JP2022059865A - サーマルプリントヘッド及びその製造方法、並びにサーマルプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】共通電極の櫛歯部の断線を抑制したサーマルプリントヘッドを提供する。また、当該サーマルプリントヘッドの製造方法を提供する。さらに、当該サーマルプリントヘッドを備えたサーマルプリンタを提供する。【解決手段】蓄熱層と、前記蓄熱層上の個別電極と、前記個別電極と離間し、かつ、前記個別電極と対向している櫛歯部を有する共通電極と、前記個別電極及び前記櫛歯部上の発熱抵抗体と、前記共通電極と異なる材料からなり、前記共通電極と接している接続電極と、を備え、前記共通電極において、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にスリットがある、サーマルプリントヘッド。【選択図】図1

Description

本実施形態は、サーマルプリントヘッド及びその製造方法、並びにサーマルプリンタに関する。
サーマルプリントヘッドは、例えば、ヘッド基板上に主走査方向に並ぶ多数の発熱部を備えている。各発熱部は、ヘッド基板にグレーズ層を介して形成した抵抗体層上に、その一部を露出させるようにして、共通電極と個別電極をそれらの端部を対向させて積層することにより形成されている。共通電極と個別電極間を通電することにより、上記抵抗体層の露出部(発熱部)がジュール熱により発熱する。当該熱を印刷媒体(バーコードシートやレシートを作成するための感熱紙等)に伝えることにより、印刷媒体への印刷がなされる。
共通電極及び個別電極等は、金などの金属を使用したペーストをスクリーン印刷することによって電極パターンを形成されている。
また、外部から電圧を共通電極及び個別電極へ供給するための接続電極及び配線は、それぞれ共通電極及び個別電極と接し、接続電極は、銀などの金属を使用したペーストをスクリーン印刷することによって電極パターンを形成されており、配線は、金、銀などの金属を使用したリソグラフィ工程によって形成されている。金は高価であり、製品のコスト低減の観点から、比較的に安価で電気伝導性の良好な金属として銀を用いた技術が提案されている。
特開2000-141729号公報 特開平5-89716号公報
しかしながら、共通電極の材料と接続電極の材料とが異種金属である場合、加熱により共通電極と接続電極と境界面が移動するカーケンダル現象が生じる。例えば、共通電極が金からなり、接続電極が銀からなる場合、加熱により、接続電極の材料である銀が共通電極に拡散する。当該拡散により、カーケンダルボイドが共通電極に発生し、このカーケンダルボイドが共通電極の櫛歯部に発生すると、櫛歯部は細い電極であるため断線につながるおそれがある。また、銀の拡散により共通電極の材料である金の延伸性が低下し、加熱により櫛歯部に張力がかかり、断線を誘発するおそれがある。
本実施形態の一態様は、共通電極の櫛歯部の断線を抑制したサーマルプリントヘッドを提供する。また、本実施形態の他の一態様は、当該サーマルプリントヘッドの製造方法を提供する。さらに、本実施形態の他の一態様は、当該サーマルプリントヘッドを備えたサーマルプリンタを提供する。
本実施形態は、接続電極と接し、かつ、前記接続電極と異なる材料からなる共通電極において、共通電極の櫛歯部と、接続電極が共通電極と接する領域との間にスリットを設けることにより、接続電極の材料が共通電極に拡散する領域を小さくすることができ、拡散領域が櫛歯部まで達することを抑制することができる。このため、共通電極の櫛歯部の断線を抑制することができる。本実施形態の一態様は以下のとおりである。
本実施形態の一態様は、蓄熱層と、前記蓄熱層上の個別電極と、前記個別電極と離間し、かつ、前記個別電極と対向している櫛歯部を有する共通電極と、前記個別電極及び前記櫛歯部上の発熱抵抗体と、前記共通電極と異なる材料からなり、前記共通電極と接している接続電極と、を備え、前記共通電極において、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にスリットがある、サーマルプリントヘッドである。
また、本実施形態の他の一態様は、上記サーマルプリントヘッドを備えるサーマルプリンタである。
また、本実施形態の他の一態様は、蓄熱層を形成し、前記蓄熱層上に個別電極、及び櫛歯部を有し、かつ、スリットを有する共通電極を形成し、前記個別電極と接する配線を形成し、前記共通電極と接する接続電極を形成し、前記個別電極上及び前記共通電極上に発熱抵抗体を形成し、前記個別電極は、前記共通電極の櫛歯部と離間し、かつ、前記櫛歯部と対向しており、前記共通電極は、前記接続電極と異なる材料からなり、前記スリットは、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、サーマルプリントヘッドの製造方法である。
本実施形態によれば、共通電極の櫛歯部の断線を抑制したサーマルプリントヘッドを提供することができる。また、当該サーマルプリントヘッドの製造方法を提供することができる。さらに、当該サーマルプリントヘッドを備えたサーマルプリンタを提供することができる。
図1は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aを説明する平面図である。 図2は、図1のA-A線に沿う断面図である。 図3は、図1のB-B線に沿う断面図である。 図4は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その1)。 図5は、図4のA-A線に沿う断面図である。 図6は、図4のB-B線に沿う断面図である。 図7は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その2)。 図8は、図7のA-A線に沿う断面図である。 図9は、図7のB-B線に沿う断面図である。 図10は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その3)。 図11は、図10のA-A線に沿う断面図である。 図12は、図10のB-B線に沿う断面図である。 図13は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その4)。 図14は、図13のA-A線に沿う断面図である。 図15は、図13のB-B線に沿う断面図である。 図16は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その5)。 図17は、図16のA-A線に沿う断面図である。 図18は、図16のB-B線に沿う断面図である。 図19は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aの製造方法を説明する平面図である(その6)。 図20は、図19のA-A線に沿う断面図である。 図21は、図19のB-B線に沿う断面図である。 図22は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Bを説明する平面図である。 図23は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Cを説明する平面図である。 図24は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Dを説明する平面図である。 図25は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明する断面図である。 図26(A)は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド100Aにおける共通電極32に設けられているスリット45の位置を説明する平面図であり、図26(B)は、図26(A)に示す距離D1が短い場合の平面図であり、図26(C)は、図26(A)に示す距離D2が短い場合の平面図である。
次に、図面を参照して、本実施形態について説明する。以下に説明する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各構成部品の厚みと平面寸法との関係等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものではない。本実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
具体的な本実施形態の一態様は、以下の通りである。
<1> 蓄熱層と、前記蓄熱層上の個別電極と、前記個別電極と離間し、かつ、前記個別電極と対向している櫛歯部を有する共通電極と、前記個別電極及び前記櫛歯部上の発熱抵抗体と、前記共通電極と異なる材料からなり、前記共通電極と接している接続電極と、を備え、前記共通電極において、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にスリットがある、サーマルプリントヘッド。
<2> 前記共通電極は金を含み、前記接続電極は銀を含む、<1>に記載のサーマルプリントヘッド。
<3> 主走査方向において、前記スリットの幅は、前記櫛歯部の幅より大きい、<1>又は<2>に記載のサーマルプリントヘッド。
<4> 副走査方向において、前記スリットの幅は、5μm以上である、<1>~<3>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<5> 前記スリットは複数あり、隣接する前記スリット同士の間隔は、主走査方向における前記櫛歯部の幅より大きい、<1>~<4>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<6> 隣接する前記スリット同士の間隔は、100μm以上である、<5>に記載のサーマルプリントヘッド。
<7> 前記スリットは複数あり、前記複数のスリットの一は、主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットである、<1>~<4>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<8> 前記主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットの端部の一方は、前記隣接するスリットの一方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にあり、前記幅が大きいスリットの端部の他方は、前記隣接するスリットの他方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、<7>に記載のサーマルプリントヘッド。
<9> さらに、前記個別電極と接している配線を備え、前記接続電極は、前記配線より厚い、<1>~<8>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<10> 前記個別電極は、前記櫛歯部と主走査方向において離間している<1>~<9>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<11> <1>~<10>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドを備えるサーマルプリンタ。
<12> 蓄熱層を形成し、前記蓄熱層上に個別電極、及び櫛歯部を有し、かつ、スリットを有する共通電極を形成し、前記個別電極と接する配線を形成し、前記共通電極と接する接続電極を形成し、前記個別電極上及び前記共通電極上に発熱抵抗体を形成し、前記個別電極は、前記共通電極の櫛歯部と離間し、かつ、前記櫛歯部と対向しており、前記共通電極は、前記接続電極と異なる材料からなり、前記スリットは、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、サーマルプリントヘッドの製造方法。
<13> 前記共通電極は金を含み、前記接続電極は銀を含む、<12>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<14> 主走査方向において、前記スリットの幅は、前記櫛歯部の幅より大きい、<12>又は<13>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<15> 副走査方向において、前記スリットの幅は、5μm以上である、<12>~<14>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<16> 前記スリットは複数あり、隣接する前記スリット同士の間隔は、主走査方向における前記櫛歯部の幅より大きい、<12>~<15>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<17> 隣接する前記スリット同士の間隔は、100μm以上である、<16>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<18> 前記スリットは複数あり、前記複数のスリットの一は、主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットである、<12>~<15>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<19> 前記主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットの端部の一方は、前記隣接するスリットの一方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にあり、前記幅が大きいスリットの端部の他方は、前記隣接するスリットの他方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、<18>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<20> 前記接続電極は、前記配線より厚い、<12>~<19>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<21> 前記接続電極は、金属ペーストをスクリーン印刷することにより形成され、前記配線は、リソグラフィ工程により形成される、<12>~<20>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<サーマルプリントヘッド>
本実施形態に係るサーマルプリントヘッドについて図面を用いて説明する。
図1は、サーマルプリントヘッドを示す平面図である。図2は、図1のA-A線に沿う断面図である。図3は、図1のB-B線に沿う断面図である。図1~図3は、サーマルプリントヘッドの一部分(1個のサーマルプリントヘッドに相当)を示しており、本実施形態では、この1個のサーマルプリントヘッドを個片状のサーマルプリントヘッド100Aとする。サーマルプリントヘッド100Aは、基板15と、基板15上の蓄熱層33と、蓄熱層33上の複数の個別電極31及び櫛歯部32Aを有する共通電極32と、個別電極31上及び共通電極32の櫛歯部32A上の発熱抵抗体50と、個別電極31と接している配線41と、共通電極32と接している接続電極42と、蓄熱層33、個別電極31、共通電極32、発熱抵抗体50、配線41、及び接続電極42覆っている保護膜52及び保護膜54と、を備える。また、個別電極31は、主走査方向Xにおいて共通電極32の櫛歯部32Aと離間し、かつ、櫛歯部32Aと対向している。共通電極32は、接続電極42と異なる材料からなり、共通電極32において、櫛歯部32Aと、接続電極42が共通電極32の共通部32Bと接する領域との間に複数のスリット45がある。
発熱抵抗体50は個別電極31及び共通電極32を流れる電流により発熱する複数の発熱抵抗部51を含む。複数の発熱抵抗部51は、個別電極31及び共通電極32の間において、各発熱抵抗部51が独立して形成されている。図1は、複数の発熱抵抗部51を省略している。複数の発熱抵抗部51は、蓄熱層33上において直線状に配置されている。また、図1は、理解を容易にするため、保護膜52及び保護膜54を省略している。
本実施形態において、複数の発熱抵抗部51が直線状に延びる方向を主走査方向X、主走査方向Xに対して垂直で、かつ、基板15の上面に対して平行な方向を副走査方向Y、基板15の厚さに対応する方向を厚さ方向Zとする。言い換えれば、厚さ方向Zは、主走査方向X及び副走査方向Yのそれぞれに対して垂直な方向である。
基板15は、セラミック又は単結晶半導体からなる。セラミックとしては、例えば、アルミナなどを用いることができる。単結晶半導体としては、例えば、シリコンなどを用いることができる。放熱性の観点から、比較的、熱伝導率が大きいアルミナを基板15に用いることが好ましい。
アルミナ基板等からなる基板15の上には、熱を蓄積する機能を有する蓄熱層33(グレーズ層ともいう)が積層されている。蓄熱層33は、後述の発熱抵抗部51から発生する熱を蓄積する。蓄熱層33は、絶縁性材料を用いることができ、例えば、ガラスの主成分である酸化シリコン、窒化シリコンを用いることができる。蓄熱層33の厚さ方向Zにおける寸法は、特に限定されず、例えば、30~80μmであり、好ましくは40~60μmである。
蓄熱層33上には、金属ペーストから形成される、個別電極31及び共通電極32が設けられている。個別電極31及び共通電極32は、金属ペーストをスクリーン印刷法等によって塗布し、電極パターンを形成することにより得られる。
金属ペーストとしては、例えば、銅、銀、パラジウム、イリジウム、白金、及び金等の金属粒子などを含むペーストを用いることができる。金属の特性及びイオン化傾向の観点から、銅、銀、白金、及び金であることが好ましく、金であることがより好ましい。また、金属ペーストに含まれる溶剤は、金属粒子を均一に分散させる機能を有し、例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、水等の1種または2種以上を混合したものなどが挙げられるがこれに限られない。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、炭酸ジメチル等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンベンゼン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサンノン等が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等、これらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等や、これらモノエーテル類の酢酸エステル等である。
脂肪族系溶剤としては、例えば、n-ヘプタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。脂環族系溶剤としては、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、テトラリン等が挙げられる。アルコール系溶剤(上述のグリコールエーテル系溶剤を除く)としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
金属ペーストは、必要に応じて、分散剤、表面処理剤、耐摩擦向上剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、酸化防止剤、有機顔料、無機顔料、消泡剤、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、可塑剤、難燃剤、保湿剤、イオン捕捉剤等を含有することができる。
各個別電極31は、概ね副走査方向Yに延伸する帯状をしており、それらは、互いに導通していない。そのため、各個別電極31には、サーマルプリントヘッドの組み込まれたプリンタが使用される際に、個別に、互いに異なる電位が付与されうる。各個別電極31の端部には、個別パッド部が接続されている。個別パッド部は、発熱抵抗体50から離れて設けられており、配線41と接している。
共通電極32は、サーマルプリントヘッドの組み込まれたプリンタが使用される際に複数の個別電極31に対して電気的に逆極性となる部位である。共通電極32は、櫛歯部32Aと、櫛歯部32Aを共通につなげる共通部32Bと、を有する。共通部32Bは基板15の上方側の縁に沿って主走査方向Xに形成される。なお、副走査方向Yにおいて、個別電極31から視て共通電極32がある方向を副走査方向Yの上方側とする。各櫛歯部32Aは、副走査方向Yに延伸する帯状をしている。各櫛歯部32Aの先端部は、隣接する2つの個別電極31の先端部の間の領域に位置し、それら2つの個別電極31に対して主走査方向Xに沿って所定間隔を隔てて対向させられている。
各櫛歯部32Aの先端部は、各個別電極31の先端部に対して副走査方向Yに沿って所定間隔を隔てて対向させられていてもよい。この場合には、櫛歯部32Aの先端部と個別電極31の先端部とが対向する領域においてのみ発熱抵抗部51が形成されることが好ましい。言い換えれば、主走査方向Xにおいて、櫛歯部32Aの先端部と個別電極31の先端部とが対向する領域以外には、発熱抵抗部51が配置されていないことが好ましい。
共通部32Bには、複数のスリット45が設けられている。スリット45は、櫛歯部32Aと、後述の接続電極42が共通電極32と接する領域との間に位置する。スリット45を設けることにより、図26(A)に示すように、接続電極42の材料が共通電極32に拡散する拡散領域(図中の斜線部)を小さくすることができ、拡散領域が櫛歯部32Aまで達することを抑制することができる。
図26(A)に示すように、接続電極42の先端部とスリット45との距離をD1とし、櫛歯部32Aと共通部32Bとの接続面とスリット45との距離をD2としたとき、距離D1が短すぎると、図26(B)にように、スリット45より接続電極42側の拡散領域が小さいため、拡散が接続電極42の先端部とスリット45との間の領域だけでは留めることができず、拡散領域がスリット45より櫛歯部32A側まで広く延在してしまい、櫛歯部32Aまで拡散領域が拡がるおそれがある。逆に、距離D2が短すぎると、図26(B)にように、拡散領域がスリット45より櫛歯部32Aまで拡がってしまう。
このため、スリット45の位置は、D1:D2=1:3~3:1となるように設けることが好ましい。
また、主走査方向Xにおいて、スリット45の幅は、櫛歯部32Aの幅より大きいとスリット45が上記拡散領域の拡がりをより抑制するため好ましい。主走査方向Xにおけるスリット45の一辺は、櫛歯部32Aと共通部32Bとの接続面と平行であることが好ましい。本実施形態では、「平行」とは二つの直線が-5°以上5°以下の角度で配置されている状態をいう。さらに、隣接するスリット45同士の間隔は、主走査方向Xにおける櫛歯部32Aの幅より大きいと隣接するスリット45同士の間における断線をより抑制できるため好ましく、例えば、100μm以上であると好ましい。
さらに、副走査方向Yにおいて、スリット45の幅は、5μm以上であると好ましく、30μmであるとより好ましい。上記範囲であるとより拡散領域を縮小できる。
本実施形態では、共通電極32の櫛歯部32Aと、接続電極42が共通電極32と接する領域との間にスリット45を設けることにより、接続電極42の材料が共通電極32に拡散する領域を小さくすることができ、拡散領域が櫛歯部32Aまで達することを抑制することができる。このため、共通電極32の櫛歯部32Aの断線を抑制することができる。
発熱抵抗体50は、個別電極31及び共通電極32からの電流が流れた部分が発熱する。具体的には、外部から駆動IC等に送信される印字信号に従って発熱用電圧が個別に印加される発熱抵抗体50が、選択的に発熱させられる。発熱抵抗部51は、印字信号に従って個別に通電されることにより、選択的に発熱させられる。このように発熱することによって印字ドットが形成される。発熱抵抗体50は、配線を構成する材料よりも抵抗率が高い材料を用い、例えば、酸化ルテニウムなどを用いることができる。発熱抵抗体50は、スクリーン印刷又はディスペンサによって供給された抵抗体ペーストを焼成することによって形成することができる。本実施形態では、発熱抵抗体50の厚さ方向Zにおける寸法は、例えば、1~10μm程度である。
配線41は、個別電極31と接している。配線41は、外部から電圧を個別電極31へ供給する機能を有し、例えば、金、銀などの金属を使用したリソグラフィ工程によって形成されている。
接続電極42は、共通電極32と接している。接続電極42は、外部から電圧を共通電極32へ供給する機能を有し、例えば、銀などの金属ペーストをスクリーン印刷法等によって塗布し、電極パターンを形成することにより得られる。
スクリーン印刷法を用いて形成された接続電極42は、リソグラフィ工程によって形成された配線41より厚くなる。厚さに依存して材料の拡散する量が変わるため、接続電極42の材料及び配線41の材料が同一、共通電極32の材料及び個別電極31の材料が同一、かつ、接続電極42の材料及び配線41の材料と異なる場合、接続電極42の材料が共通電極32に拡散する量が配線41の材料が個別電極31に拡散する量より大きい。そのため、上述のように共通電極32にあるスリット45を設ける必要があり、これにより、拡散領域を縮小することができる。
保護膜52は、個別電極31、共通電極32、配線41、接続電極42、発熱抵抗体50等を覆い、これらを摩耗、腐食、酸化等から保護する。保護膜52は絶縁性の材料を用いることができ、例えば、非晶質ガラスからなる。保護膜52はガラスペーストを厚膜印刷した後、焼成することにより形成される。保護膜52の厚さ方向Zにおける寸法は、例えば、3~8μm程度である。
また、必要に応じてさらに保護膜52を覆う保護膜54を設けてもよい。保護膜54は、印刷媒体と直接擦れ合う最外層の保護膜であり、例えば、非晶質ガラス、サイアロン、シリコンカーバイド、又は窒化シリコンを主成分とし、硬度1000~2000HK程度のものを用いることができる。保護膜54の厚さ方向Zにおける寸法は、例えば、5~8μmである。
ここで、本実施形態のサーマルプリントヘッド100Aの製造方法について説明する。
図4~図6に示すように、まず、基板15を用意し、基板15上にガラスペーストをスクリーン印刷等により塗布し、塗布されたガラスペーストを乾燥させ、その後、熱処理を行い、基板15上に蓄熱層33を形成する。焼成処理は、例えば、850~1200℃で1~5時間行う。
次に、図7~図9に示すように、蓄熱層33上に複数の個別電極31及び共通電極32を形成する。共通電極32は、櫛歯部32Aと、櫛歯部32Aを共通につなげる共通部32Bと、を有する。共通部32Bには、複数のスリット45が設けられている。個別電極31及び共通電極32は、上述の金属ペーストをスクリーン印刷等によって塗布し、電極パターンを形成することによって得ることができる。
次に、図10~図12に示すように、複数の個別電極31と接する複数の配線41を形成する。配線41は、例えば、金、銀などの金属を使用したリソグラフィ工程によって形成することができる。
次に、図13~図15に示すように、共通電極32と接する接続電極42を形成する。接続電極42は、接続電極42が共通電極32と接する領域と、櫛歯部32Aとの間にスリット45があるように形成される。接続電極42は、例えば、銀などの金属ペーストをスクリーン印刷法等によって塗布し、電極パターンを形成することにより得られる。
次に、図16~図18に示すように、個別電極31上及び共通電極32の櫛歯部32A上に発熱抵抗体50(発熱抵抗部51)を厚膜形成技術によって形成する。発熱抵抗体50は、スクリーン印刷又はディスペンサによって供給された抵抗体ペーストを焼成することによって形成される。抵抗体ペーストは、例えば、酸化ルテニウムを含む。
次に、図19~図21に示すように、保護膜52及び保護膜54を形成する。保護膜52は、例えば、非晶質ガラスからなる。保護膜52はガラスペーストを厚膜印刷した後、焼成することにより形成される。保護膜54には、例えば、保護膜52と同一の非晶質ガラス、又はCVD法(化学気相成長法)によって形成されるシリコンカーバイドを用いることができる。
以上の工程により、本実施形態のサーマルプリントヘッドを製造することができる。
本実施形態によれば、接続電極42と接し、かつ、接続電極42と異なる材料からなる共通電極32において、共通電極32の櫛歯部32Aと、接続電極42が共通電極32と接する領域との間にスリット45を設けることにより、接続電極42の材料が共通電極32に拡散する領域を小さくすることができ、拡散領域が櫛歯部32Aまで達することを抑制することができる。このため、共通電極32の櫛歯部32Aの断線を抑制することができる。
(その他の実施形態)
上述のように、一実施形態について記載したが、開示の一部をなす論述及び図面は例示的なものであり、限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。このように、本実施形態は、ここでは記載していない様々な実施形態等を含む。
例えば、サーマルプリントヘッド100Aの変形例1であるサーマルプリントヘッド100Bは、図22に示すように、共通電極32の共通部32Bには、複数のスリット45に加えて複数のスリット45aが設けられている。スリット45aは、主走査方向Xにおける隣接するスリット45同士の間隔より幅が大きいことが好ましい。また、スリット45aの端部の一方は、隣接するスリット45の一方の端部と接続電極42が共通電極32と接する領域との間にあり、スリット45aの端部の他方は、隣接するスリット45の他方の端部と接続電極42が共通電極32と接する領域との間にあることが好ましい。このような構成にすることにより、隣接するスリット45a同士の間を接続電極42の材料が拡散したとしてもスリット45によって拡散領域を縮小することができる。
また、サーマルプリントヘッド100Aの変形例2であるサーマルプリントヘッド100Cは、図23に示すように、主走査方向Xにおけるスリット45の幅が拡がっていてもよい。
また、サーマルプリントヘッド100Aの変形例3であるサーマルプリントヘッド100Dは、図24に示すように、スリット45の一辺は、櫛歯部32Aと共通部32Bとの接続面に対して平行でなくてもよく、例えば、スリット45の一辺と上記接続面との間でなす角度が30°以上60°以下となるように一部のスリット45を設けてもよい。
<サーマルプリンタ>
本実施形態のサーマルプリントヘッド(例えば、サーマルプリントヘッド100A)は、さらに図25に示すように、基板15(基板15上の蓄熱層33、個別電極31、及び共通電極32等は図示せず)、接続基板5、放熱部材8、駆動IC7と、複数のワイヤ81と、樹脂部82と、コネクタ59と、を備える。基板15及び接続基板5は、放熱部材8上に副走査方向Yに隣接させて搭載されている。基板15には、主走査方向Xに配列される複数の発熱抵抗部51が形成されている。当該発熱抵抗部51は、接続基板5上に搭載された駆動IC7により選択的に発熱するように駆動される。当該発熱抵抗部51は、コネクタ59を介して外部から送信される印字信号にしたがって、プラテンローラ91により発熱抵抗部51に押圧される感熱紙等の印刷媒体92に印字を行う。
接続基板5は、例えば、プリント配線基板を用いることができる。接続基板5は、基材層と図示しない配線層とが積層された構造を有する。基材層は、例えば、ガラスエポキシ樹脂などを用いることができる。配線層は、例えば、銅、銀、パラジウム、イリジウム、白金、及び金等の金属などを用いることができる。
放熱部材8は、基板15からの熱を放散させる機能を有する。放熱部材8には、基板15及び接続基板5が取り付けられている。放熱部材8は、例えば、アルミニウムなどの金属を用いることができる。
ワイヤ81は、例えば、金などの導体を用いることができる。ワイヤ81は複数あり、その一部はボンディングにより、駆動IC7と各個別電極とが導通している。また、他のワイヤ81のうちの一部はボンディングにより、接続基板5における配線層を介して、駆動IC7とコネクタ59とが導通している。
樹脂部82は、例えば、黒色の樹脂を用いることができる。樹脂部82としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを使用することができる。樹脂部82は、駆動IC7及び複数のワイヤ81等を覆っており、駆動IC7及び複数のワイヤ81を保護している。コネクタ59は、接続基板5に固定されている。コネクタ59には、サーマルプリントヘッドの外部からサーマルプリントヘッドへ電力を供給し、及び、駆動IC7を制御するための配線が接続される。
本実施形態のサーマルプリンタは、上述のサーマルプリントヘッドを備えることができる。サーマルプリンタは、副走査方向Yに沿って搬送される印刷媒体に印刷を施す。通常、印刷媒体は、コネクタ59側から発熱抵抗部51側に向かって搬送される。印刷媒体としては、例えば、バーコードシートやレシートを作成するための感熱紙等が挙げられる。
サーマルプリンタは、例えば、サーマルプリントヘッド100Aと、プラテンローラ91と、主電源回路と、計測用回路と、制御部と、を備える。プラテンローラ91は、サーマルプリントヘッド100Aに正対している。
主電源回路は、サーマルプリントヘッド100Aにおける複数の発熱抵抗部51に電力を供給する。計測用回路は、複数の発熱抵抗部51の各々の抵抗値を計測する。計測用回路は、例えば、印刷媒体への印字を行わない時に、複数の発熱抵抗部51の各々の抵抗値を計測する。これにより、発熱抵抗部51の寿命や故障した発熱抵抗部51の有無が確認されうる。制御部は、主電源回路及び計測用回路の駆動状態を制御する。制御部は、複数の発熱抵抗部51の各々の通電状態を制御する。計測用回路は省略される場合がある。
コネクタ59は、サーマルプリントヘッド100A外の装置と通信するために用いられる。コネクタ59を介して、サーマルプリントヘッド100Aは、主電源回路及び計測用回路に電気的に接続している。コネクタ59を介して、サーマルプリントヘッド100Aは、制御部に電気的に接続している。
駆動IC7は、コネクタ59を介して、制御部から信号を受ける。駆動IC7は制御部から受けた当該信号に基づき、複数の発熱抵抗部51の各々の通電状態を制御する。具体的には、駆動IC7は、複数の個別電極を選択的に通電させることにより、複数の発熱抵抗部51のいずれかを任意に発熱させる。
次に、サーマルプリンタの使用方法について説明する。
印刷媒体への印刷時には、コネクタ59に、主電源回路から、電位V1として電位v11が付与される。この場合、複数の発熱抵抗部51が選択的に通電し、発熱する。当該熱を印刷媒体に伝えることにより、印刷媒体への印刷がなされる。上述のとおり、コネクタ59に、主電源回路から、電位V1として電位v11が付与されている場合、複数の発熱抵抗部51の各々への通電経路が確保されている。
印刷媒体への印字を行わない時には、各発熱抵抗部51の抵抗値を計測する。当該計測時には、主電源回路からコネクタ59に電位は付与されない。各発熱抵抗部51の抵抗値の計測時には、コネクタ59に、計測用回路から、電位V1として電位v12が付与される。この場合、複数の発熱抵抗部51が順番に(例えば、主走査方向Xの端に位置する発熱抵抗部51から順番に)通電する。発熱抵抗部51に流れる電流の値および電位v12に基づき、計測用回路は、各発熱抵抗部51の抵抗値を計測する。上述のとおり、コネクタ59に、主電源回路から、電位V1として電位v11が付与されている場合、複数の発熱抵抗部51の各々への通電経路が実質的に遮断される。これにより、計測用回路によって、より正確に各発熱抵抗部51の抵抗値を計測でき、発熱抵抗部51の寿命や故障した発熱抵抗部51の有無が確認されうる。
本実施形態によれば、印刷媒体への印字特性を向上させるサーマルプリンタを得ることができる。
5 接続基板
7 駆動IC
8 放熱部材
15 基板
31 個別電極
32 共通電極
32A 櫛歯部
32B 共通部
33 蓄熱層
41 配線
42 接続電極
45、45a スリット
50 発熱抵抗体
51 発熱抵抗部
52、54 保護膜
59 コネクタ
81 ワイヤ
82 樹脂部
91 プラテンローラ
92 印刷媒体
100A、100B、100C、100D、 サーマルプリントヘッド

Claims (20)

  1. 蓄熱層と、
    前記蓄熱層上の個別電極と、
    前記個別電極と離間し、かつ、前記個別電極と対向している櫛歯部を有する共通電極と、
    前記個別電極及び前記櫛歯部上の発熱抵抗体と、
    前記共通電極と異なる材料からなり、前記共通電極と接している接続電極と、を備え、
    前記共通電極において、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にスリットがある、サーマルプリントヘッド。
  2. 前記共通電極は金を含み、
    前記接続電極は銀を含む、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  3. 主走査方向において、前記スリットの幅は、前記櫛歯部の幅より大きい、請求項1又は2に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 副走査方向において、前記スリットの幅は、5μm以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 前記スリットは複数あり、
    隣接する前記スリット同士の間隔は、主走査方向における前記櫛歯部の幅より大きい、請求項1~4のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  6. 隣接する前記スリット同士の間隔は、100μm以上である、請求項5に記載のサーマルプリントヘッド。
  7. 前記スリットは複数あり、
    前記複数のスリットの一は、主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットである、請求項1~4のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  8. 前記主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットの端部の一方は、前記隣接するスリットの一方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にあり、
    前記幅が大きいスリットの端部の他方は、前記隣接するスリットの他方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
  9. さらに、前記個別電極と接している配線を備え、
    前記接続電極は、前記配線より厚い、請求項1~8のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  10. 前記個別電極は、前記櫛歯部と主走査方向において離間している請求項1~9のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドを備えるサーマルプリンタ。
  12. 蓄熱層を形成し、
    前記蓄熱層上に個別電極、及び櫛歯部を有し、かつ、スリットを有する共通電極を形成し、
    前記個別電極と接する配線を形成し、
    前記共通電極と接する接続電極を形成し、
    前記個別電極上及び前記共通電極上に発熱抵抗体を形成し、
    前記個別電極は、前記共通電極の櫛歯部と離間し、かつ、前記櫛歯部と対向しており、
    前記共通電極は、前記接続電極と異なる材料からなり、
    前記スリットは、前記櫛歯部と、前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、サーマルプリントヘッドの製造方法。
  13. 前記共通電極は金を含み、
    前記接続電極は銀を含む、請求項10に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  14. 主走査方向において、前記スリットの幅は、前記櫛歯部の幅より大きい、請求項12又は13に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  15. 副走査方向において、前記スリットの幅は、5μm以上である、請求項12~14のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  16. 前記スリットは複数あり、
    隣接する前記スリット同士の間隔は、主走査方向における前記櫛歯部の幅より大きい、請求項12~15のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  17. 隣接する前記スリット同士の間隔は、100μm以上である、請求項16に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  18. 前記スリットは複数あり、
    前記複数のスリットの一は、主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットである、請求項12~15のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  19. 前記主走査方向における隣接する前記スリット同士の間隔より幅が大きいスリットの端部の一方は、前記隣接するスリットの一方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にあり、
    前記幅が大きいスリットの端部の他方は、前記隣接するスリットの他方の端部と前記接続電極が前記共通電極と接する領域との間にある、請求項18に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  20. 前記接続電極は、前記配線より厚い、請求項12~19のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
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