JP2022076270A - 磁気共鳴イメージング装置および給電制御方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および給電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気共鳴イメージング装置に関するコストを低減すること。【解決手段】実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、電力供給元として常用電源と非常用電源とに切り替え可能であって、冷却部と、給電選択部とを備える。冷却部は、静磁場を発生する超電導コイルを冷却する。給電選択部は、前記非常用電源が前記電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、電力供給先として前記冷却部が選択される給電関係を維持する。【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置および給電制御方法に関する。
従来、超電導型の静磁場磁石(超電導コイル)を有する磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と呼ぶ)は、冷媒として、例えば、1000リットル程度のヘリウム(He)を使っている。近年、ヘリウムの価格の高騰により、MRI装置の購入から廃却までにかかるライフタイムコストが圧迫されることがある。ライフタイムコストの抑制のためには冷媒容量を可能な限り少なくすることが有効である。しかしながら、冷媒容量を少なくした場合、自然災害や落雷等不慮の事故にともなう停電時に、超電導磁石内部の温度上昇によるクエンチが発生するまでの時間が短くなるというデメリットがある。クエンチが発生すると、超電導コイルの伝導状態を常伝導状態から超電導状態に移行させるために、例えば、1か月程度にわたってヘリウムを冷却し続けることや、冷却されたヘリウムに入れ替えることなどが必要となる。
瞬断などを除く停電に備えるために、例えば、病院設備などに商用電源とは別の独自の停電対応の電源(非常用電源)を配置し、停電時に商用電源から非常用電源に電力供給を切り替えることでクエンチを未然に防ぐことができる。しかしながら、非常用電源の使用時においてMRI装置全体を動作させた場合、非常用電源に要求される電源容量が大きくなり、非常用電源にかかるコストが増大し、かつ非常用電源による電力の供給可能時間が短縮することがある。
国際公開第2013-172148号
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、磁気共鳴イメージング装置に関するコストを低減することにある。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、電力供給元として常用電源とから非常用電源とに切り替え可能であって、冷却部と、給電選択部とを備える。冷却部は、静磁場を発生する超電導コイルを冷却する。給電選択部は、前記非常用電源が前記電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、電力供給先として前記冷却部が選択される給電関係を維持する。
図1は、実施形態に係り、常用電源からの電力供給時におけるMRI装置の一例を示すブロック図。 図2は、実施形態に係り、非常用電源からの電力供給時におけるMRI装置の一例を示すブロック図。 図3は、実施形態に係る供給切替処理における動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。 図4は、実施形態に係る供給切替処理の手順の一例を示すフローチャート。 図5は、実施形態の第1変形例に係り、非常用電源からの電力供給時におけるMRI装置の一例を示すブロック図。 図6は、実施形態の第2変形例に係り、非常用電源からの電力供給時におけるMRI装置の一例を示すブロック図。
以下、図面を参照しながら、磁気共鳴イメージング装置および給電制御方法の実施形態について詳細に説明する。図1は、常用電源3からの電力供給時における磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と呼ぶ)1の一例を示すブロック図である。常用電源3は、MRI装置1が設置された病院などにおける設備電源、すなわち商用電源に相当する。なお、本実施形態における技術的思想は、MRI装置1と、非常用電源5と、電源系統切替スイッチ7とを備えたMRIシステムとして実現されてもよい。
MRI装置1は、常用電源3または非常用電源5に接続され、電力供給元として常用電源3と非常用電源5とに切り替え可能である。具体的には、MRI装置1は、電源系統切替スイッチ7を介して、常用電源3または少なくとも1つの非常用電源5と電気的に接続される。
常用電源3は、電源系統切替スイッチ7を介して、電力をMRI装置1に供給する。このとき、常用電源3から供給された電力は、MRI装置1におけるシステムトランス13を介して、MRI装置1の全ユニット、例えば、撮像系11や静磁場発生ユニット15に供給される。なお、常用電源3から供給された電力は、不図示のコンソールや寝台などにも供給されてもよい。
非常用電源5は、電源監視装置(もしくは機能)51を有する。非常用電源5は、常用電源3とは独立した電源であって、例えば、3相交流を生成する。3相交流を生成する非常用電源5は、例えば、発動機を伴う発電機を有し、当該発動機の駆動により3相交流を生成する。電源監視装置51は、常用電源3によるMRI装置1への電力供給の状態の監視するモニターとして機能する。非常用電源5は、常用電源3による電力供給の状態の監視に関する監視情報を、MRI装置1に出力する。監視情報は、例えば、常用電源3の通電状態の情報(以下、停電有無情報と呼ぶ)と、MRI装置1の電力供給元である常用電源3または非常用電源5との電気的な接続に関する情報(以下、接続先情報と呼ぶ)とを有する。監視情報は、例えば電流信号として、電源監視装置51から出力される。
停電有無情報は、常用電源3すなわち商用電源における停電の有無を示す情報であって、撮像系電力供給スイッチ17のON状態(閉塞)とOFF状態(開放)との切り替えに用いられる。具体的には、電源監視装置51は、停電有無情報を、MRI装置1における撮像系電力供給スイッチ17に出力する。なお、停電有無情報は、絶縁トランスを介して、撮像系電力供給スイッチ17へ出力されてもよい。このとき、絶縁トランスは、撮像系電力供給スイッチ17と電源監視装置51との間の経路上に設けられる。接続先情報は、電源系統切替スイッチ7における通電の接続先を変更する情報であって、電源系統切替スイッチ7における通電の接続先の切り替えに用いられる。電源監視装置51は、接続先情報を、電源系統切替スイッチ7に出力する。
図2は、非常用電源5からの電力供給時におけるMRI装置1の一例を示すブロック図である。図1との相違は、電源系統切替スイッチ7における通電の接続先が非常用電源5側であって、撮像系電力供給スイッチ17が解放されていることにある。
電源系統切替スイッチ7は、電源監視装置51から出力された接続先情報に基づいて、MRI装置1との通電の接続先を、常用電源3と非常用電源5との間で切り替える。例えば、常用電源3において停電が発生した場合、電源系統切替スイッチ7は、MRI装置1との通電の接続先を、常用電源3から非常用電源5に切り替える。また、常用電源3が復電した場合、電源系統切替スイッチ7は、MRI装置1との通電の接続先を、非常用電源5から常用電源3に切り替える。これにより、常用電源3が停電から復帰した場合、常用電源3から後述の冷却部へ電力が供給される、
MRI装置1は、撮像系(撮像装置)11と、システムトランス13と、静磁場発生ユニット15と、撮像系電力供給スイッチ17とを有する。静磁場発生ユニット15は、静磁場の発生に関する超電導コイル152を有する冷却容器151と、冷凍機153と、冷凍機監視装置159とを有する。冷却容器151と、冷凍機153と、冷凍機監視装置159とは、静磁場を発生する超電導コイル152を冷却する冷却部(冷却装置)を構成する。すなわち、冷却部は、超電導コイル152の冷却に関する冷媒を冷却する冷凍機153を有する。冷媒は、例えばヘリウムである。
撮像系11は、被検体の撮像に関する各種ユニットを有する。各種ユニットは、例えば、位置識別のための勾配磁場を出すため傾斜磁場電源111と、傾斜磁場コイルと、磁気共鳴現象を起こすためのエネルギー供給するためのRFアンプ113を搭載した送信回路と、送信コイルと、受信コイルと、受信回路と、シーケンス制御回路と、寝台と、磁気共鳴現象の結果得られた信号を画像化するための再構成ユニット115を搭載した計算機システムとを有する。撮像系11における各構成要素については後程説明する。
システムトランス13は、常用電源3または非常用電源5から供給された電力を、静磁場発生ユニット15と撮像系電力供給スイッチ17とに分配する機能(以下、分電機能と呼ぶ)を有する。システムトランス13は、分電機能により、常用電源3または非常用電源5から供給された電力を、静磁場発生ユニット15と、撮像系電力供給スイッチ17とに供給する。
静磁場発生ユニット15は、中空の略円筒形状に形成された超電導コイル152を有し、内部の空間に静磁場を発生する。静磁場発生ユニット15による発生される静磁場は、超電導磁石により発生される。超電導磁石は、冷却容器151における超電導コイル152に、超電導状態で電流を供給することにより実現される。冷却容器151は、概略円筒形状に形成され、不図示の真空容器の円筒壁内に収納される。一般的な例としては、冷却容器151は、容器内を十分に低温な状態に保つため、円筒壁内に液体ヘリウムと、超電導コイル152とを収容する。冷却容器151内では、液体ヘリウムと、液体ヘリウムが気化されたヘリウムガスとが平衡状態にある。
冷却容器151の内部には、不図示のヒータが設けられる。ヒータは、冷却容器151内のヘリウムを暖めて気化させ、冷却容器151内の圧力を調整する。圧力の調整は、例えば、冷却容器151内に意図しない空気の流入を防ぐためである。冷却容器151内のヘリウムガスが過度に冷やされると、冷却容器151内の液体ヘリウムの割合が多くなり、冷却容器151内の圧力が低下する。冷却容器151内の圧力が下がり、負圧になると、冷却容器151内に空気が流入してしまう。ヒータは、冷却容器151内の圧力が予め設定された範囲内となるように、冷凍機監視装置159により制御され、冷却容器151内のヘリウムを暖める。
冷凍機153は、冷却容器151に収容された冷媒を冷却する。冷凍機153は、圧縮器155と、コールドヘッド157と、不図示の供給管、排出管と、通気弁、吸気弁、バッファタンク等を有する。また、冷凍機153は、冷媒を水冷する水冷装置または冷媒を空冷する空冷装置を有する。水冷装置は、冷凍機153における冷媒を、水を用いて連続的に冷却する。冷水装置は、冷却水循環装置に相当し外気との熱交換を行うチラー(chiller)とも称される。空冷装置およびチラーは、既存の装置を用いることができるため、空冷装置およびチラーに関する説明は省略する。
圧縮器155は、例えば、モーターによりヘリウムガス等の冷媒ガスを圧縮し、高圧状態となった冷媒ガスを、供給管を介してコールドヘッド157へ供給する。モーターは、例えば、インバータ駆動である。また、圧縮器155は、コールドヘッド157の内部で膨張した冷媒ガスを、排出管を介して回収する。また、圧縮器155は、冷媒ガスが充填されたバッファタンクと、通気弁および吸気弁を介して接続する。バッファタンクには、冷媒ガスが充填される。圧縮器155は、冷媒ガスを、通気弁を介してバッファタンクへ排気する。圧縮器155は、バッファタンクに充填される冷媒ガスを、吸気弁を介して吸気する。
コールドヘッド157は、供給管を介して供給される高圧状態の冷媒ガスを膨張させ、冷却容器151における冷媒を冷却する。これにより、コールドヘッド157は、冷媒の沸点以下の温度まで、冷媒を冷却する。一定以上冷却容器151が冷却されると、冷却容器151内のヘリウムガスが液体ヘリウムへ再凝縮される。なお、図1および図2では、1つのコールドヘッド157が冷却容器151に設置される場合を例に示したが、コールドヘッド157は、1つに限定されず、複数であってもよい。
通気弁および吸気弁は、圧縮器155とバッファタンクとを繋ぐ管に設けられる。通気弁は、冷凍機監視装置159からの指示に従い、圧縮器155内の冷媒ガスをバッファタンクへ排気する。圧縮器155内の冷媒ガスが排気されることにより、圧縮器155からコールドヘッド157へ供給される冷媒ガスの圧力が低下する。吸気弁は、冷凍機監視装置159からの指示に従い、バッファタンクに充填される冷媒ガスを圧縮器155へ供給する。圧縮器155へ冷媒ガスが供給されることにより、圧縮器155からコールドヘッド157へ供給される冷媒ガスの圧力が上昇する。
冷凍機監視装置159は、冷凍機153および冷却容器151における冷媒を監視する。例えば、冷凍機監視装置159は、冷却容器151内の圧力を監視し、冷却容器151内の圧力が予め設定された範囲内となるように、ヒータを制御する。冷凍機監視装置159は、圧縮器155からコールドヘッド157へ供給される冷媒ガスの圧力を監視し、当該圧力が所定の範囲内となるように、通気弁および吸気弁を制御する。
撮像系電力供給スイッチ17は、システムトランス13と撮像系11における電力供給に関する複数のユニッとの間に設けられる。すなわち、撮像系電力供給スイッチ17は、静磁場発生ユニット15の冷却に関わらない傾斜磁場電源111等の複数のユニットへの電力供給ラインの前に設けられる。撮像系電力供給スイッチ17は、撮像系11における当該複数のユニットへの電力供給に関する複数のスイッチを有する。撮像系電力供給スイッチ17は、図1および図2に示すように、例えば、傾斜磁場電源111と電気的に接続可能な第1スイッチSW1と、RFアンプ113に電気的に接続可能な第2スイッチSW2と、再構成ユニット115に電気的に接続可能な第3スイッチSW3とを有する。
なお、図1および図2において、撮像系11における当該複数のユニットは、傾斜磁場電源111と、RFアンプ113と、再構成ユニット115とが記載されているが、これらに限定されず、例えば、寝台など撮像系11に関する他のユニットをさらに有していてもよい。このとき、撮像系電力供給スイッチ17は、他のユニットと電気的に接続可能なさらなるスイッチを有する。図1に示すように、常用電源3からの電力供給時において、撮像系電力供給スイッチ17における全スイッチは、クローズ(閉塞)している。このため、MRI装置1における全ユニットには、常用電源3から電力が供給される。一方、常用電源3による電力供給が停止、すなわち停電した場合、図2に示すように、電力供給元は電源系統切替スイッチ7により非常用電源5が選択され、且つ、非常用電源5から送出された監視情報に基づいて撮像系電力供給スイッチ17は、オープン(開放)される。これにより、常用電源3の停電時において、非常用電源5から供給された電力は超電導コイル152の冷却に必要なユニットのみに供給される。
撮像系電力供給スイッチ17は、非常用電源5が電力供給元である場合、監視情報に基づいて、電力供給先として冷却部が選択される給電関係を維持する。具体的には、撮像系電力供給スイッチ17は、電源監視装置51から出力された停電有無情報に基づいて、複数のスイッチの閉塞(ON)と開放(OFF)とを切り替える。例えば、常用電源3において停電が発生した場合、撮像系電力供給スイッチ17は、複数のスイッチを開放する。また、常用電源3が復電した場合、撮像系電力供給スイッチ17は、複数のスイッチを閉塞する。撮像系電力供給スイッチ17は、給電選択部に相当する。なお、給電選択部は、上述の複数のスイッチと、当該スイッチの開閉を制御するプロセッサとにより構成されてもよい。このとき、プロセッサは、停電有無情報に基づいて、複数のスイッチの開閉を制御する。
なお、給電選択部は、MRI装置1の消費電力の低減時において、MRI装置1への電源投入指示、すなわちMRI装置1への電源ONの指示が、後述の入力インタフェースを介してユーザにより入力された場合でも、電力供給先として冷却部が選択される給電関係を維持する。
以下、撮像系11に含まれる構成要素について簡単に説明する。
傾斜磁場コイルは、中空の略円筒形状に形成されたコイルであり、円筒形の冷却容器151の内面側に配置される。傾斜磁場コイルは、互いに直交するX、Y、及びZの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生する。
傾斜磁場電源111は、システムトランス13および撮像系電力供給スイッチ17を介して供給された電力により、MRI装置1におけるシーケンス制御回路の制御の下、傾斜磁場コイルに電流を供給する。
送信コイルは、送信回路からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、MRI装置1における撮像空間に高周波磁場を発生する。
送信回路は、シーケンス制御回路による制御のもと、ラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイルに送信する。送信回路は、例えば、発振部や位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、RFアンプ113などを有する。発振部は、静磁場中における対象原子核に固有の共鳴周波数のRFパルスを発生する。位相選択部は、発振部によって発生したRFパルスの位相を選択する。周波数変換部は、位相選択部から出力されたRFパルスの周波数を変換する。振幅変調部は、周波数変換部から出力されたRFパルスの振幅を例えばsinc関数に従って変調する。RFアンプ113は、システムトランス13および撮像系電力供給スイッチ17を介して供給された電力により振幅変調部から出力されたRFパルスを増幅して送信コイルに供給する。
受信コイルは、傾斜磁場コイルの内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体から発せられるMR信号を受信する。受信コイルは、受信したMR信号を受信回路へ出力する。なお、受信コイルが送信コイルと兼用される構成を採用してもよい。
受信回路は、受信コイルから出力されるアナログのMR信号をアナログ・デジタル(AD)変換して、MRデータを生成する。受信回路は、生成したMRデータをシーケンス制御回路へ送信する。
シーケンス制御回路は、計算機システムから送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源111、送信回路および受信回路を駆動することによって、被検体の撮像を行う。シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス制御回路は、傾斜磁場電源111、送信回路及び受信回路を駆動して被検体を撮像した結果、受信回路からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機システムへ転送する。シーケンス制御回路は、例えばプロセッサにより実現される。
寝台は、被検体が載置される天板を備える。寝台は、天板および寝台を駆動する各種モーターなどのアクチュエータと、アクチュエータにより発生された動力を可動部に伝達する動力伝達ユニットなどとにより構成される。寝台および天板は、計算機システムによる制御の下で、天板の長手方向および上下方向に移動される。
計算機システムは、MRI装置1の全体制御や、MR画像の生成等を行う。計算機システムは、例えば、ネットワークインタフェース、記憶回路、処理回路、入力インタフェース、およびディスプレイなどを備える。
記憶回路は、ネットワークインタフェースによって受信されたMRデータ、後述の処理回路によってk空間に配置されたk空間データ、および処理回路によって生成された画像データ等を記憶する。記憶回路は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、または光ディスク等により実現される。
入力インタフェースは、操作者からの各種指示(例えば、電源投入指示)や情報入力を受け付ける。入力インタフェースは、例えば、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インタフェースは、処理回路に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し処理回路へと出力する。なお、本明細書において入力インタフェースは、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、計算機システムとは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェースの例に含まれる。
ディスプレイは、処理回路の制御の下、各種のGUI(Graphical User Interface)や、処理回路によって生成された磁気共鳴画像等を表示する。ディスプレイは、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
処理回路は、MRI装置1の全体の制御を行う。より詳細には、処理回路は、例えば、撮像制御機能、および再構成機能などを備える。再構成機能を実現する処理回路は、再構成ユニット115の一例である。撮像制御機能および再構成機能などの各機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路に記憶されている。処理回路は、プロセッサである。例えば、処理回路は、プログラムを記憶回路から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路は、撮像制御機能および再構成機能などの各機能を有することとなる。
上記説明では、「プロセッサ」が各機能に対応するプログラムを記憶回路から読み出して実行行する例を説明したが、実施形態はこれに限定されない。「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。また、単一の記憶回路が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路は個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
撮像制御機能は、MRI装置1の各部を制御して、磁気共鳴画像の撮像を実行する。より詳細には、撮像制御機能は、シーケンス情報の生成、MRデータの収集などを実行する。
再構成機能は、システムトランス13および撮像系電力供給スイッチ17を介して供給された電力により、k空間データの生成および磁気共鳴画像の生成を実行する。再構成機能は、生成されたk空間データに対して2次元もしくは3次元フーリエ変換による画像再構成処理を行い、磁気共鳴画像を生成する。再構成機能は、生成した磁気共鳴画像を、例えば、記憶回路に保存する。
以上のように構成された本実施形態のMRI装置1により実行される電力供給元の切り替えに伴ってMRI装置1における電力供給先を切り替える制御の処理(以下、供給切替処理と呼ぶ)について、図3および図4を用いて説明する。図3は、実施形態に係る供給切替処理における動作タイミングの一例を示すタイミングチャートである。図4は、実施形態に係る供給切替処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(供給切替処理)
(ステップS401)
非常用電源5における電源監視装置51により、常用電源3における停電が検知されなければ(ステップS401のNO)、本ステップが繰り返される。電源監視装置51により、常用電源3における停電が検知されれば(ステップS401のYES)、ステップS402の処理が実行される。図3における停電の検知は、時刻t1に相当する。停電の検知を契機として、電源監視装置51は、停電有無情報を、撮像系電力供給スイッチ17に出力する。このとき、停電有無情報は、停電を知らせる信号であって、撮像系電力供給スイッチ17を開放することに用いられる。また、停電の検知を契機として、電源監視装置51は、接続先情報を、電源系統切替スイッチ7に出力する。このとき、接続先情報は、電力供給元の通電の接続先を、常用電源3から非常用電源5に切り替える信号に相当する。
(ステップS402)
非常用電源5が始動する。具体的には、図3における時刻t1において、非常用電源5における発動機が始動し、非常用電源5は発電を開始する。
(ステップS403)
電源系統切替スイッチ7において、常用電源3から非常用電源5に接続が切り替えられる。具体的には、電源系統切替スイッチ7は、接続先情報の受信を契機として、すなわち図3に示す時刻t2において、接続先情報にしたがって、MRI装置1への電力供給元を、常用電源3から非常用電源5に切り替える。すなわち、電力供給元は、常用電源3の停電時に、常用電源3から非常用電源5に切り替わる。
(ステップS404)
撮像系電力供給スイッチ17が解放される。具体的には、撮像系電力供給スイッチ17は、停電有無情報の受信を契機として、すなわち図3に示す時刻t2において、停電有無情報にしたがって、第1スイッチSW1乃至第3スイッチSW3を開放する。
(ステップS405)
停電の検知から切替時間が経過したか否かが、例えば、電源監視装置51により判定される。切替時間とは、非常用電源5の始動後、非常用電源5から出力される電力(例えば電圧)が安定するまでの期間に相当する。すなわち、切替時間は、非常用電源5の始動時刻(図3におけるt1)から、非常用電源5で生成された電力が安定するまでの期間TLであって、例えば40秒以内である。なお、切替時間TLは、例えば、常用電源3における周波数の1サイクル以上で10分以内の時間幅で適宜設定されてもよい。また、非常用電源5として、大容量の蓄電池が用いられる場合、本ステップは不要となる。
停電の検知、すなわち非常用電源5における発動機の始動開始時刻t1から、切替時間TLが経過しなければ(ステップS405のNO)、本ステップにおける処理が繰り返される。停電の検知、すなわち非常用電源5における発動機の始動開始時刻t1から、切替時間TLが経過すれば(ステップS405のYES)、ステップS406の処理が実行される。
(ステップS406)
非常用電源5から静磁場発生ユニット15への電力の供給が開始される。すなわち、非常用電源5から冷却部へ選択的に電力が供給される。換言すれば、電力供給先として冷却部が選択される給電関係が維持される。非常用電源5から静磁場発生ユニット15への電力の供給開始時刻は、図3に示す時刻t3に相当する。すなわち、時刻t3において、非常用電源5から静磁場発生ユニット15に電力が供給される。
(ステップS407)
非常用電源5における電源監視装置51により、常用電源3における復電が検知されなければ(ステップS407のNO)、本ステップが繰り返される。ステップS401のYESから本ステップのNOまでの期間において、電源投入指示が入力インタフェースを介してユーザにより入力された場合であっても、非常用電源5により生成された電力は、撮像系11へ供給されず、冷却部へ供給されることとなる。
電源監視装置51より、常用電源3における復電が検知されれば(ステップS407のYES)、ステップS408の処理が実行される。図3における復電の検知は、時刻t4に相当する。復電の検知を契機として、電源監視装置51は、停電有無情報を、撮像系電力供給スイッチ17に出力する。このとき、停電有無情報は、復電を知らせる信号であって、撮像系電力供給スイッチ17を閉塞することに用いられる。また、復電の検知を契機として、電源監視装置51は、接続先情報を、電源系統切替スイッチ7に出力する。このとき、接続先情報は、電力供給元の通電の接続先を、非常用電源5から常用電源3に切り替える信号に相当する。
(ステップS408)
撮像系電力供給スイッチ17が閉塞される。具体的には、撮像系電力供給スイッチ17は、停電有無情報の受信を契機として、すなわち図3に示す時刻t5において、停電有無情報にしたがって、第1スイッチSW1乃至第3スイッチSW3を閉塞する。
(ステップS409)
電源系統切替スイッチ7において、非常用電源5から常用電源3に接続が切り替えられる。具体的には、電源系統切替スイッチ7は、接続先情報の受信を契機として、すなわち図3に示す時刻t6において、接続先情報にしたがって、MRI装置1への電力供給元を、非常用電源5から常用電源3に切り替える。これにより、常用電源3が停電から復帰した場合、常用電源3から冷却部へ電力が供給される。
(ステップS410)
非常用電源5において、発電が停止される。具体的には、非常用電源5における発動機の動作が停止する。以上により、供給切り替え処理は終了する。
以上に述べた実施形態に係るMRI装置1は、電力供給元として常用電源3と非常用電源5とに切り替え可能であって、静磁場を発生する超電導コイル152を冷却し、非常用電源5が電力供給元である場合、常用電源3による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、電力供給先として冷却部が選択される給電関係を維持する。また、実施形態に係るMRI装置1における冷却部は、冷媒を水冷する冷水装置または冷媒を空冷する空冷装置をさらに有する。
これにより、本実施形態に係るMRI装置1は、常用電源3の停電時においても超電導コイル152を冷却する冷却部に優先的に電力を供給することができるため、ヘリウムなどの高価な冷媒の使用量を極力削減することができる。これにより、冷媒に係るコストを低減することができる。加えて、本MRI装置1によれば、非常用電源5における電源監視装置51から出力された監視情報(停電有無情報および接続先情報)に基づいて、常用電源3の停電時において電力の供給先を冷却部に限定して電力を供給することができるため、非常用電源5の電源容量を低減することができる。
特に、非常用電源5が常用電源3とは独立した電源であって、発動機により3相交流を生成可能な発電機である場合、本実施形態に係るMRI装置1によれば、非常用電源5の電源容量を低減できるため、非常用電源5の電源容量に応じて増加する非常用電源5の購入コストを低減することができる。これらのことから、本実施形態に係るMRI装置1によれば、MRI装置1に関するトータルコスト(購入から破却までに要するコストであってライフタイムコストともいう)を低減することができる。すなわち、本MRI装置1によれば、非常用電源5の発電能力の低容量化により、MRI装置1のトータルコストの低減を実現することができる。
例えば、代表的には冷凍機153は約25kVAの消費電力、撮像系11は75kVAの消費電力がある場合、本実施形態によれば、更なる効果として、非常用電源5における発電機の稼働時間を、例えば4倍近く延長することが可能となる。また、100kVAと25kVAとにおける非常用電源5の価格差により、MRI装置1のライフタイムコストの低減が図れ、かつ消費電力の差に応じて、非常用電源5の設置スペースを削減することができる。
また、本実施形態に係るMRI装置1によれば、非常用電源5の始動後、非常用電源5から出力される電力が安定するまでの期間(切替時間TL)の経過を契機として、非常用電源5から冷却部へ選択的に電力を供給する。これにより、例えば、MRI装置1の動作に影響がない常用電源3の瞬断(例えば1/4サイクル程度の瞬間停電)が起きた場合、電力供給元を非常用電源5へ切り替えるスイッチング動作の不要な発生を未然に防ぐことができ、非常用電源5の使用に係るコストを低減すること、すなわちMRI装置1のライフタイムコストを低減することができる。なお、上記瞬断は、1/4サイクルに限定されず、例えば、1/2サイクルから1秒以内であってもよい。
また、本実施形態に係るMRI装置1によれば、絶縁トランスを介して、停電有無情報を非常用電源5から給電選択部へ出力することができる。これにより、本MRI装置1によれば、非常用電源5自体を漏れ電流測定の対象となる構成から排除でき、非常用電源5まで医療機器の構成に含める必要がなくなるため、漏れ電流測定に関するコストを削減することができる。また、本実施形態に係るMRI装置1によれば、MRI装置1の消費電力の低減時において、MRI装置1への電源投入指示がユーザにより入力された場合であっても、電力供給先として冷却部が選択される給電関係を継続して維持できる。これにより、本MRI装置1によれば、冷却部へ優先して電力を供給することができるため、クエンチなどによる冷媒の放出を防ぐことができ、冷媒に係るコストを低減することができる。
また、本実施形態に係るMRI装置1によれば、常用電源3が停電から復帰した場合、常用電源3から冷却部へ電力が供給される。これにより、常用電源3の復電を契機として、MRI装置1への電力供給元が常用電源3に切り替わるため、非常用電源5の電源容量を低減することができる。また、本実施形態に係るMRI装置1によれば、冷凍機153に用いられるモーターとして、インバータ駆動のモーターを用いる。これにより、常用電源3の停電時において、冷凍機153におけるモーターの駆動の際に発生する突入電流を低減することができるため、非常用電源5の電源容量をさらに低減することができる。これらにより、非常用電源5の購入コストを低減することができる。
(第1変形例)
第1変形例は、図1および図2に示すMRI装置1において、無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply:以下、UPSと呼ぶ)をさらに有することにある。図5は、第1変形例に係り、非常用電源5からの電力供給時におけるMRI装置2の一例を示すブロック図である。第1変形例において、UPS12を有しているために停電発生時でも冷凍機153への電力供給が中断されず、結果として冷凍機153のモーターの始動に起因する突入電流の発生が無くなるために、冷凍機153に設けられるモーターとしてインバータ駆動に限定されず、任意の駆動方式のモーターの適用が容易になる。
UPS12は、システムトランス13と静磁場発生ユニット15との間に設けられる。UPS12は、電力供給元が常用電源3から非常用電源5への切り替え期間において、冷却部へ電力を供給する。具体的には、図4におけるステップS401のYESの後からステップS405のYESとなるまでの期間、換言すれば図3における時刻t1から時刻t3までの期間において、UPS12は、静磁場発生ユニット15に電力を供給する。タイミングチャートおよび供給切替処理の手順は、図3および図4とそれぞれ同様なため、説明は省略する。
本実施形態の第1変形例に係るMRI装置2によれば、電力供給元が常用電源3から非常用電源5への切り替え期間において、冷却部へ電力を供給するUPS12をシステムトランス13と静磁場発生ユニット15との間に設ける。これにより、本MRI装置2によれば、停電時において冷凍機153へ非常用電源5から電力の投入を開始する場合に発生するモーターの始動にかかる突入電流の発生を抑制することができる。このため、本MRI装置2によれば、モーターにより消費される突入電流を許容できる電源容量を有する非常用電源を選択する必要がなく、場合によっては突入電流を加味した電源容量の半分以下の電源容量を有する非常用電源5を用意すればよいため、非常用電源5の購入に関して大幅にコストを低減することができる。すなわち、本実施形態の第1変形例に係るMRI装置2によれば、UPS12を配置することで冷凍機153におけるモーターの始動による突入電流の発生が抑えられ、準備する非常用電源5の電源容量の低減に寄与することができ、MRI装置2のライフタイムコストを低減することができる。
(第2変形例)
第2変形例は、常用電源3の出力先がシステムトランス13と直接的に接続され、非常用電源5による電力が、システムトランス13を介さずに静磁場発生ユニット15に供給されることにある。
図6は、第2変形例に係り、非常用電源5からの電力供給時におけるMRI装置4の一例を示す図である。図6に示すように、MRI装置4は、電源系統切替スイッチ18を有する。本変形例における電源系統切替スイッチ18は、給電選択部に相当する。図6に示すように、電源系統切替スイッチ18は、被検体の撮像に関する撮像系11へ電力を分配するシステムトランス13を非経由で、電力供給先として冷却部が選択される給電関係として非常用電源5と冷却部とを電気的に接続する。第2変形例における電源系統切替スイッチ18は、接続先情報に基づいて、システムトランス13からの出力と非常用電源5からの出力とを切り替える。また、電源系統切替スイッチ18と静磁場発生ユニット15との間には、UPS12が配置される。
第2変形例における供給切替処理は、図4を参照にして図4と異なる処理について説明する。第2変形例では、実施形態および第1変形例で説明した撮像系電力供給スイッチ17は不要であるため、ステップS404は不要となる。
(ステップS403)
電源系統切替スイッチ18において、常用電源3と接続されたシステムトランス13の出力から非常用電源5に接続が切り替えられる。具体的には、電源系統切替スイッチ18は、接続先情報の受信を契機として、すなわち図3に示す時刻t2において、接続先情報にしたがって、MRI装置4への電力供給元を、常用電源3から非常用電源5に切り替える。
UPS12は、電力供給元が常用電源3から非常用電源5への切り替え期間において、静磁場発生ユニット15における冷却部へ電力を供給する。具体的には、図4におけるステップS401のYESの後からステップS405のYESとなるまでの期間、換言すれば図3における時刻t1から時刻t3までの期間において、UPS12は、静磁場発生ユニット15に電力を供給する。タイミングチャートおよび供給切替処理の手順は、図3および図4とそれぞれ同様なため、説明は省略する。
本実施形態の第2変形例に係るMRI装置4によれば、被検体の撮像に関する撮像系11へ電力を分配するシステムトランス13を非経由で、電力供給先として冷却部が選択される給電関係として非常用電源5と冷却部とを電気的に接続する。これにより、本MRI装置4によれば、システムトランス13の始動における残留磁化に伴う突入電流を、非常用電源5における電源容量で支援する必要がなく、かつ冷凍機153はUPS12でバックアップされる。このため、本MRI装置4によれば、非常用電源5の始動から電力供給の開までの間(時刻t1から時刻t3までの期間であって、非常用電源5が発動機型の場合は、例えば40秒)において、冷凍機153は停止することなく、冷凍機153おける突入電流の消費を、非常用電源5の電源容量で賄う必要が無い。
これらのことから、第2変形例に係るMRI装置4によれば、電力供給側から見てシステムトランス13の後段に電源系統切替スイッチ18を配置し、かつ電源系統切替スイッチ18の後段にUPS12を配置することで、冷凍機153におけるモーターの始動およびシステムトランス13の始動による突入電流の発生が抑えられ、非常用電源5の発電容量をさらに低減することができる。これにより、MRI装置4のコストをさらに低減することができる。
実施形態における技術的思想を給電制御方法で実現する場合、給電制御方法は、常用電源3または非常用電源5により、静磁場を発生する超電導コイル152を冷却し、非常用電源5が電力供給元である場合、常用電源3による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、超電導コイル152を冷却する冷却部が電力供給先として選択される給電関係を維持する。給電制御方法により実行される供給切替処理の手順および効果は、実施形態と同様なため、説明は省略する。
以上説明した実施形態等によれば、MRI装置1に関するコストを低減することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
電力供給元として常用電源から非常用電源に切り替え可能な磁気共鳴イメージング装置であって、
静磁場を発生する超電導コイルを冷却する冷却部と、
前記非常用電源が前記電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、電力供給先として前記冷却部が選択される給電関係を維持する給電選択部と、
を備える磁気共鳴イメージング装置。
(付記2)
前記電力供給元は、前記常用電源の停電時に、前記常用電源から前記非常用電源に切り替わってもよい。
(付記3)
前記冷却部は、前記超電導コイルの冷却に関する冷媒を冷却する冷凍機を有してもよい。
(付記4)
前記冷却部は、前記冷媒を水冷する冷水装置または前記冷媒を空冷する空冷装置をさらに有してもよい。
(付記5)
前記非常用電源は、前記常用電源とは独立した電源であって、3相交流を生成してもよい。
(付記6)
前記監視情報は、前記常用電源の通電状態の情報と、前記電力供給元である前記常用電源または前記非常用電源との電気的な接続に関する情報とを有してもよい。
(付記7)
前記非常用電源の始動後、前記非常用電源から出力される電力が安定するまでの期間の経過を契機として、前記非常用電源から前記冷却部へ選択的に電力が供給されてもよい。 (付記8)
前記通電状態の情報は、絶縁トランスを介して、前記非常用電源から前記給電選択部へ出力されてもよい。

(付記9)
前記給電選択部は、前記磁気共鳴イメージング装置の消費電力の低減時において、前記磁気共鳴イメージング装置への電源投入指示がユーザにより入力された場合、前記給電関係を維持してもよい。
(付記10)
前記常用電源が停電から復帰した場合、前記常用電源から前記冷却部へ電力が供給されてもよい。
(付記11)
前記冷却部は、前記超電導コイルの冷却に関する冷媒を冷却する冷凍機を有してもよく、
前記冷凍機における圧縮器のモーターは、インバータ駆動であってもよい。
(付記12)
前記電力供給元が前記常用電源から前記非常用電源への切り替え期間において、前記冷却部へ電力を供給する無停電電源装置をさらに有してもよい。
(付記13)
前記給電選択部は、被検体の撮像に関する撮像系へ電力を分配するシステムトランスを非経由で、前記給電関係として前記非常用電源と前記冷却部とを電気的に接続してもよい。
(付記14)
常用電源または非常用電源により、静磁場を発生する超電導コイルを冷却し、
前記非常用電源が電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、前記超電導コイルを冷却する前記冷却部が電力供給先として選択される給電関係を維持する、
ことを備える給電制御方法。
1 MRI装置
2 MRI装置
3 常用電源
4 MRI装置
5 非常用電源
7 電源系統切替スイッチ
11 撮像系
12 無停電電源装置(UPS)
13 システムトランス
15 静磁場発生ユニット
17 撮像系電力供給スイッチ
18 電源系統切替スイッチ
51 電源監視装置
111 傾斜磁場電源
113 RFアンプ
115 再構成ユニット
151 冷却容器
152 超電導コイル
153 冷凍機
155 圧縮器
157 コールドヘッド
159 冷凍機監視装置

Claims (14)

  1. 電力供給元として常用電源と非常用電源とに切り替え可能な磁気共鳴イメージング装置であって、
    静磁場を発生する超電導コイルを冷却する冷却部と、
    前記非常用電源が前記電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、電力供給先として前記冷却部が選択される給電関係を維持する給電選択部と、
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記電力供給元は、前記常用電源の停電時に、前記常用電源から前記非常用電源に切り替わる、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記冷却部は、前記超電導コイルの冷却に関する冷媒を冷却する冷凍機を有する、
    請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記冷却部は、前記冷媒を水冷する冷水装置または前記冷媒を空冷する空冷装置をさらに有する、
    請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記非常用電源は、前記常用電源とは独立した電源であって、3相交流を生成する、
    請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記監視情報は、前記常用電源の通電状態の情報と、前記電力供給元である前記常用電源または前記非常用電源との電気的な接続に関する情報とを有する、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記非常用電源の始動後、前記非常用電源から出力される電力が安定するまでの期間の経過を契機として、前記非常用電源から前記冷却部へ選択的に電力が供給される、
    請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記通電状態の情報は、絶縁トランスを介して、前記非常用電源から前記給電選択部へ出力される、
    請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記給電選択部は、前記磁気共鳴イメージング装置の消費電力の低減時において、前記磁気共鳴イメージング装置への電源投入指示がユーザにより入力された場合、前記給電関係を維持する、
    請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記常用電源が停電から復帰した場合、前記常用電源から前記冷却部へ電力が供給される、
    請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記冷却部は、前記超電導コイルの冷却に関する冷媒を冷却する冷凍機を有し、
    前記冷凍機における圧縮器のモーターは、インバータ駆動である、
    請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記電力供給元が前記常用電源から前記非常用電源への切り替え期間において、前記冷却部へ電力を供給する無停電電源装置をさらに有する、
    請求項2または10に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記給電選択部は、被検体の撮像に関する撮像系へ電力を分配するシステムトランスを非経由で、前記給電関係として前記非常用電源と前記冷却部とを電気的に接続する、
    請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 常用電源または非常用電源により、静磁場を発生する超電導コイルを冷却し、
    前記非常用電源が電力供給元である場合、前記常用電源による電力供給の状態の監視に関する監視情報に基づいて、前記超電導コイルを冷却する冷却部が電力供給先として選択される給電関係を維持する、
    ことを備える給電制御方法。
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