JP2022079862A - 針なし綴じ部の製造方法 - Google Patents

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Tadashi Matsumoto
光宏 中村
Mitsuhiro Nakamura
隆幸 内山
Takayuki Uchiyama
拓巳 上兼
Takumi Kamikane
智子 物江
Tomoko Monoe
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Abstract

Figure 2022079862000001
【課題】綴じ用の凸部の中心位置がバラバラな場合に比べて、綴じる力を向上させること。
【解決手段】複数の凹凸を有する第1の綴じ部(1)と、第1の綴じ部(1)に対向して配置され且つ第1の綴じ部(1)の凹凸と嵌まり合う凹凸を有する第2の綴じ部(2)と、を有し、第1の綴じ部(1)と第2の綴じ部(2)とで媒体(S)の厚さ方向に媒体(S)を挟んで媒体(S)どうしを綴じる針なし綴じ部(U3b)の製造方法であって、綴じ部(1,2)を形成する形成工程と、綴じ部(1,2)の凸部分(12,22)の中心位置(41)を調整する第1の調整工程と、中心位置(41)が整えられた凸部分(12,22)の外形形状を調整する第2の調整工程と、を実行する針なし綴じ装置(U3b)の製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、綴じ針を使用せずに紙の束等を綴じる針なし綴じ部の製造方法に関する。
束ねられた紙等を、綴じ針を使用せずに綴じる針なし綴じ部、いわゆる針なしステープラに関し、下記の特許文献1-3に記載の技術が従来公知である。
特許文献1(特開2017-185785号公報)には、互いに噛み合う上歯(540)と下歯(550)との間に紙を挟みこんで綴じる綴じユニット(50)が記載されている。特許文献1の各歯(540,550)の凸部(541,551)が、紙の表面に沿った平面の頂上面(541a,551a)、斜面である側面(541b,551b)、紙の厚み方向に延びる第1側面(542b,552b)、紙の表面に沿った底面(542a,552a)を有する形状に形成されている。また、頂上面(541a,551a)と斜面である側面(541b,551b)の部分が凸曲面状に形成された構成も記載されている。なお、特許文献1では、すべての凸部(541,551)は同様の形状に形成されている。
特許文献2(特開2018-158796号公報)には、上側押圧部材(83A)と下側押圧部材(83B)とで紙を挟んで綴じる綴じユニット(51)において、下側押圧部材(83B)の歯の形状が、先端が尖った5つの突出部(91)で構成された歯で最両端に先端部が切除された台形突出部(92)で構成された歯が配置された構成が記載されている。また、特許文献2には、突出部(91)と台形突出部(92)の間に、突出量が突出部(91)よりも小さく且つ台形突出部(92)よりも大きな中突出部(95)が配置されたものも記載されている。
特許文献3(特開2018-158807号公報)には、上側押圧部材(83A)と下側押圧部材(83B)とで紙を挟んで綴じる綴じユニット(51)において、下側押圧部材(83B)の歯の形状が、先端が尖り且つ突出量の大きな高突出部(42B)で構成された歯の両端に先端部が尖り且つ突出量の小さな低突出部(42A)で構成されたものが記載されている。
特開2017-185785号公報(「0036」-「0043」、「0057」-「0062」、図5、図6、図10) 特開2018-158796号公報(「0025」-「0032」、「0056」-「0063」、図4、図6、図9) 特開2018-158807号公報(「0034」-「0038」、図5)
本発明は、綴じ用の凸部の中心位置がバラバラな場合に比べて、綴じる力を向上させることを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の針なし綴じ部の製造方法は、
複数の凹凸を有する第1の綴じ部と、前記第1の綴じ部に対向して配置され且つ前記第1の綴じ部の凹凸と嵌まり合う凹凸を有する第2の綴じ部と、を有し、前記第1の綴じ部と前記第2の綴じ部とで媒体の厚さ方向に媒体を挟んで媒体どうしを綴じる針なし綴じ部の製造方法であって、
前記綴じ部を型で形成する形成工程と、
型で形成され型から出された前記綴じ部の凸部分の中心位置を調整する第1の調整工程と、
中心位置が整えられた凸部分の外形形状を調整する第2の調整工程と、
を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の針なし綴じ部の製造方法において、
前記形成工程の後、且つ、前記第1の調整工程の前に、前記各綴じ部における凹凸のある部位の反対側の部位を押して、凹凸のある部位を反らせる工程を実行する
ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の針なし綴じ部の製造方法において、
前記反らせる工程の後、且つ、前記第1の調整工程の前に、前記反対側の部位が平坦になるように加工する工程、
を実行することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法において、
凸部分は、第1斜面および前記第1斜面より基端側にある第2斜面を有し、前記第2斜面に接触する第1の型を使用して、凸部分の中心位置を調整する前記第1の調整工程、
を実行することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の針なし綴じ部の製造方法において、
前記第1の型は、前記第1斜面にも接触する
ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の針なし綴じ部の製造方法において、
凸部の先端側の第1斜面に接触する第2の型を使用して、凸部分の先端部の外形形状を整える前記第2の調整工程、
を実行することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法において、
凸部分の前記第1斜面に対して、基端側の第2斜面が外表面の傾斜が急傾斜になっている
ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4ないし7のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法において、
凸部分の先端の位置が中心位置である
ことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法において、
凸部分は第1斜面および前記第1斜面より基端側にある第2斜面を有し、前記第2斜面に接触しない第2の型を使用して、凸部分の外形形状を整える前記第2の調整工程、
を実行することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法において、
前記第1の調整工程および第2の調整工程において、調整用の型は凸部分の先端には接触しない
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、綴じ用の凸部の中心位置がバラバラな場合に比べて、綴じる力を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、各綴じ部が形成される際に歪んでも、反らせる工程で矯正することができる。
請求項3に記載の発明によれば、平坦に加工しない場合に比べて、各調整工程での調整をしやすくすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、凸部分の先端部または基端部のみに接触する型を使用する場合に比べて、中心位置を精度よく調整することが可能である。
請求項5に記載の発明によれば、型が第1斜面に接触しない場合に比べて、凸部分の中心位置を精度よく調整することができる。
請求項6に記載の発明によれば、第2の調整工程において第1斜面に接触する型を使用しない場合に比べて、凸部分の先端側の位置を精度よく調整できる。
請求項7に記載の発明によれば、綴じる際に力が最初に作用する第1斜面の部分を精度よく調整できる。
請求項8に記載の発明によれば、綴じる際に媒体に最初に接触する凸部分の先端の位置を精度よく調整することができる。
請求項9に記載の発明によれば、第2の調整工程において第2の斜面に接触する場合に比べて、綴じる際に力が作用する部分である第1の斜面の外形形状を精度よく調整できる。
請求項10に記載の発明によれば、第1の調整工程や第2の調整工程において使用される型が凸部分の先端に接触する場合に比較して、調整による圧力によって先端が潰れるような変形をすることが抑制される。
図1は実施例1の画像形成装置の説明図である。 図2は実施例1の針なし綴じ部の全体説明図である。 図3は実施例1の針なし綴じ部の歯の部分の説明図であり、図3Aは全体説明図、図3Bは凸部の拡大図である。 図4は実施例1の綴じ部材の製造方法の説明図であり、図4Aは形成工程の説明図、図4Bは反り工程の説明図、図4Cは切削工程の説明図、図4Dは第1の調整工程の説明図、図4Eは第2の調整工程の説明図、図4Fはかみ合わせ工程の説明図である。 図5は実施例1の第1の調整工程の要部拡大図であり、図5Aは調整前の状態の説明図、図5Bは調整後の状態の説明図である。 図6は実施例1の第2の調整工程の要部拡大図である。 図7は従来の構成で紙の束が綴じられる際の説明図であり、図7Aは紙の束の表面に針なし綴じ部の凸部の先端が接触した状態の説明図、図7Bは図7Aに示す状態から綴じ部材が押し込まれた状態の説明図である。 図8は実施例1の構成で紙の束が綴じられる際の説明図であり、図8Aは紙の束の表面に針なし綴じ部の中央部の凸部の先端が接触した状態の説明図、図8Bは図8Aに示す状態から綴じ部材が押し込まれた状態の説明図、図8Cは図8Bの状態からさらに綴じ部材が押し込まれた状態の説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例としての実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,-X,Y,-Y,Z,-Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
(実施例1のプリンタUの全体構成の説明)
図1は実施例1の画像形成装置の説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUは、プリンタの本体U1と、プリンタの本体U1に媒体を供給する供給装置の一例としてのフィーダーユニットU2と、利用者が操作を行う操作部UIと、プリンタの本体U1から排出された媒体の後処理を行う後処理装置の一例としてのフィニッシャーU3と、を有する。
(実施例1のマーキングの構成の説明)
図1において、前記プリンタの本体U1は、プリンタUの制御を行う制御部(制御手段の一例)Cや、プリンタUの外部に図示しない専用のケーブルを介して接続された情報の送信装置の一例としてのプリント画像サーバCOMから送信された画像情報を受信する図示しない通信部、媒体に画像を記録する記録手段の一例としてのマーキング部U1a等を有する。前記プリント画像サーバCOMには、ケーブルまたはLAN:Local Area Network等の回線を通じて接続され、プリンタUで印刷される画像の情報が送信される画像の送信装置の一例としてのパーソナルコンピュータPCが接続されている。
マーキング部U1aは、像保持手段の一例としてY:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の各色用の感光体Py,Pm,Pc,Pkと、写真画像等を印刷する場合に画像に光沢を出すための感光体Poと、を有する。感光体Py~Poは、表面が感光性の誘電体で構成されている。
図1において、黒色の感光体Pkの周囲には、感光体Pkの回転方向に沿って、帯電手段の一例としての帯電器CCk、潜像の形成手段の一例としての露光機ROSk、現像手段の一例としての現像器Gk、一次転写手段の一例としての一次転写ロールT1k、像保持手段用の清掃手段の一例としての感光体クリーナCLkが配置されている。
他の感光体Py,Pm,Pc,Poの周囲にも同様に、帯電器CCy,CCm,CCc,CCo、露光機ROSy,ROSm,ROSc,ROSo、現像器Gy,Gm,Gc,Go、一次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1o、感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLoが配置されている。
マーキング部U1aの上部には、現像剤の収容手段の一例としてのトナーカートリッジKy,Km,Kc,Kk,Koが着脱可能に支持されている。トナーカートリッジKy~Koには、現像器Gy~Goに補給される現像剤が収容されている。
各感光体Py~Poの下方には、中間転写手段の一例であって、像保持手段の一例としての中間転写ベルトBが配置されている。中間転写ベルトBは、感光体Py~Poと一次転写ロールT1y~T1oとの間に挟まれる。中間転写ベルトBの裏面は、駆動手段の一例としてのドライブロールRdと、張力付与手段の一例としてのテンションロールRtと、蛇行防止手段の一例としてのウォーキングロールRwと、従動手段の一例としての複数のアイドラロールRfと、2次転写用の対向手段の一例としてのバックアップロールT2aと、可動手段の一例としての複数のリトラクトロールR1と、前記一次転写ロールT1y~T1oにより支持されている。
中間転写ベルトBの表面には、ドライブロールRdの近傍に、中間転写手段の清掃手段の一例としてのベルトクリーナCLBが配置されている。
バックアップロールT2aには、中間転写ベルトBを挟んで、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが対向して配置されている。また、バックアップロールT2aには、バックアップロールT2aに現像剤の帯電極性とは逆極性の電圧を印加するために、接触手段の一例としてのコンタクトロールT2cが接触している。
前記バックアップロールT2a、2次転写ロールT2b、コンタクトロールT2cにより、実施例1の二次転写手段の一例としての2次転写器T2が構成されており、一次転写ロールT1y~T1o、中間転写ベルトB、2次転写器T2等により、実施例1の転写手段の一例としての転写装置T1,B,T2が構成されている。
2次転写器T2の下方には、収容手段の一例として給紙トレイTR1が設けられている。給紙トレイTR1には、媒体の一例としての記録シートSが収容される。給紙トレイTR1の右斜め上方には、取出手段の一例としてのピックアップロールRpと、捌き手段の一例としての捌きロールRsとが配置されている。捌きロールRsから、記録シートSが搬送される搬送路SHが延びている。搬送路SHに沿って、記録シートSを下流側に搬送する搬送手段の一例としての搬送ロールRaが複数配置されている。
捌きロールRsの下流側には、不要部の除去手段の一例としてのバリ取り装置Btが配置されている。バリ取り装置Btは、記録シートSを予め設定された圧力で挟んで下流側に搬送して、記録シートSの縁の不要部の除去、いわゆる、バリ取りを行う
バリ取り装置Btの下流側には、重送の検知装置Jkが配置されている。重送の検知装置Jkは、通過する記録シートSの厚みを計測して、記録シートSが複数枚重なっている状態、いわゆる重送を検知する。
重送の検知装置Jkの下流側には、姿勢の補正手段の一例としての補正ロールRcが配置されている。補正ロールRcは、記録シートSの搬送方向に対する傾斜、いわゆるスキューを補正する。
補正ロールRcの下流側には、2次転写器T2への記録シートSの搬送時期を調整する調整手段の一例としてのレジストレーションロールRrが配置されている。また、レジストレーションロールRrの下流側には、媒体の案内手段の一例としてのシートガイドSG1が配置されている。
なお、フィーダーユニットU2にも、給紙トレイTR1やピックアップロールRp、捌きロールRs、搬送ロールRaと同様に構成された給紙トレイTR2,TR3等が設けられており、給紙トレイTR2,TR3からの搬送路SHは、プリンタの本体U1の搬送路SHに、重送の検知装置Jkの上流側で合流する。
2次転写ロールT2bに対して、記録シートSの搬送方向の下流側には、媒体の搬送手段の一例としての搬送ベルトHBが複数配置されている。
搬送ベルトHBに対して、記録シートSの搬送方向の下流側には、定着手段の一例としての定着装置Fが配置されている。
定着装置Fの下流側のフィニッシャーU3には、積載手段の一例としてのコンパイルトレイU3aが配置されている。コンパイルトレイU3aには、綴じ部の一例であって、綴じ装置の一例としてのステープラU3bが配置されている。
コンパイルトレイU3aの外側には、第2の積載手段の一例としてのスタッカトレイU3cが配置されている。
定着装置Fの下流側には、搬送路SHから分岐する搬送路の一例としての反転路SH2が形成されている。搬送路SHと反転路SH2との分岐部には、搬送方向の切替手段の一例としての第1のゲートGT1が配置されている。
反転路SH2には、正逆回転可能な搬送手段の一例としてのスイッチバックロールRbが複数配置されている。スイッチバックロールRbの上流側には、反転路SH2の上流部から分岐して、搬送路SHの反転路SH2との分岐部よりも下流側に合流する搬送路の一例としての接続路SH3が形成されている。反転路SH2と接続路SH3との分岐部には、搬送方向の切替手段の一例としての第2のゲートGT2が配置されている。
前記反転路SH2の下流側には、定着装置Fの下方に、記録シートSの搬送方向を反転、いわゆる、スイッチバックさせるための折り返し路SH4が配置されている。折り返し路SH4には、正逆回転可能な搬送手段の一例としてのスイッチバックロールRbが配置されている。また、折り返し路SH4の入口には、搬送方向の切替手段の一例としての第3のゲートGT3が配置されている。
なお、折り返し路SH4の下流側の搬送路SHは、給紙トレイTR1の搬送路SHに合流している。
(マーキングの動作)
前記プリンタUでは、パーソナルコンピュータPCから送信された画像情報を、プリント画像サーバCOMを介して受信すると、画像形成動作であるジョブが開始される。ジョブが開始されると、感光体Py~Poや中間転写ベルトB等が回転する。
感光体Py~Poは、図示しない駆動源により回転駆動される。
帯電器CCy~CCoは、予め設定された電圧が印加されて、感光体Py~Poの表面を帯電させる。
露光機ROSy~ROSoは、制御部Cからの制御信号に応じて、潜像を書き込む光の一例としてのレーザー光Ly,Lm,Lc,Lk,Loを出力して、感光体Py~Poの帯電された表面に静電潜像を書き込む。
現像器Gy~Goは、感光体Py~Poの表面の静電潜像を可視像に現像する。
トナーカートリッジKy~Koは、現像器Gy~Goにおける現像に伴って消費された現像剤の補給を行う。
一次転写ロールT1y~T1oは、現像剤の帯電極性とは逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体Py~Poの表面の可視像を中間転写ベルトBの表面に転写する。
感光体クリーナCLy~CLoは、一次転写後に感光体Py~Poの表面に残留した現像剤を除去して清掃する。
中間転写ベルトBは、感光体Py~Poに対向する一次転写領域を通過する際に、O,
Y,M,C,Kの順に、画像が転写されて積層され、2次転写器T2に対向する2次転写領域Q4を通過する。なお、単色画像の場合は、1色のみの画像が転写されて2次転写領域Q4に送られる。
ピックアップロールRpは、受信した画像情報の大きさや記録シートSの指定と、収容された記録シートSの大きさや種類等に応じて、記録シートSの供給が行われる給紙トレイTR1~TR3から記録シートSを送り出す。
捌きロールRsは、ピックアップロールRpから送り出された記録シートSを1枚ずつ分離して捌く。
バリ取り装置Btは、通過する記録シートSに予め設定された圧力を印加してバリを除去する。
重送の検知装置Jkは、通過する記録シートSの厚さを検知することで、記録シートSの重送を検知する。
補正ロールRcは、通過する記録シートSを、図示しない壁面に接触させてスキューを補正する。
レジストレーションロールRrは、中間転写ベルトBの表面の画像が2次転写領域Q4に送られる時期に合わせて、記録シートSを送り出す。
シートガイドSG1は、レジストレーションロールRrで送り出された記録シートSを2次転写領域Q4に案内する。
2次転写器T2は、コンタクトロールT2cを介してバックアップロールT2aに予め設定された現像剤の帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加され、記録シートSに中間転写ベルトBの画像を記録シートSに転写する。
ベルトクリーナCLBは、2次転写領域Q4で画像が転写された後の中間転写ベルトBの表面に残留した現像剤を除去して清掃する。
搬送ベルトHBは、2次転写器T2で画像が転写された記録シートSを表面に保持して下流側に搬送する。
定着装置Fは、加熱手段の一例としての加熱ロールFhと、加圧手段の一例としての加圧ロールFpとを有する。加熱ロールFhの内部には、熱源の一例としてのヒータhが収容されている。定着装置Fは、加熱ロールFhと加圧ロールFpとが接触する定着領域Q5を通過する記録シートSを加圧しながら加熱して、記録シートSの表面の未定着画像を定着する。前記加熱ロールFhおよび加圧ロールFpにより、実施例1の定着手段Fp,Fhが構成されている。
定着装置Fを通過した記録シートSは、両面印刷が行われる場合には、第1のゲートGT1が作動して、反転路SH2に搬送される。反転路SH2に送られた記録シートSは、折り返し路SH4で搬送方向が前後逆転、いわゆる、スイッチバックされる。スイッチバックされた記録シートSは、搬送路SHを通じて、レジストレーションロールRrに再送され、2面目の印刷が行われる。
スタッカトレイU3cに排出される記録シートSは、画像が記録された面が上面となる状態で排出される場合、いわゆるフェイスアップ排出の場合には、搬送路SHを搬送され、コンパイルトレイU3aを経てスタッカトレイU3cに排出される。
一方、画像が記録された面が下面となるように排出される場合、いわゆるフェイスダウン排出の場合には、搬送路SHから反転路SH2に一旦搬入される。そして、記録シートSの搬送方向の後端が第2のゲートGT2を通過後、スイッチバックロールRbの正回転が停止する。そして、第2のゲートGT2が切り替わり、スイッチバックロールRbが逆回転をして、記録シートSが接続路SH3を搬送されてスタッカトレイU3cに向けて搬送される。
記録シートSの束が綴じられる場合には、コンパイルトレイU3aに記録シートSが積載されて、図示しない整合手段で整合される。整合された記録シートSは、ステープラU3bで綴じられる。綴じられた記録シートSの束は、スタッカトレイU3cに排出される。
(針なしステープラの説明)
図2は実施例1の針なし綴じ部の全体説明図である。
図2において、実施例1のステープラU3bは、綴じ針を使用せずに綴じる綴じ部、いわゆる針なしステープラで構成されている。針なしステープラU3bは、第1の綴じ部の一例としての上綴じ部材1と、第2の綴じ部の一例としての下綴じ部材2とを有する。上綴じ部材1と下綴じ部材2とは、図示しないモータや歯車等からなる駆動装置で互いに接近、離間する方向に移動可能に支持されている。
図3は実施例1の針なし綴じ部の歯の部分の説明図であり、図3Aは全体説明図、図3Bは凸部の拡大図である。
図2、図3において、上綴じ部材1の下面には、上歯部11が形成されている。上歯部11は、複数の凸部12を有し、凸部12は並び方向13に沿って並んで配置されている。したがって、上歯部11は、複数の凹凸を有する構成となっている。
図3において、実施例1の凸部12は、先端部分の頂面12aが曲面状に形成されている。頂面12aの両端部には、第1斜面の一例であって、先端部の一例としての先端斜面12bが続いている。先端斜面12bの根本側には、第2斜面の一例であって、基端部の一例としての基端斜面12cが続いている。基端斜面12cの根本側には、並び方向13に並行して延びる底面12dが配置されている。実施例1では、先端斜面12bが綴じ部材1,2どうしが接近、離間する方向(重力方向)に対して成す角θ1に比べて、基端斜面12cが重力方向に対して成す角θ2の方が小さい角度に形成されている。すなわち、基端斜面12cの方が先端斜面12bよりも急傾斜面に形成されている。
一例として、実施例では、θ1=35°、θ2=27°に設定されている。また、歯(凸部12)は、並び方向13に沿って10個(10歯)並んで配置されている。
図3において、実施例1の上歯部11では、複数の凸部12のうち、凸部12の並び方向13の本実施例における中央部の歯である中央の2つの歯の凸部12(12A)の方が、中央部とは異なる位置に配置された凸部12(12B)に比べて、先端が突出している。具体的には、実施例1の各凸部12は同じ大きさに形成されているが、各凸部12の基端部は、並び方向13の中央部の凸部12(12A)の方が、並び方向13の両端部の凸部12(12B)に比べて、先端側に突出している。言い換えると、複数の凸部12は、並び方向13の中央部の凸部12Aと、端部の凸部12Bと、中央部と端部の間の中間部の凸部12Cと、で突出量が異なり、複数の凸部12は、並び方向13の端部から中央部に行くにつれて、凸方向に突出している。実施例1では、図3の破線で示すように、基端部を結ぶ直線16は、中央部に行くにつれて突出する弓なり状に形成されている。すなわち、各凸部12の基端の位置は、並び方向13の端部から中央部に行くにつれて凸方向に突出している。本実施例においては、中央部の歯は中央の2歯としたが、中央1歯でもよく、また逆に、6歯程度を中央部の歯としてもよい。また、6歯など複数歯の場合は、歯の高さの平均でみてよい。
なお、下綴じ部材2は、上綴じ部材1と上下対称な形状に形成されており、上歯部11や凸部12と同様に構成された下歯部21や凸部22を有する。なお、上歯部11と下歯部21は、上歯部11の凸部12の頂面12aが、下歯部21の凸部22の底面12dに対向するように、並び方向13に対してずれた位置に配置されており、上綴じ部材1と下綴じ部材2とが接近した場合には、上歯部11と下歯部21とが噛み合うような状態となる。
(製造方法の説明)
図4は実施例1の綴じ部材の製造方法の説明図であり、図4Aは形成工程の説明図、図4Bは反り工程の説明図、図4Cは切削工程の説明図、図4Dは第1の調整工程の説明図、図4Eは第2の調整工程の説明図、図4Fはかみ合わせ工程の説明図である。
次に、実施例1の各綴じ部材1,2の製造方法を説明する。
(形成工程)
図4Aにおいて、形成工程では、成形用の型を使用して各綴じ部材1,2を形成する。型は、凸部12の並びが並び方向13に沿って一直線になっている型が使用される。実施例1の各綴じ部材1,2は、一例として金属で構成されており、焼き製法の一例としてメタルインジェクション法で形成することが可能である。なお、メタルインジェクションに限定されず、精密鋳造やダイキャスト、切削加工やプレス加工、あるいはこれらの組み合わせ等、任意の方法で形成することが可能である。
(反り工程)
図4Bにおいて、反り工程では、形成工程で作成された綴じ部材1,2を反らせる。実施例1の反り工程では、綴じ部材1,2の並び方向13の両端部を治具31で支持した状態で、並び方向13の中央部で且つ歯部11,21とは反対側の面(裏面17)をプレス機32で押すことで、綴じ部材1,2の中央部を反らせる。したがって、綴じ部材1,2の歯部11,21は、基端部の並び方向13の中央部が突出するように弓なり状に加工される。
(切削工程)
図4Cにおいて、切削工程では、反り工程を経た綴じ部材1,2の裏面17が平面状になるように切削する。すなわち、反り工程を経て裏面17が弓なり状となったり、成形時のばらつきで裏面17が波状になっていたりすることに対応して、裏面17が平面状になるように切削する。このことにより、綴じ装置に組み込んだ際に裏面17を押して圧力をかけて媒体を綴じる際に、裏面17に圧力をかけやすくなる。
図5は実施例1の第1の調整工程の要部拡大図であり、図5Aは調整前の状態の説明図、図5Bは調整後の状態の説明図である。
(サイジング1:第1の調整工程)
図4Dにおいて、第1の調整工程では、凸部12,22の中心位置を調整する。図5Aにおいて、反り工程でプレス機32で綴じ部材1,2が押されると、凸部12,22の先端や中心位置41は、並び方向13の外側のものほど外側に開いたように位置ずれが発生しやすい。実施例1の第1の調整工程では、第1の型42を各凸部12,22に押し当てて、各凸部12,22の中心位置41を、図5Bに示すように、予め定められた位置に調整する。すなわち、予め定められた間隔で中心位置41が配置されるように、凸部12,22を押して位置を調整する。なお、実施例1では、中心位置41は、各凸部12,22の頂点(先端)の位置が設定されている。
実施例1の第1の型42は、先端斜面12bおよび基端斜面12cに接触して凸部12,22を押して中心位置41を調整する。いわば、凸部12,22の全体が押される形で調整される。なお、第1の型42を押し当てる際に、裏面17側を押さえておく必要があるが、実施例1では、裏面17が切削工程で平坦になっており、第1の型42を押し当てて調整しやすくなっている。
図6は実施例1の第2の調整工程の要部拡大図である。
(サイジング2:第2の調整工程)
図4Eにおいて、第2の調整工程では、凸部12,22の外形形状を調整する。第1の調整工程では、凸部12,22が第1の型42に押されて加工されており、凸部12,22の外形の形状が乱れることがある。特に中心位置を調整するような調整では歯の一つ一つに大きな負荷がかかり、外形は乱れやすい。また型に接触する面積が多い修正も歯に負荷がかかりやすい。図6において、実施例1の第2の調整工程では、第2の型51を各凸部12,22に押し当てて、各凸部12,22の外形の形状を、図3で示したような外形形状に調整する。実施例1の第2の型51は、先端斜面12b,22bに接触して凸部12,22を押して外形形状を調整する。いわば、凸部12,22の一部が押される形で調整される。よって、第2の調整工程では、第1の調整工程よりも凸部12,22が押される部分が少なくなっている。
(ペアリング:噛み合わせ工程)
図4Fにおいて、かみ合わせ工程では、第2の調整工程を経た綴じ部材1,2どうしをかみ合わせて、紙の束を綴じられるように噛み合うかどうかを確認する。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、コンパイルトレイU3aに積載された記録シートSの束は、針なしステープラU3bの上綴じ部材1と下綴じ部材2とで挟まれて綴じられる。
図7は従来の構成で紙の束が綴じられる際の説明図であり、図7Aは紙の束の表面に針なし綴じ部の凸部の先端が接触した状態の説明図、図7Bは図7Aに示す状態から綴じ部材が押し込まれた状態の説明図である。
図7Aにおいて、従来の歯の高さがそろうようにとした構成では、実際の製品では歯の高さが微妙に変わる。これは、歯型は削りで作る場合は1つ1つのコストが高くなってしまうので、一般的には焼結・メタルインジェクションなど熱を加えて製造する。その場合、歯型の歯がある方が裏面に比較して面積が多いため、先に冷えて、いわゆる引けという現象がおきる。そのため、焼きで作る場合は、型の形状よりも多少なりとも中央が凹んで両端が出っ張るような全体的な凹形状の歯型となって仕上がる。またこの傾向は、歯の大きさが大きいほど、表面積の差が大きくなるので、より顕著となる。つまり、歯先を真っ直ぐに設計し、真っ直ぐな型形状で成形するだけでは、仕上がりは真っ直ぐにならず結果として、全体的な凹形状になる。
従来の構成では、記録シート01が綴じられる際に、記録シート01には、全てまたは並び方向の中央部の凸部02,03の先端である頂面02a,03aの部分が、最初に接触することが想定されている。しかしながら、綴じ部材04,05が全体として凹形状となっていると、並び方向の中央部ではなく、両端部の方が先に接触することがあり、想定されたように記録シート01と頂面02a,03aが接触しない問題がある。
記録シート01が綴じられる際に、綴じ部材04,05が接近する方向に移動していくと、図7Bに示すように、記録シート01が押されて凸部02,03の形状に合わせて、変形していく。図7Aの状態では、上側の凸部02の頂面02aと隣の下側の凸部03の頂面03aとの間の記録シート01の長さL1に対して、図7Bの状態では、同じ部分の記録シート01の長さL2は、L1<L2となる。したがって、記録シート01の繊維の間が引き伸ばされる等で記録シート01が延びないと、綴じることができずに記録シート01が破断する。
ここで、並び方向06の両端部の歯部02B,03Bの頂面02a,03aが、中央部の歯部02A,03Aよりも先に記録シート01に接触すると、両端部の歯部02B,03Bの頂面02a,03aで記録シート01の両端部が拘束された状態となる。よって、両端部の歯部02B,03Bの頂面02a,03aよりも内側の記録シート01は、記録シート01自身の伸びで、長さがL1からL2になる必要があった。したがって、記録シート01の種類によっては記録シート01が破断しやすい問題があった。
また、記録シート01を綴じた際の綴じ力は、歯(凸部02,03)の形状と綴じ領域(綴じ部材1,2の並び方向13の幅)によって決まってくる部分が多い。綴じ領域はある程度の大きさに留める必要があるため、限られた綴じ領域の中で、どの歯も綴じ力に貢献する必要がある。特許文献2,3に記載の従来技術のように、両端の歯を小さくしてしまうと、綴じ力に貢献できない歯が出てきてしまい、綴じにムラやばらつきが発生する問題もある。
図8は実施例1の構成で紙の束が綴じられる際の説明図であり、図8Aは紙の束の表面に針なし綴じ部の中央部の凸部の先端が接触した状態の説明図、図8Bは図8Aに示す状態から綴じ部材が押し込まれた状態の説明図、図8Cは図8Bの状態からさらに綴じ部材が押し込まれた状態の説明図である。
図8において、実施例1では、並び方向13の中央部の凸部12A,22Aが両端部の凸部12B,22Bよりも突出しており、図8Aに示すように、中央部の凸部12A,22Aがそれ以外の凸部12B,22Bよりも先に媒体に接触する。具体的には、綴じる際に、中央部の凸部12A,22Aが最初に記録シートSに接触する。したがって、記録シートSは、中央部以外では、並び方向13の外側で記録シートSがまだ拘束されていない状態となっている。そして、中央部の凸部12A,22Aの部分で記録シートSが押し込まれ始めると、図8Bに示すように、並び方向13の外側から記録シートSが内側に移動可能である。したがって、記録シートS自身の伸びだけで長さがL1からL2にならなくても、外側から入り込んでくる部分も含めて長さL2となればよい。よって、記録シートSの種類が伸びにくい種類であっても記録シートSが破断せずに綴じることが可能となる。
特に、実施例1のステープラU3bでは、中央部の凸部12A,22Aが最も突出し、且つ、外側に行くにつれて突出量が少なくなるように構成されている。よって、綴じ部材1,2が押し込まれていくにつれて、並び方向13の外側から内側に向かって順に流入しやすくなっていて、綴じる領域の全域にわたって破断しにくくなっている。
また、実施例1のステープラU3bは、反り工程で、中央部の凸部12A,22Aを突出させている。したがって、綴じ部材1,2自体は、中央が突出していない従来の構成のものを使用することが可能であり、形成する装置自体の変更をする必要がなくなる。また、綴じ部材1,2は、凸部12,22の先端と基端とで材料の厚みが異なっており、形成工程における材料が固まる過程で、熱膨張、熱収縮の程度が揃わず、歪むことがある(いわゆる、ヒケが発生することがある)。実施例1の反り工程では、この歪みを矯正、修正することによって、最終的に中央部の歯が突出するような歯の並びに修正している。
また、実施例1のステープラU3bでは、綴じ部材1,2は、第1の調整工程で、凸部12,22の中心位置41が揃えられる。凸部12,22の中心位置41がずれていると、綴じ部材1,2どうしが接近して記録シートSに力が加わる際に、加わる力にばらつきが生じて、綴じが不完全になったり、破断したりする恐れがある。これに対して、実施例1では、第1の調整工程で中心位置41が揃えられており、記録シートSが破断しにくく、確実に綴じられやすくなっている。
特に、実施例1の第1の調整工程では、第1の型42は、先端斜面12b,22bおよび基端斜面12c,22cに接触する。したがって、第1の型42は、凸部12,22の各斜面12b,12c,22b,22cに接触して、先端のR部を除く全体を押す形で中心位置41を調整している。凸部12,22の先端斜面12bだけを押す調整では、先端斜面12b,22bが基端斜面12c,22cに対して歪んだ調整になり、基端斜面12c,22cの調整が不十分になる恐れがある。基端斜面12c,22cの調整が不十分であると、第2の調整工程での調整時に、中心位置41のずれが大きくなりやすい問題もある。
また、凸部12,22の基端斜面12bだけを押す調整では、先端斜面12b,22bの頂面12a,22aの位置が中心位置41に対してずれる恐れがある。中心位置41がずれると、凸部12,22が最初に記録シートSの表面に接触する位置、すなわち、記録シートSが拘束される位置が所定の位置からずれる。凸部12,22どうしの間隔がばらついて、凸部12,22の頂面12a,22aが接触する位置の間隔にばらつきがでると、頂面12a,22aの間の記録シートSの長さが短い部分と長い部分が発生する。記録シートSの長さが短いと、記録シートSが綴じられる際に伸びていくときに、伸びる余裕が少なく、記録シートSが破断等しやすくなる問題がある。言い換えると、凸部の頂部から基端に向かって、均等に紙が伸びていくことが望ましく、その為には凸ピッチが一定で、かつ、噛み合う凹部との中心があっている方がよい。
これらに対して、実施例1では、第1の型42で、凸部12,22の先端のR部を除く全体を押す形で調整しており、全体を押さない場合に比べて、精度よく調整が可能である。よって、実施例1の綴じ部材1,2では、凸部12,22の間隔のばらつきが調整され、記録シートSの破断が抑制される。ここで、先端には接触していないので型の負荷により先端部分が潰れてしまったりすることが抑制される。
さらに、実施例1のステープラU3bでは、綴じ部材1,2は、第2の調整工程で、凸部12,22の外形形状が調整される。凸部12,22の外形形状が歪んでいたりして所定の形状になっていないと、綴じ部材1,2どうしが接近して記録シートSに力が加わる際に、加わる力にばらつきが生じて、綴じが不完全になったり、破断したりする恐れがある。これに対して、実施例1の第2の調整工程では、外形形状が調整されており、記録シートSが破断しにくく、確実に綴じられやすくなっている。
特に、実施例1の第2の調整工程では、第2の型51は、先端斜面12b,22bに接触して凸部12,22を押す。綴じ部材1,2が互いに接近して記録シートSを綴じる際に、最初に記録シートSを引き伸ばし始めるのは、先端斜面12b,22bの部分である。したがって、先端斜面12b,22bの外形形状にばらつきがあると、記録シートSにかかる力にばらつきが生じ、綴じが不完全になったり、破断したりする恐れがある。特に、引き伸ばし始めにばらつきが生じると、最終的に綴じられる状態に至るまでの悪影響が大きくなる。これに対して、実施例1では、綴じ始めに力が作用する先端斜面12b,22bの部分が第2の型51で調整される。よって、先端斜面12b,22bが調整されない場合に比べて、記録シートSを綴じ始める際にかかる力のばらつきが抑制され、記録シートSの破断等が抑制される。
また、実施例1の凸部12,22のように、先端斜面12b,22bよりも基端斜面12c,22cの方が傾斜が急な形状では、綴じ始めで傾斜が緩い先端斜面12b,22bでは、基端斜面12c,22cよりも、記録シートSに徐々に力がかかる。いわば、綴じ始めは、じっくり、ゆっくりと記録シートSが引き伸ばされる。そして、先端斜面12b,22bである程度伸ばされてから、記録シートSは、急傾斜の基端斜面12c,22cに接触して、先端斜面12b,22bの場合よりも大きな力を受けて最終的な状態に変形し、綴じられる。したがって、綴じ始めで記録シートSが急激に引き伸ばされると、記録シートSが破断しやすい問題もあり、綴じ始めでばらつきが生じると、その後の引き伸ばしの段階で破断しやすくなる問題もある。実施例1では、特に重要な綴じ始めで記録シートSに接触する先端斜面12b,22bの外形形状が、第2の調整工程で調整される。よって、先端斜面12b,22bの外形調整を行わない場合に比べて、記録シートSの破断が抑制される。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)~(H012)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてのプリンタUを例示したが、これに限定されず、例えば、複写機、FAX、あるいはこれらの複数または全ての機能を有する複合機等により構成することも可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット方式や熱転写方式等、任意の画像形成装置に適用可能である。
(H02)前記実施例において、プリンタUとして、5色の現像剤が使用される構成を例示したが、これに限定されず、例えば、単色の画像形成装置や、4色以下または6色以上の多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、像保持手段の一例として、無端帯状の中間転写ベルトBを例示したが、これに限定されない。例えば、円筒状の中間転写ドラムや、感光体ドラム、感光体ベルトにも適用可能である。また、中間転写体を有せず、感光体から直接記録シートSに画像を記録する構成にも適用可能である。
(H04)前記実施例において、反り工程は実行することが望ましいが、中央部を突出させる必要がなかったり、形成工程で中央部が突出した形態で形成したりする場合、反り工程は実行しないことも可能である。このとき、形成工程での歪み(ヒケ)は第1の調整工程や第2の調整工程で調整することが可能である。
(H05)前記実施例において、切削工程は実行することが望ましいが、各調整工程で裏面17を押さえる治具を準備可能な場合は、切削工程は実行しないことも可能である。
(H06)前記実施例において、凸部12,22の形状は同一のものを例示したが、これに限定されない。例えば、凸部12,22の形状、大きさが異なるものを使用することも可能である。なお、凸部12,22の形状が個々に異なる場合、それに対応して型42,51を準備する必要がある。また、中央の凸部が突出した構成とすることが望ましいが、これに限定されない。例えば、中央部と両端部の突出量が大きく、その中間部分が、中央部や両端部よりも突出量が小さい形態、いわば、W字型の配置とすることも可能である。
(H07)前記実施例において、凸部12,22は、基端が、中央が最も突出する弧状になる形態、すなわち、連続的に突出量が大きくなる形態を例示したがこれに限定されない。例えば、基端が段階的、階段状に大きくなっていく形態とすることも可能である。また、凸部12,22が1つずつ突出量が変わっていく構成に限定されない。例えば、中央部の2つの凸部の突出量が最も大きく、その外側の凸部2つずつが次に突出量が大きく、その外側の凸部2つずつが次に突出量が大きい、…といったように、複数個の凸部の突出量が同じ且つ段階的に突出量が変わっていく構成とすることも可能である。
(H08)前記実施例において、フィニッシャーU3とプリンタの本体U1とが別体の構成を例示したが、一体の構成とすることも可能である。
(H09)なお、実施例1では先端を除いた全体を押す形としたが、第1の型では先端も含む全体を押し、第2の型では先端を除くようにしてもよい。そのようにすると、特に中心位置の調整量が多い場合は、先端も含めた方が接触する面積が多く力が伝わりやすく、また歯の先端から続く2つの先端側斜面との差が生じにくくなる。
(H010)実施例1では第1の型では基端部側の斜面および先端部側の斜面に接触したが、基端部側の斜面にのみ接触するように構成してもよい。そのようにすると、基端部側の斜面を大きく調整される。
(H011)実施例1では、型は、並び方向に沿って直線状になっている型を使用したが、これに限定されない。例えば、元々凸部12の並びが並び方向13に沿って山なりになるように、凹んだ型を使用することも可能である。凹んだ型から取り出されて冷えた後の変形(ヒケ)を考慮しても凸部12が山なりになるように、型の凹みの形状を設定することが可能である。そのため、実施例1で行っていた反り加工や切削工程、サイジングの工程を実行しないことも可能である。また、反り加工等をせずにサイジングのみを行う場合も、実施例1に比較すると、反り加工等をしないため中心線がずれる事が少ないため、サイジングのみを行ってもよい。
(H012)前記実施例において、第1の調整工程において、先端斜面12b,22bおよび基端斜面12c,22cの両方に接触することが望ましいが、少なくとも基端斜面12c,22cに接触して押す形態とすることも可能である。
1…第1の綴じ部、
2…第2の綴じ部、
12,22…凸部分、
12b,22b…先端部、
12c,22c…基端部、
41…中心位置、
42…第1の型
51…第2の型、
S…媒体
U3b…針なし綴じ部。

Claims (10)

  1. 複数の凹凸を有する第1の綴じ部と、前記第1の綴じ部に対向して配置され且つ前記第1の綴じ部の凹凸と嵌まり合う凹凸を有する第2の綴じ部と、を有し、前記第1の綴じ部と前記第2の綴じ部とで媒体の厚さ方向に媒体を挟んで媒体どうしを綴じる針なし綴じ部の製造方法であって、
    前記綴じ部を型で形成する形成工程と、
    型で形成され型から出された前記綴じ部の凸部分の中心位置を調整する第1の調整工程と、
    中心位置が整えられた凸部分の外形形状を調整する第2の調整工程と、
    を実行する針なし綴じ部の製造方法。
  2. 前記形成工程の後、且つ、前記第1の調整工程の前に、前記各綴じ部における凹凸のある部位の反対側の部位を押して、凹凸のある部位を反らせる工程を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の針なし綴じ部の製造方法。
  3. 前記反らせる工程の後、且つ、前記第1の調整工程の前に、前記反対側の部位が平坦になるように加工する工程、
    を実行することを特徴とする請求項2に記載の針なし綴じ部の製造方法。
  4. 凸部分は、第1斜面および前記第1斜面より基端側にある第2斜面を有し、前記第2斜面に接触する第1の型を使用して、凸部分の中心位置を調整する前記第1の調整工程、
    を実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法。
  5. 前記第1の型は、前記第1斜面にも接触する
    ことを特徴とする請求項4に記載の針なし綴じ部の製造方法。
  6. 凸部の先端側の第1斜面に接触する第2の型を使用して、凸部分の先端部の外形形状を整える前記第2の調整工程、
    を実行することを特徴とする請求項5に記載の針なし綴じ部の製造方法。
  7. 凸部分の前記第1斜面に対して、基端側の第2斜面が外表面の傾斜が急傾斜になっている
    ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法。
  8. 凸部分の先端の位置が中心位置である
    ことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法。
  9. 凸部分は第1斜面および前記第1斜面より基端側にある第2斜面を有し、前記第2斜面に接触しない第2の型を使用して、凸部分の外形形状を整える前記第2の調整工程、
    を実行することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法。
  10. 前記第1の調整工程および第2の調整工程において、調整用の型は凸部分の先端には接触しない
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の針なし綴じ部の製造方法。
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