JP2022064855A - 分析装置 - Google Patents

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Kenichiro Hirose
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Abstract

【課題】分析対象物の観察位置をユーザに容易に把握させる。【解決手段】分析装置としての分析観察装置Sは、レーザ光を出射する電磁波出射部71と、分析光軸Aaを有しかつレーザ光を集光して載置台51に載置されたサンプルSPに照射するとともに、該サンプルSPから戻る光を集光する反射型対物レンズ74と、反射型対物レンズ74によって集光された光に基づいて分光スペクトルを生成する第1および第2検出器77A,77Bとを含む分析光学系7と、分析光軸Aaと平行な観察光軸Aoを有しかつサンプルSPからの光を集光する対物レンズ92と、該対物レンズ92を通して受光された光に基づいて該サンプルSPを撮像する第2カメラ93とを含む観察光学系9と、載置台51の載置面51aに垂直な所定の基準軸Asに対し、分析光学系7および観察光学系9のうち少なくとも観察光学系9を傾斜させる傾斜機構45とを備える。【選択図】図12B

Description

ここに開示する技術は、分析装置に関する。
例えば特許文献1には、レーザ誘起ブレークダウン法(Laser Induced Breakdown Spectroscopy:LIBS)を用いた分析装置が開示されている。具体的に、この特許文献1に開示された分析装置(計測装置)は、分析対象物(試料)にレーザ光を照射し、その分析対象物で発生した光(プラズマ光)を分光器で受光して分析することで、分析対象物の成分分析を行うように構成されている。
また、特許文献2には、LIBS法を用いた分析装置の別例が開示されている。具体的に、この特許文献2に開示された分析装置(成分計測装置)は、分析対象物(試料)から分光器に至る光路上に観察光学系を配置してなり、この観察光学系を通じて分光器に光を導くように構成されている。
特開2000-121558号公報 特開2020-101441号公報
ところで、前記特許文献1および2に記載されているような分析装置によって、鉛直方向に立ち上がった構造体等、様々な形状を有する分析対象物に対して成分分析を行うケースが考えられる。その場合、斜め方向等、様々な角度から分析対象物を観察できなくては、その観察位置をユーザに把握させることが困難であり、装置のユーザビリティを高めるには不都合となる。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分析対象物の観察位置をユーザに容易に把握させることにある。
本開示の第1の態様は、分析対象物の成分分析を行う分析装置に係る。この分析装置は、分析対象物を載置するための載置面を有する載置台と、レーザ光を出射するレーザ発振器と、所定方向に沿って延びる第1の光軸を有し、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を集光して前記載置台に載置された分析対象物に照射するとともに、該レーザ光を照射することで該分析対象物において発生した光を集光する第1の対物レンズと、前記分析対象物において発生しかつ前記第1の対物レンズによって集光された光の波長毎の強度分布である分光スペクトルを生成する分光器と、を含む分析光学系と、前記第1の光軸と平行な第2の光軸を有し、前記分析対象物からの光を集光する第2の対物レンズと、該第2の対物レンズを通して受光された前記分析対象物からの光の受光量を検出することで該分析対象物を撮像するカメラと、を含む観察光学系と、前記載置面に垂直な所定の基準軸に対し、前記分析光学系および前記観察光学系のうち少なくとも前記観察光学系を傾斜させる傾斜機構と、を備える。
前記第1の態様によると、傾斜機構は、載置面に垂直な所定の基準軸に対し、分析光学系および観察光学系のうち少なくとも観察光学系を傾斜させる。傾斜可能な観察光学系を分析装置に搭載することで、斜め方向等、様々な角度から分析対象物を観察することができるようになる。これにより、分析対象物の観察位置をユーザに容易に把握させることが可能となる。
また、本開示の第2の態様によれば、前記傾斜機構は、前記第1の光軸に対する前記第2の光軸の相対位置を保持した状態で、前記分析光学系および前記観察光学系を一体的に傾斜させる、としてもよい。
前記第2の態様によると、斜め方向等、様々な方向から分析対象物にレーザ光を照射することができるようになる。これにより、鉛直方向に立ち上がった構造体等、様々な形状を有する分析対象物に対して成分分析を行うことが可能になる。
また、本開示の第3の態様によれば、前記分析装置は、前記レーザ発振器からのレーザ光の出射を制限するように動作可能な出射制限手段と、前記基準軸に対する前記観察光学系の傾きを検出する傾き検出手段と、を備え、前記傾き検出手段により検出された傾きが所定の第1閾値を超える場合、前記出射制限手段を介して前記レーザ光の出射を制限する制御部と、を備える、としてもよい。
ここで、「レーザ光の出射を制限する」という語には、レーザ光の出力を低下させる処理と、レーザ光の出射を禁止する処理と、ユーザに対する警告通知と、の少なくとも1つが含まれる。
一般に、分析光学系を過度に傾斜させた状態でレーザ光を出射してしまうと、人体の網膜等に当たる可能性がある。そこで、前記第3の態様のように、傾きに応じてレーザ光の出射を制限することで、分析装置の安全性を高めることが可能になる。
また、本開示の第4の態様によれば、前記分析装置は、前記傾き検出手段による検出結果に基づいて、ユーザに対し、前記レーザ光の出射に係る通知を行う通知手段を備える、としてもよい。
前記第4の態様によると、通知手段が通知を行うことで、分析光学系の傾き等、種々の情報をユーザに通知することが可能になる。このことは、分析装置の安全性を高める上で有効である。
また、本開示の第5の態様によれば、前記通知手段は、前記傾き検出手段によって検出された傾きに応じて、前記ユーザに対する通知内容を切り替える、としてもよい。
前記第5の態様によると、傾きに応じて通知内容を切り替えることで、分析光学系の姿勢に対応した情報をユーザに通知することが可能になる。このことは、分析装置の安全性を高める上で有効である。
また、本開示の第6の態様によれば、前記通知手段による通知には、少なくとも、前記レーザ光の出射が非推奨であることを示す通知が含まれる、としてもよい。
前記第6の態様によると、例えば分析光学系の傾きのみを通知するような構成と比較して、ユーザに対してより確実な注意喚起を行うことができる。これにより、分析装置の安全性を高める上で有利になる。
また、本開示の第7の態様によれば、前記分析装置は、前記分析光学系を収容する分析筐体を備え、前記出射制限手段は、前記分析筐体内に配置され、かつ前記レーザ光の光路上に挿入可能な遮蔽部材によって構成される、としてもよい。
前記第7の態様によると、レーザ光の出射をより確実に抑制することができ、分析装置の安全性を高める上で有利になる。
また、本開示の第8の態様によれば、前記分析装置は、前記分析光学系を収容する分析筐体と、前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に取付可能な遮蔽カバーと、をさらに備え、前記制御部は、前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に前記遮蔽カバーが取り付けられているか否かを判定し、前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に遮蔽カバーが取り付けられていると判定された場合は、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きにかかわらず、前記レーザ光の出射を許容する一方、第1の対物レンズまたは前記分析筐体に前記遮蔽カバーが取り付けられていないと判定された場合は、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きに応じて、前記のレーザ光の出射を制限する、としてもよい。
前記第8の態様によると、安全性が確保されている状態(第1の対物レンズ等に遮蔽カバーが取り付けられている状態)では、傾きに応じた制御を実行せず(傾きの大きさにかかわらず、レーザ光の出射を許容する)、安全性が確保されていない可能性のある状態(第2の対物レンズ等に取り付けられていない状態)でのみ、傾きの大きさに応じてレーザ光の出射を制限することになる。これにより、出射を制限すべき状況に応じた制御を行うことができるようになる。
また、本開示の第9の態様によれば、前記分析光学系は、該分析光学系および前記観察光学系が一体的に傾斜した状態では、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きにかかわらず、前記レーザ光の出射を制限する、としてもよい。
前記第9の態様によると、分析光学系が傾斜した状態では、その傾きの大小に関係なくレーザ光の出射を制限することで、より安全サイドに立った構成を実現することができるようになる。
また、本開示の第10の態様によれば、前記分析装置は、前記観察光学系による前記分析対象物の撮像と、前記分析光学系による前記分光スペクトルの生成とが前記分析対象物における同一箇所に対して行われるように、前記載置台に対する前記観察光学系および前記分析光学系の相対位置を水平方向に沿って移動させる水平駆動機構を備える、としてもよい。
ここで「水平方向に沿って移動させる」の語には、前後方向、左右方向等の直線移動に
加え、水平面に沿った回動等の曲線移動も含まれる。
前記第10の態様によると、前記分析装置は、載置台に対する観察光学系および分析光学系の相対位置を移動させることで、観察光学系による観察対象物の撮像と、分析光学系による分光スペクトルの生成とを、観察対象物における同一箇所に対して実行することができる。これにより、観察光学系による観察位置と、分析光学系による分析位置との間のズレを解消し、ひいては装置のユーザビリティを向上させることができる。
さらに、前記第10の態様によると、観察光学系と分析光学系とは独立した光学系として構成されることになるため、各光学系を、それぞれの用途に最適な仕様とすることができる。これにより、各光学系の性能を可能な限り高めることが可能となる。
また、本開示の第11の態様によれば、前記水平駆動機構は、前記傾斜機構によって少なくとも前記観察光学系を傾斜させた姿勢を保持した状態で、前記載置台に対する前記観察光学系および前記分析光学系の相対位置を移動させる、としてもよい。
前記第11の態様によると、観察光学系による観察対象物の撮像と、分析光学系による分光スペクトルの生成とを、分析対象物における同一箇所に対し、同一方向(同一アングル)から実行することができる。これにより、観察光学系による観察位置と、分析光学系による分析位置との間のズレをさらに解消し、ひいては装置のユーザビリティを向上させる上で有利になる。
また、本開示の第12の態様によれば、前記水平駆動機構による前記観察光学系および前記分析光学系の移動方向は、前記傾斜機構による揺動の中心軸と平行に延びる、としてもよい。
前記第12の態様によると、観察光学系による観察対象物の撮像と、分析光学系による分光スペクトルの生成とを、分析対象物における同一箇所に対し、同一方向(同一アングル)から実行させる上で有利になる。
また、本開示の第13の態様によれば、前記分析装置は、前記載置台、前記観察光学系および前記分析光学系を取付可能に構成されたスタンドを備える、としてもよい。
前記第13の態様によると、オールインワンタイプの分析装置として構成することができ、各光学系をスタンドに取り付けるだけで、観察から分析に至るまで実現可能となる。このことは、装置のユーザビリティを向上させる上で有効である。
以上説明したように、本開示によれば、分析対象物の観察位置をユーザに容易に把握させることができる。
図1は、分析観察装置の全体構成を例示する模式図である。 図2は、光学系本体を例示する斜視図である。 図3は、光学系本体を例示する側面図である。 図4は、光学系本体を例示する正面図である。 図5は、光学系本体を例示する分解斜視図である。 図6は、光学系本体の構成を模式化して示す側面図である。 図7は、分析ユニットの構成を例示する模式図である。 図8は、ユニット連結具の構成を例示する斜視図である。 図9は、レンズ鏡筒の着脱について説明する模式図である。 図10は、ユニット切替機構の構成について上方から見て説明する模式図である。 図11Aは、ヘッド部の水平移動について説明するための図である。 図11Bは、ヘッド部の水平移動について説明するための図である。 図12Aは、傾斜機構の動作について説明するための図である。 図12Bは、傾斜機構の動作について説明するための図である。 図13は、コントローラ本体の構成を例示するブロック図である。 図14は、制御部の構成を例示するブロック図である。 図15Aは、分析観察装置の基本動作を例示するフローチャートである。 図15Bは、観察ユニットによる分析対象の探索手順を例示するフローチャートである。 図15Cは、分析ユニットによるサンプルの分析手順を例示するフローチャートである。 図16Aは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Bは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Cは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Dは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Eは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Fは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図16Gは、分析観察装置の表示画面を例示する図である。 図17は、ヘッド部に遮蔽カバーを取り付けた状態を例示する図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
<分析観察装置Aの全体構成>
図1は、本開示の実施形態に係る分析装置としての分析観察装置Aの全体構成を例示する模式図である。図1に例示される分析観察装置Aは、観察対象物および分析対象物としてのサンプルSPの拡大観察を行うとともに、該サンプルSPの成分分析を行うこともできる。
詳しくは、本実施形態に係る分析観察装置Aは、例えば微少物体等の試料、電子部品、被加工物等からなるサンプルSPを拡大して撮像することで、そのサンプルSPにおいて成分分析が行われるべき部位を探索したり、その外観の検査、計測等を行ったりすることができる。分析観察装置Aは、その観察機能に着目した場合、拡大観察装置と呼称したり、単に顕微鏡と呼称したり、あるいは、デジタルマイクロスコープと呼称したりすることができる。
分析観察装置Aはまた、サンプルSPの成分分析に際し、レーザ誘起ブレークダウン法(Laser Induced Breakdown Spectroscopy:LIBS)、レーザ誘起プラズマ分光法(Laser Induced Plasma Spectroscopy:LIPS)等と呼称される手法を実施することができる。分析観察装置Aは、その分析機能に着目した場合、成分分析装置と呼称したり、単に分析装置と呼称したり、あるいは、分光装置と呼称したりすることもできる。
図1に示すように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、主要な構成要素として、光学系ユニット群1と、コントローラ本体2と、操作部3と、を備える。
このうち、光学系ユニット群1は、サンプルSPの撮像および分析を行うとともに、その撮像結果および分析結果に対応した電気信号を外部に出力することができる。
コントローラ本体2は、第1カメラ81等、光学系ユニット群1を構成する種々の部品を制御するための制御部21を有する。コントローラ本体2は、制御部21を介して、光学系ユニット群1にサンプルSPの観察および分析を行わせることができる。コントローラ本体2はまた、種々の情報を表示可能な表示部22を有する。この表示部22には、光学系ユニット群1において撮像された画像、サンプルSPの分析結果を示すデータ等を表示することができる。
操作部3は、ユーザによる操作入力を受け付けるマウス31、コンソール32およびキーボード33を有する(キーボード33は、図13にのみ図示)。コンソール32は、ボタン、調整ツマミ等を操作することで、コントローラ本体2に画像データの取込、明るさ調整、第1カメラ81のピント合わせ等を指示することができる。
なお、操作部3は、マウス31、コンソール32およびキーボード33を3つとも有する必要はなく、任意の1つまたは2つを有していてもよい。また、マウス31、コンソール32およびキーボード33に加えてまたは代えて、タッチパネル式の入力装置、音声式の入力装置等を用いてもよい。タッチパネル式の入力装置の場合、表示部22に表示されている画面上の任意の位置を検出可能に構成することができる。
<光学系ユニット群1の詳細>
図2~図4は、それぞれ、光学系ユニット群1を例示する斜視図、側面図および正面図である。また、図5は光学系ユニット群1の分解斜視図であり、図6は光学系ユニット群1の構成を模式化して示す側面図である。
図1~図6に示すように、光学系ユニット群1は、各種機器を支持するためのスタンド4と、このスタンド4に取り付けられるステージ5およびヘッド部6と、を備える。ここで、ヘッド部6は、分析光学系7が収容された分析ユニット62に、観察光学系9が収容された観察ユニット63を装着してなる。ここで、分析光学系7はサンプルSPの成分分析を行うための光学系である。観察光学系9はサンプルSPの拡大観察を行うための光学系である。ヘッド部6は、サンプルSPの分析機能と拡大観察機能とを兼ね備えた装置群として構成されている。
なお、以下の説明では、図1~図4に示すように光学系ユニット群1の前後方向および左右方向を定義する。すなわち、ユーザと対面する一側が光学系ユニット群1の前側であり、これと反対側が光学系ユニット群1の後側であり、ユーザと光学系ユニット群1とが対面したときに、そのユーザから見て右側が光学系ユニット群1の右側であり、ユーザから見て左側が光学系ユニット群1の左側である。なお、前後方向及び左右方向の定義は、説明の理解を助けるためのものであり、実際の使用状態を限定するものではない。いずれの方向が前となるように使用してもよい。
また、以下の説明では、光学系ユニット群1の左右方向を「X方向」とし、光学系ユニット群1の前後方向を「Y方向」とし、光学系ユニット群1の上下方向を「Z方向」とし、このZ軸に平行な軸を中心に回転する方向を「φ方向」と定義する。X方向とY方向とは同一水平面上で互いに直交しており、その水平面に沿った方向を「水平方向」と定義する。Z軸は、その水平面に対して直交する法線の方向である。これらの定義についても、適宜変更することが可能である。
また詳細は省略するが、ヘッド部6は、図2~図6に示す中心軸Acに沿って移動したり、この中心軸Ac回りに揺動したりすることができる。この中心軸Acは、図X6等に示すように、前述の水平方向、特に前後方向に沿って延びるように構成される。
(スタンド4)
スタンド4は、作業台等に載置されるベース部41と、ベース部41の後側部分から上方へ向かって延びる支柱部42と、を有する。このスタンド4は、ステージ5およびヘッド部6の位置関係を規定するための部材であり、少なくとも、ステージ5の載置台51と、ヘッド部6の観察光学系9および分析光学系7と、を取付可能に構成される。
ベース部41は、スタンド4の略下半部を構成しており、図2に示すように、左右方向の寸法に比して前後方向の寸法が長い台座状に形成される。ベース部41の前側部分にはステージ5が取り付けられる。
また、図6等に示すように、ベース部41の後側部分(特に、ステージ5よりも後側に位置する部分)には、第1支持部41aと第2支持部41bが、前側から順番に並んだ状態で設けられる。第1および第2支持部41a,41bは、双方ともベース部41から上方へ突出するように設けられる。第1および第2支持部41a,41bには、前記中心軸Acと同心になるように配置される円形の軸受孔(不図示)が形成される。
支柱部42は、スタンド4の略上半部を構成しており、図2~図3、図6等に示すように、上下方向に沿って延びる柱状に形成される。支柱部42における上側部分の前面には、別体の装着具43を介してヘッド部6が取り付けられる。
また、図6等に示すように、支柱部42の下側部分には、第1取付部42aと第2取付部42bが、前側から順番に並んだ状態で設けられる。第1および第2取付部42a,42bは、前述の第1および第2支持部41a,41bに対応した構成とされている。具体的に、第1および第2支持部41a,41bならびに第1および第2取付部42a,42bは、第1取付部42aと第2取付部42bによって第1支持部41aを挟み込むとともに、第1支持部41aと第2支持部41bによって第2取付部42bを挟み込むようにレイアウトされる。
また、第1および第2取付部42a,42bには、第1および第2支持部41a,41bに形成された軸受孔と同心かつ同径に構成された円形の軸受孔(不図示)が形成される。これら軸受孔に対し、クロスローラベアリング等のベアリング(不図示)を介して軸部材44が挿入される。この軸部材44は、その軸心が前述の中心軸Acと同心になるように配置される。軸部材44を挿入することで、ベース部41と支柱部42は、相対的に揺動可能に連結される。軸部材44は、第1および第2支持部41a,41bならびに第1および第2取付部42a,42bとともに、本実施形態における傾斜機構45を構成する。
傾斜機構45を介してベース部41と支柱部42を連結することで、支柱部42は、中心軸Acまわりに揺動可能な状態で、ベース部41によって支持されることになる。支柱部42は、中心軸Acまわりに揺動することで、所定の基準軸Asに対して左右方向に傾斜することになる(図12Aおよび図12Bを参照)。この基準軸Asは、図4等に示す非傾斜状態においては、ステージ5の上面(載置面51a)に垂直に延びる軸とすることができる。また、中心軸Acは、傾斜機構45による揺動の中心軸(回転中心)として機能することになる。
具体的に、本実施形態に係る傾斜機構45は、支柱部42を基準軸Asに対して右側に90°程度傾斜させたり、基準軸Asに対して左側に60°程度傾斜させたりすることができるようになっている。前述のように、支柱部42にはヘッド部6が取り付けられることになるため、このヘッド部6もまた、基準軸Asに対して左右方向に傾斜させることができる。ヘッド部6を傾斜させることは、分析光学系7および観察光学系9を傾斜させること、ひいては、後述の分析光軸Aaおよび観察光軸Aoを傾斜させることに等しい。
装着具43は、支柱部42の長手方向(非傾斜状態では上下方向に一致する、以下、これを「略上下方向」と呼称する)に沿ってヘッド部6を案内するレール部43aと、レール部43aに対するヘッド部6の相対位置をロックするためのロックレバー43bと、を有する。このうち、レール部43aにはヘッド部6の後面部分(具体的には取付プレート61)が挿入され、これを略上下方向に沿って移動させることができる。そして、ヘッド部6を所望位置に設定した状態でロックレバー43bを操作することで、ヘッド部6を所望位置に固定することができる。また、図2~図3に示される第1操作ダイヤル46を操作することで、ヘッド部6の位置調整を行うこともできる。
さらに、スタンド4またはヘッド部6には、該ヘッド部6を略上下方向に移動させるためのヘッド駆動部47が内蔵される。このヘッド駆動部47は、コントローラ本体2によって制御される不図示のアクチュエータ(例えば、ステッピングモータ)と、そのステッピングモータの出力軸の回転を略上下方向の直線運動に変換する運動変換機構とを含んでおり、コントローラ本体2から入力される駆動パルスに基づいてヘッド部6を移動させる。ヘッド駆動部47がヘッド部6を移動させることで、このヘッド部6、ひいては分析光軸Aaおよび観察光軸Aoを略上下方向に沿って移動させることができる。
(ステージ5)
ステージ5は、ベース部41の前後方向中央部よりも前側に配置されており、このベース部41の上面に取り付けられている。このステージ5は、電動式の載置台として構成されており、その載置面51a上に載置されたサンプルSPを水平方向に沿って移動させたり、上下方向に沿って昇降させたり、φ方向に沿って回動させたりすることができる。
具体的に、本実施形態に係るステージ5は、サンプルSPを載置するための載置面51aを有する載置台51と、ベース部41および載置台51の間に配置されかつ前記載置台51を変位させる載置台支持部52と、後述の図10に示す載置台駆動部53と、を有する。
載置台51は、その上面が載置面51aを構成している。この載置面51aは、略水平方向に沿って延びるように形成される。載置面51aには、大気開放状態、すなわち真空室等に収容されない状態でサンプルSPが載置される。
載置台支持部52は、ベース部41と載置台51とを連結する部材であり、上下方向に沿って延びる略円柱状に形成される。載置台支持部52には、載置台駆動部53を収容することができる。
載置台駆動部53は、コントローラ本体2によって制御される不図示かつ複数のアクチュエータ(例えば、ステッピングモータ)と、そのステッピングモータの出力軸の回転を直線運動に変換する運動変換機構とを含んでおり、コントローラ本体2から入力される駆動パルスに基づいて載置台51を移動させる。載置台駆動部53が載置台51を移動させることで、この載置台51、ひいては、その載置面51aに載置されたサンプルSPを、水平方向および上下方向に沿って移動させることができる。
同様に、載置台駆動部53は、コントローラ本体2から入力される駆動パルスに基づいて、載置台51をφ方向に沿って回転させることもできる。載置台駆動部53が載置台51を回転させることで、載置面51aに載置されたサンプルSPを、φ方向に回動させることもできる。
また、図2に例示される第2操作ダイヤル54等を操作することで、載置台51を手動で移動および回転させることもできる。第2操作ダイヤル54の詳細は省略する。
なお、スタンド4の説明に戻ると、前述したベース部41には、第1傾斜センサSw3が内蔵されている。この第1傾斜センサSw3は、重力方向に対する、載置面51aに垂直な基準軸Asの傾きを検出することができる。一方、支柱部42には、第2傾斜センサSw4が取り付けられている。この第2傾斜センサSw4は、重力方向に対する分析光学系7の傾き(より詳細には、重力方向に対する分析光軸Aaの傾き)を検出することができる。第1傾斜センサSw3と第2傾斜センサSw4の検出信号は、双方とも制御部21に入力される。第1傾斜センサSw3と第2傾斜センサSw4は、本実施形態における「傾き検出手段」を構成する。
(ヘッド部6)
図7は、分析ユニット62の構成を例示する模式図である。また、図8は、ユニット連結具64の構成を例示する斜視図であり、図9は、観察ユニット63の着脱について説明する模式図である。そして、図10は、ユニット切替機構65の構成について上方から見て説明する模式図である。また、図11Aおよび図11Bは、ヘッド部6の水平移動について説明するための図である。
ヘッド部6は、取付プレート61と、分析ユニット62と、観察ユニット63と、鏡筒保持手段としてのユニット連結具64と、水平駆動機構としてのユニット切替機構65と、を有する。
取付プレート61は、ヘッド部6の後側に配置されており、スタンド4にヘッド部6を取り付けるための板状部材として構成される。前述のように、この取付プレート61は、スタンド4の装着具43に固定される。
取付プレート61は、ヘッド部6の後面と略平行に延びるプレート本体61aと、プレート本体61aの下端部から前方に突出するカバー部材61bと、カバー部材61bに取り付けられるコネクタ61cと、を有する。カバー部材61bおよびコネクタ61cの詳細は後述する。
また、図10に示すように、取付プレート61の左端部には、ユニット切替機構65を構成するガイドレール65aが取り付けられている。ガイドレール65aは、取付プレート61と、ヘッド部6における他の要素(具体的には、分析ユニット62、観察ユニット63およびユニット連結具64)と、を水平方向に相対変位可能に連結する。
以下、分析ユニット62、観察ユニット63、ユニット連結具64およびユニット切替機構65の構成について順番に説明する。
-分析ユニット62-
分析ユニット62は、サンプルSPを分析するための分析光学系7と、該分析光学系7を収容する分析筐体70と、を有する。分析光学系7は、分析対象物としてのサンプルSPの分析を行うための部品の集合であり、各部品が分析筐体70に収容されるようになっている。分析光学系7は、例えばLIBS法を用いた分析を行うことができる。この分析ユニット62には、コントローラ本体2との間で電気信号を送受するための通信ケーブルC1が接続される。この通信ケーブルC1は必須ではなく、分析ユニット62とコントローラ本体2とを無線通信によって接続してもよい。
なお、ここでいう「光学系」の語は、広義で用いる。すなわち、分析光学系7は、レンズ等の光学素子に加え、光源、撮像素子等を包括したシステムとして定義される。観察ユニット63における観察光学系9についても同様である。
具体的に、分析光学系7は、図7に示すように、電磁波出射部71と、出力調整手段72と、ハーフミラー73と、反射型対物レンズ74と、ダイクロイックミラー75と、第1パラボリックミラー76Aと、第1検出器77Aと、第1ビームスプリッター78Aと、第2パラボリックミラー76Bと、第2検出器77Bと、第2ビームスプリッター78Bと、LED光源79と、結像レンズ80と、第1カメラ81と、光学素子82と、を含んでなる。反射型対物レンズ74は、本実施形態における「第1の対物レンズ」の例示である。また、第1検出器77Aと第2検出器77Bは、本実施形態における「検出器」の例示である。分析光学系7の構成要素のうちの一部は、図6にも示す。
電磁波出射部71は、サンプルSPを分析するための電磁波を出射する。特に、本実施形態に係る電磁波出射部71は、電磁波としてのレーザ光を出射するレーザ光源によって構成される。電磁波出射部71は、本実施形態における「レーザ発振器」の例示である。
詳細な図示は省略するが、本実施形態に係る電磁波出射部71は、レーザダイオード(Laser Diode:LD)等で構成される励起光源と、その励起光源から出力されたレーザを集光してレーザ励起光として出射するフォーカシングレンズと、そのレーザ励起光に基づいて基本波を生成するレーザ媒質と、基本波をパルス発振するためのQスイッチと、基本波を増幅するためのリアミラーおよび出力ミラーと、出力ミラーから出力されたレーザ光の波長を変換する波長変換素子と、を有する。
ここで、レーザ媒質としては、1パルスあたりのエネルギーを高くとるべく、例えばロッド状のNd:YAGを用いることが好ましい。なお、本実施形態では、誘導放出によってレーザ媒質から放出される光子の波長(いわゆる基本波長)は、本実施形態では赤外域の1064nmに設定されている。
また、Qスイッチとしては、減衰率を外部から制御可能ないわゆるアクティブQスイッチではなく、基本波の強度が所定の閾値を超えると透過率が増大するパッシブQスイッチを用いることができる。パッシブQスイッチは、例えばCr:YAG等の過飽和吸収体によって構成される。パッシブQスイッチを用いることで、レーザ媒質に所定以上のエネルギーが蓄積されたタイミングで自動的にパルス発振することが可能になる。
また、波長変換素子としては、LBO(LiB)等の非線形光学結晶を2つ用いた構成とされている。2つの結晶を用いることで、基本波から3次高調波を生成することができる。3次高調波の波長は、本実施形態では紫外域の355nmに設定されている。
すなわち、本実施形態に係る電磁波出射部71は、電磁波として、紫外線からなるレーザ光を出力することができる。これにより、ガラスの様に光学的に透明サンプルSPに対してもLIBSによる分析を行うことができる。加えて、紫外域にあるレーザ光は、人間の網膜に到達する割合が非常に少ない。網膜上でレーザ光が結像しないように構成することで、装置の安全性を高めることができる。
出力調整手段72は、電磁波出射部71とハーフミラー73を結ぶ光路上に配置されており、電磁波(レーザ光)の出力(以下、「レーザパワー」ともいう)を調整することができる。具体的に、本実施形態に係る出力調整手段72は、1/2波長板72aと、偏向ビームスプリッター72bと、を有する。1/2波長板72aは、偏向ビームスプリッター72bに対して相対的に回転するように構成されており、その回転角度を制御することで、偏向ビームスプリッター72bを通過する光量を調整することができる。
ハーフミラー73は、電磁波出射部71から出力されて出力調整手段72を通過したレーザ光を反射させ、これを反射型対物レンズ74を介してサンプルSPに導く一方、このレーザ光に対応してサンプルSPから戻る光(サンプルSPの表面で生じるプラズマ化に伴って発せられる光)を透過させ、これを第1検出器77A、第2検出器77Bおよび第1カメラ81に導くようにレイアウトされている。
反射型対物レンズ74は、電磁波(レーザ光)の照射に対応したサンプルSPからの電磁波を集光する。具体的に、本実施形態に係る反射型対物レンズ74は、前述の略上下方向に沿って延びる分析光軸Aaを有し、電磁波出射部71から出射された電磁波を集光してサンプルSPに照射するとともに、サンプルSPに照射された電磁波(レーザ光)に対応してサンプルSPから戻る光(サンプルSPの表面で生じるプラズマ化に伴って発せられる光)を集光する。分析光軸Aaは、観察ユニット63の対物レンズ92が有する観察光軸Aoと平行になるように設けられる。分析光軸Aaは、本実施形態における「第1の光軸」の例示である。
この反射型対物レンズ74は、第1カメラ81での受光に係る光学系と、電磁波出射部71から出力されてサンプルSPに照射されるレーザ光に係る光学系と、サンプルSPから戻って第1および第2検出器77A,77Bに至る光に係る光学系と、を同軸化するように構成されている。言い換えると、反射型対物レンズ74は、3種類の光学系で共有化されている。
具体的に、本実施形態に係る反射型対物レンズ74は、2枚のミラーからなるシュヴァルツシルト型の対物レンズであり、円環状かつ相対的に大径の1次ミラー74aと、円板状かつ相対的に小径の2次ミラー74bと、を内蔵してなる。
1次ミラー74aは、その中央部に設けた開口によってレーザ光を通過させる一方、その周囲に設けられた鏡面によってサンプルSPから戻る光(プラズマ状態から気体等の状態に戻るときに電子から放射される電磁波)を反射させる。後者の反射光は、2次ミラー74bの鏡面によって再び反射され、レーザ光と同軸化された状態で1次ミラー74aの開口を通過する。
2次ミラー74bは、レーザ光を透過させる一方、1次ミラー74aによって反射された光を集光した状態で反射するように構成される。前者のレーザ光はサンプルSPに照射される一方、後者の反射光は、前述のように1次ミラー74aの開口を通過して、ハーフミラー73に至る。ハーフミラー73に到達した反射光は、該ハーフミラー73を通過してダイクロイックミラー75に至る。
反射型対物レンズ74にレーザ光を入力すると、そのレーザ光は、反射型対物レンズ74の中央部に配置された2次ミラー74bを通過してサンプルSPの表面に到達する。レーザ光によってサンプルSPが局所的にプラズマ化し、それに伴って光が発せられると、その光は2次ミラー74bの周囲に設けた開口を通過して1次ミラー74aに到達する。1次ミラー74aに到達した光は、その鏡面によって反射されて2次ミラー74bに到達し、2次ミラー74bによって反射されて反射型対物レンズ74からハーフミラー73に戻る。
ダイクロイックミラー75は、サンプルSPから戻る光のうちの一部を第1検出器77Aに導く一方、他部を第2検出器77B等へ導く。具体的に、サンプルSPから戻る光には、レーザ光の波長以外にも種々の波長成分が含まれる。そこで、本実施形態に係るダイクロイックミラー75は、サンプルSPから戻る光のうち短い波長帯域の光を反射させ、これを第1検出器77Aに導く。このダイクロイックミラー75はまた、それ以外の帯域の光を透過し、これを第2検出器77Bに導く。
第1パラボリックミラー76Aは、いわゆる放物面鏡として構成されており、ダイクロイックミラー75と第1検出器77Aとの間に配置される。第1パラボリックミラー76Aは、ダイクロイックミラー75によって反射された光を集光し、集光された光を第1検出器77Aに入射させる。
第1検出器77Aは、サンプルSPにおいて発生しかつ反射型対物レンズ74によって集光された光(サンプルSPから戻る光)の波長毎の強度分布である強度分布スペクトルを生成する。この第1検出器77Aは、波長毎に異なる角度に光を反射させることで光を分離し、分離させた各々を複数の画素を有する撮像素子に入射させる。これにより、各画素によって受光される光の波長を相違させるとともに、波長毎に受光強度を取得することができる。第1検出器77Aとしては、例えばツェルニターナー型の検出器をベースしたものを用いることができる。第1検出器77Aの入射スリットは、第1パラボリックミラー76Aの焦点位置にアライメントされている。第1検出器77Aによって生成された強度分布スペクトルは、コントローラ本体2の制御部21に入力される。
第1ビームスプリッター78Aは、ダイクロイックミラー75を透過した光のうちの一部を反射して第2検出器77Bに導く一方、他部を透過して第2ビームスプリッター78Bに導く。
第2パラボリックミラー76Bは、第1パラボリックミラー76Aと同様に放物面鏡として構成されており、第1ビームスプリッター78Aと第2検出器77Bとの間に配置される。第2パラボリックミラー76Bは、第1ビームスプリッター78Aによって反射された光を集光し、集光された光を第2検出器77Bに入射させる。
第2検出器77Bは、第1検出器77Aと同様に、サンプルSPにおいて発生しかつ反射型対物レンズ74によって集光された光(サンプルSPから戻る光)の波長毎の強度分布である強度分布スペクトルを生成する。第2検出器77Bとしては、例えばツェルニターナー型の検出器をベースしたものを用いることができる。第2検出器77Bの入射スリットは、第2パラボリックミラー76Bの焦点位置にアライメントされている。第2検出器77Bによって生成された強度分布スペクトルは、第1検出器77Aと同様に、図1等に示す制御部21に入力される。
第2ビームスプリッター78Bは、第1ビームスプリッター78Aを透過した光のうちの少なくとも一部を透過させ、結像レンズ80を介して第1カメラ81に入射させる。第2ビームスプリッター78Bはまた、LED光源79から発せられて光学素子82を通過した照明光を反射して、これを第1ビームスプリッター78A、ダイクロイックミラー75、ハーフミラー73および反射型対物レンズ74を介してサンプルSPに照射する。
なお、LED光源79から照射される照明光は、電磁波出射部71から出力されてサンプルSPに照射されるレーザ光と同軸化されており、いわゆる「同軸落射照明」として機能することになる。LED光源79は、図7に示す例では分析筐体70に内蔵されているが、本開示は、そうした構成には限定されない。例えば、分析筐体70の外部に光源をレイアウトし、その光源と分析光学系7とを光ファイバーケーブルを介して光学系に結合してもよい。
第1カメラ81は、反射型対物レンズ74を通して受光されたサンプルSPからの光の受光量を検出することで、該サンプルSPを撮像する。具体的に、本実施形態に係る第1カメラ81は、その受光面に配置された複数の画素によって結像レンズ80を通じて入射した光を光電変換し、被写体(サンプルSP)の光学像に対応した電気信号に変換する。
第1カメラ81は、受光面に沿って複数の受光素子を並べたものとすればよい。この場合、各受光素子が画素に対応することになり、各受光素子での受光量に基づいた電気信号を生成することができるようになる。具体的に、本実施形態に係る第1カメラ81は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)からなるイメージセンサによって構成されているが、この構成には限定されない。第1カメラ81としては、例えばCCD(Charged-Coupled Device)からなるイメージセンサを使用することもできる。
そして、第1カメラ81は、各受光素子での受光量を検出することで生成される電気信号に基づいて、被写体の光学像に対応した画像データを生成し、その画像データをコントローラ本体2に入力する。
なお、サンプルSPから戻る光は、第1検出器77Aと、第2検出器77Bと、第1カメラ81と、に分割されて入射する。そのため、第1カメラ81における受光量は、後述の第2カメラ93に比して小さくなる。
ここまでに説明した光学部品は、前述の分析筐体70に収容される。この分析筐体70の下面には、貫通孔70aが設けられている。反射型対物レンズ74は、この貫通孔70aを介して載置面51aと対峙する。
分析筐体70内には、図7に示す遮蔽部材83が配置されている。この遮蔽部材83は、貫通孔70aと反射型対物レンズ74の間に配置されており、コントローラ本体2から入力される電気信号に基づいて、レーザ光の光路上に挿入することができる(図7の点線部を参照)。遮蔽部材83は、少なくともレーザ光を透過不能に構成されている。
光路上に遮蔽部材83を挿入することで、分析筐体70からのレーザ光の出射を制限することができる。遮蔽部材83は、電磁波出射部71と出力調整手段72との間に配置してもよい。
図10に示すように、分析筐体70は、分析光学系7の収容スペースに加え、ユニット切替機構65の収容スペースも区画している。その意味では、分析筐体70をユニット切替機構65の一要素とみなすこともできる。
具体的に、本実施形態に係る分析筐体70は、左右方向の寸法に比して前後方向の寸法が短い箱状に形成されている。そして、分析筐体70の前面70bの左側部分は、前後方向におけるガイドレール65aの移動代を確保するべく、前方に向かって突出している。以下、この突出した部分を「突出部」と呼称し、これに符号70cを付す。この突出部70cは、上下方向においては、前記前面70bの下半部に配置される(言い換えると、前面70bの左側部分の下半部のみが突出するようになっている)。
-分析ユニット62による分析の基本原理-
制御部21は、検出器としての第1検出器77Aおよび第2検出器77Bから入力された強度分布スペクトルに基づいて、サンプルSPの成分分析を実行する。具体的な分析手法としては、前述のようにLIBS法を用いることができる。LIBS法は、サンプルSPに含まれる成分を元素レベルで分析する手法(いわゆる元素分析法)である。
一般に、物質に高いエネルギーを付与すると、原子核から電子が分離することで、その物質はプラズマ状態となる。原子核から分離した電子は、一時的に高エネルギーかつ不安定な状態となるものの、その状態からエネルギーを失うことで、再び原子核によって捕捉されて低エネルギーかつ安定な状態に遷移する(換言すれば、プラズマ状態から非プラズマ状態に戻る)ことになる。
ここで、電子から失われるエネルギーは、電磁波として電子から放出されるものの、その電磁波のエネルギーの大きさは、各元素に固有の殻構造に基づいたエネルギー準位によって規定されることになる。つまり、プラズマから非プラズマ状態に電子が戻る際に放出される電磁波のエネルギーは、元素(より正確には、原子核に束縛された電子の軌道)毎に固有の値を持つ。電磁波のエネルギーの大きさは、その電磁波の波長によって規定される。ゆえに、電子から放出される電磁波の波長分布、すなわちプラズマ化に際して物質から放出される光の波長分布を解析することで、その物質に含まれる成分を元素レベルで解析することができるようになる。このような手法は、一般に原子発光分光(Atomic Emission Spectroscopy:AES)法と呼称される。
LIBS法は、このAES法に属する分析手法である。具体的に、LIBS法では、物質(サンプルSP)にレーザを照射することで、その物質にエネルギーを付与することになる。ここで、レーザの照射部位が局所的にプラズマ化されるため、そのプラズマ化に伴い発せられる光の強度分布スペクトルを解析することで、物質の成分分析を行うことができるようになっている。
すなわち、上記のように、各光(電磁波)の波長は、元素毎に固有の値を持つため、強度分布スペクトルが特定の波長においてピークを形成する場合、そのピークに対応した元素がサンプルSPの成分となる。そして、強度分布スペクトルに複数のピークが含まれる場合、各ピークの強度(受光量)を比較することで、各元素の成分比を算出することができる。
LIBS法によれば、真空引きが不要であり、大気開放状態で成分分析を行うができる。また、サンプルSPの破壊試験ではあるものの、サンプルSP全体を溶解させるなどの処理は不要であり、サンプルSPの位置情報が残存する(局所的な破壊試験にすぎない)。
-観察ユニット63-
観察ユニット63は、筒状のデジタルマイクロスコープとして構成されており、サンプルSPを観察するための観察光学系9と、該観察光学系9を収容するレンズ鏡筒90と、を有する。観察光学系9は、サンプルSPの観察に関連した部品の集合であり、各部品のうちの少なくとも一部が、レンズ鏡筒90に収容されるようになっている。ここで、レンズ鏡筒90は、観察ユニット63全体の筐体のうち、対物レンズ92周辺の先端部における筒状の筐体を指す。レンズ鏡筒90は、観察ユニット63から単体で取り外すことができる。
この観察ユニット63には、コントローラ本体2との間で電気信号を送受するための通信ケーブルC2と、外部から照明光を導光するための光ファイバーケーブルC3と、が接続される。なお、通信ケーブルC2は必須ではなく、観察ユニット63とコントローラ本体2とを無線通信によって接続してもよい。
具体的に、観察光学系9は、図6に示すように、ミラー群91と、対物レンズ92と、第2カメラ93と、を含んでなる。対物レンズ92は、本実施形態における「第2の対物レンズ」の例示である。また、第2カメラ93は、本実施形態における「カメラ」の例示である。
ミラー群91は、光ファイバーケーブルC3から導光された照明光を反射して、対物レンズ92を介してサンプルSPの表面に導く。この照明光は、対物レンズ92の観察光軸Aoと同軸化されており、いわゆる「同軸落射照明」として機能することになる。なお、光ファイバーケーブルC3を介して外部から照明光を導光する代わりに、レンズ鏡筒90の内部に光源を内蔵してもよい。その場合、光ファイバーケーブルC3は不要となる。
ミラー群91はまた、サンプルSPからの反射光を透過させ、これを第2カメラ93に導く。本実施形態に係るミラー群91は、図6に例示されるように全反射ミラーとハーフミラー等を用いて構成することができる。
対物レンズ92は、略上下方向に沿って延びる観察光軸Aoを有し、照明光を集光して載置台51に載置されたサンプルSPに照射するとともに、そのサンプルSPからの光(反射光)を集光する。観察光軸Aoは、観察ユニット63の反射型対物レンズ74が有する分析光軸Aaと平行になるように設けられる。観察光軸Aoは、本実施形態における「第2の光軸」の例示である。
また、詳細は省略するが、図6に模式的に例示したように、対物レンズ92にリング照明92aを装着し、このリング照明92aを観察用の照明(非同軸落射照明)として用いることもできる。
また、対物レンズ92は、レンズ鏡筒90に対して着脱可能に構成されている。これにより、レンズ鏡筒90ごと観察ユニット63を交換せずとも、観察光学系9の拡大倍率を変更することができる。
第2カメラ93は、対物レンズ92を通して受光されたサンプルSPからの光(反射光)の受光量を検出することで、該サンプルSPを撮像する。具体的に、本実施形態に係る第2カメラ93は、その受光面に配置された複数の画素によってサンプルSPから対物レンズ92を通じて入射した光を光電変換し、被写体(サンプルSP)の光学像に対応した電気信号に変換する。
第2カメラ93は、受光面に沿って複数の受光素子を並べたものとすればよい。この場合、各受光素子が画素に対応することになり、各受光素子での受光量に基づいた電気信号を生成することができるようになる。本実施形態に係る第2カメラ93は、第1カメラ81と同様にCMOSからなるイメージセンサによって構成されているが、CCDからなるイメージセンサを使用することもできる。
そして、第2カメラ93は、各受光素子での受光量を検出することで生成される電気信号に基づいて、被写体の光学像に対応した画像データを生成し、その画像データをコントローラ本体2に入力する。
なお、サンプルSPから戻る光は、検出器等に分割されずに第2カメラ93に入射する。そのため、第2カメラ93における受光量は、前述の第1カメラ81における受光量に比して大きい。第2カメラ93は、第1カメラ81よりも明るい画像を生成することができる。
図3等に示すように、レンズ鏡筒90は略円筒状に形成される。レンズ鏡筒90の長手方向は、前述の観察光軸Aoが延びる方向と一致する。図3に示ように、前後方向におけるレンズ鏡筒90の寸法は、同じく前後方向における分析筐体70の寸法よりも短い。また、図4に示すように、左右方向におけるレンズ鏡筒90の寸法は、同じく左右方向における分析筐体70の寸法よりも短い。
このように、レンズ鏡筒90は分析筐体70よりもコンパクトに構成されるようになっている。また、分析筐体70には、検出器としての第1検出器77Aおよび第2検出器77B等、観察光学系9には含まれない光学部品も収容されることになる。それらの事情に起因して、観察ユニット63は、分析ユニット62に比して軽量に構成されるようになっている。
-ユニット連結具64-
ユニット連結具64は、分析ユニット62に観察ユニット63を連結するための部材である。ユニット連結具64が両ユニット62,63を連結することで、分析光学系7と、観察光学系9とが一体的に移動するようになる。ユニット連結具64は、本実施形態における「鏡筒保持手段」の例示である。
ユニット連結具64は、分析筐体70の内外、すなわち分析筐体70の内部もしくは外部、または、スタンド4に取り付けることができる。特に本実施形態では、ユニット連結具64は、分析筐体70の外面に取り付けられるようになっている。
具体的に、本実施形態に係るユニット連結具64は、分析筐体70における前述の突出部70cに取付可能に構成されており、突出部70cよりも右側にレンズ鏡筒90を保持するようになっている。
詳しくは、ユニット連結具64は、図8に示すように、突出部70cの上面に締結される固定部64aと、固定部64aから下方に向かって延びるアーム部64bと、アーム部64bから右方に向かって延びかつレンズ鏡筒90を保持可能に構成された保持部64cと、を有する。
このうち、固定部64aは、水平方向に沿って延びる平板状に形成されている。この固定部64aを突出部70cの上面に密着させた状態で上方から不図示の締結具を挿入することで、分析筐体70ひいては分析ユニット62に対してユニット連結具64を固定することができる。
アーム部64bは、前後方向の寸法に比して上下方向の寸法が長い長板状に形成されている。前記固定部64aを突出部70cに締結することで、図4に示すように、アーム部64bの左側面と突出部70cの右側面とが接触し、レンズ鏡筒90をぐらつかせることなく、安定して位置決めすることができるようになる。
保持部64cは、水平方向に沿って延びかつ貫通孔64dが形成された平板状に形成されている。貫通孔64dの内径は、レンズ鏡筒90の外径と略一致する。保持部64cの外面には、観察光軸Aoまわりのレンズ鏡筒90の回転角度を調整するための第1ネジ64eと、水平方向におけるレンズ鏡筒90の位置決めを調整するための第2ネジ64fおよび第3ネジ64gと、レンズ鏡筒90の回転角度および位置決めを調整した後に、保持部64cに対してレンズ鏡筒90を固定するための第4ネジ64hと、が設けられている。
また、図3に示すように、ユニット連結具64によってレンズ鏡筒90ひいては観察ユニット63を保持した状態では、突出部70cの前面が、ユニット連結具64およびレンズ鏡筒90の前側部分よりも前方に突出するようになっている。このように、本実施形態では、ユニット連結具64がレンズ鏡筒90を保持した状態では、側方視したとき(水平駆動機構としてのユニット切替機構65による観察光学系9および分析光学系7の移動方向に対して直交する方向から見たとき)に、レンズ鏡筒90と、分析筐体70のうちの少なくとも一部(本実施形態では突出部70c)と、が重なり合うようにレイアウトされている。
本実施形態に係るユニット連結具64は、分析光学系7に対してレンズ鏡筒90を固定することで、観察光軸Aoに対する分析光軸Aaの相対位置を固定することができる。
具体的には、図10に示すように、鏡筒保持手段としてのユニット連結具64がレンズ鏡筒90を保持することで、観察光軸Aoと分析光軸Aaは、水平駆動機構としてのユニット切替機構65によってステージ5に対して観察光学系9および分析光学系7が相対的に移動する方向(本実施形態では前後方向)に沿って並ぶように配置される。特に本実施形態では、観察光軸Aoは、分析光軸Aaに比して前側に配置されるようになっている。
また、図10に示すように、ユニット連結具64がレンズ鏡筒90を保持することで、観察光軸Aoと分析光軸Aaは、水平方向に沿った方向でありかつ前述の移動方向(本実施形態では前後方向)に直交する非移動方向(本実施形態では左右方向)における位置が一致するように配置される。
また、図9に示すように、観察ユニット63は、分析ユニット62に対して適宜付け替えることができる。そのために、本実施形態に係るユニット連結具64は、互いに異なる観察光学系9,9’,9”を収容してなる複数種類のレンズ鏡筒90,90’,90”のうちのいずれか1つ(または、互いに異なる観察光学系9,9’,9”を収容してなる複数種類の観察ユニット63,63’,63”の各々)を選択的に保持するように構成される。ここで、異なる観察光学系9’,9”とは、対物レンズ92の拡大倍率、リング照明92aの有無等が相違する光学系を指す。
なお、レンズ鏡筒90の付替に際しては、ユニット連結具64ごとレンズ鏡筒90を付け替えてもよいし、ユニット連結具64からレンズ鏡筒90を取り外し、そのレンズ鏡筒90のみを他のレンズ鏡筒90’,90”に付け替えてもよい。レンズ鏡筒90の付替に際して、ユニット連結具64ごとレンズ鏡筒を付け替えることで、レンズ鏡筒90の付け替え前後において、サンプルSP(観察対象物)と対物レンズ92との焦点距離(Working Distance:WD)を一致させる(焦点距離を一定に保つ)ことができる。
具体的に、焦点距離(WD)が短いレンズ鏡筒90を取り付けるユニット連結具64は、例えば、そのアーム部64bを長くすることによって、サンプルSPとレンズ鏡筒90との間の距離が短くなるように設計される。
また、焦点距離(WD)が長いレンズ鏡筒90を取り付けるユニット連結具64は、例えば、そのアーム部64bを短くすることによって、サンプルSPとレンズ鏡筒90との間の距離が長くなるように設計される。
いずれの設計においても、アーム部64bの長さを利用することによってレンズ鏡筒90の付け替え前後においてサンプルSPと対物レンズ92との焦点距離(WD)を一致させる場合(焦点距離を一定に保つ場合)、レンズ鏡筒90の焦点距離(WD)とアーム部64bの長さとの和が一定となるように設計されることが望ましい。
なお、アーム部64bの長さではなく、保持部64cの厚さ等、種々の部位の寸法を調整することによって、レンズ鏡筒90の付け替え前後においてサンプルSPと対物レンズ92との焦点距離(WD)を一致させてもよい。
それぞれのレンズ鏡筒90,90’,90”は、少なくとも対物レンズ92の種類を識別可能に構成されている。各レンズ鏡筒90,90’,90”には、そうした種類を検出するためのレンズセンサSw1が取り付けられている。このレンズセンサSw1は、観察光学系9にレンズ鏡筒90が取り付けられた場合に、ユニット連結具64によって分析光学系7に固定されているレンズ鏡筒90に対応した観察光学系9の種類のうち、少なくとも対物レンズ92の種類を検出することができる。レンズセンサSw1の検出信号は、コントローラ本体2に入力される。
なお、コントローラ本体2に入力される信号には、レンズセンサSw1の検出信号だけでなく、例えば、観察光学系9に取り付けられたレンズ鏡筒90の拡大倍率を示す信号が含まれてもよい。
レンズ鏡筒90が観察光学系9に取り付けられることによって、コントローラ本体2と、そのレンズ鏡筒90とが電気的に接続される。この接続を通じて、コントローラ本体2が、対物レンズ92の種類、レンズ鏡筒90の拡大倍率等を取得してもよい。なお、光学系ユニット群1にレンズセンサSw1を取り付ける代わりに、操作部3等を介してコントローラ本体2に観察光学系9の種類及びレンズ鏡筒90の拡大倍率等を手入力するように構成することもできる。
さらに、コントローラ本体2は、は観察光学系9に取り付けられたレンズ鏡筒90の種類に応じてヘッド駆動部47を駆動し、ヘッド部6をZ軸方向に移動させてもよい。コントローラ本体2は、は例えばレンズセンサSw1の検出信号により対物レンズ92の種類を特定することで、ユニット連結具64によって固定されている対物レンズ92の焦点距離(WD)を取得し、取得した焦点距離(WD)に応じて観察対象物の例示としてのサンプルSPと、対物レンズ92との焦点距離(WD)とがレンズ鏡筒90の付け変え前後で一致するようにヘッド駆動部47を駆動してもよい。
なお、ここでは、互いに異なる観察光学系9,9’,9”を収容してなる複数種類のレンズ鏡筒90,90’,90”の取付について説明したが、この説明は、レンズ鏡筒90,90’,90”のみならず、観察ユニット63全体をまとめて取り付ける場合においても共通である。
その場合、前述した説明において、「複数種類のレンズ鏡筒90,90’,90”」および「レンズ鏡筒90」の語を、それぞれ、「複数種類の観察ユニット63,63’,63”」および「観察ユニット63」の語に読み替えればよい(図9も参照)。この場合、例えば図9に示すように、観察ユニット63を保持した状態にあるユニット連結具64は、分析筐体70の外側に配置されることになる。
-ユニット切替機構65-
ユニット切替機構65は、観察光学系9によるサンプルSPの撮像と、分析光学系7によって強度分布スペクトルが生成される場合における電磁波(レーザ光)の照射(換言すれば、分析光学系7の電磁波出射部71による電磁波の照射)と、を観察対象物としてのサンプルSPにおける同一箇所に対して実行可能となるように、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置を水平方向に沿って移動させるよう構成されている。ユニット切替機構65は、本実施形態における「水平駆動機構」の例示である。
ユニット切替機構65による相対位置の移動方向は、観察光軸Aoおよび分析光軸Asの並び方向とすることができる。図10に示すように、本実施形態に係るユニット切替機構65は、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置を前後方向に沿って移動させる。
本実施形態に係るユニット切替機構65は、スタンド4および取付プレート61に対し、分析筐体70を相対的に変位させるものである。分析筐体70とレンズ鏡筒90とはユニット連結具64によって連結されているため、分析筐体70を変位させることで、レンズ鏡筒90も一体的に変位することになる。
具体的に、本実施形態に係るユニット切替機構65は、ガイドレール65aと、アクチュエータ65bと、を有する、このうち、ガイドレール65aは、取付プレート61の前面から前方に突出するように構成されている。
詳しくは、ガイドレール65aの基端部は、取付プレート61に固定されている。一方、ガイドレール65aの先端側部分は、分析筐体70内に区画された収容スペースに挿入されており、分析筐体70に対して挿抜可能な状態で取り付けられている。ガイドレール65aに対する分析筐体70の挿抜方向は、取付プレート61と分析筐体70とを離間または接近させる方向(本実施形態では前後方向)に等しい。
アクチュエータ65bは、例えば制御部100からの電気信号に基づいて作動するリニアモータまたはステッピングモータとすることができる。このアクチュエータ65bを駆動させることで、スタンド4および取付プレート61に対し、分析筐体70ひいては観察光学系9および分析光学系7を相対的に変位させることができる。アクチュエータ65bとしてステッピングモータを用いる場合、そのステッピングモータにおける出力軸の回転運動を、前後方向の直線運動に変換する運動変換機構がさらに設けられることになる。
ユニット切替機構65はさらに、観察光学系9および分析光学系7の移動量を検出するための移動量センサSw2を有する。移動量センサSw2は、例えばリニアスケール(リニアエンコーダ)等で構成することができる。
移動量センサSw2は、分析筐体70と取付プレート61との間の相対距離を検出し、その相対距離に対応した電気信号をコントローラ本体2に入力する。コントローラ本体2は、移動量センサSw2から入力された相対距離の変化量を算出することで、観察光学系9および分析光学系7の変位量を決定するようになっている。
図11Aおよび図11Bに示すように、水平駆動機構としてのユニット切替機構65が作動することで、ヘッド部6が水平方向に沿ってスライドし、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置が移動(水平移動)することになる。この水平移動によって、ヘッド部6は、対物レンズ92をサンプルSPに対峙させた第1モードと、反射型対物レンズ74をサンプルSPに対峙させた第2モードと、の間で切り替わるようになっている。
図11Aおよび図11Bに示すように、第1モードにおいては、ヘッド部6は相対的に後退した状態にあり、第2モードにおいては、ヘッド部6は相対的に前進した状態にある。第1モードは、観察光学系9によってサンプルSPの拡大観察を行うための動作モードであり、第2モードは、分析光学系7によってサンプルSPの成分分析を行うための動作モードである。
特に、本実施形態に係る分析観察装置Aは、第1モードにおいて対物レンズ92が指向する箇所と、第2モードにおいて反射型対物レンズ74が指向する箇所と、が同一箇所となるように構成されている。具体的に、分析観察装置Aは、第1モードにおいて観察光軸AoとサンプルSPとが交わる箇所と、第2モードにおいて分析光軸AaとサンプルSPとが交わる箇所と、が同一になるように構成されている(図11Bを参照)。
そうした構成を実現するために、ユニット切替機構65が作動したときのヘッド部6の移動量D2は、観察光軸Aoと分析光軸Aoとの間の距離D1と同一となるように設定されている(図10および図11Aを参照)。加えて、観察光軸Aoと分析光軸Aoとの並び方向は、図10に示すように、ヘッド部6の移動方向と平行になるように設定されている。
以上のように構成することで、第1モードと第2モードとの切替を行う前後のタイミングにおいて、観察光学系9によるサンプルSPの画像生成と、分析光学系7による強度分布スペクトルの生成(具体的には、分析光学系7によって強度分布スペクトルが生成される場合における、分析光学系7による電磁波の照射)と、をサンプルSP中の同一箇所に対して同一方向から実行することができるようになる。
また、取付プレート61における前述のカバー部材61bは、図11Bに示すように、ヘッド部6を相対的に後退させた状態である第1モードにおいては、分析光学系7をなす反射型対物レンズ74を覆う(遮蔽状態)ように配置され、ヘッド部6を相対的に前進させた状態である第2モードにおいては、反射型対物レンズ74から離間する(非遮蔽状態)ように配置される。
前者の遮蔽状態では、レーザ光が意図せずして出射されたとしても、該レーザ光をカバー部材61bによって遮蔽することが可能となる。そのことで、装置の安全性を向上させることができる。
また、カバー部材61bに取り付けられるコネクタ61cは、図11Bに示すように、第1モード(遮蔽状態)においては分析筐体70と電気的に接続される一方、第2モード(非遮蔽状態)においては分析筐体70との電気的な接続が解除される。
このコネクタ61cは、分析筐体70に接続された状態にあっては、電磁波出射部71からのレーザ光の出射を許容し、分析筐体70との接続が解除された状態にあっては、傾斜機構45の動作状況に応じて、電磁波出射部71からのレーザ光の出射を許容する(換言すれば、傾斜機構45の動作状況次第では、レーザ光の出射を制限する)ように構成されている。このように構成することで、レーザ光の意図しない出射を抑制し、装置の安全性をさらに向上させることができる。
(傾斜機構45のさらなる詳細)
図12Aおよび図12Bは、傾斜機構45の動作について説明するための図である。以下、図12Aおよび図12Bを参照しつつ、ユニット連結具64との関係等、傾斜機構45についてさらに説明する。
傾斜機構45は、前述の軸部材44等によって構成される機構であり、載置面51aに垂直な基準軸Asに対し、分析光学系7および観察光学系9のうち少なくとも観察光学系9を傾斜させることができる。
前述のように、本実施形態では、ユニット連結具64が分析ユニット62と観察ユニット63とを一体的に連結することで、分析光軸Aaに対する観察光軸Aoの相対位置が保持されるようになっている。したがって、観察光軸Aoを有する観察光学系9を傾斜させると、分析光軸Aaを有する分析光学系7は、図12Aおよび図12Bに示すように、観察光学系9と一体的に傾斜することになる。
このように、本実施形態に係る傾斜機構45は、分析光軸Aaに対する観察光軸Aoの相対位置を保持した状態で、分析光学系7および観察光学系9を一体的に傾斜させるようになっている。
また、水平駆動機構としてのユニット切替機構65の動作と、傾斜機構45の動作と、は互いに独立しており、両動作の組み合わせが許容されている。したがって、水平駆動機構としてのユニット切替機構65は、傾斜機構45によって少なくとも観察光学系9を傾斜させた姿勢を保持した状態で、観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させることができる。すなわち、本実施形態に係る分析観察装置Aは、図12Bの両矢印A1に示すように、観察光学系9を傾斜させたままの状態で、ヘッド部6を前後にスライド可能とされている。
特に本実施形態では、分析光学系7と観察光学系9とが一体的に傾斜するように構成さされているため、ユニット切替機構65は、傾斜機構45によって観察光学系9および分析光学系7を双方とも傾斜させた状態を保持しつつ、観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させるようになっている。
また、分析観察装置Aは、ユーセントリック観察が行えるように構成されている。すなわち、分析観察装置Aにおいては、X方向、Y方向およびZ方向にそれぞれ平行な3つの軸で形成される装置固有の三次元座標系が定義されている。制御部21の記憶装置21bには、分析観察装置Aの三次元座標系における後述する交差位置の座標がさらに記憶されている。交差位置の座標情報は、分析観察装置Aの工場出荷時に予め記憶装置21bに記憶されていてもよい。また、記憶装置21bに記憶される交差位置の座標情報は、拡大分析装置Aの使用者により更新可能としてもよい。
対物レンズ92の光軸である観察光軸Aoは、中心軸Acに交差している。対物レンズ92が中心軸Acを中心として揺動する場合、観察光軸Aoと中心軸Acとの交差位置が一定に維持されつつ、基準軸Asに対する観察光軸Aoの角度(傾きθ)が変化する。このように、ユーザは、対物レンズ92を傾斜機構45によって中心軸Acを中心として揺動させた際、例えば、サンプルSPの観察対象部分が上記の交差位置にある場合には、対物レンズ92が傾斜した状態になったとしても、第2カメラ93の視野中心が同じ観察対象部分から移動しないユーセントリック関係が維持される。したがって、サンプルSPの観察対象部分が第2カメラ93の視野(対物レンズ92の視野)から外れることを防止することができる。
特に本実施形態では、分析光学系7と観察光学系9とが一体的に傾斜するように構成さされているため、反射型対物レンズ74の光軸である分析光軸Aaは、観察光軸Aoと同様に中心軸Acに交差している。反射型対物レンズ74が中心軸Acを中心として揺動する場合、分析光軸Aoと中心軸Acとの交差位置が一定に維持されつつ、基準軸Asに対する分析光軸Aaの角度(傾きθ)が変化する。
また前述のように、傾斜機構45は、支柱部42を基準軸Asに対して右側に90°程度傾斜させたり、基準軸Asに対して左側に60°程度傾斜させたりすることができるようになっている。ところが、分析光学系7と観察光学系9とが一体的に傾斜するように構成した場合、支柱部42を過度に傾けてしまっては、分析光学系7から出射されるレーザ光が、ユーザに向かって照射されてしまう可能性がある。
そこで、基準軸Asに対する観察光軸Aoおよび分析光軸Aaの傾きをθとすると、傾きθは、少なくともレーザ光が出射され得る状況下においては、所定の安全基準を満足する範囲内に収めることが望ましい。具体的に、本実施形態では、傾きθは、所定の第1閾値θmaxを下回る範囲内で調整可能とされている。
傾きθを第1閾値θmax未満に収めるためには、傾斜機構45にハード的な制約を課してもよいし、分析光学系7にソフト的な制約を課してもよい。前者の制約は、傾斜機構45に不図示のブレーキ機構を設けることで、傾斜機構45の動作範囲を物理的に制限することで実現可能である。
一方、後者の制約を課した場合、制御部21は、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθに応じて、レーザ発振器としての電磁波出射部71からのレーザ光の出射を許容したり、そのレーザ光の出射を制限したりするように構成することができる。傾きに応じたレーザ光の制御は、制御部21のレーザ制御部213が実行する。
(その他のハード構成)
図17は、ヘッド部6に遮蔽カバーを取り付けた状態を例示する斜視図である。図17に示すように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、対物レンズ92または分析筐体70に取付可能な遮蔽カバー10をさらに備えている。この遮蔽カバー10は、少なくとも、第1の対物レンズとしての対物レンズ92を側方から取り囲み、該対物レンズ92を覆うことができる。この遮蔽カバー10は、対物レンズ92または分析筐体70に遮蔽カバー10が取り付けられた状態では、レーザ光を遮蔽することができる。これにより、レーザ光の漏れを抑制することができる。
また、遮蔽カバー10は、不図示のコネクタを有する。このコネクタは、遮蔽カバー10が対物レンズ92または分析筐体70に取り付けられた状態では、その対物レンズ92または分析筐体70と電気的に接続されるように構成される。
本実施形態に係る分析観察装置Aは、コネクタと対物レンズ92または分析筐体70とが電気的に接続されているか否かを示す信号を生成し、該信号を制御部21に入力するように構成されている。制御部21、特に後述のレーザ制御部213は、その信号に基づいた制御を後述のように実行することができる。
<コントローラ本体2の詳細>
図13は、コントローラ本体2の構成を例示するブロック図である。また、図14は、制御部21の構成を例示するブロック図である。図13に示す例では、コントローラ本体2と光学系ユニット群1とが別体に構成されているが、その構成には限定されない。コントローラ本体2の少なくとも一部を光学系ユニット群1に設けてもよい。
前述のように、本実施形態に係るコントローラ本体2は、種々の処理を行う制御部21と、制御部21が行う処理に係る情報を表示する表示部22と、を備える。このうちの制御部21は、CPU、システムLSI、DSP等からなる処理装置21aと、揮発性メモリ、不揮発性メモリなどからなる記憶装置21bと、入出力バス21cと、を有する。
制御部21は、サンプルSPからの光の受光量に基づいたサンプルSPの画像データの生成と、強度分布スペクトルに基づいたサンプルSPの含有物質の分析と、を双方とも実行可能に構成されている。
詳しくは、図13に例示されるように、制御部21には、少なくとも、マウス31、コンソール32、キーボード33、ヘッド駆動部47、載置台駆動部53、電磁波出射部71、出力調整手段72、LED光源79、第1カメラ81、遮蔽部材83、リング照明92a、第2カメラ93、アクチュエータ65b、レンズセンサSw1、移動量センサSw2、第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSw4が電気的に接続されている。
制御部21によって、ヘッド駆動部47、載置台駆動部53、電磁波出射部71、出力調整手段72、LED光源79、第1カメラ81、遮蔽部材83、リング照明92a、第2カメラ93、アクチュエータ65bが電気的に制御される。
また、第1カメラ81、第2カメラ93、レンズセンサSw1、移動量センサSw2、第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSwの出力信号は、制御部21に入力される。制御部21は、入力された出力信号に基づいた演算等を実行し、その演算結果に基づいた処理を実行する。
例えば、制御部21は、第1傾斜センサSw3の検出信号と、第2傾斜センサSw4の検出信号とに基づいて、載置面51aに垂直な基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθを算出する。制御部21は、その傾きが所定の閾値を超える場合、ユーザに警告等を通知する。
また、制御部21は、鏡筒保持手段としてのユニット連結具64によって分析光学系7に固定されているレンズ鏡筒90に対応した観察光学系9の種類のうち、少なくとも対物レンズ92の種類を識別するとともに、その識別結果に基づいてサンプルSPの撮像に係る処理を実行することができる。ここで、対物レンズ92の種類の識別は、レンズセンサSw1の検出信号に基づいて行うことができる。制御部21は、サンプルSPの撮像に係る処理として、例えば、第2カメラ93の露光時間の調整および照明光の明るさの調整等を実行することができる。
具体的に、本実施形態に係る制御部21は、図14に示すように、傾き判定部211と、通知制御部212と、レーザ制御部213と、モード切替部214と、スペクトル取得部215と、スペクトル解析部216と、を有する。これらの要素は、論理回路によって実現されてもよいし、ソフトウェアを実行することによって実現されてもよい。
-傾き判定部211-
傾き判定部211は、第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSw4と電気的に接続されており、それらセンサの検出信号が入力される。傾き判定部211は、各センサから入力された検出信号に基づいて、重力方向に対する基準軸Asの傾きと、重力方向に対する分析光学系7の傾き(より詳細には、重力方向に対する分析光軸Aaの傾き)と、の差分を算出する。この差分は、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθに相当する。
傾き判定部211は、算出された傾きθに基づいて、その傾きθが前記第1閾値θmaxを超えるか否かを判定する。その判定結果は、傾きθの大きさとともに、通知制御部212およびレーザ制御部213に入力される。
-通知制御部212-
通知制御部212は、第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSw4の検出結果に基づいて、ユーザに対し、レーザ光の出射に係る通知を行う通知を行う。通知制御部212は、本実施形態において「通知手段」として機能する。
本実施形態では、通知制御部212は、通知媒体として表示部22を用いるように構成されている。この構成に代えて、ブザー等からなる不図示の音源を通知媒体として用いることもできる。
具体的に、通知手段としての通知制御部212は、傾き判定部211による判定結果に基づいて、ユーザに対する通知内容を切り替える。この通知内容には、少なくとも、レーザ光の出射が非推奨であることを示す通知が含まれる。
特に、本実施形態に係る通知制御部212は、傾き判定部211により算出された傾きθの値を表示部22上に表示させると同時に、その傾きθの大きさに応じて表示部22上の表示態様を適宜変化させることで、ユーザに通知を行う。
具体的に、通知制御部212は、検出された傾きが第1閾値θmax以下の場合は、レーザ光の出射が許容される旨を示す文字列、記号等を表示部22上に表示する。また、ヘッド部6が第1モードに設定されている場合は、レーザ光を出射可能な状態にするべく、モード切替部214による第1モードから第2モードへの切替を開始するための操作入力を受付可能な状態に遷移してもよい。
一方、通知制御部212は、検出された傾きが第1閾値θmaxを超える場合は、レーザ光の出射が非推奨である旨を示す文字列、記号等を表示部22上に表示する。また、ヘッド部6が第1モードに設定されている場合は、レーザ光を出射不能な状態にするべく、モード切替部214による第1モードから第2モードへの切替を開始するための操作入力を受付不能な状態に遷移してもよい。なお、レーザ光を出射不能な状態にせずに、ユーザによる操作入力のもとでレーザ光を強制的に出射させるように構成することもできる。
通知制御部212はまた、判定結果に応じて、表示部22上に表示されるべき文字列、記号等の色彩を変化させたり、文字列、記号等を点滅させたりすることもできるように構成されている。
-レーザ制御部213-
レーザ制御部213は、第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSw4の検出結果に基づいて、分析光学系7から外部へレーザ光を出射させるか否かを制御する。
具体的に、本実施形態に係るレーザ制御部213は、傾き検出手段としての第1傾斜センサSw3および第2傾斜センサSw4によって検出された傾きθが第1閾値θmaxを超える場合、出射制限手段としての遮蔽部材83を介してレーザ光の出射を制限する。この場合、図7に点線で示したように遮蔽部材83が作動することで、分析筐体70の貫通孔70aが閉塞されて、分析筐体70の外部へのレーザ光の出射が抑制される。
ここで、レーザ制御部213は、コネクタ61cと分析筐体70とが接続されかつ、カバー部材61bが反射型対物レンズ74を覆う遮蔽状態では、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθにかかわらず、前記レーザ光の出射を許容する。この場合、θに係る制御を行わずとも、装置の安全性は確保される。
一方、レーザ制御部213は、コネクタ61cと分析筐体70との接続が解除されかつ、カバー部材61bが反射型対物レンズ74から離間した非遮蔽状態では、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθに応じてレーザ光の出射を制限する。レーザ光の出射を制限する手法としては、前述のように遮蔽部材83を動作させてもよいし、電磁波出射部71を非作動状態とすることで実現してもよい。
さらに、レーザ制御部213は、図17に例示した遮蔽カバー10のコネクタと、対物レンズ92または分析筐体70との接続状況に基づいた制御を行うこともできる。
具体的に、レーザ制御部213は、コネクタと対物レンズ92または分析筐体70とが電気的に接続されている場合は、遮蔽カバー10が対物レンズ92または分析筐体70に取り付けられていると判定する一方、コネクタと対物レンズ92または分析筐体70とが電気的に接続されていない場合は、遮蔽カバー10が対物レンズ92または分析筐体70に取り付けられていないと判定する。
そして、レーザ制御部213は、対物レンズ92または分析筐体70に遮蔽カバー10が取り付けられていると判定された場合には、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きにかかわらず、電磁波出射部71からのレーザ光の出射を許容する一方、対物レンズ92または分析筐体70に遮蔽カバー10が取り付けられていないと判定された場合には、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きに応じて、電磁波出射部71からのレーザ光の出射を制限するように構成してもよい。
-モード切替部214-
モード切替部214は、水平方向(本実施形態では前後方向)に沿って分析光学系7および観察光学系9を進退させることで、第1モードから第2モードへと切り替えたり、第2モードから第1モードに切り替えたりする。
具体的に、本実施形態に係るモード切替部214は、予め記憶装置21bに記憶されている観察光軸Aoと分析光軸Aoとの間の距離D1を事前に読み込む。次いで、モード切替部214は、アクチュエータ65bを作動させることで、分析光学系7および観察光学系9を進退させる。
ここで、モード切替部214は、移動量センサSw2によって検出された観察光学系9および分析光学系7の変位量と、事前に読み込んだ距離D1とを比較して、前者の変位量が後者に距離D1に達したか否かを判定する。そして、変位量が距離D1に達したタイミングで、分析光学系7および観察光学系9の進退を停止する。なお、距離D1は予め定められていてもよく、また距離D1とアクチュエータ65bの最大可動範囲とが一致するように構成されていてもよい。
なお、モード切替部214によって第2モードへと切り替えた後に、ヘッド部6を傾斜させることもできる。その場合、第1モードの場合と同様に、ヘッド部6が第2モードに設定されている状態で、傾き判定部211が傾きθを検知したり、通知制御部212が各種通知を行ったりすることになる。このように、第1モードおよび第2モードの少なくとも一方のモードにおいて、ヘッド部6の傾斜と、その傾きθの判定と、その判定に基づいた通知と、を行うことができる。
-スペクトル取得部215-
スペクトル取得部215は、第2モードにおいて分析光学系7からレーザ光を出射させることで、強度分布スペクトルを取得する。具体的に、本実施形態に係るスペクトル取得部215は、電磁波出射部71から電磁波としてのレーザ光(紫外レーザ光)を出射させ、これを、反射型対物レンズ74を介してサンプルSPに照射する。サンプルSPにレーザ光を照射すると、サンプルSPの表面が局所的にプラズマ化するとともに、プラズマ状態から気体等に戻るときに、エネルギー準位間の幅に対応したエネルギーを有する光(電磁波)が電子から放出される。そうして放出された光は、反射型対物レンズ74を通じて分析光学系7に戻り、第1カメラ81、第1検出器77Aおよび第2検出器77Bに到達する。
第1カメラ81に戻った光は、サンプルSPから戻る光を撮像してなる画像データを生成し、第1および第2検出器77A,77Bに戻った光は、スペクトル取得部215が受光量を波長毎に分光することで、強度分布スペクトルを生成する。スペクトル取得部215によって生成された強度分布スペクトルは、スペクトル解析部216に入力される。
なお、スペクトル取得部215は、第1および第2検出器77A,77Bによる受光タイミングを、レーザ光の出射タイミングと同期させる。このように設定することで、スペクトル取得部215は、レーザ光の出射タイミングに合わせて強度分布スペクトルを取得することができる。
-スペクトル解析部216-
スペクトル解析部216は、スペクトル解析部216によって生成された強度分布スペクトルに基づいて、サンプルSPの成分分析を実行する。既に説明したように、LIBS法を用いた場合、サンプルSPの表面が局所的にプラズマ化され、プラズマ状態から気体等に戻るときに放出される光のピーク波長は、元素(より正確には、原子核に束縛された電子の電子軌道)毎に固有の値を持つ。したがって、強度分布スペクトルのピーク位置を特定することで、そのピーク位置に対応した元素がサンプルSPに含まれている成分であると判定することができ、また、ピーク同士の大きさ(ピークの高さ)を比較することで、各元素の成分比を決定するとともに、決定された成分比に基づいて、サンプルSPの組成を推定することもできる。
スペクトル解析部216による分析結果は、表示部22上に表示されたり、所定のフォーマットで記憶装置21bに記憶したりすることができる。
-画像処理部217-
画像処理部217は、観察光学系9における第2カメラ93によって生成される画像データ(後述の第1画像データI1)、分析光学系7における第1カメラ81によって生成される画像データ(後述の第2画像データI2)、およびスペクトル解析部216による分析結果等に基づいて、表示部22上の表示態様を制御することできる。
特に、本実施形態に係る画像処理部217は、後述の図16Cおよび図16Eに示すように、第2カメラ93によって撮像される領域(例えば、領域の中心位置)と、第1カメラ81によって撮像される領域(例えば、領域の中心位置)と、を第1モードと第2モードとの切替前後で一致させる。画像処理部217は、各領域を一致させるように、第1および第2カメラ81,93、ひいては、各カメラ81,93によって生成される第1および第2画像データI1,I2の表示態様を調整することができる。
その他、画像処理部217は、第2画像データ上に、レーザ光の照射位置(より一般には、電磁波が照射される領域)を示す指標を重ねて表示することもできる。
<制御フローの具体例>
図15Aは、分析観察装置Aの基本動作を例示するフローチャートである。また、図15Bは、観察ユニット63による分析対象の探索手順を例示するフローチャートであり、図15Cは、分析ユニット62によるサンプルSPの分析手順を例示するフローチャートである。さらに、図16A~図16Gは、分析観察装置Aの表示画面を例示する図である。
まず、図15AのステップS1では、第1モードにおいて、観察ユニット63による分析対象の探索が実行される。ステップS1で行われる処理は、図15Bに示す通りである。すなわち、図15AのステップS1は、図15BのステップS11~ステップS13によって構成されている。
ここで、図15BのステップS11に先だって、ユニット連結具64によってレンズ鏡筒90を保持した状態で、対物レンズ92のみを所望の拡大倍率を有するレンズに付け替えたり、レンズ鏡筒90または観察ユニット63ごと交換したりすることで、所望の拡大倍率を有する対物レンズ92が選定される。観察ユニット63全体を交換する場合、ユニット連結具64ごと観察ユニット63を交換してもよいし、ユニット連結具64から観察ユニット63を取り外すことで、観察ユニット63のみを交換してもよい。
そして、ステップS11では、ユーザによる操作入力に基づいて、分析観察装置A、特に、同装置における制御部21は、第2カメラ93の露光時間、光ファイバーケーブルC3によって導光される照明光など、第2カメラ93によって生成される画像データ(以下、「第1画像データI1」ともいう)の明るさ等の条件を調整しながら、サンプルSPの各部のうち、分析ユニット62によって分析されるべき部分(分析対象)を探索する。このとき、制御部21は、必要に応じて、第2カメラ93によって生成される第1画像データI1を保存する。
なお、第2カメラ93の露光時間の調整および照明光の明るさの調整は、ユーザによる操作入力を伴わずとも、レンズセンサSw1の検出信号に基づいて制御部21が自動的に実行するように構成することもできる。
また、このステップS11の最中、または、同ステップS11と前後して、例えばユーザによる手動操作に基づいて、分析対象の探索に際し、傾斜機構45によって観察光学系9、ひいてはヘッド部6全体が傾けられる。制御部21は、そのときの傾きθの大きさを検知する。その傾きθの大きさは、第2カメラ93によって生成される第1画像データI1とともに、表示部22上に表示される。
図16Aは、第1モードにおいて、サンプルSPを真上から撮像したとき(θ=±0°)のときの表示画面を例示している。この場合、表示部22上には、傾きθに対応した第1画像データI1とともに、傾きθの大きさを視覚的に示すダイアログT1を表示することができる。
一方、図16Cは、第1モードにおいて、サンプルSPを斜め上方から撮像したとき(θ=+XX°)のときの表示画面を例示している。この例では、θの符号は、ヘッド部6の揺動方向に対応しており、右方へ揺動しているときには正の符号となり、左方へ揺動しているときには負の符号となるように設定されている。もちろん、正負の定義は例示に過ぎず、適宜、変更することができる。
続くステップS12では、傾き判定部211が傾きθの大きさを判定し、傾きθが前述の第1閾値θmaxを上回る場合はステップS13へ進んでユーザに警告を通知してレーザ照射を制限する一方、傾きθが第1閾値θmax以下の場合はステップS13をスキップしてリターンする。
図16Bは、図16Aに対応した判定結果の通知画面を例示している。この例では、傾きθの大きさを示す数値データと、判定結果を示す文字列と、がダイアログT2上に表示される。後者の文字列は、レーザ照射が許容される旨(出射OK)を示しており、所定の表示色に設定された状態で表示されている。ボタンB1は、分析ユニット62による成分分析を開始させるためのボタンであり、ボタンB2は、成分分析を中止させるためのボタンである。
一方、図16Dは、図16Cに対応した判定結果の通知画面を例示している。この例では、ダイアログT2には、レーザ照射が非推奨である旨(出射NG)を示しており、図16Bとは異なる表示色に設定された状態で表示されている。この場合、図16Bに示したボタンB1を非表示することでレーザ照射を制限してもよいし、図16Dに示すように、成分分析を強制的に開始させるためのボタンB3を表示部22上に表示してもよい。例えば、ボタンB3が押下された場合、ユーザに警告喚起を行った上で、成分分析が開始されることになる。
ステップS13に示す処理を完了した場合、または、ステップS13をスキップした場合、例えばユーザは、第1画像データI1の明るさ、観察光学系9のアングル等、サンプルSPの見え方に問題がないかを確認し、問題があれば分析観察装置Aが行うべき制御プロセスをステップS11に戻す一方、問題がなければ図15Bに示すフローを手動または自動で終了させる。これにより、制御プロセスは、図15AのステップS1を完了したことになる。
そして、例えばユーザによって分析開始ボタン(例えば、図16BのボタンB1を参照)が押下されると、制御プロセスは、ステップS1からステップS2へ進む。
このステップS2では、ボタン押下時点での第1画像データI1が記憶装置21bに保存されるともに、モード切替部214がユニット切替機構65を作動させて観察光学系9と分析光学系7とを一体的にスライド移動させることで、第1モードから第2モードへの切替が実行される。
図16Eは、第2モードにおいて、サンプルSPを斜め上方から撮像したとき(θ=+XX°)のときの表示画面を例示している。図16Eに示す画像データは、分析光学系7の第1カメラ81によって生成されたものである。以下、これを「第2画像データI2」ともいう。
図16Cと図16Eとの比較から明らかなように、第2モードにおいて表示されるサンプルSPの中心位置および傾きは、第1モードにおいて表示されるサンプルSPの中心位置および傾きと実質的に同一となる。
続いて、図15AのステップS3では、第2モードにおいて、分析ユニット62によるサンプルSPの成分分析が実行される。ステップS3で行われる処理は、図15Cに示す通りである。すなわち、図15AのステップS3は、図15CのステップS41~ステップS46によって構成されている。
本実施形態では、成分分析用の反射型対物レンズ74は、観察用の対物レンズ92に比して、観察時の被写体深度が浅い。そのため、図15CのステップS41では、コントローラ本体2における制御部21は、第2画像データI2中の各所においてオートフォーカスを実行し、全焦点画像の生成を実行する。これにより、第2画像データI2の略全体にわたって焦点を合わせ込むことができる。その際、第1カメラ81の露光時間、LED光源79から発せられる照明光の光量等の撮像条件は、第1モードにおける撮像条件に可能な限り近づけられるようになっている。
また、前述した画像処理部217は、反射型対物レンズ74よりも対物レンズ92の拡大倍率が低い場合には、ステップS2で保存されただ第1画像データI1をマッピング画像とし、そのマッピング画像内のどの箇所が第2画像データI2として撮像されているかを表示部22上に表示することができる。
続くステップS42では、画像処理部217が、レーザ光の照射位置(レーザ照射点)を示唆するマークP1を第2画像データI2上にオーバーレイ表示する。このマークP1は、レーザ光の照準を示す。ユーザは、マークP1の位置をチェックすることで、分析対象が適切に設定されているか否かを確認することができる。画像処理部217は、その確認結果を示す操作入力(例えば、ユーザによる手入力)に基づいて、制御プロセスを進めることができる。
また、このステップS42では、分析対象が適切に設定されていない場合、ヘッド部6は、例えばユーザによる操作入力に基づいて、載置台駆動部53を駆動して載置台51の位置を調整する。これにより、マークP1に対するサンプルSPの相対位置を補正することができる。
ステップS42から続くステップS43を実行する前に、レーザ光の照準設定が完了したことを受けて、ユーザは、ダイアログT3上に表示された分析ボタンB4を押下することができる。
その際、ユーザは、照明光が視認できるか否かを確認し、視認できない場合にのみ、レーザ光の出射が許容されるように構成することもできる。例えば、「照明光視認不可」と表示されたボタンを表示部22上に表示させ、そのボタンが押下された場合にのみ、表示部22上に分析ボタンB4を表示させるように構成可能である。
なお、モード切替部214の説明に際して述べたように、制御部21は、第2モードにおいてヘッド部6の傾きθを判定することもできる。そのように構成する場合、制御部21は、例えば、分析ボタンB4が押下された直後のタイミング(押下後かつステップS43が実行される前のタイミング)において、図15BのステップS12およびステップS13と同様の処理を行うことができる。
続くステップS43においては、制御部21は、レーザ光を照射する直前の第2画像データI2を記憶装置21bに保存し、それに続くステップS44では、制御部21は、レーザ制御部213を介して分析光学系7からサンプルSPへとレーザ光を出射させる。
このステップS44では、第1および第2検出器77A,77Bによって、サンプルSPのプラズマ化に起因して発せられる光が受光される。その際、第1および第2検出器77A,77Bによる受光タイミングは、レーザ光の出射タイミングと同期するように設定される。スペクトル取得部215は、レーザ光の出射タイミングに合わせて強度分布スペクトルを取得する。
続くステップS45では、スペクトル解析部216が強度分布スペクトルを解析することで、サンプルSPに含まれる元素の成分および成分比の分析と、成分比に基づいた材料の推定と、を実行し(図16FのダイアログT4を参照)する。
それに続くステップS46では、図16GのダイアログT5に例示されるように、ステップS45の分析結果を、画像処理部217が表示部22上に表示する。その後、制御部21は、図15Cに示すフローを終了する。このフローが終了すると、制御プロセスは、図15AのステップS3から同図のステップS4に進む。
ステップS4では、サンプルSPの成分分析が完了したか否かが判定され、成分分析が完了した場合(ステップS5:YES)、制御プロセスはステップS5へ進む。この判定は、例えばユーザによる操作入力に基づいて、制御部21が実行する。ステップS5において、制御部21は、分析結果が記載されたレポートを作成し、図15Aに示すフローを終了する。
一方、成分分析が未完了の場合(ステップS4:NO)はステップS6へ進み、分析対象の探索まで戻るように設定されている場合(ステップS6:YES)はステップS1まで戻る一方、分析対象の変更が不要であると設定されている場合(ステップS6:NO)はステップS3まで戻り、前述した処理を再び実行することになる。なお、ステップS6に係る設定は、事前に作成されたものを記憶装置21b等から適宜読み込んでもよいし、ユーザによる操作入力等に基づいて、その都度生成してもよい。
<分析観察装置Aの主要な特徴部>
(傾斜機構45に係る特徴部)
また、本実施形態によれば、傾斜機構45は、図12B等に例示されるように、載置面51aに垂直な所定の基準軸Asに対し、分析光学系7および観察光学系9のうち少なくとも観察光学系9を傾斜させる。傾斜可能な観察光学系9を分析観察装置Aに搭載することで、斜め方向等、様々な角度からサンプルSPを観察することができるようになる。これにより、サンプルSPの観察位置をユーザに容易に把握させることが可能となる。
また、図10及び図12B等に例示されるように、分析光軸Aaに対する観察光軸Aoの相対位置を保持した状態で、分析光学系7および観察光学系9を一体的に傾斜させるように構成することで、斜め方向等、様々な方向からサンプルSPにレーザ光を照射することができるようになる。これにより、鉛直方向に立ち上がった構造体等、様々な形状を有するサンプルSPに対して成分分析を行うことが可能になる。
一般に、分析光学系7を過度に傾斜させた状態でレーザ光を出射してしまうと、人体の網膜等に当たる可能性がある。そこで、図15BのステップS13およびステップS14等に例示されるように、傾きθに応じてレーザ光の出射を制限することで、分析拡大装置Aの安全性を高めることが可能になる。
また、図7に例示されるように、分析筐体70内に配置した遮蔽部材83を用いることで、レーザ光の出射をより確実に抑制することができ、分析観察装置Aの安全性を高める上で有利になる。
また、図16Dに例示されるように、第1および第2傾斜センサSw3,Sw4による検出結果に基づいた通知を行うことで、分析光学系7の傾きθ等、種々の情報をユーザに通知することが可能になる。このことは、分析観察装置Aの安全性を高める上で有効である。
また、図16Bおよび図16Dに例示されるように、傾きθの大きさに応じて通知内容を切り替えることで、分析光学系7の姿勢に対応した情報をユーザに通知することが可能になる。このことは、分析観察装置Aの安全性を高める上で有効である。
また、図16Dに例示されるように、通知制御部212によって実現可能な通知に、レーザ光の出射が非推奨であることを示す通知を含めることで、例えば分析光学系7の傾きのみを通知するような構成と比較して、ユーザに対してより確実な注意喚起を行うことができる。これにより、分析観察装置Aの安全性を高める上で有利になる。
また、図6等に示すカバー部材61bによって安全性が確保されている遮蔽状態、または、図17に示すように、対物レンズ92または分析筐体70に遮蔽カバー10が取り付けられている状態では、傾きθに応じた制御を実行せず(傾きθの大きさにかかわらず、レーザ光の出射を許容する)、安全性が確保されていない可能性のある非遮蔽状態、または、対物レンズ92または分析筐体70に遮蔽カバー10が取り付けられていない状態でのみ、傾きθの大きさに応じてレーザ光の出射を制限することで、出射を制限すべき状況を適切に判定した上で、レーザ光の出射を制御することができるようになる。
また、図15Bの両矢印A1に示したように、ユニット切替機構65は、傾斜機構45によって少なくとも観察光学系9を傾斜させた姿勢を保持した状態で、観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させる、これにより、観察光学系9によりサンプルSPを所望の角度から観察するとともに、その観察位置と略同じ位置分析光学系7により分析することができる。これにより、観察光学系9による観察位置と、分析光学系7による分析位置との間のズレを解消し、ひいては装置のユーザビリティを向上させる上で有利になる。
(ユニット切替機構65に係る特徴部)
また、本実施形態によれば、分析観察装置Aは、図11B等に例示されるように、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させることで、観察光学系9によるサンプルSPの撮像と、分析光学系7による強度分布スペクトルの生成に際するレーザ光の照射とを、サンプルSPにおける同一箇所に対して実行する。これにより、観察光学系9による観察位置と、分析光学系7による分析位置との間のズレを解消し、ひいては装置のユーザビリティを向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、観察光学系9と分析光学系7とは独立した光学系として構成されることになるため、各光学系を、それぞれの用途に適した仕様とすることができる。これにより、各光学系の性能を可能な限り最適化することが可能となる。
また、図11B等に例示されるように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、オールインワンタイプの装置として構成することができ、各光学系をスタンド4に取り付けるだけで、観察から分析に至るまで実現可能となる。このことは、装置のユーザビリティを向上させる上で有効である。
また、図10等に例示されるように、ユニット連結具64がレンズ鏡筒90、ひいては観察ユニット63を保持することで、観察光軸Aoに対する分析光軸Aaの相対位置が一定となる。そのため、その相対位置に対応する距離D1の分だけ観察光学系9および分析光学系7を相対的に移動させることで、同一箇所に対する観察および分析を実行させることができる。
また、図10等に例示されるように、ユニット切替機構65よる両光学系7,9の移動方向に沿って2つの光軸Ao,Aaを並べることで、同一箇所に対する観察および分析を実行させる上で有利になる。
また、図2等に例示されるように、分析筐体70の外面(突出部70c)にユニット連結具64を取り付けるように構成することで、分析光学系7と観察光学系9とを着脱可能かつ完全に独立した光学ユニットとすることができ、各々の用途に適した仕様とする上で有利になる。
ここで、レンズ鏡筒90および観察ユニット63は、ユニット連結具64を介して分析筐体70の外面に取り付けられるようになるため、観察光学系9をレンズ鏡筒90または観察ユニット63ごと交換するのが容易になると同時に、手作業等によって観察光学系9の一部要素(例えば対物レンズ92)を交換するのも極めて容易になる。このことは、装置のユーザビリティを向上させる上で有効である。
また、図9に例示されるように、ユニット連結具64が、複数種類のレンズ鏡筒90,90’,90”または観察ユニット63,63’,63”のうちのいずれか1つを選択的に保持するように構成することで、対物レンズ92の拡大倍率等、所望の特性を有する観察光学系9をレンズ鏡筒90または観察ユニット63ごと交換するのが容易となり、装置のユーザビリティを向上させる上で有利になる。
また、図11B等に例示されるように、ユニット切替機構65よる移動の前後で、サンプルSPに対する観察および分析を同じアングルから行うことができる。これにより、観察光学系9による観察位置と、分析光学系7による分析位置との間のズレをさらに解消し、装置のユーザビリティの向上に一層有利となる。
また、図1等に例示されるように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、観察光学系9に係る処理を行う制御部21と、分析光学系7に係る処理を行う制御部21と、が共通になるように構成されている。これにより、2つの独立した光学系7,9を設けながらも、制御部21については共有化させることができ、部品点数を削減したり、2つの光学系7,9の双方に関連した処理をスムースに実行させたりすることができるようになる。
また、図11B等に例示されるように、ユニット切替機構65は、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させる際に、載置台51ではなく観察光学系9および分析光学系7を移動させるように構成されている。このように構成することで、ステージ5上のサンプルSPが載置される位置に関係なく、観察箇所と同一の箇所を分析することができる。
(その他の特徴部)
また、図6等に示されるように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、レーザ光を集光して分析対象物としてのサンプルSPに照射し、そのサンプルSPから発生した光の分光ペクトルに基づいてサンプルSPに含まれる成分を分析する分析装置であって、分析光学系7を収容する分析筐体70と、分析筐体70を保持するスタンド4と、観察光学系9を収容する観察筐体(観察ユニット63の筐体)と、スタンド4または分析筐体70に設けられ、観察筐体を保持する保持部としてのユニット連結具64と、を備える。
ここで、分析光学系7は、サンプルSPに対してレーザ光を出射するレーザ発振器としての電磁波出射部71と、電磁波出射部71から出射されたレーザ光がサンプルSPに照射されることにより、そのサンプルSPにおいて発生した光を分光する検出器としての第1および第2検出器77A,77Bと、を含んでなる。
一方、観察光学系9は、サンプルSPからの光を集光する対物レンズ92と、対物レンズ92を通して受光された光の受光量を検出してサンプルSPの観察を行うカメラとしての第2カメラ93と、を含んでなる観察光学系9を収容する。
そして、分析観察装置Aはさらに、第1および第2検出器77A,77Bにより受光された光の強度分布スペクトルに基づいたサンプルSPの成分分析と、第2カメラ93により取得された受光量に基づくサンプルSPの画像データの生成と、を行う制御部21と、を備える。
このように、本実施形態に係る分析観察装置Aは、スタンド4または分析筐体70にユニット連結具64が設けられていて、そのユニット連結具64を介して観察筐体が取り付けられるように構成されている。これにより、観察光学系9と分析光学系7とを完全に独立したユニットとして構成することができ、各ユニットの仕様を別々に最適化することが可能となる。
また、図11B等に示されるように、分析光学系7と観察光学系9とをステージ5に対して一体的に水平移動させることで、観察光学系9によって観察された場所と同一箇所を分析光学系7によって分析するのが容易となる。
また、図6等に示すように、レンズ鏡筒90を分析筐体70よりも前側に配置することで、対物レンズ92の着脱等の作業を容易に行うことが可能になる。また、分析光学系7に比して軽量な観察光学系9を前側にレイアウトすることで、観察光学系9および分析光学系7を前側にスライド移動させたときに、ガイドレール65aに作用する負荷(より詳細には、ガイドレール65aの先端に作用する力のモーメント)を低減し、両光学系7,9をがたつかせることなく、それらの支持を安定させる上で有利になる。さらに、観察光学系9を前側にレイアウトすることで、最適な観察光学系9の選択に際し、これを容易に着脱することができるようになる。
《他の実施形態》
(ハード構成に係る変形例)
前記実施形態では、分析光学系7は、観察光学系9と一体的に傾斜するように構成されていたが、本開示は、そうした構成に限定されない。傾斜機構45は、少なくとも観察光学系9のみを傾斜させればよい。観察光学系9のみを傾斜させるように構成した場合、電磁波としてのレーザ光は、サンプルSPの直上方から下方に向かって出射されることになる。
前記実施形態では、ユニット切替機構65は、載置台51に対する観察光学系9および分析光学系7の相対位置を移動させる際に、載置台51ではなく観察光学系9および分析光学系7を移動させるように構成されていた。このような構成により、ステージ5の振動を抑制することができ、ステージ5の移動に伴って生じる観察対象物の位置変動を抑えることができる。もっとも、本開示は、そうした構成には限定されない。観察光学系9および分析光学系7ではなく載置台51を移動させるように構成することもできる。さらに、観察光学系9および分析光学系7の双方を一体的に移動させるとともに、載置台51も移動させ、同一箇所の観察と分析とができるように構成してもよい。
前記実施形態では、スタンド4によって分析光学系7を後方から支持するとともに、その分析光学系7の前側に観察光学系9が配置されるように構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。スタンド4と分析光学系7の間に観察光学系9を配置してもよい。
また、前記実施形態のように観察光学系9を分析筐体70の外部に配置する代わりに、観察光学系9を分析筐体70の内部に配置することもできる。その場合、観察光学系9は、レンズ鏡筒90を含んだ観察ユニット63全体の筐体に収容された状態で、分析筐体70の内部に配置してもよいし、そうした筐体に収容されていない状態で、つまり観察用のカメラやレンズ鏡筒など観察光学系9に含まれる部品を分析筐体70の内部に配置してもよい。
前記実施形態では、鏡筒保持手段としてのユニット連結具64が、分析光学系7に対してレンズ鏡筒90ひいては観察ユニット63を固定するように構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。観察ユニット63ではなく第2カメラ93を保持することで、観察光軸Aoに対する分析光軸Aaの相対位置を固定することもできる。
(レーザ光の出射制限に係る変形例)
前記実施形態では、傾きθの大きさに応じて、レーザ光の出射を許容したり、制限したりするように構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。
具体的に、本開示の一変形例によれば、分析光学系7は、該分析光学系7および観察光学系9が一体的に傾斜した状態では、基準軸Asに対する分析光学系7の傾きθにかかわらず、レーザ光の出射を制限する。
この変形例によれば、分析光学系7が傾斜した状態では、その傾きθの大小に関係なくレーザ光の出射を制限する。これにより、より安全サイドに立った構成を実現することができるようになる。
A 分析観察装置(分析装置)
1 光学系ユニット群
2 コントローラ本体
21 制御部
212 通知制御部
22 表示部
4 スタンド
45 傾斜機構
5 ステージ
51 載置台
51a 載置面
6 ヘッド部
62 分析ユニット
63 観察ユニット
64 ユニット連結具(鏡筒保持手段)
65 ユニット切替機構(水平駆動機構)
7 分析光学系
70 分析筐体
71 電磁波出射部(レーザ発振器)
74 反射型対物レンズ(第1の対物レンズ)
77A 第1検出器(検出器)
77B 第2検出器(検出器)
83 遮蔽部材(出射制限手段)
9 観察光学系
90 レンズ鏡筒
92 対物レンズ(第2の対物レンズ)
93 第2カメラ(カメラ)
As 基準軸
Ao 観察光軸(第2の光軸)
Aa 分析光軸(第1の光軸)
Sw3 第1傾斜傾きセンサ(傾き検出手段)
Sw4 第2傾斜センサ(傾き検出手段)
SP サンプル(分析対象物)

Claims (13)

  1. 分析対象物の成分分析を行う分析装置であって、
    分析対象物を載置するための載置面を有する載置台と、
    レーザ光を出射するレーザ発振器と、所定方向に沿って延びる第1の光軸を有し、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を集光して前記載置台に載置された分析対象物に照射するとともに、該レーザ光を照射することで該分析対象物において発生した光を集光する第1の対物レンズと、前記分析対象物において発生しかつ前記第1の対物レンズによって集光された光の波長毎の強度分布である分光スペクトルを生成する分光器と、を含む分析光学系と、
    前記第1の光軸と平行な第2の光軸を有し、前記分析対象物からの光を集光する第2の対物レンズと、該第2の対物レンズを通して受光された前記分析対象物からの光の受光量を検出することで該分析対象物を撮像するカメラと、を含む観察光学系と、
    前記載置面に垂直な所定の基準軸に対し、前記分析光学系および前記観察光学系のうち少なくとも前記観察光学系を傾斜させる傾斜機構と、を備える
    ことを特徴とする分析装置。
  2. 請求項1に記載された分析装置において、
    前記傾斜機構は、前記第1の光軸に対する前記第2の光軸の相対位置を保持した状態で、前記分析光学系および前記観察光学系を一体的に傾斜させる
    ことを特徴とする分析装置。
  3. 請求項2に記載された分析装置において、
    前記レーザ発振器からのレーザ光の出射を制限するように動作可能な出射制限手段と、
    前記基準軸に対する前記観察光学系の傾きを検出する傾き検出手段と、を備え、
    前記傾き検出手段により検出された傾きが所定の第1閾値を超える場合、前記出射制限手段を介して前記レーザ光の出射を制限する制御部と、を備える
    ことを特徴とする分析装置。
  4. 請求項3に記載された分析装置において、
    前記傾き検出手段による検出結果に基づいて、ユーザに対し、前記レーザ光の出射に係る通知を行う通知手段を備える
    ことを特徴とする分析装置。
  5. 請求項4に記載された分析装置において、
    前記通知手段は、前記傾き検出手段によって検出された傾きに応じて、前記ユーザに対する通知内容を切り替える
    ことを特徴とする分析装置。
  6. 請求項4または5に記載された分析装置において、
    前記通知手段による通知には、少なくとも、前記レーザ光の出射が非推奨であることを示す通知が含まれる
    ことを特徴とする分析装置。
  7. 請求項3から6のいずれか1項に記載された分析装置において、
    前記分析光学系を収容する分析筐体を備え、
    前記出射制限手段は、前記分析筐体内に配置され、かつ前記レーザ光の光路上に挿入可能な遮蔽部材によって構成される
    ことを特徴とする分析装置。
  8. 請求項3から6のいずれか1項に記載の分析装置において、
    前記分析光学系を収容する分析筐体と、
    前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に取付可能な遮蔽カバーと、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に前記遮蔽カバーが取り付けられているか否かを判定し、前記第1の対物レンズまたは前記分析筐体に遮蔽カバーが取り付けられていると判定された場合は、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きにかかわらず、前記レーザ光の出射を許容する一方、
    第1の対物レンズまたは前記分析筐体に前記遮蔽カバーが取り付けられていないと判定された場合は、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きに応じて、前記のレーザ光の出射を制限する
    ことを特徴とする分析装置。
  9. 請求項2に記載された分析装置において、
    前記分析光学系は、該分析光学系および前記観察光学系が一体的に傾斜した状態では、前記基準軸に対する前記分析光学系の傾きにかかわらず、前記レーザ光の出射を制限する
    ことを特徴とする分析装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載された分析装置において、
    前記観察光学系による前記分析対象物の撮像と、前記分析光学系による前記分光スペクトルの生成とが前記分析対象物における同一箇所に対して行われるように、前記載置台に対する前記観察光学系および前記分析光学系の相対位置を水平方向に沿って移動させる水平駆動機構を備える
    ことを特徴とする分析装置。
  11. 請求項10に記載された分析装置において、
    前記水平駆動機構は、前記傾斜機構によって少なくとも前記観察光学系を傾斜させた姿勢を保持した状態で、前記載置台に対する前記観察光学系および前記分析光学系の相対位置を移動させる
    ことを特徴とする分析装置。
  12. 請求項11に記載された分析装置において、
    前記水平駆動機構による前記観察光学系および前記分析光学系の移動方向は、前記傾斜機構による揺動の中心軸と平行に延びる
    ことを特徴とする分析装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載された分析装置において、
    前記載置台、前記観察光学系および前記分析光学系を取付可能に構成されたスタンドを備える
    ことを特徴とする分析装置。
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