JP2022078810A - 皮膚化粧料組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用直後の冷感効果に優れ、運動時や屋外などの有風環境で使用した場合にも優れた冷感持続性および清涼感持続性を有する皮膚化粧料組成物を提供する。【解決手段】成分A:エタノール、成分B:l-メントール、成分C:分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、成分D:成分C以外のノニオン性界面活性剤、および成分E:水を所定量含有する皮膚化粧料組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、皮膚化粧料組成物に関する。
従来、身体を清拭することにより冷感や清涼感を与えるシート化粧料や、直接身体に塗布することで冷感や清涼感を与える皮膚化粧料が知られている。これらの化粧料により与えられる冷感は低級アルコールや揮発性ガスによる気化熱を利用して実際に皮膚の表面温度を低下させることによる感覚である一方、清涼感はメントールなどの清涼成分を用いて感覚的に得られる感覚である。
近年では清涼成分を用いて感覚的に皮膚に対して清涼感を付与するタイプの化粧料が広く普及している(例えば、特許文献1~3など参照)。また、特許文献4には、分岐アルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有することにより、清涼感の持続性に優れる清涼感持続性化粧料が開示されている。
従来の低級アルコールや揮発性ガスによる冷感付与化粧料およびメントールなどの清涼成分による清涼感付与化粧料は、使用時の冷感および清涼感に加え、使用直後の速乾性にも優れる。よって、使用直後に冷感や清涼感を得られるこれらの化粧料は、非運動時やほぼ無風状態の屋内での使用に最適であるといえる。
しかしながら、従来の冷感付与化粧料および清涼感付与化粧料は速乾性に優れることの弊害として、運動時や屋外などの有風環境で使用すると使用後ただちに揮発してしまい、非運動時やほぼ無風状態の屋内での使用と比較して、冷感や清涼感の持続性が大きく低下するという問題がある。
使用直後の冷感効果に優れ、運動時や屋外などの有風環境で使用しても、ただちに揮発することなく使用部位に長時間残存することで、冷感持続性および清涼感持続性に優れた冷感付与化粧料が求められている。
したがって、本発明の目的は、使用直後の冷感効果に優れ、運動時や屋外などの有風環境で使用した場合にも優れた冷感持続性および清涼感持続性を有する皮膚化粧料組成物を提供することである。
本発明者は、成分A:エタノール、成分B:l-メントール、成分C:分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、成分D:成分C以外のノニオン性界面活性剤、および成分E:水を所定量含有する皮膚化粧料組成物は、使用直後の冷感効果に優れるだけでなく、運動時や有風環境で使用した場合にも優れた冷感持続性および清涼感持続性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
〔1〕下記の成分A、成分B、成分C、成分Dおよび成分Eを含有し、
成分Aの含有量が18~32質量%であり、
成分Bの含有量が0.05~0.7質量%であり、
成分Cの含有量が0.05~0.3質量%であり、
成分Dの含有量が0.10~3.0質量%であり、
成分Eの含有量が65~75質量%である皮膚化粧料組成物、
成分A:エタノール
成分B:l-メントール
成分C:分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル
成分D:成分C以外のノニオン性界面活性剤
成分E:水
〔2〕〔1〕の皮膚化粧料組成物を含侵させたシート化粧料、に関する。
〔1〕下記の成分A、成分B、成分C、成分Dおよび成分Eを含有し、
成分Aの含有量が18~32質量%であり、
成分Bの含有量が0.05~0.7質量%であり、
成分Cの含有量が0.05~0.3質量%であり、
成分Dの含有量が0.10~3.0質量%であり、
成分Eの含有量が65~75質量%である皮膚化粧料組成物、
成分A:エタノール
成分B:l-メントール
成分C:分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル
成分D:成分C以外のノニオン性界面活性剤
成分E:水
〔2〕〔1〕の皮膚化粧料組成物を含侵させたシート化粧料、に関する。
本発明の皮膚化粧料組成物は、使用直後の冷感効果、冷感持続性および清涼感持続性に優れるという効果を奏する。特に、運動時や有風環境で使用した場合にも優れた冷感持続性および清涼感持続性を有する皮膚化粧料組成物である。
本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「X~Y」は、「X以上Y以下」を意図する。また、本明細書において特記しない限り、成分の含有量を表す質量%は、皮膚化粧料組成物全体の質量を100質量%とした値である。
本発明の皮膚化粧料組成物は、エタノール(成分A)、l-メントール(成分B)、分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(成分C)、成分C以外のノニオン性界面活性剤(成分D)、および水(成分E)を所定量含有する
なお、本発明の皮膚化粧料組成物は、用途に応じて、必須成分である成分A~成分E以外の成分をさらに含んでいてもよい。本発明の皮膚化粧料組成物に含まれる成分A~成分Eおよび他の成分などの各成分は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
<成分A>
成分Aは、エタノールである。成分Aを所定量含有することで、エタノールの気化熱による使用直後の冷感効果を維持しながらも組成物としての揮発性を抑え、優れた冷感持続性が得られる。
成分Aは、エタノールである。成分Aを所定量含有することで、エタノールの気化熱による使用直後の冷感効果を維持しながらも組成物としての揮発性を抑え、優れた冷感持続性が得られる。
成分Aの皮膚化粧料組成物中の含有量は、18~32質量%であり、好ましくは20~30質量%、より好ましくは22~28質量%ある。前記含有量が18質量%未満では、エタノールの気化熱による使用直後の冷感が不十分となる。また、前記含有量が32質量%を越える場合には、組成物の揮発性が高くなり、運動時や屋外などの有風環境で使用した場合の冷感持続性が得られ難くなる。前記成分Aの含有量は、本発明の皮膚化粧料組成物中の全ての成分Aの含有量の合計である。
<成分B>
成分Bは、l-メントールである。成分Bは、清涼成分であり、皮膚に対して感覚的な清涼感を付与することができる。
成分Bは、l-メントールである。成分Bは、清涼成分であり、皮膚に対して感覚的な清涼感を付与することができる。
成分Bの皮膚化粧料組成物中の含有量は、0.05~0.7質量%であり、好ましくは0.08~0.7質量%で質量ある。前記含有量が0.05質量%未満では、l-メントールによる清涼感が不十分となる。また、前記含有量が0.7質量%を越える場合には、l-メントールによる皮膚刺激が生じる恐れがある。前記成分Bの含有量は、本発明の皮膚化粧料組成物中の全ての成分Bの含有量の合計である。
<成分C>
成分Cは、分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテルである。成分Cを含有することで、成分Bを含む清涼成分による皮膚に対する感覚的な清涼感を持続させることができる。
成分Cは、分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテルである。成分Cを含有することで、成分Bを含む清涼成分による皮膚に対する感覚的な清涼感を持続させることができる。
成分Cの分岐アルキル基の炭素数は、好ましくは16~20である。また、成分Cのオキシエチレン基の付加モル数は、好ましくは10~25である。好適な成分Cとしては、例えば、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの分岐アルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルのなかでは、清涼感の持続性を高める観点から、イソステアレス-15、イソステアレス-20などのポリオキシエチレンイソステアリルエーテルが好ましい。
成分Cは、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、EMALEX1810、EMALEX1815、EMALEX1820(以上、日本エマルジョン株式会社製)などが挙げられる。
成分Cの皮膚化粧料組成物中の含有量は、0.05~0.3質量%であり、好ましくは0.08~0.2質量%である。前記含有量が0.05質量%未満では、運動時や屋外などの有風環境の屋外で使用した場合の清涼感持続性が得られ難くなる。また、前記含有量が0.3質量%を越える場合には、組成物中で析出するおそれ、べたつきが生じるなどの使用感に影響するおそれがある。前記成分Cの含有量は、本発明の皮膚化粧料組成物中の全ての成分Cの含有量の合計である。
<成分D>
成分Dは、成分C以外のノニオン性界面活性剤である。成分Dは、成分Bおよび成分Cを、溶媒であるエタノール(成分A)および水(成分E)に溶解させる可溶化剤として配合する。
成分Dは、成分C以外のノニオン性界面活性剤である。成分Dは、成分Bおよび成分Cを、溶媒であるエタノール(成分A)および水(成分E)に溶解させる可溶化剤として配合する。
成分Dとしては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの酸化エチレン縮合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルの酸化エチレン縮合物、成分C以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン等が挙げられる。
より具体的には、例えば、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノエルカ酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ジアラキン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノカプリル酸ジグリセリル、モノカプリル酸デカグリセリル、モノカプリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸ポリ(4~10)グリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、セスキオレイン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、ジステアリン酸ポリ(6~10)グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ポリ(10)グリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等のグリセリン脂肪酸エステルの酸化エチレン縮合物;モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル;モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステルの酸化エチレン縮合物;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル等が挙げられる。
成分Dの皮膚化粧料組成物中の含有量は、0.10~3.0質量%であり、好ましくは0.15~2.5質量%である。前記含有量が0.1質量%未満では、可溶化剤としての作用が不十分となり、組成物中に析出物が生じるおそれがある。また、前記含有量が3.0質量%を越える場合には、使用感に影響を与えるおそれがある。前記成分Dの含有量は、本発明の皮膚化粧料組成物中の全ての成分Dの含有量の合計である。
<成分E>
成分Eは、水である。成分Eは、成分Aと共に組成物の溶媒であり、運動時や屋外などの有風環境の屋外で使用した場合でも長時間残存することで冷感持続性を発揮する。成分Eとしては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水等が挙げられる。
成分Eは、水である。成分Eは、成分Aと共に組成物の溶媒であり、運動時や屋外などの有風環境の屋外で使用した場合でも長時間残存することで冷感持続性を発揮する。成分Eとしては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水等が挙げられる。
成分Eの皮膚化粧料組成物中の含有量は、65~75質量%であり、好ましくは67~73質量%である。前記含有量が65質量%未満では、組成物の揮発性が高くなり、運動時や屋外などの有風環境の屋外で使用した場合の冷感持続性が得られ難くなる。また、前記含有量が75質量%を越える場合には、成分Aの含有量が低下し、エタノールの気化熱による使用直後の冷感が不十分となる。前記成分Eの含有量は、本発明の皮膚化粧料組成物中の全ての成分Eの含有量の合計である。
<その他の成分>
本発明の皮膚化粧料組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分A~成分E以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、成分A以外の低級アルコール、多価アルコール、高級アルコール、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、水溶性増粘剤、成分B以外の清涼化剤、香料、色素、酸化防止剤、防腐成分、紫外線吸収剤、無機顔料、パール化剤、ビタミン類、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤等の添加剤などを目的に応じて適宜配合することができる。
本発明の皮膚化粧料組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分A~成分E以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、成分A以外の低級アルコール、多価アルコール、高級アルコール、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、水溶性増粘剤、成分B以外の清涼化剤、香料、色素、酸化防止剤、防腐成分、紫外線吸収剤、無機顔料、パール化剤、ビタミン類、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤等の添加剤などを目的に応じて適宜配合することができる。
本発明の皮膚化粧料組成物は、医薬品、医薬部外品、化粧品等として使用することができる。また、本発明の皮膚化粧料組成物は、冷感持続性および清涼感持続性に優れることから、直接身体に塗布して使用するボディウォーター、身体を清拭するために使用するシート化粧料などとして好適に用いることができる。特に、本発明の皮膚化粧料組成物は運動時や有風環境で使用した場合にも優れた冷感持続性および清涼感持続性を有する皮膚化粧料組成物であることから、運動時や有風環境での活動の際に使用する皮膚化粧料とすることがより好適である。本明細書において有風環境とは、風が吹いている屋内または屋外環境に留まらず、自転車、自動二輪車などでの走行中の環境も含む。
<シート化粧料>
本発明の皮膚化粧料組成物をシート基材に含浸させることにより、シート化粧料が得られる。シート化粧料の形状はシート状である。これにより、肌を拭く使用形態での使用性に優れ、携帯性にも優れる。シートの平面形状は、特に限定されないが、例えば、四角形(例えば、正方形、長方形等)、三角形等の多角形;円形、楕円形、半円形;三日月形;樽形;鼓形;キャラクターの形状等が挙げられ、生産性、使用性や梱包性の観点からは四角形が好ましい。また、シート化粧料には、切れ込み部、くり抜き部、凹凸部等の成型が施されていてもよい。シート化粧料のシートの片面の表面積は、特に限定されないが、使用性、携帯性、包装性等の観点から100~500cm2が好ましい。
本発明の皮膚化粧料組成物をシート基材に含浸させることにより、シート化粧料が得られる。シート化粧料の形状はシート状である。これにより、肌を拭く使用形態での使用性に優れ、携帯性にも優れる。シートの平面形状は、特に限定されないが、例えば、四角形(例えば、正方形、長方形等)、三角形等の多角形;円形、楕円形、半円形;三日月形;樽形;鼓形;キャラクターの形状等が挙げられ、生産性、使用性や梱包性の観点からは四角形が好ましい。また、シート化粧料には、切れ込み部、くり抜き部、凹凸部等の成型が施されていてもよい。シート化粧料のシートの片面の表面積は、特に限定されないが、使用性、携帯性、包装性等の観点から100~500cm2が好ましい。
シート化粧料は、シート基材に本実施形態に係る皮膚外用剤組成物を含浸させることにより製造することができる。シート基材に皮膚外用剤組成物を含浸させる方法は、特に限定されず、例えば、折りたたまれた状態のシート基材に皮膚外用剤組成物を注入し含浸させる方法、シート基材に皮膚外用剤組成物をスプレーする方法、印刷法を用いてシート基材に皮膚外用剤組成物を含浸させる方法、皮膚外用剤組成物中にシート基材を浸す方法等が挙げられる。
シート基材の材料は、上記皮膚外用剤組成物を含浸可能であれば特に限定されず、通常化粧品として用いられるシート基材を適宜使用可能である。
シート基材としては、例えば、天然繊維、合成繊維または半天然繊維からなる織布または不織布等が挙げられる。含浸性および使用感をより一層良好にする観点からは、上記シート基材は、不織布が好ましい。
上記天然繊維としては、綿、パルプ、シルク、セルロース、麻、リンター、およびカボック等が挙げられる。上記合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル繊維、ポリアクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、およびポリエチレンテレフタレート繊維等が挙げられる。上記半天然繊維としては、レーヨン、およびアセテート等が挙げられる。上記の繊維は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シート基材の表面は、エンボス加工されていてもよい。また、上記シート基材には、フィルム基材が含まれる。
シート化粧料における、シート基材に対して含浸された本実施形態に係る皮膚外用剤組成物の質量割合は、特に限定されないが、使用感の観点から、シート基材100質量部に対して、100質量部以上が好ましく、250質量部以上がより好ましい。また、使用感の観点から、600質量部以下が好ましく、500質量部以下がより好ましい。
シート化粧料は、乾燥防止、外出時の携帯性、使用時の取り扱い性等の観点から、包装容器に収納されることが好ましい。シート化粧料は、1枚ごとに個別包装されていてもよいし、生産コスト、生産効率等の観点から、複数枚のシート化粧料が同一包装容器内に収納されていてもよい。1つの包装容器に収納されるシート化粧料の枚数は、特に限定されないが、2~50枚(/1包装容器)が好ましい。特に、シート化粧料は複数枚積層し保存した後に使用する際に上下間で使用感の差異が小さいため、10枚(/1包装容器)以上であってもよい。シート化粧料は、二つ折り、三つ折り、四つ折り、十字四つ折り等に折り畳んで包装容器に収納されていることが好ましい。
包装容器としては、例えば、袋体(包装袋)、箱状容器等が挙げられる。上記包装容器は、本実施形態に係る皮膚外用剤組成物の揮発を抑制できるものが好ましい。上記包装容器の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂;アルミニウム等の金属等が挙げられる。上記包装容器としては、軽量であり優れた揮発防止効果を有する観点から、表面に金属層が積層または蒸着された樹脂製の包装容器(特に、包装袋)が好ましく、表面にアルミニウム蒸着された樹脂製の包装袋がより好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、表に記載の配合量は、各成分の配合量(すなわち、各原料中の有効成分の配合量)であり、特記しない限り「質量%」で表す。また、表中の配合量における「-」は、その成分を配合していないことを示す。
<実施例、比較例>
各試料の調製
各表に記した組成に従い、実施例および比較例の皮膚化粧料組成物を常法により調製し、下記評価試験に供した。評価結果は、各表に併記する。
各試料の調製
各表に記した組成に従い、実施例および比較例の皮膚化粧料組成物を常法により調製し、下記評価試験に供した。評価結果は、各表に併記する。
表に記載の主な成分の詳細は次のとおりである。
エタノール:宝酒造(株)製の「95°一般発酵アルコール」
l-メントール:高砂香料工業(株)製の「メントール JP COS」
イソステアレス-20:日本エマルジョン(株)製の「EMALEX 1820」(ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.))
ノニオン性界面活性剤1:日本サーファクタント工業(株)製の「PEN-4620」(PPG-6デシルテトラデセス-20)
ノニオン性界面活性剤2:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン RCW-60」(PEG-60水添ヒマシ油)
エタノール:宝酒造(株)製の「95°一般発酵アルコール」
l-メントール:高砂香料工業(株)製の「メントール JP COS」
イソステアレス-20:日本エマルジョン(株)製の「EMALEX 1820」(ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(20E.O.))
ノニオン性界面活性剤1:日本サーファクタント工業(株)製の「PEN-4620」(PPG-6デシルテトラデセス-20)
ノニオン性界面活性剤2:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン RCW-60」(PEG-60水添ヒマシ油)
<評価方法>
専門評価員3人が評価を行った。結果は各評価員の評価を総合して決定した。
室温30℃湿度70%の高温恒湿室内、扇風機による向かい風(風速6km/h)を正面から受けた状態でランニングマシン上を歩きながら(6km/h)、各皮膚化粧料組成物約7gをレーヨン製不織布(20cm×25cm)に含侵させたシート化粧料で顔を拭いて使用した。そして、使用直後の冷感より「使用直後の冷感」を、使用から20秒以上経過後の冷感より「冷感持続性」を、使用から15分以上経過後の清涼感より「清涼感持続性」を以下の評価基準で官能評価した。また、各皮膚化粧料組成物を40℃の恒温槽内に14日間静置保管後の状態を目視で観察し「安定性」を以下の評価基準で評価した。なお、安定性の評価がCのものについては他の評価は行わなかった。
専門評価員3人が評価を行った。結果は各評価員の評価を総合して決定した。
室温30℃湿度70%の高温恒湿室内、扇風機による向かい風(風速6km/h)を正面から受けた状態でランニングマシン上を歩きながら(6km/h)、各皮膚化粧料組成物約7gをレーヨン製不織布(20cm×25cm)に含侵させたシート化粧料で顔を拭いて使用した。そして、使用直後の冷感より「使用直後の冷感」を、使用から20秒以上経過後の冷感より「冷感持続性」を、使用から15分以上経過後の清涼感より「清涼感持続性」を以下の評価基準で官能評価した。また、各皮膚化粧料組成物を40℃の恒温槽内に14日間静置保管後の状態を目視で観察し「安定性」を以下の評価基準で評価した。なお、安定性の評価がCのものについては他の評価は行わなかった。
「使用直後の冷感」
A(優れる):冷感を非常に強く感じる。
B(良好):冷感をはっきりと感じる。
C(不良):冷感をほとんど感じない。
A(優れる):冷感を非常に強く感じる。
B(良好):冷感をはっきりと感じる。
C(不良):冷感をほとんど感じない。
「冷感持続性」
A(優れる):使用から30秒経過後も冷感をはっきりと感じる。
B(良好):使用から20秒経過後も冷感をはっきりと感じるが、30秒では感じない。
C(不良):使用から20秒経過後は冷感をほとんど感じない。
A(優れる):使用から30秒経過後も冷感をはっきりと感じる。
B(良好):使用から20秒経過後も冷感をはっきりと感じるが、30秒では感じない。
C(不良):使用から20秒経過後は冷感をほとんど感じない。
「清涼感持続性」
A(優れる):使用から20分経過後も清涼感をはっきりと感じる。
B(良好):使用から15分経過後も清涼感をはっきりと感じるが、20分では感じない。
C(不良):使用から15分経過後は清涼感をほとんど感じない。
A(優れる):使用から20分経過後も清涼感をはっきりと感じる。
B(良好):使用から15分経過後も清涼感をはっきりと感じるが、20分では感じない。
C(不良):使用から15分経過後は清涼感をほとんど感じない。
「安定性」
A(優れる):析出物が観察されない。
B(良好):濁りが生じるが、軽く振盪することで消失する。
C(不良):析出物が観察される。
A(優れる):析出物が観察されない。
B(良好):濁りが生じるが、軽く振盪することで消失する。
C(不良):析出物が観察される。
以下に本発明の処方例を示す。
処方例1:シート化粧料
レーヨン製の不織布100質量部に下記組成の組成物380質量部を含浸させて、シート化粧料とした。
エタノール 25.0質量%
l-メントール 0.2質量%
イソステアレス-20 0.1質量%
PEG-60水添ヒマシ油 0.1質量%
PPG-6デシルテトラデセス-20 0.4質量%
イソボルニルオキシエタノール 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.05質量%
クエン酸 0.15質量%
香料 0.2質量%
水 残部
合計 100.0質量%
レーヨン製の不織布100質量部に下記組成の組成物380質量部を含浸させて、シート化粧料とした。
エタノール 25.0質量%
l-メントール 0.2質量%
イソステアレス-20 0.1質量%
PEG-60水添ヒマシ油 0.1質量%
PPG-6デシルテトラデセス-20 0.4質量%
イソボルニルオキシエタノール 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.05質量%
クエン酸 0.15質量%
香料 0.2質量%
水 残部
合計 100.0質量%
処方例2:ボディウォーター
エタノール 30.0質量%
l-メントール 0.5質量%
イソステアレス-20 0.2質量%
PEG-60水添ヒマシ油 0.2質量%
PPG-6デシルテトラデセス-20 0.4質量%
イソボルニルオキシエタノール 0.25質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
クエン酸 0.02質量%
香料 0.2質量%
水 残部
合計 100.0質量%
エタノール 30.0質量%
l-メントール 0.5質量%
イソステアレス-20 0.2質量%
PEG-60水添ヒマシ油 0.2質量%
PPG-6デシルテトラデセス-20 0.4質量%
イソボルニルオキシエタノール 0.25質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
クエン酸 0.02質量%
香料 0.2質量%
水 残部
合計 100.0質量%
Claims (2)
- 下記の成分A、成分B、成分C、成分Dおよび成分Eを含有し、
成分Aの含有量が18~32質量%であり、
成分Bの含有量が0.05~0.7質量%であり、
成分Cの含有量が0.05~0.3質量%であり、
成分Dの含有量が0.10~3.0質量%であり、
成分Eの含有量が65~75質量%である皮膚化粧料組成物。
成分A:エタノール
成分B:l-メントール
成分C:分岐アルキル基を有し、オキシエチレン基の付加モル数が10~30であるポリオキシエチレンアルキルエーテル
成分D:成分C以外のノニオン性界面活性剤
成分E:水 - 請求項1記載の皮膚化粧料組成物を含侵させたシート化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020189744A JP2022078810A (ja) | 2020-11-13 | 2020-11-13 | 皮膚化粧料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020189744A JP2022078810A (ja) | 2020-11-13 | 2020-11-13 | 皮膚化粧料組成物 |
Publications (1)
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JP2022078810A true JP2022078810A (ja) | 2022-05-25 |
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JP2020189744A Pending JP2022078810A (ja) | 2020-11-13 | 2020-11-13 | 皮膚化粧料組成物 |
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-
2020
- 2020-11-13 JP JP2020189744A patent/JP2022078810A/ja active Pending
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