JP2022074971A - 粘着テープ及びマスキング部材のセット並びにそのセットの施工方法 - Google Patents

粘着テープ及びマスキング部材のセット並びにそのセットの施工方法 Download PDF

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駿一 宮本
Shunichi Miyamoto
範明 ▲濱▼
Noriaki Hama
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Abstract

【課題】位置調整できる粘着テープの長期間保管による位置調整機能の低下を抑制できる、粘着テープ及びマスキング部材のセット、及びそのセットの施工方法を提供する。【解決手段】本発明のセット1は、粘着テープ10と、粘着テープ10に設けられていないマスキング部材20とのセットである。また、本発明のセットの施工方法は、粘着テープを被着体に貼り付ける工程、及び被着体に貼り付けた粘着テープにマスキング部材を貼り付ける工程を含む。または、本発明のセットの施工方法は、施工時に、粘着テープの一方の面にマスキング部材を貼り付ける工程、及びマスキング部材を貼り付けた粘着テープの他方の面を被着体に貼り付ける工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着テープ及びマスキング部材のセット並びにそのセットの施工方法に関する。
粘着テープは、施工が簡便であり、施工速度にも優れることから、建築分野、電子材料、自動車分野などにおいて広く使用されている。例えば、建築分野では、合板、化粧材、石膏ボード、セメント板などの建築資材を鉄骨、桟などの支持体などに固定させる用途で使用される。
粘着テープを用いた施工では、位置調整をした後に、粘着テープを被着体に貼り付けることがある。位置調整できる粘着テープとしては、粘着剤層の上にマスキング部材が設けられたものが知られている。例えば、特許文献1には、支持体の両面に、支持体の厚みの9~20%の厚みを有する粘着剤層が積層される両面粘着テープの少なくとも片面に、被覆率が6~40%で、厚みが支持体の10~100%である非粘着性又は微粘着性のマスキング部材が積層されることが開示されている。マスキング部材としては、例えば、綿糸や合成樹脂繊維の編物、不織布、メッシュ、ネットや、金属メッシュなどが使用される。
また、位置調整できる粘着テープとしては、接着剤層の表面に非接着性固体分子を一様に分散させた感圧接着シートが知られている。例えば、特許文献2には、平均粒径が10~40μmの非接着性固体粒子が一様に分散した分散層を接着剤層の少なくとも一方の表面に有し、その固体粒子の少なくとも約半数は接着剤層の表面より突出していることが開示されている。非接着性固体粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、アルミナ、シリカなどが使用される。
粘着テープは、マスキング部材や非接着性固体粒子が設けられると、加圧せずに被着体に接触させた場合、マスキング部材や非接着性固体粒子が被着体に接触し、粘着剤層や接着剤層が殆ど被着体に接触しないので、粘着テープをずらして位置調整することが可能になる。また、位置調整後に押圧することで、マスキング部材や非接触性固体粒子が粘着剤層や接着剤層の中に埋没するので、粘着テープは、粘着剤層や接着剤層によって高い接着力で被着体に接着することが可能である。
特開2001-115114号公報 特許第2657965号公報
しかしながら、位置調整できる粘着テープを長期間保管すると、粘着テープは貼り付きやすくなり、粘着テープの位置調整機能が低下する場合があった。特に位置調整できる粘着テープがロール状粘着テープである場合、長期間の保管による粘着テープの位置調整機能の低下が著しくなることがあった。
そこで、本発明は、長期間保管による粘着テープの位置調整機能の低下を抑制できる粘着テープを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、長期間保管による粘着テープの位置調整機能の低下は、長期間保管している間に粘着剤層の表面に設けられたマスキング部材が粘着剤層に沈み込むことが原因であることを見出し、以下の本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]粘着テープと、前記粘着テープに設けられていないマスキング部材とのセット。
[2]前記粘着テープ及び前記マスキング部材がロール状である上記[1]に記載のセット。
[3]前記マスキング部材の幅が前記粘着テープの幅に比べて大きい上記[1]又は[2]に記載のセット。
[4]前記マスキング部材が、糸状もしくは帯状の部材から構成される上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のセット。
[5]前記粘着テープの粘着剤がアクリル系粘着剤である上記[1]~[4]のいずれか1つに記載のセット。
[6]前記粘着テープが基材を含まない両面粘着テープである上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のセット。
[7]前記粘着テープを被着体に貼り付ける工程、及び前記被着体に貼り付けた粘着テープに前記マスキング部材を貼り付ける工程を含む上記[1]~[6]のいずれか1つに記載のセットの施工方法。
[8]施工時に、前記粘着テープの一方の面に前記マスキング部材を貼り付ける工程、及び前記マスキング部材を貼り付けた前記粘着テープの他方の面を被着体に貼り付ける工程を含む上記[1]~[6]のいずれか1つに記載のセットの施工方法。
本発明によれば、位置調整できる粘着テープの長期間保管による位置調整機能の低下を抑制できる、粘着テープ及びマスキング部材のセット、及びそのセットの施工方法を提供することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態におけるセットの斜視図であり、図1(b)は、本発明の一実施形態におけるセットのマスキング部材の平面図である。 図2は、本発明の一実施形態におけるセットの施工方法を説明するための模式図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるセットの他の施工方法を説明するための模式図である。
[粘着テープ及びマスキング部材のセット]
以下、図を参照して本発明の一実施形態の粘着テープ及びマスキング部材のセットを説明する。なお、本発明のセットはこれらに限定されるものではない。本発明の一実施形態のセットは、図1に示すように、粘着テープ10と、粘着テープ10に設けられていないマスキング部材20とのセット1である。これにより、粘着テープの使用時に、マスキング部材を粘着テープの表面に貼り付けて位置調整できる粘着テープを作製することができる。そして、粘着テープの表面に設けられたマスキング部材が、長期間保管している間に、粘着テープの粘着剤層11に沈み込むことを防止できる。その結果、位置調整できる粘着テープの長期間保管による位置調整機能の低下を抑制できる。また、粘着テープの表面にマスキング部材を予め設けた位置調整できる粘着テープでは、マスキング部材を保護するシートを粘着テープに積層する必要があった。そのシートは、位置調整できる粘着テープを施工した後は、廃棄物となるので、本発明の一実施形態のセット1により、そのような廃棄物の発生を防止できる。
(粘着テープ)
粘着テープは、薄い均一な粘着剤層を備え、基材をさらに備えてもよい。粘着剤層11は、粘着剤により構成される。粘着テープが基材を備える場合、粘着剤層は基材の片面又は両面に設けられる。基材を含まない両面粘着テープは凝集力が高いため耐熱性がよいので、耐熱性の観点から、本発明の一実施形態のセット1における粘着テープ10は、好ましくは基材を含まない両面粘着テープである。この場合、粘着テープ10の厚みが粘着剤層11の厚みとなる。
<粘着剤層の厚み>
粘着剤層11の厚みは、150~10000μmであることが好ましい。厚みを150μm以上とすることで、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付けた後、粘着テープ10を押圧してマスキング部材20を粘着剤層11に埋没させることが容易になる。また、厚みを10000μm以下とすることで、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付けたとき、マスキング部材20が粘着剤層内部に必要以上に入り込んで、マスキング部材20の被着体に対する接触面積が少なくなることを防止し、位置調整性機能を高めやすくなる。
位置調整性能及び粘着力の観点から、粘着剤層11の厚みは300μm以上がより好ましく、600μm以上がさらに好ましく、また、6000μm以下がより好ましく、2000μm以下がさらに好ましく、1400μm以下がよりさらに好ましい。
なお、上述したように、本発明の一実施形態のセット1における粘着テープ10は基材を含まない両面粘着テープであるので、粘着テープ10の厚みが粘着剤層11の厚みとなる。一方、粘着テープが基材を含む場合、粘着テープの厚みは、粘着剤層の厚み及び基材の厚みの合計の厚みである。
<粘着テープの粘着剤>
粘着テープ10の粘着剤は、特に限定されないが、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤などが挙げられる。これらは単独で使用してよいし、組み合わせて使用してもよい。これらの中では、接着力、耐熱性及び耐候性が優れているという観点から、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
<アクリル系粘着剤>
以下、粘着テープ10に使用されるアクリル系粘着剤の一実施形態についてより詳細に説明する。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)を含む重合性モノマーを重合したアクリル系重合体を含有する粘着剤である。
なお、本明細書において、用語「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステル、及びメタクリル酸アルキルエステルの両方を含む概念を指すものであり、他の類似の用語も同様である。また、用語「重合性モノマー」は、繰り返し単位を有しない化合物のみならず、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)と共重合する化合物であれば、後述するオレフィン重合体(C)などのモノマー自身が繰り返し単位を有するものも含みうる概念を指す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)は、(メタ)アクリル酸と脂肪族アルコールとのエステルであって、脂肪族アルコールのアルキル基の炭素数が、好ましくは2~14、より好ましくは4~10である脂肪族アルコールに由来するアルキルエステルが好ましい。アルキル基の炭素数がこの範囲内であると、粘着剤層11のガラス転移温度(Tg)を適切な温度範囲にして、粘着剤層11に粘着性を付与することができる。
具体的な(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、及びテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、n-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレートが好ましく、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又はこれらの組み合わせがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位は、粘着剤において主成分を構成するものであって、その含有量は、粘着剤全量基準で一般的に30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45重量%以上である。このように、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量を多くすると、粘着剤に所望の粘着力を付与することが可能になる。
なお、粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位の含有量は、後述する粘着剤組成物における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量と実質的に同じであるので、置き換えて表すことができる。以下で説明する(B),(C)成分など、(A)成分以外の成分も同様である。
極性基含有ビニルモノマー(B)
重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)に加えて、極性基含有ビニルモノマー(B)を含有することが好ましい。極性基含有ビニルモノマー(B)は、極性基とビニル基を有するものである。粘着剤層11に極性基含有モノマー(B)を用いることで、粘着剤層11に接着性や凝集力を付与することができる。
極性基含有ビニルモノマー(B)としては、例えば、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル、(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、及びポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等の水酸基を有するビニルモノマー、(メタ)アクリロニトリル、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルラウリロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、及びジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート等の窒素含有ビニルモノマーが挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましく、アクリル酸がさらに好ましい。これらの極性基含有ビニルモノマー(B)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性基含有ビニルモノマー(B)を使用する場合、粘着剤において極性基含有ビニルモノマー(B)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは1~15質量部、より好ましくは2~12質量部、さらに好ましくは3~10質量部である。極性基含有ビニルモノマー(B)の含有量をこのような範囲内とすることで粘着剤層11の粘着性と凝集力との間のバランスがよくなる。
オレフィン重合体(C)
重合性モノマーは、さらに末端に重合性結合を有するオレフィン重合体(C)を含むことが好ましい。このようなオレフィン重合体(C)を使用することで、粘着力と凝集力との相反する物性を向上させることができる。なお、重合性結合は、重合性モノマーと重合することが可能な不飽和の炭素-炭素結合を意味し、例えば不飽和二重結合が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。
オレフィン重合体(C)としては、(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが挙げられ、例えば、片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィン、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが挙げられる。なお、ポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブタン、ブタジエン、イソプレンなどの二重結合を有する脂肪族炭化水素化合物の重合体、又はその水素添加物である。
片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンとしては、例えば、片末端にエポキシ基を有するポリエチレンと(メタ)アクリル酸とを反応させることにより調製された、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリエチレン等が挙げられる。また、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が挙げられ、その市販品として株式会社クラレ製の「L-1253」等が挙げられる。
また、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体としては、例えば、両末端にエポキシ基を有するポリプロピレンと(メタ)アクリル酸とを反応させることにより調製された、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリプロピレン等が挙げられる。また、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が挙げられ、その市販品としては、日本曹達株式会社製の「TEAI-1000」、「EA-3000」、「TE-2000」、大阪有機化学工業株式会社製の「BAC-45」等が挙げられる。
オレフィン重合体(C)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
オレフィン重合体(C)としては、上記した中では、両末端又は片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが好ましく、中でも両末端又は片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が好ましい。
なお、オレフィン重合体(C)として、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンなどを使用すると、アクリル系重合体を網目状に重合することが可能となる。そのため、粘着剤の高い粘着力を維持しながら粘着剤の凝集力を高めやすくなる。
さらに、粘着力及び凝集力などを良好にする観点から、オレフィン重合体(C)としては、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体と、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体とを併用することが好ましい。
オレフィン重合体(C)は、その数平均分子量が好ましくは500~20000、より好ましくは1000~10000である。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出すればよい。
また、粘着剤においてオレフィン重合体(C)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、1~20質量部が好ましく、2~15質量部がより好ましく、4~12質量部がさらに好ましい。
その他のモノマー
重合性モノマーは、上記した(A)~(C)以外のその他のモノマーを含んでいてもよい。その他のモノマーとしては、スチレン系モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、及びp-メチルスチレン等が挙げられる。
また、多官能モノマーとしては、ビニル基を2つ以上有するモノマーが挙げられ、好ましくは(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能モノマーを使用すると、アクリル系重合体に網目構造を形成することが可能になる。
具体的な多官能モノマーとしては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトシキ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトシキ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化グリセリルトリアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジアクリレート等が挙げられる。
その他のモノマーを使用する場合、粘着剤において、その他のモノマー由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、0.5~15質量部、より好ましくは1~7質量部、さらに好ましくは1~5質量部である。
<粘着付与樹脂>
アクリル系粘着剤は、粘着力を向上させる観点から、粘着付与樹脂を含有してもよい。粘着付与樹脂としては、水添テルペン樹脂、水添ロジン、不均化ロジン樹脂、石油樹脂等の重合阻害性の低い粘着付与樹脂が好ましい。これらの中でも、粘着付与樹脂が二重結合を多く有していると重合反応を阻害することから、水添系のものが好ましく、中でも水添石油樹脂が好ましい。
粘着付与樹脂の軟化点は、粘着剤の凝集力及び粘着力を向上させる観点から、95℃以上程度であればよいが、120℃以上のものを含むことが好ましく、例えば、95℃以上120℃未満のものと、120℃以上150℃以下のものとを併用してもよい。なお、軟化点は、JISK2207に規定される環球法により測定すればよい。
アクリル系粘着剤における粘着付与樹脂の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは5~40質量部、より好ましくは7~35質量部、さらに好ましくは10~25質量部である。
<微粒子>
アクリル系粘着剤は、微粒子を含有してもよい。微粒子を含有させることで、被着体が粗面である被着体に対する粘着力、並びに、粘着剤の凝集力を向上させることができる。
微粒子としては、ガラスバルーン、シラスバルーン、及びフライアッシュバルーン等の無機質中空粒子、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル-塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、及びフェノール樹脂等からなる有機質中空粒子、ガラスビーズ、シリカビーズ、及び合成雲母等の無機質微粒子、ポリアクリル酸エチル、ポリウレタン、ポリエチレン、及びポリプロピレン等の有機質微粒子が挙げられる。
アクリル系粘着剤における微粒子の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは0.1~15質量部、より好ましくは0.5~10質量部、さらに好ましくは0.7~5質量部である。
<その他の成分>
本発明において用いるアクリル系粘着剤は、前述した成分以外にも、可塑剤、軟化剤、顔料、染料、光重合開始剤、難燃剤等の粘着剤に従来使用されている各種の添加剤を含有してもよい。
<粘着剤の製造方法>
粘着テープの粘着剤は、アクリル系粘着剤を使用する場合には、上記した重合性モノマーを含む粘着剤組成物に光を照射して、重合性モノマーを重合させることで得ることが可能である。また、粘着剤組成物は、必要に応じて上記した粘着付与樹脂、微粒子、及びその他の成分の少なくとも1種を含んでいてもよい。
より具体的に説明すると、まず、重合性モノマー、さらに必要に応じて配合される粘着付与樹脂、微粒子、その他の成分を、ガラス容器等の反応容器に投入して混合して、粘着剤組成物を得る。
次いで、粘着剤組成物中の溶存酸素を除去するために、一般に窒素ガス等の不活性ガスを供給して酸素をパージする。そして、粘着剤組成物をセパレータ上に塗布するか、又は、樹脂フィルム、織布、不織布等の支持体などに塗布した後、光を照射し重合性モノマーを重合することにより粘着剤層を得ることができる。
前記粘着剤組成物の塗布もしくは含浸から光を照射する工程までは、不活性ガス雰囲気下、又はフィルム等により酸素が遮断された状態で行うことが好ましい。
なお、本製造方法では、各成分を混合して得た粘着剤組成物は、粘度を高くするために、セパレータ又は支持体などに塗布する前に予備重合をしてもよい。
粘着剤組成物に光を照射する際に用いることができるランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、及びメタルハライドランプ等が挙げられる。これらの中でも、ケミカルランプが好ましい。粘着剤組成物に対して光を照射する際の光照射強度は、光重合開始剤の有無等によっても異なるが、0.1~100mW/cm2程度が好ましい。
<ゴム系粘着剤>
次に、粘着剤に使用するゴム系粘着剤について説明する。ゴム系粘着剤は、ゴム成分と、粘着付与樹脂を含有するものであり、ゴム成分としては、スチレン-イソプレンブロック共重合体を使用することが好ましい。スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が好ましくは25~70質量%、より好ましくは30~65質量%、さらに好ましくは45~60重量%である。ここでジブロックとは、スチレンとイソプレンとからなるジブロックのことをいう。スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が25%以上となることで十分な粘着力が発現し、また、70質量%以下とすることで剪断強度を高めやすくなる。なお、スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック以外にも、スチレン、イソプレン、スチレンブロックからなるトリブロックなどブロックを3つ以上有するものも含有する。
スチレン-イソプレンブロック共重合体におけるスチレン量は、特に限定されないが、14~24質量%であることが好ましく、より好ましくは15~18質量%である。スチレン量が14質量%以上であると、凝集性の高い粘着剤となりやすくなる。また、24質量%以下とすると、凝集力が適度な大きさとなり粘着力を発現しやすくなる。
スチレン-イソプレンブロック共重合体の分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量で100,000~400,000が好ましく、150,000~250,000がより好ましい。なお、ここでいう質量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定されるものをいう。
ゴム系粘着剤に使用される粘着付与樹脂は、各種の粘着付与樹脂が使用可能であるが、好ましくは石油系樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂を使用する。粘着付与樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用することが好ましい。このような粘着付与樹脂の組み合わせにより粘着力を良好にしやすくなる。
石油系樹脂としては、脂肪族系石油樹脂(C5系石油樹脂)、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、スチレン-イソプレンブロック共重合体との相溶性の観点から脂肪族系石油樹脂が好ましい。また、石油系樹脂は、軟化点が90~120℃程度のものを使用することが好ましい。
また、テルペン樹脂としては、軟化点が80~120℃程度のものが使用可能であるが、粘着力確保の観点から100℃未満のものが好ましい。また、クマロン樹脂としては、凝集力確保のために、軟化点が好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃のものを使用する。
粘着付与樹脂はゴム成分100質量部に対して60~250質量部が好ましく、100~200質量部がより好ましく、110~180質量部がさらに好ましい。粘着付与樹脂の配合量を上記範囲内とすることで、凝集力を良好にして適度な粘着力を付与できるようになる。
また、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用する場合、石油系樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、50~200質量部が好ましく、60~150質量部が好ましく、60~110質量部がより好ましい。一方で、テルペン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10~70質量部が好ましく、20~60質量部がより好ましく、30~50質量部がさらに好ましい。さらに、クマロン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10~60質量部が好ましく、15~50質量部がより好ましく、20~40質量部がさらに好ましい。
ゴム系粘着剤は、アクリル系粘着剤と同様に上記した微粒子を含有してもよく、また、ゴム系粘着剤は、必要に応じて、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
<ウレタン系粘着剤>
上記したウレタン粘着剤は特に限定されず、例えば、少なくともポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタン樹脂等が挙げられる。上記ポリオールとして、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。上記ポリイソシアネート化合物として、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。これらのウレタン粘着剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ウレタン粘着剤としては、ポリウレタンポリオールと多官能イソシアネート系硬化剤とを反応させて得られるウレタン樹脂を使用してもよい。ポリウレタンポリオールは、上記したポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応したもの、又はポリオールとポリイソシアネート化合物とジアミンなどの鎖延長剤とを反応させたものが挙げられる。多官能イソシアネート系硬化剤としては、2以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、上記したイソシアネート化合物を使用可能である。
ウレタン系粘着剤は、ウレタン樹脂に加えて、上記した微粒子を含有してもよく、また、ウレタン系粘着剤は、必要に応じて、粘着付与樹脂、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
<シリコーン系粘着剤>
また、シリコーン系粘着剤としては、例えば、付加反応型、過酸化物硬化型又は縮合反応型のシリコーン系粘着剤等が挙げられる。なかでも、低温短時間で硬化可能という観点から、付加反応型シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。なお、付加反応型シリコーン系粘着剤は粘着剤層11の形成時に硬化するものである。シリコーン系粘着剤として、付加反応型シリコーン系粘着剤を用いる場合、上記シリコーン系粘着剤は白金触媒等の触媒を含んでいてもよい。
また、シリコーン系粘着剤は、微粒子を含有してもよく、また、架橋剤、粘着力を制御するための各種添加剤を加えたりしてもよい。
<セパレータ>
なお、粘着テープ10の表面を覆うように粘着テープ10の一方の面上にセパレータを設けてもよい。セパレータは、一般的に粘着テープ10の表面を保護するために設けられ、粘着テープ10を使用する際に剥離される。
セパレータは、通常、粘着テープの表面に接触し、それにより、粘着テープ10に貼付される。
セパレータは、粘着テープ10に対して容易に剥離できるものであれば特に限定されず、後述するように剥離剤層が設けられたものや、樹脂フィルム中に表面改質剤などが配合されたものが使用される。
セパレータとしては、例えば、セパレータ用基材と、セパレータ用基材の少なくとも一方の面に設けられる剥離剤層とを備えるものを使用する。剥離剤層は、セパレータ用基材に剥離処理を施すことで形成できる。セパレータは、粘着テープ10の表面に接触するように配置される。
また、セパレータは、セパレータ用基材の両面が剥離処理されて、両面に剥離剤層が設けられてもよい。例えば、粘着テープ10がロール状に巻回されるときには、粘着テープ10の他方の面がセパレータの背面に接触する。したがって、両面に粘着剤層が設けられることで、ロール状の粘着テープ10を繰り出しやすくなる。
剥離剤層を構成する剥離剤は、公知の剥離剤を使用でき、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、長鎖アルキル含有樹脂、アルキド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゴム系エラストマーなどから構成される剥離剤が使用できる。
セパレータ用基材は、セパレータに使用される公知の基材が使用でき、例えば、紙、合成紙、合成樹脂フィルム等が挙げられる。紙としては、例えば、上質紙、グラシン紙、コート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、上記紙基材にセルロース、澱粉、ポリビニルアルコール、アクリル-スチレン樹脂などで目止め処理した紙基材等が挙げられる。合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらの中では、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
なお、合成樹脂フィルムにおいては、樹脂を1種単独で使用してもよいが、2種以上を併用してもよい。
また、セパレータは、粘着テープ10に対して容易に剥離できるものであれば、必ずしも剥離剤層を有する必要はない。例えば、合成樹脂フィルムに表面改質剤などが配合されたものであってもよい。表面改質剤が配合された合成樹脂フィルムは、表面改質剤によって一定の剥離性がフィルム表面に付与され、セパレータの両面が一定の剥離性を有することになる。
表面改質剤としては、オレフィン・シリコーン共重体などが挙げられる。合成樹脂フィルムとしては、セパレータ用基材に使用される合成樹脂フィルムと同様のものが使用可能である。合成樹脂フィルムにおいて、表面改質剤の配合量は、フィルム全量基準で、例えば、0.1~15質量%、好ましくは0.5~10質量%である。
セパレータとしては、ラミネート紙や、合成樹脂フィルムを有するものを使用することが好ましい。セパレータの厚みは、特に限定されないが、例えば、10~1000μm、好ましくは20~250μmである。
<両面粘着テープ>
上述したように、本発明の一実施形態のセット1における粘着テープ10は、好ましくは、基材を含まない両面粘着テープ(基材レス両面粘着テープ)である。基材レス両面粘着テープは、粘着剤層を支持する基材がなく、粘着剤層の一方の面のみならず、他方の面も被着体に接着される接着面となる。粘着テープ10が、基材レス両面粘着テープであることで、粘着テープ10の両面それぞれに被着体を接着させ、一方の被着体を他方の被着体に固定させることができる。
具体的には、一方の被着体に、粘着テープ10を貼り付けた後、その粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける。そして、粘着テープ10のマスキング部材20を設けた面に他方の被着体を接着させて、一方の被着体を他方の被着体に固定させるとよい。この場合、粘着テープ10のマスキング部材20を設けた面に他方の被着体を接着させる際に、他方の被着体に対して一方の被着体の位置調整ができるので、2つの被着体を位置合わせした上で、固定させることができる。
ただし、先にマスキング部材20を粘着テープ10に貼り付けた後に、マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10を被着体に貼り合わてもよい。すなわち、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付けた後、粘着テープ10のマスキング部材20を設けていない面を介して粘着テープを被着体に接着させてもよい。その場合にも、粘着テープ10のマスキング部材20を設けた面に他方の被着体をさらに接着させ、適宜位置調整した上で一方の被着体を他方の被着体に固定させるとよい。
また、粘着テープ10は、シート状であってもよいし、シート状の粘着テープがさらにロール状に巻回されていてもよい。シート状の粘着テープ1は、上記したような基材レス両面粘着テープである場合には、粘着テープのの両面にセパレータが貼付され、両接着面がセパレータにより保護されるとよい。
しかし、粘着テープの取り扱いしやすさ及び包装のしやすさの観点から、粘着テープはロール状であることが好ましい。従来の位置調整できるロール状の粘着テープでは、長期間保管すると、巻取張力に起因するロールの締め付けにより、粘着テープの表面に設けられていたマスキング部材が粘着剤層に徐々に沈んでしまう場合がある。これにより、長期間保管すると、ロール状の粘着テープの位置調整機能の低下が生じる場合がある。一方、本発明のセットでは、長期間保管してもマスキング部材のそのような沈み込みは発生しない。したがって、本発明の一実施形態のセットの効果は、ロール状の粘着テープにおいて、より一層顕著になる。ロール状の両面粘着テープである場合には、粘着テープの一方の面にセパレータが貼付されたうえで巻回されることが好ましい。これにより、ロール状の粘着テープは、セパレータの背面に粘着テープの他方の面が貼付されることになり、繰り出しやすくなる。
ただし、本発明の一実施形態のセットにおける粘着テープは、基材レス粘着テープに限定されず、基材を有する両面粘着テープであってもよい。具体的には、粘着剤層の他方の面上に基材、及び粘着剤層がこの順に設けられて、両面粘着テープとされてもよい。また、本発明の一実施形態のセットにおける粘着テープは、両面粘着テープである必要はなく、例えば、他方の面上に基材が設けられて、一方の面のみが接着面となる片面粘着テープであってもよい。
上記基材には、例えば、クラフト紙、クレープ紙、和紙等の紙、綿、スフ(レーヨン)、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の材質の糸、ガラス繊維、これらの混紡等から構成される布、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル、セロハン、アセテート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリイミド等のフィルム、不織布、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ブチルゴム、アクリル樹脂等の発泡体、アルミ箔、銅箔、亜鉛箔、ステンレス箔等の金属箔などが挙げられる。
<粘着テープの製造方法>
本発明の一実施形態のセット1における粘着テープ10の製造方法は、特に限定されないが、例えば、両面を離型処理した剥離ライナーの上に粘着剤層を形成して、粘着テープ10を製造するとよい。なお、以上の粘着テープの製造方法によって得られた粘着テープをロール状にすることが好ましい。
(マスキング部材)
マスキング部材20は、非粘着体であり、押圧されても被着体に接着することができない部材である。
<マスキング部材の構造>
マスキング部材20は、開口部23を複数有する部材である。マスキング部材20は、例えば、複数本の並列される糸状部材21と、複数本の糸状部材21に交差するように並列された、複数本の糸状部材22から構成されメッシュ材である。ここで、糸状部材21,22とは、その断面の長径と短径の比が1に近いもの(例えば、2未満)をいう。糸状部材21と糸状部材22の交差角度θ(図1(b)参照)は、90°でもよいし、90°でなくてもよく、例えば、45°以上90°未満でもよい。また、糸状部材21と糸状部材22とは、その交差部分において、融着などにより接合される。さらに、マスキング部材20は、隣接する2つの糸状部材21,22間に開口部23を有する。
なお、糸状部材の代わりに、又は糸状部材と一緒に帯状部材がメッシュ材を構成するようにしてもよい。帯状部材は、その断面の長径と短径の比が1より十分に大きいもの(例えば、2以上)をいう。しかし、マスキング部材20は糸状部材21,22により構成されるのがより好ましい。本明細書では、糸状部材及び帯状部材を、まとめて線状部材ということもある。なお、線状部材は、断面の直径に比べて、長軸の長さが十分に長い細長のものである。
マスキング部材20は、メッシュ材が2枚以上重ねられて形成されてもよい。メッシュ材が2枚以上重ねられる場合、各メッシュ材における線状部材の交差部が互いに異なる位置に配置されるように重ねられるとよい。
上記のマスキング部材20は、2方向それぞれに沿って並列する糸状部材21,22によって構成される例を示したが、3方向以上の各方向それぞれに沿って並列する線状部材によって構成されてもよい。また、以上の説明では、マスキング部材20がメッシュ材である例を説明したが、マスキング部材20は、線状部材から構成され、隣接する線状部材同士の間に開口部を有するものであればよく、編布、織布、組布などであってもよい。
また、線状部材としては、特に限定されないが、モノフィラメント、複数のフィラメントを束ね、また必要に応じて撚りなどを加えたヤーン、三つ編などの組紐状のものなどいかなる形態でもよい。また、線状部材は、断面が円形、矩形、扁平状、方形などいかなるものでもよい。なお、帯状部材がマスキング部材を構成する場合も同様である。
<マスキング部材の材質>
線状部材21,22は、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アラミド、ポリアリレートなどの合成樹脂から形成されるとよい。また、綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維から形成されてもよい。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
<マスキング部材の厚み>
マスキング部材20の厚みは、マスキング部材20を粘着テープ10に貼り付けたとき、粘着テープ10に位置調整機能を付与できれば、特に限定されない。例えば、マスキング部材20の厚みは、好ましくは0.1~1mmであり、より好ましくは0.1~0.6mmであり、さらに好ましくは0.1~0.4mmであり、特に好ましくは0.20~0.25mmである。
<マスキング部材の開口率>
マスキング部材20の開口部の面積を示す開口率は、粘着テープ10の露出面を大きくして、接着力を高くする観点から、80%を超えることが好ましく、82%以上がより好ましく、86%以上がさらに好ましく、90%いようがよりさらに好ましい。また、開口率は、マスキング部材20によって、粘着テープ10を一定面積以上被覆して、位置調整性能を高める観点から好ましくは99%以下、より好ましくは98%以下である。
<マスキング部材の線状部材の直径>
マスキング部材20を構成する線状部材の直径は、特に限定されないが、好ましくは、0.1~1.0mm、より好ましくは0.1~0.6mm、さらに好ましくは0.1~0.4mmである。また、マスキング部材20において、メッシュ材のメッシュピッチは、例えば、1~20mm、好ましくは3~10mmである。マスキング部材20がこれらメッシュピッチと直径とを有することで、被覆率を上記した所定の範囲内に調整しやすくなる。
<マスキング部材の幅>
マスキング部材20の幅は粘着テープ10の幅に比べて大きいことが好ましい。これにより、マスキング部材20で粘着テープ10の表面を覆うことが容易になる。マスキング部材20の幅と粘着テープ10の幅との間の差は好ましくは5~10mmである。
<マスキング部材の形態>
マスキング部材の取り扱いしやすさ及び包装のしやすさの観点から、マスキング部材はロール状であることが好ましい。
(セットの使用)
本発明の一実施形態におけるセット1は、例えば、以下のようにして使用される。
まず、粘着テープ10を不図示の被着体に貼り付ける。
次に、被着体に貼り付けた粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける。このとき、粘着テープ10にマスキング部材20をより確実に貼り付けるために、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付けた後、ローラー等を用いてマスキング部材20に圧力をかけることが好ましい。
マスキング部材20を粘着テープ10に設けることで、位置調整を行った後、被着体を所定の部材に取り付けることが可能である。具体的には、被着体を、圧力を付与せずに、または小さい圧力を加えて、被着体を取り付ける部材に接触させると、マスキング部材20がその部材の表面に接触する一方で、粘着テープ10はその部材の表面にはほとんど接触しない。そのため、被着体は、被着体を取り付ける部材の表面に接触した状態でスライドすることにより、容易に位置調整できる。
そして、位置調整などにより貼り合わせ位置が決まると、押圧などにより被着体に高い圧力を加え、マスキング部材20を粘着テープ10の粘着剤層11に埋没させて、粘着テープ10を、被着体を取り付ける部材の表面に接着させるとよい。これにより、粘着テープ10がその面に圧着され、被着体が、その被着体を取り付ける部材の表面に、強固に接着されることになる。
また、本発明の一実施形態におけるセット1は、例えば、以下のようにして使用されることもできる。
まず、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける。このとき、粘着テープ10にマスキング部材20をより確実に貼り付けるために、粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付けた後、ローラー等を用いてマスキング部材20に圧力をかけることが好ましい。
その後、粘着テープ10のマスキング部材20を貼り付けた面の反対側の面を各種の被着体に接着する。このようにしても、上記と同じように、被着体の位置調整を行った後、被着体を所定の部材に取り付けることが可能である。
(セットの用途)
本発明のセットは、様々な分野で使用可能であるが、例えば建築分野で使用できる。建築分野では、例えば、各種の建築資材、好ましくは合板、化粧材、石膏ボード、セメント板などの面材に、粘着テープ10を貼り付け、その後、その粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける。そして、粘着テープ10のマスキング部材20を貼り付けた面を鉄骨、桟などの支持体などに接着させることで、粘着テープ10により、建築資材を支持体などに固定させるとよい。この場合、建築資材を、支持体に固定させる際、位置調整できるので、建築資材を支持体の正確な位置に取り付けることができる。また、粘着テープ10をマスキング部材20に貼り付けた後、粘着テープ10のマスキング部材20を貼り付けていない面を介して建築資材に粘着テープ10を接着させ、建築資材を位置調整した後に建築資材を支持体などに固定させてもよい。
[粘着テープ及びマスキング部材のセットの施工方法]
図2を参照して本発明の一実施形態のセットの施工方法を説明する。
本発明の一実施形態のセット1の施工方法は、粘着テープ10を被着体30に貼り付ける工程(A)、及び被着体30に貼り付けた粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける工程(B)を含む。
(工程(A))
工程(A)では、図2(a)に示すように、粘着テープ10を被着体30に貼り付ける。粘着テープ10がロール状に巻回されているときには、ロールから繰り出して、必要な長さ分切り取って貼り付けるとよい。被着体30には、例えば、合板、繊維板、パーティクルボード、木毛セメント板、石膏ボード、石綿セメント板、石綿セメントケイ酸カルシウム板、グラスウールボード、ロックウールボート、フォームスチレンボード、硬質ウレタンフォームボード等の面材が挙げられる。本発明の一実施形態のセット1を好適に使用できるという観点から、好ましい被着体30は、石膏ボードである。
粘着テープ10は、被着体30の外周よりも内側に貼り付けることが望ましい。これにより、工程(B)で粘着テープ10に貼り付けるマスキング部材20が被着体30の外周からはみ出ることを防止することができる。例えば、被着体30の外周から3~20mmの範囲には、粘着テープ10を貼り付けず、それよりも内側に粘着テープを貼り付けてもよい。
また、図2に示すとおりに、複数の粘着テープ10が、上記の通り外周に近接する位置で、外周に沿って断続的に貼り合わされるとよく、それにより、被着体30の外周の形状に応じた形状に貼り合わされるとよい。したがって、図2に示すように四角形状の面材である場合には、四角形状(ロの字状)に貼り合わされるとよい。このように、四角形状に貼られた複数の粘着テープ10は、後述するとおり支持体が例えば横桟と縦桟と有する下地である場合には、横桟と縦桟に貼り合わされるとよい。また、外周に近接する位置以外に貼られてもよく、ロの字状の内部にも貼られてもよい。
(工程(B))
工程(B)では、図2(b)に示すように、被着体30に貼り付けた粘着テープ10にマスキング部材20を貼り付ける。マスキング部材20がロール状に巻回されているときには、ロールから繰り出して、必要な長さ分切り取って貼り付けるとよい。これにより、被着体30の位置調整をした後、被着体30を支持体に取り付けることができる。支持体は、例えば、木造壁下地、木造天井下地、鋼製天井下地、鋼製壁下地、石膏ボード下地、コンクリート下地等の下地である。下地は、特に限定されないが、例えば、横桟と縦桟が組み付けられたものが挙げられる。また、石膏ボードなどの面材が2枚以上重ねられる場合には、面材が支持体となってもよい。
マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10を備えた被着体30が位置調整をすることができれば、マスキング部材20は、粘着テープ10の全部を覆う必要はなく、一部のみを覆ってもよい。
工程(A)で粘着テープ10を貼り付けた後、被着体30を保管し、施工時に、保管した被着体30に対して、工程(B)を実施してもよい。マスキング部材20を粘着テープ10に貼り付けていないので、工程(A)で粘着テープ10を貼り付けた被着体30を長期間保管しても、マスキング部材20を貼り付けた後の粘着テープの位置調整機能が低下しない。また、工程(A)で粘着テープ10を貼り付けた被着体30は、粘着テープ10の表面をセパレータで保護することにより、重ねて保管することができる。マスキング部材20を粘着テープ10に貼り付けていないので、工程(A)で粘着テープ10を貼り付けた被着体30を重ねて保管しても、マスキング部材20を貼り付けた後の粘着テープの位置調整機能は低下しない。
工程(A)及び工程(B)を流れ作業で実施してもよい。これにより、さらに効率的に、粘着テープ及びマスキング部材のセットの施工を実施することができる。
また、本発明の一実施形態のセット1の他の施工方法は、施工時に、粘着テープ10の一方の面にマスキング部材20を貼り付ける工程(C)、及びマスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10の他方の面を被着体30に貼り付ける工程(D)を含んでもよい。
(工程(C))
工程(C)では、図3(a)に示すように、施工時に、粘着テープ10の一方の面にマスキング部材20を貼り付ける。この際、粘着テープ10がロール状に巻回されているときには、ロールから繰り出して、必要な長さ分切り取って貼り付けるとよい。マスキング部材20も同様である。図3(a)に示すように、被着体に貼り付けるテープよりも長い粘着テープ10に、同様に長いマスキング部材20を貼り付けてもよい。この場合、工程(C)では、マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10を所定の長さに切断した後、マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10の他方の面を被着体30に貼り付ける。また、所定の長さに切断した短い粘着テープ10に、所定の長さに切断した短いマスキング部材20を貼り付けてもよい。この場合、工程(C)では、マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10を、そのまま被着体30に貼り付けることができる。また、工程(C)は、被着体30の施工現場で実施することが好ましい。すなわち、工程(C)は、貼り合わせ前の粘着テープ10及びマスキング部材20が、施工現場に持ち込まれ、施工現場にて行われる作業であることが好ましい。
(工程(D))
工程(D)では、図3(b)に示すように、マスキング部材20を貼り付けた粘着テープ10の他方の面を被着体30に貼り付ける。これにより、被着体30の位置合わせをした後、被着体30を支持体に取り付けることができる。
なお、工程(B)もしくは工程(C)において、マスキング部材20を粘着テープ10に貼り付けて粘着テープ10をマスキング部材20で被覆するときの被覆率は、好ましくは20%未満である。被覆率が20%未満であると、粘着テープ10の露出面を大きくすることができ、マスキング部材20を貼り付けたときの粘着テープ10の接着を強くすることができる。このような観点から、粘着テープ10におけるマスキング部材20の被覆率は低ければ低いほうがよく、好ましくは18%以下、より好ましくは14%以下、さらに好ましくは10%以下である。また、上記被覆率は、マスキング部材20によって、粘着テープ10を一定面積以上被覆して、位置調整性能を高める観点から、好ましくは1%以上、より好ましくは2%以上である。なお、粘着テープ10におけるマスキング部材20の被覆率は、マスキング部材20における開口部23の面積割合を変えることにより、調整することができる。
被着体30において粘着テープ10により少なくとも一部が被覆されている面における粘着テープ10の被覆率は好ましくは1%以上である。粘着テープ10の被覆率が1%以上であると、被着体を十分な接着力で支持体に固定できる。このような観点から、粘着テープ10の被覆率は、より好ましくは2%以上であり、さらに好ましくは3%以上である。また、材料コストの観点から上記被覆率は、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、15%以下がさらに好ましい。
以上説明した本発明の一実施形態のセット及びその施工方法はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明のセット及びその施工方法はこれらの内容に限定されない。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、各種物性の測定方法は、以下のとおりである。
[粘着剤層の厚み]
粘着剤層の厚みは、任意の10点の厚みを測定して、その平均値を求めた。
[圧着性実用評価]
下張りの石膏ボードに上張りの石膏ボードを貼り付けることによる圧着性の官能試験を行った。評価基準は以下のとおりである。
○:強い力で石膏ボードを押さなくても石膏ボードがはズレ落ちなかった。
×:石膏ボードがズレ落ちないようするために強い力で、石膏ボードを押さなくてはならなかった。
[位置調整実用評価]
下張りの石膏ボードに上張りの石膏ボードを貼り付けることによる位置調整の官能試験を行った。評価基準は以下のとおりである。
○:位置調節のために石膏ボードを移動させる際、抵抗感なく石膏ボードを移動させることができた。
×:石膏ボードを添わせた段階で石膏ボードが接着してしまい、位置調節できなかった。
[位置調整できる両面粘着テープの作製]
[実施例1]
(両面粘着テープ)
表1に記載の配合に従って、粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物に窒素をパージして溶存酸素を除去した。次いで、粘着剤組成物を剥離シートの剥離処理面上に塗布した。次いで、塗布した粘着剤組成物の上に、剥離処理面が粘着剤組成物に接するように、別の剥離シートを被覆した。なお、剥離シートとしては、シリコーン離型処理されたPETフィルム(厚み50μm)を使用した。
この状態で被覆側の剥離シートにおける紫外線照射強度が5mW/cm2となるようにケミカルランプのランプ強度を調整し、15分間紫外線を照射し、両面に剥離シートが貼付された粘着剤層を得、基材レスの粘着テープを作製した。粘着剤層(粘着テープ)の厚みは900μmであった。
次に、マスキング部材(JX ANCI株式会社製、商品名「コンウェッドネット」、品番「R03235」、マスキング部材の開口率97%)を用意した。これにより、粘着テープ及びマスキング部材のセットを用意することができた。
その後、一方の剥離シートを剥がして、マスキング部材を粘着テープに貼り付けた。なお、マスキング部材の幅は、粘着テープの幅よりも5~10mm大きく、粘着テープの両側部よりマスキング部材の両側部がはみ出すように貼り合わせた。マスキング部材を粘着テープに貼り付けた後、質量2kgのローラーを10m/minの移動速度で、マスキング部材の端から端まで、マスキング部材上を1往復させた。そして、実施例1の位置調整性能機能付き粘着テープを作製した。作製した位置調整性能機能付き粘着テープに対して、速やかに上記評価を実施した。
(粘着剤層の組成)
Figure 2022074971000002
※表1における各成分は、以下のとおりである。
オレフィン重合体:商品名「L-1253」、株式会社クラレ製、(メタ)アクリロイル基を片末端に有する水素化ポリブタジエン
粘着付与樹脂1:商品名「アルコンP140」、荒川化学工業株式会社製、水添石油樹脂、軟化点140℃
粘着付与樹脂2:商品名「アルコンP100」、荒川化学工業株式会社製、水添石油樹脂、軟化点100℃
微粒子:商品名「セルスターZ-27」、東海工業株式会社製、ガラスバルーン
架橋剤:商品名「TEAI-1000」、日本曹達株式会社製
重合開始剤:2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン
[比較例1]
マスキング部材を粘着テープに貼り付けなかった以外は、実施例1と同様な方法で実施した。
評価結果を以下の表2に示す。
Figure 2022074971000003
以上のように、粘着テープ及びマスキング部材のセットを用いて、位置調整性能機能付きの粘着テープが得られることがわかった。なお、上記セットでは、マスキング部材を粘着テープに貼り付けていないので、上記セットを長期間保管しても、上記セットを用いて得られた位置調整性能機能付き粘着テープの位置調整性能機能が低下しないことは明らかである。
10 粘着テープ
11 粘着剤層
20 マスキング部材
21,22 糸状部材
23 開口部
30 被着体

Claims (8)

  1. 粘着テープと、
    前記粘着テープに設けられていないマスキング部材とのセット。
  2. 前記粘着テープ及び前記マスキング部材がロール状である請求項1に記載のセット。
  3. 前記マスキング部材の幅が前記粘着テープの幅に比べて大きい請求項1又は2に記載のセット。
  4. 前記マスキング部材が、糸状もしくは帯状の部材から構成される請求項1~3のいずれか1項に記載のセット。
  5. 前記粘着テープの粘着剤がアクリル系粘着剤である請求項1~4のいずれか1項に記載のセット。
  6. 前記粘着テープが基材を含まない両面粘着テープである請求項1~5のいずれか1項に記載のセット。
  7. 前記粘着テープを被着体に貼り付ける工程、及び
    前記被着体に貼り付けた粘着テープに前記マスキング部材を貼り付ける工程を含む請求項1~6のいずれか1項に記載のセットの施工方法。
  8. 施工時に、前記粘着テープの一方の面に前記マスキング部材を貼り付ける工程、及び
    前記マスキング部材を貼り付けた前記粘着テープの他方の面を被着体に貼り付ける工程を含む請求項1~6のいずれか1項に記載のセットの施工方法。

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