JP2022061919A - サステーナブルな積層連結緑化資材 - Google Patents

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Abstract

【課題】緑化資材の廃棄時に、農地に還元できる自然由来の素材を使用した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供する。【解決手段】サステーナブルな積層連結緑化資材を3要素の積層構造で構成する。まず、設置面に略平行な面内に接触配置される下層を、例えば素材がウッドチップや植物の茎材等のバイオマスで、それらを自然由来の自然循環できる接着剤であるバインダーで接合した植物由来の支持ボードで構成し、中層をバイオマスの植物繊維等が絡み合い空隙率が大きい骨格体での育成マットで構成し、床土を有する上層の天然芝生の芝生マットで構成し、少なくとも下層と中層の積層接触面を自然由来のバインダーで接合連結した積層体で、サステーナブルな積層連結緑化資材を構成することにより、廃棄時に農地に循環、還元できる。【選択図】図1

Description

本発明は、舗装道路などの広い場所にマット状の天然芝等を輸送して、敷設、撤去する積層連結緑化資材において、最終的に廃棄する際に農地等の自然環境に還元できる移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材に関する。
アスファルトやコンクリート製の道路や駐車場、公園の歩道等の、車や歩行者等の荷重がかかる地面に、例えば週末の休日やイベント機関中に一時的に天然芝生等の床土付の移動式の多数の緑化マットを隣接して敷く場合、緑化マットが壊れたり、敷設期間後撤去する場合にも緑化マットの外周部が壊れたり、壊れたマットから土壌がこぼれて地面が汚れてしまうことを防ぐために、石油系の化学合成の非自然由来のプラスチック製の、多数の区画壁で区切られた小空間に天然芝生を育成させた緑化資材が使用されていた。この技術は、天然芝生を保護、育成させる石油系の化学合成品の区画壁を使用するため、緑化資材の廃棄時には産業廃棄物として処理されサステーナブルな緑化資材にならないという難点ある。
特許公開1996-92908公報
本発明の目的は、緑化資材の廃棄時に、農地にも還元できる自然由来の素材を使用した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供することである。
本発明の発明者は、これらの点について積層連結緑化資材を天然芝生の保持資材を含めて自然環境で循環できる素材により構成することで、緑化資材をサステーナブルにできると考えた。
上記課題を解決する本発明は、以下の観点からなる構成を有する。
1.本発明の第1観点に係る、移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を例えば3要素の積層構造で構成する。まず、設置面に略平行な面内に接触配置される下層を、例えば素材がウッドチップや植物の茎材等のバイオマス素材で、それらを自然由来の自然循環できる接着剤であるバインダーで接合した植物由来の支持ボードで構成し、中層をバイオマス素材の植物繊維等が絡み合い空隙率が大きい骨格体での育成マットの育成層で構成し、床土を有する天然芝生マットの上層で構成した3層構造とする。本構造において、少なくとも下層と中層の積層接触面を自然由来の連結手段で、接合連結した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
2.前記連結手段が加水分解を利用した化学的接合手段である自然由来で肥料原料でもある接着剤の酸化マグネシウムと硬化促進材のリン酸二水素カリウムと水であり、前記酸化マグネシウムと細かいウッドチップや、砂や土塊と、リン酸二水素カリウムを加えた接着層で少なくとも下層と中層の層間を連結した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
3.前記化学的接合手段を構成する硬化促進材を前記リン酸二水素カリウムの溶解液で構成し、リン酸二水素カリウム水溶解液を例えば生分解性樹脂製等のスポンジ状の吸液体である吸水体に湿潤させ、該吸水体を接合連結箇所に配置し、接合最終段階で加圧することでリン酸二水素カリウム水溶解液を配置場所の限定的なエリアに放液させ、周辺の酸化マグネシウムと短時間で固化させた前記接着層で前記層間を接合連結した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
4.前記接合手段が自然由来の物質、例えば木製や膠製や生分解性樹脂製のネジや釘等の機械的接合手段であり、少なくとも前記下層と中層を前記機械的接合手段で接合連結した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
5.前記接合手段が釘等や、自然由来の鉱物である鉄製や陶磁器製のネジや釘等の機械的接合手段であり、前記機械的接合手段の一部を前記下層に固定し、中層、上層を積層する際に、前記機械的接合手段が少なくとも中層を貫通し、さらには上層の底部に先端が侵入した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
6.前記機械的接合手段の一部を前記下層に固定し、中層、上層を積層する際に、前記機械的接合手段を少なくとも中層を貫通し、さらには上層の低部に先端が侵入する構造で構成する。
7.前記上層の外周縁の少なくとも一部に、自然由来のバイオマスの側壁体を前記接合手段で接合した、移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。もしくは、前記側壁体が前記化学的接合手段のバインダーで細かいウッドチップや、砂や土塊を接合した接着層で構成した移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
8.前記育成層とボードを貫通する通水孔を有する支持ボードを複数段交互に積層し、交互に積層して構成する。支持ボードで挟んだ育成層の厚さを確保する拘束体有する移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材。
9.前記支持ボードを例えば素材が天然由来のバイオマスの麻製の網目状織物等の補強手段である補強体を内部に内蔵し、前記バインダーでウッドチップや植物の茎材等のバイオマス素材と接合して構成する。ここで、バイオマスの麻製の網目状織物の代わりに繊維状のバイオマス素材を混合し、バインダーで繊維同士やウッドチップと接合して構成しても良い。
請求項1に示す発明によれば、積層連結緑化資材の構成は、下層をバイオマス素材の粗めのウッドチップで比較的長めの繊維を有するチップを例えば厚さ約10~30mmに積層し、例えば自然由来のバインダーである酸化マグネシウムの加水分解の化学的反応で固着接合し、非接合のチップが有する微空間と弾性の柔軟性を有する植物由来の支持ボードと、バイオマスの例えばヤシの植物繊維等が絡み合ったヤシマットで構成された中層の育成マットと、床土を有する天然芝生の芝生マットの上層の3層積層構造で構成できるので、緑化資材の寿命等により廃棄する場合、緑化資材破砕後に自然環境の農地等に還元できる移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。
請求項2に示す発明によれば、各構成要素は単独で製作、生産され、少なくとも下層と中層の積層接触面を自然由来の化学的接合手段で平面的に接着接合して連結されており、接合部に杭のような突起物が無いので、緑化資材上を歩行する場合、歩行者が足をつまずく危険が少なく、歩行に安全な移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。ここで、上層と中層は、時間が経過すると天然芝生の成長した根が、中層のヤシマット内に延伸してヤシ繊維にからみ付き両層が連結されるバイオマスの連結手段となる。また、化学的接合手段に使用する前記酸化マグネシウムとリン酸二水素カリウムはマグネシウムとリンの肥料素材であり、廃棄時に破砕後農地に肥料として還元できる効果がある。
請求項3示す発明によれば、前記化学的接合手段を構成する硬化促進材を前記リン酸二水素カリウムの溶解液を、生分解性樹脂製等の自然由来の素材で構成した吸液体である吸水体に湿潤させ、該吸水体を接合連結箇所に配置し接合最終段階で加圧することでリン酸二水素カリウム溶解液を配置場所の限定的なエリアに放出できる。
局所的に放出されたリン酸二水素カリウム溶解液と放出域周辺の酸化マグネシウムは短時間で化学反応して固化し層間を連結できる。したがって、前記リン酸二水素カリウム水溶解液を直接散布する場合に比べ、接合に寄与しない酸化マグネシウムが無い接着層外に散布したり、窓外に漏洩する量を低減できるので、高価なリン酸二水素カリウム水溶解液の添加量を節約でき、低コストの移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。
請求項4に示す発明によれば、積層接触面の前記連結手段が自然由来の物質の木製や膠製や生分解性樹脂製のネジや釘等の機械的接合手段で構成できるので、少なくとも前記下層と中層を機械的処理で短時間に接合連結できる。したがって、積層、接合連結作業時間が短縮されて低コストの移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。
請求項5に示す発明によれば、積層接触面の前記連結手段が自然由来の鉱物で自然環境に無害の安価な鉄製や陶磁器製のネジや釘等の機械的接合手段で構成できるので、少なくとも前記下層と中層を機械的処理で短時間に接合連結できる。よって、さらに低コストの移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。ここで、鉄製の連結手段は解体廃棄時に磁石等で容易に分離除去することができる。
請求項6示す発明によれば、前記機械的接合手段の一部を前記下層に固定し、中層、上層を積層する際に、前記機械的接合手段を少なくとも中層を貫通し、さらには上層の低部に先端が侵入させることにより、前記中層、上層の積層時に下層の前記機械的接合手段に差し込むのみで接合連結できるので、積層、接合連結作業時間がさらに短縮されて、さらに低コストの移動式のサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる効果がある。
請求項7示す発明によれば、前記積層接触面で、少なくとも上層の床土の外周縁の少なくとも一部を、細かいウッドチップや、砂や土塊の混合土層を前記化学的接合手段のバインダーで固化接合することで、前記外周縁を補強できるので、上層の床土が踏圧や、芝生への散水や雨水で緑化資材の外に流出することを防止できる。
請求項8示す発明によれば、上下を支持ボードで挟み厚さを確保する拘束体を有する育成層に延伸した天然芝生の根は、歩行者の踏圧時も前記育成層の変形が少ないので保護され、育成層内の根の成長が阻害されず、歩行者の多数回数の踏圧を受けても、育成層内の根は健全に成長できるので、敷設後長期間、枯死しない丈夫で健全な積層連結緑化資材を提供できる。
請求項9示す発明によれば、支持ボードに内蔵された網目状や繊維状の補強手段の補強体が支持ボードの平面的な連結を強化できるので、歩行者等の踏圧等で支持ボードが割れても小片にばらけることがなく、支持している前記育成マットおよび前記芝生マットの踏圧時の凹み等の変形を防止して芝生の根の裂断を防止し、芝生が枯死しない丈夫で健全な積層連結緑化資材を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るバインダーを使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第1実施形態に係る連結手段に化学的連結手段を使用した積層連結緑化資材の、パット状接着層の配置断面構造を示す概略図。 本発明の第1実施形態に係るパット状接着層の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る機械的連結手段に木ネジを使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る機械的連結手段に下層より挿入された木ネジを使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る機械的連結手段で、中層と下層を先に連結した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る側壁体を使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る機械的連結手段に釘を使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第2実施形態に係る機械的連結手段に釘を使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第3実施形態に係る側壁体に混合土を使用した積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第4実施形態に係る積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。 本発明の第5実施形態に係る積層連結緑化資材の断面構造を示す概略図。
<第1実施形態>
図1~図3に示す本発明の第1実施形態に係るサステーナブルな積層連結緑化資材1において上層を構成する天然の芝生マット2は、図1に示すように、生産専用農地等の自然土壌の床土3中に根4が十分成長し、健全に育成緑化した天然芝生である。前記床土3の土壌には、例えば粘土質の細かい土や、砂状の細目土が含まれており湿って強度は低い。
中層の育成層5は、バイオマス素材の植物のヤシ繊維を素材とし、内部に空隙を有し、透水性、保水性に優れたスポンジ状の積層体であり、繊維同士のバインダーとしては、例えば自然由来の小麦や米を原料としたでんぷん糊等を使用する。育成層5の通気性により芝生に根4に水とともに育成に必要な十分な空気を供給する。
下層の支持ボード6は、支持手段の素材として間伐材を原料としたバイオマス素材の木材チップや、加えて細目の土等を混ぜ合わせた積層体を素材とし、内部に小さい空隙を有し、透水性、保水性を有した多孔質の支持物質であり、支持物質同志を自然由来の肥料の原料である酸化マグネシウムと水を加えたバインダーで接着接合し強度を高めて構成する。
いっぽう、自然由来の前記バインダーの代わりに、自然環境放出基準に沿った安全使用量以下の非自然系の化学合成バインダーを使用してもよい。
また、前記支持ボード6の外周部には、自然由来のバイオマス素材で作製した、例えば生分解性のプラスチック製の背低の側壁体7を配置し、少なくとも前記支持ボード6との接触面を前記バインダーで連結して一体化し、積層連結緑化資材1上を歩行者が歩行する踏圧で床土3の縁が破壊し、外にこぼれ落ちたり、散水や雨水により縁から流出することを低減する。
図2、図3は上層の床土3と中層や下層の接触面を、連結手段のうち化学的連結手段である自然由来の酸化マグネシウムを使用したパット状の接着層で接着接合する構成を説明する図である。
図3に示すようにパット状接着層8は、酸化マグネシウムとウッドチップと水を撹拌混合した接着混合材9を上下部に配置し、その間に酸化マグネシウムと短時間に化学反応して固着させる肥料の原料でもあるリン酸二水素カリウムの溶解液を、例えば生分解性樹脂製等のスポンジ状の吸液体である吸水体10に湿潤させ、該吸水体10を配置する構造である。
この状態では吸水体10中のリン酸二水素カリウムの溶解液と接着混合材9内の酸化マグネシウムが化学反応するのはごく一部で済み、パット状接着層8が短時間に固化してしまうのを防止している。
図2に示すように、パット状接着層8を上層と中層の接触部、中層と下層の接触部に配置した後、積層連結緑化資材1の上部及び下部より加圧し、吸水体10を潰して吸水体10中のリン酸二水素カリウムの溶解液を接着混合材9内に放出させ酸化マグネシウムとリン酸二水素カリウムの溶解液が化学反応してパット状接着層8と各層間の浅い部で固着させ、各層間を短時間に固化接合させる。
すなわち、加圧するまでは殆ど固着現象が生じないのでパット状接着層8の配置等に時間をかけても良く、広い面積の積層連結緑化資材1の製作時に適切な構造である。また、加圧は全面に付加する必要が無く、ローラー転圧等の短時間の加圧処理でもリン酸二水素カリウムの溶解液を放出できるので同様な効果が生じる。
したがって、本実施形態によれば、積層連結緑化資材1の3層を自然由来の素材で構成し、層間を自然由来の素材および化学的連結手段で連結されるので、廃棄時にそのままや破砕して農地や山間部の森林地や公園や道路の基礎土として自然環境に還元でき、良好なステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる。なお、酸化マグネシウムとリン酸二水素カリウムはマグネシウムとリン成分の肥料として使用される素材なので、農地に還元可能な優しい物質である。
<第2実施形態>
図4~図9に示す本発明の第2実施形態に係るサステーナブルな積層連結緑化資材11において、上層、中層、下層を連結する機械的接合連結手段として、自然由来のバイオマス素材例えば植物由来のポリ乳酸が主成分の生分解性プラスチックを加工して製作したサステーナブルな木ネジ12を使用する。
図4の積層連結緑化資材11の側壁体13には貫通孔14が設けられ、積層連結緑化資材11の縁部では貫通孔14を貫通した木ネジ12で各層が上層から連結され、特に下層の支持ボード6に木ネジ12が食い込み強く固定される。
積層連結緑化資材11の中央部では、各層が木ネジ12で連結され、上層の床土3に食い込んだ木ネジ12頂部の部分には目土を入れて平らにする。木ネジ12の強度不足で支持ボード6に自力で食い込に難い場合には、事前にステンレス製の同寸法の金属ネジ(図示せず)で一度支持ボード6の同位置でねじ込み、その後金属ネジを抜けばガイド用のネジ穴が設けられ、強度の弱い木ネジ12でも容易にねじ込み固定できる。したがって、木ネジ12により容易に短時間で各層を強く固定支持できる。
図5には、積層連結緑化資材11において貫通孔14を貫通した木ネジ12で各層が支持ボード6の底部から木ネジ12で連結され、特に下層の支持ボード6に木ネジ12が食い込み強固に固定される。育成層5を貫通した木ネジ12の先端部は床土3の底部の浅い部分まで貫通し、床土3を水平方向で軽く拘束するように支持する。
図5の構造によれば、中層と側壁体13と下層を木ネジ12で事前に連結する作業を分業で行い、その後農地から切り出され、短期間で敷設しなければならない繊細な天然の芝生マット2をまとめて積層し、積層するだけで木ネジ12の先端部で床土3の底部を支持することができるので、短時間で多数の積層連結緑化資材11を生産できる。
図6には、積層連結緑化資材11の縁部で貫通孔14を貫通した短めの木ネジ15で事前に中層と下層を連結する作業を事前に行い、その後農地から切り出され、短期間で敷設しなければならない繊細な天然の芝生マット2をまとめて積層し、中央部を眺めの木ネジ12で3層を連結し、床土3に埋もれた上部には目土16を入れる。本構造によれば、芝生マット2を積層する際、1か所もしくは数か所の木ネジ12により上下方向に支持することができるので、短時間でより安定に多数の積層連結緑化資材11を生産でき、かつ床土3内にネジの先端が存在しないので、万が一足に刺さる等の危険が未無で歩行者の安全を確保することができる。
図7には、積層連結緑化資材11の前記3層に接する縁部に自然由来の素材例えば植物由来のポリ乳酸が主成分の生分解性プラスチック製の側壁体17を配置し、ネジ15で支持ボード6に固定支持され、芝生マット2の中央部を木ネジ12で3層を連結し、床土3に埋もれた木ネジ12の上部には目土を入れる。本構造では、側壁体17が平板で構成でき、構造が簡単で低コストで製作できるので、さらに安価に積層連結緑化資材11を生産できる。なお、前記側壁体17は、柔らかい生分解性プラスチック製の帯状のものを巻付けて構成しても良い。
図8の積層連結緑化資材18において、例えば竹製の釘19は支持ボード6に挿入されて膠等のバインダーで固定され、中層、上層を積層するのみで、釘19の鋭利な先端で側壁体7の貫通孔14を貫通して中層および上層の床土3の底部を水平方向に支持できる。この場合でも、側壁体7、中層、下層を釘19で事前に生産し、その後芝生マット2をまとめて積層し、積層するだけで積層連結緑化資材18を生産できるので、短時間で多数の積層連結緑化資材11を低コストで生産できる。
図9の積層連結緑化資材20において、例えば竹製の釘21は支持ボード6に圧入され、側壁体13と共に育成層5を水平方向に支持する。その後、芝生マット4を積層し釘21の鋭利な先端部が床土3に挿入され、水平方向に支持する。本構造では、釘21の機械的圧入処理で積層連結緑化資材2を容易に生産できるので、さらに低コストで生産できる。
したがって、本実施形態によれば、積層連結緑化資材の構成要素が自然由来の素材およびネジや釘で機械的に連結されるので、連結作業が前記バインダーの接着固化時間よりも短時間に施工でき、短い生産時間で積層連結緑化資材を生産できるので、さらに低コストで良好なサステーナブルな積層連結緑化資材を提供できる。
<第3実施形態>
図10に示す本発明の第3実施形態にかかわるサステーナブルな積層連結緑化資材22において、積層連結緑化資材22の少なくとも芝生マット2の外周縁部に自然由来のバインダー、例えば酸化マグネシウムと目土と水を混合した混合土23を盛りつけ、盛りつけ場所に前記酸化マグネシウム添加量に対応した量の硬化剤のリン酸二水素カリウムの溶解水を散布し、混合土23を約30分間で固化させ床土3と少なくとも部分的に一体化する。固化するまでは、図示しないが前記外周縁の外側に型枠をつけて、混合土23が落下しないようにし、固化後に型枠を取り去る。支持ボード6には通水孔24が複数個設けられている。
固化した混合土23の強度は床土3より高いので、踏圧等により床土3が壊れて緑化資材からこぼれ落ちたり、散水や雨水で流出することを防止する。ここで、釘21を支持ボード6に圧入して、育成層5と床土3を水平方向に支持しても良い。また、散水や雨水時に通水孔24に水が流れ、水はけを良好に行うと共に通水孔内壁から支持ボード6内に水が浸透し、保水性能を向上させることができる。通水孔24を前記第1、第2実施形態の支持ボード6に設けても、同様な効果が生じる。
したがって、本実施形態によれば、混合土23は床土3と同様な自然な土で構成できるので、複数個の積層連結緑化資材を隣接して敷設する場合、その境目が前記土で接するので景観上自然であり、また、境目を踏んでも歩行者の足に違和感が無くて安全であり、自然な景観の良好な積層連結緑化資材を提供できる。
<第4実施形態>
図11に示す本発明の第4実施形態にかかわるサステーナブルな積層連結緑化資材25を示す。図11において、育成層26、27と支持ボード28、29を図のように交互に積層して構成する。支持ボード28、29は素材が例えばバイオマスの木製の拘束体である拘束リング30と長めの木ネジ31で連結され、支持ボード28、29には複数個の通水孔24を設けている。
天然芝生2の根32は成長に伴って育成層26から通水孔24を通り、さらには支持ボード28を貫通して育成層27に延伸し、天然芝生2を生育させる。踏圧時、足形に沿って天然芝生2は歩行者の体重で凹み、それに伴って、比較的柔らかい育成層26も局所的に3次元で変形する。
この3次元的変形は育成層26内の根4をその変形に沿って大きな引き張りのせん断力が生じ、成長先端分の根を切断し、成長を妨げる。しかし、通水孔24や支持ボード28を貫通した根32は、踏圧を受ける際、育成層27より固い支持ボード28,29、拘束リング30により3次元的変形が低減し、育成層27内の根32の成長が阻害されない構造である。
したがって、本実施形態によれば歩行者の多数回数の踏圧を受けても、育成層27内の根32は健全に成長できるので、敷設後長期間、枯死しない丈夫で健全な積層連結緑化資材25を提供できる。
また、図11の拘束リング30と長めの木ネジ31の代わりに、図示しないが前記パット状接着層8を拘束リング30と同程度の厚さを持たせて支持ボード28,29間を拘束し、加えて木ネジ31で前記パット状接着層を貫通もしくは非貫通して固着させても同様な効果が生じる。
<第5実施形態>
図12に示す本発明の第5実施形態にかかわるサステーナブルな積層連結緑化資材33を示す。前記支持ボード内に例えば素材が天然由来のバイオマスの麻縄や麻紐製の網目状織物で酸化マグネシウム粉と水等のバインダーを染み込ませた補強手段の補強体34を配置し、その上下部に積層されたウッドチップや植物の茎材等のバイオマス素材と前記バインダーで一体的に接合して構成する。前記ウッドチップと補強体34をバインダーで一体化することにより、支持ボードの平面的な連結を強化できる。
したがって、歩行者等の踏圧等で支持ボードが割れても小片にばらけることがなく支持できるので、前記育成マットおよび前記芝生マットの踏圧時の凹み等の変形を防止して芝生の根の裂断を防止し、芝生が枯死しない丈夫で健全な積層連結緑化資材を提供できる。
本実施例では、補強体34として天然由来のバイオマスの麻縄や麻紐製の網目状織物を使用した場合について説明したが、竹製やツル製等の長い繊維を編んだものや、竹やサトウキビの茎等の細かい繊維、生分解性のプラスチック製の繊維を網目状に編んだものや、多数の通水孔を加工したフィルム状の補強体34であっても同様な効果が生じる。また、上記の補強体34を内蔵する支持ボードを複数枚隣接して支持ボードのみを先に積層連結緑化資材敷設面に敷設し、その支持ボード敷設面上に、側壁体7付の育成層5と芝生マット2を連結した積層体を複数枚隙間無きように敷設して全体の積層連結緑化資材33群を構成しても同様な効果が生じる。
以上の実施形態において、支持ボード6のバイオマスとして、間伐材の木材チップを原料とした場合について説明したが、接合性、柔軟性、補強性向上の目的で、バイオマスとして杉等の樹皮のチップ、青竹や養殖等で使用された竹筏の廃材の破砕チップや破砕ファイバー、サトウキビ等の搾りかすのバガスや、油ヤシの搾りかすチップや、ココナッツの繊維の素材等及びこれらの混合物を用いても同様な効果を生じる。
以上の実施形態において、育成層5のバイオマス素材として植物繊維のヤシ繊維を使用した場合について説明したが、素材がココナッツ殻、カカオ殻、シュロ、麻、樹皮、花生の殻、竹、おが屑等の繊維やチップ、通水性の有る粗めの砂、ピートモスの積層体や、生分解性材料を加工したスポンジ状の吸水体等の単独やこれらの複数の組合せであっても良い。また、上記吸水体の隙間に海洋のミネラル分を吸収した牡蠣筏の廃材を素材とした小片の竹チップや、遅効性の肥料粒や、微生物活性材破砕片を部分的に内蔵させ、芝の栄養分を供給し、成長促進を向上させれば、丈夫な根が成長し、踏圧による枯死を低減させることができる。
また、前記育成層のバインダーとして、自然由来の小麦や米を原料としたでんぷん糊等を使用する場合について説明したが、環境基準値を満たす酸化マグネシウムやリン酸二水素化カリウム、膠や生石灰、消石灰や樹液から製造する鳥もち、天然ゴム等の粘度の高い樹液を使用しても良い。また、自然環境放出基準に沿った安全使用量以下の非自然系の化学合成バインダーを使用しても良い。また、前記育成層を素材の剛性のみで空隙を確保できる綿状の素材で構成する際は、バインダー無しで構成することができる。
また、これらを前記バインダーで接合し、踏圧時の育成層の分裂を防ぎ、育成層に生育した根が引き裂けないように保護し、天然芝生が枯死することを防止することができる。また、保水性をさらに高めるために、育成層に鉱物のパーライト粒や、環境基準を満たす樹脂ビーズ、吸水高分子粒子等の単独や複数の組合せで構成しても良い。
また、自然由来の化学的連結手段として、環境基準値を満たす酸化マグネシウムやリン酸二水素化カリウムを使用した場合について説明したが、膠や生石灰、消石灰や樹液から製造する鳥もち、天然ゴム等の粘度の高い樹液を使用しても良い。ここで、前記バインダーの代わりに、自然環境放出基準に沿った安全使用量以下の非自然系の化学合成バインダーを使用しても良い。
また、植物繊維自身のセルロースと水の組合せによる高温接着機能を利用し、130℃以上の温度と発生した水蒸気を利用した加熱圧縮処理により接着接合して強度を高めても良い。
また、機械的連結手段の素材として、生分解性樹脂を使用した場合について説明したが、自然由来の木製、竹製、膠製、おが屑のホットプレス処理加工品や、自然由来の鉱物で酸化により自然に還元できる鉄製や、陶磁器製のネジや釘であっても良い。
また、以上の実施形態において自然植物として自然芝生を用いた場合について説明したが、これに代えて又は加えて、その他の自然植物を育成することもできる。自然植物の種類は、任意に選択することができ、好ましい例としては、コケ類の他、芝生類、草木類、シダ類等が挙げられる。より具体的には、コケ類の他、タマリュウ、ディコンドラを使用することができ、クローバー、ハコベ、タンポポ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ等のいわゆる雑草を芝生と組み合わせて使用することもできる。
また、以上の実施形態において積層連結緑化資材を直接道路面等に敷設する場合について説明したが、歩行時のクッション性をさらに確保するため、路面に敷いた通水性の孔付のゴムマット等のクッションシート上に敷設しても良い。この場合、前記クッションシートは廃棄せず何回も流用することで、積層連結緑化資材を自然循環することができる。
1、11、18,20、22、33・・・積層連結緑化資材、2・・・芝生マット、3・・・床土、4、32・・・根、5、26,27・・・育成層、6、28、29・・支持ボード、7・・・側壁体、8・・・パット状接着層、9・・・接着混合材、10・・・吸水体、12・・・木ネジ、13・・・側壁体、14・・・貫通孔、15、31
・・・木ネジ、16・・・目土、17・・・側壁板、19、21・・・釘、23・・・混合土、24・・・通水孔、30・・・拘束リング、34・・・補強体

Claims (10)

  1. 設置面上に敷設される移動式の緑化資材であって、
    育成場所の床土を有した天然芝生の芝生マットと、
    少なくとも前記床土の天然芝生の根に水分や空気を供給するバイオマス素材の多孔質の育成手段と、
    前記床土よりも強度が高く前記芝生マットと前記育成手段を支持するバイオマス素材の支持手段とを積層して構成し、
    少なくとも前記育成手段と支持手段を連結する自然由来の化学反応を伴う接合による化学的連結手段、
    を備えることを特徴とするサステーナブルな積層連結緑化資材。
  2. 前記化学的連結手段が、少なくとも酸化マグネシウムとリン酸二水素カリウムを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  3. 前記化学的連結手段のリン酸二水素カリウムを、バイオマス素材の吸液体に内蔵させた前記リン酸二水素カリウムを溶解させた溶解液で提供する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  4. 前記連結手段がバイオマス素材の機械的連結手段である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  5. 前記連結手段が自然由来の鉱物を素材とした機械的連結手段である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  6. 前記機械的接合手段の一部を前記支持手段に固定し、
    前記育成手段と芝生マットを積層する際に、前記機械的接合手段が少なくとも育成手段を貫通する、
    ことを特徴とする請求項4もしくは請求項5に記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  7. 前記芝生マットの床土の外周縁の少なくとも一部に、バイオマス素材の側壁体を前記連結手段で連結した、
    ことを特徴とする請求項2~請求項6のいずれかに記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  8. 前記育成手段と前記支持手段を複数段配置し、
    少なくとも前記育成手段の1層が、前記支持手段の2層で挟まれる構造である、
    ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  9. 前記支持手段が、該支持手段の面内方向の引き張り力に耐性を有するバイオマス素材の補強手段を内蔵させた構造である、
    ことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
  10. 前記支持手段の素材が、少なくとも高剛性のバイオマス素材と低剛性で繊維状のバイオマス素材を混合させた構造である、
    ことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれかに記載のサステーナブルな積層連結緑化資材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102507785B1 (ko) * 2022-10-05 2023-03-07 민경아 생분해 화분의 제조방법, 그리고 이에 따른 생분해 화분

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