JP2022076261A - 磁気共鳴イメージング装置及び超電導磁石の制御方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022076261000001
【課題】クエンチの発生可能性を低減することのできる磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【解決手段】磁気共鳴イメージング装置は、静磁場を発生する超電導磁石41と、超電導磁石を冷却する冷却部と、冷却部に電力を供給可能な主電源31と、主電源の停電時に冷却部に電力を供給可能な副電源32と、主電源の停電時において、副電源の容量に基づいて副電源が冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定する第1決定部と、超電導磁石の温度を取得する取得部と、超電導磁石の励磁電流と温度とに基づいて、超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定する第2決定部と、主電源の停電開始から、第1の時間と第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、超電導磁石に対する減磁を開始する減磁部37と、を具備する。
【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び超電導磁石の制御方法に関する。
超電導型の磁気共鳴イメージング装置では冷媒としてヘリウムを使用している。近年、ヘリウムの価格が高騰し、磁気共鳴イメージング装置のライフタイムコストを圧迫している。ライフタイムコストを抑止するためには冷媒の容量を可能な限り少なくすることが有効ではある。しかし、自然災害や落雷等の不慮の事故に伴う停電時に磁石冷却系が動作しなくなった場合、冷媒の容量を少なくしたことにより、超電導磁石の内部の温度上昇によるクエンチ発生までの時間が短くなってしまう。
国際公開第2014/199793号 米国特許第8,385,033号明細書
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、クエンチの発生可能性を低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、静磁場を発生する超電導磁石と、前記超電導磁石を冷却する冷却部と、前記冷却部に電力を供給可能な主電源と、前記主電源の停電時に前記冷却部に電力を供給可能な副電源と、前記主電源の停電時において、前記副電源の容量に基づいて前記副電源が前記冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定する第1決定部と、前記超電導磁石の温度を取得する取得部と、前記超電導磁石の励磁電流と前記温度とに基づいて、前記超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定する第2決定部と、前記主電源の停電開始から、前記第1の時間と前記第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、前記超電導磁石に対する減磁を開始する減磁部と、を具備する。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す図である。 図2は、超電導磁石制御装置と超電導磁石との構成例を示す図である。 図3は、停電時における少冷媒型の超電導磁石の内部温度の時間推移を示す図である。 図4は、減磁法を用いた場合における停電時における少冷媒型の超電導磁石の内部温度の時間推移を示す図である。 図5は、図2の超電導磁石制御装置による適応的減磁法に関する超電導磁石の制御処理例の流れを示す図である。 図6は、適応的減磁法を用いた場合における停電時における少冷媒型の超電導磁石の内部温度の時間推移を示す図である。 図7は、通常モードにおける励磁/減磁部と超電導磁石との等価回路を示す図である。 図8は、減磁モードにおける励磁/減磁部と超電導磁石との等価回路を示す図である。
以下、図面を参照しながら、磁気共鳴イメージング装置及び超電導磁石の制御方法の実施形態について詳細に説明する。なお、超電導は超伝導と同義である。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置1は、架台11、寝台13、傾斜磁場電源21、送信回路23、受信回路25、寝台駆動装置27、シーケンス制御回路29、超電導磁石制御装置30及びホストコンピュータ(Host Computer)50を有する。
架台11は、超電導磁石41と傾斜磁場コイル43とを有する。超電導磁石41と傾斜磁場コイル43とは架台11の筐体に収容されている。架台11の筐体には中空形状を有するボアが形成されている。架台11のボア内には送信コイル45と受信コイル47とが配置される。
超電導磁石41は、中空の略円筒形状を有し、略円筒内部に静磁場を発生する。ここで、超電導磁石41の中心軸をZ軸に規定し、Z軸に対して鉛直に直交する軸をY軸に規定し、Z軸に水平に直交する軸をX軸に規定する。X軸、Y軸及びZ軸は、直交3次元座標系を構成する。
傾斜磁場コイル43は、超電導磁石41の内側に取り付けられ、中空の略円筒形状に形成されたコイルユニットである。傾斜磁場コイル43は、傾斜磁場電源21からの電流の供給を受けて傾斜磁場を発生する。より詳細には、傾斜磁場コイル43は、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸に対応する3つのコイルを有する。当該3つのコイルは、X軸、Y軸、Z軸の各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を形成する。X軸、Y軸、Z軸の各軸に沿う傾斜磁場は合成されて互いに直交するスライス選択傾斜磁場Gs、位相エンコード傾斜磁場Gp及び周波数エンコード傾斜磁場Grが所望の方向に形成される。スライス選択傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面(スライス)を決めるために利用される。位相エンコード傾斜磁場Gpは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号(以下、MR信号と呼ぶ)の位相を変化させるために利用される。周波数エンコード傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。なお、以下の説明においてスライス選択傾斜磁場Gsの傾斜方向はZ軸、位相エンコード傾斜磁場Gpの傾斜方向はY軸、周波数エンコード傾斜磁場Grの傾斜方向はX軸であるとする。
傾斜磁場電源21は、シーケンス制御回路29からのシーケンス制御信号に従い傾斜磁場コイル43に電流を供給する。傾斜磁場電源21は、傾斜磁場コイル43に電流を供給することにより、X軸、Y軸及びZ軸の各軸に沿う傾斜磁場を傾斜磁場コイル43により発生させる。当該傾斜磁場は、超電導磁石41により形成された静磁場に重畳されて被検体Pに印加される。
送信コイル45は、例えば、傾斜磁場コイル43の内側に配置され、送信回路23から電流の供給を受けて高周波パルス(以下、RFパルスと呼ぶ)を発生する。
送信回路23は、被検体P内に存在する対象プロトンを励起するためのRFパルスを、送信コイル45を介して被検体Pに印加するために、送信コイル45に電流を供給する。RFパルスは、対象プロトンに固有の共鳴周波数で振動し、対象プロトンを励起させる。励起された対象プロトンからMR信号が発生され、受信コイル47により検出される。送信コイル45は、例えば、全身用コイル(WBコイル)である。全身用コイルは、送受信コイルとして使用されても良い。
受信コイル47は、RF磁場パルスの作用を受けて被検体P内に存在する対象プロトンから発せられるMR信号を受信する。受信コイル47は、MR信号を受信可能な複数の受信コイルエレメントを有する。受信されたMR信号は、有線又は無線を介して受信回路25に供給される。図1に図示しないが、受信コイル47は、並列的に実装された複数の受信チャネルを有している。受信チャネルは、MR信号を受信する受信コイルエレメント及びMR信号を増幅する増幅器等を有している。MR信号は、受信チャネル毎に出力される。受信チャネルの総数と受信コイルエレメントの総数とは同一であっても良いし、受信チャネルの総数が受信コイルエレメントの総数に比して多くてもよいし、少なくてもよい。
受信回路25は、励起された対象プロトンから発生されるMR信号を受信コイル47を介して受信する。受信回路25は、受信されたMR信号を信号処理してデジタルのMR信号を発生する。デジタルのMR信号は、空間周波数により規定されるk空間にて表現することができる。よって、以下、デジタルのMR信号をk空間データと呼ぶことにする。k空間データは、画像再構成に供される生データの一種である。k空間データは、有線又は無線を介してホストコンピュータ50に供給される。
なお、上記の送信コイル45と受信コイル47とは一例に過ぎない。送信コイル45と受信コイル47との代わりに、送信機能と受信機能とを備えた送受信コイルが用いられても良い。また、送信コイル45、受信コイル47及び送受信コイルが組み合わされても良い。
架台11に隣接して寝台13が設置される。寝台13は、天板131と基台133とを有する。天板131には被検体Pが載置される。基台133は、天板131をX軸、Y軸、Z軸各々に沿ってスライド可能に支持する。基台133には寝台駆動装置27が収容される。寝台駆動装置27は、シーケンス制御回路29からの制御を受けて天板131を移動する。寝台駆動装置27は、例えば、サーボモータやステッピングモータ等の如何なるモータ等を含んでも良い。
シーケンス制御回路29は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。シーケンス制御回路29は、処理回路51により設定された撮像条件に基づいて傾斜磁場電源21、送信回路23及び受信回路25を同期的に制御し、当該撮像条件に応じたパルスシーケンスに従い被検体PにMR撮像を実行し、被検体Pに関するk空間データを収集する。
超電導磁石制御装置30は、超電導磁石41を制御する機械システムである。超電導磁石制御装置30は、超電導磁石41の冷却、励磁及び減磁等を制御する。超電導磁石制御装置30の詳細は後述する。
図1に示すように、ホストコンピュータ50は、処理回路51、メモリ52、ディスプレイ53、入力インタフェース54及び通信インタフェース55を有するコンピュータである。
処理回路51は、ハードウェア資源としてCPU等のプロセッサを有する。処理回路51は、磁気共鳴イメージング装置1の中枢として機能する。例えば、処理回路51は、自動的又は手動的に撮像条件を設定する。また、処理回路51は、受信回路25を介して収集されたk空間データに基づいて、被検体Pに関するMR画像を再構成する。また、処理回路51は、MR画像に、レンダリング処理や画像認識、画像解析等の種々の処理を行うことも可能である。
メモリ52は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ52は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。例えば、メモリ52は、撮像条件、k空間データ、MR画像、制御プログラム等を記憶する。
ディスプレイ53は、種々の情報を表示する。例えば、ディスプレイ53は、MR画像や撮像条件設定画面等を表示する。ディスプレイ53としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
入力インタフェース54は、ユーザからの各種指令を受け付ける入力機器を含む。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ、タッチスクリーン、タッチパッド等が利用可能である。なお、入力機器は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限らない。例えば、磁気共鳴イメージング装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を種々の回路へ出力するような電気信号の処理回路も入力インタフェース54の例に含まれる。また、入力インタフェース54は、マイクロフォンにより収集された音声信号を指示信号に変換する音声認識装置でもよい。
通信インタフェース55は、LAN(Local Area Network)等を介して磁気共鳴イメージング装置1と、ワークステーションやPACS(Picture Archiving and Communication System)、HIS(Hospital Information System)、RIS(Radiology Information System)等とを接続するインタフェースである。ネットワークIFは、各種情報を接続先のワークステーション、PACS、HIS及びRISとの間で送受信する。
なお、上記の構成は一例であって、これに限定されない。例えば、シーケンス制御回路29は、ホストコンピュータ50に組み込まれても良い。シーケンス制御回路29と処理回路51とが同一の基板に実装されても良い。
図2は、超電導磁石制御装置30と超電導磁石41との構成例を示す図である。図2に示すように、超電導磁石41は、略円筒形状の超電導コイル410を有する。超電導コイル410は、図示しないクライオスタット等の冷却容器に収容されている。冷却容器は、液体のヘリウム等の冷媒を収容する。冷媒により超電導コイル410が冷却される。より詳細には、冷却容器は、第1ステージの温度帯に維持するための第1の冷却層と、第2ステージの温度帯に維持するための第2の冷却層とを有している。第1ステージと第2ステージとは、冷媒の種類等に応じて異なるが、第1ステージは、例えば、40K(ケルビン)から90K程度であり、第2ステージは、液体状態を維持するための温度、例えば、2Kから30K程度である。超電導コイル410は、第2の冷却層に収容されている。超電導コイル410は、冷媒により極低温に冷却され超電導状態を維持している。超電導コイル410に励磁電流が流れることにより静磁場が形成される。励磁モードにおいて励磁/減磁部37を介して主電源31から電流を超電導コイル410に供給し、超電導コイル410が主電源31から切り離され通常モードに切り替えられることにより、超電導コイル410に電流が流れる。
図2に示すように、超電導磁石制御装置30は、主電源31、副電源32、冷却系33、温度計36、励磁/減磁部37、処理回路38及び記憶装置39を有する。
主電源31は、超電導磁石制御装置30に含まれる各構成要素に電力を供給する電源装置である。主電源31は、通常時すなわち非停電時において使用される常用の電源装置である。例えば、主電源31は、少なくとも冷却系33に電力を供給することができるように構成される。主電源31としては、例えば、商用電源が用いられる。
副電源32は、超電導磁石制御装置30に含まれる各構成要素に電力を供給する電源装置である。副電源32は、主電源31の停電時において使用される予備の電源装置である。例えば、副電源32は、少なくとも冷却系33に電力を供給することができるように構成される。副電源32としては、例えば、無停電電源装置(UPS:uninterruptible power supply)や発電機を用いることが可能である。
冷却系33は、超電導磁石41を冷却する機械システムである。冷却系33の冷却機構は水冷式でもよいし空冷式でもよいし他の方式でもよい。冷却系33は、具体的には、冷凍機コンプレッサ34と冷凍機35とを有する。冷凍機コンプレッサ34と冷凍機35とは流通管で接続され、流通管を介してヘリウム等の冷媒が循環している。冷凍機コンプレッサ34は、冷媒を圧縮して、冷凍機35に供給する。冷凍機35は、圧縮された冷媒により、超電導磁石41に含まれる冷却容器、より詳細には、第1の冷却層及び第2の冷却層の内部を冷却する。水冷式の場合、冷凍機35を冷却するチラーが設けられてもよい。主電源31の停電時においてチラーは、副電源32からの電力の供給を受ける。
温度計36は、超電導磁石41の温度を計測する。計測された温度に関する情報は、励磁/減磁部37及び処理回路38に供給される。温度計36は、例えば、超電導磁石41の超電導コイル410に近接して配置され、超電導コイル410の温度変化による温度計の電気抵抗の変化を利用して超電導コイル410の温度を計測する抵抗温度計である。なお、温度計36の種類は、抵抗温度計に限定されず、超電導磁石41の温度を計測可能であれば、気体温度計や液体温度計、熱電温度計、光学温度計等の如何なる種類でもよい。
励磁/減磁部37は、超電導磁石41の励磁又は減磁を行う機械装置である。例えば、励磁モードにおいて励磁/減磁部37は、主電源31からの電流を超電導コイル410に供給して超電導コイル410を励磁する。減磁モードにおいて励磁/減磁部37は、超電導コイル410に流れている電流を、励磁/減磁部37に設けられた負荷に流し込み消失させる。減磁モードにおいて励磁/減磁部37は、主電源31の停電開始から、第1の時間と第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、超電導磁石41に対する減磁を開始する。
処理回路38は、ハードウェア資源としてCPU等のプロセッサを有する。処理回路38は、超電導磁石制御装置30の中枢として機能する。処理回路38は、記憶装置39等に記憶される各種プログラムの実行により、取得機能381、電力供給時間決定機能382、減磁必要時間決定機能383、減磁開始時間決定機能384及び制御機能385を有する。なお、処理回路38は、冷却系33と同じ電源ラインに設けられていれば必ずしも超電導磁石制御装置30に設けられる必要はなく、超電導磁石41に設けられてもよいし、他の装置に設けられてもよい。
取得機能381において処理回路38は、超電導磁石制御装置30及び超電導磁石41に関する各種情報を取得する。例えば、処理回路38は、温度計36により計測された超電導磁石41の温度の情報を取得する。処理回路38は、副電源32の容量の情報を取得してもよい。
電力供給時間決定機能382において処理回路38は、主電源31の停電時において、副電源32の容量に基づいて副電源32が冷却系33に電力を供給可能な第1の時間を決定する。以下、第1の時間を副電源電力供給時間と呼ぶことにする。副電源電力供給時間は、副電源32の電力持続時間又は連続運転可能時間を意味する。
減磁必要時間決定機能383において処理回路38は、超電導磁石41の励磁電流と超電導磁石41の温度とに基づいて、超電導磁石41の減磁に要する第2の時間を決定する。以下、第2の時間を減磁必要時間と呼ぶことにする。本実施形態に係る励磁電流は、所望の磁場強度値の静磁場を生み出すために超電導コイル410に流れる磁石電流である。換言すれば、励磁電流は、通常モードにおいて超電導コイル410に流れる磁石電流である。なお、本実施形態に係る磁石電流は、超電導コイル410に流れる電流である。
減磁開始時間決定機能384において処理回路38は、副電源電力供給時間と減磁必要時間とに基づいて、減磁を開始する第3の時間を決定する。以下、第3の時間を減磁開始時間と呼ぶことにする。
制御機能385において処理回路38は、超電導磁石制御装置30の各種構成を制御する。例えば、処理回路38は、主電源31の停電開始から減磁開始時間の経過後に、超電導磁石41に対する減磁を開始するため、励磁/減磁部37に減磁開始指示を供給する。また、処理回路38は、主電源31と副電源32との切り替えを制御する。また、処理回路38は、励磁/減磁部37の励磁モードと通常モードと減磁モードとの切り替えを制御する。
記憶装置39は、種々の情報を記憶するHDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。例えば、記憶装置39は、超電導磁石41の励磁電流の電流値を記憶する。なお、記憶装置39は処理回路38に組み込まれてもよい。
以下、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1の動作例について説明する。
上記の通り、超電導型の磁気共鳴イメージング装置では冷媒としてヘリウムを使用している。近年、ヘリウムの価格が高騰し、磁気共鳴イメージング装置のライフタイムコストを圧迫している。ライフタイムコストを抑制するためには冷媒の容量を可能な限り少なくすることが有効ではある。しかし、自然災害や落雷等の不慮の事故に伴う停電時に超電導磁石41の冷却系33が動作しなくなった場合、冷媒の容量が少ない又は伝導冷却の場合は冷媒が無いことにより、超電導磁石41内部の温度上昇が早まるため、クエンチ発生に至るまでの時間が短くなってしまう。
主電源31の停電時においては副電源32を用いた冷却系33のバックアップが考えられる。しかし、副電源32の連続運転時間には燃料や充電容量等の容量に依存して限りがあるため、当該容量が無くなると副電源32も停止して冷却系33も停止してしまう。冷却系33が停止すると冷媒が少ないか又は無いことに起因して超電導磁石41の温度が上昇し、クエンチに至ってしまう。一旦、クエンチが発生すると、そのエネルギーを超電導磁石41の内部で吸収しなければならない。冷媒の容量が少ない、もしくは、無い場合、超電導磁石41の外部に効率良くエネルギーを逃がすことができず、大幅な温度上昇を招き、再び超電導磁石41を励磁する際には冷却に多大な費用及び時間を要してしまう。
図3は、停電時における少冷媒型の超電導磁石41の内部温度Kcの時間推移を示す図である。図3に示すグラフは、縦軸が超電導磁石41の内部温度Kcに規定され、横軸が主電源31の停電開始時刻T0からの経過時間Tに規定される。図3に示すように、主電源31の停電開始に伴い副電源32が稼働する。停電開始時刻T0は副電源32による電力供給の開始時刻と略同時である。主電源31の停電が開始しても、副電源32により冷却系33に電力が供給され続けるので、内部温度Kcは上昇しない。停電開始時刻T0から副電源電力供給時間Ttを経過した時刻Teに副電源32による冷却系33への電力供給が停止する。副電源32による冷却系33への電力供給が停止すると内部温度Kcが上昇を始める。内部温度Kcが上昇すると局所的に超電導状態が崩れて常電導状態に遷移し抵抗が生じ、抵抗部分にジュール熱が発生し、そのジュール熱が常電導部分を拡大させる。冷媒が有る場合、冷媒によってジュール熱が超電導磁石41の外部に廃棄される。超電導磁石41に蓄えられている冷媒の量に依存するが、冷媒が少ないか又は全く無い場合の内部温度Kcは、概ね1時間から1日程度で、超電導コイル410が超電導状態を保つことができる限界温度(臨界温度)Kqに到達すると考えられる。内部温度Kcが限界温度Kqに到達するともはや超電導コイル410は超電導状態を保つことができず、クエンチが発生し、内部温度Kcが急激に上昇する。以下、限界温度Kqをクエンチ温度Kqと呼ぶことにする。
一旦クエンチが発生してしまうと、超電導磁石41の冷却は数日から数週間程度の多大な日数を要することになる。クエンチにより発生する熱を吸収する冷媒が多ければ、その冷媒によって発熱は抑制され、結果、超電導磁石41の外部に廃棄されるため、内部温度Kcの上昇を抑えることができるが、冷媒が無い、もしくは、数十リットル以下の少量の場合、停電開始から内部温度Kcの上昇までの時間が短いため、クエンチ発生の抑制又は防止は、冷媒の少量化を実現するための重要な課題である。この課題を解決するための一つの方法として、副電源32の稼働時に励磁/減磁部37により減磁を行い、クエンチを回避する方法(以下、減磁法と呼ぶ)が考えられる。
図4は、減磁法を用いた場合における停電時における少冷媒型の超電導磁石41の内部温度Kcの時間推移を示す図である。図4に示すように、副電源32による電力供給の開始後、減磁開始時間Tsから励磁/減磁部37により減磁が開始される。時刻Tsから僅かに超電導磁石41の内部温度Kcが上昇しているのは、減磁による磁場変化に伴う発熱の影響を図示したものである。減磁時の単位時間あたりの電流変化を適切に設定することによりクエンチ温度Kqに至る前に磁石電流を概ねゼロにすることが可能である。磁石電流がゼロになることは、超電導磁石41の内部の残留エネルギーが無くなることを意味する。よってその後、副電源32の容量がゼロになり、冷却系33への電力供給が停止しても、大きな発熱が生じることはない。減磁終了後の内部温度Kcの上昇は、超電導磁石41の外部から内部への熱侵入(概ね毎秒数ジュール以下)によって生じており、クエンチエネルギー(3Tの場合、10Mジュール程度)に比べて大幅に小さい値である。このため、冷却系33への電力供給が停止しても、クエンチが発生した場合に比して、長時間に亘り内部温度Kcを低温に保つことができる。
減磁開始時間Tsは、副電源電力供給時間Ttから減磁必要時間Tgを差し引いた時間(Tt-Tg)に設定される。ところで、冷凍機35は摺動部や蓄冷材等の部材の経年劣化により冷却能力が低下する。冷却能力が劣化するにつれ、副電源32の稼働開始時における内部温度Kcが高まることになる。内部温度Kcが高ければ、クエンチに至る時間が短いため、減磁開始時間Tsを早めに設定する必要がある。すなわち、減磁必要時間Tgが一定である場合、冷却能力が十分にある場合であっても、ある程度の余裕をもって減磁開始時間Tsを設定する必要がある。一方、減磁開始時間Tsが遅ければ遅いほど、内部温度Kcを低温に保ち且つ磁石電流を励磁電流に保つことができるので、主電源31の停電からの復旧に要する時間を短く済ますことができる。そのためには、個別の状況に応じた正確な減磁必要時間Tgを見積もる必要がある。
そこで、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1は、超電導磁石41の内部温度Kcに応じて適切な減磁必要時間Tg及び/又は減磁開始時間Tsを適応的に見積もり、クエンチ回避と復旧時間短縮との双方の観点に関し最適なタイミングで減磁を開始する。以下、適応的に見積もられた減磁必要時間Tg及び/又は減磁開始時間Tsに基づく減磁法を適応的減磁法と呼ぶことにする。
図5は、超電導磁石制御装置30による適応的減磁法に関する超電導磁石41の制御処理例の流れを示す図である。図6は、適応的減磁法を用いた場合における停電時における少冷媒型の超電導磁石41の内部温度Kcの時間推移を示す図である。
図5に示すように、処理回路38は、制御機能385の実現により、主電源31の停電が開始することを待機する(ステップS1)。非停電時すなわち通常時においては、主電源31からの電力は、副電源32を経由して、冷凍機コンプレッサ34、冷凍機35及び処理回路38に、冷凍機コンプレッサ34、冷凍機35及び処理回路38各々の定格に応じて交流又は直流で供給される。なお、通常時において主電源31からの電力は副電源32を介さずに冷凍機コンプレッサ34、冷凍機35及び処理回路38に供給されてもよい。主電源31は、自然災害や落雷等の種々の要因により停電する。
ステップS1において主電源31の停電が開始された場合(ステップS1:YES)、処理回路38は、制御機能385の実現により、副電源32を稼働する(ステップS2)。副電源32が稼働されることにより、副電源32からの電力が冷凍機コンプレッサ34、冷凍機35及び処理回路38に、冷凍機コンプレッサ34、冷凍機35及び処理回路38各々の定格に応じて交流又は直流で供給される。なお、ステップS1における主電源31の停電は副電源32等の他の構成要素により検知されてもよい。
ステップS2が行われると処理回路38は、電力供給時間決定機能382の実現により、副電源電力供給時間Ttを決定する(ステップS3)。ステップS3において処理回路38は、副電源32が無停電電源装置である場合、副電源32の出力可能な容量に基づいて副電源電力供給時間Ttを決定し、副電源32が発電機である場合、副電源32の残容量に基づいて副電源電力供給時間Ttを決定する。以下、副電源32の出力可能な容量と副電源32の残容量とを総称して単に容量と呼ぶことにする。副電源32の容量は、主電源31の停電開始時において副電源32から取得される。なお、主電源31の停電開始時における副電源32の容量が既知の場合、予め記憶装置39に副電源32の容量の値が記憶されており、処理回路38が記憶装置39から当該値を任意のタイミングで取得してもよい。
より詳細には、処理回路38は、主電源31の停電時において副電源32が供給すべき電力と副電源32の容量とに基づいて副電源電力供給時間Ttを決定する。停電時において副電源32が供給すべき電力は、少なくとも停電時において冷却系33に供給すべき電力を含む。停電時において冷却系33に供給すべき電力は停電時において冷却系33が消費する電力と同等であり、当該電力の値は事前に計測されるとよい。停電時において冷却系33に供給すべき電力の値は記憶装置39に保存されている。なお、停電時において副電源32が供給すべき電力は、更に、処理回路38に供給すべき電力や励磁/減磁部37に供給すべき電力、図に示していないが冷却系33の冷却を行う目的で設置されているチラーに供給すべき電力を含んでもよい。処理回路38に供給すべき電力、励磁/減磁部37に供給すべき電力及びチラーに供給すべき電力は、それぞれ処理回路38の消費電力、励磁/減磁部37の消費電力、チラーの消費電力と同等であり、各電力の値は事前に計測され、記憶装置39に保存されればよい。冷却系33以外の構成要素への供給電力を考慮することにより、正確に副電源電力供給時間Ttを決定することができる。
ステップS3が行われると処理回路38は、取得機能381の実現により、超電導磁石41の内部温度Kcを取得する(ステップS4)。ステップS4において処理回路38は、主電源31の停電開始時刻T0又はその直後において、温度計36により計測された超電導コイル410の温度に関する情報を内部温度Kcとして取得する。温度計36は、内部温度Kcの精度を増すため、超電導コイル410の複数箇所に配置されるとよい。この場合、計測された複数の温度の平均値や最小値、最大値等の統計値が内部温度Kcとして設定されるとよい。内部温度Kcは、超電導コイル410の温度に限定されず、冷凍機35の第1ステージ温度でもよいし、第2ステージ温度でもよい。また、内部温度Kcは、冷却容器に設けられた熱シールドの温度でもよい。上記の通り、処理回路38は、ステップS8における励磁/減磁部37による減磁が行われる前に、1以上の温度計36により計測された内部温度Kcを取得する。
ステップS4が行われると処理回路38は、減磁必要時間決定機能383の実現により、減磁必要時間Tgを決定する(ステップS5)。ステップS5において処理回路38は、ステップS4において計測された超電導磁石41の内部温度Kcと超電導磁石41の励磁電流I0とに基づいて減磁必要時間Tgを決定する。励磁電流I0の電流値は、各超電導コイル410が所望の磁場強度を達成するために必要な当該超電導コイル410への磁石電流Iの電流値として計測される。励磁電流I0の電流値は、超電導磁石41の据付時等において、複数の磁場強度値毎に、NMRプローブ等の磁場測定器を使用しながら、励磁/減磁部37により励磁をすることにより計測される。磁場強度値と励磁電流値との関連づけは、LUT(Look Up Table)やデータベース等の形式で記憶装置39に記憶されている。
端的には、処理回路38は、励磁電流I0と電流変化量ΔIとに基づいて減磁必要時間Tgを決定する。より詳細には、励磁電流I0を電流変化量ΔIで除することにより減磁必要時間Tgが決定される。電流変化量ΔIは、励磁/減磁部37による減磁時の単位時間あたりの磁石電流の変化量に規定される。電流変化量ΔIは、図6に示すように、減磁必要時間Tgにおける内部温度Kcの傾きに相当する。
例えば、図6に示すように、冷却系33の冷却能力が低い場合、停電開始時刻T0における内部温度はKc1であり、冷却系33の冷却能力が高い場合、停電開始時刻T0における内部温度はKc2であるとする。減磁時において許容される最高温度(許容温度)Knは、クエンチ温度Kq以下の温度に設定される。例えば、内部温度Kc1の場合、減磁必要時間Tg1は、電流変化量ΔI1のもとでの減磁必要時間Tg1に亘る超電導コイル410の発熱に伴う内部温度Kcの上昇幅が、許容温度Knと内部温度Kc1との差分Kn-Kc1に一致するように算出される。また、例えば、内部温度Kc2の場合、減磁必要時間Tg2は、電流変化量ΔI2のもとでの減磁必要時間Tg1に亘る超電導コイル410の発熱に伴う内部温度Kcの上昇幅が、許容温度Knと内部温度Kc2との差分Kn-Kc2に一致するように算出される。
処理回路38は、励磁電流I0の単位時間あたりの電流変化量ΔIと内部温度Kc1と超電導磁石41の単位時間あたりの温度変化量ΔKとに基づいて減磁必要時間Tgを決定してもよい。例えば、簡単のためにt=0から内部温度Kc1で減磁が始まる場合を考える。減磁必要時間Tg後にクエンチをしないためにはマージンも含めて、概ねΔK*Tg1+Kc1<Knの関係を満たす必要がある。すなわち、処理回路38は、予め計測された温度変化量ΔKのもとでの減磁必要時間Tgに亘る温度上昇値が、許容温度Knから内部温度Kc1の差分値を下回りつつ限りなく一致するように減磁必要時間Tgを決定する。
温度変化量ΔKは、電流変化量ΔI及び内部温度Kcの関数であり、具体的には、ΔK=f(ΔI,Kc)と表すことができる。内部温度Kc近傍の温度変化量ΔKは、電流変化量ΔIを用いて、ΔK=α(Kc)ΔIのように近似式で表すことができる。α(Kc)は、電流変化量ΔIに対する温度変化量ΔKの比率であり、タイプテスト等により予め計測されているものとする。この近似式を用いると、上記関係は、α(Kc)ΔI*Tg+Kc1<Knと表すことができ、処理回路38は、ΔI*Tg1<(Kn-Kc1)/α(Kc)を満たすようにΔI*Tg1を決める。処理回路38は、許容温度Knと内部温度Kc1との差分をα(Kc)で除した値よりも小さくなるように、電流変化量ΔIと減磁必要時間Tg1との積ΔI*Tg1を決定する。そして処理回路38は、積ΔI*Tg1から電流変化量ΔIを除すことにより減磁必要時間Tg1を決定する。電流変化量ΔIもタイプテスト等により予め計測されているものとする。内部温度がKc2のときも同様の手法により減磁必要時間Tg1を決定することが可能である。
上記の通り、電流変化量ΔIとそれに伴う温度変化量ΔKとの比率α(Kc)は、タイプテスト(型式試験)等で計測され、記憶装置39に記憶されている。タイプテストでは、減磁時における単位時間あたりの磁石電流の電流変化量を変化させながら、当該電流変化量のときの単位時間あたりの内部温度の上昇値を温度変化量として計測し、当該電流変化量と当該温度変化量(内部温度上昇値)との比率α(Kc)が記録されたテーブルが生成される。当該テーブルは記憶装置39に記憶される。そして処理回路38は、当該テーブルの中から、温度上昇後の内部温度がクエンチに至らないような任意の電流変化量を電流変化量ΔIに設定する。処理回路38は、停電前において予め電流変化量ΔIを設定してもよいし、ステップS4において取得された内部温度Kcに応じて電流変化量ΔIを設定してもよい。予め設定された電流変化量ΔIは記憶装置39に記憶される。また、処理回路38は、設定された電流変化量ΔIに対応する比率α(Kc)を上記テーブルに基づいて設定する。比率α(Kc)についても記憶装置39に記憶される。
上記の通り、処理回路38は、電流変化量ΔIのもとで減磁を行う場合において超電導コイル410の発熱による温度の上昇値が、クエンチの発生する温度Kqに到達しないような減磁に要する時間を減磁必要時間Tgとして決定する。
減磁必要時間Tgをより正確に決定するため、処理回路38は、内部温度Kc及び励磁電流I0に加え、それ以外の要素に基づいて減磁必要時間Tgを決定してもよい。例えば、処理回路38は、励磁電流I0と内部温度Kcと励磁/減磁部37のうちの減磁に要する電力とに基づいて減磁必要時間Tgを決定してもよい。減磁必要時間Tgは、減磁に要する電力が大きいほどが長く、減磁に要する電力が小さいほど短くなるように決定されるとよい。また、処理回路38は、励磁電流I0と内部温度Kcとに加え、温度計36、超電導コイル410及び冷凍機35の位置と、温度計36、超電導コイル410及び冷凍機35の間の伝熱量とに基づいて減磁必要時間Tgを決定してもよい。
処理回路38は、内部温度Kc、励磁電流I0及び電流変化量ΔIに基づいて、超電導磁石41毎に設計された減磁に関する発熱計算式を利用して減磁必要時間Tgを算出してもよい。発熱計算式には、上述した冷凍機35の冷却能力、温度計36、超電導コイル410及び冷凍機35の位置、温度計36、超電導コイル410及び冷凍機35の間の伝熱量等の種々の要素が組み込まれてもよい。冷凍機35の冷却能力は、第1ステージ温度を維持するための冷凍機35の冷却能力でもよいし、第2ステージ温度を維持するための冷凍機35の冷却能力でもよいし、双方の冷却能力でもよい。
減磁必要時間Tgを決定する簡略的な方法として、処理回路38は、電流変化量ΔI、超電導コイル410の発熱量を、励磁電流I0や電流変化量ΔIによらず一定として減磁必要時間Tgを決定してもよい。また、処理回路38は、発熱計算式の関数を、励磁電流I0等の代表的なパラメータに対してタイプテストにより求めて、補完等で実状態を類推してもよい。
ステップS5が行われると処理回路38は、減磁開始時間決定機能384の実現により、減磁開始時間Tsを決定する(ステップS6)。例えば、処理回路38は、副電源電力供給時間Ttから副電源電力供給時間Ttを減じた時間Tt-Tsを減磁開始時間Tsに設定する。なお、副電源電力供給時間Ttから副電源電力供給時間Ttを減じた時間Tt-Tsに任意の余剰時間を負荷した時間を減磁開始時間Tsに設定してもよい。
本実施形態によれば、停電時における内部温度Kcに応じて適切な可変の減磁必要時間Tgを決定することができる。図6に示すように、冷却系33の冷却能力が低い場合、冷却能力が高い場合に比して、停電開始時刻T0における内部温度Kcは高い。冷却能力が低い場合、内部温度Kcがクエンチ温度Kqに早期に到達するおそれが高いので、減磁必要時間Tg1が比較的長い値に決定され、したがって、減磁開始時間Ts1は停電開始時刻T0から比較的短い時間に決定される。また、冷却能力が高い場合、内部温度Kcがクエンチ温度Kqに早期に到達するおそれが低いので、減磁必要時間Tg2が比較的短い値に決定され、したがって、減磁開始時間Ts2は停電開始時刻T0から比較的長い時間に決定される。
ステップS6が行われると処理回路38は、制御機能385の実現により、減磁開始時間Tsが経過することを待機する(ステップS7)。ステップS7において処理回路38は、停電開始時刻T0から減磁開始時間Tsを経過することを待機する。
減磁開始時間Tsが経過した場合(ステップS7:YES)、処理回路38は、制御機能385の実現により、励磁/減磁部37を制御して減磁を開始する(ステップS8)。
図7は、通常モード(非減磁モード)における励磁/減磁部37と超電導磁石41との等価回路を示す図である。図8は、減磁モードにおける励磁/減磁部37と超電導磁石41との等価回路を示す図である。図7及び図8に示すように、超電導磁石41には超電導コイル410が設けられ、励磁/減磁部37には減磁のための負荷ダイオード371が設けられ、超電導コイル410と負荷ダイオード371との間には超電導スイッチSWが設けられている。負荷ダイオード371は、磁石電流Iを流し込んで消失するために用いられる負荷の一例である。超電導スイッチSWは、超電導磁石41の内部に設けられ、通常モードと減磁モードとを切り替えるためのスイッチである。超電導スイッチSWは、励磁/減磁部37からの電力の供給を受けてONとOFFとが切り替えられる。
図7に示すように、通常モードにおいて超電導スイッチSWがONされており、超電導磁石41の内部において磁石電流Iが超電導コイル410と超電導スイッチSWとの間を循環する永久ループが形成されている。図8に示すように、減磁の開始指示を受けた励磁/減磁部37は、超電導スイッチSWをOFFにする。超電導スイッチSWがOFFになることにより、超電導状態が解け、等価回路がオープン状態と等価になる。超電導スイッチSWがOFFになると、磁石電流Iは、外部の励磁/減磁部37に流れ込み、図8の例では、負荷ダイオード371に流れ込む。励磁/減磁部37は、電流変化量ΔIに一致するように、単位時間あたりに負荷ダイオード371に流れ込む磁石電流Iの電流量を調整する。
負荷ダイオード371の段数は、図8においては、簡単のため1段であるとしたが、所望の減磁速度(電流変化量)ΔIを達成するためのダイオード順方向電圧の和Vと超電導コイル410のインダクタンスLとの比V/L=ΔIで概ね決められる。負荷は、図7及び図8ではダイオードとしているが、電流源や電子負荷で構成してもよい。
上記の負荷ダイオード371の例においては、減磁時における電流変化量ΔIは概ね一定であるとした。しかし、電流変化量ΔIは、必ずしも一定である必要はない。例えば、励磁/減磁部37に設けられる負荷は、負荷ダイオードの代わりに、電流変化量ΔIを変化させることが可能な定電流源でもよい。この場合、励磁/減磁部37は、減磁時において、温度計36により計測された超電導コイル410の内部温度Kcを取得し、内部温度Kcに基づいて、定電流源に流れ込む電流変化量を調整してもよい。例えば、内部温度Kcがクエンチ温度Kqを超えない範囲で、電流変化量を最大化させるとよい。これにより、最短時間で減磁することが可能である。この際、温度計36は、内部温度Kcの精度を高めるため、超電導コイル410のうちの抵抗に伴う温度上昇が大きくなると想定される部分等に設けられるとよい。また、内部温度Kcの精度を高めるため、複数の温度計36が超電導コイル410に設けられてもよい。この場合、励磁/減磁部37は、複数の温度計36により計測された複数の温度の最大値等の統計値を内部温度Kcに設定するとよい。
上記の通り、電流変化量ΔIはタイプテストによる計測結果に基づいて予め決定されている。経年劣化に応じて冷凍機35の冷却能力が低下している場合、予め決定された電流変化量ΔIのもとで減磁を行うと、単位時間あたりの温度の上昇度合いが予定よりも大きくなってしまう。そこで、励磁/減磁部37は、減磁時において、温度計36により計測された超電導コイル410の内部温度Kcを取得し、内部温度Kcと冷却系33の経年劣化に応じた冷却能力とに基づいて、定電流源に流れ込む電流変化量ΔIを調整してもよい。例えば、内部温度Kcがクエンチ温度Kqを超えない範囲で、電流変化量を最大化させるとよい。これにより、最短時間で減磁することが可能である。
また、励磁/減磁部37は、減磁時において、超電導磁石41の残留エネルギーに基づいて超電導磁石41の温度上昇の許容値を決定し、当該許容値に基づいて電流変化量を調整してもよい。これにより、減磁中の残留エネルギーに応じて減磁必要時間Tgを更に短くすることも可能である。超電導磁石41の残留エネルギーは、(LI)/2により規定され、すなわち、磁石電流Iの2乗に比例する。例えば、磁石電流値が励磁電流I0の1/10の状態でクエンチが発生した場合、残留エネルギーは、磁石電流値が励磁電流I0の状態でクエンチが発生した場合に比して、1/100に減ずることが可能である。
励磁/減磁部37は、磁石電流Iが完全に消失してから減磁を終了してもよいし、クエンチの発生するおそれが無い場合か残留エネルギーが十分低いのであれば、磁石電流Iが完全に消失する前に減磁を終了してもよい。
励磁/減磁部37により減磁が終了すると、超電導磁石制御装置30による適応的減磁法に関する超電導磁石41の制御処理が終了する。
なお、図5に示す処理の流れは一例であり、本実施形態はこれに限定されない。
例えば、励磁/減磁部37は、主電源31の復電が検出された場合、減磁を停止してもよい。これにより、超電導磁石41内の残留エネルギーがゼロになる前に減磁が停止されるので、超電導磁石41を再び励磁する際の費用及び時間を削減することができる。主電源31の復電は、主電源31からの電力供給を検出することにより行ってもよいし、主電源31から復電信号を受け取ることにより行ってもよいし、ユーザ等により入力インタフェース54等を介して入力された復電通知を受け取ることにより行ってもよい。
例えば、ステップS3とステップS4との順番が入れ替えられてもよい。すなわち、内部温度Kcが取得されてから副電源電力供給時間Ttが決定されてもよい。
上記の説明の通り、磁気共鳴イメージング装置1は、超電導磁石41、冷却系33、主電源31、副電源32、処理回路38及び励磁/減磁部37を有する。超電導磁石41は、静磁場を発生する。冷却系33は、超電導磁石41を冷却する。主電源31は、冷却系33に電力を供給可能な電源装置である。副電源32は、主電源31の停電時に冷却系33に電力を供給可能な電源装置である。処理回路38は、主電源31の停電時において、副電源32の容量に基づいて副電源32が冷却系33に電力を供給可能な副電源電力供給時間を決定する。処理回路38は、超電導磁石41の温度を取得する。処理回路38は、超電導磁石41の励磁電流と温度とに基づいて、超電導磁石41の減磁に要する減磁必要時間を決定する。励磁/減磁部37は、主電源31の停電開始から、副電源電力供給時間と減磁必要時間とに基づく減磁開始時間の経過後に、超電導磁石41に対する減磁を開始する。
上記の構成によれば、超電導磁石41の内部温度Kcに応じて適切な減磁必要時間Tgを適応的に決定するので、個別の状況に応じた正確な減磁必要時間Tgを見積もることができ、クエンチ回避と復旧時間短縮との双方の観点に関し最適なタイミングで減磁を開始することができる。したがって、小容量の冷媒を収容する場合であっても、停電時のクエンチの発生可能性をより確実に低減することができ、クエンチが発生した場合において比較的小さな温度上昇に抑えることができるので、復旧に要する費用と時間とを大幅に削減することができる。また、個別の状況に応じた正確な減磁必要時間Tgを見積もることができるので、冷却系33の冷却能力が高い場合などは、減磁開始時間を可能な限り遅らせることができるので、再度の励磁作業に要する費用と時間とを削減することが期待できる。また、小容量の冷媒を収容する磁気共鳴イメージング装置を実現することができるので、ライフタイムコストを抑制することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、クエンチの発生可能性を低減することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現しても良い。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1及び図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
静磁場を発生する超電導磁石と、
前記超電導磁石を冷却する冷却部と、
前記冷却部に電力を供給可能な主電源と、
前記主電源の停電時に前記冷却部に電力を供給可能な副電源と、
前記主電源の停電時において、前記副電源の容量に基づいて前記副電源が前記冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定する第1決定部と、
前記超電導磁石の温度を取得する取得部と、
前記超電導磁石の励磁電流と前記温度とに基づいて、前記超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定する第2決定部と、
前記主電源の停電開始から、前記第1の時間と前記第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、前記超電導磁石に対する減磁を開始する減磁部と、
を具備する磁気共鳴イメージング装置。
(付記2)
前記第1決定部は、前記副電源の出力可能な容量又は前記副電源の残容量に基づいて前記第1の時間を決定してもよい。
(付記3)
前記第2決定部は、前記励磁電流と前記温度と前記減磁部の減磁に要する電力とに基づいて前記第2の時間を決定してもよい。
(付記4)
前記副電源は、前記主電源の停電時において、更に前記第1決定部及び/又は前記第2決定部を有する処理回路に電力を供給してもよい。
(付記5)
前記取得部は、前記減磁が開始される前に、前記超電導磁石の構造物に配置された1以上の温度計により計測された前記温度を取得してもよい。
前記第2決定部は、取得された前記温度を用いて前記第2の時間を決定してもよい。
(付記6)
前記第2決定部は、前記励磁電流と前記温度に加え、前記温度計、前記超電導磁石に含まれる超電導コイル及び前記冷却部に含まれる冷凍機の位置と、前記温度計、前記超電導コイル及び前記冷凍機の間の伝熱量とに基づいて前記第2の時間を決定してもよい。
(付記7)
前記減磁部は、前記励磁電流の単位時間あたりの電流変化量のもと前記減磁を行う場合において前記超電導磁石の発熱による温度の上昇値が、クエンチの発生する温度に到達しないような前記減磁に要する時間を前記第2の時間として決定してもよい。
(付記8)
前記第2決定部は、前記励磁電流の単位時間あたりの電流変化と前記温度と前記超電導磁石の単位時間あたりの温度変化とに基づいて前記第2の時間を決定してもよい。
(付記9)
前記温度変化は、タイプテストにより予め計測されてもよい。
(付記10)
前記減磁部は、前記主電源への復電が検出された場合、前記減磁を停止してもよい。
(付記11)
前記取得部は、前記減磁の実行時において前記温度を計測してもよい。
前記減磁部は、前記減磁の実行時において、計測された前記温度に基づいて前記超電導磁石から前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整してもよい。
(付記12)
前記取得部は、前記減磁の実行時において前記温度を計測してもよい。
前記減磁部は、計測された前記温度と前記冷却部の経年劣化に応じた冷却能力とに基づいて前記超電導磁石から前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整してもよい。
(付記13)
前記減磁部は、前記超電導磁石の残留エネルギーに基づいて前記超電導磁石の温度上昇の許容値を決定し、前記許容値に基づいて前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整してもよい。
(付記14)
主電源の停電時において、超電導磁石を冷却する冷却部に電力を供給する副電源の容量に基づいて、前記副電源が前記冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定し、
前記超電導磁石の温度を取得し、
前記超電導磁石の励磁電流と前記温度とに基づいて、前記超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定し、
前記主電源の停電開始から、前記第1の時間と前記第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、減磁部による前記超電導磁石に対する減磁を開始する、
ことを具備する超電導磁石の制御方法。
1 磁気共鳴イメージング装置
11 架台
13 寝台
21 傾斜磁場電源
23 送信回路
25 受信回路
27 寝台駆動装置
29 シーケンス制御回路
30 超電導磁石制御装置31
31 主電源
32 副電源
33 冷却系
34 冷凍機コンプレッサ
35 冷凍機
36 温度計
37 励磁/減磁部
38 処理回路
39 記憶装置
41 超電導磁石
43 傾斜磁場コイル
45 送信コイル
47 受信コイル
50 ホストコンピュータ
51 処理回路
52 メモリ
53 ディスプレイ
54 入力インタフェース
55 通信インタフェース
131 天板
133 基台
371 負荷ダイオード
381 取得機能
382 電力供給時間決定機能
383 減磁必要時間決定機能
384 減磁開始時間決定機能
385 制御機能
410 超電導コイル

Claims (14)

  1. 静磁場を発生する超電導磁石と、
    前記超電導磁石を冷却する冷却部と、
    前記冷却部に電力を供給可能な主電源と、
    前記主電源の停電時に前記冷却部に電力を供給可能な副電源と、
    前記主電源の停電時において、前記副電源の容量に基づいて前記副電源が前記冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定する第1決定部と、
    前記超電導磁石の温度を取得する取得部と、
    前記超電導磁石の励磁電流と前記温度とに基づいて、前記超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定する第2決定部と、
    前記主電源の停電開始から、前記第1の時間と前記第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、前記超電導磁石に対する減磁を開始する減磁部と、
    を具備する磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第1決定部は、前記副電源の出力可能な容量又は前記副電源の残容量に基づいて前記第1の時間を決定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記第2決定部は、前記励磁電流と前記温度と前記減磁部の減磁に要する電力とに基づいて前記第2の時間を決定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記副電源は、前記主電源の停電時において、更に前記第1決定部及び/又は前記第2決定部を有する処理回路に電力を供給する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記取得部は、前記減磁が開始される前に、前記超電導磁石の構造物に配置された1以上の温度計により計測された前記温度を取得し、
    前記第2決定部は、取得された前記温度を用いて前記第2の時間を決定する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記第2決定部は、前記励磁電流と前記温度に加え、前記温度計、前記超電導磁石に含まれる超電導コイル及び前記冷却部に含まれる冷凍機の位置と、前記温度計、前記超電導コイル及び前記冷凍機の間の伝熱量とに基づいて前記第2の時間を決定する、請求項5記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記第2決定部は、前記励磁電流の単位時間あたりの電流変化量のもと前記減磁を行う場合において前記超電導磁石の発熱による温度の上昇値が、クエンチの発生する温度に到達しないような前記減磁に要する時間を前記第2の時間として決定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記第2決定部は、前記励磁電流の単位時間あたりの電流変化と前記温度と前記超電導磁石の単位時間あたりの温度変化とに基づいて前記第2の時間を決定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記温度変化は、タイプテストにより予め計測される、請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記減磁部は、前記主電源への復電が検出された場合、前記減磁を停止する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記取得部は、前記減磁の実行時において前記温度を計測し、
    前記減磁部は、前記減磁の実行時において、計測された前記温度に基づいて前記超電導磁石から前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記取得部は、前記減磁の実行時において前記温度を計測し、
    前記減磁部は、計測された前記温度と前記冷却部の経年劣化に応じた冷却能力とに基づいて前記超電導磁石から前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記減磁部は、前記超電導磁石の残留エネルギーに基づいて前記超電導磁石の温度上昇の許容値を決定し、前記許容値に基づいて前記減磁部に含まれる負荷に流れる電流の単位時間あたりの電流変化量を調整する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 主電源の停電時において、超電導磁石を冷却する冷却部に電力を供給する副電源の容量に基づいて、前記副電源が前記冷却部に電力を供給可能な第1の時間を決定し、
    前記超電導磁石の温度を取得し、
    前記超電導磁石の励磁電流と前記温度とに基づいて、減磁部による前記超電導磁石の減磁に要する第2の時間を決定し、
    前記主電源の停電開始から、前記第1の時間と前記第2の時間とに基づく第3の時間の経過後に、前記減磁部による前記超電導磁石の減磁を開始する、
    ことを具備する超電導磁石の制御方法。
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