JP2022067339A - インク、インク収容容器、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インク収容容器、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 樹脂およびワックスを含有するインクでは、インクにより形成される画像において耐擦過性が向上する一方で、デキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドに対し、インクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合において、吐出回復性が劣る課題がある。【解決手段】 顔料、水、有機溶剤、樹脂、ワックスを含有するインクであって、前記有機溶剤の含有量は、前記インクの質量に対して10.0質量%以上60.0質量%以下であり、所定の数式を満たすことを特徴とするインク。【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インク収容容器、及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなど
の利点を有し、デジタル信号の出力機器として広く普及している。近年では、インクジェットプリンタに用いる被印刷物として、コート紙等の低吸収性記録媒体およびプラスチックフィルム等の非吸収性記録媒体などが使用されており、そのためのインクが開発されてきている。
しかし、これらの低吸収性記録媒体および非吸収性記録媒体などに対してインクジェット印刷を行う場合、インクの浸透乾燥が生じにくいため、インクの定着性が高くないという問題がある。こういった問題に対応するため、インク中の樹脂含有量を増やして定着性を向上させる技術が知られている。また、インク中にワックスを添加することで画像表面の摩擦係数を低くし、擦過性を向上させる技術が知られている。
特許文献1は、耐擦性及び耐ブロッキング性に優れた画像を形成でき、かつ、インクジェットヘッドに設けられた撥液膜の摩耗劣化を抑制できるインクジェット用インク組成物を提供することを目的として、体積平均粒子径が20nm以上60nm以下であり融点が110℃以上であるワックス粒子Aと、体積平均粒子径が100nm以上200nm未満であり融点が70℃以下であるワックス粒子Bと、水溶性溶剤と、水と、を含有し、前記ワックス粒子Aに対する前記ワックス粒子Bの含有質量比が、0.1~5.0であるインクジェット用インクを提案している。
特許文献2は、耐擦性に優れる記録物を与え、高温記録時においても耐擦性が劣化せず、かつ記録安定性にも優れるインク組成物を提供することを目的として、顔料と、第1ワックス粒子と、第2ワックス粒子と、樹脂エマルジョンとを含み、前記第1ワックス粒子は、120℃以上170℃以下の融点を有し、前記第2ワックス粒子は、70℃以上120℃未満の融点を有し、前記樹脂エマルジョンは、50℃以上150℃以下のガラス転移点を有し、前記第1ワックス粒子はポリエチレンワックス粒子またはポリプロピレンワックス粒子からなる群より選ばれる1種以上のワックス粒子を含み、前記第2ワックス粒子は、ポリエチレンワックス粒子を含む、インク組成物を提案している。
特許文献3は、インクの吐出安定性を高いレベルに維持しつつ、光沢性及び耐擦過性に優れた画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供することを目的として、顔料、顔料を分散させる樹脂分散剤、ポリイソシアネート及び酸基を有するポリオールのそれぞれに由来するユニットなどを有する水溶性ウレタン樹脂、ポリエチレンワックスなどで形成されたワックス粒子、並びにワックス粒子を分散させる分散剤を含有する水性インクを提案している。
しかしながら、樹脂およびワックスを含有するインクでは、インクにより形成される画像において耐擦過性が向上する一方で、デキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドに対し、インクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合において、吐出回復性が劣る課題がある。
本発明は、顔料、水、有機溶剤、樹脂、ワックスを含有するインクであって、前記有機溶剤の含有量は、前記インクの質量に対して10.0質量%以上60.0質量%以下であり、下記数式(a)~(c)を満たすことを特徴とするインクに関する。
Figure 2022067339000001
Figure 2022067339000002
Figure 2022067339000003
(前記数式(a)~(c)中、Aは前記ワックスの平均粒子径D50(nm)を表し、Bは前記ワックスの前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表し、Cは前記顔料の前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表し、Dは前記樹脂の前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表す。)
本発明によれば、インクにより形成される画像において高い耐擦過性を有し、且つデキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドにインクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合において高い吐出回復性を有するインクを提供することができる。
図1は、記録装置の一例を示す斜視図である。 図2は、インク収容容器の一例を示す概略図である。 図3は、インク吐出ヘッドの一例を示す分解斜視図である。 図4は、インク吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 図5は、インク吐出ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
<<インク>>
本発明のインクは、顔料、水、有機溶剤、樹脂、ワックスを含有し、必要に応じて、界面活性剤等のその他の成分を含有することが好ましい。また、本発明のインクは、下記数式で表される所定の物性を有する。
<インクの物性>
本発明のインクは、下記数式(a)を満たす。
Figure 2022067339000004
上記数式(a)中、Aはワックスの平均粒子径D50(nm)を表す。平均粒子径D50は累積50体積%粒子径であり、例えば、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)などを用いて測定することができる。
上記数式(a)中、Bはインクの質量に対するワックスの含有量(質量%)を表す。
本発明のインクは、下記数式(b)を満たす。
Figure 2022067339000005
上記数式(b)中、Cはインクの質量に対する顔料の含有量(質量%)を表す。
上記数式(b)中、Dはインクの質量に対する樹脂の含有量(質量%)を表す。
本発明のインクは、下記数式(c)を満たす。
Figure 2022067339000006
上記数式(c)中、Bは、上記同様、インクの質量に対するワックスの含有量(質量%)を表す。
上記数式(c)中、Cは、上記同様、インクの質量に対する顔料の含有量(質量%)を表す。
上記数式(c)中、Dは、上記同様、インクの質量に対する樹脂の含有量(質量%)を表す。
本発明のインクが、上記数式(a)~(c)の全てを満たすことで、インクにより形成される画像において高い耐擦過性を有し、且つインクジェットヘッドノズル面のインクの乾燥を抑制する保護キャップがインクジェットヘッドに装着されていない状態(「デキャップ状態」とも称する)に長時間置かれたインクジェットヘッドにインクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合において高い吐出回復性を有するインクを提供することができる。
具体的には、上記数式(a)において、1110以下である場合、ワックスの平均粒子径D50が小さく、ワックスの含有量が少ないため、耐擦過性が低下する。また、1400以上である場合、ワックスの平均粒子径D50が大きく、ワックスの含有量が多いため、吐出回復性が低下する。
また、上記数式(b)において、2.50以上である場合、耐擦過性向上に寄与する樹脂の含有量が顔料の含有量に対して不十分となり、耐擦過性が低下する。
また、上記数式(c)において、25.0より大きい場合、インク中の不溶成分が多くなり、吐出回復性が低下する。
本発明のインクは、下記数式(d)を満たすことが好ましい。
Figure 2022067339000007
上記数式(d)中、Aは、上記同様、ワックスの平均粒子径D50(nm)を表す。
上記数式(d)中、Bは、上記同様、インクの質量に対するワックスの含有量(質量%)を表す。
上記数式(d)中、Eはインクが吐出されるインクジェットヘッドにおけるノズル径(μm)を表す。なお、ノズル径とは、ノズル形状が円形である場合はノズルの直径を表し、ノズル形状が円形以外である場合はノズル外周上の2点を結ぶ直線のうち最長の長さを表す。
本発明のインクが、上記数式(d)を満たすことで、デキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドにインクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合においてより高い吐出回復性を有するインクを提供することができる。
具体的には、上記数式(d)において、1.75未満である場合、ノズル径に対してワックスの平均粒子径D50が小さくなり、ワックスの含有量も少なくなるため、吐出回復性がより向上する。
本発明のインクは、下記数式(e)を満たすことが好ましい。
Figure 2022067339000008
上記数式(e)中、Bは、上記同様、インクの質量に対するワックスの含有量(質量%)を表す。
上記数式(e)中、Fはワックスの平均粒子径D90(nm)を表す。平均粒子径D90は累積90体積%粒子径であり、例えば、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)などを用いて測定することができる。
本発明のインクが、上記数式(e)を満たすことで、インクにより形成される画像において高い耐擦過性を有するインクを提供することができる。
具体的には、上記数式(e)において、25.0未満である場合、ワックスの平均粒子径D50が大きくなり、ワックスの含有量が多くなるため、耐擦過性がより向上する。
本発明のインクは、下記数式(f)を満たすことが好ましい。
Figure 2022067339000009
上記数式(f)中、Bは、上記同様、インクの質量に対するワックスの含有量(質量%)を表す。
上記数式(f)中、Eは、上記同様、インクが吐出されるインクジェットヘッドにおけるノズル径(μm)を表す。
上記数式(f)中、Fは、上記同様、ワックスの平均粒子径D90(nm)を表す。
本発明のインクが、上記数式(f)を満たすことで、デキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドにインクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合においてより高い吐出回復性を有するインクを提供することができる。
具体的には、上記数式(f)において、2.80未満である場合、ノズル径に対してワックスの平均粒子径D50が小さくなり、ワックスの含有量も少なくなるため、吐出回復性がより向上する。
<有機溶剤>
本発明のインクは有機溶剤を含有する。有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インク全量に対して、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。10質量%以上60質量%以下であることで、デキャップ状態に長時間置かれたインクジェットヘッドにインクを供給することでインクジェットヘッドの吐出安定性を回復させる場合において高い吐出回復性を有するインクを提供することができる。
また、本発明のインクは、引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤を含有し、引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤の含有量は、インクの質量に対して5.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤は、記録媒体に付与された後すぐに揮発し、インクに含まれる樹脂による樹脂膜の形成を阻害せず、これにより、より耐擦過性に優れたインクを得ることができる。また、引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤の含有量がインクの質量に対して5.0質量%以上20.0質量%以下であることで、更に耐擦過性に優れたインクを得ることができる。
引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤としては、例えば、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(引火点39℃)、3-メトキシ-1-ブタノール(引火点47℃)、ジメチルジグリコール(引火点56℃)などを挙げることができる。
なお、引火点は、例えば、クリーブランド開放式引火点試験法を用い、JIS-K2265に記載される方法に従い測定することができる。
<水>
本発明のインクは水を含有する。インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宣選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、インク全量に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<顔料>
本発明のインクは顔料を含有する。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
インク中の顔料の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15.0質量%以下が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上10.0質量%以下であり、更に好ましくは0.1質量%以上5.0質量%以下である。
顔料を分散してインクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
-顔料分散体-
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下であることが好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
本発明のインクは樹脂を含有する。インクが樹脂を含有することで、インクにより形成される画像において高い耐擦過性を得られる。
インク中に含有される樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1.0質量%以上30.0質量%以下が好ましく、5.0質量%以上20.0質量%以下がより好ましい。
<ワックス>
本発明のインクはワックスを含有する。インクがワックスを含有することで、インクにより形成される画像において高い耐擦過性を得られる。なお、本開示においてワックスとは、融点が170℃以下である高分子化合物を意味する。この点において、融点を有しない又は融点が170℃を超える高分子化合物である樹脂とは区別できる。融点は、示差走査熱量計(DSC:Differential scanning calorimetry)(例えば、(株)日立ハイテクサイエンス製の示差走査熱量計(DSC)EXSTAR6220)を用いたDSC測定における吸熱ピークトップの温度を意味する。なお、ワックスは、ワックスがインク中に分散されたワックス粒子の形態で用いられることが好ましい。
インク中に含有されるワックスの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン系樹脂、カルナバ酸、モンタン酸などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系樹脂を含むポリエチレンワックスが好ましい。ポリエチレンワックスを含有するインクを使用したとき、より高い吐出回復性を有するインクが得られるためである。
ワックスの融点としては、80℃以上140℃以下が好ましく、100℃以上140℃以下がより好ましい。融点が、80℃以上であると、室温環境下でもワックスが過剰に溶融又は凝固することが少なくなり、インクの保存安定性を維持でき、140℃以下であると、室温環境下でもワックスが十分に溶融し、インクにより形成される画像において滑り性が向上するため高い耐擦過性を得られる。
ワックスの平均粒子径D50は、50nm以上300nm以下であることが好ましく、75nm以上200nm以下であることがより好ましく、100nm以上160nm以下であることが更に好ましい。
また、ワックスの平均粒子径D90は、50nm以上500nm以下であることが好ましく、120nm以上300nm以下であることがより好ましく、140nm以上270nm以下であることが更に好ましい。
ワックスの平均粒子径D50又は平均粒子径D90が上記範囲内であると、インクにより形成される画像表面にワックスが配向しやすくなり、インクにより形成される画像において滑り性が向上するため高い耐擦過性を得られる。
ワックスの含有量としては、インク全量に対して、0.1質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上2.0質量%以下がより好ましい、0.1質量%以上1.2質量%以下が更に好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2022067339000010
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2022067339000011
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
Figure 2022067339000012
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<その他添加剤>
その他添加剤としては、例えば、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、及びpH調整剤などを挙げられる。
-消泡剤-
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
-防腐防黴剤-
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
-防錆剤-
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
-pH調整剤-
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<インクの粘度等>
インクのその他物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
<<記録媒体>>
記録媒体としては、特に制限なく用いることができ、普通紙、光沢紙、特殊紙などの一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。本発明のインクは、これらの中でも、非浸透性基材(非吸収性基材)に対して特に好適に用いることができる。
非浸透性基材とは、水透過性、吸収性、又は吸着性が低い表面を有する基材を意味し、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれる。より定量的には、ブリストー(Bristow)法において、接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材を表す。
非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<<記録物>>
記録物とは、記録媒体と、記録媒体上に本発明のインクにより形成された画像と、を有する構造物である。
<<インク収容容器>>
インク収容容器は、本発明のインクが収容された状態の容器を意味する。このようなインク収容容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。なお、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されない。
<<記録装置、記録方法>>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するインクジェットヘッドだけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434のノズルから記録媒体へインクを吐出(付与)可能となる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
<インクジェットヘッド>
インクジェットヘッド(以下、「インク吐出ヘッド」とも称する)は、インクジェット記録装置に設けられたインクを吐出する部材である。インク吐出ヘッドは、インクを吐出するノズル(以下、「ノズル孔」とも称する)を有する。また、インク吐出ヘッドはノズルプレートを有し、ノズルプレートはノズル孔を有するノズル基板とノズル基板上に設けられた撥インク膜とを有する。
ノズル基板は、ノズル孔からインクが吐出されるインク吐出側の面と、インク吐出側の面とは反対側に位置する液室接合面とを有する。撥インク膜は、ノズル基板のインク吐出側の面に形成されている。
ノズル基板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、Al、Bi、Cr、InSn、ITO、Nb、Nb2O5、NiCr、Si、SiO2、Sn、Ta2O5、Ti、W、ZAO(ZnO+Al2O3)、Znなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、防錆性の点から、ステンレス鋼が好ましい。
ステンレス鋼としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
撥インク膜は、含フッ素アクリレートエステル重合体、又は主鎖に含フッ素ヘテロ環状構造を有する重合体を含むことが好ましい。撥インク膜が、含フッ素アクリレートエステル重合体、又は主鎖に含フッ素ヘテロ環状構造を有する重合体を含むことにより、表面自由エネルギーが非常に小さくなり、表面張力の低いインクであっても濡れ難い状態を維持できるので好ましい。
ここで、インク吐出ヘッドの一例について、図3から図5を参照して説明する。図3は同ヘッドの一例を示す分解斜視説明図、図4は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図5は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う断面説明図である。
インク吐出ヘッドは、流路板(液室基板、流路部材)1と、この流路板1の下面に接合した振動板部材2と、流路板1の上面に接合したノズル形成部材であるノズルプレート3とを有し、これらによって液滴(インクの滴)を吐出する複数のノズル孔4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口19を介してフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路板1は、シリコーン基板をエッチングして連通路5、加圧液室6、流体抵抗部7などの開口をそれぞれ形成している。なお、流路板1は、例えば、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで形成することもできる。
振動板部材2は各液室6に対応してその壁面を形成する各振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、振動領域2aの面外側(液室6と反対面側)に島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させ、液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての積層型圧電素子12、12の各圧電素子柱12Aの上端面(接合面)を接合している。また、積層型圧電素子12の下端面はベース部材13に接合している。
ここで、圧電素子12は、PZT等の圧電材料層21と内部電極22a、22bとを交互に積層したものであり、内部電極22a、22bをそれぞれ端面、即ち圧電素子12の振動板2に略垂直な側面に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極)23a、23bに接続し、端面電極(外部電極)23a、23bに電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。この圧電素子12は、ハーフカットダイシングによる溝加工を施して1つの圧電素子部材に対して所要数の圧電素子柱12A、12Bを形成したものである。
なお、圧電素子12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を圧電素子柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を圧電素子柱12Bとして区別している。この場合、駆動用圧電素子柱12Aと支柱用圧電素子柱12Bとを交互に使用するバイピッチ構成でも、あるいは、すべての圧電素子柱を駆動用圧電素子柱12Aとして使用するノーマルピッチ構成のいずれでも採用できる。
これにより、ベース部材13上に駆動素子としての複数の駆動用圧電素子柱12Aが並べて配置された駆動素子列(駆動用圧電素子柱12Aの列)が2列設けられた構成としている。
また、圧電素子材料としては、特に制限はなく、一般に圧電素子材料として用いられるBaTiO、PbTiO、(NaK)NbO等の強誘電体などの電気機械変換素子を用いることもできる。更に、圧電素子に積層型のものを用いているが、単板の圧電素子を用いてもよい。単板の圧電素子としては切削加工したものや、スクリーン印刷して焼結した厚膜のものや、スパッタや蒸着、或いはゾルゲル法により形成する薄膜のものでもよい。また、1つのベース部材13に設けられる積層型圧電素子12は1列としても、複数列設けられた構造としてもよい。
そして、圧電素子12の各駆動用圧電素子柱12Aの外部電極23aには駆動信号を与えるために半田部材で配線手段としてのFPC15を直接接続し、このFPC15には圧電素子12の各駆動用圧電素子柱12Aに対して選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)16が実装されている。なお、すべての圧電素子柱12Aの外部電極23bは電気的に共通に接続されてFPC15の共通配線に同じく半田部材で接続される。また、ここでは、FPC15の圧電素子12と接合される出力端子部には半田メッキが施されており、半田接合を可能にしているが、FPC15ではなく圧電素子12側に半田メッキを施してもよい。また、接合方法についても半田接合の他に異方導電性膜による接合やワイヤボンディングを用いることもできる。
ノズルプレート3は、各液室6に対応して5μm以上50μm以下のノズル径であるノズル孔4を構成する孔部が形成されたノズル基材31の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面、ノズル形成面)に撥インク膜32を形成して構成している。なお、ノズル径とは、ノズル形状が円形である場合はノズルの直径を表し、ノズル形状が円形以外である場合はノズル外周上の2点を結ぶ直線のうち最長の長さを表す。
また、FPC15を実装した(接続した)圧電素子12及びベース部材13などで構成される圧電型アクチュエータユニット100の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部からインクを供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインク収容容器などのインク供給源に接続される。
このように構成したインク吐出ヘッドにおいては、例えば、駆動用圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子柱12Aが収縮し、振動板部材2の振動領域2aが下降して液室6の容積が膨張することで、液室6内にインクが流入し、その後圧電素子柱12Aに印加する電圧を上げて圧電素子柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材2をノズル孔4方向に変形させて液室6の容積/体積を収縮させることにより、液室6内のインクが加圧され、ノズル孔4からインクの液滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材2が初期位置に復元し、液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル孔4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、インク吐出ヘッドの駆動方法については上記の例(引き-押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
<顔料分散体の調製例>
(表面改質ブラック顔料分散体の調製)
SENSIJET Black SDP2000分散液(センシエントテクノロジーズ社製、カーボンブラック、顔料固形分濃度14.5質量%)1kgを0.1NのHClの水溶液で酸析した。次に、10質量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液(メタノール溶液)でpHを9に調整することにより、30分間後に表面改質ブラック顔料分散体が得られた。得られた表面改質ブラック顔料分散体は、カルボン酸基を有する化合物、スルホン酸基を有する化合物、カルボン酸テトラブチルアンモニウム塩、及びスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1つと結合した顔料を含んでいる。次に、表面改質ブラック顔料分散体とイオン交換高純水とを透析膜を用いた限外濾過に供し、更に超音波分散に供し、顔料固形分濃度を25質量%に濃縮した。得られた表面改質ブラック顔料分散体の体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)により測定したところ、120nmであった。
<樹脂エマルションの準備>
樹脂エマルションとして、JE-1056(星光PMC社製、Tg82℃)を用いた。
<ワックスの準備>
ワックスとして、以下に示す市販品を用いた。なお、各ワックスの平均粒子径D50および平均粒子径D90は粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA-EX150)を用いて測定した。
・AQUACER 531(ビックケミー社製、D50:145nm、D90:257nm、ポリエチレン)
・HORDEMER PE34(マイケルマン社製、D50:118nm、D90:196nm、ポリエチレン)
・Michem Emulsion 91240G(マイケルマン社製、D50:107nm、D90:147nm、ポリエチレン)
・Michem Emulsion 91840M(マイケルマン社製、D50:70nm、D90:107nm、ポリエチレン)
・Michem Lube 156(マイケルマン社製、D50:148nm、D90:250nm、カルナバ)
・AQUACER 541(ビックケミー社製、D50:143nm、D90:189nm、モンタン酸)
<有機溶剤の準備>
有機溶剤として、以下に示す市販品を用いた。
・1,2-プロパンジオール(東京化成工業製、引火点107℃)
・3-メトキシ-1-プロパノール(東京化成工業製、引火点65℃)
・ジプロピレングリコールジメチルエーテル(東京化成工業製、引火点60℃)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業製、引火点39℃)
<界面活性剤の準備>
界面活性剤として、以下に示す市販品を用いた。
・FS-300(DuPont社製フッ素系界面活性剤)
<防腐剤の準備>
防腐剤として、以下に示す市販品を用いた。
・プロキセルLV(ロンザジャパン社製)
<インクの調製例>
下記表1~9に示すインク処方に基づいて各材料を調合後、混合撹拌し、平均孔径5μmのフィルター(ザルトリウス社製、ミニザルト)で濾過し、0.5μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより各インクを作製した。なお、表1~9中の各種材料の数値の単位は「質量%」である。また、表1~9中の顔料分散体、樹脂、及びワックスの含有量を示す数値は、いずれも固形分量を表す。
次に、得られたインクにおいて、以下の方法に基づいて耐擦過性および吐出回復性を評価した。評価結果を下記表1~9に示す。
<耐擦過性>
作製したインクをインクジェットプリンタ(IPSIO GX5500、株式会社リコー製)に充填した。このときインクジェットプリンタに設けられたインクジェットヘッドにおけるノズル径は下記表1~9に示す通りである。次に、記録媒体としてのコート紙(OKトップコート+、127.9gsm紙、王子製紙社製)を当該プリンタにセットした。次に、1,200dpiの解像度でベタ画像を形成した。その後、内部の温度が100℃となるように設定した恒温槽にてベタ画像を30秒間乾燥させた。乾燥後、1.2cm四方に切ったコート紙の白紙部でベタ画像を20回擦り、コート紙の白紙部へのインク転写汚れを、反射型カラー分光測色濃度計(X-Rite社製)を用いて測定した。擦ったコート紙の地肌色を差し引くことで転写濃度を求め、下記基準に基づき、耐擦過性を評価した。なお、AA~Bが許容範囲である。
[評価基準]
AA:転写濃度が0.05未満
A:転写濃度が0.05以上0.10未満
B:転写濃度が0.10以上0.15未満
C:転写濃度が0.15以上0.20未満
D:転写濃度が0.20以上
<吐出回復性>
作製したインクをインクジェットプリンタ(IPSIO GX5500、株式会社リコー製)に充填した。このときインクジェットプリンタに設けられたインクジェットヘッドにおけるノズル径は下記表1~9に示す通りである。次に、保護キャップがインクジェットヘッドに装着されていない状態の当該プリンタを、40℃の恒温槽に24時間静置した後で恒温槽から取り出した。その後、インクジェットヘッドにインクを供給するヘッドリフレッシングを実施し、全ノズルが吐出可能な状態になるのに要するヘッドリフレッシングの回数を求め、下記基準に基づき、吐出回復性を評価した。なお、A~Bが許容範囲である。
[評価基準]
A:4回未満のヘッドリフレッシングで全ノズルが吐出する
B:4回以上7回未満のヘッドリフレッシングで全ノズルが吐出する
C:7回以上10回未満のヘッドリフレッシングで全ノズルが吐出する
D:10回以上のヘッドリフレッシングで全ノズルが吐出する
Figure 2022067339000013
Figure 2022067339000014
Figure 2022067339000015
Figure 2022067339000016
Figure 2022067339000017
Figure 2022067339000018
Figure 2022067339000019
Figure 2022067339000020
Figure 2022067339000021
実施例および比較例の比較より、数式(a)~(c)を満たすとき、インクにより形成される画像において高い耐擦過性が得られ、且つ高い吐出回復性を有するインクが得られる。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(k)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インク用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2016-193980号公報 特開2014-162812号公報 特開2019-202419号公報

Claims (8)

  1. 顔料、水、有機溶剤、樹脂、ワックスを含有するインクであって、
    前記有機溶剤の含有量は、前記インクの質量に対して10.0質量%以上60.0質量%以下であり、
    下記数式(a)~(c)を満たすことを特徴とするインク。
    Figure 2022067339000022
    Figure 2022067339000023
    Figure 2022067339000024
    (前記数式(a)~(c)中、Aは前記ワックスの平均粒子径D50(nm)を表し、Bは前記ワックスの前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表し、Cは前記顔料の前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表し、Dは前記樹脂の前記インクの質量に対する含有量(質量%)を表す。)
  2. 更に、下記数式(d)を満たす請求項1に記載のインク。
    Figure 2022067339000025
    (前記数式(d)中、Eは前記インクが吐出されるインクジェットヘッドにおけるノズル径(μm)を表す。)
  3. 更に、下記数式(e)を満たす請求項1又は2に記載のインク。
    Figure 2022067339000026
    (前記数式(e)中、Fは前記ワックスの平均粒子径D90(nm)を表す。)
  4. 更に、下記数式(f)を満たす請求項1から3のいずれか一項に記載のインク。
    Figure 2022067339000027
    (前記数式(f)中、Eは前記インクが吐出されるインクジェットヘッドにおけるノズル径(μm)を表し、Fは前記ワックスの平均粒子径D90(nm)を表す。)
  5. 前記ワックスは、ポチエチレンワックスである請求項1から4のいずれか一項に記載のインク。
  6. 前記インクは、引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤を含有し、
    前記引火点が40℃以上60℃以下の有機溶剤の含有量は、前記インクの質量に対して5.0質量%以上20.0質量%以下である請求項1から5のいずれか一項に記載のインク。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載のインクを収容していることを特徴とするインク収容容器。
  8. 請求項7に記載の収容容器と、前記収容容器から供給される前記インクを吐出するインクジェットヘッドと、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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