JP2022063673A - シフト装置 - Google Patents

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Junji Kamata
宏 柴田
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Abstract

【課題】変速機のシフト位置を学習可能なシフト装置において、ユーザに違和感や誤解を与えることを抑制する。【解決手段】シフト装置が、変速機と、変速機のシフトレンジを切り替えるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、ユーザのシフト操作に応じてアクチュエータを制御することによって変速機のシフトレンジを切り替えるように構成される。また、制御装置は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれたことを含む学習開始条件が成立したときに、変速機のシフト位置を学習するためのシフト制御を開始し、変速機のシフト位置を所定のシフトレンジにしてシフト制御を終了する。【選択図】図6

Description

本開示は、シフト装置に関し、特に、変速機のシフト位置を学習可能なシフト装置に関する。
たとえば、特開2016-075364号公報(特許文献1)には、変速機のシフト位置を学習可能なシフト装置が開示されている。このシフト装置では、車両の工場出荷時に所定のタイミングで学習のためのシフト切替えが開始され、全てのシフトレンジについて変速機のシフト位置の学習が完了すると、学習に係る一連の処理が終了する。
特開2016-075364号公報
上記特許文献1に記載されるシフト装置では、学習中にN(ニュートラル)レンジ、R(リバース)レンジ、P(パーキング)レンジ、D(ドライブ)レンジの順に変速機のシフトレンジが切り替えられ、Dレンジで学習が終了する。このため、シフトレンジがPレンジの状態からシフト操作なくDレンジに変更されることで、ユーザに違和感や誤解を与える可能性がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、変速機のシフト位置を学習可能なシフト装置において、ユーザに違和感や誤解を与えることを抑制することである。
本開示に係るシフト装置は、変速機と、変速機のシフトレンジを切り替えるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、ユーザのシフト操作に応じてアクチュエータを制御することによって変速機のシフトレンジを切り替えるように構成される。また、制御装置は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれたことを含む学習開始条件が成立したときに、変速機のシフト位置を学習するためのシフト制御を開始し、変速機のシフト位置を所定のシフトレンジにしてシフト制御を終了する。
上記シフト装置では、ユーザによるシフト操作が行なわれないと、学習が開始されない。学習開始条件は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作(シフト切替え操作)が行なわれることによって成立し得る。学習開始条件が成立すると、制御装置が学習を開始する。そして、制御装置は、変速機のシフト位置を所定のシフトレンジにして学習を終了する。学習終了時においてシフト操作部と変速機とはいずれも上記所定のシフトレンジを示すため、ユーザの認識と変速機とでシフトレンジの不整合が生じることは抑制される。これにより、ユーザに違和感や誤解を与えることが抑制される。
上記の制御装置は、上記学習開始条件が成立したときに、シフトレンジごとのアクチュエータの作動位置を学習してもよい。上記の制御装置は、記憶装置に記憶された初期の作動位置を学習値で補正してもよい。上記の制御装置は、学習後にユーザによってシフト操作(シフト切替え操作)が行なわれた場合には、補正された作動位置にアクチュエータを制御することによって変速機のシフトレンジを切り替えてもよい。
上記変速機は、複数のシフトレンジに対応した複数の谷部を含むシフト切替部材(たとえば、ディテントプレート)と、複数の谷部のいずれかに嵌まり込んでシフト位置を確定する位置決め部材(たとえば、ローラ部材)とを含んでもよい。上記アクチュエータはシフト切替部材を駆動して変速機のシフトレンジを切り替えてもよい。制御装置は、上記シフト制御により、位置決め部材がシフト切替部材の谷部の谷底に嵌まり込むアクチュエータの作動位置を学習してもよい。
上記学習開始条件は、上記所定のシフトレンジを指定するシフト操作がユーザによって行なわれるときに学習が許可されていることをさらに含んでもよい。所定の信号が上記制御装置に入力されたときに上記学習が許可されてもよい。上記所定の信号は、ユーザの運転操作では発生しない信号であってもよい。上記所定の信号は、外部診断ツールによって発生する信号であってもよい。
上記の制御装置は、上記学習開始条件が成立したときに、変速機のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機のシフト位置の学習を行なった後、変速機のシフト位置を所定のシフトレンジにしてシフト制御を終了するように構成されてもよい。
上記の制御装置は、上記学習開始条件が成立したときに、上記所定のシフトレンジが最後になるように変速機のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機のシフト位置の学習を行なうように構成されてもよい。
シフト操作部は、ユーザのシフト操作に応じて1つのシフトレンジを指定するように構成されてもよい。シフト操作部は、シフトレバーであってもよいし、シフトスイッチであってもよい。
上記シフト装置は、車両に搭載されてもよい。上記所定のシフトレンジは、N(ニュートラル)レンジであってもよい。
本開示によれば、変速機のシフト位置を学習可能なシフト装置において、ユーザに違和感や誤解を与えることを抑制することができる。
本開示の実施の形態に係るシフト装置が適用された車両の構成を示す図である。 図1に示したシフト装置と変速機との連結態様を示す図である。 図2に示したディテントプレートの拡大図である。 車両の組立てから引き渡しまでの流れを示す図である。 図1に示した制御装置の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。 本開示の実施の形態に係る制御装置が実行する変速機のシフト位置の学習に係る処理を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係るシフト制御において、学習許可フラグ、シフト操作部のシフトレンジ、及び変速機のシフトレンジの各々の推移を示すタイムチャートである。 図6に示した処理の変形例を示すフローチャートである。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下では、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)を、「ECU」と称する。
図1は、この実施の形態に係るシフト装置が適用された車両の構成を示す図である。図1を参照して、車両100は、エンジン10と、変速機20と、シフト操作部31と、シフトセンサ32と、シフト装置50と、エンジンECU150とを備える。車両100は、ハイブリッド車(内燃機関及び電動モータを走行用の動力源とする自動車)であってもよいし、コンベ車(内燃機関のみを走行用の動力源とする自動車)であってもよい。
エンジン10は、燃料を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーを運動子(たとえば、ピストン又はロータ)の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。エンジン10の作動中には、エンジン10の出力軸(たとえば、クランク軸)に動力(トルク)が出力される。エンジン10としては、任意の内燃機関を採用可能である。エンジン10は、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであってもよい。エンジン10は、エンジンECU150によって制御される。
この実施の形態に係る変速機20は、油圧により作動する複数の摩擦係合要素(たとえば、図示しないクラッチ及びブレーキ)を所定の組合せで係合又は解放させることによって変速比を変更する。変速機20は、たとえば、N(ニュートラル)レンジと、D(ドライブ)レンジと、R(リバース)レンジと、P(パーキング)レンジとを切り替え可能に構成される。ただし、シフトレンジの組合せは、N,D,R,Pに限られず、適宜変更可能である。
変速機20は、油圧制御回路21と、パーキング装置22と、シフト切替機構200とを備える。油圧制御回路21は、シフト切替機構200に連結されるマニュアルバルブロッド(図示せず)を含む。油圧制御回路21は、シフト切替機構200によって切り替えられたシフトレンジに対応する油圧回路を形成し、シフトレンジに合わせて所定の摩擦係合要素を油圧で駆動する。パーキング装置22は、エンジン10の出力軸に連結されたパーキングギアと、パーキングギアに係合可能なロックポールと、シフト切替機構200に連結されるパークロッドとを含む(後述する図2参照)。Pレンジでは、ロックポールがパーキングギアに係合することにより、エンジン10の出力軸の回転が規制される。Pレンジ以外のシフトレンジでは、ロックポールとパーキングギアとが解放状態(非ロック状態)になる。
シフト装置50は、シフトECU51と、モータ52と、減速機構53と、回転センサ54,55とを備える。この実施の形態に係るシフトECU51、モータ52は、それぞれ本開示に係る「制御装置」、「アクチュエータ」の一例に相当する。
シフトECU51は、モータ52を制御するように構成される。モータ52は、変速機20のシフトレンジを切り替えるアクチュエータに相当する。シフトECU51は、ユーザのシフト操作に応じてモータ52を制御することによって変速機20のシフトレンジを切り替えるように構成される。ユーザのシフト操作に対応した制御信号に基づいてモータ52の制御(シフト切替制御)が実行される。このようなシフト切替制御は、一般に「シフトバイワイヤ(SBW)」と呼ばれる。
シフト操作部31は、車両100のユーザによって操作される。この実施の形態では、シフト操作部31としてシフトレバーを採用する。シフト操作部31は、ユーザのシフト操作に応じて1つのシフトレンジ(N,D,R,Pのいずれか)を指定するように構成される。シフトセンサ32は、シフト操作部31が指定したシフトレンジを検出し、検出結果をシフトECU51へ出力するように構成される。
モータ52は、たとえば、永久磁石をロータの表面に組み込んだ表面磁石型(SPM)の三相モータである。回転センサ54は、モータ52の回転角度を検出するように構成される。回転センサ54は、モータ52のロータの回転量に応じたパルス数を出力するデジタルエンコーダを含んでもよい。回転センサ54は、パルス数を加算してモータ52のロータの回転量及び回転位置(回転角度)を検出するように構成されてもよい。シフト操作部31は、回転センサ54の出力に基づいてモータ52の回転角度を確認しながら、モータ52を制御するように構成される。
なお、モータ52の構造及び駆動方式は適宜変更可能である。たとえば、磁極の極性(N極/S極)が切り替わるように等角度間隔で永久磁石をロータの中に埋め込んだ埋込磁石型(IPM)のモータを、モータ52として採用してもよい。モータ52は、ステッピングモータであってもよい。
減速機構53は、入力軸と出力軸とを有し、入力軸に入力される回転を所定の減速比で減速して出力軸に出力するように構成される。減速機構53の入力軸にはモータ52の出力軸が機械的に接続されている。モータ52の回転が減速機構53の入力軸に入力される。減速機構53の出力軸にはシフト切替機構200が機械的に接続されている。モータ52の回転は減速機構53を介してシフト切替機構200に伝達される。
シフト切替機構200は、油圧制御回路21及びパーキング装置22の各々と機械的に接続されている。シフト装置50は、モータ52によりシフト切替機構200を駆動することで、変速機20のシフトレンジを切り替えるように構成される。
図2は、シフト装置50と変速機20との連結態様を示す図である。図1とともに図2を参照して、シフト切替機構200は、変速機20のシフト位置を切り替えるように構成される。シフト切替機構200は、ディテントプレート210と、ディテントスプリング220とを含む。シフト装置50の出力軸60(より特定的には、図1に示した減速機構53の出力軸)が、ディテントプレート210と接続されている。図1に示した回転センサ55は、出力軸60の回転量に応じた磁力を検出するアナログ磁気センサと、アナログ磁気センサの出力を出力軸60の回転位置(回転角度)を示す電圧信号に変換する回路基板とを含む。回転センサ55は、検出結果(出力軸60の回転位置を示す連続的な電圧信号)をシフトECU51へ出力する。
ディテントスプリング220の基端部は、留め具221によって変速機20の筐体(図示せず)に固定されている。また、ディテントスプリング220は、先端部にローラ部材222を備える。ディテントスプリング220は、ローラ部材222に付勢力を与えるように構成される。
図3は、ディテントプレート210の拡大図である。図2とともに図3を参照して、ディテントプレート210の先端面(以下、「カム面」と称する)Fは、連続的な起伏形状を有する。カム面Fは山部M1~M5を含む。カム面Fの山部間には、シフトレンジP,R,N,Dにそれぞれ対応した谷部V1,V2,V3,V4が形成されている。ディテントスプリング220(図2)は、カム面Fにローラ部材222が押圧されるようにローラ部材222に付勢力を与える。
ディテントプレート210の基端部は、回転部210aと、アーム211,212とを含む。回転部210aは、シフト装置50の出力軸60(図2)と連結される部分である。ディテントプレート210は、シフト装置50の出力軸60と一体的に回転軸Zまわりに回転する。ディテントプレート210は正逆回転可能に構成される。ディテントプレート210の回転に伴ってローラ部材222はカム面Fに沿って摺動する。ディテントプレート210の回転角度が1つのシフトレンジ(P,R,N,Dのいずれか)に対応した角度になると、そのシフトレンジに対応する谷部(谷部V1,V2,V3,V4のいずれか)にローラ部材222が嵌合される。あるシフトレンジに対応する谷部にローラ部材222が嵌合されたことは、変速機20のシフト位置がそのシフトレンジになったことを意味する。ローラ部材222は、谷部V1,V2,V3,V4のいずれかに嵌まり込んで変速機20のシフト位置を確定する。
再び図1とともに図2を参照して、ディテントプレート210のアーム211には、油圧制御回路21(図1)のマニュアルバルブロッド(図示せず)が連結される。ディテントプレート210のアーム212には、パーキング装置22のパークロッド22aが連結される。パーキング装置22は、パークロッド22aに加えて、ロックポール22bと、パーキングギア22cとをさらに含む。モータ52(図1)の出力軸が回転することによってシフト装置50の出力軸60が回転する。シフトECU51が変速機20のシフトレンジを切り替えるときには、シフトECU51によって制御されるモータ52がディテントプレート210を回転軸Zまわりに回転させて変速機20のシフトレンジを切り替える。
エンジンECU150及びシフトECU51の各々としては、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置を具備するマイクロコンピュータを採用できる。プロセッサとしては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAMは、プロセッサによって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置は、たとえば、ROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、所定の制御が実行される。なお、ソフトウェアに限られず、専用のハードウェア(電子回路)によって制御が実行されてもよい。
シフトECU51は、ユーザのシフト操作(シフト切替え操作)に応じてモータ52を制御することによって変速機20のシフトレンジを切り替える。より具体的には、シフトECU51は、シフト操作部31が指定するシフトレンジに対応する谷部(図3に示した谷部V1,V2,V3,V4のいずれか)の谷底にローラ部材222が嵌まり込む回転角度になるまでディテントプレート210を回転させる。モータ52とディテントプレート210とは連動するため、ディテントプレート210の回転位置はモータ52の回転位置に相関する。各シフトレンジに対応するモータ52の回転位置(回転角度)は、予めシフトECU51の記憶装置に記憶されている。
上記のシフト切替制御においては、ディテントプレート210の谷部V1,V2,V3,V4の谷底にローラ部材222が嵌まり込むようにモータ52が制御されることが望ましい。しかしながら、シフト装置ごとの個体差(たとえば、製造誤差)又は経年変化に起因して位置ずれが生じ、シフト切替制御において谷部V1,V2,V3,V4の谷底にローラ部材222が精度よく嵌まり込まなくなることがある。そこで、シフトECU51は、シフトレンジP,R,N,Dに対応する谷部V1,V2,V3,V4の谷底位置(変速機20のシフト位置)を学習し、シフトレンジP,R,N,Dに対応するモータ52の回転位置を補正するように構成される。たとえば、シフトECU51の記憶装置に記憶された初期値(モータ52の回転位置)が学習値によって更新されてもよい。
図4は、車両の組立てから引き渡しまでの流れを示す図である。図1とともに図4を参照して、車両100の注文が入ると、組み付け前のシフト装置50(ユニット)がユニット工場P1で製造及び検査され、車両工場P2に送られる。そして、車両工場P2において、シフト装置50がトランスアスクル(変速機20を含む)に組み付けられる。シフト装置50が組み付けられたトランスアスクル(T/A)は、他の部品とともに車体に取り付けられる。こうして車両工場P2において車両100が製造される。完成した車両100は、車両工場P2で検査された後、ディーラP3に届けられる。そして、ディーラP3から購入者に車両100が引き渡される。この実施の形態では、車両工場P2において、ユーザ(たとえば、整備士)が、非走行状態(たとえば、停車状態又は駐車状態)の車両100に対して上述のシフト位置の学習を行なう。そして、車両100はNレンジの状態で車両工場P2からディーラP3へ送られる。
なお、変速機20のシフト位置の学習が行なわれる場所は、車両工場P2に限られず、たとえばディーラP3であってもよい。車両のシフト装置50を交換したとき(又は、後付けしたとき)に、ディーラP3において上述のシフト位置の学習が実行されてもよい。
ところで、シフトECU51は、所定の順序(たとえば、N、R、P、Dの順)で変速機のシフトレンジを切り替えて全てのシフトレンジについて変速機のシフト位置の学習を行なう。この際、学習のためのシフト切替えがシフト操作部31(たとえば、シフトレバー)の状態とは無関係に自動的に行なわれるため、ユーザの認識と変速機20とでシフトレンジの不整合が生じ得る。そこで、この実施の形態に係るシフトECU51は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれたことを含む学習開始条件が成立したときに、変速機20のシフト位置を学習するためのシフト制御を開始し、変速機20のシフト位置を上記所定のシフトレンジにしてシフト制御を終了する。こうした制御によれば、学習終了時においてシフト操作部31と変速機20とはいずれも上記所定のシフトレンジを示すため、ユーザの認識と変速機20とでシフトレンジの不整合が生じることが抑制される。この実施の形態では、上記所定のシフトレンジをNレンジとする。
図5は、シフトECU51の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。図1とともに図5を参照して、シフトECU51は、シフト制御部51aと、モード切替部51bと、フラグ設定部51cと、記憶装置51dと、インターフェース51eとを含む。たとえば、プロセッサと、プロセッサにより実行される記憶装置51d内のプログラムとによって、シフト制御部51a、モード切替部51b、及びフラグ設定部51cが具現化される。ただしこれに限られず、これら各部は、専用のハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
記憶装置51dは学習許可フラグを予め記憶している。学習許可フラグは、学習が許可されているか否かを示すパラメータである。この実施の形態では、ON/OFFのいずれかが学習許可フラグに設定される。学習許可フラグがONであることは、学習が許可されていることを意味する。学習許可フラグがOFFであることは、学習が禁止されていることを意味する。学習許可フラグは、後述するフラグ設定部51cによって設定される。
インターフェース51eは、DLC(Data Link Connector)91のインターフェースである。DLC91は、スキャンツール92のコネクタ92aに接続可能なコネクタであり、たとえば車両100の運転席周辺に配置される。スキャンツール92は、たとえば車両工場P2(図4)においてユーザ(たとえば、整備士)が車両100の状態を把握するために使用する外部診断ツールである。スキャンツール92は、GTS(Global TechStream)ツールであってもよい。スキャンツール92のコネクタ92aをDLC91に接続することによって、シフトECU51とスキャンツール92とが通信可能になる。スキャンツール92は、記憶装置51dに蓄積された診断データを読み取ることができる。診断データには、DTC(Diagnostic Trouble Code)と、フリーズフレームデータと、レディネスコードとが含まれてもよい。また、スキャンツール92は、所定の信号(たとえば、後述する許可信号及び禁止信号)をシフトECU51へ送信することができる。
シフト制御部51aは、複数種の制御モード(たとえば、以下に説明する運転モード及び学習モード)で動作する。運転モードでは、シフト制御部51aが、ユーザのシフト操作に応じてモータ52を制御することによって変速機20のシフトレンジを切り替える。学習モードでは、シフト制御部51aが、所定の順序(たとえば、N、R、P、Dの順)で変速機20のシフトレンジを切り替えて全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習を行なった後、変速機20のシフト位置を所定のシフトレンジ(この実施の形態では、Nレンジ)にして当該学習モードを終了する。学習モードが終了すると、シフト制御部51aの制御モードが運転モードへ切り替わる。
モード切替部51bは、所定の学習開始条件が成立したときに、シフト制御部51aの制御モードを運転モードから学習モードへ切り替えるように構成される。シフト制御部51aが運転モードで動作しているときに所定の学習開始条件が成立すると、モード切替部51bによって上記のモード切替えが実行され、シフト制御部51aが学習モードで動作するようになる。これにより、上述の学習が開始される。この実施の形態では、学習が許可されているときに(すなわち、学習許可フラグがONであるときに)ユーザによって所定のシフトレンジ(この実施の形態では、Nレンジ)を指定するシフト操作が行なわれると、学習開始条件が成立する。すなわち、この実施の形態に係る学習開始条件は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれることと、そのシフト操作が行なわれるときに学習が許可されていることとを含む。ユーザによってシフト操作(シフト切替え操作)が行なわれないと、上述の学習は開始されない。
フラグ設定部51cは、スキャンツール92によって発生する許可信号を受信すると、記憶装置51d内の学習許可フラグをONにする。許可信号は、ユーザ(たとえば、整備士)がスキャンツール92に対して所定の許可操作を行なうことによって発生し、スキャンツール92からシフトECU51へ送信される。フラグ設定部51cは、スキャンツール92によって発生する禁止信号を受信すると、記憶装置51d内の学習許可フラグをOFFにする。禁止信号は、ユーザがスキャンツール92に対して所定の禁止操作を行なうことによって発生し、スキャンツール92からシフトECU51へ送信される。また、フラグ設定部51cは、シフト制御部51aにおける学習モードが終了した場合にも、学習許可フラグをOFFにする。
図6は、この実施の形態に係るシフトECU51が実行する変速機20のシフト位置の学習に係る処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、たとえば車両100が非走行状態であるときに、シフトECU51によって繰り返し実行される。図6に示す一連の処理が開始されるときには、シフト制御部51aの制御モードは運転モードになっている。なお、シフト制御部51aの制御モードが運転モードであるときには、シフト制御部51aが、ユーザのシフト操作に応じて変速機20のシフトレンジを切り替える。このシフト切替制御に係る処理(図示せず)は、図6に示す処理と並行して実行される。
図1~図3及び図5とともに図6を参照して、ステップ(以下、単に「S」と表記する)11では、記憶装置51d内の学習許可フラグがONであるか否かを、モード切替部51bが判断する。学習許可フラグがONである場合(S11にてYES)には、モード切替部51bは、S12において、ユーザによってNレンジ以外のシフトレンジからNレンジへシフト切替え操作が行なわれたか否かを判断する。S11及びS12のいずれかでNOと判断された場合には、処理が最初のステップ(S11)に戻る。
上記のシフト切替え操作が行なわれた場合(S12にてYES)には、モード切替部51bは、S13において、シフト制御部51aの制御モードを運転モードから学習モードへ切り替える。これにより、運転モードが終了し、シフト制御部51aは学習モードで動作するようになる。
シフト制御部51aは、S14において、変速機20のシフト位置を学習するためのシフト制御を実行する。この実施の形態では、シフト制御部51aが、変速機20のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習を行なう。シフト制御部51aは、N、R、P、Dの順で変速機20のシフトレンジを切り替え、各シフトレンジについて変速機20のシフト位置を学習する。より具体的には、ディテントプレート210をモータ52で回転しながら、回転センサ54,55の出力に基づいて、変速機20のシフト位置に設けられた谷部(図3に示した谷部V1,V2,V3,V4のいずれか)にローラ部材222が嵌まり込む出力軸60の回転位置(ひいては、制御されるモータ52の回転位置)を学習する。シフト制御部51aは、1つのシフトレンジの学習が終了すると、変速機20のシフト位置を未学習のシフトレンジへ切り替える。たとえば、Nレンジの学習が終了すると、変速機20のシフト位置はRレンジへ切り替えられ、Rレンジの学習が実行される。こうして、シフトレンジごとのモータ52の回転位置(作動位置)が学習される。学習が完了するたびに、記憶装置51dに記憶されたシフトレンジごとのモータ52への制御指令値が学習値によって更新される。更新されたモータ52への制御指令値は、運転モードにおいて使用される。
シフト切替えと学習とが交互に実行され、全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習が完了すると、シフト制御部51aは、S15において、モータ52を制御することによって変速機20のシフト位置をNレンジに切り替える。変速機20のシフト位置がNレンジになった状態で、モード切替部51bは、S16において、シフト制御部51aの制御モードを学習モードから運転モードへ切り替える。これにより、学習モードが終了し、シフト制御部51aは運転モードで動作するようになる。学習モードが終了すると、フラグ設定部51cが、S17において、学習許可フラグをOFFにする。その後、処理は最初のステップ(S11)に戻る。
図7は、学習許可フラグ(線L11)、シフト操作部31のシフトレンジ(線L12)、及び変速機20のシフトレンジ(線L13)の各々の推移を示すタイムチャートである。図7を参照して、タイミングt11で、スキャンツール92からシフトECU51へ許可信号が送信されて、学習許可フラグがONになる。その後、タイミングt12で、ユーザによってNレンジへのシフト切替え操作が行なわれ、シフト操作部31がNレンジを指定した状態になる。これにより、シフト制御部51aの制御モードが運転モードから学習モードへ切り替えられる。学習モードでは、N、R、P、Dの順で変速機20のシフトレンジが切り替えられて、シフトレンジごとに変速機20のシフト位置の学習が行なわれる。そして、タイミングt13で、全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習が完了すると、変速機20のシフトレンジがNレンジになるとともに、学習許可フラグがOFFになる。そして、シフト制御部51aの制御モードが運転モードになる。運転モードでは、シフト操作部31が指定するシフトレンジと変速機20のシフトレンジとが一致するように、シフト切替制御が行なわれる。
以上説明したように、この実施の形態に係るシフトECU51は、ユーザによって所定のシフトレンジ(たとえば、Nレンジ)を指定するシフト操作が行なわれたことを含む学習開始条件が成立したときに(図6のS11及びS12の両方でYES)、変速機20のシフト位置を学習するためのシフト制御(図6のS14)を開始し、変速機20のシフト位置を上記所定のシフトレンジにしてシフト制御を終了する(図6のS15及びS16)。こうしたシフトECU51によれば、学習終了時においてシフト操作部31と変速機20とはいずれも上記所定のシフトレンジを示すため、ユーザの認識と変速機20とでシフトレンジの不整合が生じることは抑制される。
所定のシフトレンジは、2つ以上のシフトレンジであってもよい。図8は、図6に示した処理の変形例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、たとえば車両100が非走行状態であるときに、シフトECU51によって繰り返し実行される。図8に示す一連の処理が開始されるときには、シフト制御部51aの制御モードは運転モードになっている。この変形例に係るシフトECU51は、学習開始条件が成立したときに、所定のシフトレンジが最後になるように変速機20のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習を行なう。所定のシフトレンジは、Nレンジ及びPレンジである。
図1~図3及び図5とともに図8を参照して、S21では、記憶装置51d内の学習許可フラグがONであるか否かを、モード切替部51bが判断する。学習許可フラグがONである場合(S21にてYES)には、モード切替部51bは、S22において、ユーザによってNレンジ又はPレンジへのシフト切替え操作が行なわれたか否かを判断する。S21及びS22のいずれかでNOと判断された場合には、処理が最初のステップ(S21)に戻る。
上記のシフト切替え操作が行なわれた場合(S22にてYES)には、モード切替部51bが、S23において、Nレンジ/Pレンジのどちらへのシフト切替え操作が行なわれたかを判断する。Nレンジへのシフト切替え操作が行なわれた場合(S23:Nレンジ)には、モード切替部51bは、S211において、シフト制御部51aの制御モードを運転モードから第1学習モードへ切り替える。これにより、運転モードが終了し、シフト制御部51aはS212において第1学習モードで動作する。他方、Pレンジへのシフト切替え操作が行なわれた場合(S23:Pレンジ)には、モード切替部51bは、S221において、シフト制御部51aの制御モードを運転モードから第2学習モードへ切り替える。これにより、運転モードが終了し、シフト制御部51aはS222において第2学習モードで動作する。
第1学習モード(S212)で動作するシフト制御部51aは、Nレンジが最後になるように変速機20のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習を行なう。第2学習モード(S222)で動作するシフト制御部51aは、Pレンジが最後になるように変速機20のシフトレンジを順次切り替えて全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習を行なう。第1学習モード又は第2学習モードによって、全てのシフトレンジについて変速機20のシフト位置の学習が完了すると、モード切替部51bは、S24において、シフト制御部51aの制御モードを運転モードへ切り替える。これにより、学習モードが終了し、シフト制御部51aは運転モードで動作するようになる。学習モードが終了すると、フラグ設定部51cが、S25において、学習許可フラグをOFFにする。その後、処理は最初のステップ(S21)に戻る。
上記変形例に係るシフトECU51によっても、学習終了時において変速機20のシフト位置がシフト操作部31と同じシフトレンジになるため、ユーザの認識と変速機20とでシフトレンジの不整合が生じることは抑制される。
学習開始条件は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれたことを含んでいればよく、適宜変更可能である。たとえば、図6に示した処理においてS11を割愛してもよい。また、図8に示した処理においてS21を割愛してもよい。変速機20のシフト位置を学習するためのシフト制御において、シフト切替えの順序はN、R、P、Dに限られず、適宜変更可能である。また、変速機20のシフト位置を学習するためのシフト制御において、全てのシフトレンジの学習をまとめて実行することは必須ではない。たとえば、図8のS212においてNレンジのみの学習が実行され、図8のS222においてPレンジのみの学習が実行されるように、図8に示した処理が変更されてもよい。
シフト装置が適用される対象は、車両に限られず、車両以外の乗り物(船、飛行機等)であってもよいし、無人の移動体(無人搬送車(AGV)、農業機械、移動型ロボット、ドローン等)であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 エンジン、20 変速機、21 油圧制御回路、22 パーキング装置、22a パークロッド、22b ロックポール、2c パーキングギア、31 シフト操作部、32 シフトセンサ、50 シフト装置、51 シフトECU、51a シフト制御部、51b モード切替部、51c フラグ設定部、51d 記憶装置、51e インターフェース、52 モータ、53 減速機構、54,55 回転センサ、60 出力軸、92 スキャンツール、100 車両、150 エンジンECU、200 シフト切替機構、210 ディテントプレート、222 ローラ部材、P1 ユニット工場、P2 車両工場、P3 ディーラ、V1,V2,V3,V4 谷部。

Claims (1)

  1. 変速機と、前記変速機のシフトレンジを切り替えるアクチュエータと、ユーザのシフト操作に応じて前記アクチュエータを制御することによって前記変速機のシフトレンジを切り替える制御装置とを備えるシフト装置であって、
    前記制御装置は、ユーザによって所定のシフトレンジを指定するシフト操作が行なわれたことを含む学習開始条件が成立したときに、前記変速機のシフト位置を学習するためのシフト制御を開始し、前記変速機のシフト位置を前記所定のシフトレンジにして前記シフト制御を終了する、シフト装置。
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