JP2022048302A - 放射線検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルな光電変換パネルを用いた際に、シンチレータの耐湿性を向上させた放射線検出器を提供する。【解決手段】シンチレータ層を有するシンチレータパネルと、支持基板と、受光素子およびスイッチング素子を有する光電変換パネルからなる放射線検出器であって、受光素子およびスイッチング素子がシンチレータ層と対向してなり、光電変換パネルが可撓性を有し、シンチレータ層が防湿材料で封入されてなることを特徴とする、放射線検出器。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂可撓性基板の光電変換パネルを用いた際に、シンチレータの耐湿性を向上させた放射線検出器に関する。
近年、コンピューテッド・ラジオグラフィー(CR:computed radiography)やフラットパネルディテクター(FPD:flat panel detector)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出器は、デジタルの放射線画像が直接得られ、陰極管や液晶パネル等の画像表示装置に画像を直接表示することが可能であることから、病院及び診療所等での画像診断に広く用いられている。最近はヨウ化セシウム(CsI)を含むシンチレータ層を使用し、薄膜トランジスタ(TFT)を組み合わせたフラットパネルが、高感度のX線画像可視化システムとして着目されている。
FPDにおいて、受光素子とスイッチング素子は、ガラス基板上に設けられることが多く、ガラス基板は、カップリングするシンチレータの受光素子側からの防湿保護の役割を担っていた。また、防湿保護や環境の温度変動による部材の熱膨張を制御し、反りや剥離を防止するという観点からも、シンチレータの光電変換パネルと対向する面側にもガラスからなる基板を用いることが多かった。
近年、フレキシブル化や軽量化を目的とし、ガラス基板の代わりに樹脂基板を使用して、樹脂基板上にスイッチング素子及び受光素子を設けた光電変換パネルの採用が考えられている。基材をガラスから樹脂や複合材料等に変更する技術(たとえば特開2015-230175号公報、特開2013-126730号公報)も提案されており、医用画像を取得する放射線検出器において光電変換パネルを樹脂基板に変更する要求が高まっている。
特開2015-230175号公報 特開2013-126730号公報
樹脂基板の場合、従来ガラス基板であったときは遮断されていた湿度が樹脂基板にすることにより透過し、シンチレータの湿度劣化、配線等の腐食が考えられる。また、樹脂基板によって堅牢性が低下し、表面の傷から、検出器自体が劣化したり、破損するという課題も考えられている。
また、フレキシブル化や軽量化に伴い、使用中の衝撃や荷重にズレを発生させることがある。放射線像検出装置では、光電変換素子アレイ、放射線像変換パネル各々のムラや欠陥を撮影前に補正により信号を均一化する。しかし、市場環境内で内部に静電気がたまることによるムラがあるが、熱変動や衝撃によるズレにより、補正の位置情報がズレ、元々のムラや欠陥がより強調されたものとして画像上にムラや欠陥を発生させ、診断に支障をきたすこともある。
このような状況の下、本発明者らは可撓性のある光電変換パネルを用いた際に、シンチレータの耐湿性を向上させるべく鋭意検討した結果、シンチレータ層を防湿材料で封入することで、前記課題をいずれも解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の構成は以下の通りである。
[1]シンチレータ層を有するシンチレータパネルと、
支持基板と、受光素子およびスイッチング素子を有する光電変換パネルからなる放射線検出器であって、受光素子がシンチレータ層と対向してなり、
光電変換パネルが可撓性を有し、
シンチレータ層が防湿材料で封入されてなることを特徴とする、放射線検出器。
[2]前記防湿材料が、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)と、
放射線検出器との対向面のシンチレータパネルを覆う防湿層(B)から構成されることを特徴とする[1]に記載の放射線検出器。
[3]前記防湿材料が、シンチレータパネル表面の防湿層(A)と、受光素子およびスイッチング素子の支持体と素子の間の防湿層(B)とから構成されることを特徴とする[1]に記載の放射線検出器。
[4]該光電変換パネルが、支持基板上に形成された防湿層(B)上にスイッチング素子および受光素子を設けてなることを特徴とする[3]に記載の放射線検出器。
[5]前記防湿材料がシンチレータパネルの表面の防湿層(A)と、
光電変換パネルのシンチレータと反対側の表面の防湿層(B)とから構成されることを特徴とする[1]に記載の放射線検出器。
[6]防湿材料が透湿度1.0g/m2・day以下である材料からなることを特徴とする[1]~[5]のいずれかに記載の放射線検出器。
[7]防湿材料が透湿度0.1g/m2・day以下である材料からなることを特徴とする[1]~[6]のいずれかに記載の放射線検出器。
[8]防湿層(A)と防湿層(B)が一体となった形状であることを特徴とする[2]~[7]のいずれかに記載の放射線検出器。
[9]防湿層(A)と防湿層(B)がシンチレータパネルの側面端部で接合されてなることを特徴とする[2]~[7]のいずれかに記載の放射線検出器。
[10]防湿層(A)と防湿層(B)、およびシンチレータパネルの側面端部の封止剤層からなることを特徴とする[2]~[7]のいずれかに記載の放射線検出器。
[11]防湿層(A)と防湿層(B)の側面が樹脂により被覆されていることを特徴とする[2]~[7]のいずれかに記載の放射線検出器。
[12]シンチレータパネルが、接着層を介して受光素子およびスイッチング素子と貼り合されてなることを特徴とする[2]~[11]のいずれかに記載の放射線検出器。
[13]防湿層(A)が、接着層を介してシンチレータパネルに貼り合されてなることを特徴とする[1]~[12]のいずれかに記載の放射線検出器。
[14]防湿層(A)及び防湿層(B)の少なくとも一方または両方が、導電機能が具備することを特徴とする[1]~[13]いずれかに記載の放射線検出器。
[15]シンチレータパネルが、シンチレータ層とその表面のシンチレータ支持基板とからなり、シンチレータ支持基板表面に、防湿層(A)が設けられてなることを特徴とする[1]~[14]のいずれかに記載の放射線検出器。
[16]シンチレータパネルと、光電変換パネルとが、接着層を介してシンチレータ支持基板に貼り合されてなることを特徴とする[1]~[15]のいずれかに記載の放射線検出器。
[17]該光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有することを特徴とする[1]~[16]のいずれかに記載の放射線検出器。
[18]光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有し、かつ防湿層(B)が剛性板上で支持基板と間に形成されてなることを特徴とする[5]に記載の放射線検出器。
[19]前記剛性板が防湿層(B)の機能を備えることを特徴とする[18]に記載の放
射線検出器。
[20]前記シンチレータパネル表面に、剛性板を有することを特徴とする[1]~[19]のいずれかに記載の放射線検出器。
[21]防湿層(A)は前記シンチレータパネル表面の剛性板の表面に形成されていることを特徴とする[20]に記載の放射線検出器。
[22]剛性板が防湿層(A)の機能を備えることを特徴とする[21]に記載の放射線検出器。
[23]剛性板が放射線検出器を収める筐体の天板であることを特徴とする[20]~[22]のいずれかに記載の放射線検出器。
本発明によれば、樹脂基板や複合材料などの可撓性のある材料から構成された光電変換パネルをシンチレータ層と組み合わせる場合に、所定の防湿材料でシンチレータ層を被覆することによって、シンチレータの湿度劣化を抑制できる。また本発明の構成を採用することによって、反りや剥離、内部の静電気の蓄積によるムラといった樹脂基板を用いる場合に課題とされるものをいずれも解決した放射線検出器が得られる。
本発明に係る放射線検出器を示す模式断面図である。 本発明に係る放射線検出器の第1の態様を示す模式断面図である。 本発明に係る放射線検出器の第2の態様を示す模式断面図である。 本発明に係る放射線検出器の第3の態様を示す模式断面図である。 本発明に係る放射線検出器の剛性板を用いた態様を示す模式断面図である。 光電変換パネルの概略図を示す。 図6の拡大図を示す。 図7における画素断面図(Y-Y断面図)を示す。 フレキシブルTFTの画素断面図を示す。 フレキシブルTFTの画素断面図の他の態様例を示す。 フレキシブルTFTの作製プロセスを示す。
本発明の放射線検出器は、シンチレータ層を有するシンチレータパネルと、可撓性を有する光電変換パネルとから構成される。
このような本発明の構成部材を以下に示す。
シンチレータパネル
シンチレータ層は、蛍光体を含有する。 蛍光体層は、外部から入射された放射線であるX線のエネルギーを、可視光に変換する役割を有する。
本発明において蛍光体とはα線、γ線、X線等の電離放射線が照射されたときに原子が励起されることにより発光する蛍光体をいう。すなわち、放射線を紫外・可視光に変換して放出する蛍光体を指す。蛍光体は外部から入射されたX線などの放射線エネルギーを効率よく光に変換可能な材料である限り特に制限されない。また、放射線の光への変換は必ずしも瞬時に行われる必要は無く、蛍光体層に一旦潜像として蓄積され、後から読み出す方式を用いても良い。
例えば、本発明に係る蛍光体としては、X線などの放射線を可視光などの異なる波長に変換することが可能な物質を適宜使用することが出来る。具体的には、「蛍光体ハンドブック」(蛍光体同学会編・オーム社・1987年)の284頁から299頁に至る箇所に記載されたシンチレータ及び蛍光体や、米国Lawrence Berkeley National LaboratoryのWebホームページ「Scintillation Properties(http://scintillator.lbl.gov/)」に記載の物質などが考えられるが、ここに指摘されていない物質でも、「X線などの放射線を可視光などの異なる波長に変換することが可能な物質」であれば、蛍光体粒子として用いることが出来る。
具体的な蛍光体の組成としては、以下の例が挙げられる。
まず、基本組成式(I):
IX・aMIIX'2・bMIIIX''3:zA
で表わされる金属ハロゲン化物系蛍光体が挙げられる。
上記式において、MIは1価の陽イオンになり得る元素、すなわち、リチウム(Li),ナトリウム(Na),カリウム(K),ルビジウム(Rb),セシウム(Cs),タリウム(Tl)および銀(Ag)などからなる群より選択される少なくとも1種を表す。
IIは2価の陽イオンになり得る元素、すなわちベリリウム(Be),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba),ニッケル(Ni),銅(Cu),亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)などからなる群より選択される少なくとも1種を表す。
IIIは、スカンジウム(Sc),イットリウム(Y),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga),インジウム(In)およびランタノイドに属する元素からなる群より選択される少なくとも1種を表す。
X、X'およびX"は、それぞれハロゲン元素を表すが、それぞれが異なる元素であっても、同じ元素であっても良い。
Aは、Y,Ce、Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Na,Mg,Cu,Ag(銀),TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を表す。
a,bおよびzはそれぞれ独立に、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<z<1.0の範囲内の数値を表す。
また、基本組成式(II):
IIFX:zLn
で表わされる希土類付活金属フッ化ハロゲン化物系蛍光体も挙げられる。
上記式において、MIIは少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Xは、少なくとも1種のハロゲン元素を、それぞれ表す。またzは、0<z≦0.2である。
また、基本組成(III):
Ln22S:zA
で表される希土類酸硫化物系蛍光体も挙げられる。
上記式において、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Aは、Y,Ce、Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Na,Mg,Cu,Ag(銀),TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
特にLnとしてガドリニウム(Gd)を用いたGd22Sは、Aの元素種にテルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)等を用いることによって、受光素子が最も受光しやすい波長領域で、高い発光特性を示すことが知られており、特に好ましい。
また、基本組成(IV):
IIS:zA
で表される金属硫化物系蛍光体も挙げられる。
上記式において、MIIは2価の陽イオンになり得る元素、すなわちアルカリ土類金属,Zn(亜鉛),Sr(ストロンチウム),Ga(ガリウム)等からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、Aは、Y,Ce、Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Na,Mg,Cu,Ag(銀),TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
また、基本組成(V):
a(AG)b:zA
で表される金属オキソ酸塩系蛍光体も挙げられる。
上記式において、Mは陽イオンになり得る金属元素であり、(AG)はリン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、タングステン酸塩、アルミン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のオキソ酸基を、Aは、Y,Ce、Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Na,Mg,Cu,Ag(銀),TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。
またaおよびbは、金属及びオキソ酸基の価数に応じて取り得る値全てを表す。zは、0<z<1である。
また、基本組成式(VI):
ab:zA
で表わされる金属酸化物系蛍光体が挙げられる。
上記式において、Mは陽イオンになり得る金属元素であり、前記したMI~MIIのいずれかの例示より選択される少なくとも1種の元素を表す。
またaおよびbは、金属及びオキソ酸基の価数に応じて取り得る値全てを表す。zは、0<z<1である。
また他に、基本組成式(VII):
LnOX:zA
で表わされる金属酸ハロゲン化物系蛍光体が挙げられる。
上記式において、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Aは、Y,Ce、Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Na,Mg,Cu,Ag(銀),TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
本発明において、シンチレータ層は、通常、蛍光体母体化合物と賦活剤とからなる。また、シンチレータ層は、気相堆積法により形成された蛍光体柱状結晶で構成されても、蛍光体粒子分散液を塗布して粒子を堆積させた層であってもよい。
気相堆積法としては、加熱蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法その他を用いることができるが、特に加熱蒸着法が望ましい。
粒子分散液を使用する場合、高分子結合材(以下「バインダー」ともいう。)が含まれていてもよく、高分子結合材としては、具体的には、ポリウレタン、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン-ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられる。なかでもポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体、ポリビニルブチラール、ニトロセルロースを使用することが好ましい。
シンチレータパネルは、前記シンチレータ層を含む限りその構成は特に制限されないが、シンチレータ支持基板が設けられていてもよい。支持基板は、シンチレータ層を形成する蛍光体の土台として用いられるとともに、シンチレータ層の構造を保持する役割を有する。なお、支持体は必ずしも必要でない場合がある。
支持基板の材料としては、X線等の放射線を透過させることが可能な、各種のガラス、高分子、金属等のフィルム、シート、板等が挙げられる。支持体の原材料の具体例としては、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス;アモルファスカーボン板;サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などの板状セラミック;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素などを板状に成形した半導体;又、セルロースアセテートフィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)や炭素繊維強化樹脂シート等の高分子シート(プラスチックシート);アルミニウムシート、鉄シート、銅シート、鉛板等の金属シート或いは該金属の酸化物の被覆層を有する金属シート;バイオナノファイバーフィルムなどが挙げられる。支持体は、1層の上記原材料からなっていてもよいし、同種または異種の2層以上の上記原材料からなっていてもよい。
シンチレータ層は、支持基板に形成されていても、光電変換パネルを構成する受光素子などの表面に設けられていてもよい。
光電変換パネル
本発明で用いられる光電変換パネルは、光を、電気信号に変換して、外部に出力する役割を有するものであり、可撓性を有するものが使用される。ここで、本発明で用いられる光電変換パネルの構成は特に制限はないものの、通常、支持基板と、受光素子およびスイッチング素子とを有し、支持基板上に素子が積層された形態を有している。これらの素子は、シンチレータ層で発生した光を吸収して、電荷の形に変換する機能を有している。ここで、これらの素子は、そのような機能を有する限り、どのような具体的な構造を有していてもよい。例えば、受光素子は、透明電極と、入光した光により励起されて電荷を発生する電荷発生層と、対電極とからなるものとすることができる。これら透明電極、電荷発生層および対電極は、いずれも、従来公知のものを用いることができ、ガラス板又は樹脂フィルムを主成分として構成されることが好ましい。また、本発明で用いられる受光素子は、適当なフォトセンサーから構成されていても良く、例えば、複数のフォトダイオードを2次元的に配置してなるものであってもよく、あるいは、CCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)センサーなどの2次元的なフォトセンサーからなるものであっても良い。
スイッチング素子は、上記受光素子で得られた電荷を蓄積するとともに、蓄積された電荷に基づく信号の出力を行う機能を有する。ここで、スイッチング素子は、どのような具体的な構造を有していてもよく、例えば、光電変換素子で生成された電荷を画素毎に蓄積する電荷蓄積素子であるコンデンサと、蓄積された電荷を信号として出力する画像信号出力素子であるトランジスタとを用いて構成することができる。ここで、好ましいトランジスタの例として、TFT(薄膜トランジスタ)が挙げられる。
光電変換パネルの概略を図6に示す。図6に示すように、TFT基板4のシンチレータ基板に対向する側の面(以下、表面という。)4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。また、複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各小領域rには、放射線を検出するための受光素子としてのフォトダイオード7がそれぞれ設けられている。
TFT基板4の表面4a上の領域のうち、TFT基板4上に複数のフォトダイオード7が二次元状(マトリクス状)に配列されて構成されている領域(すなわち図6において一点鎖線で囲まれた領域)が画素領域Raを構成し、画素領域Raの周囲の画素領域Ra以外のTFT基板4上の領域(すなわち図6において一点鎖線の外側の領域)が周辺領域Rbを構成している。
受光素子としてフォトダイオード7が用いられているが、この他にも、例えばフォトトランジスター等を用いることも可能である。各フォトダイオード7は、図6やその拡大図である図7に示すように、スイッチング素子であるTFT8のソース電極8sに接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dは信号線6に接続されている。
フォトダイオード7は、放射線が入射し、シンチレータ基板で放射線から変換された可視光等の光が照射されると、その内部で電子正孔対を発生させる。フォトダイオード7は、このようにして、照射された可視光を電荷に変換するようになっている。
そして、TFT8は、ゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、ソース電極8sやドレイン電極8dを介してフォトダイオード7内に蓄積されている電荷を信号線6に放出させる。また、TFT8は、走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、フォトダイオード7から信号線6への電荷の放出を停止して、フォトダイオード7内に電荷を蓄積させるようになっている。
すなわち、TFTオフ状態でX線から変換された可視光に応じた電荷をPD内で発生させて蓄積、その後TFTをオンすることによりその蓄積電荷を信号線6を介して外部回路に出力することにより、X線の画像情報と電気情報に変換することを実現する。
図7における画素断面図(Y-Y断面図)を図8に示す。ここでTFT基板はガラスで構成され、その上に前述のTFTとPD、それに加え適宜絶縁体が積層されている。
図9にフレキシブルTFTの画素断面図を示す。図9における支持基板は、可撓性のあるフィルムやプラスチック基板が使用される。
図10にフレキシブルTFTの画素断面図の他の実施例を示す。可撓性のあるフィルムやプラスチック基板上に防湿性を備えた層を形成した後に前述のTFTとPD、それに加え適宜絶縁体が積層されている。
図11にフレキシブルTFTの作製プロセスを示す。ガラス基板TFTでは、ガラス基板上に直接TFTやPDを作製していたのに対して、フレキシブルTFTは、
・ガラス基板表面にフィルム材を塗布した後にTFTやPDを作製
・TFTやPDを作製後にフィルムをガラスから剥離
・必要に応じてプラスチック基板等の支持基板を貼り付け
といったフローで実現される。
また他の態様としては、
・ガラス基板表面にフィルム材を塗布
・フィルム上に防湿層を形成した後にTFTやPDを作製
・TFTやPDを作製後にフィルムをガラスから剥離
・必要に応じてプラスチック基板等の支持基板を貼り付け
といったフローで実現することも可能である。
このように、本発明で用いうる光電変換パネルを構成する素子として種々の構成のものを用いることができる。例えば、支持基板上に複数のフォトダイオードと複数のTFT素子を形成してなる素子を用いることができる。
また、支持基板は、光電変換パネルの支持体として機能するものであり、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。これらは1種単独で用いても積層して用いてもよい。かかる支持基板としては、上記シンチレータパネルを構成する基板と同様の材料を例示できる。光電変換パネルが可撓性を有するには、支持基板は、厚さ50~500μmの可撓性を有するフィルムまたはシート、もしくは薄膜ガラスに樹脂コートをしたような有機無機複合材料であることが好ましい。
ここで、「可撓性を有する」とは、たわみやすい性質を有することであり、目安として120℃での弾性率(E120)が、0.1~300GPaであることをいう。また、「弾性率」とは、引張試験機を用い、JIS-C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみと、それに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めた値である。これがヤング率と呼ばれる値であり、かかるヤング率を弾性率とする。
支持基板は、上記120℃での弾性率(E120)が、0.1~300GPaであることが好ましく、1~100GPaであることがより好ましい。
可撓性を有する支持基板の原材料としては、上記原材料の中でも、特に、厚さ50~500μmの可撓性を有する高分子フィルムおよび高分子シートが好ましい。可撓性を有する高分子フィルムとしては、具体的には、ポリエチレンナフタレートフィルム(E120=7GPa)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(E120=4GPa)、ポリカーボネートフィルム(E120=2GPa)、ポリイミドフィルム(E120=7GPa)、ポリエーテルイミドフィルム(E120=3GPa)、アラミドフィルム(E120=12GPa)、ポリスルホンフィルム(E120=2GPa)、ポリエーテルスルホンフィルム(E120=2GPa)、バイオナノファイバーフィルム等が挙げられる。なお、弾性率の値は、同種の高分子フィルムでも変動しうるので、必ずしも括弧内の値になるわけではないが、括弧内の値は目安として一例を示したものである。
支持基板は、その反射率を調整する目的で、光吸収性や光反射性が、例えば着色により付与されていてもよい。すなわち、支持体は反射層としての機能を兼ね備えていてもよい。そのような支持基板としては、例えば、支持体中に白色顔料やカーボンブラックが練りこまれた白色PETや黒色PETが挙げられる。
放射線検出器
本発明の放射線検出器は、上記シンチレータパネルと、光電変換パネルとから構成される。光電変換パネルは、受光素子およびスイッチング素子はシンチレータ層と対向している。
そして、本発明にかかる放射線検出器ではシンチレータ層が防湿材料で封入されてなる。このような本発明の放射線検出器の基本構成を図1に示す。なお、図1中にシンチレータ支持基板が図示されているが、本発明では必ずしもシンチレータ支持基板は必須ではない。
防湿材料は、シンチレータパネルを防湿し、シンチレータ層の劣化を抑制する役割を果たす。劣化としては、例えば、シンチレータ層の蛍光体が潮解性である場合は、蛍光体の潮解によるシンチレータ層の劣化などがある。このため、防湿材料はシンチレータパネル全体を防湿するものであっても、光電変換パネルとシンチレータパネルを防湿するものであっても、さたに、シンチレータパネルと受光素子・スイッチング素子を合わせて防湿するものであってもよい。
防湿材料は、シンチレータ層の劣化防止の点から、透湿度は、1.0g/m2・day以下である材料からなることが好ましく、さらに、透湿度0.1g/m2・day以下、さらには0.01g/m2・day以下である材料からなることが好ましい。
ここで、防湿材料の透湿度は、以下の通り、JIS Z 0208により規定された方法に準拠して測定できる。防湿材料から構成されるフィルムを規定の容器に設け、容器内の温度を40°Cに保ちながら、前記フィルムを境界面として、一方の側の空間を90%RH(相対湿度)、他方の側の空間を、吸湿剤を用いて乾燥状態に保つ。この状態で24時間にこの防湿材料からなるフィルムを通過する水蒸気の質量(g)(保護フィルムを1mm2・day に換算する)を透湿度と定義する。
防湿材料としては、透湿度の低い材料から構成され、パラキシリレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリメタクリレート、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレートなどがから構成される。
防湿材料の防湿性を向上させる観点からは、さらに保護フィルムや金属酸化物などが蒸着された蒸着フィルムが複数枚積層された積層フィルムまたは積層膜、AlやCuといった金属箔と樹脂フィルムもしくは、超薄膜ガラスと樹脂フィルムを積層した有機無機複合フィルムであってもよい。たとえば、そのような積層フィルムまたは積層膜としては、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム上に、金属酸化物や金属等を蒸着させたり、蒸着フィルムを複数枚積層させた構成を含むとすることもできる。 金属酸化物には、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、ITO等が挙げられる。
ポリパラキシリレンで耐湿膜が形成する場合、目的とするシンチレータ層が形成された支持体やパネルをCVD装置の蒸着室に入れ、ジパラキシリレンが昇華した蒸気中に露出させておくことにより、全表面がポリパラキシリレン膜で被覆された放射線検出器を得ることができる。
防湿材料は、熱融着性の樹脂を含む熱融着材料から構成されてもよい。熱融着性の樹脂としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂であれば特に制限されないが、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が挙げられる。ホットメルト樹脂を採用することも可能であり、ポリオレフィン系、ポリエステル系またはポリアミド系樹脂を主成分ものが好適であるがこれに限定されない。ホットメルト樹脂はシンチレータパネルと光電変換パネルとの接着も兼ねることができる。
本発明で言うホットメルト樹脂とは、水や溶剤を含まず室温で固体であり、不揮発性の熱可塑性材料からなる接着性樹脂ある。樹脂温度が上昇すると溶融し、樹脂温度が低下すると固化する。また加熱溶融状態で接着性が有り、常温で固体状態となり接着性を持たないものである。光透過性の点から、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
さらに防湿材料として、鉛やステンレスなどの金属や、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化窒化炭化ケイ素などの無機材料を使用することも可能である。たとえば、金属の場合は蒸着やメッキなどの方法が採用できるし、シート状のものを使用可能である。また無機材料の場合はCVDなどの公知の方法が採用可能である。
防湿材料から形成される保護層の厚さは、防湿機能を有する限り特に制限されないが、10~100μmであることが好ましい。
本発明の放射線検出器は、その構成により、以下の態様が挙げられる。
(第1の態様)
本発明にかかる放射線検出器の第1の態様を、図2(a)~(g)に示す。
第1の態様は、図2(a)に示されるように前記防湿材料かなる防湿層が、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)、および放射線検出器の対向面のシンチレータパネルを覆う防湿層(B)から構成される。
防湿層(A)と防湿層(B)が、図2(b)に示すように、シンチレータパネルの外周を覆うように一体となった形状であることが一態様である。パラキシリレンなどを、シンチレータパネル表面に蒸着することによって、このような一体となった防湿層を形成することが可能である。
防湿層(A)と防湿層(B)が、図2(c)に示すように、シンチレータパネルの側面端部で接合されるものも一態様である。この場合、防湿層には、バリアフィルムとして、端部接合するための最内層にEVA、PP、LDPE、LLDPE及びメタロセン触媒を使用して製造したLDPE、LLDPE、またこれらフィルムとHDPEフィルムの混合使用した熱可塑性樹脂や、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系若しくはアクリル系の樹脂を主成分とした市販の熱可塑性樹脂シート、主に防湿機能を担うCr23、Sixy(x=1、y=1.5~2.0)、Ta23、ZrN、SiC、TiC、PSG、Si34、単結晶Si、アモルファスSi、W、アルミニウム、Al23等を蒸着もしくは箔として設けた無機膜、基材としエチレンテトラフルオロエチル共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、2軸延伸ナイロン6、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)など一般の包装用フィルムに使用されているフィルム材料を用いる事ができる。シンチレータパネルの周辺部で前記したホットメルト樹脂で接合されたり、バリアフィルム同士が熱圧着される。接合は、一方の防湿層を底材ないし蓋材とし、他方が箱材として全体を覆うように構成してもよい。
さらにシンチレータパネルの表面および対向面とともに、側面が防湿層により被覆されていても良い。側面の被覆は、前記した防湿保護フィルムが例示され、表面を被覆したものと同じ材質のものであっても良く、あるいは、異なる適当な樹脂によるものであっても良い。側面を被覆する異なる樹脂として、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ここで、側面の被覆を形成する際に、これらの樹脂に更にポリイソシアネート硬化剤を混合させたものを用いることで強度とハードコートフィルムとの密着性を向上させることが可能となる。またこれらの樹脂は1種単独でも2種類以上を混合させて用いても良い。
さらに、図2(d)に示すように、防湿層(A)と防湿層(B)、およびシンチレータパネルの側面端部の封止剤層からなることも一態様である。防湿層(A)および防湿層(B)の側面が樹脂(封止剤)で封止されていてもよい。この場合、防湿層には、バリアフィルムが使用され、周辺シール用に封止剤が使用される。封止剤としては、アクリル系、エポキシ系、シリコン系等の熱硬化または紫外線硬化型の樹脂を使用できる。ゴム系の封止剤としては、スチレン-イソプレン-スチレン等のブロックコポリマー系や、ポリブタジエン、ポリブチレン等の合成ゴム系接着剤、及び天然ゴム等を使用できる。市販されているゴム系封止剤の例としては一液型RTVゴムKE420(信越化学工業社製)等が好適に使用される。シリコン封止剤としては、過酸化物架橋タイプや付加縮合タイプを単体または混合で使用してもよい。さらにアクリル系やゴム系粘着剤と混合して使用することもできるし、アクリル系封止剤のポリマー主鎖や側鎖にシリコン成分をペンダントした封止剤を使用してもよい。封止剤としてアクリル系樹脂を用いる場合は、単量体成分として炭素数1~14のアルキル側鎖を有するアクリル酸エステルを含有するラジカル重合性モノマーを反応させた樹脂を用いることが好ましい。また、単量体成分として、側鎖に水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の極性基を有する、アクリル酸エステルやその他のビニル系単量体を添加するのが好ましい。さらに封止剤として、粘着性を有する光学グリース等も使用できる。透明性が高く粘着性があれば公知のいかなるものも使用できる。市販されている光学グリースの例としてはシリコンオイル KF96H(100万CS:信越化学工業社製)等が好適に使用される。
さらに、シンチレータパネルが、接着層を介して受光素子およびスイッチング素子と貼り合わされていることが好ましく、たとえば図2(e)に示されるように、防湿層(B)が、接着層によって受光素子およびはスイッチング素子と貼り合されていてもよい。樹脂基板の薄層光電変換パネルとシンチレータパネルとを組み合わせると、ガラス基板などを使用する場合に比べ、より反りやすくなり、剥離しやすくなるが、接着層を設けることがこれらの課題が解決する。
接着層を構成する材料としては、例えば、ホットメルトシート及び感圧性接着シート等を用いることが好ましい。 ここで、ホットメルトシートとは、水又は溶剤を含まず、室温では固形であり、不揮発性の熱可塑性材料からなる接着性樹脂(ホットメルト樹脂)をシート状に成形したものをいう。ホットメルトシートは、被着体の間に挿入した後、融点以上の温度で溶融させて、再び融点以下の温度にして固化させることにより、被着体同士を接合できるものである。
CsI(Tl)からなるシンチレータ層のように、潮解性を有するシンチレータ層に接触させても、シンチレータ層が潮解することがないため、シンチレータパネルと光電変換パネルとの接合に好適である。 また、ホットメルトシートには残留揮発物等が含まれることがなく、シンチレータパネル及び光電変換パネルを接合した後、乾燥させても、接着層の収縮が小さく、寸法安定性に優れる。
ホットメルトシートを用いてシンチレータパネルと光電変換パネルとを貼り合わせる際に、ホットメルトシートは適切な温度で溶融し、かつ市場環境で溶融しないことが必要である。具体的には、接着層を構成するホットメルト樹脂の融点は、通常50~150℃、好ましくは60~120℃、さらに好ましくは60~90℃である。
上記ホットメルト樹脂には、例えば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系若しくはアクリル系の樹脂を主成分としたものを用いることができる。これらのうち、光透過性、防湿性及び接着性の観点から、ポリオレフィン系の樹脂を主成分としたものが好ましい。ポリオレフィン系の樹脂としては、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-アクリル酸エステル共重合体(EMA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸エステル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂等を用いることができる。上記共重合体のモノマー比率を調整することで、樹脂の融点を任意に調整することができる。例えば、EVA系のホットメルト樹脂では、酢酸ビニルの重量比率を1%~40%とすることで、融点を110℃~60℃に調整することができる。なお、これらの樹脂は、二種以上組み合わせた、いわゆるポリマーブレンドとして用いてもよい。
上記接着層は、一種又はそれぞれ融点の異なる二種以上のホットメルト樹脂を含むホットメルトシートからなる層であってもよいし、二層以上のホットメルトシートの積層体であり、該二層以上の層がそれぞれ融点の異なるホットメルト樹脂で形成されていてもよい。
上記ホットメルトシートは、溶融したホットメルト樹脂をダイコーター等によって塗布することによって形成してもよいし、市販のホットメルトシートを用いてもよい。
接着層には感圧性接着シートを用いてもよい。本発明の接着層に用いることができる感圧性接着シートとしては、例えば、感圧性粘着剤を塗布した、いわゆる両面テープがある。感圧性粘着剤には、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系又はシリコーン系の樹脂を主成分とするものがある。なかでも、光透過性及び接着性の観点から、アクリル系又はシリコーン系の樹脂を主成分とするものが好ましい。市販の両面テープには、例えば、日東電工(株)製 No.5601、No.5603、No.5605等、(株)寺岡製作所製 No.7027、No.7029等、積水化学工業(株)製 #5402、#5402A、#5405、#5405A等がある。
接着層の屈折率は、必要に応じて、粒子等の添加により所望の値に調整することができる。一般的に、接着層はシンチレータよりも屈折率が小さい場合が多く、屈折率調整には、接着層に高屈折率の微粒子を添加することが望ましい。例えば、アルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、シリカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、ガラス及び樹脂などを挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。上記粒子の中でも、特に高い屈折率を有する二酸化チタンが好ましい。二酸化チタンとしては、ルチル型、ブルッカイト型、及び、アナターゼ型のいずれの結晶構造を有するものであってもよいが、樹脂の屈折率との比率が大きく、高輝度を達成できることや可視光の反射率などの観点からルチル型のものが特に好ましい。上記粒子の面積平均粒子径は、接着層の透明性を著しく損なわないために、1~50nmが好ましく、1~20nmがさらに好ましい。上記粒子は、接着層を構成する全ての材料を100体積%としたとき、3~30体積%となる量で含まれていることが好ましく、5~20体積%となる量で含まれていることがさらに好ましい。上記粒子がこのような範囲で含まれていることで、接着層の透明性を著しく損なうことなく屈折率を向上させることができる。
上記接着層の膜厚は、通常1~100μm、好ましくは1~30μm、さらに好ましくは3~20μmである。膜厚の下限を上記範囲にすることで、シンチレータパネルと光電変換パネルとの接着性を確保することができる。また、膜厚の上限を上記範囲に抑えることで、シンチレータ層で発光した光が接着剤層内部で拡散されるのが抑制され、鮮鋭性の高い画像を得ることができる。
さらに、図2(f)に示されるように防湿層(A)が、接着層を介してシンチレータパネルに貼り合されるもの一態様である。この時使用される接着層としては、上記したものが例示される。薄層や樹脂基板から組み合わせると、剥離や反り、または市場環境内で内部に静電気がたまることによるムラがあるが、防湿層(A)を固定する事でこれらの課題も解決する。
さらに、図2(g)に示されるように、防湿層(A)及び防湿層(B)の少なくとも一方または両方が、導電機能を具備していてもよい。導電機能を備えさせると、市場環境内で内部に静電気を逃すことが可能となり、静電気によるムラを解消できる。
導電機能の具備は、防湿材料に帯電防止剤を含ませることで達成でき、また防湿材料表面に道電層を設けることができる。帯電防止剤としては、例えば、カーボン粒子(カーボンブラック、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ)、酸化半導体粒子(酸化亜鉛系、酸化スズ系、酸化インジウム系)、界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルホスフォート、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、親水性高分子(スルホン酸塩、4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエチレンオキシド-エピクロルヒドリン共重合体)、導電性高分子(ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(3,4-ジアルキルピロール)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(アニリンスルホン酸))等を挙げることができる。
下記のような帯電防止機能を有する材料のみで形成することも可能である。例えば、界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルホスフォート、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、親水性高分子(スルホン酸塩、4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエチレンオキシド-エピクロルヒドリン共重合体)、導電性高分子(ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(3,4-ジアルキルピロール)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(アニリンスルホン酸))等が挙げられる。
金属微粒子が混入された導電性シートや導電性接着剤等の導電性ポリマーや、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)等の導電性酸化物等で形成することも可能である。さらに導電性酸化物層や導電性金属層を形成してもよい。
(第2の態様)
本発明にかかる放射線検出器の第2の態様を、図3(a)~(e)に示す。
図3(a)に示されるように、第2の態様では、防湿材料が、シンチレータパネル表面の防湿層(A)と、受光素子およびスイッチング素子の支持体と素子の間の防湿層(B)とから構成される。
光電変換パネルは、図3(b)に示されるように、支持基板上に形成された防湿層(B)上にスイッチング素子および受光素子を設けたものも一態様である。このため、防湿層(B)は絶縁性の高い無機材料から形成されることが好ましい。
なお、防湿層(A)は前記第1の態様と同様の構成を採用できる。
防湿層(A)と防湿層(B)が、図3(c)に示すように、シンチレータパネルの側面端部で接合されるものも一態様である。この場合、防湿層(A)には、バリアフィルムとして、第一の態様で述べたフィルムを採用する事ができるが一例として、Al箔とPETを貼り合せた有機無機複合フィルム等が使用され、フィルムの周辺部が、最内層に設けられたホットメルト樹脂で接合される。接合は、一方の防湿層を底材ないし蓋材とし、他方が箱材として全体を覆うように構成してもよい。
さらに第1の態様と同様に、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)および受光素子およびスイッチング素子の支持体と素子の間の防湿層(B)とともに、シンチレータ層および素子の側面が防湿層により被覆されていても良い。側面の被覆は、前記した防湿保護フィルムが例示され、第1の態様と同様に表面を被覆したものと同じ材質のものであっても良く、あるいは、異なる適当な樹脂によるものであっても良い。側面を被覆する異なる樹脂として、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ここで、側面の被覆を形成する際に、これらの樹脂に更にポリイソシアネート硬化剤を混合させたものを用いることで強度とハードコートフィルムとの密着性を向上させることが可能となる。またこれらの樹脂は1種単独でも2種類以上を混合させて用いても良い。
さらに、図3(d)に示すように、防湿層(A)と防湿層(B)、およびシンチレータパネルの側面端部の封止剤層からなることも一態様である。封止剤としては、第1の態様に例示したものと同様のものを採用できる。
さらに、図3(e)に示されるように、受光素子およびスイッチング素子が接着層を介してシンチレータパネルに貼り合されていてもよい。樹脂基板の薄層光電変換パネルとシンチパネルとを組み合わせると、ガラス基板などを使用する場合にくらべ、より反りやすくなり、剥離しやすくなるが、接着層を設けることがこれらの課題が解決する。
接着層を構成する材料としては、前記した通りである。
さらに、第1の態様と同様に防湿層(A)が、接着層を介してシンチレータパネルに貼り合されるもの一態様である。さらに、防湿層(A)及び防湿層(B)の少なくとも一方または両方が、導電機能を具備していてもよい。導電機能を備えさせると、市場環境内で内部に静電気を逃すことが可能となり、静電気によるムラを解消できる。
(第3の態様)
本発明にかかる放射線検出器の第3の態様を、図4(a)~(d)に示す。
図4(a)に示されるように、第3の態様では、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)と、
光電変換パネルのシンチレータと反対側の表面の防湿層(B)とから構成される。
なお、防湿層(A)は前記第1および第2の態様と同様の構成を採用できる。
防湿層(A)と防湿層(B)が、図4(b)に示すように、シンチレータパネルの側面端部で接合されるものも一態様である。この場合、防湿層(A)には、バリアフィルムとして、第一の態様で述べたフィルムを採用する事ができるが一例として、Al箔とPETを貼り合せた有機無機複合フィルム等が使用され、フィルムの周辺部が、最内層に設けられたホットメルト樹脂で接合される。接合は、一方の防湿層を底材ないし蓋材とし、他方が箱材として全体を覆うように構成してもよい。
さらに第1および第2の態様と同様に、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)および光電変換パネルのシンチレータと反対側の表面の防湿層(B)とともに、シンチレータパネルおよび光電変換パネルの側面が防湿層により被覆されていても良い。側面の被覆は、前記した防湿保護フィルムが例示され、第1および第2の態様と同様に表面を被覆したものと同じ材質のものであっても良く、あるいは、異なる適当な樹脂によるものであっても良い。側面を被覆する異なる樹脂として、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ここで、側面の被覆を形成する際に、これらの樹脂に更にポリイソシアネート硬化剤を混合させたものを用いることで強度とハードコートフィルムとの密着性を向上させることが可能となる。またこれらの樹脂は1種単独でも2種類以上を混合させて用いても良い。
さらに、図4(c)に示すように、防湿層(A)と防湿層(B)、およびシンチレータパネルの側面端部の封止剤層からなることも一態様である。封止剤としては、第1および第2の態様に例示したものと同様のものを採用できる。
さらに、図4(d)に示されるように、シンチレータパネルが、接着層を介して、光電変化ンパネル上の受光素子およびスイッチング素子と貼り合されていてもよい。樹脂基板の薄層光電変換パネルとシンチパネルとを組み合わせると、ガラス基板などを使用する場合に比べ、より反りやすくなり、剥離しやすくなるが、接着層を設けることがこれらの課題が解決する。
接着層を構成する材料としては、前記した通りである。
さらに、防湿層(A)及び防湿層(B)の少なくとも一方または両方が、導電機能を具備していてもよい。導電機能を備えさせると、市場環境内で内部に静電気を逃すことが可能となり、静電気によるムラを解消できる。
(剛性板の態様)
本発明では、さらに光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有するのも一態様である。
薄層樹脂基板から構成されるフレキシブルな放射線検出器は、使用中の衝撃によりズレを発生させることがある。そこで、剛性板で固定することによって、部材の密着性を増し、ズレや欠陥の増加のない放射線検出器を得ることができる。
剛性板とは、弾性率が10GPa以上の板であれば厚さや材質は特に制限されない。鉛などの金属、ガラス、カーボン、CFRPなど複合材料、PETなどの樹脂材料など、特に制約はなく使用することができる。また防湿材料が、剛性板の機能を兼ねることもできる。
剛性板の対象物への接合は、接着剤層を介して行われることが好ましい。接合する材料には特に制約はないが、ホットメルトシートを介して行われることが好ましい。上記ホットメルトシートは、既知のものを用いることができる。また、ホットメルトシートの種類としては、その主成分により、例えばポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、EVA系等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
剛性板は放射線検出器の構成部材として使用されていれば、使用箇所は、外表面であっても内表面であっても、内部であってもよい。
剛性板を用いた態様を図5(a)~(f)に示す。
たとえば、図5(a)に示されるように、該光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有するのが一態様である。
また、図5(b)に示すように、光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有し、かつ防湿層(B)が剛性板上で光電変換パネル支持基板と間に形成されていてもよい。さらに図5(c)に示すように、剛性板が防湿層(B)の機能を備えるものであってもよい。防湿層の機能を備える場合、剛性板として、放射線を透過しにくい鉛など原子番号40以上の金属からなる金属板が使用でき、これらは防湿層としても機能する。
図5(d)に示すように、前記シンチレータパネル表面に剛性板を有していてもよい。シンチレータ表面は、放射線入射側でも、出射側の光電変換パネル側でもいいが、望ましくは、外部表面に形成することが好ましい。
図5(e)に示すように、防湿層(A)は前記シンチレータパネル表面の剛性板の表面に形成されているのも一態様である。
さらに図5(f)に示すように、剛性板が防湿層(A)の機能を備えてもよい。
剛性板が放射線検出器を収める筐体の天板であってもよい。
また、本発明の放射線検出器は、X線はどちらの側から照射されてもよく、シンチレータパネル側からX線が照射された場合、シンチレータのX線利用効率が向上するためより強く発光し、光電変換パネル側からX線が照射された場合、受光素子に近いシンチレータ強く発光するため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
本発明によれば、薄膜、軽量化が可能であり、反りや剥離、内部の静電気の蓄積によるムラといったことを生ずることのない放射線検出器が提供される。このような本発明にかかる放射線検出器は、種々の態様のX線画像撮影システムに応用することができる。
4・・・TFT基板
5・・・走査線
6・・・信号線
7・・・フォトダイオード
8・・・TFT
[1]ポリイミドフィルム上に設けられ、柱状結晶で構成されたシンチレータ層を有するシンチレータパネルと、
ポリイミドフィルム上に受光素子及びスイッチング素子を有する光電変換パネルであって、
前記受光素子が前記シンチレータ層と対向している前記光電変換パネルと、
前記シンチレータパネルと前記光電変換パネルを接着する粘着層と、
少なくとも前記シンチレータ層を封止する金属箔と、
前記金属箔を剛性板である筐体に接着する接着剤層と、
を備えた放射線検出器。
[2]前記粘着層は、感圧性粘着層であることを特徴とする[1]に記載の放射線検出器。
[3]前記金属箔はアルミフィルムであることを特徴とする[1]または[2]に記載の放射線検出器。
[4]前記光電変換パネルは可撓性を有することを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の放射線検出器。
[5]前記感圧性粘着層の膜厚は、1~100μmであることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の放射線検出器。

Claims (23)

  1. シンチレータ層を有するシンチレータパネルと、
    支持基板と、受光素子およびスイッチング素子を有する光電変換パネルからなる放射線検出器であって、受光素子がシンチレータ層と対向してなり、
    光電変換パネルが可撓性を有し、
    シンチレータ層が防湿材料で封入されてなることを特徴とする、放射線検出器。
  2. 前記防湿材料が、シンチレータパネルの表面の防湿層(A)と、
    放射線検出器との対向面のシンチレータパネルを覆う防湿層(B)から構成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記防湿材料が、シンチレータパネル表面の防湿層(A)と、受光素子およびスイッチング素子の支持体と素子の間の防湿層(B)とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  4. 該光電変換パネルが、支持基板上に形成された防湿層(B)上にスイッチング素子および受光素子を設けてなることを特徴とする請求項3に記載の放射線検出器。
  5. 前記防湿材料がシンチレータパネルの表面の防湿層(A)と、
    光電変換パネルのシンチレータと反対側の表面の防湿層(B)とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  6. 防湿材料が透湿度1.0g/m2・day以下である材料からなることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の放射線検出器。
  7. 防湿材料が透湿度0.1g/m2・day以下である材料からなることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の放射線検出器。
  8. 防湿層(A)と防湿層(B)が一体となった形状であることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載の放射線検出器。
  9. 防湿層(A)と防湿層(B)がシンチレータパネルの側面端部で接合されてなることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載の放射線検出器。
  10. 防湿層(A)と防湿層(B)、およびシンチレータパネルの側面端部の封止剤層からなることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載の放射線検出器。
  11. 防湿層(A)と防湿層(B)の側面が樹脂により被覆されていることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載の放射線検出器。
  12. シンチレータパネルが、接着層を介して受光素子およびスイッチング素子と貼り合されてなることを特徴とする請求項2~11のいずれかに記載の放射線検出器。
  13. 防湿層(A)が、接着層を介してシンチレータパネルに貼り合されてなることを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の放射線検出器。
  14. 防湿層(A)及び防湿層(B)の少なくとも一方または両方が、導電機能が具備することを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の放射線検出器。
  15. シンチレータパネルが、シンチレータ層とその表面のシンチレータ支持基板とからなり、シンチレータ支持基板表面に、防湿層(A)が設けられてなることを特徴とする請求項1~14のいずれかに記載の放射線検出器。
  16. シンチレータパネルと、光電変換パネルとが、接着層を介してシンチレータ支持基板に貼り合されてなることを特徴とする請求項1~15のいずれかに記載の放射線検出器。
  17. 光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有することを特徴とする請求項1~16のいずれかに記載の放射線検出器。
  18. 光電変換パネルのシンチレータ側と反対の面に、剛性板を有し、かつ防湿層(B)が剛性板上で支持基板と間に形成されてなることを特徴とする請求項5に記載の放射線検出器。
  19. 前記剛性板が防湿層(B)の機能を備えることを特徴とする請求項18に記載の放射線検出器。
  20. 前記シンチレータパネル表面に、剛性板を有することを特徴とする請求項11~19のいずれかに記載の放射線検出器。
  21. 防湿層(A)は前記シンチレータパネル表面の剛性板の表面に形成されていることを特徴とする請求項20に記載の放射線検出器。
  22. 剛性板が防湿層(A)の機能を備えることを特徴とする請求項21に記載の放射線検出器。
  23. 剛性板が放射線検出器を収める筐体の天板であることを特徴とする請求項20~22のいずれかに記載の放射線検出器。
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