナイトクラブなどの社交場における感染対策手段として有効になる。また、クリスマスパーティーなど、各種パーティーでの使用にも適している。
この場合、上記パネル本体としては、光透過性の高い透明なアクリル板やポリカーボネート板のほか、特に透明度が高く、光の反射、吸収、散乱が少ないメタクリル樹脂板、さらには光の屈折率が高い透明板の両面に相対的に光の屈折率が低い透明板を接合した多層構造の透明樹脂板などの採用が可能である。
光の屈折率が高い透明板の両面に相対的に光の屈折率が低い透明板を接合した多層構造の透明樹脂板の場合、光の屈折率が高い透明板部分に発光ダイオードからの光を入射させると、同入射した光の所定量が両面側の光の屈折率が低い透明板との境界層部分で反射されながら透明板の曲成部先端まで進行してゆく。他方、その他の光はその間において両面側の光の屈折率が低い透明板を透過して外部に漏れる。
したがって、同構成によれば、導光体として透明板の下端から曲成部先端まで有効に光を導きながら、照明板として透明板の全体を有効に光らせることが可能となる。
(7)請求項7の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1、2、3,4,5又は6の発明の課題解決手段において、飛沫防護壁を形成する2枚のパネル本体が、単一の支持台上に曲成部の開口を外側にする形で並列支持されていることを特徴としている。
このような構成によれば、1枚のパネル本体を1台の支持台に立設した1組の飛沫防護パネルを2組別々に設置する場合に比べて、遥かに設置が容易になり、また2枚のパネル本体を相互に正確に整列させた状態で設置することができる。また、支持台を共通にできるので、コストも低下する。
全体がフラットな従来の矩形パネルの場合、上端側から対面側に飛沫が拡散しやすいので、このような構成を採用することができないが、上記請求項1,2,3,4,5又は6の発明の課題解決手段の場合には、パネル本体の上端部が下方に向けて曲成されており、同逆U字状の曲成部で確実に対面側上方への飛沫の拡散が有効に防止されるので、容易に2枚のパネル本体の並設構造を採用することができる。
以上の結果、この出願の発明によれば、防護パネル自体の高さを必要以上に高くしなくても必要、かつ十分な飛沫防護機能を実現することができ、小型コンパクトで、デザイン的にも優れた飛沫防護パネルを低コスで提供することができるようになる。
また、それでいながら、ユーザーの身長差にも柔軟に対応することができ、非常に実用性が高い。
この出願の発明の実施の形態1に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 同飛沫防護プレートの使用状態の一例を示す断面図である。 同飛沫防護プレートの使用状態における飛沫防護プレート全体の飛沫防護作用を示す断面図である。 同飛沫防護プレートの使用状態における曲成部の作用を示す拡大断面図である(曲成部の曲成角が半径Rの半円を基本とし、その先端を所定寸法a1だけ下方に延長した構成の作用を示す図)。 同飛沫防護プレートの使用状態における要部(曲成部)の作用を示す拡大断面図である(曲成部の曲成角が半径Rの半円である構成の作用を示す図)。 同飛沫防護プレートの使用状態における要部(曲成部)の作用を示す拡大断面図である(曲成部の曲成角が半径Rの半円よりも小さい構成の作用を示す図)。 同飛沫防護プレートのパネル本体フラット面における身長差吸収機能を示す拡大断面図である。 同飛沫防護プレートのパネル本体フラット面に対する日本人ユーザーの標準身長に対応した飛沫防護位置設定方法を示す説明用の断面図である。 同飛沫防護プレートの変形例に係る要部(曲成部)の作用を示す拡大断面図である(曲成部の曲成角が半径Rの半円を基本とし、その先端を所定寸法a2だけパネル本体側下方に向けて延長した構成の作用を示す図)。 この出願の発明の実施の形態2に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 同飛沫防護プレートの第1の使用状態を示す断面図である。 同飛沫防護プレートの第2の使用状態を示す断面図である。 この出願の発明の実施の形態6に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 同飛沫防護プレートの要部の構成を示す一部拡大斜視図である。 同飛沫防護プレートの全体的な構成を示す拡大断面図である。 同飛沫防護プレートの要部の構成を示す一部拡大断面図である。 同飛沫防護プレートの制御回路部分の構成を示す電気的な結線図である。 同飛沫防護プレートの制御回路部分の動作を示すタイムチャートである。 この出願の発明の実施の形態7に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 この出願の発明の実施の形態8に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 この出願の発明の実施の形態9に係る飛沫防護プレートの全体的な構成を示す斜視図である。 同飛沫防護プレートの構成を示す要部の拡大断面図である。 同飛沫防護プレートの変形例の構成を示す要部の拡大断面図である。 第1の従来例に係る飛沫防護プレートのパネル本体要部の構成および作用を示す断面図である。 第2の従来例に係る飛沫防護プレートのパネル本体要部の構成および作用を示す断面図である。
以下、上記添付の図面を参照しながら、この出願の発明の幾つかの実施の形態について、詳細に説明する。
<実施の形態1>
まず図1~図8は、この出願の発明の実施の形態1に係る飛沫防護パネル1の構成および作用を示している。
図1は、同飛沫防護パネル1の全体的な構成、図2は、同飛沫防護パネル1のオフィスにおける使用状態、図3は、同飛沫防護パネル1全体の飛沫防護作用、図4は、同飛沫防護パネル1の曲成部による飛沫防護作用、図5は、同飛沫防護パネル1の曲成部の曲成角が180°(半径Rの半円)の時の曲成部による飛沫防護作用、図6は、同飛沫防護パネル1の曲成部の曲成角が180°よりも小さいときの曲成部による飛沫防護作用、図7は、同飛沫防護パネルの曲成部によるユーザーの身長差を吸収し得る飛沫防護作用、図8は、同飛沫防護パネルのパネル本体フラット面に対するユーザーの身長差を考慮した飛沫防護位置(標準位置)設定方法、をそれぞれ示している。
すなわち、この実施の形態の飛沫防護パネル1は、たとえば飛沫防護壁を形成する所定の板厚の透明(又は半透明)のアクリル板よりなる矩形形状のパネル本体11と、該パネル本体11を垂直な衝立状態に支持する支持台(スタンド)12とから構成されている。
パネル本体11は、飛沫衝壁面を形成する広い面積のフラット部11aと、該フラット部11aの上端にあって、該フラット部11aのフラット面に衝突した後、上方に向けて流れる飛沫流を下方に向けてUターンさせる曲成部11bとからなっている。曲成部11bは、パネル本体11の上端部所定幅部分を上方から下方に逆U字形状に曲成(湾曲)することによって形成されている。この曲成部11bの曲成面の曲成角は、垂直なフラット部11aのフラット面に衝突した後、上方に向けて流れる飛沫流を上方および後方(ユーザー側)に向けて拡散させることなく、効果的に下方に向けてUターンさせるに適した曲成角に設定されている。
一方、支持台12は、全体として偏平な台形構造を成し、上記パネル本体11の横幅(左右方向の寸法)に対応した長さのものに形成されている。そして、その前後方向(幅方向)略中央部には、パネル本体11の下端部を嵌合固定する所定の深さの凹溝12aが設けられている。そして、同凹溝12a部分にパネル本体11の下端部を嵌合固定することにより、パネル本体11の全体が図1のように垂直な状態に支持されている。この支持台12は、たとえば合成樹脂材により成型されている。
そして、このように構成された、この実施の形態の飛沫防護パネル1は、たとえば図2に示すように、オフィスなどにおいて向かい合うように設置されたデスクD1、D2上にそれぞれ逆方向に向けて(曲成部11b、11bの開放面側をユーザーM1、M2側に向けて)設置し、所定の縦および横寸法のパーテーションとして使用されるようになっている。そして、デスクD1、D2上には、PC等の必要なビジネスツールが置かれる。
このような構成の場合、たとえば右側のユーザーM1が咳をしたとすると、それによる飛沫が図3中に仮想線(矢線)で示すように吐き出され、所定圧、所定速度の飛沫流(噴流)となってパネル本体11のフラット部11aのフラット面中央に略直角に衝突する。この衝突時において、飛沫流がパネル面に及ぼす力は、飛沫流の単位時間の運動量の変化に等しく、余り流速を低下させることなく、同パネル面正面部分で上下左右各直交方向に分流される。
この場合、下方に向けて流れる飛沫流は、そのままデスクD1上に落下する。また、左右、斜め各方向に向けて流れる飛沫流は、パネル本体11の左右両方向の寸法を十分に大きく取っていることから(この実施の形態では、一般的なビジネスデスクの横幅に対応した、たとえば120cmとしている)、パネル本体11の両端側に至る間に下方に落下する。したがって、いずれの飛沫流も対面側のデスクD2で執務するユーザーM2側までは拡散しない。また、飛沫は、一般に直径5μmより大きい水滴であることから、一旦デスクD1上に落ちた飛沫が再び舞い上がる心配はない。
他方、上方に流れる飛沫流は、パネル本体11上端の逆U字形状の曲成部11bの曲成面により下方に向けてUターンせしめられ、そのままデスクD1上に落下する。この場合にも、飛沫は、一般に直径5μmより大きい水滴であることから、その重量によりスムーズに下方に向けて落下する。そして、一旦デスクD1上に落ちた飛沫が再び舞い上がる心配はない。
この飛沫の拡散防止作用は、咳やくしゃみの場合だけでなく、通常の会話の場合にも全く同様に有効に発揮される。しかし、咳やくしゃみのように吐き出し圧が大きいケースでは、パネル本体11のフラット部11aのフラット面に衝突して上方に流れる飛沫流の上昇速度、上昇ベクトルも大きく、曲成部11b部分で下方に向けてUターンするUターン速度も速くなる。したがって、本来吐き出し圧が大きく、噴流ベクトルの大きい咳やくしゃみによる飛沫の拡散をも効果的に防止することができる。
ところで、上記曲成部11bの曲成形状は、基本的には、図5に示すような所定の半径Rの正半円形状(所定半径Rの正円を1/2に切った曲成角180°の曲面板)であれば足り、上述した有効なUターン効果を得ることができる。しかし、曲成角が180°より小さくなると(C字形状になると)、たとえば図6に示すように、曲面部を流れる時に作用する飛沫への遠心力と曲面部を流れる飛沫流の出口での境界層の剥離(カルマン渦発生)により、相対的に後方側および上方側への拡散が生じやすくなる。また、曲成角が180°より大きいと、Uターン後ストレートに下方に向けて流下させることができない。
そこで、この実施の形態の場合、たとえば図4に詳細に示すように、所定の半径Rの正半円形の先端11cを所定寸法a1だけ垂直方向下方に長くした逆U字形状の曲成構造(正半円部+ストレートな延長部)を採用している。しかも、所定寸法a1だけ垂直方向下方に長くした先端11cの端部の形状を直角なエッジ構造ではなく、図示のように滑らかなアール面としている。このような構成にすると、曲面部を流れる時に作用する飛沫の慣性力、遠心力をUターン方向に有効にガイドすることができ、かつ曲面部を流れる飛沫流の曲面部出口での境界層の剥離(カルマン渦発生)をも可及的に小さくすることができる。その結果、後方側(ユーザーM1側)および上方側(対面するユーザーM2側)への飛沫の拡散を有効に防止することができる。
特に、以上の構成の場合には、上記曲成部11bの曲面部でUターンする飛沫流の流れに関し、正半円の曲面部中間地点を過ぎて下降状態に移行した時点で、当該飛沫流に重力加速度が作用するようになり、加速度を増しながらデスク面方向に効率良く流下するので、上記曲面部出口での境界層の剥離が生じないことと相俟って、Uターン後の飛沫流に乱流による飛散は殆ど見られない。
したがって、パネル本体41の全体がフラットな図24の飛沫防護パネル50や単に水平方向への上面板62bがあるだけの図25の飛沫防護パネル60と異なって、対面側のデスクD2で執務するユーザーM2側への拡散は生じない。
なお、上記曲成部11bの先端11cを所定寸法a1だけ垂直方向下方に長くすることは、あくまで拡散防止効果をより有効にするための一つの実施の形態であり、必ずしも本願発明の必須の要件ではない。したがって、図5に示す曲成角180度の半円(C字形状)であっても、十分な拡散防止効果を得ることができる。また、上記曲成部11bの曲成角が180°より小さい図6のような場合であっても、飛沫流がユーザー方向に反射する問題はあるものの、曲成部11bがない場合に比べれば、十分にUターン効果を実現することができ、対面側ユーザーM2への飛沫の拡散を有効に防止することができる。
つまり、本願発明の構成では、パネル本体11のフラット部11aに衝突し、上方に流れる飛沫流をユーザーM1側下方にUターンさせる曲成部11bがあることが重要であり、それによって飛沫の拡散を防止することが特徴である。したがって、拡散防止効果の差を問題としなければ、上記曲成部11bの曲成形状も、必ずしも半径Rの正半円である必要はなく、パネル本体11のフラット部11a上端側から先端11c側に曲率半径が変わるものであっても良い。
ところで、上記飛沫防護パネル1のデスク上の高さは高い方が衝壁効果、拡散抑止効果が高く、より有効である。そのため、デスク上に置かれる製品の中にも、人が立った時の高さよりも高い寸法のものを数多く見受けることができる。しかし、余りに高さ寸法の大きいものは、圧迫感が大きく、ユーザーにストレスを感じさせるし、価格も高くなる。さらに、重量も重くなり、転倒を避けるために支持台部分も大きく、重量のあるものにしなければならない。そのため設置スペースの制約も生じる。
そこで、この実施の形態では、たとえば図8に示すように、ユーザーM1として平均身長173cmの日本人を想定し、同ユーザーM1にとって最適な椅子の高さ(座面高)Aを42cm、最適なデスクD1の高さBを73cmとした場合において、支持台12部分を含めたパネル本体11の高さCが67cm程度となるように構成している。また、横幅は、一般的なデスクの寸法に合わせて、120cm程度としている。
このような寸法関係(C=67cm)に構成した場合、図3および図8に示すように、標準身長173cmのユーザーM1の口部位置が、ちょうどパネル本体11のフラット面の上下方向略中間位置に対応(対向)するようになる。そこで、この位置を標準身長位置(標準身長者の口部に対応する位置)として設定している。
この67cmの高さCの場合、たとえば曲成部11bの半径Rを4cm、支持台12の高さを3cmと仮定した場合、ユーザーM1の口からの飛沫を有効に受け止め得るパネル面は、上下両端側に各々5cmの余裕を残したとして、少なくともパネル本体11のフラット面の上下方向中間位置から上方に25cm(30cm-5cm)、下方に25cm(30cm-5cm)の寸法を取ることができる。したがって、これにより、高い方に173cm~198cm、低い方に173cm~148cmまでの対応が可能である。つまり、身長148cmから198cmのユーザーの有効な使用が可能であるということになる。
もちろん、このパネル本体11の高さCは、あくまでも一例であり、たとえば欧米向けに輸出する製品などの場合には、より高い80~90cmに設定することもできる。このようにすると、2mを超える身長の欧米のユーザーにも十分な余裕を持って対応することができる。
以上の構成の飛沫防護パネル1の場合、曲成部11b自体にフラット面では全く期待できない極めて有効な飛沫拡散防止機能があり、また、曲成構造自体にパネル本体11の高さを低くする作用があるので、上記何れの寸法設定にあっても、パネル本体11の高さを十分にコンパクトなものにすることができ、一般的な大きさのビジネスデスク上に置いても、格別ユーザーに圧迫感を感じさせるようなこともない。また、室内景観を特に阻害するということもない。しかも、それらそれぞれの位置で、確実に上述した曲成部11bによる有効、かつ適切な飛沫拡散防止作用を得ることができる。
すなわち、このような構成の場合、図7に詳細に示すように、仮にユーザーに相当の身長差があっても(高低いずれの方向に)、当該ユーザーM1(M2)の口部を必ず上記パネル本体11の曲成部11bよりも下方の位置でパネル面に対応させることができることになり、適切な飛沫拡散防止機能を実現することができる。
つまり、同構成の場合、上昇する飛沫流を下方にUターンさせる曲成部11bが、少なくともパネル本体11のフラット部11aパネル面のユーザーの口に対応する位置よりも所定寸法(上記の例では一例として5cmに設定)上方にありさえすれば有効に機能するので、矩形形状のパネル本体11の高さ寸法Cを必要以上に大きくする必要がなくなる。したがって、コンパクト化が可能になるわけである。また、全体としても、矩形パネルの上端部を逆U字状に曲成するだけで足りるので、デザイン的な自由度も高い。
なお、この実施の形態の場合、上記パネル本体11には、上述したアクリル板のほか、光透過性の高い透明(又は半透明)のポリカーボネート板、メタクリル板などの採用が可能である。
また、以上の構成では、上記曲成部11bの曲成形状として、任意の半径Rの正半円形状(曲率一定)を採用したが、これは必ずしも曲率一定の正半円形状に限られるものではなく、有効なUターン効果を実現できるものである限り、各種の曲成形状の採用が可能である。
(使用形態)
以上の説明では、この実施の形態に係る飛沫防護プレート1をユーザーM1のデスクD1の正面側に1台セットする場合について説明したが、それ以外にも、たとえば同様の飛沫防護プレート1のパネル本体11および支持台12の左右方向の寸法を所定寸法短くしたものを2台準備し、上記正面側のものに組み合わせる形で、左右両側に設置することもできる。
このような組み合わせ構成を採用すると、左右両側に拡散する飛沫流をも確実に捕捉することができ、より効果的な飛沫拡散防止効果を実現することができる。
また、この実施の形態に係る飛沫防護プレート1は、オフィス等での使用に限らず、飲食店、その他各種の場所で使用することができることは言うまでもない。
(変形例)
次に、図9は、上記実施の形態1の変形例に係る飛沫防護パネルの構成と作用を示している。
この変形例の構成では、上記実施の形態1の飛沫防護パネル1の構成における曲成部11b(曲成角180°)の先端11cを寸法a1よりも所定寸法大きい寸法a2まで延ばし、さらに同延設部a2部分をパネル本体11のフラット部11aの下端方向に向けて傾斜させた構成としている。
このような構成によると、曲成部11bでUターンして下方に流れる飛沫流が、パネル本体11のフラット部11aの下端に向けて内向きに流下するようになるので、よりユーザーM1側(後方)に拡散されにくくなる。また、曲成部11bの出口で生じる剥離流が上方に拡散されにくくなる。
<実施の形態2>
次に図10~図12は、この出願の発明の実施の形態2に係る飛沫防護パネルの構成および作用を示している。
この実施の形態の飛沫防護パネル1は、図10の構成から理解されるように、上記実施の形態1の図2における2組(2枚)の飛沫防護プレート1、1のパネル本体11、11部分を一つのスタンド12に所定の間隔をあけて並設状態で固定することにより一体化し、一組の飛沫防護プレート1として構成したことを特徴とするものである。
そのため、上記スタンド12部分の前後幅が少し拡大され、2組(2枚)のパネル本体11、11を嵌合する2本の凹溝12a,12aが形成されているが、その他の部分は基本的に上記実施の形態1の飛沫防護プレート1の構成と同様である。
このような構成による場合、たとえば図11に示すような、対面方向の幅が広い会議室用のテーブル(単一のテーブル)Dなどにおいて向かい合って使用する場合において、余分なスペースを取ることなくコンパクトに設置することができる。また、対面方向の2組のパネル本体11,11部分が不揃いになることなく、確実に平行な状態で設置されるので、設置状態の見栄えも良い。
さらに、たとえば図12のような長尺のデスクDを複数台連接して使用する大勢での会議などの場合にも、連接方向に並ぶ各飛沫防護プレート1,1・・(そのパネル本体11,11)部分が不揃いになることなく、容易に平行な状態で一列に設置することができる。したがって、設置後の見栄えが非常に良くなる。また、設置および片付け作業自体も容易になる。
<実施の形態3>
次に、上記実施の形態1又は2に係る飛沫防護パネルは、さらに実施の形態3に係る飛沫防護パネルとして、そのフラット部11aおよび曲成部11bを含むパネル本体11の表面にウイルスや細菌を不活性化する抗菌剤を設けた抗菌加工構造に形成することができる。
実施の形態1又は2において飛沫防護壁を形成するパネル本体11の表面(前面)にウイルスや細菌を不活性化する抗菌剤を設けると、ユーザーの口から吐出され、曲成部11bより下方のフラット部11aに衝突したのち上下左右に分かれて流れる飛沫流中のウイルスや細菌および曲成部11bを経て下方にUターンする飛沫流中のウイルスや細菌が、それぞれパネル本体11表面の抗菌剤によって不活性化されて、感染機能を喪失する。したがって、感染症対策として有効になる。
上記抗菌構造形成に使用される抗菌剤としては、現在提供されている各種の抗菌剤の採用が可能であるが、この実施の形態では、一例として可視光型の光触媒を採用する。可視光型の光触媒は、たとえば白色蛍光灯等の可視光に反応して活性化し、ウイルスや細菌を、効果的に酸化、分解して、感染機能を喪失させる。したがって、感染症対策として有効になる。
また、一般に光触媒は、高いイオン導電性を有する。そのため、コーティング面で有効な帯電防止機能を発揮(パネル本体表面の抵抗率を低減)し、荷電を与えてもパネル面が帯電しなくなる。その結果、パネル本体11表面への飛沫や埃の付着が生じにくくなる。したがって、光触媒による抗菌加工が施されていると、不活化されたウイルスや細菌がパネル本体11の表面に蓄積することなく、デスク上にスムーズに落下する。そのため、飛沫防護壁を形成するパネル本体11そのものの自動的な防曇効果、表面のクリーニング効果(防汚効果)が実現され、メンテナンス性が向上する。
<実施の形態4>
次に、上記実施の形態1又は2に係る飛沫防護パネルは、さらに実施の形態4に係る飛沫防護パネルとして、飛沫防護壁を形成するパネル本体11部分に電気的な荷電手段を設け、パネル本体11の表面を流れる飛沫の静電吸着を可能とすることができる。
飛沫防護壁を形成するパネル本体11の表面を電気的な荷電手段により所定の極性に帯電させておくと、ユーザーの口から吐き出され、曲成部11bより下方のフラット部11aに衝突したのち上下左右に分かれて流れる飛沫成分および曲成部11bを経て下方にUターンする飛沫成分が、それぞれパネル面で有効に捕捉されるので、拡散される飛沫量が大きく減少する。特に、同構成では、直径5μm以下のマイクロ飛沫をも有効に吸着、捕捉することができるので、感染対策として有効となる。
この電気的な荷電手段には、例えば既にフラットパネルディスプレイ(FDP)などに実用化されている透明導電膜(ITO蒸着膜/スズドープ酸化インジウム蒸着膜)などが採用される。透明導電膜は、ガラスなどの透明体のみでなく、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透明合成樹脂材の表面にも容易に設置することができ、その表面に透明な反射防止膜をコーティングすることによって、高光透過性の荷電パネルを実現することができる。
そして、このような構成の場合、電気的な荷電手段をOFFにすれば、吸着した飛沫を容易に殺菌除去することが可能であり、メンテナンスも容易である。
<実施の形態5>
次に、この出願の発明の実施の形態5に係る飛沫防護パネルの構成について、詳細に説明する。この実施の形態に係る飛沫防護パネルは、上記実施の形態1又は2に係る飛沫防護パネルにおいて、フラット部11aおよび曲成部11bを含むパネル本体11の表面に帯電防止膜を形成し、パネル本体11の表面部分を流れる飛沫の静電吸着を防止するようにしたことを特徴としている。
このように、上記実施の形態1又は2に係る飛沫防護パネルにおいて、飛沫防護壁を形成するパネル本体11の表面に帯電防止膜を形成すると、パネル本体11の表面抵抗率が低くなり、荷電を与えても帯電しなくなる。その結果、埃やごみが付着しなくなり、飛沫も付着しにくくなる。
したがって、たとえば紫外線照射手段などの殺菌手段による殺菌機能を付加した場合(後述の図15の構成を参照)にも、殺菌されたウイルスや細菌がパネル本体11の表面に蓄積することなく、デスクD1上にスムーズに落下する。そのため、飛沫防護壁を形成するパネル本体11そのものの自動的な防曇効果、表面のクリーニング効果(自浄効果)が実現され、メンテナンス性が向上する。
<実施の形態6>
次に図13~図18は、この出願の発明の実施の形態6に係る飛沫防護パネルの構成および作用を示している。
この実施の形態の飛沫防護パネル1は、たとえば図13~図16に示されるように、上記実施の形態1の構成の飛沫防護パネル1において、パネル本体11の下端を嵌合支持している支持台12の凹溝12aの下部に所定の間隔を置いて複数の紫外線LED35,35・・を設け、同紫外線LED35,35・・からの紫外線をパネル本体11内に導き、パネル本体11の内側からパネル本体11の表面側を照射することによって、パネル本体11の表面に付着した飛沫中のウイルス等の殺菌を行うようにしたことを特徴とするものである。
この場合、上記紫外線LED35,35・・には、たとえば波長265nm程度の各種ウイルスの殺菌効果が高い深紫外線(UV-C)を発光し得る深紫外線LEDが採用されている。そして、パネル本体11には、特に同深紫外線の屈折率が高い透明材が選ばれている。深紫外線(UV-C)は、1分間程度の照射で室内の空気や壁、床などの殺菌が可能である。しかし、この実施の形態のような飛沫防護パネル1の構成では、殺菌対象が飛沫が付着したパネル本体11の表面だけであり、スペースも限られている。したがって、そのような強い殺菌力は不要である。
そこで、この実施の形態では、飛沫防護壁を形成する上記パネル本体11の厚さに対応した小さなLEDを採用していると共に、その発光エネルギーレベルも必要最低限度のものとして構成している。また、周囲への散乱を避け、飛沫付着面にのみ有効に深紫外線を作用させるために、パネル本体11の背面側には深紫外線の反射層25を設け、その上でパネル本体11の内側から前面側表面の飛沫に透過状態で深紫外線を照射するようにしている。
このように、パネル本体11の背面側に深紫外線の反射層25を設けると、たとえば図15に示されるように、上記紫外線LED35,35・・から発光された深紫外線が、同反射層(反射面)25で効果的に屈折、反射されながら、パネル本体11上端側の曲成部11bの先端11cまで効果的に導かれるようになり、パネル本体11に深紫外線の導光体機能を付加することができる。
この反射層(反射面)25での反射による深紫外線の導光機能は、パネル本体11の上端側が照射面側(飛沫面側)に曲成していることにより、より効果的となり、図15中に仮想線で示すように、より確実に曲成部11bの先端11cまで導かれる。その結果、パネル本体11の前面部全体に均等な殺菌作用を持たせることができる。また、曲成部11b内では、反射層(反射面)25、25が対向していることから、同対向する反射層(反射面)25、25間で相互に紫外線が反射し、殺菌し合うことになるので、より効果的に殺菌することができる。
また、曲成部11b内の反射面は、それぞれデスクD1の上面に対向しているので、図15に示すようにデスクD1上の十分に広い領域を照射することができ、デスクD1上に落下した飛沫中のウイルスをも有効に殺菌することができる。そのため、より確実な殺菌が可能となる。
また、反射層(反射面)25があるため、対面側デスク(図2のD2参照)のユーザー(図2のM2参照)に対して深紫外線が作用するのを防止することができる。
この実施の形態の場合、上記反射層25は、上記パネル本体11の深紫外線屈折率に比べて遥かに低い屈折率の透明材により形成されており、同透明材とパネル本体11との境界層部分に深紫外線の全反射面を形成することにより、上記パネル本体11部分に深紫外線の有効な導光体機能を付与するようにしている。
しかし、上記反射層25は、その他にも、深紫外線を90%以上有効に拡散反射する紫外線反射膜(厚膜)、深紫外線のみを同様の効率で選択的に反射するセラミック製のUV反射層(ミラー層)などの採用が可能である。前者の場合、2液混合型の熱硬化インクであり、スクリーン印刷により各種透明板に容易に塗布することができる。
このように、この実施の形態の構成では、出力レベル、照射領域、周囲への影響を含めて深紫外線に対する安全性に十分配慮している。しかし、そうであっても、深紫外線の人体に対する安全性については、より以上の注意が必要である。
そこで、この実施の形態では、たとえば図17および図18に示すように、上記飛沫防護パネル1の支持台12部分(前部面)に、対面するユーザーM1の存在を検知する人感センサ30を設けると共に、支持台12内に同人感センサ30のユーザー検知出力に応じて、上記深紫外線LED35,35・・のON、OFF状態を制御するマイコン31を設け、デスク部D1にユーザーが居るときには上記深紫外線LED35,35・・をOFFにし、デスク部D1からユーザーM1が居なくなったときにのみ上記深紫外線LED35,35・・を所定時間(数十秒)ONして、速やかに殺菌を行うようにしている。
すなわち、図17において、符号29は電源ライン+Bの入力側に設けられた外部操作可能な電源スイッチ、符号30はユーザーがデスク部D1に居るか居ないかを検知する人感センサである。電源スイッチ29は、上記支持台12の上面部に設けられている(図13および図14参照)。人感センサ30は、たとえば焦電型の赤外線センサにより構成されており、人体からの放射赤外線量を検出することによってユーザーが居るか、居ないかを検出する。そして、ユーザーが居る場合には、たとえば図18のタイムチャートに示すようにON出力(H出力)を、居ない場合にはOFF出力(L出力)を発生する。また、符号31はマイコン、32はリレーコイル、33はスイッチングトランジスタ、34は上記リレーコイル32によってON,OFFされるリレースイッチ、35は上記電源スイッチ29、リレースイッチ34がONの時にON作動する上述の深紫外線LED(実際は複数個あるが、ここでは1個で代表する)である。これら各電子部品29~35が、上述した支持台12の内部に組み込まれ、図17のように結線されている。そして、電源スイッチ29がユーザーM1によってON操作されると、上記各電子部品30~35に必要な動作電源が供給され、上記人感センサ30の検出出力に応じて、上記深紫外線LED35のON,OFF状態が適切に制御される。
次に、この人感センサ30の検出出力に応じた深紫外線LED35のON,OFF状態の制御(パネル面の殺菌制御)について説明する。
すなわち、この実施の形態の飛沫防護パネル1を使用する際には、先ず上記電源スイッチ29をON操作する。これにより、電源ライン+Bに電源回路から動作電源が供給され、人感センサ30、マイコン31、リレーコイル32、スイッチングトランジスタ33、リレースイッチ34、深紫外線LED35が作動可能な状態となる。
この状態においては、通常ユーザーM1がデスク部D1に存在することが想定される。したがって、人感センサ30の検出出力は、図18に示すようにON(H出力)である。したがって、マイコン31は、ユーザーM1が存在すると判定してH出力は出さず(L出力のまま)、スイッチングトランジスタ33はOFF状態に維持される。そのため、リレーコイル32も励磁されず、リレースイッチ34はOFFのままであるので、深紫外線LED35はOFF状態に維持される。このため、同状態では、パネル本体11内に深紫外線が入射することはなく、ユーザーは安全に業務を遂行することができ、咳やくしゃみ、会話等により生じた飛沫は、パネル本体11部分で確実に遮蔽され、対面側および周囲に拡散されることはない。
一方、同状態において、ユーザーが会議、来客、用足し、その他の理由(帰宅など)で席を立つと、上記人感センサ30はユーザーの不在を検出して出力がOFF(L出力)になる。すると、マイコン31は、ユーザーが不在であると判定して、H出力を出し、スイッチングトランジスタ33を所定時間内ONにする。この結果、リレーコイル32が励磁され、リレースイッチ34を同所定時間内ONにする。
その結果、同所定時間内深紫外線LED35が駆動されて、上述した紫外線殺菌が実現される。この深紫外線LED35を駆動する時間はわずかの時間(数十秒)で十分であり、同所定時間は上記マイコン31内のタイマー機能により予め設定されている。
これにより、通常ユーザーM1がデスクD1に戻った時には、すでに殺菌が終わっており、パネル本体11の表面の飛沫中のウイルスや細菌は死滅していることになる。しかも、図18のタイムチャートから明らかなように、同殺菌は、勤務時間内(又は勤務時間外)において、ユーザーM1の離席に応じて繰り返し行われることから、1日(24時間)を通して使用したとしても、付着した飛沫中のウイルスや細菌が増殖するようなことがない。したがって、感染症対策として、非常に有効なものとなる。
また、同構成では、ユーザーM1の離席時間が極めて短く、深紫外線LED35を駆動している時間内にユーザーM1が席に戻ったような場合にも、ユーザーM1を検知すると、直ちに深紫外線LED35を停止するようになっているので、十分な安全性が確保される(図18のタイムチャートを参照)。
<実施の形態7>
次に図19は、この出願の発明の実施の形態7に係る飛沫防護パネルの構成を示している。
この実施の形態の飛沫防護パネル1は、2枚のパネル本体11,11を1台のスタンド12にセットした上記実施の形態2の構成の飛沫防護パネル1において、2枚のパネル本体11,11のそれぞれに上記実施の形態6と同様の深紫外線LED35,35・・、35,35・・による殺菌機能を付加したことを特徴とするものである。人感センサ30,30の検出出力に応じた深紫外線LED35のON,OFF状態の制御回路(パネル面の殺菌制御回路)についても、同様に採用されている。電源スイッチ29は、共通に設けられており、2枚のパネル本体11,11の間の支持台12上部面に設けられている。
その他の構成は、上記実施の形態2の構成の飛沫防護パネル1と全く同様である。
<実施の形態8>
次に図20は、この出願の発明の実施の形態8に係る飛沫防護パネルの構成を示している。
この実施の形態の飛沫防護パネル1は、上記実施の形態6と同様のウイルス等殺菌作用を果たす深紫外線LED35,35・・をパネル本体11の下端部ではなく、支持台12の前部に位置して設け、パネル本体11の外側からパネル本体11のフラット部11a前面および曲成部11b内面に深紫外線を照射することによって、同様の殺菌作用を実現したことを特徴とするものである。この場合にも、パネル本体11の背面側には同様の深紫外線反射層25が設けられ、また、人感センサ30の検出出力に応じた深紫外線LED35,35・・のON,OFF状態の制御回路(パネル面の殺菌制御回路)が設けられている。
このような構成によっても、同様の有効なウイルス等の殺菌作用を実現することができる。
<実施の形態9>
次に図21および図22は、この出願の発明の実施の形態9に係る飛沫防護パネルの構成を示している。
この実施の形態の飛沫防護パネル1は、上記実施の形態1の飛沫防護パネル1の構成において、パネル本体11の下端を嵌合支持している支持台12の凹溝12aの下部に所定の間隔を置いて複数の可視光LED40,40・・を設け、同可視光LED40,40・・からの光をパネル本体11内に導き、パネル本体11を導光体としてパネル本体1の全体を所定の色に発光させるようにしたことを特徴とするものである。そして、支持台12上の電源スイッチ29を入れると、それら各可視光LED40,40・・が点灯するようになっている。
この場合、上記複数の可視光LED40,40・・には、基本的には同一色のものの組み合わせが選ばれるが、たとえば青、緑、赤の3色のLED40,40,40を組み合わせて、複合的な色を発光させるようにすることもできる。
このような構成によると、発光色の異なる複数の可視光LEDのいずれかを複数個所望に選んで設置することによって、当該パネル本体11の全体が選ばれた所定の色に美しく発光するようになる。この場合、必要に応じて照度(明るさ)を調節する調光手段が設けられる。
したがって、同構成の飛沫防護パネル1は、例えばクラスター発生の可能性が高いスナックやナイトクラブなどの社交場における感染防止手段として有効なものになる。また、家庭やサークル、教会でのクリスマスパーティーなど、各種パーティーでの使用にも適している。
この実施の形態の場合、上記パネル本体11を構成する透明板としては、上述した光透過性の高い透明なアクリル板のほか、特に透明度が高く、光の反射、吸収、散乱が少ないメタクリル樹脂板の採用が可能である。
<変形例>
次に、図23は、同実施の形態9の飛沫防護パネル1の変形例の構成を示している。この変形例の飛沫防護パネル1では、パネル本体11として、可視光波長の屈折率が高い透明板21の両面に相対的に可視光波長の屈折率が低い透明板22、23を接合した多層構造の透明樹脂板が採用されている。
可視光波長の光の屈折率が高い透明板21の両面に相対的に可視光波長の光の屈折率が低い透明板22,23を接合した多層構造の透明樹脂板の場合、可視光波長の光の屈折率が高い透明板21部分に可視光LED40,40・・からの光を入射させると、同入射した光の所定量が両面側の可視光波長の光の屈折率が低い透明板22,23との境界層部分で適度に反射されながら当該可視光波長の光の屈折率が高い透明板21の曲成部先端まで効率良く進行してゆく。他方、その他の光はその間において両面側の可視光波長の光の屈折率が低い透明板22,23部分を透過して外部に漏れる。
したがって、同構成によれば、導光体としてパネル本体11の下端から曲成部11bの先端まで有効に光を導きながら、照明板としてパネル本体11の全体をより均一に所望の色に光らせることが可能となる。
1:飛沫防護パネル
11:パネル本体
11a:フラット部
11b:曲成部
12:支持台
35:深紫外線LED
40:可視光LED

Claims (7)

  1. 所定の縦および横寸法を有し、立設状態において飛沫防護壁を形成する矩形のパネル本体と、該パネル本体を立設状態に支持する支持台とを備えてなる飛沫防護パネルであって、上記パネル本体の上端部を下方に向けて曲成すると共に、該曲成部より下方のフラットなパネル面がユーザーの口の位置に対応するように設置し、ユーザーの口から吐き出され、上記フラットなパネル面に衝突したのち上方に流れる飛沫流を、上記曲成部で下方にUターンさせることによって、飛沫の拡散を防止するようにしたことを特徴とする飛沫防護パネル。
  2. 飛沫防護壁を形成するパネル本体の表面にはウイルス等を不活性化する所定の抗菌加工が施されていることを特徴とする請求項1記載の飛沫防護パネル。
  3. 飛沫防護壁を形成するパネル本体には電気的な荷電手段が設けられており、パネル本体の表面を流れる飛沫の静電吸着が可能となっていることを特徴とする請求項1記載の飛沫防護パネル。
  4. 支持台には、ユーザーの存在を検知する人感センサおよびパネル本体に紫外線を照射する紫外線照射手段が設けられており、人感センサがユーザーが居なくなったことを検出したときに、紫外線照射手段がパネル本体に紫外線を照射するようになっていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の飛沫防護パネル。
  5. パネル本体の表面に帯電防止膜を形成したことを特徴とする請求項1又は4記載の飛沫防護パネル。
  6. 支持台のパネル本体下端に対応する部分には、パネル本体全体を所定の色に発光させる複数の発光ダイオードが設けられていることを特徴とする請求項1,2,3又は5記載の飛沫防護パネル。
  7. 飛沫防護壁を形成する2枚のパネル本体が、単一の支持台上に曲成部の開口を外側にする形で並列支持されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の飛沫防護パネル。
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