JP2022076459A - 高い安定性を有する半導体ナノ材料 - Google Patents

高い安定性を有する半導体ナノ材料 Download PDF

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Abstract

【課題】量子ドットに対する外部要因の影響を効果的に回避又は低減し、安定性の高い量子ドットを提供する。【解決手段】量子ドットは半導体ナノ材料であり、InPで構成されたコア102と、ZnSeで構成された第1のシェル106と、ZnSで構成された第2のシェル108と、傾斜合金中間層104と、を含む。コアは、第1のシェルで包まれている。第1のシェルは、第2のシェルで包まれており、第1のシェルと第2のシェルは異なる材質を有する。傾斜合金中間層がコアと第1のシェルとの間に存在する。傾斜層は、In、P、Zn及びSeで構成された合金を含む。In及びPの含有量は、コアから第1のシェルに向かって徐々に減少する。Zn及びSeの含有量は、コアから第1のシェルに向かって徐々に増加する。量子ドットの粒径は、11nm以上である。量子ドットは、励起時に、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ナノ材料に関し、詳細には、高い安定性を有する半導体ナノ材料に関する。
量子ドット(QD)とも呼ばれる半導体ナノ粒子は、ナノサイズ(一般に<100nm)の寸法及び結晶構造を有する半導体材料であり、数百~数千の原子を含むことができる。QDは非常に小さいため、比表面積が大きく、量子閉じ込め効果も示す。したがって、QDは、そのサイズに基づいて、対応するバルク半導体材料の固有の特性とは異なる、独特の物理化学的特性を有する。
QDのフォトルミネッセンスは、半値全幅(FWHM)が狭く、より純粋な色を発する。さらに、QDの光電特性は、コアのサイズを調整することによって容易に制御することができる。したがって、QDは、例えばディスプレイ用途で、今でも活発に研究されている。しかしながら、QDをディスプレイ装置で使用する場合、安定性、フォトルミネッセンス量子収率、寿命、及びその他の関連する特性をさらに向上させる必要がある。
現在、QD用途の最大の課題は、長期安定性である。強い光、高温、湿気、揮発性物質、及び酸化剤などの外部要因は、QDフォトルミネッセンス強度の不可逆的な減衰を引き起こす可能性がある。QDのサイズ、主にシェルの厚さを増やすことで安定性を高めることができるが、これには、元のQD合成後に余分な外側シェルを形成するための複数の反応工程を追加するか、又はQDの合成反応時間を長くする必要があり、いずれもコストが高くなり、フォトルミネッセンス量子収率が低下につながることが多い。
本発明は、より優れた保護を提供して量子ドットの安定性を向上さるために、二層シェルがコアを包む量子ドットを提供し、それによって、量子ドットに対する外部要因の影響を効果的に回避又は低減する。
本発明は、InPで構成されたコアと、ZnSeで構成された第1のシェルと、第2のシェルと、傾斜合金中間層と、を含む量子ドットを提供する。第1のシェルは、コアの表面を包む。第2のシェルは、第1のシェルの表面を包み、第1のシェルとは異なる材料を有する。傾斜合金中間層は、コアと第1のシェルとの間に形成される。傾斜合金中間層は、In、P、Zn及びSeから構成された合金を含む。In及びPの含有量は、コアから第1のシェルに向かう方向に沿って徐々に減少する。Zn及びSeの含有量は、コアから第1のシェルに向かう方向に沿って徐々に増加する。量子ドットの粒径は、11nm以上である。量子ドットは、励起時に、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる。
本発明の一実施形態では、第2のシェルは、ZnSで構成されている。
本発明の一実施形態では、量子ドットの粒径は、11nm~15nmの範囲にある。
本発明の一実施形態では、量子ドットの粒径は、15nm以上である。
本発明の一実施形態では、励起時に、量子ドットは、60%~90%の範囲のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる。
本発明の一実施形態では、量子ドットは、励起時に、90%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる。
本発明の一実施形態では、高温で保管する前と後で量子ドットのフォトルミネッセンス量子収率は、5%以下減少する。
本発明の一実施形態では、量子ドットのコアは、光源の一定の波長域の光を吸収し、少なくとも1つの異なる波長域の光を放出することができる。
上記に基づいて、本発明は、量子ドットの直径(又は粒径)が11nm以上になるように、二層シェルがコアを包む量子ドットを提供する。この場合、本発明の量子ドットは、量子ドットの長期安定性を向上させるためのより優れた保護を有することができ、それによって、量子ドットに対する外部要因(例えば、強い光、高温、湿気、揮発性物質、酸化剤など)の影響を効果的に回避又は低減することができる。同時に、本発明の量子ドットは、フォトルミネッセンス量子収率を50%以上に維持することもできる。したがって、本発明の量子ドットは、強い光、高温などを伴うディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)デバイス又はプロジェクタのカラーホイール)に適用するのに適している。
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本発明の実施形態を示し、説明と合わせて本発明の原理を説明する役割を果たす。
本発明の一実施形態による量子ドットを示す概略図である。
実施例1からの量子ドットの透過型電子顕微鏡(TEM)画像である。
比較例1からの量子ドットのTEM画像である。
本明細書において、「ある数値~別の数値」で表される範囲は、本明細書においてその範囲内のすべての数値を列挙することを回避するための概略的な表現である。したがって、特定の数値範囲の列挙は、本明細書に明示的に記載される任意の数値とそれよりも小さい数値範囲の場合と同様に、数値範囲内の任意の数値と、その数値範囲内の任意の数値によって規定されるより小さい数値範囲とを開示する。例えば、「11nm~15nmの粒径」の範囲は、他の数値が本明細書に列挙されているかどうかにかかわらず、「12nm~13nmの粒径」の範囲を開示する。
図1は、本発明の一実施形態による量子ドットを示す概略図である。
図1を参照すると、量子ドット100は、リン化インジウム(InP)で構成されたコア102と、第1のシェル106と、第2のシェル108と、傾斜合金中間層104と、を含む。第1のシェル106は、コア102の表面を包む。第2のシェル108は、第1のシェル106の表面を包む。本実施形態では、第1のシェル106は、コア102の表面を完全に包み、第2のシェル108は、第1のシェル106の表面を完全に包む。第1のシェル106及び第2のシェル108は、異なる材料を有してもよい。例えば、第1のシェル106は、セレン化亜鉛(ZnSe)で構成され、第2のシェル108は、硫化亜鉛(ZnS)で構成される。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、コア102を保護するための他の材料を、第1のシェル106及び第2のシェル108の材料として使用することもできる。量子ドットの安定性を向上させるために、第2のシェル108は、コア102に対してより優れた保護を提供する材料(例えば、硫化亜鉛)を選択する。しかしながら、保護に優れた材料とコア102との間には大きな格子不整合が存在するため、2つの材料間に強い結合を形成することがより困難になる。したがって、第1のシェル106は、コア102に対する保護は低いが、コア102との格子不整合が小さい材料(例えば、セレン化亜鉛)を使用する。
図1に示すように、傾斜合金中間層104は、コア102と第1のシェル106との間に形成されてもよい。傾斜合金中間層104は、コア102と第1のシェル106との間の格子不整合をさらに低減することができることに留意されたい。言い換えれば、傾斜合金中間層104は、コア102と第1のシェル106との間の格子配置を最適化して、第1のシェル106の成長を促進し、それによって量子ドット100の粒径100sを大きくすることができる。一方、傾斜合金中間層104は、欠陥を低減し、量子収率を向上させることもできる。したがって、傾斜合金中間層のない量子ドットと比較して、本発明の実施形態は、シェル層106の厚さを効果的に増加させて、量子ドットの安定性を向上させるだけでなく、量子ドット100の量子収率を維持することもできる。一実施形態では、傾斜合金中間層104は、In、P、Zn、及びSeで構成された合金を含む。In及びPの含有量は、コア102から第1のシェル106に向かう方向(すなわち、コアから外側に向かう方向)に沿って徐々に減少し、一方、Zn及びSeの含有量は、コア102から第1のシェル106に向かう方向に沿って徐々に増加する。
一部の実施形態では、量子ドット100の粒径100sは、11nm以上である。代替の実施形態では、量子ドット100の粒径100sは、11nm~15nmの範囲にある。他の実施形態では、量子ドット100の粒径100sは、15nm以上、例えば、16nm、17nm、18nm、19nm、20nmなどである。本明細書において、いわゆる「粒径」とは、量子ドットの直径を指す。量子ドットが非球形又は準球形の場合、直径は、量子ドットの第1軸に垂直な断面の長さを指し、第1軸は、必ずしも量子ドットの最長軸であるとは限らない。例えば、断面が円形でない場合、直径は、断面の最長軸と最短軸の平均値である。球状構造の場合、直径は、球の中心を通って一方の側からもう一方の側まで測定される。
一方、量子ドット100のコア102は、光を吸収及び放出するために使用することができる。一部の実施形態では、量子ドット100のコア102は、光源の一定の波長域の光を吸収し、少なくとも1つの異なる波長域の光を放出することができる。例えば、コア102は、ピーク波長が400nm未満の紫外(UV)光を吸収し、コア102の粒径に応じて異なる色の可視光(例えば、赤色光、緑色光、又は青色光)を放出することができる。別の例では、コア102は、コア102の粒径に応じて、青色光を吸収し、異なる色の可視光(例えば、赤色光又は緑色光)を放出することができる。一部の実施形態では、量子ドット100は、励起されると発光することができ、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率を有する。代替の実施形態では、量子ドット100は、60%~90%の範囲のフォトルミネッセンス量子収率を有することができる。他の実施形態では、量子ドット100は、90%以上、例えば、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%のフォトルミネッセンス量子収率を有することができる。
本発明において、量子ドット100は、励起時に、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができ、これは、量子ドット100のコア102が良好な品質を有し、欠陥が極めて少ないことを意味することに留意されたい。言い換えれば、本発明の量子ドット100は、高い量子収率を維持しつつ、長期安定性を高めることができる。したがって、本発明の量子ドット100は、強い光、高温などを伴うディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)デバイス又はプロジェクタのカラーホイール)に適用するのに適している。
本発明の信頼性を向上させるために、以下に、本発明の量子ドットをさらに説明するためのいくつかの例を列挙する。以下の実験について説明するが、使用される材料及びそのそれぞれの量及び比率、並びに取り扱いの詳細及び取り扱い手順などは、本発明の範囲を超えることなく適切に変更することができる。したがって、以下に説明する実施形態に基づいて、本発明に対して限定的な解釈を行うべきではない。
実験例1
0.575mmolの酢酸インジウム、0.284mmolの酢酸亜鉛、2.29mmolのパルミチン酸、及び125mmolの1-オクタデセンを、真空環境下で、140℃で2時間加熱する。次に、反応系をN環境に変更し、反応系を室温まで冷却する。
その後、室温で0.39mmolのトリス(トリメチルシリル)ホスフィンと0.39mmolのトリオクチルホスフィンを加えた後、270℃に昇温し、この温度を2分間維持して反応液を形成する。
その後、前記反応液の温度を150℃に下げた後、4.05mmolのトリオクチルホスフィンに溶解したセレン(2.4mmol)及び88mmolの1-オクタデセンに溶解したステアリン酸亜鉛(25.27mmol)を加える。その後、反応温度を320℃に上げ、30分間維持する。
320℃の温度で、4.05mmolのトリオクチルホスフィンに溶解したセレン(2.4mmol)及び88mmolの1-オクタデセンに溶解したステアリン酸亜鉛(25.27mmol)を加え、30分間維持する。
次に、320℃の温度で、16.2mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(16mmol)を加え、10分間維持する。
320℃の温度で、22mmolの1-オクタデセンに溶解したステアリン酸亜鉛(6.32mmol)を加え、10分間維持する。
320℃の温度で、16.166mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(16mmol)を加え、10分間維持する。
320℃の温度で、19.33mmolの1-オクタデセンに溶解したステアリン酸亜鉛(5.55mmol)を加え、10分間維持する。
320℃の温度で、96.96mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(96mmol)を加え、10分間維持する。
320℃の温度で、116mmolの1-オクタデセンに溶解したステアリン酸亜鉛(33.32mmol)を加え、30分間維持する。
前記反応液を200℃に冷却した後、20.75mmolの1-ドデカンチオールを加え、25分間維持する。
冷却することによって反応を停止させた後、反応液にエタノールを加えて生成物を沈殿させ、遠心分離によって固体を回収して、トルエンに再溶解する。
比較例1
0.575mmolの酢酸インジウム、0.359mmolの酢酸亜鉛、1.725mmolのパルミチン酸、及び30mmolの1-オクタデセンを、真空環境下で、120℃で2時間加熱する。次に、反応系をN環境に変更し、温度を280℃に維持する。
その後、280℃で0.43mmolのトリス(トリメチルシリル)ホスフィン及び0.43mmolのトリオクチルホスフィンを加え、この温度を2分間維持して反応液を形成する。
その後、前記反応液の温度を180℃に下げた後、4.05mmolのトリオクチルホスフィンに溶解したセレン(0.115mmol)、30mmolの1-オクタデセンに溶解した酢酸亜鉛(5.175mmol)、及び10.35mmolのオレイン酸を加える。次いで、反応温度を280℃に上げる。
次に、280℃の温度で、0.029mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(0.029mmol)を加えた後、温度を300℃に上げ、30分間維持する。
300℃の温度で、0.115mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(0.115mmol)を加え、30分間維持する。
300℃の温度で、0.23mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(0.23mmol)を加え、30分間維持する。
300℃の温度で、2.30mmolのトリオクチルホスフィンに溶解した硫黄(2.30mmol)を加え、30分間維持する。
冷却することによって反応を停止させた後、反応液にエタノールを加えて生成物を沈殿させ、遠心分離によって固体を回収して、トルエンに再溶解した。
粒径の比較
図2及び図3は、それぞれ、実験例1及び比較例1の量子ドットのTEM画像である。図2及び図3に示すように、実験例1のInP量子ドットの粒径は約11nmであり、比較例1のInP量子ドットの粒径は約6nmである。これは、実験例1のInP量子ドットの粒径が、比較例1のInP量子ドットの粒径よりも大きいことを明確に示す。加えて、図2に示すように、実験例1のInP量子ドットは、球形ではなく、エッジ及びコーナーを有する多角形である。
高温保管
実験例1及び比較例1のInP量子ドットが1重量%含まれる溶液をそれぞれn-ヘキサンに溶解し、60℃で4時間保管する。次に、高温で保管する前と後で実験例1及び比較例1の量子収率(QY)を比較する。以下の表1に示すように、高温で保管する前の実験例1の量子収率は83%であり、高温で保管した後の量子収率は79%に低下している。量子収率は、4%減少している。一実施形態では、高温で保管する前と後で本発明の量子ドットのフォトルミネッセンス量子収率の減少は、5%以下である。代替の実施形態では、高温で保管する前と後で本発明の量子ドットのフォトルミネッセンス量子収率の減少は、0%~6%である場合がある。一方、高温で保管する前と後で比較例1の量子収率は、81%から58%に減少しており、量子収率の減少が23%とより大きくなっている。この結果は、比較例1のInP量子ドットの薄いシェル層と比較して、実験例1のInP量子ドットは、より厚いシェルを有し、これにより、より優れた保護を提供することができ、それによって安定性を向上させることができることを示している。
Figure 2022076459000002
加えて、本発明において、量子ドットを形成する方法は、Inを含む前駆体、Pを含む前駆体、Znを含む前駆体、及びSeを含む前駆体を一緒に混合した後、高温(約270℃~320℃)で反応させて傾斜合金を有する量子ドットを形成することである。まずInPコアを形成し、次いでInPコアを包むシェル層を形成する方法(すなわち、この方法は傾斜合金を形成しない)と比較して、本発明の量子ドットは、InPコアとZnSeシェルとの間の格子配列を最適化するために、InPコアとZnSeシェルとの間に傾斜合金中間層を有することができる。言い換えれば、本発明の傾斜合金中間層は、シェル層の厚さを効果的に増加させることができるだけでなく、量子ドットの量子収率を維持することもできる。さらに、本発明の量子ドットを形成する方法は、高温で行われるため、反応時間を効果的に短縮し、InPコアへの損傷を低減することができ、それによって、InPコアの品質を向上させ、高い量子収率を維持することができる。
要約すると、本発明は、量子ドットの直径(又は粒径)が11nm以上になるように、二層シェルがコアを包む量子ドットを提供する。この場合、本発明の量子ドットは、量子ドットの長期安定性を向上させるためのより優れた保護を有することができ、それによって、量子ドットに対する外部要因(例えば、強い光、高温、湿気、揮発性物質、酸化剤など)の影響を効果的に回避又は低減することができる。同時に、本発明の量子ドットは、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率を維持することもできる。したがって、本発明の量子ドットは、強い光、高温などを伴うディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)デバイス又はプロジェクタのカラーホイール)に適用するのに適している。
本発明は上記の実施形態を参照して説明されてきたが、本発明の精神から逸脱することなく、説明された実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、上記の詳細な説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される。
本開示において、高い安定性を有する半導体ナノ材料が提供される。半導体ナノ材料は、二層シェルがコアを包む量子ドットを含む。この場合、量子ドットは、より優れた保護を提供して量子ドットの長期安定性を向上させるために、11nm以上の直径(又は粒径)を有し、それによって量子ドットに対する外部要因(例えば、強い光、高温、湿気、揮発性物質、酸化剤など)の影響を効果的に回避又は低減する。その結果、本発明の量子ドットは、強い光、高温などを伴うディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)デバイス又はプロジェクタのカラーホイール)に適用するのに適している。
100:量子ドット
100s:粒径
102:コア
104:傾斜合金中間層
106:第1のシェル
108:第2のシェル

Claims (8)

  1. InPで構成されたコアと、
    ZnSeで構成され、前記コアの表面を包む第1のシェルと、
    前記第1のシェルの表面を包み、前記第1のシェルとは異なる材料を有する第2のシェルと、
    前記コアと前記第1のシェルとの間に形成され、In、P、Zn、及びSeで構成された合金を含む傾斜合金中間層であって、前記In及びPの含有量が前記コアから前記第1のシェルへの方向に沿って徐々に減少し、前記Zn及びSeの含有量が前記コアから前記第1のシェルへの前記方向に沿って徐々に増加する、傾斜合金中間層と、を含み、
    前記量子ドットの粒径が11nm以上であり、前記量子ドットが、励起時に、50%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる、
    量子ドット。
  2. 前記第2のシェルがZnSで構成されている、請求項1に記載の量子ドット。
  3. 前記量子ドットの前記粒径が11nm~15nmの範囲にある、請求項1又は2に記載の量子ドット。
  4. 前記量子ドットの前記粒径が15nm以上である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の量子ドット。
  5. 前記量子ドットが、励起時に、60%~90%の範囲のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の量子ドット。
  6. 前記量子ドットが、励起時に、90%以上のフォトルミネッセンス量子収率で発光することができる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の量子ドット。
  7. 高温で保管する前と後で前記量子ドットの前記フォトルミネッセンス量子収率が5%以下減少する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の量子ドット。
  8. 前記量子ドットの前記コアが、光源の一定の波長域の光を吸収し、少なくとも1つの異なる波長域の光を放出することができる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の量子ドット。
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