JP2022062301A - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Abstract

【課題】1MHz近傍の低周波域において、モード変換特性を低減することができるコモンモードチョークコイルを提供する。【解決手段】巻芯部7に、第1ワイヤ3が巻芯部7の周面5に巻回された第1層と、第2ワイヤ4が第1層の外側に巻回された第2層とを構成している、2層巻回領域Aと、ワイヤ3,4が互いに接触しない状態で巻回された、非接触巻回領域Bと、を設ける。非接触巻回領域Bは、第1鍔部11と2層巻回領域Aとの間に位置し、2層巻回領域Aは、2層巻回領域における第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向での位置関係を切り替えるための、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とが交差する部分である切替部C1,C2を有する。非接触巻回領域Bにおいて、第1ワイヤ3のワイヤ長は第2ワイヤ4のワイヤ長より長い。両領域を通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1は、第2ワイヤ4のコイル長lg2より長い。【選択図】図2

Description

この発明は、コモンモードチョークコイルに関するもので、特に、コアに備える巻芯部のまわりに2本のワイヤを巻回した構造を有する巻線型のコモンモードチョークコイルにおけるワイヤの巻回態様についての改良に関するものである。
巻線型のコモンモードチョークコイルは、巻芯部を有するとともに、巻芯部の軸線方向における互いに逆の端部に設けられた第1鍔部および第2鍔部を有するコアと、第1鍔部に設けられた第1端子電極および第3端子電極と、第2鍔部に設けられた第2端子電極および第4端子電極と、巻芯部のまわりに巻回され、かつ第1端子電極および第2端子電極に接続された、第1ワイヤと、第1ワイヤの巻回方向と同じ方向に巻芯部のまわりに巻回され、かつ第3端子電極および第4端子電極に接続された、第2ワイヤと、を備えている。
この発明にとって興味あるコモンモードチョークコイルが、たとえば、特開2017-183444号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルは、高周波特性を高めるために開発されたものであり、巻芯部には、第1の巻回領域と、第2の巻回領域と、第1の巻回領域と第2の巻回領域の間に位置する第3の巻回領域とが配置される。第1ワイヤおよび第2ワイヤは、第1および第2の巻回領域においては、各々の同一ターンが互いに沿うように巻回され(特許文献1では「バイファイラ巻き」と称されている。)、第3の巻回領域においては、第1ワイヤおよび第2ワイヤの一方が1層目に巻回され、他方が2層目に巻回されている(特許文献1では「レイヤ巻き」と称されている。)。
上記構成によれば、レイヤ巻きされた部分と第1鍔部および第2鍔部との間にバイファイラ巻きされた部分が挿入されることから、レイヤ巻きされた部分と第1鍔部および第2鍔部との距離が確保される。一般に、レイヤ巻きされた部分は、バイファイラ巻きされた部分よりも巻回密度が高いため、端子電極がそれぞれ設けられた第1鍔部および第2鍔部の各々との距離が近いと不要な寄生容量成分が発生しやすい。しかし、上記構成によるコモンモードチョークコイルは、レイヤ巻きされた部分と第1鍔部および第2鍔部との距離が十分に確保されることから、不要な寄生容量成分の発生が抑えられ、その結果、高い高周波特性を得ることが可能となる、と特許文献1には記載されている。
特開2017-183444号公報
特許文献1には、コモンモードチョークコイルのSdc21特性がグラフで示されている。このグラフを参照すれば、10MHz以上の高周波域での特性の向上が認められる。しかし、特許文献1に記載の構成を有するコモンモードチョークコイルは、1MHz近傍の低周波域では、良好な特性を得ること、より具体的には、モード変換特性を低減することができないことがわかった。
そこで、この発明の目的は、1MHz近傍の低周波域において、モード変換特性を低減することができるコモンモードチョークコイルを提供しようとすることである。
特許文献1に記載の技術では、寄生容量を抑えるという手段が採用されている。10MHz以上の高周波域の特性については、容量成分の影響が大きいため、このように、寄生容量の制御することが効果的であったと推測される。
一方、従来、低周波域では、特性を制御する要素は、容量成分ではなく、抵抗成分およびインダクタンス成分が支配的であると考えられていた。加えて、低周波域のコイルは、コスト要求が厳しいため、特許文献1に記載のような容量成分を考慮した複雑な巻き方(2層クロス巻き)は、採用されることはなかった。
このような背景の下、本件発明者らが実験を行なった結果、1MHz近傍の低周波域では、抵抗成分およびインダクタンス成分のみの制御では不十分であることがわかった。そして、さらに鋭意研究した結果、1MHz近傍の低周波域においても、やはり、容量成分も考慮する必要があることがわかった。
この発明は、周面を有しかつ周面に平行な軸線方向に延びる巻芯部を有するとともに、巻芯部の軸線方向での互いに逆の第1端部、第2端部にそれぞれ設けられた第1鍔部、第2鍔部を有する、磁性材料を含むコアと、第1鍔部に設けられた、第1端子電極および第3端子電極と、第2鍔部に設けられた、第2端子電極および第4端子電極と、巻芯部の周面のまわりに螺旋状に巻回され、かつ第1端子電極および第2端子電極に接続された、第1ワイヤと、第1ワイヤの巻回方向と同じ方向に巻芯部の周面のまわりに螺旋状に巻回され、かつ第3端子電極および第4端子電極に接続された、第2ワイヤと、を備え、第1ワイヤと第2ワイヤとは、互いに同じ導電材料からなる線状の中心導体を備える、コモンモードチョークコイルに向けられる。
上述した技術的課題を解決するため、この発明は、以下のような特徴を有する。
巻芯部の周面のまわりでの第1ワイヤおよび第2ワイヤの巻回領域を、第1ワイヤおよび第2ワイヤの巻回状態に基づいて分類したとき、
(1)第1ワイヤが巻芯部の周面に巻回された第1層と、第2ワイヤが第1ワイヤの隣り合うターン間に形成された凹部にはまり込みながら第1層の外側に巻回された第2層とを構成している2層巻き部分を含む、2層巻回領域と、
(2)第1ワイヤおよび第2ワイヤが互いに接触しない状態で巻回された、非接触巻回領域と、
を有する。
上記非接触巻回領域は、巻芯部の軸線方向において、第1鍔部と上記2層巻回領域との間に位置している。
2層巻回領域は、当該2層巻回領域における第1ワイヤおよび第2ワイヤの各々のターンの軸線方向での位置関係を切り替えるための、第1ワイヤと第2ワイヤとが交差する部分である切替部を有している。
非接触巻回領域において、第1ワイヤのワイヤ長は第2ワイヤのワイヤ長より長くされる。
2層巻回領域および非接触巻回領域を通して、巻芯部の周面のまわりに巻回された第1ワイヤの軸線方向に測定した長さである第1ワイヤのコイル長は、巻芯部の周面のまわりに巻回された第2ワイヤの軸線方向に測定した長さである第2ワイヤのコイル長より長い。
この発明によれば、まず、2層巻回領域は、第1ワイヤおよび第2ワイヤの各々のターンの軸線方向での位置関係が切り替えるための、第1ワイヤと第2ワイヤとが交差する部分である切替部を有しているので、第1ワイヤおよび第2ワイヤ間で生じる容量成分を第1ワイヤおよび第2ワイヤ全体でバランスさせることができる。
また、この発明によれば、非接触巻回領域において、第1ワイヤのワイヤ長が第2ワイヤのワイヤ長より長くされる。すなわち、2層巻回領域において、第1層を構成する第1ワイヤのワイヤ長が第2層を構成する第2ワイヤのワイヤ長より必然的に短くなる分を補償するように、上述のように、非接触巻回領域において、第1ワイヤのワイヤ長が第2ワイヤのワイヤ長より長くされる。したがって、第1ワイヤ全体のワイヤ長と第2ワイヤ全体のワイヤ長との差が低減され、その結果、第1ワイヤが有する抵抗成分と第2ワイヤが有する抵抗成分との差が低減される。よって、第1ワイヤが有する抵抗成分と第2ワイヤが有する抵抗成分とをバランスさせることができる。
さらに、この発明によれば、2層巻回領域および非接触巻回領域を通して、第1ワイヤのコイル長は第2ワイヤのコイル長より長くされる。すなわち、2層巻回領域では、第2層を構成する第2ワイヤよりも、第1層を構成する第1ワイヤの方が、磁性材料を含むコアとの距離が近く、漏れインダクンタンスが小さいため、第1層を構成する第1ワイヤが与えるインダクタンス成分は、第2層を構成する第2ワイヤが与えるインダクタンス成分より大きくなる。この第1ワイヤおよび第2ワイヤ間のインダクタンス成分の差を低減するように、上述したように、2層巻回領域および非接触巻回領域を通して、第1ワイヤのコイル長が第2ワイヤのコイル長より長くされるので、第1ワイヤが与えるインダクタンス成分と第2ワイヤが与えるインダクタンス成分とをバランスさせることができる。
以上のように、この発明によれば、容量成分に加え、抵抗成分およびインダクタンス成分をも含めたトータルでのインピーダンスのバランスを整えることができるので、1MHz近傍の周波数域でのモード変換特性が低減されたコモンモードチョークコイルを実現し得る。
この発明の第1の実施形態によるコモンモードチョークコイル1の外観を底面(実装面)側から示す斜視図であり、ワイヤ3および4における、巻芯部7のまわりに巻回されている部分の図示を省略している。 図1に示したコモンモードチョークコイル1における第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を、巻芯部7の中心軸線が通る面であって、実装面に垂直な面を正面として模式的に示すもので、コア2ならびにワイヤ3および4を断面図で示している。 図1に示したコモンモードチョークコイル1における第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を底面側から模式的に示すもので、コア2における鍔部11および12を除く巻芯部7ならびにワイヤ3および4を断面図で示している。 図2に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量Cd1,Cd2,Cd3,Cd4を説明するための断面図である。 図4に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量Cd1,Cd2,Cd3,Cd4をより詳細に説明するための等価回路図である。 シミュレーションによって求めたコモンモードチョークコイルのモード変換特性(Sdc21)を示すもので、Xは図2に示したコモンモードチョークコイル1のモード変換特性、Yは比較例に係るコモンモードチョークコイルのモード変換特性を示している。 図2の上半分に相当する図であって、図6にモード変換特性を示した比較例に係るコモンモードチョークコイル100における第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を模式的に示す図である。 この発明の第2の実施形態によるコモンモードチョークコイル1aにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を模式的に示す、図2に対応する図である。 図8に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量Cd11,Cd12を説明するための断面図である。 図9に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量Cd11,Cd12をより詳細に説明するための等価回路図である。 この発明の第3の実施形態によるコモンモードチョークコイル1bにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を模式的に示す、図2に対応する図である。 この発明の第4の実施形態によるコモンモードチョークコイル1cにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態を模式的に示す、図2に対応する図である。 この発明の実施形態において、ワイヤ3および4に生じ得る状態を説明するためのもので、巻回状態にあるワイヤ3および4の各一部を巻芯部側から拡大して示す斜視図である。
[第1の実施形態]
図1には、この発明の第1の実施形態によるコモンモードチョークコイル1の外観が示されている。
コモンモードチョークコイル1は、コア2と、それぞれインダクタを構成する第1ワイヤ3および第2ワイヤ4と、を備えている。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、図1では省略的に図示されている。コア2は、磁性材料を含むもので、より具体的には、磁性体としてのNi-Zn系フェライト、または磁性材料含有樹脂などから構成される。コア2は、全体として断面四角形状をなしている。
コア2は、周面5を有しかつ周面5に平行な軸線方向6に延びる巻芯部7と、巻芯部7の軸線方向6での互いに逆の第1端部9、第2端部10にそれぞれ設けられた第1鍔部11、第2鍔部12と、を有する。
第1鍔部11には、第1端子電極13および第3端子電極15が設けられ、第2鍔部12には、第2端子電極14および第4端子電極16が設けられる。端子電極13~16は、たとえば、導電性ペーストの焼付け、導電性金属のめっき等によって形成される。端子電極13~16は、金属板からなる端子部材に置き換えられてもよい。なお、端子電極13~16の位置からわかるように、図1は、コモンモードチョークコイル1を、実装基板側に向けられる面を上方に向けた姿勢で、すなわち、底面側から図示している。
コモンモードチョークコイル1は、さらに、天板17を備えてもよい。天板17は、コア2と同様、磁性材料を含むもので、より具体的には、磁性体としてのNi-Zn系フェライト、または磁性材料含有樹脂などから構成される。コア2および天板17が磁性材料を含むとき、天板17が第1鍔部11および第2鍔部12間を連結するように設けられることによって、コア2は、天板17と協働して、閉磁路を構成する。天板17に代えて、磁性材料を含む樹脂によるコーティングが施されてもよい。
なお、上述のような閉磁路を構成する機能を特に望まないならば、天板17または樹脂コーティング材が磁性材料を含まない材料から構成されてもよい。
第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、詳細な図示を省略するが、通常、導電材料からなる線状の中心導体と、線状の中心導体の周面を覆う電気絶縁性被膜を備える。たとえば、ワイヤ3および4は、たとえば、絶縁被覆された銅線から構成される。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々に備える線状の中心導体は、互いに同じ導電材料からなり、単位長さあたり、実質的に互いに等しい電気抵抗を有している。典型的な例で言えば、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とは、互いに同じ導電材料からなる場合、実質的に互いに同じ線径を有していることになる。なお、実質的に互いに等しい電気抵抗を有しているとしたのは、加工上の影響などにより、中心導体において成分や線径に関して多少の差異が生じる場合もあるためであり、このような多少の差異が生じ得ることを許容する趣旨である。
図1では、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、各々の端部のみが図示されている。第1ワイヤ3の両端部は、第1端子電極13および第2端子電極14にそれぞれ接続され、第2ワイヤ4の両端部は、第3端子電極15および第4端子電極16にそれぞれ接続される。これらの接続には、たとえば、熱圧着が適用される。
図1に示したコモンモードチョークコイル1における第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻芯部7まわりでの巻回状態が図2および図3に模式的断面図で示されている。ここで、図2では、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻芯部7まわりでの巻回状態が、巻芯部7の中心軸線が通る面であって、実装面に垂直な面を正面として示され、図3では、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻芯部7まわりでの巻回状態が底面(実装面)側から示されている。図2および図3ならびにそれ以降の同様の断面図では、第2ワイヤ4の断面に網掛けが施され、第1ワイヤ3との区別が明確になるようにされている。
図1では図示が省略されたが、図2および図3に示すように、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、巻芯部7の周面5のまわりで、第1鍔部11側の第1端部9から第2鍔部12側の第2端部10に向かって、互いに実質的に同じターン数をもって螺旋状に巻回されている。図2および図3に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の断面内には、巻芯部7の第1端部9側から数えて何番目のターンであるかを示す数(以下、「ターン序数」という。)「1」~「19」が記入されている。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の断面内へのターン序数の記入は、他の同様の断面図においても採用される。
図2において、実線の矢印および破線の矢印が図示されている。これら実線の矢印および破線の矢印は、巻芯部7のまわりに巻回される第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々における、特徴ある部分を模式的に示すもので、巻芯部7の手前側に位置する部分は実線の矢印で、巻芯部7の向こう側に隠れる部分は破線の矢印でそれぞれ示されている。
また、図3では、第1ワイヤ3の一方端が第1端子電極13に接続され、同じく他方端が第2端子電極14に接続された状態、ならびに、第2ワイヤ4の一方端が第3端子電極15に接続され、同じく他方端が第4端子電極16に接続された状態が図示されている。
図2および図3に示すように、巻芯部7の周面5のまわりでの第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回領域を、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態に基づいて分類したとき、
(1)第1ワイヤ3が巻芯部7の周面5に巻回された第1層と、第2ワイヤ4が第1ワイヤ3の隣り合うターン間に形成された凹部にはまり込みながら第1層の外側に巻回された第2層とを構成している2層巻き部分を含む、2層巻回領域Aと、
(2)第1ワイヤ3および第2ワイヤ4が互いに接触しない状態で巻回された、非接触巻回領域Bと、
を有する。
この実施形態では、1つの非接触巻回領域Bが、巻芯部7の軸線方向6において、第1鍔部9と2層巻回領域Aとの間に位置している。
2層巻回領域Aに注目すると、2層巻回領域Aでは、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とを交差させることによって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えるための2つの切替部C1およびC2が設けられている。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えるとは、たとえば、第1ワイヤ3の第nターンと第2ワイヤ4の第nターンとの位置関係でいうと、第1ワイヤ3の第nターンが第2ワイヤ4の第nターンより第1鍔部11側に位置していた状態から、第2ワイヤ4の第nターンが第1ワイヤ3の第nターンより第1鍔部11側に位置していた状態になることである。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えることにより、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる容量成分を第1ワイヤ3および第2ワイヤ4全体でバランスさせることができる。この点の詳細については図4および図5を参照して後述する。
なお、2つの切替部C1およびC2のうち、切替部C1では、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4との交差箇所の前後のワイヤ3および4の各々のターン間ですき間が設けられたが、切替部C2では、すき間が設けられていない。
また、非接触巻回領域Bにおいて、第1ワイヤ3のワイヤ長は第2ワイヤ4のワイヤ長より長くされる。
また、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1は第2ワイヤ4のコイル長lg2より長くされている。
図4および図5を参照して、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えることによる、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる容量成分への影響について説明する。
図4には、2層巻回領域Aを2つの切替部C1およびC2を介して区分した3つの領域、すなわち、第1領域A1、第2領域A2および第3領域A3の各々においての第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態の一部が拡大されて断面図で示されている。図4において、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の断面近傍に記入した数字は、図2および図3に示したターン序数に相当するターン序数を示している。
また、図5では、第1領域A1、第2領域A2および第3領域A3の各々について、図4に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の1ターンが1つのインダクタ記号で表示され、各インダクタ記号の近傍に記入した数字は、図2および図3に示したターン序数に相当するターン序数を示している。図5では、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一番目のターンが上下に整列するように図示されている。
コモンモードチョークコイルに入力されたディファレンシャル信号がコモンモード信号に変換されるScd21特性であるモード変換特性が増加する原因は、コモンモードチョークコイルに関連して生じる浮遊容量(分布容量)が、コモンモードチョークコイルを通過する信号のバランスを崩してしまうことにある。本件発明者らは、特にScd21を増加させる要因として、隣接する第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間に発生する浮遊容量のうち、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の異なるターン序数を持つターン間での浮遊容量(以下、「斜め容量」という。)の影響が大きいことにあることを発見した。図4および図5では、斜め容量Cd1,Cd2,Cd3,Cd4が図示されている。
図4に示すように、2層巻回領域Aにおける第1領域A1では、第1ワイヤ3のあるターン序数を持つターンとこのターン序数と同じターン序数をもつ第2ワイヤ4のターンとは、巻芯部7の軸線方向6において、0.5ターンずれている。
したがって、第1領域A1において、斜め容量Cd1が、たとえば、第1ワイヤ3の第3ターンと第2ワイヤ4の第2ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第n+1ターンと第2ワイヤ4の第nターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図5の等価回路図においては、斜め容量Cd1はいわゆる「右肩下がり」の接続姿勢となっている。なお、この「右肩下がり」あるいは「右肩上がり」といった表現は、後の説明においても用いることにする。
次に、第2領域A2では、第1ワイヤ3のあるターン序数を持つターンとこのターン序数と同じターン序数をもつ第2ワイヤ4のターンとは、図4に示すように、巻芯部7の軸線方向6において、1.5ターンずれている。
したがって、第2領域A2において、まず、斜め容量Cd2が、たとえば、第1ワイヤ3の第11ターンと第2ワイヤ4の第12ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第nターンと第2ワイヤ4の第n+1ターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図5の等価回路図においては、斜め容量Cd2はいわゆる「右肩上がり」の接続姿勢となっている。
第2領域A2では、さらに、斜め容量Cd3が、たとえば、第1ワイヤ3の第11ターンと第2ワイヤ4の第13ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第nターンと第2ワイヤ4の第n+2ターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図5の等価回路図においては、斜め容量Cd3はいわゆる「右肩上がり」の接続姿勢となっている。
次に、第3領域A3において、第1ワイヤ3のあるターン序数を持つターンとこのターン序数と同じターン序数をもつ第2ワイヤ4のターンとは、図4に示すように、巻芯部7の軸線方向6において、0.5ターンずれている。
したがって、第3領域A3において、斜め容量Cd4が、たとえば、第1ワイヤ3の第17ターンと第2ワイヤ4の第16ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第n+1ターンと第2ワイヤ4の第nターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図5の等価回路図においては、斜め容量Cd1の場合と同様、斜め容量Cd4はいわゆる「右肩下がり」の接続姿勢となっている。
上述した斜め容量Cd,Cd2,Cd3,Cd4に関して、これらを数値化して、各々の大きさおよび作用について考察する。
図5に示した第1領域A1における斜め容量Cd1または第3領域A3における斜め容量Cd4のように、「右肩下がり」の接続姿勢を有している場合には、斜め容量を数値化するにあたって、「+」の符号を付すことにする。逆に、図5に示した第2領域A2における斜め容量Cd2またはCd3のように、「右肩上がり」の接続姿勢を有している場合には、斜め容量を数値化するにあたって、「-」の符号を付すことにする。
また、斜め容量Cd1,Cd2,Cd4のように、斜め容量を発生させる第1ワイヤ3側のターン序数と第2ワイヤ4側のターン序数との差が「1」である場合には、斜め容量の絶対値を「1」と数値化する。また、斜め容量Cd3のように、斜め容量を発生させる第1ワイヤ3側のターン序数と第2ワイヤ4側のターン序数との差が「2」である場合には、斜め容量の絶対値を「2」と数値化することにする。
上述の規則に従えば、斜め容量Cd1,Cd4の各々は、「+1」と数値化することができる。斜め容量Cd2は「-1」と数値化することができる。斜め容量Cd3は「-2」と数値化することができる。したがって、たとえば第2領域A2では、第2ワイヤ4の1ターンごとに(-1)+(-2)=-3の斜め容量が生じていることになる。
ここで、第1領域A1に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数をN1とし、第2領域A2に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数をN2とし、第3領域A3に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数をN3としたとき、第1領域A1では、全体として+1×N1の斜め容量が発生し、第2領域A2では、全体として-3×N2の斜め容量が発生し、第3領域A3では、全体として+1×N3の斜め容量が発生する。
したがって、ターン数N1とターン数N3との和が、ターン数N2の3倍、すなわち、N1+N3=N2×3であれば、(+1×N1)+(+1×N3)=-3×N2となる。この場合には、第1領域A1全体および第3領域A3全体で発生する斜め容量が、第2領域A2全体で発生する斜め容量で相殺され、その結果、2層巻回領域Aにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量を、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4全体でバランスさせることができる。したがって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる斜め容量の影響を低減でき、コモンモードチョークコイル1のモード変換特性を低減することができる。
なお、実際には、モード変換特性に影響を及ぼす浮遊容量としては、上述したような第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる斜め容量のほか、切替部C1およびC2での第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間に生じる浮遊容量、ワイヤ3および4と端子電極13~16との間で生じる浮遊容量(この実施形態では、第1端子電極13および第3端子電極15と2層巻回領域Aとは比較的離れているので、ここでの浮遊容量はほとんど無視できる。)、コモンモードチョークコイル1が実装された状態で実装基板上の配線と基準大地面との間に生じる浮遊容量などがあり得る。したがって、これらの浮遊容量などを考慮して、さらには、2層巻回領域Aに位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4の総ターン数が1:3に割り切れない場合もあり得ることを考慮して、上述したターン数N1とターン数N3との和がターン数N2のちょうど3倍であることに限らず、好ましくは、2倍以上かつ5倍以下であれば許容される。
これに関連して、図2および図3に示した実施形態では、第1領域A1に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数N1は8、第2領域A2に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数N2は4、第3領域A3に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数N3は3となっている。したがって、N1+N3=11である一方、N2×3=12であり、N1+N3は、N2×3に近似するが、ちょうどN2×3ではない。しかし、N1+N3は、N2×2≦N1+N3≦N2×5の範囲内にあるので許容される。
次に、非接触巻回領域Bにおいて、第1ワイヤ3のワイヤ長が第2ワイヤ4のワイヤ長より長くされる、との特徴について説明する。
上述した2層巻回領域Aでは、第1層を構成する第1ワイヤ3の巻回径は第2層を構成する第2ワイヤ4の巻回径より短いので、必然的に、第1層を構成する第1ワイヤ3のワイヤ長が第2層を構成する第2ワイヤ4のワイヤ長より短くなる。したがって、前述したように、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とは、互いに同じ導電材料からなる線状の中心導体を備え、単位長さあたり、実質的に互いに等しい電気抵抗を有しているので、2層巻回領域Aにおいては、第1ワイヤ3が有する抵抗成分は、第2ワイヤ4が有する抵抗成分より小さくなる。
2層巻回領域Aにおいて第1層を構成する第1ワイヤ3のワイヤ長が第2層を構成する第2ワイヤ4のワイヤ長より短くなる分を補償するように、非接触巻回領域Bでは、第1ワイヤのワイヤ長が第2ワイヤのワイヤ長より長くされる。その結果、2層巻回領域Aにおいて第1ワイヤ3の抵抗成分が第2ワイヤ4の抵抗成分より小さくなる分を補償するように、非接触巻回領域Bでは、第1ワイヤ3の抵抗成分が第2ワイヤ4の抵抗成分より大きくされる。
上述のようにして、第1ワイヤ3全体のワイヤ長と第2ワイヤ4全体のワイヤ長との差が低減され、その結果、第1ワイヤ3が有する抵抗成分と第2ワイヤ4が有する抵抗成分との差が低減される。よって、第1ワイヤ3が有する抵抗成分と第2ワイヤ4が有する抵抗成分とをバランスさせることができる。理想的には、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のワイヤ長と第2ワイヤ4のワイヤ長とは互いに等しくされる。
なお、非接触巻回領域Bでは、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4が互いに接触しない状態で巻芯部7のまわりに巻回されているので、実質的な浮遊容量の発生については無視することができる。
次に、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、図2に示すように、第1ワイヤ3のコイル長lg1が第2ワイヤ4のコイル長lg2より長くされる、との特徴について説明する。
一般に、コイルのインダクタンス値Lは、以下の式により求められる。
L=κμSN/lg
ここで、κは長岡係数、μは透磁率、Sはコイルの断面積、Nはコイルのターン数、lgはコイル長である。
2層巻回領域Aでは、第2層を構成する第2ワイヤ4よりも、第1層を構成する第1ワイヤ3の方が、磁性材料を含むコア2との距離が近く、漏れインダクタンスが小さい。したがって、第1層を構成する第1ワイヤ3が与えるインダクタンス値Lは、第2層を構成する第2ワイヤ4が与えるインダクタンス値Lより大きくなる。この2層巻回領域Aにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間のインダクタンス成分の差を低減するように、上述したように、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1が第2ワイヤのコイル長lg2より長くされる。
その結果、第1ワイヤ3が与えるインダクタンス成分と第2ワイヤ4が与えるインダクタンス成分とをバランスさせることができる。
上述したインダクタンス成分のバランスは、この実施形態のように、非接触巻回領域Bにおける、第1鍔部11側に位置する第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の最端ターンについて、第1ワイヤ3の最端ターンが、第2ワイヤ4の最端ターンに比べて、第1鍔部11により近い方がより効果的に整えることができる。
なお、この実施形態では、図2および図3に示すように、2層巻回領域Aにおいて、第2層を構成するように巻回されるべき第2ワイヤ4が、2層巻回領域Aの一部において、巻芯部7の周面5に接するように巻回されている。より具体的には、切替部C1にある、第2ワイヤ4の第10ターンおよび第11ターン、ならびに巻芯部7における第2端部10側の第2ワイヤ4の最終ターン、すなわち第19ターンが、巻芯部7の周面5に接するように巻回されている。
このように、第2ワイヤ4の一部のターンが巻芯部7の周面5に接するように巻回されていると、第2ワイヤ4とコア2との距離が近くなり、漏れインダクタンスが小さくすることができる。このことは、インダクタンス成分の調整に寄与し得る。
以上のようにして、この実施形態に係るコモンモードチョークコイル1によれば、容量成分に加え、抵抗成分およびインダクタンス成分をも含めたトータルでのインピーダンスのバランスを整えることができるので、1MHz近傍の周波数域でのモード変換特性を効果的に低減することができる。
図6には、シミュレーションによって求めたモード変換特性(Sdc21)が示されている。図6において、Xが第1の実施形態に係るコモンモードチョークコイル1のモード変換特性であり、Yが比較例に係るコモンモードチョークコイルのモード変換特性である。
上記比較例に係るコモンモードチョークコイル100は、図7に示すように、第1ワイヤ3が巻芯部7の周面5に接する第1層を構成し、かつ第2ワイヤ4が第1ワイヤ3で構成された第1層の外側に位置する第2層を構成する状態で巻回された、2層巻回構造を有している。コモンモードチョークコイル100では、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えるための切替部は存在せず、また、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4が互いに接触しない状態で巻回された部分も存在しない。なお、コモンモードチョークコイル100では、第1ワイヤ3のコイル長と第2ワイヤ4のコイル長とは互いに等しい。
図6を参照すれば、比較例に係るコモンモードチョークコイル100に比べて、第1の実施形態に係るコモンモードチョークコイル1のモード変換特性Xによれば、1MHz近傍でのモード変換特性が改善されていることがわかる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、2層巻回領域Aにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えるための切替部Cが1つである点で、第1の実施形態と異なっている。
図8ないし図10は、この発明の第2の実施形態によるコモンモードチョークコイル1aを説明するためのもので、図8は図2に対応し、図9は図4に対応し、図10は図5に対応している。図8ないし図10において、図2ないし図5に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
第2の実施形態においても、図8に示すように、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、巻芯部7の周面5のまわりで、第1鍔部11側の第1端部9から第2鍔部12側の第2端部10に向かって、互いに実質的に同じターン数をもって螺旋状に巻回されている。
また、第2の実施形態においても、巻芯部7の周面5のまわりでの第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回領域を、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態に基づいて分類したとき、
(1)2層巻回領域Aと、
(2)非接触巻回領域Bと、
を有する。
この実施形態でも、1つの非接触巻回領域Bが、巻芯部7の軸線方向6において、第1鍔部9と2層巻回領域Aとの間に位置している。
この実施形態における2層巻回領域Aでは、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とを交差させることによって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係を切り替えるための1つの切替部Cが設けられている。切替部Cでは、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4との交差箇所の前後のワイヤ3および4の各々のターン間ですき間が設けられている。第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々のターンの軸線方向6での位置関係の切り替えの詳細については図9および図10を参照して後述する。
また、第1の実施形態の場合と同様、非接触巻回領域Bにおいて、第1ワイヤ3のワイヤ長は第2ワイヤ4のワイヤ長より長くされる。
また、第1の実施形態の場合と同様、図8に示すように、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1は第2ワイヤ4のコイル長lg2より長くされている。
図9には、2層巻回領域Aを1つの切替部Cを介して区分した2つの領域、すなわち、第1領域A11および第2領域A12の各々においての第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の巻回状態の一部が拡大されて断面図で示されている。また、図10では、図9に示した第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の1ターンが1つのインダクタ記号で表示され、また、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一番目のターンが上下に整列するように図示されている。
図9および図10では、斜め容量Cd11,Cd12が図示されている。
図9に示すように、2層巻回領域Aにおける第1領域A11では、第1ワイヤ3のあるターン序数を持つターンとこのターン序数と同じターン序数をもつ第2ワイヤ4のターンとは、巻芯部7の軸線方向6において、0.5ターンずれている。
したがって、第1領域A11において、斜め容量Cd11が、たとえば、第1ワイヤ3の第3ターンと第2ワイヤ4の第2ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第n+1ターンと第2ワイヤ4の第nターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図10の等価回路図においては、斜め容量Cd11はいわゆる「右肩下がり」の接続姿勢となっている。斜め容量Cd11は、前述した規則に従って数値化すると、「+1」となる。
次に、第2領域A12では、図9に示すように、第1ワイヤ3のあるターン序数を持つターンとこのターン序数と同じターン序数をもつ第2ワイヤ4のターンとは、巻芯部7の軸線方向6において、0.5ターンずれている。しかし、第2領域A12では、第1領域A11の場合と比べて、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4とのずれ方向が逆である。
すなわち、第2領域A12においては、斜め容量Cd12が、たとえば、第1ワイヤ3の第11ターンと第2ワイヤ4の第12ターンとの間というように、第1ワイヤ3の第nターンと第2ワイヤ4の第n+1ターンとの間に形成される。よって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4の各々の同一ターン序数を持つターン同士が上下に整列するように図示された図10の等価回路図においては、斜め容量Cd12はいわゆる「右肩上がり」の接続姿勢となっている。斜め容量Cd12は、前述した規則に従って数値化すると、「-1」となる。
ここで、第1領域A11に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数をN11とし、第2領域A12に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数をN12としたとき、第1領域A11では、全体として+1×N11の斜め容量が発生し、第2領域A12では、全体として-1×N12の斜め容量が発生する。
したがって、ターン数N11がターン数N12と等しければ、第1領域A11全体で発生する斜め容量が、第2領域A12全体で発生する斜め容量で相殺され、その結果、2層巻回領域Aにおける第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で発生する斜め容量を、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4全体でバランスさせることができる。したがって、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる斜め容量の影響を低減でき、コモンモードチョークコイル1aのモード変換特性を低減することができる。
なお、第2の実施形態の場合にも、実際には、モード変換特性に影響を及ぼす浮遊容量としては、上述したような第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間で生じる斜め容量のほか、切替部Cでの第1ワイヤ3および第2ワイヤ4間に生じる浮遊容量、ワイヤ3および4と端子電極13~16との間で生じる浮遊容量(第2の実施形態でも、第1端子電極13および第3端子電極15と2層巻回領域Aとは比較的離れているので、ここでの浮遊容量はほとんど無視できる。)、コモンモードチョークコイル1aが実装された状態で実装基板上の配線と基準大地面との間に生じる浮遊容量などがあり得る。したがって、これらの浮遊容量などを考慮して、さらには、2層巻回領域Aに位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4の総ターン数が2で割り切れない場合もあり得ることを考慮して、上述したターン数N11がターン数N12とちょうど等しくなくてもよく、両者間に±1ないし±3程度の差があっても許容される。
これに関連して、図8に示した実施形態では、第1領域A11に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数N11は8、第2領域A12に位置しかつ第2層を構成する第2ワイヤ4のターン数N12も同じく8となっている。
次に、第2の実施形態についても、非接触巻回領域Bにおいて、第1ワイヤ3のワイヤ長が第2ワイヤ4のワイヤ長より長くされる、との特徴を有している。
これにより、2層巻回領域Aにおいて、第1層を構成する第1ワイヤ3のワイヤ長が第2層を構成する第2ワイヤ4のワイヤ長より短くなる分を補償するように、非接触巻回領域Bでは、第1ワイヤのワイヤ長が第2ワイヤのワイヤ長より長くされる。その結果、第1ワイヤ3が有する抵抗成分と第2ワイヤ4が有する抵抗成分とをバランスさせることができる。
次に、第2の実施形態においても、図8に示すように、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1が第2ワイヤ4のコイル長lg2より長くされる、との特徴を有している。
これにより、2層巻回領域Aにおいて、第1層を構成する第1ワイヤ3が与えるインダクタンス値Lが、第2層を構成する第2ワイヤ4が与えるインダクタンス値Lより大きくなる分を補償するように、2層巻回領域Aおよび非接触巻回領域Bを通して、第1ワイヤ3のコイル長lg1が第2ワイヤのコイル長lg2より長くされる。その結果、第1ワイヤ3が与えるインダクタンス成分と第2ワイヤ4が与えるインダクタンス成分とをバランスさせることができる。
第2の実施形態によるコモンモードチョークコイル1aによっても、容量成分に加え、抵抗成分およびインダクタンス成分をも含めたトータルでのインピーダンスのバランスを整えることができるので、1MHz近傍の周波数域でのモード変換特性を効果的に低減することができることがわかった。
[第3の実施形態]
図11は、この発明の第3の実施形態によるコモンモードチョークコイル1bを説明するためのもので、図2または図8に対応している。図11において、図2または図8に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
第2の実施形態では、切替部Cにおいて、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4との交差箇所の前後のワイヤ3および4の各々のターン間ですき間が設けられたが、第3の実施形態では、切替部Cにおいて、第1ワイヤ3と第2ワイヤ4との交差箇所の前後のワイヤ3および4の各々のターン間ですき間が設けられていない。第3の実施形態におけるその他の点については、第2の実施形態の場合と同様である。
[第4の実施形態]
図12は、この発明の第4の実施形態によるコモンモードチョークコイル1cを説明するためのもので、図2、図8または図11に対応している。図12において、図2、図8または図11に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
第4の実施形態は、第2の実施形態と比較して、次の点で異なる。
第2の実施形態では、1つの非接触巻回領域Bが、巻芯部7の軸線方向6において、第1鍔部9と2層巻回領域Aとの間に位置していたが、第4の実施形態では、2つの非接触巻回領域B1およびB2が、巻芯部7の軸線方向6において、第1鍔部11と2層巻回領域Aとの間および第2鍔部12と2層巻回領域Aとの間の双方に位置している。その他の点については、第2の実施形態と実質的に同様である。
第4の実施形態によれば、抵抗成分のバランスのためのワイヤ長の調整、およびインダクタンス成分のバランスのためのコイル長の調整を、2つの非接触巻回領域B1およびB2において行なうことができる。
第4の実施形態では、非接触巻回領域B1において、第1ワイヤ3の最端ターンが、第1鍔部11に対して、第2ワイヤ4の最端ターンよりも近くに位置していて、非接触巻回領域B2において、第1ワイヤ3の最端ターンが、第2鍔部12に対して、第2ワイヤ4の最端ターンよりも近くに位置している。
[他の実施形態]
図13には、上述したすべての実施形態において、ワイヤ3および4に生じ得る状態が示されている。
たとえば図1に示すように、コア2は、全体として断面四角形状をなしている。したがって、巻芯部7も断面四角形状である。このように、巻芯部7が、断面四角形状に代表される、互いに平行な複数の稜線を有する多角柱形状であれば、第1ワイヤ3および第2ワイヤ4は、それらが巻回されるときに付与されるテンションによって、図13に示すように、上記稜線に接する部分に凹み19が形成されることがある。この凹み19は、巻芯部7との接触面積の増大をもたらすので、ワイヤ3および4の巻芯部7の周面5上でのずれを生じにくくするように作用する。この作用は、特に、非接触巻回領域でのワイヤ3および4に対して有効である。なお、凹み19は、ワイヤ3および4における巻芯部7の稜線に接するすべての箇所に形成されるとは限らず、稜線に接する一部の箇所にのみ形成される場合もあり得る。したがって、ワイヤ3および4は、上記稜線に接する少なくとも一部の箇所に凹み19を有することになる。
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、図示し実施形態をその他種々に変形することが可能である。
巻芯部の軸線方向での2層巻回領域と非接触巻回領域との配置に関して、「非接触巻回領域が、巻芯部の軸線方向において、第1鍔部と2層巻回領域との間に位置している」との条件を満たす限り、どのような配置が採用されてもよい。たとえば、2つの2層巻回領域の間に別の非接触巻回領域が配置される構成を含んでいてもよく、また、2層巻回領域でも非接触巻回領域でもない領域があってもよい。
また、2層巻回領域に存在する切替部の数は、3以上であってもよい。また、切替部における第1ワイヤと第2ワイヤとの接触は、1ターン全体で接触している必要はなく、部分的に接触していない箇所があってもよい。
また、巻芯部の周面のまわりでのワイヤのターン数に関して、図示したものは例示にすぎず、必要に応じて任意に増減することができる。
また、図示した各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
1,1a,1b,1c コモンモードチョークコイル
2 コア
3 第1ワイヤ
4 第2ワイヤ
5 周面
6 軸線方向
7 巻芯部
9 第1端部
10 第2端部
11 第1鍔部
12 第2鍔部
13 第1端子電極
14 第2端子電極
15 第3端子電極
16 第4端子電極
17 凹み
A 2層巻回領域
B,B1,B2 非接触巻回領域
C,C1,C2 切替部
lg1,lg2 コイル長

Claims (7)

  1. 周面を有しかつ前記周面に平行な軸線方向に延びる巻芯部と、前記巻芯部の前記軸線方向での互いに逆の第1端部、第2端部にそれぞれ設けられた第1鍔部、第2鍔部と、を有する、磁性材料を含むコアと、
    前記第1鍔部に設けられた、第1端子電極および第3端子電極と、
    前記第2鍔部に設けられた、第2端子電極および第4端子電極と、
    前記巻芯部の前記周面のまわりに螺旋状に巻回され、かつ前記第1端子電極および前記第2端子電極に接続された、第1ワイヤと、
    前記第1ワイヤの巻回方向と同じ方向に前記巻芯部の前記周面のまわりに螺旋状に巻回され、かつ前記第3端子電極および前記第4端子電極に接続された、第2ワイヤと、
    を備え、
    前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとは、互いに同じ導電材料からなる線状の中心導体を備え、
    前記巻芯部の前記周面のまわりでの前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの巻回領域を、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの巻回状態に基づいて分類したとき、
    (1)前記第1ワイヤが前記巻芯部の前記周面に巻回された第1層と、前記第2ワイヤが前記第1ワイヤの隣り合うターン間に形成された凹部にはまり込みながら前記第1層の外側に位置する第2層とを構成している2層巻き部分を含む、2層巻回領域と、
    (2)前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤが互いに接触しない状態で巻回された、非接触巻回領域と、
    を有し、
    前記非接触巻回領域は、前記巻芯部の前記軸線方向において、前記第1鍔部と前記2層巻回領域との間に位置しており、
    前記2層巻回領域は、当該2層巻回領域における前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの各々のターンの前記軸線方向での位置関係を切り替えるための、前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが交差する部分である切替部を有し、
    前記非接触巻回領域において、前記第1ワイヤのワイヤ長は前記第2ワイヤのワイヤ長より長くされ、
    前記2層巻回領域および前記非接触巻回領域を通して、前記巻芯部の前記周面のまわりに巻回された前記第1ワイヤの前記軸線方向に測定した長さである第1ワイヤのコイル長は、前記巻芯部の前記周面のまわりに巻回された前記第2ワイヤの前記軸線方向に測定した長さである第2ワイヤのコイル長より長い、
    コモンモードチョークコイル。
  2. 前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの各々は、前記線状の中心導体の周面を覆う電気絶縁性被膜をさらに備え、前記第1ワイヤの前記中心導体と前記第2ワイヤの前記中心導体とは、互いに同じ径を有する、請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 前記2層巻回領域および前記非接触巻回領域を通して、前記第1ワイヤのワイヤ長と前記第2ワイヤのワイヤ長とは互いに等しくされる、請求項1または2に記載のコモンモードチョークコイル。
  4. 前記非接触巻回領域において、前記第1鍔部に対して、前記第1ワイヤの最端ターンが第2ワイヤの最端ターンよりも近くに位置している、請求項1ないし3のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
  5. 前記2層巻回領域の一部において、前記第2ワイヤが前記巻芯部の前記周面に接する、請求項1ないし4のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
  6. 前記非接触巻回領域は、前記巻芯部の前記軸線方向において、前記第1鍔部と前記2層巻回領域との間および前記第2鍔部と前記2層巻回領域との間の双方に位置している、請求項1ないし5のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
  7. 前記巻芯部は、互いに平行な複数の稜線を有する多角柱形状であり、
    前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、前記稜線に接する箇所の少なくとも一部に凹みを有している、
    請求項1ないし6のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
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