JP2022057847A - エアロゾル吸引器の電源ユニット及びエアロゾル吸引器 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアロゾルの凝集により形成される液体の香味源を加熱するヒータへの付着、又は、液体の導電部への浸入を検知可能なエアロゾル吸引器の電源ユニット及びエアロゾル吸引器を提供する。【解決手段】エアロゾル源22から生成されたエアロゾルを香味源33に通過させて、エアロゾルに香味源33の香味成分を付加するエアロゾル吸引器1の電源ユニット10であって、MCU50は、液体の第二負荷31への付着、又は、液体の導電部71への浸入を検知可能であり、この付着又は浸入を検知した場合、通知部45に通知を実行させる通知アクション、及び、電源12から第二負荷31への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する。【選択図】図6

Description

本発明は、エアロゾル吸引器の電源ユニット及びエアロゾル吸引器に関する。
特許文献1~4には、液体を加熱して生成したエアロゾルを香味源に通すことで、香味源に含まれる香味成分をエアロゾルに付加し、香味成分が含まれるエアロゾルをユーザに吸引させることのできるエアロゾル吸引器が記載されている。
特許文献2~4に記載のエアロゾル吸引器は、エアロゾル生成のために液体を加熱するヒータと、香味源を加熱するヒータと、を有している。
特許文献1には、エアロゾル吸引器の電源ユニットに搭載される電源の電解液漏れや電源ユニットの水没検知が可能であることが記載されている。
特許第6682031号公報 国際公開第2020/039589号 特表2017-511703号公報 国際公開第2018/017654号公報
発明者らは、鋭意検討の結果、エアロゾル生成のために液体を加熱するヒータと、香味源を加熱するヒータと、を有するエアロゾル吸引器では、電源の電解液漏れや電源ユニットの水没以外にも、液体の検知が必要であることを見出した。
即ち、エアロゾル生成のために液体を加熱するヒータと、香味源を加熱するヒータと、を有するエアロゾル吸引器では、エアロゾルが凝集して形成される液体が、香味源を加熱するヒータに付着したり、このヒータと回路基板とを接続する導電部へ浸入したりする虞がある。これらの事象は、エアロゾル吸引器の安全性や、エアロゾル吸引器が提供するエアロゾルの香喫味を低下させる虞がある。
本発明は、エアロゾルの凝集により形成される液体の香味源を加熱するヒータへの付着、又は、液体の導電部への浸入を検知可能なエアロゾル吸引器の電源ユニット及びエアロゾル吸引器を提供する。
本発明の一態様は、
エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記エアロゾル源を加熱する第一負荷に放電可能、且つ、前記香味源を加熱する第二負荷に放電可能に構成された電源と、
通知部と、
処理装置と、
前記処理装置が実装される回路基板と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する。
本発明の一態様は、
エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器であって、
前記香味源を含む香味源ユニットと、
前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷と、を含むエアロゾル源ユニットと、
前記香味源ユニット及び前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニットと、を備え、
前記電源ユニットは、
前記香味源を加熱する第二負荷と、
前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源と、
通知部と、
処理装置と、
前記処理装置が実装される回路基板と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する。
本発明の一態様は、
エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器であって、
前記香味源を含む香味源ユニットと、
前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷と、前記香味源を加熱する第二負荷と、を含み、前記香味源ユニットが着脱可能に構成されるエアロゾル源ユニットと、
前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニットと、を備え、
前記電源ユニットは、
前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源と、
通知部と、
処理装置と、
前記処理装置が実装される回路基板と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する。
本発明によれば、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷への付着、又は、液体の導電部への浸入を検知することができる。また、液体の付着又は浸入を検知した場合、通知アクション及び/又は第1フェールセーフアクションを実行することで、エアロゾル吸引器の安全性が向上する。
第1実施形態のエアロゾル吸引器の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器の他の斜視図である。 図1のエアロゾル吸引器の断面図である。 図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの斜視図である。 図3の部分拡大図である。 図1のエアロゾル吸引器のハードウエア構成を示す模式図である。 図6に示す電源ユニットの具体例を示す図である。 図6に示す電源ユニットの変形例を示す図である。 図1のエアロゾル吸引器の動作を説明するためのフローチャートである。 図1のエアロゾル吸引器の動作を説明するためのフローチャートである。 図10のステップS17において第一負荷に供給される霧化電力を示す模式図である。 図10のステップS19において第一負荷に供給される霧化電力を示す模式図である。 液体検出処理を説明するためのフローチャートである。 エアロゾル吸引器の変形例のハードウエア構成を示す模式図である。 水没検出処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態のエアロゾル吸引器の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図16のエアロゾル吸引器の断面図である。 図16のエアロゾル吸引器のハードウエア構成を示す模式図である。 図18に示す電源ユニットの具体例を示す図である。
以下、本発明のエアロゾル吸引器の各実施形態であるエアロゾル吸引器1について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(エアロゾル吸引器)
エアロゾル吸引器1は、香味成分が付加されたエアロゾルを、燃焼を伴わずに生成して、吸引可能とするための器具であり、図1及び図2に示すように、所定方向(以下、長手方向Xと呼ぶ)に沿って延びる棒形状となっている。エアロゾル吸引器1は、長手方向Xに沿って、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、がこの順に設けられている。第1カートリッジ20は、電源ユニット10に対して着脱可能(換言すると、交換可能)である。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20に対して着脱可能(換言すると、交換可能)である。図3に示すように、第1カートリッジ20には、第一負荷21と第二負荷31が設けられている。
(電源ユニット)
電源ユニット10は、図3~図6に示すように、円筒状の電源ユニットケース11の内部に、電源12と、充電IC55Aと、MCU(Micro Controller Unit)50と、DC/DCコンバータ51と、吸気センサ15と、液体センサ16と、電圧センサ52及び電流センサ53を含む温度検出用素子T1と、電圧センサ54及び電流センサ55を含む温度検出用素子T2と、これらDC/DCコンバータ51、吸気センサ15、液体センサ16、温度検出用素子T1、及び温度検出用素子T2が実装される回路基板13と、を収容する。なお、回路基板13の数は1つに限られず、複数でもよい。
電源12は、充電可能な二次電池、電気二重層キャパシタ等であり、好ましくは、リチウムイオン二次電池である。電源12の電解質は、ゲル状の電解質、電解液、固体電解質、イオン液体の1つ又はこれらの組合せで構成されていてもよい。
図6に示すように、MCU50は、吸気センサ15、液体センサ16、電圧センサ52、電流センサ53、電圧センサ54、及び電流センサ55等の各種センサ装置と、DC/DCコンバータ51と、操作部14と、通知部45と、に接続されており、エアロゾル吸引器1の各種の制御を行う。
MCU50は、具体的にはプロセッサを主体に構成されており、プロセッサの動作に必要なRAM(Random Access Memory)及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体により構成されるメモリ50aを更に含む。本明細書におけるプロセッサとは、具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
図4に示すように、電源ユニットケース11の長手方向Xの一端側(第1カートリッジ20側)に位置するトップ部11aには、放電端子41が設けられる。放電端子41は、トップ部11aの上面から第1カートリッジ20に向かって突出するように設けられ、第1カートリッジ20の第一負荷21及び第二負荷31の各々と電気的に接続可能に構成される。
また、トップ部11aの上面には、放電端子41の近傍に、第1カートリッジ20の第一負荷21に空気を供給する空気供給部42が設けられている。
電源ユニットケース11の長手方向Xの他端側(第1カートリッジ20と反対側)に位置するボトム部11bには、外部電源(図示省略)と電気的に接続可能な充電端子43が設けられる。充電端子43は、ボトム部11bの側面に設けられ、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、又はmicroUSB端子等が接続可能である。
なお、充電端子43は、外部電源から送電される電力を非接触で受電可能な受電部であってもよい。このような場合、充電端子43(受電部)は、受電コイルから構成されていてもよい。非接触による電力伝送(Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよい。また、充電端子43は、外部電源から送電される電力を無接点で受電可能な受電部であってもよい。別の一例として、充電端子43は、USB端子、microUSB端子、又はLightning端子が接続可能であり、且つ上述した受電部を有していてもよい。
電源ユニットケース11には、ユーザが操作可能な操作部14が、トップ部11aの側面に充電端子43とは反対側を向くように設けられる。より詳述すると、操作部14と充電端子43は、操作部14と充電端子43を結ぶ直線と長手方向Xにおける電源ユニット10の中心線の交点について点対称の関係にある。操作部14は、ボタン式のスイッチ又はタッチパネル等から構成される。
図3に示すように、操作部14の近傍には、パフ(吸引)動作を検出する吸気センサ15が設けられている。電源ユニットケース11には、内部に外気を取り込む不図示の空気取込口が設けられている。空気取込口は、操作部14の周囲に設けられていてもよく、充電端子43の周囲に設けられていてもよい。
吸気センサ15は、ユーザの吸引に関連する値として、後述の吸口32を通じたユーザの吸引により生じた電源ユニット10内の圧力(内圧)変化の値を出力するよう構成されている。吸気センサ15は、例えば、空気取込口から吸口32に向けて吸引される空気の流量(すなわち、ユーザのパフ動作)に応じて変化する内圧に応じた出力値(例えば、電圧値又は電流値)を出力する圧力センサである。吸気センサ15は、アナログ値を出力してもよいし、アナログ値から変換したデジタル値を出力してもよい。
吸気センサ15は、検出する圧力を補償するために、電源ユニット10の置かれている環境の温度(外気温)を検出する温度センサを内蔵していてもよい。吸気センサ15は、圧力センサではなく、コンデンサマイクロフォン等から構成されていてもよい。
液体センサ16は、第二負荷31への液体の付着、又は、液体の導電部71への浸入を検出するためのセンサである。液体センサ16は、静電容量を出力する静電容量センサであってもよく、電気抵抗値に関連する値を出力するセンサであってもよい。以下の説明では、特に規定する場合を除き、液体センサ16が静電容量センサである場合について説明する。
MCU50は、パフ動作が行われて、吸気センサ15の出力値が閾値を超えると、エアロゾルの生成要求がなされたと判定し、その後、吸気センサ15の出力値がこの閾値を下回ると、エアロゾルの生成要求が終了されたと判定する。なお、エアロゾル吸引器1においては、第一負荷21の過熱を抑制する等の目的のために、エアロゾルの生成要求がなされている期間が第一既定値tupper(例えば、2.4秒)に達すると、吸気センサ15の出力値にかかわらずに、エアロゾルの生成要求が終了されたと判定されるようにしている。即ち、MCU50は、吸引の開始又は第一負荷21への放電の開始からの第一既定値tupperの経過と、吸引の終了とのいずれか一方が検知されたら、エアロゾルの生成要求が終了されたと判定し、第一負荷21への放電を停止してもよい。このように、吸気センサ15の出力値はエアロゾルの生成要求を示す信号として利用される。したがって、吸気センサ15は、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。
なお、吸気センサ15に代えて、操作部14の操作に基づいてエアロゾルの生成要求を検出するようにしてもよい。例えば、ユーザがエアロゾルの吸引を開始するために操作部14に対し所定の操作を行うと、操作部14がエアロゾルの生成要求を示す信号をMCU50に出力するように構成してもよい。この場合には、操作部14が、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。
MCU50は、液体センサ16の出力に基づいて、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷31への付着、又は、液体の導電部71への浸入を検出する。より具体的には、MCU50は、液体センサ16の出力値又は出力値の変化が閾値を超えると、第二負荷31への液体の付着、又は、液体の導電部71への浸入が発生したものと判定し、第1フェールセーフアクションを実行する。第1フェールセーフアクションについての詳細は後述する。
充電IC55Aは、充電端子43に近接して配置され、充電端子43から入力される電力の電源12への充電制御を行う。なお、充電IC55Aは、MCU50の近傍に配置されていてもよい。
(第1カートリッジ)
図3に示すように、第1カートリッジ20は、円筒状のカートリッジケース27の内部に、エアロゾル源22を貯留するリザーバ23と、エアロゾル源22を霧化するための第一負荷21と、リザーバ23から第一負荷21へエアロゾル源を引き込むウィック24と、エアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルが第2カートリッジ30に向かって流れるエアロゾル流路25と、第2カートリッジ30の一部を収容するエンドキャップ26と、エンドキャップ26に設けられた、第2カートリッジ30を加熱するための第二負荷31と、を備える。
リザーバ23は、エアロゾル流路25の周囲を囲むように区画形成され、エアロゾル源22を貯留する。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿等の多孔体が収容され、且つ、エアロゾル源22が多孔体に含浸されていてもよい。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿上の多孔質体が収容されず、エアロゾル源22のみが貯留されていてもよい。エアロゾル源22は、グリセリン、プロピレングリコール、又は水などの液体を含む。
ウィック24は、リザーバ23から毛管現象を利用してエアロゾル源22を第一負荷21へ引き込む液保持部材である。ウィック24は、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミックなどによって構成される。
第一負荷21は、電源12から放電端子41を介して供給される電力によって、燃焼を伴わずにエアロゾル源22を加熱することで、エアロゾル源22を霧化する。第一負荷21は、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成されている。
なお、第一負荷21は、エアロゾル源22を加熱することで、これを霧化してエアロゾルを生成可能な素子であればよい。第一負荷21は、例えば、発熱素子である。発熱素子としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等が挙げられる。
第一負荷21は、温度と電気抵抗値が相関を持つものが用いられる。第一負荷21としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。
エアロゾル流路25は、第一負荷21の下流側であって、電源ユニット10の中心線L上に設けられる。エンドキャップ26は、第2カートリッジ30の一部を収容するカートリッジ収容部26aと、エアロゾル流路25とカートリッジ収容部26aとを連通させる連通路26bと、を備える。
図5に示すように、第二負荷31は、カートリッジ収容部26aの周囲に配置された第二負荷収容部70に埋設されている。第二負荷31は、放電端子41、及び第1カートリッジ20の内部を放電端子41から第二負荷31まで延びる導電部71を介して電源12に接続され、電源12から供給される電力によって、カートリッジ収容部26aに収容される第2カートリッジ30(より詳細にはこれに含まれる香味源33)を加熱する。第二負荷31は、例えば、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成される。導電部71は、例えば、リード線、フレキシブル回路基板によって構成される。
なお、第二負荷31は、第2カートリッジ30を加熱することのできる素子であればよい。第二負荷31は、例えば、発熱素子である。発熱素子としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、ステンレスチューブヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等が挙げられる。
第二負荷31は、温度と電気抵抗値が相関を持つものが用いられる。第二負荷31としては、例えば、PTC特性を有するものが用いられる。
第二負荷31の近傍、即ち第二負荷収容部70には、導電部71が通る導電部通路72と第二負荷31との間にエアロゾルの凝集により形成される液体を貯留する補助貯留部73が設けられる。補助貯留部73の内部には、対向する一対の金属板74、75が設けられてもよい。
一対の金属板74、75間には、好ましくは液体を吸収する多孔質体76が配置され、これらがコンデンサ77を構成する。多孔質体76はコットンシート、スポンジ、脱脂綿などを利用することができる。なお、コンデンサ77は、対向する一対の金属板74、75から構成されるものではなく、一枚の金属板74とGND電位を有する接地面(例えば、カートリッジケース27)とで構成される疑似的なコンデンサであってもよく、一枚の金属板74と接地面と、一枚の金属板74と接地面との間に配置された多孔質体76とで構成される疑似的なコンデンサであってもよい。コンデンサ77又は疑似的なコンデンサは、後述する静電容量デジタル変換器56に接続され、一対の金属板74、75間に液体が浸入した場合にコンデンサ77又は疑似的なコンデンサの静電容量の変化がMCU50で検出される。浸入した液体による静電容量の変化をMCU50が検出できるのであれば、一対の金属板74、75又は一枚の金属板74と接地面を設ける箇所は補助貯留部73の内部に限られない。具体的一例として、一対の金属板74、75又は一枚の金属板74と接地面は、補助貯留部73を挟むように補助貯留部73の端部に設けられていてもよいし、該端部から少し離れた補助貯留部73の近傍に設けられていてもよい。
なお、コンデンサ77又は疑似的なコンデンサは、液体の第二負荷31への付着を検出するために補助貯留部73に設けられる代わりに、導電部71への液体の浸入を検出するために導電部71が通る空間である導電部通路72に設けられていてもよく、導電部通路72を挟むように設けられていてもよい。また、コンデンサ77又は疑似的なコンデンサは、補助貯留部73とともに、導電部通路72に設けられていてもよく、導電部通路72を挟むように設けられていてもよい。このような場合には、MCU50は、複数のコンデンサ77又は疑似的なコンデンサの静電容量を区別して検出できるように構成されることが好ましい。または、複数のコンデンサ77又は疑似的なコンデンサを電気的に並列に接続することで、MCU50は、複数のコンデンサ又は疑似的なコンデンサの静電容量の和に基づき、液体の付着や31浸入を検知してもよい。
(第2カートリッジ)
第2カートリッジ30は、香味源33を貯留する。第二負荷31によって第2カートリッジ30が加熱されることで、香味源33が加熱される。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20のエンドキャップ26に設けられたカートリッジ収容部26aに着脱可能に収容される。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20側とは反対側の端部が、ユーザの吸口32となっている。なお、吸口32は、第2カートリッジ30と一体不可分に構成される場合に限らず、第2カートリッジ30と着脱可能に構成されてもよい。このように吸口32を電源ユニット10と第1カートリッジ20とは別体に構成することで、吸口32を衛生的に保つことができる。
第2カートリッジ30は、第一負荷21によってエアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルを香味源33に通すことによってエアロゾルに香味成分を付加する。香味源33を構成する原料片としては、刻みたばこ、又は、たばこ原料を粒状に成形した成形体を用いることができる。香味源33は、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、又はハーブ等)によって構成されてもよい。香味源33には、メントール等の香料が付加されていてもよい。
エアロゾル吸引器1では、エアロゾル源22と香味源33によって、香味成分が付加されたエアロゾルを発生させることができる。つまり、エアロゾル源22と香味源33は、エアロゾルを発生させるエアロゾル生成源を構成している。
エアロゾル吸引器1におけるエアロゾル生成源は、ユーザが交換して使用する部分である。この部分は、例えば、1つの第1カートリッジ20と、1つ又は複数(例えば5つ)の第2カートリッジ30とが1セットとしてユーザに提供される。したがって、エアロゾル吸引器1においては、電源ユニット10の交換頻度が最も低く、第1カートリッジ20の交換頻度が次に低く、第2カートリッジ30の交換頻度が最も高くなっている。そのため、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30の製造コストを下げることが重要になる。なお、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30を一体化して1つのカートリッジとして構成してもよい。
このように構成されたエアロゾル吸引器1では、図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11に設けられた不図示の取込口から流入した空気が、空気供給部42から第1カートリッジ20の第一負荷21付近を通過する。第一負荷21は、ウィック24によってリザーバ23から引き込まれたエアロゾル源22を霧化する。霧化されて発生したエアロゾルは、取込口から流入した空気と共にエアロゾル流路25を流れ、連通路26bを介して第2カートリッジ30に供給される。第2カートリッジ30に供給されたエアロゾルは、香味源33を通過することで香味成分が付加され、吸口32に供給される。
また、エアロゾル吸引器1には、各種情報を通知する通知部45が設けられている(図6参照)。通知部45は、発光素子によって構成されていてもよく、振動素子によって構成されていてもよく、音出力素子によって構成されていてもよい。通知部45は、発光素子、振動素子、及び音出力素子のうち、2以上の素子の組合せであってもよい。通知部45は、電源ユニット10、第1カートリッジ20、及び第2カートリッジ30のいずれに設けられてもよいが、電源ユニット10に設けられることが好ましい。例えば、操作部14の周囲が透光性を有し、LED等の発光素子によって発光するように構成される。
(電源ユニットの詳細)
図6に示すように、DC/DCコンバータ51は、電源ユニット10に第1カートリッジ20が装着された状態において、第一負荷21と電源12の間に接続される。MCU50は、DC/DCコンバータ51と電源12の間に接続されている。第二負荷31は、電源ユニット10に第1カートリッジ20が装着された状態において、MCU50とDC/DCコンバータ51との接続ノードに接続される。このように、電源ユニット10では、第1カートリッジ20が装着された状態において、DC/DCコンバータ51及び第一負荷21の直列回路と、第二負荷31とが、電源12に並列接続される。
DC/DCコンバータ51は、入力電圧を昇圧可能な昇圧回路であり、入力電圧又は入力電圧を昇圧した電圧を第一負荷21に供給可能に構成されている。DC/DCコンバータ51によれば第一負荷21に供給される電力を調整できるため、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を制御することができる。DC/DCコンバータ51としては、例えば、出力電圧を監視しながらスイッチング素子のオン/オフ時間を制御することで、入力電圧を希望する出力電圧に変換するスイッチングレギュレータを用いることができる。DC/DCコンバータ51としてスイッチングレギュレータを用いる場合には、スイッチング素子を制御することで、入力電圧を昇圧せずに、そのまま出力させることができる。
MCU50のプロセッサは、後述する第二負荷31への放電を制御するため、香味源33の温度を取得できるように構成される。また、MCU50のプロセッサは、第一負荷21の温度を取得できるように構成されることが好ましい。第一負荷21の温度は、第一負荷21やエアロゾル源22の過熱の抑制や、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を高度に制御するために用いることができる。
電圧センサ52は、第二負荷31に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ53は、第二負荷31を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ52の出力と、電流センサ53の出力は、それぞれ、MCU50に入力される。MCU50のプロセッサは、電圧センサ52の出力と電流センサ53の出力に基づいて第二負荷31の抵抗値を取得し、この抵抗値に応じた第二負荷31の温度を取得する。第二負荷31の温度は、第二負荷31によって加熱される香味源33の温度と厳密には一致しないが、香味源33の温度とほぼ同じと見做すことができる。このため、温度検出用素子T1は、香味源33の温度を検出するための温度検出用素子を構成している。
なお、第二負荷31の抵抗値を取得する際に、第二負荷31に定電流を流す構成とすれば、温度検出用素子T1において電流センサ53は不要である。同様に、第二負荷31の抵抗値を取得する際に、第二負荷31に定電圧を印加する構成とすれば、温度検出用素子T1において電圧センサ52は不要である。
また、温度検出用素子T1に代えて、第1カートリッジ20に、第2カートリッジ30の温度を検出するための温度センサを設ける構成としてもよい。この温度センサは、第2カートリッジ30の近傍に配置される例えばサーミスタにより構成される。温度センサを用いて第2カートリッジ30(香味源33)の温度を取得することで、温度検出用素子T1を用いて香味源33の温度を取得するよりも、香味源33の温度をより正確に取得することが可能となる。
電圧センサ54は、第一負荷21に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ55は、第一負荷21を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ54の出力と、電流センサ55の出力は、それぞれ、MCU50に入力される。MCU50のプロセッサは、電圧センサ54の出力と電流センサ55の出力に基づいて第一負荷21の抵抗値を取得し、この抵抗値に応じた第一負荷21の温度を取得する。なお、第一負荷21の抵抗値を取得する際に、第一負荷21に定電流を流す構成とすれば、温度検出用素子T2において電流センサ55は不要である。同様に、第一負荷21の抵抗値を取得する際に、第一負荷21に定電圧を印加する構成とすれば、温度検出用素子T2において電圧センサ54は不要である。
図7は、図6に示す電源ユニット10の具体例を示す図である。図7では、温度検出用素子T1として電流センサ53を持たず、且つ、温度検出用素子T2として電流センサ55を持たない構成の具体例を示している。
図7に示すように、電源ユニット10は、電源12と、MCU50と、LDO(Low Drop Out)レギュレータ60と、開閉器SW1と、開閉器SW2と、電圧センサ54を構成するオペアンプOP1及びアナログデジタル変換器(以下、ADCと記載)50cと、電圧センサ52を構成するオペアンプOP2及びADC50bと、液体センサ16を構成する静電容量デジタル変換器(以下、CDCと記載)56と、を備える。
本明細書にて説明する開閉器とは、配線路の遮断と導通を切り替えるトランジスタ等のスイッチング素子である。図7の例では、開閉器SW1、SW2は、それぞれトランジスタとなっている。
LDOレギュレータ60は、電源12の正極に接続された主正母線LUに接続されている。MCU50は、LDOレギュレータ60と、電源12の負極に接続された主負母線LDとに接続されている。MCU50は、開閉器SW1、SW2の各々にも接続されており、これらの開閉制御を行う。MCU50は、CDC56に接続され、コンデンサ77又は疑似的なコンデンサの静電容量の変化を検出する。LDOレギュレータ60は、電源12からの電圧を降圧して出力する。LDOレギュレータ60の出力電圧V1は、MCU50、DC/DCコンバータ51、CDC56、オペアンプOP1、及びオペアンプOP2の各々の動作電圧としても利用される。
DC/DCコンバータ51は、主正母線LUに接続されている。第一負荷21は、主負母線LDに接続される。開閉器SW1は、DC/DCコンバータ51と第一負荷21との間に接続されている。
開閉器SW2は、主負母線LDに接続された第二負荷31と、主正母線LUとの間に接続されている。
オペアンプOP1の非反転入力端子は、開閉器SW1と第一負荷21との接続ノードに接続されている。オペアンプOP1の反転入力端子は、主負母線LDに接続されている。
オペアンプOP2の非反転入力端子は、開閉器SW2と第二負荷31との接続ノードに接続されている。オペアンプOP2の反転入力端子は、主負母線LDに接続されている。
ADC50cは、オペアンプOP1の出力端子に接続されている。ADC50bは、オペアンプOP2の出力端子に接続されている。ADC50cとADC50bは、MCU50の外部に設けられていてもよい。
CDC56は、第二負荷31の近傍に配置されたコンデンサ77に接続される。CDC56は、L-C共振器を用いて、L-C共振器の容量の変化を共振周波数の変化としてデジタル値をMCU50に出力する。つまり、CDC56は、前述した液体センサ16の具体的一例である。
(MCU)
次に、MCU50の機能について説明する。MCU50は、ROMに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される機能ブロックとして、温度検出部と、電力制御部と、液体検出部と、通知制御部と、を備える。
温度検出部は、温度検出用素子T1の出力に基づいて、香味源33の温度を取得する。また、温度検出部は、温度検出用素子T2の出力に基づいて、第一負荷21の温度を取得する。
図7に示す回路例の場合、温度検出部は、開閉器SW2を遮断状態に制御し、開閉器SW1を導通状態に制御した状態にて、ADC50cの出力値(第一負荷21に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第一負荷21の温度を取得する。また、温度検出部は、開閉器SW1を遮断状態に制御し、開閉器SW2を導通状態に制御した状態にて、ADC50bの出力値(第二負荷31に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第二負荷31の温度を香味源33の温度として取得する。
通知制御部は、各種情報を通知するように通知部45を制御する。例えば、通知制御部は、第2カートリッジ30の交換タイミングの検出に応じて、第2カートリッジ30の交換を促す通知を行うように通知部45を制御する。通知制御部は、第2カートリッジ30の交換を促す通知に限らず、第1カートリッジ20の交換を促す通知、電源12の交換を促す通知、電源12の充電を促す通知等を行わせてもよい。さらに、通知制御部は、第二負荷31への液体の付着、又は、液体の導電部71への浸入が検出された場合、異常発生の通知を行うように通知部45を制御する。
電力制御部は、吸気センサ15から出力されたエアロゾルの生成要求を示す信号に応じて、電源12から第一負荷21及び第二負荷31への放電(負荷の加熱に必要な放電)を制御する。
エアロゾル吸引器1では、第二負荷31への放電によって香味源33の加熱が可能となっている。エアロゾルに付加される香味成分量を増やすためには、エアロゾル源22から発生させるエアロゾル量を多くすること、香味源33の温度を高くすること、が有効であることが実験的にわかっている。
そこで、電力制御部は、香味源33の温度に関する情報に基づいて、エアロゾルの生成要求毎に生成されるエアロゾルに付加される香味成分の量である単位香味量(以下に説明する香味成分量Wflavor)が目標量へ収束するように、電源12から第一負荷21と第二負荷31への加熱のための放電を制御する。この目標量は適宜決められる値であるが、例えば、単位香味量の目標範囲を適宜決定し、この目標範囲における中央値を目標量として定めてもよい。これにより、単位香味量(香味成分量Wflavor)を目標量に収束させることで、単位香味量をある程度幅を持たせた目標範囲にも収束させることが可能である。なお、単位香味量、香味成分量Wflavor、目標量の単位としては重量が用いられてよい。
また、電力制御部は、香味源33の温度に関する情報を出力する温度検出用素子T1の出力に基づき、香味源33の温度が目標温度(以下に記載する目標温度Tcap_target)へ収束するように、電源12から第二負荷31への加熱のための放電を制御する。
(エアロゾル生成に用いられる各種パラメータ)
以下、MCU50の具体的な動作の説明に移る前に、エアロゾル生成のための放電制御に用いられる各種パラメータ等について説明する。
ユーザによる1回の吸引動作によって、第1カートリッジ20にて生成されて香味源33を通過するエアロゾルの重量[mg]をエアロゾル重量Waerosolと記載する。このエアロゾルの生成のために第一負荷21に供給が必要な電力を霧化電力Pliquidと記載する。エアロゾル重量Waerosolは、エアロゾル源22が十分に存在すると仮定すると、霧化電力Pliquidと、霧化電力Pliquidの第一負荷21への供給時間tsense(換言すると、第一負荷21への通電時間又はパフの行われている時間)に比例する。このため、エアロゾル重量Waerosolは、以下の式(1)によりモデル化することができる。式(1)のαは、実験的に求められる係数である。なお、供給時間tsenseは、上述した第一既定値tupperが上限値とされる。また、以下の式(1)は、式(1A)に置き換えてもよい。式(1A)では、式(1)に対し、正の値を有する切片bを導入している。これは、霧化電力Pliquidの一部がエアロゾル源22において霧化の前に起きるエアロゾル源22の昇温に用いられる点を考慮して、任意に導入可能な項である。切片bもまた実験的に求めることができる。
aerosol ≡ α ×Pliquid× tsense・・(1)
aerosol ≡ α ×Pliquid× tsense-b・・(1A)
吸引がnpuff回(npuffは0以上の自然数)行われた状態において香味源33に含まれている香味成分の重量[mg]を香味成分残量Wcapsule(npuff)と記載する。なお、新品の状態の第2カートリッジ30の香味源33に含まれている香味成分残量(Wcapsule(npuff=0))をWinitialとも記載する。香味源33の温度に関する情報をカプセル温度パラメータTcapsuleと記載する。ユーザによる1回の吸引動作によって、香味源33を通過するエアロゾルに付加される香味成分の重量[mg]を香味成分量Wflavorと記載する。香味源33の温度に関する情報とは、例えば、温度検出用素子T1の出力に基づいて取得される香味源33の温度や第二負荷31の温度である。
香味成分量Wflavorは、香味成分残量Wcapsule(npuff)、カプセル温度パラメータTcapsule、及びエアロゾル重量Waerosolに依存することが実験的にわかっている。したがって、香味成分量Wflavorは、以下の式(2)によりモデル化することができる。
flavor = β × {Wcapsule(npuff) × Tcapsule} × γ
× Waerosol・・(2)
1回の吸引が行われる毎に、香味成分残量Wcapsule(npuff)は、香味成分量Wflavorずつ減少する。このため、香味成分残量Wcapsule(npuff)は、以下の式(3)によりモデル化することができる。
Figure 2022057847000002
式(2)のβは、1回の吸引において、香味源33に含まれている香味成分のうちのどの程度の量がエアロゾルに付加されるかの割合を示す係数であり、実験的に求められる。式(2)のγと式(3)のδは、それぞれ実験的に求められる係数である。1回の吸引が行われる期間において、カプセル温度パラメータTcapsuleと香味成分残量Wcapsule(npuff)はそれぞれ変動し得るが、このモデルでは、これらを一定値として取り扱うために、γとδを導入している。
(エアロゾル吸引器の動作)
図9及び図10は、図1のエアロゾル吸引器1の動作を説明するためのフローチャートである。操作部14の操作等によってエアロゾル吸引器1の電源がONされると(ステップS0:YES)、MCU50は、電源ON後、又は、第2カートリッジ30の交換後にエアロゾルの生成を行ったか(ユーザによる吸引が1度でも行われたか)否かを判定する(ステップS1)。
例えば、MCU50には、吸引(エアロゾルの生成要求)が行われる毎に、npuffを初期値(例えば0)からアップカウントするパフ数カウンタが内蔵されている。このパフ数カウンタのカウント値はメモリ50aに記憶される。MCU50は、このカウント値を参照することで、吸引が1度でも行われた後の状態か否かを判定する。
電源ON後の最初の吸引である、又は、第2カートリッジ30が交換された後の最初の吸引の前のタイミングである場合(ステップS1:NO)には、香味源33の加熱がまだ行われていない又は加熱がしばらく行われておらず、香味源33の温度は外部環境に依存する可能性が高い。したがって、この場合には、MCU50は、温度検出用素子T1の出力に基づいて取得した香味源33の温度を、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、この取得した香味源33の温度を、香味源33の目標温度Tcap_targetとして設定し、メモリ50aに記憶する(ステップS2)。
なお、ステップS1の判定がNOとなる状態では、香味源33の温度が外気温又は電源ユニット10の温度に近い状態である可能性が高い。そのため、ステップS2においては、変形例として、外気温又は電源ユニット10の温度をカプセル温度パラメータTcapsuleとして取得して、これを目標温度Tcap_targetとしてもよい。
外気温は、例えば、吸気センサ15に内蔵される温度センサから取得することが好ましい。電源ユニット10の温度は、例えば、MCU50の内部の温度を管理するためにMCU50に内蔵されている温度センサから取得することが好ましい。この場合、吸気センサ15に内蔵される温度センサと、MCU50に内蔵されている温度センサは、いずれも、香味源33の温度に関する情報を出力する素子として機能する。
エアロゾル吸引器1では、上述したように、香味源33の温度が目標温度Tcap_targetへ収束するように、電源12から第二負荷31への放電を制御する。したがって、電源ON後又は第2カートリッジ30の交換後に1回でも吸引が行われた後では、香味源33の温度が目標温度Tcap_targetに近い状態である可能性が高い。したがって、この場合(ステップS1:YES)には、MCU50は、前回のエアロゾルの生成に用いた、メモリ50aに記憶されている目標温度Tcap_targetを、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、これをそのまま目標温度Tcap_targetとして設定する(ステップS3)。この場合には、メモリ50aが、香味源33の温度に関する情報を出力する素子として機能する。
なお、ステップS3において、MCU50は、温度検出用素子T1の出力に基づいて取得した香味源33の温度を、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、この取得した香味源33の温度を、香味源33の目標温度Tcap_targetとして設定してもよい。このようにすることで、カプセル温度パラメータTcapsuleをより正確に取得できる。
ステップS2又はステップS3の後、MCU50は、設定した目標温度Tcap_targetと、現時点における香味源33の香味成分残量Wcapsule(npuff)とに基づいて、目標の香味成分量Wflavorを達成するために必要なエアロゾル重量Waerosolを、式(4)の演算により決定する(ステップS4)。式(4)は、TcapsuleをTcap_targetとした式(2)を変形したものである。
aerosol = Wflavor / [β × {Wcapsule(npuff) × T
cap_target} × γ]
・・(4)
次に、MCU50は、ステップS4にて決定したエアロゾル重量Waerosolを実現するために必要な霧化電力Pliquidを、tsenseを第一既定値tupperとした式(1)の演算により決定する(ステップS5)。
なお、目標温度Tcap_target及び香味成分残量Wcapsule(npuff)の組み合わせと、霧化電力Pliquidとを対応付けたテーブルをMCU50のメモリ50aに記憶しておき、MCU50は、このテーブルを用いて霧化電力Pliquidを決定してもよい。これにより、霧化電力Pliquidを高速且つ低消費電力にて決定することができる。
次に、MCU50は、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidが第二既定値以下であるか否かを判定する(ステップS6)。第二既定値は、その時点において電源12から第一負荷21に放電することのできる電力の最大値、又は最大値から所定値を減じた値とされる。
電源12から第一負荷21への放電時において、第一負荷21を貫流する電流と電源12の電圧をそれぞれI、VLIBと記載し、DC/DCコンバータ51の昇圧率の上限値をηupperと記載し、DC/DCコンバータ51の出力電圧の上限値をPDC/DC_upperと記載し、第二既定値をPupperと記載し、第一負荷21の温度がエアロゾル源22の沸点の温度に到達している状態における第一負荷21の電気抵抗値をRHTR(THTR=TB.P)と記載する。このように記載すると、第二既定値Pupperは以下の式(5)により表すことができる。
Figure 2022057847000003
式(5)においてΔ=0としたものが、第二既定値Pupperの理想値である。しかし、実際の回路では、第一負荷21に繋がる導線の抵抗成分や、第一負荷21に繋がる抵抗成分以外の抵抗成分等を考慮する必要がある。このため、ある程度のマージンを設けるべく、式(5)にて調整値のΔを導入している。
なお、エアロゾル吸引器1において、DC/DCコンバータ51は、必須ではなく省略することも可能である。DC/DCコンバータ51を省略した場合には、第二既定値Pupperは、以下の式(6)により表すことができる。
Figure 2022057847000004
MCU50は、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidが第二既定値Pupperを超えていた場合(ステップS6:NO)には、目標温度Tcap_targetを所定量増加して、ステップS4に処理を戻す。式(4)から分かるように、目標温度Tcap_targetを増やすことで、目標の香味成分量Wflavorを達成するために必要なエアロゾル重量Waerosolを減らすことができ、その結果、ステップS5にて決定される霧化電力Pliquidを減らすことができる。MCU50は、ステップS4~S7を繰り返すことで、当初NOと判断されたステップS6における判断をYESとし、処理をステップS8に移行させることができる。
MCU50は、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidが第二既定値Pupper以下であった場合(ステップS6:YES)には、現時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1の出力に基づいて取得する(ステップS8)。
そして、MCU50は、温度Tcap_senseと目標温度Tcap_targetとに基づいて、第二負荷31を加熱するための第二負荷31への放電を制御する(ステップS9)。具体的には、MCU50は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するように、PID(Proportional-Integral-Differential)制御、又は、ON/OFF制御によって第二負荷31へ電力供給を行う。
PID制御は、温度Tcap_senseと目標温度Tcap_targetの差をフィードバックし、そのフィードバック結果に基づいて、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するよう電力制御を行うものである。PID制御によれば、温度Tcap_senseを目標温度Tcap_targetに高精度に収束させることができる。なお、MCU50は、PID制御に代えてP(Proportional)制御やPI(Proportional-Integral)制御を用いてもよい。
ON/OFF制御は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満の状態では第二負荷31への電力供給を行い、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上の状態では、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満になるまで第二負荷31への電力供給を停止する制御である。ON/OFF制御によれば、PID制御よりも香味源33の温度を早く上昇させることができる。このため、後述のエアロゾルの生成要求が検知される前の段階にて、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに到達する可能性を高めることができる。なお、目標温度Tcap_targetは、ヒステリシスを有していてもよい。
ステップS9の後、MCU50は、エアロゾルの生成要求の有無を判定する(ステップS10)。MCU50は、エアロゾルの生成要求を検出しなかった場合(ステップS10:NO)には、ステップS11にて、エアロゾルの生成要求が行われていない時間(以下、無操作時間と記載)の長さを判定する。そして、MCU50は、無操作時間が所定時間に達していた場合(ステップS11:YES)には、第二負荷31への放電を終了して(ステップS12)、消費電力を低減させたスリープモードへと移行する(ステップS13)。MCU50は、無操作時間が所定時間未満であった場合(ステップS11:NO)には、ステップS8に処理を移行する。
MCU50は、エアロゾルの生成要求を検知すると(ステップS10:YES)、第二負荷31への放電を終了し、その時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1の出力に基づいて取得する(ステップS14)。そして、MCU50は、ステップS14にて取得した温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上かを否かを判定する(ステップS15)。
温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満である場合(ステップS15:NO)には、MCU50は、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquid(第一電力)を所定量増加した霧化電力Pliquid’(第二電力)を第一負荷21に供給して、第一負荷21の加熱を開始する(ステップS19)。ここでの電力の増加は、霧化電力Pliquid’が上記した第二既定値Pupperの理想値を超えない範囲で決められる。
なお、例えば、ステップS17とステップS19において、第一負荷21に供給すべき霧化電力(MCU50が決定した電力)が、DC/DCコンバータ51による昇圧を行わなくとも(換言すると、DC/DCコンバータ51による昇圧を停止しても)電源12から第一負荷21へ放電できる値である場合を想定する。この場合には、MCU50は、DC/DCコンバータ51が入力電圧をそのまま出力するよう、DC/DCコンバータ51のスイッチング素子を制御して、電源12からの電圧を昇圧せずに第一負荷21に供給することが好ましい。一例として、DC/DCコンバータ51が昇圧型スイッチングレギュレータである場合には、DC/DCコンバータ51は、スイッチング素子をOFFにし続けることで、入力電圧をそのまま出力することができる。このようにすることで、DC/DCコンバータ51における昇圧に伴う電力損失を減らして、電力消費を抑制することができる。
一方、例えば、ステップS17とステップS19において、第一負荷21に供給すべき霧化電力が、DC/DCコンバータ51による昇圧を行わないと電源12から第一負荷21へ放電できない値である場合を想定する。この場合には、MCU50は、DC/DCコンバータ51が入力電圧を昇圧して出力するよう、DC/DCコンバータ51のスイッチング素子を制御して、電源12からの電圧を昇圧して第一負荷21に供給すればよい。このようにすることで、電力消費を抑制しながらも必要な電力を第一負荷21に供給可能となる。式(5)や式(6)からも明らかなように、DC/DCコンバータ51を有すれば、電源12から第一負荷21に放電することのできる電力を増加させることができる。従って、単位香味量をより安定させることが可能となる。
ステップS19での第一負荷21の加熱開始後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が終了されていない場合(ステップS20:NO)には加熱を継続し、エアロゾルの生成要求が終了された場合(ステップS20:YES)には、第一負荷21への電力供給を停止する(ステップS21)。
ステップS15において、MCU50は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上であった場合(ステップS15:YES)には、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquid(第一電力)を第一負荷21に供給して第一負荷21の加熱を開始し、エアロゾルを生成する(ステップS17)。
ステップS17での第一負荷21の加熱開始後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が終了されていない場合(ステップS18:NO)には加熱を継続し、エアロゾルの生成要求が終了された場合(ステップS18:YES)には、第一負荷21への電力供給を停止する(ステップS21)。
MCU50は、温度検出用素子T2の出力に基づき、ステップS17やステップS19での第一負荷21の加熱を制御してもよい。例えば、MCU50が、温度検出用素子T2の出力に基づき、エアロゾル源22の沸点を目標温度としたPID制御やON/OFF制御を実行すれば、第一負荷21やエアロゾル源22の過熱を抑制したり、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を高度に制御したりすることができる。
図11は、図10のステップS17において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。図12は、図10のステップS19において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。図12に示すように、エアロゾルの生成要求が検出された時点において、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに到達していない場合には、霧化電力Pliquidが増加された上で、第一負荷21に供給される。
このように、エアロゾルの生成要求がなされた時点にて、香味源33の温度が目標温度に到達していない場合であっても、ステップS19の処理が行われることで、生成されるエアロゾル量を増やすことができる。この結果、香味源33の温度が目標温度よりも低いことに起因するエアロゾルに付加される香味成分量の減少を、エアロゾル量の増加によって補うことが可能となる。したがって、エアロゾルに付加される香味成分量を目標量に収束させることができる。
一方、エアロゾルの生成要求がなされた時点にて、香味源33の温度が目標温度に到達していた場合には、ステップS5にて決定した霧化電力によって、目標の香味成分量を達成するのに必要な所望のエアロゾル量が生成される。このため、エアロゾルに付加する香味成分量を目標量に収束させることができる。
次に、MCU50は、ステップS17又はステップS19にて第一負荷21に供給した霧化電力の第一負荷21への供給時間tsenseを取得する(ステップS22)。なお、MCU50が第一既定値tupperを超えてエアロゾル生成要求を検知する場合には、供給時間tsenseは第一既定値tupperと等しくなる点に留意されたい。更に、MCU50は、パフ数カウンタを“1”進める(ステップS23)。
MCU50は、ステップS22にて取得した供給時間tsenseと、エアロゾルの生成要求を受けて第一負荷21に供給した霧化電力と、エアロゾルの生成要求を検知した時点での目標温度Tcap_targetと、に基づいて、香味源33の香味成分残量Wcapsule(npuff)を更新する(ステップS24)。
図11に示す制御が行われた場合には、エアロゾルの生成要求の開始から終了までに生成されたエアロゾルに付加される香味成分量は、以下の式(7)により求めることができる。式(7)の(tend‐tstart)は、供給時間tsenseを示す。
flavor
=β× (Wcapsule(npuff)× Tcap_target)×γ×α× Pliquid×(tend‐tstart)
・・(7)
図12に示す制御が行われた場合には、エアロゾルの生成要求の開始から終了までに生成されたエアロゾルに付加される香味成分量は、以下の式(8)により求めることができる。式(8)の(tend‐tstart)は、供給時間tsenseを示す。
flavor
=β×(Wcapsule(npuff)×Tcap_target)×γ×α× Pliquid’ ×(tend‐tstart)
・・(8)
このようにして求めたエアロゾルの生成要求毎のWflavorをメモリ50aに蓄積しおき、今回のエアロゾル生成時におけるWflavorと、前回以前のエアロゾル生成時におけるWflavorを含む過去のWflavorの値を式(3)に代入することで、エアロゾルの生成後における香味成分残量Wcapsule(npuff)を高精度に導出してこれを更新することができる。
ステップS24の後、MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値未満であるか否かを判定する(ステップS25)。MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値以上であった場合(ステップS25:NO)には、ステップS29に処理を移行する。MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値未満であった場合(ステップS25:YES)には、第2カートリッジ30の交換を促す通知を通知部45に行わせる(ステップS26)。そして、MCU50は、パフ数カウンタを初期値(=0)にリセットし、上述の過去のWflavorの値を消去し、更に、目標温度Tcap_targetを初期化する(ステップS27)。
目標温度Tcap_targetの初期化とは、メモリ50aに記憶しているその時点での目標温度Tcap_targetを設定値から除外することを意味する。したがって、目標温度Tcap_targetが初期化されても、メモリ50aには、直前に設定していた目標温度Tcap_targetが記憶されたままとなる。なお、この記憶されたままの目標温度Tcap_targetは、MCU50が次にステップS2を実行する際に取得されるカプセル温度パラメータTcapsuleとして利用されることになる。
なお、別の一例として、ステップS1とステップS2を省略して常にステップS3を実行する場合には、目標温度Tcap_targetの初期化とは、メモリ50aに記憶しているその時点での目標温度Tcap_targetを常温又は室温に設定することを意味する。
ステップS27の後、MCU50は、電源がオフされなければ(ステップS28:NO)、ステップS1に処理を戻し、電源がオフされたら(ステップS28:YES)、処理を終了する。
ここで、ステップS25の判定で用いる残量閾値の詳細について説明する。
香味成分残量Wcapsule(npuff)は、式(1)と式(2)により、以下の式(9)により表すことができる。
Figure 2022057847000005
目標の香味成分量Wflavorを実現するためには、最も厳しい条件(第一負荷21への放電を最大限継続し、且つ、香味源33の温度が上限まで達しており、且つ、電源12の電圧が放電可能な最低値(放電終止電圧VEOD)にある状態)において、式(9)の関係が成り立つ必要がある。換言すると、最も厳しい条件において、式(9)の左辺が右辺未満になると、目標の香味成分量Wflavorを実現できなくなる。
式(9)において、香味成分量Wflavorは、目標量に収束させることを目的としていることから既知の値として取り扱うことができる。式(9)において、α、β、γは定数である。また、式(9)において、tsenseは、上限値として第一既定値tupperが存在するため、この上限値を最も厳しい条件の値として代入することができる。また、式(9)において、Tcapsuleは、第二負荷31によって加熱することのできる香味源33の上限温度Tmaxを、最も厳しい条件の値として代入することができる。上限温度Tmaxは、香味源33を収容している容器の材質の耐熱温度等によって決められる。具体的一例として、上限温度Tmaxは80℃であってもよい。また、式(9)において、Pliquidは、式(5)における電圧VLIBに放電終止電圧VEODを代入して得られる第二既定値Pupperを最も厳しい条件の値として代入することができる。これらの値を式(9)に代入すると、式(10)が得られる。
Figure 2022057847000006
したがって、残量閾値を式(10)の右辺の値に設定することで、適切なタイミングにて、第2カートリッジ30の交換をユーザに促すことができる。香味成分残量Wcapsule(npuff)が式(10)の右辺未満となる状態は、エアロゾルの生成要求に応じて第一負荷21へ放電した場合に香味成分量が目標量を下回る状態、エアロゾルの生成要求に応じて最大時間(第一既定時間tupper)だけ第一負荷21へ放電した場合に香味成分量が目標量を下回る状態、エアロゾルの生成要求に応じて第一負荷21へ電源12から放電可能な最大電力(Pupper)を供給した場合に香味成分量が目標量を下回る状態のいずれかを構成している。この最大電力は、電源12の電圧をDC/DCコンバータ51が昇圧可能な最大電圧まで昇圧した場合に、電源12から第一負荷21へ供給可能な電力、又は、放電終止状態にある電源12から第一負荷21へ放電可能な電力である。
このように残量閾値を設定することで、香味成分量が目標量を下回る前の状態にて、第2カートリッジ30の交換をユーザに促すことができる。このため、目標に達しない少ない香味成分量が付加されたエアロゾルをユーザが吸引するのを防ぐことができ、エアロゾル吸引器1の商品価値をさらに高めることができる。
MCU50は、液体センサ16の出力に基づいて、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷31への付着、又は、液体の導電部71への浸入を検知する。
エアロゾル吸引器1では、上述したように、電源ユニットケース11に設けられた不図示の取込口から流入した空気が、空気供給部42から第1カートリッジ20の第一負荷21付近を通過する。第一負荷21は、ウィック24によってリザーバ23から引き込まれたエアロゾル源22を霧化する。霧化されて発生したエアロゾルは、取込口から流入した空気と共にエアロゾル流路25を流れ、連通路26bを介して第2カートリッジ30に供給される。第2カートリッジ30に供給されたエアロゾルは、香味源33を通過することで香味成分が付加され、吸口32に供給される。
ここで、エアロゾル流路25に残留したエアロゾルが冷えて凝集すると残留したエアロゾルは液体となり、第二負荷31へ付着、又は、液体の導電部71へ浸入する虞がある。
MCU50は、電源12から第一負荷21への放電終了時などに、液体検出処理を行う。図13は、液体検出処理を説明するためのフローチャートである。
MCU50は、液体センサ16の出力に基づいて、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷31への付着があったか否かを判定する(ステップS30)。その結果、液体の第二負荷31への付着がない場合(ステップS30:NO)、液体の第二負荷31への付着があるまでその判定を繰り返す。液体の第二負荷31への付着があった場合(ステップS30:YES)、MCU50は、第1フェールセーフアクションとして、第二負荷31への放電を禁止する(ステップS31)。なお、第1フェールセーフアクションの代わりに、通知部45に異常発生の通知を実行させる通知アクションを行ってもよく、第1フェールセーフアクションとともに通知アクションを行ってもよい。
また、第1フェールセーフアクションとして、第二負荷31への放電を禁止するとともに、第一負荷21への放電も禁止してもよい(ステップS32)。即ち、MCU50は、液体の第二負荷31への付着があった場合、第二負荷31への放電及び第一負荷21への放電を禁止してもよい。
このように、液体の第二負荷31への付着があった場合に、第1フェールセーフアクション及び通知アクションの少なくとも一方を実行することで、エアロゾル吸引器1の安全性が向上する。なお、図13の説明では、液体センサ16が液体の第二負荷31への付着を検出する場合を例示したが、液体センサ16によって導電部71へ浸入した液体を検出するように構成してもよく、両方が検出されるように構成してもよい。両方が検出可能な場合には、MCU50は、いずれか一方が検出された時点で第1フェ―ルセーフアクション及び通知アクションの少なくとも一方を実行してもよい。
液体の付着や浸入は、ユーザの吸引時間に対して第一負荷21への通電時間が同程度である場合に発生しやすくなる。即ち、このような場合に、本来、香味源33を通過するはずであったエアロゾル重量Waerosolの一部がエアロゾル流路25に残留し、凝集して液体となる。エアロゾル重量Waerosolは、上述したように、霧化電力Pliquidと、霧化電力Pliquidの第一負荷21への供給時間tsenseに比例する。そのため、MCU50は、霧化電力Pliquidに応じて供給時間tsenseの上限値である第一既定値tupper(例えば、2.4秒)を可変としてもよい。即ち、霧化電力Pliquidが大きくなればなるほど第一既定値tupperを小さくしてもよい。また、霧化電力Pliquidが所定値より大きい場合、第一既定値tupperを小さくしてもよい。これにより、液体の付着や浸入を誘発する液体の生成を起こりにくくすることができる。
また、MCU50は、液体検出部に加えて水没検出部を備えていてもよい。
この場合、上記と同様のコンデンサ又は疑似コンデンサが、電源ユニットケース11に設けられた電源ユニット10の内部と外部をつなげる開口にも配置され、コンデンサ又は疑似コンデンサの静電容量を出力する水没センサ17がMCU50に接続される。
水没センサ17は、電源ユニット10の内部への水の浸入を検出するためのセンサであり、開口の近傍の静電容量を出力する静電容量センサである。水没センサ17は、液体センサ16と同様に静電容量デジタル変換器(CDC)によって構成されていてもよい。MCU50は、水没センサ17の出力に基づいて、電源ユニット10の内部への水の浸入を検出する。より具体的には、MCU50は、水没センサ17の出力値又は出力値の変化が閾値を超えると、電源ユニット10の内部への水の浸入、即ち水没があったものと判定する。
図3に示すように、開口としては、充電端子43が設けられる第1開口K1、空気供給部42である第2開口K2、操作部14が設けられる第3開口K3などが挙げられ、これらの開口にコンデンサ又は疑似コンデンサが設けられる。また、これに限らず、コンデンサ又は疑似コンデンサが電源ユニットケース11に設けられた不図示の取込口に設けられてもよく、開口に限らず、電源ユニットケース11と第1カートリッジ20との接続部に設けられてもよい。ただし、第二負荷31の近傍には、液体センサ16に接続されるコンデンサ77又は疑似コンデンサが設けられ、水没センサ17に接続されるコンデンサ又は疑似コンデンサが設けられていないことが好ましい。これにより、液体センサ16で検出する事象と水没センサ17で検出する事象との誤認を抑制できる。
図15は、水没検出処理を説明するためのフローチャートである。
MCU50は、水没センサ17の出力に基づいて、開口への水の浸入、即ちエアロゾル吸引器1の水没があったか否かを判定する(ステップS40)。その結果、水没がない場合(ステップS40:NO)、水没があるまでその判定を繰り返す。水没があった場合(ステップS40:YES)、第2フェールセーフアクションとして、電源12の放電を禁止する(ステップS41)。このように、水没時には、液体の第二負荷31への付着や導電部71へ浸入とは別のフェールセーフアクションを実行することで、発生した異常毎に適切なフェールセーフアクションを実行することができる。水没時には、電源12からの放電を禁止することで、エアロゾル吸引器の安全性をより一層向上させることができる。このとき、通知部45に異常発生の通知を実行させる通知アクションを行ってもよい。なお、通知部45における通知は、液体の第二負荷31への付着、又は、液体の導電部71への浸入時と、水没時とで、異なることが好ましい。
これまで液体センサ16が静電容量センサである場合について説明したが、上記したように、液体センサ16は第二負荷31の電気抵抗値に関連する値を出力するセンサであってもよい。液体が付着した第二負荷31が通電されると、液体は、化学変化を起こして第二負荷31の電気抵抗値を変化させる。MCU50は、第二負荷31の電気抵抗値に関連する値を介してこの変化を検出できればよい。例えば、図8に示すように、図7に示す回路例における電圧センサ52を構成するオペアンプOP2及びアナログデジタル変換器(ADC)50bが、液体センサ16を兼ねることができる。この場合、図7に示す回路例におけるCDC56及びコンデンサ77又は疑似コンデンサが不要となる。
図8に示す回路図では、オペアンプOP2及びADC50bは、第二負荷31の電圧値を出力し、MCU50は、この電圧値に基づいて第二負荷31の抵抗値を取得する。MCU50は、第二負荷31の抵抗値から第二負荷31の温度を香味源33の温度として取得するとともに、第二負荷31への液体の付着を検出する。例えば、第二負荷31の抵抗値の急変や、第二負荷31への電力非供給時に第二負荷31の抵抗値が所定値以上変動した場合に第二負荷31への液体の付着を検出することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のエアロゾル吸引器1について説明する。
第1実施形態のエアロゾル吸引器1は、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、が一列に並び、且つ、第2カートリッジ30が第1カートリッジ20に対して交換可能であったが、第2実施形態のエアロゾル吸引器1は、電源ユニット10に対して、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30が交換可能に構成されている点で相違する。以下、相違点についてのみ詳細に説明し、同一又は同等の構成については図16~19中、同一の符号を付して説明を省略する。
(エアロゾル吸引器)
エアロゾル吸引器1は、手中におさまるサイズであることが好ましく、略直方体形状を有する。なお、エアロゾル吸引器1は、卵型形状、楕円形状等であってもよい。以下の説明では、略直方体形状のエアロゾル吸引器において、直交する3方向のうち、長さの長い順から、上下方向、前後方向、左右方向と称する。また、以下の説明では、便宜上、前方、後方、左方、右方、上方、下方を定義し、前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
(電源ユニット)
電源ユニット10は、図16~図18に示すように、略直方体形状の電源ユニットケース11の内部に、電源12と、充電IC55Aと、MCU50と、DC/DCコンバータ51と、吸気センサ15と、液体センサ16と、電圧センサ52及び電流センサ53を含む温度検出用素子T1と、電圧センサ54及び電流センサ55を含む温度検出用素子T2と、第2カートリッジ30を加熱するための第二負荷31と、これらDC/DCコンバータ51、液体センサ16、温度検出用素子T1、及び温度検出用素子T2が実装される回路基板13と、を収容する。
電源ユニットケース11の前方には、上方に第2カートリッジ30を取り外し可能に収容する第2カートリッジ収容部11dが設けられ、下方に第1カートリッジ20を取り外し可能に収容する第1カートリッジ収容部11eが設けられ、上下方向において第2カートリッジ収容部11dと第1カートリッジ収容部11eとの間に第1カートリッジ20のエアロゾル流路25と第2カートリッジ収容部11dとを連通させる連通路11fが設けられる。
電源ユニットケース11の後方には、上面にユーザが操作可能な操作部18が配置され、下面に充電端子43が配置され、上下方向において操作部18と充電端子43との間には、吸気センサ15、電源12、及び回路基板13が配置される。
第二負荷31は、第2カートリッジ収容部11dの周囲に配置された第二負荷収容部70に埋設されている。第二負荷31は、電源12から電源ユニット10の内部を第二負荷31まで延びる導電部71を介して供給される電力によって、第2カートリッジ収容部11dに収容される第2カートリッジ30(より詳細にはこれに含まれる香味源33)を加熱する。
第二負荷31の近傍、即ち第二負荷収容部70には、導電部71が通る導電部通路72と第二負荷31との間にエアロゾルの凝集により形成される液体を貯留する補助貯留部73が設けられる。補助貯留部73には、一対の金属板74、75と、一対の金属板74、75の間に配置される多孔質体76と、が設けられ、コンデンサ77を構成する。なお、金属板75の代わりにGND電位を有する接地面(例えば、電源ユニットケース11)で疑似的なコンデンサを構成してもよい点は、第1実施形態と同様である。
コンデンサ77又は疑似的なコンデンサは、補助貯留部73の代わりに、導電部71へ浸入した液体を検知するために、導電部71が通る空間である導電部通路72に設けられていてもよく、導電部通路72を挟むように設けられていてもよい。または、コンデンサ77又は疑似的なコンデンサは、補助貯留部73に加え、導電部通路72に設けられていてもよく、導電部通路72を挟むように設けられていてもよい。
(第1カートリッジ)
第1カートリッジ20は、円筒状のカートリッジケース27の内部に、リザーバ23と、第一負荷21と、ウィック24と、エアロゾル流路25と、を備える。第1実施形態とは異なり、第2カートリッジ30の一部を収容するエンドキャップ26及び第二負荷31を備えていない。
(第2カートリッジ)
第2カートリッジ30は、第1実施形態と同様に香味源33と吸口32とを備える。
図18は、第2実施形態のエアロゾル吸引器のハードウエア構成を示す模式図であり、図19は、図18に示す電源ユニット10の具体例を示す図である。第二負荷31が電源ユニット1に設けられている以外は、図6の構成と同様であり、図19に示す回路例において、液体センサ16は、静電容量センサ(CDC56)であってもよく、第二負荷31の電気抵抗値に関連する値を出力するセンサ(オペアンプOP2及びADC50b)であってもよい。
本実施形態のエアロゾル吸引器1においても、MCU50は、液体センサ16の出力に基づいて、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷31への付着、又は液体の導電部71への浸入があったか否かを判定し、液体の第二負荷31への付着、又は液体の導電部71への浸入があった場合、MCU50は、第1フェールセーフアクション及び/又は通知アクションを行う。これにより、エアロゾル吸引器1の安全性が向上する。
本実施形態によれば、液体センサ16がCDC56から構成される場合に、コンデンサ77又は疑似的なコンデンサが電源ユニット10に設けられるため、頻繁に新品に交換される第1カートリッジ20のコストを低減させることができる。また、本実施形態においても、温度検出用素子T1に代えて第2カートリッジ30の温度を検出するための温度センサを設けてもよいが、この場合にも温度センサを電源ユニット10に設けることで、第1カートリッジ20のコストを低減させることができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) エアロゾル源(エアロゾル源22)から生成されたエアロゾルを香味源(香味源33)に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器(エアロゾル吸引器1)の電源ユニット(電源ユニット10)であって、
前記エアロゾル源を加熱する第一負荷(第一負荷21)に放電可能、且つ、前記香味源を加熱する第二負荷(第二負荷31)に放電可能に構成された電源(電源12)と、
通知部(通知部45)と、
処理装置(MCU50)と、
前記処理装置が実装される回路基板(回路基板13)と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部(導電部71)と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(1)によれば、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷への付着、又は、液体の導電部への浸入を検知することができる。また、液体の付着又は浸入を検知した場合、通知アクション及び/又は第1フェールセーフアクションを実行することで、エアロゾル吸引器の安全性が向上する。
(2) (1)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第1フェールセーフアクションは、前記電源から前記第一負荷への放電の抑制をさらに含む、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(2)によれば、上記した付着や浸入を検知した場合、電源から第二負荷への放電の抑制に加えて、電源から第一負荷への放電も抑制することで、エアロゾル吸引器の安全性がより一層向上する。
(3) (1)又は(2)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の近傍には、前記液体を貯留可能に構成された補助貯留部(補助貯留部73)が設けられている、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(3)によれば、補助貯留部が液体の導電部への浸入を抑制することで、エアロゾル吸引器の安全性の向上に加え、上記した付着や浸入を防ぎつつ香味が付与されたエアロゾルの生成を継続することができる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
ユーザの吸引に関連する値を出力する吸引センサ(吸気センサ15)を、さらに備え、
前記処理装置は、
前記吸引センサの出力に基づき、前記吸引の開始と前記吸引の終了を検知し、
前記吸引の開始を契機として、前記第一負荷への放電を開始し、
前記吸引の開始又は前記第一負荷への放電の開始からの所定時間(第一既定値tupper)の経過と、前記吸引の終了とのいずれか一方が検知されたら、前記第一負荷への放電を停止し、
前記第一負荷へ放電する電力を制御可能であり、
前記第一負荷へ放電する電力が大きくなるほど、前記所定時間を短くする、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(4)によれば、第一負荷へ供給する電力が大きいほど、エアロゾル生成時間を短くすることで、エアロゾルの凝集を抑制しつつ、香味が付与されたエアロゾルの生成を継続することができる。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の電気抵抗値に関連する値を出力する第1センサ(液体センサ16、電圧センサ52)をさらに備え、
前記処理装置は、前記第1センサの出力に基づき、前記付着を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(5)によれば、比較的安価な構成で検知可能な第二負荷の抵抗値に基づき、エアロゾルが凝集した液体の付着を検知できる。
(6) (5)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の電気抵抗値は、前記第二負荷の温度と相関を有し、
前記処理装置は、前記第二負荷の温度が目標温度に収束するように、前記第1センサの出力に基づき、前記電源から前記第二負荷への放電を制御する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(6)によれば、第二負荷の温度とエアロゾルが凝集した液体の付着の両方を、第1センサによって出力された第二負荷の電気抵抗値から検知できるので、電源ユニットの製造コストを抑制できる。
(7) (1)から(4)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の近傍に配置される第1金属板(金属板74)と、前記第1金属板に対向する第2金属板(金属板75)又は第1接地面との間の静電容量を出力する第2センサ(液体センサ16、CDC56)をさらに備え、
前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記付着又は前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(7)によれば、液体が付着又は浸入していない時の静電容量と、液体が付着又は浸入した時の静電容量の違いから、液体の付着又は浸入を検知できる。これにより、液体が付着又は浸入しているか否かを高精度に検知することができる。
(8) (7)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の近傍には、前記液体を貯留する補助貯留部(補助貯留部73)が設けられ、
前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記補助貯留部の内部又は端部又は近傍に配置され、
前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記付着を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(8)によれば、エアロゾルが凝集して形成される液体が、これを回収するための補助貯留部に回収されたことを処理装置が検知することで、液体の導電部への浸入を回避することができる。
(9) (8)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面との間には、多孔質体(多孔質体76)が設けられている、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(9)によれば、多孔質体により液体を回収しやすくなると共に、この回収した液体を処理装置が検知できるため、回路基板への液体の浸入を抑制しつつ、上記した付着が発生した場合には迅速にこれを検知することができる。
(10) (7)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記導電部が通る空間(導電部通路72)に設けられる又は前記導電部が通る空間を挟むように設けられ、
前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(10)によれば、導電部へ浸入した液体を検知しやすくなり、エアロゾル吸引器の安全性をより向上させることができる。
(11) (1)から(4)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記第二負荷の近傍に配置される第1金属板(金属板74)と、前記第1金属板に対向する第2金属板(金属板75)又は第1接地面との間の静電容量を出力する第2センサ(液体センサ16、CDC56)と、
前記導電部が通る空間に設けられる又は前記導電部が通る空間を挟むように設けられる第3金属板(金属板74)と前記第3金属板に対向する第4金属板(金属板75)又は第2接地面との間の静電容量を出力する第3センサ(液体センサ16、CDC56)と、をさらに備え、
前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき前記付着を検知し、且つ、前記第3センサの出力に基づき前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(11)によれば、第2センサ及び第3センサにより、液体の付着と浸入の両方を検知でき、エアロゾル吸引器の安全性をより向上させることができる。
(12) (7)から(10)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記電源、前記処理装置、前記回路基板、及び前記第二負荷は、電源ユニットケース(電源ユニットケース11)に収容され、
前記電源ユニットケースは、前記エアロゾル源及び前記第一負荷を含むエアロゾル源ユニット(第1カートリッジ20)が着脱可能に構成され、
前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記電源ユニットケースに設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(12)によれば、コンデンサ又は疑似コンデンサが電源ユニットケースに設けられるため、頻繁に新品に交換されるエアロゾル源ユニットのコストを低減させることができる。
(13) (7)から(10)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記電源、前記処理装置、及び前記回路基板は、電源ユニットケース(電源ユニットケース11)に収容され、
前記電源ユニットケースは、前記エアロゾル源、前記第一負荷、及び前記第二負荷を含み、且つ、前記香味源を含む香味源ユニット(第2カートリッジ30)が着脱可能に構成されるエアロゾル源ユニット(第1カートリッジ20)が着脱可能に構成され、
前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記エアロゾル源ユニットに設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(13)によれば、コンデンサ又は疑似コンデンサを、第二負荷の近傍に設けることができるため液体の付着や浸入に対する検知精度を向上させることができる。
(14) (7)から(13)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記電源ユニットの内部と外部をつなげる開口(第1開口K1~第3開口K3)と、
前記開口の近傍に配置される第5金属板と、
前記第5金属板に対向する第6金属板又は第3接地面と、
前記第5金属板と前記第6金属板又は第3接地面の間の静電容量を出力する第4センサ(水没センサ17)と、をさらに備え、
前記処理装置は、
前記第4センサの出力に基づき、前記エアロゾル吸引器への水の浸入を検知し、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記第1フェールセーフアクションを実行し、
前記水の浸入を検知した場合、前記第1フェールセーフアクションとは異なる、第2フェールセーフアクションを実行する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(14)によれば、液体の付着や浸入とは別に電源ユニットへの水の浸入を検知し、これを検知した場合には液体の付着や浸入を検知した場合とは異なるフェールセーフアクションを実行する。これにより、発生した異常毎に適切なフェールセーフアクションを実行することができる。
(15) (14)に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
前記香味源は、ユーザが口を当てる吸口(吸口32)とともに香味源ユニット(第2カートリッジ30)を構成し、
前記第二負荷の近傍には、前記第1金属板と前記第5金属板のうち前記第1金属板のみが設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
(15)によれば、吸口の近くには、液体の付着や浸入を検知するための第1金属板が設けられ、水の浸入を検知するための第5金属板が設けられないので、液体の付着や浸入と水の浸入を誤認しにくくなる。このため、発生した異常毎に適切なフェールセーフアクションを実行することができる。
(16) エアロゾル源(エアロゾル源22)から生成されたエアロゾルを香味源(香味源33)に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器(エアロゾル吸引器1)であって、
前記香味源を含む香味源ユニット(第2カートリッジ30)と、
前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷(第一負荷21)と、を含むエアロゾル源ユニット(第1カートリッジ20)と、
前記香味源ユニット及び前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニット(電源ユニット10)と、を備え、
前記電源ユニットは、
前記香味源を加熱する第二負荷(第二負荷31)と、
前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源(電源12)と、
通知部(通知部45)と、
処理装置(MCU50)と、
前記処理装置が実装される回路基板(回路基板13)と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部(導電部71)と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器。
(16)によれば、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷への付着、又は、液体の導電部への浸入を検知することができる。また、液体の付着又は浸入を検知した場合、通知アクション及び/又は第1フェールセーフアクションを実行することで、エアロゾル吸引器の安全性が向上する。
(17) エアロゾル源(エアロゾル源22)から生成されたエアロゾルを香味源(香味源33)に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器(エアロゾル吸引器1)であって、
前記香味源を含む香味源ユニット(第2カートリッジ30)と、
前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷(第一負荷21)と、前記香味源を加熱する第二負荷(第二負荷31)と、を含み、前記香味源ユニットが着脱可能に構成されるエアロゾル源ユニット(第1カートリッジ20)と、
前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニット(電源ユニット10)と、を備え、
前記電源ユニットは、
前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源(電源12)と、
通知部(通知部45)と、
処理装置(MCU50)と、
前記処理装置が実装される回路基板(回路基板13)と、
前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部(導電部71)と、を備え、
前記処理装置は、
液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器。
(17)によれば、エアロゾルの凝集により形成される液体の第二負荷への付着、又は、液体の導電部への浸入を検知することができる。また、液体の付着又は浸入を検知した場合、通知アクション及び/又は第1フェールセーフアクションを実行することで、エアロゾル吸引器の安全性が向上する。
1 エアロゾル吸引器
10 電源ユニット
11 電源ユニットケース
12 電源
13 回路基板
15 吸気センサ
16 液体センサ(第1センサ、第2センサ、第3センサ)
17 水没センサ(第4センサ)
20 第1カートリッジ(エアロゾル源ユニット)
21 第一負荷
22 エアロゾル源
30 第2カートリッジ(香味源ユニット)
31 第二負荷
32 吸口
33 香味源
45 通知部
50 MCU(処理装置)
52 電圧センサ(第1センサ)
56 静電容量デジタル変換器、CDC(第2センサ、第3センサ)
71 導電部
72 導電部通路(空間)
73 補助貯留部
74 金属板(第1金属板、第3金属板)
75 金属板(第2金属板、第4金属板)
76 多孔質体
K1 第1開口(開口)
K2 第2開口(開口)
K3 第3開口(開口)

Claims (17)

  1. エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記エアロゾル源を加熱する第一負荷に放電可能、且つ、前記香味源を加熱する第二負荷に放電可能に構成された電源と、
    通知部と、
    処理装置と、
    前記処理装置が実装される回路基板と、
    前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
    前記処理装置は、
    液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
    前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  2. 請求項1に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第1フェールセーフアクションは、前記電源から前記第一負荷への放電の抑制をさらに含む、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  3. 請求項1又は2に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の近傍には、前記液体を貯留可能に構成された補助貯留部が設けられている、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    ユーザの吸引に関連する値を出力する吸引センサを、さらに備え、
    前記処理装置は、
    前記吸引センサの出力に基づき、前記吸引の開始と前記吸引の終了を検知し、
    前記吸引の開始を契機として、前記第一負荷への放電を開始し、
    前記吸引の開始又は前記第一負荷への放電の開始からの所定時間の経過と、前記吸引の終了とのいずれか一方が検知されたら、前記第一負荷への放電を停止し、
    前記第一負荷へ放電する電力を制御可能であり、
    前記第一負荷へ放電する電力が大きくなるほど、前記所定時間を短くする、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の電気抵抗値に関連する値を出力する第1センサをさらに備え、
    前記処理装置は、前記第1センサの出力に基づき、前記付着を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  6. 請求項5に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の電気抵抗値は、前記第二負荷の温度と相関を有し、
    前記処理装置は、前記第二負荷の温度が目標温度に収束するように、前記第1センサの出力に基づき、前記電源から前記第二負荷への放電を制御する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の近傍に配置される第1金属板と、前記第1金属板に対向する第2金属板又は第1接地面との間の静電容量を出力する第2センサをさらに備え、
    前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記付着又は前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  8. 請求項7に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の近傍には、前記液体を貯留する補助貯留部が設けられ、
    前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記補助貯留部の内部又は端部又は近傍に配置され、
    前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記付着を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  9. 請求項8に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面との間には、多孔質体が設けられている、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  10. 請求項7に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記導電部が通る空間に設けられる又は前記導電部が通る空間を挟むように設けられ、
    前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき、前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  11. 請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記第二負荷の近傍に配置される第1金属板と、前記第1金属板に対向する第2金属板又は第1接地面との間の静電容量を出力する第2センサと、
    前記導電部が通る空間に設けられる又は前記導電部が通る空間を挟むように設けられる第3金属板と前記第3金属板に対向する第4金属板又は第2接地面との間の静電容量を出力する第3センサと、をさらに備え、
    前記処理装置は、前記第2センサの出力に基づき前記付着を検知し、且つ、前記第3センサの出力に基づき前記浸入を検知する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  12. 請求項7から10のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記電源、前記処理装置、前記回路基板、及び前記第二負荷は、電源ユニットケースに収容され、
    前記電源ユニットケースは、前記エアロゾル源及び前記第一負荷を含むエアロゾル源ユニットが着脱可能に構成され、
    前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記電源ユニットケースに設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  13. 請求項7から10のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記電源、前記処理装置、及び前記回路基板は、電源ユニットケースに収容され、
    前記電源ユニットケースは、前記エアロゾル源、前記第一負荷、及び前記第二負荷を含み、且つ、前記香味源を含む香味源ユニットが着脱可能に構成されるエアロゾル源ユニットが着脱可能に構成され、
    前記第1金属板と前記第2金属板又は前記第1接地面は、前記エアロゾル源ユニットに設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  14. 請求項7から13のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記電源ユニットの内部と外部をつなげる開口と、
    前記開口の近傍に配置される第5金属板と、
    前記第5金属板に対向する第6金属板又は第3接地面と、
    前記第5金属板と前記第6金属板又は第3接地面の間の静電容量を出力する第4センサと、をさらに備え、
    前記処理装置は、
    前記第4センサの出力に基づき、前記エアロゾル吸引器への水の浸入を検知し、
    前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記第1フェールセーフアクションを実行し、
    前記水の浸入を検知した場合、前記第1フェールセーフアクションとは異なる、第2フェールセーフアクションを実行する、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  15. 請求項14に記載のエアロゾル吸引器の電源ユニットであって、
    前記香味源は、ユーザが口を当てる吸口とともに香味源ユニットを構成し、
    前記第二負荷の近傍には、前記第1金属板と前記第5金属板のうち前記第1金属板のみが設けられる、エアロゾル吸引器の電源ユニット。
  16. エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器であって、
    前記香味源を含む香味源ユニットと、
    前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷と、を含むエアロゾル源ユニットと、
    前記香味源ユニット及び前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニットと、を備え、
    前記電源ユニットは、
    前記香味源を加熱する第二負荷と、
    前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源と、
    通知部と、
    処理装置と、
    前記処理装置が実装される回路基板と、
    前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
    前記処理装置は、
    液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
    前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器。
  17. エアロゾル源から生成されたエアロゾルを香味源に通過させて、前記エアロゾルに前記香味源の香味成分を付加するエアロゾル吸引器であって、
    前記香味源を含む香味源ユニットと、
    前記エアロゾル源と、前記エアロゾル源を加熱する第一負荷と、前記香味源を加熱する第二負荷と、を含み、前記香味源ユニットが着脱可能に構成されるエアロゾル源ユニットと、
    前記エアロゾル源ユニットが着脱可能に構成される電源ユニットと、を備え、
    前記電源ユニットは、
    前記第一負荷に放電可能、且つ、前記第二負荷に放電可能に構成された電源と、
    通知部と、
    処理装置と、
    前記処理装置が実装される回路基板と、
    前記第二負荷と前記回路基板とを電気的に接続する導電部と、を備え、
    前記処理装置は、
    液体の前記第二負荷への付着、又は、前記液体の前記導電部への浸入を検知可能であり、
    前記付着又は前記浸入を検知した場合、前記通知部に通知を実行させる通知アクション、及び、前記電源から前記第二負荷への放電の抑制を含む第1フェールセーフアクションの少なくとも一つを実行する、エアロゾル吸引器。
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