JP2022051018A - 次亜塩素酸水生成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022051018000001
【課題】電解槽において電解により生成した次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食を抑制することが可能な次亜塩素酸水生成装置を提供する。
【解決手段】次亜塩素酸水生成装置1は、塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)を電解して次亜塩素酸水を生成する電解槽2と、電解槽2から送水された次亜塩素酸水を貯留する貯留槽3と、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水を装置外(遠心破砕式加湿器8)へ送水する送水部4と、を備える。そして、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、電解槽2に塩化物水溶液を供給して、塩化物水溶液によって電解槽2の電極2aを浸漬した状態とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、食塩水などの塩化物イオンを含む溶液を電気分解(電解)することで次亜塩素酸水を生成する次亜塩素酸水生成装置に関するものである。
従来、この種の次亜塩素酸水生成装置として、食塩水を無隔膜電解することで高濃度(有効塩素濃度10ppm~1500ppm)の次亜塩素酸水を生成し、これに希釈水を混合して低濃度の次亜塩素酸水を得ることができる次亜塩素酸水生成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001―170643号公報
しかしながら、従来の次亜塩素酸水生成装置は、無隔膜電解によって生成した高濃度の次亜塩素酸水を送水した後、電解槽内の部品(例えば、電極)表面にわずかに残った次亜塩素酸水が乾燥するにつれて次亜塩素酸水中の成分が濃縮され、電解槽内の部品が腐食されることが懸念される。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電解槽において電解により生成した次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食を抑制ことができる次亜塩素酸水生成装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る次亜塩素酸水生成装置は、塩化物イオンを含む水溶液を電解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽から送水された次亜塩素酸水を貯留する貯留槽と、貯留槽に貯留した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部とを備える。そして、電解槽から貯留槽への送水が完了した後に、電解槽に塩化物イオンを含む水溶液を供給して、塩化物イオンを含む水溶液によって電解槽の電極を浸漬した状態とするものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、電解槽において電解により生成した次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食を抑制することが可能な次亜塩素酸水生成装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置の模式図である。 図2は、次亜塩素酸水生成装置における制御部の構成を示すブロック図である。
本発明に係る次亜塩素酸水生成装置は、塩化物イオンを含む水溶液を電解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽から送水された次亜塩素酸水を貯留する貯留槽と、貯留槽に貯留した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部とを備える。そして、電解槽から貯留槽への送水が完了した後に、電解槽に塩化物イオンを含む水溶液を供給して、塩化物イオンを含む水溶液によって電解槽の電極を浸漬した状態とする。
こうした構成によれば、電解槽は、電解槽から貯留槽への送水が完了した後に、電解槽の電極が塩化物イオンを含む水溶液によって浸漬された状態となる。このため、電解槽内を空の状態のままに放置して、電解槽内の電極を含む部品の表面にわずかに残った次亜塩素酸水が乾燥するにつれて次亜塩素酸水中の成分が濃縮され、濃縮された成分が電極を含む部品の局所的な腐食を生じさせることを抑制することができる。つまり、電解槽において電解により生成した次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食を抑制することが可能な次亜塩素酸水生成装置とすることができる。
また、本発明に係る次亜塩素酸水生成装置は、電解槽と貯留槽とを連通する第一送水管と、第一送水管に設けられた第一止水弁とを備える。そして、電解槽への塩化物イオンを含む水溶液の供給は、電解槽から貯留槽への送水が完了した後に、第一止水弁の開放状態から閉止状態への切り替えを起点として開始されることが好ましい。このようにすることで、電解槽内が空となった状態が短時間に抑制されるので、次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食をより効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る次亜塩素酸水生成装置では、貯留槽は、電解槽から送水した次亜塩素酸水の水位を検知する水位検知部を備え、電解槽は、水位検知部からの次亜塩素酸水の水位に関する情報によって電極による塩化物イオンを含む水溶液の電解を開始することが好ましい。このようにすることで、貯留槽が電解槽からの次亜塩素酸水の送水を受け入れ可能な状態になってから電解槽において次亜塩素酸水を生成するので、次亜塩素酸水の生成が完了した後、すぐに電解槽から貯留槽への送水を行うことができる。このため、電解槽内の電極を含む部品が生成された次亜塩素酸水と接触している状態が抑制されるので、次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食をさらに抑制することができる。
また、本発明に係る次亜塩素酸水生成装置では、送水部は、貯留槽に貯留した次亜塩素酸水を希釈する希釈槽を備え、希釈槽は、貯留槽と希釈槽とを連通する第二送水管に設けられた第二止水弁が開放されることによって貯留槽から次亜塩素酸水が導入され、槽内で希釈した次亜塩素酸水を装置外へ送水するようにしてもよい。これにより、装置外へ送水する次亜塩素酸水の濃度を容易に調整することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、全図面を通して、同一の部位については同一の符号を付して説明を省略している。さらに、本発明に直接には関係しない各部の詳細については重複を避けるために、図面ごとの説明は省略している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1の模式図である。
本実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1は、食塩水など塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)を電気分解(電解)することで生成した次亜塩素酸水を他の機器(次亜塩素酸水を使用する機器)へと送水するための装置である。本実施の形態では、次亜塩素酸水生成装置1は、他の機器(後述する遠心破砕式加湿器8)に次亜塩素酸水を供給するように接続されている。
次亜塩素酸水生成装置1は、図1に示すように、電解槽2と、貯留槽3と、送水部4と、第一送水管5aと、第一止水弁5bと、第二送水管6aと、第二止水弁6bと、制御部7と、を備える。
電解槽2は、電解質となる塩化物水溶液の電解によって次亜塩素酸水を生成する槽である。具体的には、電解槽2は、電極2aと、第一水道管2bと、塩化物イオンタンク2cと、電解水位センサ2dと、第一水道弁2eとを備える。そして、電解槽2は、第一水道管2bから導入される水道水と、塩化物イオンタンク2cから供給される塩化物イオンを含む物質(塩化物薬剤)とを混合して塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)を調製し、電極2aの作用により塩化物水溶液を電気分解し、次亜塩素酸水を生成する。
以下、電解槽2の構成部材について説明する。
電極2aは、食塩水など塩化物イオンを含む水溶液を電解するための部材である。電極2aは、陽極と陰極との一対からなり、導電性基体の表面に触媒被膜を有して構成される。導電性基体には、例えば、チタン、タンタル、ニッケル、ステンレス等が使用できるが、次亜塩素酸に対する耐食性が大きいチタンが好ましい。また、触媒被膜に含まれる触媒には、例えば、イリジウム、白金族金属等が使用される。これにより、電極2aでの電解反応を活性化させることができる。電極2aは、電解槽2のサイズあるいは生成したい次亜塩素酸水の量に応じて複数備えていてもよい。
第一水道管2bは、装置外から電解槽2へ水道水を導入するための配管である。第一水道管2bは、一端が電解槽2に接続され、他端が給水設備と接続される。
塩化物イオンタンク2cは、電解槽2へ供給する塩化物イオンを含む物質(塩化物薬剤)を保持するための容器である。塩化物イオンを含む物質は、次亜塩素酸水を生成可能な電解質であり、少量でも塩化物イオンを含んで入れば特に制限はなく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の粉末あるいはタブレット状の固体が挙げられる。また、例えば、塩化ナトリウム等を溶解させた水溶液あるいは塩酸等の液体であってもよい。なお、液体で保持する場合は、電解槽2で電解するときの塩化物イオン濃度よりも、より高濃度の水溶液として保持しておくことで、塩化物イオンタンク2cを小型化することができる。また、ユーザーが塩化物イオンを含む物質を塩化物イオンタンク2cに補充する頻度をさげることができる。
また、塩化物イオンタンク2cは、塩化物イオンを含む物質を電解槽2へ供給する機構を備えていてもよい。例えば、塩化ナトリウムのタブレットを供給する機構としては、塩化物イオンタンク2cの下方に、一部に穴の開いた回転体と、回転体の下に、一部に穴が開いた板とを備えるように構成し、回転体の穴に落ちたタブレットが、回転体が回転することで板に開いた穴から落下する、といった機構が挙げられる。また、例えば、塩酸を供給する機構としては、電磁弁を開閉することで通水する機構あるいはポンプなどが挙げられる。
電解水位センサ2dは、電解槽2内の所定の位置に設置され、電解槽2内の水道水あるいは次亜塩素酸水の水位を検知するための部材である。電解水位センサ2dは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、電解槽2に規定量の水道水が導入されたかどうかを検知して、検知した情報を制御部7に出力する。また、電解水位センサ2dは、電解槽2で生成した次亜塩素酸水が貯留槽3へ送水されたかどうかを検知して、検知した情報を制御部7に出力する。なお、電解水位センサ2dは、電解槽2内の水量を検知する手段として用いており、電解槽2内の水量を検知する手段を備えれば、水位を検知するものでなくてもよい。
第一水道弁2eは、第一水道管2bに備えられている。第一水道弁2eは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により開閉される。これにより、電解槽2内に水道水を導入したり停止したりすることができる。第一水道弁2eは、電磁弁を用いることができるが、ボールバルブのようなものを用いて手動で開閉してもよく、さらに、通水と止水が可能なポンプを用いてもよい。
以上の構成部材によって電解槽2は構成される。
そして、電解槽2を構成する筐体の底面には、槽内の次亜塩素酸水を貯留槽3へ送水するための第一送水管5aが設けられている。ここで、電解槽2の底面は、平らな面(床面に対して略平行な面)でもよいが、電解槽2内の次亜塩素酸水を効率よく、且つ、無駄なく貯留槽3へ送水するために、第一送水管5aに向かって傾斜していることが好ましい。また、電解槽2には、第一止水弁5bの故障などの要因により、貯留槽3へ次亜塩素酸水を送水することができない場合あるいは電解槽2内の水洗浄を行う場合を想定して、排水口及び排水ポンプなどの配水手段を備えておいてもよい。さらに、電解槽2には、槽内の塩化物イオン濃度あるいは次亜塩素酸濃度の均一化のために、循環ポンプあるいは撹拌翼などの撹拌手段を備えておいてもよい。
第一送水管5aは、電解槽2と貯留槽3とを連通接続し、電解槽2で生成した次亜塩素酸水を貯留槽3へと送水するための配管である。第一送水管5aは、第一止水弁5bを備えており、電解槽2から貯留槽3へ次亜塩素酸水を送水するのを遮断したり、貯留槽3から電解槽2へ次亜塩素酸水が逆流するのを防いだり、貯留槽3で発生したガスが電解槽2へ侵入するのを防ぐことができる。
第一止水弁5bは、第一送水管5aに備えられている。第一止水弁5bは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により開閉される。これにより、貯留槽3内に電解槽2からの次亜塩素酸水を導入したり停止したりすることができる。第一止水弁5bは、電磁弁を用いることができるが、ボールバルブのようなものを用いて手動で開閉してもよい。
次に、貯留槽3について説明する。
貯留槽3は、電解槽2の下方(鉛直方向下方)に設置され、電解槽2から送水される次亜塩素酸水を貯留しておくための槽である。貯留槽3は、第一送水管5aと接続され、電解槽2で生成される次亜塩素酸水の全量を貯留可能な容量を有して構成される。また、貯留槽3は、槽内に貯留する次亜塩素酸水の水位を検知するための貯留水位センサ3aを備える。
貯留水位センサ3aは、貯留槽3内の所定の位置に設置され、貯留槽3内の次亜塩素酸水の水位を検知するための部材である。貯留水位センサ3aは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、貯留槽3内の次亜塩素酸水の残量が空になる前のある一定量に達したことを検知して、検知した情報を制御部7に出力する。なお、貯留水位センサ3aは、貯留槽3の水量を検知する手段として用いており、貯留槽3の水量を検知する手段を備えれば、水位を検知するものでなくてもよい。
そして、貯留槽3を構成する筐体の底面には、槽内の次亜塩素酸水を送水部4(希釈槽4a)へ送水するための第二送水管6aが設けられている。ここで、貯留槽3の底面は、平らな面(床面に対して略平行な面)でもよいが、貯留槽3内の次亜塩素酸水を効率よく、且つ、無駄なく送水部4へ送水するために、第二送水管6aに向かって傾斜していることが好ましい。また、貯留槽3には、第二止水弁6bの故障などの要因により、送水部4へ次亜塩素酸水を送水することができない場合あるいは貯留槽3内の水洗浄を行う場合を想定して、排水口及び排水ポンプなどの配水手段を備えておいてもよい。さらに、貯留槽3には、槽内の次亜塩素酸濃度の均一化のために、循環ポンプあるいは撹拌翼などの撹拌手段を備えておいてもよい。
第二送水管6aは、貯留槽3と希釈槽4aとを連通接続し、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水を希釈槽4aへと送水するための配管である。第二送水管6aは、第二止水弁6bを備えており、貯留槽3から希釈槽4aへ次亜塩素酸水を送水するのを遮断したり、希釈槽4aから貯留槽3へ次亜塩素酸水が逆流するのを防いだり、希釈槽4aで発生したガスが貯留槽3へ侵入するのを防ぐことができる。
第二止水弁6bは、第二送水管6aに備えられている。第二止水弁6bは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により開閉される。これにより、希釈槽4a内に貯留槽3からの次亜塩素酸水を導入したり停止したりすることができる。第二止水弁6bは、電磁弁を用いることができるが、ボールバルブのようなものを用いて手動で開閉してもよい。
次に、送水部4について説明する。
送水部4は、貯留槽3の下方(鉛直方向下方)に設置され、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水を水道水で希釈しつつ水素イオン濃度指数(pH)を調整して、装置外の他の機器へ送水するためのユニットである。具体的には、送水部4は、希釈槽4aと、第二水道管4bと、希釈水位センサ4cと、pH調整剤タンク4dと、第三送水管4eと、ポンプ4fと、第二水道弁4gと、第三止水弁4hとを備える。そして、送水部4は、貯留槽3から導入された次亜塩素酸水と、第二水道管4bから導入された水道水とを混合して次亜塩素酸水を希釈するとともに、pH調整剤タンク4dから供給されたpH調整剤を溶解混合して次亜塩素酸水のpH調整を行い、ポンプ4fによって装置外の他の機器に送水する。
以下、送水部4の構成部材について説明する。
希釈槽4aは、送水部4の主要構成部材であり、貯留槽3から導入された次亜塩素酸水と、第二水道管4bから導入された水道水とを混合して希釈するとともに、pH調整剤タンク4dから供給されたpH調整剤を溶解混合して次亜塩素酸水のpH調整をする槽である。ここで、希釈槽4aを構成する筐体の底面は、平らな面(床面に対して略平行な面)でもよいが、電解槽2及び貯留槽3の筐体と同様、希釈槽4a内の次亜塩素酸水を効率よく、且つ、無駄なく装置外へ送出するために、希釈槽4aの底面に設けられる第三送水管4eに向かって傾斜していることが好ましい。また、希釈槽4aには、第三止水弁4hの故障などの要因により装置外へ次亜塩素酸水を送水することができない場合あるいは希釈槽4a内の水洗浄を行うことを想定して、排水口及び排水ポンプなどの配水手段を備えておいてもよい。さらに、希釈槽4a内の次亜塩素酸水濃度あるいはpH調整剤濃度の均一化のために、循環ポンプあるいは撹拌翼などの撹拌手段を備えておいてもよい。
第二水道管4bは、装置外から希釈槽4aへ水道水を導入するための配管である。第二水道管4bは、一端が希釈槽4aに接続され、他端が第一水道管2bを介して給水設備と接続される。第二水道管4bは、第一水道管2bから分岐された配管とも言える。
希釈水位センサ4cは、希釈槽4a内の所定の位置に設置され、希釈槽4a内の水道水あるいは次亜塩素酸水の水位を検知するための部材である。希釈水位センサ4cは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、希釈槽4aに規定量の水道水が導入されたかどうかを検知して、検知した情報を制御部7に出力する。また、希釈水位センサ4cは、希釈槽4aの次亜塩素酸水が装置外へ送水されたかどうかを検知して、検知した情報を制御部7に出力する。なお、希釈水位センサ4cは、希釈槽4a内の水量を検知する手段として用いており、希釈槽4a内の水量を検知する手段を備えれば、水位を検知するものでなくてもよい。
pH調整剤タンク4dは、希釈槽4aへ供給するpH調整剤を保持するための容器である。pH調整剤は、次亜塩素酸水のpHを調整することが可能な物質であり、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸、酒石酸、水酸化物、アンモニウム塩、等の粉末あるいはタブレット状の固体が挙げられる。また、例えば、リン酸塩等を溶解させた水溶液、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、リン酸、等の液体でもよい。なお、液体で保持する場合は、希釈槽4aへ供給するpH調整剤濃度よりも、より高濃度の水溶液として保持しておくことで、pH調整剤タンク4dを小型化することができる。また、ユーザーがpH調整剤を補充する頻度をさげることができる。
また、pH調整剤タンク4dは、pH調整剤を希釈槽4aへ供給する機構を備えていてもよい。例えば、リン酸緩衝剤のタブレットを供給する機構としては、pH調整剤タンク4dの下方に、一部に穴の開いた回転体と、回転体の下に、一部に穴が開いた板とを備えるように構成し、回転体の穴に落ちたタブレットが、回転体が回転することで板に開いた穴から落下する、といった機構が挙げられる。また、例えば、リン酸塩等を溶解させた水溶液を供給する機構としては、電磁弁を開閉することで通水するような機構あるいはポンプなどが挙げられる。なお、pH調整方法としては、炭酸ガスなどの気体を希釈槽4a内の次亜塩素酸水に吹き込む方法であってもよい。
第三送水管4eは、希釈槽4aを構成する筐体の底面に設けられる。第三送水管4eは、希釈槽4aと装置外の他の機器と連通接続され、ポンプ4fの作用により希釈槽4aにおいて次亜塩素酸濃度とpHとを調整した次亜塩素酸水を装置外の他の機器へと送出するための配管である。第三送水管4eは、第三止水弁4hを備えており、希釈槽4aから装置外の他の機器へ次亜塩素酸水を送出するのを遮断したり、装置外の他の機器から希釈槽4aへ次亜塩素酸水が逆流するのを防ぐことができる。
ポンプ4fは、希釈槽4aからの次亜塩素酸水を装置外の他の機器へと送出するための部材である。ポンプ4fは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により運転または停止される。
第二水道弁4gは、第二水道管4bに備えられている。第二水道弁4gは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により開閉される。これにより、希釈槽4a内に水道水を導入したり停止したりすることができる。第二水道弁4gは、電磁弁を用いることができるが、ボールバルブのようなものを用いて手動で開閉してもよく、さらに、通水と止水が可能なポンプを用いてもよい。
第三止水弁4hは、第三送水管4eに備えられている。第三止水弁4hは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、制御部7からの信号により開閉される。これにより、装置外の他の機器に希釈槽4aの次亜塩素酸水を導入したり停止したりすることができる。第三止水弁4hは、電磁弁を用いることができるが、ボールバルブのようなものを用いて手動で開閉してもよい。なお、ポンプ4fが止水性を有するものであるならば、第三止水弁4hは、必ずしも必要ではない。
以上のような構成部材によって送水部4は構成される。
ここで、次亜塩素酸水生成装置1において生成した次亜塩素酸水を送水する他の機器の一例として、遠心破砕方式の加湿器を挙げて説明するが、加湿方式は遠心破砕式に限らず、超音波式、加熱式、気化式などの他方式であってもよい。また、次亜塩素酸水を送水する他の機器としては、加湿器に限らず、加湿機能を有する空気清浄機などでもよい。さらに、次亜塩素酸水の送水先は、機器に限らず、ボトルなどにいれて消毒液として使用してもよい。
遠心破砕式加湿器8は、装置内に導入した空気に水分を含ませて、装置外に排出することで、例えば、室内空間の空気を加湿するためのユニットである。遠心破砕式加湿器8は、次亜塩素酸水を含む水を用いて加湿することができるため、広い屋内空間に次亜塩素酸を供給することができる。
具体的には、遠心破砕式加湿器8は、図1に示すように、加湿器タンク8aと、加湿器タンク水位センサ8bと、遠心破砕ユニット8cと、空気導入口8dと、空気排出口8eと、ブロア8fとを備える。
加湿器タンク8aは、次亜塩素酸水生成装置1から供給された次亜塩素酸水を溜めておくための貯水容器である。
加湿器タンク水位センサ8bは、加湿器タンク8a内の所定の位置に設置され、次亜塩素酸水生成装置1から供給された次亜塩素酸水の水位を検知するための部材である。加湿器タンク水位センサ8bは、無線または有線により制御部7と通信可能に接続され、加湿器タンク8aの水位を検知して、検知した情報を制御部7に出力する。なお、加湿器タンク水位センサ8bは、加湿器タンク8a内の水量を検知する手段として用いており、加湿器タンク8a内の水量を検知する手段を備えれば、水位を検知するものでなくてもよい。
遠心破砕ユニット8cは、装置内に導入した空気に水分を含ませるための部材である。遠心破砕ユニット8cは、高速回転することで加湿器タンク8a内の水(次亜塩素酸水)を遠心力で吸い上げて、周囲(遠心方向)に水を遠心盤から放出して破砕壁に衝突させ、水粒子を微細化させる。この際、遠心破砕ユニット8cを通過する空気には、微細化された水とともに次亜塩素酸が付加される。
空気導入口8dは、例えば、室内空間の空気を装置内へ導入するための開口である。
空気排出口8eは、遠心破砕ユニット8cの作用により加湿された空気を装置外の室内空間へ排出するための開口である。
ブロア8fは、空気導入口8dから装置内に空気を導入し、遠心破砕ユニット8cの作用により加湿された空気を空気排出口8eから装置外に排出する流れを生じさせる部材である。
次に、次亜塩素酸水生成装置1における制御部7について、図2を参照して説明する。図2は、次亜塩素酸水生成装置1における制御部7の構成を表すブロック図である。
図2に示すように、制御部7は、入力部7a、記憶部7b、計時部7c、処理部7d、及び出力部7eを備える。
はじめに、電解操作及び電解により生成した次亜塩素酸水の貯留操作の制御について説明する。
入力部7aは、貯留水位センサ3aからの次亜塩素酸水の水位情報を受け付け、処理部7dへ出力する。なお、電解操作のトリガーは、貯留水位センサ3aからの水位情報に基づいてではなく、第一止水弁5bの動作情報(第一止水弁5bの開放状態から閉止状態への切り替え情報)に基づいて電解操作を開始してもよい。また、ユーザーによる操作パネルからの指示であっても構わない。
処理部7dは、計時部7cからの時間に関する情報と、記憶部7bからの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部7eに出力する。ここで、設定情報には、電極2aにおける電解条件(時間、電流値、電圧など)に関する情報、塩化物イオンタンク2cにおける塩化物イオンを含む物質の投入量に関する情報、第一水道弁2eの開閉タイミングに関する情報、及び第一止水弁5bの開閉タイミングに関する情報が含まれる。
ここで、電極2aにおける電解条件は、電解槽2内の水道水の水量、塩化物イオン濃度、電解時間、電極2aの劣化度合いから決定でき、アルゴリズムを作成して設定され、記憶部7bに記憶される。
そして、出力部7eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(電極2a、塩化物イオンタンク2c、第一水道弁2e、第一止水弁5b)に信号(制御信号)を出力する。
まず、第一止水弁5bは、出力部7eからの信号に基づいて閉止した状態を維持する。
第一水道弁2eは、出力部7eからの信号に基づいて開放される。そして、第一水道弁2eは、電解水位センサ2dからの水位情報(満水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。これにより、電解槽2は、水道水が供給された状態となる。
塩化物イオンタンク2cは、出力部7eからの信号に基づいて動作を開始し、所定量の塩化物イオンを含む物質が電解槽2へ投入して停止する。これにより、水道水に塩化物イオンを含む物質が溶解し、電解槽2は、塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)が生成された状態となる。
そして、電極2aは、出力部7eからの信号に基づいて、塩化物水溶液の電解を開始し、設定された条件の次亜塩素酸水を生成して停止する。電極2aにより生成される次亜塩素酸水は、例えば、次亜塩素酸濃度が100ppm~1000ppm(例えば、150ppm)であり、pHが9.5~8(例えば、8.5)の状態となる。
そして、第一止水弁5bは、出力部7eからの信号に基づいて、電極2aによる次亜塩素酸水の生成が完了してから所定時間の経過後に開放される。ここで、所定時間は、例えば、1分程度に設定される。そして、第一止水弁5bは、電解水位センサ2dからの水位情報(渇水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。なお、第一止水弁5bは、弁を開放してから、電解槽2内の次亜塩素酸水を完全に排水するのに必要な時間を経過してから閉止するようにしてもよい。これにより、電解槽2は、次亜塩素酸水が空の状態となるとともに、貯留槽3に次亜塩素酸水が貯留された状態となる。
続いて、第一止水弁5bの閉止後(第一止水弁5bが開放状態から閉止状態への切り替え後)に、制御部7は、電解槽2内が空の状態のままで放置されるのを抑制するために、電解槽2への給水操作の制御を行う。
入力部7aは、第一止水弁5bの動作情報(第一止水弁5bの閉止情報)を受け付け、処理部7dへ出力する。
処理部7dは、計時部7cからの時間に関する情報と、記憶部7bからの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部7eに出力する。ここで、設定情報には、電極2aにおける電解条件(時間、電流値、電圧など)に関する情報、塩化物イオンタンク2cにおける塩化物イオンを含む物質の投入量に関する情報、第一水道弁2eの開閉タイミングに関する情報、及び第一止水弁5bの開閉タイミングに関する情報が含まれる。
そして、出力部7eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(電極2a、塩化物イオンタンク2c、第一水道弁2e)に信号(制御信号)を出力する。
第一水道弁2eは、出力部7eからの信号に基づいて開放される。そして、第一水道弁2eは、電解水位センサ2dからの水位情報(満水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。これにより、電解槽2は、水道水が供給された状態となる。
塩化物イオンタンク2cは、出力部7eからの信号に基づいて動作を開始し、所定量の塩化物イオンを含む物質が電解槽2へ投入して停止する。これにより、水道水に塩化物イオンを含む物質が溶解し、電解槽2は、塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)が生成された状態となる。
そして、電極2aは、出力部7eからの信号に基づいて、塩化物水溶液の電解を行わずそのままの状態で待機する。つまり、電解槽2の電極2aは、塩化物イオンを含む水溶液によって浸漬された状態を維持することとなる。その後、電極2aは、貯留水位センサ3aからの水位情報(渇水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて、塩化物水溶液の電解を開始し、設定された条件の次亜塩素酸水を生成して停止する。
その後、上述した制御が繰り返される。
以上のようにして、制御部7は、次亜塩素酸水生成装置1において電解操作及び貯留操作の制御をそれぞれ実行させる。
次に、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水の希釈操作の制御について説明する。
入力部7aは、希釈水位センサ4cからの水位情報を受け付け、処理部7dへ出力する。
処理部7dは、計時部7cから時間に関する情報と、記憶部7bから設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部7eに出力する。ここで、設定情報には、pH調整剤タンク4dにおけるpH調整剤の投入量に関する情報、第二水道弁4gの開閉タイミングに関する情報、及び第二止水弁6bの開閉タイミングに関する情報が含まれる。
ここで、pH調整剤の投入量は、貯留槽3から希釈槽4aへ導入した次亜塩素酸水の水量と濃度及び希釈槽4aで調製する次亜塩素酸水の目標pHにより決定でき、アルゴリズムを作成して設定され、記憶部7bに記憶される。
そして、出力部7eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(pH調整剤タンク4d、第二水道弁4g、第三止水弁4h、第二止水弁6b)に信号(制御信号)を出力する。
まず、第三止水弁4hは、出力部7eからの信号に基づいて閉止した状態を維持する。
第二水道弁4gは、出力部7eからの信号に基づいて開放される。そして、第二水道弁4gは、希釈水位センサ4cからの水位情報(規定量となる水位)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。これにより、希釈槽4aは、水道水が供給された状態となる。
続いて、pH調整剤タンク4dは、出力部7eからの信号に基づいて動作を開始し、所定量のpH調整剤を希釈槽4aに投入して停止する。これにより、水道水にpH調整剤が溶解し、希釈槽4aは、pH調整剤を含む水道水に調整される。
そして、第二止水弁6bは、出力部7eからの信号に基づいて開放される。そして、第二水道弁4gは、計時部7cからの時間に関する情報(規定量を供給する所要時間)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。これにより、希釈槽4aは、槽内の水道水(pH調整剤を含む水道水)に貯留槽3からの次亜塩素酸水が混合され、次亜塩素酸水は希釈される。混合希釈された次亜塩素酸水は、例えば、次亜塩素酸濃度が10ppm~50ppm(例えば、30ppm)であり、pHが7~5(例えば、6.5)の状態となる。
以上のようにして、制御部7は、次亜塩素酸水生成装置1において貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水の希釈操作の制御を実行させる。
最後に、希釈槽4aにおいて次亜塩素酸濃度とpHを調整した次亜塩素酸水の送水操作の制御について説明する。なお、この制御は、次亜塩素酸水生成装置1から遠心破砕式加湿器8への次亜塩素酸水の送水操作に相当する。
入力部7aは、加湿器タンク水位センサ8bからの水位情報を受け付け、処理部7dへ出力する。
処理部7dは、計時部7cから時間に関する情報と、記憶部7bから設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部7eに出力する。ここで、設定情報には、ポンプ4fの運転動作に関する情報及び第三止水弁4hの開閉タイミングに関する情報が含まれる。
第三止水弁4hは、出力部7eからの信号に基づいて開放される。そして、ポンプ4fは、出力部7eからの信号に基づいて動作を開始し、希釈槽4aから遠心破砕式加湿器8の加湿器タンク8aへの給水を行う。その後、ポンプ4fは、加湿器タンク水位センサ8bからの水位情報(満水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて動作を停止する。そして、第三止水弁4hは、加湿器タンク水位センサ8bからの水位情報(満水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて閉止される。これにより、加湿器タンク8aは、次亜塩素酸水生成装置1からの次亜塩素酸水が供給された状態となる。
以上のようにして、制御部7は、次亜塩素酸水生成装置1において希釈槽4aにおいて次亜塩素酸濃度とpHを調整した次亜塩素酸水の送水操作の制御を実行させる。
次に、図1を参照して、次亜塩素酸水生成装置1による次亜塩素酸水の生成から遠心破砕式加湿器8への送水の、一連の流れについて説明する。
(電解準備ステップ)
電解が完了した次亜塩素酸水が第一送水管5aを通って貯留槽3へ送水され、第一止水弁5bが閉止して貯留が完了すると、第一水道弁2eが開放され、第一水道管2bから電解槽2へ水道水が導入される。水道水が一定量に達すると電解水位センサ2dが水位を検知し、第一水道弁2eが閉止することにより電解槽2への給水が完了する。そこへ、塩化物イオンタンク2cから塩化物イオンを含む物質が供給され、電解準備が完了する。このとき、電解槽2が撹拌手段を備えていれば、撹拌手段が動作する。
(電解ステップ)
貯留槽3に貯留された次亜塩素酸水の水位が低下して貯留水位センサ3aが渇水を検知すると、電極2aへの印加が開始され、所定時間経過後に電極2aへの印加が停止し、電解が完了する。
(貯留ステップ)
電極2aへの印加が停止して電解が完了すると、第一止水弁5bが開放され、次亜塩素酸水が第一送水管5aを通って貯留槽3へ送水される。所定時間経過後、第一止水弁5bが閉止し、貯留が完了する。
(希釈ステップ)
次亜塩素酸水生成装置1から供給された次亜塩素酸水が加湿により消費され、加湿器タンク8a内の水位が低下して加湿器タンク水位センサ8bが渇水を検知すると、第二水道弁4gが開放され、第二水道管4bから希釈槽4aへ水道水が導入される。水道水が一定量に達すると希釈水位センサ4cが水位を検知し、第二水道弁4gが閉止することにより希釈槽4aへの給水が完了する。そこへ、pH調整剤タンク4dからpH調整剤が供給される。このとき、希釈槽4aが撹拌手段を備えていれば、撹拌手段が動作する。pH調整剤の供給が完了したら、第二止水弁6bが解放され、貯留槽3に貯留された次亜塩素酸水が第二送水管6aを通って希釈槽4aへ送水される。所定時間経過後、第二止水弁6bが閉止し、希釈が完了する。
(送水ステップ)
第二止水弁6bが閉止して希釈が完了すると、第三止水弁4hが開放され、ポンプ4fが動作し、希釈槽4aで次亜塩素酸濃度とpHとを調整した次亜塩素酸水が第三送水管4eを通って、遠心破砕式加湿器8の加湿器タンク8aへ供給される。加湿器タンク8a内の水位が上昇して加湿器タンク水位センサ8bが満水を検知すると、第三止水弁4hが閉止され、ポンプ4fが停止し、遠心破砕式加湿器8への次亜塩素酸水の供給が完了する。
以上、本実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1によれば、以下の効果を享受することができる。
(1)次亜塩素酸水生成装置1は、塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)を電解して次亜塩素酸水を生成する電解槽2と、電解槽2から送水された次亜塩素酸水を貯留する貯留槽3と、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水を装置外(遠心破砕式加湿器8)へ送水する送水部4と、を備える。そして、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、電解槽2に塩化物水溶液を供給して、塩化物水溶液によって電解槽2の電極2aを浸漬した状態とするようにした。
これにより、電解槽2は、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、電解槽2の電極2aが塩化物水溶液によって常に浸漬された状態となる。このため、電解槽2内を空の状態のままに放置して、電解槽2内の電極2aを含む部品の表面にわずかに残った次亜塩素酸水が乾燥するにつれて次亜塩素酸水中の成分が濃縮され、濃縮された成分が電極2aを含む部品の局所的な腐食を生じさせることを抑制することができる。つまり、電解槽2において電解により生成した次亜塩素酸水による電解槽2内の部品の腐食を抑制することが可能な次亜塩素酸水生成装置1とすることができる。
(2)次亜塩素酸水生成装置1には、電解槽2と貯留槽3とを連通する第一送水管5aと、第一送水管5aに設けられた第一止水弁5bとを設けた。そして、電解槽2への塩化物水溶液の供給は、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、第一止水弁5bの開放状態から閉止状態への切り替えを起点として開始されるようにした。これにより、電解槽2内が空となった状態が短時間に抑制されるので、次亜塩素酸水による電解槽2内の部品の腐食をより効果的に抑制することができる。
(3)次亜塩素酸水生成装置1では、貯留槽3に、電解槽2から送水した次亜塩素酸水の水位を検知する貯留水位センサ3aを設けた。そして、電解槽2は、貯留水位センサ3aからの次亜塩素酸水の水位に関する情報によって電極2aによる塩化物水溶液の電解を開始するようにした。これにより、貯留槽3が電解槽2からの次亜塩素酸水の送水を受け入れ可能な状態になってから電解槽2において次亜塩素酸水を生成するので、次亜塩素酸水の生成が完了した後、すぐに電解槽2から貯留槽3への送水を行うことができる。このため、電解槽2内の電極2aを含む部品が生成された次亜塩素酸水と接触している状態が抑制されるので、次亜塩素酸水による電解槽2内の部品の腐食をさらに抑制することができる。
(4)次亜塩素酸水生成装置1では、送水部4に、貯留槽3に貯留した次亜塩素酸水を希釈する希釈槽4aを設けた。そして、希釈槽4aは、貯留槽3と希釈槽4aとを連通する第二送水管6aに設けられた第二止水弁6bが開放されることによって貯留槽3から次亜塩素酸水が導入され、槽内で希釈した次亜塩素酸水を装置外(遠心破砕式加湿器8)へ送水するようにした。これにより、装置外(遠心破砕式加湿器8)へ送水する次亜塩素酸水の濃度を容易に調整することが可能となる。
(5)次亜塩素酸水生成装置1では、送水部4(希釈槽4a)において、貯留槽3から導入された次亜塩素酸水と、第二水道管4bから導入された水道水とを混合して希釈するとともに、pH調整剤タンク4dから供給されたpH調整剤を溶解混合して次亜塩素酸水のpH調整を行うようにした。これにより、送水部4は、次亜塩素酸濃度とpHとを任意に調整した次亜塩素酸水を装置外(遠心破砕式加湿器8)に容易に供給することができる。
(6)次亜塩素酸水生成装置1では、貯留槽3の次亜塩素酸水を希釈槽4aにおいて希釈し、希釈槽4a内の次亜塩素酸水によって装置外(遠心破砕式加湿器8)への供給を行うように構成した。これにより、希釈槽4aへの送水により貯留槽3内の次亜塩素酸水が空になったとしても、希釈槽4a内の次亜塩素酸水が空になる前に、電解槽2によって新たに生成した次亜塩素酸水を貯留槽3に送水することができるので、次亜塩素酸水生成装置1において次亜塩素酸水不足で装置外(遠心破砕式加湿器8)に供給できない状態を防ぐことができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
本実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1では、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、電解槽2に塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)を供給して、塩化物イオンを含む水溶液によって電解槽2の電極2aを浸漬した状態としたが、これに限られない。例えば、電解槽2から貯留槽3への送水が完了した後に、電解槽2の電極2aを水(水道水)で浸漬した状態としてもよい。このようにしても上記した効果(1)を享受することができる。なお、この場合、貯留水位センサ3aからの水位情報(渇水)を受けた出力部7eからの信号に基づいて、塩化物イオンタンク2cが動作を開始し、水(水道水)に塩化物イオンを含む物質を溶解させ、塩化物水溶液を生成するようにすればよい。
また、本実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1では、希釈槽4aにおいて、次亜塩素酸水と水道水とを混合して希釈し、pH調整剤を供給してpH調整をした次亜塩素酸水を他の機器(遠心破砕式加湿器8)へ送水することができる装置構成としたが、これに限られない。例えば、希釈槽4aを用いず、第二送水管6aとポンプ4fとを直接接続することで、貯留槽3に貯留された次亜塩素酸水を直接他の機器へ送水することができる装置構成としてもよい。この場合、次亜塩素酸水を供給した他の機器の内部において、次亜塩素酸水の希釈及びpH調整を行えばよい。こうした装置構成であっても同様の効果を享受することができる。
また、本実施の形態1に係る次亜塩素酸水生成装置1は、電解槽2と、貯留槽3と、送水部4とを、鉛直方向に積層した構成としたが、これに限られない。これらの位置関係に特に制約はなく、例えば、それぞれが横関係で並んで配置してもよい。
本発明に係る次亜塩素酸水生成装置は、次亜塩素酸水による電解槽内の部品の腐食を抑制することが可能なものであり、除菌、脱臭等を目的とする空間浄化装置に適用する次亜塩素酸水生成装置として有用である。
1 次亜塩素酸水生成装置
2 電解槽
2a 電極
2b 第一水道管
2c 塩化物イオンタンク
2d 電解水位センサ
2e 第一水道弁
3 貯留槽
3a 貯留水位センサ
4 送水部
4a 希釈槽
4b 第二水道管
4c 希釈水位センサ
4d pH調整剤タンク
4e 第三送水管
4f ポンプ
4g 第二水道弁
4h 第三止水弁
5a 第一送水管
5b 第一止水弁
6a 第二送水管
6b 第二止水弁
7 制御部
8 遠心破砕式加湿器
8a 加湿器タンク
8b 加湿器タンク水位センサ
8c 遠心破砕ユニット
8d 空気導入口
8e 空気排出口
8f ブロア

Claims (4)

  1. 塩化物イオンを含む水溶液を電解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、
    前記電解槽から送水された前記次亜塩素酸水を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽に貯留した前記次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、
    を備え、
    前記電解槽から前記貯留槽への送水が完了した後に、前記電解槽に前記塩化物イオンを含む水溶液を供給して、前記塩化物イオンを含む水溶液によって前記電解槽の電極を浸漬した状態とすることを特徴とする次亜塩素酸水生成装置。
  2. 前記電解槽と前記貯留槽とを連通する第一送水管と、
    前記第一送水管に設けられた第一止水弁と、
    を備え、
    前記電解槽への前記塩化物イオンを含む水溶液の供給は、前記電解槽から前記貯留槽への送水が完了した後に、前記第一止水弁の開放状態から閉止状態への切り替えを起点として開始されることを特徴とする請求項1に記載の次亜塩素酸水生成装置。
  3. 前記貯留槽は、前記電解槽から送水した前記次亜塩素酸水の水位を検知する水位検知部を備え、
    前記電解槽は、前記水位検知部からの前記次亜塩素酸水の水位に関する情報によって前記電極による前記塩化物イオンを含む水溶液の電解を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の次亜塩素酸水生成装置。
  4. 前記送水部は、前記貯留槽に貯留した前記次亜塩素酸水を希釈する希釈槽を備え、
    前記希釈槽は、前記貯留槽と前記希釈槽とを連通する第二送水管に設けられた第二止水弁が開放されることによって前記貯留槽から前記次亜塩素酸水が導入され、槽内で希釈した前記次亜塩素酸水を装置外へ送水することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の次亜塩素酸水生成装置。
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