JP2022057108A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】適切にシートを吸着して搬送することができる。【解決手段】エア吸引する吸引ファン28と、吸引ファン28のエア吸引により表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルト21と、搬送ベルト21を支持しプラテン孔33を有するプラテン29と、プラテン29側から吸引ファン28側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔52を有するプラテンプレート27と、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力と、プラテンプレート27の吸引ファン側の圧力との圧力差に応じてプラテン吸引孔52を開閉する開閉部材51と、プラテン29とプラテンプレート27とで形成される空間を分割して空気室54を形成するように、プラテン29とプラテンプレート27との間に設けられた仕切り壁30と、を備え、仕切り壁30には、隣り合う空気室54同士をつなぐように貫通孔53が設けられている。【選択図】図3
Description
本発明は、シートを搬送する搬送装置に関する。
インクジェット方式の画像形成装置は、用紙を搬送する搬送装置を有している。搬送装置は、搬送ベルトと吸引ファンとを有しており、吸引ファンによるエア吸引により吸引孔を介して用紙を搬送ベルトに吸着させながら、画像データに基づいてインクジェットヘッドによりインクを吐出して用紙に印刷を行う。
特許文献1には、吸引ファンの負圧の支配下にある空間と大気解放部の圧力差によって吸着部の孔の開口面積を変化させる弁構造を配置し、用紙有無によって自在に開閉することを特徴とする用紙搬送装置が開示されている。
特許文献1の技術では、搬送ベルト上に用紙がない時は弁構造の上部(大気圧寄り)と下部(負圧)で圧力差が大きくなるため、弁が閉じる方向に動く。一方、搬送ベルト上に用紙がある時は用紙上部(大気圧)と下部(負圧)となるため、弁構造の上部下部は圧力差がなくなり弁が開く方向に動く。
しかしながら、この構造では弁の直上に紙が来てから弁が開放し吸着をするため、用紙端部が湿気などでカールして浮き上がっているときは吸着できずに浮き上がった状態で搬送されてしまう。
そのため、例えば搬送ベルトの上部に印字ヘッドやガイド板がある部分では吸着が間に合わず、搬送されてきた用紙が、これらに接触して、用紙先端にインクが付着して汚れたり、ジャムなどの搬送不良が発生する場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、適切にシートを吸着して搬送する搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る搬送装置の特徴は、
エア吸引する吸引ファンと、
複数の吸気孔を有し、前記吸引ファンのエア吸引により前記複数の吸気孔を介して表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持し、前記搬送ベルト側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン孔を有するプラテンと、
前記プラテンと前記吸引ファンとの間に前記プラテンから所定の間隔をあけて設けられ、前記プラテン側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔を有するプラテンプレートと、
前記プラテンと前記プラテンプレートとの間の空間の圧力と、前記プラテンプレートの前記吸引ファン側の圧力との圧力差に応じて前記プラテン吸引孔を開閉する開閉部材と、
前記プラテンと前記プラテンプレートとで形成される空間を分割して空気室を形成するように、前記プラテンと前記プラテンプレートとの間に設けられた仕切り壁と、を備え、
前記仕切り壁には、隣り合う前記空気室同士をつなぐように貫通孔が設けられた
ことにある。
エア吸引する吸引ファンと、
複数の吸気孔を有し、前記吸引ファンのエア吸引により前記複数の吸気孔を介して表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持し、前記搬送ベルト側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン孔を有するプラテンと、
前記プラテンと前記吸引ファンとの間に前記プラテンから所定の間隔をあけて設けられ、前記プラテン側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔を有するプラテンプレートと、
前記プラテンと前記プラテンプレートとの間の空間の圧力と、前記プラテンプレートの前記吸引ファン側の圧力との圧力差に応じて前記プラテン吸引孔を開閉する開閉部材と、
前記プラテンと前記プラテンプレートとで形成される空間を分割して空気室を形成するように、前記プラテンと前記プラテンプレートとの間に設けられた仕切り壁と、を備え、
前記仕切り壁には、隣り合う前記空気室同士をつなぐように貫通孔が設けられた
ことにある。
本発明に係る搬送装置の特徴によれば、適切にシートを吸着して搬送することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一若しくは同等の部位や構成要素には、同一若しくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
<インクジェット印刷装置1の構成>
以下に添付図面を参照して、本発明に係る搬送装置が適用されたインクジェット印刷装置の実施形態を詳細に説明する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る搬送装置が適用されたインクジェット印刷装置の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット印刷装置1の概略構成図であり、図2は、本発明の実施形態に係るインクジェット印刷装置1が備える吸引搬送部(搬送装置)3の側面拡大図である。
以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表方向を左方向、紙面裏方向を右方向とする。また、図1における、ユーザから視て、上下を上下方向とする。また、図1において破線で示す経路が、印刷媒体である用紙PAが搬送される搬送経路Rである。用紙PAの搬送方向を前後方向とする。以下の説明における上流は前方向であり、下流は後ろ方向を意味する。
図1、図2に示すように、インクジェット印刷装置1は、給紙部2と、吸引搬送部(搬送装置)3と、印刷部4と、排紙部6とを備える。
給紙部2は、印刷媒体である用紙PAの給紙を行う。給紙部2は、給紙台11と、給紙ローラ12と、レジストローラ13とを備える。
給紙台11は、印刷に用いられる用紙PAが積載される。
給紙ローラ12は、給紙台11に積載された用紙PAを1枚ずつピックアップしてレジストローラ13に向けて搬送する。給紙ローラ12は、給紙台11の上側に配置されている。給紙ローラ12は、図示しないモータにより回転駆動される。
レジストローラ13は、給紙ローラ12により搬送されてきた用紙PAを一旦止めた後、吸引搬送部(搬送装置)3に向けて搬送する。レジストローラ13は、給紙ローラ12の下流側に配置されている。レジストローラ13は、図示しないモータにより回転駆動される。
吸引搬送部(搬送装置)3は、レジストローラ13から搬送されてきた用紙PAを印刷部4や排紙部6に向け搬送する。
印刷部4は、吸引搬送部(搬送装置)3により搬送される用紙PAに印刷を行う。印刷部4は、吸引搬送部3の上側に設けられている。印刷部4は、インクジェット印刷装置1の筐体(図示せず)内に固定されている。印刷部4は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクジェットヘッド31K,31C,31M,31Yと、ヘッドホルダ32とを備える。
インクジェットヘッド31K,31C,31M,31Yは、下部にノズルを複数有しており、吸引搬送部(搬送装置)3により吸引されながら搬送される用紙PAに対して、ノズルからインクを吐出することにより印刷する。
ヘッドホルダ32は、吸引搬送部3の上方において、インクジェットヘッド31を保持する。ヘッドホルダ32は、中空状の略直方体形状に形成されている。
排紙部6は、印刷部4にて印刷された用紙PAが排紙される。
吸引搬送部(搬送装置)3は、搬送ベルト21と、駆動ローラ22と、従動ローラ23~25と、ベルト駆動モータ26と、プラテンプレート27と、吸引ファン28とを備える。
搬送ベルト21は、駆動ローラ22および従動ローラ23~25に掛け渡される環状の無端ベルトである。搬送ベルト21には、用紙PAを吸着保持するための貫通穴である吸気孔21aが、搬送ベルト21の搬送方向に沿って所定の間隔で形成されている。搬送ベルト21は、吸引ファン28の駆動により吸気孔21aに発生する負圧(吸着力)により、用紙PAを搬送ベルト21上に吸着保持する。
搬送ベルト21は、駆動ローラ22の回転駆動により、図1における時計回り方向に回転する。これにより、搬送ベルト21は、無端移動することで用紙PAを右方向へ搬送する。
駆動ローラ22および従動ローラ23~25は、搬送ベルト21が掛け渡されるものである。駆動ローラ22は、ベルト駆動モータ26により回転駆動され、搬送ベルト21を回転させる。従動ローラ23~25は、搬送ベルト21を介して駆動ローラ22に従動する。従動ローラ23は、駆動ローラ22と略同じ高さで、駆動ローラ22から左右方向に所定間隔だけ離間して配置されている。従動ローラ24,25は、駆動ローラ22および従動ローラ23の下方において、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、略同じ高さに配置されている。
ベルト駆動モータ26は、駆動ローラ22を回転駆動させる。
図2に示すように、搬送ベルト21の下方にはプラテン29が設けられている。プラテン29は、搬送ベルト21の下面を摺動可能に下方から支持する。プラテン29は、搬送ベルト21側から吸引ファン28側へエアを流通させるためのプラテン孔33を有する。
プラテン29と吸引ファン28との間には、プラテン29から所定の間隔をあけてプラテンプレート27が設けられている。プラテンプレート27は、プラテン29側から吸引ファン28側へエアを流通させるための少なくとも1つ以上のプラテン吸引孔52を有する。
吸引ファン28は、プラテンプレート27下方のチャンバー55内に配置され、下方向への気流を生じさせる。
プラテンプレート27には、プラテン吸引孔52を開放または閉止する開閉部材51が取り付けられている。
開閉部材51は、くの字形状を有し、吸引ファン28の風量および周囲の吸引圧力に応じて屈曲頂点を支点に回動自在に設けられている。
プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力は、用紙PAの搬送ベルト21への吸着位置により変化する。すなわち、用紙PAが搬送ベルト21上の吸気孔21aを塞いでいるときには、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力との圧力差は小さくなる。このとき、開閉部材51は、開放状態となる。
また、用紙PAが搬送ベルト21上の吸気孔21aを塞いでいないとき(搬送されていないとき)には、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力は大気圧に近くなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力との圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51は、プラテン吸引孔52からエア吸引されて閉止状態となる。
すなわち、開閉部材51は、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力との圧力差に応じてプラテン吸引孔52を開閉する。
プラテン29とプラテンプレート27との間には、仕切り壁30が設けられている。
図2に示した例では、仕切り壁30は、プラテン29とプラテンプレート27と搬送ベルト21とで上下方向に挟まれて形成される空間を、空気室54a,54b,54c,54dに分割する。
仕切り壁30には、分割された隣り合う空気室同士をつなぐように貫通孔53が設けられている。例えば、仕切り壁30により分割された空気室54aと空気室54bとを貫通するように、貫通孔53aが設けられている。
仕切り壁30は、プラテン吸引孔52に被らないように配置されており、仕切り壁30により分割された空気室54a~54dには、それぞれ2つ以上のプラテン吸引孔52が設けられている。
これにより、空気室54b内のエアは、プラテン吸引孔52の上方に用紙PAが到達する前に、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53を介して隣接する上流側の空気室54aから吸引されるので、開閉部材51が開放し始める。そのため、用紙PAの先端が湿気などでカールして浮き上がっている場合でも、適切に吸着することができるので、用紙PAの先端がインクジェットヘッド31K,31C,31M,31Yや、ヘッドホルダ32などに接触することを防止することができる。
<吸引搬送部(搬送装置)3の動作>
図3~図5は、本実施形態の吸引搬送部(搬送装置)3の動作を説明した説明図である。
図3~図5は、本実施形態の吸引搬送部(搬送装置)3の動作を説明した説明図である。
図3(a)に示すように、用紙PAが搬送ベルト21上の吸気孔21aを塞いでいないとき(搬送されていないとき)には、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力は大気圧に近くなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力との圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51a~51fは、プラテン吸引孔52a~52fからエア吸引されて閉止状態となる。
このとき、プラテンプレート27の吸引ファン28側であるチャンバー55内の圧力を圧力Pc、空気室54aの圧力を圧力P1、空気室54bの圧力を圧力P2、空気室54cの圧力を圧力P3、大気圧をPとすると、下記の(数式1)の関係式が成り立つ。
Pc<P1=P2=P3=P ・・・(数式1)
図3(b)に示すように、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54aの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54aの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P1と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51a,51bは、開放状態となっている。
図3(b)に示すように、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54aの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54aの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P1と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51a,51bは、開放状態となっている。
一方、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53bを介して空気室54aから吸引されるので、開閉部材51cが開放し始める。開閉部材51dも開放し始めているが、開閉部材51cと比較して貫通孔53bとの距離が長いので、開閉部材51cほどは開放していない。
このとき、下記の(数式2)の関係式が成り立つ。
Pc=P1<P2<P3=P ・・・(数式2)
図3(c)に示すように、さらに、用紙PAが搬送され、開閉部材51cが全開となっている。このとき、開閉部材51dは、全開とはなっていない。
図3(c)に示すように、さらに、用紙PAが搬送され、開閉部材51cが全開となっている。このとき、開閉部材51dは、全開とはなっていない。
このとき、下記の(数式3)の関係式が成り立つ。
Pc=P1≦P2<P3≦P ・・・(数式3)
図4(a)に示すように、さらに、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54bの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54bの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P2と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51c,51dは、開放状態となっている。
図4(a)に示すように、さらに、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54bの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54bの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P2と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51c,51dは、開放状態となっている。
このとき、下記の(数式4)の関係式が成り立つ。
Pc=P1=P2<P3<P ・・・(数式4)
図4(b)に示すように、さらに、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54cの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54cの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P3と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51e,51fは、開放状態となっている。
図4(b)に示すように、さらに、搬送ベルト21により搬送されて、用紙PAが空気室54cの上方全体を覆う位置に到達したとき、空気室54cの上方の吸気孔21aを全て塞いでいる。そのため、プラテン29とプラテンプレート27との間の空間の圧力P3と、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は小さくなり、開閉部材51e,51fは、開放状態となっている。
このとき、下記の(数式5)の関係式が成り立つ。
Pc=P1=P2=P3<P ・・・(数式5)
図4(c)に示すように、さらに用紙PAが搬送され、用紙PAの後端が空気室54aの上方を通過する位置に到達したとき、空気室54aの圧力は大気圧に近くなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51aは、プラテン吸引孔52aからエア吸引されて閉止状態となる。このとき、空気室54a内のエアは、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53bを介して空気室54bから吸引されるので、開閉部材51bは、開閉部材51aより遅れて閉止状態となる。
図4(c)に示すように、さらに用紙PAが搬送され、用紙PAの後端が空気室54aの上方を通過する位置に到達したとき、空気室54aの圧力は大気圧に近くなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51aは、プラテン吸引孔52aからエア吸引されて閉止状態となる。このとき、空気室54a内のエアは、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53bを介して空気室54bから吸引されるので、開閉部材51bは、開閉部材51aより遅れて閉止状態となる。
このとき、下記の(数式6)の関係式が成り立つ。
Pc=P3=P2<P1<P ・・・(数式6)
図5(a)に示すように、さらに用紙PAが搬送されると、空気室54bの上方の吸気孔21aが開口し始め、空気室54bの圧力は大気圧に近づく。
図5(a)に示すように、さらに用紙PAが搬送されると、空気室54bの上方の吸気孔21aが開口し始め、空気室54bの圧力は大気圧に近づく。
このとき、下記の(数式7)の関係式が成り立つ。
Pc=P3≦P2<P1≦P ・・・(数式7)
図5(b)に示すように、さらに用紙PAが搬送され、用紙PAの後端が空気室54bの上方を通過する位置に到達したとき、空気室54aの圧力は大気圧に等しくなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51a,51b,51cは、プラテン吸引孔52a,52b,52cからエア吸引されて閉止状態となる。このとき、空気室54b内のエアは、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53cを介して空気室54cから吸引されるので、開閉部材51dは、開閉部材51cより遅れて閉止状態となる。
図5(b)に示すように、さらに用紙PAが搬送され、用紙PAの後端が空気室54bの上方を通過する位置に到達したとき、空気室54aの圧力は大気圧に等しくなり、プラテンプレート27の吸引ファン28側の圧力Pcとの圧力差は大きくなる。そのため、開閉部材51a,51b,51cは、プラテン吸引孔52a,52b,52cからエア吸引されて閉止状態となる。このとき、空気室54b内のエアは、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53cを介して空気室54cから吸引されるので、開閉部材51dは、開閉部材51cより遅れて閉止状態となる。
このとき、下記の(数式8)の関係式が成り立つ。
Pc=P3<P2<P1=P ・・・(数式8)
以上のように、本実施形態の吸引搬送部(搬送装置)3は、プラテン29とプラテンプレート27とで形成される空間を分割して空気室54を形成するように、プラテン29とプラテンプレート27との間に設けられた仕切り壁30と、を備え、仕切り壁30には、分割された隣り合う空気室54同士をつなぐように貫通孔53が設けられている。
以上のように、本実施形態の吸引搬送部(搬送装置)3は、プラテン29とプラテンプレート27とで形成される空間を分割して空気室54を形成するように、プラテン29とプラテンプレート27との間に設けられた仕切り壁30と、を備え、仕切り壁30には、分割された隣り合う空気室54同士をつなぐように貫通孔53が設けられている。
これにより、プラテン吸引孔52の上方に用紙PAが到達する前に、吸引ファン28のエア吸引により貫通孔53を介して隣接する上流側の空気室54から吸引されるので、開閉部材51が開放し始める。そのため、用紙PAの先端が湿気などでカールして浮き上がっている場合でも、適切に吸着することができるので、用紙PAの先端がインクジェットヘッド31K,31C,31M,31Yや、ヘッドホルダ32などに接触することを防止することができる。
なお、開閉部材51は、プラテン吸引孔52それぞれに対応して設ける構成としたが、これに限らず、一部のプラテン吸引孔52にのみに設ける構成としてもよい。また、最も上流側に位置するプラテン孔52又はその近傍のプラテン孔52には開閉部材51を設けない構成とすることで、用紙の吸引搬送を安定して開始することができる。
なお、本発明に係る吸引搬送部(搬送装置)3が適用されたインクジェット印刷装置を例に挙げて説明したが、これに限らない。搬送される対象物は必ずしも用紙PAである必要はなく、シートであればよい。
(付記)
本出願は、以下の発明を開示する。
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
エア吸引する吸引ファンと、
複数の吸気孔を有し、前記吸引ファンのエア吸引により前記複数の吸気孔を介して表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持し、前記搬送ベルト側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン孔を有するプラテンと、
前記プラテンと前記吸引ファンとの間に前記プラテンから所定の間隔をあけて設けられ、前記プラテン側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔を有するプラテンプレートと、
前記プラテンと前記プラテンプレートとの間の空間の圧力と、前記プラテンプレートの前記吸引ファン側の圧力との圧力差に応じて前記プラテン吸引孔を開閉する開閉部材と、
前記プラテンと前記プラテンプレートとで形成される空間を分割して空気室を形成するように、前記プラテンと前記プラテンプレートとの間に設けられた仕切り壁と、を備え、
前記仕切り壁には、隣り合う前記空気室同士をつなぐように貫通孔が設けられた
ことを特徴とする搬送装置。
エア吸引する吸引ファンと、
複数の吸気孔を有し、前記吸引ファンのエア吸引により前記複数の吸気孔を介して表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持し、前記搬送ベルト側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン孔を有するプラテンと、
前記プラテンと前記吸引ファンとの間に前記プラテンから所定の間隔をあけて設けられ、前記プラテン側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔を有するプラテンプレートと、
前記プラテンと前記プラテンプレートとの間の空間の圧力と、前記プラテンプレートの前記吸引ファン側の圧力との圧力差に応じて前記プラテン吸引孔を開閉する開閉部材と、
前記プラテンと前記プラテンプレートとで形成される空間を分割して空気室を形成するように、前記プラテンと前記プラテンプレートとの間に設けられた仕切り壁と、を備え、
前記仕切り壁には、隣り合う前記空気室同士をつなぐように貫通孔が設けられた
ことを特徴とする搬送装置。
これにより、プラテン吸引孔の上方にシートが到達する前に、吸引ファンのエア吸引により貫通孔を介して隣接する上流側の空気室から吸引されるので、開閉部材が開放し始める。そのため、シートの先端が湿気などでカールして浮き上がっている場合でも、適切に吸着することができるので、シートの先端がヘッドやヘッドホルダなどの装置構成部品に接触することを防止することができる。これにより、適切にシートを吸着して搬送することができる。
1 インクジェット印刷装置
2 給紙部
3 吸引搬送部(搬送装置)
3 吸引搬送部
4 印刷部
6 排紙部
11 給紙台
12 給紙ローラ
13 レジストローラ
21 搬送ベルト
21a 吸気孔
22 駆動ローラ
23~25 従動ローラ
26 ベルト駆動モータ
27 プラテンプレート
28 吸引ファン
29 プラテン
30 仕切り壁
31 インクジェットヘッド
32 ヘッドホルダ
33 プラテン孔
51 開閉部材
52 プラテン吸引孔
52a~52f プラテン吸引孔
53(53a~53c) 貫通孔
54(54a~54d) 空気室
55 チャンバー
2 給紙部
3 吸引搬送部(搬送装置)
3 吸引搬送部
4 印刷部
6 排紙部
11 給紙台
12 給紙ローラ
13 レジストローラ
21 搬送ベルト
21a 吸気孔
22 駆動ローラ
23~25 従動ローラ
26 ベルト駆動モータ
27 プラテンプレート
28 吸引ファン
29 プラテン
30 仕切り壁
31 インクジェットヘッド
32 ヘッドホルダ
33 プラテン孔
51 開閉部材
52 プラテン吸引孔
52a~52f プラテン吸引孔
53(53a~53c) 貫通孔
54(54a~54d) 空気室
55 チャンバー
Claims (1)
- エア吸引する吸引ファンと、
複数の吸気孔を有し、前記吸引ファンのエア吸引により前記複数の吸気孔を介して表面にシートを吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持し、前記搬送ベルト側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン孔を有するプラテンと、
前記プラテンと前記吸引ファンとの間に前記プラテンから所定の間隔をあけて設けられ、前記プラテン側から前記吸引ファン側へエアを流通させるためのプラテン吸引孔を有するプラテンプレートと、
前記プラテンと前記プラテンプレートとの間の空間の圧力と、前記プラテンプレートの前記吸引ファン側の圧力との圧力差に応じて前記プラテン吸引孔を開閉する開閉部材と、
前記プラテンと前記プラテンプレートとで形成される空間を分割して空気室を形成するように、前記プラテンと前記プラテンプレートとの間に設けられた仕切り壁と、を備え、
前記仕切り壁には、隣り合う前記空気室同士をつなぐように貫通孔が設けられた
ことを特徴とする搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020165197A JP2022057108A (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020165197A JP2022057108A (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 搬送装置 |
Publications (1)
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JP2022057108A true JP2022057108A (ja) | 2022-04-11 |
Family
ID=81111110
Family Applications (1)
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JP2020165197A Pending JP2022057108A (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 搬送装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2022057108A (ja) |
-
2020
- 2020-09-30 JP JP2020165197A patent/JP2022057108A/ja active Pending
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