JP2022054972A - 培養装置及び培養方法 - Google Patents

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達也 松野
Tatsuya Matsuno
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shang wu Chen
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Yugo Suzuki
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Yuji Sato
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Abstract

【課題】個別管理が必要な複数種類の細胞を平行して操作性よく簡便に培養することができる培養装置及びこの装置を用いた培養方法の提供。【解決手段】少なくとも培養器24、培地収容器26及び廃棄用培地収容器28の容器群と、第一ポンプカートリッジ34Aを備える第一流路30A、及び、該培養器側の開口部に細胞巻き込み防止機構を備え、かつ流路上に第二ポンプカートリッジ34Bを備える第二流路30Bとを、それぞれ着脱可能に収容する筐体と、並びに、前記筐体に備えられた第一ポンプモータと、前記筐体に備えられた第二ポンプモータと、制御部と、を含み、培養器内の細胞懸濁液の容量に基づいて、前記培地収容器から前記培養器へ第一流路を介した培地の移送を制御し、及び、前記培養器から前記廃棄用培地収容器へ第二流路を介した廃棄用培地の移送を制御する、閉鎖系培養装置。【選択図】図2

Description

本開示は、培養装置及び培養方法に関する。
近年、再生医療、細胞治療の分野では大量の細胞が必要になることがあるため、細胞を連続的に効率よく増殖させるために、灌流培養が提案されている。例えば、特許文献1には、培養槽内に連続的に新鮮な培養液を供給しながら、細胞の代謝物が蓄積された培養液を培養槽外に移送して回収する培養装置が開示されている。
一方で、治療に用いられる細胞は、患者個人に対して使用するため、個別に管理する必要がある。例えば、特許文献2~4には、個々の細胞の培養を個別に管理しながら、培養槽内に連続的に新鮮な培養液を供給し、かつ使用済み培地を排出可能な装置が開示されている。
特開平6-209761号公報 米国特許出願公開第2019/0169572号明細書 米国特許出願公開第2020/0071670号明細書 米国特許出願公開第2020/0255793号明細書
しかしながら、特許文献1の装置では、複数の細胞種類を同時に管理するには、同じ装置を複数用意した上で、それぞれを管理する必要があるため、操作性及び簡便性に欠ける。一方、特許文献2~4に記載の装置では、培地交換の際に使用済み培地と共に細胞が回収されないように、培養器内の液量及び細胞数を精密に管理する必要があるなど、操作性に劣ることが懸念される。
本開示は、個別管理が必要な複数種類の細胞を平行して操作性よく簡便に培養することができる培養装置及びこの装置を用いた培養方法を提供する。
本開示に係る実施形態は、以下のとおりである。
[1] 少なくとも以下の容器群及び流路群を、それぞれ着脱可能に収容する筐体と、
細胞を含む細胞懸濁液を収容する培養器としての容器、
培地を収容する培地収容器としての容器、
廃棄用培地を収容する廃棄用培地収容器としての容器、
前記培養器及び前記培地収容器に接続され、かつ流路上に第一ポンプカートリッジを備える第一流路、並びに、
前記培養器及び前記廃棄用培地収容器に接続され、該培養器側の開口部に細胞巻き込み防止機構を備え、かつ流路上に第二ポンプカートリッジを備える第二流路;
前記筐体に備えられ、前記第一ポンプカートリッジを連結する第一ポンプモータと、
前記筐体に備えられ、前記第二ポンプカートリッジを連結する第二ポンプモータと、
前記第一ポンプモータ及び前記第二ポンプモータの駆動を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、培養器内の細胞懸濁液の容量に基づいて、前記培地収容器から前記培養器へ第一流路を介した培地の移送を制御し、及び、前記培養器から前記廃棄用培地収容器へ第二流路を介した廃棄用培地の移送を制御する、培養装置を提供する、閉鎖系培養装置。
[2] 前記筐体を複数備え、前記制御部は、複数の筐体内の培地の移送及び廃棄用培地の移送を、筐体毎に独立して制御する、[1]記載の閉鎖系培養装置。
[3] 前記第一ポンプカートリッジと第一ポンプモータとが着脱自在であり、前記第二ポンプカートリッジと第二ポンプモータとが着脱自在である[1]又は[2]記載の閉鎖系培養装置。
[4] 前記筐体に含まれる各容器内の液量を非接触で検知する複数の水位計を更に含む、[1]~[3]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[5] 前記細胞巻き込み防止機構は、フィルタを含む、[1]~[4]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[6] 前記フィルタは、前記培養器底面に対して平行に配置されている[5]記載の閉鎖系培養装置
[7] 前記培養器及び前記培地収容器と第一流路との間に無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタからなる群から選択される少なくとも一方を備える[1]~[6]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[8] 前記培養器及び前記廃棄用培地収容器と第二流路との間に、無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタからなる群から選択される少なくとも一方を備える、[1]~[7]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[9] 前記筐体が、追加用容器を収容するための少なくともひとつの追加収容領域を更に含み、前記少なくともひとつの追加収容領域のための少なくともひとつの流路を更に含む、[1]~[8]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[10] 前記培養器と流路との間、並びに、前記追加用容器と流路との間のそれぞれに、無菌的接続コネクタまたは無菌的脱離コネクタのどちらか一方、または両方を備える、[9]記載の閉鎖系培養装置。
[11] 前記培養器内を観察するための観察装置を更に含む、[1]~[10]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[12] 前記観察装置が、前記培養器の下部に配置されている[11]記載の閉鎖系培養装置。
[13] 前記培養器に接続される追加流路を更に含み、前記制御部は、前記培養器から追加流路を介して、培養器の内部から外部へ細胞の移送を制御する、[1]~[12]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[14] 前記培養器が、前記廃棄用培地収容器及び前記培地収容器よりも下に配置される[1]~[13]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[15] 前記筐体内の複数の容器への気体を供給する気体供給部を更に備え、該気体供給部と前記筐体内の複数の容器との間にフィルタを更に有する[1]~[14]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置。
[16] [1]~[15]のいずれか1に記載の閉鎖系培養装置を用いて細胞を培養する培養方法。
本開示によれば、個別管理が必要な複数種類の細胞を平行して操作性よく簡便に培養することができる培養装置及び培養方法が提供される。
一実施形態に係る培養装置の全体像を説明する概念図である。 一実施形態に係る培養装置の培養部におけるユニットを模式的に示す概略図である。 一実施形態に係る培養装置の培養部における筐体を模式的に示す概略図である。 一実施形態に係る培養装置の機能を示す概略ブロック図である。 一実施形態に係る培養装置の使用態様の全体を説明する概念図である。 一実施形態に係る培養装置の他の培養器を模式的に示す概略図である。 一実施形態に係る培養装置の他の培養器の使用態様を模式的に説明する概念図である。 一実施形態に係る培養装置の使用態様を模式的に説明する概念図である。 一実施形態に係る培養装置の使用態様を模式的に説明する概念図である。
本開示の種々の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、図面において共通した構成要件には同一の参照番号を付して、説明を省略することがある。また、ある図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。更にまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではない。
図1には、一実施形態に係る閉鎖系の培養装置10が示されている。本明細書において「閉鎖系」とは、外部の微生物の侵入が阻止されていることを意味する。培養装置10は、培養部12と、操作部48と、ガス供給部56とから構成されている。培養装置10には、図示しない温度調整機構及び湿度調整機構が備えられており、温度と湿度が一定に維持されている。培養部12には、複数の筐体14が着脱自在に配置されている。筐体14は、キャビネット16内に収容されていてもよい。キャビネット16には、図示しない温度調整機構及び湿度調整機構が備えられ、例えば37℃及び相対湿度約99%に維持されている。なお、培養部12又は筐体14に温度調整機構及び湿度調整機能が備えられている場合には、培養部12は、キャビネット16を有していなくてもよい。その場合には、培養部12に筐体14を直接収容することができる。
筐体14には、後述するように、水位計40、観察装置44、容積式ポンプ32等の部材が取り付けられている。これらの部材は、各種配線で筐体14に接続されており、補修等の際には、個別に容易に取り外しすることができる。筐体14の前面には、ドア12が取り付けられ、開閉可能となっている。
筐体14内の下部には、観察部42が設けられており、観察部42の上方となる筐体14の内部は、細胞を培養するためのユニット18の載置領域となっている。なお、観察部42は、筐体14内に収容されていてもよく、筐体14の外に配置されていてもよい。筐体14とユニット18とは着脱自在となっている。これにより、ユニット18は、他のユニット18と交換可能となっている。以下、ユニット18の詳細について、図2及び図3を参照して、説明する。
ユニット18には、本体の下から上に向かって順に配置部22A、22B、22C、22Dが設けられている。配置部22Aには、細胞を含む細胞懸濁液を収容するための培養器24が配置され、配置部22Bには、新鮮な培地を収容するための培地収容器26が配置される。一番上の配置部22Dには、廃棄用培地を収容するための廃棄用培地収容器28が配置される。配置部22Cは、追加領域として使用することができる。培養器24は本体の最下段の配置部22Aに配置されるため、観察部42との距離が近く、観察しやすい。配置部22A及び配置部22Bにそれぞれ、内部の液量が多くなる培養器24及び培地収容器26を配置することによってユニット18における重心安定性が良好となるが、配置部22B、配置部22C及び配置部22Dに収容する容器については、特に制限はない。
培養器24内には、細胞を含む細胞懸濁液が収容され、細胞の培養が行われる。ここで培養される細胞としては、浮遊性細胞が挙げられるが、接着性細胞であってもよい。培地収容器26に収容される培地は、培養器24内で培養される細胞の種類に応じて、適宜選択される。
培養器24と培地収容器26とは、培地収容器26から培養器24へ新鮮な培地を移送するためのチューブ30Aで接続されている。チューブ30Aの両側の端部には、培養器24及び培地収容器26との間を接続するための図示しない無菌コネクタを備えている。無菌コネクタは、無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタの少なくとも一方であればよく、例えば、無菌的分離コネクタであり、これにより、培養器24は無菌的コネクタとの接続を解除することによって、簡便に、培地収容器26から無菌的に分離することができる。
チューブ30Aには、ポンプカートリッジ34Aが取り付けられており、ポンプカートリッジ34Aは、筐体14側に取り付けられ、モータを内蔵する容積式ポンプ32Aに連結されている。ポンプカートリッジ34Aには、容積式ポンプ32Aの駆動をポンプカートリッジ34Aに伝達するための図示しない連結部が備えられている。
容積式ポンプ32Aの駆動機構については特に制限はない。例えば、ポンプカートリッジ34Aには、凹部が設けられ、容積式ポンプ32Aには凸部が設けられている。ポンプ32A内のモータの軸が回転する際、容積式ポンプ32にA設けられた凸部も回転する。ポンプカートリッジ34Aの凹部と容積式ポンプ32Aの凸部とは連結可能であり、ポンプカートリッジ34Aの凹部の回転により、チューブ30Aが圧縮と開放が繰り返され、容積式ポンプカートリッジ34Aが機能する。これにより、チューブ30Aを介して、培地収容器26から培養器24に、容積式ポンプ32Aの駆動量に応じた所定量の新鮮な培地が移送される。ポンプカートリッジ34と容積式ポンプ32とは着脱自在となっており、必要に応じて、容積式ポンプ32から、ポンプカートリッジ34を切り離すことができる。後述するポンプカートリッジ34B及び容積式ポンプ32Bと、ポンプカートリッジ34C及び容積式ポンプ32Bも同様である。
培養器24と廃棄用培地収容器28とは、培養器24から廃棄用培地収容器28へ使用済み培地を移送するためのチューブ30Bで接続されている。チューブ30Bの両側の端部には、培養器24と廃棄用培地収容器28との間を接続するための図示しない無菌コネクタを備えている。無菌コネクタは、無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタの少なくとも一方であればよく、例えば、無菌的分離コネクタであり、これにより、培養器24は廃棄用培地収容器から無菌的に分離することができる。
チューブ30Bは、筐体14側に取り付けられた容積式ポンプ32Bに連結されている。ポンプカートリッジ34Bには、容積式ポンプ32Bの駆動をポンプカートリッジ34Bに伝達するための図示しない連結部が備えられている。容積式ポンプ32Bの駆動機構は、容積式ポンプ32Aと同様であり、容積式ポンプ32Bの駆動によって、駆動量の応じた所定量の使用済み培地が培養器24から廃棄用培地収容器28へ移送される。
チューブ30Bの培養器24側の端部には、培養器24内の細胞が使用済み培地の吸い込みに巻き込まれて侵入することを阻止するためのフィルタ36(図6参照)が取り付けられている。フィルタ36は、細胞の通過を阻止可能であれば特に制限はなく、メッシュでも多孔質でもよい。メッシュの場合、メッシュ孔径は縦横0.1μm~10μmが望ましい。多孔質の場合、孔径0.1μm~10μmが望ましい。フィルタ36の材質は疎水性が望ましい。
図6には、フィルタ36(濾過面)を含むフィルタ部36Aの一例が示されている。フィルタ36は、培養器の底面に対して並行となるように設けられている。これにより、使用済み培地を移送する際には、均一に培地の吸い上げが可能になっている。フィルタ36の内径又は面積は、チューブ30Cの内径又は断面積と同等か、それよりも大きい。これにより、チューブ30C内に比べて、断面積当たりの送液速度を下げることができ、この結果、細胞の巻き込みを阻止することができる。またフィルタ36と培養器24内部とは、フィルタ部36Aの開口部36Bを通じて接続している。これにより、培養器24の培地は、開口部36Bを通じてフィルタ部36内部へ移動し、フィルタ36を通過する。開口部36Bはフィルタ部36Aの培養器24側端よりも上に設けられており、これにより、培養器24底面上に延びる壁面36Cが形成されている。壁面36Cは、細胞又は細胞塊が培地と共にフィルタ部36Aへ移動しても障壁として作用し、開口部36Bへの細胞の侵入が抑制される。壁面36Cの高さは、細胞径と同等程度か、それ以上が望ましく、例えば、0.1μm~100μmとすることができ、又は、細胞塊と同程度か、それ以上が望ましく、例えば、100~1000μmとすることができる。
図2に示されるように、ユニット18の配置部22Cには、追加の容器を配置される。追加の容器としては、例えば、新鮮な培地を収容する第二の培地収容器、所定の処理のための処理液用容器、細胞回収時に洗浄するための緩衝液を収容する緩衝液用容器、細胞回収用の容器などが挙げられる。配置部22Cには、無菌コネクタ38を備えたチューブ30Cが接続されている。無菌コネクタ38は、追加の容器側に設けられた対応する無菌コネクタとの間で、接続又は接続解除を無菌的に行うことができる。無菌コネクタ38は無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタの少なくとも一方であればよく、例えば無菌的接続コネクタの場合には、追加の容器は、配置部22Cに備えられた無菌的接続コネクタを使用することで、追加の容器を無菌的に接続可能である。無菌コネクタ38が例えば、無菌的分離コネクタの場合には、培養器24側には無菌的コネクタが使用され、これにより、追加の容器から培養器24を無菌的に分離できる。無菌的接続コネクタと無菌的分離コネクタ両方を用いてもかまわない。この場合、追加の容器は無菌的に接続可能であり、使用後に、無菌的に分離も可能である。
チューブ30Cは、筐体14側に取り付けられた容積式ポンプ32Bに連結されている。ポンプカートリッジ34Cには、容積式ポンプ32Cの駆動をポンプカートリッジ34Cに伝達するための図示しない連結部が備えられている。容積式ポンプ32Cの駆動機構は、容積式ポンプ32Aと同様であり、容積式ポンプ32Cの駆動によって、追加の容器内に収容された液体を、駆動量の応じた所定量で、培養器24に移送することができる。
それぞれの容器は、無菌的接続コネクタポートを備えていてもよい。例えば、培地に添加剤を加えたい場合、別の容器から無菌的接続コネクタポートを介して培地収容器へ添加剤の添加が後から可能である。またシリンジ等を用いて無菌的接続コネクタポートを介して培養器から細胞培地のサンプリングが可能である。またシリンジ等を用いて無菌的接続コネクタポートを介して廃棄用培地収容器から廃棄用培地のサンプリングが可能である。
筐体14には、ユニット18を筐体14内に挿入したときに(図2における矢印3A)、ユニット18の配置部22A、22B、22C、22Dに対応する位置に、それぞれの領域に容器(例えば、培養器24)が配置されたときに各容器の上部、中部、下部における液体量を非接触で検知可能な水位計40が備えられている。なお、ユニット18の各配置部22には、3つの水位計40(上位水位計40A、中位水位計40B、下位水位計40C)が備えられているが、これに限定されず、少なくともひとつ設けられていればよく、又は筐体14には、水位計40がひとつも備えられていない配置部22が存在していてもよい。
配置部22A、22B、22Dにそれぞれ3つの水位計40が備えられている場合は、例えば、各容器内の液体量の上限値と最適量と下限値を計測することができる。これらの計測結果は、配置部22Bに配置された培地収容器26における初期値の適切な培地量の管理、培地使用完了の管理等、配置部22Aに配置された培養器24における適切な培地供給量の管理、過剰培地供給の管理、培地除去の管理等、配置部22Dに配置された廃棄用培地収容器28における培地廃棄開始の管理、培地廃棄完了の管理等に用いることができる。
筐体14の奥側には、容積式ポンプ32A、32B、32Cが備えられている。各容積式ポンプ32は、対応する各ポンプカートリッジ34と着脱自在に連結されている。これにより、無菌状態を維持しつつポンプカートリッジ34と容積式ポンプ32との連結を解除することができる。
観察部42には、ユニット18の最下段の配置部22Aを観察するための観察装置44と、観察装置44の位置を移動するための移動装置46が備えられている。これにより、観察装置44は、ユニット18の手前及び奥側方向(矢印3B)及びこれ直交する方向(矢印3C)に移動することができる。なお、観察装置44の移動方向はこれに限定されない。観察装置44としては、細胞の状態を観察可能な装置であれば、特に制限されず、カメラ等の撮像装置であってもよく、電気計測部であってもよく、これらの双方であってもよく、その他の装置であってもよい。なお、観察部42の培養器24配置側は、光透過性観察装置44による観察が可能になっていればよく、例えば、観察装置44による観察を遮らない材料で構成されていてもよく、観察のための開口部等が設けられていてもよい。
電気計測部は、例えば、培養器24に設けられた2つ以上の導電部と接続可能であり、2つ以上の電極間で、直流又は交流電流を印可し、電気容量又は導電率を、電圧、電流、周波数等を変えることで、培養器内部の観察が可能にするものが挙げられる。
操作部48には、各種動作を指示する信号を入力可能な入力パネル等の入力部50と、各種情報を出力可能なモニター等の出力部52とが接続されている。入力部50からは、培養対象の細胞に関する細胞情報、処理情報、培養条件情報等が入力可能となっている。
また、培養装置10には、制御部54が設けられている。制御部54には、培養部12の各容積式ポンプ32及び水位計40と、観察部42の観察装置44及び移動装置46と、操作部48の入力部50及び出力部52が接続されている。制御部54には、各水位計40からの信号に基づいて各容器内の液量情報が入力される。また制御部54からは、容積式ポンプ32へ駆動指示が出力される。
制御部54には、培養装置10において細胞を培養するためのプログラムが格納されており、各要素からの情報が入力されると、プログラムに従って各要素へ所定の指示が出力される。例えば、制御部54は、各水位計40からの情報に基づいて容積式ポンプ32の駆動を制御し、新鮮な培地の培養器24への供給と、使用済み培地の培養器24から廃棄用培地収容器28への排出を行う。
培養装置10には、ガス供給部56が接続されている。ガス供給部56と、各容器とは、外気と内規が交換可能であるフィルタ(図示せず)を介して接続されている。ガス供給部56を備えることにより、筐体14内の雰囲気が一定の条件、例えば、5%(v/v)CO環境下に維持されている。
培養装置10の各筐体14における操作の一例について説明する。
筐体14内のユニット18の各配置部22A、22B、22Dに、培養器24、培地収容器26と廃棄用培地収容器28が配置される。このとき、各容器は、チューブ30A、30B、30Dにそれぞれ接続される。これにより、培養器24、培地収容器26、及び廃棄用培地収容器28の間で、容積式ポンプ32A、32B、32Cの駆動による液体の移送が可能となる。培養器24から使用済み培地が移送する際には、チューブ30Aに取り付けられたフィルタ36と壁面36Bに遮られて、細胞がチューブ30A内に巻き込まれることが阻止される。
制御部54では、操作部48からの指示に従って、種々の培養モード、例えば、灌流培養及びフェドバッチ培養を実施するための各種指示を各部材に指示する。
灌流培養 操作部48からの指示にしたがって培養を開始し、所定時間が経過すると、制御部54からの信号にしたがって容積式ポンプ32Aが駆動して、培地収容器26から新鮮な培地が培養器24へ供給されると共に、容積式ポンプ32Cが駆動して、培養器24内の使用済み培地が廃棄用培地収容器28へ排出される。水位計40からの情報に従ってほぼ一定となるように容積式ポンプ32A、32Cの駆動が制御されることによって、各容器内の液量が調整される。
フェドバッチ培養 観察部42の観察装置44による細胞増加の経時観察の結果に基づいて、容積式ポンプ32A、32Cの駆動状態を変更することができる。例えば、培地の供給と排出が一定量による培地交換の場合(灌流培養)、細胞から排出される細胞培養の安定化を促す分泌物の低下が生じたときには、容積式ポンプ32Aの駆動を停止して容積式ポンプ32Cのみを駆動させて、培地を排出するモードと、容積式ポンプ32Cの駆動を停止して容積式ポンプ32Aのみを駆動させて、培地を供給するモードを交互に行うことができる(フェドバッチ培養)。このように、培地の連続的な交換から培地の逐次の交換へ変更することで、分泌物の低下を抑制し、培養を安定化することができる。
操作者は、必要に応じて、ユニット18の追加的な配置部22Cに、例えば処理液を収容する追加容器を載置する場合には、追加容器を、配置部22Cの無菌コネクタ38を追加容器に接続する。操作部48から容積式ポンプ32Cを駆動させて、処理液を培養器24へ供給し、処理液による処理を行うことができる。
処理液としては、特に制限されない。例えば、遺伝子導入用試薬を挙げることができる。遺伝子導入用試薬としては、例えば、低伝導率緩衝液を挙げることができ、この低伝導率緩衝液の導電率は、1μS/cm~10mS/cmとすることができる。処理液として低伝導率緩衝液を収容した追加容器を用いることにより、各細胞の培養を管理しながら、遺伝子導入処理を行うことできる。
操作者は、必要に応じて、培地収容器26の無菌コネクタ(図示せず)を介して各種添加剤を予め培地に添加することができる。特に、事前に培地へ加えることが困難な、温度不安定性又は光不安定性の添加剤の場合、冷凍庫や遮光庫から、必要に応じて取り出し、任意に培養途中から培地収容器26内の新鮮な培地に加えることが可能である。
図1に示されるように、培養装置10には、上述した筐体14が複数備えられており、それぞれ同様の操作が可能である。これにより操作者は、筐体14毎に同一又は異なる操作を平行して実施することができる。
例えば、図5に示されるように、複数の患者に由来する細胞等を原料として得た後、培養装置10において個別に培養及び処理することができる。培養装置10にて実施可能な処理としては、培養器24内の細胞を回収するための回収処理、細胞に対して指定された反応を実施するための反応処理等が挙げられる。処理後の細胞は、最終生成物として、個別に回収可能である。
このように培養装置10を用いることによって、個別管理が必要な複数種類の細胞を、平行して操作性よく簡便に培養することができる。ポンプカートリッジ34と容積式ポンプ32とは着脱自在となっているため、ポンプカートリッジ34を容積式ポンプ32から取り外すことによって、ポンプカートリッジ34に接続する培養器24、培地収容器26、廃棄用培地収容器28は、簡便に交換可能となる。培養装置10を用いることによって、個別管理が必要な複数種類の細胞を、灌流培養又はフェドバッチ培養しながら、平行して操作性よく簡便に培養することができる。培養装置10には、フィルタ部36Aが設けられているので、培養期間中で使用済み培地を排出しても培養器24内の細胞が巻き込まれることがなく、閉鎖系での培養を連続的に効率よく行うことができる。このため、培養装置10の操作性は、従来の培養装置と比較して格段に向上する。
筐体14に適用可能な培養器は、他の形状、形態のものであってもよい。
図6には、本開示の他の実施形態に係る培養器60が示されている。培養器60には、チューブ30A、30B、30Cが、培養器60の紙面上面側に接続され、それぞれ他の容器との間で液体の移送が可能になっている。培養器60の側面に、無菌コネクタ38を介して、細胞回収用チューブ64が内部奥深くまで挿入されている。培養器60の無菌コネクタ38配置側とは反対側の端部(紙面左側)はテーパ部62となっている。培養器60には、チューブ30Bを介して、例えば、細胞の洗浄又は回収用の緩衝液が供給される。細胞回収用チューブ64は、無菌コネクタ38を介して、チューブ30Dに連結され、容積式ポンプ32Dが連結されたポンプカートリッジ32Dに接続されている(図7参照)。
培養器60を用いた培養装置10の操作を、図8を参照して、細胞の回収を行う細胞回収処理を例に説明する。
細胞回収又は洗浄用の緩衝液を収容した追加容器を、配置部22Cに配置し、チューブ30Cに接続する。処理の開始と共に、容積式ポンプ32Bが駆動して、追加容器内の緩衝液が、チューブ30Cを介して、培養器60へ供給される(図8(1)参照)。なお、処理の開始前に、必要に応じて容積式ポンプ32Cを駆動させて、培養器60内の培地を予め容器外へ排出する。排出の完了は、配置部22Aに対応する水位計40(図3参照)で管理可能である。
緩衝液を培養器60へ供給後、すぐに又は所定時間経過後に、容積式ポンプ32Cを駆動して、培養器60内の緩衝液を培養器60の外部へ排出する。緩衝液の培養器60への供給及び排出は数回繰り返してもよい。洗浄処理後に操作者は、チューブ30A、30B、30Cの一部を無菌コネクタ38で分離又は無菌的に封止して切断し(図8(2)参照)、筐体14から培養器60を取り出す。取り出された培養器60の向きを、テーバ部62が下となるように変更することで、培養器60内の細胞をテーバ部62へ集めることもできる(図8(3)参照)。このとき、培養器60本体を、遠心分離器を用いて軽く遠心することで、より確実にテーパ部62に細胞を集めることもできる(図8(4)参照)。テーパ部62に細胞を集めた後は、無菌コネクタ38を介して、容積式ポンプ32Dに連結されたチューブ30Dと、細胞回収用チューブ64とが接続される。テーパ部62に集められた細胞は、容積式ポンプ32D(図7参照)を駆動させることによって細胞回収用チューブ64を介して培養器60の外部へ移送される。移送された細胞は、図7に示されるように、細胞回収用チューブ64及びチューブ30Dを介して、細胞バック等の他の容器又は他の処理装置に移送される。
培養器60には、図9に示されるように、三方弁66を用いて二方向に振り分けしてもよい。例えば、細胞回収チューブ64及びチューブ30D内で選択的に特定の細胞を回収したい場合、チューブ内へ、特定の細胞の抗原と反応する抗体を備えた磁気ビーズを導入する。制御可能な磁気体70を、三方弁66と細胞回収用チューブ64の外側に配置し、磁気ビーズと細胞の反応後、細胞を細胞回収チューブから三方弁側へ移動させる。事前に磁気を励起させることで、磁気ビーズと反応した細胞は、磁気体によってチューブ内で捕捉され、磁気ビーズと反応しない細胞は、磁気体中を通過し、三方弁の一方のバッグへ回収される。続いて、磁気の励起を終了させることで、磁気ビーズと反応した細胞は、捕捉状態から解消され、チューブ内を移動可能になり、三方弁のもう一方からバックへ移動可能になる。これにより、細胞種に依存して二方向への振り分けが可能になる。
このように培養器60を用いることによって、特定の処理を閉鎖系環境下で簡便に行うことができ、また、処理後の細胞を閉鎖系環境下で効率よく回収することができる。
本開示は、更に、以下の実施形態も含む。
<実施形態A>
第一の容器と、
前記第一の容器へ接続した第一の気体交換部と、
前記第一の容器へ接続した細胞導入口と、
前記細胞導入口へ接続した第一の無菌接続部と、
前記第一の容器と接続する第一の配管と、
前記第一の配管が、前記第一の容器の内部へ挿入され、配管の内径より大きい筒と、
前記筒が支える多孔質のフィルタと
前記筒は前記第一の容器の底面と、壁を成し、前記壁の上部に設けられた開口部と、
前記第一の容器の内部は、前記開口部を介して前記多孔質のフィルタと接触可能であり、
前記第一の配管と接続する第一の容積の可変部と、
前記第一の配管と接続する第二の容器と、
前記第二の容器と接続した第二の気体交換部と、
前記第一の容器と接続する第二の配管と、
前記第二の配管と接続する第二の容積の可変部と、
前記第二の配管と接続する第三の容器部と、
前記第二の容器と接続した第三の気体交換部と、
前記第一の気体交換部と、第二の気体交換部と、第三の気体交換部と、が外気と内気が交換可能である多孔質のフィルタと
前記第一の容積の可変部と、前記第二の容積の可変部を固定し、
前記第一の配管と、前記第二の配管と、前記細胞培養部と、前記新鮮培地部と、前記溶液廃棄部と、第一の無菌接続部が
収納可能な第一の筐体と、
で構成される外部の微生物から閉ざされた閉鎖系細胞培養システム。
実施形態Aによれば、個別管理が必要な複数種類の細胞を、平行して操作性よく簡便に閉鎖系環境下で培養することができる。
<実施形態B>
実施形態Aにおいて、
前記第一の容器は、水平方向にテーパを有し、
前記第一の筐体と脱着可能で、
前記配管から細胞を除去し、
前記配管から低伝導率緩衝液を導入し、
前記配管と無菌的に切離し、
前記第一の容器を水平方向から垂直方向へ変え、
前記第一の容器を遠心し、
前記テーパ底部から細胞回収配管を通じて細胞を回収する方法を含む、
閉鎖系細胞培養システム。
上記に加えて、実施形態Bによれば、遺伝子導入処理を行うことと処理後の細胞の回収とを閉鎖系環境下で操作性よく行うことができる。
<実施形態C>
実施形態Aにおいて、
前記細胞培養部と前記新鮮培地保存部と前記溶液廃棄部を観察可能な非接触水位計と
前記非接触水位計が前記細胞培養部と前記新鮮培地保存部と前記溶液廃棄部の水位の上限と下限と、最適値の水位にそれぞれ設けられた第一の水位計と、第二の水位計と、第三の水位計と、第四の水位計と、第五の水位計と、第六の水位計と、第七の水位計と、第八の水位計と、第九の水位計と、
前記細胞培養部底面の細胞観察部と、
前記細胞培養部底面の細胞数を計測する細胞数計測部と、
前記第一の容積の可変部と、前記第二の容積の可変部と、接続可能な第一のモータと第二のモータと、
前記水位計と前記モータを固定可能であり、
前記細胞観察部と接続可能であり、
前記第一の筐体を収納可能な
第二の筐体と、
で構成される
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Cによれば、複数の細胞の管理をより詳細に精度よく行うことができる。
<実施形態D>
実施形態Cにおいて、
前記細胞観察部と
前記第一の容器と
前記第二の容器と
前記第三の容器と、の順で、下から上へ縦に位置し、
前記水位計が、前記第一の容器と、前記第二の容器と、前記第三の容器と、の側面に位置し、
第一の水位計(第一の容器の下限)と、
第二の水位計(第一の容器の最適値)と、
第三の水位計(第一の容器の上限)と、
第四の水位計(第二の容器の下限)と、
第五の水位計(第二の容器の中間値)と、
第六の水位計(第二の容器の上限)と、
第七の水位計(第三の容器の下限)と、
第八の水位計(第三の容器の中間値)と、
第九の水位計(第三の容器の上限)と、
の順で、下から上へ縦に位置し、
前記細胞観察部が、第一の容器の下に位置し、
前記第二の筐体を収納可能な
恒温機と、
ガス供給部
で構成される閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Dによれば、複数の細胞の管理をより詳細に精度よく行うことができる。
<実施形態E>
実施形態Aにおいて、
前記第一の容器は細胞を収め、
前記第二の容器は細胞培地を収め、
前記第三の容器は使用された細胞培地を収め、
前記第一の容器にpHと溶存酸素に依存して変化する指標体を設ける、
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Dによれば、pH及び溶存酸素を指標として、複数の細胞の管理をより詳細に精度よく行うことができる。
<実施形態F>
実施形態Aにおいて、
前記第一のモータと、
前記第二のモータと、
第一の水位計(第一の容器の下限)と、
第二の水位計(第一の容器の最適値)と、
第三の水位計(第一の容器の上限)と、
第四の水位計(第二の容器の下限)と、
第五の水位計(第二の容器の中間値)と、
第六の水位計(第二の容器の上限)と、
第七の水位計(第三の容器の下限)と、
第八の水位計(第三の容器の中間値)と、
第九の水位計(第三の容器の上限)と、
前記細胞観察部と、
前記恒温機と、
前記ガス供給部に設けられたガス供給量計測部と、を
信号を介して接続する制御部と、
前記制御部と信号を介して接続する入力部と出力部で構成され、
前記第一のモータを駆動して、前記第二の容器から前記第一の容器へ培地を供給し、
前記第六の水位計の変化と、前記第一の水位計の変化で、正常な供給を判定し、
前記第二の水位計の変化で、前記第一の容器の適切な培地供給量を判定し、前記第一のモータの駆動を停止し、
経過時間を計測し、
経過時間の閾値を超えた後、
前記第二のモータを駆動して、前記第一の容器から前記第三の容器へ培地を移動し、
前記第七の水位計の変化で、正常な移動を判定し、
前記第一の水位計の変化で、前記第二のモータの駆動を停止し、
再び、前記第一のモータを駆動して、前記第二の容器から前記第一の容器へ培地を供給し、前記第一の水位計の変化で、正常な供給を判定し、
前記第二の水位計の変化で、前記第一の容器の適切な培地供給量を判定し、
前記第一のモータの駆動を停止し、
経過時間を計測し、
経過時間の閾値を超えた後、
前記第二のモータを駆動して、前記第一の容器から前記第三の容器へ培地を移動し、
前記第一の水位計の変化で、前記第二のモータの駆動を停止し、
再び、前記第一のモータを駆動して、第四の水位計が変化した時、
モータの駆動を停止し、
経過時間を計測し、
経過時間の閾値を超えた後、
前記第二のモータを駆動して、前記第一の容器から前記第三の容器へ培地を移動し、
前記第一の水位計の変化で、前記第二のモータの駆動を停止し、
培地交換を終了する
順次培地交換手順を実施する閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Fによれば、逐次的な培地交換(フェドバッチ培養)を閉鎖系で簡便に行うことができる。
<実施形態G>
実施形態Aにおいて、
更に前記第一の容器は
前記第一の容器と接続する第二の無菌接続部と、
前記第二の無菌接続部と接続可能な第三の配管と、
前記第三の配管と接続する第三の容積の可変部と、
前記第三の配管と接続する第四の容器部と、
前記第四の容器と接続した第四の気体交換部と、
を設け、
前記第四の容器を更に格納可能な前記第一の筐体を設け、
で構成される
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Gによれば、前記第一の容器を取り外すことなく前記第四の容器へ細胞を回収でき、複数の細胞の管理をより詳細に精度よく行うことができる。
<実施形態H>
実施形態Gにおいて、
更に前記第四の容器は低伝導率緩衝液を収める
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Hによれば、遺伝子導入処理を閉鎖系で簡便に行うことができる。
<実施形態I>
実施形態Cにおいて、
前記第四の容器は、
更に前記第一の容器より上の任意の位置の第一の筐体に格納され、
更に
第十の水位計と、
第十一の水位計と、
第十二の水位計と、の順で、下から上へ縦に位置し
が設けられ、
前記水位計が、前記第四の容器の側面に位置し、
更に第三のモータが設けられ、
更に前記水位計と前記第三のモータは前記第二の筐体に固定される、
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Hによれば、前記第一の容器を取り外すことなく前記第四の容器へ細胞を回収でき、回収した細胞量を管理できるため、複数の細胞の管理をより詳細に精度よく行うことができる。
<実施形態J>
実施形態Eにおいて、
前記培地交換終了後、
前記第三のモータを駆動し、前記第四の容器から前記第一の容器へ、前記低伝導率緩衝液を移動させる
培地交換方法を実施可能な閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Jによれば、複数の細胞の管理に加えて、遺伝子導入処理を行うことができる。
<実施形態K>
実施形態Gにおいて、
前記低伝導率緩衝液の伝導率は、1μS/cm~10mS/cmとする
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Kによれば、複数の細胞の管理に加えて、遺伝子導入処理をより効率よく行うことができる。
<実施形態L>
実施形態Jにおいて、
前記培地交換終了後、
前記第三のモータを駆動し、前記第四の容器から前記第一の容器へ、前記低伝導率緩衝液を移動させ、
前記第一の容器内の、細胞を含む低伝導率緩衝液の伝導率は、1μS/cm~10mS/cmとする
培地交換方法を実施可能な閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Lによれば、複数の細胞の管理に加えて、遺伝子導入処理をより効率よく行うことができる。
<実施形態M>
実施形態Lにおいて、
前記第一の容器内の、
前記細胞を含む低伝導率緩衝液を、
前記第一の無菌接続部を介して、
第四の配管と接続する
第五の容器へ
前記第四の配管と接続する第四の容積の変化部を用いて移動させ、
前記第五の容器から、電気的に細胞へ外来物質を導入する
培地交換方法を実施可能な閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Mによれば、複数の細胞の管理に加えて、遺伝子導入処理をより効率よく行うことができる。
<実施形態N>
前掲の実施形態において、
入力部と出力部とが培養装置の動作全体を制御する、
閉鎖系細胞培養装置。
上記に加えて、実施形態Nによれば、複数の細胞の管理を更に操作性よく行うことができる。
<実施形態O>
前掲の実施形態において、
細胞巻き込み防止機構を備え、かつ流路上に第二ポンプカートリッジを備える第二流路;
前記第一ポンプカートリッジを連結する第一ポンプモータと、
前記第二ポンプカートリッジを連結する第二ポンプモータと、
前記第一ポンプモータ及び前記第二ポンプモータの駆動を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、培養器内の細胞懸濁液の容量に基づいて、前記培地収容器から前記培養器へ第一流路を介した培地の移送を制御し、及び、前記培養器から前記廃棄用培地収容器へ第二流路を介した廃棄用培地の移送を制御する、閉鎖系培養装置。
上記に加えて、実施形態Oによれば、培養器内の細胞懸濁液の廃棄時に、細胞を廃棄することなく培地を廃棄できるため、複数の細胞の管理を更に操作性よく行うことができる。
<実施形態P>
前掲の実施形態において、
少なくとも以下の容器群及び流路群を、それぞれ着脱可能に収容する容器ユニットと、
細胞を含む細胞懸濁液を収容する培養器としての容器、
培地を収容する培地収容器としての容器、
廃棄用培地を収容する廃棄用培地収容器としての容器、
前記培養器及び前記培地収容器に接続され、かつ流路上に第一ポンプカートリッジを備える第一流路、並びに、
前記培養器及び前記廃棄用培地収容器に接続され、該培養器側の開口部に細胞巻き込み機構を備え、かつ流路上に第二ポンプカートリッジを備える第二流路;
前記第一ポンプカートリッジを連結する第一ポンプモータと、
前記第二ポンプカートリッジを連結する第二ポンプモータと、
前記第一ポンプモータ及び前記第二ポンプモータの駆動を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、培養器内の細胞懸濁液の容量に基づいて、前記培地収容器から前記培養器へ第一流路を介した培地の移送を制御し、及び、前記培養器から前記廃棄用培地収容器へ第二流路を介した廃棄用培地の移送を制御する、培養装置。
上記に加えて、実施形態Pによれば、容器ユニットへポンプカートリッジが設けられているため、チューブをポンプモータへ締め付けや取り出し調整が不要なため、複数の細胞の管理を更に操作性よく行うことができる。
本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
以上、前述の通り、様々な実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数等は適宜変更して実施することができる。
10 培養装置
12 培養部
14 筐体
18 ユニット
22A、22B、22C 配置部
24 培養器
26 培地収容器
28 廃棄用培地収容器
30A、30B、30C チューブ
32A、32B、32C 容積式ポンプ
34A、34B、34C ポンプカートリッジ
36 フィルタ
38 無菌コネクタ
40 水位計
42 観察部
44 観察装置
48 操作部
54 制御部
60 培養器
62 テーパ部
64 細胞回収用チューブ

Claims (16)

  1. 少なくとも以下の容器群及び流路群を、それぞれ着脱可能に収容する筐体と、
    細胞を含む細胞懸濁液を収容する培養器としての容器、
    培地を収容する培地収容器としての容器、
    廃棄用培地を収容する廃棄用培地収容器としての容器、
    前記培養器及び前記培地収容器に接続され、かつ流路上に第一ポンプカートリッジを備える第一流路、並びに、
    前記培養器及び前記廃棄用培地収容器に接続され、該培養器側の開口部に細胞巻き込み防止機構を備え、かつ流路上に第二ポンプカートリッジを備える第二流路;
    前記筐体に備えられ、前記第一ポンプカートリッジを連結する第一ポンプモータと、
    前記筐体に備えられ、前記第二ポンプカートリッジを連結する第二ポンプモータと、
    前記第一ポンプモータ及び前記第二ポンプモータの駆動を制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、培養器内の細胞懸濁液の容量に基づいて、前記培地収容器から前記培養器へ第一流路を介した培地の移送を制御し、及び、前記培養器から前記廃棄用培地収容器へ第二流路を介した廃棄用培地の移送を制御する、閉鎖系培養装置。
  2. 前記筐体を複数備え、前記制御部は、複数の筐体内の培地の移送及び廃棄用培地の移送を、筐体毎に独立して制御する、請求項1記載の閉鎖系培養装置。
  3. 前記第一ポンプカートリッジと第一ポンプモータとが着脱自在であり、前記第二ポンプカートリッジと第二ポンプモータとが着脱自在である請求項1又は2記載の閉鎖系培養装置。
  4. 前記筐体に含まれる各容器内の液量を非接触で検知する複数の水位計を更に含む、請求項1~請求項3のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  5. 前記細胞巻き込み防止機構は、フィルタを含む、請求項1~請求項4のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  6. 前記フィルタは、前記培養器底面に対して平行に配置されている請求項5記載の閉鎖系培養装置。
  7. 前記培養器及び前記培地収容器と第一流路との間に無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタからなる群から選択される少なくとも一方を備える、請求項1~請求項6のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  8. 前記培養器及び前記廃棄用培地収容器と第二流路との間に、無菌的接続コネクタ及び無菌的脱離コネクタからなる群から選択される少なくとも一方を備える、請求項1~請求項7のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  9. 前記筐体が、追加用容器を収容するための少なくともひとつの追加収容領域を更に含み、前記少なくともひとつの追加収容領域のための少なくともひとつの流路を更に含む、請求項1~請求項8のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  10. 前記培養器と流路との間、並びに、前記追加用容器と流路との間のそれぞれに、無菌的接続コネクタまたは無菌的脱離コネクタのどちらか一方、または両方を備える、請求項9記載の閉鎖系培養装置。
  11. 前記培養器内を観察するための観察装置を更に含む、請求項1~請求項10いずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  12. 前記観察装置が、前記培養器の下部に配置されている請求項11記載の閉鎖系培養装置。
  13. 前記培養器に接続される追加流路を更に含み、前記制御部は、前記培養器から追加流路を介して、培養器の内部から外部へ細胞の移送を制御する、請求項1~請求項12のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  14. 前記培養器が、前記廃棄用培地収容器及び前記培地収容器よりも下に配置される請求項1~請求項13のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  15. 前記筐体内の複数の容器への気体を供給する気体供給部を更に備え、該気体供給部と前記筐体内の複数の容器との間にフィルタを更に有する請求項1~請求項14のいずれか1項記載の閉鎖系培養装置。
  16. 請求項1~請求項15いずれか1項記載の閉鎖系培養装置を用いて細胞を培養する培養方法。
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