JP2022060956A - 視野角補正システム及び視野角補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の測定距離における測定データから測定距離に応じた視野角の影響を低減することが可能な視野角補正システム等を提供すること。【解決手段】表示装置に表示された画像を撮影する撮影部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記画像を複数個所で撮影することにより得られた第1測定データと、前記画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから複数個所の撮影点における視野角補正値を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、視野角補正システム等に関する。
従来から、液晶パネルやブラウン管を利用した表示装置において、製造のバラツキ等に起因する色ムラや、輝度ムラを補正する技術(以下、単に色ムラ補正と称する)が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特に、液晶パネルを備えた表示装置の生産工程や修理拠点で行われる色ムラ補正は、精度の高さは勿論のこと生産性の高さも要求される。図14の従来方法(1)で示すように、精度の高い色ムラ補正は、パネル表面上の複数の撮影箇所において、測定器としてのカメラを正対(パネル表面と測定器の測定面とが垂直に面している状態)させて撮影することにより視野角の影響を低減させて得られた撮影データに基づき行われるのが望ましい。しかし、複数の撮影箇所に測定器を移動して、正対させるためには時間や手間を要する。測定器を移動させることに代えて、複数の測定器を設け、複数の撮影箇所を同時に撮影する方法もあるが、その分コストも掛かり導入できる測定器の数にも制限がある。何れにしても、色ムラ補正は生産工程や修理拠点で行われる必要があり、従来方法(1)は生産性が高い補正方法とは言えない。
一方、図14の従来方法(2)は、測定器による全画面撮影を行うことで複数の撮影箇所の撮影を同時に行うものである。ここで、(a)に示すように、パネル表面から測定器の測定面までの距離(測定距離)が長いと、パネル端から測定器のレンズへの入射角入射角(a)が大きくなり、視野角(a)は小さくなる。その結果、画面中央部のパネル特性の測定値との差は小さくなる(視野角の影響小さい)。
逆に、(b)に示すように、パネル表面から測定器の測定面までの測定距離が短いと、パネル端から測定器のレンズへの入射角入射角(b)が小さくなり、視野角(b)は大きくなる。その結果、画面中央部のパネル特性の測定値との差は大きくなる(視野角の影響大きい)。
視野角の影響が大きいと正確な測定ができなくなることから、その影響を小さくするため、測定距離を長くするのが有効である。しかしながら、測定距離を長くするためには、測定室を広く確保する必要がある。また、測定距離を長くした分、測定器たるカメラの撮影領域内での被写体(パネル)の解像度が低下するといった問題があった。解像度低下を回避するために、測定器のレンズを望遠レンズに交換することが考えられる。しかしながら、測定器は、付属するレンズの特性に応じてシェーディング補正や歪補正が施されているため、レンズ交換は容易ではない。
特開2003-131640号公報 特開2013-250570号公報
生産工程や修理拠点において、高精度で、且つ生産性の高い色ムラ補正を行うためには、特定の測定距離における測定データから測定距離に応じた視野角の影響を低減する必要がある。
本開示は上述した課題に鑑み、特定の測定距離における測定データから測定距離に応じた視野角の影響を低減することが可能な視野角補正システム及び視野角補正方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本開示に係る視野角補正システムは、表示装置に表示された画像を撮影する撮影部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記画像を複数個所で撮影することにより得られた第1測定データと、前記画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから複数個所の撮影点における視野角補正値を算出することを特徴としている。
また、本開示に係る視野角補正方法は、表示装置に表示された画像を撮影する撮影工程と、算出工程とを備え、前記算出工程では、前記画像を複数個所で撮影することにより得られた第1測定データと、前記画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから複数個所の撮影点における視野角補正値を算出することを特徴としている。
本開示によれば、特定の測定距離における測定データから測定距離に応じた視野角の影響を低減することが可能な視野角補正システム及び視野角補正方法を提供することできる。
第1実施形態における視野角補正システムの全体構成図である。 第1実施形態における視野角補正システムの機能構成図である。 第1実施形態における処理の流れを説明するフロー図である。 第1実施形態における処理の流れを説明する図である。 第1実施形態における処理の流れを説明するフロー図である。 第1実施形態における動作例を説明するための図である。 第1実施形態における動作例を説明するための図である。 第1実施形態における動作例を説明するための図である。 第1実施形態における動作例を説明するための図である。 第2実施形態における処理の流れを説明するフロー図である。 第2実施形態における動作例を説明するための図である。 第3実施形態における処理の流れを説明するフロー図である。 第3実施形態における動作例を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための一実施形態について説明する。本実施形態では、表示装置として液晶パネルを備える液晶表示装置を用いて説明を行う。しかしながら、本開示が適用可能な表示装置はこれに限定されるものではなく、例えば、プラズマディスプレイ表示装置や、有機EL(Electro luminescence)表示装置等にも適用することができる。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
[1.第1実施形態]
図1及び図2を用いて本実施形態に係る視野角補正システム100の構成について説明する。図1は視野角補正システム100の全体構成図であり、図2は機能構成図である。
[1.1 全体構成]
図1に示すように、視野角補正システム100は、情報処理装置10と、表示装置20(200)と、撮影部としての測定器30と、位置合せ装置40と、信号発生器50と、書込み装置60とを含む。本システムにおいて、表示装置20(200)と、測定器30と、位置合せ装置40とは、より正確な測定を行うために、他の光源からの光が差し込まぬよう暗室70に収納されている。
情報処理装置10は、表示装置20(200)、測定器30、位置合せ装置40、信号発生器50、及び書込み装置60に接続されている。情報処理装置10には、視野角補正システム100の各構成要素を制御するための各種プログラムが記憶されている。情報処理装置10は、各種プログラムに従って、表示装置20(200)、測定器30、位置合せ装置40、信号発生器50、書込み装置60、及び情報処理装置10自身を制御する。
表示装置20(200)は、視野角補正値の算出のために用いられる表示パネル21を備える。表示パネル21は、色ムラのバラツキを考慮した標準的な表示性能を有し、生産機種の基準パネルである。若しくは、表示パネルは、生産工程時や修理箇所における視野角補正/色ムラ補正対象の表示パネルである。表示装置20(200)は情報処理装置10から入力されたパネル制御信号に基づき動作する。なお、本明細書においては、後述の視野角補正値算出処理に係る基準の表示装置を表示装置20、生産工程(又は修理箇所)に係る表示装置を表示装置200として区別することがあるが、表示装置20と表示装置200とは同一機種であり、装置構成は同一である。したがって、両表示装置を区別する必要がない場合には、表示装置20と表記して説明する。
測定器30は、輝度色度カメラである。測定器30は、測定面30aを構成するレンズ等の光学機構や、CCD(Charge coupled device)、CMOS(Complementary metal oxide semiconductor)等の撮像素子を備え、撮影領域全体において、撮影対象物(表示パネル)が発光又は反射する分光特性を取得する。測定器30は、撮影で得られた分光特性を輝度情報/色度情報に変換な、人間の目と等価な感度のXYZ表色系で取得することが可能な面測定器である。測定器30としては、例えば、株式会社トプコム製のUA-10、池上通信機株式会社製のRTC-21等を用いることができる。なお、本明細書では、測定器30による撮影行為は測定行為と同義であるものとし、「撮影」と「測定」との文言は同一の意味で用いることとする。そして、撮影行為により生成したXYZ表色系データは「測定データ」として記載する。
位置合せ装置40は、表示装置20の表示パネル面21a上の所望の画面位置と測定器30の測定面30aとが正対するように位置合せ制御を行うロボットである。位置合せ装置40は、測定器30の測定面30aを視野角補正値算出時には各測定箇所、生産工程や修理の際には表示パネル面21aの画面中央部に正対するように制御する。なお、位置合せ制御機構として、ロボットを用いるのではなく、例えば、カメラ用の三脚を用いて手動で行う形態としてもよい。
信号発生器50は、表示装置20が表示する画像の元となる画像データ信号を生成する。信号発生器50は、視野角補正値算出の際には、測定器30を各測定箇所に合せるための位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号も生成する。信号発生器50は、生成した画像データ信号を表示装置20に出力する。なお、画像データ信号は、情報処理装置10が生成する形態としてもかまわない。
書込み装置60は、情報処理装置10が算出した色ムラ補正値を表示装置20に適用させるため、情報処理装置10から入力された書き込みデータ信号に係る書込みデータを表示装置20の記憶部25に記憶する書込みモジュールである。
[1.2 機能構成]
次に、視野角補正システム100の機能構成について説明する。
[1.2.1 情報処理装置]
図2に示すように、本システムに係る情報処理装置10は、制御部11と、記憶部13とを含む。
制御部11は、情報処理装置10全体を制御する。制御部11は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central processing unit)等)により構成される。制御部11は、記憶部13に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部11は、制御プログラムP1、表示装置制御プログラムP3、測定器(位置合せ装置)制御プログラムP5、信号発生器制御プログラムP7、書込み装置制御プログラムP9、視野角補正値算出プログラムP11、及び色ムラ補正値算出プログラムP13を読み出して実行することにより各機能を実現する。
記憶部13は、情報処理装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部13は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid state device)や、HDD(Hard disk drive)等により構成することができる。
本実施形態において、記憶部13は、制御プログラムP1、表示装置制御プログラムP3、測定器(位置合せ装置)制御プログラムP5、信号発生器制御プログラムP7、書込み装置制御プログラムP9、視野角補正値算出プログラムP11、及び色ムラ補正値算出プログラムP13を記憶し、補正値等記憶領域R1及び位置合せマーカーパターン記憶領域R3を確保する。
制御プログラムP1は、制御部11が情報処理装置10自身を制御する際に読み込むプログラムである。制御部11は、制御プログラムP1を読み込むことにより、他プログラムの読み込みやその処理の実行、補正値等記憶領域R1等の記憶領域に視野角補正値等の各種データを記憶することができる。
表示装置制御プログラムP3は、制御部11が表示装置20を制御する際に読み込むプログラムである。制御部11は、表示装置制御プログラムP3を読み込み、パネル制御信号を出力することによって、表示装置20に対する画像の表示指示や、表示装置20が表示する表示画像に対して、算出した視野角補正値、色ムラ補正値等の適用指示を行うことができる。
測定器(位置合せ装置)制御プログラムP5は、制御部11が測定器30及び位置合せ装置40を制御する際に読み込むプログラムである。制御部11は、測定器(位置合せ装置)制御プログラムP5を読み込むことにより、測定器30による測定や、測定器30の測定位置を調節することができる。
信号発生器制御プログラムP7は、制御部11が信号発生器50を制御する際に読み込むプログラムである。制御部11は、信号発生器制御プログラムP7を読み込むことにより、表示装置20が表示する画像に係る画像データ信号を発生させることができる。
書込み装置制御プログラムP9は、制御部11が書込み装置60を制御する際に読み込むプログラムである。制御部11は、書込み装置制御プログラムP9を読み込むことにより、色ムラ補正値を表示装置20に反映可能な書込みデータに変換し、書込みデータ信号として書込み装置60に出力することができる。出力された書き込みデータは表示装置20の記憶部25に記憶される。
視野角補正値算出プログラムP11は、制御部11が視野角補正値を算出する際に読み込むプログラムである。制御部11は視野角補正値算出プログラムP11を読み込むことにより、測定器30から入力された測定データに基づき視野角補正値を算出することができる。また、制御部11は視野角補正値算出プログラムP11を読み込むことにより、算出した視野角補正値に基づき、測定箇所以外の箇所の視野角補正値の補間等を行うことができる。
色ムラ補正値算出プログラムP13は、制御部11が色ムラ補正値を算出する際に読み込むプログラムである。制御部11は色ムラ補正値算出プログラムP15を読み込むことにより、視野角補正値が適用された測定データに基づき、表示パネル21の表示が均一となるような色ムラ補正値を算出することができる。
補正値等記憶領域R1は、制御部11が算出した視野角補正値や色ムラ補正値等を記憶するために確保された記憶領域である。
位置合せマーカーパターン記憶領域R3は、測定器30を各測定箇所に合せるための位置合せマーカーパターンを画像データとして記憶するために確保された記憶領域である。
なお、情報処理装置10は、上記構成に加え、測定者等による情報の入力を受け付けるキーボードやマウス等の入力手段、各装置の制御画面や補正値算出結果等を表示するための液晶ディスプレイといった表示手段を更に設けてもかまわない。
[1.2.2 表示装置]
次に、表示装置20について説明する。表示装置20は、表示パネル21と、制御部23と、記憶部25とを含む。
表示パネル21は、例えば、液晶パネルとして構成することができる。液晶パネルは、ガラス基盤に挟まれた液晶と、当該液晶に背面又は側面から光を照射するLED(Light emitting diode)等からなるバックライトから構成されている。したがって、表示パネル21には、ガラス基盤間のギャップであるセル厚のバラツキに基づく色の変化(色ムラ)とバックライトを構成するLEDの明るさの違い(輝度ムラ)が重畳された画像が表示されることになる。
制御部23は、表示装置20全体を制御する。制御部23は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU等)により構成される。制御部23は、記憶部25に書き込まれた書込みデータに基づく画像や、信号発生器50を介して入力された画像データに基づく画像を表示パネル21に表示する。また、制御部23は、記憶部25に記憶した視野角補正値や色ムラ補正値等を表示画像に適用した画像を表示パネル21に表示する。
記憶部25は、表示装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部25は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等により構成することができる。記憶部25は、信号発生器50から入力された画像データ信号に係る画像データや、情報処理装置10が生成した視野角補正値、色ムラ補正値等を記憶する。
[1.3 処理の流れ]
次に、本実施形態に係る処理の流れについて図3から図5を用いて説明する。図3は、視野角補正値算出に係る処理を説明するフローチャートである。なお、図3で説明する処理は、基準の表示装置20(若しくは生産ロットごとの基準の表示装置20)に対して行うだけでよく、生産工程で行う必要はない。
まず、制御部11は、信号発生器制御プログラムP7を読み込むことで、信号発生器50を制御し、測定器30を各測定箇所に合せるための位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号を生成する。信号発生器50は、生成した位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号を表示装置20に出力する。位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号の入力を受けた表示装置20は当該位置合せマーカーパターンを表示パネル21に表示する(ステップS10)。
ステップS20において、測定者は、測定器30の測定面30aが表示パネル21の表示パネル面21a上に表示された位置合せマーカーに対応する測定対象箇所と正対した状態となるように位置合せ装置40を制御して測定器30の位置合せを行う。
ステップS30において、制御部11は、信号発生器50を制御することにより、視野角補正値を算出するために必要な測定色(例えば、黒色から白色にかけてのモノクロ色)を表示する画像データ信号を表示装置20に対して出力する。
表示パネル面21a全面に全面同一色からなる測定画像が表示されると(ステップS40)、制御部11は、測定器30を制御し、最適なシャッター時間を求め測定を行う(ステップS50)。
なお、本実施形態では、測定画像上の複数の測定箇所毎に測定器30を正対させた上で測定して得られた測定データを第1測定データと称する。また、測定器30を測定画像上の中央部(画面中央部)に正対させた上で測定画像全体を測定して得られた測定データを第2測定データと称する。なお、第2測定データの取得の場合、制御部11は、画面中央部に係る測定値以外に第1測定データの複数の測定箇所に対応する他の箇所の測定値も抽出するものとする。
ところで、ステップS50における測定工程では、先に第1測定データを得た上で第2測定データを得てもよいし、逆に第2測定データを得た上で第1測定データを得る形態としてもかまわない。第1測定データと第2測定データとは測定データの取得順に制限はない。
視野角補正値算出のための全ての測定色の測定が完了した場合(ステップS60;Yes)、制御部11は全ての測定箇所での測定が完了したか否かを確認する。ここで、全ての測定箇所での測定が完了していない場合(ステップS70;No)、制御部11は、処理をステップS10に戻す。一方、全ての測定箇所での測定が完了した場合(ステップS70;Yes)、制御部11は処理をステップS80に移す。
ステップS80において、制御部11は、視野角補正値算出プログラムP11を読み込むことにより、視野角補正値を算出する。具体的には、制御部11は、1つの表示色階調において、測定画像上の複数の測定箇所毎に正対した状態で得られた第1測定データに係る測定値と、画面中央部に正対した状態で得られた第2測定データにおいて、第1測定データの複数の測定箇所に対応する他の箇所の測定値とからそれぞれの測定箇所における視野角補正値を算出する。
制御部11は、ステップS80に係る算出工程を全測定箇所に対して行うことで、1つの表示色階調における全画面を覆う離散的な視野角補正値を算出することができる。
ステップS90において、制御部11は、測定箇所以外の箇所(測定箇所間)の視野角補正値を該当箇所を取り囲む算出された離散的な測定箇所(例えば、4点や16点等)の視野角補正値による線形若しくは非線形補間によって補間する。
以上の工程により、制御部11は、視野角補正値を算出することができる。算出した視野角補正値は、測定器の撮像素子の解像度に合せ、上記ステップS90に係る補間法で補間した視野角補正値として保持し、実際の生産工程でそのまま適用してもよいし、離散的な視野角補正値を保持し、実際の生産工程で上記補間を行って適用してもよい。
ここで、制御部11が実行する視野角補正値の算出方法について図4を参照して説明する。
(1).画面中央部(r0,c0)が正対した状態の測定値a0を基準とし、画面のある箇所(r0,c1)が正対した状態での(r0,c1)の測定値a1から色ムラを打ち消す色ムラ補正値を算出する(色ムラ補正値(率)=a0/a1)。これにより、画面のある部分(r0,c1)での色ムラ補正された状態の(r0,c1)の測定値は基準値a0となる(a1×色ムラ補正率=a1×a0/a1=a0)。
(2).(1)で算出した色ムラ補正値を、画面中央部(r0,c0)が正対した状態での(r0,c1)の測定値(a1')に適用する。これにより、色ムラ補正された状態での(r0,c1)の測定値(a1'')が算出される(a1''=a1'×色ムラ補正率=a1'×a0/a1)。
(3).(2)で算出された色ムラ補正された状態での(r0,c1)の測定値(a1'')と、(1)で色ムラ補正された同箇所の測定値(a0=基準値)から、視野角補正値を算出する(視野角補正値(率)=a0/a1''=a0/(a1'×a0/a1)=a1/a1')
このことから、視野角補正値は、「測定箇所が正対状態での該当測定箇所の測定値(a1)」/「画面中央部が正対状態での測定箇所の測定値(a1')」から算出することができる。
視野角補正値を適用した表示装置に対する色ムラ補正について説明する前に、視野角の影響による色ムラ補正への影響について、同じく図4を参照しながら説明する。
視野角が影響している状態で色ムラ補正を行うと、下記の測定条件によって、色ムラ補正の結果が異なる可能性がある。
(測定条件1):a0(目標値)>a1(正対状態での測定値)>a1'(視野角がある状態の測定値)の場合
画面全体の測定データ(a0,a1')に基づいて[色ムラ補正値']を求めると、[色ムラ補正値']=a0/a1'となる。しかし、正対状態での測定値はa1であり、そのときの[色ムラ補正値]は、[色ムラ補正値]=a0/a1となり、上記測定条件1の大小関係から、[色ムラ補正値]<[色ムラ補正値']となる。このことから、本来、測定値(a1)における色ムラ補正値は、[色ムラ補正値]が適切であるが、[色ムラ補正値']が乗算又は加算されることで、当該補正は過補正となってしまう。
(測定条件2):a0(目標値)>a1'(視野角がある状態の測定値)>a1(正対状態での測定値)の場合
上述したように、[色ムラ補正値']=a0/a1'、[色ムラ補正値]=a0/a1で求められる。この場合、上記測定条件2の大小関係から、[色ムラ補正値]>[色ムラ補正値']となる。このことから、本来、測定値(a1)における色ムラ補正値は、[色ムラ補正値]が適切であるが、[色ムラ補正値']が乗算又は加算されたとしても、当該補正は補正不足となってしまう。
このように、視野角の影響を可能な限り低減しなければ、測定条件によっては、適切な色ムラ補正を行うことができない。本実施形態では、画像の複数個所で測定することにより得られた第1測定データと、画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから測定箇所における視野角補正値を算出する構成であるため、視野角に係る影響を効果的に低減できるとともに、適切な色ムラ補正を行うことができる。以下に、視野角補正値を適用した表示装置に対する色ムラ補正について図5のフローチャートを用いて説明する。なお、図3で説明した処理と同一な処理は、同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
なお、図5で説明する処理は、図3で説明した視野角補正値の算出に用いた基準の表示装置20とは異なり、生産工程(又は修理箇所)にある表示装置200に対して適用されるものである。
ステップS10において、制御部11は、信号発生器制御プログラムP7を読み込むことで、信号発生器50を制御し、測定器30を各測定箇所に合せるための位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号を生成する。信号発生器50は、生成した位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号を表示装置20に出力する。位置合せマーカーパターンに係る画像データ信号の入力を受けた表示装置20は当該位置合せマーカーパターンを表示パネル21に表示する。
ステップS100において、測定者は、測定器30の測定面30aが表示パネル21の表示パネル面21a上に表示された位置合せマーカーに対応する測定対象箇所と正対した状態となるように位置合せ装置40を制御して測定器30の位置合せを行う。この場合、測定者は、測定器30を測定画像上の中央部(画面中央部)に正対させた状態となるよう位置合せ制御を行う。
ステップS110において、制御部11は、信号発生器50を制御することにより、色ムラ補正を行うために必要な測定色を表示する測定画像の画像データ信号を表示装置200に対して出力する。ここで、測定画像として表示される測定色は、黒色から白色にかけてのモノクロ色のみではなく、RGBの組み合わせによる様々な色相と彩度を持つ色も含まれる。
表示パネル面21a全面に測定画像が表示されると(ステップS120)、制御部11は、測定器30を制御し、最適なシャッター時間を求め測定を行う(ステップS130)。
ステップS130に係る測定で得られた測定データ(測定値)には、視野角の影響が含まれている。制御部11は当該視野角の影響を低減するために、図3で説明した処理で予め得られた視野角補正値を測定データに適用(乗算若しくは加算)する(ステップS140)。
そして、ステップS150において、制御部11は、色ムラ補正値の算出を行う。制御部11は、表示パネル21の表示色RGBに対応する画面全体の測定値XYZから、当該表示パネル21の表示が均一となるような補正値RGBを算出する。
制御部11は、画面全体の測定値XYZによる画面中央部の平均XYZ値を基準とし、各測定値XYZが当該平均XYZ値となるような差分値XYZを求める。制御部11は、予め機種ごとに測定されているRGB-XYZの関係テーブルを基に、差分値XYZから差分値RGBを求める。このようにして算出した差分値RGBが補正値RGBとなる。制御部11は、パネル表示色すなわち、測定色毎に色ムラ補正値を算出する。
色ムラ補正値算出のための全ての測定色の測定が完了した場合(ステップS160;Yes)、制御部11は、算出した補正値RGBをLUT(Lookup table)として表示装置200に書き込むためのデータ形式(バイナリーデータ等)に変換し、書込みデータ信号として書込み装置60に出力する。書込み装置60は、入力を受けた書込みデータ信号に基づく書込みデータを表示装置200の記憶部25に記憶する(ステップS170)。
表示装置200の制御部23は、画像データ信号の入力を受けると、表示色に対応する補正値が書き込まれたLUTに基づき補間演算等を行い、補間演算結果を表示色RGBに乗算又は加算することで、所望の色ムラを補正することができる。
次に、制御部11は、対象の色ムラ補正値が正常に生成され、適用されているか否かを判定するため、色ムラ補正値を適用した状態で、判定色(例えば、128グレー色や255白色)を表示パネル面21a全面に判定画像として表示し、測定器30にて測定を行う(ステップ180)。
制御部11は、判定画像での測定値XYZによる画面中央部の平均XYZ値と他の箇所の測定XYZ値とを比較し、色が識別できない(色ムラと判定できない)範囲であるか否かを特定の閾値(例えば、CIE1976色差△Eで3以下等)を用いて判定する。判定結果が特定の閾値内であれば(ステップS190;Yes)、制御部11は処理を終了する。一方、判定結果が特定の閾値内でない場合(ステップS190;No)、制御部11は再度色ムラ補正に係る処理を行う。
[1.4 動作例]
次に、本実施形態に係る動作例について図6から図9を用いて説明する。図6は、基準の表示装置20を用いた第1測定データの取得に係る動作例を説明する図であり、図3のステップS10からステップS50に係る処理に対応する。図7は、基準の表示装置20を用いた第2測定データの取得に係る動作例を説明する図である。第2測定データの取得に係る動作は、第1測定データの取得に係る動作例と同様に、図3のステップS10からステップS50に係る処理に対応する。
図6に示す例は、表示パネル面21aに表示される位置合せマーカーパターン80の構成例の一例である。位置合せマーカーパターン80は、複数の測定箇所に対応する位置に配置された位置合せマーカー81を含む。なお、図中、位置合せマーカー81同士を結ぶ点線は、理解を容易にするために付したものであり、実際には表示パネル面21aには表示されない。
測定者は、所望の測定箇所において、測定器30の測定面30aが表示パネル面21a上に表示された位置合せマーカーパターン80内の位置合せマーカー81と正対するように測定器30の位置合せ制御を行う。位置合せ制御は、所望の測定箇所の位置合せマーカー81(図6(a)の例では、1列2行目に位置する位置合せマーカー81)が測定器30の撮影領域の中央に位置するようにした後、測定器30と表示パネル面21aとが正対するようにするため、測定器30の角度を上下左右に振り、位置合せマーカー81の形状が幾何学的に変形していない状態になるように測定器30の角度を調整することで行う。
なお、位置合せマーカー81の色と、当該位置合せマーカー81の背景色とはコントラストが大きい方がよく、位置合せマーカー81の形状は幾何学的に変形しているか否かが判別可能となるような形状であることが望ましいが、それに限定されるものではない。また、表示パネル面21aの面端は、パネルの画面中央部分と比べ、輝度/色度特性が大きく異なる場合があるため、ある程度画面内側(パネル面端からパネル縦横解像度の1/20~1/10相当)を測定箇所の最外箇所とし、その領域内を縦横それぞれ均等分割する点を測定箇所とする。
測定器30の位置合せが完了したら、測定器30はそのままの状態で、制御部11は表示パネル面21aの表示を全面同一色の測定画像90に切り替えて測定を行う(図6(b))。なお、この状態で測定すべき「全面同一色」を切り替えて、全ての測定色を順次測定する形態とした方が、効率が良く望ましいが、これに限定されるものではない。ここで、「全面同一色」は、全画面(画素)において同一の表示色(RGB値)となったものである。
測定が終了すると、制御部11は、表示パネル面21aの画面表示を位置合せマーカーパターン80に切り替える。測定者は、次の所望の測定箇所(図6(c)の例では、2列2行目に位置する位置合せマーカー81)に測定器30に移動させ、上記と同様な測定器30の位置合せ制御を行う。所望の測定箇所における全測定色(測定すべき全面同一色)の測定が完了するまで、同処理は繰り返して行われる。これにより、第1測定データを得ることができる。
図7に示す例において、表示パネル面21aに表示される位置合せマーカーパターン80は、図6で示した位置合せマーカーパターン80と同一である(図7(a))。
測定者は、画面中央部において、測定器30の測定面30aが表示パネル面21a上に表示された位置合せマーカーパターン80内の位置合せマーカー81と正対するように測定器30の位置合せ制御を行う。
測定器30の位置合せが完了したら、測定器30はそのままの状態で、制御部11は表示パネル面21aの表示を全面同一色の測定画像90に切り替えて、画像全体の測定を行う(図7(b))。これにより、第2測定データを得ることができる。
図8は、各測定箇所における視野角補正値の算出から、各測定箇所以外の箇所(測定箇所間)の視野角補正値の補間動作を説明する図である。
図8(a)は、表示パネル面21a上の所望の測定箇所における第1測定データの測定値(図6参照)及び第2測定データの測定値(図7参照)から視野角補正値を算出する動作を説明する図である。
例えば、測定箇所(r,c)における視野角補正値(r,c)は、第1測定データの測定値(r,c)と第2測定データの測定値(r,c)の比率(又は差分)により下記式により求めることができる。
視野角補正値(r,c)=第1測定データの測定値(r,c)/第2測定データの測定値(r,c)
同様に、測定箇所(r,c)の一つ隣の測定箇所(r+1,c)における視野角補正値は、第1測定データの測定値(r+1,c)と第2測定データの測定値の比率(又は差分)により下記式により求めることができる。
視野角補正値(r+1,c)=第1測定データの測定値(r+1,c)/第2測定データの測定値(r+1,c)
図8(b)は、表示パネル面21a上の所望の測定箇所における視野角補正値に基づき測定箇所以外の箇所(測定箇所間)を補間する動作を説明する図である。図8(b)に示す例は、パネル表面の各測定箇所における視野角の影響の大小をイメージし易いように、パネル表面の各測定箇所(図8(b)中、黒丸で表示)に対し、算出した視野角補正値を縦軸にプロットし、各測定箇所間の補間結果を各測定箇所(黒丸)を含む面として表した模式図である。
各測定箇所における視野角補正値の算出を終えると、制御部11は、算出した各測定箇所における視野角補正値に基づき、測定箇所以外の箇所(測定箇所間)を補間する。例えば、測定箇所(r,c)と測定箇所(r+1,c)との間に位置する補間箇所(r+x,c)の視野角補正値は、当該補間箇所を取り囲む算出された離散的な測定箇所(例えば、4点や16点等)の視野角補正値による線形若しくは非線形補間によって算出することができるし、測定箇所(r,c)における視野角補正値と測定箇所(r+1,c)における視野角補正値とを用いた単純な一次関数式から算出することも可能である。このようにして、制御部11は算出した各測定箇所における視野角補正値に基づき、測定箇所以外の箇所(測定箇所間)を補間することができる。
図9は、生産工程又は修理箇所にある表示装置200の測定データの取得動作を説明する図であり、図5のステップS10からステップS120に係る処理に対応する。
表示装置200の測定データの取得動作は、図7で説明した第2測定データの取得動作と同一とすることができる。
測定者は、画面中央部において、測定器30の測定面30aが表示パネル面21a上に表示された位置合せマーカーパターン80内の位置合せマーカー81と正対するように測定器30の位置合せ制御を行う(図9(a))。
測定器30の位置合せが完了したら、測定器30はそのままの状態で、制御部11は表示パネル面21aの表示を全面同一色の測定画像91に切り替えて、画像全体の測定を行う(図9(b))。このとき、全面同一色の測定画像91として表示される測定色は、視野角補正時に表示される測定色ではなく、色ムラ補正を行うために必要な測定色(ただし、視野角補正時に使用した測定色と一部又は総て同じであってもかまわない。)である点が図7で説明した動作例とは異なる。
図9で説明した動作によって得られた測定データ(測定値)に対して、既に算出済の視野角補正値が適用される。そして、視野角特性を軽減した上で図5において説明した色ムラ補正が行われるため、精度の高い色ムラ補正を行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、最低限(1つ)の測定器数で、視野角の影響を軽減した正確な測定を行うことができる。また、生産工程や修理箇所において、パネル表面の複数箇所を測定する必要がないため、色ムラ補正に係る時間や手間を削減することが可能であるため、生産性の向上も併せて図ることができる。
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、異なる離散的な階調(輝度レベル)毎に視野角補正値を算出することにより、階調に応じた視野角補正の精度を向上させることが可能な視野角補正システムである。
第2実施形態に係る視野角補正システムの全体構成及び機能構成は第1実施形態に係る視野角補正システム100と同一構成とすることができる。したがって、第2実施形態に係る視野角補正システムの全体構成及び機能構成についての説明は省略する。
[2.1 処理の流れ]
図10は、第2実施形態に係る視野角補正値算出に係る処理を説明するフローチャートである。図10で説明する処理についても、基準の表示装置20(若しくは生産ロットごとの基準の表示装置20)に対して行うだけでよく、生産工程で行う必要はない。なお、図3で説明した処理と同一な処理については、同一の符号を付してその説明は省略する。
制御部11は、ステップS10からステップS80までの処理が終了後、全ての階調での測定が完了したか否かを確認する。例えば、測定対象の階調を黒色から白色へのモノクロ階調(輝度レベル)のもの(例えば、16階調から255階調までの16間隔のモノクロ色(R=G=B))とすることで、階調毎の視野角補正値を求めることができ、階調に応じた視野角補正値の精度を向上させることができる。
全ての階調での測定が完了した場合(ステップS200;Yes)、制御部11は、ステップS210において、視野角補正値の補間を行う。所望の階調における視野角補正値は、その階調を挟む複数の階調から線形若しくは非線形補間により算出することができる。一方、全ての階調での測定が完了していない場合(ステップS200;No)、制御部11は処理をステップS30に戻す。
[2.2 動作例]
図11は、第2実施形態に係る視野角補正値の補間動作を説明する図である。なお、図11で示す動作例では階調間での補間動作の説明を容易とするために、第1実施形態で説明した測定箇所以外の箇所(測定箇所間)の視野角補正値の補間動作は完了しているものとして説明する。
図11(a)は、階調数を32(32階調)として測定を行い、測定箇所間の補間動作を行った結果を表す模式図である。同様に、図11(b)は、階調数を128(128階調)として測定を行った結果を示す模式図であり、図11(c)は、階調数を224(224階調)として測定を行った結果を表す模式図である。また、図11(d)は、図11(a)、(b)、(c)で表す結果を横軸に横解像度(W)(縦解像度はH/2で一定)、縦軸に視野角補正値をプロットしてグラフ化した図である。なお、パネル表面中央の測定位置(H/2,W/2)における視野角補正値C2は各階調共通であり、その値は1.0である。
ここで、32階調での測定結果を一例とすると、測定位置(W/10,H2)の視野角補正値はC132、測定位置(W/2,H2)の視野角補正値は各階調共通でC2、測定位置(9W/10,H2)の視野角補正値はC332で表される。
本実施形態においては、所望の階調での視野角補正値を求める場合、それを挟む階調のそれぞれの視野角補正値とその階調差分の重み付けにより求めることができる。
例えば、測定位置(H2,W/10)における64階調での視野角補正値C164(図11(d)の四角印)は、32階調と128階調とのそれぞれの視野角補正値(C132,C1128)の階調差によって求められる。重み付け係数をwとすると、C164は、
w=(64-32)/(128-32)=1/3
C164=(1-w)×C132+w×C1128=(2×C132+C1128)/3
として求めることができる。
このように、第2実施形態によれば、異なる離散的な階調(輝度レベル)毎に視野角補正値を算出することで、所望の階調における視野角補正値はその階調を挟む複数の階調から線形若しくは非線形補間により算出することができ、階調に応じた視野角補正の精度を向上させることが可能となる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、測定距離に応じた視野角補正値を算出することができ、生産工程や修理拠点における測定室の広さに応じて最適な測定を行うことが可能な視野角補正システムである。
第3実施形態に係る視野角補正システムの全体構成及び機能構成は第1実施形態に係る視野角補正システム100と同一構成とすることができる。したがって、第3実施形態に係る視野角補正システムの全体構成及び機能構成についての説明は省略する。
[3.1 処理の流れ]
図12は、第3実施形態に係る視野角補正値算出に係る処理を説明するフローチャートである。図12で説明する処理についても、基準の表示装置20(若しくは生産ロットごとの基準の表示装置20)に対して行うだけでよく、生産工程で行う必要はない。なお、図3で説明した処理と同一な処理については、同一の符号を付してその説明は省略する。
制御部11は、ステップS10からステップS80までの処理が終了後、全ての測定距離での測定が完了したか否かを確認する。
全ての測定距離での測定が完了した場合(ステップS220;Yes)、制御部11は、ステップS210において、視野角補正値の補間を行う。所望の測定距離における視野角補正値は、その測定距離を挟む測定距離のそれぞれの視野角補正値とその測定距離差の重み付けにより算出することができる。一方、全ての測定距離での測定が完了していない場合(ステップ220;No)、制御部11は処理をステップS10に戻す。
[3.2 動作例]
図13は、第3実施形態に係る視野角補正値の補間動作を説明する図である。なお、図13で示す動作例では測定距離間での補間動作の説明を容易とするために、第1実施形態で説明した測定箇所以外の箇所(測定箇所間)の視野角補正値の補間動作は完了しているものとして説明する。
図13(a)は、測定距離を2m(128階調)として測定を行い、測定箇所間の補間動作を行った結果を表す模式図である。同様に、図13(b)は、測定距離を3m(128階調)として測定を行った結果を示す模式図であり、図13(c)は、測定距離を4m(128階調)として測定を行った結果を表す模式図である。また、図13(d)は、図13(a)、(b)、(c)で表す結果を横軸に横解像度(W)(縦解像度はH/2で一定)、縦軸に視野角補正値をプロットしてグラフ化した図である。なお、パネル表面中央の測定位置(H/2,W/2)における視野角補正値C2は各階調共通であり、その値は1.0である。
ここで、測定距離2mでの測定結果を一例とすると、測定位置(W/10,H2)の視野角補正値はC12m、測定位置(W/2,H2)の視野角補正値は各測定距離共通でC2、測定位置(9W/10,H2)の視野角補正値はC32mで表される。
本実施形態においては、所望の測定距離での視野角補正値を求める場合、その測定距離を挟む測定距離のそれぞれの視野角補正値とその測定距離差の重み付けにより算出することができる。
例えば、測定位置(H2,W/10)における測定距離2.5mでの視野角補正値C12.5m(図11(d)の四角印)は、測定距離2mと測定距離3mとのそれぞれの視野角補正値(C12m,C13m)の測定距離差によって求められる。重み付け係数をwとすると、C12.5mは、
w=(2.5-2)/(3-2)=1/2
C12.5m=(1-w)×C12m+w×C13m=(C12m+C13m)/2
として求めることができる。
例えば、測定器の撮像素子の解像度がFullHD(横1920×縦1080)相当で、測定対象の表示パネルが70インチである場合、視野角特性の影響を受けにくく、十分な色ムラ補正情報を取得するためには、測定器と表示パネルとの距離を約4~5m確保する必要がある。その距離が確保することができない場合、測定器と表示パネルとの距離が短くなり、視野角特性の影響を受けることになる。
これに対して、第3実施形態によれば、測定距離に応じた視野角補正値を算出することができ、生産工程や修理拠点における測定室の広さに応じて最適な測定を行うことが可能となる。
以上のように、本開示によれば、特定の測定距離における測定データから測定距離に応じた視野角特性に係る影響を低減することが可能な視野角補正システム及び視野角補正方法を提供することできる。
[4.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
なお、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray Disk(登録商標)等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
100 視野角補正システム
10 情報処理装置
11 制御部
13 記憶部
20、200 表示装置
21 表示パネル
21a 表示パネル面
23 制御部
25 記憶部
30 測定器
30a 測定面
40 位置合せ装置
50 信号発生器
60 書込み装置
70 暗室

Claims (12)

  1. 表示装置に表示された画像を撮影する撮影部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記画像を複数個所で撮影することにより得られた第1測定データと、前記画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから複数個所の撮影点における視野角補正値を算出することを特徴とする視野角補正システム。
  2. 前記制御部は、生成した前記視野角補正値に基づき前記撮影点以外の箇所の視野角補正値を補間することを特徴とする請求項1に記載の視野角補正システム。
  3. 前記制御部は、前記画像全体を撮影して得られた測定データに前記視野角補正値を適用した上で色ムラ補正値を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の視野角補正システム。
  4. 前記制御部は、前記表示装置に対して前記撮影部を正対させた状態で複数個所の前記画像を撮影することにより前記第1測定データを得ることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の視野角補正システム。
  5. 前記制御部は、前記表示装置に対して前記撮影部を正対させた状態で前記画像全体を撮影することにより前記第2測定データを得ることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の視野角補正システム。
  6. 前記制御部は、前記画像として表示される測定画像を全面同一色として撮影することにより前記第1測定データ及び前記第2測定データを得ることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の視野角補正システム。
  7. 前記制御部は、複数個所の撮影点における前記第1測定データの測定値と前記第2測定データの測定値との比率又は差分に基づき前記視野角補正値を算出することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の視野角補正システム。
  8. 前記制御部は、複数の階調毎に得られた前記第1測定データ及び前記第2測定データに基づき前記視野角補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載の視野角補正システム。
  9. 前記制御部は、異なる撮影距離において得られた前記第1測定データ及び前記第2測定データに基づき前記視野角補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載の視野角補正システム。
  10. 表示装置に表示された画像を撮影する撮影工程と、
    算出工程とを備え、
    前記算出工程では、前記画像を複数個所で撮影することにより得られた第1測定データと、前記画像全体を撮影することにより得られた第2測定データとから複数個所の撮影点における視野角補正値を算出することを特徴とする視野角補正方法。
  11. 前記算出工程では、生成した前記視野角補正値に基づき前記撮影点以外の箇所の視野角補正値を補間することを特徴とする請求項10に記載の視野角補正方法。
  12. 前記算出工程では、前記画像全体を撮影して得られた測定データに前記視野角補正値を適用した上で色ムラ補正値を算出することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の視野角補正方法。
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