JP2020147405A - 制御装置、制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

制御装置、制御方法、及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020147405A
JP2020147405A JP2019046265A JP2019046265A JP2020147405A JP 2020147405 A JP2020147405 A JP 2020147405A JP 2019046265 A JP2019046265 A JP 2019046265A JP 2019046265 A JP2019046265 A JP 2019046265A JP 2020147405 A JP2020147405 A JP 2020147405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
web
prediction model
control
correction mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019046265A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7006640B2 (ja
Inventor
修治 稲本
Shuji Inamoto
修治 稲本
勇樹 上山
Yuki Kamiyama
勇樹 上山
泰明 阿部
Yasuaki Abe
泰明 阿部
隆宏 徳
Takahiro Toku
隆宏 徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2019046265A priority Critical patent/JP7006640B2/ja
Publication of JP2020147405A publication Critical patent/JP2020147405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7006640B2 publication Critical patent/JP7006640B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

【課題】ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減する。【解決手段】本発明の一側面に係る制御装置は、ウェブの幅方向の位置の検出値をセンサから取得する取得部と、予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出する算出部と、算出された予測値に応じて、修正機構に対する指令値を決定する決定部と、決定された指令値に基づいて、ウェブの幅方向の位置を修正するように修正機構の動作を制御する動作制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置、制御方法、及び制御プログラムに関する。
フィルム、箔等のロール状に巻き取られた材料(ウェブ)を搬送するためにウェブ搬送機が利用される。ロール状に巻き取られたウェブは、ウェブ搬送機によって繰り出され、印刷、コーティング、包装等の加工に供された後、再びロール状に巻き取られる。この工程により、ウェブを利用した製品が生産される。このウェブ搬送機において、生産条件の変更、装置又は環境の変化等の様々な要因により、ウェブとローラとの間の摩擦特性が変化することで、ウェブの蛇行(幅方向の位置の変化)が生じると、例えば、ウェブに皺が生じてしまう、加工精度が悪化してしまう等、ウェブを利用した製品に不良が発生してしまう。
この製品不良の発生を低減するために、特許文献1では、ウェブに作用する張力を考慮して、ウェブの端部の位置を調整する方法が提案されている。具体的には、特許文献1で提案されているウェブ搬送装置は、エッジセンサ、横位置修正装置、一対の張力センサ、及び制御装置を備えている。エッジセンサは、ウェブの横位置偏差を検出する。横位置修正装置は、ガイドロールによりウェブの横位置を修正する。各張力センサは、ウェブの左右方向の各端部近傍に作用する張力を検出する。制御装置は、エッジセンサによって検出された横位置偏差に応じて、ウェブの端部が目標位置に配置されるように横位置修正装置のフィードバック制御を行う。このフィードバック制御の際に、制御装置は、各張力センサによって検出されたウェブの左端近傍の張力と右端近傍の張力との差に応じて、フィードバックゲインを変更する。この方法によれば、ウェブの各端部に作用する張力の差の拡大を抑えつつ、ウェブの蛇行を防止することができるため、製品不良の発生を低減することができる。
特開2009−220948号公報
本件発明者らは、上記のような、ウェブ搬送における従来の制御方法には、次のような問題点があることを見出した。
すなわち、ウェブの蛇行が生じる要因は様々である。しかしながら、従来の制御方法では、特定の要因に限定して対処がなされている。例えば、特許文献1の方法では、ウェブの各端部に作用する張力の差に起因する蛇行の発生を抑制することはできても、その他の要因による蛇行の発生を抑制することは困難である。よって、従来の制御方法では、特定の要因による製品不良の発生を抑制することはできても、その他の要因による製品不良の発生を抑制することは困難である。本件発明者らは、従来の制御方法には、このような問題点があることを見出した。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減するための技術を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係る制御装置は、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する制御装置であって、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得する取得部と、予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出する算出部と、算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定する決定部と、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御する動作制御部と、を備える。
当該構成に係る制御装置では、修正機構の動作を予測制御するのに、ウェブの幅方向の位置の検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を予測する予測モデルが利用される。予測モデルは、例えば、自己回帰モデルにより構成される。このような予測モデルは、修正機構を制御した結果として得られる実績データ、すなわち、修正機構の動作を制御している間におけるウェブの幅方向の位置の検出値の推移を示す時系列データ(更には、修正機構に対する指令値の推移を示す時系列データ)から生成可能である。このとき、様々な条件で実績データを収集することで、様々な要因に基づいて、ウェブの蛇行した結果が予測モデルの生成に反映される。つまり、様々な条件で収集された実績データを予測モデルの生成に使用することで、生成された予測モデルは、様々な要因に基づくウェブの蛇行を予測可能に構築される。
したがって、当該構成によれば、要因に依存せずにウェブの蛇行を予測することができる。そのため、ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。更に、予測モデルを利用した予測制御により、修正機構のメンテナンス(パラメータの調整)の頻度を低減することができる。これにより、人的コストを抑えることができ、かつ人的要因(例えば、メンテナンス作業のミス)による動作不良の発生確率を低減することができる。
なお、予測モデルは、第1時刻におけるウェブの幅方向の位置の値(検出値又は予測値)から第1時刻より未来の第2時刻におけるウェブの幅方向の位置の予測値を算出(予測)するように構成される。つまり、予測モデルは、第1時刻におけるウェブの幅方向の位置の値の入力に対して、第2時刻におけるウェブの幅方向の位置の予測値を出力するように構成される。第1時刻及び第2時刻はそれぞれ、1時点の時刻であってもよいし、所定の時間区間内の複数時点の時刻であってもよい。つまり、予測モデルの入力及び出力はそれぞれ、1つの値であってもよいし、複数の値であってもよい。また、予測モデルの入力には、ウェブの幅方向の位置の値以外のその他のデータが入力されてよい。その他のデータは、例えば、修正機構に対する指令値、ウェブの個体情報等であってよい。
このような予測モデルの種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。予測モデルは、例えば、自己回帰モデル等の回帰モデルにより構成されてもよいし、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルにより構成されてもよい。予測モデルを生成するために、実績データ(時系列データ)を分析する方法は、特に限定されなくてもよく、予測モデルの種類に応じて適宜選択されてよい。予測モデルが自己回帰モデルにより構成される場合、分析方法には、最小二乗法等の公知の回帰分析方法が用いられてよい。また、予測モデルがニューラルネットワーク等の機械学習モデルにより構成される場合、分析方法には、誤差逆伝播法等の公知の機械学習方法が用いられてよい。
上記一側面に係る制御装置において、前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける幅方向の位置の検出値及び前記修正機構に対する指令値の少なくとも一方の予測値を出力するように構成されてよい。前記取得部は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて前記検出値を取得してもよい。前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記予測値として取得してもよい。前記決定部は、取得された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定してもよい。前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御してもよい。当該構成によれば、予測モデルによる予測制御を実環境にリアルタイムに同期させながら、修正機構の動作のスケジューリングを行うことができる。なお、予測値に応じて決定された指令値による制御は、当該予測値を取得した未来の制御サイクルよりも前に実行されてよい。これにより、ウェブが蛇行する前に、ウェブの幅方向の位置を制御することができる。
上記一側面に係る制御装置において、前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける幅方向の位置の検出値の予測値を出力するように構成されてよい。前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記幅方向の位置の検出値の予測値として取得してもよい。前記決定部は、取得された前記予測値に応じて幅方向の位置の目標値を補正し、補正された前記目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定してもよい。前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御してもよい。当該構成によれば、指令値を決定する部分の処理には、PID(Proportional-Integral-Differential)制御、PI制御等の従来の方式を採用することができる。そのため、本発明の導入コストを抑えることができる。なお、指令値は、目標値及び検出値に応じて決定される。そのため、目標値を補正することは、目標値を直接的に補正すること、及び検出値を補正することで目標値を間接的に補正することを含んでよい。すなわち、目標値を補正することは、検出値に対して目標値を相対的に補正することを含む。
上記一側面に係る制御装置において、前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける前記修正機構に対する指令値の予測値を出力するように構成されてよい。前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記修正機構に対する指令値の予測値として取得してもよい。前記決定部は、幅方向の位置の目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値の基準値を算出し、取得された前記予測値に応じて、算出された前記基準値を補正することで、前記指令値を決定してもよい。前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御してもよい。
上記一側面に係る制御装置において、前記各検出値を前記予測モデルに入力することは、取得された前記各検出値を1又は複数の特徴量に変換すること、及び得られた前記1又は複数の特徴量を前記予測モデルに入力すること、により構成されてもよい。当該構成によれば、予測モデルによる予測を適切に実行することができ、これにより、ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。
なお、特徴量は、検出値の何らかの特徴を表し得るものであれば、その種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、特徴量は、検出値の時系列データから予測に利用する対象の特徴を抽出することで得られてよい。また、例えば、特徴量は、集約された情報(例えば、単位区間毎の平均値の時系列)、予測時点から過去の一区間の系列そのもの等であってよい。具体例として、特徴量は、最小値、最大値、平均値、尖度、微分値等であってよい。
上記一側面に係る制御装置は、ウェブ搬送装置の動作を制御している間に、前記センサから取得される幅方向の位置の前記検出値、及び決定された前記指令値の少なくとも一方を実績データとして収集するデータ収集部と、収集された前記実績データに基づいて、前記予測モデルを更新するモデル更新部と、を更に備えてよい。当該構成によれば、収集された実績データに基づいて、予測モデルの予測精度を改善し、これにより、ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。
上記各側面の少なくともいずれかの形態では、予測モデルに予測値を算出し、算出された予測値に応じて、幅方向の位置の目標値又は修正機構に対する指令値を補正する。つまり、予測処理及び補正処理は別々の処理として実行される。しかしながら、本発明の適用範囲は、このような例に限定されなくてもよい。上記各側面において、予測処理及び補正処理は一体のモデルにより実行されてよい。
例えば、本発明の一側面に係る制御装置は、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する制御装置であって、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得する取得部と、予測モデルを利用して、取得された検出値から、指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を算出する算出部と、算出された補正値により前記基準値を補正することで、又は算出された前記補正値により補正された幅方向の位置の目標値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定する決定部と、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御する動作制御部と、を備える。
上記一側面に係る制御装置において、前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を出力するように構成されてよい。前記取得部は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて前記検出値を取得してもよい。前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記補正値として取得してもよい。前記決定部は、幅方向の位置の前記目標値及び前記検出値に応じて、前記指令値の基準値を算出し、算出された前記基準値を前記補正値により補正することで、又は取得された前記補正値により補正された前記目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定してもよい。前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御してもよい。
上記各形態に係る制御装置の別の態様として、本発明の一側面は、以上の各構成を実現する情報処理方法であってもよいし、プログラムであってもよいし、このようなプログラムを記憶した、コンピュータ等が読み取り可能な記憶媒体であってもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記憶媒体とは、プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、又は、化学的作用によって蓄積する媒体である。
例えば、本発明の一側面に係る制御方法は、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する情報処理方法であって、コンピュータが、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出するステップと、算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、を実行する、情報処理方法である。
また、例えば、本発明の一側面に係る制御プログラムは、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御するためのプログラムであって、コンピュータに、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出するステップと、算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、を実行させるための、プログラムである。
また、例えば、本発明の一側面に係る制御方法は、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する情報処理方法であって、コンピュータが、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、予測モデルを利用して、取得された検出値から、指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を算出するステップと、算出された補正値により前記基準値を補正することで、又は算出された前記補正値により補正された幅方向の位置の目標値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、を実行する、情報処理方法である。なお、指令値は、目標値及び検出値に応じて決定される。そのため、目標値に対する補正値は、目標値に直接的に適用されてもよいし、検出値に適用されることで目標値に間接的に適用されてもよい。
また、例えば、本発明の一側面に係る制御プログラムは、ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御するプログラムであって、コンピュータに、前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、予測モデルを利用して、取得された検出値から、指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を算出するステップと、算出された補正値により前記基準値を補正することで、又は算出された前記補正値により補正された幅方向の位置の目標値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、を実行させるための、プログラムである。
本発明によれば、ウェブ搬送の性能を改善し、ウェブを利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。
図1は、本発明が適用される場面の一例を模式的に例示する。 図2は、実施の形態に係る修正機構及びエッジセンサの一例を模式的に例示する。 図3は、実施の形態に係る制御装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。 図4は、実施の形態に係る制御装置のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。 図5は、端部位置の検出値と予測値との関係の一例を模式的に例示する。 図6Aは、実施の形態に係る制御装置の処理手順の一例を例示する。 図6Bは、実施の形態に係る制御装置の処理手順の一例を例示する。 図7は、変形例に係る予測モデルを利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。 図8は、変形例に係る予測モデルを利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。 図9は、変形例に係る予測モデルを利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。 図10は、モデル生成装置が適用される場面の一例を模式的に例示する。 図11は、モデル生成装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。 図12は、モデル生成装置のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。 図13は、モデル生成装置の処理手順の一例を例示する。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語等で指定される。
§1 適用例
まず、図1及び図2を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る制御装置1及びウェブ搬送装置6の適用場面の一例を模式的に例示する。図2は、ウェブ搬送装置6においてウェブ60の端部の位置(以下、端部位置とも称する)を調節する場面の一例を模式的に例示する。端部位置は、本発明の「幅方向の位置」の一例である。
まず、ウェブ搬送装置6について説明する。本実施形態に係るウェブ搬送装置6は、ウェブ60の端部の位置を調節しながら、当該ウェブ60を搬送するように構成されている。具体的には、本実施形態に係るウェブ搬送装置6は、ウェブ60を供給する供給ロール61、及び供給されたウェブ60を回収する回収ロール66を備えている。ウェブ60の種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。ウェブ60は、例えば、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルムであってよい。供給ロール61及び回収ロール66の回転軸にはそれぞれサーボモータ(611、661)が取り付けられている。これにより、各サーボモータ(611、661)を駆動することで、供給ロール61からウェブ60が繰り出され、供給されたウェブ60が回収ロール66に巻き取られる。
供給ロール61及び回収ロール66の間には、3つの従動ローラ(62、63、641)が配置されている。これらのうち従動ローラ641において、ウェブ60の端部の位置を修正する(すなわち、変位させる)ように構成された修正機構64が設けられている。図2に示されるとおり、修正機構64は、従動ローラ641及びアクチュエータ643を備えている。従動ローラ641は、軸642を有し、ウェブ60を搬送するように軸642の周りに回転可能に構成されている。また、軸642にはアクチュエータ643が取り付けられており、従動ローラ641は、このアクチュエータ643の駆動により、軸方向にスライド可能に構成されている。この修正機構64によれば、アクチュエータ643の駆動により、従動ローラ641を軸方向にスライドさせることで、ウェブ60の端部の位置を修正することができる。具体的には、従動ローラ641をスライドさせた方向に、スライドさせた分に応じて、ウェブ60の端部の位置を変位させることができる。
修正機構64付近には、エッジセンサ65が配置されている。本実施形態では、エッジセンサ65は、ウェブ60の搬送方向に対して、修正機構64を備える従動ローラ641より回収ロール66側(下流側)に配置されている。エッジセンサ65は、搬送されるウェブ60の端部の位置を検出するように構成される。エッジセンサ65は、本発明の「センサ」の一例である。エッジセンサ65の種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。図2の例では、エッジセンサ65は、光学センサであり、コの字型の間を通過するウェブ60の端部の位置を測定可能に構成されている。
本実施形態に係るウェブ搬送装置6は、上記修正機構64及びエッジセンサ65を備えていることで、ウェブ60の端部の位置を検出し、ウェブ60の端部の位置を調節しながら、当該ウェブ60を搬送するように構成されている。ただし、ウェブ搬送装置6の構成は、このような例に限定されなくてもよい。ウェブ搬送装置6の構成に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が可能である。例えば、従動ローラの数は、3つに限られなくてもよい。また、修正機構64の配置は、図1の例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。修正機構64の種類は、図2の例に限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。修正機構64の構成に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が可能である。
これに対して、本実施形態に係る制御装置1は、当該ウェブ搬送装置6の動作を制御するように構成されたコンピュータである。具体的に、制御装置1は、ウェブ60の端部位置の検出値71をエッジセンサ65から取得する。続いて、制御装置1は、予測モデルM1を利用して、取得された検出値71から、端部位置の未来の検出値及び修正機構64に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値72を算出する。本実施形態では、制御装置1は、端部位置の未来の検出値の予測値72を算出する。詳細は後述する。次に、制御装置1は、算出された予測値72に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。指令値77は、例えば、ウェブ60の端部の位置を調節するためのアクチュエータ643の電圧を規定する。そして、制御装置1は、決定された指令値77に基づいて、ウェブ60の端部位置を修正するように修正機構64の動作を制御する。
以上のとおり、本実施形態では、修正機構64の動作を予測制御するのに、ウェブ60の端部位置の検出値71から、端部位置の未来の検出値の予測値72を予測する予測モデルM1が利用される。予測モデルM1は、修正機構64の実機を制御した結果又は修正機構64の動作をシミュレートした結果として得られる、修正機構64の動作を制御している間におけるウェブ60の端部位置の検出値の推移を示す時系列データ(実績データとも称する)から生成可能である。様々な条件で時系列データを収集することで、様々な要因に基づいて、ウェブ60の蛇行した結果が予測モデルM1の生成に反映される。つまり、様々な条件で収集された時系列データを使用することで、様々な要因に基づくウェブ60の蛇行を予測可能な予測モデルM1を構築することができる。
したがって、当該構成によれば、要因に依存せずにウェブ60の蛇行を予測することができる。そのため、ウェブ60の搬送の性能を改善し、ウェブ60を利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。更に、予測モデルM1を利用した予測制御により、修正機構64のメンテナンス(パラメータの調整)の頻度を低減することができる。これにより、人的コストを抑えることができ、かつ人的要因(例えば、メンテナンス作業のミス)による動作不良の発生確率を低減することができる。
なお、制御装置1にようウェブ搬送装置6の動作の制御は、上記ウェブ60の端部位置の制御に限られなくてもよい。制御装置1の操作量は、修正機構64のアクチュエータ643の電圧に限られなくてもよい。また、制御量は、ウェブ60の端部位置に限られなくてもよい。例えば、これらの他、各ロール(61、66)の各サーボモータ(611、661)が操作量として扱われてよく、ウェブ60の搬送速度が制御量として取り扱われてよい。すなわち、制御装置1は、上記ウェブ搬送装置6の修正機構64の制御に加えて、各ロール(61、66)の各サーボモータ(611、661)を操作することで、ウェブ60の搬送速度を制御してもよい。
§2 構成例
[ハードウェア構成]
次に、図3を用いて、本実施形態に係る制御装置1のハードウェア構成の一例について説明する。図3は、本実施形態に係る制御装置1のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
図3に示されるとおり、本実施形態に係る制御装置1は、制御部11、記憶部12、外部インタフェース13、入力装置14、出力装置15、及びドライブ16が電気的に接続されたコンピュータである。なお、図3では、外部インタフェースを「外部I/F」と記載している。
制御部11は、ハードウェアプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、プログラム及び各種データに基づいて情報処理を実行するように構成される。記憶部12は、メモリの一例であり、例えば、RAM、ROM等で構成される。本実施形態では、記憶部12は、制御プログラム81、学習結果データ125等の各種情報を記憶する。
制御プログラム81は、ウェブ搬送装置6の動作を制御する後述の情報処理(図6A及び図6B)を制御装置1に実行させるためのプログラムである。制御プログラム81は、当該情報処理の一連の命令群を含む。学習結果データ125は、学習済みの予測モデルM1に関する情報を示す。詳細は後述する。
外部インタフェース13は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、専用ポート等であり、外部装置と接続するためのインタフェースである。外部インタフェース13の種類及び数は、接続される外部装置の種類及び数に応じて適宜選択されてよい。本実施形態では、制御装置1は、外部インタフェース13を介して、ウェブ搬送装置6に接続される。これにより、制御装置1は、ウェブ搬送装置6に対して指令値を送信することで、ウェブ搬送装置6の動作を制御することができる。また、制御装置1は、エッジセンサ65の検出値(計測値)をウェブ搬送装置6から取得することができる。なお、ウェブ搬送装置6との接続方法は、このような例に限定されなくてもよい。制御装置1は、例えば、通信インタフェース等を介して、ウェブ搬送装置6に接続されてよい。この場合、外部インタフェース13は省略されてよい。
入力装置14は、例えば、マウス、キーボード等の入力を行うための装置である。また、出力装置15は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等の出力を行うための装置である。オペレータは、入力装置14及び出力装置15を利用することで、制御装置1を操作することができる。入力装置14及び出力装置15は、タッチパネルディスプレイ等により一体的に構成されてもよい。
ドライブ16は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ等であり、記憶媒体91に記憶されたプログラムを読み込むためのドライブ装置である。ドライブ16の種類は、記憶媒体91の種類に応じて適宜選択されてよい。上記制御プログラム81及び学習結果データ125の少なくとも一方は、この記憶媒体91に記憶されていてもよい。
記憶媒体91は、コンピュータその他装置、機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的又は化学的作用によって蓄積する媒体である。制御装置1は、この記憶媒体91から、上記制御プログラム81及び学習結果データ125の少なくとも一方を取得してもよい。
ここで、図3では、記憶媒体91の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体91の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。
なお、制御装置1の具体的なハードウェア構成に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が可能である。例えば、制御部11は、複数のハードウェアプロセッサを含んでもよい。ハードウェアプロセッサは、マイクロプロセッサ、FPGA(field-programmable gate array)、DSP(digital signal processor)等で構成されてよい。記憶部12は、制御部11に含まれるRAM及びROMにより構成されてもよい。記憶部12は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置により構成されてもよい。外部インタフェース13、入力装置14、出力装置15及びドライブ16の少なくともいずれかは省略されてもよい。制御装置1は、他のコンピュータとネットワークを介したデータ通信を実行するための通信インタフェースを更に備えてもよい。また、制御装置1は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、制御する対象に応じて、PLC(programmable logic controller)、デスクトップPC(Personal Computer)、タブレットPC等の情報処理装置に置き換えられてもよい。
[ソフトウェア構成]
次に、図4を用いて、本実施形態に係る制御装置1のソフトウェア構成の一例について説明する。図4は、本実施形態に係る制御装置1のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。
制御装置1の制御部11は、記憶部12に記憶された制御プログラム81をRAMに展開する。そして、制御部11は、RAMに展開された制御プログラム81をCPUにより解釈して、当該制御プログラム81に含まれる一連の命令群を実行することで、各構成要素を制御する。これにより、図4に示されるとおり、本実施形態に係る制御装置1は、取得部111、算出部112、決定部113、動作制御部114、データ収集部115、及びモデル更新部116をソフトウェアモジュールとして備えるコンピュータとして動作する。すなわち、本実施形態では、各ソフトウェアモジュールは、制御部11(CPU)により実現される。
取得部111は、ウェブ60の端部位置の検出値71をエッジセンサ65から取得する。算出部112は、学習結果データ125を保持することで、予測モデルM1を備えている。算出部112は、学習結果データ125を参照して、学習済みの予測モデルM1を設定する。算出部112は、予測モデルM1を利用して、取得された検出値71から、端部位置の未来の検出値の予測値72を算出する。決定部113は、算出された予測値72に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。動作制御部114は、決定された指令値77に基づいて、ウェブ60の端部位置を修正するように修正機構64の動作を制御する。
ここで、図5を更に用いて、予測モデルM1により算出される予測値72から指令値77を導出する過程について詳細に説明する。図5は、端部位置の検出値71と予測値72との関係の一例を模式的に例示する。図5に示されるとおり、本実施形態では、予測モデルM1は、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける端部位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける端部位置の検出値の予測値を出力するように構成されてよい。制御サイクルは、ウェブ搬送装置6(修正機構64)に指令値77を与える周期である。
取得部111は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて検出値71を取得する。算出部112は、取得された各検出値71を予測モデルM1に入力し、予測モデルM1の演算処理を実行する。これにより、算出部112は、予測モデルM1から出力される出力値を未来の制御サイクルにおける端部位置の検出値の予測値72として取得する。入力に関与する制御サイクルの数(すなわち、入力する検出値71の数)及び予測する制御サイクルの数(すなわち、出力される予測値72の数)はそれぞれ、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
決定部113は、取得された予測値72に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。本実施形態では、決定部113は、取得された予測値72に応じて端部位置の目標値70を補正する。決定部113は、例えば、目標値70と予測値72との差分に応じて補正値75を算出し、算出された補正値75により目標値70を補正してもよい。すなわち、決定部113は、補正値75を目標値70に適用する(例えば、加算する、減算する)ことで、補正された目標値76を取得してもよい。そして、決定部113は、補正された目標値76及び検出値71に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。指令値77を決定する方法は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。指令値77は、例えば、例えば、PID制御、PI制御等の公知の制御方法により決定されてよい。この場合、決定部113は、補正された目標値76と検出値71との差分に応じて、指令値77を決定する。動作制御部114は、決定された指令値77に基づいて、修正機構64の動作を制御する。
予測モデルM1は、入力値から予測値を算出するための演算パラメータを備える。このような予測モデルM1の種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。予測モデルM1には、例えば、自己回帰モデル等の回帰モデルが用いられてよい。自己回帰モデルは、自己回帰係数を含む1又は複数の項を総和する回帰式により表現される。この自己回帰モデルにより予測モデルM1が構成される場合、当該自己回帰モデルの各項における自己回帰係数等が、演算パラメータの一例である。
或いは、予測モデルM1には、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルが用いられてよい。ニューラルネットワークは、1又は複数のニューロン(ノード)を含む1又は複数の層を備える。複数の層を備える場合、典型的には、入力側から出力側に各層は配置され、隣接する層に含まれるニューロン同士は適宜結合される。各結合には重み(結合荷重)が設定される。各ニューロンには閾値が設定されており、基本的には、各入力と各重みとの積の和が閾値を超えているか否かによって各ニューロンの出力が決定される。このニューラルネットワークにより予測モデルM1が構成される場合、例えば、各ニューロン間の結合の重み、各ニューロンの閾値等が、演算パラメータの一例である。
この予測モデルM1は適宜生成されてよい。一例として、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送している間におけるウェブ60の端部位置の検出値(実測値又は計算値)の推移を示す時系列データを取得する。時系列データは、実機を動作させることにより又はシミュレーションにより取得されてよい。そして、取得された時系列データを分析することで、ウェブ60の端部位置の検出値を予測する予測モデルM1を生成することができる。予測モデルM1を生成するために、時系列データを分析する方法(すなわち、予測モデルM1を生成する方法)は、特に限定されなくてもよく、予測モデルM1の種類に応じて適宜選択されてよい。
例えば、予測モデルM1が自己回帰モデルにより構成される場合、最小二乗法等の公知の回帰分析方法により、自己回帰係数等の演算パラメータの値を時系列データから導出することで、予測モデルM1を生成することができる。また、例えば、予測モデルM1がニューラルネットワーク等の機械学習モデルにより構成される場合、時系列データを学習データとして利用し、公知の機械学習方法により、機械学習モデルの演算パラメータの値を導出することで、予測モデルM1を生成することができる。
一例として、予測モデルM1がニューラルネットワークにより構成される場合、時系列データの任意の時刻におけるサンプルを訓練データとして利用し、任意の時刻よりも未来の時刻におけるサンプルを教師データとして利用して、予測モデルM1の機械学習を実行する。具体的には、訓練データに対する出力値と教師データとの誤差の勾配を誤差逆伝播法により逆伝播することにより、各ニューロン間の結合の重み、各ニューロンの閾値等の演算パラメータの値を調整する。これにより、予測モデルM1は、訓練データの入力に対して教師データに適合する出力値を出力するように訓練される。この機械学習の結果、任意の時刻における端部位置の検出値から任意の時刻よりも未来の時刻における端部位置の検出値の予測値を予測する能力を習得した予測モデルM1を生成することができる。
なお、予測モデルM1は、例えば、修正機構64に対する指令値、ウェブ60の個体情報等の端部位置の検出値以外の他のデータの入力を受け付けるように構成されてもよい。この場合、検出値以外の他のデータを更に取得してもよい。そして、上記分析処理において、取得された他のデータを更に利用してもよい。例えば、予測モデルM1が自己回帰モデルにより構成される場合、自己回帰係数の導出に、取得された他のデータが更に利用されてよい。また、例えば、予測モデルM1がニューラルネットワークにより構成される場合、取得された他のデータが更に訓練データとして利用されてよい。これにより、端部位置の検出値及び他のデータの入力に対して、端部位置の検出値の予測値を出力するように構築された予測モデルM1を生成することができる。
また、各検出値71を予測モデルM1に入力することは、取得された各検出値71を1又は複数の特徴量710に変換すること、及び得られた1又は複数の特徴量710を予測モデルM1に入力することにより構成されてよい。特徴量710は、検出値71の何らかの特徴を表し得るものであれば、その種類は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、特徴量710は、検出値71の時系列データから予測に利用する対象の特徴を抽出することで得られてもよい。また、例えば、特徴量710は、集約された情報(例えば、単位区間毎の平均値の時系列)、予測時点から過去の一区間の系列そのもの等であってよい。具体例として、特徴量710は、最小値、最大値、平均値、尖度、微分値等であってよい。この場合、時系列データにより示される端部位置の検出値を特徴量に変換し、得られた特徴量を上記分析処理に利用してもよい。これにより、端部位置の検出値から導出された特徴量の入力に対して、端部位置の検出値の予測値を出力するように構築された予測モデルM1を生成することができる。
この予測モデルM1を生成する処理は、制御装置1により実行されてもよいし、制御装置1以外の他のコンピュータにより実行されてもよい。学習済みの予測モデルM1を示す情報として学習結果データ125が生成される。生成された学習結果データ125は、任意のタイミングで制御装置1に提供されてよい。例えば、制御装置1は、他のコンピュータから学習結果データ125を取得してもよい。また、例えば、生成された学習結果データ125は、所定の記憶領域に保存されてよい。所定の記憶領域は、例えば、記憶部12、記憶媒体91、外部記憶装置等であってよい。外部記憶装置は、NAS(Network Attached Storage)等のネットワークサーバであってもよいし、制御装置1に接続された外付けの記憶装置であってよい。この場合、制御装置1は、学習結果データ125を所定の記憶領域から取得してもよい。また、例えば、学習結果データ125は予め制御装置1に組み込まれてもよい。
予測モデルM1が自己回帰モデルにより構成される場合、学習結果データ125は、例えば、各項において導出された自己回帰係数等の演算パラメータの値を示す。また、予測モデルM1がニューラルネットワークにより構成される場合、学習結果データ125は、例えば、演算パラメータ(例えば、各ニューロン間の結合の重み、各ニューロンの閾値等)の値、及びニューラルネットワークの構造(例えば、層の数、各層に含まれるニューロンの数、隣接する層のニューロン同士の結合関係等)を示す。算出部112は、この学習結果データ125を参照して、学習済みの予測モデルM1を再現し、各検出値71から予測値72を算出する。
データ収集部115は、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間に、エッジセンサ65から取得されるウェブ60の端部位置の検出値71を実績データ79として収集する。
モデル更新部116は、収集された実績データ79に基づいて、予測モデルM1を更新する。予測モデルM1を更新する方法は、上記予測モデルM1を生成する方法と同様と同様であってよい。
制御装置1の各ソフトウェアモジュールに関しては後述する動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、制御装置1の各ソフトウェアモジュールがいずれも汎用のCPUによって実現される例について説明している。しかしながら、以上のソフトウェアモジュールの一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、制御装置1のソフトウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、ソフトウェアモジュールの省略、置換及び追加が行われてもよい。
§3 動作例
次に、図6A及び図6Bを用いて、本実施形態に係る制御装置1の動作例について説明する。図6A及び図6Bは、本実施形態に係る制御装置1の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下で説明する制御装置1の処理手順は、本発明の「制御方法」の一例である。ただし、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。依存関係のない処理の順序は適宜入れ替えられてよい。
(ステップS101)
ステップS101では、制御部11は、取得部111として動作し、ウェブ60の端部位置の目標となる目標値70を取得する。
目標値70の取得先は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。目標値70を示す情報は、例えば、記憶部12、記憶媒体91、外部記憶装置等の記憶領域に保存されていてもよい。外部記憶装置は、例えば、NAS等のデータサーバであってもよいし、制御装置1に接続される外付けの記憶装置であってもよい。制御部11は、当該記憶領域にアクセスすることで、目標値70を取得することができる。
端部位置の目標値70は、ウェブ60を適切に搬送可能に適宜決定されてよい。例えば、端部位置の目標値70は、実機又はシミュレーションによりウェブ搬送装置6にウェブ60を搬送させた結果に基づいて決定されてよい。また、例えば、端部位置の目標値70は、オペレータの指定により与えられてもよい。この場合、制御装置1は、入力装置14を介したオペレータの入力を受け付ける、又は他のコンピュータにおいてオペレータにより入力された情報を取得することで、端部位置の目標値70を取得することができる。
目標値70は、制御サイクル毎に与えられてもよい。この場合、目標値70は、制御サイクル毎に異なる値であってもよいし、少なくとも一部の制御サイクルにおいて一定値であってもよい。また、制御部11は、複数の制御サイクルにおける目標値70を一度に取得してもよいし、制御サイクル毎に対象の制御サイクルの目標値70を取得してもよい。目標値70を取得すると、制御部11は、次のステップS102に処理を進める。
(ステップS102)
ステップS102では、制御部11は、取得部111として動作し、ウェブ60の端部位置の検出値71をエッジセンサ65から取得する。この端部位置の検出は、シミュレーション上で行われてもよいし、ウェブ搬送装置6の実機を利用して行われてもよい。また、制御部11は、端部位置の検出値71を、エッジセンサ65から直接的に取得してもよいし、例えば、外部記憶装置、記憶媒体91、他のコンピュータ等を介してエッジセンサ65から間接的に取得してもよい。検出値71を取得すると、制御部11は、次のステップS103に処理を進める。
(ステップS103)
ステップS103では、制御部11は、動作制御部114として動作し、ウェブ搬送装置6の予測制御を実施するか否かを判定する。
ウェブ搬送装置6の予測制御を実施するか否かは適宜決定されてよい。例えば、ウェブ搬送装置6の予測制御を実施するか否かは、制御装置1以外の他のコンピュータ又はオペレータの指示により決定されてもよい。この場合、制御部11は、他のコンピュータ又はオペレータの指示に応じて、予測制御を実施するか否かを判定してもよい。
また、本実施形態では、予測モデルM1は、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける端部位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける端部位置の検出値の予測値を出力するように構成されてよい。この場合、制御部11は、予測モデルM1に入力する複数の制御サイクル分の検出値71を取得したか否かに応じて、予測制御を実施するか否かを判定してもよい。すなわち、複数の制御サイクル分の検出値71を取得したときに、制御部11は、予測制御を実施すると判定してもよい。一方、そうではないとき、制御部11は、予測制御を実施しないと判定してもよい。
予測制御を実施すると判定した場合には、制御部11は、次のステップS104に処理を進める。他方、予測制御を実施しないと判定した場合には、制御部11は、ステップS104及びステップS105の処理を省略して、次のステップS106に処理を進める。
(ステップS104)
ステップS104では、制御部11は、算出部112として動作し、学習結果データ125を参照して、学習済みの予測モデルM1を設定する。そして、制御部11は、設定された予測モデルM1に検出値71を入力し、当該予測モデルM1の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM1を利用して、取得された検出値71から、端部位置の未来の検出値の予測値72を算出することができる。
本実施形態では、ステップS101において又は後述するステップS108によりステップS101〜ステップS108の処理を繰り返すことで、制御部11は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて検出値71を取得することができる。制御部11は、取得された各検出値71を予測モデルM1に入力し、予測モデルM1の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM1から出力される出力値を未来の制御サイクルにおける端部位置の検出値の予測値72として取得することができる。
演算処理の一例として、予測モデルM1が自己回帰モデルにより構成される場合、制御部11は、学習結果データ125を参照することで、予測モデルM1の回帰式の設定を行う。次に、制御部11は、回帰式の各項に各検出値71を入力して、回帰式の演算処理を実行する。この演算の結果により、制御部11は、端部位置の検出値の予測値72を取得することができる。
また、演算処理の他の例として、予測モデルM1がニューラルネットワークにより構成される場合、制御部11は、学習結果データ125を参照することで、学習済みのニューラルネットワークの設定を行う。次に、制御部11は、ニューラルネットワークの入力層に各検出値71を入力し、入力側から順に各層に含まれる各ニューロンの発火判定を行う。この演算の結果により、制御部11は、端部位置の検出値を予測した結果に対応する出力値(すなわち、端部位置の検出値の予測値72)を出力層から取得することができる。
なお、予測モデルM1が、例えば、修正機構64に対する指令値、ウェブ60の個体情報等の他のデータを更に入力可能に構成されている場合、制御部11は、ステップS104を実行する前に、当該他のデータを更に取得してよい。そして、制御部11は、取得された各検出値71及び他のデータを予測モデルM1に入力し、予測モデルM1の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM1から出力される出力値を予測値72として取得することができる。
また、予測モデルM1が1又は複数の特徴量710の入力を受け付けるように構成されている場合、制御部11は、取得された各検出値71を1又は複数の特徴量710に変換する。そして、制御部11は、得られた1又は複数の特徴量710を予測モデルM1に入力し、予測モデルM1の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM1から出力される出力値を予測値72として取得することができる。
端部位置の検出値の予測値72を取得すると、制御部11は、次のステップS105に処理を進める。
(ステップS105)
ステップS105では、制御部11は、決定部113として動作し、算出された予測値72に応じて端部位置の目標値70を補正する。これにより、制御部11は、補正された目標値76を取得する。
予測値72と目標値70に対する補正量との関係は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。予測モデルM1により得られる予測値72が目標値70から乖離するということは、目標値70に基づいてそのまま修正機構64を制御しても、外乱等の影響により、目標値70からずれた挙動で修正機構64が動作することが予測されたことに相当し得る。そこで、予測値72と補正量との関係は、例えば、このずれた挙動を低減するように与えられてよい。一例として、予測値72と補正量との関係は、目標値70よりも予測値72が小さい場合に目標値70を大きな値に修正し、目標値70よりも予測値72が大きい場合に目標値70を小さな値に修正するように決定されてよい。これにより、本来の目標値70により所望される挙動で修正機構64を動作させることができるように、当該目標値70を補正することができる。このような補正量を算出するための計算式は、例えば、以下の式1により与えられてよい。
なお、R(t)は、時刻tにおける補正量の値(補正値75)を示す。rは、比例定数を示す。E(t)は、時刻tにおける目標値70を示す。P(t)は、時刻tにおける端部位置の予測値72を示す。sは、定数項を示す。
この計算式では、比例定数r及び定数項sの値により、補正の度合いが決定される。比例定数r及び定数項sはそれぞれ補正の重みの一例である。ただし、補正量を決定するための計算式は、式1の例に限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
比例定数r及び定数項sそれぞれの値は、適宜与えられてよい。例えば、比例定数r及び定数項sそれぞれの値は、オペレータの指定により与えられてよい。また、例えば、比例定数r及び定数項sそれぞれの値は、実機又はシミュレーションによりウェブ搬送装置6にウェブ60を搬送させた結果に基づいて決定されてよい。比例定数r及び定数項sの少なくとも一方は、一の制御サイクルと他の制御サイクルとの間で異なっていてもよい。すなわち、制御サイクルに応じて異なる重みが設定されてよい。
制御部11は、取得された予測値72(P(t))及び目標値70(E(t))を式1の各項に代入し、式1の演算処理を実行することで、補正値75(R(t))を算出する。すなわち、制御部11は、目標値70と予測値72との差分を算出し、算出された差分及び重みに基づいて、補正値75を決定する。具体的には、制御部11は、算出された差分と比例定数rとの積を算出し、算出された積に定数項sを加えることにより、補正値75を算出する。そして、制御部11は、算出された補正値75を目標値70に加えることにより、補正された目標値76を取得する。この加算処理は、減算処理に置き換えられてよい。補正された目標値76を取得すると、制御部11は、次のステップS106に処理を進める。
(ステップS106)
ステップS106では、制御部11は、決定部113として動作し、端部位置の指令目標値及び検出値71に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。予測制御を実施している場合、補正された目標値76が指令目標値として利用される。これにより、制御部11は、算出された予測値72に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。他方、予測制御を実施していない場合、目標値70が指令目標値として利用される。本実施形態では、制御部11は、端部位置の指令目標値及び検出値71に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定することができる。
指令値77を決定する方法は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。指令値77を決定する方法には、例えば、PID制御、PI制御等の公知の制御方法が採用されてよい。この場合、制御部11は、指令目標値と検出値71との差分を算出し、算出された差分に応じて指令値77を決定する。詳細には、予測制御を実施している場合、制御部11は、補正された目標値76と検出値71との差分に応じて指令値77を決定する。他方、予測制御を実施していない場合、制御部11は、目標値70と検出値71との差分に応じて指令値77を決定する。なお、一度の処理で決定する指令値77の数は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。指令値77を決定すると、制御部11は、次のステップS107に処理を進める。
(ステップS107)
ステップS107では、制御部11は、決定された指令値77に基づいて、ウェブ60の端部位置を修正するように修正機構64の動作を制御する。修正機構64の動作に基づいて、ウェブ60の端部位置が調整される。本実施形態では、制御部11は、決定された指令値77に基づいて、修正機構64の動作を制御することができる。なお、この決定された指令値77に基づく修正機構64の動作の制御は、予測値72を算出した未来の制御サイクルよりも前の制御サイクルにおいて実行されてよい。これにより、ウェブ60の蛇行が予測されたときに、そのウェブ60の蛇行を未然に防ぐように、ウェブ60の端部位置を調整することができる。
指令値77は、例えば、ウェブ60の端部の位置を調節するためのアクチュエータ643の電圧を規定する。制御部11は、指令値77で規定される電圧でアクチュエータ643を動作させることで、ウェブ搬送装置6におけるウェブ60の端部の位置を制御する。当該動作の制御は、シミュレーション上で行われてもよいし、ウェブ搬送装置6の実機を利用して行われてもよい。指令値77に従って修正機構64の動作を制御すると、制御部11は、次のステップS108に処理を進める。
(ステップS108)
ステップS108では、制御部11は、動作制御部114として動作し、ウェブ搬送装置6の動作の制御を終了するか否かを判定する。
ウェブ搬送装置6の動作制御を終了するか否かは適宜決定されてよい。例えば、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了するか否かは、制御装置1以外の他のコンピュータ又はオペレータの指示により決定されてもよい。この場合、制御部11は、他のコンピュータ又はオペレータの指示に応じて、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了するか否かを判定してもよい。
また、例えば、制御部11は、供給ロール61に残存するウェブ60の量に応じて、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了するか否かを判定してもよい。一例として、供給ロール61に残存するウェブ60の量が閾値以上である場合、制御部11は、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了しない(すなわち、継続する)と判定してもよい。他方、供給ロール61に残存するウェブ60の量が閾値未満である場合、制御部11は、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了すると判定してもよい。閾値は適宜決定されてよい。なお、供給ロール61に残存するウェブ60の量は、センサ(不図示)により検出されてもよいし、ウェブ60を搬送した量から算出されてもよい。
また、例えば、製品の製造のためにウェブ60が搬送されている場合、製造された製品の量に応じて、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了するか否かを判定してもよい。一例として、製造された製品の量が閾値以下である場合、制御部11は、ウェブ搬送装置6の動作制御を継続すると判定してもよい。他方、製造された製品の量が閾値を超えた場合、制御部11は、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了すると判定してもよい。閾値は適宜決定されてよい。なお、製造された製品の量は適宜特定されてよい。
ウェブ搬送装置6の動作制御を終了すると判定した場合、制御部11は、次のステップS109に処理を進める。一方、ウェブ搬送装置6の動作制御を終了しない、すなわち、ウェブ搬送装置6の動作制御を継続すると判定した場合、制御部11は、ステップS101に処理を戻し、ステップS101〜ステップS108の処理を繰り返す。処理を繰り返すタイミングは実施の形態に応じて適宜決定されてよい。本実施形態では、制御部11は、ステップS101〜ステップS108の処理を制御サイクル毎に繰り返すことができる。これにより、制御部11は、予測モデルM1による予測制御を実環境にリアルタイムに同期させながら、ウェブ搬送装置6の動作のスケジューリングを行うことができる。
(ステップS109)
ステップS109では、制御部11は、データ収集部115は、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間に、ステップS102によりエッジセンサ65から取得されるウェブ60の端部位置の検出値71を収集する。これにより、制御部11は、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間におけるウェブ60の端部位置の検出値71を時系列に沿って示す実績データ79を取得する。すなわち、実績データ79は、ウェブ搬送装置6がウェブ60を搬送している間における検出値71の推移を示す時系列データである。
制御部11は、取得された実績データ79を所定の記憶領域に保存してもよい。所定の記憶領域は、例えば、記憶部12、記憶媒体91、外部記憶装置、他のコンピュータ等であってよい。実績データ79には、ステップS101〜ステップS108の制御処理により得られたデータだけではなく、例えば、予め収集されたデータ等の上記制御処理以外で得られたデータが含まれてもよい。実績データ79を取得すると、制御部11は、次のステップS110に処理を進める。
(ステップS110)
ステップS110では、制御部11は、予測モデルM1を更新するか否かを判定する。予測モデルM1を更新するか否かは適宜決定されてよい。例えば、予測モデルM1を更新するか否は、制御装置1以外の他のコンピュータ又はオペレータの指示により決定されてもよい。この場合、制御部11は、他のコンピュータ又はオペレータの指示に応じて、予測モデルM1を更新するか否を判定してもよい。
また、例えば、本動作例に係る処理手順が繰り返される場合、制御部11は、予測モデルM1を定期的又は不定期に更新してもよい。一例として、制御部11は、予測モデルM1の更新処理が前に実行されてから所定の時間が経過している場合に、当該更新処理を実行すると判定してもよく、そうではない場合に、当該更新処理を省略すると判定してもよい。所定の時間(閾値)は適宜決定されてよい。
また、例えば、制御部11は、収集された実績データ79の量に応じて、予測モデルM1を更新するか否かを判定してもよい。すなわち、制御部11は、更新に十分な量の実績データ79が得られている場合に、更新処理を実行すると判定してもよく、そうではない場合に、更新処理を省略すると判定してもよい。一例として、制御部11は、実績データ79のデータ量と閾値とを比較する。制御部11は、実績データ79のデータ量が閾値以上である場合に、更新処理を実行すると判定してもよく、そうではない場合に、更新処理を省略すると判定してもよい。
予測モデルM1を更新する(すなわち、更新処理を実行する)と判定した場合、制御部11は、次のステップS111に処理を進める。一方、予測モデルM1を更新しないと判定した場合、制御部11は、本動作例に係る処理を終了する。
(ステップS111)
ステップS111では、制御部11は、モデル更新部116として動作し、取得された実績データ79に基づいて、予測モデルM1を更新する。
予測モデルM1を更新する方法は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。例えば、制御部11は、予測モデルM1の生成に利用した検出値の時系列データ及び実績データ79の少なくとも一部を分析することにより、演算パラメータの値を導出することで、新たな予測モデルを生成する。新たな予測モデルを生成する方法は、上記の方法と同様であってよい。なお、実績データ79において、新たな予測モデルの生成に使用する部分は、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送した部分に限られてよい。
制御部11は、ステップS104で利用した既存の予測モデルを新たな予測モデルに置き換えてもよい。或いは、制御部11は、既存の予測モデルとは別で新たな予測モデルを保存し、ステップS104で利用する予測モデルM1を既存の予測モデルから新たな予測モデルに変更してもよい。これにより、制御部11は、予測モデルM1を更新することができる。これ以降に、本動作例に係る処理手順を繰り返す場合、予測制御において、制御部11は、更新された予測モデルM1を利用することができる。予測モデルM1を更新すると、制御部11は、本動作例に係る処理を終了する。
[特徴]
以上のとおり、本実施形態では、ステップS104〜ステップS106の予測制御において、ウェブ60の端部位置の検出値71から、端部位置の未来の検出値の予測値72を予測する予測モデルM1を利用している。予測モデルM1は、修正機構64の動作を制御している間におけるウェブ60の端部位置の検出値の推移を示す時系列データに基づいて生成される。様々な条件で時系列データを収集することで、様々な要因に基づいて、ウェブ60の蛇行した結果を予測モデルM1に反映することができる。つまり、様々な条件で収集された時系列データを使用することで、様々な要因に基づくウェブ60の蛇行を予測可能な予測モデルM1を構築することができる。
例えば、このウェブ60を搬送する工程が間欠動作を含む場合、この間欠動作によるウェブ60の搬送速度の加減速がウェブ60の蛇行の原因となり得る。また、例えば、一連の製造工程に複数のシート材を積層してウェブを構成する工程が含まれる場合、シート材を積層する前後でウェブの属性が変化する。これらの場合でも、その条件が反映された時系列データに基づいて生成された予測モデルM1を利用することで、ウェブ60の蛇行を適切に予測することができる。また、本実施形態では、予測モデルM1の入力(説明変数)となる検出値71を修正機構64付近に配置されるエッジセンサ65から取得している。つまり、このウェブ60を搬送する工程内で予測処理の範囲が閉じているため、当該ウェブ60を搬送する工程が製造工程の他の工程から独立していても、予測モデルM1により、ウェブ60の蛇行を適切に予測することができる。
したがって、当該構成によれば、ステップS104において、要因に依存せずにウェブ60の蛇行を予測することができる。そのため、ウェブ60の搬送の性能を改善し、ウェブ60を利用した製品に不良が発生する確率を低減することができる。更に、予測モデルM1を利用した予測制御により、修正機構64のメンテナンス(パラメータの調整)の頻度を低減することができる。これにより、人的コストを抑えることができ、かつ人的要因(例えば、メンテナンス作業のミス)による動作不良の発生確率を低減することができる。
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
<4.1>
上記実施形態では、制御装置1は、1台のコンピュータにより構成されている。しかしながら、制御装置1を構成するコンピュータの数は、このような例に限定されなくてもよい。制御装置1は、複数台のコンピュータにより構成されてよい。例えば、制御装置1は、指令目標値を決定するように構成された第1の情報処理装置、及び決定された指令目標値に応じてウェブ搬送装置6の動作を制御するように構成された第2の情報処理装置により構成されてよい。各情報処理装置は、1又は複数台のコンピュータにより構成されてよい。
この場合、第1の情報処理装置が、ステップS101からステップS105までの処理を実行することで、指令目標値を決定する。そして、第1の情報処理装置は、決定された指令値77を第2の情報処理装置に送信する。第2の情報処理装置は、上記ステップS106及びステップS107を実行することで、受信した指令目標値に応じて指令値77を決定し、決定された指令値77に基づいて、ウェブ搬送装置6の修正機構64の動作を制御する。当該構成によれば、第2の情報処理装置に従来のコントローラを利用することができる。そのため、本発明の導入コストを抑えることができる。なお、第1の情報処理装置を「上位コントローラ」と称し、第2の情報処理装置を「下位コントローラ」と称してもよい。
<4.2>
上記実施形態では、予測モデルM1は、取得された検出値71から、ウェブ60の端部位置の検出値の予測値72を算出するように構成されている。しかしながら、予測モデルM1は、このような例に限定されなくてもよい。予測モデルM1は、取得された検出値71から、ウェブ60の端部位置の未来の検出値及び修正機構64に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出するように構成されてよい。これに応じて、ステップS109では、制御部11は、エッジセンサ65から取得される端部位置の検出値71、及び決定された指令値77の少なくとも一方を実績データ79として収集してもよい。
図7は、上記実施形態に係る制御装置1のソフトウェア構成において、本変形例に係る予測モデルM2を利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。本変形例では、予測モデルM2は、取得された検出値71から、修正機構64に対する未来の指令値の予測値72Aを算出するように構成される。上記実施形態と同様に、予測モデルM2は、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける端部位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける修正機構64に対する指令値の予測値を出力するように構成されてよい。
この予測モデルM2の生成には、端部位置の検出値の時系列データに加えて、修正機構64に対する指令値の時系列データも利用される。指令値の時系列データは、端部位置の検出値の時系列データと同様に、実機の制御又はシミュレーションにより得られてよい。回帰分析、誤差逆伝播法を用いた機械学習等の分析方法において、検出値の時系列データを入力データ(訓練データ)として利用し、指令値の時系列データを教師データ(正解データ)として利用する。これにより、端部位置の値の入力に対して指令値の予測値を出力するように訓練された予測モデルM2を生成することができる。学習済みの予測モデルM2を示す情報として学習結果データ125Aが生成される。なお、これら以外の点については、予測モデルM2は、上記予測モデルM1と同様であってよい。
制御装置1は、ステップS104〜ステップS106、ステップS109及びステップS111の処理が変更される点を除き、上記実施形態と同様の処理手順により、この予測モデルM2を利用して、修正機構64の予測制御を実施することができる。具体的に、本変形例では、制御部11は、上記処理手順において、ステップS104の処理に代えて、次の処理を実行することで、修正機構64に対する未来の指令値の予測値72Aを算出する。すなわち、制御部11は、算出部112として動作し、学習結果データ125Aを参照して、学習済みの予測モデルM2を設定する。そして、制御部11は、設定された予測モデルM2に検出値71を入力し、当該予測モデルM2の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM2を利用して、取得された検出値71から、修正機構64に対する未来の指令値の予測値72Aを算出することができる。
本変形例では、制御部11は、上記実施形態と同様に、複数の制御サイクルそれぞれにおいて検出値71を取得することができる。制御部11は、取得された各検出値71を予測モデルM2に入力し、当該予測モデルM2の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM2から出力される出力値を未来の制御サイクルにおける指令値の予測値72Aとして取得することができる。
また、本変形例では、制御部11は、上記ステップS105及びステップS106の処理に代えて、次の処理を実行することで、算出された予測値72Aに応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。すなわち、制御部11は、決定部113として動作し、端部位置の目標値70及び検出値71に応じて、修正機構64に対する指令値の基準値73を算出する。基準値73を算出する方法は、上記ステップS106と同様であってよい。本変形例では、制御部11は、取得された予測値72Aに応じて、算出された基準値73を補正することで、指令値77を決定することができる。
予測値72Aと基準値73に対する補正量との関係は、上記実施形態と同様に、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。例えば、基準値73に対する補正量の値(補正値75A)は、予測値72Aと基準値73との乖離を減らすように決定されてよい。一例として、制御部11は、予測値72Aと基準値73との差分を算出し、算出された差分に比例定数を掛け算してもよい。次に、制御部11は、得られた席に定数項を加算することで、補正値75Aを算出してもよい。そして、制御部11は、基準値73に補正値75Aを加算することで、補正された指令値(すなわち、指令値77)を取得してもよい。指令値77を決定すると、制御部11は、上記処理手順におけるステップS107に処理を進める。
また、本変形例では、制御部11は、上記ステップS109において、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間に、ステップS102によりエッジセンサ65から取得されるウェブ60の端部位置の検出値71に加えて、上記処理により決定された指令値77を実績データ79Aとして収集する。ステップS111では、制御部11は、この実績データ79Aに基づいて、予測モデルM2を更新する。予測モデルM2を更新する方法は、上記実施形態と同様であってよい。これら以外の処理については、制御部11は、上記実施形態と同様に実行してよい。これにより、本変形例では、上記実施形態と同様に、修正機構64の予測制御を実現することができる。
<4.3>
上記実施形態及び変形例では、予測モデル(M1、M2)により予測値(72、72A)を算出し、算出された予測値(72、72A)に応じて、補正値(75、75A)を算出している。つまり、予測モデル(M1、M2)は、補正値(75、75A)を間接的に導出するように構成されている。しかしながら、補正値(75、75A)を導出する過程は、このような例に限定されなくてもよい。例えば、予測モデル(M1、M2)は、補正値(75、75A)を直接的に導出するように構成されてよい。
図8は、上記実施形態に係る制御装置1のソフトウェア構成において、本変形例に係る予測モデルM3を利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。本変形例では、予測モデルM3は、取得された検出値71から、端部位置の目標値70に対する補正値75を算出するように構成される。上記実施形態と同様に、予測モデルM3は、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける端部位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける端部位置の目標値70に対する補正値75を出力するように構成されてよい。
この予測モデルM3の生成には、端部位置の検出値の時系列データに加えて、対応する補正値を示すデータが利用される。学習段階において、端部位置の目標値に対する補正値は、実機又はシミュレーション上で、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送するように適宜決定されてよい。回帰分析、誤差逆伝播法を用いた機械学習等の分析方法において、検出値の時系列データを入力データ(訓練データ)として利用し、対応する補正値を教師データ(正解データ)として利用する。これにより、端部位置の値の入力に対して目標値の補正値を出力するように訓練された予測モデルM3を生成することができる。学習済みの予測モデルM3を示す情報として学習結果データ125Bが生成される。なお、これら以外の点については、予測モデルM3は、上記予測モデルM1と同様であってよい。
制御装置1は、この予測モデルM3を利用することで、上記ステップS104及びステップS105において、補正値75を直接的に導出することができる。すなわち、制御部11は、算出部112として動作し、学習結果データ125Bを参照して、学習済みの予測モデルM3を設定する。そして、制御部11は、設定された予測モデルM3に検出値71を入力し、当該予測モデルM3の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM3を利用して、取得された検出値71から、端部位置の目標値70に対する補正値75を算出することができる。
本変形例では、制御部11は、上記実施形態と同様に、複数の制御サイクルそれぞれにおいて検出値71を取得することができる。制御部11は、取得された各検出値71を予測モデルM3に入力し、当該予測モデルM3の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM3から出力される出力値を未来の制御サイクルにおける補正値75として取得することができる。制御部11は、算出された補正値75に端部位置の目標値70を補正することで、補正された目標値76を取得する。
予測制御におけるその他の処理手順は、上記実施形態と同様である。ステップS106では、制御部11は、決定部113として動作し、補正された端部位置の目標値76に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定する。ステップS107では、制御部11は、動作制御部114として動作し、決定された指令値77に基づいて、ウェブ60の端部位置を修正するように修正機構64の動作を制御する。本変形例では、ステップS106では、制御部11は、補正された目標値76及び検出値71に応じて、修正機構64に対する指令値77を決定することができる。ステップS107では、制御部11は、決定された指令値77に基づいて、修正機構64の動作を制御することができる。
また、本変形例では、制御部11は、上記ステップS109において、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間に、ステップS102によりエッジセンサ65から取得されるウェブ60の端部位置の検出値71に加えて、上記処理により算出された補正値75を実績データ79Bとして収集する。ステップS111では、制御部11は、この実績データ79Bに基づいて、予測モデルM3を更新する。予測モデルM3を更新する方法は、上記実施形態と同様であってよい。これら以外の処理については、制御部11は、上記実施形態と同様に実行してよい。これにより、本変形例では、上記実施形態と同様に、修正機構64の予測制御を実現することができる。
図9は、上記実施形態に係る制御装置1のソフトウェア構成において、本変形例に係る予測モデルM4を利用した予測制御の処理過程の一例を模式的に例示する。本変形例では、予測モデルM4は、取得された検出値71から、指令値の基準値73に対する補正値75Aを算出するように構成される。上記実施形態及び変形例と同様に、予測モデルM4は、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける端部位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける指令値の基準値73に対する補正値75Aを出力するように構成されてよい。
この予測モデルM4の生成には、上記変形例と同様に、端部位置の検出値の時系列データに加えて、対応する補正値を示すデータが利用される。学習段階において、指令値の基準値に対する補正値は、実機又はシミュレーション上で、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送するように適宜決定されてよい。回帰分析、誤差逆伝播法を用いた機械学習等の分析方法において、検出値の時系列データを入力データ(訓練データ)として利用し、対応する補正値を教師データ(正解データ)として利用する。これにより、端部位置の値の入力に対して基準値の補正値を出力するように訓練された予測モデルM4を生成することができる。学習済みの予測モデルM4を示す情報として学習結果データ125Cが生成される。なお、これら以外の点については、予測モデルM4は、上記予測モデルM2と同様であってよい。
制御装置1は、この予測モデルM4を利用することで、予測モデルM2を利用する変形例の処理手順において、補正値75Aを直接的に導出することができる。すなわち、制御部11は、算出部112として動作し、学習結果データ125Cを参照して、学習済みの予測モデルM4を設定する。そして、制御部11は、設定された予測モデルM4に検出値71を入力し、当該予測モデルM4の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM4を利用して、取得された検出値71から、指令値の基準値73に対する補正値75Aを算出することができる。
本変形例では、制御部11は、上記変形例と同様に、複数の制御サイクルそれぞれにおいて検出値71を取得することができる。制御部11は、取得された各検出値71を予測モデルM4に入力し、当該予測モデルM4の演算処理を実行する。これにより、制御部11は、予測モデルM4から出力される出力値を未来の制御サイクルにおける補正値75Aとして取得することができる。
予測制御におけるその他の処理手順は、上記予測モデルM2を利用する変形例と同様である。制御部11は、決定部113として動作し、算出された補正値75Aにより基準値73を補正することで、修正機構64に対する指令値77を決定する。制御部11は、動作制御部114として動作し、決定された指令値77に基づいて、ウェブ60の端部位置を修正するように修正機構64の動作を制御する。本変形例では、制御部11は、端部位置の目標値70及び検出値71に応じて、指令値の基準値73を算出することができる。制御部11は、算出された基準値73を補正値75Aにより補正することで、修正機構64に対する指令値77を決定することができる。制御部11は、決定された指令値77に基づいて、修正機構64の動作を制御することができる。
また、本変形例では、制御部11は、上記ステップS109において、ウェブ搬送装置6の動作を制御している間に、ステップS102によりエッジセンサ65から取得されるウェブ60の端部位置の検出値71に加えて、上記処理により算出された補正値75Aを実績データ79Cとして収集する。ステップS111では、制御部11は、この実績データ79Cに基づいて、予測モデルM4を更新する。予測モデルM4を更新する方法は、上記変形例と同様であってよい。これにより、本変形例では、上記予測モデルM2を利用する変形例と同様に、修正機構64の予測制御を実現することができる。
<4.4>
上記実施形態及び変形例において、予測モデルM1〜M4の生成及び更新は、制御装置1とは別のコンピュータで実行されてよい。この別のコンピュータは、モデル生成装置と称されてよい。上記実施形態及び変形例において、予測モデルM1〜M4の更新を別のコンピュータで実行する場合、又は予測モデルM1〜M4の更新を省略する場合、上記処理手順において、上記ステップS109〜ステップS111の処理は省略されてよい。また、データ収集部115及びモデル更新部116が、制御装置1のソフトウェア構成から省略されてよい。
図10は、モデル生成装置4が適用される場面の一例を模式的に例示する。モデル生成装置4は、時系列データから予測モデルM1を生成するように構成されたコンピュータである。制御装置1及びモデル生成装置4により制御システムが構成されてよい。図10の例では、制御装置1及びモデル生成装置4は、ネットワークを介して互いに接続されている。この場合、制御装置1は、ハードウェア構成において、通信インタフェース(不図示)を更に備える。ネットワークの種類は、例えば、インターネット、無線通信網、移動通信網、電話網、専用網等から適宜選択されてよい。ただし、制御装置1及びモデル生成装置4の間でデータをやりとりする方法は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、制御装置1及びモデル生成装置4の間では、記憶媒体を利用して、データがやりとりされてもよい。
[ハードウェア構成]
図11は、本変形例に係るモデル生成装置4のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。図11に示されるとおり、本変形例に係るモデル生成装置4は、制御部41、記憶部42、外部インタフェース43、入力装置44、出力装置45、ドライブ46、及び通信インタフェース47が電気的に接続されたコンピュータである。モデル生成装置4の制御部41〜ドライブ46は、上記制御装置1の制御部11〜ドライブ16と同様に構成されてよい。なお、図11では、通信インタフェースを「通信I/F」と記載している。
本変形例に係るモデル生成装置4の記憶部42は、生成プログラム84、時系列データ421、学習結果データ125等の各種情報を記憶する。生成プログラム84は、予測モデルM1の生成に関する後述の情報処理(図13)をモデル生成装置4に実行させるためのプログラムである。生成プログラム84は、当該情報処理の一連の命令を含む。時系列データ421は、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送している間におけるウェブ60の端部位置の検出値(実測値又は計算値)の推移を示す。学習結果データ125は、学習済みの予測モデルM1に関する情報を示す。学習結果データ125は、生成プログラム84を実行した結果として得られる。
生成プログラム84及び時系列データ421のうちの少なくともいずれかは、記憶媒体94に記憶されていてもよい。また、モデル生成装置4は、記憶媒体94から、生成プログラム84及び時系列データ421のうちの少なくともいずれかを取得してもよい。記憶媒体94の種類は、ディスク型であってもよいし、ディスク型以外であってもよい。
通信インタフェース47は、例えば、有線LAN(Local Area Network)モジュール、無線LANモジュール等であり、ネットワークを介した有線又は無線通信を行うためのインタフェースである。モデル生成装置4は、この通信インタフェース47を利用することで、ネットワークを介したデータ通信を他のコンピュータ(例えば、制御装置1)と行うことができる。
なお、モデル生成装置4の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部41は、複数のハードウェアプロセッサを含んでもよい。ハードウェアプロセッサは、マイクロプロセッサ、FPGA、DSP等で構成されてよい。記憶部42は、制御部41に含まれるRAM及びROMにより構成されてもよい。記憶部42は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置により構成されてもよい。外部インタフェース43、入力装置44、出力装置45、ドライブ46及び通信インタフェース47の少なくともいずれかは省略されてもよい。モデル生成装置4は、複数台のコンピュータで構成されてもよい。この場合、各コンピュータのハードウェア構成は、一致していてもよいし、一致していなくてもよい。また、モデル生成装置4は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のサーバ装置、汎用のPC等であってもよい。
[ソフトウェア構成]
図12は、本変形例に係るモデル生成装置4のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。制御装置1と同様に、モデル生成装置4のソフトウェア構成は、制御部41による生成プログラム84の実行により実現される。すなわち、制御部41は、生成プログラム84をRAMに展開し、展開された生成プログラム84をCPUにより実行する。これにより、図12に示されるとおり、本変形例に係るモデル生成装置4は、データ取得部411、モデル生成部412、及び保存処理部413をソフトウェアモジュールとして備えるコンピュータとして動作する。すなわち、本変形例では、各ソフトウェアモジュールは、制御部41(CPU)により実現される。
データ取得部411は、時系列データ421を取得する。モデル生成部412は、時系列データ421に基づいて、予測モデルM1を生成(更新)する。保存処理部413は、生成(更新)された予測モデルM1に関する情報を学習結果データ125として生成し、生成された学習結果データ125を所定の記憶領域に保存する。
なお、本変形例では、モデル生成装置4の各ソフトウェアモジュールがいずれも汎用のCPUによって実現される例について説明している。しかしながら、以上のソフトウェアモジュールの一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、モデル生成装置4のソフトウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、ソフトウェアモジュールの省略、置換及び追加が行われてもよい。
[動作例]
次に、図13を用いて、本変形例に係るモデル生成装置4の動作例について説明する。図13は、本変形例に係るモデル生成装置4の処理手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。依存関係のない処理の順序は適宜入れ替えられてよい。
(ステップS401)
ステップS401では、制御部41は、データ取得部411として動作し、ウェブ搬送装置6がウェブ60を適切に搬送している間におけるウェブ60の端部位置の検出値(実測値又は計算値)の推移を示す。この時系列データ421は、実機を動作させることで得られてもよいし、シミュレーションにより得られてもよい。
時系列データ421は、モデル生成装置4により生成されてもよいし、モデル生成装置4以外の他のコンピュータにより生成されてもよい。時系列データ421を生成する場合、モデル生成装置4は、外部インタフェース43を介して、ウェブ搬送装置6又はこれと同種のウェブ搬送装置に接続されてよい。制御部41は、ウェブ搬送装置6の実機を動作させる又はウェブ搬送装置6の動作をシミュレートすることで、時系列データ421を生成することができる。これにより、時系列データ421が取得されてよい。或いは、時系列データ421が他のコンピュータにより生成される場合、制御部41は、ネットワーク、記憶媒体94、外部記憶装置等を介して、他のコンピュータから直接的に又は間接的に時系列データ421を取得してもよい。
端部位置の値以外の他のデータの入力を更に受け付けるように予測モデルM1を構成する場合、制御部41は、当該他のデータのサンプルを更に取得してもよい。また、端部位置の検出値から算出された1又は複数の特徴量の入力を受け付けるように予測モデルM1を構成する場合、時系列データ421の示す端部位置の検出値は特徴量に変換されていてもよい。或いは、制御部41は、時系列データ421の示す端部位置の検出値を特徴量に変換してもよい。時系列データ421を取得すると、制御部41は、次のステップS402に処理を進める。
(ステップS402)
ステップS402では、制御部41は、モデル生成部412として動作し、時系列データ421を分析することで、予測モデルM1を生成する。上記のとおり、時系列データ421を分析する方法には、回帰分析、誤差逆伝播法を用いた機械学習等の公知の方法が用いられてよい。予測モデルM1を生成すると、制御部41は、次のステップS403に処理を進める。
(ステップS403)
ステップS403では、制御部41は、保存処理部413として動作し、生成された予測モデルM1に関する情報を学習結果データ125として生成する。そして、制御部41は、生成された学習結果データ125を所定の記憶領域に保存する。
所定の記憶領域は、例えば、制御部41内のRAM、記憶部42、記憶媒体94、外部記憶装置又はこれらの組み合わせであってよい。外部記憶装置は、例えば、NAS等のデータサーバであってもよい。この場合、制御部41は、通信インタフェース47を利用して、ネットワークを介してデータサーバに学習結果データ125を格納してもよい。また、外部記憶装置は、例えば、モデル生成装置4に接続された外付けの記憶装置であってよい。学習結果データ125を保存すると、制御部41は、本動作例に係る処理を終了する。
なお、生成された学習結果データ125は、任意のタイミングで制御装置1に提供されてよい。例えば、制御部41は、ステップS403の処理として又はステップS403の処理とは別に、学習結果データ125を制御装置1に転送してもよい。制御装置1は、この転送を受け付けることで、学習結果データ125を取得してもよい。また、例えば、制御装置1は、モデル生成装置4又はデータサーバにネットワークを介してアクセスすることで、学習結果データ125を取得してもよい。また、例えば、制御装置1は、記憶媒体91を介して、学習結果データ125を取得してもよい。学習結果データ125は、制御装置1に予め組み込まれてもよい。
また、モデル生成装置4は、制御装置1により収集された実績データ79を上記時系列データ421と共に又は時系列データ421の代わりに利用して、予測モデルM1を更新してもよい。更新された予測モデルM1(学習結果データ125)は、任意のタイミングで制御装置1に提供されてよい。
また、モデル生成装置4は、上記各変形例に同様に適用されてよい。すなわち、モデル生成装置4は、予測モデルM2〜M4の生成及び更新の少なくとも一方を実行するように構成されてよい。当該変形例によれば、予測モデルM1〜M4の生成及び更新に関する情報処理をモデル生成装置4が担当することで、制御装置1の処理負荷を低減することができる。
<4.5>
上記実施形態におけるウェブ60の端部位置は、本発明の「ウェブの幅方向の位置」の一例である。ただし、幅方向の位置の基準は、このような端部に限られなくてもよく、任意に設定されてよい。例えば、ウェブの幅全体を基準に用いて、ウェブの幅方向の位置が検出されてもよい。また、例えば、ウェブの幅方向中央を基準に用いて、ウェブの幅方向の位置が検出されてよい。また、エッジセンサ65は、本発明の「センサ」の一例である。ただし、ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサは、このエッジセンサに限られなくてもよい。センサの他の例として、例えば、レーザセンサ、画像センサ、静電容量センサ、圧力センサ等が用いられてよい。
また、上記実施形態では、ステップS105において、算出された補正値75を目標値70に加えることにより、補正された目標値76を取得している。この目標値70を直接的に補正することは、本発明の「目標値を補正」することの一例である。ただし、目標値を補正することは、このような例に限定されなくてもよい。上記実施形態では、補正された目標値76及び検出値71に応じて、指令値77が決定される。そのため、目標値を補正することは、この検出値71を補正することで目標値70を間接的に補正することを含んでよい。すなわち、目標値70の補正は、検出値71に対して目標値70が相対的に補正されることで達成されてよい。検出値71の補正量は、上記目標値70の補正量と同様に、本来の目標値70に所望される挙動で修正機構64を動作させることができるように決定されてよい。同様に、上記変形例において、目標値70の補正は、予測モデルM3により算出される補正値75を検出値71に適用することで、検出値71に対して目標値70を間接的に補正することで達成されてよい。
1…制御装置、
11…制御部、12…記憶部、13…外部インタフェース、
14…入力装置、15…出力装置、16…ドライブ、
111…取得部、112…算出部、113…決定部、
114…動作制御部、
115…データ収集部、116…モデル更新部、
125…学習結果データ、
81…制御プログラム、91…記憶媒体、
6…ウェブ搬送装置、
60…ウェブ、
61…供給ロール、611…サーボモータ、
62・63…従動ローラ、
64…修正機構、
641…ローラ、642…軸、643…アクチュエータ、
65…エッジセンサ、
66…回収ロール、661…サーボモータ、
70…目標値、71…検出値、
72…予測値、75…補正値、
76…目標値、77…指令値、
79…実績データ、
M1…予測モデル、
4…モデル生成装置、
41…制御部、42…記憶部、43…通信インタフェース、
44…入力装置、45…出力装置、46…ドライブ、
411…データ取得部、412…モデル生成部、
413…保存処理部、
84…生成プログラム、94…記憶媒体

Claims (10)

  1. ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する制御装置であって、
    前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得する取得部と、
    予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出する算出部と、
    算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定する決定部と、
    決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御する動作制御部と、
    を備える、
    制御装置。
  2. 前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける幅方向の位置の検出値及び前記修正機構に対する指令値の少なくとも一方の予測値を出力するように構成され、
    前記取得部は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて前記検出値を取得し、
    前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記予測値として取得し、
    前記決定部は、取得された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定し、
    前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける幅方向の位置の検出値の予測値を出力するように構成され、
    前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記幅方向の位置の検出値の予測値として取得し、
    前記決定部は、取得された前記予測値に応じて幅方向の位置の目標値を補正し、補正された前記目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定し、
    前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御する、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける前記修正機構に対する指令値の予測値を出力するように構成され、
    前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記修正機構に対する指令値の予測値として取得し、
    前記決定部は、幅方向の位置の目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値の基準値を算出し、取得された前記予測値に応じて、算出された前記基準値を補正することで、前記指令値を決定し、
    前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御する、
    請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記各検出値を前記予測モデルに入力することは、
    取得された前記各検出値を1又は複数の特徴量に変換すること、及び
    得られた前記1又は複数の特徴量を前記予測モデルに入力すること、
    により構成される、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. ウェブ搬送装置の動作を制御している間に、前記センサから取得される幅方向の位置の前記検出値、及び決定された前記指令値の少なくとも一方を実績データとして収集するデータ収集部と、
    収集された前記実績データに基づいて、前記予測モデルを更新するモデル更新部と、
    を更に備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する制御装置であって、
    前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得する取得部と、
    予測モデルを利用して、取得された検出値から、指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を算出する算出部と、
    算出された補正値により前記基準値を補正することで、又は算出された前記補正値により補正された幅方向の位置の目標値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定する決定部と、
    決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御する動作制御部と、
    を備える、
    制御装置。
  8. 前記予測モデルは、現在までの複数の制御サイクルそれぞれにおける幅方向の位置の値の入力に対して、未来の制御サイクルにおける指令値の基準値又は幅方向の位置の目標値に対する補正値を出力するように構成され、
    前記取得部は、複数の制御サイクルそれぞれにおいて前記検出値を取得し、
    前記算出部は、取得された前記各検出値を前記予測モデルに入力し、前記予測モデルの演算処理を実行することにより前記予測モデルから出力される出力値を未来の制御サイクルにおける前記補正値として取得し、
    前記決定部は、幅方向の位置の前記目標値及び前記検出値に応じて、前記指令値の基準値を算出し、算出された前記基準値を前記補正値により補正することで、又は取得された前記補正値により補正された前記目標値及び前記検出値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定し、
    前記動作制御部は、決定された前記指令値に基づいて、前記修正機構の動作を制御する、
    請求項7に記載の制御装置。
  9. ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御する制御方法であって、
    コンピュータが、
    前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、
    予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出するステップと、
    算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、
    決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、
    を実行する、
    制御方法。
  10. ウェブを搬送するように構成されたウェブ搬送装置であって、搬送される前記ウェブの幅方向の位置を検出するように構成されたセンサ、及び搬送される前記ウェブの幅方向の位置を修正するよう構成された修正機構を備えるウェブ搬送装置の動作を制御するための制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記ウェブの幅方向の位置の検出値を前記センサから取得するステップと、
    予測モデルを利用して、取得された検出値から、幅方向の位置の未来の検出値及び前記修正機構に対する未来の指令値の少なくとも一方の予測値を算出するステップと、
    算出された前記予測値に応じて、前記修正機構に対する指令値を決定するステップと、
    決定された前記指令値に基づいて、前記ウェブの幅方向の位置を修正するように前記修正機構の動作を制御するステップと、
    を実行させるための、
    制御プログラム。
JP2019046265A 2019-03-13 2019-03-13 制御装置、制御方法、及び制御プログラム Active JP7006640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019046265A JP7006640B2 (ja) 2019-03-13 2019-03-13 制御装置、制御方法、及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019046265A JP7006640B2 (ja) 2019-03-13 2019-03-13 制御装置、制御方法、及び制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020147405A true JP2020147405A (ja) 2020-09-17
JP7006640B2 JP7006640B2 (ja) 2022-01-24

Family

ID=72430332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019046265A Active JP7006640B2 (ja) 2019-03-13 2019-03-13 制御装置、制御方法、及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7006640B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023166812A1 (ja) * 2022-03-01 2023-09-07 株式会社Screenホールディングス 推定方法、制御方法、および装置
JP7378674B1 (ja) 2022-09-29 2023-11-13 三菱電機株式会社 プログラマブルロジックコントローラ、推論実行システム、推論実行方法、および、プログラム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63276547A (ja) * 1987-05-08 1988-11-14 Toppan Printing Co Ltd ウエブ走行安定制御方法及び装置
JP2018192490A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 新日鐵住金株式会社 蛇行制御装置及び蛇行制御方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63276547A (ja) * 1987-05-08 1988-11-14 Toppan Printing Co Ltd ウエブ走行安定制御方法及び装置
JP2018192490A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 新日鐵住金株式会社 蛇行制御装置及び蛇行制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023166812A1 (ja) * 2022-03-01 2023-09-07 株式会社Screenホールディングス 推定方法、制御方法、および装置
JP7378674B1 (ja) 2022-09-29 2023-11-13 三菱電機株式会社 プログラマブルロジックコントローラ、推論実行システム、推論実行方法、および、プログラム
WO2024069845A1 (ja) * 2022-09-29 2024-04-04 三菱電機株式会社 プログラマブルロジックコントローラ、推論実行システム、推論実行方法、および、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7006640B2 (ja) 2022-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170157767A1 (en) Machine learning device, laminated core manufacturing apparatus, laminated core manufacturing system, and machine learning method for learning operation for stacking core sheets
JP7151547B2 (ja) 予測制御開発装置、予測制御開発方法、及び予測制御開発プログラム
Gargalo et al. Towards the development of digital twins for the bio-manufacturing industry
JP7006640B2 (ja) 制御装置、制御方法、及び制御プログラム
US20210311441A1 (en) Control device, control method, and control program
US10482202B2 (en) Method for modeling a manufacturing process for a product
US11669056B2 (en) Generation of a control system for a target system
Marcu et al. Design of fault detection for a hydraulic looper using dynamic neural networks
US11579000B2 (en) Measurement operation parameter adjustment apparatus, machine learning device, and system
WO2021256215A1 (ja) 制御装置、上位コントローラ、制御方法、及び制御プログラム
Waseem et al. Adaptive Mobile Robot Scheduling in Multiproduct Flexible Manufacturing Systems Using Reinforcement Learning
Kok et al. Application of unthresholded recurrence plots and texture analysis for industrial loops with faulty valves
Cherepanska et al. Artificial Neural Network as a Basic Element of the Automated Goniometric System
WO2022176760A1 (ja) モデル生成装置、モデル生成方法、モデル生成プログラム、推定装置、推定方法、及び推定プログラム
Peng et al. Deep learning based model predictive controller on a magnetic levitation ball system
WO2022209057A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
Shui Real-Time Monitoring and Fault Diagnostics in Roll-To-Roll Manufacturing Systems
Cha et al. Development of paper feeding speed control system using co-simulation tool
Nguyen et al. Robust control design of nonlinear roll-to-roll dynamic system in printed electronics technology
Ławryńczuk Neural Modelling of a Yeast Fermentation Process Using Extreme Learning Machines
Schmid et al. Cognitive parameter adaption in regular control structures
Deshpande Machine Learning for Modeling and Control of a Packaging Manufacturing Process
Ahmed et al. A Long Short-Term Memory Network for Product Quality Monitoring in Fused Deposition Modeling
JP2024504470A (ja) 技術システムを制御するための制御装置、及び、その制御装置を構成するための方法
JP2023127346A (ja) 制御パラメータ調整方法、プログラムおよび記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7006640

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150