JP2022061078A - シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法 - Google Patents

シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022061078A
JP2022061078A JP2020168847A JP2020168847A JP2022061078A JP 2022061078 A JP2022061078 A JP 2022061078A JP 2020168847 A JP2020168847 A JP 2020168847A JP 2020168847 A JP2020168847 A JP 2020168847A JP 2022061078 A JP2022061078 A JP 2022061078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding compound
sheet molding
resin composition
mixture
smc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020168847A
Other languages
English (en)
Inventor
真也 上田
Shinya Ueda
正博 麻川
Masahiro Asakawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kojima Industries Corp
Uchihama Kasei Co Ltd
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
Uchihama Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kojima Press Industry Co Ltd, Uchihama Kasei Co Ltd filed Critical Kojima Press Industry Co Ltd
Priority to JP2020168847A priority Critical patent/JP2022061078A/ja
Publication of JP2022061078A publication Critical patent/JP2022061078A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

【課題】シートモールディングコンパウンド(SMC)作製の際に増粘工程(熟成工程)が不要であり、また、SMCを作製し、かかるSMCを用いて圧縮成形法により成形体を製造する際に、従来より小さい成形圧力にて成形体の製造が可能であり、更には、得られる成形体が十分な機械的強度をも発揮し得る、シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を提供すること。【解決手段】ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部と、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂の45~55重量部と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物とを含有せしめて、シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を調製した。【選択図】なし

Description

本発明は、シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド、並びに成形体及びその製造方法に係り、特に、強化繊維として炭素繊維を用いてシートモールディングコンパウンドを製造する場合に、有利に用いられる樹脂組成物に関するものである。
繊維強化樹脂(繊維強化プラスチック。以下、単に「FRP」ともいう。)は、機械的強度、耐熱性や耐薬品性等に優れているところから、従来より、各種工業部品のみならず、スポーツ用品、レジャー用品や日用品に至るまで、様々な分野において使用されている。そのようなFRPからなる各種構造体の製造に際しては、圧縮成形法や真空成形法を始めとする各種の成形法が採用されており、それら各種成形法の実施に際しては、バルクモールディングコンパウンド(BMC)やシートモールディングコンパウンド(以下、単に「SMC」ともいう)等が成形材料として使用されている。
ここで、シートモールディングコンパウンド(SMC)とは、各種添加剤が配合されたマトリックス樹脂を、ガラス繊維等の強化繊維に含浸させてなる、厚さが数mmのシート状を呈する成形材料である。そのようなSMCの作製に際しては、従来より、成形材料としてのハンドリング性の向上等を目的として、シート状体を作製後、かかるシート状体を構成するマトリックス樹脂を増粘(乃至は硬化)させる、熟成工程や増粘工程等と称される工程が一般的に採用されている(特許文献1の明細書[0003]、同[0063]、特許文献2の明細書[0003]等を参照)。このような工程を経ていないSMCにあっては、十分なハンドリング性を具備しない恐れがあると共に、例えば圧縮成形法に従って成形体を製造する際の成形材料として使用すると、十分な成形圧が加わらず、その結果、最終的に得られる成形体(FRP製品)が十分な機械的強度等を発揮し得ないものとなる恐れがある。
特開2020-33511号公報 特開2010-77268号公報
このような状況の下、シートモールディングコンパウンド(SMC)を製造する際に使用される樹脂組成物について、本発明者等が鋭意、研究を進めたところ、マトリックス樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物とからなり、ノボラック型フェノール樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂に対して所定割合で配合されてなる組成物にあっては、それを用いて得られるSMCにおいて、上記した課題が有利に解決されることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の解決すべき課題とするところは、シートモールディングコンパウンド(SMC)作製の際に、従来は必要とされていた増粘工程(熟成工程)が不要であり、また、SMCを作製し、かかるSMCを用いて圧縮成形法により成形体を製造する際に、従来より小さい成形圧力にて成形体の製造が可能であり、更には、得られる成形体が十分な機械的強度をも発揮し得る、シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を提供することにある。また、本発明は、そのような樹脂組成物を含むシートモールディングコンパウンド、更には、かかるシートモールディングコンパウンドを用いてなる成形体を提供することも、その解決すべき課題とするものである。
そして、本発明は、かかる課題を解決するために、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部と、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂の45~55重量部と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物とを含有するシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を、その要旨とするものである。
ここで、そのような本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、下記手法に従って測定される粘度が800Pa・s以上であることを、好ましい第一の態様とする。
-手法-
1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂にノボラック型フェノール樹脂を添加して混 合物Iとし、この混合物Iを100℃で3時間、加熱する。
2)上記1)の加熱の後、混合物Iを1分間、撹拌する。
3)上記2)の撹拌の後、混合物Iにイミダゾール化合物を添加して混合物IIとし 、この混合物IIを30秒間、撹拌する。
4)上記3)の撹拌の後、27℃の雰囲気下において、混合物IIを放冷する。
5)上記4)の放冷開始から100分経過した後の混合物IIを試料として、かかる 試料の粘度を測定する。
また、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、前記イミダゾール化合物が、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、及び2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンのうちの少なくとも一種以上であることを、好ましい第二の態様とする。
一方、本発明は、1)上記した各態様のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物と、炭素繊維とを含むシートモールディングコンパウンド、2)かかるシートモールディングコンパウンドを用いてなる成形体であって、曲げ強度が400MPa以上、曲げ弾性率が32GPa以上である成形体、3)上記シートモールディングコンパウンドを用いて、圧縮成形法若しくは真空バッグ成形法に従い、成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法にあっても、その要旨とするものである。
このように、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、マトリックス樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂と共に、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物とからなり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に対してノボラック型フェノール樹脂が所定割合にて配合されて、構成されるものである。このような組成に係る樹脂組成物と、例えば炭素繊維等の補強繊維とを用いて、シートモールディングコンパウンド(SMC)を製造すると、樹脂組成物は、その調製から比較的短時間で適度な粘性を発現するところから、従来の増粘(熟成)工程を実施しなくても、キャリアフィルムからのSMCの剥離が可能である等、優れたハンドリング性を発揮するSMCが有利に得られるのである。
また、本発明の樹脂組成物を含むSMCを用いて、圧縮成形法に従って成形体を製造する際には、従来と比較して小さい(低い)成形圧によって成形することが可能であり、そして、最終的に得られる成形体にあっては、従来の成形体と同等かそれ以上の機械的特性を発揮するものとなるのである。
ところで、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物ともいう)は、三種の必須成分、具体的には、シートモールディングコンパウンド(SMC)におけるマトリックス樹脂となるビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物より構成されるものである。
そのような必須成分のうち、先ず、第一の必須成分たるビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応により製造されるエポキシ樹脂である。本発明においては、従来よりシートモールディングコンパウンド(SMC)製造の際に使用されているビスフェノールA型エポキシ樹脂であれば、如何なるものであっても使用することが可能であるが、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、又は所定の溶液に溶解した状態のビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用する場合、25℃における粘度が10000mPa・s以上である液状樹脂又は樹脂溶液を用いることが好ましい。このような比較的に高粘度の液状樹脂又は樹脂溶液と共に、後述するノボラック型フェノール樹脂を硬化剤として用いることにより、本発明の効果、具体的には、SMC製造後の増粘(熟成)工程が不要であり、且つ、かかるSMCを用いて得られる成形体が優れた機械的特性を発揮するという効果を、より有利に享受することが可能となる。
また、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物における第二の必須成分は、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂である。本発明において、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂を所定割合にて使用することにより、ノボラック型フェノール樹脂中の水酸基(OH基)が補強繊維と効果的に密着し、これにより、最終的に得られる成形体(本発明の樹脂組成物を含むシートモールディングコンパウンド(SMC)を用いて成形された成形体)が優れた機械的特性を発揮することになると、本発明者等は推定している。
本発明において使用されるノボラック型フェノール樹脂としては、従来よりシートモールディングコンパウンド(SMC)製造の際に使用されているものであれば、特に制限されることなく、使用可能である。
また、本発明に係るシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物において、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部に対して45~55重量部となる割合において、配合される。ノボラック型フェノール樹脂の配合割合が45重量部未満の場合には本発明の効果を有利に享受することが出来ない恐れがあり、その一方、55重量部を超える割合にてノボラック型フェノール樹脂を配合すると、シートモールディングコンパウンド(SMC)を作製し、かかるSMCを用いて得られる成形体内に、未反応のノボラック型フェノール樹脂が残留し、この残留するノボラック型フェノール樹脂が成形体の機械的特性を悪化させる恐れがある。
そして、本発明の樹脂組成物における第三の必須成分は、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物である。本発明においては、上述したビスフェノールA型エポキシ樹脂及びノボラック型フェノール樹脂と共に、硬化促進剤としてイミダゾール化合物を使用することにより、本発明の目的とする効果を有利に享受することが可能である。
本発明においては、従来よりシートモールディングコンパウンド(SMC)作製の際に硬化促進剤として使用されているイミダゾール化合物であれば、如何なるものであっても使用することが出来る。本発明において硬化促進剤として使用可能なイミダゾール化合物としては、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、及び2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン等を例示することが出来る。なお、上記した化合物を始めとするイミダゾール化合物は、一種又は二種以上のものが適宜に選択されて、本発明の樹脂組成物に配合されることとなる。
また、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物において、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物の配合割合は特に限定されるものではないが、イミダゾール化合物の配合割合が少なすぎると、配合効果が発揮されない恐れがあり、その一方で配合割合が多すぎても、特段の配合効果の向上は認められず、費用対効果の観点より得策ではない。従って、本発明において、イミダゾール化合物の配合割合は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部に対して1~10重量部であることが好ましい。
以上、本発明のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を構成する必須成分について詳述してきたが、本発明の樹脂組成物にあっては、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、シートモールディングコンパウンド(SMC)を製造するに当たり、上記した成分以外の他の成分を添加すること等が可能である。具体的には、充填剤、離型剤、顔料、酸化防止剤、難燃剤、抗菌剤、紫外線安定剤や保存安定剤等を、本発明の樹脂組成物に配合することも可能である。但し、本発明に従う樹脂組成物において、増粘剤は不要であり、配合されない。上述したように、増粘剤を配合しなくても、本発明の樹脂組成物に係る特徴的な構成により、SMC製造における従来の増粘(熟成)工程は不要となるからである。
また、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物は、以下に示す手法に従って測定される粘度が800Pa・s以上であることが好ましい。この条件を満たす樹脂組成物にあっては、本発明の効果をより有利に享受することが可能である。
-手法-
1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂にノボラック型フェノール樹脂を添加して混 合物Iとし、この混合物Iを100℃で3時間、加熱する。
2)上記1)の加熱の後、混合物Iを1分間、撹拌する。
3)上記2)の撹拌の後、混合物Iにイミダゾール化合物を添加して混合物IIとし 、この混合物IIを30秒間、撹拌する。
4)上記3)の撹拌の後、27℃の雰囲気下において、混合物IIを放冷する。
5)上記4)の放冷開始から100分経過した後の混合物IIを試料として、かかる 試料の粘度を測定する。
本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を用いて、シートモールディングコンパウンド(SMC)を製造する手法としては、従来より公知の各種手法の何れをも採用することが可能である。例えば、以下に示す1)~4)の手順に従って、製造することが可能である。
1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及びイミダゾー ル化合物を、更には、必要に応じて他の添加剤や粘度調整のための有機溶媒を、混 合機(混練機)に投入し、混合(混練)せしめて、パテ状の混合物(樹脂組成物) を調製する。なお、硬化剤たるノボラック型フェノール樹脂は、一般に常温で固体 状を呈するものであるところ、そのようなノボラック型フェノール樹脂をビスフェ ノールA型エポキシ樹脂等と混合(混練)するに際しては、ノボラック型フェノー ル樹脂の融点以上の温度に加熱した状態で、混合(混練)を実施することが好まし い。混合(混練)温度としては、一般に80~130℃程度の温度が採用される。
2)調製されたパテ状の混合物を、一のキャリアフィルム上に塗布し、キャリアフィ ルムに塗布された混合物上に短繊維状の補強繊維を散布する。一方で、他の一のキ ャリアフィルム上にもパテ状の混合物を塗布する。
3)一のキャリアフィルム上における、補強繊維を含むパテ状の混合物からなる層と 、他の一のキャリアフィルム上におけるパテ状の混合物からなる層とを密着させる ことにより、2枚のキャリアフィルムの間に、補強繊維を含むパテ状の混合物から なる層αを形成する。
4)補強繊維を含むパテ状の混合物からなる層αを、2枚のキャリアフィルムに挟ま れた状態で含浸ロールの間を通過させて、補強繊維に混合物(樹脂組成物)を含浸 せしめた後、ロール状に巻き取る。なお、含浸ロールは、100℃程度に加熱(加 温)されていることが好ましい。
従来のシートモールディングコンパウンドにあっては、上記した製造方法における4)の手順の後、樹脂組成物の粘度を増大させるための増粘(熟成)工程が必要とされているが、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、その特徴的な組成により十分な粘性を発揮するところから、従来は必要とされていた増粘(熟成)工程が不要となるのである。
本発明のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物を用いてシートモールディングコンパウンド(SMC)を製造する際において、使用される補強繊維としては、炭素繊維やガラス繊維等の従来よりSMC製造の際に補強繊維として使用されているものであれば、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素繊維が使用される。また、補強繊維の長さは、成形型内における流動性と補強繊維の配合効果との兼ね合いより、0.5~2.0インチ(12.7~50.8mm)であることが好ましく、より好ましくは0.5~1.0インチ(12.7~25.4mm)である。さらに、そのような補強繊維は、本発明において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部に対して150~232重量部の割合となるような量において、使用されることが好ましい。
上述の如き手法に従って製造されたシートモールディングコンパウンド(SMC)を用いて、成形体を製造するに際しても、圧縮成形法や真空バッグ成形法等を始めとする、従来より公知の各種手法の何れをも採用することが可能である。例えば、SMCを2枚のキャリアフィルム間より剥離させ、その必要量を(場合によっては複数枚のSMCを積層した状態で)、予め110~180℃程度に加熱した成形金型内に投入し、圧縮成形機にて型締めを行い、所定の成形圧を保持することによってSMCを金型内で硬化せしめて、目的とする成形体とする手法(圧縮成形法)に従って、成形体を製造することが可能である。なお、キャリアフィルムを構成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等を例示することが出来る。一方、本発明に従うSMCを複数枚、積層してなる被成形物を、バッグ材で覆い、このバッグ材の内部を減圧して真空度を高めると共に所定の温度へと加熱しながら、真空度が高められたバッグ材の内部の圧力とバッグ材の外部の圧力との差圧により被成形物を加圧成形する手法(真空バッグ成形法)に従うことによっても、成形体を製造することが可能である。なお、真空バッグ成形法における具体的な手順については、本発明の目的を阻害するものでない限り、何等限定されるものではなく、従来より公知の各種手法(例えば特許第4962844号公報に開示の方法)の何れをも採用することが可能である。
上記した圧縮成形法に従って成形体を製造する場合に、本発明においては、従来より低い成形圧にて、具体的には0.05~1MPaの成形圧によって、成形体を製造することが可能である。従って、本発明に従うシートモールディングコンパウンドを用いて成形体を製造する際には、従来使用されていたものより小型の成形機であっても使用可能であり、また、金型を構成する鋼材のコストを低減させるという効果をも、享受することが可能である。
以上、詳述してきたように、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、調製後から比較的短時間で適度な粘性を発現するところから、従来の樹脂組成物を用いてシートモールディングコンパウンド(SMC)を製造する際には必要とされていた増粘(熟成)工程は不要となる。即ち、かかる増粘(熟成)工程を実施しなくても、キャリアフィルムからのSMCの剥離は容易に実施可能であるところから、本発明の樹脂組成物を用いることにより、優れたハンドリング性を発揮するSMCが有利に得られることとなるのである。
また、本発明に係る樹脂組成物を含むシートモールディングコンパウンド(SMC)を用いて、圧縮成形法に従って成形体を製造する際には、従来と比較して小さい(低い)成形圧によって成形することが可能であり、そして、最終的に得られる成形体にあっては、従来の成形体と同等かそれ以上の機械的特性を発揮するものとなるのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
下記表1に示す6種類の組成に係る樹脂組成物(A~F)について、以下の手法に従って粘度を測定した。樹脂組成物を構成する各成分の詳細は、以下の通りである。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂
[EPICLON 850-S (製品名)、DIC株式会社製、液状、粘度(25℃):110 00~15000mPa・s]
・硬化剤a
[ノボラック型フェノール樹脂、フェノライト TD-2131(製品名)、DIC株式会 社製、固形]
・硬化剤b
[4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、 リカジッド MH-700 (製品名)、新日本理化株式会社製]
・硬化剤c
[ジシアンジアミド、ヂシアンヂアミド(製品名)、日本カーバイド工業株式会社 製]
・硬化促進剤
[1-シアノエチル-2-エチル-4-イミダゾール、キュアゾール 2E4MZ-CN (
製品名)、四国化成工業株式会社製]
-粘度の測定手法-
1)先ず、30gのビスフェノールA型エポキシ樹脂を100mLのディスポカップに 投入し、このディスポカップ内に、硬化剤a~cの何れかを下記表1に示す割合にお いて添加して混合物I’とし、この混合物I’を100℃で3時間、加熱する。
2)上記加熱の後、ディスポカップより混合物I’を取り出し、撹拌機にて1分間、撹 拌する。
3)上記2)の撹拌の後、混合物I’に、硬化促進剤合物を下記表1に示す割合におい て添加して混合物II’とし、この混合物IIを30秒間、撹拌する。
4)上記3)の撹拌の後、27℃の雰囲気下において、混合物II’を放冷する。
5)上記4)の放冷開始から100分経過した後の混合物II’を試料として用いて、2 7℃の雰囲気下において試料の粘度を測定する。
上記5)における粘度測定は、デジタル回転式粘度計(製品名:ビスコリードワンH型、ビスコテック株式会社製)を用いて、スピンドル:R7、回転数:30rpmの試験条件にて実施した。上記手法に従って測定した樹脂組成物A~Fの各々の粘度(27℃)を、下記表1に併せて示す。なお、樹脂組成物B及び樹脂組成物Cについて、上記手法に従って各々の粘度を測定したところ、試料の粘度が非常に高く、測定に使用したデジタル回転式粘度計の測定限界を超えるものであった。このため、下記表1においては、樹脂組成物B及び樹脂組成物Cの粘度の測定値を「測定限界」と表記している。
-SMCの製造-
下記表1に示す各組成に係る樹脂組成物と共に、補強繊維として、炭素繊維フィラメント(製品名:TC-35R-48K、FORMOSA JAPAN株式会社製)を1インチ(25.4mm)の長さにカットしたものを用いて、シートモールディングコンパウンド(SMC)を製造した。具体的には、先ず、600gのビスフェノールA型エポキシ樹脂と、下記表1に示す割合に基づく所定量の硬化剤a~cの何れかとを、1Lのディスポカップに投入し、このディスポカップを、100℃に加温したオーブン内に3時間、載置し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と硬化剤とを加熱溶融した。オーブン内での加熱後、ディスポカップを取り出し、カップ内に6gの硬化促進剤を添加し、1分間、ハンドドリルにてカップ内を撹拌、混合することにより、パテ状の混合物(樹脂組成物)を調製した。
次いで、調製されたパテ状の混合物(樹脂組成物)を、プレート上に載置された一のキャリアフィルム(ポリプロピレン製離型フィルム)表面に塗布した後、キャリアフィルムに塗布された混合物(樹脂組成物)上に、別途準備した長さが1インチ(25.4mm)の炭素繊維を、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部に対して172.3~189.4重量部の割合となるような量において(樹脂組成物と炭素繊維の合計量に対する炭素繊維の割合が55重量%となる量において)、散布した。その一方、プレート上に載置された他の一のキャリアフィルム(ポリプロピレン製離型フィルム)上にもパテ状の混合物(樹脂組成物)を塗布した。なお、上述したキャリアフィルム表面への樹脂組成物の塗布は、キャリアフィルムが載置せしめられているプレートを90℃に加熱した状態で、実施した。
さらに、一のキャリアフィルム上における、炭素繊維を含むパテ状の混合物(樹脂組成物)からなる層と、他の一のキャリアフィルム上におけるパテ状の混合物(樹脂組成物)からなる層とを密着させることにより、2枚のキャリアフィルムの間に、炭素繊維を含むパテ状の混合物(樹脂組成物)からなる層を形成した。そして、炭素繊維を含むパテ状の混合物から(樹脂組成物)なる層を、2枚のキャリアフィルムに挟まれた状態で、100℃に加熱された含浸ロールの間を通過させて、炭素繊維に混合物(樹脂組成物)を含浸せしめた後、ロール状に巻き取ることにより、2枚のキャリアフィルムに挟まれた状態のシートモールディングコンパウンド(SMC)を6種類、得た。なお、6種類のSMCの何れに対しても、増粘(熟成)作業は実施しなかった。
-成形体製造時のSMCの評価-
上述の如くして製造されたシートモールディングコンパウンド(SMC)を用いて、以下に示す成形方法1~成形方法3の何れかに従って成形体を製造した。成形体の製造に先立ち、SMCの両面に密着しているキャリアフィルムを引き剥がし、この引き剥がしの際の状況を下記評価基準に従って評価した。評価結果を下記表1の「キャリアフィルムからの剥離性評価」欄に示す。
・評価基準
○:キャリアフィルム上にSMCの樹脂が残存することなく、SMCを引き剥が すことが出来た。
△:キャリアフィルム上にSMCを構成する一部の樹脂が残存したものの、上手 く引き剥がすことが出来た部分は、成形材料として圧縮成形に供することが 出来る程度のものであった。
×:SMCを成形材料として使用可能な形状において、キャリアフィルムより引 き剥がすことが不可能であった。
樹脂組成物Dを用いてなるSMC及び樹脂組成物Eを用いてなるSMCについては、成形材料として使用可能な形状においてキャリアフィルムより引き剥がすことが出来なかったため、成形体の製造を中止した。
-成形方法1-
以下の手順に従い、圧縮成形法により成形体を得た。具体的には、キャリアフィルムより引き剥がされたSMCを、220mm×220mmの大きさに切り出し、切り出したSMCを3枚、積層した状態で、150℃に加熱された成形金型内にセットし、圧縮成形(プレス成形)を実施した。かかる圧縮成形は、100tプレス機(型式:CTA1-100、山本鉄工所製)を用いて実施し、成形条件は、チャージ面積:220mm×220mm、チャージ重量:235±5g、成形圧:0.978MPa、型締め速度:3mm/s、成形温度:150℃、成形時間:5分である。以上より、4種類の成形体(実施例1:樹脂組成物Aを含むSMCを用いてなる成形体、実施例2:樹脂組成物Bを含むSMCを用いてなる成形体、実施例5:樹脂組成物Cを含むSMCを用いてなる成形体、比較例3:樹脂組成物Fを含むSMCを用いてなる成形体)を得た。
-成形方法2-
キャリアフィルムより引き剥がされた、樹脂組成物Bを含むSMCを用いて、成形圧を0.098MPaとしたこと以外は成形方法1と同様の条件に従い、成形体(実施例3)を得た。
-成形方法3-
キャリアフィルムより引き剥がされた、樹脂組成物Bを含むSMCを用いて、以下の手順に従って真空バッグ成形法を実施し、成形体を製造した。先ず、ホットプレート表面における外周縁部上にシーラントテープ(有限会社CAST製、型番:SEALTAPE/200Y)を貼り付け、ホットプレートを130℃に加熱した。次いで、ホットプレート表面における中央部近傍に、1)150mm×150mmの大きさにカットした2枚のSMCを、重ねた状態で載置し、2)240mm×290mmの大きさにカットしたピールプライクロス(有限会社CAST製、型番:PEEL/1200)を、先述した2枚のSMCを覆うようにセットし、3)240mm×290mmの大きさにカットしたリリースフィルム(有限会社CAST製、型番:RELEASE/W60C )を、ピールプライクロス上にセットし、4)240mm×290mmの大きさにカットしたブリーザーファブリック(有限会社CAST製、型番:BREATH/W43 )を2枚、リリースフィルム上にセットした。一方、390mm×280mmの大きさにカットしたバッグフィルム(有限会社CAST製、型番:BAGFILM/W80CF)に、真空吸引口用の穴を設け、その穴に真空ポンプ用口金を取り付けた。更に、バッグフィルムとシーラントテープとを貼り合わせて、2枚のSMCと各種フィルムとからなる積層体を、バッグフィルムによってホットプレート上に封止すると共に、真空ポンプ用口金に真空ポンプを取り付けた。そして、この真空ポンプを作動させて、-0.1MPa(成形圧)で真空引きを実施しつつ、ハンドローラーを、バッグフィルムの上からSMCを押し当てた状態で、SMC表面を10往復させて、2枚のSMCを平滑にした。真空引きの開始から10分経過後、バッグフィルム内より、2枚のSMCからなる成形体(実施例4)を取り出した。
-曲げ強度及び弾性率の測定-
得られた各成形体より、[縦:100±0.5mm]×[横:25±0.5mm]×[厚さ:1.5±0.2mm]の大きさを有する短冊状の試験片を26個、作製した。作製した試験片を試料として、試験機(製品名:オートグラフAG-10kNXplus、株式会社島津製作所製)を用いて3点曲げ試験を実施し、曲げ強度(MPa)及び弾性率(GPa)を測定した。なお、試験条件は、圧子:R5、支点:R2、支点間距離:80mm、曲げ速度:5mm/min、環境温度:25℃である。測定結果を、下記表1に併せて示す。
Figure 2022061078000001
かかる表1の結果からも明らかなように、本発明に従うシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物にあっては、1)シートモールディングコンパウンド(SMC)製造の際に増粘(熟成)工程を実施しなくても、キャリアフィルムからのSMCの剥離が容易であり、優れたハンドリング性を発揮するSMCが有利に得られ、また、2)従来と比較して小さい(低い)成形圧によって成形することが可能であり、得られた成形体にあっても、従来の成形体と同等かそれ以上の機械的特性を発揮するものであることが、認められたのである。

Claims (6)

  1. ビスフェノールA型エポキシ樹脂の100重量部と、硬化剤としてのノボラック型フェノール樹脂の45~55重量部と、硬化促進剤としてのイミダゾール化合物とを含有するシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物。
  2. 下記手法に従って測定される粘度が800Pa・s以上である請求項1に記載のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物。
    -手法-
    1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂にノボラック型フェノール樹脂を添加して混 合物Iとし、この混合物Iを100℃で3時間、加熱する。
    2)上記1)の加熱の後、混合物Iを1分間、撹拌する。
    3)上記2)の撹拌の後、混合物Iにイミダゾール化合物を添加して混合物IIとし 、この混合物IIを30秒間、撹拌する。
    4)上記3)の撹拌の後、27℃の雰囲気下において、混合物IIを放冷する。
    5)上記4)の放冷開始から100分経過した後の混合物IIを試料として、かかる 試料の粘度を測定する。
  3. 前記イミダゾール化合物が、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、及び2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンのうちの少なくとも一種以上である請求項1又は請求項2に記載のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のシートモールディングコンパウンド用樹脂組成物と、炭素繊維とを含むシートモールディングコンパウンド。
  5. 請求項4に記載のシートモールディングコンパウンドを用いてなる成形体であって、曲げ強度が400MPa以上、曲げ弾性率が32GPa以上である成形体。
  6. 請求項4に記載のシートモールディングコンパウンドを用いて、圧縮成形法若しくは真空バッグ成形法に従い、成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法。
JP2020168847A 2020-10-06 2020-10-06 シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法 Pending JP2022061078A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020168847A JP2022061078A (ja) 2020-10-06 2020-10-06 シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020168847A JP2022061078A (ja) 2020-10-06 2020-10-06 シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022061078A true JP2022061078A (ja) 2022-04-18

Family

ID=81206508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020168847A Pending JP2022061078A (ja) 2020-10-06 2020-10-06 シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022061078A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10920027B2 (en) Epoxy resin composition, molding material, and fiber-reinforced composite material
US9453126B2 (en) Cyanate ester compound, curable resin composition containing cyanate ester compound, and cured product thereof
EP2787018B1 (en) Epoxy resin composition, prepreg, fiber-reinforced composite material, and method for producing same
JP5319673B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及びそれを用いたプリプレグ
EP2733159A1 (en) Curable resin composition and process for producing cured products using same
EP2671904A1 (en) Curable resin composition and cured product thereof
US20210221969A1 (en) Sheet molding compound and fiber-reinforced composite
JP7099113B2 (ja) 炭素繊維プリプレグの製造方法
JP6995779B2 (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物、及びそれを用いた繊維強化複合材料
JP2022061078A (ja) シートモールディングコンパウンド用樹脂組成物及びそれを用いたシートモールディングコンパウンド並びに成形体及びその製造方法
KR101838848B1 (ko) 탄소나노튜브가 분산된 벌크몰드 컴파운드용 에폭시수지 조성물
JP5468819B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及びそれをマトリックス樹脂とするプリプレグ
JP7006853B2 (ja) 硬化性組成物、硬化物、繊維強化複合材料、成形品及びその製造方法
JP2736443B2 (ja) 複合材料用エポキシ樹脂組成物
JPS62236879A (ja) エポキシ樹脂系接着剤組成物
JP2008169291A (ja) エポキシ樹脂組成物およびこれを用いた繊維強化複合材料とその製造方法
JP2012153746A (ja) 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物
WO2019065470A1 (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物、及びそれを用いた繊維強化複合材料
TWI805651B (zh) 預浸料以及纖維強化複合材料
JP2017203142A (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料およびその製造方法
WO2022239471A1 (ja) 硬化性組成物、硬化物、繊維強化複合材料、及び、繊維強化樹脂成形品
JPS62220528A (ja) 構造部材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201019

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20230807

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240625