JP2022073332A - 二次電池用積層体を製造する方法および二次電池用積層体の製造装置 - Google Patents

二次電池用積層体を製造する方法および二次電池用積層体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高速積層を達成し、電池特性が良好な二次電池用積層体の製造方法及び製造装置を提供する。【解決手段】多角形の巻回体100上で、2枚の長尺のセパレータ原反間に等ピッチで配置された第一の電極と、一方のセパレータ原反を介して前記第一の電極の上または下に配置された第二の電極とを備える長尺シート300から、第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータ及び第二の電極の順または逆の順で複数積層した二次電池用積層体を製造する方法であって、前記多角形の巻回体の側面と平行なステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に、前記巻回体の回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備え、積層ブロック上に前記長尺シートを供給する工程、貼り合わせる工程、前記第一及び第二の電極が位置する場所以外の場所で切断する工程、前記積層単位の厚み分だけ前記ステージ部を前記回転軸に向けてシフトさせる工程、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、二次電池用積層体を製造する方法および二次電池用積層体の製造装置に関するものである。
リチウムイオン二次電池などの二次電池は、小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放電が可能という特性があり、幅広い用途に使用されている。そして、二次電池は、一般に、正極、負極、および、正極と負極とを隔離して正極と負極との間の短絡を防ぐセパレータなどの電池部材を備えている。
ここで、二次電池の構造としては、正極、セパレータおよび負極を交互に積層してなる積層型、並びに、長尺の正極、セパレータおよび負極を重ねて同心円状に巻いてなる巻回型などが知られている。中でも、近年では、エネルギー密度、安全性、品質および耐久性に優れている観点から、積層型二次電池が注目されている。
そして、近年では、積層型二次電池(以下、単に「積層型電池」と略記することもある。)の製造技術について様々な検討がなされている。具体的には、例えば、特許文献1には、ピッチ長を順次増大させたシール部を介して一列に連続した帯状の単電池セル連続体を回転体に巻き付けることにより積層型電池を製造する装置が記載されている。特許文献2~4には、巻回装置による巻回型素子の製造装置、製造方法が記載されている。特許文献5には、巻回積層による積層型電池の製造が記載されている。
ここで、巻回積層では積層数の増加に伴い巻回軸の中心から積層面までの距離(回転半径)が次第に増加するところ、ピッチ長を順次増大させた連続体を使用すれば、電極同士を巻回体上の定位置で積層させて巻回積層を行うことは可能である。しかし、ピッチ長を順次増大させた連続体を作製するのは、作業が煩雑となり、積層型電池の効率的かつ高速な作製には適さない。これに対し、積層に伴い巻回体の半径を短く変化させることにより巻回軸の中心から積層面までの回転半径を一定とすることで、等ピッチで電極を配置した連続体でも巻回積層を可能にすることも考えられる。しかし、このような手法では、積層段数が増えるにつれて半径が短くなった巻回体に電極やセパレータが追随し、次第に下側の段の巻回体がたわむ事で積層位置のズレや積層界面の接着不良に繋がり、得られる積層体用いた二次電池の電池特性が低下するという問題が生じる。また、電極のピッチ長等を無視し、帯状の電極を巻回積層したのち、湾曲部を切断除去し、切断部を絶縁処理することで積層型電池を得る事も可能ではある。しかし、湾曲部除去による廃棄ロスや絶縁処理工程が必要となる等、効率的かつ高速な作製には適さない。
特許第6618352号公報 特許第6101328号公報 特許第6031206号公報 特許第4189614号公報 特開2019-23977号公報
本発明は、積層型電池にもかかわらず高速積層を達成し、かつサイクル特性やレート特性などの電池特性の良好な二次電池用積層体の製造が可能となる、二次電池用積層体の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の二次電池用積層体を製造する方法は、下記(I)~(III)を特徴とする:
(I)当該方法は、多角形の巻回体上で、2枚の長尺のセパレータ原反の間に等ピッチで配置された第一の電極と、一方のセパレータ原反を介して前記第一の電極の上または下に配置された第二の電極とを備える長尺シートから、第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極がこの順またはこれと逆の順で配置された積層単位を複数積層してなる二次電池用積層体を製造する方法であること;
(II)前記多角形の巻回体は、多角形の巻回体の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面を有するステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備えること;および
(III)当該方法は、
前記積層単位が1つ以上積層されてなる構造体が前記保持面に保持された積層ブロック上に前記長尺シートを供給する工程(A)と、
貼り合わせ位置で、前記構造体上に、構造体の最上部に位置する第二の電極と、前記長尺シートの第一の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して或いは、構造体の第一の電極と、長尺シートの第二の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して重なり合うように前記長尺シートを貼り合わせる工程(B)と、
前記貼り合わせの後、多角形の巻回体が回転して前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記構造体に貼り合わされた前記長尺シートを前記第一の電極および前記第二の電極が位置する場所以外の場所で切断する工程(C)と、
前記切断の後、多角形の巻回体が回転して前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記積層単位の厚みの分だけ前記ステージ部を前記回転軸に向けてシフトさせる工程(D)と、
を含むこと。
このように、本発明の二次電池用積層体を製造する方法は、電極が等ピッチで配置された長尺シートを原材料として用いるため、原材料である長尺シート製造を高速化することができる。更に、ステージ部を前記回転軸に向けて逐次シフトさせながら長尺シートを巻回することにより、電極が等ピッチで配置された長尺シートに適用可能となる。また、積層体の製造形式を回転系としていることにより、直線系の製造形式に比して高速化することができる。これらにより、高速積層が可能となる。また、本発明の二次電池用積層体を製造する方法は、次の段の積層を行う前に長尺シートを切断しているために、ステージ部を前記回転軸に向けて逐次シフトさせながら巻回される際に長尺シートが引っ張られ、セパレータに張力が付与されること、および積層に伴ってセパレータに付与される張力が大きくなることによる影響を除去することができ、サイクル特性やレート特性などの電池特性が良好となる。従って、本発明の製造方法によれば、積層型電池にもかかわらず高速積層を達成し、かつサイクル特性やレート特性などの電池特性の良好な二次電池用積層体の製造が可能となる。
ここで、本発明の二次電池用積層体を製造する方法において、前記工程(C)が、前記セパレータガイドに備えられた切断機構により行われることが好ましい。セパレータガイドに備えられた切断機構により長尺シートを切断機構することにより、製造に使用する装置の構造を簡素化することができると共に、多角形の巻回体が回転の最中に長尺シートを一定に切断することが可能となる。
また、本発明の二次電池用積層体を製造する方法は、前記構造体の最上部に位置する第二の電極、または、長尺シートの最下部を構成するセパレータ原反中における前記第一の電極と貼り合わされる部分、或いはその逆の順で配置された、長尺シートの最下部に位置する第二の電極、または、前記構造体の最上部に位置する第二のセパレータ中における前記第一の電極と貼り合わされる部分に、接着剤を塗布する工程を、工程(A)または(B)の前に含むことが好ましい。接着剤の塗布により、工程(B)の長尺シートの貼合せが容易になる。
更に、本発明の二次電池用積層体を製造する方法において、前記構造体の前記保持面への保持が、吸着により行われることが好ましい。構造体の保持面への保持が、脱着可能な保持方法である吸着により行われることにより、製造された二次電池用積層体の保持面からの離脱が容易になる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の二次電池用積層体の製造装置は、下記(IV)~(VII)を特徴とする:
(IV)当該装置は、2枚の長尺のセパレータ原反の間に等ピッチで配置された第一の電極と、一方のセパレータ原反を介して前記第一の電極の上または下に配置された第二の電極とを備える長尺シートから第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極がこの順またはこれと逆の順で配置された積層単位を複数積層してなる二次電池用積層体を製造する装置であること;
(V)当該装置は、多角形の巻回体と、前記多角形の巻回体上に位置する前記長尺シートを切断する切断機構と、前記多角形の巻回体上で前記長尺シートの切断片の上に前記長尺シートを貼り合わせる貼り合わせ機構と、を備えること;
(VI)前記多角形の巻回体は、多角形の巻回体の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面を有するステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備えること;および
(VII)前記ステージ部は、前記保持面が前記側面に沿う位置にある積層開始位置と、前記保持面が前記側面よりも前記中心軸側に位置する積層終了位置との間で前記中心軸に直交する方向に可動であること。
このように、本発明の二次電池用積層体の製造装置は、電極が等ピッチで配置された長尺シートを原材料として用いるため、原材料である長尺シート製造を高速化することができる。更に、(VII)の構成(可動ステージ部)を備えていることにより、ステージ部を前記回転軸に向けて逐次シフトさせながら長尺シートを巻回することにより、電極が等ピッチで配置された長尺シートに適用可能となる。また、積層体の製造形式を回転系としていることにより、直線系の製造形式に比して高速化することができる。これらにより、高速積層が可能となる。また、本発明の二次電池用積層体の製造装置は、切断機構を備えているため、次の段の積層を行う前に長尺シートを切断することが可能となり、ステージ部を前記回転軸に向けて逐次シフトさせながら巻回される際に長尺シートが引っ張られ、セパレータに張力が付与されること、および積層に伴ってセパレータに付与される張力が大きくなることによる影響を除去することができ、サイクル特性やレート特性などの電池特性が良好となる。従って、本発明の製造装置によれば、積層型電池にもかかわらず高速積層を達成し、かつサイクル特性やレート特性などの電池特性の良好な二次電池用積層体の製造が可能となる。
ここで、本発明の二次電池用積層体の製造装置において、前記切断機構が、前記セパレータガイドに設けられていることが好ましい。セパレータガイドに備えられた切断機構により長尺シートを切断機構することにより、多角形の巻回体が回転の最中に長尺シートを一定に切断することが可能となる。
また、本発明の二次電池用積層体の製造装置において、前記ステージ部が、前記保持面に前記長尺シートを吸着する吸着機構を備えることが好ましい。ステージ部が脱着可能な保持手段である吸着機構を備えることにより、製造された二次電池用積層体の保持面からの離脱が容易になる。
更に、本発明の二次電池用積層体の製造装置において、前記積層ブロックの前記回転軸に直行する断面が、前記保持面の断面が長いほうが底辺となる台形の形状を有することが好ましい。積層ブロックの断面が台形の形状を有することにより、回転時における積層ブロックの位置安定性を確保するために形状を大きくできること、およびステージ部のシフトに伴う積層ブロック同士の干渉を抑制することができる。
本発明によれば、高速積層を達成し、かつサイクル特性やレート特性などの電池特性の良好な二次電池用積層体の製造が可能となる。
図1は、二次電池用積層体の製造に用いる多角形の巻回体の正面図および側面図を示す。 図2は、長尺シートの多角形の巻回体への巻回積層開始状態を示す。 図3は、巻回積層開始から多角形の巻回体が1回転する直前の状態を示す。 図4は、積層中間段階を示す。 図5は、貼り合わせ機構が、多角形の巻回体の回転軸の直上に配置され、多角形の巻回体の回転に伴い上下移動することを示す。 図6は、積層終了状態を示す。 図7は、長方形の断面を有する積層ブロックにより構成される多角形の巻回体の側面図を示す。 図8は、三角形の断面を有する積層ブロックにより構成される多角形の巻回体の側面図を示す。 図9は、板状の断面を有する積層ブロックにより構成される多角形の巻回体の側面図を示す。 図10は、セパレータガイドが回転軸から直接延びた態様の多角形の巻回体の正面図および側面図を示す。 図11は、回転軸に固定された台座上に駆動機構を介してステージ部が設置された多角形の巻回体の側面図を示す。 図12は、八角形型の多角形の巻回体の側面図を示す。 図13は、セパレータガイドに備えられた場合の切断機構を示す。(a)は、切断前の側面図を示す。(b)は、切断時の側面図を示す。(c)は、切断機構の上面図を示す。 図14は、二次電池用積層体の製造に用いる長尺シートの上面図(a)および側面図(b)を示す。 図15は、本発明の装置を用いて製造された二次電池用積層体を示す。
(本発明の製造方法)
本発明の製造方法は、多角形の巻回体上で、長尺シートから二次電池用積層体を製造する方法である。具体的には、本発明の製造方法は、長尺シートを多角形の巻回体上で巻回積層し、巻回積層の最中に長尺シートを切断することにより、二次電池用積層体を製造する方法である。本発明の製造方法は、例えば、後述する本発明の製造装置を用いて実施できる。以下、本発明の製造方法に用いる「長尺シート」、「多角形の巻回体」、本発明の製造方法により製造される「二次電池用積層体」、および本発明の製造方法の各工程を説明する。
<<長尺シート>>
本発明の製造方法および製造装置において原材料として用いられる「長尺シート」(300)は、その一例の上面図を図14(a)に示し、側面図を図14(b)に示すように、2枚の長尺のセパレータ原反(301)の間に等ピッチで配置された第一の電極(311)と、2枚のセパレータ原反(300)のうちの一方のセパレータ原反(300)を介して前記第一の電極(311)の上(多角形の巻回体に供給された際に巻回体の径方向(回転軸に直交する方向)の外側への向き)または下(多角形の巻回体に供給された際に巻回体の回転軸側への向き)に配置された第二の電極(312)とを備える(図14では第二の電極がセパレータ原反の上に配置された長尺シートの場合を示す。)。長尺シートは、2枚のセパレータ原反、2枚のセパレータ原反間に配置された第一の電極、および一方のセパレータ原反を介して第一の電極の上または下に配置された第二の電極からなる4層構造を有していてもよく、前記4層構造が繰り返された4×m構造(mは2以上の整数である。例、8層構造)を有していてもよい。また、長尺シートは、長尺のセパレータ原反に等ピッチで配置された第一の電極を備える第一の長尺シートと、一方のセパレータ原反に第一の電極と同じピッチで配置された第二の電極を備える第二の長尺シートとの2種類の長尺シートを用いてもよい。一方で、長尺シートが多角形の巻回体に滑らかに供給され、セパレータ原反が引っ張られることを抑止する観点から、長尺シート中で、第二の電極は、一方のセパレータ原反を介して第一の電極の上に配置されていることが好ましい。長尺シートは、特に限定されることなく、例えば、長尺シート製造用サクションを用いて製造することができる。長尺シート製造用サクションとしては、例えば、国際公開第2019/188724号に記載のものを用いることができる。電極が等ピッチで配置された長尺シートを用いることにより、電極の配設ピッチを長尺シート内で変化させる場合と比較して長尺シートを容易に調製することができるので、高速積層を達成することができる。
<セパレータ原反>
長尺シートに用いられる「セパレータ原反」は、二次電池用セパレータに用いられる材料からなる長尺の原反である。セパレータ原反としては、特に限定されることなく、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、芳香族ポリアミド樹脂などの樹脂を含む微多孔膜または不織布などの有機材料からなる長尺の多孔性部材を用いることができる。セパレータ原反の片面もしくは両面に、耐熱層等の機能層が設けられていてもよい。長尺シートに用いられる2枚のセパレータ原反は、同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよい。
セパレータ原反の厚さは、通常、0.5μm以上、好ましくは1μm以上であり、通常、40μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
<電極>
長尺シートに配置される電極は、二次電池用積層体を構成する電極(便宜上、「第一の電極」および「第二の電極」ということがある。)をそのまま用いることができる。通常、電極は正極および負極であり、第一の電極および第二の電極は、それぞれ正極および負極を指してもよく、或いは、それぞれ負極および正極を指してもよい。電極は、特に限定はされず、例えばリチウムイオン二次電池において、使用されている各種の構成を採用でき、一般に、電極活物質およびバインダーを含む電極合材層が、集電体に付着してなる。第一の電極および第二の電極の厚さは、通常、1μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、通常、500μm以下、好ましくは350μm以下、より好ましくは250μm以下である。
<<二次電池用積層体>>
本発明の製造方法および製造装置により製造される「二次電池用積層体」(400)は、例えば図15に、一例の構成を示すように、第一のセパレータ(301)、第一の電極(311)、第二のセパレータ(301)および第二の電極(312)がこの順またはこれと逆の順で配置された積層単位を複数積層してなる(図15では第二の電極がセパレータ原反の上に配置された長尺シートを用いて製造された場合を示す。)。ここで、第一のセパレータ(301)および第二のセパレータ(301)は、セパレータ原反(301)が、平面視で第一の電極および第二の電極が重なり合うように配置されている部分(以下、「電極配置部位」という)間で切断されてなる部材に相当する。製造された二次電池用積層体は、積層型二次電池を製造する際に好適に用いることができる。
積層単位における第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極の配置の順序は、長尺シートにおける第二の電極の配置関係により決定される。即ち、長尺シートにおいて第二の電極がセパレータ原反を介して第一の電極の上に配置されている場合、積層単位において、第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極は、この順で配置される。また、長尺シートにおいて第二の電極がセパレータ原反を介して第一の電極の下に配置されている場合、積層単位において、第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極は、これと逆の順で配置される。
二次電池用積層体における積層単位の積層数は、特に限定されないが、例えば2層以上、好ましくは10層以上、より好ましくは30層、さらに好ましくは50層以上であってもよい。積層単位の積層数が多くなると、蓄電容量および出力を増大させることができる。
<<多角形の巻回体>>
本発明の製造方法および製造装置に用いる「多角形の巻回体」は、回転軸を中心軸として回転することにより長尺シートを巻回する部材である。多角形の巻回体は、例えば図1に示すように、多角形の巻回体(100)の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面(121)を有するステージ部(122)を有する積層ブロック(120)と、各ステージ部(122)間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面(112)を有するセパレータガイド(110)とを備える。nの値は、特に限定されず、例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12であってもよく、正n角柱であることが好ましい。四角形型(n=4)の多角形の巻回体の例を図7~図11に示す。八角形型(n=4)の多角形の巻回体の例を図12に示す。なお、図面では、装置構造の簡素化の観点から、積層ブロックが回転軸とセパレータガイドとを結ぶ領域内に配置されている例を図示しているが、このような図示した配置に限定されない。
<積層ブロック>
多角形の巻回体に備えられる「積層ブロック」は、長尺シート(切断後は、長尺シートの切断片、即ち、最下層の積層単位となる、以下便宜上「長尺シート」という。)を保持面上に保持し、その上に積層単位を逐次積層させて二次電池用積層体を形成させる部材である。長尺シートは、長尺シート中の電極配置部位が積層ブロックに保持されるように供給される。積層ブロックは、ステージ部を有する。ステージ部は、長尺シートを保持するための、前記n角柱の側面と平行に延在する保持面を有する。
<保持機構>
ステージ部は、保持面に長尺シートを保持する機構を備えることが好ましく、保持面に長尺シートを吸着する吸着機構を備えることがより好ましい。保持機構としては、例えば、真空吸着、静電吸着、クランプ固定、粘着ステージが挙げられる。真空吸着を用いた吸着機構としては、例えば、保持面として吸着孔を有する保持面、多孔質からなる保持面、吸着パッドを備える保持面と吸引機構との組合せが挙げられる。二次電池用積層体の製造の最中に高い保持力を確保し、二次電池用積層体の製造後に容易に離脱可能にする観点から、保持機構としては吸着機構が好ましく、吸着機構としては吸着孔を有する保持面と吸引機構との組合せがより好ましい。
<駆動機構>
前記ステージ部は、前記保持面が前記側面に沿う位置にある積層開始位置と、前記保持面が前記側面よりも前記中心軸側に位置する積層終了位置との間で前記中心軸に直交する方向に可動である。多角形の巻回体は、前記ステージ部をシフトさせるための駆動機構を備える。
駆動機構は、多角形の巻回体内(例、積層ブロックと多角形の巻回体の回転軸部とを接続しているセパレータガイドフレーム部)にあってもよく、積層ブロック中にあってもよい。駆動機構が積層ブロック中にある場合、積層ブロックは、例えば図11に示すように、回転軸部(130)に接続された積層ブロック支持台座(124)、積層ブロック支持台座(124)上に設けられた駆動機構(123)、および駆動機構(123)により駆動可能なステージ部(122)を備えていてもよい。
駆動機構の動力発生手段としては、例えば、サーボモーター、ステッピングモーター、リニアモーター、ピエゾアクチュエータ、磁歪アクチュエータが挙げられ、移動量に応じて好適に選択することができる。また、駆動機構の動力伝達手段(直動システム)としては、例えば、ボールねじ機構、ラックピニオン、プーリー、カム機構、スライダクランク機構が挙げられ、ボールねじ機構またはラックピニオンが好ましく、ボールねじ機構がより好ましい。必要に応じて前記動力発生手段と動力伝達手段を組み合わせて用いてもよい。
駆動機構は、ステージ部の動作を制御するための制御機構を備えることが好ましい。
<積層ブロックの形状およびサイズ>
積層ブロックの形状およびサイズとしては、回転時における積層ブロックの位置安定性を確保するために十分な大きさが確保された形状およびサイズが好ましい。また、積層ブロックの形状およびサイズとしては、ステージ部が巻回積層開始時から終了時の位置の間でシフトする間に積層ブロック同士や他の部材との干渉が回避されるのに十分な形状およびサイズが好ましい。
積層ブロックの、前記回転軸に直行する断面の形状としては、例えば、保持面の断面が長いほうの底辺となる台形(図1、10、12)、長方形(図7)、三角形(図8)、板状(図9)が挙げられる。回転軸との接続構造を設けやすいこと、回転時における積層ブロックの位置安定性のために形状を大きくできること、およびステージ部のシフトに伴う積層ブロック同士の干渉抑制の観点から、積層ブロックの断面の形状は、台形が好ましい。
<セパレータガイド>
多角形の巻回体に備えられる「セパレータガイド」は、多角形の巻回体に巻回される長尺シートを、積層ブロック上のステージ部間で支持する部材である。長尺シートは、長尺シート中の電極配置部位間の部分がセパレータガイドに支持されるように供給される。セパレータガイドは、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有する。両端が前記n角柱の頂点の位置で固定されることが好ましい。即ち、セパレータガイドは、前記n角柱の側稜に沿って延在することが好ましい。セパレータガイド間の距離と、長尺シート中の電極のピッチ長を同じ長さとすることが好ましい。セパレータガイドを回転軸部に固定する手段(以下、「セパレータガイドフレーム」ということがある)としては、例えば、図1、7~9に示すような正n角柱の両底面を含む面に設置する板状部材(横板)のセパレータガイドフレーム(140)であってもよく、図10~12に示すような回転軸とセパレータガイドフレームをつなぐ板状または棒状のセパレータガイドフレーム(140)であってもよい。
<切断機構>
多角形の巻回体は、長尺シートを切断するための切断機構を備えてもよい。切断機構が備えられる位置は特に限定されないが、多角形の巻回体が回転の最中に長尺シートを一定に切断する観点から、多角形の巻回体上に位置することが好ましく、セパレータガイドに備えられていることがより好ましい(図13)。一方で、多角形の巻回体とは別に切断機構を設けてもよい。切断機構の例としては、刃、レーザーが挙げられる。図13に示すように、切断機構のより具体的な例としては、収容位置と突出位置との間で移動可能な刃(111)がセパレータガイド(110)に収容され、長尺シート(300)の切断時に刃が飛び出す構成が挙げられる。切断機構が刃である場合、刃は多角形の巻回体の中心軸から放射線上に配置され、かつ長尺シートの幅よりも長い刃渡りを有することが好ましい。
<<製造方法の各工程>>
本発明の製造方法は、長尺シートを供給する工程(A)、長尺シートを貼り合わせる工程(B)、長尺シートを切断する工程(C)、およびステージ部をシフトさせる工程(D)を、一連の工程として含む。好ましくは、本発明の製造方法は、一連の工程の一つとして、接着剤を塗布する工程を、工程(A)または(B)の前に含んでもよい。本発明の製造方法では、これらの一連の工程が、複数回繰り返し行われる。また、これらの一連の工程を行う前に、後述の初期工程を行ってもよい。また、一連の工程を行った後に後述の後工程(二次電池用積層体の離脱工程)を行うことにより、二次電池用積層体を得ることができる。以下、各工程を説明する。
<初期工程>
本発明の製造方法において、一連の工程を行う前に、初期工程として、最下層の積層単位をステージ部に保持させる工程を、任意で行ってもよい。このような初期工程としては、長尺シートの末端部を、下記の一連の工程を1回行うことであってもよく、1個または複数の積層単位が積層されてなる構造体をステージ部に保持させることであってもよい。
<一連の工程>
以下の一連の工程では、積層単位が1つ以上積層されてなる積層数N×Xの構造体に、長尺シート中の積層数Xの積層単位を積層させて、積層単位が更に積層されてなる積層数X×(N+1)の構造体が得られる。
<長尺シートを供給する工程(A)>
本発明の製造方法において、前記積層単位が1つ以上積層されてなる積層数N×Xの構造体が前記保持面に保持された積層ブロック上に前記長尺シートを供給する工程(A)が行われる(図2)。図2は工程(A)の例(第二の電極がセパレータ原反の上に配置された長尺シートの場合)として、積層数N×Xの構造体(図では省略)が保持面に保持された積層ブロック(120)上に、長尺シート(300)を供給することを示す。図2に示すように、長尺シート(300)は、長尺シート(300)中の電極配置部位(積層単位(310)に相当する部位)が積層ブロック(120)上の位置となり、かつ長尺シート(300)中の電極配置部位間の部分がセパレータガイド(110)に支持されるように、供給される。セパレータガイド間の距離と、長尺シート中の電極のピッチ長を同じ長さとすれば、最初に長尺シートを、長尺シート中の電極配置部位が積層ブロック上の位置となり、かつ長尺シート中の電極配置部位間の部分がセパレータガイドに支持されるように供給すれば、以降も長尺シートを、同様の位置関係で供給し続けることができる。
<長尺シートを貼り合わせる工程(B)>
次いで、貼り合わせ位置で、前記構造体上に、構造体の最上部に位置する第二の電極と、前記長尺シートの第一の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して或いは、構造体の第一の電極と、長尺シートの第二の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して重なり合うように前記長尺シートを貼り合わせる工程(B)が行われる(図4)。図4は工程(B)の例(第二の電極がセパレータ原反の上に配置された長尺シートの場合)として、貼り合わせ位置で、積層数X×(N+1)の構造体上に、前記積層数X×(N+1)の構造体の最上部に位置する第二の電極と、長尺シート(300)の第一の電極とが前記長尺シート(300)のセパレータ原反を介して重なり合うように長尺シート(300)を貼り合わせることを示す。好ましくは、工程(B)は、図4に示すように、後述する貼り合わせ機構(200)を用いて行ってもよい。好ましくは、後述するように、供給される長尺シートに接着剤が塗布されていてもよい。
<貼り合わせ機構>
工程(B)で好適に用いられる「貼り合わせ機構」は、例えば、前記構造体上に重なり合った長尺シートをより密着させる部材であってもよい。図4、5に示すように、貼り合わせ機構(200)は、例えば、ローラーの形状を有していてもよく、ゴムまたはエラストマーを素材にして形成されており、回転運動することができるものであってもよい。図5に示すように、このような貼り合わせ機構(200)は、例えば多角形の巻回体(100)の回転軸の直上に配置され、多角形の巻回体(100)の回転に伴い上下移動することが好ましい。
<長尺シートを切断する工程(C)>
前記貼り合わせの後、多角形の巻回体が1回転して再び前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記構造体に貼り合わされた前記長尺シートを前記第一の電極および前記第二の電極が位置する場所以外の場所で切断する工程(C)が行われる。工程(C)を行うことにより、工程(D)において長尺シートが引っ張られることによる、サイクル特性やレート特性などの電池特性の低下、積層単位の位置がずれることによる製造物の品質や特性の低下、長尺シートの張力による工程(D)の妨げとなることによる製造速度の低下を抑制することができる。
工程(C)は、切断機構により行われてもよい。切断機構が備えられる位置は特に限定されないが、多角形の巻回体が回転の最中に長尺シートを一定に切断する観点から、多角形の巻回体上に位置することが好ましく、例えば図13に示すように、セパレータガイドに備えられていることがより好ましい。切断機構の例としては、上述のものが挙げられる。
貼り合わせが十分に行われつつ工程(C)の後に工程(D)を行う観点から、切断処理は、長尺シートが供給されて貼り付けられる位置を0度とした場合、多角形の巻回体が回転して回転角度が360÷n×2(度)を超えた位置以降かつ貼り付け位置(0度)に戻る前の範囲で切断処理を行うことが好ましい。
<ステージ部をシフトさせる工程(D)>
前記切断の後、多角形の巻回体が回転して前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記積層単位の厚みの分だけ前記ステージ部を前記回転軸に向けてシフトさせる工程(D)が行われる(図3)。図3は工程(D)の例(第二の電極がセパレータ原反の上に配置された長尺シートの場合)として、積層数X×(N+1)の構造体(積層数N×Xの構造体に、長尺シートが貼り合わされ、切断されることにより形成される)が保持面に保持された左側の積層ブロック(120)が、積層単位の厚みの分だけ右方向(回転軸方向)にシフトする様子を示す。このように、切断処理以降にステージ部が回転軸方向に向かって、積層厚み分移動することで、隣接するセパレータガイド(110)間の接面(113)と次の積層面が同一平面上に存在することができ、次の積層がスムーズに行うことができる。即ち、工程(D)を行うことにより、次に行う工程(A)において、ステージ部に保持された積層数X×(N+1)の構造体の上面と、供給される長尺シートの底面が、いずれもセパレータガイド間の接面と一致し、構造体と長尺シートがセパレータガイド間の接面にて互いに接することになり、工程(B)の貼り合わせが可能となる。
ここで、仮にステージ部がシフトしない場合、積層体の厚みが厚くなるにつれて回転軸から貼り合わせ位置までの距離(回転半径)が長くなるため、長尺シート中の電極ピッチ長を変えないと同じ位置で電極を積層できない。しかし、本発明ではステージ部シフトさせるので回転半径が一定になり、長尺シート中の電極ピッチ長を変えなくても積層できる。
また、仮に長尺シートを切断しない場合、ステージ部をシフトさせれば等ピッチの電極の長尺シートを用いても積層できるが、セパレータガイドは移動しないので積層に伴い下側の段が引っ張られて下側の段に生じる張力が大きくなる。また、セパレータガイドを移動させたとしても下側の段に生じる張力を完全に除去することはできない。このことにより、サイクル特性やレート特性などの電池特性の低下、積層単位の位置がずれることによる製造物の品質や特性の低下が生じ得る。しかし、本発明ではシフト+切断しているので、積層位置による張力の違いを生じさせずに等ピッチシートでも積層できる。
<接着剤を塗布する工程>
好ましくは、本発明の二次電池用積層体を製造する方法は、前記構造体の最上部に位置する第二の電極、または、長尺シートの最下部を構成するセパレータ原反中における前記第一の電極と貼り合わされる部分、或いは、長尺シートの最下部に位置する第二の電極、または、前記構造体の最上部に位置する第二のセパレータ中における前記第一の電極と貼り合わされる部分に、接着剤を塗布する工程を、工程(A)または(B)の前に含んでもよい。接着剤の塗布により、工程(B)の長尺シートの貼合せが容易になる。接着剤の塗布方法の例としては、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、熱転写印刷、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、バーコート法、カーテンコート法が挙げられ、インクジェット印刷が好ましい。塗布パターンの例としては、ストライプ(縦、横、斜め)、ドット(円、多角形)、ベタが挙げられる。接着剤の塗布方法、塗布パターン、用いる接着剤の種類等は、電池特性の抵抗を損なうことなく、接着力を満たすものであれば、いかなるものであってもよい。
<後工程(二次電池用積層体の離脱工程)>
上記の一連の工程を繰り返し行うことにより、二次電池用積層体は、ステージ部の保持面状に形成される(図6)。この時、ステージ部は、積層開始位置から積層分の厚さだけ中心軸方向にシフトしている。二次電池用積層体をステージ部から離脱させることにより、製造物としての二次電池用積層体を得ることができる。二次電池用積層体のステージ部への保持が吸着によって行われている場合、二次電池用積層体の離脱は、例えば吸着の停止によって行うことができる。
<各部材のサイズ例>
ここで、図1に示すような、台形の断面形状を有する積層ブロックを備える四角形型(n=4)の多角形の巻回体を用いて、第一の電極および第二の電極のうち大きい方の電極サイズが200mm×200mmの二次電池用積層体を製造する場合を例として、各部材の好適なサイズ関係の例を示す。保持面の幅(W)は、240mm前後(230~250mm)であってもよい。多角形の巻回体中で互いに対面に位置する保持面間の距離(E)は、340mm前後(330~350mm)であってもよい。多角形の巻回体中で互いに対角に位置するセパレータガイドのシート接面間の距離(D)は、464mm前後(454~474mm)であってもよい。積層ブロックの断面の台形の長辺(L)、短辺(L)、および高さ(T)は、それぞれ、210mm前後(200~220mm)、110mm前後(80~120mm)、および90mm前後(70~120mm)であってもよい。隣接する積層ブロックの断面の台形の長辺間の距離(S)および短辺間の距離(S)は、それぞれ、90mm前後(85~98mm)および35mm(10~84mm)であってもよい。
本発明の製造方法は、多角形の巻回体の回転速度、長尺シートの貼り合わせ、ステージ部の移動の長さおよびタイミング、長尺シートの切断のタイミング等が制御されることが好ましい。
(本発明の製造装置)
本発明の製造装置は、長尺シートから二次電池用積層体を製造する装置である。本発明の製造装置は、多角形の巻回体と、前記多角形の巻回体上に位置する前記長尺シートを切断する切断機構と、前記多角形の巻回体上で前記長尺シートの切断片の上に前記長尺シートを貼り合わせる貼り合わせ機構と、を備える。また、本発明の製造装置において、前記多角形の巻回体は、多角形の巻回体の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面を有するステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備える。さらに、本発明の製造装置において、前記ステージ部は、前記保持面が前記側面に沿う位置にある積層開始位置と、前記保持面が前記側面よりも前記中心軸側に位置する積層終了位置との間で前記中心軸に直交する方向に可動である。
本発明の製造装置の各部材、長尺シート、および二次電池用積層体の説明は、上述のとおりであるので説明を省略する。
本発明の製造装置は、多角形の巻回体の回転速度、長尺シートの貼り合わせ、ステージ部の移動の長さおよびタイミング、長尺シートの切断のタイミング等を制御するための制御機構を備えることが好ましい。
本発明の製造装置は、長尺シートから二次電池用積層体を製造するために用いることができ、例えば、本発明の製造方法において用いることができる。
本発明によれば、高速積層を達成し、かつサイクル特性やレート特性などの電池特性の良好な二次電池用積層体の製造が可能となる。
100 多角形の巻回体
110 セパレータガイド
111 切断機構
112 シート接面
113 セパレータガイド間の接面
120 積層ブロック
121 保持面
122 ステージ部
123 駆動機構
124 積層ブロック支持台座
130 回転軸部
140 セパレータガイドフレーム
200 貼り合わせ機構
300 長尺シート
301 セパレータ原反
310 積層単位
311 第一の電極
312 第二の電極
400 二次電池用積層体

Claims (8)

  1. 多角形の巻回体上で、2枚の長尺のセパレータ原反の間に等ピッチで配置された第一の電極と、一方のセパレータ原反を介して前記第一の電極の上または下に配置された第二の電極とを備える長尺シートから、第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極がこの順またはこれと逆の順で配置された積層単位を複数積層してなる二次電池用積層体を製造する方法であって、
    前記多角形の巻回体は、多角形の巻回体の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面を有するステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備え、
    前記積層単位が1つ以上積層されてなる構造体が前記保持面に保持された積層ブロック上に前記長尺シートを供給する工程(A)と、
    貼り合わせ位置で、前記構造体上に、構造体の最上部に位置する第二の電極と、前記長尺シートの第一の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して或いは、構造体の第一の電極と、長尺シートの第二の電極とが前記長尺シートのセパレータ原反を介して重なり合うように前記長尺シートを貼り合わせる工程(B)と、
    前記貼り合わせの後、多角形の巻回体が回転して前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記構造体に貼り合わされた前記長尺シートを前記第一の電極および前記第二の電極が位置する場所以外の場所で切断する工程(C)と、
    前記切断の後、多角形の巻回体が回転して前記貼り合わせ位置に到達する前に、前記積層単位の厚みの分だけ前記ステージ部を前記回転軸に向けてシフトさせる工程(D)と、
    を含む、二次電池用積層体を製造する方法。
  2. 前記工程(C)が、前記セパレータガイドに備えられた切断機構により行われる、請求項1に記載の二次電池用積層体を製造する方法。
  3. 前記構造体の最上部に位置する第二の電極、または、長尺シートの最下部を構成するセパレータ原反中における前記第二の電極と貼り合わされる部分、或いは、長尺シートの最下部に位置する第一の電極、または、前記構造体の最上部に位置する第二のセパレータ中における前記第一の電極と貼り合わされる部分に、接着剤を塗布する工程を、工程(A)または(B)の前に含む、請求項1または2に記載の二次電池用積層体を製造する方法。
  4. 前記構造体の前記保持面への保持が、吸着により行われる、請求項1~3の何れかに記載の二次電池用積層体を製造する方法。
  5. 2枚の長尺のセパレータ原反の間に等ピッチで配置された第一の電極と、一方のセパレータ原反を介して前記第一の電極の上または下に配置された第二の電極とを備える長尺シートから第一のセパレータ、第一の電極、第二のセパレータおよび第二の電極がこの順またはこれと逆の順で配置された積層単位を複数積層してなる二次電池用積層体を製造する装置であって、
    多角形の巻回体と、
    前記多角形の巻回体上に位置する前記長尺シートを切断する切断機構と、
    前記多角形の巻回体上で前記長尺シートの切断片の上に前記長尺シートを貼り合わせる貼り合わせ機構と、
    を備え、
    前記多角形の巻回体は、多角形の巻回体の回転軸を中心軸とするn角柱(但し、nは3以上の整数)の側面と平行に延在する保持面を有するステージ部を有する積層ブロックと、各ステージ部間に存在し、かつ前記回転軸と平行なシート接面を有するセパレータガイドとを備え、
    前記ステージ部は、前記保持面が前記側面に沿う位置にある積層開始位置と、前記保持面が前記側面よりも前記中心軸側に位置する積層終了位置との間で前記中心軸に直交する方向に可動である、二次電池用積層体の製造装置。
  6. 前記切断機構が、前記セパレータガイドに設けられている、請求項5に記載の二次電池用積層体の製造装置。
  7. 前記ステージ部が、前記保持面に前記長尺シートを吸着する吸着機構を備える、請求項5または6に記載の二次電池用積層体の製造装置。
  8. 前記積層ブロックの前記回転軸に直行する断面が、前記保持面の断面が長いほうの底辺となる台形の形状を有する、請求項5~7の何れかに記載の二次電池用積層体の製造装置。

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