JP2022080062A - 検出データ記憶装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022080062000001
【課題】三次元造形装置で発生した不具合の原因特定を支援できる検出データ記憶装置を提供すること。
【解決手段】本開示の検出データ記憶装置は、三次元造形装置における造形動作の状態に応じた検出データを出力する複数の状態検出装置と、複数の状態検出装置の各々から出力された複数の検出データを、互いに関連付けて記憶装置へ記憶させる記憶処理部と、三次元造形装置の造形動作について問い合わせを受け付けたことに基づいて、問い合わせ内容に応じた検出データを、記憶装置に記憶した複数の検出データの中から抽出する抽出処理部と、を備える。
【選択図】図5

Description

本開示は、三次元造形装置の造形動作における検出データの記憶処理に関するものである。
従来、積層造形法を用いて造形を行なう三次元造形装置の造形不良を判断する技術が提案されている。下記特許文献1のシステムは、三次元造形装置で造形する造形物を撮像可能な位置にカメラが設けられている。システムは、カメラで造形物を撮像した画像に基づいて、造形物が不良であると判断すると、製造プロセスを停止する。
特開2019-010890号公報(段落0033)
上記したシステムでは、画像に基づいて、印刷した造形物の形状が所望のレンダーの形状と異なる場合、造形物を不良と判断する。しかしながら、画像処理によって造形不良を発見できても、造形不良の原因を特定できなければ造形物の不良が再度発生する可能性がある。このため、造形物の不良等の不具合が発生した場合に、不具合の原因を特定できる技術が望まれている。
本開示は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、三次元造形装置で発生した不具合の原因特定を支援できる検出データ記憶装置を提供することを課題とする。
本明細書は、三次元造形装置における造形動作の状態に応じた検出データを出力する複数の状態検出装置と、複数の前記状態検出装置の各々から出力された複数の前記検出データを、互いに関連付けて記憶装置へ記憶させる記憶処理部と、前記三次元造形装置の造形動作について問い合わせを受け付けたことに基づいて、問い合わせ内容に応じた前記検出データを、前記記憶装置に記憶した複数の前記検出データの中から抽出する抽出処理部と、を備える検出データ記憶装置を開示する。
本開示の検出データ記憶装置によれば、三次元造形装置の造形動作を、複数の状態検出装置で検出し、検出した複数の検出データを互いに関連付けて記憶装置へ記憶しておく。検出データ記憶装置は、不具合の発生の有無に係わらず、検出データを蓄積する。ユーザは、三次元造形装置の造形動作でエラー等の不具合が発生した場合、検出データ記憶装置への問い合わせを行なう。検出データ記憶装置は、ユーザから不具合の問い合わせを受け付けると、問い合わせ内容に応じた検出データを抽出する。これにより、ユーザは、不具合の発生時に問い合わせを行ない、不具合の発生前後等の検出データを確認することができる。また、ユーザは、ベンダーへ送付する不具合の報告書の作成等を、抽出された検出データに基づいて容易に行なうことができる。また、ベンダー側も不具合に関連する、即ち、不具合の対応に必要な検出データを、適切且つ迅速に入手でき、不具合に対する対処も迅速に行なうことができる。
第1実施形態の製造装置を平面視した状態を模式的に示す平面図である。 製造装置のブロック図である。 製造装置のブロック図である。 製造する電子デバイスを示す模式図である。 検出データの処理の流れを示すブロック図である。 検出ログの内容を示す図である。 分類データの内容を示す図である。 受付画面を示す図である。 検出データを表示した画面を示す図である。 第2実施形態の構成を示す図である。
(1.電子デバイス製造装置の構成)
以下、本開示の検出データ記憶装置を電子デバイス製造装置に具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態の電子デバイス製造装置(以下、製造装置という場合がある)10を平面視した状態を模式的に示す平面図である。図1に示すように、製造装置10は、搬送装置20と、第1造形ユニット22と、第2造形ユニット23と、装着ユニット24と、検査ユニット25と、制御装置27(図2、図3参照)を備えている。それら搬送装置20、第1造形ユニット22、第2造形ユニット23、装着ユニット24、検査ユニット25は、製造装置10のベース28の上に配置されている。ベース28は、平面視において概して長方形状をなしている。以下の説明では、ベース28の長手方向をX軸方向、ベース28の短手方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向の両方に直交する方向をZ軸方向と称して説明する。
製造装置10は、第1造形ユニット22、第2造形ユニット23、及び装着ユニット24を制御して、後述するステージ43に保持されたベース部材55の上に電子デバイスを製造する装置である。製造装置10は、例えば、図4に示すように、電子部品101を回路基板102に実装した電子デバイス100を製造する。回路基板102は、絶縁層103、絶縁層103の各層に配設された配線105、各層の配線105を接続するスルーホール106、電子部品101の端子107に接続される接続端子109などを備えている。以下の説明では、一例として、造形物として図4に示す電子デバイス100を製造する場合について説明する。
また、図4に示すように、製造装置10は、ベース部材55の上面に、例えば、熱によって剥離可能な剥離フィルム57を貼り付けた状態で、その剥離フィルム57の上に電子デバイス100を製造する。剥離フィルム57は、例えば、所定温度以上まで加熱されることで、ベース部材55から剥離する部材である。剥離フィルム57をベース部材55から剥離させることで、電子デバイス100をベース部材55から分離することができる。尚、ベース部材55と電子デバイス100を分離する方法は、剥離フィルム57を用いる方法に限らない。例えば、ベース部材55と電子デバイス100の間に、熱や水で溶けるサポート材を配置し、サポート材を溶かして分離しても良い。また、剥離フィルム57などの分離する部材を用いずに、ベース部材55の上に直接、電子デバイス100を製造しても良い。
まず、図1に示す搬送装置20は、X軸スライド機構30と、Y軸スライド機構32とを備えている。X軸スライド機構30は、X軸スライドレール34と、X軸スライダ36とを有している。X軸スライドレール34は、X軸方向に延びるように、ベース28の上に配設されている。X軸スライダ36は、X軸スライドレール34によって、X軸方向にスライド可能に保持されている。X軸スライド機構30は、電磁モータ38(図2参照)を有しており、電磁モータ38の駆動により、X軸スライダ36をX軸方向の任意の位置に移動させる。
また、Y軸スライド機構32は、Y軸スライドレール41と、ステージ43とを有している。Y軸スライドレール41は、Y軸方向に延びるように、ベース28の上に配設されている。Y軸スライドレール41の一端部は、X軸スライダ36に連結されている。そのため、Y軸スライドレール41は、X軸方向に移動可能とされている。ステージ43は、Y軸スライドレール41によって、Y軸方向にスライド可能に保持されている。Y軸スライド機構32は、電磁モータ39(図2参照)を有しており、電磁モータ39の駆動により、ステージ43をY軸方向の任意の位置に移動させる。これにより、ステージ43は、X軸スライド機構30及びY軸スライド機構32の駆動により、ベース28上の任意の位置に移動する。
ステージ43は、基台51と、保持装置52と、昇降装置53と、加熱冷却装置54とを有している。基台51は、平板状に形成され、上面にベース部材55が載置される。保持装置52は、X軸方向における基台51の両側部に設けられている。保持装置52は、基台51に載置されたベース部材55のX軸方向の両縁部を挟むことで、基台51に対してベース部材55を固定的に保持する。また、昇降装置53は、基台51の下方に配設されており、基台51をZ軸方向で昇降させる。
加熱冷却装置54は、ベース部材55を加熱及び冷却する装置である。加熱冷却装置54は、例えば、ベース部材55を加熱して剥離フィルム57(図4参照)を加熱し、剥離フィルム57をベース部材55から剥離する。加熱冷却装置54は、ベース部材55を加熱する装置として、例えば、ベース部材55内に設けられたヒータ(電熱線)を有する。加熱冷却装置54は、ヒータに流す電流を制御してベース部材55の加熱温度を調整する。
また、加熱冷却装置54は、例えば、配線105等を造形する際の熱によって絶縁層103(図4参照)が膨張しないように、ベース部材55を冷却する。加熱冷却装置54は、ベース部材55を冷却する装置として、例えば、ベース部材55に設けられた水冷用の配管、水冷用の配管内に水を供給するポンプ装置、供給する水を貯留する恒温循環層等を備える。加熱冷却装置54は、冷水の循環速度や冷水の温度を変更することで、ベース部材55を冷却する冷却温度を変更する。尚、加熱冷却装置54の加熱や冷却の構成は特に限定されない。例えば、加熱冷却装置54は、電磁誘導によってベース部材55を加熱しても良く、ガスを冷媒としてベース部材55を冷却しても良い。
また、搬送装置20は、ステージ43を撮像するステージカメラ56(図2参照)を備えている。ステージカメラ56は、例えば、ステージ43を、側方(X軸方向やY軸方向)から撮像するカメラである。ステージカメラ56は、ステージ43、ベース部材55、ベース部材55上の造形物、ベース部材55の上で作業する装置(後述する第1造形ユニット22のインクジェットヘッド63等)を側方から撮像可能な位置に配置されている。ステージカメラ56は、ステージ43とともに移動する。
尚、ステージカメラ56は、1つでも良く、複数個でも良い。複数のステージカメラ56を配置する場合は、ステージ43を様々な方向から撮像できるように、異なる位置にステージカメラ56を配置しても良い。また、本願の撮像装置は、レンズを備えたカメラでも良く、CCDなどの撮像素子だけを備えた構成でも良い。以下に説明する他のカメラ(第1ヘッドカメラ64等)についても同様である。
第1造形ユニット22は、基台51に載置されたベース部材55の上に絶縁層103(図4参照)を造形するユニットであり、第1印刷部61と、硬化部62を有している。第1印刷部61は、例えば、インクジェットヘッド63(図2参照)を有しており、ベース部材55の上に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。紫外線硬化樹脂は、紫外線の照射により硬化する樹脂である。尚、第1印刷部61が紫外線硬化樹脂を吐出する方式は、例えば、圧電素子を用いたピエゾ方式でもよく、樹脂を加熱して気泡を発生させ複数のノズルから吐出するサーマル方式でも良い。
また、第1印刷部61は、第1ヘッドカメラ64(図2参照)を備えている。第1ヘッドカメラ64は、インクジェットヘッド63のノズルから紫外線硬化樹脂を吐出する状態や、ベース部材55に吐出された紫外線硬化樹脂の液滴を撮像可能な位置に配置されている。ノズルを撮像する第1ヘッドカメラ64と、吐出された紫外線硬化樹脂の液滴を撮像する第1ヘッドカメラ64とは、別々のカメラでも良い。
硬化部62は、平坦化装置65(図2参照)と、照射装置66(図2参照)とを有している。平坦化装置65は、第1印刷部61によってベース部材55の上に吐出された紫外線硬化樹脂の上面を平坦化するものである。平坦化装置65は、例えば、紫外線硬化樹脂の表面を均しながら余剰分の樹脂を掻き取るローラー(図示略)、ローラーに付着した紫外線硬化樹脂の液滴を回収する清掃ユニット(ブレードや回収ボックス)を備え、紫外線硬化樹脂の厚みを均一にさせる。
また、平坦化装置65は、ユニットカメラ67(図2参照)を備えている。ユニットカメラ67は、平坦化装置65の平坦化処理の状態を撮像する撮像装置である。ユニットカメラ67は、ローラーに付着した紫外線硬化樹脂、ローラーによって平坦化された紫外線硬化樹脂、清掃ユニットに回収される紫外線硬化樹脂の状態等を撮像する。
また、照射装置66は、光源として水銀ランプやLEDを備えており、ベース部材55の上に吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。第1造形ユニット22は、第1印刷部61による吐出、平坦化装置65よる平坦化、照射装置66よる硬化を繰り返し実行することで、ベース部材55の上に絶縁層103(図4参照)を造形する。
また、照射装置66は、送風機68(図2参照)を有している。絶縁層103は、照射装置66から紫外線を照射され樹脂を硬化される際に温度が上昇し、歪みや反りが発生する可能性がある。送風機68は、照射装置66による紫外線の照射時や照射後に、造形物(造形中の絶縁層103)に向かって送風を行なって、造形物を冷却する。
図4に示すように、電子デバイス100は、配線105、スルーホール106、接続端子109など(以下、これらをまとめて導体という場合がある)を有する。図1に示す第2造形ユニット23は、この導体を造形するユニットであり、第2印刷部71と、焼成部72とを有している。以下の説明では、第1造形ユニット22と同様の内容については、その説明を適宜省略する。
第2印刷部71は、例えば、インクジェットヘッド74(図2参照)を有しており、ベース部材55の上、絶縁層103の各層の上、絶縁層103の各層に形成された貫通孔、絶縁層103の表面などに、金属インクを吐出する装置である。ここでいう金属インクとは、例えば、主成分としてナノメートルサイズの金属(銀など)の微粒子を溶媒中に分散させたものを含み、熱により焼成されることで硬化するものである。金属インクは、例えば、数百ナノメートル以下のサイズの金属ナノ粒子を含んでいる。金属ナノ粒子の表面は、例えば、分散剤によりコーティングされており、溶媒中での凝集が抑制されている。
また、第2印刷部71は、例えば、ディスペンサー75(図2参照)を有しており、絶縁層103の表面や配線105の上等に、導電性樹脂ペーストを吐出する装置である。導電性樹脂ペーストとは、例えば、加熱により硬化する樹脂性の接着材に、マイクロメートルサイズの金属粒子(銀など)が分散されたものである。金属粒子は、例えば、フレーク状とされている。接着剤は、例えば、エポキシ系の樹脂を主成分として含んでいる。導電性樹脂ペーストは、熱を加えられることで硬化して樹脂が収縮し、その樹脂に分散されたフレーク状の金属粒子が互いに接触する。これにより、導電性樹脂ペーストが導電性を発揮する。
導電性ペーストは、加熱されることで接着剤(樹脂など)が硬化し、フレーク状の金属同士が接触した状態で硬化する。一方、金属インクは、例えば、加熱によって金属ナノ粒子同士が融着することで一体化した金属となり、金属ナノ粒子同士が接触しているだけの状態に比べて導電率が高くなる。また、導電性樹脂ペーストで形成した導体は、例えば、金属インクで形成した導体に比べて導電率が低い一方、樹脂の硬化により接着力が強く、密着性に優れている。従って、製造装置10は、例えば、導電率の高い金属インクと、密着性の高い導電性樹脂ペーストを使い分けることで用途に合った導体を造形する。製造装置10は、例えば、接着力が要求される接続端子109に導電性樹脂ペーストを用い、導電率を要求される配線105やスルーホール106に金属インクを用いる。
尚、第2印刷部71は、インクジェットヘッド74やディスペンサー75以外の方法で、金属インクや導電性樹脂ペーストを吐出・塗布等しても良い。また、金属インクや導電性樹脂ペーストに含まれる金属の種類は、銀に限らず、銅、金等でも良く、複数種類でも良い。また、第2印刷部71は、金属インク又は導電性樹脂ペーストのどちらか一方のみを使用する構成でも良い。
また、第2印刷部71は、第2ヘッドカメラ77、第3ヘッドカメラ78を備えている(図2参照)。第2ヘッドカメラ77は、第1ヘッドカメラ64と同様に、インクジェットヘッド74のノズルから金属インクを吐出する状態等を撮像可能な位置に配置されている。また、第3ヘッドカメラ78は、ディスペンサー75から導電性樹脂ペーストを吐出する状態等を撮像可能な位置に配置されている。
焼成部72は、例えば、赤外線ヒータにより、第2印刷部71から吐出された金属インクや導電性樹脂ペーストを加熱する装置である。金属インクや導電性樹脂ペーストは、赤外線ヒータから熱を付与されることで焼成され、配線105等を形成する。ここでいう焼成とは、例えば、金属インクに熱を付与することによって、溶媒の気化や金属ナノ粒子の保護膜、つまり、分散剤の分解等が行われ、金属ナノ粒子が接触又は融着することで、導電率が高くなる現象である。あるいは、焼成とは、導電性樹脂ペーストに熱を加えることで、樹脂を収縮させ、樹脂に分散されたフレーク状の金属粒子を互いに接触して固定させる現象である。尚、金属インクや導電性樹脂ペーストを加熱する装置は、赤外線ヒータに限らない。例えば、製造装置10は、金属インクや導電性樹脂ペーストを加熱する装置として、赤外線ランプ、レーザ照射装置、あるいは金属インクや導電性樹脂ペーストを炉内に入れて加熱する電気炉を備えても良い。
また、焼成部72は、送風機79(図2参照)を有している。配線105等の導体は、焼成時に温度が上昇し、割れや切断が発生する可能性がある。送風機79は、焼成部72による焼成時などに、造形物(造形中の導体)に向かって送風を行なって、造形物を冷却する。
また、装着ユニット24は、基台51に載置されたベース部材55の上に、電子部品101を配置するユニットであり、供給部81と、装着部82とを有している。供給部81は、テーピング化された電子部品を1つずつ送り出すテープフィーダ83(図3参照)を複数有しており、各供給位置において、電子部品101を供給する。電子部品101は、例えば、温度センサ等のセンサ素子である。尚、供給部81は、テープフィーダ83から電子部品101を供給する装置に限らず、トレイから電子部品101をピックアップして供給するトレイ型の供給装置でもよい。
装着部82は、装着ヘッド85と、移動装置86と、装着カメラ87を有している(図3参照)。装着ヘッド85は、電子部品101を吸着保持するための吸着ノズルを有している。また、移動装置86は、テープフィーダ83の供給位置と、基台51に載置されたベース部材55との間で、装着ヘッド85を移動させる。これにより、装着部82は、装着ヘッド85により電子部品101を保持し、装着ヘッド85によって保持した電子部品101を、ベース部材55の上に配置する。装着カメラ87は、装着ヘッド85の吸着ノズルに吸着された電子部品101の状態や、装着ヘッド85によって配置された回路基板102上の電子部品101の状態等を、撮像可能な位置に配置されている。
検査ユニット25は、電子デバイス100を検査するユニットである。例えば、電子デバイス100は、図4に示すように、接続端子109を介して電子部品101を配線105に電気的に接続し、電子部品101を回路基板102に実装している。検査ユニット25は、検査カメラ89(図3参照)を備え、検査カメラ89によって、電子部品101を実装した回路基板102を撮像する。製造装置10の制御装置27(図3参照)は、検査カメラ89で撮像した画像に基づいて、電子部品101の実装状態の良否を判定する。また、制御装置27は、検査カメラ89で撮像した画像に基づいて、配線105の良否(割れや切断の有無)、スルーホール106の良否(造形されたスルーホール106の大きさなど)を判断しても良い。
次に、製造装置10の制御装置27の構成について説明する。図2及び図3に示すように、制御装置27は、コントローラ91、複数の駆動回路92、記憶装置93を備えている。複数の駆動回路92は、上記電磁モータ38,39、保持装置52、昇降装置53、第1造形ユニット22、第2造形ユニット23、装着ユニット24、検査ユニット25に接続されている。
コントローラ91は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路92に接続されている。記憶装置93は、RAM、ROM、ハードディスク等を備えており、制御プログラム111、設計データ112、検出ログ113、分類データ114が記憶されている。制御プログラム111は、製造装置10の制御を行うプログラムである。コントローラ91は、制御プログラム111をCPUで実行することで、搬送装置20、第1造形ユニット22等の動作を制御可能となっている。以下の説明では、コントローラ91が、制御プログラム111を実行して各装置を制御することを、単に「装置が」と記載する場合がある。例えば、「コントローラ91がステージ43を移動させる」とは、「コントローラ91が、CPUで制御プログラム111を実行し、駆動回路92を介して搬送装置20の動作を制御して、搬送装置20の動作によってステージ43を移動させる」ことを意味している。
設計データ112は、完成品の電子デバイス100をスライスした各層の3Dデータである。コントローラ91は、記憶装置93の設計データ112に基づいて紫外線硬化樹脂の吐出位置等を判断し、回路基板102を造形する。また、コントローラ91は、設計データ112に基づいて電子部品101を配置する層や位置を判断し、電子部品101を回路基板102に実装する。
検出ログ113は、後述する各種センサの検出データを蓄積したデータベースである。分類データ114は、検出ログ113に蓄積した検出データの分類を判断する情報である。検出ログ113、分類データ114の詳細については、後述する。
また、図3に示すように、製造装置10は、各種センサを備えている。尚、図3に示すセンサの種類や数は、一例である。また、図3は、図面が繁雑となるのを避けるため、各種センサをまとめて、例えば、複数設けられている液面計116等を1つにまとめて図示している。製造装置10は、各種センサとして、例えば、光量センサ115、液面計116、負圧センサ117、温度センサ118、電圧センサ119、流量センサ120、風量センサ121を備えている。
光量センサ115は、照射装置66から照射される紫外線の光量の大きさを検出する。液面計116は、第1印刷部61のインクジェットヘッド63、第2印刷部71のインクジェットヘッド74及びディスペンサー75にそれぞれ設けられている。液面計116は、例えば、紫外線硬化樹脂、金属インク、導電性樹脂ペーストのそれぞれを貯留するインクタンクの液面の高さを検出する。負圧センサ117は、第1印刷部61のインクジェットヘッド63、第2印刷部71のインクジェットヘッド74及びディスペンサー75、装着ヘッド85のそれぞれに設けられている。例えば、インクジェットヘッド63は、ノズル内の負圧を制御されることで、紫外線硬化樹脂の吐出の有無、吐出速度等を制御される。また、装着ヘッド85は、吸着ノズル内の負圧を制御されることで、電子デバイス100の吸着状態を制御される。負圧センサ117は、これらのノズル内の負圧の大きさを検出する。
温度センサ118は、照射装置66による硬化時、焼成部72による焼成時の造形物(絶縁層103や導体)の温度を検出する。また、温度センサ118は、加熱冷却装置54によるベース部材55の加熱時や冷却時のベース部材55の温度を検出する。電圧センサ119は、例えば、焼成時において焼成部72の赤外線ヒータに印可される電圧値を検出する。また、電圧センサ119は、例えば、加熱冷却装置54による加熱時のヒータに印可される電圧値を検出する。流量センサ120は、加熱冷却装置54の配管を流れる水の流量を検出する。また、風量センサ121は、照射装置66の送風機68や焼成部72の送風機79から送風される風の風量を検出する。
尚、上記したセンサの種類、配置、検出対象は一例である。例えば、加熱冷却装置54が、ガスによって冷却を実行する構成である場合、製造装置10は、冷媒のガスの流量を測定する流量センサやガスの圧力を測定する圧力センサを備えても良い。また、製造装置10は、例えば、焼成部72の赤外線ヒータに流れる電流の電流値を検出する電流計を備えても良い。
また、図3に示すように、製造装置10は、タッチパネル123を備えている。タッチパネル123は、ユーザからの操作入力に応じた信号を、コントローラ91へ出力する。これにより、コントローラ91は、後述する不具合内容情報等をタッチパネル123で受け付けることができる。また、タッチパネル123は、コントローラ91の制御に基づいて、液晶パネルに表示する表示内容を変更する。タッチパネル123は、検出ログ113から抽出された検出データを液晶パネルに表示することができる。
(2.製造装置の造形動作、造形動作の監視)
本実施形態の製造装置10は、上記した構成によって、電子デバイス100の製造を実行する。コントローラ91は、CPUで制御プログラム111を実行し、設計データ112に基づいて第1造形ユニット22等を制御することで、電子デバイス100を製造する。
具体的には、コントローラ91は、例えば、ステージ43の基台51にベース部材55がセットされると、ステージ43を移動させつつ、ベース部材55の上に電子デバイス100を製造する。コントローラ91は、搬送装置20を制御して、ステージ43を第1造形ユニット22、第2造形ユニット23、装着ユニット24へ移動させる。第1造形ユニット22は、コントローラ91の制御に基づいて第1印刷部61から紫外線硬化樹脂を吐出し、硬化部62で硬化することで絶縁層103を造形する。また、第2造形ユニット23は、絶縁層103を造形する過程で、第2印刷部71から金属インクや導電性樹脂ペーストを吐出し、焼成部72で焼成することで、配線105等の導体を造形する(図4参照)。
また、装着ユニット24は、上記した電子デバイス100の造形において、電子部品101の装着を実行する。コントローラ91は、設計データ112に基づいて、例えば、接続端子109の位置に合せて第2印刷部71から導電性樹脂ペーストを吐出した後、装着ユニット24によって電子部品101を装着する。コントローラ91は、図4に示すように、電子部品101の端子107が接続端子109を介して配線105と接続されるように、装着部82を制御して電子部品101を装着させる。コントローラ91は、電子部品101を装着した後、焼成部72によって導電性樹脂ペーストを焼成することで接続端子109を硬化させ、電子部品101を回路基板102に実装する。コントローラ91は、上記した各工程を適宜実行しながら電子デバイス100を製造する。
また、コントローラ91は、電子デバイス100の製造中や製造後において、検査ユニット25による検査を実行する。コントローラ91は、検査ユニット25の検査カメラ89で撮像した画像データに基づいて、焼成後の配線105の割れや、実装した電子部品101の傾き等を検査する。
ここで、上記した製造工程において、造形不良などの何らかの不具合が発生した場合、その原因を特定することが困難となる場合がある。例えば、積層造形では1層1層の印刷を行なうため、1つの電子デバイス100を製造するのに数時間から数十時間を要する場合、不具合の現象を再現させて確認しようとすると長時間を要する可能性がある。また、紫外線硬化樹脂の硬化に紫外線を使用するため、製造装置10ののぞき窓などにUVカットフィルムを貼り付けると、ユーザは、内部の造形動作を視認しにくくなり、造形動作を確認し難くなる。
そこで、本実施形態の製造装置10は、各種カメラ、各種センサ、駆動回路92(以下、状態検出装置という場合がある)などによって造形動作の状態を検出した検出データを検出ログ113として記憶装置93に記憶する。ここでいう各種カメラとは、例えば、図5に示すように、製造装置10に取り付けられたカメラのうち、検査カメラ89を除く、ステージカメラ56、第1ヘッドカメラ64、第2ヘッドカメラ77、第3ヘッドカメラ78、ユニットカメラ67、装着カメラ87である。詳述すると、図2に示すように、コントローラ91は、記憶処理部125と、付加情報取得部126と、抽出処理部127とを有している。記憶処理部125等は、例えば、コントローラ91のCPUにおいて制御プログラム111を実行することで実現される処理モジュールである。尚、記憶処理部125等を、ソフトウェア処理で実現せずに、ハードウェア処理で実現しても良く、ソフトウェア処理とハードウェア処理を組み合わせて実現しても良い。
記憶処理部125は、複数の状態検出装置の各々から出力された複数の検出データを、互いに関連付けて記憶装置93へ記憶させる機能部である。付加情報取得部126は、後述するコマンド情報や層数情報を取得する機能部である。抽出処理部127は、製造装置10の造形動作について問い合わせを受け付けたことに基づいて、問い合わせ内容に応じた検出データを、記憶装置93に記憶した複数の検出データの中から抽出する機能部である。
図5は、検出データの処理の流れを示すブロック図である。図5に示すように、記憶処理部125は、画像取得部131、動画キャプチャ取得部132、センサ情報取得部133、ステータス情報取得部134、ファイル作成部135を有している。記憶処理部125は、各種カメラ等から検出データを入力する。具体的には、画像取得部131は、検査カメラ89から画像データ141を取得する。画像取得部131は、例えば、検査ユニット25において造形物の検査を実施している最中において、所定のタイミングごとやコントローラ91から指示を受け付けたタイミングで画像データ141を検査カメラ89から取得し、取得した画像データ141を検出ログ113として記憶する。
また、動画キャプチャ取得部132は、各種カメラの各々で撮像した動画データ142を取得する。動画キャプチャ取得部132は、各ユニット等で作業が実行されている際に、各カメラで撮像した動画データ142を各種カメラから取得する。例えば、動画キャプチャ取得部132は、第1印刷部61で紫外線硬化樹脂を吐出する際に、第1ヘッドカメラ64で撮像した動画データ142を取得する。動画キャプチャ取得部132は、取得した動画データ142から所定時間毎に切り取った画像データを生成し(キャプチャし)、生成した画像データを検出ログ113として記憶する。尚、動画キャプチャ取得部132は、動画データ142から画像を切り取らずに、動画データとして検出ログ113に記憶しても良い。また、記憶処理部125は、検査カメラ89から動画データを取得しても良く、各種カメラから静止画を取得しても良い。
センサ情報取得部133は、光量センサ115等の各種センサで検出したセンサ情報143を取得する。センサ情報取得部133は、各ユニット等で作業が実行されている際に、各種センサで検出したセンサ情報143を取得する。センサ情報143は、例えば、光量センサ115で検出した紫外線の光量の値、液面計116で検出した液面の高さの値、負圧センサ117で検出した負圧の値などである。例えば、センサ情報取得部133は、硬化部62で紫外線硬化樹脂を硬化する際に、光量センサ115で検出した紫外線の光量の値を取得する。
ステータス情報取得部134は、複数の駆動回路92の各々からステータス情報144を取得する。ステータス情報144は、例えば、コントローラ91から駆動回路92に出された指令情報(移動先の位置情報、トルクの制御値など)や、駆動回路92で検出した値(現在の位置情報、フィードバックの値など)の駆動回路92の制御に係わる情報である。例えば、X軸スライド機構30の電磁モータ38を制御する駆動回路92として、サーボコントローラを用いる場合、ステータス情報取得部134は、電磁モータ38の回転位置(目標位置、現在位置)や、電磁モータ38の回転トルク(目標値、実測値)などの情報である。ステータス情報取得部134は、例えば、電磁モータ38,39のそれぞれに接続された駆動回路92から取得したステータス情報144に基づいて、ステージ43の位置情報(X、Y、Z座標など)を取得することができる。また、ステータス情報取得部134は、インクジェットヘッド63のノズル、平坦化装置65のローラーなどの位置情報を、ステータス情報144に基づいて取得しても良い。尚、ステータス情報取得部134は、Y軸スライド機構32やX軸スライドレール34に取り付けたリニアエンコーダから、ステージ43の位置情報を検出しても良い。また、ステータス情報取得部134は、インクジェットヘッド63等についても、ロータリーエンコーダなどの他の位置検出装置を用いて、位置情報を検出しても良い。
画像データ141、動画データ142、センサ情報143、ステータス情報144は、本開示の検出データの一例である。以下の説明では、これらのデータや情報を総称する場合、検出データという場合がある。記憶処理部125は、画像取得部131、動画キャプチャ取得部132、センサ情報取得部133、ステータス情報取得部134の各々で取得した検出データを、関連付けて検出ログ113に記憶させる。
ファイル作成部135は、センサ情報取得部133で検出したセンサ情報143と、ステータス情報取得部134で検出したステータス情報144を、ファイル形式にする処理部である。ファイル作成部135は、センサ情報143の値やステータス情報144の値を、例えば、CSV(Comma Separated Value)形式のファイルとして出力する。
図6は、検出ログ113の内容を示している。図6に示すように、検出ログ113には、例えば、時間情報、層数情報、コマンド情報、検出データ、調査箇所情報が互いに関連付けられて記憶されている。検出ログ113は、CSV形式のファイルデータでも良く、時間情報、コマンド情報等を1件のレコードとして記憶するデータベースでも良い。
付加情報取得部126は、コマンド情報や層数情報を記憶処理部125へ出力する。コントローラ91は、例えば、電子デバイス100を製造する各段階で、次に実行する造形動作の動作内容を決定する実行コマンドを設定する。具体的には、実行コマンドは、紫外線硬化樹脂、金属インク、導電性樹脂ペーストをインクジェットヘッド63等の各ヘッドから吐出させる吐出処理を実行する吐出コマンドである。また、実行コマンドは、例えば、平坦化装置65のローラーによる平坦化処理を実行する平坦化コマンドや、照射装置66によって紫外線を照射する硬化処理を実行する硬化コマンドの情報である。また、実行コマンドは、例えば、ステージ43を所定の位置に移動させる移動処理を実行する移動コマンド、装着ヘッド85による電子部品101の装着処理を実行する装着コマンドなどでも良い。コントローラ91は、設定した実行コマンドに応じて、製造装置10の各装置へ送信する指示内容を変更し、造形動作を変更する。コマンド情報は、この実行コマンドの種類を識別する情報であり、上記した、吐出コマンド、平坦化コマンドなどを示す情報である。即ち、コマンド情報は、実行中の造形動作を示す情報である。
また、実行コマンドは、電子デバイス100の製造中のコマンドに限らず、例えば、メンテナンス動作などの造形の前後の処理を実行するコマンドでも良い。メンテナンス動作とは、例えば、インクジェットヘッド63のノズルの吐出量をチェックするノズルチェック動作、ノズルにカバーを装着してインクの乾きを抑えるキャンピング動作などである。あるいは、メンテナンス動作は、電磁モータ38や昇降装置53を初期位置に移動させるイニシャライズ動作、加熱冷却装置54の余熱動作などでも良い。コントローラ91は、後述するように、コマンド情報の種類に基づいて、検出データの抽出を実行する。従って、コマンド情報としては、上記した実行コマンドに限らず、製造装置10に対して動作を指示する指示内容に応じて検出データを分類できる様々な情報を採用できる。
層数情報は、造形中の層数を識別する情報である。具体的には、層数情報は、例えば、インクジェット方式の積層造形法によって電子デバイス100を1層1層ずつ造形する際の何層目かを示す情報である。付加情報取得部126は、例えば、コントローラ91で実行されている処理内容(決定された実行コマンド、層数)や、コントローラ91から各装置へ出された指示内容に基づいて、コマンド情報や層数情報を取得することができる。
記憶処理部125は、例えば、コントローラ91によって新たな実行コマンドが設定され、設定された実行コマンドに基づく指示が各装置へ出されると、指示が出された装置(次の造形動作に使用される装置など)を対象装置として設定する。記憶処理部125は、対象装置に取り付けられたカメラ、センサや、装置を制御する駆動回路92などから、画像取得部131等の各取得部へ検出データを取得する。これにより、造形動作中の対象装置から検出データを取得することができる。記憶処理部125は、対象装置が動作中において、カメラ等から検出データを定期的に取得する。
ファイル作成部135は、例えば、センサ情報取得部133で新たなセンサ情報143を取得すると、製造装置10のシステム時間を取得する。また、ファイル作成部135は、検出データを検出時のコマンド情報や層数情報を、付加情報取得部126から取得する。ファイル作成部135は、これらの情報をCSV形式に表したデータを作成する。同様に、ファイル作成部135は、例えば、ステータス情報取得部134で新たなステータス情報144を取得すると、製造装置10のシステム時間やコマンド情報等と関連付けたデータを作成する。同様に、画像取得部131や動画キャプチャ取得部132は、例えば、新たな画像データ141を取得等すると、製造装置10のシステム時間やコマンド情報等と関連付けたデータを作成する。
図6に示すように、画像取得部131、動画キャプチャ取得部132、ファイル作成部135は、時間情報、層数情報、コマンド情報、検出データに、調査箇所情報を付加する。調査箇所情報は、分類データ114に設定された情報であり、検出データを分類する情報である。図7は、分類データ114の内容を示している。図7に示すように、分類データ114には、不具合内容情報、推定原因情報、調査箇所情報、検出データが設定されている。図6に示す抽出処理部127は、後述するように、タッチパネル123を介して不具合内容情報の選択を受け付ける。抽出処理部127は、選択された不具合内容情報に応じた検出データを抽出する。推定原因情報、調査箇所情報は、不具合内容情報に応じた検出データを特定(抽出)するための情報である。
不具合内容情報は、製造装置10の造形動作において発生する不具合の内容を示す情報である。具体的には、不具合内容情報は、図7に例示するように、絶縁層103の造形不良、配線105等の導体の造形不良、造形物に落下物が落ちる不具合、造形物がインクジェットヘッド63等と干渉する不具合などを示す情報である。従って、不具合内容情報は、製造装置10で発生し得る造形を阻害するような不具合の種類を示す情報である。
推定原因情報は、不具合内容情報が示す不具合について推定される原因を示す情報である。例えば、絶縁層103の造形不良としては、図7に示すように、紫外線硬化樹脂の吐出不良、平坦化処理の不良、硬化処理の不良、ステージ43の位置の誤差の不良などが考えられる。推定原因情報は、このような不具合内容情報が示す不具合を発生させる原因として考えられる要因を分類する情報である。尚、図7に示す全ての推定原因情報等の説明は、省略するが、例えば、造形物の干渉の推定原因情報としては、基材剥離や印刷部の付着物が考えられる。より具体的には、造形中の熱が増大した場合や加熱冷却装置54による冷却効果が低下すると、剥離フィルム57が剥離することで、造形物が浮き上がる可能性がある。その結果、インクジェットヘッド63等と造形物が干渉する虞がある。また、インクジェットヘッド63,74等の印刷部に何らかの付着物が付着すると、付着物と造形物が干渉する虞がある。このため、造形物の干渉の推定原因としては、基材剥離や印刷部の付着物が設定できる。
また、調査箇所情報は、推定原因情報が示す原因を調査するのに必要な検出データを識別するための情報である。例えば、紫外線硬化樹脂の吐出不良(推定原因情報)によって絶縁層103の造形不良(不具合内容情報)が発生していると考えられる場合、調査箇所情報として、第1印刷部61のインクジェットヘッド63の吐出状態を調査することが好ましい。そこで、吐出不良の調査箇所情報、検出データとして、樹脂吐出状態、第1ヘッドカメラ64の画像の各々の情報が関連付けられている。同様に、例えば、紫外線硬化樹脂の平坦化不良(推定原因情報)によって絶縁層103の造形不良(不具合内容情報)が発生していると考えられる場合、調査箇所情報として、平坦化装置65のローラーの付着物の状態を調査することが好ましい。そこで、平坦化不良の調査箇所情報、検出データとして、ローラー付着物、ステージカメラ56の画像の各々の情報が関連付けられている。図7に示すように、分類データ114には、不具合内容情報、推定原因情報、調査箇所情報、検出データが階層的に関連付けられている。抽出処理部127は、ユーザから不具合内容情報の選択を受け付けると、分類データ114に基づいて、対応する検出データを抽出する。そこで、記憶処理部125のファイル作成部135は、図6に示すように、コマンド情報や検出データに、調査箇所情報を付加する。ファイル作成部135は、例えば、分類データ114に基づいて、検出データを対応する調査箇所情報を特定し、特定した調査箇所情報を関連付けて検出ログ113に記憶する。尚、1種類の検出データに、複数種類の調査箇所情報を関連付けても良く、1種類の調査箇所情報に複数種類の検出データを関連付けても良い。また、図7に示す分類データ114は、一例であり、例えば、ユーザによって選択される不具合内容情報と、複数の検出データを直接関連付けた分類データ114を作成しても良い。
また、記憶処理部125は、センサ情報143やステータス情報144と同様に、実行コマンドの対象装置に取り付けられたカメラから画像データ141や動画データ142を取得する。具体的には、画像取得部131は、造形物の検査中であれば、検査カメラ89の画像データ141を取得する。動画キャプチャ取得部132は、絶縁層103の造形中であれば、第1ヘッドカメラ64から動画データ142を取得する。記憶処理部125は、画像取得部131や動画キャプチャ取得部132で取得又は生成した画像データを、システム時間の時間情報、層数情報、コマンド情報、調査箇所情報に関連付けて検出ログ113に記憶する。記憶処理部125は、分類データ114に基づいて、画像データに対応する調査箇所情報を特定し関連付けを実行する。記憶処理部125は、画像データを検出ログ113の検出データの項目に直接記憶しても良く、画像データの識別情報(ファイルパスなど)を検出データの項目に記憶させても良い。これにより、造形動作中において、各種センサ等で検出した検出データを、検出ログ113に蓄積することができる。
尚、上記した記憶処理部125の処理内容や図6に示す検出ログ113のデータ形式は、一例である。例えば、記憶処理部125は、一定の時間内に取得した複数の検出データ(動画データ142、センサ情報143、ステータス情報144)をまとめて1つのデータ(図6の1行のデータ)として検出ログ113に記憶しても良い。即ち、検出ログ113に登録される1件のデータは、1つの検出データを含んでも良く、複数の検出データを含んでも良い。また、記憶処理部125は、一定の時間内に検出された検出データの時間情報として同一時間を設定しても良い。これにより、後述する抽出処理部127の抽出処理において、一定の時間内に検出された検出データを、同一時間の検出データとして抽出できる。
(3.検出データの抽出)
次に、抽出処理部127によって実行する抽出処理について説明する。例えば、ユーザは、製造装置10の造形動作において、何らかの不具合が発生した場合や発生した疑いがある場合など、タッチパネル123を操作して、検出データの確認を行なう。抽出処理部127は、例えば、タッチパネル123に対して所定の操作入力を受け付けると、図8に示す受付画面151をタッチパネル123に表示させる。図8に示すように、抽出処理部127は、指定時間欄152、造形動作欄153、指定層数欄154、不具合内容欄156、照会ボタン157、キャンセルボタン158を、受付画面151に表示させる。
指定時間欄152は、検出データを抽出する時間を指定する操作部である。抽出処理部127は、照会ボタン157をタッチ操作されると、指定時間欄152で指定された時間に検出された、あるいは指定された時間を基準として所定時間だけ前後に検出された検出データを抽出し表示する。この所定時間は、固定時間でも良く、不具合内容に応じて変更しても良い。抽出処理部127は、例えば、指定時間欄152で指定された時間と一致する時間情報の検出データ(図6参照)を検出ログ113から抽出しタッチパネル123に表示する。
また、造形動作欄153は、実行コマンドを指定する操作部であり、例えば、プルダウンメニューにより実行コマンドを選択可能となっている。図8は、平坦化コマンドに対応する平坦化処理を表示した状態を示している。抽出処理部127は、照会ボタン157をタッチ操作されると、造形動作欄153で指定された実行コマンドに対応する検出データを検出ログ113から抽出しタッチパネル123に表示する。また、抽出処理部127は、指定時間欄152で時間を指定されない場合、実行コマンドに対応する全ての検出データを抽出し、時間情報の時間順(例えば、降順)に表示する。ここでいう全ての検出データとは、例えば、不具合内容情報の問い合わせを受け付ける前に実行していた最新の造形動作の検出データである。尚、抽出処理部127は、最新の造形動作だけでなく、過去の造形動作の検出データについても抽出を実行しても良い。
また、指定層数欄154は、層数を指定する操作部である。抽出処理部127は、照会ボタン157をタッチ操作されると、指定層数欄154で指定された層数と一致する、又は指定された層数を含む上下所定の層数と一致する検出データを検出ログ113から抽出し表示する。また、抽出処理部127は、指定時間欄152や造形動作欄153が未指定の場合、指定層数に対応する全ての検出データを抽出し、時間情報の時間順に表示する。
また、不具合内容欄156は、不具合内容を指定する操作部であり、例えば、プルダウンメニューにより不具合内容(図7の不具合内容情報の各項目)の種類を選択可能となっている。抽出処理部127は、照会ボタン157をタッチ操作されると、不具合内容欄156で指定された不具合内容の種類に対応する推定原因情報を分類データ114から特定する(図7参照)。抽出処理部127は、特定した推定原因情報に対応する調査箇所情報を分類データ114から特定する。そして、抽出処理部127は、特定した調査箇所情報に関連付けられた検出データを、検出ログ113から抽出する。
抽出処理部127は、指定時間欄152、造形動作欄153、指定層数欄154、不具合内容欄156の各項目のうち、指定された項目の条件を全て満たす検出データを抽出する。例えば、指定時間欄152と指定層数欄154だけが指定された場合、抽出処理部127は、指定時間欄152で指定された時間と一致し、且つ指定層数欄154で指定された層数と一致する検出データを抽出する。また、例えば、造形動作欄153と指定層数欄154だけが指定された場合、抽出処理部127は、造形動作欄153で指定された実行コマンドと一致し、且つ指定層数欄154で指定された層数と一致する検出データを抽出する。また、抽出処理部127は、キャンセルボタン158をタッチ操作されると、受付画面151の表示をタッチパネル123から消去する。
図9は、検出データをタッチパネル123に表示した表示画面161の一例を示している。抽出処理部127は、画像表示欄163と、詳細情報欄164を表示画面161に表示する。画像表示欄163は、受付画面151の受付処理によって抽出した画像データ(画像データ141や動画データ142のキャプチャ)を表示する欄である。抽出処理部127は、検出ログ113の時間情報に基づいて、検出した時間が早いものから順番に画像データを並べて画像表示欄163に表示する。抽出処理部127は、例えば、一行目の左から右に向かって順番に、次に、2行目の左から右に向かって順番にと、左上から右下に向かって時間順に表示する。
また、図9の破線で示すように、ユーザは、画像表示欄163に表示された画像データの中から任意の画像データを選択することができる。抽出処理部127は、画像表示欄163で選択された画像データ(検出データ)の時間情報、層数情報、コマンド情報を詳細情報欄164に表示する。また、抽出処理部127は、画像表示欄163で選択された画像データと同一時間に検出された検出データ(センサ情報143やステータス情報144)を、詳細情報欄164に表示する。図9に示す状態では、画像表示欄163における左上の画像データが選択され、この画像データの時間情報、層数情報、コマンド情報に加え、同一時間の光量、液面計の値、ステージ位置等が詳細情報欄164に表示されている。これにより、ユーザは、不具合発生時の画像データを確認しつつ、各種センサの値も併せて確認することができる。尚、抽出処理部127は、選択された画像データと完全に時間が一致する検出データ(センサ情報143、ステータス情報144)だけでなく、画像データの時間情報が示す検出時間に一番近い時間に検出された検出データを詳細情報欄164に表示しても良い。
また、画像表示欄163には、各画像データを選択するチェックボタン163Aが表示されている。抽出処理部127は、詳細情報欄164に表示したレポート作成ボタン165をタッチ操作されると、画像表示欄163のチェックボタン163Aで選択された画像データと、その画像データに係わる詳細情報欄164を順番に並べたデータファイルを作成する。これにより、ユーザは、作成されたデータファイルを提出することで、製造装置10のベンダーへ不具合の報告を容易に行なうことができる。
尚、抽出処理部127は、詳細情報欄164のキャンセルボタン166をタッチ操作されると、表示画面161の表示をタッチパネル123から消去する。また、図9に示す表示形式は、一例である。例えば、抽出処理部127は、図6に示す検出ログ113の形式のように、受付画面151で指定された時間や層数に一致する項目だけを抽出し、検出時間順に並べて表示させても良く、CSV形式のファイルで出力しても良い。また、抽出処理部127は、表示処理を実行せずに、抽出した検出データをまとめたCSV形式のファイルだけを作成しても良い。この場合にも、不具合発生時の検出データを、効率良くベンダー等に送付することができる。
上記したように、第1実施形態の製造装置10は、本開示の状態検出装置として、製造装置10で造形した電子デバイス100を撮像する検査カメラ89、製造装置10で動作する装置(ステージ43やインクジェットヘッド63)を撮像するステージカメラ56の各種カメラ、各種センサ、製造装置10の可動部(X軸スライド機構30など)を可動させる駆動源(電磁モータ38など)を制御する駆動回路92を備えている。
これによれば、検出データとして、検査カメラ89やステージカメラ56の画像データ141や動画データ142、センサのセンサ情報143、駆動回路92のステータス情報144などを、不具合発生時に抽出することができる。造形不良等の不具合が発生した場合に、画像データ141等に基づいて、後から不具合の原因を特定することができる。
また、記憶処理部125は、複数の検出データの各々を、時間情報と関連付けて記憶装置93へ記憶させる(図6参照)。抽出処理部127は、問い合わせ内容に応じた検出データを、記憶装置93から抽出し、時間情報が示す時間順に並べてタッチパネル123へ表示させる(図9参照)。
これによれば、不具合の発生前後の検出データを、時間順に、検出データ同士を関連付けて表示できる。問い合わせ内容に応じた検出データを、時系列に並べて表示することで、ユーザが検出データを確認する作業の負荷を軽減できる。
また、図6に示すように、記憶処理部125は、造形中の層数を示す層数情報で、且つ検出データを検出した際の層数を示す層数情報を、検出データに関連付けて検出ログ113に記憶する。抽出処理部127は、造形動作について問い合わせを受け付ける処理において層数の指定を指定層数欄154で受け付けることができる(図8参照)。抽出処理部127は、層数の指定を受け付けると、指定された層数を示す層数情報に関連付けられた検出データを抽出する。
これによれば、記憶処理部125は、造形中の層数を示す層数情報を、検出データに関連付けて記憶装置93へ蓄積する。そして、抽出処理部127は、受け付け処理で指定された層数に対応する、即ち、層数情報が示す層数を造形中の検出データを抽出する。これにより、層数を指定しながら、どの層数で不具合が発生していたのかを確認できる。あるいは、不具合が発生した層数が分かっていれば、その層数を指定することで、不具合の発生時の造形動作でどのようなことが起こっていたのかを確認することができる。
また、記憶処理部125は、製造装置10に対して造形動作の動作内容を決定する実行コマンドを示すコマンド情報で、且つ検出データを検出した際の実行コマンドを示すコマンド情報を、検出データに関連付けて検出ログ113に記憶する(図6参照)。抽出処理部127は、図8の造形動作欄153で指定された実行コマンドを示すコマンド情報に関連付けられた検出データを検出ログ113から抽出する。
これによれば、抽出処理部127は、受け付け処理で指定された実行コマンドに対応する、即ち、コマンド情報が示す実行コマンドを実行中の検出データを抽出する。これにより、実行コマンドを指定しながら、どの造形動作中に不具合が発生していたのかを確認できる。あるいは、不具合が発生した際の造形動作が分かっていれば、造形動作に応じた実行コマンドを指定することで、不具合の発生時にどのようなことが起こっていたのかを確認することができる。
また、図7に示すように、分類データ114には、造形動作において発生する不具合の内容を示す不具合内容情報と、不具合内容情報が示す不具合について推定される原因を示す推定原因情報と、推定原因情報が示す原因を調査するのに必要な検出データを識別するための調査箇所情報が設定されている。記憶処理部125は、検出データを、対応する調査箇所情報に関連付けて記憶装置93の検出ログ113へ記憶させる。抽出処理部は、図8の不具合内容欄156で不具合内容情報の種類を受け付け、受け付けた不具合内容情報の種類に対応する推定原因情報を分類データ114に基づいて特定する。抽出処理部127は、特定した推定原因情報に対応する調査箇所情報を分類データ114に基づいて特定し、特定した調査箇所情報に関連付けられた検出データを検出ログ113から抽出する。
これによれば、不具合内容情報、推定原因情報、調査箇所情報を、検出データに関連付け、検出データを階層的に分類することができる。そして、不具合内容情報の種類を受け付けることで、その不具合内容情報の種類に対応する検出データを、分類データ114の推定原因情報、調査箇所情報に基づいて記憶装置93から抽出することができる。
(4.第2実施形態)
次に、本開示の内容を具体化した第2実施形態について説明する。上記した第1実施形態では、製造装置10が、本開示の検出データ記憶装置を備える構成であった。これに対し、第2実施形態では、検出データ記憶装置を、製造装置10とは別の装置にした構成である。図10は、第2実施形態の構成を示している。図10に示すように、製造装置10に接続されたPC171を検出データ記憶装置として機能させ、検出ログ113の蓄積や検出データの抽出を実行させても良い。以下の説明では、上記した第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
例えば、PC171のコントローラ172が、記憶処理部125等を備えている。コントローラ172は、PC171の記憶装置173に記憶された制御プログラム111に基づいて、製造装置10を制御する。PC171は、通信ケーブル175を介して製造装置10へ実行コマンドや実行コマンドに対応する制御信号を送信し、製造装置10を制御する。また、コントローラ172の記憶処理部125は、通信ケーブル175を介して画像データ141等の検出データを製造装置10から取得する。記憶処理部125は、取得した検出データを、記憶装置173の検出ログ113に蓄積する。
また、PC171は、キーボードやマウス等の操作部177に対する操作入力に基づいて、LCD179に受付画面151(図8参照)を表示させる。PC171は、操作部177の操作入力に基づいて選択された項目に一致する検出データを検出ログ113から抽出し、LCD179に表示させる。このような第2実施形態においても、ユーザは、PC171を操作することで、時間順に抽出された検出データを確認し、不具合の対応を行なうことができる。
因みに、上記実施例において、製造装置10は、三次元造形装置、検出データ記憶装置の一例である。ステージカメラ56、ユニットカメラ67、第1ヘッドカメラ64、第2ヘッドカメラ77、第3ヘッドカメラ78、装着カメラ87、検査カメラ89、光量センサ115、液面計116、負圧センサ117、温度センサ118、電圧センサ119、流量センサ120、風量センサ121は、状態検出装置の一例である。電子デバイス100は、造形物の一例である。タッチパネル123、LCD179は、表示装置の一例である。画像データ141、動画データ142、センサ情報143、ステータス情報144は、検出データの一例である。検査カメラ89は、造形物撮像装置の一例である。ステージカメラ56、ユニットカメラ67、第1ヘッドカメラ64、第2ヘッドカメラ77、第3ヘッドカメラ78、装着カメラ87は、装置撮像装置の一例である。X軸スライド機構30、Y軸スライド機構32、保持装置52、昇降装置53、加熱冷却装置54、ステージカメラ56、第1印刷部61、硬化部62、第2印刷部71、焼成部72、供給部81、装着部82、検査ユニット25は、可動部の一例である。電磁モータ38,39は、駆動源の一例である。PC171は、検出データ記憶装置の一例である。
上記した各実施形態によれば、以下の効果を奏する。
製造装置10は、造形動作の状態に応じた検出データを出力するカメラ、各種センサ、駆動回路92を備えている。記憶処理部125は、各種カメラ等から出力された複数の検出データ(画像データ141等)を、互いに関連付けて記憶装置93の検出ログ113へ記憶させる。抽出処理部127は、造形動作についてタッチパネル123で問い合わせを受け付けたことに基づいて、問い合わせ内容に応じた検出データを検出ログ113から抽出し、タッチパネル123に表示する(図9)。
これによれば、コントローラ91は、製造装置10の造形動作を、複数のセンサ等で検出し、検出した複数の検出データを互いに関連付けて記憶装置93へ記憶しておく。ユーザは、製造装置10の造形動作でエラー等の不具合が発生した場合、タッチパネル123を操作して検出データの問い合わせを行なう。抽出処理部127は、タッチパネル123の操作入力に基づいて、問い合わせ内容に応じた検出データを抽出し表示する。これにより、ユーザは、不具合の発生時に問い合わせを行ない、不具合の発生前後等の検出データを確認することができる。また、ユーザは、ベンダーへ送付する不具合の報告書の作成を、レポート作成ボタン165を操作することで容易に行なうことができる。また、製造装置10で機械的に検出できない想定外の不具合が発生した場合にも、後から検出データを精査することで、不具合の原因を特定して適切に対処することができる。
(5.その他)
尚、本開示は、上記各実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。
例えば、図10に示す第2実施形態において、各種のカメラやセンサを、PC171が備える構成でも良い。即ち、本開示の状態検出装置を、PC171側に設けても良い。この場合、PC171は、本開示の検出データ記憶装置の一例である。
また、図10に示す第2実施形態において、製造装置10は、記憶処理部125、付加情報取得部126、抽出処理部127、制御プログラム111、設計データ112、検出ログ113、分類データ114、タッチパネル123を備えなくとも良い。即ち、本開示の検出データ記憶装置に必要な構成で、且つ、PC171が備える構成を、製造装置10が備えなくとも良い。
また、各実施形態の製造装置10は、状態検出装置として、カメラ、センサ、駆動回路92のうち、少なくとも1つを備える構成でも良い。
また、抽出処理部127は、表示処理を実行せずに、抽出した検出データを1つのファイルデータとして出力する処理等を実行しても良い。
また、抽出処理部127は、抽出した検出データを、時間順に並べて表示しなくとも良い。
また、抽出処理部127は、層数、実行コマンド、不具合内容情報の種類のうち少なくとも1つの項目を受け付ける構成でも良く、全ての項目を受け付けない構成でも良い。例えば、抽出処理部127は、指定時間だけを受け付けて抽出する構成でも良い。
抽出処理部127は、層数の受け付け処理において、第何層から第何層までといった、層数の範囲を受け付けても良い。
図6に示す実行コマンドの種類は、一例であり、製造装置10が実行する造形動作の内容に応じて、適宜変更しても良い。
図7に示す分類データ114の項目の種類や内容は、一例であり、適宜、変更・追加等しても良い。
上記実施形態では、本開示の三次元造形装置として、電子デバイス100を製造する製造装置10を採用したが、これに限らない。本開示の三次元造形装置としては、3次元積層造形法を用いて造形を行なう様々な三次元造形装置を採用できる。
また、3次元積層造形法としては、インクジェット方に限らず、例えば、光造形法(SL:Stereo Lithography)、粉末焼結法(SLS:Selective Laser Sintering)、熱溶解積層法(FDM:Fused Deposition Molding)などの他の方法を採用できる。
10 製造装置(三次元造形装置、検出データ記憶装置)、25 検査ユニット(可動部)、30 X軸スライド機構(可動部)、32 Y軸スライド機構(可動部)、38,39 電磁モータ(駆動源)、52 保持装置(可動部)、53 昇降装置(可動部)、54 加熱冷却装置(可動部)、ステージカメラ56(状態検出装置、装置撮像装置、可動部)、61 第1印刷部(可動部)、62 硬化部(可動部)、64 第1ヘッドカメラ(状態検出装置、装置撮像装置)、67 ユニットカメラ(状態検出装置、装置撮像装置)、71 第2印刷部(可動部)、72 焼成部(可動部)、77 第2ヘッドカメラ(状態検出装置、装置撮像装置)、78 第3ヘッドカメラ(状態検出装置、装置撮像装置)、81 供給部(可動部)、82 装着部(可動部)、87 装着カメラ(状態検出装置、装置撮像装置)、89 検査カメラ(状態検出装置、造形物撮像装置)、93 記憶装置、100 電子デバイス(造形物)、114 分類データ、115 光量センサ(状態検出装置)、116 液面計(状態検出装置)、117 負圧センサ(状態検出装置)、118 温度センサ(状態検出装置)、119 電圧センサ(状態検出装置)、120 流量センサ(状態検出装置)、121 風量センサ(状態検出装置)、123 タッチパネル(表示装置)、125 記憶処理部、127 抽出処理部、141 画像データ(検出データ)、142 動画データ(検出データ)、143 センサ情報(検出データ)、144 ステータス情報(検出データ)、171 PC(検出データ記憶装置)、173 記憶装置、179 LCD(表示装置)。

Claims (6)

  1. 三次元造形装置における造形動作の状態に応じた検出データを出力する複数の状態検出装置と、
    複数の前記状態検出装置の各々から出力された複数の前記検出データを、互いに関連付けて記憶装置へ記憶させる記憶処理部と、
    前記三次元造形装置の造形動作について問い合わせを受け付けたことに基づいて、問い合わせ内容に応じた前記検出データを、前記記憶装置に記憶した複数の前記検出データの中から抽出する抽出処理部と、
    を備える検出データ記憶装置。
  2. 前記状態検出装置として、
    前記三次元造形装置で造形した造形物を撮像する造形物撮像装置、前記三次元造形装置で動作する装置を撮像する装置撮像装置、前記三次元造形装置に取り付けたセンサ、前記三次元造形装置の可動部を可動させる駆動源を制御する駆動回路のうち、少なくとも1つを備える、請求項1に記載の検出データ記憶装置。
  3. 複数の前記検出データの各々を、時間情報と関連付けて前記記憶装置へ記憶させる前記記憶処理部と、
    問い合わせ内容に応じた前記検出データを、前記記憶装置から抽出し、前記時間情報が示す時間順に並べて表示装置へ表示させる前記抽出処理部と、
    を備える、請求項1又は請求項2に記載の検出データ記憶装置。
  4. 前記三次元造形装置の造形中の層数を示す層数情報で、且つ前記検出データを検出した際の前記層数を示す前記層数情報を、前記検出データに関連付けて前記記憶装置へ記憶させる前記記憶処理部と、
    造形動作について問い合わせを受け付ける処理において前記層数の指定を受け付け、指定された前記層数を示す前記層数情報に関連付けられた前記検出データを抽出する前記抽出処理部と、
    を備える、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の検出データ記憶装置。
  5. 前記三次元造形装置に対して造形動作の動作内容を決定する実行コマンドを示すコマンド情報で、且つ前記検出データを検出した際の前記実行コマンドを示す前記コマンド情報を、前記検出データに関連付けて前記記憶装置へ記憶させる前記記憶処理部と、
    造形動作について問い合わせを受け付ける処理において前記実行コマンドの指定を受け付け、指定された前記実行コマンドを示す前記コマンド情報に関連付けられた前記検出データを抽出する前記抽出処理部と、
    を備える、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の検出データ記憶装置。
  6. 前記三次元造形装置の造形動作において発生する不具合の内容を示す不具合内容情報と、前記不具合内容情報が示す不具合について推定される原因を示す推定原因情報と、前記推定原因情報が示す原因を調査するのに必要な前記検出データを識別するための調査箇所情報を、有する分類データと、
    前記検出データを、対応する前記調査箇所情報に関連付けて前記記憶装置へ記憶させる前記記憶処理部と、
    造形動作について問い合わせを受け付ける処理において前記不具合内容情報の種類を受け付け、受け付けた前記不具合内容情報の種類に対応する前記推定原因情報を前記分類データに基づいて特定し、特定した前記推定原因情報に対応する前記調査箇所情報を前記分類データに基づいて特定し、特定した前記調査箇所情報に関連付けられた前記検出データを抽出する前記抽出処理部と、
    を備える、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の検出データ記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024018615A1 (ja) * 2022-07-22 2024-01-25 株式会社Fuji インタポーザ部材、回路基板作製方法、および設計方法
JP7433529B1 (ja) 2022-12-22 2024-02-19 三菱電機株式会社 状態分析装置、積層造形システムおよび状態分析方法

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