JP2022059638A - 往診用歯科診療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて筐体内部へのハンドピース等の収納性をさらに向上できる往診用歯科診療機器を提供すること。【解決手段】先端がハンドピース20と接続されるチューブ30の基端が接続される接続部40を有する本体部11と、本体部11の上端を基点として開閉し、閉状態において本体部11の内側を外部から遮蔽し、開状態において本体部11の内側を外部に露出する蓋部12とが備えられた往診用歯科診療機器1の蓋部12の内部に、ハンドピース20を取り付ける収容用ホルダ50と、収容状態において、チューブ30の上部の下方移動を規制する上部フック71と、チューブ30の下部の手前側Df移動を規制する下部フック72とを備えた。【選択図】図4

Description

この発明は、歯科医療の分野において、患者の居場所まで持ち運んで歯科診療を行う往診用歯科診療機器に関する。
歯科医療に携わる歯科医師等の歯科医療従事者(以下において術者という)が、体の不自由な人や、在宅療養している人を往診の際に携帯して診療するための往診用歯科診療機器がある。これら往診用歯科診療機器として、マイクロモータハンドピースやスリーウェイシリンジなどのハンドピースとそれらの駆動源とが持ち運び可能な筐体に収納されているものがある。
特許文献1に記載の往診用歯科診療機器は、ハンドピースと駆動源を含む本体部に対して開閉自在な蓋体が備えられており、診療時には、本体部に対して蓋体を開けた状態で使用するものである。
特許文献2に記載の往診用歯科診療機器は、ハンドピースと駆動源を含む本体部に対して開閉自在に備えられた蓋体の内部にハンドピースを取付ける取付部が設けられている。この取付部にハンドピースを取付けるとともに、本体部の接続部とハンドピースとを接続するチューブを巻き取って蓋部の内部に収容して、蓋部を閉めて収納することで、コンパクト化を図ることができた。
しかしながら、持ち運び可能な筐体から蓋部を展開し、ハンドピースを使用可能な状態までの準備作業と、診療終了後に、ハンドピース等を収容して蓋部を閉めて持ち運び可能な筐体の状態まで片付ける片付け作業をより迅速に行いたいとの要望があり、蓋部内部にハンドピースを収容し、本体部に対して蓋部を閉め、筐体内部にハンドピース等を収納する収納性のさらなる向上が求められていた。
特開2013-233334号公報 意匠登録第1481252号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、従来に比べて筐体内部へのハンドピース等の収納性をさらに向上できる往診用歯科診療機器を提供することを目的とする。
この発明は、患者の居場所まで持ち運んで歯科診療を行う往診用歯科診療機器であって、一端が歯科用のハンドピースと接続されるチューブの他端が接続される接続部を有する本体部と、前記本体部の第1端部を基点として開閉し、閉状態において前記本体部の内側を外部から遮蔽し、開状態において、内部に収納空間を形成する背面、上面、下面、および、側面のうち、前記背面と対向する方向において、前記本体部の内側を外部に露出する蓋部とが備えられ、前記蓋部の内部に、前記ハンドピースを取り付ける第1取付部と、所定の載置状態である前記本体部に対して前記蓋部が前記開状態であり、且つ巻取られた前記チューブを係止させた状態において、前記チューブの上方部分の下方移動を規制するが、上方移動は規制しない第1規制部と、当該チューブの下方部分の奥行方向の外側移動を規制する第2規制部とが備えられたことを特徴とする。
なお、前記本体部の第1端部を基点として開閉するとは、載置状態において、本体部の上方端部を基点として上方に開放する構成や、本体部の側端部を基点として側方に開放する構成であってもよい。
この発明の態様として、前記第1規制部は、前記開状態において、少なくとも、上方へ突出する第1係止部を含み、前記第2規制部は、前記開状態において、少なくとも、奥行方向へ突出する第2係止部を含んでもよい。
またこの発明の態様として、前記蓋部において前記第1端部と対向する第2端部に、前記蓋部の外側と内側とへ可動するとともに、外側の位置において前記ハンドピースを取り付け可能な第2取付部を有してもよい。
またこの発明の態様として、前記閉状態で対面する前記本体部及び前記蓋部の主面は長方形であり、前記所定の載置状態を、前記主面の長手方向が載置面と並行する状態とし、前記蓋部における前記長手方向の中央よりも第1方向側に、前記第1規制部及び前記第2取付部が配置されてもよい。
またこの発明の態様として、前記第2取付部は、前記長手方向において所定の長さで形成され、複数のハンドピースを取り付けてもよい。
またこの発明の態様として、前記蓋部の前記長手方向における第1方向とは逆の第2方向側に前記第1取付部が配置されてもよい。
またこの発明の態様として、前記本体部における前記長手方向の中央よりも前記第1方向側に、前記接続部が配置されてもよい。
前記長手方向の中央よりも前記第1方向側に配置された接続部としては、長手方向に長い接続部や長手方向に並ぶ複数のインターフェースを備えた接続部において、全体が左右中央よりも前記第1方向側に配置されてもよいし、概ね第1方向側に配置されているものの、その一部が左右中央よりも前記第2方向側に配置されている場合であってもよい。
またこの発明の態様として、前記蓋部における前記長手方向の中央付近における前記第1端部の近傍に前記第2規制部が配置されてもよい。
またこの発明の態様として、前記接続部は、複数の前記チューブの他端が集約されて接続されるものであり、前記本体部の前記第1端部の近傍に、当該接続部が配置されてもよい。
またこの発明の態様として、前記第1端部は、前記所定の載置状態において、載置面側の第3端部と対向する端部であり、前記蓋部は、前記所定の載置状態かつ前記開状態において、上方へ開いて前記本体部の上へ積まれてもよい。
またこの発明の態様として、第1端部において、前記蓋部を開閉させるためのトルクヒンジを有してもよい。
またこの発明の態様として、前記本体部は、少なくとも、内部において、前記ハンドピースを制御する制御装置と、前記ハンドピースから噴射される水やエアーを供給する供給管と、前記エアーの供給源であるコンプレッサと、前記水の供給源であるポンプとを有してもよい。
さらにこの発明の態様として前記本体部における前記一方側に配置されるとともに、前記ハンドピースの制御を操作する操作部が備えられ、前記操作部は、前記開状態において前方に突出してもよい。
またこの発明の態様として前記操作部は、前記開状態において前方に向かって徐々に下方に傾斜する操作面を有してもよい。
またこの発明の態様として前記接続部は、前記長手方向における所定の範囲に亘って配置されてもよい。
さらに、前記長手方向における所定の範囲に亘って配置される前記接続部の下方に、付属品を収容する収容部が設けられてもよい。
本発明により、従来に比べて筐体内部へのハンドピース等の収納性をさらに向上できる往診用歯科診療機器を提供することができる。
(a)は格納状態の往診用歯科診療機器の斜視図、(b)は使用状態の往診用歯科診療機器の斜視図。 展開状態の往診用歯科診療機器の正面図。 展開状態の往診用歯科診療機器の底面側からの斜視図。 展開状態の往診用歯科診療機器の上面側からの斜視図。 操作パネルの正面図。 (a)は展開状態の往診用歯科診療機器の正面図、(b)は使用状態の往診用歯科診療機器の正面図。 (a)は展開状態の往診用歯科診療機器のA-A断面図、(b)は固定バンドを取付けた状態のA-A断面図、(c)はハンドピースホルダを前方回動した状態のA-A断面図。 (a)は巻き取ったチューブの下方を下部フックに係止した状態の往診用歯科診療機器のA-A断面図、(b)は使用状態のA-A断面図。 (a)はハンドピースを収容用ホルダに取付けた状態の往診用歯科診療機器の上方からの斜視図、(b)は巻き取ったチューブの下方を下部フックに係止した状態の往診用歯科診療機器の斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面とともに説明する。
なお、図1(b),図4及び図9では操作パネル81の詳細な図示を省略している。図2では、ハンドピース20、チューブ30及び付属品15の図示を省略し、固定バンド125を一部のみ図示している。
また、図3では、チューブ30及び付属品15の図示を省略し、固定バンド125を一部のみ図示している。図4及び図9では固定バンド125の図示を省略している。
さらにまた、図中において、往診用歯科診療機器1の長手方向を幅方向W、高さ方向を上下方向H、及び奥行き方向を前後方向Dとしている。また、幅方向Wのうち正面視右側をWR、正面視左側をWLとし、上下方向Hのうち上側をHu、下側をHdとし、前後方向Dのうち手前側をDf、奥側をDbとしている。
往診用歯科診療機器1は、歯科診療のためのハンドピース20が複数備えられ、患者の居場所まで持ち運んで歯科診療を行う往診用の歯科診療機器である。往診用歯科診療機器1は図1(a)に図示するような格納状態において持ち運び可能な幅方向Wに長い横長の略直方体で角に丸みや多少の傾斜があるものの箱状をなし、図1(b)に図示するような本体部11に対して蓋部12を開放させた開状態である展開状態でハンドピース20を用いて診療することができる。
先ず、往診用歯科診療機器1の全体構成について説明する。
往診用歯科診療機器1は、本体部11と、本体部11に対して開閉自在に構成された蓋部12とで、本体部11に対して蓋部12が閉められた閉状態である格納状態において幅方向Wに長い横長の略直方体の筐体10を構成している。
往診用歯科診療機器1は、複数のハンドピース20と、付属品15としてフットコントローラ151及び電源コード152とを設けている。
ハンドピース20としては、図1(b)及び図6に図示するように、バキュームシリンジハンドピース21、超音波スケーラーハンドピース22、マイクロモータハンドピース23及びスリーウェイシリンジハンドピース24を設けている。これらハンドピース20はそれぞれ、巻き取り可能なチューブ30の一端で接続され、駆動する。なお、ハンドピース20に接続するチューブ30のうちバキュームシリンジハンドピース21に接続するメインチューブ31は、チューブ30における他のチューブに比べて太径である。
筐体10は、図1(a)に図示するように、幅方向Wの長さに対して、7割程度の上下方向Hの長さと、幅方向Wの長さに対して同程度の前後方向Dの長さとを有する略直方体状に形成しており、側方の上部に図示省略するベルトを装着するベルト装着部14を備えている。
また、筐体10の側方には、本体部11に対する蓋部12の格納状態を固定するバックル16を備え、持ち運び時に術者が把持するハンドル部17を筐体10の上部に設けている。したがって、ハンドル部17を把持するとともに、ベルト装着部14に装着したベルトを肩掛けすることで術者は往診用歯科診療機器1を容易に運ぶことができる。
このように構成された筐体10における手前側Dfの面、つまり前面(後述する蓋部12の主背面121)、両側面、並びに筐体10における奥側Dbの面、つまり後ろ面(後述する本体部11の主背面111)には、上下方向Hに連続する波形によって形成された幅方向Wの凹凸形状を形成している。また、筐体10における上側Huの面、つまり上面と、下側Hdの面、つまり底面(図3参照)には、幅方向Wに連続する波形によって形成された前後方向Dの凹凸形状を形成している。しかしながら、この外観模様には限定されない。
本体部11は、筐体10(図1(a)参照)における奥側Dbの面、つまり後ろ面を構成する主背面111(図7及び図8参照)を有する幅方向Wに長い横長の略直方体状である(図2、図3、図4、図7及び図8参照)。
本体部11の内部には、図2、図7及び図8に図示するように、後述するハンドピース20を制御する制御装置Xと、エアーの供給源であるコンプレッサCと、水の供給源であるポンプPなどを少なくとも有している。また、図2及び図3に図示するように、ハンドピース20から噴射される水やエアーを供給する供給管Yを幅方向Wの中央付近において本体部11と後述する蓋部12とを跨ぐように設けている。
さらに、図1(a)に示すように、本体部11の外側上面に上述のハンドル部17を備えるとともに、主背面111の外背面に後述する固定バンド125の先端を留める留め具(図示省略)を設けている。
なお、本体部11は、幅方向Wの長さに対して7割程度の上下方向Hの長さと、幅方向Wの長さに対して6割程度の前後方向Dの長さとを有する略直方体状に形成しており、本体部11において主面である主背面111と前後方向Dに対向するとともに、格納状態において蓋部12の主面である主背面121と前後方向Dに対向する主前面112を設けている。
また、本体部11の外側部には、図3及び図4に図示するように、バックル16を構成する被係止部162を備えている。
図2に図示するように、床面Fに載置された状態において床面Fの側となる本体部11の下方端部には、主前面112より手前側Dfに突出する台座プレート114を備えている。
図1(b)及び図2乃至図4に図示するように、本体部11の主前面112における幅方向Wの中央より正面視右側WRの上側Huに操作部80を備え、その下方に、バキュームタンク91と給水ボトル92とを装着する装着部90を設けている。
操作部80は、ハンドピース20の制御を操作するためのものであり、制御装置Xと接続している。操作部80は、図1(b)及び図4に図示するように、展開状態において主前面112より手前側Dfに突出するとともに、上面に操作パネル81を備えている。詳しくは、操作部80は、展開状態において操作パネル81が手前側Dfに向かって下側Hdに傾斜するとともに、底面が水平であり、側面82が直角三角形となる横向き略三角柱状に形成している。
操作パネル81は、図5に示すように、正面視左側WLの上部に設けた表示部811、その下方に設けた設定スイッチ812、これらの正面視右側WRに設けた操作スイッチ813で構成している。
設定スイッチ812は、正面視左側WLから決定ボタン812a、-ボタン812b,+ボタン812cがあり、-ボタン812b,+ボタン812cで選択した項目を決定ボタン812aで確定するように構成している。
操作スイッチ813は、ハンドピース20を使用するための各種スイッチであり、マイクロモータハンドピース選択スイッチ814、スケーラー選択スイッチ815及びバキューム選択スイッチ816を上段に正面視左側WLからこの順で配置している。
操作スイッチ813の下段には、ハンドピース注水スイッチ817、レンジ切替スイッチ818及び正回転/逆回転切替スイッチ819を正面視左側WLからこの順で配置している。
そして、マイクロモータハンドピース選択スイッチ814、スケーラー選択スイッチ815、バキューム選択スイッチ816、及びハンドピース注水スイッチ817の上部には選択すると点灯する点灯部を備え、術者は点灯部を視認することで選択したことを確認できる。また、レンジ切替スイッチ818は表示量で操作したレンジを確認でき、逆回転切替スイッチ819は選択した正回転か逆回転かを確認する各点灯部があり、確認できる。
このように操作スイッチ813や表示部811等を設けた操作パネル81は、水平面に対して約45度の傾斜角度で傾斜しているため、所定の載置状態、つまり主背面111や主背面121の長手方向を幅方向Wに沿うように床面F(図6参照)に載置した使用状態において、往診用歯科診療機器1の手前側Dfの上側Huからの視認性及び操作性に優れている。
また、操作部80の幅方向Wの外側方には、往診用歯科診療機器1の主電源のON/OFFを切り替えるメインスイッチ83を備えている(図3及び図4参照)。
図2乃至図4に図示するように、操作部80の直下に配置された装着部90における正面視左側WLにバキュームタンク91を配置し、正面視右側WRに給水ボトル92を配置している。バキュームタンク91はバキュームシリンジハンドピース21で吸引した吸引物を貯留するためのタンクであり、適宜の大きさで形成している。
なお、装着部90に配置したバキュームタンク91は、上側Huに設けたバキュームレバー911を下げることで、バキュームシリンジハンドピース21で吸引した吸引物を貯留することができる。
また、使用状態において、吸引物がバキュームタンク91に溜まると、バキュームレバー911を上げ、装着部90からバキュームタンク91を取外し、吸引物を処分してから再度バキュームタンク91を装着したり、別途用意していたバキュームタンク91を装着したりする。
給水ボトル92は、ハンドピース20に供給するための水を封入しており、図示省略するチューブで接続管921に接続することでハンドピース20に給水することができる。
なお、使用状態において、ハンドピース20に水を供給し、封入した水が少なくなると、装着部90から給水ボトル92を取り外して、水を封入してから再度給水ボトル92を装着したり、別途用意していた給水ボトル92を装着したりする。
このように構成されたバキュームタンク91及び給水ボトル92は、上述したように適宜の大きさで形成しているものの、図3、図4、図7及び図8に示すように、装着部90に装着した状態において操作部80の手前側Dfの先端より手前側Dfに突出しない径で形成している。
上述のように構成された操作部80及び装着部90は、使用状態において操作する部分であり、使用状態における本体部11の幅方向Wのうち中央より正面視右側WRを操作領域としている。
本体部11の主前面112における幅方向Wの中央より正面視左側WLには、図2乃至図4に図示するように、チューブ30やメインチューブ31の他端を接続する接続部40を上側Huに設け、その下方に、フットコントローラ151などの付属品15を収容する収容部113を設けている。収容部113の幅方向Wの外側方には、フットコントローラ151のコード151b及び電源コード152が延出するように構成している。
フットコントローラ151は、操作スイッチ813で選択したハンドピース20の稼働のON/OFFを切り替えるため操作スイッチであり、図1(b)に図示するように、平面視略八角形状のスイッチ本体151aと、本体部11とスイッチ本体151aとを接続するコード151bとで構成している。なお、コード151bは、本体部11の内部において制御装置Xと接続している。
電源コード152は、往診用歯科診療機器1に対して電源を供給するための電源コードであり、先端に家庭用電源コンセントに差し込み可能なコネクタ(図示省略)を設けている。
収容部113は、図2乃至図4に図示するように、主前面112から手前側Dfに所定間隔を隔てて配置された壁面で構成された有底の収納部であり、幅方向Wの中央側、つまり装着部90との間には上側Huに延びる隔壁部113aを設けている。なお、収容部113は、図7に示すように、手前側Dfの面が操作部80の手前側Dfの端部と同程度の手前側Dfの位置となるように形成している。
なお、収容部113の奥側Dbの主前面112には、複数の換気孔116が格子状に配置されている。
また、収容部113の下側Hdには、ドレーンホースを接続し、本体部11内部のドレーン管内部に溜まる水を排水するためのドレーン接続部115を設けている。
主背面121における収容部113の上側Huであり、本体部11の上方端部の近傍に設けた接続部40は、バキュームシリンジハンドピース21に接続されるメインチューブ31を接続するメイン接続部41と、他のハンドピース20に接続するチューブ30を接続するサブ接続部42,43,44がある。
なお、接続部40はチューブ30やメインチューブ31を、ユーザが着脱自在に構成されてもよく、ユーザによる着脱自在ではない、つまり、固定的に構成されてもよい。
メイン接続部41及びサブ接続部42,43,44は、図2及び図3に図示するように、この順で正面視左側WLから所定間隔を隔てて幅方向Wに一列状に配置している。なお、上述したように、複数のチューブ30の他端が集約されて接続される接続部40は、幅方向Wにおいて、後述するハンドピースホルダ60の幅方向Wの長さに対して半分程度の長さに亘って配置している。
さらに、サブ接続部44より幅方向Wの中央側に、2つの注水量つまみ45を設けている。2つの注水量つまみ45は、一列状に配置された接続部40と同列状に配置している。
蓋部12は、図2に図示するように、筐体10(図1(a)参照)における手前側Dfの面、つまり前面を構成するとともに、本体部11の主面である主背面111や主前面112と前後方向Dに対向する主背面121を有する幅方向Wに長い横長の略直方体状である。詳しくは、幅方向Wの長さに対して7割程度の上下方向Hの長さと、幅方向Wの長さに対して4割程度の前後方向Dの長さとを有する略直方体状に形成している。
そして、図2及び図3に図示するように、展開状態において、蓋部12の内部であって、主背面121の手前側Dfを収容空間Aとしている。
具体的には、図2及び図3に図示するように、展開状態における主背面121の上端から手前側Dfに延びる上面122(格納状態では下面)、主背面121の下端から手前側Dfに延びる下面123(格納状態では上面)、主背面121の両側端から手前側Dfに延びる側面124及び主背面121とで囲まれた領域を、手前側Dfが開放された収容空間Aとしている。なお、収容空間Aにおける幅方向Wのうち正面視左側WLをチューブ収容空間Atとし、正面視右側WRをハンドピース収容空間Ahとしている。
このように収容空間Aを内部に構成する蓋部12において、図1(b)、図2及び図3に図示するように、バックル16を構成する係止部161を外側部に備えるとともに、蓋部12の下方端部における幅方向Wの中央付近に上述したように供給管Yを設けている。
収容空間Aを構成する蓋部12の内面側における幅方向Wの中央より正面視左側WLのチューブ収容空間Atには、ハンドピースホルダ60と規制フック70とを備えている。
ハンドピースホルダ60は、図1(b)に図示する使用状態において、ハンドピース20を取り付け可能な取付部として機能するホルダである。
ハンドピースホルダ60は、図2に示すようにチューブ収容空間Atに収容された収容状態と、図1(b)に示すように蓋部12の手前側Dfから突出する張り出し状態とを枢動可能に構成している。
ハンドピースホルダ60は、図1(b)、図2及び図3に図示するように、展開状態におけるチューブ収容空間Atに配置、つまり蓋部12の上方端部に備わり、図2及び図3に図示するように4つのハンドピース20をそれぞれ装着する装着溝61を備えている。各装着溝61には、装着溝61に対するハンドピース20の脱着を検出する検出部62を設けている。
ハンドピースホルダ60は、装着させた各ハンドピース20を術者が容易に取り出せるように、装着溝61を幅方向Wに所定間隔を隔てて配置している。そのため、図2及び図3に示すように、幅方向Wにおいてチューブ収容空間Atのほぼ全域に亘る長さ(つまり収容空間Aの幅方向Wの長さの半分程度の長さ)に形成している。
換言すると、ハンドピースホルダ60は、図2に示すように、展開状態の本体部11の主前面112の上部に配置された接続部40及び供給管Yを幅方向Wに跨ぐような幅方向Wの長さで形成している。
ハンドピースホルダ60は、図1(b)及び図8(b)に図示する使用状態において、装着溝61に安定してハンドピース20を装着できる適宜の高さ(展開状態において上下方向Hの長さであり、収容状態において前後方向Dの長さ)で形成している。
ハンドピースホルダ60は、図1(b)及び図8(b)に図示する使用状態において、装着溝61に装着したハンドピース20を、蓋部12の手前側Dfの面、すなわち本体部11の主前面112から手前側Dfに適宜の間隔を隔てて配置できる適宜の長さ(展開状態において前後方向Dの長さであり、収容状態において上下方向Hの長さ)で形成している。
詳しくは、ハンドピースホルダ60は、図1(b)及び図8(b)に図示する使用状態においてハンドピース20の下端から下側Hdに延びるチューブ30が操作部80の手前側Dfの端部より奥側Dbに配置されるように形成している。
このように構成したハンドピースホルダ60は、図2乃至図4に図示するように、展開状態において、後述するトルクヒンジ13が設けられた蓋部12の下方端部と上下方向Hに対向する上方端部である、上面122の手前側Dfの端部に設けたヒンジ63によって、蓋部12の内部と外部とへ枢動可能に構成している。なお、ヒンジ63は、適宜の枢動位置でハンドピースホルダ60を保持できるトルクヒンジで構成している。
このように構成しているため、図7(a)及び図7(b)に図示するように、ヒンジ63を枢動軸としてハンドピースホルダ60を下方に枢動し、蓋部12の内部に位置する収容状態では、ハンドピースホルダ60はチューブ収容空間Atにおいて、主背面121から所定間隔を隔てて手前側Dfに配置されるとともに、下方に突出するような態様となる。
逆に、図7(c)に図示するように、ヒンジ63を枢動軸としてハンドピースホルダ60を上方に枢動し蓋部12の外部に位置する張り出し状態では、ハンドピースホルダ60はチューブ収容空間Atより、つまり蓋部12の手前側Dfの端部より手前側Dfに張り出すような態様となる。
チューブ収容空間Atに設けた規制フック70は規制部であり、主背面121におけるチューブ収容空間Atを構成する範囲に設けた上部フック71と、下面123におけるチューブ収容空間Atを構成する範囲に設けた下部フック72とを備えている。
上部フック71は、主背面121のチューブ収容空間Atを構成する範囲における上下方向Hの中央付近(上下方向の中央から少し上方寄り)に配置し、図3、図7、及び図8に図示するように、主背面121から手前側Dfに向かって伸びるフック本体712の先端から手前側Df及び上側Huに向かって斜め外側方向に突出する係止部である上向き係止部711を設けている。このように構成された上部フック71は、フック本体712と上向き係止部711とで側面視逆向きの鈍角状略L字型に形成している。
なお、図2に示すように、正面視において、上部フック71はハンドピースホルダ60の幅方向Wの中央付近、つまりチューブ収容空間Atの幅方向Wの中央付近に配置している。また、上部フック71は上向き係止部711の上端が、収容状態のハンドピースホルダ60の下端より下方に位置するように配置している。
下部フック72は、展開状態において、蓋部12の下方端部である下面123における幅方向Wの中央より少しチューブ収容空間Atを構成する側、つまり少し正面視左側WLに配置している。
下部フック72は、図4、図7乃至図9、殊に図8(b)及び図9(a)に図示するように、下面123から上側Huに向かって伸びるフック本体722の先端から奥側Db及び上側Huに向かって斜め内側方向に突出する係止部である奥向き係止部721を設けている。このように構成された下部フック72は、フック本体722と奥向き係止部721とで側面視横向きの鈍角状略L字型に形成している。
なお、図2に示すように正面視の幅方向Wにおいて、下部フック72はチューブ収容空間Atにおける正面視右側WRである、本体部11の上部と蓋部12の下部を跨ぐように配置した供給管Yに対応するように配置している。また、図8(b)に示すように、断面図において、下部フック72は奥向き係止部721の先端が主背面121より所定間隔を隔てて手前側Dfに位置するように配置している。
主背面121における上部フック71より下側Hdにおいて、幅方向Wにおける下部フック72に対応する位置には、後述する固定バンド125の先端を留める留め具126を設けている。
収容空間Aを構成する蓋部12の内面側における幅方向Wの中央より正面視右側WRのハンドピース収容空間Ahには、収容用ホルダ50と固定バンド125とを備えている。
固定バンド125は、図6(a)に図示する収容状態において、チューブ収容空間Atに収容したチューブ30を留めておくとともに、例えば、図7(b),(c)及び図8に図示するように、本体部11に対して蓋部12が上方に開放した展開状態を保持するためのバンドである。
なお、図3において固定バンド125の先端側の図示を省略しているが、所定の長さで形成するとともに、適宜の強度と可撓性を有している。また、固定バンド125の先端には留め具126に留めることができる留め具を設けている。
固定バンド125は、上面122における幅方向Wの中央より少しハンドピース収容空間Ahを構成する側、つまり少し正面視右側WRに配置し、上面122から手前側Dfに向かって伸びるように設けている。
収容用ホルダ50は、取付部であって、図4に図示する収容状態において、ハンドピース20を装着しておくホルダである。
収容用ホルダ50は、展開状態におけるハンドピース収容空間Ahの上下方向Hの中央よりわずかに下側に配置し、図2に示すように4つのハンドピース20をそれぞれ装着する装着溝51を備えている。
収容用ホルダ50は、装着溝51にハンドピース20を装着してコンパクトに格納できるように、ハンドピースホルダ60における装着溝61の幅方向Wに間隔より狭い間隔で装着溝51を配置している。そのため、図2に示すように、幅方向Wにおいてハンドピースホルダ60より狭い(短い)長さで形成している。そして、ハンドピース収容空間Ahにおいてできるだけ正面視右側WRに配置している。
上述のように構成された本体部11と蓋部12とは、展開状態、つまり床面Fに往診用歯科診療機器1を載置した載置状態において床面F側である下方端部と上下方向Hに対向する本体部11の上方端部と、蓋部12の下方端部とを跨ぐように設けたトルクヒンジ13によって連結され、トルクヒンジ13を基点として枢動可能に構成している。
トルクヒンジ13は、本体部11に対して開閉する蓋部12を任意の位置で止めることができるヒンジであり、正面視において、幅方向Wに所定間隔を隔てて2か所設けている。
そのため、本体部11の上に積まれるように展開できる蓋部12の開閉作業時において、ハンドピース20等を収容した蓋部12が自重によって不用意に勢いよく閉まってしまうことを防止でき、診療準備作業や片付け作業を安全且つ容易に行うことができる。
このように構成された往診用歯科診療機器1は、図4に示すように、ハンドピース収容空間Ahに設けた収容用ホルダ50にハンドピース20を装着し、チューブ収容空間Atに巻き取ったチューブ30を収容する収容状態とすることができる。
詳しくは、収容状態では、一端をハンドピース20に接続し、他端を接続部40に接続したチューブ30を巻き取ってチューブ収容空間Atに収容する。このとき、巻き取ったチューブ30の上方は上部フック71によって下側Hdへの移動が規制され、チューブ30の下方は下部フック72によって前後方向Dにおいて外側である手前側Dfへの移動が規制されている。なお、上部フック71を主背面121のチューブ収容空間Atを構成する範囲における上下方向Hの中央から少し上方寄りに配置しているため、巻き取ったチューブ30の上方を容易に係止することができる。
さらには、巻き取ったチューブ30の上方の手前側Dfには、収容状態のハンドピースホルダ60が下側Hdに向かって突出する態様で配置されているため、チューブ30の上方の手前側Dfへの移動を規制している。
このとき、幅方向Wにおいてチューブ収容空間Atのほぼ全域に亘る長さでハンドピースホルダ60を形成している、つまり幅広で形成しているため、巻き取って収容したチューブ30の手前側Dfの移動をチューブ収容空間Atのほぼ全幅において規制することができる。
また、収容用ホルダ50を、展開状態におけるハンドピース収容空間Ahの上下方向Hの中央よりわずかに下側に配置するとともに、幅方向Wにおいてハンドピースホルダ60より狭い(短い)長さで形成し、ハンドピース収容空間Ahにおいてできるだけ正面視右側WRに配置しているため、収容用ホルダ50が長く、幅方向Wの中央よりに配置されている場合に比べ、チューブ収容空間Atに収容するチューブ30を大きな径で巻き取って収容することができる。
また、正面視右側WRのハンドピース収容空間Ahに設けた収容用ホルダ50にハンドピース20を装着した状態で、チューブ30を巻き取って正面視右側WRのチューブ収容空間Atに収容できるため、蓋部12の内部のハンドピース収容空間Ahにハンドピース20を収容する収容作業の作業性を向上することができる。
逆に、また、正面視右側WRのハンドピース収容空間Ahに設けた収容用ホルダ50にハンドピース20を装着したままの状態で、正面視右側WRのチューブ収容空間Atに収容したチューブ30を取り出し、チューブ30を取り出したあと、安全にハンドピース20をハンドピースホルダ60に装着して、診療準備を迅速に行うことができる。
また、蓋部12の内部における正面視左側WLに収容したチューブ30の上部の下方移動を上部フック71で規制するとともに、チューブ30の上部の手前側Dfの移動を蓋部12の内側に配置された収納状態のハンドピースホルダ60で規制するため、巻き取ったチューブ30を筐体10の内部に安定して収容することができる。
このように構成された往診用歯科診療機器1は、上述したように、トルクヒンジ13を枢動軸として、本体部11の上部かつ端部を基点として蓋部12を枢動回転させて開閉し、図1(a)に示す格納状態と図1(b)に示す展開状態に移行することができる。
図1(a)に示す格納状態では、本体部11の主前面112を蓋部12で遮蔽して、本体部11の内部(主前面112)が露出しない筐体10を構成し、筐体10の内部にハンドピース20及びチューブ30を収納することができる。
図1(b)に示す展開状態では、本体部11の上方に蓋部12が移動し、本体部11の手前側Dfの面である主前面112と、蓋部12の収容空間Aとが手前側Dfに露出する態様となる。
このように、往診用歯科診療機器1は、上方へ開いて本体部11の上に積まれるように蓋部12を展開できるため、使用時における載置面積をコンパクトにすることができる。
また、展開状態の蓋部12の上方端部に配置されたハンドピースホルダ60にハンドピース20を取り付けできるため、長方形状に形成した主背面111及び主背面121の長手方向が幅方向Wとなるように床面Fに載置して診療する在宅診療において、ハンドピース20の取扱い性を向上することができる。
なお、本体部11の上に積まれるように展開できる蓋部12の開閉時においても、上述したように、蓋部12の内部にハンドピース20やチューブ30を安定して収容できるため、診療準備作業や片付け作業を容易且つ迅速に行うことができる。
続いて、格納状態から展開状態に移行する際のフローを説明する。
まず、格納状態からバックル16を解除して筐体10の固定状態を開放し、トルクヒンジ13を枢動軸として本体部11に対して蓋部12を上方に移動して展開状態とする(図7(a)参照)。
図6(a)に示すように、チューブ収容空間Atに巻き取った状態で収容されたチューブ30を留めていた固定バンド125を留め具126から外し、固定バンド125を蓋部12の上方から背面側に取り回して、本体部11の背面側の留め具(図示省略)に留めて展開状態を固定する(図7(b)参照)。
そして、ハンドピースホルダ60を、ヒンジ63を枢動軸として上方に枢動して張り出し状態とする(図7(c)参照)。これにより、チューブ収容空間Atにおいて巻き取った状態で収容されたチューブ30の上側Huの手前側Dfを開放することができる。
この状態で、巻き取ったチューブ30の下方を下部フック72によって規制したまま、チューブ30の上方を、上部フック71の上向き係止部711を超えて手前側Dfに移動する(図8(a)及び図9(b)参照)。そのあと、チューブ30の下方を下部フック72の奥向き係止部721を超えて、巻き取ったチューブ30をチューブ収容空間Atから取出し、チューブ30を解放する(図9(a)参照)。
この状態では、ハンドピース20はハンドピース収容空間Ahの収容用ホルダ50に取り付けたままであり、収容用ホルダ50からハンドピース20を取出し、図1(b)及び図6(b)に示すように、張り出し状態のハンドピースホルダ60に装着することで使用状態とすることができる。
なお、この使用状態では、上面122の手前側Dfの端部に設けた、トルクヒンジで構成するヒンジ63によってハンドピースホルダ60を枢動可能としているため、不用意にハンドピースホルダ60が格納されることない。
そのため、操作パネル81におけるメインスイッチ83及びフットコントローラ151を操作することで、安定したハンドピースホルダ60で保持したハンドピース20を取り出して稼働させて、患者を診療することができる。
また、ハンドピース20の制御を操作する操作部80が、ハンドピースホルダ60及び接続部40が配置された正面視左側WLとは逆の本体部11の正面視右側WRの操作領域に配置されているため、使用状態において、ハンドピースホルダ60に装着したハンドピース20と接続部40とを連結するチューブ30が操作部80と干渉しがたくなる。
具体的には、ハンドピースホルダ60と接続部40とを往診用歯科診療機器1における正面視左側WLに配置しているため、使用状態において、ハンドピースホルダ60に装着したハンドピース20と接続部40とを結ぶチューブ30は、図1(b)及び図5(b)に示すように、操作部80や装着部90が配置された正面視右側WR、つまり操作領域には侵入しがたく、正面視左側WLに配置される。
特に、ハンドピースホルダ60は、図8(b)に示すように、使用状態においてハンドピース20の下端から下側Hdに延びるチューブ30が操作部80の手前側Dfの端部より奥側Dbに配置されるように形成し、操作部80は操作領域において主前面112より手前側Dfに突出するため、チューブ30の正面視右側WRへの移動、つまり操作領域への侵入を抑制できるため、操作部80の前方の視認性及び操作性並びにハンドピース20の使用性を向上することができる。
逆に、使用状態から格納状態に移行するためには、まず、図9(a)に示すように、往診用歯科診療機器1を所定の載置状態、かつ、蓋部12が開状態となった、つまり、使用状態においてハンドピースホルダ60に取り付けていたハンドピース20をハンドピース収容空間Ahに設けた収容用ホルダ50に取り付ける。
そして、各接続部40と各ハンドピース20とを結ぶ複数本のチューブ30をひとまとめとして、大きな輪っかを形成するようにひとまとめにしたチューブ30を大きく捩じる。そして捩じった際に生じるチューブ30の交点を、図9(b)に示すように下部フック72に係止する。
このとき、奥向き係止部721の先端が主背面121より所定間隔を隔てて手前側Dfに位置するように下部フック72を配置しているため、チューブ30の交点を容易に下部フック72に係止することができる。
この状態で、巻き取ったチューブ30の交点を下部フック72によって規制したまま、チューブ30の手前側Dfを奥側Dbに移動して上部フック71に係止する(図7(c)参照)。
つまり、巻取られたチューブ30の上方部分の下側Hdへの移動を規制する上部フック71と、チューブの下方部分の奥行方向の外側である前後方向Dの手前側Dfへの移動を規制する下部フック72により、適切に蓋部12へチューブ30を収容できる。
そして、ヒンジ63を枢動軸として張り出し状態であったハンドピースホルダ60を下方に枢動して収納状態とする(図7(b)参照)。これにより、上側Huの手前側Dfをハンドピースホルダ60で規制した状態で巻き取ったチューブ30をチューブ収容空間Atに収容することができる。
展開状態を固定していた固定バンド125の先端を本体部11の背面側の留め具から取り外し、チューブ収容空間Atに収容したチューブ30を固定するように留め具126と留めてチューブ30の収容を完了する。
この状態では、固定バンド125による展開状態の固定は解消しているため、速やかに、本体部11に対して蓋部12を下方に枢動させて閉止し、被係止部162に係止部161を係止して、筐体10を固定して格納状態とし、筐体10内部にハンドピース20及びチューブ30を収納することができる。
なお、チューブ収容空間Atに巻き取ったチューブ30を収容した蓋部12を、トルクヒンジ13を枢動軸として下方に枢動させても、上部フック71に上向き係止部711を設け、下部フック72に奥向き係止部721を設けているため、チューブ収容空間Atにチューブ30を収容したままの状態で蓋部12を容易に開閉でき、容易に格納状態に移行し、筐体10の内部にハンドピース20及びチューブ30を収納することができる。
また、図2に図示するように、蓋部12の幅方向Wにおける正面視左側WLとは逆の正面視右側WRのハンドピース収容空間Ahに収容用ホルダ50を配置しているため、正面視左側WLのチューブ収容空間Atにハンドピース20とチューブ30の両方を収容する場合に比べ、蓋部12の内部空間を有効活用し、コンパクトな筐体10を構成することができる。
また、本体部11における正面視右側WRに接続部40が配置された場合、巻き取ったチューブ30を取り回して蓋部12のチューブ収容空間Atに収容すると、接続部40から延びるチューブ30は本体部11と蓋部12との間を正面視右側WRから正面視左側WLに向かって斜方向に跨ぐ態様となり、蓋部12の内部へのチューブ30の収容性が低下する。これに対し、上述の往診用歯科診療機器1では、図2及び図3に図示するように、本体部11における正面視右側WRに接続部40を配置することで、蓋部12の内部へのチューブ30の収容性を向上することができる。
また、チューブ収容空間Atに収容した収容状態において、巻き取ったチューブ30には自重が作用するとともに、チューブ30の巻き解こうとする向きの復元力が作用する。展開状態において、チューブ収容空間Atに収容したチューブ30に対して自重と復元力が作用する下方側の幅方向Wの中央付近に下部フック72に配置しているため、チューブ30の下部の手前側Dfの移動をより確実に規制することができる。
さらに、図2及び図3に図示するように、複数のチューブ30の基端が集約されて接続される接続部40を本体部11の上方端部の近傍に配置したため、接続部40から延びる複数のチューブ30を本体部11と蓋部12との間を跨いで蓋部12の内部に収容する際に、チューブ30の取り回し長さが短くなる。つまり、チューブ30の大部分を巻き取って収容することができ、筐体10の内部への収納性を向上するとともに、チューブ30の収容性を向上することができる。
また、図4に図示するように、接続部40に接続されたチューブ30は、本体部11から所定長さ分前方に向って延びてから湾曲するため、幅方向Wにおける所定の範囲に亘って配置される接続部40の下方はいわゆるデッドスペースとなりやすい。これに対し、幅方向Wにおける所定の範囲に亘って配置される接続部40の下方であるデッドスペースに、フットコントローラ151等を収容する収容部113を設けている。そのため、収容部113がハンドピース20を用いた診療時のチューブ30に干渉しがたく、空間を有効活用することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の説明では、接続部40としてメイン接続部41及びサブ接続部42,43,44を備え、幅方向Wに一列状に配置し、一列状に配置することで幅方向Wにおいて所定の長さ分に亘って接続部40を配置したが、メイン接続部41及びサブ接続部42,43,44を一体的に構成するとともに幅方向Wに所定の長さに形成してもよい。また、接続部40として、主前面112における幅方向Wより正面視左側WLに配置したが、接続部40の大部分が正面視左側WLに配置していれば、一部分が正面視右側WRに配置してもよい。
同様に、幅方向Wにおいて所定長さで形成されたハンドピースホルダ60を蓋部12における正面視左側WLのチューブ収容空間Atに配置したが、ハンドピースホルダ60の大部分が正面視左側WLのチューブ収容空間Atに配置していれば、一部分が正面視右側WRのハンドピース収容空間Ahに配置してもよい。
また、上述の往診用歯科診療機器1では、本体部11の上端に設けたトルクヒンジ13により、蓋部12は本体部11に対して上下方向に回動して開閉できるように構成したが、本体部11の側方にトルクヒンジ13を設け、本体部11の側方に回動して蓋部12を開閉できるように構成してもよい。
また、規制フック70である上部フック71は、上述したようなL字形状に限られず、係止部711の先端が主背面121から手前側DFに向かって伸びつつ上側Huに向かって斜め外側Df方向上向きで側面視にてR形状であってもよい。さらに、係止部711の先端の方向は、上側Huに向かって斜め外側Df上向きに限られず、垂直上側Hu、斜め奥側Db上側Huであってもよい。
また、規制フック70である下部フック72は、上述したようなL字形状に限られず、係止部721の先端が下面123から上側Huに向かって伸びつつ奥側Db及び上側Huに向かって斜め方向上向きで側面視にてR形状であってもよい。さらに、係止部721の先端の方向は、奥側Db及び上側Huに向かって斜め上向に限られず、垂直上側Huであってもよい。
1…往診用歯科診療機器
11…本体部
12…蓋部
13…トルクヒンジ
15…付属品
20…ハンドピース
30…チューブ
40…接続部
50…収容用ホルダ
60…ハンドピースホルダ
71…上部フック
72…下部フック
80…操作部
81…操作パネル
113…収容部
711…上向き係止部
721…奥向き係止部
C…コンプレッサ
P…ポンプ
W…幅方向
X…制御装置
Y…供給管

Claims (12)

  1. 患者の居場所まで持ち運んで歯科診療を行う往診用歯科診療機器であって、
    一端が歯科用のハンドピースと接続されるチューブの他端が接続される接続部を有する本体部と、
    前記本体部の第1端部を基点として開閉し、閉状態において前記本体部の内側を外部から遮蔽し、開状態において、内部に収納空間を形成する背面、上面、下面、および、側面のうち、前記背面と対向する方向において、前記本体部の内側を外部に露出する蓋部とが備えられ、
    前記蓋部の内部に、
    前記ハンドピースを取り付ける第1取付部と、
    所定の載置状態である前記本体部に対して前記蓋部が前記開状態であり、且つ巻取られた前記チューブを係止させた状態において、前記チューブの上方部分の下方移動を規制するが、上方移動は規制しない第1規制部と、当該チューブの下方部分の奥行方向の外側移動を規制する第2規制部とが備えられた
    往診用歯科診療機器。
  2. 前記第1規制部は、前記開状態において、少なくとも、上方へ突出する第1係止部を含み、
    前記第2規制部は、前記開状態において、少なくとも、奥行方向へ突出する第2係止部を含む
    請求項1に記載の往診用歯科診療機器。
  3. 前記蓋部において前記第1端部と対向する第2端部に、
    前記蓋部の外側と内側とへ可動するとともに、外側の位置において前記ハンドピースを取り付け可能な第2取付部を有する
    請求項1または2に記載の往診用歯科診療機器。
  4. 前記閉状態で対面する前記本体部及び前記蓋部の主面は長方形であり、
    前記所定の載置状態を、前記主面の長手方向が載置面と並行する状態とし、
    前記蓋部における前記長手方向の中央よりも第1方向側に、前記第1規制部及び前記第2取付部が配置された
    請求項3に記載の往診用歯科診療機器。
  5. 前記第2取付部は、前記長手方向において所定の長さで形成され、複数のハンドピースを取り付けることができる
    請求項4に記載の往診用歯科診療機器。
  6. 前記蓋部の前記長手方向における第1方向とは逆の第2方向側に前記第1取付部が配置された
    請求項4又は5に記載の往診用歯科診療機器。
  7. 前記本体部における前記長手方向の中央よりも前記第1方向側に、前記接続部が配置された
    請求項6に記載の往診用歯科診療機器。
  8. 前記蓋部における前記長手方向の中央付近における前記第1端部の近傍に前記第2規制部が配置された
    請求項4乃至7のうちいずれかに記載の往診用歯科診療機器。
  9. 前記接続部は、複数の前記チューブの他端が集約されて接続されるものであり、
    前記本体部の前記第1端部の近傍に、当該接続部が配置された
    請求項1乃至8のうちいずれかに記載の往診用歯科診療機器。
  10. 前記第1端部は、前記所定の載置状態において、載置面側の第3端部と対向する端部であり、
    前記蓋部は、前記所定の載置状態かつ前記開状態において、上方へ開いて前記本体部の上へ積まれる
    請求項1乃至9のうちいずれかに記載の往診用歯科診療機器。
  11. 第1端部において、
    前記蓋部を開閉させるためのトルクヒンジを有する
    請求項1乃至10のうちいずれかに記載の往診用歯科診療機器。
  12. 前記本体部は、少なくとも、内部において、前記ハンドピースを制御する制御装置と、前記ハンドピースから噴射される水やエアーを供給する供給管と、前記エアーの供給源であるコンプレッサと、前記水の供給源であるポンプとを有する
    請求項1乃至11のうちいずれかに記載の往診用歯科診療機器。
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