JP2022060365A - USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法、USB Type-Cインターフェース回路を有するデバイス、および情報処理システム - Google Patents

USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法、USB Type-Cインターフェース回路を有するデバイス、および情報処理システム Download PDF

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Figure 2022060365000001
【課題】信頼性向上と保守性向上を図ること。
【解決手段】デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法において、デバイスコントローラは、デバイス内で発生した異常状態を検知する。デバイスコントローラは、検知した異常状態を表す検知情報をType-Cコントローラに通知する。Type-Cコントローラは、検知情報に基づいて異常状態から原因を分析して分析結果を得る。Type-Cコントローラは、CCラインを利用して、上位装置へ検知情報と分析結果とを通知する。
【選択図】図3

Description

本発明は、USB (Universal Serial Bus) Type-Cインターフェース回路に関し、特にUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法に関する。
USB Type-Cインターフェース回路は、ホスト装置とデバイスとの両方をつなぐインターフェース回路である。USB Type-Cインターフェース回路は、これまでのUSBデバイスのインターフェース回路と比べ小型であるにもかかわらず、極数が大幅に増加している。ここで、これまでのUSBデバイスのインターフェース回路とは、USB Type-Aインターフェース回路や、USB Type-Bインターフェース回路のことを指す。また、USB Type-Cインターフェース回路では、電源が投入されている状態での挿抜(ホットプラグ)もこれまでと同様にサポートされている。このことから、USB Type-Cインターフェース回路は、接触不良等による異常が発生しやすい、インターフェース回路である。
また、USB Type-Cインターフェース回路においては、正常に動作しない、認識されないといった異常の原因を、次のような作業によって使用者が認識している。ここで、異常の原因の箇所としては、例えば、USBデバイスやUSBケーブルが考えられる。すなわち、作業として、実際にUSB Type-Cインターフェース回路の挿抜を行う、USBデバイスもしくはUSBケーブルを交換する等の切り分け作業を行うことで、初めてその異常の原因を知ることができる。
また、本発明に関連する先行技術文献が、種々、知られている。
例えば、特許文献1は、接続された外部機器のインターフェースの種別をより確実に判定することが可能な「電子機器」を開示している。この特許文献1は、接続した機器がType-C機器か非Type-C機器かの判定を行うことができる技術的思想を開示している。尚、Type-C機器とは、USB Type-C規格に準拠したインターフェースを有する機器を指し、非Type-C機器とは、USB Type-C規格に準拠したインターフェースを有していない機器を指す。
特許文献2は、VBUSなどの電力供給用の端子から外部機器の電力が供給されなくなっても、電池やキャパシタなどの蓄積部を使用することなく、外部機器の種別を判定できる「電子機器及びその制御方法」を開示している。特許文献2でも、上記特許文献1と同様に、接続した機器がType-C機器か非Type-C機器かの判定を行うことができる技術思想を開示している。
また、特許文献3は、USBデバイスへの給電に際して安全性を高めることが可能な「半導体装置、半導体装置の制御方法および給電システム」を開示している。特許文献3において、給電システムは、ホストと、USBデバイスと、USBケーブルとを有する。USBデバイスは、USBケーブルを介して、ホストとデータ通信を行うことができるとともに、ホストから電力の供給を受けることができる。USBケーブルは、一例としてUSB Type-Cケーブルを利用することが可能である。ホストは、電源部と、電源部を制御するコントローラと、抵抗と、スイッチとを含む。コントローラは、電源制御回路と、異常検出回路と、異常状態通知回路とを含む。電源制御回路は、電源部およびスイッチを制御する。異常検出回路は、電圧の供給経路の状態として正常か異常かを判断する。異常検出回路は、判断結果を異常状態通知回路に出力する。異常状態通知回路は、異常検出回路の判断結果に基づいて異常状態である旨を通知する。具体的には、異常状態通知回路は、アラーム音あるいはLEDで異常状態である旨を外部に報知する。通信回路を用いて外部に報知するようにしても良い。このように、特許文献3では、電源線(VBUS)の異常状態の検出をType-Cコントローラ内で行っている。
特許文献4は、コネクタへの異物混入に起因した端子間の短絡を高精度に判定することができる「短絡判定方法及び電子機器」を開示している。特許文献4において、電子機器は、Type-Cコネクタと、充電回路と、スイッチと、抵抗と、接続検出回路と、監視回路と、判定回路と、CC端子制御回路とを有する。監視回路は、Type-Cコネクタに充電機器が接続されたことを契機として、RX+端子、RX2-端子の各々に関して、電圧変化を監視する。判定回路は、監視回路によって監視される電圧変化を用いて、UBUS端子とRX+端子、RX-探知との短絡が発生したか否かを判定する。そして、判定回路は、RX+電圧及びRX-電圧の立ち上がりタイミングが、UBUS電圧の立ち上がりのタイミングに一致する場合に、Type-Cコネクタへの異物混入に起因して短絡が発生したと判定する。
特許文献5は、USB Type-C規格に準拠するACアダプタを使用する場合に、当該ACアダプタが焼損防止機能を備えていない場合であっても、焼損事故を防止できる「電子機器」を開示している。特許文献5において、電子機器は、USB Type-C規格のレセプタクルと、システム回路と、充電池と、プルダウン抵抗と、FFT(Field effect transistor)スイッチと、制御回路と、センス抵抗を含む構成である。レセプタクルは、ロックプレートと、シェルと、VBUSピンと、CC(Configuration Channel)ピンとを含む構成である。レセプタクルは、USB Type-C規格に準拠する相手方のコネクタと接続される。相手方のコネクタはケーブルを介してUSB Type-C規格に準拠した充電用アダプタと接続されているものとする。センス抵抗は、レセプタクルのシェルとグラウンド間の短絡電流発生回路に設けられる。もしセンス抵抗において電流が(意味のある値以上の値で)検出された場合、シェルとグラウンドの間に短絡電流が発生していることを意味する。制御回路は、センス抵抗において検出された電流が所定の条件を充たす場合(例えば検出された電流が予め定めた閾値を超過する場合)に、FETスイッチを切断に制御する。FETスイッチが切断されると、電子機器と充電用アダプタの接続を確認するCCピンに対応する信号経路が遮断されることになるため、充電用アダプタは、電子機器との接続が解除されたと認識し、電力の供給を停止する(充電用アダプタの電源がOFFに制御される)。
特許文献6は、受電装置における短絡を安全に検出可能な、給電システムおよび受電装置を開示している。特許文献6において、給電システムは、USB Type-C規格に準拠しており、USBケーブルを介して接続される給電装置と受電装置を備える。給電装置は給電側コントローラを含み、受電装置は受電側コントローラを含む。給電側コントローラおよび受電側コントローラはそれぞれ、USB Type-Cに関するポートコントローラであり、CC(Configuration Channel)ラインを介して互いに接続され、通信機能を提供する。受電装置は短絡検出回路を含む。短絡検出回路は、バススイッチのオフ状態において、バススイッチよりも負荷回路側の第2バスラインにおける短絡を検出する。受電側コントローラは、短絡が検出されたとき、CCラインでの通信を利用して、負荷側の短絡を給電側コントローラに通知してもよい。給電側コントローラは、この通知に応答して、電源回路を停止することができる。
特開2018-013932号公報 特開2018-013933号公報 特開2017-187933号公報 特開2018-029451号公報 特開2017-201862号公報 特開2018-011442号公報
Universal Serial Bus Type-C Cable and Connector Specification Revision 1.1, April 3, 2015 Universal Serial Bus Power Delivery Specification Revision 2.0, V1.1, 7 May 2015
USB Type-Cインターフェース回路には、次に述べるような問題点がある。
第1の問題点は、USB Type-Cインターフェース回路が、接触不良等による異常が発生しやすいインターフェース回路であることである。
その理由は、次の通りである。インターフェース回路の小型化が進む一方で、信号線(電源・グランド含む)の数は、USB Type-CでないUSBインターフェース回路より増えている(USB2.0 Type-A:4本、USB3.0 Type-A:9本、USB Type-C:20本)。また、USB Type-Cインターフェース回路は、Alternate modeで使用することでUSBのみならずPCI-ExpressやDisplayPort、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)等の高速信号(High Speed Signal)を取り扱うことができる。USB Type-Cインターフェース回路は、電源としてもUSB Type-CでないUSBインターフェース回路において使用されていた5Vだけでなく、最大20V、5Aまでサポートができる仕様である。そのため、USB Type-Cインターフェース回路は、物理的にも端子間が狭く精密な接続が要求される。しかしながら、USB Type-Cインターフェース回路は、ホットプラグがサポートされる外部インターフェースでもあることから、挿抜頻度が高く、抉りや挿抜による摩耗によって接触不良に陥りやすいからである。
第2の問題点は、正常に動作しない、認識されないといった異常の原因(例えば、デバイスなのかケーブルなのか)を使用者が認識するためには、実際に挿抜を行う、デバイスもしくはケーブルを交換する等の切り分け作業を行うことで初めてその原因を知ることができる点である。
その理由は、次の通りである。高速信号ラインの異常状態は各デバイスのコントローラによって各高速信号の通信プロトコルにより異常状態を通知することができている。しかしながら、あくまでデバイスコントローラが検知できる範囲の異常状態しか通知することができない。例として、USB Type-Cインターフェース回路を使用する上で欠かすことができない高速信号のスイッチ(Multiplexer:MUX)が故障しているとする。この場合、周知のUSB Type-Cインターフェース回路には、その異常をデバイスコントローラに伝える仕組みはない。なぜなら、デバイスコントローラはUSB Type-Cの規格が策定される以前から使用されている物が多く、USB Type-Cインターフェース回路で使用する前提で設計されたものではないからである。また、MUXによる高速信号の切替えは、USB Type-Cインターフェース回路を使用する上で必要となった機能であることから、デバイスコントローラとMUX間での状態通知をする仕組みがない。
一方、特許文献1~6には、それぞれ、次に述べるような問題がある。
特許文献1および特許文献2では、単に、接続した機器がType-C機器か非Type-C機器かの判定を行っているに過ぎず、デバイスの異常状態を上位装置へ通知してはいない。
特許文献3は、単に、電源線(VBUS)の異常状態の検出をType-Cコントローラ内で行っているに過ぎず、デバイスの異常状態を上位装置へ通知してはいない。
特許文献4は、単に、Type-Cコネクタへの異物混入に起因した端子間の短絡を判定しているに過ぎず、デバイスの異常状態を上位装置へ通知していはいない。
特許文献5は、単に、焼損事故を防止できる電子機器を開示しているに過ぎず、デバイスの異常状態を上位装置へ通知していはいない。
特許文献6は、短絡が検出されたときに、CCラインでの通信を利用して、短絡を通知する技術を開示している。すなわち、特許文献6では、デバイスの異常状態としてバスラインにおける短絡のみを検知しており、それ以外の理由でデバイス内で発生した異常状態を検知してはいない。換言すれば、特許文献6では、予め異常の原因が短絡であることを前提としており、それ以外の原因については検知することができない。
本発明の目的は、上述した課題を解決する、USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法を提供することにある。
本発明の第1の態様として、USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法は、デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法であって、前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、前記状態通知方法は、前記デバイスコントローラが、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、前記デバイスコントローラが、検知した異常状態を表す検知情報を前記Type-Cコントローラに通知し、前記Type-Cコントローラが、前記検知情報に基づいて前記異常状態から原因を分析して分析結果を得、前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する。
本発明の第2の態様として、USB Type-Cインターフェース回路における状態検知方法は、デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法であって、前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、前記状態通知方法は、前記デバイスコントローラが、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、検知した異常状態を表す検知情報に基づいて、前記異常状態から原因を分析して分析結果を得、前記デバイスコントローラが、前記検知情報と前記分析結果とを前記Type-Cコントローラに通知し、前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する。
本発明の第3の態様として、USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法は、デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態検知方法であって、前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラと、異常状態の分析を行う専用コントローラとを有し、前記状態通知方法は、前記デバイスコントローラが、前記デバイス内で発生した異常状態を検知して、検知情報を前記専用コントローラへ通知し、前記専用コントローラが、前記検知情報に基づいて前記異常状態から原因を分析して、分析結果と前記検知情報とをType-Cコントローラに通知し、前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する。
本発明の第4の態様として、USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法は、デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法であって、前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインと、該CCラインに接続されたType-Cコントローラと、を含み、前記状態通知方法は、前記Type-Cコントローラが、前記Type-Cケーブル内に異常が発生したこと検知して、検知情報を得、前記Type-Cコントローラが、前記検知情報を分析して、分析結果を得、前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する。
本発明によれば、信頼性を向上し、保守性を向上することができる。
本発明の第1の実施形態に係る、USB Type-Cインターフェース回路を用いたシステムの接続構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路における状態通知方法の一例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路における状態通知方法の変形例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る、USB Type-Cインターフェース回路を用いたシステムの接続構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路における状態通知方法の一例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路における状態通知方法の一例について説明するためのフローチャートである。 図1に図示した第1の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路を使用した通信において、デバイスMUXで異常が発生した場合の動作(第1の実施例)を説明するための図である。 図4に図示した第2の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路を使用した通信において、デバイスMUXで異常が発生した場合の動作(第2の実施例)を説明するための図である。 図4に図示した第2の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路を使用した通信において、デバイスMUXにメインコントローラからのUSB信号とDisplayport信号との異なる2つの入力信号が供給される場合の構成を示す図である。 第2の実施例に係る仕組みを備えたデバイスを示すブロック図である。
最初に、本発明の概要について説明する。
本発明では、USB Type-Cインターフェース回路を用いるデバイスについて、以下の手順(1)~(4)で課題の解決を図る。
(1)デバイスコントローラがデバイス内で発生した異常状態を検知する。
(2)デバイスコントローラがType-Cコントローラに検知した情報を通知する。
(3)Type-Cコントローラが異常状態から原因を分析する。
(4)Configuration Channel (CC)ラインを利用して上位Type-Cコントローラに異常状態と分析結果とを通知する。
この時(3)の役割はデバイスコントローラが行ってもよい。その場合、デバイスコントローラがType-Cコントローラに対して異常状態と分析結果とを通知し、Type-CコントローラはCCラインを用いて上位Type-Cコントローラに通知するだけでもよい。
次に、本発明の効果について説明する。
第1の効果は、USB Type-Cインターフェース回路のCCラインを用いて異常状態と分析結果とを通知することで、新たにインターフェースを追加する必要がなく、実現できる点にある。
その理由は、次の通りである。CCラインはUSB Type-Cインターフェース回路を用いる上で必ず存在する信号線である。CCラインは、通常動作においてはデバイス認識時のネゴシエーションの機能として、USB Type-Cインターフェース回路の特徴でもあるケーブル表裏向き、要求電源(VBUS)電圧、使用する高速信号情報の通知を行う。
デバイス接続時のネゴシエーションが完了すると、上位Type-Cコントローラが電圧レベルの監視を行いケーブルの挿抜が行われたかを判断するのみで、この信号ライン(CCライン)を用いての通信等は行われない。
通常接続されたデバイスは、使用者が頻繁に抜き差しを行わない限り、接続されたままの状態であり、つまりはCCラインの使用頻度は低い状態であると言える。
また、一般的にデバイスコントローラは異常時の通信プロトコルをサポートしている場合が多いが、その通信も正常動作を行っている信号ラインを用いて(異常状態を通知する時間に割いて)行われる。そのため、その間は通常動作の性能に影響する。
そこで、本発明では、CCラインの使用頻度の低い時間を利用して、状態異常の通知を行うことで、動作性能に影響を与えることなく異常通知が可能となる。
第2の効果は、通常の高速信号の異常通知ではサポートできる異常状態が各通信プロトコルに則ったものに限られるが、本発明ではデバイスコントローラに検知させる異常状態は各通信プロトコルでサポートされていない異常でも通知可能となることである。
その理由は、次の通りである。CCラインは、現状各高速信号、デバイスコントローラとは分離されており、あくまで上位装置およびデバイスのType-Cコントローラ間の通信にのみ使用される信号ラインである。そのため、CCラインは、各高速信号、デバイスコントローラのサポートしていない異常状態に関しても、独自のプロトコルで通知する手段として考えることができるためである。
CCラインが独自のプロトコルで通知する手段として考えることができるとは、USB Type-Cの規格で使用しているConfiguration Channel (CC)の通信プロトコル(BMC等)と、USB2.0、USB3.0、Displayport等の高速信号で使用される通信プロトコルが全く別物であるということを意味する。また、その通信を行うための信号線も分かれている。
CCラインは元々USB Type-Cの規格上定められている信号線であり、既知の技術である。
しかしながら、本発明では、各デバイスのエラー状態をCCラインを使って上位装置に通信を行うというものであり、既存の技術として、デバイスのエラー状態までCCラインを用いて通信する技術はない。
ここで、独自のプロトコルとあるが、USB Type-Cインターフェース回路としてネゴシエーションを行う場合に使用される通信プロトコルは、その規格(USB Power Delivery)で定義されている。
本発明においては、そのプロトコルに沿った通信を行っても、新しい異常通信用のプロトコルを準備してもよい。その場合、その通信のエンコード/デコードを行うのはUSB Type-Cコントローラとなるため、Type-CコントローラのF/W(firmware)をカスタマイズする必要性がある。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は本発明の第1の実施形態に係る、USB Type-Cインターフェース回路100を用いたシステムの接続構成を示す図である。
[構成の説明]
USB Type-Cインターフェース回路100は、上位装置であるホスト装置200と、USB Type-Cデバイス300と、ホスト装置200とUSB Type-Cデバイス300とを接続するType-Cケーブル400とを備える。USB Type-Cデバイス300は、単に、デバイスとも呼ばれる。Type-Cケーブル400はUSBケーブルとも呼ばれる。
上位装置(ホスト装置)200は、上位コネクタ210と、メインコントローラ220と、上位Type-Cコントローラ230と、上位MUX240と、電源(VBUS)制御回路250と、Type-Cケーブル用電源(VCONN)制御回路260と、を備える。上位装置(ホスト装置)200には、電源500が接続されている。
上位コネクタ210は、Type-Cケーブル400に接続されている。メインコントローラ220は、CPU(central processing unit)やチップセットのようなシステムの制御部として働く。上位Type-Cコントローラ230は、USB Type-Cインターフェース回路100に係る信号処理を行う。上位MUX240は、高速信号の切替えを行うスイッチである。
デバイス300は、デバイスコネクタ310と、デバイスコントローラ320と、デバイスType-Cコントローラ330とを内蔵する。図示のデバイス300は、デバイスMUX340を含む。
デバイスコネクタ310は、Type-Cケーブル400に接続されている。デバイスコントローラ320は、デバイス300全体の制御を行う。デバイスType-Cコントローラ330は、USB Type-Cインターフェース回路100に係る信号処理を行う。デバイスMUX340は、高速信号の切替えを行うスイッチである。
また、デバイス300は、デバイス300側から上位装置200に対し電源(VBUS)を供給するための電源制御回路(図示せず)を持っていてもよい。
Type-Cケーブル400は、CC(Configuration Channel)ライン410を含む。図示のType-Cケーブル400は、ケーブルType-Cコントローラ420を含む。
上位Type-Cコントローラ230は、VBUS制御、VCONN制御、Type-Cデバイス300(Type-Cケーブル400を含む)との接続制御、ケーブルの表裏接続状態検出や、接続デバイスの情報から高速信号の切り替えを行うための制御信号を出力したりする。
メインコントローラ220は、上位Type-Cコントローラ230と内部や外部で接続されていてもよく、上位Type-Cコントローラ230とは独立していてもよい。
[動作の説明]
次に、USB Type-Cインターフェース回路100の動作について説明を行う。
本発明の第1の実施形態においては、その機能においてデバイスType-Cコントローラ330が上位装置200と通信できるように接続された構成となっている。その場合の信号例としては、I2C(Inter-Integrated Circuit)等のシリアル通信がある。
ホストType-Cコントローラ230とデバイスType-Cコントローラ330とは、CCライン410にて接続されている。CCライン410は、BFSK(Binary Frequency Shift Keying)方式(USB Power Delivery Rev1)もしくはBMC(Biphase Mark Coding)方式(USB Power Delivery Rev2以降)で、パケット通信を行う。このパケット通信において、上位装置200側の供給可能電源仕様や、デバイス300側の要求電源、使用する高速信号等の情報をType-Cコントローラ230、330間でやり取りを行う。この通信を行うタイミングは、Type-Cケーブル400が上位装置200およびデバイス300に接続され、ケーブルの表裏接続状態が検出された後である。
第1の実施形態においては、CCライン410は、上記通信の完了後、パケット通信には利用されず、Type-Cケーブル400の接続状態の監視に利用される。
この接続状態の監視は、USB通信のようにSOF(Soft of Frame)パケットを用いたポーリングとは異なり、CCライン410の電流もしくは電圧値を上位Type-Cコントローラ230で監視することで行っている。Type-Cケーブル400が抜かれたことをCCライン410で検出した場合、上位Type-Cコントローラ230は速やかにVBUSを落とすために、VBUS制御回路250内の放電回路を動作させる。
本発明の第1の実施形態においては、デバイス300の異常状態を通信する手段として、CCライン410の接続状態監視中のパケット通信が行われない使用頻度が少ない時間を、異常状態のパケット通信に割り当てている。
図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路100における状態通知方法の一例について説明する。
先ず、デバイスコントローラ320が、デバイス300内で発生した異常状態を検知する(ステップS101)。
引き続いて、デバイスコントローラ320が、検知した異常状態を表す検知情報をデバイスType-Cコントローラ330に通知する(ステップS102)。
次に、デバイスType-Cコントローラ330が、検知情報に基づいて異常状態から原因を分析して分析結果を得る(ステップS103)。
最後に、デバイスType-Cコントローラ330が、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する(ステップS104)。このとき、デバイスType-Cコントローラ330は、前述したように、CCライン410の使用頻度が少ない時間に、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する。
図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路100における状態通知方法の変形例について説明する。
先ず、デバイスコントローラ320が、デバイス300内で発生した異常状態を検知する(ステップS0101)。
引き続いて、デバイスコントローラ320が、検知した異常状態を表す検知情報に基づいて、異常状態から原因を分析して分析結果を得る(ステップS102A)。
次に、デバイスコントローラ320が、検知情報と分析結果とをデバイスType-Cコントローラ330に通知する(ステップS103A)。
最後に、デバイスType-Cコントローラ330が、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する(ステップS104)。このとき、デバイスType-Cコントローラ330は、前述したように、CCライン410の使用頻度が少ない時間に、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する。
次に、第1の実施形態の効果について説明する。
第1の効果は、信頼性を向上できることある。その理由は、検知情報と分析情報とを上位装置200に通知することで、USB Type-C インターフェース回路100における異常個所の特定ができるからである。
第2の効果は、保守性を向上できることである。その理由は、異常個所が特定でき、使用者が解析を行うことなく復旧手段や交換対象が明確になるからである。
[実施形態2]
図4は本発明の第2の実施形態に係る、USB Type-Cインターフェース回路100Aを用いたシステムの接続構成を示す図である。
[構成の説明]
図示のUSB Type-Cインターフェース回路100Aは、デバイスの構成が後述するように変更された点を除いて、図1に図示したUSB Type-Cインターフェース回路100と同様の構成を有し、動作をする。したがって、デバイスに300Aの参照符号を付してある。図1のUSB Type-Cインターフェース回路100と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、説明を簡略化するために、それらの説明については省略する。
デバイス300Aは、異常状態の分析を行うための専用コントローラ350を更に備えている点を除いて、図1に図示したデバイス300と同様の構成を有し、動作をする。
[動作の説明]
USB Type-Cインターフェース回路100Aの基本的な動作は、先に述べた、USB Type-Cインターフェース回路100と同様である。
図5を参照して、本発明の第2の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路100Aにおける状態通知方法の一例について説明する。
先ず、デバイスコントローラ320が、デバイス300A内で発生した異常状態を検知する(ステップS101)。
引き続いて、デバイスコントローラ320が、検知情報を専用コントローラ350へ通知する(ステップS102B)。
次に、専用コントローラ350が、検知情報に基づいて異常状態から原因を分析して、分析結果と検知情報とをデバイスType-Cコントローラ330に通知する(ステップS103B)。
最後に、デバイスType-Cコントローラ330が、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する(ステップS104)。このとき、デバイスType-Cコントローラ330は、前述したように、CCライン410の使用頻度が少ない時間に、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する。
第2の実施形態の効果は、上述した第1の実施形態の効果と同様である。
[実施形態3]
本発明の第3の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路100は、図1に図示したものと同様のシステムの接続構成を有している。
図1に示されるように、Type-Cケーブル400にケーブルType-Cコントローラ420が内蔵されている。このケーブルType-Cコントローラ420は、上位Type-Cコントローラ230とは、デバイスType-Cコントローラ330と同様にCCライン410にて接続されている。
[動作の説明]
図6を参照して、本発明の第3の実施形態に係るUSB Type-C インターフェース回路100における状態通知方法の一例について説明する。
先ず、ケーブルType-Cコントローラ420が、Type-Cケーブル400内に異常が発生したことを検知して、検知情報を得る(ステップS201)。
引き続いて、ケーブルType-Cコントローラ420が、検知情報を分析して、分析結果を得る(ステップS202)。
最後に、ケーブルType-Cコントローラ420が、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する(ステップS203)。このとき、ケーブルType-Cコントローラ420は、前述したように、CCライン410の使用頻度が少ない時間に、CCライン410を利用して、上位装置200の上位Type-Cコントローラ230へ検知情報と分析結果とを通知する。
これにより、Type-Cケーブル400が異常状態であることをユーザに知らせることができる。
次に、第3の実施形態に関して、より具体的に説明する。
デバイスMUX340に入力される高速信号はType-Cケーブル400を通してしかデバイス300側に共有されない。そのため、Type-Cケーブル400で考えられる故障としては、断線もしくはショートが挙げられる。
また、USB Type-C規格において、Type-Cケーブル400内にケーブルType-Cコントローラ420を持たせたe-Markerと呼ばれるケーブルが定義されている。ケーブルType-Cコントローラ420はホスト装置200側から専用電源(VCONN)が供給されて動作をする。
既存のUSB Type-C規格で定義されているケーブルType-Cコントローラ420の機能は、Type-Cケーブル400を通してホスト装置200側からデバイス300側に供給されることになる電源(VBUS)のスペックがType-Cケーブル400に通すことができる電源仕様を満たしているかを監視することにある。すなわち、既存のケーブルType-Cコントローラ420の機能は、Type-Cケーブル400のスペック以上の電流を流すことで焼損等の問題が発生しないように保護するための機能である。
上記の監視結果については、Configuration Channel(CCライン)410を介して上位Type-Cコントローラ230と通信を行う。現状のUSB Type-C規格では、電源以外の高速信号の状態についてケーブルType-Cコントローラ420で監視を行う機能はない。
そのため、本第3の実施形態においては、ケーブルType-Cコントローラ420に、デバイス300側で行うデバイスMUX340、デバイスコントローラ320間の高速信号を監視するような仕組みを設けている。これにより、Type-Cケーブル400の状態について異常を検出することができる。
この仕組みは、例えば、ケーブルType-Cコントローラ420に、高速信号の波形からデコードできるようなアナライザと呼ばれる計測器の機能を1chip化した専用コントローラを実現し、実装すれば可能となる。
次に、本発明の第1の実施例として、図7を参照して、図1に図示した第1の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路100を使用した通信において、デバイスMUX340で異常が発生した場合の動作について説明する。
最初に、図7のA1の処理について説明する。
デバイスMUX340で異常が発生した場合、デバイスMUX340を通す信号が正常にデバイス300へ入力されないため、デバイス300が応答しない。
このような状況において、関連技術では、ホスト装置200は、信号の状況からデバイス300が認識できていないことを検知し、アプリケーション(AP)等600へ通知を行うことができる。しかしながら、通知できるのはあくまでも認識できていないという事実のみで、どの部分で異常が発生しているかの詳細な情報を知ることはできない。
これに対して、デバイスコントローラ320自体は、電源(VBUS)が投入されていれば電源が入っているにもかかわらず、信号が来ていないことを知ることができる。そこで、本第1の実施例においては、デバイスコントローラ320は、デバイスType-Cコントローラ330に対して、検知情報として、デバイスコントローラ320に信号が届いていない旨の通知を行うことができる。
この時、図3のステップS102Aのように、デバイスコントローラ320が考えられる異常状態を分析して、その分析結果をデバイスType-Cコントローラ330に通知してもよい。或いは、図2のステップS103のように、状態異常の通知を受けたデバイスType-Cコントローラ330の中で分析してもよい。
尚、デバイスコントローラ320とデバイスType-Cコントローラ330との間の通信は、I2C(Inter-Integrated Circuit)等のシリアル通信や、予め決めておいたエラー内容ごとのbitパターンによるパラレル通信でもよい。
次に、図7のA2の処理について説明する。
先のA1の処理の後、図2または図3のステップS104のように、デバイスType-Cコントローラ330が、上位Type-Cコントローラ230とCCライン410を用いてシリアル通信を行う。
この時のシリアル通信は、USB Type-C Power Deliveryで定義されているBMC(Biphase Mark Coding)方式やBFSK(Binary Frequency Shift Keying)方式で、本発明において新たに定義した状態異常通信用のパケット構成で通信を行う。
最後に、図7のA3の処理について説明する。
先のA2の処理により、状態異常通信を受け取った上位Type-Cコントローラ230は、その情報をメインコントローラ220やアプリケーション600に通知を行い、ユーザに知らせる。
これにより、ユーザはデバイス300の異常の原因として、デバイスコントローラ320に信号が届いておらず、デバイスMUX340が異常であることを知ることができる。
次に、本発明の第2の実施例として、図8を参照して、図4に図示した第2の実施形態に係るUSB Type-Cインターフェース回路100Aを使用した通信において、デバイスMUX340で異常が発生した場合の動作について説明する。
最初に、図8のB1の処理について説明する。
デバイスコントローラ320は、専用コントローラ350に対して、検知情報として、デバイスコントローラ320に信号が届いていない旨の通知を行う。
次に、図8のB2の処理について説明する。
この時、図5のステップS103Bのように、専用コントローラ350が考えられる異常状態を分析して、その分析結果をデバイスType-Cコントローラ330に通知する。
次に、図8のB3の処理について説明する。
先のB2の処理の後、図5のステップS104のように、デバイスType-Cコントローラ330が、上位Type-Cコントローラ230とCCライン410を用いてシリアル通信を行う。
最後に、図8のB4の処理について説明する。
先のB3の処理により、状態異常通信を受け取った上位Type-Cコントローラ230は、その情報をメインコントローラ220やアプリケーション600に通知を行い、ユーザに知らせる。
これにより、ユーザはデバイス300の異常の原因として、デバイスコントローラ320に信号が届いておらず、デバイスMUX340が異常であることを知ることができる。
次に、本発明の第2の実施例についてより具体的に説明する。
Multiplexer (MUX)は、複数の信号を切り替えるスイッチの役割を果たしており、一般的に1チップ化されたIC(integrated circuit)によって実現される。
このICは電気的なスイッチであり、複数の入力に対し複数ある出力ポートの出先を切り替えることができる。また、その切り替えを行うための制御信号としては、入出力の組み合わせに応じた数の切り替え信号を入力できるようになっている。しかしながら、デバイスMUX340は、あくまで受動的なデバイスであるので、IC自らが異常を上位装置に通知する仕組みが入っていない。ここで、異常とは、例えばIC内部のスイッチを構成する部分の故障で信号が切り替わらない等が考えられる。
そこで、本第2の実施例では、後述するように、異常を上位装置に通知できる仕組みを備えている。
次にデバイスMUX340を通した信号はデバイスコントローラ(後述する)に入力される。デバイスコントローラ自身は自らがサポートしている信号と異なる信号が入力されているか否かをデバイス内部のF/W等により判断することが可能である。このとき、デバイスコントローラは、各高速信号の通信プロトコルに則った状態異常の通知を行う。
図9は、デバイスMUX340にCPUやチップセット等のメインコントローラ220からのUSB信号とDisplayport信号との異なる2つの入力信号が供給される場合の構成を示す図である。
図9に示されるように、デバイスMUX340には、Displayport信号用のデバイスコントローラ322と、USB信号用のデバイスコントローラ324とを含む。
このような構成において、関連技術では、使用者によって異常と認識される状態としては、以下のような状態が考えられる。
1) Displayportに接続されたモニタが表示されない。
2) USB3.0デバイス(例えばUSBメモリ等)がUSB3.0 Super Speedで認識されない。
この内1)は、デバイスコントローラ322より先のモニタ自身の状態に関する。この場合、最大4対存在する映像信号のうち2対が来ていなくても、スペックは落ちるもののモニタに表示をすることができる。
また、2)についても、デバイス300Aが下位互換のUSB 2.0 High Speedをサポートしていれば、USBメモリとしては動作する。
そこで、本発明の第2の実施例において、以下に詳細に説明するように、接続先のデバイス300Aの異常状態から、デバイスMUX340の故障を推測する仕組みを備える。
例えば上記1)、2)ともに下位スペックでデバイス300Aが動作している場合、デバイス300Aの異常状態をデバイスコントローラ322、324が気づくことができる。この仕組みは既存の技術であり、デバイスコントローラ322、324が異常状態を上位装置200に通知することができる。
しかしながら、この通知の中では具体的な故障個所(この例ではデバイスMUX340)を推測し送ることはできない。その理由は次の通りである。第1に、USB Type-Cインターフェース回路の仕組みが構築されるより前の技術であることから、デバイスMUX340の故障を推測し通知するようにはデバイスコントローラ322、324のファームウェアが対応されていないことである。第2に、故障個所が上位装置200と接続される信号ラインであることから上位装置200に送る術がないことである。すなわち、現状の仕組みであると、「USB 3.0 Super Speedで動作していない」という事実のみを上位装置200で認識することができる。
図10は、第2の実施例に係る仕組みを備えたデバイス300Aを示すブロック図である。
専用コントローラ350とデバイスコントローラ320、322、324との間には、異常状態を通知するためのパスが設けられている。専用コントローラ350とデバイスType-Cコントローラ330との間には、分析結果を通知するためのパスが設けられている。
例えば、図10に示されるように、デバイスMUX340のUSB3.0 Super Speedで故障が発生したと仮定する。
この場合、デバイスコントローラ322は、Displayportは正常に動作しており、当該デバイスコントローラ322内にも異常が見られないことを示す正常状態を、専用コントローラ350に通知する。一方、デバイスコントローラ324は、USB3.0 Super Speedで動作していないが、当該デバイスコントローラ324内には異常が見られないことを示す異常状態を、専用コントローラ350に通知する。
専用コントローラ350は、これら正常状態および異常状態を分析することによって、デバイスMUX340の故障が疑わしいとの分析結果を得る。専用コントローラ350は、上記異常状態と分析結果とをデバイスType-Cコントローラ330に通知する。
デバイスType-Cコントローラ330は、これら通知された異常状態および分析結果を、Configuration Channel(CCライン)410を使用することで上位装置200に通知する。
このように、本第2の実施例では、外部に各デバイスコントローラ320、322、324の異常状態を分析・通知するパスを設け、さらにデバイスType-Cコントローラ330がConfiguration Channel(CCライン)410を使用することで上位装置200に異常状態と分析結果とを通知することが可能となる。
また、この仕組みには、次のような利点がある。関連技術では、異常状態の通知には各高速信号専用の信号ラインを使用していた。USB Type-Cインターフェース回路の場合は他の信号ラインで異常状態を通知することができる。デバイス300Aの一部分が異常状態で、その他の部分は正常に動作できているとする。この場合、対象のデバイスコントローラ内部で異常状態の通信にかかわる動作を正常動作の中に盛り込むのではなく、本第2の実施例のように、専用コントローラ350が処理することで、各デバイスコントローラは、正常部の動作にのみ集中することができるようになる。
以上、実施形態および実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明の活用例として、USB Type-Cインターフェース回路を用いた端末に利用することができる。
100、100A USB Type-Cインターフェース回路
200 ホスト装置(上位装置)
210 上位コネクタ
220 メインコントローラ
230 上位Type-Cコントローラ
240 上位MUX
250 VBUS制御回路
260 VCONN制御回路
300、300A USB Type-Cデバイス(デバイス)
310 デバイスコネクタ
320、322、324 デバイスコントローラ
330 デバイスType-Cコントローラ
340 デバイスMUX
350 専用コントローラ
400 Type-Cケーブル(USBケーブル)
410 CC(Configuration Channel)ライン
420 ケーブルType-Cコントローラ
500 電源
600 アプリケーション(AP)

Claims (6)

  1. デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法であって、
    前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、
    前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、
    前記状態通知方法は、
    前記デバイスコントローラが、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、
    前記デバイスコントローラが、検知した異常状態を表す検知情報を前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラが、前記検知情報に基づいて前記デバイスコントローラの異常状態から原因を分析して分析結果を得、
    前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知し、
    前記デバイスは、高速信号のスイッチを含み、
    該スイッチで異常が発生した場合、前記デバイスコントローラは、前記スイッチから信号が届いていないことを前記異常状態として検知して、前記信号が届いていない旨を前記検知情報として前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラは、前記検知情報を分析して、前記スイッチで異常が発生したと判断して、判断した結果を前記分析結果として前記上位装置へ通知する、
    USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法。
  2. 前記Type-Cコントローラは、前記CCラインの使用頻度が少ない時間に、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する、
    請求項1に記載のUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法。
  3. デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法であって、
    前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、
    前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、
    前記状態通知方法は、
    前記デバイスコントローラが、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、検知した異常状態を表す検知情報に基づいて、前記異常状態から原因を分析して分析結果を得、
    前記デバイスコントローラが、前記検知情報と前記分析結果とを前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラが、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知し、
    前記デバイスは、高速信号のスイッチを含み、
    該スイッチで異常が発生した場合、前記デバイスコントローラは、前記スイッチから信号が届いていないことを前記異常状態として検知し、前記検知情報として前記信号が届いていない旨に基づいて、前記スイッチで異常が発生したと判断して、判断した結果を前記分析結果として得る、
    USB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法。
  4. 前記Type-Cコントローラは、前記CCラインの使用頻度が少ない時間に、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ前記検知情報と前記分析結果とを通知する、
    請求項3に記載のUSB Type-Cインターフェース回路における状態通知方法。
  5. USB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して情報処理装置と接続するUSB Type-Cインターフェース回路を有するデバイスにおいて、
    前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、
    前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、
    前記デバイスコントローラは、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、検知した異常状態を表す検知情報を前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラは、前記検知情報に基づいて前記デバイスコントローラの異常状態から原因を分析して分析結果を得、前記検知情報と前記分析結果とを、前記CCラインを利用して、前記情報処理装置へ通知し、
    前記デバイスは、高速信号のスイッチを含み、
    該スイッチで異常が発生した場合、前記デバイスコントローラは、前記スイッチから信号が届いていないことを前記異常状態として検知して、前記信号が届いていない旨を前記検知情報として前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラは、前記検知情報を分析して、前記スイッチで異常が発生したと判断して、判断した結果を前記分析結果として前記上位装置へ通知する、
    USB Type-Cインターフェース回路を有するデバイス。
  6. デバイスと上位装置とがUSB (Universal Serial Bus) Type-C規格に準拠したType-Cケーブルを介して接続されたUSB Type-Cインターフェース回路を有する情報処理システムにおいて、
    前記Type-Cケーブルは、CC(Configuration Channel)ラインを含み、
    前記デバイスは、前記Type-Cケーブルに接続されたコネクタと、該コネクタを介して前記CCラインに接続されたType-Cコントローラと、該デバイスを制御するデバイスコントローラとを有し、
    前記デバイスコントローラは、前記デバイス内で発生した異常状態を検知し、検知した異常状態を表す検知情報を前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラは、前記検知情報に基づいて前記デバイスコントローラの異常状態から原因を分析して分析結果を得、前記検知情報と前記分析結果とを、前記CCラインを利用して、前記上位装置へ通知し、
    前記デバイスは、高速信号のスイッチを含み、
    該スイッチで異常が発生した場合、前記デバイスコントローラは、前記スイッチから信号が届いていないことを前記異常状態として検知して、前記信号が届いていない旨を前記検知情報として前記Type-Cコントローラに通知し、
    前記Type-Cコントローラは、前記検知情報を分析して、前記スイッチで異常が発生したと判断して、判断した結果を前記分析結果として前記上位装置へ通知する、
    USB Type-Cインターフェース回路を有する情報処理システム。
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