JP2022059461A - 調光部材、サンバイザ - Google Patents

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Abstract

Figure 2022059461000001
【課題】調光部材を反射状態とした際に、表示物が観察されなくする。
【解決手段】調光部材10は、電圧の印加により可視光透過率を調節可能な第1調光ユニット20と、第1調光ユニット20に積層された第2調光ユニット40と、第1調光ユニット20と第2調光ユニット40との間に配置され、表示する表示物85を有する表示シート80と、を備える。第1調光ユニット20は、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22と、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22の間に配置された第1液晶ユニット30と、第2吸収型偏光板22及び第1液晶ユニット30の間に配置された反射型偏光板23と、を有する。第1液晶ユニット30は、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、調光部材及び調光部材を備えるサンバイザに関する。
従来、特許文献1に示すような、半透明状態、不透明状態及び反射状態を切り換え可能な光学部材が知られている。半透明状態、不透明状態及び反射状態を切り換えるために、特許文献1に示す光学部材は、光の透過状態を変化させるユニットと、光の拡散状態を変化させるユニットと、を有している。これらのユニットとして、液晶を利用する方式が考えられる。このような光学部材は、半透明状態、不透明状態及び反射状態との間の切り換えの応答が早い。特許文献1では、このような光学部材を表示装置の表示面に設けることが示されている。
一方、光の透過状態を切り換え可能な調光部材が求められている。特許文献1に示す光学部材を調光部材として利用することで、半透明状態、不透明状態及び反射状態を切り換え可能な調光部材を得ることができると考えられる。このような調光部材は、例えば自動車のサンバイザに用いられる。
特開2010-211084号公報
ところで、自動車には、自動車の設備に関する注意書き等の表示物が設けられている。このような表示物は、サンバイザに好適に設けられる。しかしながら、サンバイザが備える調光部材に表示物が設けられると、特に調光部材を反射状態とした際に、表示物が当該調光部材を介した視界を妨げ得る。したがって、調光部材を反射状態とした際に、表示物が観察されなくなることが求められている。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、調光部材を反射状態とした際に、表示物が観察されなくなることを目的とする。
本発明の調光部材は、
電圧の印加により可視光透過率を調節可能な第1調光ユニットと、
前記第1調光ユニットに積層された第2調光ユニットと、
前記第1調光ユニットと前記第2調光ユニットとの間に配置され、表示する表示物を有する表示シートと、を備え、
前記第1調光ユニットは、第1吸収型偏光板及び第2吸収型偏光板と、前記第1吸収型偏光板及び前記第2吸収型偏光板の間に配置された第1液晶ユニットと、前記第2吸収型偏光板及び前記第1液晶ユニットの間に配置された反射型偏光板と、を有し、
前記第1液晶ユニットは、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である。
本発明の調光部材において、前記第2調光ユニットは、前記第1調光ユニットの前記第2吸収型偏光板の側に積層されていてもよい。
本発明の調光部材において、前記表示物は、前記第1調光ユニットの側から観察可能なように設けられていてもよい。
本発明の調光部材において、前記表示物の面積は、前記第1液晶ユニットの面積より小さくてもよい。
本発明の調光部材において、
前記表示シートは、前記表示物を支持する透明な基材をさらに有し、
前記基材のリタデーションは、200nm以下または5000nm以上であってもよい。
本発明の調光部材において、前記表示物は、画像表示装置によって形成されてもよい。
本発明の調光部材において、前記第2調光ユニットは、電圧の印加によりヘイズ値を調節可能であってもよい。
本発明の調光部材において、
前記第2調光ユニットは、電圧の印加により向きが変化する液晶分子を含む第2液晶層を有し、
前記第2液晶層は、高分子分散型液晶層または高分子ネットワーク型液晶層であってもよい。
本発明の調光部材において、前記第2調光ユニットは、電圧の印加により可視光透過率を調節可能であってもよい。
本発明の調光部材において、
前記第2調光ユニットは、第3吸収型偏光板及び第4吸収型偏光板と、前記第3吸収型偏光板及び前記第4吸収型偏光板の間に配置された第2液晶ユニットと、を有し、
前記第2液晶ユニットは、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能であり、
前記第2吸収型偏光板は、前記第1液晶ユニットより前記第2調光ユニットの側に設けられており、
前記第3吸収型偏光板は、前記第2液晶ユニットより前記第1調光ユニットの側に設けられており、
前記第2吸収型偏光板の透過軸と前記第3吸収型偏光板の透過軸とがなす角度は、5°以下であってもよい。
本発明の調光部材において、前記第1調光ユニットの可視光透過率を最も大きくし且つ前記第2調光ユニットに黒色板を配置した状態において、L表色系における前記第2調光ユニットと前記表示物との最大の色差△Eabは、0.7以上であってもよい。
本発明の調光部材において、
前記表示シートは、前記表示物の前記第2調光ユニットの側に積層された下地層をさらに有し、
前記下地層は、着色されていてもよい。
本発明の調光部材において、前記下地層の全光線透過率は、70%以下であってもよい。
本発明の調光部材において、前記表示シートは、前記下地層の前記表示物の側とは逆側に積層された第2表示物をさらに有してもよい。
本発明のサンバイザは、上述したいずれかの調光部材を備える。
本発明によれば、調光部材を反射状態とした際に、表示物が観察されなくすることができる。
図1は、本発明による調光部材を備えたサンバイザが内部に配置された自動車を概略的に示す斜視図である。 図2は、調光部材の分解断面図である。 図3は、第2調光ユニットの第2液晶層の一例を説明するための図であって、液晶分子が配向していない状態を示す図である。 図4は、第2調光ユニットの第2液晶層の一例を説明するための図であって、液晶分子が配向した状態を示す図である。 図5は、第2調光ユニットの第2液晶層の他の例を説明するための図であって、液晶分子が配向していない状態を示す図である。 図6は、第2調光ユニットの第2液晶層の他の例を説明するための図であって、液晶分子が配向した状態を示す図である。 図7は、観察される状態の調光部材を示す概略断面図である。 図8は、調光部材の作用を説明するための図である。 図8Aは、図8の状態の調光部材を示す正面図である。 図9は、調光部材の作用を説明するための図である。 図10は、調光部材の作用を説明するための図である。 図10Aは、図10の状態の調光部材を示す正面図である。 図11は、調光部材の作用を説明するための図である。 図12は、調光部材の一変形例を示す断面図である。 図13は、調光部材の他の変形例を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物の縮尺および寸法等から変更し誇張してある。
図1には、本実施の形態の調光部材10が適用される一例として、調光部材10を備えたサンバイザが示されている。図1に示されているように、自動車1には、その内部であってフロントガラス5に対面する位置に、サンバイザが配置されている。サンバイザは、フロントガラス5を通って入射する太陽光等を低減し、自動車1の乗員に良好な視界を与えることができる。
調光部材10は、一方の側からの観察において、透明状態、不透明状態及び反射状態を切り換えることができる。透明状態及び不透明状態は、例えばセンサによって検出された明るさに基づいて、自動で調節されてもよい。なお、透明状態とは、調光部材10を介して一方の側から他方の側を観察可能な状態のことをいう。また、不透明状態とは、一方の側から他方の側を観察できない状態のことをいう。したがって、不透明状態には、光を拡散透過する状態や光を遮光する状態が含まれる。また、反射状態とは、調光部材10を一方の側から観察した際に、鏡像として当該一方の側が観察される状態のことをいう。
図2には、本実施の形態の調光部材10の断面図が示されている。調光部材10は、板状の部材である。図2に示すように、調光部材10は、第1透明支持体11と、第2透明支持体12と、第1接合層13と、第2接合層14と、第3接合層15と、第4接合層16と、第1調光ユニット20と、第2調光ユニット40と、表示シート80と、を有している。第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、第1調光ユニット20及び第2調光ユニット40を支持している。第2調光ユニット40は、第1調光ユニット20に積層されている。表示シート80は、第1調光ユニット20と第2調光ユニット40との間に配置されている。第1接合層13は、第1透明支持体11と第1調光ユニット20とを接合する。第2接合層14は、第1調光ユニット20と表示シート80とを接合する。第3接合層15は、表示シート80と第2調光ユニット40とを接合する。第4接合層16は、第2調光ユニット40と第2透明支持体12とを接合する。すなわち、図2に示されている例では、調光部材10の各構成要素は、第1透明支持体11、第1接合層13、第1調光ユニット20、第2接合層14、表示シート80、第3接合層15、第2調光ユニット40、第4接合層16、第2透明支持体12の順で、積層方向dLに積層されている。
第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、第1調光ユニット20及び第2調光ユニット40を支持する。第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、板状の部材である。第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、アクリルおよびポリカーボネートの少なくとも一方を含んでいることが好ましく、アクリルを含んでいることがより好ましい。例えば、第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、2つのアクリルの間にポリカーボネートが積層された構成であってよい。また、第1透明支持体11及び第2透明支持体12に含まれるアクリルまたはポリカーボネートの分子量が、17,000以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましい。第1透明支持体11及び第2透明支持体12がこのような材料で形成されていると、第1透明支持体11及び第2透明支持体12が破損しても、第1透明支持体11及び第2透明支持体12の破片の縁部が鋭利にならない。このため、調光部材10の使用者を負傷させる危険性を低減することができる。しかしながら、これに限らず、第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、ガラスフィルムで形成されていてもよい。第1透明支持体11及び第2透明支持体12がガラスフィルムで形成されている場合、第1透明支持体11及び第2透明支持体12が破損した際に調光部材10の使用者を負傷させる危険性を低減するために、表面に飛散防止用のシートを設けることが好ましい。
第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、0.05mm以上10mm以下、好ましくは0.5mm以上3mm以下の厚みを有している。このような厚みであると、強度及び光学特性に優れた第1透明支持体11及び第2透明支持体12を得ることができる。また、第1透明支持体11と第2透明支持体12との間に配置された第1調光ユニット20、第2調光ユニット40及び表示シート80は、外部からの紫外線により劣化し得る。第1調光ユニット20、第2調光ユニット40及び表示シート80の劣化を抑制するために、第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、紫外線吸収剤を含んでいることが好ましい。第1透明支持体11及び第2透明支持体12は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。例えば、第1調光ユニット20及び第2調光ユニット40を適切に支持しながら調光部材10を軽量にするため、第1透明支持体11及び第2透明支持体12の一方を厚く、他方を薄くしてもよい。
なお、「透明」とは、第1透明支持体11及び第2透明支持体12を介して当該透明支持体の一方の側から他方の側を透視し得る程度の透明性を有していることを意味している、具体的には、第1透明支持体11及び第2透明支持体12が、例えば、30%以上、より好ましくは70%以上の可視光透過率を有していることを意味する。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
第1接合層13は、第1透明支持体11と第1調光ユニット20とを接合する。第2接合層14は、第1調光ユニット20と表示シート80とを接合する。第3接合層15は、表示シート80と第2調光ユニット40とを接合する。第4接合層16は、第2調光ユニット40と第2透明支持体12とを接合する。本実施の形態において、第1接合層13、第2接合層14、第3接合層15及び第4接合層16は、いわゆるOCA(Optically Clear Adhesive)またはOCR(Optically Clear Resin)である。すなわち、第1接合層13、第2接合層14、第3接合層15及び第4接合層16は、透明で、粘着性を有する。第1接合層13、第2接合層14、第3接合層15及び第4接合層16は、それぞれ厚みが25μm以上1000μm以下であることが好ましい。厚みが25μmよりも薄いと、調光部材の歪みを接合面で吸収できないため、気泡や調光部材の不具合(たとえば液晶GAP不良に伴う色ムラ)を生じやすい。その一方で、厚みが1000μmよりも厚いと、量産性、価格及び強度の点で不利となる。第1接合層13、第2接合層14、第3接合層15及び第4接合層16は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
第1調光ユニット20は、可視光透過率を調節することが可能となっている。具体的には、第1調光ユニット20は、可視光透過率が20%以上の状態と、2%以下の状態と、を切り換えることができる。第1調光ユニット20の可視光透過率を高く調節することで、第1調光ユニット20に入射した光を透過または反射させることができる。また、第1調光ユニット20の可視光透過率を低く調節することで、第1調光ユニット20に入射した光を遮光することができる。ここで、可視光透過率は、10cm角以下の大きさであれば分光光度計(例えば(株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて、10cm角以上の大きさであれば色彩輝度計(例えばコニカミノルタ社製「CS-150」)を用いて、測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
第1調光ユニット20は、図2に示すように、第1吸収型偏光板21と、第2吸収型偏光板22と、第1液晶ユニット30と、反射型偏光板23と、を有している。第1液晶ユニット30は、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22の間に配置されている。反射型偏光板23は、第2吸収型偏光板22及び第1液晶ユニット30の間に配置されている。第1調光ユニット20は、図2に示すように第1吸収型偏光板21が配置された側が第1透明支持体11及び第1接合層13に対向する側となるように配置されている。したがって、第2吸収型偏光板22が、表示シート80及び第2接合層14に対向する。このような第1調光ユニット20の厚みは、例えば0.1mm以上3mm以下である。
第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22は、入射した光を直交する二つの偏光成分(p偏光成分及びs偏光成分)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、p偏光成分)を透過させ、一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、s偏光成分)を吸収する機能を有している。また、反射型偏光板23は、入射した光を直交する二つの偏光成分(p偏光成分及びs偏光成分)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、p偏光成分)を透過させ、一方の方向に直交する他方の方向(反射軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、s偏光成分)を反射する機能、特に鏡面反射する機能を有している。第1吸収型偏光板21の透過軸と第2吸収型偏光板22の透過軸とは、パラレルニコルに配置されていてもよいが、クロスニコルに配置されていることが好ましい。また、第2吸収型偏光板22の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とは、パラレルニコルに配置されている。したがって、第1吸収型偏光板21の透過軸と第2吸収型偏光板22の透過軸とがクロスニコルに配置されている場合、第1吸収型偏光板21の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とは、クロスニコルに配置されている。なお、クロスニコルとは、2つの偏光板の透過軸がなす角度が85°以上、好ましくは86°以上、より好ましくは87°以上、最も好ましくは90°になるように配置されていることをいう。また。パラレルニコルとは、2つの偏光板の透過軸がなす角度が5°以下、好ましくは4°以下、より好ましくは3°以下、最も好ましくは0°になるように配置されていることをいう。
第1液晶ユニット30は、電圧の印加によって、偏光の向きを維持したまま光を透過させる状態と、偏光の向きを変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である。第1液晶ユニット30は、2つの偏光板21,22の間に配置されて用いられる方式、例えばVA(Vertical Alignment)方式、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In Plane Switching)方式またはFFS(Fringe Field Switching)方式である。
第1液晶ユニット30は、一対の第1透明基材31,32と、一対の第1電極33,34と、第1液晶層35と、を有している。一対の第1電極33,34は、一対の第1透明基材31,32の間に配置されている。第1液晶層35は、一対の第1電極33,34の間に配置されている。また、第1液晶ユニット30は、図示しない配向膜を含んでいる。配向膜は、第1液晶層35中の液晶分子の配向を規制する。
一対の第1透明基材31,32は、第1液晶ユニット30が有する各構成要素を支持する部材である。一対の第1透明基材31,32の材料は、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。具体的には、第1透明基材31,32に高い強度や液晶ムラの低減が求められる場合、第1透明基材31,32としてガラスを用いることが好ましい。一方、第1透明基材31,32に軽量化や形状の加工性が求められる場合、第1透明基材31,32として樹脂を用いることが好ましい。第1透明基材31,32に用いられる樹脂としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を例示することができ、特に、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂が好ましい。第1透明基材31,32の可視光透過率は、90%以上であることが好ましい。また、第1透明基材31,32は、例えばガラスの場合、300μm以上1200μm以下の厚みを有していることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレートの場合、30μm以上250μm以下の厚みを有していることが好ましい。このような厚みであると、強度及び光学特性に優れた第1透明基材31,32を得ることができる。第1透明基材31,32は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
第1電極33,34は、制御装置等に接続され、駆動電力や制御信号を第1液晶層35に提供する。第1電極33,34は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)等の透明な導電体によって形成されることが好ましい。この場合、外部から第1電極33,34が実質的に視認されなくなり、調光部材10の外観を向上させることができる。第1電極33,34への電圧の印加によって、第1液晶層35に含まれる後述する液晶分子の配向を制御することができる。
第1液晶層35は、液晶分子を含んでいる。第1液晶層35に含まれる液晶分子は、図示しない配向膜や第1電極33,34への電圧の印加により、配向する方向が制御される。すなわち、第1電極33,34に電圧が印加されることで、液晶分子の向きが変化する。例えば、第1液晶層35に含まれる液晶分子は、第1液晶層35に電圧が印加されていない状態では、配向膜にしたがった方向に配向され、第1電極33,34に電圧が印加された状態では、印加された電圧による電界の方向にしたたがった方向に配向される。
第1調光ユニット20は、第1電極33,34を介した電圧の印加によって、第1液晶ユニット30における第1液晶層35の液晶分子の向きを変化させることができる。液晶分子の向きによって、第1液晶ユニット30を透過する光の偏光方向は変化し得る。一例として、第1液晶ユニット30がTN方式であり、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がクロスニコルで配置されている場合について考える。TN方式の第1液晶ユニット30は、電圧が印加されていない状態では、透過する光の偏光方向を90°回転させる。したがって、第1吸収型偏光板21及び反射型偏光板23を透過した特定方向の偏光成分を有する光が第1液晶ユニット30を通過する場合、第1液晶ユニット30において偏光方向が90°回転する。これにより、光は第2吸収型偏光板22を透過することができる。一方、第1液晶ユニット30は、電圧が印加された状態では、透過する光の偏光方向を回転させない。したがって、第1吸収型偏光板21及び反射型偏光板23を透過した特定方向の偏光成分を有する光が第1液晶ユニット30を通過する場合、第1液晶ユニット30においてはその偏光方向を回転させない。このため、光は第2吸収型偏光板22を透過することができない。このように、電圧の印加によって第1液晶ユニット30における第1液晶層35の液晶分子の向きを変化させることよって、第1調光ユニット20における光の透過及び遮光を制御することができる。このような電圧の印加により、第1調光ユニット20を可視光透過率が高い状態及び低い状態に調節することができる。
第2調光ユニット40は、ヘイズ値を調節することが可能となっている。具体的には、第2調光ユニット40は、ヘイズ値が80%以上の状態と、8%以下の状態と、を切り換えることができる。第2調光ユニット40のヘイズ値を高く調節することで、第2調光ユニット40に入射した光を拡散させながら透過させることができる。また、第2調光ユニット40のヘイズ値を低く調節することで、第2調光ユニット40に入射した光をほとんど拡散させずに透過させることができる。ここで、ヘイズ値は、対象となる物体の全光線透過率に対する拡散透過率の比で表され、対象となる物体を透過する光の拡散率を意味する。なお、全光線透過率とは、対象となる物体へ入光する光の量に対する、対象となる物体を透過する光の量の割合である。拡散透過率とは、対象となる物体へ入光する光に対する、直進方向以外の方向に対象となる物体を透過する光の量、すなわち拡散されて透過する光の量の割合である。全光線透過率と拡散透過率とは、JIS K 7361に準拠したヘイズメーター(例えば、村上色彩技術研究所製、製品番号:HM-150)によって測定することができる。
第2調光ユニット40は、第2接合層14、表示シート80及び第3接合層15を介して、第1調光ユニット20に積層されている。図2に示されている例では、第2調光ユニット40は、第1調光ユニット20の第2吸収型偏光板22の側に積層されている。また、図2に示すように、第2調光ユニット40は、一対の第2透明基材51,52と、第2電極53,54と、第2液晶層60と、を有している。第2電極53,54は、一対の第2透明基材51,52の間に配置されている。第2液晶層60は、第2電極53,54の間に配置されている。このような第2調光ユニット40の厚みは、例えば100μm以上500μm以下である。
一対の第2透明基材51,52は、第2調光ユニット40が有する各構成要素を支持する部材である。一対の第2透明基材51,52の材料は、可撓性を有し、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。このような第2透明基材51,52としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を例示することができ、特に、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂が好ましい。しかしながら、一対の第2透明基材51,52は、薄膜状のガラスであってもよい。第2透明基材51,52の可視光透過率は、90%以上であることが好ましい。なお、第2透明基材51,52の少なくとも一方は、無色透明に限らず、着色透明であってもよい。あるいは、第2透明基材51,52の少なくとも一方に、図示しない着色透明な層、例えばハードコート層が積層されていてもよい。ここで、着色透明とは、特定の波長域の光の透過率が意図的に低くなっているが、可視光全体としての透過率は高くなっていること、具体的には波長380nm~780nmの透過率の平均が50%以上、好ましくは60%以上となっていることをいう。また、第2透明基材51,52は、例えばポリエチレンテレフタレートの場合、30μm以上250μm以下の厚みを有していることが好ましい。このような厚みであると、強度及び光学特性に優れた第2透明基材51,52を得ることができる。第2透明基材51,52は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
第2電極53,54は、制御装置等に接続され、駆動電力や制御信号を第2液晶層60に提供する。第2電極53,54は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)等の透明な導電体や、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS等の着色透明な導電体によって形成されることが好ましい。この場合、外部から第2電極53,54が実質的に視認されなくなり、調光部材10の外観を向上させることができる。また、特に第2電極53,54がPEDOT:PSSによって形成される場合、第2電極53,54を形成する材料を第2透明基材51,52に塗布することによって第2電極53,54を形成することができる。すなわち、第2電極53,54を容易に作製することができる。
第2液晶層60は、液晶分子を含んでいる。第2液晶層60に含まれる液晶分子は、第2電極53,54への電圧の印加により、配向する方向が制御される。すなわち、第2液晶層60に電圧が印加されることで、液晶分子の向きが変化する。例えば、第2液晶層60に電圧が印加されていない状態では、第2液晶層60に含まれる液晶分子は、配向しない。一方、第2液晶層60に電圧が印加された状態では、第2液晶層60に含まれる液晶分子は、印加された電圧による電界の方向にしたたがった方向に配向される。
第2調光ユニット40は、第2電極53,54を介した電圧の印加によって、第2液晶層60の液晶分子の向きを変化させることができる。液晶分子の向きによって、第2液晶層60を透過する光の拡散の度合いが変化し得る。これにより、電圧の印加によって、第2調光ユニット40のヘイズ値を調節することができる。第2液晶層60は、例えば、図3及び図4に示されたポリマー65中に分散配置される液晶分子62を有する高分子分散型液晶層(PDLC)、または図5及び図6に示された三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワーク66の内部に形成された空隙内に配置される液晶分子62を有する高分子ネットワーク型液晶層(PNLC)である。また、高分子分散型液晶層や高分子ネットワーク型液晶層には、電圧を印加していない状態でヘイズ値が低くなるノーマル型と、電圧を印加している状態でヘイズ値が低くなるリバース型がある。そして、第2液晶層60は、特に限定されることなく、ノーマル型およびリバース型のいずれも採用することができる。
図3及び図4に示された第2液晶層60は、ノーマル型の高分子分散型液晶層となっている。第2液晶層60は、ポリマー65と、液晶材料61と、を有している。ポリマー65は、樹脂硬化物からなる。液晶材料61は、ポリマー65中に形成された空間内に配置されている。液晶材料61が収容される空間は、ポリマー65内に分散している。この例において、図3に示された電圧が印加されていない状態において、液晶分子62は、液晶材料61の収容空間を形成するポリマー65の壁面に沿うようになる。すなわち、液晶分子62は配向していない。液晶分子62の短手方向の屈折率は、液晶材料61の屈折率と異なっている。したがって、第2液晶層60を透過する光は、液晶材料61と液晶分子62との屈折率差によって屈折する。液晶材料61と液晶分子62との界面が不規則に形成されるため、光も不規則な方向に屈折する。すなわち、第2液晶層60を透過する光は、拡散される。このように、電圧が印加されていない状態において、第2液晶層60は高ヘイズ状態となり、透過する光を拡散させて不透明にする。一方、図4に示された電圧が印加された状態において、液晶分子62は、液晶材料61の収容空間において電圧の印加によって生じた電場の方向に沿うようになる。すなわち、液晶分子62は配向している。液晶分子62の長手方向の屈折率は、液晶材料61の屈折率と同一となっている。したがって、第2液晶層60を透過する光は、屈折されることなく、したがって拡散されることなく、第2液晶層60を透過する。このように、電圧が印加されている状態において、第2液晶層60は低ヘイズ状態となり、透明になる。このような電圧の印加により、第2調光ユニット40をヘイズ値が高い状態及び低い状態に調節することができる。
図5及び図6に示された第2液晶層60は、ノーマル型の高分子ネットワーク型液晶層となっている。第2液晶層60は、ポリマーネットワーク66と、液晶材料61と、を有している。ポリマーネットワーク66は、樹脂硬化物からなる。液晶材料61は、ポリマーネットワーク66中に形成された空間内に配置されている。この例において、図5に示された電圧が印加されていない状態において、液晶分子62は、液晶材料61の収容空間を形成するポリマーネットワーク66の壁面に沿うようになる。すなわち、液晶分子62は配向していない。液晶分子62の短手方向の屈折率は、液晶材料61の屈折率と異なっている。したがって、第2液晶層60を透過する光は、液晶材料61と液晶分子62との屈折率差によって屈折する。液晶材料61と液晶分子62との界面が不規則に形成されるため、光も不規則な方向に屈折する。すなわち、第2液晶層60を透過する光は、拡散される。このように、電圧が印加されていない状態において、第2液晶層60は高ヘイズ状態となり、透過する光を拡散させて不透明にする。一方、図6に示された電圧が印加された状態において、液晶分子62は、液晶材料61の収容空間において電圧の印加によって生じた電場の方向に沿うようになる。すなわち、液晶分子62は配向している。液晶分子62の長手方向の屈折率は、液晶材料61の屈折率と同一となっている。したがって、第2液晶層60を透過する光は、屈折されることなく、したがって拡散されることなく、第2液晶層60を透過する。このように、電圧が印加されている状態において、第2液晶層60は低ヘイズ状態となり、透明になる。このような電圧の印加により、第2調光ユニット40をヘイズ値が高い状態及び低い状態に調節することができる。
なお、ノーマル型の第2液晶層60では、ポジ型の液晶分子62が用いられる。一方、リバース型の第2液晶層60では、ネガ型の液晶分子62が用いられ、且つ、液晶分子62に対して配向規制力を発揮して垂直配向に維持し得る一対の配向膜によって第2液晶層60が挟まれる。
第2調光ユニット40の反射率は、ヘイズ値が最大にされた状態で第2調光ユニット40が着色されていることで、好ましくは黒色となっていることで、低減することができる。第2調光ユニット40は、例えば着色透明層を有することで、着色され得る。着色透明層は、第2透明基材51,52の少なくとも一方であってもよいし、第2透明基材51,52の少なくとも一方に積層されたハードコート層であってもよい。また、第2電極53,54が着色透明であってもよい。
あるいは、第2液晶層60は、二色性色素63を含んでいてもよい。図3乃至図6に示された例では、二色性色素63は、液晶分子62と同様に、ポリマー65中やポリマーネットワーク66の内部に形成された空隙内に配置されている。二色性色素63は、液晶分子62と同様に、電圧が印加されていない状態において、ポリマー65の壁面やポリマーネットワーク66の壁面に沿うようになる。このとき、第2液晶層60は、高ヘイズ状態になり、さらに二色性色素63が有する色を呈するようになる。二色性色素63は、その材料によって様々な色を有することができるが、黒色であることが好ましい。一方、電圧が印加された状態において、二色性色素63は、電圧の印加によって生じた電場の方向に沿うようになる。このとき、第2液晶層60は、低ヘイズ状態になり、且つ二色性色素63が有する色を呈しない。すなわち、第2液晶層60は、透明になる。
なお、第2液晶層60が二色性色素63を含んでいない場合、第2液晶層60に電圧が印加されている状態において、すなわち低ヘイズ状態において、第2調光ユニット40の全光線透過率は70%以上となっていることが好ましく、第2液晶層60に電圧が印加されていない状態において、すなわち高ヘイズ状態において、第2調光ユニット40の全光線透過率は50%以上となっていることが好ましい。第2液晶層60が二色性色素63を含んでいる場合、第2液晶層60に電圧が印加されている状態において、すなわち低ヘイズ且つ二色性色素63が色を呈しない状態において、第2調光ユニット40の全光線透過率は20%以上となっていることが好ましい。また、第2液晶層60に電圧が印加されていない状態において、すなわち高ヘイズ状態且つ二色性色素63が色を呈する状態において、第2調光ユニット40の全光線透過率は10%以上となっていることが好ましい。
表示シート80は、例えば注意書きやロゴマークといった絵柄や文字を表示する。表示シート80は、板状の部材である。表示シート80は、基材81と、下地層83と、表示物85と、を有している。基材81は、下地層83及び表示物85を支持する。図2に示された例において、表示シート80における表示物85は、第1調光ユニット20の側から観察されることが想定されている。このため、下地層83は、表示物85の第2調光ユニット40の側に積層されている。表示物85は、第1調光ユニット20の側からの観察において表示シート80が表示する絵柄や文字を形成する。表示シート80の一部は、透明になっている。これにより、第1調光ユニット20の可視光透過率を高く且つ第2調光ユニット40のヘイズ値を低く調節した状態で、調光部材10を介して一方の側から他方の側を観察可能になる。すなわち、調光部材10を透明状態とすることができる。一方、表示シート80の他の一部は、表示物85によって、不透明になっている。すなわち、表示シート80は、表示物85が設けられた不透明な部分と、表示物85が設けられていない透明な部分と、を含んでいる。
基材81は、表示シート80が有する各構成要素、具体的には下地層83及び表示物85を支持する。基材81は、透明な板状部材である。具体的には、基材81の可視光透過率は、90%以上であることが好ましい。基材81の材料としては、樹脂を用いることが好ましい。基材81に用いられる樹脂としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン(PEF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル(PE)、ポリエーテルケトン(PEK)、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂を例示することができ、特に、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂が好ましい。例えば基材81の材料がポリエチレンテレフタレートの場合、基材81は、30μm以上250μm以下の厚みを有していることが好ましい。
また、基材81のリタデーションは、200nm以下または5000nm以上であることが好ましい。ここで、リタデーションとは、測定波長548.2nmの光を用いて測定された、基材81の面内の各位置における屈折率が大きい方向(遅相軸方向)の屈折率(n)と遅相軸方向と直交する方向(進相軸方向)の屈折率(n)との差(n-n)と、基材81の厚さ(d)との積(d×(n-n))によって規定され、長さ(nm)の単位で表される。
下地層83は、調光部材10が第1調光ユニット20の側から観察された際に、表示物85の視認性を向上させる。また、下地層83は、調光部材10が第2調光ユニット40の側から観察された際に、表示物85が視認されることを抑制する。下地層83は、例えば白色や黒色といった無彩色に着色されている。ただし、下地層83は、表示物85が形成する絵柄や文字の色に合わせて、有彩色に着色されていてもよい。第2調光ユニット40の側からの観察において下地層83を介して表示物85が観察されにくくなるよう、下地層83の全光線透過率が低くなっていることが好ましい。具体的には、下地層83の全光線透過率は、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。また、第1調光ユニット20の側からの観察において下地層83が目立ちすぎないよう、下地層83の全光線透過率が高くなっていることが好ましい。具体的には、下地層83の全光線透過率は、35%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。なお、下地層83は、省略されていてもよい。
表示物85は、第1調光ユニット20の側から観察において表示シート80が表示する絵柄や文字を形成する。表示物85は、第1調光ユニット20の側から観察可能なように設けられている。したがって、表示物85が形成する絵柄や文字は、第1調光ユニット20の側から観察される際に適切に認識されるようになっている。また、表示物85は、下地層83より第1調光ユニット20の側に配置されている。表示物85は、薄膜状の部材である。表示物85は、例えば絵柄や文字が印刷された紙によって形成されてもよい。あるいは、表示物85は、画像として画像表示装置によって形成されてもよい。この場合、表示シート80が画像表示装置を含んでいる。画像表示装置としては、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置を用いることができる。
表示シート80の一部が透明になるよう、表示物85は、平面視における表示シート80の一部に形成されている。とりわけ、調光部材10の透明状態において調光部材10を介して一方の側から他方の側を観察することができる程度に、表示物85の面積は小さくなっている。具体的には、表示物85の面積は、第1液晶ユニット30の面積、とりわけ第1液晶層35の面積より小さくなっている。または、表示物85の面積は、第2液晶層60の面積より小さくなっている。表示物85の面積は、第1液晶ユニット30の面積の50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。ここで、各部材の面積とは、観察される方向、言い換えると積層方向dLに平行な方向、さらに言い換えると調光部材10の平面視において観察される各部材の見かけの面積のことを意味している。
次に、調光部材10の一例の作用について、図7乃至図11を参照しながら説明する。図7は調光部材10の一例の断面図である。図7では、調光部材10において入射した光に作用し得る構成要素を取り出して概略的に示している。図8乃至図11は、調光部材10に入射した光の振る舞いを示している。図8乃至図11において、片方向矢印は光の進行方向を示しており、円で囲まれた双方向矢印は光の偏光状態を示している。以下で説明する調光部材10の作用の一例では、第1調光ユニット20の第1液晶層35がTN方式である。また、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がクロスニコルで配置されている。さらに、第2調光ユニット40の第2液晶層60はノーマル型の高分子分散型液晶層である。
図7に示すように、調光部材10は、第1調光ユニット20の側から観察されることが想定されている。例えばこのような調光部材10を図1に示すようなサンバイザに利用する場合、第1調光ユニット20の側が乗員に対面する車内側に配置され、第2調光ユニット40の側がフロントガラス5に対面する車外側に配置される。
まず、第1液晶層35及び第2液晶層60の両方に電圧が印加されていない場合について、図8を参照しながら説明する。調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射する光L1は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第1調光ユニット20の第1吸収型偏光板21に入射した光L1は、一方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。その後、第1液晶層35において、光L1は偏光方向を90°回転される。これにより、光L1は、反射や吸収されることなく、第1吸収型偏光板21とクロスニコルに配置された反射型偏光板23及び第2吸収型偏光板22を透過する。第1調光ユニット20を透過した光L1の一部は、表示シート80の不透明な部分である表示物85に入射する。表示シート80の表示物85に入射した光L1の一部は、表示物85において反射される。第1調光ユニット20を透過した光L1の他の一部は、表示物85を透過する。第1調光ユニット20を透過した光L1のさらに他の一部は、表示シート80の透明な部分を透過する。表示シート80を透過した光L1は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は高ヘイズ状態となっている。したがって、光L1は、第2液晶層60を拡散されながら透過する。このように、調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射した光L1は、第2調光ユニット40の側から拡散された状態で出射する。
調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射する光L2は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は高ヘイズ状態となっている。したがって、光L2は、第2液晶層60を拡散されながら透過する。第2調光ユニット40を透過した光L2の一部は、表示シート80の不透明な部分である表示物85に入射する。表示シート80表示物85に入射した光L2の一部は、表示物85を透過する。表示シート80の表示物85に入射した光L2の他の一部は、表示物85の裏面や下地層83において反射される。第2調光ユニット40を透過した光L2の他の一部は、表示シート80の透明な部分を透過する。表示シート80を透過した光L2は、第1調光ユニット20に入射する。この光L2は、拡散された無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第2吸収型偏光板22に入射した光L2は、他方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。第2吸収型偏光板22の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とはパラレルニコルに配置されているため、第2吸収型偏光板22を透過した光L2は、そのまま反射型偏光板23を透過する。その後、第1液晶層35において、光L2は偏光方向を90°回転される。これにより、光L2は、吸収されることなく、第2吸収型偏光板22とクロスニコルに配置された第1吸収型偏光板21を透過する。このように、調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射した光L2は、第1調光ユニット20の側から拡散された状態で出射する。
以上のことから、第1液晶層35及び第2液晶層60の両方に電圧が印加されていない場合、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、調光部材10は光の拡散によって白濁して不透明に観察される。加えて、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、表示物85において反射された光L1及び表示物85を透過した光L2によって、表示物85が観察される。すなわち、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、図8Aに示すように、調光部材10は、白濁した部分に表示物85が表示されて観察される。一方、調光部材10を第2調光ユニット40の側から観察しても、調光部材10は光の拡散によって白濁して不透明に観察される。加えて、調光部材を第2調光ユニット40の側から観察すると、表示物85の裏面や下地層83で反射された光L2及び表示物85を透過した光L1によって、表示物85の裏面や下地層83が観察される。
次に、第1液晶層35に電圧が印加されており、第2液晶層60に電圧が印加されていない場合について、図9を参照しながら説明する。調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射する光L3は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第1調光ユニット20の第1吸収型偏光板21に入射した光L3は、一方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。その後、光L3は、第1液晶層35において偏光方向を回転されずに透過する。このため、光L3は、第1吸収型偏光板21とクロスニコルに配置された反射型偏光板23で反射される。反射型偏光板23で反射された光L3は、再度第1液晶層35及び第1吸収型偏光板21を透過して、第1調光ユニット20の側から出射する。このように、調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射した光L3は、第1調光ユニット20の側から出射する。
調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射する光L4は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は高ヘイズ状態となっている。したがって、光L4は、第2液晶層60を拡散されながら透過する。第2調光ユニット40を透過した光L4は、拡散された無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。この光L4の一部は、表示シート80を透過して、第1調光ユニット20に入射する。光L4の他の一部は、表示物85の裏面や下地層83において反射される。光L4のさらに他の一部は、第2調光ユニット40と第1調光ユニット20との間の界面、例えば第1調光ユニット20と表示シート80との界面や第2調光ユニット40と表示シート80との界面で反射する。第1調光ユニット20に入射した光L4は、第2吸収型偏光板22に入射する。第2吸収型偏光板22に入射した光L4は、他方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。第2吸収型偏光板22の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とはパラレルニコルに配置されているため、第2吸収型偏光板22を透過した光L4の一部は、そのまま反射型偏光板23を透過する。その後、光L4の一部は、第1液晶層35において偏光方向を回転されずに透過する。このため、光L4の一部は、第2吸収型偏光板22とクロスニコルに配置された第1吸収型偏光板21に吸収される。このように、調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射した光L4の一部は、調光部材10に吸収されて出射しない。一方、第2調光ユニット40と第1調光ユニット20との間の界面で反射した光L4の他の一部は、再度第2調光ユニット40に入射して拡散される。このように、調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射した光L4の他の一部は、第2調光ユニット40から拡散された状態で出射する。
以上のことから、第1液晶層35に電圧が印加されており、第2液晶層60に電圧が印加されていない場合、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、調光部材10は光を反射する反射面として観察される。このとき、表示物85は観察されない。一方、調光部材10を第2調光ユニット40の側から観察すると、調光部材10は光の拡散によって白濁して不透明に観察される。加えて、調光部材を第2調光ユニット40の側から観察すると、表示物85の裏面や下地層83で反射された光L4によって、表示物85の裏面や下地層83が観察される。
次に、第1液晶層35に電圧が印加されておらず、第2液晶層60に電圧が印加されている場合について、図10を参照しながら説明する。調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射する光L5は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第1調光ユニット20の第1吸収型偏光板21に入射した光L5は、一方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。その後、第1液晶層35において、光L5は偏光方向を90°回転される。これにより、光L5は、反射や吸収されることなく、第1吸収型偏光板21とクロスニコルに配置された反射型偏光板23及び第2吸収型偏光板22を透過する。第1調光ユニット20を透過した光L5の一部は、表示シート80の不透明な部分である表示物85に入射する。表示シート80の表示物85に入射した光L5の一部は、表示物85において反射される。第1調光ユニット20を透過した光L5の他の一部は、表示物85を透過する。第1調光ユニット20を透過した光L1のさらに他の一部は、表示シート80の透明な部分を透過する。表示シート80を透過した光L5は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は低ヘイズ状態となっている。したがって、光L5は、拡散されることなく、第2液晶層60を透過する。このように、調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射した光L5は、第2調光ユニット40の側から出射する。
調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射する光L6は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は低ヘイズ状態となっている。したがって、光L6は、拡散されることなく、第2液晶層60を透過する。第2調光ユニット40を透過した光L6の一部は、表示シート80の不透明な部分である表示物85に入射する。表示シート80の表示物85に入射した光L6の一部は、表示物85を透過する。表示シート80の表示物85に入射した光L6の他の一部は、表示物85の裏面や下地層83において反射される。第2調光ユニット40を透過した光L6の他の一部は、表示シート80の透明な部分を透過する。表示シート80を透過した光L6は、第1調光ユニット20に入射する。第2調光ユニット40を透過する光L6は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第2吸収型偏光板22に入射した光L6は、他方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。第2吸収型偏光板22の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とはパラレルニコルに配置されているため、第2吸収型偏光板22を透過した光L6は、そのまま反射型偏光板23を透過する。その後、第1液晶層35において、光L6は偏光方向を90°回転される。これにより、光L6は、吸収されることなく、第2吸収型偏光板22とクロスニコルに配置された第1吸収型偏光板21を透過する。このように、調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射した光L6は、第1調光ユニット20の側から出射する。
以上のことから、第1液晶層35に電圧が印加されておらず、第2液晶層60に電圧が印加されている場合、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、調光部材10は透明に観察される。加えて、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、表示物85において反射された光L5及び表示物85を透過した光L6によって、表示物85が観察される。すなわち、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、図10Aに示すように、調光部材10は、透明な部分に表示物85が表示されて観察される。一方、調光部材10を第2調光ユニット40の側から観察しても、調光部材10は透明な部分に表示シート80の下地層83が重なって観察される。加えて、調光部材を第2調光ユニット40の側から観察すると、表示物85の裏面や下地層83で反射された光L6及び表示物85を透過した光L5によって、表示物85の裏面や下地層83が観察される。
最後に、第1液晶層35及び第2液晶層60の両方に電圧が印加されている場合について、図11を参照しながら説明する。調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射する光L7は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第1調光ユニット20の第1吸収型偏光板21に入射した光L7は、一方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。その後、光L7は、第1液晶層35において偏光方向を回転されずに透過する。このため、光L7は、第1吸収型偏光板21とクロスニコルに配置された反射型偏光板23で反射される。反射型偏光板23で反射された光L7は、再度第1液晶層35及び第1吸収型偏光板21を透過して、第1調光ユニット20の側から出射する。このように、調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射した光L7は、第1調光ユニット20の側から出射する。
調光部材10に第2調光ユニット40の側から入射した光L8は、第2調光ユニット40の第2液晶層60に入射する。第2液晶層60は低ヘイズ状態となっている。したがって、光L8は、拡散されることなく、第2液晶層60を透過する。第2調光ユニット40を透過した光L8の一部は、表示シート80の不透明な部分である表示物85に入射する。表示シート80の表示物85に入射した光L8の一部は、表示物85を透過する。第2調光ユニット40を透過した光L8の他の一部は、表示シート80の透明な部分を透過する。第2調光ユニット40を透過した光L8のさらに他の一部は、表示物85の裏面や下地層83において反射される。表示シート80を透過した光L8は、第1調光ユニット20に入射する。第2調光ユニット40を透過する光L8は、外光等であり無偏光の光である。すなわち、任意の方向の偏光成分を含んでいる。第2吸収型偏光板22に入射した光L8は、他方の方向に振動する直線偏光成分のみが透過する。第2吸収型偏光板22の透過軸と反射型偏光板23の透過軸とはパラレルニコルに配置されているため、第2吸収型偏光板22を透過した光L8は、そのまま反射型偏光板23を透過する。その後、光L8は、第1液晶層35において偏光方向を回転されずに透過する。このため、光L8は、第2吸収型偏光板22とクロスニコルに配置された第1吸収型偏光板21に吸収される。このように、調光部材10に第1調光ユニット20の側から入射した光L8は、調光部材10に吸収されて出射しない。
以上のことから、第1液晶層35及び第2液晶層60の両方に電圧が印加されている場合、調光部材10を第1調光ユニット20の側から観察すると、調光部材10は光を反射する反射面として観察される。このとき、表示物85は観察されない。一方、調光部材10を第2調光ユニット40の側から観察すると、調光部材10は黒く遮光されて観察される。加えて、調光部材を第2調光ユニット40の側から観察すると、表示物85の裏面や下地層83で反射された光L8によって、表示物85の裏面や下地層83が観察される。
以上のように、第1調光ユニット20及び第2調光ユニット40に電圧を印加することで、第1調光ユニット20の側から観察した状態及び第2調光ユニット40の側から観察した状態を、以下の表1のように制御することができる。
Figure 2022059461000002
すなわち、この調光部材10では、第1液晶層35及び第2液晶層60への電圧の印加の有無によって、第1調光ユニット20の側からの観察において透明状態、不透明状態及び反射状態が切り換え可能であることが理解される。また、第2調光ユニット40の側からの観察において、透明状態及び不透明状態が切り換えられるが、反射状態がなく、光の反射が抑制されていることが理解される。さらに、第1調光ユニット20の側からの観察における透明状態及び不透明状態では表示物85が観察されるが、反射状態では表示物85が観察されないことが理解される。
上述の作用の説明では、第1調光ユニット20の第1液晶層35がTN方式である。しかしながら、例えば第1調光ユニット20の第1液晶層35がVA方式であってもよい。第1液晶層35がVA方式である場合、電圧が印加されている状態では、第1液晶層35を透過する光は、その偏光方向を90°回転させる。したがって、第1液晶層35に電圧が印加する場合としない場合との第1調光ユニット20を透過する光の状態が、第1液晶層35の液晶がTN方式である場合と逆になる。
また、上述の作用の説明では、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がクロスニコルで配置されている。しかしながら、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がパラレルニコルで配置されていてもよい。第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がパラレルニコルで配置されている場合、第1液晶層35で偏光方向が90°回転されると、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22の一方を透過した光が他方で吸収される。したがって、第1液晶層35への電圧の印加によって偏光方向が90°回転される場合とされない場合との第1調光ユニット20を透過する光の状態が、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22がクロスニコルで配置されている場合と逆になる。
ところで、自動車のサンバイザには、自動車の設備に関する注意書き等の表示物が設けられている。このため、従来の調光部材をサンバイザに適用する場合、調光部材上に表示物が設けられることになる。このような表示物は、調光部材を介した視界を妨げ得る。特に、調光部材を反射状態とした際に、表示物は、著しく視界を妨げる。したがって、調光部材を反射状態とした際に、表示物が観察されなくなることが求められている。
本実施の形態の調光部材10では、第1調光ユニット20と第2調光ユニット40との間に、表示物85を有する表示シート80が配置されている。第1調光ユニット20及び第2調光ユニット40への電圧の印加の有無によって、第1調光ユニット20の側からの観察における透明状態、不透明状態及び反射状態が切り換えることができる。そして、第1調光ユニット20の側からの観察における透明状態及び不透明状態では、表示物85が観察されるが、反射状態では表示物85が観察されなくなっている。
また、表示物85の面積は、第1液晶ユニット30の面積より小さくなっている。言い換えると、第1液晶ユニット30には、積層方向dLにおいて表示物85と重ならない部分がある。調光部材10の透明状態となると、当該部分において、調光部材10を介して一方の側から他方の側を観察することができる。すなわち、表示物85が、調光部材10が透明状態となることを阻害しにくい。
ここで、基材81の板面の各位置におけるリタデーションにばらつきがあると、調光部材10を観察した際に虹ムラが観察されることがある。虹ムラは、調光部材10を介した視界を悪化させ得る。このような虹ムラは、次のような原因で発生すると推測される。一般に、リタデーションを有する部材を光が透過すると、偏光状態が変化する。したがって、リタデーションを有する部材を2つの偏光板の間に配置すると、当該部材のリタデーションに応じて、透過する光の波長ごとの可視光透過率が変化する。このため、2つの偏光板の間に配置されたリタデーションを有する部材を透過する光は、当該部材のリタデーションに応じた色に視認される。そして、当該部材の板面の各位置でリタデーションにばらつきがあると、透過する光の色も当該部材の板面の各位置でばらつく。すなわち、虹ムラは、偏光状態にある光が、リタデーションにばらつきのある部材を透過し、さらに偏光状態を変化されることで生じることに起因すると推測される。
偏光板等の偏光子によらなくても、次のような場合には偏光状態の光が生じる。屈折率の異なる物体の界面に角度をもって入射した光、言い換えると0°より大きな入射角で入射する光は、入射面に平行な偏光成分(p偏光成分)と入射面に垂直な偏光成分(s偏光成分)とで反射率が異なる。とりわけ、ある入射角で入射した光は、入射面に平行な偏光成分の反射率が0になる。すなわち、入射光が反射されると一方の偏光成分のみを有する光となる。言い換えると、偏光状態が変化する。この角度は、ブリュースター角として知られている。例えば、ガラスと空気の界面において、約60°の入射角で入射した光は、反射されると偏光状態が変化する。
したがって、例えば自動車1の内部において、フロントガラス5に約60°の入射角で入射した光は、反射されると偏光状態が変化する。偏光状態が変化した光が調光部材10に入射すると、リタデーションのばらつきのある基材81と第1調光ユニット20の第2吸収型偏光板22とによって、基材81のリタデーションのばらつきに応じた虹ムラが観察されることになる。
基材81のリタデーションが小さくなるほど、リタデーションの変動に対する波長ごとの可視光透過率の変動が小さくなる。すなわち、リタデーションのばらつきがあっても、波長ごとの可視光透過率がほとんど変化しない。したがって、リタデーションのばらつきが十分に小さいと、目視で確認されるほどの虹ムラが生じなくなる。このため、基材81のリタデーションが200nm以下であると、リタデーションに応じた波長ごとの可視光透過率の変動が十分に小さくなり、リタデーションのばらつきによる虹ムラを効果的に目立たなくさせることができる。
あるいは、基材81のリタデーションが大きくなるほど、リタデーションの変動に対する波長ごとの可視光透過率の変動が大きくなる。また、リタデーションが大きくなるほど、複数の波長の光が透過しやすくなるため、透過した光が混色して視認されやすくなる。すなわち、リタデーションのばらつきがあっても、波長ごとの可視光透過率が大きく変動するため、ある波長の透過率が低くなっても別の波長の透過率が高くなる。このため、透過する光の混色の変化が目視においては視認されにくい。基材81のリタデーションが5000nm以上であると、リタデーションに応じた波長ごとの可視光透過率の変動が大きくなり、リタデーションのばらつきによって可視光透過率が変動しても、混色して視認され、色の変化が視認されにくい。すなわち、虹ムラを効果的に目立たなくさせることができる。
したがって、本実施の形態のように、基材81のリタデーションが200nm以下または5000nm以上となっていると、基材81のリタデーションのばらつきを原因とする虹ムラを効果的に目立たなくさせることができる。
さらに、表示シート80の下地層83は、着色されている。このような下地層83は、表示物85の視認性を向上させることができる。とりわけ、下地層83の全光線透過率は、70%以下である。下地層83の全光線透過率が十分に低くなっていることで、第2調光ユニット40の側からの観察において、下地層83によって表示物85を観察されにくくすることができる。
以上のように、本実施の形態の調光部材10は、電圧の印加により可視光透過率を調節可能な第1調光ユニット20と、第1調光ユニット20に積層された第2調光ユニット40と、第1調光ユニット20と第2調光ユニット40との間に配置され、表示する表示物85を有する表示シート80と、を備え、第1調光ユニット20は、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22と、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22の間に配置された第1液晶ユニット30と、第2吸収型偏光板22及び第1液晶ユニット30の間に配置された反射型偏光板23と、を有し、第1液晶ユニット30は、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である。このような調光部材10によれば、第1調光ユニット20の側からの観察における透明状態及び不透明状態では、表示物85が観察されるが、反射状態では表示物85が観察されなくなっている。すなわち、調光部材10を反射状態とした際に、表示物85が観察されなくすることができる。
このような調光部材10は、図1に示すような自動車1のサンバイザに限らず、例えば、建築物や自動車等の移動体の窓部のような開口部や透明部に適用されることができる。
なお、上述した実施の形態に対して、様々な変更を行うことが可能である。
例えば、第2調光ユニット40は、ヘイズ値でなく、可視光透過率を調節可能であってもよい。この変形例において、第2調光ユニット40は、図12に示すように、第3吸収型偏光板41と、第4吸収型偏光板42と、第2液晶ユニット50と、を有している。第2液晶ユニット50は、第3吸収型偏光板41と第4吸収型偏光板42との間に配置されている。第3吸収型偏光板41は、第2液晶ユニット50より第1調光ユニット20の側に設けられている。
第3吸収型偏光板41及び第4吸収型偏光板42は、第1吸収型偏光板21及び第2吸収型偏光板22と同様に、入射した光を直交する二つの偏光成分(p偏光成分及びs偏光成分)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、p偏光成分)を透過させ、一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、s偏光成分)を吸収する機能を有している。第3吸収型偏光板41の透過軸と第4吸収型偏光板42の透過軸とは、パラレルニコルに配置されていてもよいが、クロスニコルに配置されていることが好ましい。また、第1調光ユニット20の第2吸収型偏光板22の透過軸と第2調光ユニット40の第3吸収型偏光板41の透過軸とは、パラレルニコルに配置されている。すなわち、第2吸収型偏光板22の透過軸と第3吸収型偏光板41の透過軸とがなす角度は、5°以下、好ましくは4°以下、より好ましくは3°以下、最も好ましくは0°になるように配置されている。
第2液晶ユニット50は、電圧の印加によって、偏光の向きを維持したまま光を透過させる状態と、偏光の向きを変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である。第2液晶ユニット50は、2つの偏光板41,42の間に配置されて用いられる方式、例えばVA(Vertical Alignment)方式、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In Plane Switching)方式またはFFS(Fringe Field Switching)方式である。
第2液晶ユニット50は、一対の第2透明基材51,52と、一対の第2電極53,54と、第2液晶層60と、を有している。一対の第2電極53,54は、一対の第2透明基材51,52の間に配置されている。第2液晶層60は、一対の第2電極53,54の間に配置されている。また、第2液晶ユニット50は、図示しない配向膜を含んでいる。配向膜は、第2液晶層60中の液晶分子の配向を規制する。
この変形例において、第2液晶層60は、液晶分子を含んでいる。第2液晶層60に含まれる液晶分子は、図示しない配向膜や第2電極53,54への電圧の印加により、配向する方向が制御される。すなわち、第2電極53,54に電圧が印加されることで、液晶分子の向きが変化する。例えば、第2液晶層60に含まれる液晶分子は、第2液晶層60に電圧が印加されていない状態では、配向膜にしたがった方向に配向され、第2電極53,54に電圧が印加された状態では、印加された電圧による電界の方向にしたたがった方向に配向される。
第2調光ユニット40は、第2電極53,54を介した電圧の印加によって、第2液晶ユニット50における第2液晶層60の液晶分子の向きを変化させることができる。液晶分子の向きによって、第2液晶ユニット50を透過する光の偏光方向は変化し得る。
上述した第1調光ユニット20における第1液晶ユニット30と同様に、電圧の印加によって第2液晶ユニット50における第2液晶層60の液晶分子の向きを変化させることよって、第2調光ユニット40における光の透過及び遮光を制御することができる。すなわち、電圧の印加により、第2調光ユニット40を可視光透過率が高い状態及び低い状態に調節することができる。
なお、この変形例においては、第2調光ユニット40の可視光透過率を低くすることで、下地層83は目立ちにくくなる。したがって、第2調光ユニット40が可視光透過率を調節可能である場合、下地層83の全光線透過率は、35%以下であってもよい。すなわち、下地層83の全光線透過率に関わらず、下地層83が目立ちにくい。
上述の実施の形態及び変形例において、表示シート80の下地層83は省略されていてもよい。下地層83が省略されている場合に第2調光ユニット40のヘイズ値が高い状態や可視光透過率が低い状態とすると、第1調光ユニット20の可視光透過率を高い状態としていても、表示物85が観察されにくくなることがある。とりわけ、第2調光ユニット40が可視光透過率を調節可能である場合に第2調光ユニット40が可視光透過率の低い状態となっていると、表示物85を透過する光が少なくなるため、表示物85が著しく観察されにくくなる。
第2調光ユニット40のヘイズ値の高い状態や可視光透過率の低い状態において、第2調光ユニット40と表示物85との色差は大きくなっている。具体的にはL表色系における第2調光ユニット40と表示物85との最大の色差△Eabが0.7以上となっている。第2調光ユニット40のヘイズ値の高い状態や可視光透過率の低い状態において、第2調光ユニット40と表示物85との色差が大きくなることで、第2調光ユニット40に対して表示物85が観察されやすくすることができる。
ここで、第2調光ユニット40と表示物85とが最大の色差となるのは、第2調光ユニット40のヘイズ値の高い状態や可視光透過率の低い状態である。第2調光ユニット40及び表示物85の色、すなわちL表色系におけるL、a、bの各値は、調光部材10において、第1調光ユニット20の可視光透過率を最も大きくし、第2調光ユニット40の側に黒色板を配置した状態で、SCI方式及びSCE方式で測定される。第2調光ユニット40と表示物85との最大の色差△Eabは、SCI方式及びSCE方式のいずれでも0.7以上となっている。
表色系におけるL、a、bの各値は、例えば分光測色計(コニカミノルタ製「CM-700d」)を用いて、対象からの光の反射光により測定することができる。また、第2調光ユニット40や表示物85のL、a、bの各値は、第2調光ユニット40や表示物85の全体の平均値を意味する。例えば第2調光ユニット40や表示物85のランダムな数点あるいは等間隔の数点、例えば10点においてL、a、bの各値を測定してその平均を取ることで、第2調光ユニット40や表示物85の全体の平均とすることができる。
図13は、別の変形例の調光部材10の断面図を示している。図13に示す変形例では、表示シート80は、下地層83の表示物85の側とは逆側に積層された第2表示物87をさらに有している。第2表示物87は、図13に示すように下地層83と基材81との間に設けられていてもよいし、基材81の表示物85が積層された側とは逆側に積層されていてもよい。
第2表示物87は、調光部材10の第2調光ユニット40の側からの観察において、表示物85が意図されずに観察されてしまうことを抑制する。また、第2表示物87は、調光部材10の第2調光ユニット40の側からの観察において表示シート80が表示する絵柄や文字を形成する。第2表示物87は、第2調光ユニット40の側から観察可能なように設けられている。したがって、第2表示物87が形成する絵柄や文字は、第2調光ユニット40の側から観察される際に適切に認識されるようになっている。第2表示物87は、薄膜状の部材である。第2表示物87は、表示物85と同様に、例えば絵柄や文字が印刷された紙によって形成されてもよいし、画像として画像表示装置によって形成されてもよい。
第2表示物87は、平面視における表示シート80の一部に形成されている。とりわけ、調光部材10の透明状態において調光部材10を介して一方の側から他方の側を観察することができる程度に、第2表示物87の面積は小さくなっている。具体的には、第2表示物87の面積は、第1液晶ユニット30の面積、とりわけ第1液晶層35の面積より小さくなっている。または、第2表示物87の面積は、第2液晶層60の面積より小さくなっている。第2表示物87の面積は、第1液晶ユニット30の面積の50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。また、第2表示物87の面積は、表示物85の面積以下であることが好ましい。さらに、第2表示物87は、調光部材10の平面視において、表示物85と重なっていることが好ましい。このような大きさ及び配置の第2表示物87によれば、表示シート80の不透明な部分を小さくすることができる。
このような第2表示物87によれば、調光部材10が第2調光ユニット40の側から観察される際に、表示物85の裏面や下地層83でなく、第2調光ユニット40の側から観察されることが意図された第2表示物87による絵柄や文字を表示することができる。すなわち、第2調光ユニット40の側からの観察において、第2表示物87により調光部材10に意匠性を付与することができる。
10 調光部材
11 第1透明支持体
12 第2透明支持体
13 第1接合層
14 第2接合層
15 第3接合層
16 第4接合層
20 第1調光ユニット
21 第1吸収型偏光板
22 第2吸収型偏光板
23 反射型偏光板
30 第1液晶ユニット
31,32 第1透明基材
33,34 第1電極
35 第1液晶層
40 第2調光ユニット
50 第2液晶ユニット
51,52 第2透明基材
53,54 第2電極
60 第2液晶層
61 液晶材料
62 液晶分子
63 二色性色素
65 ポリマー
66 ポリマーネットワーク
80 表示シート
81 基材
83 下地層
85 表示物
87 第2表示物

Claims (15)

  1. 電圧の印加により可視光透過率を調節可能な第1調光ユニットと、
    前記第1調光ユニットに積層された第2調光ユニットと、
    前記第1調光ユニットと前記第2調光ユニットとの間に配置され、表示する表示物を有する表示シートと、を備え、
    前記第1調光ユニットは、第1吸収型偏光板及び第2吸収型偏光板と、前記第1吸収型偏光板及び前記第2吸収型偏光板の間に配置された第1液晶ユニットと、前記第2吸収型偏光板及び前記第1液晶ユニットの間に配置された反射型偏光板と、を有し、
    前記第1液晶ユニットは、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能である、調光部材。
  2. 前記第2調光ユニットは、前記第1調光ユニットの前記第2吸収型偏光板の側に積層されている、請求項1に記載の調光部材。
  3. 前記表示物は、前記第1調光ユニットの側から観察可能なように設けられている、請求項1または2に記載の調光部材。
  4. 前記表示物の面積は、前記第1液晶ユニットの面積より小さい、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の調光部材。
  5. 前記表示シートは、前記表示物を支持する透明な基材をさらに有し、
    前記基材のリタデーションは、200nm以下または5000nm以上である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の調光部材。
  6. 前記表示物は、画像表示装置によって形成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の調光部材。
  7. 前記第2調光ユニットは、電圧の印加によりヘイズ値を調節可能である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の調光部材。
  8. 前記第2調光ユニットは、電圧の印加により向きが変化する液晶分子を含む第2液晶層を有し、
    前記第2液晶層は、高分子分散型液晶層または高分子ネットワーク型液晶層である、請求項7に記載の調光部材。
  9. 前記第2調光ユニットは、電圧の印加により可視光透過率を調節可能である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の調光部材。
  10. 前記第2調光ユニットは、第3吸収型偏光板及び第4吸収型偏光板と、前記第3吸収型偏光板及び前記第4吸収型偏光板の間に配置された第2液晶ユニットと、を有し、
    前記第2液晶ユニットは、電圧の印加によって、偏光方向を維持したまま光を透過させる状態と、偏光方向を変化させて光を透過させる状態と、を切り換え可能であり、
    前記第2吸収型偏光板は、前記第1液晶ユニットより前記第2調光ユニットの側に設けられており、
    前記第3吸収型偏光板は、前記第2液晶ユニットより前記第1調光ユニットの側に設けられており、
    前記第2吸収型偏光板の透過軸と前記第3吸収型偏光板の透過軸とがなす角度は、5°以下である、請求項9に記載の調光部材。
  11. 前記第1調光ユニットの可視光透過率を最も大きくし且つ前記第2調光ユニットの側に黒色板を配置した状態において、L表色系における前記第2調光ユニットと前記表示物との最大の色差△Eabは、0.7以上である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の調光部材。
  12. 前記表示シートは、前記表示物の前記第2調光ユニットの側に積層された下地層をさらに有し、
    前記下地層は、着色されている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の調光部材。
  13. 前記下地層の全光線透過率は、70%以下である、請求項12に記載の調光部材。
  14. 前記表示シートは、前記下地層の前記表示物の側とは逆側に積層された第2表示物をさらに有する、請求項12または13に記載の調光部材。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載の調光部材を備える、サンバイザ。
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