JP2022079097A - 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法 - Google Patents

製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022079097A
JP2022079097A JP2020190064A JP2020190064A JP2022079097A JP 2022079097 A JP2022079097 A JP 2022079097A JP 2020190064 A JP2020190064 A JP 2020190064A JP 2020190064 A JP2020190064 A JP 2020190064A JP 2022079097 A JP2022079097 A JP 2022079097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
temperature
film
appearance
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020190064A
Other languages
English (en)
Inventor
利香 松尾
Rika Matsuo
秀雄 柳
Hideo Nayagi
哲則 波多
Tetsunori Hata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP2020190064A priority Critical patent/JP2022079097A/ja
Publication of JP2022079097A publication Critical patent/JP2022079097A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

【課題】フィルムを用いた製品を検査すると共に不具合がある製品の発生を抑制すること。【解決手段】本発明の一態様に係る製品検査システムは、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送されたフィルムを円柱部材に巻き付けた製品を検査する製品検査システムであって、製品を撮像する撮像部と、製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、製品の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして予測モデルを機械学習させ、予測モデルに撮像部により撮像された画像を入力することで、製品の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定部により測定した温度に基づいて製品の外観を検査する検査部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法に関する。
従来より、搬送するフィルムの欠陥を検査する技術が知られている。この種の技術は、例えば、特許文献1に記載された欠陥検査システムがある。この欠陥検査システムは、フィルムを撮像した画像を用いてフィルムにおける欠陥の位置を特定し、位置が特定された欠陥の種別を識別している。
特開2017-215277号公報
しかしながら、上述した欠陥検査システムは1枚のフィルムの欠陥の種別が識別できるが、当該フィルムを用いた製品を検査することはできなかった。また、上述した欠陥検査システムは、不具合がある製品の発生を抑制することはできなかった。
本発明は、フィルムを用いた製品を検査すると共に不具合がある製品の発生を抑制することができる製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様に係る製品検査システムは、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を検査する製品検査システムであって、前記製品を撮像する撮像部と、前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして予測モデルを機械学習させ、前記予測モデルに前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、を備える、製品検査システムである。
本発明の一態様に係る製品検査方法は、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を検査する製品検査方法であって、前記製品を撮像するステップと、前記製品の外観に影響を与える温度を測定するステップと、前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして予測モデルを機械学習させるステップと、前記予測モデルに撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査するステップと、を含む、製品検査方法である。
本発明の一態様に係る学習装置は、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品の学習画像、および前記製品の外観に影響を与える温度の情報を含む学習データを取得する学習データ取得部と、予測モデルを学習する学習処理部であって、前記学習画像を前記予測モデルに入力した場合に、前記予測モデルから前記製品の外観に関する検査情報を出力するように、前記予測モデルの処理パラメータを学習する学習処理部と、を備える、学習装置である。
本発明の一態様に係る認識装置は、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品の製造工程において、前記円柱部材へと搬送される前記フィルムを撮像した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、前記円柱部材へと搬送される前記フィルムを過去に撮像した画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報とを教師データとして機械学習された予測モデルに、前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、を備える、認識装置である。
本発明の一態様に係る製品製造システムは、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を製造する製品製造システムであって、前記製品を撮像する撮像部と、前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、前記製品の外観に影響を与える温度を調整する空調部と、前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記撮像部により撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして予測モデルを機械学習させ、前記予測モデルに前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、を備え、前記予測モデルは、前記撮像部により撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、前記空調部は、前記制御情報に基づいて前記製品の外観に影響を与える温度を調整する、製品製造システムである。
本発明の一態様に係る製品製造方法は、透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を製造する製品製造方法であって、前記製品を撮像するステップと、前記製品の外観に影響を与える温度を測定するステップと、前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記撮像部により撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして予測モデルを機械学習させるステップと、前記予測モデルに前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査するステップと、を有し、前記予測モデルは、撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、前記制御情報に基づいて前記製品の外観に影響を与える温度を調整する、製品製造方法である。
本発明によれば、フィルムを用いた製品を検査すると共に不具合がある製品が連続して発生することを抑制することができる。
実施形態におけるラップフィルム製品の製造工程の一例を示すフローチャートである。 実施形態におけるラップフィルム製品を製造する製造装置の一例を示す図である。 実施形態における製造装置の構成の一例を示す図である。 実施形態における製品検査システムの一例を示すブロック図である。 実施形態における学習装置の一例を示すブロック図である。 実施形態における学習装置の畳み込みニューラルネットワークにおける入力変数と出力変数との関係を示す図である。 実施形態における認識装置の一例を示すブロック図である。 実施形態における認識結果の一例を示す図である。 実施形態における畳み込みニューラルネットワークを用いた認識処理を行う処理を説明するための図である。 実施形態における畳み込みニューラルネットワークを用いた学習処理を説明するための図である。
以下、図面を参照し、製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法の実施形態について説明する。
実施形態の製品検査システムは、フィルムを用いた製品を検査する。実施形態において、フィルムは、熱可塑性樹脂のように温度により変形するフィルムであり、例えば、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン等の包装用のフィルムであり、製品は、例えば、フィルムが円筒形状等の芯部材に巻き付けられたラップフィルム製品であり、実施形態における製品は、フィルムが円筒形状等の芯部材に巻き付けられたものであり、当該製品が包装された化粧箱等は含まないものとする。なお、製品は、後述するように、温度により変形するフィルムが搬送されて芯部材に巻き付けられた製品であれば、ラップフィルム製品に限定されないものとする。
[製品の製造工程]
図1は、実施形態におけるラップフィルム製品の製造工程の一例を示すフローチャートである。ラップフィルム製品の製造工程は、例えば、前処理工程(ステップS100)と、巻き替え工程(ステップS102)と、検査・制御工程(ステップS104)と、選別工程(ステップS106)と、後処理工程(ステップS110)とを含む。
前処理工程(ステップS100)は、例えば、ラップフィルム製品の製造のための工程、およびラップフィルム製品の検査のための工程を含む。ラップフィルム製品の製造のための工程は、太巻き原反を製造する工程、太巻き原反を設置する工程、および芯部材を設置する工程等を含む。太巻き原反は、ラップフィルム製品に用いられるフィルムを、第1の円柱部材に巻き付けたものである。第1の円柱部材には、例えば、多数のラップフィルム製品を製造するためのフィルムが巻き付けられる。ラップフィルム製品の検査のための工程は、フィルムの皺等を検出するための条件を設定する処理や、ラップフィルム製品の検査のための認識エンジンを構築するための学習処理などを含む。
巻き替え工程(ステップS102)は、太巻き原反におけるフィルムを芯部材(第2の円柱部材)に搬送し、搬送したフィルムを芯部材に巻き替える工程である。
検査・制御工程(ステップS104)は、自動的にラップフィルム製品を検査する工程および検査結果に基づいて空調装置等を制御する工程である。具体的に、検査工程は、ラップフィルム製品の画像や製品の外観に影響を与える温度の情報を取得し、太巻き原反から芯部材に搬送されるフィルムの画像に基づいて当該フィルムを用いてラップフィルム製品を検査する工程である。制御工程は、良品としてのラップフィルム製品を製造するために製品の外観に影響を与える温度を調整する工程である。
選別工程(ステップS106)は、検査工程の結果に基づいてラップフィルム製品を選別する工程である。選別工程は、例えば、検査工程において印象が不良であると判断されたラップフィルム製品を後処理工程から排除する工程を含む。
後処理工程(ステップS108)は、実施形態において説明した製品製造システム以降の工程である。後処理工程は、例えば、ラップフィルム製品を包装する工程や、ラップフィルム製品を目視等で検査する工程や、学習処理のための画像を取得する処理等を含む学習フィードバック工程などを含む。なお、後処理工程には、上述した選別工程を含んでよい。後処理工程には、太巻き原反から巻き替えられた小巻のラップフィルム製品の製造装置から不良の製品を排出する工程を含んでよい。
[製品の製造装置]
図2は、実施形態におけるラップフィルム製品を製造する製造装置の一例を示す図である。製造装置100は、例えば、搬送部110と、制御装置140および測定装置140Aと、撮像装置150A、150B、150C、および150Dと、照明装置(光源)160とを備える。なお、撮像装置150A、150B、150C、および150Dを総称する場合には単に「撮像装置150」と記載する。
搬送部110は、例えば、モータ等を備え、第1円柱部材124および第2円柱部材134を回転させる。第2円柱部材134は、例えば紙管である。第1円柱部材124および第2円柱部材134を回転させることで、太巻き原反120に巻き付けられたフィルム122は、搬送方向(Y方向)に沿ってフィルム200として搬送され、フィルム200は第2円柱部材134に巻き付けられる。これにより、製造装置100は、フィルム132が第2円柱部材134に巻き付けられたラップフィルム製品130を製造する。
なお、製造装置100は、フィルム200を搬送する機構としてモータ等を備えるが、フィルム200の搬送方向を調整するローラ等の機構や、搬送方向や幅方向におけるフィルム200の張力を調整する機構や、1つのラップフィルム製品130を製造するために必要な長さにフィルム200を切断する機構等を備えていてもよい。製造装置100は、例えば、フィルム200のY方向の皺を伸ばす手段として、X方向において弓状に湾曲した治具を備えてよい。さらに、製造装置100は、フィルム200の幅方向における張力を検出するセンサ、およびフィルム200の幅方向における張力を制御する機構を備えてもよい。
制御装置140は、製造装置100の各部を制御する。制御装置140は、例えば、搬送部110および照明装置160を制御すると共に、撮像装置150から画像データを取得する。撮像装置150A、150B、150C、および150Dは、ラップフィルム製品130の幅方向(X方向)と並行するライン上位置をそれぞれ撮像する。これにより、撮像装置150A、150B、150C、および150Dは、ラップフィルム製品130の幅方向における両端に亘る状態を撮像することができる。撮像装置150A、150B、150C、および150Dは、それぞれ画像データを制御装置140に出力する。照明装置160は、撮像装置150により撮像する時にライン上に光160#を照射する位置に設けられる。照明装置160は、光160#の進行方向と搬送方向とが交わる方向となるように設置されている。なお、照明装置160は、搬送方向に並行した皺により影が撮像されるように光160#を照射することが望ましい。
測定装置140Aは、製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部である。測定装置140Aにより測定された温度は、制御装置140に供給される。制御装置140は、供給された温度の情報に基づいて空調装置(図3を参照)を制御する。
図3は、実施形態における製造装置100の構成の一例を示す図である。製造装置100は、装置内部100Aに、太巻き原反120からフィルム200を搬送してラップフィルム製品130を製造するための各部を含んでいる。製造装置100は、複数の太巻き原反(太巻き原反120および予備の太巻き原反120#)を、供給機構210のターレットアーム213に交換可能に支持させる。ターレットアーム213に支持させた太巻き原反120のフィルム200は、ローラ機構220を介して巻取ドラム230に巻架される。巻架したフィルム200は、下流の空の巻芯231に供給され、巻芯231に巻き替えられる。
太巻き原反120の供給位置211と待機位置212とが対向し、上流の待機位置212に、必要量のフィルム122が巻回された新規の太巻き原反120#が上流から自動的に供給される。太巻き原反120の待機位置212の下方には、使用済みの太巻き原反120を回収するベルトコンベヤやローラコンベヤ等のコンベヤが必要に応じて設置される。なお、本実施形態はフィルム122が自動的に供給される一例について説明したが、これに限定されず、手動によりフィルム122を供給するシステムにも本発明は適用可能である。
ローラ機構220は、供給位置211に位置決め配置された太巻き原反120からのフィルム200が巻架される巻出ローラ221と、巻出ローラ221からのフィルム200が巻架される複数のガイドローラ222と、複数のガイドローラ222からのフィルム200が巻架されるエキスパンダローラ223と、エキスパンダローラ223と下流の巻取ドラム230との間のフィルム200が巻架されるピンチローラ224とを備える。
巻出ローラ221は、供給位置211の太巻き原反120と上方下流の複数のガイドローラ222との間に揺動可能に配設される。巻出ローラ221は、供給位置211の太巻き原反120の下部下流に摺接し、フィルム200を複数のガイドローラ222に繰り出し供給するよう機能する。また、複数のガイドローラ222は、下方上流の巻出ローラ221と下流のエキスパンダローラ223との間に介在され、上下方向に所定の間隔をおき自由に回転可能に軸支される。
各ガイドローラ222は、例えばフィルム200に摺接する円柱形のローラ部の中心に支持軸が嵌通されて構成される。各ガイドローラ222は、支持軸のローラ部からそれぞれ突出した両端部が軸受を介し回転可能に支持されている。各ガイドローラ222は、巻出ローラ221の下流に位置してフィルム200の供給方向を変更したり、フィルム200の皺や弛みを除去する。
エキスパンダローラ223は、例えばゴム質のローラ部に支持軸が嵌通され、この支持軸のローラ部からそれぞれ突出した両端部が軸受を介し回転可能に支持されており、最下流のガイドローラ222の下流に湾曲して位置し、フィルム200の皺や弛みを除去する。また、ピンチローラ224は、例えばゴム質の円柱形のローラ部に支持軸が嵌通され、この支持軸のローラ部からそれぞれ突出した両端部が軸受を介し回転可能に支持されており、エキスパンダローラ223の下流に位置してフィルム200を一定速度で巻取ドラム230に供給する。
巻取ドラム230は、円筒形に形成された紙製の巻芯231が順次供給され、この巻芯231に摺接して回転させ、巻芯231の外周面にピンチローラ224から供給されたフィルム200を所定の長さ分巻き付けるよう機能する。
上記構成において、ラップフィルム製品130を製造する場合には、製造装置100を起動して供給位置111の太巻き原反120を順方向に回転させる。すると、太巻き原反120に巻回されていたフィルム122は、巻出ローラ221、複数のガイドローラ222、エキスパンダローラ223、ピンチローラ224、及び巻取ドラム230に順次繰り出し供給され、巻取ドラム230上の巻芯231の外周面に所定の長さ分巻き付けられる。
上記構成において、製造装置100は、ラップフィルム製品130における外観上の皺を抑制するために、測定装置140Aとしての装置内温度センサ310および装置外温度センサ320、装置内空調装置としての空冷ファン300、および装置外空調装置322を備える。製造装置100は、装置内温度センサ310により検出された装置内温度および装置外温度センサ320により検出された装置外温度を制御装置140に供給する。
装置内温度センサ310は、搬送されているフィルム200の温度を測定するために、ラップフィルム製品130の品質に影響しやすい巻芯231近傍の温度を検出することが望ましい。ラップフィルム製品130は、装置内部100Aの雰囲気温度を検出するために、巻芯231近傍の温度を検出することが望ましい。また、装置内温度センサ310は、フィルム200の搬送路としてのガイドローラ222等の温度を検出してもよく、太巻き原反120の交換や、フィルム200の切断作業に影響を与えない、ガイドローラ222等のローラの付近であってよい。さらに、装置内温度センサ310は、搬送されて第2円柱部材134に巻き付けられた直後のフィルム200の温度を測定してよい。なお、第2円柱部材134の表面は、メタルコートされた金属ロールと比較して光沢性が低い上質紙であり、ガイドローラ222等の金属より温度の測定を安定して行うことができる。
さらに、空冷ファン300および装置外空調装置322は、制御装置140からの制御信号に従って、空気流の温度および流量を制御する。また、各ガイドローラ222の支持軸内には、媒体通路222Aが形成される。媒体通路222Aには図示しないポンプから温度調整された媒体が供給され、これにより、各ガイドローラ222の表面温度は調整される。
巻取ドラム230の下部には、空冷ファン300が設けられる。空冷ファン300は、制御装置140の制御に従って、巻取ドラム230および巻芯231の下方から上方に空気流を供給する。空冷ファン300は、図示しないダンパーが制御装置140の制御によって駆動され、空気流の供給および停止が制御される。空冷ファン300は、巻取ドラム230および巻芯231のみならず、例えば太巻き原反120、ガイドローラ222、ローラ機構220、搬送されているフィルム200そのものといったフィルム200の温度に影響を与える箇所に空気流を供給することができればよい。空冷ファン300は、例えば、フィルム200の皺が巻取ドラム230にフィルム200をピンチ(接触)した位置から始まることから、当該位置に空気流を供給することが望ましい。なお、空冷ファン300からの空気流と共にダストを巻芯231に吹き上げることを抑制するために、巻芯231を避けた箇所に空気流を吹き上げることや、ダストフィルタを経由して空気流を吹き上げるなどの対策を施す必要がある。
フィルム200の温度に起因するラップフィルム製品130の皺を抑制するためには、フィルム200の温度測定位置は、巻芯231に近い位置であることが望ましい。また、フィルム200の温度測定位置は、ガイドローラ222などのローラ間やロール上であって、フィルム200が1枚となっている箇所であってもよい。
さらに、フィルム200の温度を推定するために、2つの太巻き原反120、120#のいずれかの温度を測定してもよい。例えば、太巻き原反120、120#の温度と装置内部100Aの温度との相関を表すテーブルデータや計算式を用意しておき、太巻き原反120、120#の温度に基づいて装置内部100Aの温度を推定してよく、装置内部100Aの温度と巻芯231や巻取ドラム230の温度との相関を表すテーブルデータや計算式を設定しておき、装置内部100Aの温度に基づいて巻芯231や巻取ドラム230の温度を推定してよい。
さらに、装置内温度センサ310が装置内部100Aの任意の位置の温度を検出し、フィルム200の熱伝導率および製造装置100の動作による熱の移動を考慮して装置内部100Aの他の位置の温度を推定してもよい。例えば、ガイドローラ222の温度を検出し、ガイドローラ222から巻芯231への熱の移動を考慮して巻芯231の温度を推定してよい。これにより、装置内部100Aにおける複数の位置から装置内部100Aの温度を検出することができる。
さらに製造装置100においてフィルム200の幅方向に長い面で温度を検出するセンサを用い、フィルム200の幅方向で均一に温度を管理することが望ましい。これにより、ラップフィルム製品130の幅方向の全体において発生する皺を抑制するように温度を制御することができる。また、装置内温度センサ310は、例えば、ガイドローラ222のうち、一方のガイドローラ222そのものの温度を検出し、他方のガイドローラ222上のフィルム200の温度を検出してよい。さらに、装置内温度センサ310は、複数箇所の温度を検出することで、フィルム200の温度の変化を測定してもよい。さらに、フィルム200の幅方向で複数の温度センサを用いるよりも、一つのフィルム200の温度センサを用いることで、部品点数およびコストの削減を図ることができる。
[製品検査システム]
図4は、実施形態における製品検査システムの一例を示すブロック図である。製品検査システム400は、例えば、制御装置140と、製品検査装置410と、端末装置500とを備える。制御装置140、製品検査装置410、および端末装置500は、例えば、通信ネットワークに接続される。通信ネットワークに接続される各装置は、NIC(Network Interface Card)や無線通信モジュールなどの通信インターフェース(不図示)を備えている。通信ネットワークは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、セルラー網などを含む。
制御装置140は、制御部142と、通知部144とを備える。制御部142や通知部144といった機能部は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムメモリに格納されたプログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。制御部142は、製造装置100の各部を制御し、撮像装置150から取得した撮影画像を製品検査装置410に送信する。制御部142は、検査結果を受信する。通知部144は、ディスプレイ等を備え、検査結果に基づいて表示等を行う。
端末装置500は、例えばスマートフォンやタブレット端末などのカメラ装置を備えた携帯型端末装置である。端末装置500は、カメラ装置による撮像を補助する照明(不図示)を有していることが望ましい。端末装置500は、ユーザの操作に基づいてラップフィルム製品130を撮像する。ユーザは、例えば、ラップフィルム製品130を目視等で検査する作業員である。ユーザは、ラップフィルム製品130の状態を検査する。端末装置500は、ラップフィルム製品130におけるフィルム132の外観的な印象に関する情報として、ラップフィルム製品130を撮像した撮像画像を取得する。撮像画像は、例えば、皺のない良品であると印象を受けるラップフィルム製品130を撮像した正解画像であるが、これに限定されず、ラップフィルム製品130における皺などを含む負例画像であってよい。端末装置500は、正例画像を製品検査装置410に送信する。なお、端末装置500は、ユーザの操作に基づいて、「印象が良または不良である」ことや、「製品の製造後に経時変化で消失しない皺である」ことや、「フィルムの搬送方向と交わる方向に連続する皺である」ことを示す情報を、画像に付加して送信してもよい。
製品検査装置410は、例えば、認識装置412と、学習装置414と、学習画像データベース416とを備える。認識装置412および学習装置414といった機能部は、例えばCPU等のプロセッサなどがプログラムメモリに格納されたプログラムを実行することにより実現される。学習画像データベース416は、例えばHDD装置などの記憶装置や、データベース管理装置などを含む。
図5は、実施形態における学習装置414の一例を示すブロック図である。学習装置414は、例えば、学習データ取得部420、学習処理部424、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)422、および学習結果記憶部426を備える。学習データ取得部420は、端末装置500から、学習データとして、学習画像、検査結果、装置内温度、装置外温度、ラップフィルム製品130の印象に関する情報を取得する。なお、学習データは、教師データのセットと読み替えてよい。
図6は、畳み込みニューラルネットワーク422における入力変数と出力変数との関係を示す図である。学習画像は、畳み込みニューラルネットワーク422における入力変数に相当し、検査結果、装置内温度、装置外温度、およびラップフィルム製品130の印象に関する情報は、畳み込みニューラルネットワーク422における出力変数に相当する。出力変数は、認識装置320が出力すべき検査情報に相当する。なお、ラップフィルム製品130の印象は、製造作業員の目視による検査結果や、顧客が初めて製品を開封した時の印象のアンケート結果、過去の苦情(クレーム)の事例等に基づく情報であってよい。
学習処理部424は、学習データのうち学習画像を畳み込みニューラルネットワーク422に入力した場合に、畳み込みニューラルネットワーク422から学習データのうち出力変数を出力するように、畳み込みニューラルネットワーク422の処理パラメータを学習する。具体的に、学習処理部424は、学習データを用い、図6に示した入力変数に対応する出力変数と、畳み込みニューラルネットワーク422の出力との差が小さくなるように、処理パラメータを再帰的に算出(更新)する。学習処理部424は、処理パラメータを取得するために、例えば、深層学習を行う。深層学習とは、多層構造、特に3層以上のニューラルネットワークを用いた機械学習である。多層構造のニューラルネットワークとして、実施形態においては、畳み込みニューラルネットワーク422を用いる。学習処理部424は、更新した処理パラメータを学習結果記憶部426に保存する。
図7は、実施形態における認識装置412の一例を示すブロック図である。認識装置412は、撮影画像取得部430、畳み込みニューラルネットワーク432、認識処理部434、および認識結果記憶部436を備える。撮影画像取得部430は、制御装置140から撮影画像を取得する。畳み込みニューラルネットワーク432は、学習結果記憶部426に記憶された処理パラメータが設定された予測モデルである。畳み込みニューラルネットワーク432は、撮影画像を入力し、検査結果等の認識結果を出力する。認識処理部434は、畳み込みニューラルネットワーク432から出力された認識結果を認識結果記憶部436に保存する。認識結果は、図6に示した学習データ(教師データのセット)に対応した情報を含む。すなわち、認識結果には、検査結果、装置内適性温度、装置外適性温度、ラップフィルム製品130の印象に関する情報が含まれる。
図8は、実施形態における認識結果の一例を示す図である。認識処理部412は、撮影画像IDと、畳み込みニューラルネットワーク432の出力としての認識結果と、製品IDとを対応付けて記憶する。製品IDは、ラップフィルム製品130の識別情報であり、例えば、ラップフィルム製品130の製造番号やロット番号である。認識処理部434は、例えば、制御装置140から撮影画像に対応する撮影画像ID、および撮影画像に関連する製品IDを取得する。認識処理部434は、畳み込みニューラルネットワーク432から出力された認識結果に、撮影画像IDおよび製品IDを対応付けて認識結果記憶部436に保存する。なお、製品IDは、例えば、第2円柱部材134に印刷された文字列を撮像装置150により撮像した画像に基づいて認識した情報であってよい。
認識装置412は、認識結果記憶部436に記憶された情報を制御装置140に出力する。通知部144は、例えば、製品IDに対応した認識結果を通知する。これにより、制御装置140は、製品IDに対応したラップフィルム製品130ごとに、認識結果に基づく選別工程や、後処理工程を行わせることができる。
制御部142は、装置内温度センサ310から取得した装置内温度と、認識装置412から取得した装置内適性温度との装置内温度差を計算し、当該装置内温度差を小さくするように空冷ファン300および/または装置外空調装置322を制御する温度制御信号を出力する。同様に、制御部142は、装置外温度センサ320から取得した装置外温度と、認識装置412から取得した装置外適性温度との装置外温度差を計算し、当該装置外温度差を小さくするように空冷ファン300および/または装置外空調装置322を制御する温度制御信号を出力する。また、通知部144は、装置内温度差および/または装置外温度差を小さくすることを促すような表示情報を表示させることで、製造装置100の管理者にダンパーやダクトの操作を促してよい。これにより、例えば、フィルム200の温度が上がり過ぎることによる、フィルム200に含まれる成分がブリードアウトしてフィルム200のパスライン上のガイドローラ222等に巻き付くなどの不具合や、ラップフィルム製品130への不具合としてフィルム端部の巻き状態が乱れることを抑制することができる。
また、製造装置100は、太巻き原反120から搬送されたフィルム200および太巻き原反120の双方の温度調整を行うことが望ましいが、太巻き原反120の温度を調整するよりも、搬送されているフィルム200の温度を調整することで、フィルム200の不具合を効果的に抑制することができる。この理由は、フィルム200を巻き替えるときには製造装置100内の複数ロールに接触して、太巻き原反120の温度が熱伝導によって変化するため、太巻き原反120の温度を厳密に温調しても装置内部100Aの温度に大きく影響するためである。
さらに、製造装置100は、巻き替え中のフィルム200が繰り出される太巻き原反120以外に、予備の太巻き原反120#の温度調整を行うことが望ましい。このために、製造装置100は、装置内温度センサ310または装置外温度センサ320により検出した温度に基づいて太巻き原反120#や、予備の太巻き原反120#の置き場などの温度を調整することで、予備の太巻き原反120#の温度を安定化させてよい。これにより、製造装置100は、太巻き原反120の温度が適切ではない場合における、装置内部100Aの温度調整の頻度を抑制することができることや、ダンパーの開閉回数を減らすことでセンサスイッチの摩耗を減らして故障を予防するという効果も期待することができる。
[畳み込みニューラルネットワーク]
以下、実施形態における畳み込みニューラルネットワーク422および畳み込みニューラルネットワーク432の一例について説明する。なお、この説明において、畳み込みニューラルネットワーク422および畳み込みニューラルネットワーク432を総称して「畳み込みニューラルネットワーク」と記載する。
上述したように、学習処理部424は、学習用の畳み込みニューラルネットワーク422に対して、学習画像の画素値を入力層に入力する入力変数とし、検査情報を出力層から出力される出力変数として設定する。学習処理部424は、学習画像と検査情報の学習データセットを用いて、機械学習を行う。認識処理部434は、学習済の畳み込みニューラルネットワーク323に対して、撮影画像の画素値を入力層へ入力し、出力層から検査情報を取得する。
図9は、実施形態における畳み込みニューラルネットワークを用いた認識処理を行う処理を説明するための図である。畳み込みニューラルネットワークは、例えば層L0、層L1、層L2、層Li、および層LIを含む。層L0は入力層、層L1~層Liは中間層或いは隠れ層、層LIは出力層とも呼ばれる。畳み込みニューラルネットワークは、入力層L0に、入力画像が入力される。入力画像は、入力画像の垂直方向の位置と水平方向の位置を、行列の位置とする画素行列D11で表される。画素行列D11の各要素は、行列の位置に対応する画素のサブ画素値として、R(赤)のサブ画素値、G(緑)のサブ画素値、およびB(青)サブ画素値を含む。1番目の中間層L1は、畳み込み処理(フィルター処理とも呼ばれる)とプーリング処理が行われる層である。
(畳み込み処理(Convolution))
中間層L1の畳み込み処理の一例について説明する。畳み込み処理は、元の画像にフィルタをかけて特徴マップを出力する処理である。具体的には、入力された画素値は、それぞれ、Rのサブ画素行列D121と、Bのサブ画素行列D122と、Gのサブ画素行列D123とに分けられる。各サブ画素行列D121、D122、D123(各々を「サブ画素行列D12」とも称する)は、それぞれ、s行t列の部分行列ごとに、その部分行列の各要素とs行t列のコンボリューション行列CM1(カーネルとも呼ばれる)の要素が乗算され、加算されることで、第1画素値が算出される。各サブ画素行列D12で算出された第1画素値は、それぞれ、重み係数が乗算されて加算されることで、第2画素値が算出される。第2画素値は、部分行列の位置に対応する行列要素として、畳込画像行列D131の各要素として設定される。各サブ画素行列D12において部分行列の位置が要素(サブ画素)ごとにずらされることで、各位置での第2画素値が算出され、畳込画像行列D131の全ての行列要素が算出される。
図9は、例えば、3行3列のコンボリューション行列CM(convolution matrix)1を用いた畳み込みニューラルネットワークの一例であり、畳込画素値D1311は、各サブ画素行列D12の2行目から4行目、かつ、2列目から4列目までの3行3列の部分行列について第1画素値が算出される。各サブ画素行列D121、D122、およびD123の各第1画素値に、重み係数が算出されて加算されることで、畳込画像行列D131の2行目2列目の行列要素として、第2画素値が算出される。同様に、3行目から5行目、かつ、2列目から4列目の部分行列から、畳込画像行列D131の3行目2列目の行列要素の第2画素値が算出される。また同様に、他の重み付け係数又は他のコンボリューション行列を用いて、畳込画像行列D132、・・・が算出される。
(プーリング処理(Pooling))
中間層L1のプーリング処理の一例について説明する。プーリング処理は、画像の特徴を残しながら画像を縮小する処理である。具体的には、畳込画像行列D131におけるu行v列の領域PM(pooling matrix)ごとに、領域内の行列要素の代表値が算出される。代表値は、例えば、領域内の行列要素の最大値である。代表値は、領域PMの位置に対応する行列要素として、CNN画像行列D141の各要素に設定される。畳込画像行列D131における領域が、領域PMごとにずらされることで、各位置での代表値が算出され、CNN画像行列D141の全ての要素が算出される。
図9は、例えば2行2列の領域PMを用いた畳み込みニューラルネットワークの一例であり、畳込画像行列D131の3行目から4行目、かつ、3列目から4列目までの2行2列の領域PMについて、領域PM内の最大値が、代表値として算出される。この代表値は、CNN画像行列D141の2行目2列目の行列要素に設定される。同様に、5行目から6行目、かつ、2列目から4列目の部分行列から、CNN画像行列D141の3行目2列目の行列要素の代表値が算出される。また同様に、畳込画像行列D132、・・・から、CNN画像行列D142、・・・が算出される。
CNN画像行列D141、D142、・・・の各行列要素(N個)は、予め定められた順序で並べられることで、ベクトルXとして生成される。ベクトルXは、N個の要素x(n=1、2、3、・・・N)を含む。ベクトルXは、ベクトルu(0)に相当する。
中間層Liは、第i番目(i=2,・・・)の中間層を表している。中間層Liは、ベクトルu(i)を含む。中間層Liの各ノードからは、ベクトルz(i)が出力される。ベクトルz(i)は、ベクトルu(i)が活性化関数である関数f(u(i))に入力された値を持つ。ベクトルu(i)は、第i-1目の中間層のノードから出力されたベクトルz(i-1)に重み行列W(i)を乗算した値と、ベクトルb(i)とを加算した値を持つ。ベクトルb(i)は、バイアスである。
出力層LIは、ベクトルz(I-1)を含む。出力層LIの出力は、M個のy(m=1、2、・・・M)である。つまり、出力層LIは、M個のyを要素として含むベクトルY(y、y、y、・・・y)を出力する。以上により、畳み込みニューラルネットワークは、入力変数として画像の画素値が入力された場合に、出力変数としてベクトルYを出力する。実施形態におけるベクトルYは、検査情報を表す。
図10は、実施形態における畳み込みニューラルネットワークを用いた学習処理を説明するための図である。学習データセットの画像の画素値に対して、第1番目の中間層L1から出力されたベクトルをベクトル[X]とする。学習データセットにおける確定クラスを表すベクトルをベクトル[Y]とする。確定クラスは、実施形態における図6に示した出力係数(検査結果、皺の数、皺の密度、目視による印象等の検査情報)である。
重み行列W(i)には、初期値が設定される。入力画像が入力層L0に入力されたことに基づいて第2番目の中間層L2にベクトル[X]が入力された場合、出力層LIからベクトル[X]に基づくベクトルY(X)が出力される。ベクトルY(X)とベクトル[Y]の誤差Eは、損失関数を用いて計算される。第i層の勾配ΔEは、各層からの出力zと誤差信号δと用いて計算される。誤差信号δは、誤差信号δi-1を用いて計算される。なお、出力層LIから入力層L0に向かって、出力層側の誤差信号から入力層側の誤差信号を計算する処理は、逆伝搬とも呼ばれる。重み行列W(i)は、勾配ΔEに基づいて更新される。同様に、第1番目の中間層L1においても、コンボリューション行列CMまたは重み係数が更新される。
[予測モデルの設定]
学習処理部424は、畳み込みニューラルネットワークについて、層数、各層のノード数、各層間のノードの結合方式、活性化関数、誤差関数、及び勾配降下アルゴリズム、プーリングの領域、カーネル、重み係数、および重み行列といった処理パラメータを設定する。学習処理部424は、例えば、層数として、3層(I=3)を設定する。学習処理部424は、各層のノードの数(「ノード数」とも称する)として、ベクトルXの要素数(ノード数N)に800、第2番目の中間層(i=2)のノード数に500、出力層(i=3)に10を設定する。ただし、実施形態はこれに限らず、総数は4層以上であってもよいし、ノード数には別の値が設定されてもよい。
学習処理部424は、20個の5行5列のコンボリューション行列CMをし、2行2列の領域PMを設定する。ただし、実施形態はこれに限らず、別の行列数又は別の個数のコンボリューション行列CMが設定されてもよい。また、別の行列数の領域PMが設定されてもよい。学習処理部424は、より多くの畳み込み処理又はプーリング処理を行ってもよい。
学習処理部424は、畳み込みニューラルネットワークの各層の結合として、全結合を設定する。ただし、実施形態はこれに限らず、一部或いは全ての層の結合は、非全結合に設定であってもよい。学習処理部424は、活性化関数として、全ての層の活性化関数にシグモイド関数を設定する。ただし、実施形態はこれに限らず、各層の活性化関数は、ステップ関数、線形結合、ソフトサイン、ソフトプラス、ランプ関数、切断冪関数、多項式、絶対値、動径基底関数、ウェーブレット、maxout等、他の活性化関数であってもよい。また、ある層の活性化関数は、他の層とは異なる種類であってもよい。
学習処理部424は、誤差関数として、二乗損失(平均二乗誤差)を設定する。ただし、本発明はこれに限らず、誤差関数は、交差エントロピー、τ-分位損失、Huber損失、ε感度損失(ε許容誤差関数)であってもよい。また、学習処理部424は、勾配を計算するアルゴリズム(勾配降下アルゴリズム)として、SGD(確率的勾配降下)を設定する。ただし、本発明はこれに限らず、勾配降下アルゴリズムには、Momentum(慣性項) SDG、AdaGrad、RMSprop、AdaDelta、Adam(Adaptive moment estimation)等が用いられてもよい。
学習処理部424は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に限らず、パーセプトロンのニューラルネットワーク、再起型ニューラルネットワーク(RNN)、残差ネットワーク(ResNet)等の他のニューラルネットワークを設定してもよい。また、学習処理部424は、決定木、回帰木、ランダムフォレスト、勾配ブースティング木、線形回帰、ロジスティック回帰、又は、SVM(サポートベクターマシン)等の教師あり学習の予測モデルを一部或いは全部に設定してもよい。
[実施形態の効果]
以上に説明したように、実施形態の製品検査システム400によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム200を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130を検査する製品検査システムであって、ラップフィルム製品130を撮像する撮像装置150と、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を測定する測定装置140A(装置内温度センサ310、装置外温度センサ320)と、巻芯231へと搬送されるフィルム200を用いて製造されたラップフィルム製品130の外観画像と、フィルム200の製造に影響を与える温度の情報を教師データとして畳み込みニューラルネットワーク422を機械学習させ、畳み込みニューラルネットワーク422に測定装置140Aにより測定された温度を入力することで、ラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定装置140Aにより測定した温度に基づいてラップフィルム製品130の外観を検査する製品検査装置410と、を備える、製品検査システム400を実現することができる。例えば、製品検査システム400は、畳み込みニューラルネットワーク432に画像を入力した場合に、畳み込みニューラルネットワーク432から出力された適性温度と、測定装置140Aで実際に測定した温度とに基づいてラップフィルム製品130の検査を行うことができる。この結果、実施形態の製品検査システム400によれば、製造工程において撮像した画像を用いてラップフィルム製品130を検査することができる。また、製品検査システム400によれば、ラップフィルム製品130の外観画像およびフィルム200の製造に影響を与える温度の情報を教師データとして畳み込みニューラルネットワーク422を繰り返して機械学習させることで検査精度を高くして、不具合があるラップフィルム製品130の連続的な発生を抑制することができる。製品検査システム400は、例えば、測定装置140Aで実際に測定した温度を適正な温度に近づけるように動作することで、不具合があるラップフィルム製品130が連続的に発生することを抑制することができる。
実施形態の製品検査システム400は、フィルム200の製造に影響を与える温度として、太巻き原反120やフィルム200の温度を測定すればよいが、搬送されるフィルム200の温度を実測する場合、フィルム200が無色透明かつ10ミクロンオーダー未満の薄膜であり、高速搬送されるため、レーザーなどの非接触センサを用いても正確な温度の測定が困難となる可能性がある。これに対し、製品検査システム400は、搬送されるフィルムに加えて、またはフィルムに代えて、フィルム200の製造に影響を与える温度として、装置内部100A内の温度や製造装置100外の温度を測定することが望ましい。フィルム200の正確な温度を推定するためには、製造装置100外の温度よりも装置内部100A内の温度を測定することが望ましい。
なお、フィルム200の温度を時間的に連続して測定することで、フィルム200の温度の時間的な変化に基づいてフィルム200の厚みのバラツキを推定し、厚みのバラツキに起因するラップフィルム製品130に生ずる皺や印象を推定してもよい。この場合、学習装置414は、ラップフィルム製品130の画像や印象に加えて、温度差および厚みのバラツキを畳み込みニューラルネットワーク422に入力して学習させ、検査時に画像および温度差を畳み込みニューラルネットワーク432に入力することで、畳み込みニューラルネットワーク432から厚みのバラツキを出力させることができる。
ラップフィルム製品130の幅寸法によって巻芯231にフィルム200を巻き取る時に発生する不具合が異なる。このため、製品検査システム400は、ラップフィルム製品130の幅に応じて温度を管理することが望ましい。製品検査システム400は、例えば、ラップフィルム製品130の幅が大きいほど、フィルム200の温度、装置内部100Aおよび/または装置内部100A外の温度を高くするように制御する。
実施形態の製品検査システム400によれば、撮像装置150により撮像された画像および検査情報としてラップフィルム製品130におけるフィルム200の外観的な印象を畳み込みニューラルネットワーク422に学習させ、畳み込みニューラルネットワーク422は、撮像装置150により撮像された画像が入力された場合に、検査情報としてラップフィルム製品130におけるフィルムの外観的な印象に関する情報を出力するように機械学習される。実施形態の製品検査システム400によれば、フィルム200を撮像するだけで、目視等の検査を行わなくても、ラップフィルム製品130の外観的な印象を検査することができる。
実施形態の製品検査システム400によれば、撮像装置150により撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好なラップフィルム製品130に対応した温度情報を、畳み込みニューラルネットワーク422に学習させ、畳み込みニューラルネットワーク432は、撮像装置150により撮像された画像が入力された場合に、良好なラップフィルム製品130に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力する。これにより、実施形態の製品検査システム400によれば、フィルム200を撮像するだけで、フィルム200の皺が発生しないような温度に近づけることができる。
実施形態の製品検査システム400によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム200を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130を検査する製品検査方法であって、ラップフィルム製品130を撮像するステップと、フィルム200の製造に影響を与える温度を測定するステップと、巻芯231へと搬送されるフィルム200を用いて製造されたラップフィルム製品130の外観画像と、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして畳み込みニューラルネットワーク422を機械学習させるステップと、畳み込みニューラルネットワーク432に撮像された画像を入力することで、ラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定した温度に基づいてラップフィルム製品130の外観を検査するステップと、を含む、製品検査方法を実現することができる。実施形態の製品検査システム400によれば、製造工程におけるフィルム200を用いてラップフィルム製品130を検査すると共に、不具合があるラップフィルム製品130の発生を抑制することができる。
実施形態によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム200を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130の学習画像、およびラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度の情報を含む学習データを取得する学習データ取得部420と、畳み込みニューラルネットワーク422を学習する学習処理部424であって、学習画像を畳み込みニューラルネットワーク422に入力した場合に、畳み込みニューラルネットワーク422からラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を出力するように、畳み込みニューラルネットワーク422の処理パラメータを学習する学習処理部424と、を備える、学習装置414を実現することができる。実施形態によれば、製造工程におけるフィルム200を用いてラップフィルム製品130を検査するための認識エンジンを構築することができる。
実施形態によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム200を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130の製造工程において、巻芯231へと搬送されるフィルム200を撮像した撮影画像を取得する撮影画像取得部430と、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を測定する測定装置140Aと、巻芯231へと搬送されるフィルム200を過去に撮像した画像と、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度の情報とを教師データとして機械学習された畳み込みニューラルネットワーク432に、撮像された画像を入力することで、ラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定した温度に基づいてラップフィルム製品130の外観を検査する製品検査装置410と、を備える、認識装置を実現することができる。実施形態によれば、製造工程におけるフィルム200を用いてラップフィルム製品130を検査すると共に、不具合があるラップフィルム製品130の発生を抑制することができる。
実施形態によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム231を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130を製造する製品製造システム(製造装置100)であって、ラップフィルム製品130を撮像する撮像装置150と、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を測定する測定装置140Aと、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を調整する空調部(空冷ファン300、装置外空調装置322)と、ラップフィルム製品130の外観画像と、撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして畳み込みニューラルネットワーク422を機械学習させ、畳み込みニューラルネットワーク432に撮像された画像を入力することで、ラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定した温度に基づいてラップフィルム製品130の外観を検査する製品検査装置410と、を備え、畳み込みニューラルネットワーク432は、撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、空調部は、制御情報に基づいてラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を調整する、製品製造システムを実現することができる。実施形態によれば、例えばラップフィルム製品130の皺を抑制するようにラップフィルム製品130の外観に影響する温度を制御することで、不具合があるラップフィルム製品130の発生を抑制することができる。
実施形態によれば、透明のフィルム200を巻芯231に搬送し、搬送されたフィルム200を巻芯231に巻き付けたラップフィルム製品130を製造する製品製造方法であって、ラップフィルム製品130を撮像するステップと、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を測定するステップと、ラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を調整するステップと、巻芯231へと搬送されるフィルム200を用いて製造されたラップフィルム製品130の外観画像と、撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして畳み込みニューラルネットワーク422を機械学習させるステップと、畳み込みニューラルネットワーク432に撮像された画像を入力することで、ラップフィルム製品130の外観に関する検査情報を取得し、検査情報および測定した温度に基づいてラップフィルム製品130の外観を検査するステップと、を有し、畳み込みニューラルネットワーク432は、撮像された画像が入力された場合に、良好なラップフィルム製品130に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、制御情報に基づいてラップフィルム製品130の外観に影響を与える温度を調整するステップと、を含む、製品製造方法を実現することができる。実施形態によれば、例えばラップフィルム製品130の皺を抑制するように、ラップフィルム製品130の外観に影響する温度を制御することで、不具合があるラップフィルム製品130の発生を抑制することができる。
なお、本発明の一態様における製品検査システム400のプログラムは、本発明の一態様に関わる上記の各実施形態や変形例で示した機能を実現するように、1つ、または複数の、CPU等のプロセッサを制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これらの各装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、フラッシュメモリ、SSDやHDD等の各種ストレージに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われても良い。
なお、上述した各実施形態や変形例における製品検査システム400が備える学習装置または認識装置の一部又は全部を1つ、または複数のプロセッサを備えたコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した各実施形態や変形例における製品検査システム400が備える学習装置または認識装置の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。また、集積回路化の手法は、LSIに限らず専用回路、および/または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の一態様として各実施形態や変形例に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は各実施形態や変形例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明の一態様は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態や変形例に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
例えば、上記各実施形態の一部または全部を組み合わせることで本発明の一態様を実現してもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
100 製造装置、110 搬送部、120 原反、122 フィルム、124 第1円柱部材、130 ラップフィルム製品、132 フィルム、134 第2円柱部材、140 制御装置、140A 測定装置、142 制御部、144 通知部、150 撮像装置、160 照明装置、200 フィルム、210 供給機構、211 供給位置、212 待機位置、213 ターレットアーム、220 ローラ機構、221 巻出ローラ、222 ガイドローラ、222A 媒体通路、223 エキスパンダローラ、224 ピンチローラ、230 巻取ドラム、231 巻芯、231 フィルム、300 空冷ファン、310 装置内温度センサ、320 認識装置、320 装置外温度センサ、322 装置外空調装置、323 ニューラルネットワーク、400 製品検査システム、410 製品検査装置、412 認識装置、412 認識処理部、414 学習装置、416 学習画像データベース、420 学習データ取得部、422 ニューラルネットワーク、424 学習処理部、426 学習結果記憶部、430 撮影画像取得部、432 ニューラルネットワーク、434 認識処理部、436 認識結果記憶部、500 端末装置

Claims (9)

  1. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を検査する製品検査システムであって、
    前記製品を撮像する撮像部と、
    前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、
    前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして予測モデルを機械学習させ、前記予測モデルに前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、
    を備える、製品検査システム。
  2. 前記撮像部により撮像された画像および前記検査情報として前記製品におけるフィルムの外観的な印象を前記予測モデルに学習させ、
    前記予測モデルは、前記撮像部により撮像された画像が入力された場合に、前記検査情報として前記製品におけるフィルムの外観的な印象に関する情報を出力するように機械学習される、
    請求項1に記載の製品検査システム。
  3. 前記撮像部により撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を、前記予測モデルに学習させ、
    前記予測モデルは、前記撮像部により撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力する、
    請求項1に記載の製品検査システム。
  4. 前記フィルムは熱可撓性を持つ材料を含む、請求項1から3のうち何れか1項に記載の製品検査システム。
  5. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を検査する製品検査方法であって、
    前記製品を撮像するステップと、
    前記製品の外観に影響を与える温度を測定するステップと、
    前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報を教師データとして予測モデルを機械学習させるステップと、
    前記予測モデルに撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査するステップと
    を含む、製品検査方法。
  6. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品の学習画像、および前記製品の外観に影響を与える温度の情報を含む学習データを取得する学習データ取得部と、
    予測モデルを学習する学習処理部であって、前記学習画像を前記予測モデルに入力した場合に、前記予測モデルから前記製品の外観に関する検査情報を出力するように、前記予測モデルの処理パラメータを学習する学習処理部と、
    を備える、学習装置。
  7. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品の製造工程において、前記円柱部材へと搬送される前記フィルムを撮像した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
    前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、
    前記円柱部材へと搬送される前記フィルムを過去に撮像した画像と、前記製品の外観に影響を与える温度の情報とを教師データとして機械学習された予測モデルに、前記フィルムを撮像した画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、
    を備える、認識装置。
  8. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を製造する製品製造システムであって、
    前記製品を撮像する撮像部と、
    前記製品の外観に影響を与える温度を測定する測定部と、
    前記製品の外観に影響を与える温度を調整する空調部と、
    前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、前記撮像部により撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして予測モデルを機械学習させ、前記予測モデルに前記撮像部により撮像された画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および前記測定部により測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査する検査部と、を備え、
    前記予測モデルは、前記撮像部により撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、
    前記空調部は、前記制御情報に基づいて前記製品の外観に影響を与える温度を調整する、製品製造システム。
  9. 透明のフィルムを円柱部材に搬送し、搬送された前記フィルムを前記円柱部材に巻き付けた製品を製造する製品製造方法であって、
    前記製品を撮像するステップと、
    前記製品の外観に影響を与える温度を測定するステップと、
    前記製品の外観に影響を与える温度を調整するステップと、
    前記円柱部材へと搬送されるフィルムを用いて製造された製品の外観画像と、撮像された画像のうち良好な製品の画像および良好な製品に対応した温度情報を教師データとして予測モデルを機械学習させるステップと、
    前記予測モデルに前記フィルムを撮像した画像を入力することで、前記製品の外観に関する検査情報を取得し、前記検査情報および測定した温度に基づいて前記製品の外観を検査するステップと、を有し、
    前記予測モデルは、前記撮像部により撮像された画像が入力された場合に、良好な製品に対応した温度情報に基づく温度の制御情報を出力し、前記制御情報に基づいて前記製品の外観に影響を与える温度を調整する、製品製造方法。
JP2020190064A 2020-11-16 2020-11-16 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法 Pending JP2022079097A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020190064A JP2022079097A (ja) 2020-11-16 2020-11-16 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020190064A JP2022079097A (ja) 2020-11-16 2020-11-16 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022079097A true JP2022079097A (ja) 2022-05-26

Family

ID=81707447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020190064A Pending JP2022079097A (ja) 2020-11-16 2020-11-16 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022079097A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI805723B (zh) 捲繞條件生成裝置、捲繞裝置、捲繞缺陷等級預測値生成裝置、捲繞條件計算方法、捲繞方法及捲繞缺陷等級預測値生成方法
KR102636470B1 (ko) 학습 완료 모델의 생성 방법, 학습 완료 모델, 표면 결함 검출 방법, 강재의 제조 방법, 합부 판정 방법, 등급 판정 방법, 표면 결함 판정 프로그램, 합부 판정 프로그램, 판정 시스템 및, 강재의 제조 설비
JP2018129030A (ja) 製品の製造方法
BR112020026593A2 (pt) Método para prever a presença de defeitos de produto durante uma etapa de processamento intermediário de um produto delgado enrolado em um rolo
KR102696084B1 (ko) 제조된 웨브의 검사를 위한 가상 카메라 어레이
US11261045B2 (en) Rewinder winding methods and apparatus
US11932991B2 (en) Systems and methods for monitoring and controlling industrial processes
TW201823895A (zh) 製品之製造方法
JP2022103272A (ja) 真空積層システム、真空積層システムの成形不良検出方法および真空積層システムの成形条件修正方法
JP2022079097A (ja) 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、および製品製造方法
US20240255932A1 (en) Systems and methods for monitoring and controlling industrial processes
US20240175831A1 (en) Systems and methods for monitoring and controlling industrial processes
JP7422588B2 (ja) 製品検査システム、製品検査方法、学習装置、認識装置、製品製造システム、製品製造方法
US9891569B2 (en) Image forming system controlling formation of a proof image
US8740061B2 (en) Recording information for a web manufacturing process
US20230186454A1 (en) Machine vision system for inspecting quality of various non-woven materials
JP6992340B2 (ja) ウェブ弛み測定機構及びそれを備えたウェブ搬送装置
JP2020147405A (ja) 制御装置、制御方法、及び制御プログラム
US11323575B2 (en) Printing abnormality detection system and method with display based on necessity determination criteria
JP2012202957A (ja) 欠陥位置情報生成装置、欠陥確認システム及び欠陥位置情報生成方法
JP2016021179A (ja) 品質管理システム、品質管理方法
JP2024115512A (ja) 熱履歴推定装置
WO2023210745A1 (ja) 検査システム、検査方法、学習方法、及びプログラム
JP2013104805A (ja) フィルム搬送装置
WO2023188603A1 (ja) 情報処理装置、露光装置、及び物品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240507